説明

スルファモイル基を有するイミダゾリウム塩誘導体、それらの製造方法及びそれらを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤

【課題】従来の殺虫・殺ダニ剤に抵抗性を示す各種害虫に対しても高い防除効果を示し、かつ、有用生物に対して安全性が高く、環境への悪影響が少ない殺虫・殺ダニ剤の提供。
【解決手段】1−デシル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドで代表される、一般式(1)の基本骨格を有するスルファモイル基を含むイミダゾリウム塩誘導体及び、それらの製造方法及びそれらを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルファモイル基を有するイミダゾリウム塩誘導体、それらの製造方法及びそれらを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農園芸分野では、各種害虫の防除を目的とした殺虫・殺ダニ剤が開発され実用に供されている。しかしながら、従来汎用されている殺虫・殺ダニ剤は、効果、スペクトラム、あるいは残効性等の点において必ずしも満足すべきものではない。また、施用回数や施用薬量の低減等の社会的要請を充分満足しているとはいえない。
【0003】
また、従来汎用されてきた殺虫・殺ダニ剤に対して抵抗性を獲得した害虫の出現も問題となっている。例えば、野菜、果樹、花卉、茶、ムギ類及びイネ等の栽培において、様々な系統の殺虫・殺ダニ剤、例えば、有機リン剤(フェニトロチオン、マラチオン、プロチオフォス、DDVP等)、ピレスロイド系(ペルメトリン、シペルメリン、フェンバレレート、サイハロスリン等)、ベンゾイルウレア系(ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン等)、ネライストキシン系(カルタップ、ベンスルタップ等)殺虫・殺ダニ剤に抵抗性を獲得した害虫の防除が年々困難になっている。
【0004】
さらに、害虫が未だ抵抗性を獲得していない殺虫・殺ダニ剤(例えば、DDTやBHC等の有機ハロゲン系農薬、アルドリン、ディルドリン、エンドリン、ヘプタクロル、ベンゾエピン等の塩素化環状ジエン系農薬等)もあるが、毒性及び環境汚染等の観点から好ましいものではない。したがって、従来汎用の農園芸用殺虫・殺ダニ剤に抵抗性を獲得した各種害虫に対しても低薬量で十分な防除効果を示し、しかも防除対象でない生物、例えば有用生物に対して安全性が高く、環境への悪影響が少ない新規な殺虫・殺ダニ剤の開発が切望されている。
ところで、農薬に関連する生物活性を示す化合物としてイミダゾリウム塩誘導体も知られているところ、同誘導体の例として、特許文献1や非特許文献1に記載の化合物が報告されている。しかしながら、これらの文献に記載されている化合物は、いずれも抗菌活性を有するにすぎないものであって、殺虫・殺ダニ活性を有することについて、同各文献には一切記載されていない。
また、特許文献2や非特許文献2には、スルファモイル基を有するイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩が記載されている。しかしながら、これらの塩は、いずれの化合物もスルファモイル化する試薬として記載されているのみであり、殺虫・殺ダニ活性を有することは、同各文献には記載も示唆もされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭54−79278号公報
【特許文献2】国際公開第09/112395号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry,65巻(2001)2306−2310ページ
【非特許文献2】Tetrahedron Letters,46巻(2005)7139−7142ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従来の農園芸用殺虫・殺ダニ剤に抵抗性を示す各種害虫に対しても高い防除効果を示し、かつ、有用生物に対して安全性が高く、環境への悪影響が少ない殺虫・殺ダニ剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、スルファモイル基を有するイミダゾリウム塩誘導体に殺虫・殺ダニ活性を示すものがあることを見出し、さらに研究を進め本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、一般式(1)
【化1】


(式中、Rは水素原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、炭素数1から6のアルキルチオ基、フェニル基又はピリジル基を表し、これらの基はハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシイミノ基、アルコキシ基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、フェニル基、ピリジル基、シアノ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又はホルミル基を表し、これらの基は水酸基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシイミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基で置換されていてもよい。Rは炭素数1から28のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から28のアルケニル基、炭素数3から28のアルキニル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子、アルコキシ基、スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、水酸基、シアノ基、ホスホリル基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアルコキシ基で置換されていてもよい。また、R及びRは結合する窒素原子と一体となって複素環を形成してもよい。Xはハロゲン化物イオン、PF、BF、NO、CHCO、CFCO、CCO、CHSO、CSO、CFSO、CSO、4−CF−CSO、4−NO−CSO、CBF又は(CN)を示す。)で示される殺虫・殺ダニ活性を示すイミダゾリウム塩誘導体に関するものである。
【0009】
また本発明は、一般式(2)
【化2】


(式中、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。)で表されるイミダゾール誘導体と、一般式(3)
【化3】


(式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。Xaはハロゲン原子を表す。)で表されるハロゲン化スルファモイル誘導体を反応させる工程を特徴とする、一般式(1Xa)
【化4】


