説明

スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーション

【課題】スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションの提供。
【解決手段】スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションが開示される。或る実施形態では、システム100は、少なくとも1つのモニタ104、106と、該少なくとも1つのモニタからデータを受信し、受信したデータに基づき個人101にフィードバックを提供する携帯型電子処理装置102、110とを含む。モニタは、例えば、走者の速度、ペース及び距離等といった個人のパフォーマンスを測定する運動モニタ104であり得る。他のモニタとしては、心拍数モニタ106、温度モニタ、高度計等が含まれ得る。ユーザに提供されるフィードバックは、一般的に、例えば、ユーザが特定のトレーニング基準及び/又は訓練基準を満たしているか否か等といったトレーニング情報を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にスポーツ用電子機器に関する。特に、本発明は、スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションに関する。
【背景技術】
【0002】
健康的なライフスタイル及び個人の健康を維持するには、エクササイズが重要である。従って、多くの個人がエクササイズプログラムに参加したいと思っている。最も成功するエクササイズプログラムは、個人のフィットネスレベルに合わせて調節され、個人が1つ以上の具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標を達成するよう支援することを目的とするものである。
【0003】
個人のフィットネスレベル及び個人の具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標に適したエクササイズプログラムを作る上で個人を支援するために、スポーツトレーナーや、その他のエクササイズ及びフィットネスの専門家を利用することができる。しかし、そのような専門家を雇うことは高価になり得る。更に、多くの個人は、多忙なスケジュールにより、エクササイズ及びフィットネスの専門家に会う時間を日常的にとるのは困難である。従って、多くの個人は、エクササイズ及びフィットネスの専門家のサービスの利用を控えており、例えば、個人のフィットネスレベルに合わせて調整されたエクササイズプログラムから得られる利益を得ていない。
【0004】
個人が自分のフィットネスに適したレベルでエクササイズするのを容易にし、個人が具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標を達成するのを可能にする新たなシステム及び方法が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
或る実施形態では、システムは、少なくとも1つのモニタと、該少なくとも1つのモニタからデータを受信し、受信したデータに基づき個人にフィードバックを提供する携帯型電子処理装置とを含む。モニタは、例えば、走者の速度、ペース及び距離等といった個人のパフォーマンスを判定する運動モニタであり得る。他のモニタとしては、心拍数モニタ、温度モニタ、高度計、水分補給モニタ、イオン化モニタ等が含まれ得る。ユーザに提供されるフィードバックは、一般的に、例えば、ユーザが特定のトレーニング基準及び/又は訓練基準を満たしているか否か等といったトレーニング情報を含む。複数の実施形態では、提供されるフィードバックは、聴覚的フィードバック、視覚的フィードバック及び/又はバイオフィードバックであり得る。
【0007】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置に、衛星を利用した測位システムの受信器を備えることにより、及び/又は、携帯型電子処理装置が例えばインターネットを用いて他の装置及びアプリケーションと情報をやりとりするのを可能にすることにより、スポーツ用電子トレーニングシステムの機能性が強化される。
【0008】
本発明の特徴は、個人のフィットネスレベルを評価できることである。個人に、例えば、個人が1つ以上の具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標を達成するのを支援することを目的としたフィードバックを提供できることも、本発明の特徴である。
【0009】
本発明の更なる実施形態、特徴及び長所、並びに本発明の様々な実施形態の構成及び作用は、以下で添付の図面を参照して詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本願明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本文と共に本発明を例示するものであり、更に、本発明の原理を説明すると共に当業者による本発明の実施及び使用を可能にするものである。
【0011】
添付の図面を参照して本発明を説明する。或る要素が最初に現れる図面は、一般的に、対応する参照番号中の一番左の1桁又は2桁の数字で示されている。
【0012】
本発明は、スポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションを提供する。以下の本発明の詳細な説明では、「一実施形態」、「或る実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造又は特性を含み得るが、必ずしもあらゆる実施形態がその特定の特徴、構造又は特性を含まずともよいことを示すものである。更に、そのような言葉は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。更に、具体的な特徴、構造又は特性が或る実施形態に関して説明された場合に、そのような特徴、構造又は特性を他の実施形態に関して実施することは、明示的な記載の有無を問わず、当業者の知識の範囲内であると考える。
【0013】
図1は、本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステム100を用いている走者101の図である。図1に示されるように、或る実施形態では、トレーニングシステム100は、第1の携帯型電子処理装置102、運動モニタ104、心拍数モニタ106、及び第2の携帯型電子処理装置110を含む。第1の携帯型電子処理装置102、運動モニタ104、心拍数モニタ106、及び第2の携帯型電子処理装置110は、低出力の無線通信プロトコルを用いて通信し、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)の一部を構成する。
【0014】
図示されている携帯型電子処理装置102は、走者101の腕に装着されている。腕に装着されることに加えて、携帯型電子処理装置102は、例えば、走者の腰等といった、走者の身体のどこか他の場所に装着されてもよい。携帯型電子処理装置102は、例えば、ウエストポーチやバックパックに入れて携帯されてもよい。
【0015】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置102は、例えば、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又は音楽ファイルプレイヤー(例えば、MPEG−1オーディオレイヤ3(MP3)音楽ファイルプレイヤー)等といった装置であって、スポーツ動作モードを有する。携帯型電子処理装置102は、一般的に、WPAN受信器として機能する。携帯型電子処理装置102は、トレーニングシステム100の他の構成要素からのデータを受信して、走者101にトレーニングフィードバックを提供する。或る実施形態では、携帯型電子処理装置102に接続されたイヤホン108を用いて、走者101にフィードバックが提供される。一実施形態では、携帯型電子処理装置102は、ワイヤレスイヤホン(例えば、携帯型電子処理装置102から無線通信を受信する機能があるイヤホン)と共に用いられる。
【0016】
図示されている運動モニタ104は、走者101が着用している靴105の中に配置されている。或る実施形態では、運動モニタ104は加速度計を含み、例えば、走者101の速度、ペース、歩数レート(単位時間当たりの歩数)及び歩幅等といったパフォーマンスパラメータを判定する。運動モニタ104には、例えば、ランニングのトレーニング中に走者101が走った総距離を判定する機能もある。運動モニタ104は、一般的に、WPAN送信器として機能する。
【0017】
複数の実施形態では、運動モニタ104は、靴105の中以外の場所に配置される。例えば、或る実施形態では、運動モニタ104は、靴の外部に配置される。更に、複数の実施形態では、運動モニタ104は、人の動きを測定するために、例えば、人の手、手首、腕、腰等といった、人の身体の他の部分に配置される。
【0018】
心拍数モニタ106は、走者101の心拍数を判定する。或る実施形態では、図1に示されるように、心拍数モニタ106は、走者101が着用している衣類に組み込まれるか又は取り付けられる。別の実施形態では、心拍数モニタ106は、例えば胸部ストラップを用いて、走者101に装着される。心拍数モニタ106は、一般的に、WPAN送信器として機能する。
【0019】
図示されている携帯型電子処理装置110は、走者101の手首に装着されている。或る実施形態では、携帯型電子処理装置110は、例えば、スポーツ動作モードを有する腕時計等といった装置である。携帯型電子処理装置110は、一般的に、WPAN受信器として機能する。携帯型電子処理装置110は、トレーニングシステム100の他の構成要素からのデータを受信し、走者101にトレーニングフィードバックを提供する。或る実施形態では、ディスプレイを用いて、走者101に視覚的にフィードバックが提供される。或る実施形態では、携帯型電子処理装置110は送信器として機能し、トレーニングシステム100の構成要素に情報を送信する。
【0020】
図2Aは、本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステム100の選択された構成要素を更に示す図である。これらの構成要素は、イヤホン207及びスポーツ動作モードを有する携帯電話202と、一体型の又は着脱自在な心拍数モニタ106aを有するスポーツシャツ203と、一体型の又は着脱自在な心拍数モニタ106bを有するスポーツブラと、運動モニタ104を含む運動靴205と、胸部ストラップ206と一体の又は胸部ストラップ206に取り付けられた心拍数モニタ106cと、スポーツ用腕時計210とを含む。
【0021】
図2Aに示されるように、スポーツ用電子トレーニングシステム100は、相互接続されて相互作用する構成要素及び製品のモジュール式システムである。これらの構成要素及び製品は、所望により時間をかけて個別に取得され得る。
【0022】
或る実施形態では、携帯電話202は、携帯電話で一般的に利用可能な機能性の全てを含み、音楽ファイル(例えば、MP3音楽ファイル)を再生する機能がある。更に、携帯電話202はスポーツ動作モードを有する。スポーツ動作モードにされた際には、携帯電話202の選択されたボタン及びキーは、スポーツモードの機能を選択するために用いられる。これらのスポーツモードの機能の詳細は、例えば、図13〜図33を参照して後述する。
【0023】
図2B及び図2Cは、携帯電話202のより詳細な図である。これらの図面に示されるように、或る実施形態では、携帯電話202はフリップタイプの携帯電話である。図2Bは、閉じた位置の携帯電話202を示す。図2Cは、開いた位置の携帯電話202を示す。
【0024】
図2Bに示されるように、携帯電話202は、フリップトップ部212の中央に、4つの入力選択肢を含むユーザ入力制御部215を有する。ユーザ入力制御部215は、主に、携帯電話202がスポーツ動作モード以外のモードになっている時に用いられるよう意図されている。携帯電話202は、4つの大きな入力ボタン220a〜220dも有する。入力ボタン220a〜220dは、携帯電話202がスポーツ動作モードになっていて、回転リング230はスポーツロック位置に位置する時にアクティブになる。大きな入力ボタン220a〜220dにより、例えば、走者101が入力ボタン220a〜220dを物理的に見ずに携帯電話202に入力を行うのが容易になる。これにより、走者101は、例えば、携帯電話202を腕に装着し、走りながら入力ボタンを用いることが可能になる。
【0025】
携帯電話202の動作モードは、携帯電話202の側面のボタン225を用いて選択できる。或る実施形態では、ボタン225を押すことにより、携帯電話202が様々な動作モードに順次切り替わる。携帯電話202はイヤホンジャック235も含む。これにより、例えば、走者101がエクササイズをしている時及び/又は音楽を聴いている時に、携帯電話202をイヤホンと共に用いることが可能になる。
【0026】
図2Cに示されるように、携帯電話202が開いた位置にある場合には、第2のユーザ入力制御部250を使用できる。ユーザ入力制御部250の機能は、上述のユーザ入力機能と同様である。携帯電話202が開いている時は、ディスプレイ255でユーザに情報を提供できる。
【0027】
或る実施形態では、携帯電話202が(例えば、ボタン225を押すことにより)スポーツ動作モードにされた時には、携帯電話202は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素を識別し、それらとの通信を開始して、WPANを構成する。これは、携帯電話202が、例えば、運動モニタ104、心拍数モニタ106及び腕時計210からの送信を聴くことによって達成される。携帯電話202が、例えば、運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106からの送信を受信すると、携帯電話202は返信メッセージを送り、このメッセージにより、運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106にそれらのセンサを起動させ(まだ起動されていない場合)、パフォーマンスデータの送信を開始させる。WPANが確立されたら、スポーツ用電子トレーニングシステム100の構成要素間に構成されたWPANは、携帯電話202がスポーツ動作モード以外の動作モードにされるまで動作を続ける。これにより、これらの装置が低電力動作モードを有する複数の実施形態では、携帯電話202は、運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106に、低電力モードに入ってセンサを停止させてよいことを示すメッセージを送信する。
【0028】
図2D〜図2Fは、本発明の或る実施形態による、スポーツ動作モードを有する更なる例示的な携帯型電子処理装置の図である。
【0029】
図2Dは携帯電話270を示す。携帯電話270は、ディスプレイ272と、上述のユーザ入力制御部250と同様のユーザ入力制御部274とを有する。
【0030】
図2Eは、クリップ式ストラップ282を有する携帯型電子処理装置280を示す。クリップ式ストラップ282は、例えば、トレーニング中に携帯型電子処理装置280をユーザの腕に装着できるようにするものである。或る実施形態では、ユーザは、携帯型電子処理装置280がスポーツ動作モードになっている時に、携帯型電子処理装置280をたたくことにより、入力を行うことができる。例えば、或る実施形態では、スポーツ動作モードになっている携帯型電子処理装置280を2回たたくと、携帯型電子処理装置280が音声式のトレーニングフィードバックを提供するようにするプログラマブルソフトキーが起動される。後でより詳細に説明するように、提供されるフィードバックの具体的なタイプはユーザが選択可能である。例えば、携帯型電子処理装置280を3回、4回、又はそれ以上続けてたたくことにより、更なるプログラマブルソフトキーを起動できる。一実施形態では、装置をたたくことは、(例えば、走者がフィールド上のポイント間を往復して走る場合に)走者の方向の変化を記録するために用いられる。
【0031】
図2Fは、携帯型電子処理装置290の図である。携帯型電子処理装置290は、幾つかのタッチスクリーンキーを含む大きなディスプレイ292を有する。ユーザは、ディスプレイ292上に示されているキーの1つに触れることにより、携帯型電子処理装置290への入力を行う。
【0032】
例示的な携帯型電子処理装置270、280及び290並びに本願明細書に記載される他の携帯型電子処理装置によって示されるように、本発明は柔軟性があり、実際上どのような携帯型電子処理装置でも用いることができる。従って、本発明は、本願明細書に記載される装置のみに限定されない。
【0033】
再び図2Aを参照すると、運動靴205は、ユーザが行うスポーツに適した靴であるのが好ましい。走者101の場合には、靴205は、ランニング用に作られた運動靴であるのが好ましい。或る実施形態では、靴205は、例えば、運動モニタ104を受容する凹部をソールに有することによって、運動モニタ104を備えるように特に構成されている。運動モニタ104は、ユーザによって凹部内に配置でき且つ凹部から取り外せるのが好ましい。これにより、例えば、運動モニタ104を2足以上の靴で用いることが可能になる。
【0034】
或る実施形態では、運動モニタ104は、アクティブモードと低電力モードとの2つの動作モードを有する。アクティブモードでは、運動モニタ104は、装置タイプ識別値、固有シリアルナンバー識別値、及び加速度計からの入力に基づくパフォーマンスデータを含むメッセージを定期的に送信する。装置タイプ識別値は、受信装置に対して、メッセージを送ってきたモニタのタイプ(例えば、運動モニタ104又は心拍数モニタ106)を識別するものである。これにより、受信装置は、そのメッセージをどのように復号すべきかを知ることができる。固有シリアルナンバー識別値により、受信装置は、受信したメッセージが、受信装置が属するWPANの一部である装置からのものであるか否かを判定できる。固有シリアルナンバー識別値により、例えば、複数の走者が密集したグループの状態で走っている場合に、携帯電話202が、一人の走者と関連付けられた運動モニタ(例えば、携帯電話202によって制御されるWPANの一部である運動モニタ)からのデータのみを処理することが確実になる。
【0035】
低電力モードでは、電池の電力を節約するために、運動モニタ104の加速度計及び他の必須ではない構成要素が停止される。このモードでは、運動モニタ104は、依然として、装置タイプ識別値及び固有シリアルナンバー識別値を含むメッセージを定期的に送信する。低電力モードでは、加速度計及び他の構成要素は機能していないので、パフォーマンスデータは送信されない。
【0036】
各同報通信の直後、アクティブモードであるか低電力モードであるかに関わらず、運動モニタ104は受信器をオンにして、例えば、携帯電話202からのメッセージを聴く。携帯電話202がスポーツモード以外のモードになっている場合には、メッセージは受信されず、短い時間をおいて、運動モニタ104は、運動モニタ104が次の送信を行った後まで、その受信器を停止し得る。運動モニタ104が低電力モードになっており、携帯電話202が最近になってスポーツ動作モードに切り替えられた場合には、携帯電話202は運動モニタ104に、低電力モードからアクティブモードに切り替わるよう指示するメッセージを送る。運動モニタ104は、このメッセージを受信すると、例えば加速度計等といった構成要素をオンにして、運動モニタ104の定期的送信の一部としてパフォーマンスデータの送信を開始する。運動モニタ104は、一旦アクティブモードになると、運動モニタ104に低電力モードに戻ってよいと告げる携帯電話202からのメッセージを受信するまで、アクティブモードに留まる。
【0037】
一実施形態では、携帯電話202は、運動モニタ104にアクティブモードに留まるよう告げるメッセージを定期的に運動モニタ104に送る必要がある。運動モニタ104が所定の期間又は所定の回数の送信を行った後、携帯電話202からこのようなメッセージが受信されない場合には、運動モニタ104は、携帯電話202がオフにされたと見なし、運動モニタ104は低電力モードに切り替わる。
【0038】
本発明の幾つかの実施形態では、上述したもの以外の通信プロトコルが用いられる。公知の標準的なプロトコル及びWPANの実装に適した専用のプロトコルが多数ある。従って、本発明は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の様々な構成要素間の通信に、何らかの特定のプロトコルを用いることに限定されない。
【0039】
図2Aに示されるように、スポーツシャツ203は、一体型の又は着脱自在な心拍数モニタ106aを有する。心拍数モニタ106aは、スポーツシャツ203の着用者の心拍数を判定し、この情報を、例えば携帯電話202に送る。或る実施形態では、心拍数モニタ106aは、運動モニタ104に関して説明したのと同様の方法で携帯電話202と通信する。
【0040】
スポーツブラ204も、一体型の又は着脱自在な心拍数モニタ106bを有する。スポーツシャツ203の心拍数モニタ106aと同様に、スポーツブラ204の心拍数モニタ106bは、スポーツブラ204の着用者の心拍数を判定し、この情報を、例えば携帯電話202に送る。或る実施形態では、心拍数モニタ106bは、運動モニタ104に関して説明したのと同様の方法で携帯電話202と通信する。
【0041】
心拍数モニタ106cは、胸部ストラップ206と一体になっているか又は胸部ストラップ206に取り付けられる。このモニタは、従来の方法でユーザの胸部の周囲に装着される。心拍数モニタ106cは、装着者の心拍数を判定し、この情報を、例えば携帯電話202に送る。或る実施形態では、心拍数モニタ106cは、運動モニタ104に関して説明したのと同様の方法で携帯電話202と通信する。
【0042】
スポーツ用腕時計210は、スポーツ動作モードを有し、このモードにおいて、運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106からのメッセージを受信して、ユーザに視覚的フィードバックを提供することができる点は、携帯電話202と同様である。しかし、スポーツ腕時計210は、一般的に、メモリの量及び/又は処理能力が携帯電話202ほど高くない。従って、スポーツ腕時計210は、トレーニング中に運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106から受信するデータの必ずしも全てを、後でコンピュータにダウンロードする(詳細は後述する)ために保持しなくてもよい。或る実施形態では、スポーツ腕時計210は、携帯電話202に関して説明したのと同様の方法で、運動モニタ104及び/又は心拍数モニタ106と通信する。
【0043】
