説明

スライド大量自動処理システム

【課題】生物学的サンプルを支持しているスライドに対してスライド処理動作を実行する自動システムが提供される。
【解決手段】実質的に水平位置に複数のスライドを保持しているスライドトレイと、スライドトレイを受けるワークステーションとを含む。具体的な実施例において、ワークステーションは、1つのスライドから別のスライドへの試薬(及び、剥落細胞のような汚染物質を運ぶ試薬)が実質的に移ることなくスライド面へ試薬を供給する。更に、スライドの自動処理方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析のためのサンプルを準備する装置及び方法に関する。特に、本発明は、顕微鏡スライド(顕微鏡検鏡板)上の生物学的サンプルを自動染色する装置及び方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
多くの組織は、明視野顕微鏡で組織の構成要素を見ることができるように処理した後、十分な色を保持していない。それ故に、組織を様々な試薬で染色して組織の構成要素に色をつけてコントラストを際立たせることが普通である。過去、組織学的又は細胞学的な分析のために組織サンプルを染色することは手作業で行われていた。しかし、そのような過程は本来的にバラツキがある。バラツキがある染色は、組織学者や他の医療関係者がスライドを解釈して、異なるサンプル間の比較を難しくする。従って、染色過程を自動化して染色のバラツキを小さくするように機能する沢山の装置や方法が提案されている。
人件費及び解剖の病理学に対する急激な増大する需要のために、染色処理の自動化を拡大するような圧力となっている。
【0003】
従来の自動染色装置、特にヘマトキシリン及びエオシン(H&E)のような従来の試薬で大量に染色するための従来の自動染色装置は基本的に、スライドのラックが一連の試薬溶液槽に自動的に入れられて取り出される「ディップ及びダンク」型である。
【特許文献1】Tabataの米国特許第4,911,098号
【0004】
例えば、上記特許文献1は、組織標本を保持している顕微鏡スライドが順に多数の化学溶液容器に浸される自動染色装置を開示している。スライドはスライド・ホルダーバスケット内に垂直に取り付けられ、そして、バスケットを把持し且つ解放するクランプが、溶液から溶液へとスライドを移動させるために使用されている。クランプは、バスケットを傾けるために機構を含むことができる。その機構は、バスケットが次の溶液に浸される前に過剰な溶液を除去するのを促進する。「ディップ及びダンク」式の他の自動染色装置が、以下の特許文献に開示されている。
【特許文献2】Keefeの米国特許第5,573,727号
【特許文献3】Takahashi他の米国特許第6,080,363号、
【特許文献4】Ljungmann他の米国特許第6,436,348号
【特許文献5】Thiem他が発明者として表示されている米国特許出願公開第US2001/0019703号
【0005】
自動「ディップ及びダンク」式の染色装置に共通する短所は、同時に又は順番に同一溶液槽に浸されるサンプルのクロス汚染の可能性である。例えば、1つのスライドから剥落した細胞は、同一溶液槽に浸される他のスライドにつく場合もある。この構成に固有の他の問題は、バスケットが1つの溶液槽から別の溶液槽に移されるとき、染色過程の後の段階で使用される溶液が、染色過程の前の段階で使用された残留溶液で汚染されることである。更に、溶液が規則的に補給されるか交換されない限り、時間の経過と共に溶液の構成成分が劣化(例えば酸化による)して、染色にバラツキが生じる可能性がある。そして、溶液の規則的な補給や交換は、典型的には「ディップ及びダンク」式の自動染色装置の仕事の流れを妨げる時間のかかる無駄な作業である。
【特許文献6】Edwardsの米国特許第6,387,326号
【0006】
別の形式の自動染色装置は、個々のスライドにフレッシュな試薬を直接供給する。例えば、上記特許文献6は、スライドが1つずつスライド貯蔵装置から出されて、スライドがコンベヤベルト搬送装置に沿って移動するに従い、様々な染色ステーションにおいて個々に処理されるスライド染色装置を開示している。その他の自動染色装置が以下の特許文献に開示されている。
【特許文献7】Bogen他の米国特許第6,180,061号
【特許文献8】Tseung他が発明者として表示されているPCT公開公報WO 03/045560号
【特許文献9】Richards他が発明者として表示されている米国特許出願公開第US2004/0052685号
【0007】
これらの装置は、スライドのクロス汚染を最小にすることに成功しており、また、サンプルをフレッシュな試薬でバラツキなく均一に処理することができるが、スライドの個別の処理はスループットを下げる。従って、組織学研究室において処理されるサンプルの数が数百又は数千に達するような一次染色分野(例えばH&E染色)において使用する場合には、スライド個別染色装置のスループットは、問題となる場合もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、必要とされるものは、顕微鏡スライド間のクロス汚染の潜在的な可能性を最小にする顕微鏡スライドをバラツキなく均一に高いスループットで染色する装置及び方法である。更に、仕事の流れを中断することなくフレッシュな試薬が補充できる装置及び方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるならば、生物学的サンプルを支持しているスライドに対してスライド処理動作を実行する自動システムが提供される。本発明のシステムは、高いサンプル・スループットを可能にし且つ染色の均一性を高める一方で、スライドのクロス汚染の潜在的な可能性を最小にすることができる。
【0010】
本発明のシステムの1つの特徴によれば、染色プロトコルの段階を実行するためのワークステーションは、数個のスライドが同時に浸される試薬含有溶液槽でない。むしろ、この特徴によれば、システムのワークステーションは、個々のスライド間での試薬(そして、そこに含まれる汚染物質)の移動を最小にしつつ、複数の顕微鏡スライドに対して試薬を供給する。従って、この特徴によるワークステーションは、剥落細胞のような汚染物質が試薬溶液槽を介して1つのスライドから別のスライドに移る可能性がある従来の「ディップ及びダンク」型自動スライド染色システムにおいて生じていたスライド間のクロス汚染を最小にするか又は実質的に解消する。
【0011】
1つの実施例において、本発明のシステムは、実質的に水平位置に複数のスライドを保持するスライドトレイと、スライドトレイを受けるワークステーションとを含む。或る具体的な実施例においては、ワークステーションは1つのスライドから別のスライドへの試薬(及び、剥落細胞のような試薬に運ばれる汚染物質)の実質的な移動なく、スライド表面に試薬を供給する。他の具体的な実施例において、複数のスライドを保持しているスライドトレイは、2列以上又は2バンク以上のスライド、例えば各列4-10スライドづつに2列のスライドを保持する。
【0012】
より具体的な実施例において、スライドは矩形のスライドトレイ内に2列に保持されて、スライドの長軸は、トレイの中央長手軸から外向にトレイの長辺に向かって配置されている。それらの長い寸法がトレイの中心の、長い軸から外へ、トレイの長いエッジの方へ配置されるように、スライドは2つの列の矩形のスライドトレイにおいて保持されている。ワークステーションの試薬ディスペンサーは、対向する列のスライドの配置された上記の1つ以上の一組であって、例えば、2つの列のお互いから対向する一組のスライドに、1の1つ以上のスライド又は2つの列のもう一方に試薬を供給する。ワークステーション内の試薬ディスペンサーは、2列に配置されている一対又は複数対のスライドの上に配置されており、2列の内の一方又は他方の列の1つ又は複数のスライドに対して、例えば2列において互いに向かい合う一対のスライドに対して試薬を供給する。試薬ディスペンサーが、トレイ内に保持されている全スライドよりは少ない数のスライドの上に配置されている場合には、試薬ディスペンサーが、各スライド列において他のスライドにも試薬を供給できるように移動可能とするか、及び/又は試薬供給位置に他のスライドを移動させるようにスライドトレイが移動可能とする。2又はそれ以上の固定式又は移動式の試薬ディスペンサーを1つのワークステーションに設けることができ、又は、1つ又は複数の供給ノズルマニホルドを、2列のスライドの上に、例えばトレイの中央長手軸に沿って配置することもできる。試薬ディスペンサーのノズルは、スライドの表面に向かって下方へ及び/又は上方へ試薬を向けることができる。
【0013】
他の具体的な実施例において、ワークステーションは、可動ブロック内に形成された又は可動ブロックに挿入された2組又はそれ以上の組のノズルを含んでおり、その可動ブロックは、トレイの中央長手軸に沿って移動可能であり、1つ又は複数のスライドに対して、例えばトレイの両側に向かって配置された一対のスライドに対して試薬を供給できる。スライドは、スライドトレイ内において互いに接触しないようにスライドトレイ内に保持されており、ノズルから試薬が供給される方向に沿ってスライドは互いに平行に保持されているので、1つのスライドに対して付与される試薬が他のスライドに到達する、即ちスライドをクロス汚染する可能性が最小に又は実質的皆無になる。
【0014】
他の特徴によれば、本発明のシステムは、スライド上の生物学的サンプルが、乾燥、ベーキング、パラフィン除去処理、予備染色準備処理、染色、カバーガラス装着処理、封止処理、及びそれらの組み合わせを含む様々な処理を受けることができる1つ以上のワークステーションを含むことができる。また、複数のワークステーション間を、複数のスライドを支持するスライドトレイを移動させるための運搬装置も含まれる。加えて、流体モジュール、圧縮気体モジュール及び制御モジュールが設けられて、それぞれ試薬、真空及び/又は圧縮ガスを供給し、システムの構成要素の機能を制御することができる。
【0015】
或る特定の具体的な実施例において、本発明のシステムは、垂直に重ねられた複数のワークステーションと運搬装置とを具備しており、その運搬装置は、垂直に配置されたワークステーションの間をスライドトレイを移動するように構成されたエレベータと、スライドトレイを水平に移動し、例えばワークステーション内へ搬入し又は搬出し、システム自体内へ搬入し又は搬出し、又は待機格納庫内へ搬入し又は搬出するように構成されたX-Y往復テーブルとを具備している。本発明のシステムに含めることができるワークステーションの具体例には、ベーキング又は乾燥ステーションと、脱蝋処理又はパラフィン除去処理ステーションと、1つ又は複数の染色ステーションと、カバーガラス装着処理ステーションとがある。更に、具体的な実施例において、ワークステーションは、スライドトレイ内に保持されている個々にスライドに試薬を供給するように構成された可動ノズル組立体を有している。本発明によるワークステーションは、モジュール形式にすることができ、共通の電気的、圧縮空気式及び流体式のインターフェイスを有して、ワークステーションが、スライド処理システム内において複数の位置の内の任意の位置に容易に追加又は除外することができる。
【0016】
更に、別の特徴においては、システムへの試薬を交換するか又はシステムへの試薬を補給する一方で、ワークステーションによる試薬の供給を中断する必要なく、ワークステーションへの希釈濃度の試薬又は予めパッケージした濃度の試薬を供給することができる自動試薬処理のための流体モジュールが開示される。具体的な実施例において、流体処理モジュールは、二室式流体ポンプを含む。二室式流体ポンプはポンプ室と供給室とを含み、ポンプ室は負圧と加圧とを交互するように構成されている。2つの室及び一組の弁により、スライドに試薬を供給するように供給室が一定の圧力に維持される一方、ポンプ室から供給室へ試薬が追加されていく。
あるいは、供給室に供給するポンプ室は更に、希釈室として機能することができ、更に、濃縮溶液を希釈室に供給するように濃縮液ポンプ室を設けることもできる。
【0017】
本発明のシステムは、酸化により劣化を生じる傾向があり及び/又はラフィン除去処理過程において剥落する細胞による汚染を生じる傾向がある従来の「ディップ及びダンク」型のパラフィン除去処理及び/又は染色槽をなくすことによって、従来の「ディップ及びダンク」型システムの欠点なく、スライド上の生物学的サンプルの高い染色スループットを可能にする。その代わりに、本発明のシステムは、フレッシュな、きれいな試薬を使用することができ、従って、スライドから別のスライドに細胞が移る可能性を最小にすることができる。更に、本発明のシステムは、まず、ベーキング段階からカバーガラス装着処理段階を経てスライドを染色するための完全に統合化された高いスループット・システムを提供し、入手可能な他のどの市販のシステムによっても現在まで実行されない方法を提供する。
【0018】
本発明の実施例の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して、以下の本発明の詳細な説明から明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
複数の実施例の以下の記載は、本発明を説明するための本発明のシステム及び方法の非限定的な実施例を説明するものである。更に、上述した記載を含む本明細書に含まれるセクションの全てのタイトルは、本発明を限定するものではなく、本明細書での本発明の説明的な記載を構造的にするためである。また、様々な実施例の理解を容易にするために、以下に用語を説明する。
【0020】
I. 用語
本明細書において、 単数及び複数を格別表示しない場合には、単数だけでなく複数も含むものである。従って、例えば、「ワークステーション」と記載した場合には、2台以上のワークステーション又は3台以上のワークステーション又は4台以上のワークステーションのような1台以上のワークステーションを含むものである。
【0021】
用語「生物学的反応装置」は、試薬が混ざり合われるか又は生物学的サンプルに適用されたいかなる装置にも、そして、特に生物学的サンプル上の1つ以上の動作を実行するいかなる自動化された装置にも言及する。更に、用語「生物学的サンプル」は、ウイルスを含むいかなる有機体(又は、含む)からも得られる生体微分子(例えばタンパク質、ペプチド、核酸、脂質、炭水化物及びそれの組合せ)を含むいかなるサンプルもと称する。生物学的サンプルには更に、組織サンプル(例えば組織断片)、細胞サンプル(例えばPap又は血の塗抹標本のような細胞学的塗抹標本又は顕微解剖によって得られる細胞のサンプル)、生物サンプル(例えばイースト又はバクテリアのサンプル)又は細胞分画、細胞断片又は細胞小器官(例えば、それは、細胞を溶解して遠心力又は他の手段で細胞の成分を分離して得た))を含む。生物学的サンプルの他の例には、血、漿液、尿、精液、糞、脳脊髄液、間質液、粘液、涙、汗、膿、生検組織(例えば、外科の生検又は針の生検によって得られるもの)、乳頭吸引物、乳、膣液、唾液、綿棒で採った標本(例えば口内から綿棒で採った標本)又は、上記したものから由来する生体微分子を含んでいる材料がある。
【0022】
用語「コード」は、いかなる種類もの光学的な記号、磁気のパターン又は情報を含んでいる電磁気的又は静電的な信号を含む。用語「コードリーダー」は、コードに含まれる情報を判読することができるいかなる種類の装置でもよい。光学的な記号の例は、文字、バーコード及びデータグリフ(dataglyph)を含む。バーコードの具体例には、直線バーコード(例えばEAN.UPC、EAN-128、ITF-14及びコード39)、二次元列記号及び二次元マトリックス記号のような多次元のバーコード、そして、例えばスペースを狭くした記号のような混成のバーコードがある。二次元の光学的な記号の更に、具体的な例は、(,p,q)コード、PDF417、データ・マトリックス、maxicode、vericode、codablock、aztec code、コード16K及びQRコードがある。これらの及び他の沢山の光学的な記号のためのバーコードリーダーは、周知である。コードが文字(例えば英数字(例えば英文及びアラビア数字))から成る場合、コードリーダーは光学式文字読取り装置(OCR)とすることができる。磁気ストライプは、磁気のパターンの形で情報を格納することができる装置の1つの例に過ぎない。電磁気のコードの例には、RFIDタグである。RFIDタグは、典型的には、小さい金属性アンテナ及びシリコンチップを含んでおり、能動的でも受動でもよい。RFIDコードリーダーも周知であり、RFIDタグから情報を受け取るアンテナ及びトランシーバを典型的には含んでいる。RFIDタグの情報内容は、固定したものでも、変更可能でもよい。他の実施例において、コードリーダーはCCDカメラから成り、CCDカメラは、スライドの検出とバーコード又は文字の読み取りとを同時にするために使用できる。
【0023】
用語「カバーガラス装着処理に影響しない有機的な溶媒」には、カバーグラスをスライドに固定するために用いる接着剤(例えば予め接着剤を塗られたカバーグラス上の接着剤)を溶かすことができる非水性の溶媒(又はこの種の溶媒と混合物)がある。この種の溶媒の例には、アルカン(例えば分岐鎖又は直鎖のC6-C12のアルカン)、テルペン(例えばリモネン)及びベンゼン誘導体(例えばトルエン及びキシレン)を含む脂肪族な及び芳香族の炭化水素がある。
【0024】
「複数」は、2以上(例えば3以上、4以上、5以上、10以上又は20以上)を意味する。
【0025】
本明細書で使用しているように、用語「試薬」は、液体であるか液体組成物をスライドに加えることを含むスライド処理動作において使われるいかなる液体又は液体組成物を含む。試薬は、溶液、エマルジョン、サスペンション及び溶媒(純粋なもの又は混合物)を含む。試薬は、水性でも非水性でもよい。
試薬の例には、抗体の溶液又はサスペンション、核酸プローブの溶液又はサスペンション、又は、染料又は染色微分子(例えばH&E染色溶液又はPap染色溶液)の溶液又はサスペンションがある。試薬の更に、別の例には、例えばリモネンのようなパラフィンに埋め込まれた生物学的サンプルをパラフィン除去処理する溶媒及び/又は溶液、水性洗浄溶液、及び炭化水素(例えばアルカン、イソアルカン及び芳香族混合物(例えばキシレン))を含む。試薬の更に、別の例には、生物学的サンプルを無水化又は再水和するために使用できる溶媒(及びその混合物)(例えばエタノール、水及びそれらの混合物)がある。
【0026】
用語「スライド」は、分析のために生物学的サンプルが置かれるいかなる寸法のいかなる基板(例えばガラス、クォーツ、プラスチック又はシリコン)も含むものであり、特に具体的には、標準的な3インチ×1インチのガラス製スライドすなわち標準的な75mm×25mmのガラス製スライドのような「顕微鏡スライド」がある。スライド上に置くことができる生物学的サンプルの例には、細胞学的塗抹標本、例えば生検から得られた薄い組織切片、又は生物学的サンプル配列(例えば組織配列、DNA配列、RNA配列、タンパク質配列又はそれらの組合せ)がある。従って、或る実施例において、組織切片、DNAサンプル、RNAサンプル及び/又はタンパク質は、特定の場所でスライド上に配置される。
【0027】
用語「スライド処理」は、スライド上に既に生物学的サンプルが置かれているかどうかに拘わらずスライドのいかなる処理又は操作も、又はスライド上置かれたサンプルのいかなる処理も含むものである。限定するものではないが、スライド処理の例には、クリーニング、加熱、冷却、乾燥、ベーキング、ラベル付け、インデックス付け、水銀付着物除去、再水和処理、無水化処理、固定、パラフィン除去処理、石灰質除去処理、青変処理、消化、保存処理、予備染色準備、溶媒交換、マウンティング、染色、カバーガラス装着処理、及び上記の組合せがある。
【0028】
用語「染色」は、生物学的サンプルの特定の微分子(例えば脂質、タンパク質又は核酸)及び/又は特定の構造(例えば正常細胞であるか悪性細胞であるか、細胞質ゾル、核、ゴルジ装置又は細胞骨格)の存在、場所及び/又は量を検出し及び/又は弁別するための、生物学的サンプル(例えば細胞塗抹標本又は組織切片)に対するいかなる処理も含むものである。例えば、染色は、生物学的サンプルの特定の微分子又は特定の細胞の構造とその周囲部分との間にコントラスト付けることができ、そして、染色強度は、サンプル内の特定の微分子の量を測定することができる。更に、染色は、明視野顕微鏡だけでなく他の観察ツール(例えば位相対照顕微鏡、電子顕微鏡及び螢光顕微鏡)でも微分子、細胞の構造及び組織を観察できるようにする。いくつかの染色方法は、細胞の輪郭を視覚化するために使用できる。他の染色方法は、特定の細胞構成要素(例えば微分子又は構造)を、細胞の残りの部分を染色することなく、染色することができる。染色方法の形式の例には、組織化学的な方法、免疫組織化学的な方法、及び微分子間の反応(非共有結合相互反応を含む)、例えば核酸微分子間のハイブリダイゼーション反応に基づく他の方法がある。特定な染色方法には、ヘマトキシリン及びエオシン(H&E)染色法及びPap染色法、酵素にリンクされた免疫組織化学的な方法、そして、例えば蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH)のようなin situ RNA及びDNAハイブリダイゼーションのような主要染色方法を含むが、これに限定されるものではない。他の染色方法は、例えば以下の文献に記載されている。
【非特許文献1】Horobin及びKiernan著『Conn's biological stains: a handbook of dyes, stains and fluorochromes for use in biology and medicine』 第10版、Oxford: ISBN 1859960995, 2002
【非特許文献2】Beesley著『Immunocytochemistry and in situ hybridization in biomedical sciences』 Boston: Birkhauser、ISBN 3764340657、2002
【0029】
例えば、用語「実質的に水平なこと」は、水平に対しての±2度以内の角度、例えば、水平に対して約±0.8度以内のような水平に対して約±1度以内の角度も普通含むものである。「実質的に水平なこと」は、水平に対して小さな角度範囲、例えば水平に対して約0.1度から1.8度までの間の角度、更に、たとえるならば水平に対して約0.2度から1.2度までの間の角度、更に、水平に対して約0.3度から0.8度までの間の角度を含むものである。従って、実質的に水平に保持されるスライドは、スライドの主表面が上向きになったり下向きになったりする方向を含むものである。或る実施例では、実質的に水平な状態に保持されている顕微鏡スライドのような矩形のスライドは、水平に対して短軸が約0.0度及びと2.0度との間の角度があり、水平に対して長軸が約0.0度及びと2.0度との間の角度があり、更に、スライドの主表面が上向きになったり下向きになったりする場合も含むものである。具体的には、スライドが一端に添付されるバーコードを有する場合、実質的に水平位置において保持されているスライドは、その長軸に沿って、バーコードから離れる方向に下方傾斜を有する。
【0030】
用語「吸上げ部材」は、表面上に又は容器内に保持されている液体の表面張力を壊して、表面又は容器からの液体の動きを容易にすることができるいかなる構造(いかなる材料(例えば金属、プラスチック又はガラス)から作られた)も含む。例えば、小さい直径の繊維のような吸上げ部材は、スライドのエッジと接触して、スライドの表面からの液体の動きを容易にすることができる。逃がしプレートのような吸上げ部材はまた、スライドトレイ表面のエッジ(例えばスライドトレイの底又は側壁のエッジ)と接触して、スライドトレイに蓄積した液体の除去を容易にすることができる。表面が吸上げ部材に向かって傾くように水平位置から表面を持ち上げる傾け装置と組み合わせて吸上げ部材を効果的に使用することができる。吸上げ部材及び傾け装置の組合せは、液体が表面又は容器から除去することができる効率を実質的に高めることができる。
【0031】
用語「ワークステーション」は、少なくとも1つのスライド処理動作が実行される本発明のシステムの位置又はロケーションを指すものであり、更に、具体的には、複数のスライドトレイに保持されている複数のスライド(例えばスライドトレイ内に実質的に水平位置において保持されている複数のスライド)に対する1つ以上のスライド処理動作が内部で実施されるモジュール式ユニットを指すものである。ワークステーションの可動構成要素がスライドトレイ内に個々のスライドを配して、スライドトレイ内の1つ以上のスライドに対してスライド処理動作を正確に実行することができるように、ワークステーションは単一の位置にスライドトレイを受けることができる。ワークステーションによって実行することができるスライド処理動作の例には、加熱、乾燥、ラフィン除去処理、予備染色準備、洗い流し処理、溶媒交換、染色及びカバーガラス装着処理、そして、それらの組合せがある。
【0032】
或る実施例では、パラフィン除去処理、染色及び/又は溶媒交換のような1つ又は複数のスライド処理動作の間に、スライドが1つのワークステーションから別のワークステーションに移動することなく、ワークステーションはスライドに対して2つ以上の試薬を付与する。従って、1つの実施例において、ワークステーションは、スライドトレイに保持されている試薬を供給するノズル又はノズルマニホルドのような試薬供給手段を有しており、その試薬供給手段は、ワークステーション内において可動でも位置が固定されていてもよい。従って、スライドが浸される試薬を保持している容器に過ぎないいくつかの従来技術「ワークステーション」とは対照的に、本発明のワークステーションは、試薬(例えば少なくとも2つの試薬)をスライドトレイ内に一緒に保持されている複数群のスライドに対して供給するアクティヴな機械的装置とすることができる。従って、1つの特徴では、ワークステーションはスライドが浸される試薬溶液槽でない。
【0033】
他の実施例において、ワークステーションは、加熱方向を方向付ける素子を含む加熱素子を含むことができる。加熱方向を方向付ける素子は、スライドトレイにおいて保持されているスライド間により均一に熱を広げることができる。ワークステーションは、1つ以上の熱輻射ヒーターを含むことができる。ワークステーションは、トレイからの液体除去を助長するためにスライドトレイの一端を持ち上げるトレイ傾け装置(例えば傾斜パン)を含むことができる。あるいは、ワークステーションは、スライドトレイ内の1つ以上の個々のスライドを水平位置から傾けるために機構を含むことができる。ワークステーションは更に、他のワークステーション構成要素(例えばステップモーター、ネジ式駆動装置及びマイクロプロセッサ)を動かす又は制御する様々な構成要素を含むことができる。ワークステーションに含めことができる他の構成要素は、ホース、ベルト、トラック、流体接続部材、定量ポンプ、定量弁、電気接続部材、センサなどをを含む。他の実施例において、ワークステーションは、本発明のシステム内の少なくとも2つの位置の間で交換可能であり且つ本発明のシステムに普通のエレクトロニクス・バックプレーン及び普通の流体マニホルドを介して電気的に且つ流体的に接続していることができるモジュール式ユニットである。まだ他の実施例において、ワークステーションは、例えばスライド上に適切に配置されたカバーグラスを保持する接着剤を硬化するためのUV光源のような光源を含むことができる。
【0034】
加えて、ワークステーションのための試薬供給装置に又はその近くに(又は試薬をワークステーションに供給するポンプに又はその近くに)配置されるセンサは、システムの試薬量をモニターすることができて、少ない試薬状態をユーザに警告することができる。更に、センサ(例えばRFIDアンテナ)が、システム内での試薬の正確な且つ一貫した使用を確保bするために試薬の同定、量及び有効期限のような試薬データを追跡するために用いることができる。ワークステーション内の及び/又は廃棄物の管理システム内のオーバフロー状態はまた、センサでモニターすることができる。
【0035】
II.概要
本発明の染色システムは、効率的な高速の動作で、スライドにマウントされた生物学的サンプルを処理して、染色して、カバーガラス装着処理(カバーガラス装着処理の後にベーキング)する全段階を実行することができる。具体的な実施例において、生物学的サンプルを支持しているスライドは、スライドトレイ上に配置され、そして、サンプル・スライドを支持しているスライドトレイはシステムに搬入される。それから、スライドトレイのスライドが、検知されて、インデックスが付けられ、一連のスライド処理動作、例えばベーキング、脱蝋処理、染色、カバーガラス装着処理、そして、乾燥が実施される。
【0036】