(式中、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。Xaはハロゲン化物イオンを表す。)で示されるイミダゾリウム塩誘導体の製造方法に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のイミダゾリウム塩誘導体を有効成分とする殺虫・殺ダニ剤は各種の農園芸における昆虫、ダニ類に対して極めて優れた防除効果を有し、農園芸用の殺虫・殺ダニ剤として有用である。
【0011】
背景技術の欄で述べた特許文献1や非特許文献1に記載されている前記化合物は、いずれも抗菌活性を有するにすぎないものであって、殺虫・殺ダニ活性を有するイミダゾリウム塩誘導体についての知見はこれまで皆無であるばかりでなく、ダニ類を含む害虫防除における上記諸問題の解決するに資するイミダゾリウム塩誘導体についての報告はこれまでまったくなされていない。すなわち、本発明のイミダゾリウム塩誘導体が奏する効果は、従来技術では達成し得なかった格別なものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のイミダゾリウム塩誘導体における、R、R、R、R、R4a、R、R、X、Xa、Xa及びYで表される置換基の定義を以下に示す。なお、R4aは前記Rと同じ意味を表し、Yは置換されていてもよい炭素数1から12のアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。
、R、R、R、R及びYで表される炭素数1から12のアルキル基としては、直鎖状、分枝状又は環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等を例示することができる。また、これらの炭素数1から12のアルキル基はハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アシルアミノ基等で置換されていてもよく、さらに具体的には、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシへキシル基、12−ヒドロキシドデシル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロブチル基、5−クロロペンチル基、6−クロロへキシル基、12−クロロドデシル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、4−ブロモブチル基、5−ブロモペンチル基、6−ブロモへキシル基、フルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロプロピル基、3−フルオロブチル基、4−フルオロペンチル基、4−フルオロへキシル基、ヨードメチル基、2−ヨードエチル基、3−ヨードプロピル基、4−ヨードブチル基、5−ヨードペンチル基、6−ヨードへキシル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基、5−シアノペンチル基、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル基、tert−ブトキシカルボニルアミノメチル基、2−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)エチル基等を例示することができる。本発明のR、R、R、R、R及びYで表される炭素数1から12のアルキル基としては、それぞれ炭素数1から6のものがより好ましく、上記いずれかの置換基によって置換されているものも好ましい。
【0013】
、R、R、R、R4a、R及びRで表される炭素数7から13のアラルキル基としては、ベンジル基、2−フェネチル基、2−メチルベンジル基、2−(3−メチルフェニル)エチル基、4−フェニルベンジル基等が例示される。また、これらの炭素数7から13のアラルキル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、さらに具体的には2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−(2−クロロフェニル)エチル基、2−(3−クロロフェニル)エチル基、1−(4−クロロフェニル)エチル基、2−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、1−(2−ブロモフェニル)エチル基、1−(3−ブロモフェニル)エチル基、2−(4−ブロモフェニル)エチル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、1−(2−フルオロフェニル)エチル基、1−(3−フルオロフェニル)エチル基、2−(4−フルオロフェニル)エチル基等を例示することができる。
【0014】
、R及びRで表される炭素数3から12のアルケニル基としては、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ドデセニル基、3−ドデセニル基、4−ドデセニル基、5−ドデセニル基、6−ドデセニル基、7−ドデセニル基、8−ドデセニル基、9−ドデセニル基、10−ドデセニル基、2−ウンデセニル基、3−ウンデセニル基、4−ウンデセニル基、5−ウンデセニル基、6−ウンデセニル基、7−ウンデセニル基、8−ウンデセニル基、9−ウンデセニル基、10−ウンデセニル基等を例示することができる。また、これらの炭素数3から12のアルケニル基はハロゲン原子、水酸基等で置換されていてもよく、さらに具体的には、5−クロロ−3−ヘキセニル基、8−クロロ−4−オクテニル基、4−ブロモ−2−ブテニル基、3−フルオロ−2−ブテニル基、6−フルオロ−2−ヘキセニル基、8−フルオロ−4−オクテニル基、3−ブロモ−2−ブテニル基、1−ヒドロキシ−3−ブテニル基、1−ヒドロキシ−3−ヘキセニル基、1−ヒドロキシ−3−ドデセニル基、3,3−ジクロロアリル基、3,3−ジブロモアリル基等を例示することができる。本発明のR、R及びRで表される炭素数3から12のアルケニル基としては、それぞれ炭素数3から6のものは好ましく、上記いずれかの置換基によって置換されているものも好ましい。
【0015】
、R及びRで表される炭素数3から12のアルキニル基としては、2−プロピニル基、3−ヘキシニル基、5−デシニル基、11−ドデシニル基等を例示することができる。また、これらの炭素数3から12のアルキニル基はハロゲン原子、水酸基等で置換されていてもよく、さらに具体的には1−フルオロ−3−ブチニル基、1−ヒドロキシ−3−ブチニル基、1−ヒドロキシ−5−ヘキシニル基、1−ヒドロキシ−2−オクチニル基、1−ヒドロキシ−9−ドデシニル基等を例示することができる。本発明のR、R及びRで表される炭素数3から12のアルキニル基としては、それぞれ炭素数3から6のものは好ましく、上記いずれかの置換基によって置換されているものも好ましい。
【0016】
、R、R、R、R4a、R、R及びYで表されるフェニル基は、ハロゲン原子、アルキル基、アシルアミノ基等で置換されていてもよく、さらに具体的には、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−(tert−ブチル)フェニル基、3−(tert−ブチル)フェニル基、4−(tert−ブチル)フェニル基、2−ドデカノイルアミノフェニル基、3−ドデカノイルアミノフェニル基、4−ドデカノイルアミノフェニル基、2−プロピオニルアミノフェニル基、3−プロピオニルアミノフェニル基、4−プロピオニルアミノフェニル基、2−トリデカノイルアミノフェニル基、3−トリデカノイルアミノフェニル基、4−トリデカノイルアミノフェニル基、2−テトラデカノイルアミノフェニル基、3−テトラデカノイルアミノフェニル基、4−テトラデカノイルアミノフェニル基、2−(11−フルオロデカノイルアミノ)フェニル基、3−(11−フルオロデカノイルアミノ)フェニル基、4−(11−フルオロデカノイルアミノ)フェニル基、2−(3−フルオロプロピオニルアミノ)フェニル基、3−(3−フルオロプロピオニルアミノ)フェニル基、4−(3−フルオロプロピオニルアミノ)フェニル基、2−(10−フルオロドデカノイルアミノ)フェニル基、3−(10−フルオロドデカノイルアミノ)フェニル基、4−(10−フルオロドデカノイルアミノ)フェニル基、
【0017】
2−(11−クロロウンデカノイルアミノ)フェニル基、3−(11−クロロウンデカノイルアミノ)フェニル基、4−(11−クロロウンデカノイルアミノ)フェニル基、2−(3−クロロプロピオニルアミノ)フェニル基、3−(3−クロロプロピオニルアミノ)フェニル基、4−(3−クロロプロピオニルアミノ)フェニル基、2−(10−クロロドデカノイルアミノ)フェニル基、3−(10−クロロドデカノイルアミノ)フェニル基、4−(10−クロロドデカノイルアミノ)フェニル基、2−(11−ブロモウンデカノイルアミノ)フェニル基、3−(11−ブロモウンデカノイルアミノ)フェニル基、4−(11−ブロモウンデカノイルアミノ)フェニル基、2−(3−ブロモプロピオニルアミノ)フェニル基、3−(3−ブロモプロピオニルアミノ)フェニル基、4−(3−ブロモプロピオニルアミノ)フェニル基、2−(10−ブロモドデカノイルアミノ)フェニル基、3−(10−ブロモドデカノイルアミノ)フェニル基、4−(10−ブロモドデカノイルアミノ)フェニル基、2−(11−ヨードウンデカノイルアミノ)フェニル基、3−(11−ヨードウンデカノイルアミノ)フェニル基、4−(11−ヨードウンデカノイルアミノ)フェニル基、2−(3−ヨードプロピオニルアミノ)フェニル基、3−(3−ヨードプロピオニルアミノ)フェニル基、4−(3−ヨードプロピオニルアミノ)フェニル基、2−(10−ヨードドデカノイルアミノ)フェニル基、3−(10−ヨードドデカノイルアミノ)フェニル基、4−(10−ヨードドデカノイルアミノ)フェニル基、
【0018】
4−(3−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(2−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(4−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(3−メチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、4−(2−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、4−(3−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、4−(4−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(4−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−メチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−メチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(4−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(4−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−メチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(4−メチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、
【0019】
3−(2−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(4−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(3−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、3−(4−エチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(4−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−エチルシクロペンタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−エチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(3−エチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、2−(4−エチルシクロヘプタンカルボニルアミノ)フェニル基、4−(1−アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(1−アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(1−アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(2−ピリジルカルボニルアミノ)フェニル基、3−(2−ピリジルカルボニルアミノ)フェニル基、2−(2−ピリジルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(3−ピリジルカルボニルアミノ)フェニル基、4−(4−ピリジルカルボニルアミノ)フェニル基等を例示することができる。
【0020】
、R及びRで表される置換されていてもよいピリジル基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−メトキシピリジン−2−イル基、2−クロロピリジン−5−イル基等を例示することができる。
、R、X及びXaで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を例示することができる。
及びRで表される炭素数1から6のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等を例示することができる。
、R及びRで表される炭素数1から6のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基等を例示することができる。これらの炭素数1から6のアルキルチオ基はハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基等で置換されていてもよく、さらに具体的には2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチルチオ基、2−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)エチルチオ基、tert−ブトキシカルボニルアミノメチルチオ基、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等を例示することができる。
【0021】
及びR4aで表される炭素数1から28のアルキル基としては、直鎖状、分枝状又は環状のいずれであってもよくメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、tert−ブチル基、イソアミル基、ネオペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、3−ペンチルドデシル基、4−ペンチルドデシル基、5−ペンチルドデシル基、6−ペンチルドデシル基、7−ペンチルドデシル基、3−ブチルドデシル基、4−ブチルドデシル基、5−ブチルドデシル基、6−ブチルドデシル基、3−ブチルヘキシル基、4−ブチルヘキシル基、5−ブチルヘキシル基、6−ブチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、シクロイコシル基等を例示することができる。
【0022】
また、これらの炭素数1から28のアルキル基はハロゲン原子、アルコキシ基、スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、水酸基、シアノ基、ホスホリル基、アルコキシカルボニル基等で置換されていてもよく、さらに具体的には2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)プロピル基、2−(2−エトキシエトキシ)ブチル基、2−(2−エトキシエトキシ)ドデシル基、2−エトキシ−2−[2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−{2−[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ基、2−[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ基、2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシ基、2−ベンジルオキシエトキシ基、3−(オクタノイルアミノ)エチル基、3−(オクタノイルアミノ)プロピル基、3−(オクタノイルアミノ)ブチル基、3−(オクタノイルアミノ)ペンチル基、3−(4−シアノベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(3−シアノベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2−シアノベンゾイルアミノ)プロピル基、(4−シアノベンゾイルアミノ)メチル基、(3−シアノベンゾイルアミノ)メチル基、(2−シアノベンゾイルアミノ)メチル基、2−(4−シアノベンゾイルアミノ)エチル基、2−(3−シアノベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2−シアノベンゾイルアミノ)エチル基、4−(4−シアノベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(3−シアノベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2−シアノベンゾイルアミノ)ブチル基、5−(4−シアノベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(3−シアノベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2−シアノベンゾイルアミノ)ペンチル基、3−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,5−ジクロロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,4−ジブロモベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,3−ジブロモベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,5−ジブロモベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,6−ジブロモベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,3−ジフルオロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,5−ジフルオロベンゾイルアミノ)プロピル基、3−(2,6−ジフルオロベンゾイルアミノ)プロピル基、
【0023】
(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,5−ジクロロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,4−ジブロモベンゾイルアミノ)メチル基、(2,3−ジブロモベンゾイルアミノ)メチル基、(2,5−ジブロモベンゾイルアミノ)メチル基、(2,6−ジブロモベンゾイルアミノ)メチル基、(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,3−ジフルオロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,5−ジフルオロベンゾイルアミノ)メチル基、(2,6−ジフルオロベンゾイルアミノ)メチル基、2−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,5−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,4−ジブロモベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,3−ジブロモベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,5−ジブロモベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,6−ジブロモベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,3−ジフルオロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,5−ジフルオロベンゾイルアミノ)エチル基、2−(2,6−ジフルオロベンゾイルアミノ)エチル基、4−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,5−ジクロロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,4−ジブロモベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,3−ジブロモベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,5−ジブロモベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,6−ジブロモベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,3−ジフルオロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,5−ジフルオロベンゾイルアミノ)ブチル基、4−(2,6−ジフルオロベンゾイルアミノ)ブチル基、
【0024】
5−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,3−ジクロロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,5−ジクロロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,6−ジクロロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,4−ジブロモベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,3−ジブロモベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,5−ジブロモベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,6−ジブロモベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,4−ジフルオロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,3−ジフルオロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,5−ジフルオロベンゾイルアミノ)ペンチル基、5−(2,6−ジフルオロベンゾイルアミノ)ペンチル基、1−シアノドデシル基、2−シアノドデシル基、3−シアノドデシル基、4−シアノドデシル基、5−シアノドデシル基、6−シアノドデシル基、7−シアノドデシル基、8−シアノドデシル基、9−シアノドデシル基、10−シアノドデシル基、2−シアノウンデシル基、3−シアノウンデシル基、4−シアノウンデシル基、5−シアノウンデシル基、6−シアノウンデシル基、7−シアノウンデシル基、8−シアノウンデシル基、9−シアノウンデシル基、10−シアノウンデシル基、11−シアノウンデシル基、2−シアノトリデシル基、3−シアノトリデシル基、4−シアノトリデシル基、5−シアノトリデシル基、6−シアノトリデシル基、7−シアノトリデシル基、8−シアノトリデシル基、9−シアノトリデシル基、10−シアノトリデシル基、11−シアノトリデシル基、12−シアノトリデシル基、13−シアノトリデシル基、