或る実施形態では、スポーツ用腕時計210は、例えば、携帯電話、MP3音楽ファイルプレイヤー及び/又はPDA等といった携帯型電子処理装置のコントローラとして機能する。これにより、携帯型電子処理装置を、例えば、ポケットやバックパックに入れて携帯しながら、スポーツ用腕時計210で無線通信を用いて完全に制御することが可能になる。
【0044】
尚、腕時計210は、本願明細書ではスポーツ用腕時計として記載されているが、本発明はスポーツ用腕時計に限定されない。スポーツ用腕時計以外の腕時計も用いられ得る。
【0045】
或る実施形態では、例えば、携帯電話、MP3音楽ファイルプレイヤー及び/又はPDA等といった携帯型電子処理装置は、衣類(例えば、ランニングシャツやジャケット)と一体になったソフトキー/スイッチを用いて制御される。この衣類により、携帯型電子処理装置を衣類の下に携帯又は装着しながら、衣類によって完全に制御することが可能になる。これは、例えば、野外スポーツ活動でジャケットが必要となる冬季に、特に有益である。或る実施形態では、衣類は、(例えば、ランニングジャケットの例では袖に)一体型のディスプレイも有する。
【0046】
一実施形態では、スポーツ用腕時計210の時計バンドは、移動する表示ゾーン(例えば、バンドにそって移動する表示ゾーン)を有し、この表示ゾーンは、常に装着者から見える位置に配置される。この時計バンドは、装着者にバイオフィードバックを提供するための加圧装置も含み得る。或る実施形態では、提供されるフィードバックは、例えば、歩数レート目標に対応する圧力脈動を含む。装着者は、自分の歩数レートをこの圧力脈動に一致するよう調節する。一実施形態では、この脈動は、装着者が歩数レート目標を上回って又は下回って走っている場合にのみ提供される。
【0047】
本発明の複数の実施形態では、フィードバックを提供するために、圧力脈動以外の形態のバイオフィードバックが用いられ得る。バイオフィードバックは、個人の手首以外の領域にも与えられ得る。
【0048】
或る実施形態では、スポーツ用腕時計の時計バンドに表示される矢印が、腕時計の装着者が走るべき方向を示す(例えば、衛星を利用した測位システムの位置データ及び地図情報を用いて、矢印によって装着者にナビゲーション情報を提供する)。別の実施形態では、スポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素に統合されたレーザが、例えば、走者の手若しくは腕、又は走者の前の地面に光のスポットを投影して、走者が走る方向を示す。或る実施形態では、レーザの投影により、例えば、心拍数、ペース、距離等といったパフォーマンス情報も提供される。この情報は、例えば、走者の前の地面に投影され得る。
【0049】
図3Aは、本発明の或る実施形態による、第1の例示的な携帯型電子処理装置300のより詳細な図である。或る実施形態では、携帯型電子処理装置300は、例えば、携帯電話202等といった携帯電話に対応する。図3Aに示されるように、携帯型電子処理装置300は、プロセッサ302、メモリ304、ユーザ入力制御部306、ディスプレイ308、オーディオユニット310、送受信器312、携帯電話送受信器316、必要に応じて設けられる衛星を利用した測位システムの受信器305、カメラ309、及び電池320を含む。
【0050】
プロセッサ302は、メモリ304に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある従来のプロセッサである。プロセッサ302は、デジタル信号処理アルゴリズムを実施する能力もある。プロセッサ302は、メモリ304、ユーザ入力制御部306、ディスプレイ308、オーディオユニット310、送受信器312、及び携帯電話送受信器316に接続されている。
【0051】
メモリ304は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ304は、例えば、一般的な携帯電話の全ての機能性を実装するために用いられるプログラムの他に、音楽ファイルを再生するためのプログラムと、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステム100の機能性の各態様を実装するために用いられる1つ以上のプログラムとを格納する。或る実施形態では、メモリ304は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0052】
ユーザ入力制御部306は、個人が携帯型電子処理装置300とのインタラクションを行うために用いられる。或る実施形態では、ユーザ入力制御部306は、様々な入力ボタン及び/又はキーを含む。各ボタン及び/又はキーの機能は、一般的に、携帯型電子処理装置300の動作モードに基づいて決定される。一実施形態では、ユーザ入力制御部306は、タッチパッド若しくはスクロールパッド及び/又はタッチスクリーンボタンを含む。
【0053】
ディスプレイ308は、ユーザに対して情報を表示するために用いられる。或る実施形態では、ディスプレイ308は液晶ディスプレイである。
【0054】
カメラ309は、デジタル写真を撮影するために用いられる小型のデジタルカメラである。一実施形態では、カメラ309はCCDカメラである。別の実施形態では、カメラ309はCMOSカメラである。
【0055】
オーディオユニット310は、オーディオ信号を処理するために用いられる。或る実施形態では、マイクを用いて取得された音声信号が、例えば、プロセッサ302によって処理可能なようにデジタル信号に変換される。また、オーディオユニット310は、例えば、デジタルオーディオ信号を、1つ以上のスピーカーを駆動するために用いられ得る増幅されたアナログオーディオ信号に変換する。或る実施形態では、オーディオユニット310は、ドルビーラボラトリーズ社(Dolby Laboratories, Inc.)から入手可能な信号処理アルゴリズム等といった、音楽の品質を高める信号処理アルゴリズムを実施する。
【0056】
送受信器312は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器312は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器312は、アンテナ314に接続されている。本願明細書で用いる「送受信器」という用語は、送信器と受信器との組み合わせを意味する。或る実施形態では、送信器と受信器とが統合され、例えば、集積回路の一部を構成する。
【0057】
携帯電話送受信器316は、例えば、携帯電話の音声信号を送受信するために用いられる。送受信器316は、例えば、インターネット等といったコンピュータネットワークと情報をやりとりするためにも用いられ得る。携帯電話送受信器316は、アンテナ318に接続されている。本願明細書で用いる「携帯電話送受信器」という用語は、携帯電話送信器と携帯電話受信器との組み合わせを意味する。或る実施形態では、送信器及び受信器は単一の装置として統合される。
【0058】
一実施形態では、携帯電話送受信器316は、本願明細書に記載されるデータを、例えば専門のトレーナーがそのデータを分析する場所に送るために用いられる。専門のトレーナーは、個人に電話し又はテキストメッセージを送り、そのデータに基づくリアルタイムのフィードバックを個人に提供できる。個人が、例えばトレーニング中に、専門のトレーナーに電話をかけたい場合には、個人は、例えば、格納されている電話番号に電話をかけるために装置300をたたくことにより、専門のトレーナーに電話をかけることができる。一実施形態では、装置300をたたくことにより、専門のトレーナーに、その個人に電話するよう要求するテキストメッセージが送られる。
【0059】
電池320は、携帯型電子処理装置300の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。或る実施形態では、電池320は、一般的な家庭用の電源出力に差し込まれる電源アダプタを用いて定期的に充電される。電池320は、充電不可の電池であってもよい。
【0060】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置300は、必要に応じて、衛星を利用した測位システム(例えば、全地球測位システム(GPS)又はガリレオ・システム)の受信器305も含む。これにより、携帯型電子処理装置300が地球上のどこにあってもその場所を判定できる。衛星を利用した測位システム(例えば、GPS)の受信器305は、アンテナ307に接続されている。
【0061】
或る実施形態では、GPS受信器305により、例えば、携帯型電子処理装置を用いて走者にナビゲーション指示を提供することが可能になる。ランニングの前に、携帯型電子処理装置にランニングルートの指示をダウンロードして、メモリ304に格納できる。ナビゲーション指示に加えて、例えば、ルートには歩道があるか、小道であるか、安全な地域であるか等といった、ランニングルートに関する属性もダウンロードして見ることができる。
【0062】
或る実施形態では、GPS受信器305を用いて、走者が走っているルートを追跡記録できる。ルートをメモリ304に保存して、ランニング後に走者が見ることができる。例えば、ルートを、他の走者がダウンロードするためにコンピュータ/ウェブサーバに掲載することにより、ルートを他の走者と共有することもできる。
【0063】
或る実施形態では、GPS受信器305と、携帯型電子処理装置300のメモリに格納されている情報(又は、例えば、携帯電話送受信器316を用いてインターネットから受信した情報)とを用いて、例えば、走者にナビゲーション指示が提供される。或る実施形態では、走者は、例えば、自分が5キロメートル走りたいことを携帯型電子処理装置300に入力でき、携帯型電子処理装置は、適切なルートを自動的に選択/地図表示して、ランニング中の走者にナビゲーション指示を提供する。或る実施形態では、走者は、ランニングのスタート地点及び終了地点を指定できる。或る実施形態では、スタート地点及び終了地点の両方となる1つの地点のみが指定される。或る実施形態では、スタート地点及び終了地点は、走者が、例えば自分が5キロメートル走りたいことを入力した時に走者が立っている地点(例えば、GPS受信器305によって判定される)である。
【0064】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置300はラジオを含む。ラジオは、AM専用ラジオ、FM専用ラジオ、又はAM/FMラジオであり得る。或る実施形態では、ラジオは、ディスプレイ308上でユーザに提示されるソフトキーを用いて制御される。
【0065】
一実施形態では、携帯型電子処理装置300は、必要に応じて、例えば、温度、湿度、紫外線放射及び/又は気圧等といった選択された気象関連データを検出するためのセンサ(図示せず)を含む。このデータを用いて、例えば、個人のパフォーマンスが環境的要因によってどのような影響を受けるかを判定することができる。
【0066】
一実施形態では、本発明による携帯型電子処理装置は、ディスプレイを含まない。この実施形態では、例えばパフォーマンス情報及び/又はフィードバック情報等といった情報は、トレーニング中にユーザに聞こえるように提供される。情報は、例えば、情報を一旦コンピュータに転送してから、トレーニング後にコンピュータディスプレイを用いて、ユーザに対して表示することができる。或る実施形態では、トレーニング中に、例えばスポーツ用腕時計等といった第2の処理装置に情報を転送し、トレーニング中に第2の処理装置のディスプレイ上でユーザに対して表示することができる。
【0067】
図3Bは、本発明の或る実施形態による、例示的な携帯型電子処理装置350の図である。或る実施形態では、携帯型電子処理装置350は、例えば、PDA装置、MP3プレイヤー又は電子腕時計等といった、スポーツ動作モードを有する装置に対応する。図3Bに示されるように、携帯型電子処理装置350は、プロセッサ352、メモリ354、ユーザ入力制御356、ディスプレイ358、オーディオユニット360、送受信器362、及び電池366を含む。
【0068】
プロセッサ352は、メモリ354に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある従来のプロセッサである。プロセッサ352は、デジタル信号処理アルゴリズムを実施する能力もある。プロセッサ352は、メモリ354、ユーザ入力制御356、ディスプレイ358、オーディオユニット360、及び送受信器362に接続されている。
【0069】
メモリ354は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ354は、例えば、一般的なPDA、MP3プレイヤー、又は電子腕時計の全ての機能性を実装するために用いられるプログラムと、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステム100の機能性の各態様を実装するために用いられる1つ以上のプログラムとを格納する。或る実施形態では、メモリ354は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0070】
ユーザ入力制御部356は、個人が携帯型電子処理装置350とのインタラクションを行うために用いられる。或る実施形態では、ユーザ入力制御部356は、様々な入力ボタン及び/又はキーを含む。各ボタン及び/又はキーの機能は、一般的に、携帯型電子処理装置350の動作モードに基づいて決定される。一実施形態では、ユーザ入力制御部356は、タッチパッド若しくはスクロールパッド及び/又はタッチスクリーンボタンを含む。
【0071】
ディスプレイ358は、ユーザに情報を表示するために用いられる。或る実施形態では、ディスプレイ358は液晶ディスプレイである。
【0072】
オーディオユニット360は、オーディオ信号を処理するために用いられる。或る実施形態では、オーディオユニット360は、例えば、デジタルオーディオ信号を、1つ以上のスピーカーを駆動するために用いられ得る増幅されたアナログオーディオ信号に変換する。或る実施形態では、オーディオユニット360は、ドルビーラボラトリーズ社から入手可能な信号処理アルゴリズム等といった、音楽の品質を高める信号処理アルゴリズムを実施する。
【0073】
送受信器362は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器362は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器362は、アンテナ364に接続されている。
【0074】
電池366は、携帯型電子処理装置350の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。或る実施形態では、電池366は、一般的な家庭用の電源出力に差し込まれる電源アダプタを用いて定期的に充電される。電池366は、充電不可の電池であってもよい。
【0075】
複数の実施形態では、本発明による携帯型電子処理装置は、従来の電話、音楽ファイルプレイヤー、パーソナルデジタルアシスタント等に、例えばドングル(例えば、ソフトウェアを保護する小型のハードウェア装置)を取り付けることによって構成できる。ドングルは、例えば、本願明細書に記載されるスポーツ機能の一部又は全てを実装するダウンロード可能なソフトウェアを含む。或る実施形態では、ソフトウェアは、Java(登録商標)プログラミング言語で書かれたスポーツ用ユーザインターフェイスを含む。或る実施形態では、ソフトウェアは、例えば、ソフトウェアを任意の超低電力Bluetooth通信プロトコルに適合する装置で使用可能にするドライバを含む。他の実施形態は、他の通信プロトコルに適合する装置に対応する。
【0076】
本発明の或る実施形態では、本発明による携帯型電子処理装置は、(例えば、電話、音楽ファイルプレイヤー、パーソナルデジタルアシスタント等といった装置ではなく)本願明細書に記載される電子的スポーツトレーニング機能を実装する専用の装置である。
【0077】
図4Aは、本発明の或る実施形態による、例示的な運動モニタ400の図である。運動モニタ400は、上述の運動モニタの一実施形態を表す。図4Aに示されるように、運動モニタ400は、プロセッサ402、メモリ404、加速度センサ406、送受信器408、及び電池410を含む。
【0078】
プロセッサ402は、メモリ404に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある、例えばマイクロコントローラ等といった、従来のプロセッサである。プロセッサ402は、メモリ404、加速度センサ406、及び送受信器408に接続されている。
【0079】
メモリ404は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ404は、例えば、加速度センサ406によって出力されたデータからパフォーマンスデータを生成するために用いられるプログラムを格納する。或る実施形態では、メモリ404は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0080】
或る実施形態では、加速度センサ406は、1つ以上の軸における加速度を測定する電子加速度計である。1つ以上の軸は、運動モニタ400が走者の靴に取り付けられている時にはいつでも、例えば走者の足部の動きに対応する加速度データのストリームを提供する。
【0081】
送受信器408は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器408は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器408は、アンテナ412に接続されている。
【0082】
電池410は、運動モニタ400の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。或る実施形態では、電池410は、充電式電池又は定期的(例えば1〜2年毎、又はそれより長い期間毎)に交換されなければならない充電不可の電池である。
【0083】
或る実施形態では、プロセッサ402は、加速度センサ406によって供給されるデータを処理して、例えば、速度、ペース、歩数レート、歩幅、及び走者による総走行距離等といったパフォーマンスデータを生成する。パフォーマンスデータは、送受信器408を用いて送信され、例えば、携帯型電子処理装置300及び/又は携帯型電子処理装置350等といった携帯型電子処理装置によって受信される。
【0084】
一実施形態では、運動モニタ400は、以下のようにパフォーマンスデータを生成する。プロセッサ402は、加速度センサ406の1つの軸(例えば、個人の踵から爪先までの軸に沿った軸)によって生成された出力値のストリームにローパスフィルタリングを行い、個人の各一歩(ストライド)の最大加速値及び/又は最小加速値を識別するために調べる。次に、プロセッサ402は、メモリ404に格納されている適切なアルゴリズムを用いて、個人の各一歩における平均速度を算出する。個人の平均速度は、(走っていても歩いていても)個人の各一歩において生じる最大及び最小加速値に比例するので、これが可能である。その理由は、例えば図4B及び図4Cによって説明される。
【0085】
図4B及び図4Cは、本発明の或る実施形態において、運動モニタ400が、例えば、速度、ペース、歩数レート、歩幅、及び個人による総走行距離等といったパフォーマンスデータを判定する方法を示す図である。
【0086】
図4Bに示されるように、個人の脚部は、各一歩において、個人の移動方向(例えば、方向X)に対する特定の動きのパターンを有する。例えば、一歩の開始である期間420においては、個人の片脚の足部はしっかりと地面に置かれており、移動方向には動いていない。足部が動いていないので、移動方向における加速度は生じない。個人の腰及び上半身が移動方向前方に速度Sで動くと、期間422において、個人の脚部の上部が、個人の移動方向に対して前方に動き始め、個人の脚部の下部は、移動方向に対して後方に動き始める。これにより、移動方向における負の加速度が生じ、これが加速度センサ406の第1の軸(例えばX軸)によって検出される。
【0087】
この一歩におけるより後の時点である図4Bの期間424において、個人の脚部の上部は依然として移動方向に対して前方に動いており、個人の脚部の下部は、個人の移動方向に対して前方に動き始める。これにより、個人の移動方向における正の加速度が生じ、これが加速度センサ406の第1の軸によって検出される。
【0088】
この一歩における期間426において、個人の脚部の上部は移動方向に対して前方に動くのをやめ、一方、個人の脚部の下部は個人の移動方向に対して前方に動き続けている。一歩におけるこの段階でも、個人の移動方向における正の加速度が生じ、これが加速度センサ406の軸によって検出される。
【0089】
最後に、一歩の終わりである図4Bの期間428において、個人の足部は再び地面にしっかりと置かれる。この期間には、移動方向における足部の動きはないので、第1の軸に沿った加速度は0である。
【0090】
図4Cは、(例えば、走っている又は歩いている)個人の一歩に対応する運動モニタ400の加速度センサ406のフィルタリング後の理想化された出力を示す。図示されるように、各一歩には、最小加速値を有する負の加速度の期間と、最大加速値を有する正の加速度の期間とがある。この情報を用いて、この一歩の移動方向における個人の平均速度が、例えば、以下の式(1)によって求められる。
【0091】
=K{fx(Amax,T−T)}+K … (1)
式中、Sはこの一歩の平均速度であり、Kは比例定数であり、fxはAmax(ローパスフィルター処理後の、この一歩で生じた最大加速値)及びT−T(正の加速度の期間)を含む関数であり、Kは調整定数である。値K及びKは実験的に決定される経験値であり、或る実施形態では、これらは、異なる速度範囲に対してそれぞれ異なるものである(例えば、1組の値は個人が歩いている場合に用いられ、別の組の値は個人が走っている場合に用いられる)。関数fxは実験的に決定され、複数の実施形態ではより高次元(例えば、二次元又は三次元)の式であり得る。
【0092】
一実施形態では、K及び/又はKの値は、例えば、入力されたユーザの脚の長さ(例えば、膝から踵まで測定した長さ)又は入力されたユーザの身長(例えば、脚の長さは身長の何割であるという仮定を用いて)に基づき、最初に決定される。
【0093】
或る実施形態では、K及び/又はKの値は、ユーザに既知の距離を走らせ、この既知の距離を用いてK及び/又はKの値を決定及び/又は更新することによって、決定及び/又は更新される。
【0094】
本願明細書で述べたように、最小加速値を用いて、一歩の平均速度を決定することが可能である。これは、例えば以下の式(2)を用いて行われる。
【0095】
=K{fx(Amin,T−T)}+K … (2)
式中、Sはこの一歩の平均速度であり、Kは比例定数であり、fxはAmin(ローパスフィルター処理後の、この一歩において生じた最小加速値)及びT−T(負の加速度の期間)を含む関数であり、Kは調整定数である。値K及びK並びに関数fxは実験的に決定される。複数の実施形態では、関数fxはより高次元(例えば、二次元又は三次元)の式であり得る。
【0096】
一実施形態では、平均速度は、式1及び式2を組み合わせて、一歩における平均速度を求める第3の式を構成することによって算出される。この第3の式は以下の通りである。