1つの特徴によれば、本発明のシステムは、実質的に水平位置に(例えば水平位置に対してスライドを約0.2度から約1.2度の間の角度で2列に)複数のスライドを保持しているスライドトレイと、スライドトレイを受けてそのスライドトレイ内のスライドに対して1つ以上のスライド処理動作を実行する(例えば垂直に重ねられて配置されている)1つ以上のワークステーションとを含む自動化スライド処理システムである。そのワークステーションは、スライドトレイ内の1つ以上の個々のスライド、例えばスライドトレイ内の少なくとも2つの又は4つのスライドに対して、スライド処理動作を実行することができ、又は、スライドトレイ内の全スライドに対して同時にスライド処理動作を実行することができる。具体的な実施例において、1つ以上のワークステーションは、1つのスライドに供給された試薬の内の実質的な量の試薬が別のスライドに触れることなく、従って、スライド間のクロス汚染を最小化して、スライドトレイ内の複数のスライドに試薬を分配又は供給する。この種のワークステーションはスライド上へ試薬を供給する1つ以上の指向性ノズルを含むことができ、例えば、1つ以上の指向性ノズルは、スライドの表面全体に対して反対方向から試薬を供給する一対の指向性ノズルを含むことができる。より具体的な実施例において、1つ以上の指向性ノズルは更に、スライドの底面に向けて試薬を供給する指向性ノズルを含むことができる。他の具体的な実施例において、1つ以上のワークステーションが、所与のワークステーション内のスライドトレイに保持されている少なくとも2つのスライドに対して試薬(例えば同一の試薬)を同時に供給することができ、又は、1つ以上のワークステーションが、所与のワークステーション内のスライドトレイに保持されている全スライドに対して試薬(例えば同一の試薬)を同時に供給することができる。
【0037】
本発明のシステムも、1つ以上のワークステーションへそして1つ以上のワークステーションからスライドトレイを移動するために運搬装置を含むことができる。構成要素の他の例又は本発明のシステムの一部であることができるワークステーションは、熱輻射ヒーター、例えば熱輻射ヒーターの下で配置されるスライドトレイにおいて保持されているスライドを実質的に均一に加熱できる熱プロフィールを有する熱輻射ヒーターである。ワークステーションの他の例は、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置である。具体的な実施例において、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置は、可動式ノズル組立体を含む。そのノズル組立体は、複数の供給ノズルと、(例えば上面に対して約20度から約30度の範囲の角度で)スライド上面に向かって試薬流を向けることができる前上面洗い流しノズルと、(例えば上面に対して約20度から約50度の範囲の角度で)スライド上面に向かって試薬流を向けることができる後上面洗い流しノズルと、ジェット吸引ノズルと、底面洗い流しノズルと、それらの組み合わせいとすることができる。ノズル組立体には、1つ以上の空気ほうき又は吹き飛ばしノズルとすることもできる1つ以上の跳ね液ガードを設けることもできる。
【0038】
本発明のシステムに含められることができるワークステーションの他の例には、カバーガラス装着処理装置がある。更に、他の例は、乾燥オーブン及び溶媒交換装置がある。ワークステーション間でスライドトレイを移動することができる運搬装置もある。より具体的な実施例において、ワークステーションは、スライドトレイから液体の除去を容易にするスライドトレイ傾け装置(例えば傾斜パン)及び吸上げ部材を含むことができる。それに関連して、スライドトレイは、スライドトレイの側壁にできた開口を含むことができる。そこにおいて、側壁にできた開口はワークステーションの吸上げ部材によって連結される。
【0039】
より具体的な実施例では、本発明のシステムは、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置と、乾燥オーブンと、溶媒交換装置と、カバーガラス装着処理装置と、熱輻射ヒーターと、それらの組み合わせからなるグループから選ばれる1つ以上のワークステーションを含む。熱輻射ヒーターは、スライドトレイにおいて保持されているスライドを実質的に均一に加熱する熱プロフィールを有することができる。
【0040】
別の特徴によれば、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び溶媒交換装置及びカバーガラス装着処理装置を含む複数のワークステーションと、複数のスライドを保持しているスライドトレイと、運搬装置とを含む自動スライド処理装置が提供される。スライドはトレイ内に実質的に水平に保持することができ、そして、複数のワークステーションが上下に重ねられた垂直スタックのように、複数のワークステーションは垂直に重ねられて配置することができる。具体的な実施例において、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び溶媒交換装置は、1つのスライドに供給された試薬の内の実質的な量が他のスライドに接触しないように、従って、スライド間のクロス汚染を最小化するように、スライドトレイ内のスライドに試薬を供給する。より具体的な実施例では、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び溶媒交換装置は各々可動式ノズル組立体を含むことができ、その可動式ノズル組立体は、スライドトレイ内のトレイの全数より少ない数のトレイに対して同時に又は一つずつ、トレイ内の1つ以上のスライドに対して試薬(例えば同一試薬)を供給するようの位置付けることができる。又は、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び溶媒交換装置は各々、固定ノズルマニホルドによってトレイ内の1つ以上のスライドに(例えば全てのスライド)に対して同時に試薬(例えば同一試薬)を供給することができる。この特徴において、装置は熱輻射ヒーター及び/又は乾燥オーブンを更に、含むことができる。そこにおいて、乾燥オーブンは、対流オーブン(例えば加熱素子と、スライドトレイにおいて保持されているスライド全体にわたって加熱素子によって発生される熱を分散させるブロワーとを具備する対流オーブン)とすることができる。
【0041】
また、システムの一部を少なくとも囲んでいるキャビネット内の湿気を減らすためにシステムに除湿器を設けることもできる。更に、1つ以上のスライドがコードでマークされている場合には、スライドトレイ上の個々のスライドを識別するためのコードリーダーのようなセンサをシステムに設けることができる。スライドにマークをつけるために使用可能なコードの例には、一次元のバーコード、多次元のバーコード、例えばデータグリフのようなグリフ、RFIDタグ及び磁気ストライプがある。スライドトレイ内に特定の位置の個々のスライド(コードの有無にかかわらず)の存在を検出する1つ以上のセンサ(例えば光学センサ)をシステムに設けることができる。そして、システム内の特定の位置にスライドトレイが存在するかどうかを検出するために1つ以上のセンサ(例えば磁気/ホール効果センサ組合せ)を設けることができる。スライドトレイの個々のスライドを検出するためのセンサを、スライドトレイ内のスライドが置かれていない場所に試薬を供給しないようにして、それによって、システムによる試薬の無駄な消費を減らすため使用することもできる。具体的な実施例において、スライドトレイ内のスライドを検出するために光学反射検出器が使用される。そして、スライドが検出される場合、スライド上のバーコードを読み取るためにバーコードリーダーが使用される。
【0042】
装置の具体的な実施例において、運搬装置は、X-Y-Z輸送機構から成る。そして、それはエレベータで運ばれるX-Y往復テーブルとすることができる。釣合い錘をケーブルによって往復テーブルに付けることができる。釣合い錘は、親ねじ機構とステップモーターとで駆動することができ、又は、スライドトレイを親ねじ機構とステップモーターとで駆動することもできる。より具体的な実施例において、ケーブルが、釣合い錘をその重心で吊り下げ、更にそのケーブルが、往復テーブルをその重心で吊り下げて、それらが動かされるときに拘束を生じるモーメントを少なくすることができる。ワークステーションに設けたエレベータステップモーター(例えばドライブ・エンコーダ)に設けたセンサ(例えば光学であるか磁気のセンサ)、又はワークステーションに設けた1つ以上のセンサを、複数のワークステーションの内の1つのワークステーションに対するエレベータの位置を検出するために使用することができる。1つ以上のワークステーションにおいて、流体オーバフロー状態を検出するためのオーバフロー・センサ(例えばサーミスタ)を設けることができる。
【0043】
具体的な実施例において、溶媒交換装置は、スライド処理動作の少なくとも一部の間、スライドの上面の方向に向けられる上面ノズルを含むことができる。更に、スライド処理動作の少なくとも一部の間、スライドの底面の方向に向けられる底面ノズルを含むことができる。更に、溶媒交換装置にインライン・ミキサーを設けることができ、スライドから溶媒を除去するために又はスライド全体に溶媒を広げるために1つ以上の吹き飛ばしノズルを設けることができる。また、スライド表面に制御された量の試薬流体を供給するために定量ポンプを設けることもできる。
【0044】
本発明のシステムの具体的な実施例も、キャビネットと、当該キャビネットから臭気を排出するための強制排出装置とを含む。熱輻射ヒーターが、スライドトレイにおいて保持されているスライド全体の実質的に均一な加熱プロフィールを実現する場合には、熱輻射ヒーターも設けられる。スライドトレイを搬入しそして取り出すためにキャビネットの壁に形成されたポータルは、具体的な実施例において設けられている。そして更に、除湿器はキャビネット内の湿気を減少するために追加されている。
【0045】
本発明のシステムに設けられるいかなるワークステーションも、それの底壁を形成しているパンを含むことができる。そのパンは更に、そこに形成される重力ドレインを有することができ、及び/又は、サーミスタのようなオーバフロー・センサがそこに取り付けられて、パンのオーバフロー状態を検出する。
【0046】
本発明のスライドトレイの具体的な実施例において、個々のスライドは、互いに離れて2列にスライドトレイ内に保持され、例えば、実質的に水平な状態に保持されている。かくして、スライドトレイ及び/又はコードリーダーが互いに対して一方の方向に相対的に移動したとき、或る実施例のコードリーダーはスライドトレイ内の一方の列のスライドのコードを読み取るように位置付けられ、スライドトレイ及び/又はコードリーダーが互いに対して反対の方向に相対的に移動したとき、そのコードリーダーはスライドトレイ内の他方の列のスライドのコードを読み取るように再位置付けられる。
【0047】
スライド処理動作が正確に実行されるためにはワークステーション内の部品を動かして個々のスライド位置が正確に配置できることが望ましいので、ワークステーション(例えば組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、溶媒交換装置又はカバーガラス装着処理装置)は実質的に単一の位置のスライドトレイを受けることができる。従って、ワークステーションは実質的に単一の位置においてスライドトレイの保持するために機構を含むことができる。例えば、1つ以上のばねを、実質的に単一の位置にスライドトレイを保持するために使用できる。
【0048】
本発明によるワークステーション(例えば、溶媒交換装置、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、又は溶媒交換装置及びパラフィン除去処理及び染色処理装置として機能するワークステーション)は、スライドトレイに保持されているスライドの上面及び/又は底面に試薬を供給する1つ以上のノズルを含むことができる。或る実施例において、1つ以上のノズルは、1つ以上の後上面洗い流しノズル、1つ以上の底面洗い流しノズル、1つ以上の前上面洗い流しノズル、1つ以上の供給ノズル、1つ以上のジェット・ドレイン・ノズルを含む。1つ以上の後上面洗い流しノズル及び1つ以上の前上面洗い流しノズルは、スライド上の実質的に同じ領域に試薬を供給するために配置することができる。ノズルは、ワークステーション内で位置を固定することも、又は可動式ノズル組立体上のようにワークステーション内で移動可能とすることもできる。具体的な実施例において、後上面洗い流しノズル及び前上面洗い流しノズルは、スライドの上面に対して約20度から約50度の範囲内の角度で、そして、スライドの上面に対して約20度から約35度の範囲の角度で、それぞれ試薬を供給するように位置付けられる。1つ又は複数の空気のジェットが、試薬混合物がスライド表面に供給されるように使用することができる。例えば、以下の特許文献10を参照されたい。なお。特許文献10をここに引用してその全内容を本明細書に組み入れるものである。
【特許文献10】米国特許第5,650,327号明細書
【0049】
ワークステーションには空気のほうき及び/又は吹き飛ばしノズルを設けることもできる。例えば、可動式ノズル組立体は、1つ以上の後上面洗い流しノズル、1以上底面洗い流しノズル、1つ以上の前上面洗い流しノズル、1つ以上のきょうきゅうノズル、1つ以上のジェット・ドレイン・ノズル、1つ以上の空気のジェット、1つ以上の空気のほうき及び/又は1つ以上の吹き飛ばしノズルを含むことができる。
【0050】
本発明のカバーガラス装着処理装置は移動式バーガラス装着処理ヘッドを含むことができ、そのカバーガラス装着処理ヘッドは、空気のほうきを含むことができる。カバーガラス装着処理ヘッドは更に、カバーグラスを保持しているヘッドに取付けられるフックを除去すると共に、スライド上の適切な位置にカバーグラスの保持する1つ以上の可動ピンを含むことができる。或る実施例において、カバーガラス装着処理装置は移動式バーガラス装着処理ヘッドを含み、そのカバーガラス装着処理ヘッドは、カバーガラス保持プレートと、そのカバーガラス保持プレートの底に結合された又は底に一体化された封止部材とを含むカバーグラス・グリッパーを具備している。そのカバーガラス装着処理装置は更に、カバーグラス・グリッパーに連通している真空源及び、カバーグラス供給源とカバーグラスがスライドに当てられる供給位置との間でバーガラス装着処理ヘッドを移動させる機構を具備している。グリッパーによるピックアップのために個々のカバーグラスの保持するカセットを更に含むことができる。そして、具体的な実施例においては、そのカセットは装置において誤装着を防止するためにキー機能を有している。カバーガラス装着処理装置はまた、(例えば、システム内のどこか他の所の位置に配置される)RFIDタグリーダーに接続しているRFIDアンテナを含むことができ、そして、RFIDタグはカセットに設けることができる。
【0051】
本発明のシステムにより実行されるスライド処理動作及びシステム内で追跡される消耗品はコンピュータによって制御することができる。そして、そのコンピュータは、物理的にシステム制御モジュールの一部であるか、又は他のロケーションからシステムの制御モジュールに接続される。具体的な実施例では、本発明のシステムがコンピュータ/マイクロコンピュータの電子的なハードウェアの少なくとも2つの別々のレイヤーを使用することができる(例えば、図42を参照)。
【0052】
本発明のシステムの或る実施例、例えば単一の組合わされたパラフィン除去処理/染色装置を有するシステムにおいて、システムは1時間当たり約100個のスライドを処理することができる。他の実施例、例えば2つの又は3つの組合わされたパラフィン除去処理/染色装置を有するか又はパラフィン除去処理段階、溶媒交換段階及び染色段階を実行するように構成される2台の又は3台のワークステーションを有する実施例では、システムは1時間当たり少なくとも150個又は200個以上のスライドを処理することができる。
或る実施例において、2つ以上の乾燥オーブン及び2つ以上の熱輻射ヒーターが、スループットを高めるためにシステムに含設けられる。
【0053】
本発明の自動スライド処理装置の具体的な実施例は、実質的に水平位置に複数のスライドを保持しているスライドトレイと、垂直に重ねられた複数のワークステーションとを具備しており、その複数のワークステーションが、バーコードリーダー、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置と、溶媒交換装置と、乾燥オーブンと、カバーガラス装着処理装置とを有しており、更に当該具体的な実施例は、X-Y-Z機構を含む運搬装置を具備しており、そのX-Y-Z機構が、X-Y往復テーブルと、エレベータ空間内のエレベータとを含んでおり、更に当該具体的な実施例は、スライドトレイを格納するためにエレベータ空間に隣接している格納庫と、その格納庫内の最上の格納位置より上に位置する熱輻射ヒーターと、複数のワークステーションを囲んでいるキャビネットと、キャビネット内の湿気を下げるための除湿器と、スライドトレイを装置内に入れたり装置から出したりポータルを具備している。更に具体的な実施例において、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び溶媒交換装置は、1つのスライドに供給した試薬の内の実質的な量が別のスライドに接触しないようにして、従って、スライド間のクロス汚染を最小化して、スライドに試薬を供給する。
【0054】
更に別の特徴によれば、本発明は、本発明のスライド処理システムに流体モジュールを設けることができる。その流体モジュールは、システム内の仕事の流れを中断することなく、システムに試薬溶液を補充できるように構成されている。或る実施例において、流体モジュールは、1つ以上の二室式試薬ポンプ、1つ以上の二室式希釈及び供給ポンプ及び/又は、1つ以上の一室式濃縮ポンプを有する。本発明の操作方法において使われる本発明のポンプ構成は、試薬がシステムに補充されるだけでなく、システム・ワークステーションに試薬を中断なく供給することができる。
【0055】
他の実施例において、動作の間に装置によって使われる少なくとも2つの消耗品は別々のパッケージで供給される。別々のパッケージは、パッケージを装置に誤装着するのを防止するキー機構(例えば、色式のキー機構、機械的なキー機構、光学なキー機構及び/又は電子的なキー機構)が設けられている。それに加えて、システムにおいて使われる別々のパッケージは、コード(例えばRFIDタグ)含むことができ、そして、装置は、パッケージの装着場所に隣接して配置されたコードリーダー(例えばRFIDリーダー及びアンテナ)を更に含むことができる。より具体的な実施例において、本発明のシステムのような生物学的反応装置において使用される試薬(例えば生物学的染色材料)を入れた試薬容器が提供される。本発明の容器は、底、サイドウォール及びカバーを有するケーシングを含み、そして、収容される試薬に影響しない持つ折りたためるバッグがケーシング内に保持される。折りたためるバッグは、(試薬で容量まで満たされたときのように)膨らんだとき、ケーシングを実質的に満たすような形状及び寸法の底、サイドウォール及び頂部壁を有する。折りたためるバッグは更に、バッグの頂部壁に密封取り付けされたチューブを有し、そのチューブは、バッグの内部に達している。ケーシングの頂部壁は、生物学的反応装置の対応するキーと噛み合うようキー機能を有している。具体的な実施例において、折りたためるバッグは、ラミネート材料(例えば3つのラミネート層)のような可撓性ポリマーで形成される。他の具体的な実施例においては、チューブはケーシングの頂部壁に密封取り付けされており、そして典型的には、チューブの一端はバッグの底に又は底の近くまで伸びている。取り付け具をチューブの末端に取り付けることができ、具体的な実施例では、エラストマーのシールを含むことができる。典型的には、エラストマー材料は、装置に取り付けられた刺し通しチューブの挿入によって、簡単に開口をあけられる薄い材料(又は隔壁)を含む。その取り付け具は、ケーシングのふたの下に又はふたに対して固定的に配置することができ、そして、ケーシングカバーは取り付け具へのアクセスを可能にするための切抜き部を含むことができる。着脱可能な封止テープは、切抜き部を覆うように配置することができる。より具体的な実施例において、キー機能は、カラー・コード及び/又は干渉取り付け具を含むことができる。例えば、容器の内容に関する情報を提供するために、バーコード及び/又はRFIDタグを容器の外壁に貼り付けることができる。
【0056】
本発明の他の特徴は、スライドトレイ内に実質的に水平な位置に保持されているスライド上の複数の生物学的サンプルの自動処理方法である。或る実施例において、生物学的サンプルは、パラフィンに埋め込まれた生物学的サンプルから成る。本発明の方法は、スライドトレイを第1のワークステーションの方へ動かして、第1のワークステーションにおいてサンプルに自動的に染色し、及び/又は第1のワークステーションにおいてサンプルスライドから自動的にパラフィン除去処理し、及び/又は第1のワークステーションにおいてサンプルに対して自動的に溶媒交換することを含む。本発明の方法は、スライドトレイを熱輻射ヒーターの下の位置の方へ移動させ、スライドトレイを第1のワークステーションへ移動する前に生物学的サンプルのパラフィンを溶かすことを更に含むことができる。加えて、本発明の方法は、第2のワークステーションにスライドトレイを移動させ、第2のワークステーションにおいて一連の2つ以上の異なる溶媒を使用してサンプルに対して自動的に溶媒交換することを含むことができる。本発明の方法はまた、スライドトレイをカバーガラス装着処理装置ワークステーションの方へ移動させて、カバーガラス装着処理装置ワークステーションにおいてスライドトレイのスライドをカバーガラス装着処理することを更に含むことができる。
【0057】
本発明の方法の別の実施例は、第1のワークステーションへスライドトレイを移動させ、その第1のワークステーションにおいてサンプルをパラフィン除去処理し、第1のワークステーションにおいてサンプルを染色し、第1のワークステーションにおいて一連の2つ以上の異なる溶媒を使用してサンプルに対して溶媒交換を行うことを含む。より具体的な実施例において、染色はH&E染色又はPap染色から成る。更により具体的な実施例において、染色は、ヘマトキシリン溶液及びエオシン溶液をサンプルに供給することを含む。他の更により具体的な実施例において、染色はヘマトキシリン溶液、オレンジ-G溶液及びエオシン-アズール溶液をサンプルに供給することを含む。本発明の方法は更に、(例えば界面活性剤及び/又はバッファの溶液、アルコール/水溶液又はアルコール溶媒のような溶液又は溶媒で1回以上)サンプルを洗い流すことを含むことができる。本発明の方法は更に、サンプルを青変処理することを含むことができる。
【0058】
III.スライド処理システム
本発明のスライド処理システムの一実施例のブロックダイヤグラムを図1に示す。本実施例のシステム2は、複数のワークステーション4、6、8及び10、運搬装置12、流体供給装置14、圧縮空気モジュール16、コンピュータ18、及び第2のそして任意のワークステーションのバンク20を含む。複数のスライド(図示せず)を支持しているスライドトレイは、ワークステーション間のを運搬装置12によって運ばれる、そして、ワークステーション及び運搬装置はコンピュータ18の管理下である。そして、コンピュータは、他の自動化染色システムにも接続可能な大規模な研究所情報管理システムの一部とすることができる。例えば以下の特許文献を参照されたい。なお、以下の特許文献をここに引用してその全内容を本明細書の組み入れる。
【特許文献11】2004年7月16日出願の米国特許出願第10/893,725号
【特許文献12】2005年1月10日出願の米国特許出願第11/032,324号
【0059】
ワークステーション4、6、8及び10は、いかなる個数あってもよく、また相互の関係においていかなる構成に配置してもよい。例えば、ワークステーションは、水平に並んで配置しても、ワークステーションを上下に実質的に直接重ねて垂直配置しても、傾斜スロープの中間レベルで水平に並んで配置して傾斜して垂直に重ねて配置してもよい。本発明のシステムに含められることができるワークステーションの例には、熱輻射ヒーター、コードリーダー、染色装置、パラフィン除去処理装置、溶媒交換装置、カバーガラス装着処理装置、ベーキングオーブン(放射熱オーブン又は対流オーブン)、組合わされたベーキングオーブン/パラフィン除去処理装置、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置、単一のワークステーションにおいて1つ以上(例えば2つ以上)のスライド処理動作を実行できるほかの形式のワークステーションを含むが、これに限定されるものではない。スライドのトレイがシステム2によって処理されるとき、流体が流体供給装置14によって1つ以上のワークステーションに供給され、圧縮空気(圧縮気体及び真空)が圧縮空気モジュール16によって1つ以上のワークステーションに供給される。追加ワークステーション20は、スライドを処理するための任意の数の機能を実現するためにシステムに追加することができる。
【0060】
図1に示されるシステムの具体的な実施例において、スライドは、ワークステーションからワークステーションへの運搬装置12によって移動するスライドトレイ内に実質的に水平位置において保持されている。具体的な実施例において、ワークステーション4が、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置から成り、ワークステーション6が溶媒交換装置から成る、ワークステーション8はスライドトレイ乾燥オーブンから成る、そして、ワークステーション10はカバーガラス装着処理装置から成る。他の具体的な実施例において、ワークステーションは、垂直に重ねられて配置され、そして、運搬装置12もエレベータから成る。
【0061】
システム2の他の実施例のブロックダイヤグラムを図2に示す。本実施例において、ワークステーションは、コードリーダー22(これは、システム操作のために必要でないが、サンプル追跡に確実な効果を発揮する)、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置24、第二のそして任意のパラフィン除去処理/染色装置26、溶媒交換装置28、スライドトレイ乾燥オーブン30、及びカバーガラス装着処理装置32を含む。ワークステーションの1つ以上(例えばパラフィン除去処理/染色装置24、26及び溶媒交換装置28)は、流体マニホルド34に接続している。流体マニホルド34は、試薬(例えば水)、溶媒(例えばアルコール及びリモネン)及び染色溶液(例えばヘマトキシリン溶液及びエオシン溶液))をワークステーションの供給する。電気マニホルド(図示せず)は、制御モジュール48にワークステーションを接続して、ワークステーションにパワー及び制御信号を供給する。具体的な実施例において、個々のワークステーションは、共通のインタフェース及びプラグを介して流体マニホルド及び電気マニホルドにそれぞれ接続している。共通のインタフェース及びプラグを使用することによって得られる互換性は、ワークステーションを迅速かつ容易に追加又は取り外すことを可能にする。それによって、システムの再構成及び修理を容易にしている。
【0062】
図2の実施例の他の構成要素は、顕微鏡スライド上の生物学的標本をベーキングして、本発明の方法の一部としてサンプルのパラフィン除去処理を容易にするために使用できる熱輻射ヒーター36を含む。図2において例示される具体的な実施例において、熱輻射ヒーター36が、、運搬装置/エレベータ38と隣接する(後述する)格納庫62より上に位置する。運搬装置/エレベータ38は、システム内においてスライドを移動させる、例えば、ワークステーションにスライドを搬入しワークステーションからスライドを搬出し、更に、ユーザー・インタフェースポータル46からスライドを搬入しユーザー・インタフェースポータル46からスライドを搬出するトレイテーブル40を含む。トレイテーブル40は2つのトレイ・スライダ42及び44を含み、それら2つのトレイ・スライダ42及び44は、システム内において側部から側部へ(44)と又は前から後へ(42)と、スライドトレイに係合してスライドトレイをトレイテーブル40へ移動しそしてトレイテーブル40から移動させ、更に、スライドトレイから離れた位置の位置されたときスライドトレイを解放することができる。ユーザー・インタフェースポータル46は、いかなる設計ものでもよく、しかし、特定な実施例では、前壁にヒンジ結合されて内側に回転し且つピボットアームとカムフォロワーを介して電気モーター又空気弁に連結されているパワー・ドアによって選択的に閉じられる。パワー・ドアは、下記の特許文献13に記載されているように、従来のビデオカセット・レコーダ(VCR)の挿入/取り出しドアと同様にすることができる。
【特許文献13】米国特許5,917,675明細書
【0063】