【0025】
ジメトキシホスホリルメチル基、2−(ジメトキシホスホリル)エチル、3−(ジメトキシホスホリル)プロピル基、4−(ジメトキシホスホリル)ブチル基、5−(ジメトキシホスホリル)ペンチル基、6−(ジメトキシホスホリル)ヘキシル基、7−(ジメトキシホスホリル)ヘプチル基、8−(ジメトキシホスホリル)オクチル基、9−(ジメトキシホスホリル)ノニル基、10−(ジメトキシホスホリル)デシル基、11−(ジメトキシホスホリル)ウンデシル基、12−(ジメトキシホスホリル)ドデシル基、13−(ジメトキシホスホリル)トリデシル基、14−(ジメトキシホスホリル)テトラデシル基、15−(ジメトキシホスホリル)ペンタデシル基、16−(ジメトキシホスホリル)ヘキサデシル基、(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)メチル基、2−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)エチル基、3−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)プロピル基、4−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ブチル基、5−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ペンチル基、6−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ヘキシル基、7−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ヘプチル基、8−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)オクチル基、9−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ノニル基、10−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)デシル基、11−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ウンデシル基、12−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ドデシル基、13−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)トリデシル基、14−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)テトラデシル基、15−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ペンタデシル基、16−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)ヘキサデシル基、
【0026】
トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロドデシル基、7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナフルオロデシル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロウンデシル基、10,10,11,11,12,12,13,13,13−ノナフルオロトリデシル基、11,11,12,12,12,13,13,14,14,14−ノナフルオロテトラデシル基、12,12,13,13,14,14,15,15,15−ノナフルオロペンタデシル基、13,13,14,14,15,15,16,16,16−ノナフルオロヘキサデシル基、14,14,15,15,16,16,17,17,17−ノナフルオロペプタデシル基、15,15,16,16,17,17,18,18,18−ノナフルオロオクタデシル基、3−(4−トルエンスルホニルアミノ)プロピル基、3−(3−トルエンスルホニルアミノ)プロピル基、3−(2−トルエンスルホニルアミノ)プロピル基、3−(4−トルエンスルホニルアミノ)エチル基、3−(3−トルエンスルホニルアミノ)エチル基、2−(2−トルエンスルホニルアミノ)エチル基、3−(4−トルエンスルホニルアミノ)ブチル基、2−(3−トルエンスルホニルアミノ)ブチル基、3−(2−トルエンスルホニルアミノ)ブチル基、3−(4−トルエンスルホニル)アミノペンチル基、3−(3−トルエンスルホニルアミノ)ペンチル基、3−(2−トルエンスルホニルアミノ)ペンチル基、3−(4−トルエンスルホニルアミノ)ヘキシル基、3−(3−トルエンスルホニルアミノ)ヘキシル基、3−(2−トルエンスルホニルアミノ)ヘキシル基、
【0027】
ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシドデシル基、3−ヒドロキシドデシル基、4−ヒドロキシドデシル基、5−ヒドロキシドデシル基、6−ヒドロキシドデシル基、7−ヒドロキシドデシル基、8−ヒドロキシドデシル基、9−ヒドロキシドデシル基、10−ヒドロキシドデシル基、11−ヒドロキシドデシル基、12−ヒドロキシドデシル基、2−ヒドロキシウンデシル基、3−ヒドロキシウンデシル基、4−ヒドロキシウンデシル基、5−ヒドロキシウンデシル基、6−ヒドロキシウンデシル基、7−ヒドロキシウンデシル基、8−ヒドロキシウンデシル基、9−ヒドロキシウンデシル基、10−ヒドロキシウンデシル基、11−ヒドロキシウンデシル基、2−ヒドロキシトリデシル基、3−ヒドロキシトリデシル基、4−ヒドロキシトリデシル基、5−ヒドロキシトリデシル基、6−ヒドロキシトリデシル基、7−ヒドロキシトリデシル基、8−ヒドロキシトリデシル基、9−ヒドロキシトリデシル基、10−ヒドロキシトリデシル基、11−ヒドロキシトリデシル基、12−ヒドロキシトリデシル基、13−ヒドロキシトリデシル基、
【0028】
2−フルオロドデシル基、3−フルオロドデシル基、4−フルオロドデシル基、5−フルオロドデシル基、6−フルオロドデシル基、7−フルオロドデシル基、8−フルオロドデシル基、9−フルオロドデシル基、10−フルオロドデシル基、11−フルオロドデシル基、12−フルオロドデシル基、2−クロロドデシル基、3−クロロドデシル基、4−クロロドデシル基、5−クロロドデシル基、6−クロロドデシル基、7−クロロドデシル基、8−クロロドデシル基、9−クロロドデシル基、10−クロロドデシル基、11−クロロドデシル基、12−クロロドデシル基、2−ブロモドデシル基、3−ブロモドデシル基、4−ブロモドデシル基、5−ブロモドデシル基、6−ブロモドデシル基、7−ブロモドデシル基、8−ブロモドデシル基、9−ブロモドデシル基、10−ブロモドデシル基、11−ブロモドデシル基、12−ブロモドデシル基、2−ヨードドデシル基、3−ヨードドデシル基、4−ヨードドデシル基、5−ヨードドデシル基、6−ヨードドデシル基、7−ヨードドデシル基、8−ヨードドデシル基、9−ヨードドデシル基、10−ヨードドデシル基、11−ヨードドデシル基、12−ヨードドデシル基、2−フルオロウンデシル基、3−フルオロウンデシル基、4−フルオロウンデシル基、5−フルオロウンデシル基、6−フルオロウンデシル基、7−フルオロウンデシル基、8−フルオロウンデシル基、9−フルオロウンデシル基、10−フルオロウンデシル基、11−フルオロウンデシル基、
【0029】
2−クロロウンデシル基、3−クロロウンデシル基、4−クロロウンデシル基、5−クロロウンデシル基、6−クロロウンデシル基、7−クロロウンデシル基、8−クロロウンデシル基、9−クロロウンデシル基、10−クロロウンデシル基、11−クロロウンデシル基、2−ブロモウンデシル基、3−ブロモウンデシル基、4−ブロモウンデシル基、5−ブロモウンデシル基、6−ブロモウンデシル基、7−ブロモウンデシル基、8−ブロモウンデシル基、9−ブロモウンデシル基、10−ブロモウンデシル基、11−ブロモウンデシル基、2−ヨードウンデシル基、3−ヨードウンデシル基、4−ヨードウンデシル基、5−ヨードウンデシル基、6−ヨードウンデシル基、7−ヨードウンデシル基、8−ヨードウンデシル基、9−ヨードウンデシル基、10−ヨードウンデシル基、11−ヨードウンデシル基、2−フルオロトリデシル基、3−フルオロトリデシル基、4−フルオロトリデシル基、5−フルオロトリデシル基、6−フルオロトリデシル基、7−フルオロトリデシル基、8−フルオロトリデシル基、9−フルオロトリデシル基、10−フルオロトリデシル基、11−フルオロトリデシル基、12−フルオロトリデシル基、2−クロロトリデシル基、3−クロロトリデシル基、4−クロロトリデシル基、5−クロロトリデシル基、6−クロロトリデシル基、7−クロロトリデシル基、8−クロロトリデシル基、9−クロロトリデシル基、10−クロロトリデシル基、11−クロロトリデシル基、12−クロロトリデシル基、2−ブロモトリデシル基、3−ブロモトリデシル基、4−ブロモトリデシル基、5−ブロモトリデシル基、6−ブロモトリデシル基、7−ブロモトリデシル基、8−ブロモトリデシル基、9−ブロモトリデシル基、10−ブロモトリデシル基、11−ブロモトリデシル基、12−ブロモトリデシル基、2−ヨードトリデシル基、3−ヨードトリデシル基、4−ヨードトリデシル基、5−ヨードトリデシル基、6−ヨードトリデシル基、7−ヨードトリデシル基、8−ヨードトリデシル基、9−ヨードトリデシル基、10−ヨードトリデシル基、11−ヨードトリデシル基、12−ヨードトリデシル基等を例示することができる。
【0030】
及びR4aで表される炭素数3から28のアルケニル基としては、直鎖状又は分枝状のいずれであってもよく、アリル基、2−ドデセニル基、3−ドデセニル基、4−ドデセニル基、5−ドデセニル基、6−ドデセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、2−オクタデセニル基、3−オクタデセニル基、4−オクタデセニル基、5−オクタデセニル基、6−オクタデセニル基、12−オクタデセニル基、15−オクタデセニル基等を例示することができる。また、これらの炭素数3から28のアルケニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、さらに具体的には3−クロロアリル基、3−ブロモアリル基、3−フルオロアリル基、3−ヨードアリル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−5−ウンデセニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−4−ウンデセニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−3−ウンデセニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−4−ドデセニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−3−ドデセニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナクロロ−5−ウンデセニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナクロロ−4−ウンデセニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナクロロ−3−ウンデセニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナクロロ−4−ドデセニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナクロロ−3−ドデセニル等を例示することができる。
【0031】
及びR4a表される炭素数3から28のアルキニル基としては、直鎖状又は分枝状のいずれであってもよく、2−ドデシニル基、3−ドデシニル基、5−ドデシニル基、7−ドデシニル基、9−ドデシニル基、11−ドデシニル基、2−ヘプチニル基、3−ヘプチニル基、4−ヘプチニル基、5−ヘプチニル基、6−ヘプチニル基、2−プロピニル基、6−ヘキシニル基等を例示することができる。また、これらの炭素数3から28のアルキニル基はハロゲン原子等で置換されていてもよく、さらに具体的には8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−5−ウンデシニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−4−ウンデシニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−3−ウンデシニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−2−ウンデシニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−5−ウンデシニル基、8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−6−ウンデシニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−5−ドデシニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−4−ドデシニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−3−ドデシニル基、9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロ−2−ドデシニル等を例示することができる。
及びRは結合する窒素原子と一体となって複素環を形成していてもよく、この複素環としては、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、アゼチジノ基等を例示することができる。
Xaで表されるハロゲン化物イオンとしては、Cl、Br、F、Iを例示することができる。
【0032】
本明細書においては、上記又は下記の基についてのあらゆる組み合わせを具備する、本発明のイミダゾリウム塩誘導体が開示されていると解されるべきである。
【0033】
本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体におけるR、R、R、R、R、R及びXにおいて、下記の各基はそれぞれ好ましい:
:(i)水素原子、(ii)炭素数1から12のアルキル基、(iii)炭素数3から12のアルケニル基、(iv)炭素数3から12のアルキニル基、(v)フェニル基、又は(vi)ピリジル基(なお、Rの(ii)〜(vi)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)、
:(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)炭素数1から12のアルキル基、(iv)炭素数3から12のアルケニル基、(v)炭素数3から12のアルキニル基、(vi)フェニル基、(vii)炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又は(viii)ホルミル基(なお、Rの(iii)〜(vii)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)、
:(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)フェニル基、又は(iv)炭素数1から6のアルキルチオ基(なお、Rの(iii)及び(iv)の基はそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)、
:(i)炭素数1から28のアルキル基、(ii)炭素数3から28のアルケニル基、(iii)炭素数3から28のアルキニル基、(iv)フェニル基、又は(v)炭素数7から13のアラルキル基(なお、Rの(i)〜(v)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ホスホリル基もしくはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)、
及びR:各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となって複素環を形成しているもの、
:Cl、Br、I、CH3CO2、NO3、PF、BF又はCFSO
【0034】
また、本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体におけるR、R、R、R、R、R及びXにおいて、下記の各基はそれぞれより好ましい:
:水素原子、炭素数1から12のアルキル基又は炭素数1から12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基、
:水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
が、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキルチオ基、
:ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数1から28のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルキニル基、
及びR:各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となってピロリジン環を形成しているもの、
:Cl、Br、I、PF、BF又はCFSO
【0035】
さらに、本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体におけるR、R、R、R、R、R及びXにおいて、下記の各基はそれぞれ一層より好ましい:
:水素原子、炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1から4のアルキル基で置換されてもよいフェニル基、
:水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子もしくは炭素数1から4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
が、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは炭素数1から4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
:ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数10から18のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数10から20のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数7から20のアルキニル基、
及びR:各々独立に炭素数1から3のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となってピロリジン環を形成しているもの、
:Cl、Br、BF又はCFSO
【0036】
本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体のうち、下記のものは、好ましい:
が、(i)水素原子、(ii)炭素数1から12のアルキル基、(iii)炭素数3から12のアルケニル基、(iv)炭素数3から12のアルキニル基、(v)フェニル基、又は(vi)ピリジル基(なお、Rの(ii)〜(vi)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)炭素数1から12のアルキル基、(iv)炭素数3から12のアルケニル基、(v)炭素数3から12のアルキニル基、(vi)フェニル基、(vii)炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又は(viii)ホルミル基(なお、Rの(iii)〜(vii)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)フェニル基、又は(iv)炭素数1から6のアルキルチオ基(なお、Rの(iii)及び(iv)の基はそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)炭素数1から28のアルキル基、(ii)炭素数3から28のアルケニル基、(iii)炭素数3から28のアルキニル基、(iv)フェニル基、又は(v)炭素数7から13のアラルキル基(なお、Rの(i)〜(v)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ホスホリル基もしくはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)であり、
及びRが、各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となって複素環を形成しており、
が、Cl、Br、I、CH3CO2、NO3、PF、BF又はCFSOであるもの。
【0037】
また、上記本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体のうち、下記のものはさらに好ましい:
が、水素原子、炭素数1から12のアルキル基又は炭素数1から12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基であり、
が、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基であり、
が、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキルチオ基であり、
が、ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数1から28のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルキニル基であり、
及びRが、各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となってピロリジン環を形成しており、
が、Cl、Br、I、PF、BF又はCFSOであるもの。
【0038】
また、本発明の一般式(1)のイミダゾリウム塩誘導体のうち、R、R、R、R、R、R又はXが、上記いずれかの好ましい各基に包含されるいずれかの基であるもの又は具体的に列挙された基であるものもまた、それぞれ好ましい。
とくに、Rが、ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数1から28のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルキニル基であるものは好ましい。
【0039】
次に、本発明のイミダゾリウム塩誘導体の製造方法を詳細に説明する。
本発明のイミダゾリウム塩誘導体は、例えば以下に示す製造方法1、製造方法2又は製造方法3の方法によって製造することができるが、本発明のイミダゾリウム塩誘導体の製造方法は、これらの製造方法に限定されない。
【0040】
製造方法1
【化5】