【0097】
=K{fx(Amax,(T−T)}−K{fx(Amin,(T−T)}+K2+4 … (3)
式中、Sはこの一歩の平均速度であり、K及びKは比例定数であり、fxはAmax(ローパスフィルター処理後の、この一歩で生じた最大加速値)及びT−T(正の加速度の期間)を含む関数であり、fxはAmin(ローパスフィルター処理後の、この一歩において生じた最小加速値)及びT−T(負の加速度の期間)を含む関数であり、K2+4は調整定数である。K、K及びK2+4の値、並びに関数fx及びfxは実験的に決定される。複数の実施形態では、関数fx及びfxはより高次元(例えば、二次元又は三次元)の式であり得る。
【0098】
本願明細書で提供される情報を用いて、一歩における平均速度を決定するための他のアルゴリズムを作ることも可能である。例えば、加速度センサ406の2つ以上の軸の出力を用いることができ、この場合、出力値が、例えば、二乗和の手法の平方根を用いて組み合わされる。従って、本発明は、本願明細書に記載されたアルゴリズムのみを用いることに限定されない。
【0099】
各一歩の平均速度が算出されたら、他のパフォーマンスパラメータを算出できある。例えば、各一歩における走行距離(例えば歩幅)は、以下の式(4)によって求められる。
【0100】
=S(T−T) … (4)
式中、Dは歩幅であり、Sはこの一歩における平均速度であり、T−Tは一歩の時間である。1分間当たりの歩数を判定するために1分をT−Tで割ることにより、歩数レートが決定される。個人による総走行距離は、全ての歩幅の合計である。ペースは、例えば、平均速度の値を逆数にして、所望の時間/距離の値(例えば、分/キロメートル、分/マイル等)を得るために単位を調整することによって算出される。
【0101】
尚、K及びKの値は、(例えば、ユーザに自分の脚の長さ又は自分の身長を入力するよう求めることにより)ユーザによって提供される情報に基づいて決定及び選択できるが、個人に特定の既知の距離を歩かせ又は走らせ、この情報を用いてK及びKの値を調整する(即ち、運動モニタ400を特定のユーザに合わせて較正する)のが望ましい。これを行うことにより、精度が高まる。更に、ユーザが歩いている時にアルゴリズムで用いられる1組のK値と、ユーザが走っている時に用いられる別の組のK値とを有することも有益であり得る。ユーザが歩いているか又は走っているかは、例えば、閾値の加速値を用いて判定できる。例えば、検出された最大加速値が或る閾値を下回っている場合には、ユーザは歩いていると見なされる。そうでない場合には、ユーザは走っていると見なされる。
【0102】
或る実施形態では、運動モニタ400の較正は、例えば、受信したGPS信号を用いて行われる。受信したGPS信号を用いて、例えば、トレーニング中にユーザが走った又は歩いた距離を判定できる。
【0103】
一実施形態では、本発明による運動モニタは、個人の運動の方向の変化を検出するために用いられる。例えば、バスケットボールの選手が1つ以上の運動モニタを装着し、これらを、バスケットボール選手の前後の運き及び左右の運きを追跡記録するために用いることができる。或る実施形態では、例えば、コーチによる分析のために、バスケットボールの試合中のバスケットボールコートにおける各バスケットボール選手の位置を、運動モニタを用いて追跡して表示することができる。本発明による運動モニタは、例えば、腕立て伏せ、懸垂、重量挙げ、ダイビング、体操等と関連付けられた動き等といった他の運動を検出及び/又は追跡するために、個人が装着して用いることも可能である。
【0104】
図5は、本発明の或る実施形態による、例示的な心拍数モニタ500の図である。心拍数モニタ500は、上述の例示的な心拍数モニタの一実施形態を表す。図5に示されるように、心拍数モニタ500は、プロセッサ502、メモリ504、心拍数センサ506、送受信器508、及び電池512を含む。
【0105】
プロセッサ502は、メモリ504に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある、例えばマイクロコントローラ等といった、従来のプロセッサである。プロセッサ502は、メモリ504、心拍数センサ506、及び送受信器508に接続されている。
【0106】
メモリ504は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ504は、例えば、心拍数センサ506によって出力されたデータから心拍数データを生成するために用いられるプログラムを格納する。或る実施形態では、メモリ504は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0107】
心拍数センサ506は、心拍数を検出する電子センサである。このデータは、プロセッサ502に供給され、心拍数(例えば、1分間当たりの心拍数)を判定するために用いられる。
【0108】
送受信器508は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器508は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器508は、アンテナ510に接続されている。
【0109】
電池512は、心拍数モニタ500の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。或る実施形態では、電池512は、充電式電池又は定期的に交換されなければならない充電不可の電池である。
【0110】
一実施形態では、心拍数は、例えば、携帯型電子処理装置300及び装置300に接続されたイヤホンを用いてモニタリングできる。この実施形態では、心拍数センサはイヤホンと一体になっており、イヤホンはユーザの心臓を挟んだ両側に装着されるので、これらを用いて心拍数を検出できる。別の実施形態では、心拍数は、ユーザの耳又はユーザの指にクリップで留められる装置を用いてモニタリングされ、血流を調べることによって心拍数が判定される。複数の実施形態では、例えばサングラス等といった製品にクリップで留められる心拍数モニタが用いられ得る。
【0111】
図6Aは、本発明の或る実施形態による、靴600のソール604の凹部に挿入された運動モニタ602を有する靴600の図である。凹部は、運動モニタのハウジングの表面がソール604上部の平面においてソール604上部と平行になるように、運動モニタ602を位置決めする。或る実施形態では、運動モニタ602の加速度センサの軸の1つが運動モニタのハウジング表面の平面に平行であり、運動モニタをこの配向で配置することによって、他の配向(例えば運動モニタ602を靴600の外面に取り付ける等)よりも高い精度が提供され得るので、運動モニタ602をソール604の凹部に配置することが望ましい。或る実施形態では、運動モニタ602を収容するソールの凹部は、靴600の中足部領域(例えば、靴600の撓みが最小の部分)に配置される。
【0112】
図6Bは、靴606の外側の部分に取り付けられた運動モニタ602を有する靴606の図である。図6Bに示されるように、運動モニタ602は、取り付け装置608を用いて取り付けられる。取り付け装置608は、例えば靴紐を用いて、靴606の上部に保持される。取り付け装置608は、取り付け装置を靴606から取り外すことなく、取り付け装置への運動モニタ602の取り外し及び挿入を可能にするものである。
【0113】
図6Cは、本発明の或る実施形態による運動モニタ602のより詳細な図である。或る実施形態では、運動モニタ602は、硬質プラスチックの保護ハウジング620に収容される。運動モニタ602の表面621は、例えば、運動モニタ602が靴に挿入された際の運動モニタ602の適切な配向を確実にするために用いられるマーク622を含む。或る実施形態では、マーク622は、靴の爪先部分に向くように配向されるべきである。しかし、他の実施形態では、運動モニタは配向に関わらず適切に動作する。
【0114】
運動モニタ602の第2の表面624は、着脱自在なキャップ626を含む。或る実施形態では、着脱自在なキャップ626は、キャップを一方向に4分の1回転未満だけ回すことによって取り外される。着脱自在なキャップ626により電池628に手が届くようになるので、必要に応じて電池を取り出し、完全に充電された電池と交換することができる。或る実施形態では、電池628はボタン電池である。
【0115】
図6Dは、取り付け装置608のより詳細な図である。或る実施形態では、取り付け装置608は半剛性プラスチックで作られており、これにより、運動モニタ602が取り付け装置608にスナップ式に嵌め込まれて、適切な位置にしっかりと保持されるようになっている。取り付け装置608は、運動モニタ602を適切な位置に保持する4つのクリップ630a〜630dを有する。例えば、クリップ630a及び630bを1つ以上の靴紐の下に滑り込ませ、靴紐が取り付け装置608の表面632に配置されるようにするることにより、取り付け装置を靴の上に配置することができる。或る実施形態では、靴の上に配置される取り付け装置608の表面には、滑りにくくするためのテクスチャが施されている。
【0116】
図6Eは、本発明の或る実施形態による、靴に運動モニタを取り付けるためのハウジング639及び羽付きの電池キャップ640を有する運動モニタ602の図である。ハウジング639及び羽付きの電池キャップ640は、バヨネットタイプの迅速な接続/解除のためのトレッドを有し、これにより、例えば、ハウジング639を4分の1回転だけ回すだけで、ハウジング639を羽付きの電池キャップ640にしっかりと固定することができる。
【0117】
図6Fは、靴642に取り付けられた図6Eの運動モニタ602を示す図である。靴642の靴紐は、羽付きの電池キャップ640上で交差して、運動モニタ602を適切な位置に保持する。
【0118】
図6Gは、本発明の或る実施形態による、靴に運動モニタを取り付けるための、羽付きの電池キャップ644を有する運動モニタ602用ハウジング643の図である。ハウジング643及び羽付きの電池キャップ644は、羽付きの電池キャップ644をハウジング643に接続するために用いられるトレッドのタイプを除き、ハウジング639及び羽付きの電池キャップ640と同様である。ハウジング643及び羽付きの電池キャップ644で用いられるトレッドは、ハウジング643を羽付きの電池キャップ644に接続するために何回か回される必要がある。
【0119】
図6Hは、羽付きの電池キャップ644がハウジング643にどのようにねじ込まれるかを更に示す図である。
【0120】
図6Iは、例えばハウジング643と共に用いるための、羽付きの電池キャップ646の図である。羽付きの電池キャップ646は両端部に開口部を有し、これらの開口部を通して靴紐をかけることができる。バヨネットタイプの迅速な接続/解除のためのトレッドを有する類似の羽付きの電池キャップを、ハウジング639と共に用いることもできる。
【0121】
図6Jは、例えばハウジング643と共に用いるための、羽付きの電池キャップ648の図である。羽付きの電池キャップ648は、それぞれ2つの穴を有する両端部を有し、これらの穴を通して靴紐をかけることができる。バヨネットタイプの迅速な接続/解除のためのトレッドを有する類似の羽付きの電池キャップを、ハウジング639と共に用いることもできる。
【0122】
図7は、本発明の或る実施形態による、ユーザの体脂肪率を判定するための内蔵センサ702a〜702bを有する心拍数モニタ700の図である。或る実施形態では、体脂肪率の値は、ユーザが自分の両手でセンサ702a及び702bを握ることによって判定される。センサ702a及び702bを用いて、脂肪組織の量を判定するための弱い電流がユーザの身体を通る。この弱い電流はユーザが感じないものである。モニタ700内のプロセッサが、体脂肪を判定するための生体電気インピーダンス法を用いて、ユーザの体脂肪率を算出する。筋肉、血管及び骨は、含水率が高く、容易に電気を通す身体組織である。しかし、体脂肪は、導電性がほとんどない組織である。或る実施形態では、ユーザの体脂肪率を判定するために用いられる式は、測定された電気抵抗並びにユーザの身長、体重、年齢及び性別を考慮したものである。
【0123】
図8は、本発明の或る実施形態による、心拍数/体脂肪率モニタ800の図である。心拍数/体脂肪率モニタ800は、上述の体脂肪を検出するための内蔵センサを有する心拍数モニタ700の一実施形態を表す。図8に示されるように、心拍数/体脂肪率モニタ800は、プロセッサ802、メモリ804、心拍数センサ806、体脂肪モニタリング回路808、送受信器812、及び電池816を含む。
【0124】
プロセッサ802は、メモリ804に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある、例えばマイクロコントローラ等といった、従来のプロセッサである。プロセッサ802は、メモリ804、心拍数センサ806、体脂肪モニタリング回路808、及び送受信器812に接続されている。
【0125】
メモリ804は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ804は、例えば、心拍数センサ806及び体脂肪モニタリング回路808からのデータを処理するために用いられるプログラムを格納する。或る実施形態では、メモリ804は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0126】
心拍数センサ806は、心拍数を検出する電子センサである。このデータは、プロセッサ802に供給され、心拍数(例えば、1分間当たりの心拍数)を判定するために用いられる。
【0127】
体脂肪モニタリング回路808は、例えば、ユーザの身体を通る弱い電流を生成し、電気抵抗を測定する。弱い電流は、ユーザが自分の両手でセンサ810a及び810bを握ることによってユーザの身体を通る。判定された電気抵抗に基づき、式を用いてユーザの体脂肪率が算出される。或る実施形態では、この式は、例えば、測定された電気抵抗並びにユーザの身長、体重、年齢及び性別を考慮したものである。
【0128】
送受信器812は、スポーツ用電子トレーニングシステム100の他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器812は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器812は、アンテナ814に接続されている。
【0129】
電池816は、心拍数/体脂肪率モニタ800の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。電池816は、充電式電池又は充電不可の電池であり得る。
【0130】
本発明の複数の実施形態では、上述のように、トレーニング中に、スポーツ用電子トレーニングシステムの様々な構成要素が、携帯型電子処理装置に定期的にデータを送信する。他の実施形態では、例えば運動モニタ及び/又は心拍数モニタ等といったスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素によって収集及び/又は生成されたデータは、例えば、スポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素は全トレーニング中のデータを格納し、トレーニングの完了後にのみデータを送信する(例えば、同期化セッション中に)。これは、例えば、ユーザが携帯型電子処理装置を携帯又は装着しないことを選択する特定のスポーツには特に有益である。
【0131】
図9は、コンピュータ910と情報をやりとりする携帯型電子処理装置900を示す図である。或る実施形態では、携帯型電子処理装置900(例えば、携帯電話)は、無線通信を用いてコンピュータ910(例えば、パーソナルコンピュータ)と通信する。別の実施形態では、携帯型電子処理装置900は、有線通信を用いて(例えば、携帯型電子処理装置900を、コンピュータ910の通信ポートに接続された通信線を用いてコンピュータ910に取り付けられたドッキング装置に配置することにより)コンピュータ910と通信する。
【0132】
図9に示されるように、本発明の或る実施形態によれば、携帯型電子処理装置900はボタン902を有し、ボタン902が押下されると携帯型電子処理装置900がスポーツ動作モードになる。スポーツ動作モード及びその様々な機能については、例えば、図13〜図33を参照してより詳細に後述する。
【0133】
或る実施形態では、例えば、スポーツ動作モードになっている携帯型電子処理装置900によって収集されたデータは、長期保存のためにコンピュータ910にアップロードされる。このデータは、例えば、トレーニングデータ、写真等を含み得る。これで、携帯型電子処理装置900のメモリスペースが使えるようになり、以前に収集されたデータに上書きすることなく更なるデータを収集することができる。コンピュータ910上で実行されるプログラムを用いて、アップロードされたデータを読み出したり情報のやりとりをしたりすることができる。更に、例えば、図34〜図40を参照して後でより詳細に説明するが、コンピュータ910は、トレーニングルーチン、音楽、ランニングルート等といったデータを携帯型電子処理装置900にダウンロードできる。
【0134】
図10は、コンピュータ910と情報をやりとりする携帯型電子処理装置1000を示す図である。或る実施形態では、携帯型電子処理装置1000(例えば、スポーツ用腕時計)は、無線通信を用いてコンピュータ910と通信する。別の実施形態では、携帯型電子処理装置1000は、有線通信を用いてコンピュータ910と通信する。この実施形態では、携帯型電子処理装置1000は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ケーブル又は他のタイプのケーブルを用いてコンピュータ910とやりとりする。
【0135】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置1000によって収集されたデータは、長期保存のためにコンピュータ910にアップロードされる。このデータは、例えば、トレーニングデータを含み得る。これで、携帯型電子処理装置1000のメモリスペースが使えるようになり、以前に収集されたデータに上書きすることなく更なるデータを収集することができる。コンピュータ910上で実行されるプログラムを用いて、アップロードされたデータを読み出したり情報のやりとりをしたりすることができる。更に、コンピュータ910は、携帯型電子処理装置1000にデータをダウンロードできる。
【0136】
図11Aは、本発明の或る実施形態による、コンピュータ/ウェブサーバ1100と情報をやりとりする携帯型電子処理装置900の図である。図11Aに示されるように、携帯型電子処理装置900はコンピュータ910とやりとりし、コンピュータ910は、ネットワーク1102を用いてコンピュータ/ウェブサーバ1100とやりとりする。或る実施形態では、ネットワーク1102はインターネットである。携帯型電子処理装置900とコンピュータ910との間のやりとり、及びコンピュータ910とコンピュータ/ウェブサーバ1100との間のやりとりは、異なる時に生じてもよい。例えば、或る実施形態では、ユーザは、コンピュータ910を用いてコンピュータ/ウェブサーバ1100にログインし、例えば、新たなトレーニングルーチン及び/又はランニングルート等といったデータをアップロード及び/又はダウンロードし得る。ログインセッション中にダウンロードされた任意の情報を、後でログインセッションの完了後に(例えば、ユーザの次のトレーニングセッションの直前に)携帯型電子処理装置900にダウンロードすることができる。
【0137】
或る実施形態では、携帯型電子処理装置900は、例えば、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)接続又はグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)接続を用いて、コンピュータ/ウェブサーバ1100とやりとりする。この実施形態では、トレーニングの最後に(例えば、トレーニング終了コマンドの入力後に)、コンピュータ910にログオンする必要なしに、トレーニング中に収集されたデータが(例えば、自動的に又はコマンドに応じて)コンピュータ/ウェブサーバ1100に送信される。UMTS及び/又はGSM接続は、コンピュータ/ウェブサーバ1100との情報のアップロード及びダウンロードのために用いることができる。
【0138】
図11Bは、本発明の或る実施形態による、コンピュータ/ウェブサーバ1100と情報をやりとりする携帯型電子処理装置1000の図である。図11Bに示されるように、携帯型電子処理装置1000はコンピュータ910とやりとりし、コンピュータ910は、ネットワーク1102を用いてコンピュータ/ウェブサーバ1100とやりとりする。携帯型電子処理装置1000とコンピュータ910との間のやりとり、及びコンピュータ910とコンピュータ/ウェブサーバ1100との間のやりとりは、異なる時に生じてもよい。
【0139】
図12は、本発明の或る実施形態による、様々なエクササイズマシンと情報をやりとりする例示的な携帯型電子処理装置1200の図である。図12に示されるように、或る実施形態では、このようなエクササイズマシンは、エクササイズバイク1202、ローイングマシン1204、ステアクライマー1206、エリプティカルマシン1208、及び/又はトレッドミル1210を含み得る。
【0140】
携帯型電子処理装置1200は、例えば、エクササイズマシンによって収集されたデータを受信して格納することにより、様々なエクササイズマシンとやりとりする。データは、例えば、トレッドミルでの走行距離、エクササイズバイクでの走行距離、又はローイングマシンで漕いだ距離を含み得る。このデータは、例えば、エクササイズに費やした時間及び/又はエクササイズ中に燃焼したカロリーも含み得る。複数の実施形態では、エクササイズマシンは、例えば、本願明細書に記載されるものと同様の1つ以上の運動モニタ等といった、運動モニタを含む。これらの運動モニタは、エクササイズマシンの動く部分(例えば、エクササイズバイクのペダルやステアクライミングマシンのステップ)をモニタリングするために用いられる。
【0141】
様々なエクササイズマシンによって収集されたデータを、無線通信又は(例えば、携帯型電子処理装置1200をドッキング装置に配置することによって)有線通信を用いて携帯型電子処理装置1200に供給することができる。或る実施形態では、個人のフィットネスレベルに合わせて調節された、様々な各エクササイズマシンのためのエクササイズルーチンを、コンピュータ/ウェブサーバ1100から供給/ダウンロードして、携帯型電子処理装置1200にロードすることができる。そして、これらのルーチンをトレーニング前に特定のエクササイズマシンに供給することができる。
【0142】
本願明細書で説明するように、本発明の携帯型電子処理装置の複数の実施形態は、スポーツ動作モードを含む。以下、スポーツ動作モードの或る実施形態、並びに、スポーツ動作モードになっている携帯型電子処理装置とのインタラクションを行うための例示的な表示画面を、図13〜図33を参照して説明する。