図2の制御モジュール48は、システム構成要素への電力を供給し、システム操作の1つ以上の特徴を制御する少なくとも1つのマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含む。圧縮空気モジュール50は、様々なスライド処理動作のために、そして、システム内のおいて流体を移動させるために、加圧空気及び真空を供給する。ユーザによって満すことができる大量試薬容器52及び54は、システム内において大量に使用される試薬(例えばリモネン及びエタノール)を供給する。試薬容器56は、システム内で小量使用される流体及び溶液(例えば、ヘマトキシリン及びエオシン溶液のような染料溶液)を供給する。具体的な実施例において、試薬容器56は、システムの特定の位置に置くだけですむ「バッグ・イン・ア・ボックス」(bag-in-a-box)容器である。システム内へのそしてシステム内からのそしてシステム内での流体の動きは、例えばシステム構成要素に試薬を供給するポンプ及び弁を含むモジュール58によって制御される。
【0064】
図2のキャビネット60は、ここで「格納庫」と集合的に称する、運搬装置に隣接して位置する複数のトレイ格納場所62を含む。1つ以上のワークステーションでの処理の前、間又は後に、トレイ格納場所62がトレイを格納するために使用される。また、除湿器64はキャビネット60内に含まれる。脱イオン水入口66及び廃棄物のコンセント68も、図2の具体的な実施例の構成要素である。スライドトレイ70は、複数のスライドトレイがワークステーションにおいて同時に処理されることができ且つシステム内に格納されていることを図解するために図2の様々な位置(例えば個々のワークステーション内に)に図示している。例えば、図2はユーザー・インタフェースポータル46のスライドトレイを示す。ユーザー・インタフェースポータル46は、ユーザによってシステム内にスライドトレイが搬入されるか又はシステムからスライドトレイが搬出されるところである。他のスライドトレイが一部コードリーダー22の内部にあるように図示されており、スライドトレイ内のどのスライドがセンサによって検出されるか及び/又は個々のスライド上のコードがコードリーダーによって読み取られる方法を図解している。すなわち、スライドトレイは運搬装置を使用してワークステーション内に搬入され又ワークステーションから搬出され、ワークステーションとエレベータ空間との間の隔壁に置かれたセンサ(例えば光学反射センサ)が、スライドトレイの特定の位置のスライドの存在を検出することができ、そして、この種の情報は、スライドがスライドトレイ内に実際に位置している場所のにある位置に選択的に試薬を付与するようにシステムによって利用することができる。更に、コードリーダーワークステーションへのスライドトレイの移動、そしてコードリーダーワークステーションからのスライドトレイの移動によって、スライド上のコードがコードリーダー22の前を通過して、(例えばバーコードリーダーのように)コードを検出して、それによって、ワークステーションのコード読み取り構成要素が動く必要をなくして、コードリーダーワークステーションを単純化している。
更に他のスライドトレイを格納庫内の格納位置62に図示している。具体的な実施例において、スライドトレイ70は、実質的に水平位置に複数のスライドの保持する。
【0065】
本発明のシステムの具体的な実施例の斜視図を図3に示す。システム2は、上から下へ、バーコードリーダー100、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置102、溶媒交換装置104、対流オーブン106及びカバーガラス装着処理装置108を含むワークステーションの垂直スタックを含む。本実施例において、ワークステーションはエレクトロニクス・バックプレーン110(パワー及びデータ・リンクをシステムのコンピュータに供給することができる(ワークステーションが装着されていない)ワークステーションベイの後ろに見ることができる)に接続している。組合わされたパラフィン除去処理/染色装置102、溶媒交換装置104及びカバーガラス装着処理装置108も廃棄物ドレイン112に接続されている。そして、廃棄物ドレイン112は、ワークステーションに試薬を供給しワークステーションから使用済み試薬を排出する流体マニホルドの一部である。本実施例においては、共通の接続機構がベイの数個のベイの電気及び流体のバックプレーンに設けられているので、ワークステーションは位置を相互に変えることができる。更に、この構成によって、個々のワークステーションの迅速の取り外し及び交換ができ、従って、再構成(例えば、潜在的なシステム・スループットを増やすために第2の組合わされたパラフィン除去処理/染色装置を加えていること)及び修理(ワークステーションの故障又は予定されたメンテナンスの必要と)を容易にすることができる。他の実施例においては、1つ以上の組合わされたパラフィン除去処理/染色装置は、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置として動作させることができ、その場合、溶媒交換装置は含まれない。他の実施例においては、カバーガラス装着処理装置108は、スライドトレイが対流オーブン106まで移動させられる前に、例えば、スライドトレイを予熱することによってスライドトレイを乾燥するヒーターを更に含むことができる。
【0066】
除湿器114も、図3の実施例に含まれる。除湿器は、試薬による湿気吸着を最小にし且つシステム内に濃縮を減らすためにシステム内の湿気レベルを下げることができる。エレベータ空間を占領する輸送装置/エレベータ・アセンブリ116が、ワークステーションの垂直スタックの左に隣接してある。垂直ワークステーション・スタックの空のベイで分かるように、接近ポートを通って、スライドトレイがエレベータ空間から垂直スタックの個々のワークステーションヘ移動させることができる。運搬装置/エレベータ・アセンブリ116は、X-Y往復テーブル118を具備しており、エレベータ及びシャトルテーブルの組合せは、X-Y-Z輸送機構(Xが左から右に、Yが前から後ろに、Zが上下に)の具体的な実施例から成る。図3には詳細に図示していないが、X-Y往復テーブル118は、釣合い錘120に接続しているケーブルからつるされる。具体的な実施例において、釣合い錘120は駆動ネジ機構によって上下され、その駆動ネジ機構はステップモーターによって回転駆動される。センサ(図示せず)がエレベータ空間に隣接して配置され、往復テーブルの位置を検出し、そして、センサ位置での往復テーブルが指標から、ステップモーターを使用してエレベータ位置の正確な制御が実現される。
【0067】
図3において運搬装置/エレベータセンブリ118に隣接して格納庫122がある。本実施例における格納庫122の上に熱輻射ヒーター124がある。格納庫の一番上にある格納位置は、従って、ベーキングワークステーション126から成る。スライドトレイは、熱輻射ヒーター124の下のベーキングステーション126に置かれ、スライドトレイ内に保持されているスライド上の生物学的サンプルをベーキングする。具体的な実施例において、熱輻射ヒーター124は、スライドトレイ内のスライドを実質的に均一に加熱する熱プロフィールを有する。熱輻射ヒーター124全体での単位面積当たりの熱発生パワーの違いにより、スライドトレイのエッジから個々のスライドまでの距離の差を保証する。さもないと、スライドトレイの端にあるスライドは、スライドトレイの中央の近くのスライドと同程度加熱されないであろう。その理由は、スライドトレイのエッジのスライドでは熱損失率が大きく、スライドトレイの中央のスライドでは加熱率が大きいからである。格納庫122の下にはポータルアセンブリ128があり、そのポータルアセンブリ128を通って、スライドトレイがシステム内に搬入され又システムから搬出される。を導かれることができて
【0068】
図3の格納庫、エレベータ/運搬装置アセンブリ及びワークステーションの垂直スタックの下には、システムにパワー、制御信号及び試薬を供給するいくつかの構成要素がある。特に、プリント回路基板130は、例えばワークステーションへの試薬の供給及びワークステーションを制御するマイクロプロセッサを含む。個々のワークステーション及びエレベータ/運搬装置アセンブリ上のマイクロプロセッサ(図示せず)を含む追加のプリント回路基板は、更に、システムを制御する。リモネン供給装置132(着脱可能なリモネン容器なしで図示)は、着脱可能な容器の流体レベルを検出するためのRFIDアンテナ及びセンサを含む。それぞれ、電源134及び圧縮気体供給装置136は、電力及び圧縮気体/真空を供給する。大量アルコール供給装置138も示される。
【0069】
システムに試薬を供給するための流体モジュールから成る3つの吸引装置の構成要素が、図3に示されるシステムのより低い一部の右側の上にいる。各吸引装置は、図3の図において隠されるシステムの後側で、追加の構成要素へのアクセスができるようにするシステムの前の方へ滑らせることができる。2つの試薬吸引装置、上方試薬吸引装置140及びより下方試薬吸引装置142は各々、複数の試薬容器(例えば、上述したキー機能「バッグ-イン-ア-ボックス」容器)を保持するための試薬容器スロット144と、そして、例えば特定の試薬の同定情報及び有効期限をコード化して試薬容器に付属するRFIDタグを読み取ることができる複数のRFIDアンテナを含むことができる背面パネル146とを有している。上方試薬吸引装置140及びより下方試薬吸引装置142も、垂直スタックの1つ以上のワークステーションに試薬を供給するために圧縮空気式試薬ポンプ、弁及びチューブ(図示せず)を含む。複数の圧縮空気式試薬ポンプ150を含む流体吸引装置148が、2つの試薬吸引装置の下にある。図3のシステムの構成要素は、モジュール式のキャビネット152に含まれる。
【0070】
動作時、図3のシステム2は、各々複数のスライド(例えば実質的に水平位置において保持されている複数のスライド)を支持している数個のスライドトレイを同時に処理することができる。ユーザは、ポータルアセンブリ128を介してシステム内にスライドトレイを搬入する。それから、エレベータ/運搬装置は、ポータルアセンブリ128からのスライドトレイを検索する。スライドトレイがポータルアセンブリ128からX-Y往復テーブル118の上へ引き上げられると、スライドトレイは、ワークステーションの内の任意のワークステーションへ移動されるか、別の機会での検索を待つために格納庫の格納位置に置かれることができる。
【0071】
ユーザに定義された又は予め定義された操作の組み合わせに従ってスライドトレイを処理することができるが、特定の動作シーケンスは、最初に、スライドトレイをバーコードリーダー100に移動させ、運搬装置スペースとコードリーダーとの間の隔壁上の光学センサによってスライドトレイ内のスライドを検出して、検出されたスライド上のバーコードがバーコードリーダーによって読み込まれることを含む。その後、スライドトレイはベーキングステーション126に移動し、スライド上の生物学的サンプルが熱輻射ヒーター124の下に加熱される。ベーキング段階は、例えば、スライド上にサンプルを付着するために及び/又はサンプル内の埋め込み材料を溶融するために、使用することができる。熱輻射ヒーター124の下でスライドをベーキングすることは、スライド表面上のサンプル内のパラフィンを溶融して拡散させるので、パラフィンに埋め込まれた組織サンプルからパラフィンを除去するのに大いに役立つことを驚きと共に発見した。スライド全体に広がったより大きい表面領域を有するパラフィンの薄い層は、リモネンのようなパラフィン溶解溶媒によって、より簡単に除去できる。これは、溶媒をスライドに塗布する前に又は溶媒をスライドに塗布する後に溶媒を過熱せずに、パラフィンを溶媒で除去することを可能にする。スライドがベーキングされたあと、スライドは、組み合わせたパラフィン除去処理/染色装置102に移動させられ、スライドトレイのスライド上の生物学的サンプルが必要に応じてパラフィン除去処理され、染色される。多くの染色プロトコルが水性溶媒を使用するので、そして、サンプル内の水分を除去した後にサンプルのカバーガラス装着処理を行うことが最も良いので、スライドトレイは溶媒交換装置104へ移動させられ、サンプルは一連の溶媒で処理されて、水分が除去されて、カバーガラス装着処理のためのスライドを準備する。別の実施例において、溶媒交換もワークステーション102において実行され、サンプルに対してパラフィン除去処理し、染色し及び溶媒交換するように機能する。
【0072】
溶媒交換装置104においてカバーガラス装着処理(例えばリモネン)と相互に影響しない溶媒を制御された量を付与して、スライドトレイがカバーガラス装着処理装置108へ移動させられた後、カバーガラス装着処理においてその溶媒を使用することが可能であるということを驚きと共に発見した。これは、カバーガラス装着処理装置108に流体を供給する必要なくカバーガラス装着処理装置108を動作させることができるので、その具体的な実施例でのシステムの複雑さが軽減することができる。従って、この具体的な実施例において、スライドトレイは、溶媒交換装置104から(その上面上のカバーガラス装着処理と相互に影響しない或る量の溶媒と共に)カバーガラス装着処理装置108まで移動する。カバーグラスがカバーガラス装着処理装置108のスライドの上へ置かれると、スライドトレイは、対流オーブン106へ移動され、スライド上のカバーグラスを(少なくとも部分的に)硬化し、そのうえトレイ自体を(少なくとも部分的に)乾燥することができる。カバーガラス装着処理後にスライドがオーブン(例えば、対流オーブンか熱輻射オーブン)において硬化される本発明のシステム及び方法の特定の効果は、カバーグラスの下のカバーガラス装着処理溶媒が完全に除去されていない場合であっても、接着剤の膜がカバーグラスの周りに形成されて、健康管理専門家(例えば病理学者)による後の処理の間中、カバーグラスを適切な位置に保持することである。スライドの大きな露出表面積のためにスライド表面からの溶媒の迅速及び効率的な除去が促進されるので、実質的に水平位置に保持されているスライドの処理は、硬化を助長する。スライドが硬化されトレイが乾燥されると、スライドトレイはユーザによる検索のためのポータルアセンブリ128へ戻すこともできる。駐車格納庫122は、連続するスライド処理動作の間のいかなる時点でも、スライドトレイを格納するために用いることができる。そして、後述するように、動き/動作のシーケンスのコンピュータ制御により、スライドトレイが処理のためにワークステーション内に存在しないためにワークステーションがアイドル状態にはならないようにすることによって、仕事の流れを最大にすることができる。
上記したように、複数のスライドは、スライドトレイにおいて(例えば実質的に水平位置に)保持することができる。スライドトレイはいかなる形も有することができる。そして、スライドトレイにおいて保持されているスライドはいかなる方法にも並べることもできる。更に、スライドトレイは、いかなる数のスライド(例えば5つ以上のスライド、10以上のスライド、20以上のスライド、更に30以上のスライド)を保持するように構成することができる。様々な配置で複数のスライドを保持する様々な形状のスライドの数個の例を、図4Aから図4Fの頂面図に図示する。図4Aは、スライドトレイの中央長手軸の両側に並べた2列のスライドを保持する矩形トレイを図示しており、スライドの長軸がスライドトレイの中央長手軸から外の向かうように配置されている。図4Bは、放射状にスライドを保持する円形スライドトレイを図示しており、スライドの長軸がスライドトレイの周縁からスライドトレイの中心に向かうように配置されている。図4Cは、スライドトレイの中央長手軸の両側に並べた2列のスライドを保持する別の矩形トレイを図示している。図4Dは、2列のスライドを保持する正方形トレイを図示している。図4Eは、スライドの長軸がスライドトレイの中央長手軸に平行になるように3列のスライドを保持する矩形トレイを図示している。図4Fは、スライドの長軸がスライドトレイの短軸の方向に配置されるように並べて、4列のスライドを保持する大きな矩形トレイを図示している。
【0073】
IV.システム構成要素/システム動作
A.スライドトレイ
本発明のシステムにおいて使用できるスライドトレイの具体的な実施例を図5に示す。
側壁202、204及び底206を有する矩形のスライドトレイ200は、同一平面内に実質的に水平位置の複数の標本スライド210の保持する標本スライド支持ラック208を有している。
ことに対してサポートしているを含む。全スライドを別々に且つ同一の実質的に水平平面内に保持することにより、ベーキングを容易にし、乾燥により、パラフィン除去処理、染色、洗浄、及び溶媒交換、更には試薬をスライド表面に供給することを含む他の段階の間中、スライドのクロス汚染を防ぐことができる。ラック208は、標本スライド210が一旦スライドトレイ内に置かれたならば、標本スライド210の軸方向、横方向の及び垂直方向の動きを制限する複数のスライドばねサポート212を有している。ラック208は、タブ214にスナップ式に嵌まり込み、トレイ底206より上に充分な高さに支持されており、標本スライド底とトレイ底との間に膜や泡の形成を最小にするか又は防ぐ。スライドばねサポート212は、標本スライド210の両側に力を作用させることによって、個々の標本スライドを適切な位置に保持する。スライドトレイの床206は、トレイの中央の最下点216の方へ傾斜させられる。最下点216にたまるスライドに供給された使用済み試薬は、システムのワークステーションの具体的な実施例の説明に関して以下に詳述するようにトレイから吸引することができる。任意の跳ね液ガード218は、1つのスライドから別のスライドへ試薬が移るのを禁止するために加えることができる。スライドがトレイの特定の形状に保持されているとき、トレイを処理するように構成されたワークステーションを使用して、スライドを処理するために構成されるワークステーションを使用して、乾燥/ベーキング、パラフィン除去処理、染色、カバーガラス装着処理の段階により、複数の標本スライドを自動処理するためにトレイ200を使用することができる。図5の実施例において、スライドトレイ200は、各列にスライド8づづの2列のスライドのほぼ水平な格子に並べられた16個の標本スライドを収容するように構成されている。
【0074】
スライドトレイ200の第2の実施例を、図6の上方斜視図に示す。本実施例において、側壁240及び端壁242を有する矩形のスライドトレイは更に、端フック244と側フック246とを含み、端フック244と側フック246とは、スライドトレイが本発明のシステムでに移動するとき、運搬装置に係合することができる。スライド248は、スライド・クリップピラー250によるトレイ内に保持され、スライド・サポートピラー252で支持される。支えられる。オプションのスライド端サポート・タブ254も、図6に示されている。底256は、側壁240からトレイの中心の方へ傾斜する。一方の端壁242に開口258が設けられる。その開口に、吸上げ部材が底256に接触して、スライドトレイにおいて集められるいかなる液体の表面張力を壊して、特にスライドトレイが開口258の方向に傾けたとき、スライドトレイからの液体の排出を容易にしている。具体的な実施例において、(トレイ自体が水平に配置されるときに)トレイ内において水平スライド248は実質的に保持されている。そして、更に具体的な実施例において、スライドは、スライド・クリップピラー250からスライドサポートピラー252に向かって僅かに下向きに、例えば、水平に対して約0.2度から0.8度までの範囲の角度で、更に例示すれば、水平に対して約0.3度から約0.7度までの範囲の角度で、更に具体的に例示すれば約0.4度から約0.6度までの範囲の角度で、傾斜している。スライドの側部への小さな角度の傾斜は、スライド処理動作中のスライド表面からの試薬の除去を驚異的に促進する一方、スライドの上表面全体への試薬の実質的に均一な分配を防がない。トレイの側壁及び端壁は、トレイ内に置かれるスライドのレベルより低い高さでも、トレイ内に置かれるスライドのレベルと同じ高さでも、又はトレイ内に置かれるスライドのレベルより高い高さでもよい。側壁及び端壁がトレイ内に保持されているスライドのレベルより高い高さの場合、トレイ内のスライドでの試薬の飛散を減少でき、図14に示したノズルマニホルドに関して後述する任意の跳ね液ガードのような跳ね液ガードをワークステーション内に追加する必要を解消できる。
【0075】
図6のスライドトレイの底斜視図を図7に示して、スライドトレイ200の具体的な実施例の特徴を図解している。スライドトレイの中心中央線へ向かった底256の傾斜が、図7において明らかにわかるであろう。端フック244及び側フック246も示されている。
図6に示されないスライドトレイ200の追加の特徴は、本発明のシステムの1つ以上のロケーション(例えば1つ以上のワークステーション)に置かれた1つ以上のホール効果センサと協働して使用可能な磁石260を含み、その協働により、スライドトレイがそれらのロケーションを占めているどうかを検出することができる。トレイの角(全ては図示されていない)のタブ262及びインデント264は、スライドに接触することなく、数個のトレイを互いに上下に重ねるために使用でき、従って、必要以上に研究所のベンチ・スペースを占有することなくトレイを格納することができる。スライドトレイ200は、金属(例えばアルミニウム、マグネシウム又は軽量金属合金)又はプラスチック(例えばABS又は熱可塑性物質)を含むいかなる材料から構成することができ、例えば、機械加工、鋳造、モールド成形により形成できる。具体的な実施例において、軽量のスライドトレイは、マグネシウムで鋳造され、テトラフロオルエチレン(こびりつかないコーティング)で被覆される。スライド・クリップピラー250、スライド・サポートピラー252及びスライド・サポート・タブ254は、(例えばトレイが鋳造される時のように)トレイと同時に形成することができ、又は、例えば、接着剤で接着することにより後で追加することもできる。
【0076】
図8は、スライド・クリップピラー250の異なる例及びスライド・サポートピラー252の特定の例の拡大図を図示している。図8Aは、ネジ274を有するスライド・クリップピラーに保持されたスプリングクリップ270を有するスライド・クリップピラー250を示す。図6に示されたように、各スライドは、スライドの各側部の1つづつある2つのスライド・クリップピラーによって端で支持されている。スプリングクリップ270は、スライド・サポートラック272に対して、スライドの1つの縁を保持する。スライドは、スライドトレイの側部から、隣接するスライド・クリップピラー上のスプリングクリップの下にスライドを滑らせることによって、トレイ内に搬入される。図8Bに示されるスライド・クリップピラー270の別の実施例は、ユーザによって上から搬入することができる一種のスライド・クリップピラーである。この別の実施例では、スライドがスプリングクリップ270の上端を通して押されて、スライド・サポートラック272の上に載せて、スプリングクリップによって保持される。更に、スプリングクリップ270はネジ274でピラーに保持される。ユーザによって側部から装入されるスプリングクリップピラー250の他の実施例を、図8Cに図示する。この具体的な実施例において、スライド・クリップ270は、剛性頂部276及び可撓性下部278を含み、スライド・クリップはネジ274によってピラーに適当な位置に保持されている。スライドがスライド・クリップ270に装入されると、可撓性下部278はスプリングクリップ・サポート273の方へ曲がる。スプリングの張力は、剛性頂部276の下にスライドの固定保持する。剛性頂部276及び可撓性下部278を有するスライド・クリップ270を具備する側部装入式スライド・クリップピラーの他の実施例を図8Dに示す。本実施例において、スライドが装入されると、可撓性下部は同様に変形させられるが、変形は、前の実施例のように、スプリングクリップ・サポート273との接触によっては制限されない。スプリングの張力は、剛性頂部276の下にスライドを固定保持する。ネジ274は、ピラー部分にクリップを固定するために用いることができる。図8Dも、剛性頂部276が、スライドがクリップに装入される方向において上向きの湾曲部を有することができ、スライドを可撓性下部278に向けて、クリップのバネを曲げてバネ張力を負荷するようにしていることを図示している。
【0077】
スライド・サポートピラー252の拡大図を図8Eに示す。スライド248は、サポート表面280上に載る。スライド248の上面が(図示されるように)上になり、スライド・サポートピラー252と直接接触していないように、サポート表面からピラーの上部への距離は決めることができる。かかる構成は、スライドの上面から試薬が流れ出すのを防止するに有利である。図6に示されたように、スライドの両側に1つづつの2つのスライド・サポートピラーによって各スライドが支持されている。図示されない他の実施例においては、単一のスライド・サポートピラーがスライドの下に配置することができ、スライドの上面から流出路を形成しないという同じ効果を有する。本発明のシステムにおいて使用可能なスライドトレイの他の実施例が、下記の特許文献14に開示されている。なお、下記の特許文献14をここに引用して、その全内容を本明細書に組み入れる。
【特許文献14】2003年7月16日出願の米国特許出願第10/621,761号
【0078】
B.乾燥オーブン
乾燥オーブン(それは熱的に絶縁されたコンパートメント及び熱源を含む)は、カバーガラス装着処理し(カバーグラスを場所でセットして、従って、スライド取り扱いの間、それらの不注意な除去を防ぐためにユーザによって)た後にスライドを硬化し、そして、スライドトレイがユーザによって本発明のシステムから取り出される前にスライドトレイを乾燥するにめに用いることができる。実施例において、図9Aに示すように、乾燥オーブン300は、スライドトレイを受けるコンパートメントを形成する頂部分302及び底部分304を含む。
スライド全体に熱い空気に吹きつけるために構成される対流熱源306(1つ以上の加熱素子及び一人以上のブロワーを含む)は、コンパートメントを受けているスライドトレイの後ろに位置する。絶縁層308はオーブン・ワークステーションを乾燥ことによる熱損失を減らすために含まれることができる。それによって、その熱効率を増やしている。
【0079】
乾燥オーブン300の第2の実施例は、図9Bに示されて、一緒にスライドトレイを受けるコンパートメントを形成する頂部分302及び底部分304を含む。本実施例において、図9Aの実施例の対流熱源はワークステーションの後ろによりむしろスライドトレイ・コンパートメントより上に配置される。対流熱源は、ブロワー309、(均一にスライドトレイのスライド全体に熱い空気を循環するために構成された)熱方向付けシールド310及び加熱素子312を含む。スライドトレイ傾斜パン・アセンブリ314は、乾燥オーブンのコンパートメントにスライドを受けて、スライドトレイが運搬装置によって乾燥オーブンに押し込まれたときに、スライドトレイの側部を把持する1つ以上のばねで、スライドトレイをしっかりと保持することができる。具体的な実施例において、スライドトレイ傾斜パン・アセンブリ314は端壁にできた開口で、スライドトレイの底のエッジに接触する吸上げ部材(全景の図示せず)とを含む、そして、ワークステーションの背後の方へスライドトレイを排水するために傾斜パンアセンブリを傾ける傾斜機構(図示せず)とを有している。スライドトレイの排水は、ワークステーションによって蒸発されなければならない流体量を減らす。従って、パン316は、スライドトレイがワークステーションに入れられたときに、スライドトレイから排出される残留試薬のようないかなる液体も受けるために設けられさている。パンは、ワークステーションから流れ出した液体を運ぶドレイン・チューブ(図示せず)と、ドレイン・チューブが詰まったときに生じるワークステーションのオーバフロー状態を検出するためにサーミスタのようなオーバフロー状態センサ318を含むことができる。それに加えて、乾燥オーブン300は、更に、ワークステーションのトレイの存在を検出するセンサ(例えば光学のホール効果センサ)を含むことができる。スライドトレイのスライドの水平プレゼンテーションの1つの効果は、液体がスライド全体の広がる傾向があり、大きい表面積の傾向が蒸発に有利であるから、対流乾燥が特に効率的であるということである。
熱センサも含まれることができて、加熱素子を有するフィードバック制御ループにおいて、例えば、スライドが支持している生物学的標本に損傷を与える可能性があるスライドの過熱を防ぐために乾燥オーブン囲内を特定の温度を維持するために使われることができる。
【0080】
図2及び3に関して説明したように、本発明のシステムのワークステーションは、個々のワークステーションがシステム内に位置の互換性があるように、エレクトロニクスマニホルド上の対応するプラグに嵌合する標準化されたデータ及びパワー・プラグを含むことができる。この種の標準化されたパワー及びデータ・プラグ320は、図9Bの実施例に示される。いくつかの実施例において、対流式乾燥オーブンは、また、一組の自動化スライド処理動作の最初のベーキング動作のスライドのためのベーキングステーションとして機能することができる。
【0081】
C. パラフィン除去処理装置/組み合わされたベイキングオーブン及びパラフィン除去処理装置