(式中、R、R、R、R、R、R、Xa及びXaは前記と同じ意味を表す。)
【0041】
製造方法1はイミダゾール誘導体(2)をハロゲン化スルファモイル誘導体(3)と反応させ、イミダゾリウム塩誘導体(1Xa)を製造する方法である。
本反応は溶媒中で実施することができる。溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、水あるいはこれらの混合溶媒を例示することができる。収率がよい点でアセトン又はアセトニトリルを用いることが好ましい。
【0042】
反応温度については特に制限はないが、0℃から200℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより目的物を得ることができ、収率がよい点で20℃から120℃の範囲で反応させることが好ましい。
ハロゲン化スルファモイル誘導体(3)の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量用いて反応を実施することにより、収率よく目的物を得ることができる。
反応終了後は、溶媒留去や濾過等の操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーにより精製することもできる。
【0043】
製造方法2
【化6】


(式中、R、R、R、R、R、R、Xaは前記と同じ意味を表し、Xbは対イオンを表し、Mは金属イオンを表す。)
【0044】
製造方法2は、イミダゾリウム塩誘導体(1Xa)を無機酸、有機酸又はそれらの金属塩(4)と反応させ対イオンを変換し、イミダゾリウム塩誘導体(1Xb)を製造する方法である。
本反応で使用可能な無機酸としては、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、硝酸等を例示することができ、それらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、銀塩等も本反応に用いることができる。また、本反応で使用可能な有機酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸、酢酸、ギ酸等を例示することができ、それらの金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、銀塩等も本反応に用いることができる。
【0045】
反応は溶媒中で行なうことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができる。用いることのできる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、水あるいはこれらの混合溶媒を挙げることができる。収率がよい点で水又はメタノールを用いることが好ましい。
【0046】
反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより目的物を得ることができ、収率がよい点で20℃から100℃の範囲で反応させることが好ましい。無機酸、有機酸又はそれらの金属塩(4)の使用量は特に制限はないが、反応基質に対して等量用いて反応を実施することにより、収率よく目的物を得ることができる。反応終了後は、溶媒留去や濾過等の操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーにより精製することもできる。
【0047】
製造方法3
【化7】


(式中、R、R、R、R4a、R、Rは前記と同じ意味を表し、Yは置換されていてもよい炭素数1から12のアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。)
【0048】
製造方法3はスルファモイルイミダゾール誘導体(5)をスルホネート誘導体(6)と反応させ、イミダゾリウム塩誘導体(1Y)を製造する方法である。Yにおけるアルキル基又はフェニル基の置換基は、例えばハロゲン原子又はニトロ基である。
本反応は、ニートでも行うことが出来るが、溶媒中で行なうことが好ましく、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができる。用いることのできる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類、DMSO、水あるいはこれらの混合溶媒を挙げることができる。収率がよい点でアセトニトリル又はTHFを用いるのが好ましい。
【0049】
また、反応温度については特に制限はないが、0℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で反応させることにより目的物を得ることができ、収率がよい点で0℃から50℃の範囲で反応させることが好ましい。
反応終了後は、溶媒留去や濾過等の操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーにより精製することもできる。
【0050】
本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)は、衛生害虫あるいは農園芸作物に有害な節足動物、特に昆虫及びダニに対し、低い薬剤濃度で高い防除効果を示す。
防除対象の害虫としては、ハスモンヨトウ、コナガ、チャノコカクモンハマキ、コブノメイガ、ニカメイチュウ等の鱗翅目;トビイロウンカ、ヒメトビウンカ、セジロウンカ等のウンカ類;ツマグロヨコバイ、チャノミドリヒメヨコバイ等のヨコバイ類;モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ等のアブラムシ類;オンシツコナジラミ等のコナジラミ類;チャバネアオカメムシ等のカメムシ類等の半翅目;キスジノミハムシ、ウリハムシ、アズキゾウムシ等の甲虫目;イエバエ、アカイエカ等の双翅目の幼虫及び成虫;ならびに、ナミハダニ、ミカンハダニ、ミカンサビダニ、チャノホコリダニ等のダニ目の卵、若虫、幼虫及び成ダニを挙げることができる。
したがって、本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)は、農園芸用の殺虫・殺ダニ剤として有用である。もっとも、本発明の化合物の防除対象となる昆虫、ダニ類は上記に例示したものに限定されることはない。
【0051】
本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)を農園芸用の殺虫・殺ダニ剤として使用する場合には、単独で用いてもよいが、好ましくは汎用の農薬補助剤を用いて製造した組成物の形態で使用する。本発明の殺虫・殺ダニ剤の形態は特に限定されないが、例えば乳剤、水和剤、粉剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、細粒剤、粒剤、錠剤、油剤、噴霧剤、煙霧剤等の形態とすることが好適である。また、本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)の1種又は2種以上を有効成分として配合することができる。
【0052】
本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)を有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤を製造するために用いられる農薬補助剤は、例えば、殺虫・殺ダニ剤の効果の向上、安定化、分散性の向上等の目的で使用することができる。農薬補助剤としては、例えば、担体(希釈剤)、展着剤、乳化剤、湿展剤、分散剤、崩壊剤等を用いることができる。
【0053】
液体担体としては、水、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、ブチルアルコール、グリコール等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、メチルナフタレン、シクロヘキサン、動植物油、脂肪酸等を挙げることができる。また、固体担体としてはクレー、カオリン、タルク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリナイト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑、ニトロセルロース、デンプン、アラビアゴム等を用いることができる。
【0054】
乳化剤、分散剤としては通常の界面活性剤を使用することができ、例えば、高級アルコール硫酸ナトリウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ラウリルベタイン等の陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤等を用いることができる。また、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル等の展着剤;ジアルキルスルホサクシネート等の湿展剤;カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の固着剤;リグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の崩壊剤を用いることができる。
【0055】
本発明の殺虫・殺ダニ剤における有効成分の含有量は0.01〜99.5%の範囲から選ばれ、製剤形態、施用方法等の種々の条件により適宜決定すればよいが、例えば、粉剤では約0.5〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%、水和剤では約1〜90重量%程度、好ましくは10〜80重量%、乳剤では約1〜90重量%程度、好ましくは10〜40重量%の有効成分を含有するように製造することが好適である。
【0056】
例えば、乳剤の場合、有効成分である本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)に対して溶剤及び界面活性剤等を混合して原液の乳剤を製造することができ、さらにこの原液を使用に際して所定濃度に水で希釈して施用することができる。水和剤の場合、有効成分のイミダゾリウム塩誘導体(1)、固形担体及び界面活性剤等を混合して原液を製造し、さらにこの原液を使用に際して所定濃度に水で希釈して施用することができる。粉剤の場合、有効成分のイミダゾリウム塩誘導体(1)、固形担体等を混合してそのまま施用することができ、粒剤の場合には、有効成分のイミダゾリウム塩誘導体(1)、固形担体及び界面活性剤等を混合して造粒することにより製造し、そのまま施用することができる。もっとも、上記の各製剤形態の製造方法は上記のものに限定されることはなく、有効成分の種類や施用目的等に応じて当業者が適宜選択することができるものである。
【0057】
本発明の農園芸用殺虫・殺ダニ剤には、有効成分である本発明のイミダゾリウム塩誘導体(1)以外に、他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、昆虫生育調整剤、肥料、土壌改良剤等の任意の有効成分を配合してもよい。
本発明の農園芸用殺殺虫・殺ダニ剤の施用方法は特に限定されるものではなく、茎葉散布、水面施用、土壌処理、種子処理等のいずれの方法でも施用することができる。例えば、茎葉散布又は土壌処理の場合、0.001〜1000ppm、好ましくは0.01〜500ppmの濃度範囲の溶液を10アール当たり0.1〜5000L好ましくは10〜2000L程度の施用量で用いることができる。水面施用の場合の施用量は、通常、有効成分が0.01〜15%の粒剤では10アール当たり0.1〜10Kgである。土壌処理の場合、5〜1000ppmの濃度範囲の溶液を1m当たり1〜10L程度の施用量で用いることができる。種子処理の場合、種子重量1Kg当たり10〜1000ppmの濃度範囲の溶液を10〜100mL程度施用処理することができる。
【実施例】
【0058】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】
実施例−1
【化8】