【0143】
図13は、本発明の或る実施形態による、仮想トレーナー機能を有するスポーツ動作モードを含む例示的な携帯型電子処理装置1300の図である。携帯型電子処理装置1300は、ディスプレイ1302及び表示ナビゲーションボタン1304a〜1304dを含む。Enter又は選択ボタン1306が、表示ナビゲーションボタン1304a〜1304dの真ん中に配置されている。
【0144】
図13に示されるように、携帯型電子処理装置1300はメイン表示画面1310を有する。メイン表示画面1310は、例えば、ナビゲーションボタン1304a〜1304d及び選択ボタン1306を用いて選択可能な複数のアイコンを含む。或るアイコンを選択すると、選択されたアイコンと関連付けられた機能が起動される。
【0145】
図13に示されているメイン表示画面1310は、電話帳アイコン1312、トレーナーアイコン1314、ファイルアイコン1316、及び音楽アイコン1318の少なくとも4つのアイコンを有する。他のアイコンも考えられ、それらも本発明の複数の実施形態に含まれる。そのような他のアイコンとしては、例えば、通話ログアイコン、ボイスメールアイコン、ウェブ検索エンジンアイコン、カメラアイコン、時計/アラームアイコン、ゲームアイコン等が挙げられる。
【0146】
複数の実施形態では、メイン表示画面1310及び本願明細書に記載される他の表示画面は、例えば表示画面の下部に、必要に応じてソフトキーを含む。これらのソフトキー(例えば、「選択」及び/又は「戻る」)は、上述の機能性を実施するために用いられ得る。ソフトキーは、例えば、携帯型電子処理装置1300のキー又はボタンを用いて選択される。
【0147】
或る実施形態では、トレーナーアイコン1314を選択すると、トレーナー表示画面1320が表示される。トレーナー表示画面1320は、バナー表示領域1322及びメイン表示領域1324を含む。バナー表示領域1322は、携帯型電子処理装置1300が実施している現在のルーチン(例えば、トレーナールーチン)を示す。メイン表示領域1324に示されるように、トレーナールーチンは、例えば、アイコン1326a〜1326eを用いて選択可能な幾つかのサブルーチンを含む。或る実施形態では、これらのサブルーチンは、トレーニングルーチン、音楽ルーチン、写真ルーチン、カレンダールーチン、及び設定ルーチンを含む。他の実施形態では他のルーチンが含まれる。開始アイコン1326fは、トレーニングを開始するために用いられる。
【0148】
或る実施形態では、トレーナー表示画面1320のアイコンは、ユーザがナビゲーションボタンを押すと時計回り又は反時計回りに回転し、表示画面の下部にあるアイコンがアクティブなアイコンである。別の実施形態では、アイコンはユーザ入力に応答して回転することはない。
【0149】
図14Aは、本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムのトレーニング機能を示す図である。トレーニング機能は、例えば、表示画面1320のトレーニングアイコン1326aを選択することによって選択される。
【0150】
或る実施形態では、トレーニングアイコン1326aを選択すると、トレーニング表示画面1402が表示される。表示画面1402は、ユーザに、例えば、「MORNING RUN」(朝のランニング)トレーニング、「LUNCH RUN」(昼のランニング)トレーニング等といった、以前に作成された複数のトレーニングを提示する。ユーザが選択肢にないトレーニングを作成したい場合には、表示画面1402は、「ランニング作成」選択肢も提示する。チェックマーク1404は、選択された又はデフォルトのトレーニングを示す。矢印1406は、一度に表示可能な数を超える選択肢がある場合に、様々な選択肢をスクロール表示するために用いられる。
【0151】
「MORNING RUN」トレーニングを選択すると、表示画面1410が表示される。表示画面1410は、「MORNING RUN」トレーニングの詳細を表示し、ユーザが、例えば、別のトレーニングを選択する又は選択されたトレーニングの時間及び/又は強度を編集するのを可能にする。
【0152】
或る実施形態では、現在選択されているトレーニングの名称(例えば、「MORNING RUN」)が、表示画面1410のトレーニング名フィールド1412に現れる。ユーザが別のトレーニングを選択することを望む場合には、ユーザは、フィールド1412と関連付けられた矢印を用いて、所望のトレーニングがフィールド1412に現れるまで様々な他のトレーニングをスクロール表示することにより、これを行うことができる。所望のトレーニングがフィールド1412に現れたら、ユーザは、そのトレーニングの時間及び/又はそのトレーニングの持続時間を見る及び/又は編集することができる。ユーザは、時間フィールド1414に示されている時間を修正することにより、そのトレーニングの時間を変更する。時間は、所望の時間を打ち込むことにより、又は、時間フィールド1414と関連付けられた矢印を用いて様々な時間の選択肢をスクロール表示ことにより、変えることができる。ユーザは、強度フィールド1416に表示されている強度を変えることにより、トレーニングの強度を変更する。強度は、例えば、強度フィールド1416と関連付けられた矢印を用いて変えることができる。或る実施形態では、表示画面1410の様々なフィールドに対して選択可能な選択肢は、スクロール用の矢印ではなくドロップダウンボックスを用いて提示される。
【0153】
或る実施形態では、表示画面1410は、トレーナーチェックボックス1418を含む。このボックスをチェックすると、トレーニング中に、ユーザに聴覚的フィードバックを提供することが可能になる。トレーナーチェックボックス1418からチェックを外すと、聴覚的フィードバックが不可になる。
【0154】
図14Aを参照すると、表示画面1410の下部には、ユーザがトレーナールーチンの別のサブルーチンを選択することを可能にする表示領域1420がある。図14Aに示されるように、表示領域1420に示されているサブルーチンは音楽サブルーチンである。別のルーチンを所望の場合には、表示領域1420の矢印を用いて、例えば、写真サブルーチン、カレンダーサブルーチン及び設定サブルーチン等といった他の利用可能なサブルーチンをスクロール表示することができる。
【0155】
表示領域1420の音楽アイコンを選択すると、音楽表示画面1430が表示される。表示画面1430は、トレーニング中に再生される音楽を選択するために用いられる。再生可能な音楽は、例えば、1つ以上の曲目リストに格納されている音楽やラジオの音楽を含む。
【0156】
図14Bは、トレーニング中にユーザに提供される例示的な聴覚的フィードバックを示す表である。この表は、例えば、「体力」(例えば、黄色)レベルの強度での60分間のトレーニング/ランニングに適したフィードバックの例を示す。本願明細書で説明するように、トレーニングは異なる強度レベルで行うことができ、或る実施形態では、ユーザに対するフィードバックの提供を容易にするために、これらのレベルは様々な色と関連付けられる。或る実施形態では、容易なトレーニングは緑や青等といった色と関連付けられ、中程度の強度のトレーニングは黄色と関連付けられ、激しいトレーニングは赤と関連付けられる。他の色を用いてもよい。異なる色を用いて異なるトレーニング強度を表すことの1つの利点は、色つきのバーを用いてトレーニングを表示できることである。従って、強度が異なる複数の期間を有するトレーニングを表すために用いられるバーは、異なる色の複数の線分を有するバーとして表示される。
【0157】
複数の実施形態では、本発明の仮想トレーナー機能は、トレーニングプログラム、セッション又はルーチンにリアルタイムで影響を与えることができる。例えば、トレーニング中に個人の心拍数をモニタリングするために心拍数モニタが用いられている状況では、仮想トレーナーは心拍数データのオーバートレーニングの兆候を監視して、オーバートレーニング状況が確認されたら、仮想トレーナーはトレーニングを、例えば、より容易なランニングに変更する。本発明の複数の実施形態では、他のセンサ(例えば、水分補給センサ、温度センサ等)からのデータについてもオーバートレーニングの兆候を監視でき、オーバートレーニングが検出されたら、仮想トレーナーはトレーニングを適切に修正する。
【0158】
図15Aは、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの、第1の例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図である。図15Aに示されるように、ユーザは、トレーニング中にフィードバックとしてユーザに対して表示及び/又は提供されるパフォーマンスパラメータを選択できる。
【0159】
動作においては、ユーザがトレーニングを開始すると、トレーナールーチンはユーザにフィードバックを提供する。このフィードバックは、例えば、携帯型電子処理装置1300のディスプレイ1302に表示される視覚的フィードバック、及び/又は、携帯型電子処理装置1300のオーディオジャックに接続されたヘッドホンを用いてユーザに提供される聴覚的フィードバックであり得る。視覚的フィードバックは継続的に表示でき、トレーニング中に更新できる。聴覚的フィードバックは、例えば、ユーザが携帯型電子処理装置1300を2回たたいた時に提供される。
【0160】
図15Aに示されるように、第1の表示例1502は、トレーニングの開始からの経過時間(例えば、7分42秒)、心拍数(例えば、1分間当たり184回)、及びトレーニングの開始からの総走行距離(例えば、1.6km)を示す。表示例1504に示されるように、ユーザが靴に運動センサを装着していない場合には、フィードバック表示は総走行距離を示さない。その代わりに、例えば、携帯型電子処理装置1300が運動センサと通信していないことをユーザに示すために、「見つかりません」というテキストを総走行距離の位置に表示してもよい。表示例1506に示されるように、ユーザが心拍数モニタを装着していない場合には、フィードバック表示は1分間当たりの総心拍数の値を示さない。その代わりに、例えば、携帯型電子処理装置1300が心拍数モニタと通信していないことをユーザに示すために、「見つかりません」というテキストを心拍数の位置に表示してもよい。
【0161】
複数の実施形態では、表示例1508に示されるように、ユーザは、例えば、或る表示アイコンを選択し、選択された表示アイコンと関連付けられた矢印キー1510を用いて様々な選択肢の表示パラメータをスクロール表示し、所望のパラメータが表示されるよう選択することによって、表示されるフィードバックを変更できる。一実施形態では、表示に使用可能なパラメータは、時間、心拍数、距離、カロリー、ペース及び/又は歩数レートを含む。他の実施形態では、他のパラメータが使用可能である。
【0162】
図15Bは、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの、第2の例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図である。図15Bに示されるように、第2の例示的なパラメータ表示は、表示の上から3分の1に経過時間の値を含む。表示領域の下から3分の2には、例えば、歩数レート目標、ペース目標、心拍数目標、又は距離目標等といった、トレーニングパフォーマンスパラメータ目標が表示される。或る実施形態では、ユーザは、携帯型電子処理装置のボタンを押すことにより、表示される目標を順次切り替えることができる。
【0163】
表示例1522は、ユーザに対して、経過時間及び歩数レートのパフォーマンスパラメータ目標を表示するものである。図15Bに示されるように、図示されている例示的なトレーニングの歩数レート目標は、1分間当たり180歩である。走者は、3つのインジケータ1524、1526及び1528を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。トレーニング中に、走者が歩数レート目標を達成している(例えば、走者が、選択された1分間当たりの歩数以内の差で目標を達成している)場合には、真ん中のインジケータ1526が照明される。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を超えている場合には、走者に歩数レートを下げさせるための表示として、上のインジケータ1524が照明される。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を下回っている場合には、走者に歩数レートを上げさせるための表示として、下のインジケータ1528が照明される。
【0164】
一実施形態では、歩数レートのトレーニングフィードバックは、ユーザが装着しているヘッドホンでのビープ音の形態でユーザに提供される。ビープ音は、例えば歩数レート目標に対応し、ユーザは、ビープ音に合うように自分の歩数レートを調節する。ビープ音は、例えば、歩数レートを変える必要がある場合(例えば、走者が特定の歩数レート目標を下回って又は上回って走っている場合)にのみ提供することができる。
【0165】
表示例1530は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングのペース目標を表示するものである。図示されている例示的なトレーニングのペース目標は、1マイル当たり7分30秒である。走者は、3つのインジケータ1524、1526及び1528を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。上述のように、トレーニング中に走者がペース目標を達成している場合には、真ん中のインジケータ1526が照明される。走者がペース目標を超えている場合には、走者にペースを下げさせるための表示として、上のインジケータ1524が照明される。走者がペース目標を下回っている場合には、走者にペースを上げさせるための表示として、下のインジケータ1528が照明される。
【0166】
表示例1532は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングの心拍数目標を表示するものである。図示されている例示的なトレーニングの心拍数目標は、1分間当たり175回である。走者は、3つのインジケータ1524、1526及び1528を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。上述のように、トレーニング中に、走者が心拍数目標を達成している場合には、真ん中のインジケータ1526が照明される。走者が心拍数目標を超えている場合には、上のインジケータ1524が照明される。走者が心拍数目標を下回っている場合には、下のインジケータ1528が照明される。
【0167】
表示例1534は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングの距離目標を表示するものである。経過時間は、表示1534の上から3分の1に示されている。距離目標は、表示1534の下から3分の2に示されている。或る実施形態では、距離目標は円グラフとして示され、距離目標が達成された量に比例して埋められる。例えば、走者が距離目標の25%を完了している場合には、図15Bに示されるように、円グラフの4分の1が埋められる。類似の表示を、例えば、カロリー目標の完了分を示すために用いることもできる。
【0168】
図15Cは、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの、第3の例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図である。図15Cに示されるように、第3の例示的なパラメータ表示は、表示の上から3分の1に経過時間の値を含む。表示領域の下から3分の2には、例えば、歩数レート目標、ペース目標、心拍数目標又はカロリー目標等といった、トレーニングパフォーマンスパラメータ目標が表示される。或る実施形態では、ユーザは、携帯型電子処理装置のボタンを押すことにより、表示される目標を順次切り替えることができる。
【0169】
表示例1542は、ユーザに対して、経過時間及び歩数レートのパフォーマンスパラメータ目標を表示するものである。図15Cに示されるように、図示されている例示的なトレーニングの歩数レート目標は、1分間当たり180歩である。走者は、2つのインジケータ1544及び1546を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を超えている場合には、走者に歩数レートを下げさせるための表示として、上のインジケータ1544が照明される。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を下回っている場合には、走者に歩数レートを上げさせるための表示として、下のインジケータ1546が照明される。トレーニング中に、走者が歩数レート目標を達成している(例えば、走者が、選択された1分間当たりの歩数以内の差で目標を達成している)場合には、どちらのインジケータも照明されない。
【0170】
表示例1548は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングのペース目標を表示するものである。図示されている例示的なトレーニングのペース目標は、1マイル当たり7分30秒である。走者は、ペース目標の横にある2つのインジケータ1544及び1546を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。上述のように、走者が、ペース目標を超えている場合には、走者にペースを下げさせるための表示として、上のインジケータ1544が照明される。走者が、ペース目標を下回っている場合には、走者にペースを上げさせるための表示として、下のインジケータ1546が照明される。
【0171】
表示例1550は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングの心拍数目標を表示するものである。図示されている例示的なトレーニングの心拍数目標は、1分間当たり175回である。走者は、2つのインジケータ1544及び1546を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。上述のように、走者が、心拍数目標を超えている場合には、上のインジケータ1544が照明される。走者が、心拍数目標を下回っている場合には、下のインジケータ1546が照明される。
【0172】
表示例1552は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングのカロリー目標を表示するものである。経過時間は、表示1552の上から3分の1に示されている。カロリー目標は、表示1552の下から3分の2に示されている。或る実施形態では、カロリー目標は、その時点までのトレーニング中に燃焼した所望のカロリーの量に比例して埋められる円グラフとして示される。例えば、走者が燃焼したカロリーがカロリー目標の25%に等しい場合には、図15Cに示されるように、円グラフの4分の1が埋められる。類似の表示が、例えば、距離目標の完了分を示すために用いられ得る。
【0173】
図15Dは、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの、第4の例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図である。図15Dに示されるように、第4の例示的なパラメータ表示は、表示の上から3分の1に経過時間の値を含む。表示領域の下から3分の2には、例えば、歩数レート目標、ペース目標、心拍数目標又は距離目標等といった、トレーニングパフォーマンスパラメータ目標が表示される。或る実施形態では、ユーザは、携帯型電子処理装置のボタンを押すことにより、表示される目標を順次切り替えることができる。
【0174】
表示例1562は、ユーザに対して、経過時間と、トレーニングの歩数レートパフォーマンスパラメータ目標が達成されているか否かとを表示するものである。図15Dに示されるように、走者は、3つのインジケータ1564、1566及び1568を観察することにより、自分がトレーニング目標を達成しているか否かを判断することができる。トレーニング中に、走者が歩数レート目標を達成している(例えば、走者が、選択された1分間当たりの歩数以内の差で目標を達成している)場合には、真ん中のインジケータ1566が照明される。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を超えている場合には、走者に歩数レートを下げさせるための表示として、右側のインジケータ1568が照明される。走者が、選択された1分間当たりの歩数(例えば、1分間当たり5歩)を超える差で歩数レート目標を下回っている場合には、走者に歩数レートを上げさせるための表示として、左側のインジケータ1564が照明される。
【0175】
表示例1570は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングのペース目標を表示するものである。走者は、上述と同様に3つのインジケータ1564、1566及び1568を観察することにより、自分がトレーニングペース目標を達成しているか否かを判断することができる。
【0176】
表示例1572は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングの心拍数目標を表示するものである。走者は、3つのインジケータ1564、1566及び1588を観察することにより、自分がトレーニング心拍数目標を達成しているか否かを判断することができる。上述のように、トレーニング中に、走者が心拍数目標を達成している場合には、真ん中のインジケータ1566が照明される。走者が、心拍数目標を超えている場合には、右側のインジケータ1568が照明される。走者が、心拍数目標を下回っている場合には、左側のインジケータ1564が照明される。
【0177】
表示例1574は、ユーザに対して、経過時間及びトレーニングの距離目標を表示するものである。経過時間は、表示1574の上から3分の1に示されている。距離目標は、表示1574の下から3分の2に示されている。或る実施形態では、距離目標は、距離目標が達成された量に比例して埋められる円グラフとして示される。例えば、走者が距離目標の25%を完了している場合には、図15Dに示されるように、円グラフの4分の1が埋められる。類似の表示が、例えば、カロリー目標の完了分を示すために用いられ得る。
【0178】
一実施形態では、本発明によるスポーツ用トレーニングシステムは、メガネを含む。メガネは、装着者の視野内に配置された色による表示を有し、この表示は、装着者(例えば走者)にパフォーマンスに関するフィードバックを提供する。例えば、一実施形態では、3つの光がパフォーマンスゾーン(例えば、目標通りのパフォーマンス、目標を下回るパフォーマンス、及び目標を上回るパフォーマンス)をそれぞれ示す。別の実施形態では、2つの色がそれぞれパフォーマンス(例えば、目標を下回るパフォーマンス及び目標を上回るパフォーマンス。目標通りのパフォーマンスを示す表示光は用いられない)を示す。モニタリングされるパフォーマンスは、例えば、心拍数、歩数レート等に関するものであり得る。