図10は、例えば、スライド上の生物学的標本のパラフィン除去処理を助長ために、ベーキングステーションとしても機能するように選択的に構成することができるパラフィン除去処理装置ワークステーションの具体的な実施例を示す。パラフィン除去処理ステーション400は頂部分402と底部分404を有するコンパートメントから成り、複数のスライドを保持しているスライドトレイ406が受けることができ、そして、1つ以上のスライド処理動作が実行される。本実施例において、複数の供給ノズル410を有するマニホルド408が、ワークステーションに収容されたスライドトレイより上に置かれている。供給ノズル410が、スライドトレイの側部に向かって、スライドの上面上へ試薬を供給し、スライドに到達した試薬が後で他のスライドに触れる潜在的な可能性を最小にするように構成されている。脱イオンされた水のような他の試薬を供給するために配置される洗い流しノズルを含む二重の洗い流しマニホルド412も、例示の実施例に含められる。作動中、パラフィン除去処理試薬は、スライドトレイのスライドに供給されて、スライドトレイ406の底において集まる。アスピレータ414は、スライドトレイからたまっている試薬を取り除くために配置することができる。
【0082】
特定の任意の実施例において、吸引されたパラフィン除去処理試薬がポンプ416によって再循環させられて、マニホルド408の供給ノズル410から再び供給される前にヒーター418で加熱される。試薬がスライドに再び用いられる前に、スライド上の生物学的標本から剥落したかもしれないいかなる細胞も除去するためにフィルタ418が用いることができる。それによって、スライドのクロス汚染への潜在的可能性を最小にしている。しかし、試薬がスライドに加えられるごとにフレッシュな試薬を使用することが最適の方法であることは、よく理解されていなければならない。
【0083】
より具体的な実施例において、任意の熱輻射ヒーター・バンク422もワークステーションに含められる、そして、これらのヒーター・バンクは、スライドトレイがワークステーションにおいてドッキングさせられるときに、ヒーター・バンクの下に位置するスライドを加熱する。このように、ワークステーションは、結合されたパラフィン除去処理装置及びベーキングステーションになる。上述したように、ベーキングステーションは、生物学的サンプルのパラフィンを溶かすして、より大きい表面積に広げることができる。それによって、その除去を容易にしている。熱輻射ヒーター・バンク422は、単独で使用しても、ヒーター418での再循環及び加熱と組合せて、使用することもできる。望ましい場合、例えば、試薬流れに中にの蓄積されたパラフィンは、パラフィン除去処理試薬が液化パラフィンより密度が大きいか小さいかによるが、流体の底又は上部からパラフィンをすくうことによって、再循環している流体から除去することができる。
【0084】
スライドを予熱すること、すなわち、パラフィンを軟化することは、パラフィン除去処理段階の効率を改善する。周囲の条件及びワックスの型及び量に従い、予熱されたスライドにパラフィン除去処理流体を供給して、2、3秒又は分の間、流体を働かせ、例えば洗い流しノズル412からの脱イオン水を使用してスライドから流体及びワックスを洗い流すことが十分である。必要な場合、パラフィン除去処理流体でおおわれたスライドは、洗浄の前の数分以上(例えば約5分)のためにベーキングすることができる。従って、パラフィン除去処理方法は、改良される。更に、より少ないパラフィン除去処理流体を使用することもできる、また、パラフィン除去処理流体を濾過して再循環する必要はないかもしれない。むしろ、使用済みパラフィン除去処理流体は、ドレインに直接流して、濾過して、ドレインに戻すこともできる。
【0085】
様々なパラフィン除去処理剤が、ワークステーションにおいて使用することができ、例えば、下記の許文献15及び特許文献16(ここに引用して、全内容を本明細書に組み入れる。)に記載されている水性流体を使用できる。その水性流体は、脱イオンされた水、クエン酸塩バッファ(pH 6.0-8.0)、tris-HClバッファ(pH 6-10)、燐酸塩バッファ(pH 6.0-8.0)、FSCバッファ、「APK wash」(登録商標)、酸性のバッファ又は溶液(pH 1-6.9)、塩基性のバッファ又は溶液(pH 7.1-14)を含む。望ましい場合、水性流体はまた、1つ以上のイオン性か非イオン性の界面活性剤(例えばTriton-100(登録商標)、Tween(登録商標)、Brij、サポニン及び硫酸ドデシルナトリウム)を含むことができる。パラフィン除去処理流体は加熱することができる、しかし、これは任意である、特に熱輻射ヒーター422がワークステーションにもうけらており、パラフィン除去処理工程に使用される場合任意である。例えば、埋め込みがパラフィン(それは摂氏50-57度の程度の融点を有する)である場合、流体は、例えば摂氏60-70度程度の、パラフィンの融点より大きい温度まで加熱することができる。典型的に、流体は流体供給装置において加熱される。加熱水性パラフィン除去処理流体の使用は、特許文献15に詳細に記載されている。
【特許文献15】米国特許第6,544,798号明細書
【特許文献16】米国特許第6,855,559号明細書
【0086】
あるいはリモネン、キシレン又はアルカンをベースにする流体(n-アルカン又はイソアルカン又はそれの混合物、(例えば、下記の特許文献17(ここで引用して全内容を本明細書に組み入れる)を参照)又は、それの組合せのようなあらゆる非水性のパラフィン除去処理流体が使用することができる。キシレンのような従来のパラフィン除去処理流体が使用することができるが、本発明のシステムの具体的な実施例において使われた1つの特定のパラフィン除去処理流体は、それは分子式C10H16を有するモノテルペン・グループの炭化水素であるD-リモネンである。D-リモネンは、食品及び化粧の産業界において長年使われており、非毒性でるので、病理学研究室においてはキシレンの代替物の好ましい例である。D-リモネンは、様々な商品名Safsolvent(Ajax Chemicals、Aubur、NSW、オーストラリア)、Hemo-De(PMP Medical Industries、ロスアンジェルス、カルフォルニア)、Histo-clear(National Diagnostics、Manville、NJ)、BDHキシレン代替物(BDH ChemicalsLtd., トロント、オンタリオ、カナダ)及びAmeriClear(Baxter Health Care Diagnostics Inc., McGraw Park、IL)で、いろいろな販売元から市販される。D-リモネンは、パラフィン溶媒及び洗浄剤としての良く機能して、その上、キシレンと比較して火災の危険が少ない。
【特許文献17】2004年12月30日提出の米国予備特許出願No.60/640,477号
【0087】
D. 熱輻射ヒータ/ベーキングステーション
上記したように、熱輻射ヒーターは、スライドの上の生物学的標本をベーキングして及び/又は、パラフィン除去を冗長するためにパラフィンに埋め込まれた組織標本のパラフィンを軟化して拡散するために用いることができる。
ベーキングステーションが、図2及び3の具体的な実施例において、本発明のシステムのどこにでも(例えば、ワークステーションの垂直スタックの離散的なワークステーションとして)配置することができるが、熱輻射ヒーターは、システムの格納庫一部の最上の格納ステーションより上に置かれる。そして、この格納ステーションは従って、ベーキングステーションとして機能する。ベーキングステーションがコードリーダーに隣接して格納庫に位置する場合、運搬装置によるトレイの取り扱いを最小にし、且つ水が生物学的標本の追い払われるようにシステムに溜まる湿気の量を最小にすることができる。ベーキングステーションの温度は、熱電対のような温度プローブで温度を測定することによって制御することができる。そして、温度プローブは、熱輻射ヒーターによって発生される熱量のフィードバック制御を実現することができる。
【0088】
より具体的な実施例において、熱輻射ヒーターは、スライドトレイにおいて保持されているスライドの実質的に均一な加熱を実権するために構成される。熱輻射ヒーターの加熱プロフィールを実現することができる一般的な方法は、実質的に水平位置に複数のスライドを保持している矩形のスライドトレイの具体例を使用して後述する。
【0089】
一般に、スライドで有限のサイズの熱輻射ヒーターで、トレイ内の全スライドを実質的に一様に輻射加熱するために、ヒーターのエッジからの熱損失が熱輻射ヒーターの中央からの熱損失より高率で生じるために、そして、中心のスライド両側から加熱されるのに対してエッジの近くのスライドは一方だけから加熱されるために、熱輻射ヒーターの温度は中心よりエッジの周囲の方が熱いことが必要である。図11Aは、実質的に均一な方法でスライド442を加熱する熱輻射ヒーター440の熱プロフィールを決定するために用いる関連したパラメータを例示する。
【0090】
好ましくは、ヒーターは、可能ならば、本例の場合には距離「a」だけ、スライドの外側エッジから飛び出るように重ねる大きさに作られる。ヒーター・プレートは、距離「c」スライドより上に置かれる。Yの関数として均一な放射熱束を発生するヒーター・プレートに沿ってXの関数としての温度分布が望ましい。
Xから見て、スライド上の狭い幅領域(dY)の有効面積は、dY cos(θ)であり、従って、ヒーター上の距離Xに位置する幅dXの領域から、スライド上の距離Yに位置する狭い幅領域dYに到達する熱輻射熱エネルギーは、以下の通りである。
dq=I dXr dθcos(θ)
ここで、dq =dXから発してスライド上の幅dYに到達するエネルギー
I=熱輻射強度(そして、I = k T4、但し、Tが絶対温度)。
幾何学的な配置から、上の式は以下のように展開できる。
dq=k T4 dX dY c2/[(X-Y)2+c2 ]
スライド上のYは固定された値のために、dq(Y)は、ヒーターについて全X(-aからXmaxまで)の積分として計算される。
【数1】

【0091】
dq(Y)が全てのYのための同じものであるTxの分布が望ましい。すなわち、どのスライドのどの部分に当たる熱の量が、実質的に同じでなければならない。或る温度分布が仮定されれば、解を見つけることができ、それによって、式が数値的に積分できる。式を解くためによく機能する温度分布は、温度が「-a」で最大で、漸近法で第1のスライドのエッジの内側のどこでも一定値に近似するエラー関数である。温度分布を生成するためにヒーターにおいて必要な熱分布を見つけるために類似した分析を行うこともできる。
これも、エラー関数であるが、驚くことに、線形に減少している熱負荷によって近似できる。図11Bは、本発明のシステムの具体的な実施例において使われるほとんど矩形のヒーターの熱分布(Zは、熱輻射ヒーターから熱発生量の大きさを表す)を示す。図示するように、熱発生量は、中央領域444を通じて均一であり、エッジの近くで最大値446へ線形に増加する。コーナーで熱は線形に両方の方向で増加するので、コーナー448で最高点に達する。
システムの具体的な実施例に置かれるように、矩形のヒーターのコーナーは、ヒーターがシステムのキャビネット・フレーム内に適合するように切り落とさなければならなかった。そのため、熱プロフィールの裁頭コーナー450をつくった。しかし、切り落しコーナーでのより低い熱発生量がスライド全体の加熱一様性に重大な影響を及ぼさない充分な距離に、切り落しコーナーは、ベーキングステーション内のスライドトレイに突き出している。ヒーターの実験的テストは、スライド温度が熱輻射ヒーターの下で配置されるトレイの全てのスライドについて、約2K(例えば1K内に)以内に均一であることを示した。
【0092】
E. 染色、組み合わされたパラフィン除去処理/染色装置、組み合わされた染色/パラフィン除去処理/溶媒交換装置
1つ以上のスライド処理動作の間、1つ以上の試薬をスライドに加えるために使用可能なワークステーションが提案される。ワークステーションが、1つ以上のノズル、より典型的に1つ以上のノズルバンクを有しているので、ワークステーションは非常に自在なワークステーションであり、実際にスライドに染色試薬を供給するワークステーションだけでなく、パラフィン除去処理、洗浄、及び溶媒交換の試薬、又は、特定のスライド処理動作において使用されるどんな種類の試薬も供給るワークステーションとしても機能する。従って、ワークステーションがまた、パラフィン除去処理装置ワークステーション及び/又は溶媒交換ワークステーションとして使用することができる。本発明のシステムの具体的な実施例において、単一のワークステーションは、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置として機能し、そして、他の具体的な実施例において、単一のワークステーションは、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置として機能する。各々のこれらの機能を実行する際に、多数の試薬は、スライドを他のワークステーションへ移動させることない、スライドトレイにおいて保持されているスライドに任意の具体的な順番で加えることができる。
【0093】
図12は、頂部分502及び底部分504を含む染色装置500具体的な実施例を図示している。それは、ノズルマニホルド506を囲む区画を形成している。ノズルマニホルド506は、1つ以上のノズル又はノズルバンク(例えばスライドトレイ内に保持されている一対のスライドに同時に試薬を加えるための少なくとも2つのノズルバンク)を有している。ノズルマニホルド506は、レール508に取り付けられ、駆動ネジ機構(図示せず)及びステップモーターによってレール508に沿って前後に駆動されて、図5及び6において実例を示したようにスライドと例に保持された一対のスライド上の位置に移動することができる。弁ブロック512は、ノズルマニホルド506に接続しており、ノズルマニホルドから供給される試薬の種類を制御するように機能する。スライドトレイの底に浸される先端516を含むアスピレータ514によって、スライドトレイ200において集まる過剰な試薬は、本実施例におけるトレイから除去される。ポンプ518は、アスピレータ514によってトレイから使用済みを除去する。
【0094】
図13は、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置として使用することができ、又は、使って、パラフィン除去処理、染色及び溶媒交換のために使用できる、ワークステーションの具体的な実施例を示す。図13は、底斜視図での種のワークステーションを示す。ワークステーション501は、レール508を収納しているコンパートメントを形成する頂部分502及び底部分504を含む。そのレール508に沿って、ノズル・キャリッジ520に取り付けられるノズルマニホルド(図13に不図示、図14に図示)が、ネジ式駆動装置509及びステップモーター510によって、ワークステーション・コンパートメント内を前後に駆動される。弁512は、動作の間、染色ノズルによるスライドに加えられる試薬流れを、異なる試薬及び空気間で切替える。流体接続手段(例えばホース)が図13に示されないが、ノズル・キャリッジ520に取り付けられたエネルギー・チェーン522によって、これらの接続はすることができる。ドレイン・パン524が、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置のより低い部分504に取付けられ、ワークステーションから使用済み試薬を排出するために使用できるドレイン・チューブ526に接続している。ドレイン・パン内のオーバフロー状態を検出することができるサーミスタのようなオーバフロー・センサ528も設けることができる。
【0095】
図2及び図3に関して説明したように、ワークステーションが迅速かつ容易に位置を変えるか又は交換することができるように、ワークステーションは、共通のエレクトロニクス接続部及び流体接続部を含むように構成することができる。図13のワークステーションは、データ/パワー・プラグ530を有し、データ/パワー・プラグ530、エレクトロニクスマニホルド兼流体インタフェース532にプラグ接続するように構成されており、エレクトロニクスマニホルド兼流体インタフェース532は、流体マニホルド上の対応するコネクタに接続できる複数のコネクタを含む。具体的な実施例において、ワークステーション上のコネクタは、、流体マニホルド上の一組の対応する雌コネクタにネジ534を使用して接続できる雄コネクタであり、流体インタフェース532及び流体マニホルドとの間に強固な封止ができる。
【0096】
図14は、図6に示されるもののようにスライドトレイ内の2列に保持したスライド対に試薬/圧縮空気を供給できるノズルマニホルド506の具体的な実施例の底斜視図を示す。
マニホルド506が、供給ノズル550、前上面洗い流しノズル552、後上面洗い流しノズル554、ジェット・ドレイン・ノズル556(例えば、下記特許文献18を参照(ここで引用して、その全内容を本明細書に組み入れる)、底面洗い流しノズル558及び跳ね液ガード 560が含む。
作動中に、ノズルマニホルド506は、図13のノズル・キャリッジ520に取付けられて、スライドトレイ内のスライド対上を、レール508に沿ってステップモーター510によって移動させられる。供給ノズル550は、スライドの上部に試薬溶液を供給し、そして、スライド全体に試薬を分散させ且つ試薬の一部をスライドから吹き飛ばすように空気が強制供給される。
【特許文献18】米国特許第6472217号明細書
【0097】
前上面洗い流しノズル552は、スライドに試薬(例えば脱イオン水又は他の溶媒)を加え、スライドの表面全体に試薬を広げ、スライドから液体を除去し、ノズルにつながるラインから試薬を除くように、ノズルを介して空気を強制供給する。具体的な実施例において、前上面洗い流しノズル552の角度は、ノズルを出ている試薬の流れが、スライド面に対して約20度から30度の間の角度で、例えば、約22度から約28度の間の角度(例えば約24度から約26度の間の角度)で、スライドの上面に当たるようにする。衝突のこの角度は、スライド表面の一部を通る試薬の跳ね上がりを減少し、そして、スライド表面から外への試薬の跳ね(それは、例えば、スライドのクロス汚染を生じるかもしれない)を減らすために有利である。
例えば、後上面洗い流しノズル554は、スライドのラベル部分から試薬を洗い流すために使用できる。空気は、試薬除去を助長するか又はノズルに繋がっているライン内から試薬を除去するためにノズルを通して供給することができる。
【0098】
具体的な実施例において、後上面洗い流しノズルは、スライド表面に対して約20度から約50度の間の角度で、例えば約25度から約45度の角度(更に具体的には例えば約30度から約40度の間の角度)で試薬がスライド上面に当たるように試薬を供給するように構成される。同様に、この角度も有利である。具体的な実施例において、後上面洗い流しノズルからの試薬の流れが、前上面洗い流しノズルからの試薬の流れと協働して、試薬溶液の「壁」を形成し、それはスライドを下へ動かし、非常に効果的にスライド表面を洗い流す。この具体的な実施例において、前上面洗い流しノズル及び後上面洗い流しノズルは、スライド上の実質的に同じ位置に試薬を加えるように構成することができる。前上面洗い流しノズルから試薬(例えば脱イオン水)を連続的に流し且つ後上面洗い流しノズルから試薬を間欠的に供給することによって、試薬の動く「壁」が形成できる。ノズルの両方組が動いている間「壁」が形式され、それらの交差で流れの方向が互いに反対である。後上面洗い流しノズルが間欠的に閉じられると、試薬の壁はスライド上を前向へ進行する。
【0099】
ジェットノズル556は、スライドの縁近く、例えばスライドの縁から約0.0200インチ以内のスライドに向けて試薬(例えば脱イオン水)の流れを向けて、スライド上の液体の表面張力を壊して、スライドから(例えば、図6で示すスライドトレイの側壁の近くのスライドの短縁から)液体を吸引する。典型的に、例えば、ジェット・ドレイン・ノズル556は、そのエッジで90度未満の角度で、例えば45度未満の角度で(例えば約20度の角度で)スライドの表面の方向に向けられる。具体的な実施例において、ジェット・ドレイン・ノズル556は、スライドのエッジで上記「壁」の到着と一致するように間欠動作させることができる。底洗い流しノズル558は、スライド処理動作の間のスライドの底面にぴったりついた試薬(例えば染色試薬)を除去するように使用でき、スライド処理動作の間、スライドの底を洗い流すことを可能にする。跳ね液ガード560は、試薬がスライドトレイから、そして、ワークステーションに撥ねるのを防止するように機能する。それらも、スライドトレイのスライド間のクロス汚染への潜在的可能性を減らすか又は最小にするのに役立つ。
例示の実施例では、ノズルがスライドトレイにおいて保持されている一対のスライドをカバーする位置に(又は一対のスライドの特定の部分カバーする位置に)移動するように構成されているが、個人のスライドの様々な位置に動かされる小型の可動ノズル組立体でも、スライドのより大きなグループ全体(少なくとも3つの、4つの、5つの、6つのスライドのような)をカバーする位置に動かされる大型の可動ノズル組立体でも、想定できることは理解できよう。
【0100】
図15は、顕微鏡スライドに配置される生物学的サンプルの自動パラフィン除去処理及びH&E染色(そして、いくつかの例では更に溶媒交換)のために図14のマニホルドに試薬及び圧縮空気を供給することができる流体システムの模式的図を示す。試薬/空気の供給源570(例えば、詳細に後述する流体モジュールを含むこと)は、圧縮空気の供給源572、脱イオン水供給源574、洗い流し溶液供給源576(例えばTween 20の0.1%溶液のような界面活性剤溶液の供給源)、第1の濃縮ヘマトキシリン溶液供給源577、アルコール(典型的にエタノール)供給源578、エオシン溶液供給源580、第2の濃縮ヘマトキシリン溶液供給源582、青変処理剤溶液供給源584、リモネン供給源586(又は、上述した他のパラフィン除去処理試薬)及び酸溶液供給源588を有している。試薬/空気の供給源570に含まれる様々な個々の試薬供給源及び空気供給源は、図示するように、1つ以上の供給マニホルド590、ヘマトキシリン選択弁591、そして、洗い流しマニホルド592に接続することができる。スライドへの配給のための試薬/空気の選択が、供給マニホルド590中の弁、ヘマトキシリン選択弁591、そして、弁洗い流しマニホルド592中の弁を使用することで実行される。選択は、コンピュータ制御の下に実行することができる。いくつかの状況において、試薬混合物(例えば脱イオン水/アルコール混合物)を供給するために複数の試薬は同一のラインに(連続的に、又は、間欠的に)導入することができ、そして、混合室(例えば、インライン混合室)を設けることもできる。ノズル組立体の2つの側部上のノズルの少なくともいくつかが、別々に配管されて、スライドトレイの両側にある一対のスライドの内の一方のみに試薬を供給することもを可能である。従って、試薬は、対をなしている2つのスライドに対して順番に又は供給することができる。又は、スライドがトレイの位置において検出されない場合、その位置には試薬を供給する必要はなく、反対の位置のスライドは処理することができる。他の実施例において、ノズル組立体内の各異なる種類のノズルは別々に配管しても、又は、特定の型の全てのノズルが一緒に配管することもできる。
【0101】
試薬/空気が、図15に示すノズルマニホルド506の特定のノズル又はノズル組に供給される(図14に関する説明を参照)。試薬は、ジェット・ドレイン・ノズル入口593を介してジェット・ドレイン・ノズルへ、後上面洗い流しノズル入口594を介して後上面洗い流しノズルへ、供給ノズル入口595を介して供給ノズルへ、前上面洗い流しノズル入口597を介して前面洗い流しノズルへ、、そして、底面洗い流しノズル入口599を介して底面洗い流しノズルへ供給される。
【0102】
F.溶媒交換装置
共通して使う大部分の生物学的染色剤は、水、又は、水/アルコールに基づくものである。従って、パラフィンに埋め込まれた組織サンプルのような生物学的サンプルは、水性染料はパラフィンを通って組織構成要素を染色することができないので、染色前に、まずパラフィン除去処理して水和する。逆に、カバーグラス接着剤を溶かして、カバーグラスを顕微鏡スライドに取り付けるために用いる流体は、水と一般に混合できない。
従って、生物学的サンプルが染色した後、サンプルがカバーガラス装着処理される前に、サンプルに残っている水分は、カバーガラス装着処理剤と相互に影響しない非水性流体と置換される。この機能は、溶媒交換装置ワークステーションにおいて実行することができる。
【0103】
溶媒交換装置の具体的な実施例は、図16に示される。しかし、例えば、この種のワークステーションがまた、追加のスライド処理動作、例えば染色処理又はパラフィン除去処理を図示したように又は修正して、実行することができると理解されたい。図16の溶媒交換装置600は、スライドトレイを受けて1つ以上のスライド処理動作を実行するコンパートメントを形成する頂部分(明快さのための図示せず)及び底部分602を含む。ノズルマニホルド604(1つ以上のノズル又はノズルのバンクは、図14の実施例のとして供給ノズルを含んでいる)は、一対の吹き飛ばしノズル606を含む。ノズルマニホルド604はノズル・キャリッジ608に取付けられる。そして、それはレール610(それは、目に見えない頂部分に直接取付けられることができる)に取付けられる。ノズル・キャリッジ608に取付けられるノズルマニホルド604は、ワークステーション内において、ドライブ・カップリング614によってネジ式駆動装置613に連結するステップモーター612によってレール610に沿って移動する。チューブがスライドトレイ618の連続したスライド対上のノズルマニホルド604の動きに干渉しないように、エネルギー・チェーン616によって案内されたチューブ(図示せず)を介してノズルマニホルド604に試薬は供給される。
【0104】
図16に示すように、スライドトレイ618は、傾斜パン620内においてワークステーションに保持されている。ワークステーション内のその適切な位置にスライドトレイ618が存在していることを検出するためにワークステーションのより低い部分602にホール効果センサ622が取り付けれられる(それは、スライドトレイが適切に位置つけられているのでスライド処理動作を開始し又はスライドトレイがワークステーションに適切に受けられなかったのでスライド処理動作を中断するようにシステムのコンピュータに警告するために使用することができる)。ホール効果センサ622は、スライドトレイ618側の凹部に取り付けられる磁石624の存在を検出することによってワークステーション内のトレイを検出する。傾斜パン620は、スライドトレイ618の端壁にできた開口と接触する逃がしプレート626を含む。それはスライドトレイ618から使用済み試薬の除去を助ける。ヒンジ628は単一の軸のまわりに傾斜パン620の回転ができるようにするために構成されており、傾斜パンの長軸の周りで相当なねじれ運動なしに、逃がしプレート626に隣接したスライドトレイ618の端が下げられ、逃がしプレート626から遠いスライドトレイ618の端が上げられるように構成されている。作動中に、傾斜パン620は回転させられ、使用済み試薬は、逃がしプレート626に沿ってスライドトレイ618からパン630に案内される。図16において例示されるように、本発明のシステムのスライドトレイも受ける他の種類のワークステーションも、ワークステーション内のトレイの存在を検出するホール効果センサ、及び/又は傾斜パン及び逃がし部材(例えば逃がしプレート)を含むことができると理解されたい。
【0105】
上記したように、溶媒交換装置600は、後続のカバーガラス装着処理に対して相互に影響しない非水性の流体での予備染色段階から、残留水性流体を置換するために用いることができる。従って、上述した構成要素に加えて、溶媒交換装置は、インライン混合弁(図示せず)を含むことができる。そのインライン混合弁は、水からアルコールを経てD-リモネンのような非水性の流体へ徐々に移行する一連の連続する試薬溶液を供給するように使用することができる。具体的な実施例において、脱イオン水(それは、Tween 20のような界面活性剤を含むことができる)、アルコール及びD-リモネンは、まとめて供給され(又は脱イオン水の場合、研究室の水デイオナイザーから)、この種の移行してゆく溶液を供給するためにインライン混合弁において混合される。具体的な実施例において、混合はコンピュータ制御の下に実行される。
【0106】
生物学的サンプルから水分を取り除いて、スライドに対するカバーガラス装着処理に対して相互に影響しない溶媒を残すことができる溶液の典型的な例は、次のようである。
1) 100%水;
2) 75%水/25%エタノール;
3) 50%水/50%エタノール;
4) 25%水/75%エタノール;
5) 100%エタノール;
6) 75%エタノール/25% D-リモネン;
7) 50%エタノール/50% D-リモネン;
8) 25%エタノール/75% D-リモネン;
9) 100% D-リモネン。
【0107】