1−デシルイミダゾール(2.10g,10mmol)のアセトン(10ml)溶液にN,N−ジメチルスルファモイルクロリド(1.44g,10mmol)を加え、12時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去することによって、1−デシル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄淡色液体(3.5g,収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.87(t,J=7.5Hz,3H),1.28〜1.32(m,14H),1.88〜1.91(m,2H),3.00(s,6H),4.28(t,J=7.5Hz,2H),7.21(s,1H),7.48(s,1H),9.30(s,1H).
【0060】
実施例−2から53、実施例−59から67及び実施例−70から96までは実施例−1と同様の操作を行った。
【0061】
実施例−2
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ウンデシルイミダゾリウムクロリドの黄淡色の粘性液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.34(m,16H),1.88〜1.90(m,2H),3.00(s,6H),4.18(t,J=7.3Hz,2H),7.18(s,1H),7.47(s,1H),9.39(s,1H).
【0062】
実施例−3
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの無色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20(s,1H),7.48(s,1H),9.32(s,1H).
【0063】
実施例−4
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−トリデシルイミダゾリウムクロリドの無色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.23〜1.32(m,20H),1.88〜1.92(m,2H),3.02(s,6H),4.20(t,J=7.3Hz,2H),7.20(s,1H),7.47(s,1H),9.19(s,1H).
【0064】
実施例−5
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−テトラデシルイミダゾリウムクロリドの黄淡色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.23〜1.34(m,22H),1.80〜1.85(m,2H),3.09(s,6H),4.18(t,J=7.2Hz,2H),7.18(s,1H),7.47(s,1H),9.39(s,1H).
【0065】
実施例−6
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ペンタデシルイミダゾリウムクリドの白色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.28〜1.33(m,24H),1.84〜1.89(m,2H),3.21(s,6H),4.18(t,J=7.3Hz,2H),7.03(s,1H),7.99(s,1H),9.01(s,1H).
【0066】
実施例−7
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ヘキサデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.34(m,26H),1.88〜1.89(m,2H),3.00(s,6H),4.21(t,J=7.1Hz,2H),7.18(s,1H),7.47(s,1H),9.59(s,1H).
【0067】
実施例−8
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ヘプタデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.24〜1.33(m,28H),1.89〜1.94(m,2H),3.03(s,6H),4.20(t,J=7.0Hz,2H),7.21(s,1H),7.51(s,1H),9.69(s,1H).
【0068】
実施例−9
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−オクタデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.34(m,30H),1.89〜1.93(m,2H),3.03(s,6H),4.20(t,J=7.0Hz,2H),7.18(s,1H),7.47(s,1H),9.59(s,1H).
【0069】
実施例−10
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ノナデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.31〜1.34(m,32H),1.90〜1.93(m,2H),3.00(s,6H),4.21(t,J=7.2Hz,2H),7.27(s,1H),7.51(s,1H),9.63(s,1H).
【0070】
実施例−11
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−イコサデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:98%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.38(m,34H),1.88〜1.93(m,2H),3.00(s,6H),4.23(t,J=7.0Hz,2H),7.37(s,1H),7.53(s,1H),9.99(s,1H).
【0071】
実施例−12
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−メチルイミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ3.03(s,6H),3.50(s,3H),8.08(s,1H),8.21(s,1H),9.56(s,1H).
【0072】
実施例−13
5−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.44(m,18H),1.80〜1.87(m,11H),2.76(t,J=7.0Hz,2H),2.89(s,6H),3.35(t,J=7.0Hz,2H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),5.45(brs,1H),6.80(s,1H),8.90(s,1H).
【0073】
実施例−14
1−[2−(2−エトキシエトキシ)エチル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.20(t,J=7.5Hz,3H),2.88(s,6H),3.49(m,6H),3.88(m,2H),4.51(m,2H),6.70(s,1H),8.90(s,1H),8.29(s,1H),9.05(s,1H).
【0074】
実施例−15
1−(3−クロロアリル)−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ2.85(s,6H),4.55(d,J=5.0Hz,2H),6.10(td,J=5.0and13Hz,1H),6.21(d,J=13Hz,1H),8.95(s,1H)8.30(s,1H),9.30(s,1H).
【0075】
実施例−16
1−(2−{2−[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ2.85(s,6H),3.59〜3.71(m,12H),3.85〜3.90(m,4H),4.57(s,2H),7.26〜7.35(m,7H),9.01(s,1H).
【0076】
実施例−17
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−5−ウンデセン−1−イル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.33(m,2H),1.80〜1.89(m,4H),2.29(t,JHF=7.0Hz,2H),2.85(s,6H),3.88(t,J=5.0Hz,2H),5.44(t,J=13Hz,1H),5.55(d,J=13Hz,1H),8.70(s,1H),8.09(s,1H),9.49(s,1H).
【0077】
実施例−18
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(8,8,9,9,10,10,11,11,11−ノナフルオロ−5−ウンデシン−1−イル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.33〜1.4(m,6H),2.33(t,JHF=7.5Hz,2H),2.85(s,6H),3.78(t,J=3.0Hz,2H),8.73(s,1H),8.09(s,1H),8.67(s,1H).
【0078】
実施例−19
3−(9,9,10,10,11,11,12,12,12−ノナフルオロドデシル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ0.85(m,2H),1.20〜1.28(m,10H),1.80(t,JHF=7.5Hz,2H),2.53(s,6H),4.20(t,J=5.0Hz,2H),7.68(s,1H),7.81(s,1H),9.17(s,1H).
【0079】
実施例−20
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(3−トリデセン−1−イル)イミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.23〜1.32(m,12H),2.05〜2.12(m,2H),2.20〜2.22(m,2H),3.02(s,6H),4.11〜4.15(m,4H),5.34〜5.36(m,1H),5.45〜5.55(m,1H),7.20(s,1H),7.47(s,1H),9.19(s,1H).
【0080】
実施例−21
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(3−ドデシン−1−イル)イミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.26〜1.30(m,16H),2.21〜2.30(m,2H),3.10(s,6H),4.21〜4.30(m,2H),7.20(s,1H),7.70(s,1H),9.00(s,1H).
【0081】
実施例−22
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(5−オクチン−1−イル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.12(t,J=5.2Hz,3H),1.26〜1.30(m,8H),3.10(s,6H),3.72(t,J=4.0Hz,2H),7.30(s,1H),7.60(s,1H),8.70(s,1H).
【0082】
実施例−23
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(7−ペンチルドデシル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:93%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.0Hz,6H),1.23〜1.56(m,27H),3.02(s,6H),3.94(t,J=7.1Hz,2H),6.92(s,1H),7.06(s,1H),9.11(s,1H).
【0083】
実施例−24
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(4−ドデカノイルアミノフェニル)イミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=5.2Hz,3H),1.26〜1.33(m,18H),2.38(t,J=4.0Hz,2H),3.10(s,6H),6.73(d,J=10Hz,2H),7.14(d,J=10Hz,2H),7.30(s,1H),7.80(s,1H),8.90(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0084】
実施例−25
1−[4−(11−ブロモウンデカノイルアミノ)フェニル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの茶色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.23〜1.39(m,12H),1.70〜1.86(m,4H),2.43(t,J=10Hz,2H),3.10(s,6H),3.40(t,J=7.5Hz,2H),6.73(d,J=10Hz,2H),7.17(m,3H),7.80(s,1H),8.90(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0085】
実施例−26
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−[4−(3−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル]イミダゾリウムクロリドの茶色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.03〜1.89(m,16H),2.34(m,1H),3.10(s,6H),7.07(s,1H),7.81(s,1H),8.70(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0086】
実施例−27
1−[4−(1−アダマンチルカルボニルアミノ)フェニル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.71〜1.78(m,6H),1.93〜2.01(m,6H),2.08〜2.11(m,2H),3.10(s,6H),7.07(s,1H),7.70(d,J=10Hz,2H),7.81(s,1H),7.93(d,J=10Hz,2H),8.70(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0087】
実施例−28
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−[(3−オクタノイルアミノ)プロピル]イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=5.0Hz,3H),1.29〜1.35(m,10H),2.13〜2.21(m,2H),2.18(t,J=7.5Hz,2H)3.10(s,6H),3.55(q,J=7.5Hz,2H),4.06(t,J=7.5Hz,2H),5.49(brs,1H),7.20(s,1H),7.47(s,1H),9.67(s,1H).
【0088】
実施例−29
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−[3−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロピル]イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):2.13〜2.20(m,2H),2.38(s,3H),3.10(s,6H),3.55(q,J=7.5Hz,2H),4.06(t,J=7.5Hz,2H),5.49(brs,1H),7.33(s,1H),7.39(d,J=7.5Hz,2H),7.47(s,1H),7.68(d,J=7.5Hz,2H),9.16(s,1H).
【0089】
実施例−30
1−[3−(4−クロロベンゾイルアミノ)プロピル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):2.13〜2.18(m,2H),3.10(s,6H),3.55(q,J=7.5Hz,2H),4.06(t,J=7.5Hz,2H),5.49(brs,1H),7.33(s,1H),7.41(d,J=5.0Hz,2H),7.77(s,1H),7.80(d,J=5.0Hz,2H),9.41(s,1H).
【0090】
実施例−31
1−(12−ブロモドデシル)−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.26〜1.75(m,20H),3.10(s,6H),3.43(t,J=7.0Hz,2H),3.92(t,J=7.5Hz,2H),7.10(s,1H),7.81(s,1H),8.87(s,1H).
【0091】
実施例−32
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(12−ヒドロキシドデシル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.26〜1.75(m,20H),3.10(s,6H),3.63(t,J=6.8Hz,2H),3.92(t,J=7.0Hz,2H),7.10(s,1H),7.81(s,1H),8.99(s,1H).水酸基のプロトンは帰属できなかった。
【0092】
実施例−33
1−[3−(4−シアノベンゾイルアミノ)プロピル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):2.13〜2.19(m,2H),3.10(s,6H),3.50(q,J=7.5Hz,2H),4.08(t,J=7.5Hz,2H),5.49(brs,1H),7.06(s,1H),7.48(s,1H),7.75(d,J=10Hz,2H),7.88(d,J=10Hz,2H),9.41(s,1H).
【0093】
実施例−34
1−[3−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)プロピル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):2.13(m,2H),3.10(s,6H),3.50(q,J=7.5Hz,2H),4.08(t,J=7.5Hz,2H),5.49(brs,1H),7.06(s,1H),7.32(dd,J=2.5and7.5Hz,1H),7.40(d,J=2.5Hz,1H),7.54(s,1H),7.61(d,J=7.5Hz,1H),9.41(s,1H).
【0094】
実施例−35
1−(12−クロロドデシル)−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.26〜1.75(m,20H),3.10(s,6H),3.53(t,J=7.5Hz),3.92(t,J=7.5Hz),7.10(s,1H),7.81(s,1H),8.87(s,1H).
【0095】
実施例−36
1−(12−シアノドデシル)−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.26〜1.75(m,20H),2.34(t,J=7.5Hz),3.10(s,6H),3.92(t,J=7.5Hz,2H),7.09(s,1H),7.81(s,1H),8.87(s,1H).
【0096】
実施例−37
1−[12−(ジエトキシホスホリル)ドデシル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.26〜1.82(m,28H),3.10(s,6H),3.89〜4.13(m,6H),7.1(s,1H),7.67(s,1H),9.54(s,1H).
【0097】
実施例−38
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニルメチル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ3.10(s,6H),3.86(s,2H),5.17(s,2H),7.00〜7.38(m,11H),9.67(s,1H).
【0098】
実施例−39
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−[10−(3−フェノキシベンジルオキシカルボニル)デシル]イミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ2.25(t,J=7.5,2H)1.53〜1.74(m,16H),3.10(s,6H),3.65(t,J=6.5Hz,2H),5.17(s,2H),7.04〜7.29(m,11H),9.35(s,1H).
【0099】
実施例−40
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの無色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.34〜1.49(m,18H),1.83〜1.88(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20〜7.39(m,6H),7.48(s,1H).
【0100】
実施例−41
2−(4−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの無色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.99(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20(d,J=8.0Hz,2H),7.43(d,J=8.0Hz,2H),7.48(s,1H),7.56(s,1H).
【0101】
実施例−42
2−(3−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.33〜1.39(m,18H),1.84〜1.99(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.21〜7.40(m,5H),7.86(s,1H).
【0102】
実施例−43
2−(2−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.81〜1.98(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.15〜7.36(m,5H),7.90(s,1H).
【0103】
実施例−44
2−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの無色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.30〜1.41(m,27H),1.83〜1.98(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20(d,J=7.5Hz,2H),7.43(d,J=7.5Hz,2H),7.48(s,1H),7.56(s,1H).
【0104】
実施例−45
5−ブロモ−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=5.0Hz,3H),1.25〜1.30(m,18H),1.83〜1.90(m,2H),2.89(s,6H),3.91(t,J=7.2Hz,2H),7.00(s,1H),9.02(s,1H).
【0105】
実施例−46
4−ブロモ−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:98%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.89(t,J=5.0Hz,3H),1.25〜1.30(m,18H),1.81〜1.90(m,2H),2.99(s,6H),3.89(t,J=7.2Hz,2H),7.52(s,1H),10.0(s,1H).
【0106】
実施例−47
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−フェニルイミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体(収率:98%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.87(t,J=5.0Hz,3H),1.23〜1.31(m,18H),1.88〜1.91(m,2H),2.99(s,6H),3.94(t,J=7.0Hz,2H),7.19〜7.36(m,5H),7.49(s,1H),9.12(s,1H).
【0107】
実施例−48
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−4−フェニルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:80%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=5.0Hz,3H),1.23〜1.32(m,18H),1.89〜1.91(m,2H),3.00(s,6H),3.94(t,J=7.0Hz,2H),7.19〜7.36(m,5H),7.97(s,1H),9.00(s,1H).
【0108】
実施例−49
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−4,5−ジフェニル−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=4.0Hz,3H),1.17〜1.28(m,18H),1.58〜1.66(m,2H),3.02(s,6H),3.77(t,J=7.1Hz,2H),7.11〜7.60(m,10H),9.00(s,1H).
【0109】
実施例−50
1−[6−(2−エトキシエトキシ)ヘキシル]−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ1.22(t,J=7.5Hz,3H),1.38〜1.48(m,2H),1.60〜1.68(m,2H),1.87〜1.97(m,2H),3.00(s,6H),3.41〜3.50(m,10H),7.81(s,1H),7.91(s,1H),9.00(s,1H).
【0110】
実施例−51
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−ヒドロキシメチル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの黄色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.34〜1.47(m,18H),1.84〜1.97(m,2H),2.99(s,6H),3.94(t,J=7.2Hz,2H),4.64(s,2H),6.97(s,1H),7.44〜7.53(m,5H).水酸基のプロトンは帰属できなかった。
【0111】
実施例−52
5−クロロメチル−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの黄色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=5.0Hz,3H),1.34〜1.44(m,18H),1.84〜1.95(m,2H),2.99(s,6H),3.94(t,J=7.2Hz,2H),4.55(s,2H),6.97(s,1H),7.44〜7.53(m,5H).
【0112】
実施例−53
4−[2−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)エチルチオ]−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−メチルイミダゾリウムクロリドの褐色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86〜0.91(m,9H),1.25〜1.38(m,8H),1.64(m,1H),2.55(t,J=7.5Hz,2H),2.79(t,J=7.5Hz,2H),2.99(s,6H),3.97(d,J=5.0Hz,2H),7.20(s,1H),8.20(s,1H).
【0113】
実施例−54
【化9】