【0179】
或る実施形態では、本発明によるスポーツ用トレーニングシステムは、装着者の視野内にテキスト及び/又は(例えば、色による表示以外の)グラフィカルな情報を表示するメガネを含む。この情報は、装着者に、例えば、パフォーマンス及び/又はナビゲーションに関するフィードバックを提供する。一実施形態では、グラフィカルな情報は、例えば、走者が走るべき方向を示すナビゲーション用の矢印を含む。
【0180】
図15E〜図15Fは、本発明の或る実施形態による、エクササイズ中に燃焼したカロリー数(kcal/分)を算出するために用いられ得る2つのテーブル(テーブル1A及びテーブル1B)を示す。テーブルに示されるように、燃焼カロリーは、人が歩いているか又は走っているか、その人が歩く又は走る速さ、及びその人の体重の関数である。或る実施形態では、これらのテーブルは、本発明による携帯型電子処理装置上で実行されるソフトウェアによって実施される検索テーブルとして用いられる。他のテーブルも用いられ得る。従って、本発明は、これらのテーブルを用いることに限定されない。
【0181】
図15Gは、本発明の別の実施形態による、エクササイズ中に燃焼したカロリー数を算出するために用いられ得るテーブル2を示す。この実施形態では、燃焼カロリー計算は、個人の体重及び代謝当量(METS)(例えば、活動に基づく1分間当たりに用いられるカロリー数)に基づく。この実施形態では、例えば、個人による1時間当たりの燃焼カロリーは、個人の体重(キログラム)をテーブル2からの適切なMETS値で乗算した値に等しい。
【0182】
テーブル2に示されるように、或る実施形態では、燃焼カロリーを算出するために用いられるMETS値は、例えば、個人のフィットネスレベル(例えば、初級者、中級者又は上級者)及び/又はトレーニング強度(例えば、「エネルギー」、「持久力」、「体力」、「パワー」、又は「下肢筋力」)若しくは心拍数率を用いて選択される。特定の実施形態では、METS値を選択するために用いられる基準は、カロリー計算器がどのように実装されるか(例えば、携帯型電子処理装置上で実行されるソフトウェアとして等)によって異なる。或る実施形態では、例えば、個人がフィットネステストを受け、ウェブ上で作成したトレーニングを用いてトレーニングを行っている場合には、燃焼カロリーは、フィットネスレベル及びトレーニング強度に基づいて算出される。個人が携帯型電子処理装置を用いてカスタムトレーニングを作成した場合には、カロリー計算器は、自動的にデフォルトで上級者の心拍数範囲を用い、METS値は個人のフィットネスレベルとは独立して選択される。
【0183】
図16〜図18は、本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムを用いてトレーニングを作成する1つの方法を示す図である。図16に示されるように、この方法は、トレーニング表示画面1402の「ランニング作成」の項目を選択することによって開始する。或る実施形態では、「ランニング作成」の項目を選択すると、目標表示画面1602が表示される。表示画面1602は、例えば、時間、距離、ペース、カロリー、歩数レート等といった幾つかのトレーニング目標を一覧表示する。ユーザが時間目標を選択した場合には、この選択により、様々な時間を一覧表示する時間表示画面1604が表示される。ユーザは、一覧表示された時間の1つを選択するか又は時間を入力できる。或る実施形態では、ユーザが時間を選択又は入力した後、ユーザに対して様々なトレーニング強度の選択肢を一覧表示する強度表示画面1606が提示される。図16に示されるように、或る実施形態では、トレーニング強度の選択肢は、「エネルギー」、「持久力」、「体力」、「パワー」、及び「無し」である。「エネルギー」は最も激しくない強度の選択肢であり、「パワー」は最も激しい強度の選択肢である。
【0184】
図17に示されるように、ユーザが表示画面1602で距離目標を選択した場合には、様々な距離の選択肢を一覧表示する表示画面1702がユーザに対して提示される。ユーザは、提示された距離の1つを選択するか、又は別の距離を入力できる。
【0185】
図18に示されるように、ユーザが表示画面1602でペース目標を選択した場合には、単位フィールド1804及びペースフィールド1806を含む表示画面1802がユーザに対して提示される。ユーザは、各フィールドと関連付けられた矢印を用いて、所望の単位(例えば、分/km)及び所望のペース(例えば、4:30)を選択できる。ユーザは、所望のペースを入力することもできる。或る実施形態では、図18に示されるように、ユーザがトレーニングのための全ての選択を行った後、ユーザに対して、表示領域1808にソフトキーで「保存」の選択肢が提示される。
【0186】
或る実施形態では、ユーザがカロリー目標又は歩数レート目標を選択した場合には、本願明細書で説明したものと類似の表示画面がユーザに提供される。表示画面1402の「ランニング編集」の項目により、以前に作成されたトレーニングのリストが表示され、ユーザはこれらを選択及び編集できる。
【0187】
図19は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図である。或る実施形態では、ユーザがトレーナー表示画面1320で音楽アイコン1326bを選択した場合には、音楽表示画面1430が現れる。表示画面1430は、ユーザが選択できる複数の音楽選択肢を一覧表示する。これらの選択肢は、例えば、テンポの曲、ラジオ、音楽曲目リスト、やる気が出る曲、最近かけた曲、最もよくかける曲、アーチストリスト、アルバムリスト等を含む。
【0188】
ユーザが表示画面1430でテンポの項目を選択した場合には、表示画面1902が現れる。表示画面1902は、特定のトレーニング強度に適合するテンポを有する曲の幾つかのグループを一覧表示する。これらの強度は、「エネルギー」、「持久力」、「体力」、「パワー」である。ユーザは「自動選択」にすることもでき、これは、再生されている音楽のテンポを、上記及び/又は他のパフォーマンスパラメータの組み合わせに基づき、例えばユーザの歩数レート、心拍数、又は強度指標に適合するよう変更するものである。
【0189】
ユーザが表示画面1430でラジオの項目を選択した場合には、表示画面1904が現れる。表示画面1904は、ラジオ受信表示バー1906、周波数チューニングフィールド1908、及び最近かけられたラジオの周波数を一覧表示する表示領域1910を含む。或る実施形態では、ユーザは、周波数チューニングフィールド1908と関連付けられたチューニング用の矢印を用いて所望の周波数を入力することによって、又は表示領域1910内の周波数をハイライト表示して選択することによって、ラジオを所望の周波数にチューニングする。
【0190】
複数の実施形態では、ラジオはAMラジオ及びFMラジオである。表示領域1912に配置されたソフトキーを用いて、AM又はFMラジオが選択される。
【0191】
ユーザが表示画面1430で曲目リストの項目を選択した場合には、表示画面1920が現れる。表示画面1920では、ユーザは、様々な曲目リストから以前にまとめた曲目リストを選択できる。ディスプレイに表示できる数を超える曲目リストがある場合には、矢印を用いて様々な曲目リストをスクロール表示する。
【0192】
表示画面1430で他の音楽選択肢の1つを選択すると、本願明細書で説明したものと類似の、ユーザが適切な音楽を選択できるようにする他の表示画面が表示される。
【0193】
図20は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの写真機能を示す図である。ユーザが表示画面1320で写真アイコン1326cを選択した場合には、写真表示画面2002が現れる。表示画面2002は、例えば、携帯型電子処理装置1300に統合されたカメラ(例えば、携帯電話のカメラ)で撮影された写真のリストを提示する。写真のリストは、各写真の名称及び各写真の撮影日を含む。
【0194】
或る実施形態では、ユーザは、例えば、ナビゲーションボタンを用い、Enter又は選択ボタンを押すことにより、表示画面2002内の関連付けられた写真の項目をハイライト表示することによって、特定の写真2004を選択する。選択された写真2004は、その名称及び「オプション」ソフトキーと共に、ディスプレイの領域2005に表示される。
【0195】
表示領域2005の「オプション」ソフトキーを選択すると、表示画面2006が表示される。表示画面2006は、ユーザが写真2004に対して行うことができる様々な事項を一覧表示する。例えば、ユーザは写真2004を全画面表示でき、写真2004を特定のトレーニングに割り当てることができ、又は写真2004を削除することができる。複数の実施形態では、他の選択肢も利用可能である。これらの選択肢は、例えば、写真のズームレベルの変更及び/又は他の画像処理の実行を含み得る。
【0196】
ユーザが表示画面2006で「トレーニングに割り当てる」の選択肢を選択した場合には、表示画面2008が現れる。表示画面2008は、例えば、携帯型電子処理装置1300のメモリに格納されている様々なトレーニングを一覧表示する。写真2004を一覧表示されたトレーニングの1つに割り当てるために、ユーザは、トレーニングのリストをスクロールして、特定のトレーニングを選択する。トレーニングを選択すると、そのトレーニングに写真2004が割り当てられる。写真がトレーニングに割り当てられたら、そのトレーニングの名称の隣に、そのトレーニングに少なくとも1つの写真が関連付けられていることを示すアイコンが現れる。
【0197】
図21は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのカレンダー機能を示す図である。図21に示されるように、ユーザが表示画面1320でカレンダーアイコン1326dを選択した場合には、カレンダー表示画面2102が現れる。カレンダー表示画面2102は、カレンダー画面と、カレンダーの上の日付フィールド2104とをユーザに提示する。ユーザは、例えば、日付フィールド2104と関連付けられた矢印を用いて特定の日付を選択することにより、又は、ナビゲーションボタンを用いてカレンダーの特定の日付をハイライト表示してから選択又はEnterボタンを押すことにより、表示される日付を変更できる。
【0198】
表示画面2102で特定の日付を選択すると、選択肢表示画面2106が表示される。或る実施形態では、表示画面2106は、ユーザに、例えば、選択された日付と関連付けられたトレーニングを見る、選択された日付にトレーニングを割り当てる、又は選択された日付に対して保存されているトレーニングを削除することを可能にする。或る実施形態では、ユーザは、表示画面2106にトレーニングのリストを読み出すこともできる。表示画面2106で「トレーニングリスト」の選択肢を選択すると、携帯型電子処理装置のメモリに保存されているトレーニングを一覧表示する表示画面2108が表示される。
【0199】
或る実施形態では、図22に示されるように、ユーザが表示画面2106で「トレーニング割り当て」選択肢を選択した場合には、表示画面2202が現れる。表示画面2202は、トレーニング名を一覧表示するフィールド2204、「繰り返す」チェックボックス2206、曜日チェックボックス2208、及び「繰り返し期日」フィールド2210を含む。
【0200】
表示画面2202は、将来の日付に特定のトレーニングを割り当てるために用いられる。例えば、「LUNCH RUN」という名称のトレーニングを割り当てるために、ユーザは、フィールド2204と関連付けられた矢印を用いて、フィールド2204に「LUNCH RUN」が現れるまで様々なトレーニングをスクロール表示する。選択したトレーニングを複数の日に割り当てる場合には、「繰り返し」チェックボックス2206がチェックされる。これにより、選択されたトレーニングが、例えば、表示画面2106に示されている日付から「繰り返し期日」フィールド2210に入力された日付までの期間において、チェックボックス2208を用いてチェックされた曜日に割り当てられる。
【0201】
ユーザが、表示画面2202のフィールド2204に示されているトレーニングの目標を見たい場合には、ユーザは、Enter又は選択ボタンを押して、表示画面2220を表示させることができる。表示画面2220は、フィールド2222にトレーニング名、フィールド2224及びフィールド2226にトレーニングの目標を表示する。図22に示されるように、「LUNCH RUN」の目標は、「持久力」の強度で30分間のランニングである。フィールド2224及び2226と関連付けられた矢印を用いて、トレーニングの目標を変更できる。
【0202】
或る実施形態では、ユーザは、フィールド2222と関連付けられた矢印を用いて他のトレーニングをスクロール表示し、それらのトレーニングの目標を確認できる。例えば、ユーザがフィールド2222と関連付けられた矢印を用いて、「INTERVALS」というトレーニングまでスクロールした場合には、表示画面2230が現れる。表示画面2230は、フィールド2232、2234、2236と、トレーニング2238の視覚的インジケータとを含む。フィールド2232は、選択されたトレーニングの名称を表示する。フィールド2234及び2236は、トレーニングの目標を表示する。例えば、図22に示されるように、「INTERVALS」トレーニングの目標は、2つの異なるトレーニング強度で5kmを走ることである。全5kmにわたって、2つの強度が1分毎に交互になっている。表示画面2230の距離目標及び時間間隔は、例えば、フィールド2234及び2236と関連付けられた矢印を用いて変えることができる。
【0203】
図23に示されるように、ユーザが表示画面2106で「トレーニングを見る」選択肢を選択した場合には、表示画面2302が現れる。表示画面2302は、選択された日付に割り当てられているトレーニングを示し、そのトレーニングが完了している場合には、表示領域2303に、トレーニングの結果を見るために用いることができるソフトキーも示す。
【0204】
表示画面2302の「結果を見る」ソフトキーを選択すると、表示画面2304が表示される。表示画面2304は、選択されたトレーニング(例えば、2006年6月3日に完了したトレーニング)の結果を表示する。或る実施形態では、トレーニングの結果は、そのトレーニングの持続時間、そのトレーニング中の走行距離、そのトレーニングの平均心拍数、そのトレーニングの最大心拍数、そのトレーニングの平均ペース、そのトレーニング中に燃焼したカロリー、及びそのトレーニングの平均歩数レートを含む。他の値も表示でき、或る実施形態では、それらはユーザが選択可能である。
【0205】
図24は、本発明の或る実施形態による、携帯型電子処理装置の設定の選択を示す図である。図24に示されるように、ユーザが表示画面1320で設定アイコン1326eを選択した場合には、設定表示画面2402が現れる。設定表示画面2402は、ユーザが、例えば、ナビゲーションボタンを用いて所望の選択肢をハイライト表示してからEnter又は選択ボタンを押すことによって選択できる幾つかの選択肢を含む。「単位」の選択肢2404が選択された場合には、単位表示画面2406が現れる。
【0206】
単位表示画面2406は、距離フィールド2408及び重さフィールド2410を含む。或る実施形態では、選択可能な距離の単位はマイル及びキロメートルを含む。距離フィールド2408と関連付けられた矢印を用いて、所望の距離の単位を選択できる。選択可能な重さの単位はポンド及びキログラムを含む。重さフィールド2410と関連付けられた矢印を用いて、所望の重さの単位を選択できる。
【0207】
図25は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの個人データを入力及び更新するための1つの方法を示す図である。図25に示されるように、ユーザが表示画面2402で「個人データ」選択肢を選択した場合には、個人データ表示画面2502が現れる。或る実施形態では、個人データ表示画面2502は、以下のデータフィールドを含む。性別フィールド2504、誕生日フィールド2506、体重フィールド2508、安静時心拍数フィールド2510、及び最大心拍数フィールド2512。ユーザは、各フィールドに適宜データを入力する。
【0208】
或る実施形態では、例えば、評価セッション又はトレーニング中に携帯型電子処理装置と通信する心拍数モニタによって、幾つかのフィールドが自動的に埋められる。表示領域2514のソフトキーを用いて、評価セッションを開始できる。一実施形態では、体重フィールド2508のデータは、携帯型電子処理装置と無線通信する体重計によって携帯型電子処理装置に送信される。
【0209】
複数の実施形態では、個人データ表示画面は、例えば、体重フィールド、身長フィールド、及び/又は体格指数(BMI)フィールド若しくは体脂肪率フィールド等といった、更なるデータフィールドを含む。或る実施形態では、各トレーニングについてBMI値又は体脂肪率の値が生成され、他のトレーニング情報と共に格納される。これにより、ユーザは、例えば、BMI値又は体脂肪率の値を表示及び追跡記録し、BMI又は体脂肪率目標を目指してトレーニングすることができる。
【0210】
或る実施形態では、体脂肪率の値は、各トレーニングの開始時に心拍数モニタ700を用いて生成される。ユーザが心拍数モニタ700を装着する前に心拍数モニタ700を握って、手と手の間のインピーダンスの測定値を取得することにより、体脂肪率の値を取得できる。別の実施形態では、ユーザが心拍数モニタ700を装着している間に体脂肪率の値が取得される。更に別の実施形態では、足と足の間のインピーダンスの測定値を用いて体脂肪率の値が生成され、これは、例えば、心拍数モニタ700のセンサ、足と足の間のインピーダンスを測定できる内蔵センサを有する体重計、又は、例えば足と足の間のインピーダンス及び/又は人の体重を測定できるセンサを有するドアマット等といった他の物体の上にユーザが立つことによって取得できる。一実施形態では、個人データ表示画面の体重、BMI及び/又は体脂肪率フィールドは、体重計や他の物体からの情報により自動的に更新される。
【0211】
複数の実施形態では、携帯型電子処理装置に格納されている個人データは、パスワードで保護される。従って、ユーザが表示画面2402で「個人データ」選択肢を選択すると、表示画面2520が現れる。表示画面2520は、パスワードフィールド2522を含む。表示画面2502へのアクセス権を得るために、ユーザはパスワードフィールド2522に適切なパスワードを入力しなければならない。
【0212】
図26は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムでフィットネスレベルを評価するための1つの方法を示す図である。評価は、例えば、装置1300等といった携帯型電子処理装置のユーザが、「フィットネスを評価」キーを選択することで開始する。
【0213】
図26に示されるように、或る実施形態では、新たなフィットネス評価の開始時に、表示画面2602がユーザに提示される。表示画面2602は、保存されているフィットネス数と、それに関連付けられたそのユーザのフィットネスレベル(存在する場合)とを表示する。表示画面2602は、新たなフィットネス評価を開始するよう促す表示も表示する。ユーザが「新たな評価の開始」選択肢を選択すると、表示画面2604が現れる。
【0214】
表示画面2604は、ユーザに、例えば、1.6kmをできるだけ速く完走し、1.6kmを完走したら携帯型電子処理装置を2回たたくよう指示する。或る実施形態では、これらの指示は、スピーカー又は携帯型電子処理装置のヘッドホンジャックに取り付けられたヘッドホンを用いて口頭でユーザに与えられる。
【0215】
新たな評価の最後に、その評価に関するデータが表示画面2606に提示される。提示されるデータは、ユーザの性別、年齢、及び体重等といった、ユーザの個人データを含む。このデータは、一般的に、個人データ表示画面2502を用いてユーザから取得される。例えば、ユーザが1.6kmを完走するのにかかった時間、評価中のユーザの最大心拍数、及び1.6kmを完走した1分後のユーザの心拍数等といった、評価中に収集されたデータも示される。このデータは、ユーザの新たなフィットネス数及びフィットネスレベルを算出するために用いられる。新たなフィットネス数及びフィットネスレベルは、表示画面2606に含まれている。表示画面2606の下部のソフトキーを用いて、新たな評価と関連付けられたデータを保存する又はデータを保存せずにキャンセルすることができる。
【0216】
或る実施形態では、男性ユーザのフィットネス数(F)は、以下の式(5)を用いて算出される。
【0217】
F=132.853−0.0769W−0.3877A+6.315−3.2649T−0.1565(MHR/1.065)−10+0.1(MHR/1.065−HR1) … (5)
式中、Wはポンド単位の体重であり、Aは年齢であり、Tは分単位の時間であり、MHRは評価中の1分間当たりの最大心拍数であり、HR1はユーザが1.6kmを完走した1分後の1分間当たりの心拍数である。
【0218】
或る実施形態では、女性のユーザのフィットネス数(F)は、以下の式(6)を用いて算出される。
【0219】
F=132.853−0.0769W−0.3877A−3.2649T−0.1565(MHR/1.065)−15+0.1(MHR/1.065−HR1) … (6)
式中、Wはポンド単位の体重であり、Aは年齢であり、Tは分単位の時間であり、MHRは評価中の1分間当たりの最大心拍数であり、HR1はユーザが1.6kmを完走した1分後の1分間当たりの心拍数である。
【0220】
一実施形態では、本発明は、ユーザが新たなフィットネス評価の実行を選択するまで待たずに、ユーザが完了した各トレーニングを分析し、このトレーニングデータを用いて自動的にユーザのフィットネスレベル及びフィットネス数を更新する。
【0221】
図27は、本発明の或る実施形態による、フィットネスレベルを判定するために用いられる例示的なフィットネスレベルテーブルの図である。フィットネスレベルを判定するために、まず、フィットネスレベルの判定対象の人が男性であるか女性であるかが決定される。次に、個人の年齢に対応する行で、個人に対して算出されたフィットネス数を調べる。次に、そのフィットネス数が位置する列からフィットネスレベルを読み取る。例えば、このフィットネスレベルテーブルを用いると、算出されたフィットネス数が57である25歳の男性のフィットネスレベルは、中級2であると評価される。算出されたフィットネス数が30である37歳の女性のフィットネスレベルは、初級1であると評価される。
【0222】
一実施形態では、個人のフィットネスレベルは、個人に一連の質問をすることによって判定される。これらの質問は以下の通りである。
【0223】
1.定期的にランニング、エクササイズ又はスポーツを行いますか?
2.1日に少なくとも合計30分間歩きますか?
3.ランニング、エクササイズ又はスポーツを1週間のうち何日行いますか?
4.各日にランニング、エクササイズ又はスポーツを行う長さはどのくらいですか?