具体的な実施例において、最後のスライド処理動作が溶媒交換装置において実行した場合、スライドは、吹き飛ばしノズル606を使用してきれいに吹き飛ばし清浄され、D-リモネンの制御された量がスライドトレイのスライドに供給される。そのスライドトレイは、スライドからD-リモネンを除去することなくい運搬装置によってカバーガラス装着処理装置まで移動させられ、そして、溶媒交換装置において付与されたD-リモネンがカバーガラス装着処理装置においてカバーガラス装着処理溶媒として使われる。この実施例は、更に詳細に説明する。
【0108】
図16に示すように、溶媒交換装置も、1つ以上の吹き飛ばしノズル606を含むことができる。吹き飛ばしノズルは、ノズル・キャリッジ608上のレールに沿って運ばれて、後続のより非水性の溶液間でスライドから過剰な流体を吹き飛ばして、及び/又はスライド全体に流体を広げて、生物学的標本が後続する各流体に均一に触れることを確実にするように使用される。吹き飛ばしノズルのもういくつかの詳細な図は図17に示される。そして、その1つはまた、吹き飛ばしノズルによって形成される空気のジェットがスライド全体に流体を押し広げ及び/又はスライドから流体を飛ばすように使用することができる。吹き飛ばしノズル606の具体的な実施例の分解図は、図17Aに示される。吹き飛ばしノズル606は、入口654からノズルまで加圧ガス(典型的に空気のこと)を供給するプレナム652を含むノズル・ボディ650を含む。ノズルはノズル・スペーサ660のギャップによって形成される。そして、それはより低ノズル・プレート662によってノズル・ボディ650の底面658に取付けられる。本実施例において、低ノズル・プレートは、六角ネジ664によって適当な状態に保持されている。
【0109】
図17Bは、ノズル・ボディ650、ノズル・スペーサ660及びより低ノズル・プレート662によって形成されるノズル開口部668の横断面を示す。図17Cは、吹き飛ばしノズル606、及び例えばノズルに圧縮空気を通すことによって形成される空気ジェット670を図示する。
この空気ジェットは、スライド672上を通り、試薬676を組織サンプル674に広げるか又はスライド672から試薬676の少なくとも一部を除去する。空気のジェットによって作用する力は、入口654に導入されるガスの圧力を変えて及び/又はノズル・スペーサ660のための異なる厚さを使用することによってノズル開口部668の幅を調節することによって調節することができる。スライドの表面に対する空気ジェットの角度は、ノズル・ボディ650の底面658の角度を調整するか又は吹き飛ばしノズル全体を異なる角度に全取り付けることによって調節することができる。一般に、例えば、空気のジェットがスライドの表面に当たる角度は、約20度から約60度の間の角度で、例えば約30度から約40度の間の角度で(例えば約34度から約36度の間の角度で)調整することができる。約35度の角度が特に効率的であり、試薬除去過程の後、スライド上の少量の残留量があるように低い空気圧力を使用することもできる。
【0110】
図17において例示されるもののような吹き飛ばしノズルは、本発明のシステムの1つ以上のワークステーションに、例えば、溶媒交換装置ワークステーション及びカバーガラス装着処理装置ワークステーションの両方に設けることができる。例えば、本発明のシステムの具体的な実施例は、溶媒交換装置に2つの吹き飛ばしノズル及びカバーガラス装着処理装置に2つの吹き飛ばしノズルを含む。具体的な実施例の2台のワークステーションの各対の吹き飛ばしノズルは、スライドトレイにおいて保持されている一対のスライドに対して同時にスライド処理動作を実行することができる。これらの具体的な実施例において、吹き飛ばしノズルは、スライドの長さ(3")よりむしろスライドの幅(1")全体に試薬を移動するために用いる。
【0111】
G.カバーガラス装着処理装置
本発明のシステムも、例えば、実質的に水平位置に複数のスライドを保持しているスライドトレイを受けて、カバーグラスがトレイにおいて保持されているスライドに加えられるカバーガラス装着処理を実行するカバーガラス装着処理装置ワークステーションを含むことができる。本発明のシステムの具体的な実施例において、カバーガラス装着処理装置は、下記特許文献19(ここで引用して全内容を本明細書に組み込む)に実質的に説明されている。しかし、下記特許文献19に記載されているカバーガラス装着処理装置及びその動作の変更は、カバーガラス装着処理装置精度を高め、カバーガラス装着処理装置複雑さを減少させ、システム・スループットを高めるように本発明のシステムの具体的な実施例において実行された。
【特許文献19】米国特許出願公開第2004/0092024A1号
【0112】
図18は、例えば特許文献19に記載されているカバーガラス装着処理装置の斜視図を示す。手短に言うと、カバーガラス装着処理装置700はヘッド部分702を含み、そのヘッド部分702は、スライドトレイドッキングアセンブリ704の上の配置されているレール(図示せず、他の種類のワークステーションのために上述した他のレールと同様)に沿ってステップモーター706によって移動させられる。(一方向のみでシステムに装着できる)キー機能付カバーグラス・カートリッジ710のカバーグラスは、第一コンベヤー・ベルト(図示せず)に沿ってカートリッジポータル712を介してカバーガラス装着処理装置に導入される。具体的な実施例において、カバーグラス・カートリッジはRFIDタグを含み、そのRFIDタグは、カートリッジ情報(例えば、ロット番号、カートリッジから取り出されたカバーグラスの数など)をを送信するRFIDアンテナによって、カバーガラス装着処理装置の内部で読み出され又書き込まれる。使用済みカートリッジ及び壊れたカバーグラスは、第2のコンベヤー・ベルト714によってカバーガラス装着処理装置から除去されて、カートリッジ・キャッチ・トレイ716に落ちる。壊れたカバーグラスは、カートリッジ・キャッチ・トレイ716の前面の幅が狭いスロットを通ってカバーグラス・キャッチ・トレイ718に滑り落ちる。使用済みカートリッジがカートリッジ・キャッチ・トレイ716に送られるので、追加のカートリッジが放出するできるように、空気作動式ピストン720によって第2のコンベヤー・ベルト714の端から排出される。カートリッジ・キャッチ・トレイ716が使用済みカートリッジでいっぱいのときに、センサ722はキャッチ・トレイが空にされることを必要とするという警報をユーザに出すために用いることができる。カバーガラス装着処理装置の設計及び動作に関するほかの詳細は、特許文献19に見ることができる。
【0113】
図19は、更に、詳細なカバーガラス装着処理装置のヘッド部分702を示しており、特に、カバーガラス装着処理精度を改善して、カバーガラス装着処理装置の複雑さを減らして、システム・スループットを高めるように、ヘッド部分に対して行うことができる変更を示す。特に、ヘッド部分702は、真空がヘッドに加えられるときに個々のカバーグラスを把持するために用いる封止部材732(左の装置に示された)の開口を通過する1つ以上のバネ付勢ピン730(右の装置に示された)を各々が含むことができる縦列装置から成る。、ピン730は、通常、封止部材732の表面を僅かに越えて伸びるようばねによってバイアスされているが、真空をかけることによってカバーグラスが封止部材と接触するように吸引されるときに封止部材の表面より強制的に手前にされる。真空を解放すると、ピン730は封止部材732の表面を越えて押されて、このことによりカバーグラスをヘッド部分702から切り離すことを可能にする。スライド表面上の適切な場所のカバーグラスの保持するようにフック734として機能するピン730は、特許文献19に記載されている動作のようなカバーガラス装着処理動作の間、引っ込められる。ピンは、フック除去の間、カバーグラスを適切な場所に保持することによってカバーガラス装着処理の精度を高めるのに役立つ。さもなくば、カバーグラスが1つのスライド上から別のスライド上に移動するかもしれない。
【0114】
また、図19は、吹き飛ばしノズル736を図示する。吹き飛ばしノズル736は、図17を示されて説明した吹き飛ばしノズルと基本的に同じ構成であるが、使われる空気圧力及びノズル開口部サイズに関して修正されている。これたノズルは、供給ノズル738からスライドトレイへのカバーガラス装着処理剤(例えばトルエン、キシレン又はD-リモネン)に対して相互に影響しない溶媒を供給する前にスライド表面を清浄にするために使用することができるが、具体的な実施例においては、D-リモネンは、溶媒交換装置のような他のワークステーションにおける最後の段階として供給され、そのあと、スライドトレイのスライドはカバーガラス装着処理装置まで移動させられる。スライドトレイがカバーガラス装着処理装置に到着するときに、D-リモネンはスライドの表面全体に広がっている。(空気のほうきとして本質的に機能している)吹き飛ばしノズルは、スライドの上面の長縁の方へ、スライド表面のD-リモネンを押しやるために用いることができる。そしてその後、D-リモネンのこのビーズは、溶媒のビーズとしての機能する。さもなくば、特許文献19に記載されているように、供給ノズル738から溶媒のビーズを供給することになろう。
【0115】
従って、カバーガラス装着処理溶媒が別々のワークステーションにおいてスライドに加えられることができたので、本実施例では供給ノズル738が任意である。カバーガラス装着処理ステーションにおいてカバーガラス装着処理溶媒を供給する必要がないので、定量ポンプ、供給ライン、供給ノズルを含む沢山の構成要素を、本実施例のカバーガラス装着処理装置からなくすことができ、カバーガラス装着処理装置の複雑さを軽減することができる。減らしているカバーガラス装着処理装置を休んでいることができる。更に、他のワークステーションにおいてカバーガラス装着処理に対して互換性を持つ溶媒を供給することによって、その他のワークステーションにおける吹き飛ばし段階、及びカバーガラス装着処理装置における供給段階をなくすことができ、それによって、システム・スループットを高めることができる。
【0116】
具体的な実施例において、スライドに加えられるカバーグラスは、それらの底面に、乾燥した活性可能接着剤でおおわれている。接着剤は、(例えば、溶媒交換装置又はカバーガラス装着処理装置のどちらで)スライド上に付与されたカバーガラス装着処理剤に対して相互に影響しない溶媒によって活性化させられる。乾燥した活性可能接着剤の例には、Permount(登録商標)(Fisher Scientific, Pittsburgh, PA)、又は、ShurMount(登録商標)(Triangle Biomedical, Durhan、NC)。下記特許文献20(ここに引用してその全内容を本明細書に組み入れる)は、カバーガラス装着処理装置において使用することができて、予備接着カバーグラスのより具体例を記述している。別の実施例において、スライド上にカバーグラスを配置する前に、接着剤は(例えば供給ノズル738を介して)スライドに加えられる。
【特許文献20】米国特許第6,759,011号明細書
【0117】
図20は、図19に示されるカバーガラス装着処理装置ヘッド702に簡単に交換することができ且つ図19に示されるピン730に対して相互に影響しない封止部材732の具体的な実施例の詳細な線図を示す。封止部材732は、ピン730の通過ができるようにする4つの盲目の開口750を含んでいるので、封止部材732は、2つの方向のどちらでものカバーガラス装着処理装置ヘッド702の上へ置くことができる。開口750は、封止部材のグリッパー部分752において形成され、そして、グリッパー部分は可撓性背当て部材754に取付けられる。そして、可撓性背当て部材754もまた、対応する開口を有する。真空は、真空プレナム756を介して封止部材に加えられる。
【0118】
H.運搬装置
ワークステーション間でスライドトレイを輸送するいかなる手段も、本発明のシステムに使用することができる。輸送手段は、スライドトレイを輸送手段から押し出し又は輸送手段に引き入れる1つ以上の手段を装備できるテーブル、コンベヤー・ベルト、エレベータなどのいかなる組合せも含むことができる。具体的な実施例において、運搬装置は、水平にスライドトレイを移動するためのX-Y往復テーブル及び垂直にシステム内に往復テーブルを移動するためのエレベータを含む。具体的な実施例において、X-Y-Z運搬装置は、垂直スタックに並べられるモジュール式のワークステーション間のスライドトレイを移動するために用いる。
【0119】
図21は、X-Y往復テーブル802の一実施例を示す。X-Y往復テーブルは、Y-方向(図3のシステムの前から後ろ)にスライドトレイをテーブル表面834に引き寄せ又テーブル表面834から押し離すY-フック806と、そして、X-方向(図3のシステムの左右方向)にスライドトレイをテーブル表面834に引き寄せ又テーブル表面834から押し離すX-フック808を有する。X-フック及びY-フックは、具体的な実施例において(例えば図6に示されるスライドトレイ上の横フック246又は端フック246に係合するように構成される。Y-フック806はステップモーター830によって第1のネジ式駆動機構(図示せず)を有するレール831に沿って移動する、そして、X-フック808はステップモーター832によって第2のネジ式駆動機構(同様に、図示せず)を有するレール833に沿って移動する。
センサ810(例えばホール効果センサ及び/又は光学センサ)は、X-Yテーブル802に設けられ、システム内でのテーブル位置を検出する。それは、システム内の正確な自動化された動きのためのテーブルの位置をインデックスするために使用される。
【0120】
図22Aに関して後述するように、X-Y往復テーブル802は、エレベータ・アセンブリ804を使用してZ-方向(図3のシステムにおいて上下に)において移動する。
X-Y往復テーブル802も、図3のシステムの後ろの垂直トラック(図示せず)で上下に滑動するガイド部材812を含み、ガイド部材812は、X-Y往復テーブルがエレベータ・アセンブリによってZ方向に動かされるとき、システム内においてテーブルをX及びY方向において。実質的に安定に維持する。
【0121】
図22Aは、X-Y往復テーブル802及びエレベータ・アセンブリ804を含む本発明のシステムために使用されるX-Y-Z運搬装置800を示す。また、実質的にテーブルの重心で往復テーブルに取付けられるケーブル814の縦断面図816は、図22Aに示される。その重心でX-Y往復テーブルを吊り下げることは、ガイド部材812がその垂直トラックに引っかかるおそれを解消し、それによって、摩擦を減らしていて、ガイドのために軽い構造的剛性が低い材料を使用することを可能にしている。ケーブル814は、エレベータ・システム804に、そして、特に、釣合い錘818にX-Y往復テーブル802を接続する。本実施例において、往復テーブルよりむしろ釣合い錘818駆動される(示されない他の具体的な実施例が受動的な釣合い錘を有する駆動テーブルを使用しているが)。釣合い錘818は、ステップモーター822によってZ-方向にネジ式駆動装置820に沿って移動する。ハンドクランク824も、例えば、動作中に運搬装置は引っかかったときに、ユーザが運搬装置を自由にすることができるように設けられている。ネジ式駆動装置820に沿って釣合い錘が引っかかることは、また、釣合い錘818を実質的にその重心からつるすことによって、生じないようにできる。しかし、図22Aの実施例において、釣合い錘818の重心は、ネジ式駆動装置820に占有されている位置に位置する。また、その重心で釣合い錘を吊り下げることの独特な解決法により、2:1の滑車システムが使用ができ、囲み850の中に図解する。に挿入した。2:1システムが、釣合い錘818がネジ式駆動装置820に沿って移動する距離の二倍、X-Y往復テーブルを移動させる。囲み850は、図22Bにより詳細に示される。
【0122】
図22Bは、実質的に釣合い錘818をその重心からつるすのに役立つ滑車の特定のシステムを示す。エレベータ・アセンブリの屋根に取付けられるケーブル852の第1の垂直部分は、第1の滑車854を通り、オフセット滑車856を通り、そして、第2の滑車858を通る。
ケーブル860の第2の垂直部分は、X-Y往復テーブルに取付けられる。滑車の組合せは、その仮想重心で釣合い錘の保持する。
【0123】
例えば、X-Y往復テーブルに支持されているセンサ810(光学の)及びセンサ811(ホール効果)のようなセンサは、(1)ホーム位置すなわち第一格納位置、(2)1つ以上のワークステーション位置、(3)バーコードリーダー位置、(4)ポータル位置、又は(5)往復テーブル上又は格納庫又はワークステーション内のトレイの存在を検出する。センサからの信号は、中央処理装置に送られることができて、システムの仕事の流れを制御するものである。
センサは、エレベータ内に及び/又はスライドトレイの側部又は底部に置かれた磁石を検出するため誘導型センサとすることができる。あるいは、光学センサは、使用することができる。最後に、エンコーダは、運搬装置及び/又はワークステーションにおいて、リード・ネジ機構及び/又はステップモーターに載置することができ、トレイ位置、ワークステーション・機構位置及び/又は運搬装置位置についてフィードバックを供給する。この種の情報は、また、ジャムのようなシステム故障を検出するために用いることもできる。
【0124】
I.コードリーダ
本発明の自動化スライド処理システムも、コードリーダー(例えばスライドトレイ内の個々のスライドに検出して、インデックスを付けるために構成される光学バーコードリーダー)を含むことができる。この具体的な実施例において、コードリーダーは、スライドトレイ上の2つの列のスライドにインデックスを付け及び/又はスライドを検出するために、X-Y往復テーブルと連動する単一のコード読み取り機構を含む。具体的な実施例において、バーコードリーダーワークステーションはワークステーションの垂直スタックより上に位置する、そして、X-Y往復テーブルは、バーコードリーダーアセンブリの下にスライドトレイを押すして、スライドトレイ内の1つの列のスライド上のバーコードを読み取り、そのあと、X-Y往復テーブルがバーコードリーダーアセンブリの下からスライドトレイを引き出すように使用されるので、、バーコードリーダーアセンブリが移動して、スライドの他の列に検出して、インデックスを付ける。別の実施例では、バーコードリーダーは単独で又はスライドトレイと関連して移動することができ、バーコードリーダーの下に個々のスライドを移動させて、
バーコードが検出することができるようにする。
【0125】
バーコードリーダーアセンブリ900の具体的な実施例の底斜視図を図23に示す。このバーコードリーダーアセンブリ900は、図6において例示されるもののようにスライドトレイにおいて保持されているスライド上のバーコードを読み取るために構成されている。本実施例において、バーコードリーダーエンジン902(それは、2次元バーコードに適応するようにラスタ・スキャンを使用することができる)、プリント回路基板904及び第1の表面鏡906は、ステージ908に取付けられ、ステージ908はシャフト910に沿ってすべるように取り付けられている。ステージ908は、双方向性の空気シリンダ912のピストンロッド914に取り付けられる。空気シリンダ912は、別々のシリンダに空気シリンダ912の両端部に接続している別々の供給線920及び922を供給すうr弁916及び918を制御することにより、ホース915からの圧縮空気で前後に駆動される。
【0126】
作動中に、X-Yテーブルが第1の表面鏡906の下で、スライドの第1列を移動させてスライド上のバーコードを読み取る(例えばコードリーダーワークステーションへの途中の光学的スライド検出器によってスライドが検出されるようにして)一方、圧縮空気は弁918及びシリンダ供給ライン922を通って供給されて、図示の位置にステージ908を維持する。最初の列が検出されて及び/又はインデックスを付けられると、弁918は閉じ、そして、弁916が開放して、供給ライン920を介して空気シリンダ912の他端に空気を供給し、ピストンロッド914を空気シリンダ912の本体内に引き、ステージ908をダンパーばばねの方へ移動させる。そのばねは、コードリーダーエンジン902が受ける運動の衝撃を軽減する。それから、X-Yテーブルは、スライドトレイ反対方向にバーコードリーダーアセンブリ900の下にから移動させ、スライドトレイ内の他方の列を読み取ることができる。弁918を開き弁916を閉じることによりアセンブリが図示の位置に戻るときの衝撃を防ぐためにもう1つのダンピングスプリング926が設けられている。はショックを防ぐために供給される。
スライドトレイ及び/又はスライドトレイ上の個々のスライドに関するデータは、中央処理装置に送ることができ、トレイ及びスライドがシステムによって追跡することができる。
【0127】
上記したように、スライドトレイ内のスライドの存在を検出する光学検出器(例えばOmron EE-SPYセンサ、Schaumberg、IL)はX-Y往復テーブルに使用することもできる。例えば、システム内(例えバーコードリーダーのようなワークステーションとX-Y-Z運搬装置のエレベータ空間との間の隔壁上の位置)に固定される検出器の下を、スライドトレイを移動させることによって、スライドトレイ内の特定の位置のスライドの存在を検出することができる。例えば、この種の情報は、ワークステーションが実際にスライドで占有されている所与のスライドトレイの位置と空のスライドトレイの位置の間を判別することができるように使用でき、システムが、空のロケーションを飛び越して、直接スライドトレイに高価な試薬を供給することを避けることができている。
【0128】
あるいは、各々のスライドにRFIDタグを設けて、バー・コード・ラベルがなくして、そして、バーコードリーダーを、RFIDリーダーと取り替えられることができる。スライドに磁気ストライプを付け加えることもできる、そして、磁気ストライプリーダーはバー・コードリーダーの代わりに使用する。特定のスライドトレイをシステム内で識別することができるように、スライドトレイが運ぶスライドに加えて、スライドトレイにもコードを付けることも可能である。
【0129】
J.システムシーケンス及び制御
ランタイム実行(RTE)ソフトウェア・アプリケーションは、トレイ内の顕微鏡スライドに対して複数のワークステーションによって実行される動作の順番を決めて順番通り実行させるために使用できる。図24は、顕微鏡スライドを保持している複数のスライドトレイに対する自動処理の間、複数のワークステーション及び格納庫の間のスライドトレイの動きをシーケンスとスケジュールのフローチャートである。
具体的な実施例において、システムは一度に25のスライドトレイを取り扱うことができ、各トレイは、1つ以上のワークステーションによって実行されるスライド処理動作を受ける一方、多分同一ワークステーションへの複数回アクセスする。上記のように、トレイはシステム内に運搬装置(例えばエレベータ及び往復テーブル組合せ)によって移動することができる。一緒に、必要とされるように、このエレベータ及び往復テーブル組合せはX、Y及びZ方向のトレイを移動することができる。また、図3に関して上述したように、システムは、ワークステーションが利用可能になるのをトレイが待つ間、又は又は、全てが動作を予定した時は完了するときに、トレイが置かれる「待機格納庫」を含むことができる、。
システムによって取り扱われるトレイの最大数「25」は、格納庫の待機スロットの数に一致することができる。
【0130】
トレイに実行される動作の基礎は、とりわけ、特定のトレイのスライドに対して実行されるワークステーション動作を指定し、そして、トレイのプライオリティを「STAT」(優先)または普通として指定する、ユーザにより選択されたプロトコルに基づく。このプロトコルを使用して、RTEは、訪れるワークステーションの命じられたシーケンスを準備する。具体的な実施例においてエレベータ/テーブルが1台しかなかった時、それは実行する多数の仕事を有する単一のサーバーとして見られることができる。この問題のための予定が計算することができる場合、ユーザによるシステムへのトレイの追加の時間が予測できない点に留意する必要がある。同様に、ユーザはいつトレイのプライオリティを変えることができる。これら要因に注意して、エレベータ/テーブルが利用できるよう時間になる前に、スケジュールが動的に決定される。エレベータ/テーブルの「仕事」は、点Aから点Bまで動くトレイから成る。従って、動きを完了した後に、エレベータ/テーブルは、利用できる。その時間を予想して、エグゼクティブはシステムの各トレイを調べて、可能な動きのリストをつくる。
【0131】
図24に記載の、方法は次のようであることができる:
1. 最初に、トレイが移動することができるかどうか決定する。トレイを移動するために、異常状態のため、それはワークステーションにおいて完了して、ワークステーション(それを意味することは、エレベータが次にワークステーションへ行ってもよい頃には、されると見積もられる)において、「ほとんど」されなければならなくて、駐車させられなければならなくて、用意して次のワークステーションのために駐車させられなければならなくて、除去の準備ができていられなければならないか駐車させられる準備ができていられなければならない。
2. トレイが移動することができる場合、その次の行き先はその計画されたシーケンスから識別されなければならなくて、有効性について調べた。それが空の及び操作上準備ができている場合、ワークステーションは利用できるとみなされる。利用できる目標ワークステーションのうちの1台を超えるがある場合、最も長いものを待っていたワークステーションは選ばれる。トレイの目標ワークステーションが利用できない、そして格納庫又はそれがその現在のワークステーションにおいてプロトコルに従い待つ待機格納庫に、意志も発送される。
トレイが駐車させられることができる場合、エグゼクティブは常にトレイの次の目標ステーション最も近くに、空の格納スロットを選ぶ。
【0132】
全ての可能な動きのリストが準備される。一旦、そうすると、エグゼクティブは実行する1つの動きを選ぶ。システム(すなわちポータルでのエントリ時間)へのトレイの到着(TOA)の時、この選択が、断固としたトレイ・プライオリティに基づいて、そして、ひもの場合にはある。トレイのプライオリティを形成している要因は、次のようである:
1. 最も高いプライオリティは、スライドトレイがスライド検出/バーコード読取ステーションに現在にある場合、そのスライドトレイに割当てられる。往復テーブルがこの位置動作については、そして、それまで含まれるので、この最も高いプライオリティが割り当てられて完了して、そして、トレイを移動したその次の位置(他の動きがエレベータ/テーブルに割り当てられることができる否定)。
2. 第2に最も高いプライオリティは、ユーザ-指定のSTATプライオリティを有するトレイに割当てられる。
【0133】
3. 第3の最も高いプライオリティは、トレイのためのプロトコルがそれが一定の制限時間内に次の方法を開始するのを必要とし、その制限時間が移動しない場合には満了するトレイに割り当てられる。
4. 第4の最も高いプライオリティは、エントリのためにシステムに待っているポータルにおいてシステムから除去するために待っている格納庫においてあるトレイに割り当てられる第4。このプライオリティは、ユーザが測定のために待つことのそばに立っている例も含む。
5. 最も低いプライオリティは、他の4つの基準を満たすいかなるトレイにも割当てられる。
この選択のソフトウェア技巧は、移動することができる各トレイに作られるダイナミックな配列構造の記録から成る。この記録は、トレイ識別、断固としたプライオリティ及びトレイのTOAを含む。配列はプライオリティ及びそれからTOAによってソートされる、そして、リストの最上位のエントリはエレベータ/テーブルに実行するために与えられるトレイである。
【0134】
主なシステム・コンピュータは、全てのスライドトレイの動きを予定して、コーディネートする役割を果たす。それらが弁、ポンプ、モーター、ヒーターなどを順番に作動することができるために、特定のモジュール(例えば個々のワークステーション及び後述する流体モジュール)内に、それらの個々の機能を実行する該当する時、システム・マイクロコントローラにコマンドを送る。各々の動いているマイクロコントローラいくつかのワークステーション、そして、モジュールが有する流体ユニークなそうアドレスそれらが識別されることができて、主なコントローラによって個別に制御することができる。主なコントローラ間の通信、そして、いくつかの遠く離れたモジュール共有されたシリアル・バスによるマイクロコントローラと通信するRS 485のコンバータに、連続的なRS 232を使用して達成する。主なシステム又はホストコンピュータも、従来のキーボード及びマウス入力及び/又はタッチスクリーンを含むことができる。主なシステム・コンピュータもポート及び/又はLCDが表示する1つ以上のUSBポート及び/又はイーサネット(登録商標)を含むことができる。そして、その全ては従来の及び市販である。それに応じていくつかの従来の入力及びディスプレイ装置が有するこれらの詳細省略する。
【0135】