1−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾール(1.75g,10mmol)にトリフルオロメタンスルホン酸ドデシル(3.18g,10mmol)を加え、12時間室温で攪拌することによって、1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネートの無色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),3.00(s,6H),4.24(t,J=7.2Hz,2H),7.22(s,1H),7.55(s,1H),9.46(s,1H).
【0114】
実施例−55
【化10】


1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリド(1.75g,10mmol)の水溶液(5ml)に硝酸銀(1.68g,10mmol)を加え、12時間室温で攪拌した。得られた反応混合物をろ過し、ろ液から溶媒をエバポレーターで減圧留去することにより1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムナイトレートの黒褐色の粘性固体(3.25g,9.4mmol、収率:94%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),3.01(s,6H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),7.28(s,1H),7.88(s,1H),9.33(s,1H).
【0115】
実施例−56
【化11】


1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリド(1.75g,10mmol)の水溶液(5ml)に酢酸銀(1.66g,10mmol)を加え、12時間室温で攪拌した。得られた反応混合物をろ過し、ろ液から溶媒をエバポレーターで減圧留去することにより1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムアセテートの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.88(s,3H),3.01(s,6H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),7.28(s,1H),7.88(s,1H),9.13(s,1H).
【0116】
実施例−57
【化12】


1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリド(1.75g,10mmol)の水溶液(5ml)にヘキサフルオロリン酸の60%水溶液(5mmol)を加え、12時間室温で攪拌した。得られた反応混合物をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することにより1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファートの白色の粘性固体(2.88g,収率:80%)を得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ0.87(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.34(m,18H),1.77〜1.81(m,2H),2.98(s,6H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),7.28(s,1H),7.88(s,1H),9.22(s,1H).
【0117】
実施例−58
【化13】