これらの質問に対する回答に基づき、個人にフィットネスレベルが割り当てられる。
【0224】
例えば、或る実施形態では、ユーザは質問1を尋ねられる。質問1に対するユーザの回答が「いいえ」である場合には、ユーザは質問2を尋ねられる。質問1に対するユーザの回答が「いいえ」であり、質問2に対する回答も「いいえ」である場合には、ユーザのフィットネスレベルは初級1であると評価される。質問1に対するユーザの回答が「いいえ」であり、質問2に対するユーザの回答が「はい」である場合には、ユーザのフィットネスレベルは初級2であると評価される。
【0225】
或る実施形態では、質問1に対するユーザの回答が「はい」である場合には、ユーザは質問3及び質問4を尋ねられる。質問3及び質問4に対する回答を用いて、ユーザのフィットネスレベルが判定される。例えば、ユーザが、1週間に3日、各日に約45分間のエクササイズを行っていることを示した場合には、これらの2つの回答を組み合わせて、ユーザが1週間当たり合計135分間のエクササイズを行っていると判定する。次に、各週にランニング、エクササイズ又はスポーツに費やされる合計時間を、以下のフィットネステーブルの時間と比較して、個人のフィットネスレベルを判定する。1週間当たり135分間の例では、ユーザのフィットネスレベルは中級3であると評価される。
【表1】

【0226】
本願明細書に記載されるように、本発明の複数の実施形態では、評価された個人のフィットネスレベルは、個人のフィットネスレベルに合わせたトレーニング/エクササイズ計画を作るために用いられ、個人が1つ以上の具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標を達成するのを支援することを目的とする。
【0227】
図28は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素識別機能を示す図である。図28に示されるように、ユーザが表示画面2402で「構成要素」選択肢を選択した場合には、構成要素表示画面2802が現れる。
【0228】
表示画面2802は、運動モニタフィールド2804、心拍数モニタフィールド2806、及び腕時計フィールド2808を含む。これらのフィールドは、本発明によるスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素によって送信される固有シリアルナンバー識別値を格納するために用いられる。携帯型電子処理装置は、格納されたシリアルナンバー識別値を用いて、受信したメッセージを格納して処理すべきか又は無視すべきかを決定する。表示画面は、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの他の構成要素によって送信されるたシリアルナンバー識別値を格納するために用いられる他のフィールドも含み得る。
【0229】
上述のように、或る実施形態では、スポーツ用電子トレーニングシステム100の各構成要素は、例えば装置300等といった携帯型電子処理装置に、装置タイプ識別値及び固有シリアルナンバー識別値を含むメッセージを定期的に送信することにより、携帯型電子処理装置と通信する。装置タイプ識別値は、特定の構成要素を、例えば、運動モニタ、心拍数モニタ又は腕時計として識別する。携帯型電子処理装置は、この装置タイプを知ることにより、例えばメッセージデータを復号できる。従って、携帯型電子処理装置には、心拍数モニタからのデータを1分間当たりの心拍数として復号すべきであり、運動モニタからのデータを、例えば、平均速度、走行距離、ペース等として復号すべきであることがわかる。構成要素によって送信される固有シリアルナンバー識別値により、携帯型電子処理装置は、受信したメッセージが携帯型電子処理装置と同じWPANに属する構成要素からのものであるか、又は、例えば、すぐ近くの別の走者のWPANに属するものであるかを識別することができる。
【0230】
図28に示されるように、格納されている運動モニタのシリアルナンバー識別値は124425である。この値は、ユーザによって手動で入力されてもよく、又は、携帯型電子処理装置によって自動的に検出され格納されてもよい。図28のフィールド2806には「サーチ中」というテキストが表示されており、これは、携帯型電子処理装置が、すぐ近くの心拍数モニタの位置をつきとめてそれをWPANに関連付けようとしている最中であることを示す。特定の期間内に心拍数モニタが見つからない場合には、表示画面2810がユーザに提示される。この表示画面は、心拍数モニタのサーチを繰り返すべきか中断すべきかをユーザに尋ねるものである。この質問に対するユーザの入力は、表示領域2812に配置されたソフトキーを用いて行われる。
【0231】
表示画面2802のフィールド2808には「無し」というテキストが表示されており、これは、携帯型電子処理装置が腕時計を探すことも腕時計を関連付けることもすべきではないことを示す。ユーザは、例えば、ユーザがまだスポーツ用腕時計を購入していない場合に、フィールド2808に「無し」と入力し得る。これにより、携帯型電子処理装置がスポーツ動作モードに切り替えられる度に、携帯型電子処理装置が腕時計を関連付けようと試みることを控えることができる。
【0232】
図29は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの電話設定機能を示す図である。本発明の、携帯型電子処理装置が携帯電話である複数の実施形態では、表示画面2402で「電話」選択肢を選択すると、表示画面2902が表示される。表示画面2902は、2つのフィールド2904及び2906を含む。ユーザが、携帯電話がスポーツ動作モードになっている間も電話を受けたい場合には、ユーザは、フィールド2904に「はい」と入力する。ユーザが電話を受けたくない場合には、ユーザはフィールド2904に「いいえ」と入力する。ユーザが、携帯電話がスポーツ動作モードになっている時にも電話を受けたい場合には、フィールド2906を用いて携帯電話の着信音を設定する。この着信音は、携帯電話がスポーツ動作モードになっている時の携帯電話の着信音である。
【0233】
図30〜図32は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーナー設定機能を示す図である。図30に示されるように、ユーザが表示画面2402で「トレーナー」選択肢を選択した場合には、トレーナー表示画面3002が現れる。
【0234】
表示画面3002は、「音声」選択肢、「フィードバック間隔」選択肢、及び「フィードバック内容」選択肢の3つの選択肢を含む。「音声」選択肢を選択すると、表示画面3004が表示される。或る実施形態では、表示画面3004は、仮想トレーナーの言語を選択するために用いられる複数のチェックボックスを含む。例えば、ユーザが「英語」に対するチェックボックスを選択した場合には、仮想トレーナーはユーザに英語でフィードバックを提供する。言語選択を行った後、表示画面3006がユーザに提示される。表示画面3006は、例えば、仮想トレーナーの音声の質を選択するために用いられる。或る実施形態では、ユーザは、男性の声、女性の声、及び、例えば、スポーツのスター選手等といった有名人の声の選択肢を有する。或る実施形態では、コンピュータ/ウェブサーバから他の音声(例えば、有名な俳優の声等)をダウンロードして、仮想トレーナーに用いることができる。
【0235】
ユーザが表示画面3002で「フィードバック間隔」選択肢を選択した場合には、図31に示されるように、表示画面3102が現れる。表示画面3102は、聴覚的フィードバックが何時ユーザに提供されるかを選択するために用いられる。複数の実施形態では、使用可能な間隔は、例えば、「曲の間」、「到達の節目毎」、及び「フィードバック無し」を含む。ユーザが、到達の節目毎にフィードバックを受ける選択肢を選択した場合には、ユーザに到達の節目を選択させる表示画面が提示される。表示画面3104では、例えば、ユーザは距離の節目を選択できる。他の表示画面は、ユーザが時間の節目等といった他の節目を選択できるようにする。或る実施形態では、ユーザは、例えば、携帯型電子処理装置を選択された回数だけたたくことにより、又はヘッドホンコードにあるスイッチを押すことにより、又は携帯型電子処理装置のブラインドアクセスボタンを押すことにより、いつでもフィードバックを受けることができる。或る実施形態では、例えば、携帯型電子処理装置に内蔵されたマイクを用いた音声制御によって、フィードバックが要求される。一実施形態では、ユーザが「フィードバック」と言う(又は別の単語や言葉を言う)度に、直ちに音声によるフィードバックがユーザに提供される。
【0236】
ユーザが表示画面3002で「フィードバック内容」選択肢を選択した場合には、図32に示されるように、表示画面3202が現れる。表示画面3202は、フィードバック間隔毎にユーザに対して何のフィードバックが提供されるかを選択するために用いられる。或る実施形態では、表示画面3202は複数のチェックボックスを含み、各チェックボックスは特定のパフォーマンスパラメータと関連付けられている。ユーザは、使用可能なチェックボックスの1つ以上に印を付けることにより、フィードバック内容を選択する。
【0237】
本発明の或る実施形態による、ユーザに提供される例示的な聴覚的フィードバックを示す表が、図14Bに示されている。複数の実施形態では、この表に示されているフィードバック例は、例えば表示画面3202を用いてユーザによって選択されたフィードバック内容に従ったフィードバックを提供するように修正される。
【0238】
一実施形態では、仮想トレーナーは、ユーザに提供されるフィードバックの有効性(例えば、フィードバックが走者のパフォーマンス向上意欲を高めているか否か)を分析し、より効果的なフィードバックをユーザに提供するために、その性格(例えば、本願明細書に記載されるトレーナー設定の1つ以上)を時間をかけて修正することができる。この本発明の自己適応機能により、仮想トレーナーは、仮想トレーナーが提供するトレーニングフィードバックの有効性を最大限に高めることができる。
【0239】
図33に示されるように、或る実施形態では、携帯型電子処理装置は歩数計として動作できる。ユーザが表示画面2402で「歩数計」選択肢を選択した場合には、歩数計表示画面3302が現れる。歩数計用の情報は、例えば、携帯型電子処理装置に統合された運動モニタ104、加速度計又は他のセンサから入力され得る。
【0240】
或る実施形態では、表示画面3302は、携帯型電子処理装置の壁紙又はメイン表示画面に歩数カウンターを表示するか否かをユーザに選択させるチェックボックスを含む。表示画面3302は、歩数カウンターフィールド3308及び歩数カウンターリセット時間フィールド3306も含む。フィールド3306に入力されるリセット時間は、歩数カウンターが0にリセットされる時間である。或る実施形態では、リセット時間はユーザによって手動で入力されてもよく、又は、例えば、フィールド3306と関連付けられた矢印を用いて入力されてもよい。
【0241】
表示画面3310は、本発明による携帯型電子処理装置の一実施形態(例えば、携帯電話の実施形態)の例示的なメイン表示画面である。図示されている表示画面3310は、歩数計の歩数カウンターフィールド3308を表示している。
【0242】
本発明の或る実施形態では、例えば、リストバンド又は腕時計に取り付けられた加速度計を用いて、個人の日々の活動レベルを測定する。リストバンド又は時計バンドは、装着者が一日の活動目標を達成しているか否かを装着者に対して示すために、色を変化させる。或る実施形態では、リストバンド又は時計バンドは、装着者が自分の活動レベルを高めるべきである(例えば、装着者がエレベーターではなく階段を使うべきである)ことを示す装着者に対する表示として、色を変化させる。
【0243】
図34〜図36は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図である。或る実施形態では、ユーザは、図11Aに示されるようなコンピュータ/ウェブサーバで実行される音楽プログラムにログインできる。ユーザがログインすると、例えば、図34の表示画面3402等といった表示画面がユーザに提示される。
【0244】
表示画面3402は、トレーニング中に本発明による携帯型電子処理装置で再生される音楽を、ユーザが選択できるようにするものである。音楽は、特定の歩数レート及び歩数レート範囲に基づいて選択でき且つ/又はそれらに適合させることができる。本願明細書に記載されるように、歩数レートは、個人が例えば1分間に完了する歩数の指標である。例えば、ランニング中に一定の歩数レートを保つことは、効率的なランニングのために重要である。個人が走る速度は、各自が一歩に込めるエネルギーによって変わる。特定の歩数レートに適合する音楽を選択して再生することによって、走者のランニングのリズムを高めて誘導することができる。
【0245】
図34に示されるように、表示画面3402は、画面領域3406及び3408を含む。画面領域3406は、ユーザが歩数レートに基づいて音楽を探して読み出すために用いられる。画面領域3408は、ユーザが歩数レート及び歩数レート範囲を選択し、選択された歩数レート及び歩数レート範囲に音楽をマッチングさせるために用いられる。
【0246】
或る実施形態では、図34に示されるように、画面領域3408は、歩数レートバー3410及び6つの歩数レートマッチングタブ3412a〜3412fを含む。画面領域3410にはマッチングボタン3414も配置されている。音楽を探して特定の歩数レートにマッチングさせるために、ユーザは、歩数レートマッチングタブ3412を動かして5つの歩数レート範囲を設定する。図34では、歩数レートマッチングタブは、1分間当たり60〜95歩、1分間当たり95〜115歩、1分間当たり115〜150歩、1分間当たり150〜170歩、及び1分間当たり170〜210歩の歩数レート範囲を構成するよう配置されている。歩数レートマッチングタブの設定後、ユーザは、例えば、コンピュータマウスを用いてマッチングボタン3414をクリックすることにより、音楽マッチング機能を起動する。音楽マッチング機能は、音楽ライブラリ又は音楽データベースを検索し、例えば、音楽ファイル又は音楽ファイル(例えば、MP3音楽ファイル)へのポインタを、表示画面3402の画面領域3406に配置されたフォルダに入れる。音楽を読み出すために、ユーザは画面領域3402でファイルまで進み、そのファイルを本発明による携帯型電子処理装置にダウンロードする。
【0247】
或る実施形態では、音楽マッチング機能は、音楽ライブラリに格納されている音楽ファイルを分析し、各音楽ファイルについて、1分間当たりの拍数の値を判定する。音楽ファイルの1分間当たりの拍数の値は、音楽ファイルと共に(例えば、ヘッダーフィールドに)格納される。音楽マッチング機能は、音楽ファイルの1分間当たりの拍数の値を歩数レートの値と比較し、適合するものがあれば、その音楽ファイル、又は音楽ファイルへのポインタを、適切な歩数レート用音楽ファイルに入れる。或る実施形態では、音楽機能は、例えば、ユーザの家庭用コンピュータに格納されている音楽ファイルを検索し、特定の1分間当たりの拍数の値を有する音楽ファイルを識別する。別の実施形態では、音楽機能は、例えば、音楽ベンダーが運営しているウェブサーバ上の商業的な音楽ライブラリを検索し、マッチング処理の完了時に、ユーザは音楽ファイルを購入できる。
【0248】
本発明の複数の実施形態では、音楽マッチング機能は、音楽ファイルの1分間当たりの拍数の値が歩数レートの値の或る割合となるように、音楽を歩数レートにマッチングさせる。例えば、図36に示されるように、音楽の拍子は、単に走者の足取りと1歩毎に一致するのではなく、2歩毎又は3歩毎に一致してもよい。
【0249】
図34を参照すると、音楽マッチングの実行後、ユーザは、表示画面3402の画面領域3406に配置された歩数レート用音楽ファイルから、マッチングされた音楽を読み出してダウンロードすることができる。或る実施形態では、音楽ファイルの一部又は全ては既にダウンロードされていてもよく、この場合には、曲目リスト(例えば、曲目リストコマンド)及び任意の必要な音楽ファイルのみがダウンロードされる。
【0250】
ユーザが、例えば、特定の歩数レート範囲により広範囲の音楽を配置するために、歩数レートマッチングタブの1つ以上を変更したい場合には、ユーザは、所望により1つ以上の歩数レートマッチングタブを再調整して、マッチングボタン3414をクリックすることにより、音楽マッチング機能を再び起動できる。或る実施形態では、音楽マッチング機能は、処理時間を節約するために、ユーザが行った調整に対応するのに必要な最小限の量の検索及びマッチングを決定し、この最小限の量の検索及びマッチングのみを実行する。或る実施形態では、歩数レートマッチングタブを、1つの特定の歩数レートに限定された歩数レート範囲を有するように設定できる。
【0251】
図35は、本発明の或る実施形態による表示画面3402を更に示す図である。図35に示されるように、ユーザが、歩数レートマッチングタブの1つ(例えば、タブ3412d)を動かし始めると、そのタブに表示されている歩数レート(例えば、150)にマッチングされた音楽のリストが画面領域3408に表示される。図35に示されている音楽リスト3420は、1分間当たり150歩の歩数レートにマッチングされた4つの曲を含む。テイラーというアーチストの曲は2歩毎にマッチングされ、ホワイトというアーチストの曲は3歩毎にマッチングされている。他の2つの曲は1歩毎にマッチングされている。音楽リスト3420の下部の矢印3422は、1分間当たり150歩の歩数レートにマッチングされた更なる曲をスクロール表示するために用いられる。或る実施形態では、マッチングボタン3414をクリックすると音楽マッチング機能が再起動され、音楽マッチング機能は、ユーザが歩数レートマッチングタブ3412に対して行った調整に対応するのに必要な、何らかの追加の検索及び/又はマッチングを実行する。
【0252】
図37〜図40は、本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーニング機能を更に示す図である。本願明細書に記載されるように、例えば、装置1300等といった携帯型電子処理装置は、データ及び情報を、例えばコンピュータ/ウェブサーバ上で実行されるプログラムと共有できる。このデータ及び情報を共有する機能により、本発明の機能性が高まる。
【0253】
図37は、コンピュータ/ウェブサーバ上で実行されるトレーニングプログラムのパフォーマンス・スケジュール表示画面3700を示す図である。或る実施形態では、トレーニングプログラムは、個人が自分のフィットネスレベル及び具体的なフィットネス目標又はエクササイズ目標に適したエクササイズプログラムを作るのを支援する。トレーニングプログラムは、個人が自分のフィットネスに関するデータ及び情報を格納し、読み出し、やりとりできるようにする。
【0254】
図37に示されるように、表示画面3700は、ヘッダー表示領域3702、メイン表示領域3704、及びフッター表示領域3706を含む。ヘッダー表示領域3702は、例えば、パフォーマンス・スナップショット表示画面4000(図40参照)及びパフォーマンス統計データ表示画面3800(図38参照)等といった他の表示画面へのリンクを含む。ユーザは、例えば、コンピュータの入力用ポインティングデバイス(例えば、コンピュータマウス)を用いて、設けられているリンクの1つをクリックすることにより、所望の表示画面を表示させることができる。或る実施形態では、ヘッダー表示領域3702は、ユーザの格納されているフィットネスレベル及びフィットネス数/健康スコア、並びにユーザの格納されている最新のトレーニングのパフォーマンスの値も表示する。
【0255】
メイン表示領域3704は、ユーザのトレーニングスケジュールを示すカレンダーを含む。カレンダー画面はユーザが選択可能となっており、ユーザは、例えば、選択した月、選択した週、又は選択した日のトレーニングを見ることができる。図37に示されるように、各トレーニングは、トレーニング名及び/又はトレーニングの強度を示すバーによって識別できる。
【0256】
或る実施形態では、カレンダー画面は、計画されているトレーニング及び完了したトレーニングの両方を含む。ユーザが特定のトレーニングを見たい場合には、ユーザは、例えば、コンピュータの入力用ポインティングデバイスを用いて、そのトレーニングをクリックすることにより、そのトレーニングの詳細な表示画面を表示させることができる。ナビゲーション制御部3708は、ユーザが、例えば、カレンダーの表示される年及び月を変更できるようにする。
【0257】
フッター表示3706は、例えば、目標表示画面、トレーニング表示画面、挑戦課題表示画面、音楽表示画面、製品表示画面、フィットネス表示画面及び/又はコミュニティ表示画面等といった、更なる表示画面へのリンクを含む。
【0258】
或る実施形態では、目標表示画面は、個人の計画されたトレーニング、計画されたトレーニングのうち完了したものの数、及び計画されたトレーニングのうち残っているものの数を表示する。表示画面は、完了したトレーニングについて指定された目標を個人が達成しているか否かの表示も提供する。提供される情報のタイプの一例が、図40の表示領域4006に示されている。目標表示画面は、ユーザに目標の変更及び新たな目標の設定を行わせる機能も含む。
【0259】
或る実施形態では、トレーニング表示画面は、ユーザが作成したトレーニングに関する様々な情報の全てを表示する。この情報は、例えば、図13〜図33を参照して上述したものである。或る実施形態では、トレーニング表示画面は、例えば、図38の表示3808に示されるように、トレーニングに関する詳細をグラフィカルに提示する。
【0260】
或る実施形態では、挑戦課題表示画面は、オンライン仮想レース等といった挑戦課題に関する情報を表示する。挑戦課題は、ユーザが、自分と(例えば、ゴーストランニング)、家族及び友人と、及び/又は、例えばインターネットにアクセスしている世界のどこかにいる誰かと競争できるようにする。或る実施形態では、挑戦課題でハンディキャップスコアの計算及び使用が可能であり、これにより、それぞれ異なるパフォーマンスレベルの個人が互いに競争できる。或る実施形態では、この表示画面で、ユーザが挑戦課題を作成する、挑戦課題を見る、挑戦課題に参加する、及び完了した挑戦課題の結果を見ることができる。
【0261】
或る実施形態では、音楽表示画面は、音楽、ユーザの曲目リスト等に関する情報を表示する。或る実施形態では、音楽表示画面は、ユーザが音楽を選択して、例えば装置1300等といった携帯型電子処理装置に音楽をダウンロードできるようにする。例示的な音楽表示画面は、例えば、図34〜図36を参照して上述したものである。
【0262】
或る実施形態では、製品表示画面は、本発明の複数の実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムを構成する様々な構成要素及び製品に関する情報を表示する。或る実施形態では、製品表示画面は、製品の様々な特徴に関する記事(例えば、製品レビュー、カタログ、データシート、ユーザマニュアル等)や製品の入手方法に関する情報(例えば、オンライン注文情報)を含む。この情報は、ユーザの必要性及び欲求に最もよく適した製品をユーザが選択するのを支援する。或る実施形態では、製品表示画面は、本発明の複数の実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムを構成する様々な製品に関するテクニカルサポートメッセージを送受信する機能も含む。
【0263】
一実施形態では、ユーザは、コンピュータ/ウェブサーバに格納されている情報を、様々な事業体と共有することを選択でき、これにより、選択された事業体が、様々な製品に関する情報をユーザに提供できるようになる。或る実施形態では、製品表示画面は、ユーザが受信するよう選択した情報のみを表示するようカスタマイズ可能である。
【0264】
或る実施形態では、フィットネス表示画面は、例えば、健康情報及び栄養情報等といったフィットネス情報を表示する。或る実施形態では、フィットネス表示画面は、例えば、ランニング、サッカー、バスケットボール等といった、ユーザが行い得る様々なスポーツに関する情報を含む。或る実施形態では、フィットネス表示画面は、ユーザが受信するよう選択した情報を表示するようカスタマイズ可能である。
【0265】
或る実施形態では、コミュニティ表示画面は、様々なオンラインコミュニティに関する情報及びそこへのリンクを表示する。例えば、或る実施形態では、コミュニティ表示画面は、走者のデータベース、ランニング計算器、これからあるランニングの催し、ランニングクラブへのリンク等を提供しているランニングのオンラインコミュニティに関する情報及びそこへのリンクを提供する。コミュニティ表示画面は、他のスポーツに関する他のオンラインコミュニティに関する情報及びそこへのリンクも含み得る。或る実施形態では、コミュニティ表示画面は、ユーザが受信するよう選択した情報を表示するようカスタマイズ可能である。
【0266】
或る実施形態では、例えばユーザが製品表示画面及び/又はフィットネス表示画面を選択した時にユーザに提供される情報の内容は、ヘッダー表示領域3702に表示されているフィットネスレベル及び/又はフィットネス数を用いて決定される。