上記したように、各ワークステーション又はモジュールは主なシステム・コントローラにネットワークにのせられるそれ自身の専用のマイクロコントローラを有することができる。そして、それは個々のマイクロコントローラに高水準コマンドを送る。コマンドはそれからワークステーション・マイクロコントローラによって解釈することができる。そして、それは弁、モーター、ポンプ、所定のシーケンスに従う各モジュールのその他をそれから作動する。
ワークステーションに置かれるマイクロコントローラへの制御機能の分配によって、ワークステーションにおいてなしている特定の操作がより正確に計時することができる。
【0136】
例えば、具体的な実施例の、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置マイクロコントローラが、トレイのスライドに大量な試薬及び染料を加えるための弁を制御するための組合わされたパラフィン除去処理/染色装置ワークステーション及び流体モジュールによって供給される染色に電気インタフェースとして役立つ。溶媒交換装置も、ノズル種々の動きを制御するための専用のマイクロコントローラ及びスライドへの流体配給を有することができる。ワークステーションの近接センサが、それがトラックを保つことができるために、マイクロコントローラにフィードバックを供給するためにノズルのトレイ及びホーム・ポジションの存在を検出することができる。試薬供給手段のノズル位置及びタイミングを制御する。同様に、乾燥オーブン・ワークステーション・マイクロコントローラはステーションに電気インタフェースを供給することができる、そして、位置の近接センサはトレイの存在及び乾燥オーブンの温度をマイクロコントローラにスライド処理動作の間、フィードバックを供給するために検出する。
【0137】
具体的な実施例のカバーガラス装着処理装置ワークステーションにおいて、マイクロコントローラはカバーガラス装着処理装置位置又はモジュールに電気インタフェースを供給する。ガラス製のカバーグラスは、マイクロコントローラの管理下のスライドに加えられる。真空は真空センサを使用しているカバーガラス装着処理装置コントローラによってモニターされる、そして、真空の低下がマイクロコントローラによってカバーガラス装着処理装置が壊れたカバーグラスを拾おうとしている状況を検出するために使用することができる。カバーガラス装着処理装置位置も、カバーガラス装着処理装置にカバーグラス・カセットを移動するためのモーターを制御するために、そして、カセット及びスライドの上のヘッドがスライドトレイにおいて保ったカバーガラス装着処理装置を配置するモーターを制御するために、スライド上の体液を平面に加工するための空気のほうきを制御するためのマイクロコントローラを含むことができる。位置の近接センサは、トレイの存在、輸送機構のホーム・ポジション及びカバーグラス・カセットの位置を検出する。
【0138】
自動化された流体モジュール・コントローラは、自動化された流体モジュール、大きさ流体ポンプ、ベーキングステーション熱輻射ヒーター、運搬装置及び具体的な実施例のRFIDタグリーダー及びRFIDアンテナを含む消費できる流体センサに電気インタフェースを供給する。
【0139】
K. 流体モジュール
流体モジュールは、本発明のシステムに含められることができる。実施例において、薄められた集中において及び/又はワークステーションへの試薬供給が補給されているまさにその時大きさにおいて、流体モジュールは連続的に予めパッケージされた濃縮液の試薬を供給することができる。それによって、仕事流れ中断を減らしている。より具体的な実施例において、流体モジュールの流体動機を与えている構成要素は、手段を供給する逆襲さえの間、免除している手段から配給のための試薬の連続の有効性を成し遂げるために圧力差動装置に作用する。具体的な実施例の、高圧が下の圧力に逆襲をポンプ室から流体にするために用いること室を供給する、そして、供給室が、そばに逆襲のために使われる高圧を背面開放している圧力を供給する供給する空気のシステム圧力調整器による室事項を維持する。試薬ポンプ、試薬希薄システム、DI水及びアルコール配給システムは、この方法に従って全く作動することができる。
【0140】
具体的な実施例において、流体モジュールは図25に示すように1つ以上の二室式試薬ポンプ1000を含む。そして、例えば、それは脱イオン水及びアルコールのような染色及び大きさ流体をワークステーションに使って供給する。二室式試薬ポンプ1000は、上のマニホルド1002及び下のマニホルド1004(マニホルドが具体的な実施例以外のいかなる材料(例えば金属、プラスチック又は複合物)ものあることができる両方とも、ポリエチレン・テレフタル酸塩、PET、材料から機械にかけられる)を含む。ポンプ室1006、そして、供給するエチレン/プロピレン(EP)、フルオロシリコーン又はポンプによって取り扱われる液体に対して相互に影響しない他の材料から作られることができるO-リング1010によって、室1008が上下のマニホルドとの間に密封されている。例のために、適切なO-リングが、State Seal Co., Phoenix, AZ、から得ることができ。ポンプ、そして、室を供給するいかなる形も及び/又は材料(例えばプラスチック、金属、複合物又はガラス)のあることができて、そして、いかなる手段(例えば、それは、接着剤でくっついた、溶接する、又は、圧縮シールによって)によるも上下のマニホルドに密封されていることができる。
【0141】
室のために選ばれる材料は、典型的にそこから施行される試薬との化学の互換性を示して、内部流体レベルを見る際の援助に半透明であることができる材料である。具体的な実施例の、しかしポンプ、そして、室を供給するポンプによってシステムに供給される試薬に対して相互に影響しない複合材料から形成されて、そして、巻かれて、それらの化学の抵抗(Amalga Composites, West Allis WI)を増やすために内面上のエステル・ゲルでおおわれている心棒であるファイバーグラス・エポキシ・チューブに特にある。別の実施例の、室が、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン又はPET材料から形成できる(例えば注入モールド又は機械加工で形成できる)。ポンプのサイズ、そして、室が特定の試薬の需要に従って、システムによって変化する。例えば、より大きい二室式ポンプは大量な試薬(例えば脱イオン水又はアルコール)のために、典型的に使用されるのに、より小さいポンプはよりしばしば使われない試薬のために又は溶液に染色ことのようなより小さい量において充分であることができる。
【0142】
図25の二室式ポンプの上のマニホルド1002はスリーウェイの液体の互換性を持つ空気弁1012に接続している、そして、1014に合っている圧力入口を供給する。より低いマニホルド1004は、入口チェック弁1020、コンセント・チェック弁1022及び転送弁1024に接続している。ポンプ室1006の内部、そして、室1008を供給する流体レベルが、それぞれ、スイッチ1016及び1018である。具体的な実施例の、流体レベル・スイッチが2-点流体レベル・スイッチである(高い及び低い;マディソン社、Branford、CT)。
【0143】
作動中に、ポンプの2つの室の各々は、具体的に専用である。図26の図25及びフローチャートに記載の、ポンプ室の流体レベルは、入口チェック弁1020、2つの-点流体平らなスイッチ1016及びスリーウェイの液体の互換性を持つ空気弁1012によって制御される。2つの-点流体平らなスイッチの低レベル・スイッチが、動かされる、弁が選ぶスリーウェイが、掃除機で掃除する、流体がポンプ室にはめ込まれたチェック弁1020による試薬供給(例えば後述するバック-イン-ア-ボックス容器)から、描かれる。ポンプ室がいっぱいになった、そして、2つの-点平らなスイッチの高水準スイッチが動かされる。一旦、そうすると、空気弁は高圧(例えば25psi)に変える。高い及び低いスイッチ点間の量は、測定することができるか、例えば、システムによって試薬使用を追跡するために用いることができるか、使って決定することができるか又は空の供給を検査することができるか又は試薬データ(例えばRFIDタグに格納される試薬データ)をアップデートすることができる。
【0144】
ポンプ室(例えば流体モジュール・マイクロプロセッサによって)の制御部も、逆襲の間、タイムアウト機能を含む。タイム・アウトに起動させられている高いレベルの前に達する場合、流体モジュールは第2の試薬供給(例えば第2の「バック-イン-ア-ボックス」)に、ソース選択液体の弁(図示せず)を経たソースを切替える。タイムアウトに再び動かされている高いスイッチの前に達する場合、流体はシステムにおいて使用不能である、そして、ユーザは待機態勢を取ることができる。入口への逆流は、入口チェック弁によって防がれる。典型的に失敗の間、だけ容器の量のままのことに関する連続の情報がユーザに供給することができるので、第2の容器上のタイムアウト機能に達して、油断のない意志がすでにシステムの試薬を交換した。
【0145】
転送弁1024は、ポンプ室1006を低マニホルド1004を介して供給室1008に接続し、それがが、流体をシステムに供給する供給室である。一定の低い圧力(例えば15psi)の下に供給室室がある。空気圧力調整器(図示せず)を有する低い圧力供給によって、1014に合っている圧力入口を供給する。2つの室間の流体転送は、流体レベル・スイッチ1018の高水準スイッチの下で脱落している流体レベルによって始められる。流体がシステムに供給されるように、弁が開く転送及び低い圧力への高圧ポンプ室からの流体通過が高い流体平らなスイッチを閉じ込めるために室を施行して供給室が、起動させた。圧力が低い圧力供給の空気圧力調整器によって背面解放している空気圧力によって維持されることを供給する。ポンプ室がその低いスイッチに届いて、逆襲されるまで、この方法は続く。流体の葉供給するコンセントによる室が、システムからドレインを防ぐために弁1022を調べる。
【0146】
供給室に維持される一定の圧力がそれをそれがポンプ室(免除すると共に、室が同時に逆襲することができることを供給する)から満たされると共に、いかなる中断ものない需要上の試薬を供給するために可能にする。試薬供給(又は供給)が使い尽くされない限り、システムへの試薬の配給が典型的に中断されなくて、そして、低レベルがイベントのスイッチを入れる。供給室が、警告として役立つ。供給室が、逆襲されなかった。システムの失敗の場合には流体モジュールを守るために、圧力、液体及び真空のための分配室は使用することができる、そして、センサはオーバフローを検出することによって使ってオーバフロー・イベントに合図する。弁は、浪費にオーバフロー状態の間、使ってオーバフローを清める。
【0147】
予めパッケージされた濃縮液(例えばヘマトキシリン、エオシン、EA及びOGのような染料)のシステムに供給することができる試薬に加えて、他の試薬(例えば青変処理剤溶液及び洗濯溶液)は、濃縮物としてのシステムに供給されることができて、ワークステーションへの配給の前に薄くなった。従って、本発明のシステムに含められることができる他の構成要素は、希薄及び配給システムである。薄められた試薬が集中された溶液から準備されているまさにその時、具体的な実施例、希薄及び配給においてシステムは連続的に試薬を薄められた集中に届けるために構成される。二室式希釈及び供給ポンプ1100が図27において、主要なマニホルド1102及び底マニホルド1104を含むことを明らかにされる。底及び頂部のマニホルドが、希釈室1106及び希釈試薬供給室1108に、O-リング1110(薄められた試薬上だけの示す横の室供給する、しかし、両側に存在するすこと)で密封されている。二室式希釈及び供給ポンプ1100の具体的な実施例において、室が二室式試薬ポンプの具体的な実施例に関して、上述した同じ構成のある、しかし、前の通り、二室式希釈及び供給ポンプはいかなるサイズも又は形において、そして、それらの説明した上記を含むいかなる材料からも二室式試薬ポンプに関して作られることができる。希釈室1106及び薄められた試薬が供給する希薄内部で室1108が、それぞれ、流体平らなスイッチ1112及び1114であること、そして、具体的な実施例は、2-点流体レベルスイッチ(高い及び低い; Madsion Co., Branford、CT)である。
【0148】
マニホルド1102の頂点にあることはあることを取付ける1116、高圧/孔弁1118及びメーターで測っている弁1120に合っている圧力入口を供給する。溶媒入口チェック弁1122、希薄室入口部品1124(例えば、弁1120をメーターで測ることに、それはチューブによって接続される)、転送弁1126及びコンセント・チェック弁1128は、底マニホルド1104に接続している全てである。室希薄を往復分離道路化する、そうすれば、希薄希釈室1106の濃縮物から、薄められた試薬を準備する追加の段階以外については、図25の二室式試薬ポンプ1000のためのその説明した上記と同様である方法によって、ポンプ1100を供給することは作動される。
希薄希釈室1106の流体平らなスイッチ1112上の低いスイッチ条件は、逆襲が必要とされて、1124に合っている希薄室入口による希薄室の集中された試薬溶液の所定の量を供給するために弁1120をメーターで測ることを起動させることを示す。弁1120をメーターで測ることは、量が時間の特定の量のための特定の流れ率によって決定される時間に基づく方法の希薄希釈室1106に、濃縮物の特定の量を供給することができる。の後、希薄室への濃縮物の、メーターで測る、高いスイッチ条件が流体平らなスイッチ1112に示されるまで、開いたままであるDI水のような溶媒が、溶媒はめ込まれたチェック弁1122(例えば水系圧力の下に)による希薄室に供給してある。濃縮物及び脱イオン水はこの方法に混入される、そして、溶媒チェック弁も溶媒供給に試薬溶液の逆流を防ぐ。
【0149】
濃縮物及び溶媒が加えられると共に、高圧/孔弁1118の孔は希釈室1106を供給する、そうすると、流体平らなスイッチ1112が高水準条件を示すならば、薄められた試薬を薄められた試薬へ移す(上述した二室式試薬ポンプのために使われるそれとして、同じであるか異なる高圧供給から得られることができる25のプシーのような)高圧へのスイッチは室1108を供給する。転送弁1126が、薄められた試薬への1106が室1108を供給する希薄室を接続する。底マニホルド1104、そして、それ薄められた試薬にある流体をシステムに供給する室を供給する。薄められた試薬が、室を供給する。すっかり維持される一定の低い圧力(例えば15psi)の下にいる空気圧力調整器(どちらが図25に関して説明する圧力調整器を同じものであることができて又は別に低い圧力空気から供給することができて、空気にさらすことができるか、示されなかった)を有する低い圧力供給によって、1116に合っている圧力入口を供給する。
2つの室間の流体転送は、流体レベル・スイッチ1114の高水準スイッチの下で脱落している流体レベルによって始められる。
【0150】
流体がシステムに供給されるように、弁が開く転送及び低い圧力への高圧ポンプ室からの流体通過が高い流体平らなスイッチを閉じ込めるために室を施行して供給室が、起動させた。
圧力が低い圧力供給の空気圧力調整器によって背面解放している空気圧力によって維持されることを供給する。希薄室がその低いスイッチに届いて、上記した希薄方法において逆襲されるまで、この方法は続く。流体は、薄められた試薬にシステムから戻るドレインを防ぐためにコンセント・チェック弁1128による室を供給するのを任せる。薄められた試薬において維持される一定の圧力が、室を供給する。それをそれが希薄室(薄められた試薬が、室が同時に逆襲することができることを供給する。免除していること)から満たされると共に、いかなる中断ものない需要上の試薬を供給するために可能にする。試薬供給(又は供給)が使い尽くされない限り、システムへの試薬の配給が典型的に中断されなくて、そして、低レベルがイベントのスイッチを入れる。供給室が、警告として役立つ。供給室が、逆襲されなかった。システムの失敗の場合には流体モジュールを守るために、圧力、液体及び真空のための分配室は使用することができる、そして、センサはオーバフローを検出することによって使ってオーバフロー・イベントに合図する。弁は、浪費にオーバフロー状態の間、使ってオーバフローを清める。集中された試薬は二室式希薄の希薄室に供給されることができて、図28に示される1つの室濃縮物ポンプ1200を使用している図27のポンプを施行することができる。そして、それは設計及び機能の点で図25の二室式試薬ポンプのポンプ室と同様である。濃縮物ポンプ1200は、上のエンド・キャップマニホルド1202及びより低いエンド・キャップマニホルド1204を含む。
【0151】
濃縮物ポンプ室1206は、O-リング1208を有する上のエンド・キャップマニホルド1202及びより低いエンド・キャップマニホルド1204に密封されている。濃縮物ポンプ室が、いかなるサイズも又は形のあることができて、どれからでも物質に(例えば二室式試薬ポンプの室のための材料すでに説明した上記)なった。濃縮物ポンプ室1206の内部が、流体レベル・スイッチ1210である、具体的な実施例の、2-点流体レベル・スイッチ(高い及び低い; Madsion Co., Branford、CT)である。真空/高圧弁1212は、上のエンド・キャップマニホルド1202に取付けられる。より低いエンド・キャップマニホルド1204は、入口チェック弁1214に集中して、コンセント1216(それは、図27の弁1120をメーターで測ることに接続することができる)に集中して、清めコンセント1218に集中するために取付けられる。上記したように、図28の1つの室濃縮物ポンプは、以前に記載されている二室式試薬ポンプのポンプ室と同様の方法で作動することができる。流体平らなスイッチ1210が低いスイッチ条件を示すまで、真空/高圧弁1212によるポンプ室1206に集中するために供給される高圧(例えば25psi)の下に、集中された試薬は、1つの室濃縮物ポンプ1200の、押し出される。それから、真空/高圧弁1212は真空に変える、そして、高いスイッチ条件が流体平らなスイッチ1210によって示されるまで、集中された試薬は濃縮物ポンプ室1206に引き入れられる。その時には、真空/高圧弁1212は閉じる。高いスイッチ条件が割り当てられた時間において成し遂げられない場合、試薬供給が、切替えられる、そして、一杯が成し遂げられない場合、失敗が報告されて、作用しているシステム中止及びユーザは、待機態勢を取ることができる(タイムアウト値は、具体的な試薬であることができて、データベースをたくわえた)。高い及び低いスイッチ点間の量は、測定することができるか、集中された試薬がシステムによって消費した、データが使って決定するトラックに慣れていることができるか又は空の供給を検査することができるか又はRFIDタグにおいて試薬データのような試薬データをアップデートするためにたくわえておかれることができた。
【0152】
図29と称することは、1つ以上の二室式試薬ポンプ1000、1つ以上の二室式希釈及び供給ポンプ少なくとも1100の、そして、1つの1つの室がポンプ1200に集中することを本発明のシステムに含められることができる、吸引装置が含むことができる試薬供給吸引装置1250に明らかにする。試薬供給吸引装置1250は、更に、複数の試薬容器(例えば入力する「バック-イン-ア-ボックス容器は、後述する」の保持するための複数の試薬容器スロット1252を含む。試薬容器スロット1252に置かれる試薬容器は様々なポンプに接続している、そして、インライン・フィルタ1254(例えば45-90ミクロン・フィルタ)はまた、試薬溶液に存在するかもしれない微粒子が流体モジュールをじゃましないことを確実にするのを手伝うために含まれることができる。典型的に、各試薬の2つの箱又は容器は、計測器に取り付けられる。従って、1つの箱が空にされるときに、空の箱がシステム仕事の流れを中断することのない新しい箱と取り替えられることができるために、システムは自動的に新しい箱に変えることができて、ユーザに警告することができる。より大きい多量において、溶媒交換装置(例えばアルコール)又はパラフィン除去処理装置(例えばリモネン)において使われる流体のような使われる試薬は、大きさ流体容器から供給することができる。脱イオン水は、脱イオンされた外部の水ソースから、計測器までシステムに供給することができる。洗濯試薬及び溶媒交換試薬は、界面活性剤のメーターで測られた濃縮物、アルコール及び/又はリモネンを脱イオン水のような溶媒で薄めることによって製造することができる。
【0153】
L. 試薬処理及び貯蔵
直接、本発明のシステム(又は他の生物学的反応装置)に試薬供給として取り付ける輸送容器は、開示される。容器は、正しい流体がシステムのワークステーションにポンプで揚げられることを確実にするのを手伝って、ユーザが不注意に容器をシステムの不正確な位置に取り付ける潜在的可能性を最小にするためのキー又はキーを含むことができる。容器が満たされる工場であることができた時から、ユーザによるも零れた量の可能性は減少する。バーコード、磁気ストライプ又はRFIDタグのような既製の試薬データのためもの手段は、容器に含まれることができる。例えば、RFIDタグが容器に含まれる所で、流体が正しくインストールされた更なるチェックに、本発明のシステムはRFIDタグを読み取ることができる、そして、計測器は試薬使用を追跡するシステムの動作の間、RFIDタグをアップデートすることができる。試薬の量に関するデータが、容器から試薬ポンプによって引いた。(流体モジュールと考えることより上に議論を見る)使って使用及びこの種のデータが使って決定する試薬を追跡するデータの1つの例が、容器のままであっている試薬の量である。上記した流体モジュールのポンプと共に使われるときに、本発明の容器は真空又は圧力によって絶えず強調されなくて、決裂にこれほどありそうもない。本発明の輸送/試薬供給容器は図30に示される。そして、それは一般に「バック-イン-ア-ボックス」容器と記述される。実施例において、容器1300は1302、バッグに密封されたチューブ1304、カバー1306及びバッグが合う1308の内部、そこにおいて、カバー及び箱が、折りたためるバッグがどちらであるかについて、ケーシングを形成する箱(例えば紙箱)が含んだ折りたためる、膜のバッグを含む。カバーは、典型的に本発明の自動化スライド処理システムのような生物学的反応装置の対応するキーについては仲間になるキー1310を含む。カバー及びエラストマのシール1314をチューブに守らせることができる部品1312は、チューブの終わりまで取付けられることができる。それぞれ、チューブ1304及び部品1312を有する折りたためる、膜のバッグ1302は、図31A及び31Bのその満たされていない及び満たされた形式に示される。
【0154】
それが平らな形に折り重なることができるために、空になる(図31A)が、広がるときに、それが満たされる(図31B)ように、膜は各サイドウォール上の2つの翼1316を有する八角形の形に折られて、溶接される。具体的な実施例において、その幅がその長さの約25%であるために、バッグは広がる。示すように、それが満たされるときに、バッグの頂部壁1318に密封されているチューブ1304はバッグ1320の底の近くでに及ぶことができる。バッグが造られる膜が、互換性を持つように選ばれることができる。いくつかの自動染色道具に使われるかもしれなくて、ガス(例えば酸素(それは、試薬酸化を防ぐのを手伝う)の普及を制限するように又は光をブロックするように(試薬の遅い劣化を助ける)選ばれることができる。これらの流体が、例えば、広範囲にわたるpHs(例えばpH 3から9)については水でもよいか又はエタノールn-プロパノール又はエタノール又はn-プロパノールの水の溶液のような、アルコールをベースとする溶液又は、水/アルコールをベースとする溶液でもよい。具体的な実施例において、膜はFleXigon(登録商標)である。そして、それは3つの層ラミネート材料(FleXicon、Chicago、IL)である。直接流体と連絡をとるFleXigon(登録商標)の層が1つ以上のαオレフィン中間の層(LLDPE)を有するエチレンの線形の共ポリマーから、作られるインナーはポリエチレン・テレフタル酸塩(PET)である、そして、外側の層はナイロンである。広く、長く、バッグのサイズ及びそれを含む箱が変化することができるにもかかわらず、具体的な実施例は、長さ9インチ、幅5.75インチで、1インチの広い内部の折り目があり、図31に示すように・・・で各角がトリミングされている。膨張すると、厚さは、約2インチである。、そして、折り目がまた、広がるように、図31において指示を出したように、拡張された長さ及び幅は減少する。
【0155】
チューブ1304が、いかなる可撓性のポリマーもの、具体的な実施例以外において作られることができる、チューブがFleXelene(登録商標)(エルドン・ジェームス、Loveland、CO)のような可撓性のポリエチレンから、作られて、全長9インチ、幅6.2インチで、外にバランスを有するバッグの上部内部に伸びる。バッグは、切られて、折られて、一緒に溶接され(例えば溶接される熱)て、チューブに溶接される。バッグが満たされるときに、チューブは底のインチについての内にに及ぶ。バッグの内部及びチューブの内部がチューブの主要な端だけによる外部に公開されているために、チューブ1304はバッグ1318の頂部壁に溶接される。それぞれ、図32及び33は部品1312及びエラストマのシール1314をより詳細に示す。
痛烈な批評との封止及びチューブの内部を形成しているチューブの内部の中へ押し進む痛烈な批評1322によって、部品1312はチューブに取付けられる。部品の軸に対して垂直で、滑らかな表面(例えば表面高さの32を超えるRMS変動のない表面)を有する表面1324が、部品の端の上に痛烈な批評1322の反対側にある。表面1324は、図33に示されるエラストマのシール1314のギザギザをつけられた表面1330に仲間になることに適している。
【0156】
これらの2つの表面は、2つの一部との機密漏洩防止の結合を形成することができる。これらの2つの一部間の通常の力は、表面1330及び1332との間にあるシール1314のエラストマの材料を圧縮することによって供給される弾性の力の結果として、形成される。1330及び1324間のインタフェースに対する圧力を封止することを供給する具体的な実施例において成形されたように、折畳んでこの厚さは0.030インチであり、そして、名目上の厚みは0.008インチである。エラストマのシールの圧縮は、一緒に図34に示される容器のカバー一部に、一部を置くことによって完成することができる。例えば、適切な及びエラストマのシールは一緒に押することができる、そして、カバー上の唇1348への部品のインデント1327をひいて、パチンと鳴ることによってカバーに、タブ1342を防ぐための表面1326はカバーを整列させた。
【0157】
部品1312がいかなる材料からも、具体的な実施例において作られることができるにもかかわらず、部品がポリプロピレンから成形されている(Advanced Technology、Corona, CA)。エラストマのシール1314はいかなるエラストマの材料からも作られることができる、しかし、具体的な実施例において、シールは注入型どれる材料(Advanced Technology、Corona, CA)から入手可能なSantoprene(登録商標) 111-35)から作られる。容器が装置にインストールされるときに、砕かれることができる隔壁として、エラストマのシール1314はその内容が漏れるのを妨げて、外部を防ぐ満たされたバッグが中に入ることから汚染するシールに、そして、行為に役に立つ。それによって、バッグの中身が抽出されることができている。隔壁が、刺し通すチューブのまわりにシールを形成する。(後述した)真空が液体の抽出の間、バッグからバッグの内部に引き寄せられることができる。隔壁特徴は、現在記載されている。
【0158】
放射状に中へ、平らな及び軸に対して垂直である小さいディスクを形成している隔壁表面1336に至る軸から、約・・・で傾けられる円錐の表面1334は、表面1332から始まる。円錐の表面1334は、隔壁表面1336(具体的な実施例の約0.10インチ対約0.050インチ)より厚い。理由この小さいディスクの材料が、それほど薄い。刺し通すチューブの挿入によって強調されるときに、シールが砕ける弱い領域を供給するために残す入ることのまわりにシールを形成する円錐の表面1334がより厚い。刺し通すチューブが円錐の表面1334及び隔壁表面1336を引っ張ると共に、エラストマのシール1314(それは1312に合う結合面1328のまわりに合う)の外側のフランジ1338は表面1332が放射状に中へ動くことが可能であるのを抑制する。この実施例の効果が、すなわち、シールが再利用することができるということである、刺し通すチューブは抽出することができる、そして、シールはそのオリジナルの位置に縮む。これが完全なシールに戻らないと共に、それは開いた開口でなく、しかし、むしろ切れ込みを残す。
【0159】