1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリド(1.75g,10mmol)のメタノール溶液(10ml)にテトラフルオホウ酸ナトリウム(1.10g,10mmol)を加え、12時間室温で攪拌した。得られた反応混合物をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することにより1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムテトラフルオロボレートの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ0.87(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.34(m,18H),1.77〜1.81(m,2H),2.99(s,6H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),7.18(s,1H),7.56(s,1H),9.88(s,1H).
【0118】
実施例−59
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−2−メチル−3−ウンデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性個体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,16H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),3.68(s,3H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.11(s,1H),8.12(s,1H).
【0119】
実施例−60
1−ドデシル−3−(N−エチル−N−メチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.01(t,J=7.5Hz,3H),1.38〜1.41(m,18H),1.83〜1.90(m,2H),2.60(q,J=7.5Hz,2H),3.03(s,3H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),7.18(s,1H),7.84(s,1H),9.71(s,1H).
【0120】
実施例−61
1−ドデシル−3−(N−エチル−N−メチルスルファモイル)−2−メチルイミダゾリウムクロリドの茶色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.01(t,J=7.5Hz,3H),1.38〜1.41(m,18H),1.83〜1.90(m,2H),2.35(s,3H),2.60(q,J=7.5Hz,2H),3.00(s,3H),4.33(t,J=7.5Hz,2H),7.21(s,1H),7.99(s,1H).
【0121】
実施例−62
1−ドデシル−3−(1−ピロロジノスルホニル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.79〜1.84(m,6H),2.88〜3.12(m,10H),4.23(t,J=7.5Hz,2H),7.28(s,1H),7.88(s,1H),9.33(s,1H).
【0122】
実施例−63
1−ドデシル−2−メチル−3−(1−ピロロジノスルホニル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.79〜1.84(m,6H),2.88〜3.12(m,13H),4.27(t,J=7.5Hz,2H),7.55(s,1H),8.21(s,1H).
【0123】
実施例−64
1−ブチル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)−2−メチルイミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.95(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.41(m,2H),1.85〜1.91(m,2H),2.48(s,3H),2.82(s,6H),4.32(t,J=7.5Hz,2H),7.95(s,1H),8.52(s,1H).
【0124】
実施例−65
1−ジメチルスルファモイル−3−[4−(2−ピリジルカルボニル)アミノフェニル]イミダゾリウムクロリドの茶色の液体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ3.05(s,6H),7.04(s,1H),7.66〜7.70(m,4H),8.07〜8.11(m,4H),8.45(s,1H),8.87(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0125】
実施例−66
1−ブチル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの褐色の液体(収率:92%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.95(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.41(m,2H),1.85〜1.91(m,2H),2.82(s,6H),4.32(t,J=7.5Hz,2H),7.29(s,1H),7.45(s,1H),9.42(s,1H).
【0126】
実施例−67
1−ブチル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.95(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.41(m,2H),1.85〜1.91(m,2H),2.82(s,6H),4.32(t,J=7.5Hz,2H),7.20〜7.31(m,6H),7.96(s,1H).
【0127】
実施例−68
実施例58と同様にして、臭化ナトリウムを反応させることによって1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムブロミドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.21(s,1H),7.46(s,1H),9.22(s,1H).
【0128】
実施例−69
実施例58と同様にして、ヨウ化ナトリウムを反応させることによって1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムヨージドの黒褐色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.87(t,J=7.5Hz,3H),1.33〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),4.23(t,J=7.2Hz,2H),7.21(s,1H),7.46(s,1H),9.56(s,1H).
【0129】
実施例−70
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−メチルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.48(s,3H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.21(s,1H),7.58(s,1H).
【0130】
実施例−71
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−2−イソプロピル−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.47(s,3H),1.50(s,3H),1.83〜1.85(m,2H),3.15〜3.17(m,1H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20(s,1H),7.48(s,1H).
【0131】
実施例−72
2−シクロヘキシル−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.89(m,28H),1.83〜1.85(m,2H),2.30〜2.39(m,1H)2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.21(s,1H),7.58(s,1H).
【0132】
実施例−73
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−(1−ヒドロキシ−3−ブテニル)イミダゾリウムクロリドの褐色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜2.01(m,4H),3.01(s,6H),4.56(m,1H),4.32(t,J=7.2Hz,2H),4.91〜5.03(m,2H),5.80〜5.83(m,1H)7.28(s,1H),7.56(s,1H).水酸基のプロトンは帰属できなかった。
【0133】
実施例−74
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−(1−ヒドロキシ−3−ブチニル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.83(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.98(m,3H),3.01〜3.11(m,8H),4.30〜4.44(m,3H),7.28(s,1H),7.99(s,1H).水酸基のプロトンは帰属できなかった。
【0134】
実施例−75
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−(2−ピリジル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.24〜1.28(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),4.66(t,J=7.5Hz,2H),7.16(s,1H),7.32〜7.40(m,2H),7.86〜7.93(m,1H),8.49〜8.65(m,2H).
【0135】
実施例−76
5−シアノメチル−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの黒褐色の液体(収率:98%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.44(m,18H),1.84〜1.95(m,2H),2.99(s,6H),3.94(t,J=7.2Hz,2H),3.72(s,2H),6.97(s,1H),7.44〜7.53(m,5H).
【0136】
実施例−77
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−メトキシメチル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの茶色の液体(収率:99%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.39(m,18H),1.81〜1.96(m,2H),3.01(s,6H),3.01(s,3H),3.94(t,J=7.2Hz,2H),4.63(s,2H),6.97(s,1H),7.44〜7.53(m,5H).
【0137】
実施例−78
4−[(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)エチル]−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.85(m,2H),2.89(s,6H),3.10(t,J=7.0Hz,2H),3.72(t,J=7.0Hz,2H),3.99(t,J=7.2Hz,2H),7.21(s,1H),7.68〜7.71(m,3H),9.22(s,1H).アミドのプロトンは帰属できなかった。
【0138】
実施例−79
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−(1−ヒドロキシ−3−ブテニル)イミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.38(m,18H),1.85〜2.11(m,4H),4.56(m,1H),3.00(s,6H),4.33(t,J=7.2Hz,2H),4.89〜5.05(m,2H),5.81〜5.83(m,1H),7.29(s,1H),9.31(s,1H).
【0139】
実施例−80
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−(1−ヒドロキシ−3−ブチニル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.82(t,J=7.5Hz,3H),1.29〜1.39(m,18H),1.74〜1.80(m,3H),2.98〜3.07(m,8H),4.31〜4.41(m,3H),7.33(s,1H),8.79(s,1H).水酸基のプロトンは帰属できなかった。
【0140】
実施例−81
5−(2−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.84〜1.99(m,2H),2.99(s,6H),4.09(t,J=7.2Hz,2H),7.38〜7.41(m,5H),9.55(s,1H).
【0141】
実施例−82
5−(3−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.37(m,18H),1.84〜1.99(m,2H),2.98(s,6H),4.07(t,J=7.0Hz,2H),7.15〜7.41(m,5H),9.32(s,1H).
【0142】
実施例−83
5−(4−ブロモフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の固体(収率:98%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.99(m,2H),2.89(s,6H),4.05(t,J=7.5Hz,2H),7.35(d,J=8.0Hz,2H),7.44(d,J=8Hz,2H),7.48(s,1H),8.46(s,1H).
【0143】
実施例−84
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−(p−トリル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,18H),1.83〜1.99(m,2H),2.48(s,3H),2.89(s,6H),4.04(t,J=7.5Hz,2H),7.12(d,J=8.0Hz,2H),7.34(d,J=8.0Hz,2H),7.88(s,1H),8.89(s,1H).
【0144】
実施例−85
5−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体(収率:91%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.87(t,J=7.5Hz,3H),1.35〜1.40(m,27H),1.80〜1.87(m,2H),2.89(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),7.20(d,J=7.5Hz,2H),7.43(d,J=7.5Hz,2H),7.45(s,1H),9.32(s,1H).
【0145】
実施例−86
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−メトキシカルボニル−2−フェニルイミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体(収率:89%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.24〜1.34(m,18H),1.80〜1.87(m,2H),2.89(s,6H),3.91(s,3H),3.99(t,J=7.2Hz,2H),7.43〜7.56(m,5H),7.73(s,1H).
【0146】
実施例−87
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−5−ホルミルイミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.88(t,J=7.5Hz,3H),1.25〜1.30(m,18H),1.80〜1.85(m,2H),2.97(s,6H),4.25(t,J=7.2Hz,2H),8.00(s,1H),9.10(s,1H),9.94(s,1H).
【0147】
実施例−88
4−(2−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.36〜1.39(m,18H),1.84〜1.99(m,2H),3.00(s,6H),4.07(t,J=7.2Hz,2H),7.39〜7.54(m,5H),8.44(s,1H).
【0148】
実施例−89
4−(3−クロロフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.32〜1.37(m,18H),1.84〜1.99(m,2H),2.98(s,6H),4.00(t,J=7.0Hz,2H),7.25〜7.45(m,5H),9.00(s,1H).
【0149】
実施例−90
4−(4−ブロモフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの黄色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.31〜1.38(m,18H),1.83〜2.02(m,2H),2.99(s,6H),4.01(t,J=7.5Hz,2H),7.40(d,J=8.0Hz,2H),7.49(d,J=8.0Hz,2H),7.48(s,1H),8.88(s,1H).
【0150】
実施例−91
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシル−4−(p−トリル)イミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.31〜1.38(m,18H),1.83〜2.02(m,2H),2.33(s,3H),2.99(s,6H),4.01(t,J=7.5Hz,2H),7.31(d,J=8.0Hz,2H),7.45(d,J=8.0Hz,2H),7.55(s,1H),8.57(s,1H).
【0151】
実施例−92
4−(4−tert−ブチルフェニル)−1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ドデシルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.85(t,J=7.5Hz,3H),1.25〜1.42(m,27H),1.77〜2.05(m,2H),2.99(s,6H),4.00(t,J=7.5Hz,2H),7.30(d,J=7.5Hz,2H),7.69(d,J=7.5Hz,2H),7.48(s,1H),8.64(s,1H).
【0152】
実施例−93
1−ベンジル−3−(N,N−ジメチルスルファモイル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ3.02(s,6H),5.55(s,2H),7.05〜7.70(m,7H),9.02(s,1H).
【0153】
実施例−94
1−(4−クロロベンジル)−3−ジメチルスルファモイルイミダゾリウムクロリドの白色の粘性固体を定量的に得た。H−NMR(DMSO−d,TMS,ppm):δ3.02(s,6H),5.43(s,2H),7.23〜7.63(m,6H),8.84(s,1H).
【0154】
実施例−95
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(2−ドデセニル)イミダゾリウムクロリドの黒褐色の粘性固体(収率:89%)を得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.34〜1.39(m,14H),1.95〜2.15(m,2H),3.01(s,6H),4.58(d,J=7.5Hz,2H),5.56(m,2H),7.28(s,1H),7.88(s,1H),9.33(s,1H).
【0155】
実施例−96
1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−(2−ドデシニル)イミダゾリウムクロリドの黄色の液体を定量的に得た。H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ0.82(t,J=7.5Hz,3H),1.30〜1.39(m,14H),1.85〜1.90(m,2H),3.01(s,6H),4.42(s,2H),7.28(s,1H),7.94(s,1H),9.01(s,1H).
【0156】
上記実施例に例示した方法によって合成した本発明にかかるイミダゾリウム塩誘導体を下記表−1にまとめて例示した。
【0157】
【表1(1)】