【0267】
図38は、トレーニングプログラムのパフォーマンス統計データ表示画面3800を示す図である。表示画面3800は、ヘッダー表示領域3802及びフッター表示領域3806に表示される情報に関しては、表示画面3700と同様である。
【0268】
或る実施形態では、表示画面3800は、メイン表示領域3804にトレーニング表示3808を含む。トレーニング表示3808は、選択されたトレーニングのトレーニング目標と、選択されたトレーニングが完了している場合にはそのトレーニングのトレーニング統計データとを表示する。トレーニング目標は、トレーニング時間及び強度ボックス3809a〜3809eで示されている。或る実施形態では、表示領域3804の領域3810に示されるように、各トレーニングボックス3809の強度は、特定の1分間当たりの心拍数の目標範囲に対応する。トレーニング統計データは線3811で示されている。或る実施形態では、表示領域3812に配置されたカレンダー及びナビゲーションボタンを用いて、表示領域3804に示されるトレーニングを変えることができる。
【0269】
図38に示されるように、表示領域3804には可動キャレット3807が配置される。表示キャレット3807を、完了したトレーニングの特定の瞬間に対応するよう動かすと、その特定の瞬間のパフォーマンスパラメータを表示する表示バルーン3902(図39参照)が表示される。或る実施形態では、表示されるパフォーマンスパラメータは、心拍数、ペース、歩数レート、カロリー、距離、及び時間を含む。
【0270】
図40は、トレーニングプログラムのパフォーマンス・スナップショット表示画面4000を示す図である。表示画面4000は、ヘッダー表示領域4002及びフッター表示領域4008に表示される情報に関しては、表示画面3700と同様である。
【0271】
或る実施形態では、表示画面4000は、表示領域4004に配置されたカレンダーページに、前回完了したトレーニングの統計データを表示する。表示領域4004のカレンダーページには、計画されている今後のトレーニングに関する情報も示される。或る実施形態では、ユーザが音楽曲目リストを管理できるようにするウインドウも提供される。
【0272】
一実施形態では、表示画面4000は、表示領域4006に目標追跡記録表示を含む。目標追跡記録表示は、個人の計画されたトレーニング、計画されたトレーニングのうち完了したものの数、及び計画されたトレーニングのうち残っているものの数を表示する。目標追跡記録表示は、完了したトレーニングについて指定された目標を個人が達成しているか否かの表示を提供する。一実施形態では、個人は、個人が特定のフィットネス目標(例えば、体重削減目標)を達成しているか否かを判定するための個人情報(例えば、体重)を入力及び/又は更新するよう、定期的に促される。
【0273】
一実施形態では、トレーナープログラムは、携帯型電子処理装置がトレーナープログラムに同期された際、携帯型電子処理装置にソフトウェアをダウンロードする。このソフトウェアは、トレーニング中のユーザ(例えば、走者)に、例えば、ユーザがどう感じているか(例えば、疲れた、脚が痛い等)等といった特定の質問に回答するよう促す。これらの質問に対する回答は、装置が再びトレーナープログラムに同期された際にアップロードされ、回答は、測定されたパフォーマンス/身体パラメータと相関されて、ユーザに個別のトレーニングフィードバック(例えば、速度、距離、足取り等に関するフィードバック)を提供するために用いられる。或る実施形態では、回答は専門のトレーナー(即ち、人)に転送され、専門のトレーナーが回答を検討及び分析し、(例えば、電子メール、テキストメッセージ、電話等によって)専門家のフィードバックをユーザに提供する。
【0274】
或る実施形態では、トレーナープログラムは、個人にやる気を起こさせ、個人が次のフィットネスレベルに進むのを励ますために、(例えば、トレーニング時間外に)定期的に肯定的なフィードバックを送る。このフィードバックは、個人に携帯電話のテキストメッセージを送ったり、仕事中に電子メール等を送ることによって、個人に提供される。
【0275】
本発明の複数の実施形態では、例えば、本願明細書に記載されるトレーナープログラム及び携帯型電子処理装置等といった本発明の様々な特徴と関連付けられた表示画面は、ユーザによって、所望の情報をユーザが選択した形式で表示するよう設定できる。従って、本発明は、上記に示した例示的な表示画面に限定されない。
【0276】
複数の実施形態では、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステム及びそのアプリケーションは、多くの異なる産業にとって有益な特徴を有する。例えば、本発明によって収集、処理及び格納されたデータは、フィットネス産業、健康/医療産業、保険産業等によって用いられ得る。従って、本発明は、例えば、スポーツ産業等といった特定の産業に限定されるべきではない。
【0277】
図41は、加速度計又は運動モニタを有するインテリジェントなスポーツ用ボールを示す図である。複数の実施形態では、スポーツ用ボールは、本発明の或る実施形態による携帯型電子処理装置4101と通信する。スポーツ用ボールには、例えば、サッカーボール4102、野球ボール4104、テニスボール4106、ゴルフボール4108、バスケットボール4110、フットボール4112が含まれる。
【0278】
或る実施形態では、加速度計、センサ、又は運動モニタは、各スポーツ用ボールに含まれ、例えば、スポーツ用ボールが蹴られた、打たれた及び/又は投げられた時に、どのくらいの速さでどのくらい遠くまで移動するかを測定する。本願明細書で用いる「センサ」という用語は、ストレージ(例えば、メモリ)及びプロセッサを含み得る装置を意味する。この情報は、携帯型電子処理装置4101に無線送信され、ディスプレイに表示される。複数の実施形態では、例えば、圧力センサ、高度計、磁場センサ等といった他の小型のセンサがスポーツ用ボールに含まれて、更なる情報を収集し、それが携帯型電子処理装置4101に送信されて表示される。この情報は、例えば、スポーツ用ボールを蹴る、打つ及び/又は投げるのに加えられた力の量、スポーツ用ボールが蹴られた、打たれた及び/又は投げられた時に飛んだ高さ、スポーツ用ボールがゴールラインを超えたか否か等を判定するために用いられる。ボールの回転、滞空時間等を含むボールに関する他のパラメータを判定して表示することができる。複数の実施形態では、加速度計、運動モニタ及び/又は他のセンサは、例えば、ボールの内部、ボールの中心部(例えば、取り付けシステム又はサスペンションシステムを用いて)、又はボールの外面に取り付けられる又は配置される。或る実施形態では、加速度計は、例えば、平面を構成するよう配置された複数の加速度計を用いて構成される。
【0279】
或る実施形態では、本発明による、例えばサッカーボール等といったスポーツ用ボールは、すぐ近くの装置と通信し、すぐ近くの装置から受信したデータを格納するための回路を含む。例えば、サッカーボールの場合には、各選手は識別装置(例えば、IDチップ、無線ICタグ(RFID)等)を有する靴を着用し、識別装置は、選手のうちの一人の靴がボールと接触する度にボールに固有の識別値を送信する。同様に、各ゴールキーパーは識別装置を有するグローブを着用し、識別装置は、ゴールキーパーのグローブの一方がボールと接触する度に固有の識別値をボールに送信する。このようにして、ボールは、トレーニングセッション又は試合中にデータを受信して格納し、トレーニングセッション又は試合後にこのデータをダウンロードして、検討/分析することができる。ボールによって格納されたデータは、例えば、各選手がボールと接触した時及び回数の記録である。
【0280】
例えば、トレーニングセッション又は試合中に各選手がボールと接触した時及び回数に関するデータを格納することに加えて、例えば、サッカーボールの場合には、ボールは、選手がボールを蹴った強さ、選手によってボールが蹴られた距離、選手がボールを蹴った時にボールに与えた回転量、ボールの弧、ボールがパスされた回数、ボールが投げられた回数等に関する情報も格納し得る。このようにして、ボールによって格納されるデータは、トレーニングセッション又は試合のより完全な記録となり、例えば、トレーニングセッション又は試合後に、この更なるデータをダウンロードして、検討/分析することができる。
【0281】
複数の実施形態では、本発明のスポーツ用ボールは、本願明細書に記載される他の装置とは独立して用いられる。例えば、サッカー用の靴に取り付けられた運動モニタ等といった別の装置が、スポーツ用ボールに何らかのデータを送信する必要はない。また、スポーツ用ボールが、例えば、携帯電話、MP3音楽ファイルプレイヤー又はPDA等といった携帯型電子処理装置と情報をやりとりする必要はない。複数の実施形態では、ボールは、ボールのセンサ/モニタによって収集されたデータ(例えば、ボールが蹴られた強さ、ボールが移動した距離、ボールが移動した速度、ボールに与えられた回転の量、ボールがパスされた回数、ボールが投げられた回数等に関するデータ)を格納するメモリを含む。例えば、ボールが用いられていない時に、このデータをコンピュータにダウンロードできる。或る実施形態では、データは、本願明細書に記載される他の様々なスポーツ用電子トレーニングシステムの機能と適合するウェブサーバにダウンロードされて格納される。
【0282】
或る実施形態では、スポーツ用ボールの動きが、例えば蹴られることによって変化すると、スポーツ用ボールのセンサ又は運動モニタは、応答信号を生成する。或る実施形態では、スポーツ用ボールが本願明細書に記載される値(例えば、ボールが蹴られた強さ、ボールが移動した距離、ボールの弧等)を生成するために用いるアルゴリズムは、選手がボールに接触した直後に値を生成できるよう選択される。例えば、サッカーボールが蹴られた後に移動する距離を判定するために用いられるアルゴリズムは、ボールの飛行時間ではなく、ボールの衝撃力及び初期軌道(例えば、三軸加速度計又は複数の加速度計を用いて決定される)に基づくものであるのが好ましい。このようにして、ボールが例えば何らかのノミナルの距離を超えて移動する前に、ボールが移動する距離を知ることができる。
【0283】
或る実施形態では、例えば、トレーニングセッション又は試合に関するデータを記録するためにサッカーボールを用いることに加えて、各選手は、その選手に関するデータを記録するセンサ/運動モニタを装着できる。例えば、選手の靴の運動モニタは、競技場での選手の動きをモニタリングすると共に、選手がボールと接触する度にサッカーボールからデータを受信することができる。或る実施形態では、運動モニタは、例えば、選手が前方、側方及び後方に向かって走る距離及び速度を追跡記録する。更に、運動モニタは、トレーニングセッション又は試合中に、選手がボールと接触した回数、選手がボールを蹴った強さ、選手によってボールが蹴られた距離、選手がボールを蹴った時にボールに与えた回転量、ボールの弧等に関する、ボールからのデータを受信する。このデータはボールによって生成でき、例えば、ボールがボールの送受信器回路の送信範囲を超える前に、選手の靴の運動モニタに送信できる。或る実施形態では、記録/格納された選手に関するデータは、トレーニングセッション又は試合後にダウンロードされ、検討/分析される。
【0284】
或る実施形態では、本願明細書に記載されたサッカーボールに関する1つ以上の値は、例えば、サッカー選手が装着した又はサッカー選手と関連付けられたセンサ/運動モニタを用いて判定されてもよく、また、その逆もあり得る。従って、本発明は、本願明細書に記載された特定の値が、スポーツ用ボールによってのみ、又は、例えばサッカー選手が装着した又はサッカー選手と関連付けられたセンサ/運動モニタによってのみ生成されることには限定されない。
【0285】
複数の実施形態では、本発明によるスポーツ用ボールは、例えば、選手がボールを蹴った強さ、ボール移動する/した距離、ボールの弧等といったデータを、本発明による腕時計又は他の携帯型電子処理装置に送信する。この情報は、例えば腕時計の表示部で、リアルタイムに又はほぼリアルタイムに見ることができる。この情報は、腕時計又は他の携帯型電子処理装置から、本願明細書に記載される他の様々なスポーツ用電子トレーニングシステムの機能と適合するウェブサーバにダウンロードして格納することもできる。
【0286】
或る実施形態では、スポーツ用ボールに作用する唯一の加速度ベクトルが重力ベクトルである時には、ボールは停止していると見なされ、(例えば、特定のキック、打撃及び/又は投球に関する)ボールのデータを収集及び処理する期間をリセットできる。
【0287】
複数の実施形態では、スポーツ用ボールのセンサからの情報は、本願明細書に記載されるスポーツ用トレーニングシステムの或る実施形態と適合する任意の携帯型電子処理装置によって受信できる。
【0288】
図42は、本発明の或る実施形態による、マルチセンサモニタ4200を示す図である。マルチセンサモニタ4200は、プロセッサ4202、メモリ4204、心拍数センサ4206、送受信器4208、アンテナ4210、電池4212及び複数のセンサ4214を含む。
【0289】
プロセッサ4202は、メモリ4204に格納されているアプリケーションプログラムを実施する能力がある、例えばマイクロコントローラ等といった、従来のプロセッサである。プロセッサ4202は、メモリ4204、心拍数センサ4206、送受信器4208、及び複数のセンサ4212に接続されている。
【0290】
メモリ4204は、アプリケーションプログラムの命令及びデータを格納するために用いられる。或る実施形態では、メモリ4204は、例えば、心拍数センサ4206及び複数のセンサ4214によって出力されたデータから、パフォーマンスデータを生成するために用いられるプログラムを格納する。或る実施形態では、メモリ4204は、読み取り専用メモリ及びランダムアクセスメモリの両方を含む。
【0291】
或る実施形態では、心拍数センサ4206は、心拍数を検出する電子センサである。このデータはプロセッサ4202に供給され、心拍数(例えば、1分間当たりの心拍数)を判定するために用いられる。
【0292】
送受信器4208は、本発明の複数の実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムの他の構成要素と通信するために用いられる低出力の送受信器である。或る実施形態では、送受信器4208は、2.4GHz等といった免許不要の周波数帯で動作する。送受信器4208は、アンテナ4210に接続されている。
【0293】
電池4212は、マルチセンサモニタ4200の様々な構成要素を動作させるための電力を供給するために用いられる。或る実施形態では、電池4212は、定期的に交換されなければならない充電不可の電池である。電池4212は、充電式電池であってもよい。
【0294】
センサ4214は、個人のパフォーマンスと関連付けられたパラメータを測定するセンサである。このようなセンサは、例えば、温度センサ、水分補給/水分センサ、塩分センサ、イオン化/脱イオン化センサ、酸素センサ、運動センサ/加速度計、高度計等を含む。
【0295】
或る実施形態では、マルチセンサモニタ4200は、スポーツ用の衣類に内蔵され、スポーツイベントに参加している個人のパラメータを測定するために用いられる。スポーツイベントは、例えば、競走等といった陸上競技や、サッカーの試合、バスケットボールの試合等といった団体競技を含み得る。マルチセンサモニタ4200によって収集された情報は、例えば、1人以上の個人のパフォーマンスを観察する任務を負ったコーチや他の個人に対して情報を表示するモニタリング装置に、無線で送信される。個人から収集された情報が、団体競技に参加している個人が期待されるパフォーマンスレベルのパフォーマンスを発揮しておらず、休憩が必要であることを示している場合には、その個人を休憩させるために試合から外すことができる。或る実施形態では、例えば、水分補給/水分センサ、イオン化/脱イオン化センサ及び/又は塩分センサ等といったセンサからの情報を用いて、個人に対する(例えば、マラソンやサッカーの試合等といった長時間のトレーニング中や、トレーニング後に摂取すべき)特別な飲料や食品を決定して推奨する。
【0296】
或る実施形態では、マルチセンサモニタ4200をインテリジェントな衣類と共に用いて、その衣類を制御する。例えば、一実施形態では、マルチセンサモニタ4200は、衣類の加熱及び/又は通気機能を起動させる制御部を動作させる。これらの機能は、ヒーターの入/切や、例えば、通気を高める又は減らすための衣類内の空気袋への空気の注入及び排出を含み得る。或る実施形態では、マルチセンサモニタ4200のセンサは、水分の存在又は水分の不足を検出し、これを、より高い又は低い通気が必要か否かを判定するための指標として用いる。或る実施形態では、衣類の内側及び外側の温度センサを用いて温度差を判定し、これを、例えば気象情報等といった他の情報と共に用いて、衣類の通気/加熱特性に影響を与えると共に/又はこれらを制御する。
【0297】
或る実施形態では、本発明による携帯型電子処理装置を用いて、衣類の圧縮(これは、例えば、水泳の際に血流を高めるために重要である)を制御すると共に/又は(例えば、熱可塑性のウレタンバンド等といった一体型の支持要素を用いて)衣類の支持/安定機能を制御する。或る実施形態では、本発明による携帯型電子処理装置を用いて、履物の様々なパラメータを制御する。これは、例えば、クッション性、安定性、密閉システム、能動的又は受動的な通気、静止摩擦特性、回内/回外制御、サッカー用の靴のインテリジェントなリブ等を含む。
【0298】
或る実施形態では、例えば、アスリートが着用する衣類は、アスリートの上半身の動き及び姿勢を検出する一体型のセンサを含む。これらのセンサの出力は、ゴルフ、体操、フィギュアスケートのような、上半身の動き及び姿勢が重要なスポーツにおいて、例えば、身体の動き及び/又は姿勢をどのように変えるかに関するフィードバックをアスリートに提供するために用いられる。例えば、ゴルファーに提供されるフィードバックは、ゴルファーに、スイング中に上半身の動きがどのように変化しているか又は変化していないかを知らせるものである。
【0299】
或る実施形態では、例えば、走者のランニングフォーム及び足取りのサイクルを測定するセンサが、靴に配置及び/又は内蔵される(例えば、センサは、靴の踵部、ミッドソール部及び爪先部に配置及び/又は内蔵される)。例えば、走者のランニングフォームに関する更なる情報を取得するために、走者の膝及び腰に更なるセンサ/運動モニタを配置することもできる。センサ/運動モニタによって収集された情報は、本発明の仮想トレーナーによって分析され、走者に、自分のランニングフォーム及び/又は足取りのサイクルをどのように改善できるかに関するフィードバックを提供するために用いられる。或る実施形態では、走者が装着するセンサ/運動モニタは、ランニングの生体力学を判定するために用いられる。これは、例えば、走者の回転及び並進方向の運動/加速度を判定するために走者の身体の様々な部分に装着されたセンサ/運動モニタの出力を分析することによって達成される。
【0300】
一実施形態では、本願明細書に記載される進歩したセンサ製品及び/又は装置は小売業者に提供され、小売業者は、個人の評価を行うために、それらを個人に賃貸及び/又は提供する。評価結果は、例えば、小売業者が個人に、各自の必要性(例えば、走者のランニングフォームに適合する靴の特性)に合わせて調節された製品(例えば、靴)を販売するために用いられる。
【0301】
図43は、本発明の構成要素を用いた、スポーツ選手4302及びスポーツ用ボール4304のモニタリングを示す図である。スポーツ選手4302は、マルチセンサモニタ4200が内蔵されたスポーツ用の衣類を着用している。モニタ4200は、スポーツ選手4302に関する情報を収集し、情報をディスプレイ4306に表示する装置にこの情報を送信する。上述のように、スポーツ用ボール4304も1つ以上のモニタを含む。これらのモニタによって収集された情報は、1つ以上の装置に送信され、例えばディスプレイ4306等といったディスプレイに表示される。
【0302】
或る実施形態では、スポーツ選手4302のために表示される情報は、心拍数情報、水分補給情報、温度情報、運動情報等を含む。一実施形態では、マルチセンサモニタ4200のセンサによって収集された情報を組み合わせて、疲労/パフォーマンス指標値が生成される。この指標値をモニタリングすれば、スポーツ選手4302がどのレベルのパフォーマンスを発揮しているか又は発揮する能力があるかを示すことができる。疲労/パフォーマンス指標値を長時間にわたってモニタリングして、そのスポーツ選手の試合中の実際のパフォーマンスと比較することで、そのスポーツ選手4302が、所与の疲労/パフォーマンス指標値の範囲に対してどの程度良好なパフォーマンスを発揮できるかを判定することができる。
【0303】
一実施形態では、本発明を用いて、ボクサーのパフォーマンスをモニタリングすることができる。例えば、ボクサーのグローブ中のモニタで、ボクサーのパンチの速度及び力を測定する。運動モニタを用いて、ボクサーの手の動き及びフォームに関するデータを追跡記録することもでき、記録されたデータの分析に基づき、ボクサーにトレーニングフィードバックを提供できる。
【0304】
一実施形態では、本発明を用いて、水泳選手のパフォーマンスをモニタリングできる。例えば、水泳選手の腕及び/又は脚部に装着された運動モニタで、その水泳選手が行ったストローク数、水泳選手の速度、ラップ、泳ぎのフォーム、ペース等をモニタリングできる。色による表示を有するゴーグルで、パフォーマンスに関するフィードバックを水泳選手に提供する。例えば、一実施形態では、3つの光がパフォーマンスのゾーン(例えば、目標通りのパフォーマンス、目標を下回るパフォーマンス、及び目標を上回るパフォーマンス)をそれぞれ示す。別の実施形態では、2つの色がパフォーマンスをそれぞれ示す(目標を下回るパフォーマンス及び目標を上回るパフォーマンス。目標通りのパフォーマンスを示す表示光は用いられない)。
【0305】
一実施形態では、例えば、小型の気圧高度センサ等といった1つ以上のセンサを用いて、個人のジャンプ、跳躍等をモニタリング及び測定する。この情報を、本願明細書に記載される他の情報と組み合わせて分析し、個人にトレーニングフィードバックを提供することができる。
【0306】
或る実施形態では、試合に参加しているスポーツ選手に送信される情報を暗号化して、許可された個人のみが情報を受信及び表示できるようにすることができる。
【0307】
図44及び図45に示されるように、本発明の複数の実施形態では、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素を用いて、電子ゲームとのインタラクションを行う。或る実施形態では、図44に示されるように、個人は、例えば、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素を用いて、エクササイズを行ったことに対する達成証明及び/又は報奨ポイントを取得し、それを(例えば、アバター又はデジタル的に作成されたキャラクターの健康、フィットネス、及び強さを高めるために)電子ゲームにダウンロードできる。別の実施形態では、図45に示されるように、個人は、例えば、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素を用いて、電子ゲームと直接インタラクションを行う。
【0308】
図44は、ディスプレイ4402及びゲーム装置4404を用いて電子ゲームを行っている個人4400を示す。ゲームは、アバター又はデジタル的に作成されたキャラクター4406を含む。本願明細書で用いる「デジタル的に作成されたキャラクター」という用語は、「アバター」という用語よりも意味が広い。本願明細書で用いる「デジタル的に作成されたキャラクター」という用語は、例えば、任意のコンピュータゲームのキャラクター又は電子的な人格を意味し、コンピュータゲームの技術分野で一般的にアバターと称されるものも含む。アバター又はデジタル的に作成されたキャラクターの、例えば、健康、フィットネス及び強さを高めて、個人4400にとってゲームをより面白く及び/又は魅力的にするために、個人4400は、エクササイズを行うことによって健康、フィットネス及び強さのポイントを集めなければならない。個人は、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの様々な構成要素を用いて自分のエクササイズをモニタリング及び記録することにより、これらのポイントを集める。エクササイズトレーニング後に、個人4400は、例えば、本発明による携帯型電子処理装置から電子ゲームにポイントをダウンロードできる。
【0309】
或る実施形態では、アバター又はデジタル的に作成されたキャラクターに影響を与えるために用いられ得る情報は、例えば、実際のサッカーの試合や他の実際の身体活動を行ってメモリに情報を格納することによって集められる。そして、この情報を持ち帰り、例えば、無線で又はドッキングステーションを用いてゲーム装置又は電子ゲームにダウンロードする。ダウンロードされた情報は、例えば、アバター又はデジタル的に作成されたキャラクターの強さ、力、健康等に影響を与えるために用いられる。一実施形態では、この情報は、本発明によるスポーツ用ボールを用いて集められ、格納され、持ち帰られる。或る実施形態では、この情報は、本願明細書に記載される他の様々なスポーツ用電子トレーニングシステムの機能と適合するウェブサーバにダウンロードされて格納され、電子ゲームで用いるためにこのウェブサーバから読み出すことができる。