従って、よいシール及び再び許している液体を抜き取られる掃除機であるために形成して、それは同じもの又は異なる装置上の同じもの又は他の刺し通すチューブに再び取り付けられることができる。本発明の容器の具体的な実施例のカバー1306は、更に、詳細に図34に示される。図34Aに示すように、カバー1306はその上部(どちらが容器を防ぐことであるか、目的)の上へ形成されるキー1310を有する。そして、本発明のシステムの間違った位置に置かれて、このことにより不正確な試薬をシステムのワークステーションに供給することから、それは具体的な試薬を含む。例えば、具体的な実施例において、干渉はシステムの試薬供給吸引装置のスロットを仲間にすることへの仲間がこの機能を供給するという違っている見解のキーに合った。広くカバーの上面からの具体的な実施例のキーは、上方へ0.20インチ伸びるが、、そして、幅約0.10インチ、長さ0.75インチである。しかし、それはカバーが試薬吸引装置のとどのスロットを組にするかについて決定するカバーの特徴と関係があるキーの位置である。
【0160】
具体的な実施例において、キー1310が有することができる11の異なる位置がある、そして、各距離はバッグに置かれることである異なる試薬に関連させられる。該当するバック-イン-ア-ボックスだけがインストールすることができるシステム(図示せず)の試薬供給吸引装置上の11のマッチしているスロットが、システムに一定の位置にある。カバーは更に、色分けすることができる、そして、同じ色は一定の試薬を保持している容器のシステム上の適当な位置を示すことができる。カバー1306の具体的な実施例の更なる特徴は、タブ1340を保持している。タブを保持する正面の表面が傾けられて集められたバック-イン-ア-ボックスとして試薬を含むことはシステムにインストールされるために、他の結合面(また、示されないこと)はタブを押し下げる、そして、箱が着席する、そして、刺し通すチューブが隔壁を突き通したときに、タブは結合面の後にすぐに口答えをする。それによって、システムの箱を保持している。箱を取り外すために、タブは押し下げられる。表面1342(可撓性のタブの端上の)及び1344はエラストマのシール間の圧縮力を供給する表面である、そして、部品はそのままにカバーの中へ押し進んだ。エラストマのシール及び部品がアセンブリの間、カバーを無理にさせられるように、唇1348は部品のインデント1327をひく。
【0161】
図34Bに示すように、カバー1306も箱上のカバーの保持する(示されるが、図において30と分類されなかった)ために開口を容器の箱一部にひきこむ複数のクリップ1346を含むことができる。カバーにおいても形成されるフック1350は、カバーの下に場所の容器のチューブ一部の保持するために含まれることができる。カバーがいろいろな材料から帰るいろいろな途中で形成することができるにもかかわらず、具体的な実施例がCycolac ABS MG38(Advanced Technologies、Corona, CA)から成形されている。
【0162】
図35A及び35Bは、カバー部分がタブを有することを必要としないバック-イン-ア-ボックス容器のための適切な及び隔壁組合せの別の実施例の2つの図が部品及び隔壁の状態に一緒に保つことを示す。むしろ、図35A及び35Bに示すように、単純化された部品1312が使われる、そして、隔壁1314は隔壁キャップ1315を使用している部品の上へ保持されている。隔壁キャップ1315は、隔壁小びんのための標準の実行であるように、1312に合うことの唇をひくか又は単に部品の上へ波形にすることができるタブを含むことができる。集められた容器は、図36に示される。2つの追加の特徴(すなわち、任意の封止しているテープ1352及び任意のRFIDタグ1354)については、構成要素は前の通り示される。折りたためるバッグ1302は、それを部品1312からつるして、所望の流体をバッグにポンプで送りこむことによって簡単に満たすることができる。満たされたバッグはそれからエラストマのシールに集められることができる、そして、部品及びシールは前述のようにカバー1306を無理にさせられる。チューブ1304はそれからカバーのフックに掛けられる、そして、全アセンブリは挿入された内部の箱1308である。
【0163】
箱は多くの異なる材料でできていることができる、しかし、作業において、実施例はBフルート・ボール紙(Cerritos(CA)のトリプルA Containers)から作られる。切抜きは、箱の最上位で適切な及びエラストマのシールのための、そして、保留タブのためのクリアランスを供給するために供給することができる。テープ1352を封止することは、破片が輸送の間、エラストマのシールに入るのを妨げるために加えられることができる。RFIDタグ1354が、付着することができる。箱の示すように表面、そして、どれくらいの流体がバッグのままであるかについて、情報を得続けて、正しいバッグがシステムの具体的な試薬スロットに挿入されるかどうかを、第2の抑止する物として役立つことを機能することができる。
【0164】
システムのRFIDアンテナは、インストールされた容器のRFIDタグを読み取ることができる。
刺し通すチューブ1360は、例えば、キー機能付試薬吸引装置の後ろの本発明のシステムに取り付けられることができて、流体モジュールの構成要素に接続することができる図37Aに示される。偶然に入ることと連絡をとるかもしれないユーザを傷つけることは地下鉄で行くように、隔壁を突き通す刺し通すチューブの端1362は半径を有するが、それほど鋭くない。
それでもなお、入ること間の相互作用が、地下鉄で行く、そして、エラストマのシールが、ある。刺し通すチューブがエラストマのシール1334の円錐の一部に挿入されるように、円錐の壁がかなり薄くならなくてはならい。しかし、隔壁部分1336の平らな表面は薄い、そして、それは比較的小さい開口を形成することを引っ張って、裂く。より厚い円錐部分が、それからチューブを突き通して、それが通ることができて、シールを形成することのまわりに弾性力をもって広がる。(図37Bを見る)刺し通すチューブ1360のまわりにそれが真空が試薬がバッグから抜き取られると共に、バッグ内部で形成することができるのに十分である。
【0165】
図38は、試薬容器1300が本発明のシステムの具体的な実施例の試薬吸引装置1370において上ったことを一対のバック-イン-ア-ボックスに明らかにする。RFIDタグ1354と同じく、折りたためるバッグ1320が見られることができるために、右上のバック-イン-ア-ボックスの壁は透明度に示される。そして、それは箱の後ろに位置する。図38で分かるように、バック-イン-ア-ボックス 1300が試薬吸引装置1370に取り付けられるときに、RFIDタグ1354はRFIDアンテナ1372の隣に位置する。図38も、バック-イン-ア-ボックス容器及び刺し通すチューブ1360上のキーを有する仲間が隔壁を突き通して、バック-イン-ア-ボックス容器をシステムの流体モジュールに接続する後ろの試薬吸引装置1370に決めた干渉重要なスロット1374を示す。
【0166】
M.消耗品追跡
具体的な実施例において、本発明の自動化スライド処理システムの試薬も管理するために読込み・書込み用の可能にされたRFIDタグを使用することためのシステムと方法は、供給される。本実施例において、1つ以上の試薬容器及びカバーグラス・カートリッジは、容器又はカートリッジに関連したデータの、情報を得続けるためにそれに対して添付される完全独立のread-writeメモリ装置を含む。メモリ装置が、あってもよい。「メモリにさわる」DS 1985のF5 16のKbitアドオンのような装置が、ここで引用したものとする特許文献19において、例えば開示されるメモリEPROM(Dallas Semiconductor Corporation、Dallas、TX)に触れている。しかし、実施例において、ロットに制御された消耗品(試薬及びガラス製のカバーグラス)は、それらのそれぞれの容器に取付けられるラベルに埋め込まれるRFIDタグを有する。RFIDチップ・タグ(すなわちマイクロチップを含んでいるRFIDタグ)が使用することができると共に、chiplessなRFIDタグがかなりより低いコストのある。製作している及びケーシングしている方法の間、製品及び容器に特有の製作しているデータは、両方のラベルに、そして、埋め込まれたRFIDタグにおいて記録することができる。
【0167】
RFIDタグの場合、製造データが以下を含むことができる。
1) カタログ又は部品番号、
2) ロット番号、
3) 容器出願番号、
4) カタログ・パッケージ名、
5) 試薬の大量流体名、
6) 試薬のためのミリリットル又はガラス製のカバーグラスのためのカバーグラス・カウントの量、
7) 有効期限、そして、
8) 製造データ(製造の日付/ロケーションのような)
【0168】
典型的にRFIDタグのデータを製作することは、それからタグに書き込まれる前に自動化された伝送エラーの検出・修正を許すために暗号化されてコード化される。書き込み後、製造データを記憶したタグの部分は、変更を防ぐために書き込み保護されている。
【0169】
RFIDタグを有する消耗品が計測器に積まれる。一旦、そうすると、ソフトウェアはオンボードのRFIDリーダー及びアンテナによる消耗品のRFIDタグにアクセスすることができる。(RFIDリーダーが装置のために使われる共通の項である間、リーダーが供給するRFIDが読んで、接近をRFIDタグに書き込むと理解される点に留意する必要がある)。典型的に、消耗品が搬入することができる各可能なロケーションで、本発明の計測器は、1つのアンテナを有する。例えば、図38を参照のこと。
これらのアンテナは、ソフトウェア・コマンドによって制御可能なマルチプレクサによるRFIDリーダーに接続している。各アンテナは、その具体的なロケーションでRFIDタグへのアクセスを供給するだけであるように設計されている。
【0170】
従って、必要なときはいつでも、ソフトウェアはその具体的な消耗品にRFID-リーダを具体的な消費できるロケーションに切り替えることができて、読むことができて、RFIDタグを書くことができる。適切なRFIDがタグを付ける、市販であるものは、テキサス・インスツルメンツ、ダラス、TXから入手可能なTag-it(登録商標) HF-1トランスポンダInlay Rectangle RFIDタグである。RFIDタグは、添付されることができて又は流体容器又はカートリッジを組み込まれることができて、流体容器又はカートリッジ(例えば内容、型、ロット番号、有効期限及び関連した情報)の内容に関連する、情報を含まれることができる。RFIDタグは容器又はカートリッジ間の通信及びシステム・プロセッサを可能にする。このように、全面システムに知性の素子を加えている。RFIDタグは、容器又はカバーガラス装着処理装置カートリッジに載置することができるメモリ装置を含む。
【0171】
メモリ装置は各新しい流体容器のシステム又はシステムに提示されるカバーガラス装着処理装置カートリッジを始めるように機能する、そして、流体又はカバーグラス・スライドの情報を得続けることは残ることをカバーする。作動中に、例えば、メモリ装置が、まず最初に情報において型、量、型、ロット番号、有効期限及び関連した情報に関して流体容器又は番号の場合、そして、カバーグラス(カバーガラス装着処理装置カートリッジ・ホルダーの場合その他)の型が読み込まれる。RFIDアンテナは、各々の箱、更に、はカバーガラス装着処理装置カートリッジの後に各々のタグを読み込んで、ホストコンピュータに信号を送るために配置される。通常のトレイ処理の間、ランタイム実行アプリケーションは、いろいろな理由のためのRFIDタグにアクセスすることができる。例えば、各RFIDタグへの最初のアクセスは、典型的に消耗品及びそれの存在にそれが使用することができると確証するために用いてもよい。すなわち、内容が有効期限にならなかったために。
【0172】
前にその点から、ランタイム実行はRFIDタグを補助のメモリとみなすことができる。メモリ・スペースを使用して、最初のものは消耗品の日と定めるランタイム実行記録が使われた、そして、それが最初だった計測器の識別は登録した。従って、消耗品は計測器から計測器まで移動することができる。消耗品の内容が使われるように、最終更新及び計測器の識別の日付とともに、メモリ・スペースは現在の推定された残留するか消費された量又はカウントについてはアップデートされる。ランタイム実行の両方、消耗品のそうこのオンボードの目録を査定して、そして、維持する、消耗品の十分は、システムに搬入される全てのトレイが処理することができるかどうか決定するために確かめられることができる。試薬が枯渇させられることの近くにあるときに、ランタイム実行もオペレータ又はユーザをスライドの推定された能力に関しては消耗品に関して知らせておいて、供給元から自動的に試薬を再び整理することができる。
従って、ユーザは処理の間のいかなる時間でもの計測器又は計測器が離れて電力を供給される時上のいかなる消耗品も取り外すか又は交換することができる。現在の内容に関するストア情報に、RFIDタグのメモリ・スペースを使用することによって、以前に除去する消耗品は再搬入することができる、そして、ランタイム実行はそれが離れて去ったところから消耗品の内容を追跡することが可能である。更に、RFIDタグが試薬製造の間、下記のように使われる、そして、試薬が使用のためのinstrument(s)に、そこにおいて、調べられるときに、それがまた、研究室に広がる基礎上の試薬使用を追跡するために可能で、そして、可能にする自動の追加注文しているほんの少しの最後が、試薬の与えられた計測器上にインストールされる試薬がいっぱいのときでも、供給が枯渇させられる研究室として抗議する。研究室をままである。
【0173】
N. 試薬製造中のRFIDタグの使用
ロットに制御された消耗品(例えば試薬及びカバーグラス)はそれらのそれぞれの容器に取付けられるラベルに埋め込まれるRFIDタグを有することができる、そして、この種のラベルは準備されることができて、製造に従事することの間、付着した。実施例において、方法は標準のPC、コンピュータープログラム(それは、例えば、ラベル準備の間、暗号化を供給することができる)、データベース及び装置をRFIDプリンタと称され利用する。RFIDプリンタは、同時に紙ラベルを印刷して、RFIDタグに書いて、そのうえRFIDタグを読み取ることができる。典型的に、各RFIDタグも、番号によってユニークに識別される。バー・コード・スキャナは、選択的にPCに接続していることができて、データ・エントリのために使用することができる。そのデータがキーボードを経たコンピュータへの入力であるように、このスキャナは接続することができる。
【0174】
後述する方法は、試薬製造の間、使用することができる段階の典型的なシーケンスである:
コンピュータ・アプリケーションを始めることの前に、ユーザはRFID プリンタにラベル/タグの充分な量を積む。ラベル/タグがロールにおいてある、そして、RFID プリンタはロール1つのラベル/タグを一度に進める。ユーザは、それからコンピュータープログラム(また、アプリケーションと称すること)を始めて、ログインする。権威を持つユーザだけが進むことができるために、ユーザの名前及びパスワードはデータベース・テーブルにおいて確かめられる。ユーザは、ラベル及びRFIDタグが、製品のカタログ番号及び具体的な製造ロット番号を含んで、準備されることである製品を識別する。
【0175】
この情報は、スクリーンにアプリケーションによって提示される形式に鍵をかけられる。あるいは、この情報が、バー・コード形式においてあることができて、バー・コード・スキャナについては走査した。
【0176】
アプリケーションは、ユニークなデータベース・キーとして始まるカタログ番号を使用しているデータベースからの製品データを読み取る。製品データが、パッケージが量を有するカタログ・パッケージ名前(試薬又はカバーグラスのカバーグラス名前の製品の大きさ流体名前)、ミリリットル・カバーグラス、製造の日付、製品終了日付、最初の使用(例えば日を単位にすること)の日付の後の製品の有用な期間、ラベル型その他のための試薬又はカバーグラス・カウントのためものを含むことができる。それに加えて、アプリケーションはデータベースに格納される容器・データにアクセスすることによって使われる最後の容器出願番号を決定することができる、そして、何も分からない場合、最後の容器出願番号はゼロに初期化される。ユーザが、それからラベル及び準備するタグの量を入れる。(各容器のための1)。
あるいは、この量が、バー・コード形式においてあることができて、バーコードリーダーについては走査した。
【0177】
ラベルの所望の量及びタグが準備されるまで、アプリケーションループはそれから各々の以下の下位の段階を実行することができる。
1. データベースから決定されるように、ループカウンタを最後の容器出願番号に加えることによって、次の容器の出願番号を計算する。
2. RFID プリンタを使用することは、現在のプリント位置のRFIDタグのユニークな識別数を読み込んだ。
3. RFIDタグに書き込まれるデータを集める。典型的な種類の製品/容器・データが、カタログ番号、ロット番号、容器出願番号、カタログ・パッケージ名前、試薬の大きさ流体名前、中で量ミリリットル・カバーグラス、日の有用な期間、終了及び製造日付のための試薬又はカバーグラス・カウントである。
4. 暗号化キーとしてRFIDタグのユニークな識別番号を使用しているデータを暗号化する。
これは、RFIDタグの未許可のコピーの製造を防ぐのを手伝って、物理的なラベル及びデータベース間のデータ保全性を確実にする。
【0178】
5. 計画(例えば計画をコード化しているリード-ソロモン・エラー訂正)をコード化しているエラー訂正を使用している暗号化されたデータをコード化する。これは、容器がインストールされる計測器に信頼できるデータ伝送をRFIDタグから守るのを手伝う。
6. ラベルに印刷されるデータを集める。具体的なデータは、下で一覧を示す。
7. ラベル・データ及びタグ・データを単一のデータ・パケットに結合する。
8. RFID プリンタへの、該当するコマンドとともに、データ・パケットを送る。
これによって、印刷されるラベル、書かれて、write-protectedされるタグ及び高度な1つのプリント位置であるlabel/tagが生じる。ラベル型は、印刷されなくて、製品に特有であるRFID プリンタのメモリに格納されるグラフィックスの印刷を誘発するために用いる。
【0179】
9. 記録を物理的な容器、製品/容器・データを含んでいるこの種の記録及びtimestampを表すデータベースに書き込む。
10. アプリケーションは、それから段階3へユーザが他の容器のためのデータを入れることができるために循環する。
【0180】
O. 廃棄物のエマルジョン化
具体的な実施例において、リモネン及びエタノールのような非毒性の廃棄物の溶媒は、エマルジョン化されることができて、地方自治体の水処置プラントにドレインによるを処分した。
本発明のシステムに含められることができる機械の乳化装置は、図39に示される。ワークステーションからのゴミの流れは集められて、小さいリストリクター 1400によって高い速さでポンプ1402によってポンプで水を揚げた。そして、それはそれらの表面張力がそれらにかたまりにならせない、そして、それらの運動が決定される小さい十分なドロップレットへのブレーク混合できないな液体がそのボディ力(浮揚性/重力)よりはむしろ力(Brownian運動)に表面をつける流体の高いはさみ力を発生する。拡散弁1404の缶も、汚水スロットに又は便器1406にエマルジョン化された浪費を送る。それほど典型的に、流体の循環が、リストリクターによる2、3の時、乳化を改善する。浪費が、連続的に循環される。便器まで便器1406が、フロート・スイッチ1408によって示されるように、いっぱいである。便器がいっぱいである。一旦、そうすると、拡散弁1404が汚水スロットシステムにゴミの流れを送るように、水は弁1410でそれを薄めるためにエマルジョン化された浪費に加えられることができる。メッシュ・フィルタ1412は、破片がポンプ及びリストリクターをじゃまするのを妨げる乳化システムに含められることができる。
【0181】
P. トレイ及びスライド傾け
図40にて図示したように、スライド及び/又はスライドトレイから試薬を取り外す1つの本発明の方法は、上方へトレイの一端を傾けるために傾斜パン1504を使用しているワークステーション1500内にスライドトレイ1502を傾けることである。傾いているトレイは、ワークステーションから又はいつスライド処理の間、ワークステーションによってスライドトレイを取り外すことの前にすることができる。実施例において、傾いているトレイは運搬装置を使用して達成することができる。そして、それは傾斜パン唇(例えばX-Y往復テーブルのX-フック)をひいて、それから傾斜パン(例えばZ-エレベータを有する)を持ち上げて、傾斜パンを持ち上げる。あるいは、別々の機構は、ワークステーションにおいてワークステーション内に傾斜パンを上げるために供給することができる。
【0182】
個々のスライドから試薬を取り外すために実行することができる他の方法は、スライド自身を傾けることである。スライドを持ち上げることための特定のシステムと方法は、図41に示される。FIG 41Aに示すように、セクター1600は1つ以上の個々のスライド1608の下にリボン1602を配置するためにトラック(図示せず)で運ばれることができる。モーター1606は、ロックされたシャフト1604に載置する。モーター1606はスライドの一端を持ち上げるか又は上方へ回転セクター1600及び包んでいるリボン1602によってセクターのまわりにすべる。それによって、スライド又はスライド1608を図41Bに示すように持ち上げている。
【0183】
Q. システム制御及びエレクトロニクス
図42は、本発明のシステムの具体的な実施例において使われる電気及び通信接続を概説している線図を示す。
システムの主な制御コンピュータは、標準のWindows(登録商標)オペレーティング・システムを走らせているPCを含む。PCは、ユーザ[例えば、ユーザが設計することができる、制御して及び/又は処理を各々促進する(STAT)すべる。/トレイすべらせる、方法の進歩モニターする、そして、注意を必要としているシステム条件に警告されすること]へのインタフェースとして役立って、高水準システム機能のマスター・コントローラとして機能する。実施例において、PCはユーザ定義されるデフォルト・プロトコルのための1-タッチ動作を供給する。
【0184】
主なPC及び低レベル・システム機能間のインタフェースとして役立つ多数のマイクロコントローラは、主なコンピュータ(例えば、共有された連続的なRS485通信バスを経た)に接続することができる。マイクロコントローラは、システム構成要素(例えばマイクロコントローラが各々いくつかの構成要素(例えば各々のいくつかのワークステーション(例えば各々の組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、溶媒交換装置及びカバーガラス装着処理装置)に)の、割り当てられることができるか又は多数の構成要素又はsubcomponents(例えば運搬装置のポータル及びエレベータ)に割り当てたもの)との間に割り当てられることができる。この種のマイクロコントローラもIRIS(独立のRemote Input/Output SYstem)が与えられたシステム・モジュール、ワークステーション又は構成要素内に電気及び電気機械的な装置を管理することができるように、公知である。
【0185】
速い及び明確な機械の運動が所望の(例えば可動式ノズル組立体を制御するための)所で、マイクロコンピュータ・ハードウェアの第3の層は実行することができる。第3の層はマイクロステッピングモーター・コントローラを含むことができる。そして、それは連続的に送信されたコマンドに応答してIRISからステップモーターを移動する専用のマイクロコントローラ及びモーター・ドライバを含む。それが可能である間、直接弁及びモーターのような低レベル装置を接続するPC、分離及びIRISを有するPC及び低レベル装置の隔離にインタフェースPCボードを加えることはPCから速い弁動作のような低レベル機能及びマイクロステッピングモーターの負担を取り除く。IRISのクロック機能が他の作業によって分裂させられなかった時から、それらがPCにおいてあることができるように、機能の分離は装置レベルでタイミング精度を増やすのを手伝う。
具体的な実施例において、PCはIRISによって使われるマクロの形で、システム構成要素をシステム構成要素のより低い平らな関数を制御するために制御するための指示の一対を供給する。
【0186】
PCは、また、より大きい研究室情報システム(Ventana Lab Manager及び/又はVentana Interface Point(Ventana Medical SYstems)のようなInc、トゥーソン、AZ)に接続することができる。具体的な実施例において、IRISは充分なメモリ及び速度を有するマイクロコントローラ(例えばMicrochip Corporation部品番号PIC18F452、チャンドラー、AZ)を使用している回路基板を印刷されるシングルを含む。
1. シリアル通信リンクの上の主なPCと通信する。
2. 24の弁、DCモーター、リレー又は類似した装置まで作動する。
3. 20のデジタル装置(例えば光学の及びホール効果近接センサ)までのモニター。
4. 8台のアナログ装置(例えば圧力及び温度センサ)までのモニター。
5. 4台のステップモーター(それ自身のシリアル通信リンクを経た各々)までの制御。
6. その制御の下にステップモーターの回転を確かめる(IRIS上の第2のマイクロコントローラは、この専用であることができる)ために、モーター・エンコーダ回路の出力をモニターする。
【0187】
マイクロステッピングモーター・コントローラの具体的な実施例は、同じようにIRISからモーター移動命令を受けるマイクロコントローラ(例えばMicrochip Corporation部品番号PIC18F258、チャンドラー、AZ)を使用する。モーター・コントローラは、望ましく段階でのモーターが毎秒最高16,000歩の格付けするmicrostepへの充分な速度及び計算能力を有して、段階損失のない不活発な負荷の加速及び減速を正確に制御することができる。
【0188】
P.特徴及び他の実施例
1つの方法では、スライドが実質的に水平位置にままであると共に、スライドトレイを受けて、スライドトレイのスライド上のスライド処理動作を実行する実質的に水平位置に複数のスライドを保持している少なくとも1つのスライドトレイ及び1つ以上のワークステーションを含む自動化スライド処理システムは、開示される。特に、システムのワークステーションは試薬を、このことによりスライド間のクロス汚染を最小にして、第2のスライドと連絡をとっている第1のスライドと連絡をとる試薬の相当な量のないスライドトレイのスライドに供給することができる、そして、システムは1つ以上のワークステーションに、そして、からスライドトレイを移動するために更に、運搬装置を含むことができる。
【0189】
具体的な実施例の、1つ以上のワークステーションが熱輻射ヒーター、結合されたパラフィン除去処理及び染色装置(自動カバーガラス装着処理装置)、乾燥オーブン、溶媒交換装置及び/又は組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置を含むことができる。少なくとも2台のワークステーションがシステムに含められる所で、それらは直接垂直スタックに並べられることができる。1つの具体的な実施例において、システムはスライドの完全な処理のためにカバーガラス装着処理することによって焼けることから開示される。
【0190】
実質的に水平位置に複数のスライド及びワークステーションの前記複数間の前記スライドトレイを移動するための運搬装置を保持している最も少なく1つのスライドトレイで、この種のシステムは、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置、熱輻射ヒーター、乾燥オーブン及びカバーガラス装着処理装置を含む複数のワークステーションを含む。別の態様においては、方法はスライドがスライドトレイの実質的に水平位置において保持されているスライド上の複数の生物学的サンプルの自動化された処理のために開示される。この種の方法は、スライドトレイを第2のワークステーションの方へ動かして、第2のワークステーションのスライドをカバーガラス装着処理して、第1のワークステーションのスライド上のサンプルに染色して、スライドトレイを第1のワークステーションの方へ動かすことを含む。
【0191】
スライドトレイを移動することはX-Y-Z運搬装置を有するスライドトレイを移動することを含むことができる、そして、スライドは処理の全体にわたってワークステーションによってスライドトレイの実質的に水平位置にままであることができる。具体的な実施例の本発明の方法が、更に、含むことができる、例えば、サンプルにリモネンのようなパラフィン除去処理している体液を供給することによる第1のワークステーションのサンプルをパラフィン除去処理する。他の具体的な実施例において、染色はヘマトキシリン溶液を施行して、エオシン溶液をサンプルに分配して又はヘマトキシリン溶液を施行して、オレンジ-G溶液を施行して、エロシン-アズール溶液をサンプルに供給することを含むことができる。それに加えて、方法は更に、特にヘマトキシリン溶液を施行して、オレンジ-G及びエロシン-アズール溶液をサンプルに供給すること間の以外の、いつ前記サンプルの水分を取り除くことを含むことができる。