【0158】
【表1(2)】

【0159】
【表1(3)】

【0160】
【表1(4)】

【0161】
【表1(5)】

【0162】
【表1(6)】

【0163】
以下、本発明の農園芸用殺虫・殺ダニ剤の製剤例及び試験例を示す。なお、各試験に供試した化合物No.は上記表−1の化合物No.に対応する。
【0164】
製剤例−1:水和剤
本発明化合物を20重量部、カープレックス#80(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社、商品名)20重量部、STカオリンクレー(カオリナイト、土屋カオリン社、商品名)52重量部、ソルポール9047K(アニオン性界面活性剤、東邦化学株式会社、商品名)5重量部、ルノックスP65L(アニオン性界面活性剤、東邦化学株式会社、商品名)3重量部を配合し、均一に混合粉砕して、有効成分20重量%の水和剤を得た。
【0165】
製剤例−2:粉剤
本発明化合物を2重量部、クレー(日本タルク社製)93重量部、カープレックス#80(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社、商品名)5重量部を均一に混合粉砕して、有効成分2重量%の粉剤を製造した。
【0166】
製剤例−3:乳剤
本発明化合物を10重量部に、ジメチルスルホキシド85重量部を添加溶解し、これにソルポール2925(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤の混合物、東邦化学株式会社、商品名)5重量部を加えて、有効成分10重量%の乳剤を得た。
製剤例−4:フロアブル剤
本発明化合物を30重量部とソルポール9047K(同上)5重量部、ソルボンT−20(非イオン性界面活性剤、東邦化学株式会社、商品名)3重量部、エチレングリコール8重量部及び水44重量部をダイノミル(シンマルエンタープライゼス社製)で湿式粉砕し、このスラリー状混合物に1重量%キサンタンガム(天然高分子)水溶液10重量部を加え、よく混合粉砕して、有効成分30重量%のフロアブル剤を得た。
【0167】
試験例−1:コナガの幼虫に対する殺虫効果
製剤例−3の処方に従って製造した本発明の殺虫剤(乳剤)の水希釈液中に、キャベツ切葉(4cm×4cm)を1分間浸漬した。浸漬後風乾し、プラスチックカップ(内径7cm)にいれ、このカップ内にコナガの3令幼虫を5頭放虫した。放虫6日後の生存虫数と死亡虫数を調査し、殺虫率(%)を求めた。結果を表−2に示す。
【0168】
[表2]
表−2.コナガの幼虫に対する殺虫効果
化合物No. 濃度(ppm) 殺虫率(%)
43 500 60
7 500 80
225 500 100
229 500 100
233 500 80
126 500 100
159 500 80
228 500 100
230 500 100
231 500 100
232 500 100
224 500 100
40 500 80
167 500 100
166 500 80
160 500 80
217 500 80
216 500 80
214 500 100
213 500 80
46 500 80
45 500 60
47 500 60
51 500 80
90 500 80
112 500 60
26 500 60
211 500 100
【0169】
試験例−2:ナミハダニの成虫に対する殺ダニ効果
直径9cmのシャーレに水で湿らせたスポンジを入れ、その上に濾紙を置き、さらにその上にインゲン葉切片(直径5cmの円形)を置いた。そのインゲン葉に20頭のナミハダニ雌成虫を放虫した。製剤例−3の処方に従って製剤した本発明の殺ダニ剤(乳剤)を水で所定濃度に希釈した液(10mL)を、上記のインゲン葉上にスプレーガンを用いて散布した。処理48時間後に成虫の生死を調査し殺ダニ率(%)を求めた。結果を表−3に示す。
【0170】
[表3]
表−3.ナミハダニ成虫に対する殺ダニ効果
化合物No. 濃度(ppm) 殺ダニ率(%)
8 500 70
6 500 79
229 500 94
85 500 78
3 500 80
201 500 93
212 500 76
230 500 100
224 500 95
260 500 100
252 500 90
18 500 100
45 500 100
47 500 100
51 500 100
48 500 100
【0171】
試験例−3:ナミハダニの卵及び孵化幼虫に対する殺ダニ効果
直径9cmのシャーレに水で湿らせたスポンジを入れ、その上に濾紙を置き、さらにその上にインゲン葉切片(直径5cmの円形)を置いた。そのインゲン葉に5頭のナミハダニ雌成虫を放虫した。放虫後24時間インゲン葉に産卵させ、その後、雌成虫を除去した。製剤例−3の処方に従って製剤した本発明の殺ダニ剤(乳剤)を水で所定濃度に希釈した液(10mL)を、上記のインゲン葉にスプレーガンを用いて散布した。処理7日後に死亡虫数(未孵化卵及び孵化後死亡幼虫)と生存虫数を調査し死亡率(%)を求めた。結果を表−4に示す。
【0172】
[表4]
表−4.ナミハダニ卵及び孵化幼虫に対する殺ダニ効果
化合物No. 濃度(ppm) 死亡率(%)
43 500 100
6 500 89
229 500 100
3 500 97
159 500 76
212 500 82
230 500 93
224 500 74
47 500 100
51 500 100
48 500 100

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】


(式中、Rは水素原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、炭素数1から6のアルキルチオ基、フェニル基、又はピリジル基を表し、これらの基はハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシイミノ基、アルコキシ基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、フェニル基、ピリジル基、シアノ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又はホルミル基を表し、これらの基は水酸基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシイミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基で置換されていてもよい。Rは炭素数1から28のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から28のアルケニル基、炭素数3から28のアルキニル基、又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子、アルコキシ基、スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、水酸基、シアノ基、ホスホリル基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアルコキシ基で置換されていてもよい。また、R及びRは結合する窒素原子と一体となって複素環を形成してもよい。Xはハロゲン化物イオン、PF、BF、NO、CHCO、CFCO、CCO、CHSO、CSO、CFSO、CSO、4−CF−CSO、4−NO−CSO、CBF又は(CN)を示す。)で示されるイミダゾリウム塩誘導体(ただし、Rが水素原子もしくはメチル基であり、かつ、R及びRがそれぞれ水素原子であり、かつ、Rがメチル基であり、かつ、XがCFSOであるものを除く)。
【請求項2】
が、(i)水素原子、(ii)炭素数1から12のアルキル基、(iii)炭素数3から12のアルケニル基、(iv)炭素数3から12のアルキニル基、(v)フェニル基、又は(vi)ピリジル基(なお、Rの(ii)〜(vi)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)炭素数1から12のアルキル基、(iv)炭素数3から12のアルケニル基、(v)炭素数3から12のアルキニル基、(vi)フェニル基、(vii)炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又は(viii)ホルミル基(なお、Rの(iii)〜(vii)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)水素原子、(ii)ハロゲン原子、(iii)フェニル基、又は(iv)炭素数1から6のアルキルチオ基(なお、Rの(iii)及び(iv)の基はそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基もしくは炭素数1から12のアルキル基で置換されていてもよい)であり、
が、(i)炭素数1から28のアルキル基、(ii)炭素数3から28のアルケニル基、(iii)炭素数3から28のアルキニル基、(iv)フェニル基、又は(v)炭素数7から13のアラルキル基(なお、Rの(i)〜(v)の基はそれぞれ、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ホスホリル基もしくはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)であり、
及びRが、各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となって複素環を形成しており、
が、Cl、Br、I、CH3CO2、NO3、PF、BF又はCFSOである請求項1に記載のイミダゾリウム塩誘導体。
【請求項3】
が、水素原子、炭素数1から12のアルキル基又は炭素数1から12のアルキル基で置換されてもよいフェニル基であり、
が、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基であり、
が、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子もしくは炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又はアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキルチオ基であり、
が、ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数1から28のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルキニル基であり、
及びRが、各々独立に炭素数1から12のアルキル基もしくはR及びRが結合する窒素原子と一体となってピロリジン環を形成しており、
が、Cl、Br、I、PF、BF又はCFSOである請求項1に記載のイミダゾリウム塩誘導体。
【請求項4】
が、ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基で置換されていてもよい炭素数1から28のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルケニル基又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数3から28のアルキニル基である請求項1に記載のイミダゾリウム塩誘導体。
【請求項5】
一般式(2)
【化2】


(式中、R、R、R及びRは請求項1に記載の意味と同じ意味を表す。)で表されるイミダゾール誘導体と、一般式(3)
【化3】


(式中、R及びRは請求項1に記載の意味と同じ意味を表し、Xaはハロゲン原子を表す。)で表されるハロゲン化スルファモイル誘導体を反応させる工程を特徴とする、一般式(1Xa)
【化4】


(式中、R、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。Xaはハロゲン化物イオンを表す。)で示されるイミダゾリウム塩誘導体の製造方法。
【請求項6】
一般式(5)
【化5】


(式中、R、R、R、R、Rは請求項1に記載の意味と同じ意味を表す。)
で表されるスルファモイルイミダゾール誘導体と、一般式(6)
【化6】


(式中、R4aは請求項1におけるRと同じ意味を表し、Yは置換されていてもよい炭素数1から12のアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。)
で表されるスルホネート誘導体とを反応させる工程を特徴とする、一般式(1Y)
【化7】


(式中、R、R、R、R4a、R、R、Yは前記と同じ意味を表す。)で示されるイミダゾリウム塩誘導体の製造方法。
【請求項7】
一般式(1)
【化8】


(式中、Rは水素原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、炭素数1から6のアルキルチオ基、フェニル基、又はピリジル基を表し、これらの基はハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシイミノ基、アルコキシ基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から12のアルケニル基、炭素数3から12のアルキニル基、フェニル基、ピリジル基、シアノ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のアルコキシカルボニル基、又はホルミル基を表し、これらの基は水酸基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシイミノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基で置換されていてもよい。Rは炭素数1から28のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、炭素数3から28のアルケニル基、炭素数3から28のアルキニル基、又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子、アルコキシ基、スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、水酸基、シアノ基、ホスホリル基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。R及びRは各々独立に炭素数1から12のアルキル基、炭素数7から13のアラルキル基、又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアルコキシ基で置換されていてもよい。また、R及びRは結合する窒素原子と一体となって複素環を形成してもよい。Xはハロゲン化物イオン、PF、BF、NO、CHCO、CFCO、CCO、CHSO、CSO、CFSO、CSO、4−CF−CSO、4−NO−CSO、CBF又は(CN)を示す。)で示されるイミダゾリウム塩誘導体を有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤。

【公開番号】特開2011−201805(P2011−201805A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69898(P2010−69898)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000173762)公益財団法人相模中央化学研究所 (151)
【出願人】(000124269)科研製薬株式会社 (18)
【Fターム(参考)】