【0310】
或る実施形態では、個人4400が、エクササイズをモニタリングして記録するために、例えば運動モニタ及び/又は心拍数モニタ等といった本発明による構成要素を用いて、より多くのエクササイズを行うほど、個人4400が電子ゲームで用いるために獲得する健康、フィットネス及び強さのポイントが多くなる。獲得した健康、フィットネス及び/又は強さのポイントは、個人4400が行ったエクササイズの量に比例するので、個人4400は、エクササイズを行い身体的に活動的になろうという動機付けがなされる。
【0311】
或る実施形態では、本発明の仮想トレーナーは、個人4400がエクササイズを行っている間に、個人4400にフィードバックを提供する。このフィードバックは、個人が獲得する健康、フィットネス及び/又は強さのポイント数を増加及び/又は最大化させるのを励ますと共に/又は助けるものである。
【0312】
図45は、個人4500が、本願明細書に記載されるスポーツ用電子トレーニングシステムの様々な構成要素を用いて、電子ゲームとリアルタイムで直接インタラクションを行う、本発明の或る実施形態を示す。図45に示されるように、個人4500は、アバター又はデジタル的に作成されたキャラクター4506の動きを制御するために、適切な位置でランニングを行っている。複数の実施形態では、個人4500の活動レベルは、個人のゲームスコアに影響を与える。
【0313】
或る実施形態では、電子ゲームは、テレビ4502及びゲームコンソール4504を用いて行われる。アバター又はデジタル的に作成されたキャラクター4506の動きは、個人4500の動きに基づいて影響を受け、或る実施形態では、この個人4500の動きは、本願明細書に記載されるセンサ/運動モニタ、及び/又は、本発明の1つ以上の携帯型電子処理装置を用いてモニタリングされる。個人4500が用いるスポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素は、直接又は携帯型電子処理装置を介してゲームコンソール4504と通信する。或る実施形態では、携帯型電子処理装置は、無線で又はドッキングポートを用いてゲームコンソール4504と通信する。
【0314】
或る実施形態では、(例えば、個人4500の足部の動きをモニタリングするもの以外の)着用可能なセンサを用いて、個人4500の動きをキャプチャする。或る実施形態では、これらの着用可能なセンサは、例えば、電子ゲームを行っている間に個人4500が装着する衣類及び/又は関節部用のスリーブに統合される。複数の実施形態では、ゲームにおいて、パフォーマンスデータ、又は生理学的データとパフォーマンスデータとの組み合わせが用いられる。
【0315】
本発明の複数の実施形態では、本願明細書に記載される多くのスポーツ用電子トレーニングシステムのディスプレイ(例えば、携帯型電子処理装置のディスプレイ、メガネのレンズの内側、衣類の袖に統合されたディスプレイ等)の1つに、電子ゲーム又は少なくともその1つのセッションが再生/表示される。携帯型電子処理装置のイヤホン及び/又はスピーカーを用いて、電子ゲームの音声が提供される。従って、ゲームは、例えば、家やアパートのコンピュータ室や居間のみで行われる必要はない。
【0316】
以上、例示的な実施形態によって本発明を説明した。従って、本発明は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ定義されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0317】
【図1】本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムを用いている走者の図。
【図2A】本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムの選択された構成要素を示す図。
【図2B】本発明の或る実施形態による、スポーツ動作モードを有する例示的な携帯電話の図。
【図2C】本発明の或る実施形態による、スポーツ動作モードを有する例示的な携帯電話の図。
【図2D】本発明の複数の実施形態による、スポーツ動作モードを有する更なる例示的な携帯型電子処理装置の図。
【図2E】本発明の複数の実施形態による、スポーツ動作モードを有する更なる例示的な携帯型電子処理装置の図。
【図2F】本発明の複数の実施形態による、スポーツ動作モードを有する更なる例示的な携帯型電子処理装置の図。
【図3A】本発明の或る実施形態による第1の例示的な携帯型電子処理装置のより詳細な図。
【図3B】本発明の或る実施形態による第2の例示的な携帯型電子処理装置のより詳細な図。
【図4A】本発明の或る実施形態による例示的な運動モニタの図。
【図4B】図4Aの運動モニタがどのように動作するかを示す図。
【図4C】図4Aの運動モニタがどのように動作するかを示す図。
【図5】本発明の或る実施形態による例示的な心拍数モニタの図。
【図6A】本発明の或る実施形態による、靴のソールの凹部に挿入された運動モニタを有する靴の図。
【図6B】靴の外側の部分に取り付けられた運動モニタを有する靴の図。
【図6C】本発明の或る実施形態による例示的な運動モニタの図。
【図6D】本発明の或る実施形態による、運動モニタ用の例示的な取り付け装置の図。
【図6E】本発明の或る実施形態による、靴に運動モニタを取り付けるための例示的な羽付きの電池キャップを有する運動モニタの図。
【図6F】本発明の或る実施形態による、靴に取り付けられた図6Eの運動モニタを示す図。
【図6G】本発明の或る実施形態による、靴に運動モニタを取り付けるための第2の例示的な羽付きの電池キャップを有する運動モニタの図。
【図6H】図6Gの運動モニタ及び羽付きの電池キャップを更に示す図。
【図6I】本発明の或る実施形態による、運動モニタ用の第3の例示的な羽付きの電池キャップの図。
【図6J】本発明の或る実施形態による、運動モニタ用の第4の例示的な羽付きの電池キャップの図。
【図7】本発明の或る実施形態による、体脂肪率を判定するための内蔵センサを有する心拍数モニタの図。
【図8】本発明の或る実施形態による心拍数/体脂肪率モニタの図。
【図9】本発明の或る実施形態による、コンピュータと情報をやりとりする第1の携帯型電子処理装置の図。
【図10】本発明の或る実施形態による、コンピュータと情報をやりとりする第2の携帯型電子処理装置の図。
【図11A】本発明の或る実施形態による、コンピュータ及びウェブサーバと情報をやりとりする第1の携帯型電子処理装置の図。
【図11B】本発明の或る実施形態による、コンピュータ及びウェブサーバと情報をやりとりする第2の携帯型電子処理装置の図。
【図12】本発明の或る実施形態による、エクササイズマシンと情報をやりとりする例示的な携帯型電子処理装置の図。
【図13】本発明の或る実施形態による、仮想トレーナー機能を含む例示的な携帯型電子処理装置の図。
【図14A】本発明の或る実施形態によるスポーツ用電子トレーニングシステムのトレーニング機能を示す図。
【図14B−1】本発明の或る実施形態による、スポーツ用トレーニングシステムによって提供される例示的なフィードバックを示す表。
【図14B−2】本発明の或る実施形態による、スポーツ用トレーニングシステムによって提供される例示的なフィードバックを示す表。
【図15A】本発明の複数の実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのための例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図。
【図15B】本発明の複数の実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのための例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図。
【図15C】本発明の複数の実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのための例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図。
【図15D】本発明の複数の実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの例示的なカスタマイズ可能なパラメータ表示を示す図。
【図15E】本発明の複数の実施形態による、エクササイズ中に燃焼したカロリーを算出する方法の例を示すテーブルの図。
【図15F】本発明の複数の実施形態による、エクササイズ中に燃焼したカロリーを算出する方法の例を示すテーブルの図。
【図15G】本発明の複数の実施形態による、エクササイズ中に燃焼したカロリーを算出する方法の例を示すテーブルの図。
【図16】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムを用いてトレーニングを作成する方法を示す図。
【図17】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムを用いてトレーニングを作成する方法を示す図。
【図18】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムを用いてトレーニングを作成する方法を示す図。
【図19】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図。
【図20】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの写真機能を示す図。
【図21】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのカレンダー機能を示す図。
【図22】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのトレーニング機能とカレンダー機能との間の情報のやりとりを示す図。
【図23】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムのトレーニング機能とカレンダー機能との間の情報のやりとりを示す図。
【図24】本発明の或る実施形態による、携帯型電子処理装置の設定の選択を示す図。
【図25】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの個人データを入力及び更新するための1つの方法を示す図。
【図26】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムでフィットネスレベルを評価するための1つの方法を示す図。
【図27】本発明の或る実施形態による、フィットネスレベルを判定するために用いられる例示的なテーブルの図。
【図28】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの構成要素識別機能を示す図。
【図29】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの電話設定機能を示す図。
【図30】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーナー設定機能を示す図。
【図31】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーナー設定機能を示す図。
【図32】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーナー設定機能を示す図。
【図33】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの歩数計機能を示す図。
【図34】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図。
【図35】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図。
【図36】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの音楽機能を示す図。
【図37】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーニング機能を示す図。
【図38】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーニング機能を示す図。
【図39】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーニング機能を示す図。
【図40】本発明の或る実施形態による、スポーツ用電子トレーニングシステムの仮想トレーニング機能を示す図。
【図41】本発明の或る実施形態による、携帯型電子処理装置と通信する運動モニタを有するスポーツ用ボールを示す図。
【図42】本発明の或る実施形態によるマルチセンサモニタを示す図。
【図43】スポーツ選手及びスポーツ用ボールをモニタリングするための本発明の構成要素の使用を示す図。
【図44】電子ゲームのための本発明の構成要素の使用を示す図。
【図45】電子ゲームのための本発明の構成要素の使用を示す図。
【符号の説明】
【0318】
100 スポーツ用電子トレーニングシステム
102 第1の携帯型電子処理装置
104 運動モニタ
105 靴
106 心拍数モニタ
110 第2の携帯型電子処理装置
202 携帯電話
203 スポーツシャツ
204 スポーツブラ
205 運動靴
206 胸部ストラップ
210 スポーツ用腕時計
270 携帯電話(携帯型電子処理装置)
280 携帯型電子処理装置
290 携帯型電子処理装置
300 携帯型電子処理装置
400 運動モニタ
406 加速度センサ
500 心拍数モニタ
600 靴
606 靴
602 運動モニタ
608 取り付け装置
620 保護ハウジング
640 羽付きの電池キャップ
644 羽付きの電池キャップ
646 羽付きの電池キャップ
648 羽付きの電池キャップ
700 心拍数モニタ
800 心拍数/体脂肪率モニタ
900 携帯型電子処理装置
1000 携帯型電子処理装置
1200 携帯型電子処理装置
1300 携帯型電子処理装置
4200 マルチセンサモニタ
4304 スポーツ用ボール
4404 ゲーム装置
4406 アバター又はデジタル的に作成されたキャラクター
4506 アバター又はデジタル的に作成されたキャラクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動モニタと、
前記運動モニタと無線通信する携帯型電子処理装置と
を備えるスポーツ用電子トレーニングシステムであって、
前記携帯型電子処理装置が仮想トレーナープログラムを備え、該仮想トレーナープログラムが、個人のフィットネスレベルを評価し、トレーニング中にトレーニングフィードバックを提供する
ことを特徴とするスポーツ用電子トレーニングシステム。
【請求項2】
前記運動モニタが加速度計を備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記携帯型電子処理装置が携帯電話であることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記携帯型電子処理装置と無線通信する腕時計を更に備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記携帯型電子処理装置と無線通信する心拍数モニタを更に備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記心拍数モニタが、体脂肪率を判定するセンサを備えた胸部ストラップに取り付けられることを特徴とする請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記心拍数モニタが、血流を用いて心拍数を判定することを特徴とする請求項5記載のシステム。
【請求項8】
前記携帯型電子処理装置が、歩数レートに適合する音楽を再生することを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記運動モニタが、羽付きの電池キャップを備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記携帯型電子処理装置と無線通信する運動モニタを備えたスポーツ用ボールを更に備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項11】
個人にトレーニングフィードバックを提供する方法であって、
(1)トレーニング中の前記個人の足部の動きを、加速度計を用いてモニタリングする工程と、
(2)前記工程(1)における前記モニタリングに基づき、パフォーマンスパラメータを算出する工程と、
(3)携帯型電子処理装置にパフォーマンスパラメータを送信する工程と、
(4)前記パフォーマンスパラメータを、前記携帯型電子処理装置によって格納されたパフォーマンス目標と比較する工程と、
(5)前記パフォーマンスパラメータが前記パフォーマンス目標と異なっている場合に、前記個人にフィードバックを提供する工程と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記工程(2)が、歩数レートを算出する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記工程(2)が、ペースを算出する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記工程(2)が、
前記個人の一歩における最大加速値を判定する工程と、
前記最大加速値に基づき前記パフォーマンスパラメータを算出する工程と
を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記工程(2)が、
前記個人の一歩における最小加速値を判定する工程と、
前記最小加速値に基づき前記パフォーマンスパラメータを算出する工程と
を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記工程(4)が、前記パフォーマンスパラメータを、前記個人に関して評価されたフィットネスレベルに基づくパフォーマンス目標と比較する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記工程(4)が、前記パフォーマンスパラメータを、トレーニング中に変化するパフォーマンス目標と比較する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記工程(5)が、前記個人に視覚的フィードバックを提供する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項19】
前記工程(5)が、前記個人に聴覚的フィードバックを提供する工程を備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項20】
(6)前記個人の心拍数を判定する工程と、
(7)前記心拍数を、前記携帯型電子処理装置によって格納された心拍数目標と比較する工程と、
(8)前記心拍数が前記心拍数目標と異なっている場合に、前記個人にフィードバックを提供する工程と、
を更に備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項21】
(6)前記トレーニング中に前記個人に質問する工程と、
(7)前記工程(6)における前記質問に対する回答に基づき、前記個人にフィードバックを提供する工程と
を更に備えることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項22】
心拍数モニタと、
前記心拍数モニタと無線通信する携帯型電子処理装置と
を備えるスポーツ用電子トレーニングシステムであって、
前記携帯型電子処理装置が仮想トレーナープログラムを備え、該仮想トレーナープログラムが、個人のフィットネスレベルを評価し、トレーニング中にトレーニングフィードバックを提供する
ことを特徴とするスポーツ用電子トレーニングシステム。
【請求項23】
前記携帯型電子処理装置が携帯電話であることを特徴とする請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記携帯型電子処理装置がMP3音楽ファイルプレイヤーであることを特徴とする請求項22記載のシステム。
【請求項25】
前記携帯型電子処理装置と無線通信する腕時計を更に備えることを特徴とする請求項22記載のシステム。
【請求項26】
前記腕時計が、バイオフィードバックを提供するために用いられることを特徴とする請求項25記載のシステム。
【請求項27】
前記バイオフィードバックが圧力脈動を含むことを特徴とする請求項26記載のシステム。
【請求項28】
前記心拍数モニタが、体脂肪率を判定するセンサを備えた胸部ストラップに取り付けられることを特徴とする請求項22記載のシステム。
【請求項29】
個人にトレーニングフィードバックを提供する方法であって、
(1)トレーニング中の前記個人の動きを、複数の加速度計を用いてモニタリングする工程と、
(2)前記工程(1)における前記モニタリングに基づき、前記個人の前記動きに関する情報を算出する工程と、
(3)前記工程(2)において算出された前記情報を、携帯型電子処理装置によって格納された情報と比較する工程と、
(4)前記工程(3)における前記比較に基づき、前記個人にフィードバックを提供する工程と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項30】
前記工程(1)が、前記個人の足部の動きをモニタリングする工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記工程(1)が、前記個人の脚部の動きをモニタリングする工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記工程(1)が、前記個人の手首の動きをモニタリングする工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項33】
前記工程(1)が、前記個人の腕の動きをモニタリングする工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項34】
前記工程(2)が、ランニングの生体力学情報を算出する工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項35】
前記工程(2)が、回転加速度の値を算出する工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項36】
前記工程(2)が、並進加速度の値を算出する工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項37】
前記工程(3)が、前記トレーニングの完了後に前記情報を比較する工程を備えることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項38】
(5)前記トレーニング中に前記個人に質問する工程と、
(6)前記工程(5)における前記質問に対する回答に基づき、前記個人にフィードバックを提供する工程と
を更に備えることを特徴とする請求項29記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図6I】
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【図6J】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B−1】
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【図14B−2】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2009−78134(P2009−78134A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−208902(P2008−208902)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(503052173)アディダス インターナショナル マーケティング ベー ヴェー (23)
【氏名又は名称原語表記】adidas International Marketing B.V.
【復代理人】
【識別番号】100116540
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 香
【復代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
【Fターム(参考)】