【0192】
まだ他の具体的な実施例において、方法はスライドトレイを第1のワークステーションの方へ動かすことより前の熱輻射ヒーターの下のスライドトレイを移動して、熱輻射ヒーターの下に保持されているサンプルのパラフィンを溶かすことを更に、含むことができる。いくつかの具体的な実施例において、方法は一連の少なくとも2つの異なる溶媒による溶媒交換している前記サンプル又は第1のワークステーションの溶媒混合を更に、含むことができる。
制御能力があり交換することは、サンプルを再水和化して、サンプルの水分を取り除くことを含むことができる、又は、両方ともどれにおいてでも1つ以上の時間を命じる。まだ他の具体的な実施例において、方法は更に、第3のワークステーション及び一連の少なくとも2つの異なる溶媒によるサンプル又は第3のワークステーションの溶媒混合を交換している溶媒の方へスライドトレイを動かすことを含む。
【0193】
前の通り、制御能力があり交換することは、サンプル又は両方とも、いかなる順序もの、1つ以上の時間を再水和化して、サンプルの水分を取り除くことを含むことができる。他の実施例において、方法はスライドトレイを第3であるか第4のワークステーションの方へ動かして、第3であるか第4のワークステーションのサンプルを乾燥ことを更に、含む。
それに加えて、方法はスライドトレイを乾くための第3であるか第4のワークステーションの方へ動かすことの前に第2であるか第3のワークステーションのスライドトレイを加熱することを含むことができる。具体的な実施例において、方法は更に、いかなる所与のスライドトレイもprioritizingすることを含むことができる。それによって、その第1のスライドトレイ上の全ての動作を完了している。そして、他の具体的な実施例において、方法はトレイ状況を研究室情報システムに知らせることを含むことができる。
【0194】
他の具体的な実施例において、生物学的サンプルはせる学なサンプルを含む、そして、まだ他において、生物学的サンプルは組織切片を含むことができる。もちろん、異なる種類の生物学的サンプルの混合は、特定のスライドに含まれることができるか又は異なるスライドとの間に特定のスライドトレイにおいて保持した。まだ他の特徴において、試薬容器は、自動化された染色のような自動化された生物学的反応装置に用いられる試薬(例えば、試薬(例えば生物学的染色、洗い流し、パラフィン除去処理流体、溶媒又は溶媒混合))又は処理の自動化されたシステム又は生物学的サンプルの処理のいかなる型も含むために開示される。本発明の容器は、そこにおいて、含まれる試薬に対して相互に影響しない折りたためるバッグにはケーシング、底を含む折りたためるバッグ、サイドウォール及び構成されて、広げられるときに、実質的にケーシングを満たすために必要な大きさにされる頂部壁内に入った、また、チューブを有している折りたためるバッグがバッグの頂部壁に、封止した底(サイドウォール及びカバー)を有していて、バッグの内部に達しているケーシングを含む。そこにおいて、ケーシングの前記頂部壁は前記生物学的反応装置の対応するキーを有する仲間に合わせられる。典型的に、折りたためるバッグは、ラミネート3-層のような可撓性のポリマー又は数種類の薄片になられた材料の形成される。
【0195】
また、典型的に、チューブはケーシングの頂部壁に対するいくつかの態度で取付けられる、そして、チューブはバッグの前記底に又はの近くで伸びる。例えば、封止している部品が、チューブの先端に取付けられることができる、エラストマのシールは、チューブの先端に取付けられることができる。この種のエラストマの反対のシールは、刺し通すチューブのマニュアル挿入によって、簡単に開口をあけられる薄い材料を含む。部品が、カバー及びカバーの下に又はに固定的に位置することができる、そして、又は、サイドウォールは部品へのアクセスを供給するための切抜きを含むことができる。例えば、着脱可能な封止しているテープは、切抜きを通じて部品及びそのシールを輸送の間、保護するために置かれることができる。
【0196】
具体的な実施例において、カラー・コード又は干渉適合(例えば生物学的反応装置の1つ以上の特定の位置に、同じ生物学的反応装置上の他の類似した位置に、容器の挿入がほんのできるようにしない突出又は形)を有するのような、容器は鍵をかけられることができる。
例えば、外壁と関連して、バーコード及び/又はRFIDタグは容器の壁と関連することができる。
【0197】
様々な変化は、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、することができる。例えば、全てのシステム機能が、所与のトレイに実行されることを必要とするというわけではない。従って、例えば、トレイはカバーガラス装着処理するための装置だけに挿入することができる。あるいは、装置は少なくとも2つのパラフィン除去処理/染色/溶媒交換位置モジュール及び/又は少なくとも2つの他のモジュールをスループットを増やすために含むことができる。
【0198】
具体的な実施例の特徴は、追加の位置モジュールがシステムの足跡を増やすことなく垂直に加えられることができるということである。他の試薬は、in situハイブリダイゼーション(典型的にDNA/RNAプローブ)又は免疫組織化学(典型的に抗体)において使われるそれらを含む他のテストを実行する計測器に利用することができる。顕微鏡スライドに加えて、組織、DNA、RNA及びタンパク質配列は、また、スライドトレイの最小の否定変更態様を供給することができる。それでも、他の変化は、本発明で精神及びそれの範囲(前述の仕様を考慮して解釈される添付の主張によって形成されている本発明の範囲)から逸脱することなく、することができる。
【図面の簡単な説明】
【0199】
【図1】本発明のシステムの実施例のブロックダイヤグラムである。
【図2】本発明のシステムの具体的な実施例のブロックダイヤグラムである。
【図3】本発明のシステムの具体的な実施例を示している斜視図である。
【図4】本発明のシステムにおいて使用可能な異なる複数のスライドトレイ装置を示している一連の模式的な図である。
【図5】実質的に水平位置にスライドを保持しているスライドトレイの実施例を示している斜視図である。
【図6】実質的に水平位置にスライドを保持しているスライドトレイの他の実施例を示している斜視図である。
【図7】図6のスライドトレイの底を示している斜視図である。
【図8A−E】スライドトレイのスライド保持構成要素の複数の実施例の一連の斜視図である。
【図9】は、本発明のシステムに設けることができる乾燥オーブン・ワークステーションの2つの異なる実施例を示している一組の斜視図である。
【図10】本発明のシステムに設けることができるパラフィン除去処理ワークステーションの実施例を示している斜視図である。
【図11】スライドトレイ内のスライドを実質的に均一に加熱する輻射熱ヒーターのための熱プロフィールを決定するために使用される幾何学的な形状を示すダイヤフラムと、図6のスライドトレイのような矩形のスライドトレイ内のスライドの実質的に均一に加熱する輻射熱ヒーターに取り入れる熱プロフィールを示している斜視図とである。
【図12】本発明のシステムに設けることができる染色ワークステーションの実施例を示している斜視図である。
【図13】本発明のシステムに設けることができるパラフィン除去処理/染色ワークステーションの実施例の、下からの斜視図である。
【図14】図13のパラフィン除去処理/染色ワークステーションにおいて使われることができるノズルマニホルドの実施例の立面図である。
【図15】図14のノズルマニホルドに試薬を供給している流体システムの実施例を示している概略ダイヤグラムである。
【図16】本発明のシステムに設けることができる溶媒交換装置の実施例の構成要素を示している斜視図である。
【図17】空気の箒として使用できる吹き飛ばしノズルの実施例を示している一連の線図である。
【図18】本発明のシステムに設けることができるカバーガラス装着処理装置の実施例を示している斜視図である。
【図19】カバーガラス装着処理装置ヘッドの実施例を示している斜視図である。
【図20】カバーガラス装着処理装置ヘッドの封止部材の実施例を示している斜視図である。
【図21】本発明のシステムに設けることができるX-Y往復テーブルの実施例を示している斜視図である。
【図22A−B】本発明のシステムに設けることができるX-Y-Z運搬装置の実施例の一組の斜視図である。
【図23】本発明のシステムに設けることができるバーコードリーダーアセンブリの実施例を示している斜視図である。
【図24】スライドトレイ配列するシーケンスを示しているフローチャートである。
【図25】二室式試薬ポンプの実施例を示している分解部品配列斜視図である。
【図26】試薬をシステムに補給しながら、システム構成要素に試薬を中断なく供給可能な方法で図25のポンプを動作させる方法を例示しているフローチャートである。
【図27】二室式希釈供給ポンプの実施例の分解部品配列斜視図である。
【図28】単一室式濃縮ポンプの実施例を示している分解部品配列斜視図である。
【図29】本発明のシステムに設けることができる試薬吸引装置を示している斜視図である。
【図30】本発明の試薬供給容器の分解部品配列斜視図である。
【図31A−B】本発明の試薬供給容器の折りたためるバッグの、満たされていない状態と満たされた状態の斜視図である。
【図32】本発明の試薬供給容器の付属品の斜視図である。
【図33】本発明の試薬供給容器のエラストマのシールの斜視図である。
【図34A−B】それぞれ本発明の試薬供給容器のカバーの上斜視図と下斜視図である。
【図35A−B】本発明の試薬供給容器に使用するための隔壁/付属品組合せの代替品の斜視図及び破断図である。
【図36】組立てた本発明の試薬供給容器の斜視図である。
【図37A−B】それぞれ、貫通チューブを示している斜視図と、本発明の試薬供給容器の内の貫通チューブを示している斜視図とである。
【図38】本発明のシステムの試薬吸引装置において設けられた試薬供給容器を示している斜視図である。
【図39】廃棄物乳化計プロセスの実施例のブロックダイヤグラムである。
【図40】スライドトレイ内のスライドから試薬を除去するための装置及び方法の実施例を示している斜視図である。
【図41A−B】スライドトレイ内のスライドから試薬を除去するための装置及び方法の別の例を示しているダイヤグラムである。
【図42】本発明のスライド処理装置の具体的な実施例の電気及び通信接続を示している概略ダイヤグラムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的標本が配置された複数のスライドを実質的に水平位置に保持する少なくとも1つのスライドをトレイと、
前記スライドトレイを受けて、前記スライドトレイにおいて保持されている前記複数のスライドに対して1つ以上のスライド処理動作を実施するように構成されており、組合わされたパラフィン除去処理/染色装置又は組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置から成る1つ以上のワークステーションと、
前記1つ以上のワークステーションに前記スライドトレイを移動し且つ前記1つ以上のワークステーションから前記スライドトレイを移動する運搬装置と、
前記1つ以上のワークステーションに試薬を供給する、前記1つ以上のワークステーションに流体連通している流体モジュールと、
前記1つ以上のワークステーション及び前記流体モジュールに真空及び/又は加圧ガスを供給するように前記1つ以上のワークステーション及び前記流体モジュールに流体連通している圧縮空気モジュールと、
前記運搬装置、前記1つ以上のワークステーション、前記流体モジュール及び前記圧縮空気モジュールに電気的に連通して、前記生物学的標本の処理の間、装置内の構成要素の機能を制御している制御モジュールと
を具備する生物学的標本を自動処理する装置。
【請求項2】
前記スライドトレイが、水平位置に対して約0.2度から約1.2度の間の角度で、前記複数のスライドを保持する請求項1の装置。
【請求項3】
前記スライドトレイにおいて保持されている複数のスライドが2列に並べられている請求項1の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のワークステーションは、1つのスライドに供給された試薬の内の実質的な量が他のスライドに触れることなく、従って、スライド間のクロス汚染を最小にして、前記スライドに対して前記試薬を供給する請求項1の装置。
【請求項5】
前記1つ以上のワークステーションが1つ以上の垂直スタックに並べられている請求項1の装置。
【請求項6】
前記ワークステーションのうちの少なくとも1つのワークステーションが、可動式ノズル組立体を有しており、前記ノズル組立体が、前記試薬がスライドに供給される1つ以上のノズルを有している請求項1の装置。
【請求項7】
前記1つ以上のノズルが供給ノズルから成る請求項6の装置。
【請求項8】
前記1つ以上のノズルが洗い流しノズルから成る請求項6の装置。
【請求項9】
前記1つ以上のノズルが、表面に対して約20度から約50度の間の角度でスライド表面に試薬の流れを向ける請求項6の装置。
【請求項10】
前記1つ以上のノズルが後上面洗い流しノズルから成る請求項6の装置。
【請求項11】
前記1つ以上のノズルがジェット・ドレイン・ノズルから成る請求項6の装置。
【請求項12】
前記1つ以上のノズルが底面洗い流しノズルから成る請求項6の装置。
【請求項13】
前記1つ以上のノズルが、2つ以上の供給ノズルと、2つ以上の前上面洗い流しノズルと、2つ以上の後上面洗い流しノズルと、2つ以上のジェット・ドレイン・ノズルと、2つ以上の底面洗い流しノズルとを具備する請求項6の装置。
【請求項14】
前記ノズル組立体が更に、前記ノズル組立体によって前記スライドに供給されて前記スライドトレイの外へはねる試薬の量を減らすように位置する1つ以上の跳ね液ガードを具備する請求項6の装置。
【請求項15】
前記1つ以上のワークステーションが更に、自動カバーガラス装着処理装置を具備する請求項1の装置。
【請求項16】
前記カバーガラス装着処理装置が移動式バーガラス装着処理ヘッドを具備しており、前記カバーガラス装着処理ヘッドが空気ほうきを有する請求項15の自動スライド処理装置。
【請求項17】
前記カバーガラス装着処理装置が移動式バーガラス装着処理ヘッドを具備しており、前記カバーガラス装着処理ヘッドが、前記カバーガラス装着処理ヘッドは、前記カバーグラスを保持しているフックが外される間、前記スライドトレイに保持されている前記スライド上の適切な位置にカバーグラスを保持する1つ以上の可動ピンを含む請求項15の自動スライド処理装置。
【請求項18】
前記可動式ノズル組立体が更に、前記スライドトレイにおいて保持されている前記スライドから、試薬を除去するための吹き飛ばしノズルを具備する請求項6の装置。
【請求項19】
前記1つ以上のワークステーションが更に乾燥オーブンを具備する請求項1の装置。
【請求項20】
前記1つ以上のワークステーションが更に熱輻射ヒーターを具備する請求項1の装置。
【請求項21】
前記熱輻射ヒーターは、前記スライドトレイが前記熱輻射ヒーターの下で配置されているとき、前記スライドトレイにおいて保持されている前記スライドの実質的に均一に加熱するために、前記スライドトレイのエッジのまわりには、前記スライドトレイの中央部より大きい熱を供給する熱プロフィールを有する請求項20の装置。
【請求項22】
前記1つ以上のワークステーションが、自動カバーガラス装着処理装置、乾燥オーブン及び熱輻射ヒーターを更に具備する請求項1の装置。
【請求項23】
前記運搬装置がX-Y-Z輸送機構から成る請求項1の装置。
【請求項24】
前記X-Y-Z輸送機構がエレベータに載置されたX-Y往復テーブルから成る請求項23の装置。
【請求項25】
前記エレベータが前記往復テーブルのための釣合い錘を有している請求項24の装置。
【請求項26】
前記釣合い錘がリード・ネジ機構及びステップモーターによって駆動される請求項25の装置。
【請求項27】
前記X-Y往復テーブル及び前記釣合い錘の装置はケーブルによって接続されている請求項25の装置。
【請求項28】
前記ケーブルの一端は、実質的にその重心で前記釣合い錘を吊り下げ、そして、前記ケーブルの他端は、実質的にその重心で前記往復テーブルを吊り下げる請求項27の装置。
【請求項29】
前記X-Y往復テーブルが解放自在に前記スライドトレイに係合する手段を含む請求項24の装置。
【請求項30】
前記1つ以上のワークステーションに対する前記X-Yテーブルの垂直位置を検出するための前記エレベータ上に設けられたセンサを更に具備する請求項24の装置。
【請求項31】
前記流体モジュールによって供給される前記試薬が、パッケージの形式で当該装置に導入され、前記パッケージが、当該装置に前記パッケージに誤装着するのを防止するようにキー機能を有している請求項1の装置。
【請求項32】
前記パッケージは、色によるキー機能、機械的キー機能、光学的キー機能、及び/又は電子的キー機能を有している請求項31の装置。
【請求項33】
前記パッケージはコードを有しており、当該装置は、前記パッケージの装着場所近くに配置されたコードリーダーを有している請求項31の装置。
【請求項34】
前記コードは、バーコード、文字、RFIDタグ、及びそれらの組み合わせから成るグループから選ばれる請求項33の装置。
【請求項35】
前記コードがRFIDタグから成り、前記コードリーダーがRFIDアンテナを有している請求項34の装置。
【請求項36】
前記1つ以上のワークステーションを囲んでいるキャビネットと、前記キャビネット内に湿気を下げる除湿器とを更に具備している請求項1の装置。
【請求項37】
前記制御モジュールがマイクロプロセッサ及び1つ以上のマイクロコントローラを具備しており、前記1つ以上のマイクロコントローラが前記マイクロプロセッサから命令を受け取って、前記1つ以上のワークステーションの内の1つ以上のワークステーション、前記流体モジュール及び/又は前記運搬装置を別々に制御する請求項1の装置。
【請求項38】
前記スライドトレイにおいて保持された個々のスライドの存在を検出するためのセンサを更に具備している請求項1の装置。
【請求項39】
前記スライドがコードでマークされており、当該装置が更にコードリーダーを具備している請求項1の装置。
【請求項40】
前記コードがバーコードからなり、前記コードリーダーがバーコードリーダーから成る請求項39の装置。
【請求項41】
前記コードが文字からなり、前記コードリーダーが光学式文字読取り装置から成ると言った請求項39の装置。
【請求項42】
前記バーコードが多次元バーコードから成る請求項40の装置。
【請求項43】
前記コードがRFIDタグからなり、前記コードリーダーがRFIDタグ・アンテナから成る請求項39の装置。
【請求項44】
前記1つ以上のワークステーションが、可動式ノズル組立体を有するワークステーションを具備しており、前記可動式ノズル組立体が、1つ以上の供給ノズル、1つ以上の前上面洗い流しノズル、1つ以上の後方上面洗い流しノズル、1つ以上のジェット・ドレイン・ノズル、1つ以上の底面洗い流しノズル、そして、1つ以上の吹き飛ばしノズルを具備しており、前記供給ノズル、前記洗い流しノズル、前記ジェット・ドレイン・ノズル、前記吹き飛ばしノズルが、前記流体モジュール及び前記圧縮空気モジュールの一方又は両方に流体連通している請求項1の装置。
【請求項45】
前記ワークステーションが更に、実質的に単一の位置の前記スライドトレイを受ける傾斜パンから成る請求項48の装置。
【請求項46】
前記運搬装置、前記1つ以上のワークステーション、前記流体モジュール、前記圧縮空気モジュール及び前記制御モジュールを囲んでいるキャビネットを更に具備しており、前記キャビネットは、前記生物学的標本の処理の間、前記スライドトレイも囲んでいる請求項1の装置。
【請求項47】
前記キャビネットから臭気を排出するための強制排出装置を更に具備している請求項46の装置。
【請求項48】
前記キャビネットの壁に形成されたポータルを更に有しており、前記ポータルを介して前記スライドトレイが当該装置に搬入され又搬出され、前記ポータルが運搬装置の近くに配置されている請求項46の装置。
【請求項49】
実質的に水平位置に複数のスライドを保持する少なくとも1つのスライドトレイと、
組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、溶媒交換装置、乾燥オーブン及び自動カバーガラス装着処理装置を具備しており、垂直に重ねられて配置されて、前記スライドトレイを受ける複数のワークステーションと、
前記複数のワークステーションの近くにあって、前記スライドトレイに解放自在に係合するX-Y往復テーブルとエレベータ空間内にあるエレベータとを有するX-Y-Z機構を具備して、前記スライドトレイを前記複数のワークステーションに対して搬入搬出する運搬装置と、
前記少なくとも1つのスライドトレイを格納するための前記エレベータ空間に近い格納庫と、
前記格納庫に位置する熱輻射ヒーター;
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び前記溶媒交換装置に対して試薬を供給するために、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び前記溶媒交換装置と流体連通している流体モジュールと、
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、前記溶媒交換装置及び前記流体モジュールに真空及び/又は加圧ガスを供給するために、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、前記溶媒交換装置及び前記流体モジュールと流体連通している圧縮空気モジュールと、
前記運搬装置、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置、前記溶媒交換装置、前記流体モジュール及び前記圧縮空気モジュールと電気連通しており、当該装置の上記した構成要素の機能を制御する制御モジュールと、
当該装置の動作の間、上記した構成要素の全てを実質的に囲んでいるキャビネットであって、前記キャビネット内に湿気を下げるための除湿器と、前記少なくとも1つのスライドトレイが当該装置に対して搬入搬出されるポータルとを有するキャビネットと。
を具備する自動スライド処理装置。
【請求項50】
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置及び前記溶媒交換装置は、1つのスライドに供給された試薬の実質的な量が他のスライドに接触することなく、従って、スライド間のクロス汚染を最小にして、前記スライドトレイ内のスライドに試薬を供給するように構成されている請求項49の自動スライド処理装置
【請求項51】
実質的に水平位置に複数のスライドを保持する少なくとも1つのスライドトレイと、
組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置、乾燥オーブン及び自動カバーガラス装着処理装置を具備しており、垂直に重ねられて配置されて、前記スライドトレイを受ける複数のワークステーションと、
前記複数のワークステーションの近くにあって、前記スライドトレイに解放自在に係合するX-Y往復テーブルとエレベータ空間内にあるエレベータとを有するX-Y-Z機構を具備して、前記スライドトレイを前記複数のワークステーションに対して搬入搬出する運搬装置と、
前記少なくとも1つのスライドトレイを格納するための前記エレベータ空間に近い格納庫と、
前記格納庫に位置する熱輻射ヒーター;
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置に対して試薬を供給するために、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置と流体連通している流体モジュールと、
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置及び前記流体モジュールに真空及び/又は加圧ガスを供給するために、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置及び前記流体モジュールと流体連通している圧縮空気モジュールと、
前記運搬装置、前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置、前記流体モジュール及び前記圧縮空気モジュールと電気連通しており、当該装置の上記した構成要素の機能を制御する制御モジュールと、
当該装置の動作の間、上記した構成要素の全てを実質的に囲んでいるキャビネットであって、前記キャビネット内に湿気を下げるための除湿器と、前記少なくとも1つのスライドトレイが当該装置に対して搬入搬出されるポータルとを有するキャビネットと
を具備する自動スライド処理装置。
【請求項52】
前記組合わされたパラフィン除去処理/染色装置/溶媒交換装置は、1つのスライドに供給された試薬の実質的な量が他のスライドに接触することなく、従って、スライド間のクロス汚染を最小にして、前記スライドトレイ内のスライドに試薬を供給するように構成されている請求項51の自動スライド処理装置。
【請求項53】
スライドトレイ内に実質的に水平位置において保持されている一方、生物学的サンプルを支持している複数のスライドを、自動処理する自動処理方法であって、
単一のモジュール式のワークステーションにおいて、スライドトレイのスライド上のサンプルに対してパラフィン除去処理、染色及び溶媒交換を行い、
スライドトレイを自動カバーガラス装着処理装置に移動させ、
前記自動カバーガラス装着処理装置において、スライド上のサンプル上にカバーグラスを装着する
自動処理方法。
【請求項54】
処理の間、スライドトレイ内に実質的に水平位置において保持されている一方、生物学的サンプルを支持している複数のスライドを、自動処理する自動処理方法であって、
(i) 熱輻射ヒーターの下でサンプルをベーキングし、
(ii) サンプルに対してパラフィン除去処理し、
(iii) サンプルを染色し、
(iv) サンプルに対して溶媒交換し、
(v) サンプルに対してカバーガラス装着処理し
上記した段階を、処理の間、スライドトレイが移動させられる2つの以上のワークステーションを具備する装置で自動的に実行し、更に、上記した段階(ii)及び(iii)又は上記した段階(ii)から(iv)は、単一の単一のワークステーションにおいて実行される
自動処理方法。
【請求項55】
染色はヘマトキシリン溶液及びエオシン溶液でスライドを処理することから成る請求項54の方法。
【請求項56】
染色はヘマトキシリン溶液、オレンジ-G溶液及びエロシン-アズール溶液でスライドを処理することから成る請求項54の方法。
【請求項57】
生物学的サンプルが細胞学なサンプルから成る請求項54の方法。
【請求項58】
生物学的サンプルが組織切片から成る請求項54の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A−E】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A−B】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A−B】
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【図32】
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【図33】
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【図34A−B】
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【図35A−B】
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【図36】
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【図37A−B】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41A−B】
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【図42】
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【公開番号】特開2006−308575(P2006−308575A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−93269(P2006−93269)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(500555848)ヴェンタナ メディカル システムズ インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】