Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
スルフォニルチオフェンポリマー又はオリゴマー化合物及びその製造法
説明

スルフォニルチオフェンポリマー又はオリゴマー化合物及びその製造法

【課題】熱や酸化に対する耐性が高く、各種溶媒に対する溶解性や分散性を改善したスルフォニルチオフェンポリマーまたはオリゴマー化合物の提供。
【解決手段】下記一般式[25]で表されるスルフォニルチオフェンポリマー又はオリゴマー化合物。


〔R3,R3',R5,R6は、互いに独立して炭素数1〜20アルキル基等を、m'',n'',o'',m,n,o,p',pはそれぞれ独立して0又は1以上の整数を表し、m''+n''+o''≧1かつ50<m''+n''+o''+p'<5,000を満足し、m+n+o≧1かつ1≦m+n+o+p≦50を満足し、Zは、2価のチオフェン誘導体基など、Y1,Y2は、互いに独立して1価のチオフェン誘導体基などである。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルフォニルチオフェンポリマー又はオリゴマー化合物及びその製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、π共役系を有する芳香族化合物及び複素環化合物は、その発光特性、電子又はホールの輸送特性から、有機エレクトロルミネッセンス素子、電池、半導体などの様々な電子デバイスに利用されている。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、高分子系デバイスと低分子系デバイスとに大別されるが、特に低分子系デバイスでは、適切なキャリア易動度及び蛍光発光特性が要求されることから、π共役系化合物の誘導体展開において自由にそのバンドギャップを変化させることが要求されている。また、これらはその膜特性も重要であり、特に安定なアモルファス膜を形成することが要求されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、特許文献1参照)。
【0003】
電池では、化合物の酸化還元電位のコントロールが要求されている(例えば、非特許文献4参照)。特に、電池用の電極活物質は、その酸化還元電位を電解液の分解電圧以内にする必要があることから、酸化還元電位のコントロールが重要な課題とされている。
半導体では、狭バンドギャップ化を達成するためπ共役系高分子の検討が一般に行われている。しかし、π共役系高分子は、一般的に溶剤への溶解性が低いため扱い難く、構造制御が難しいという問題がある。
また、バンドギャップを狭くする別の方法として、π共役系を2次元的に広げる方法があるが(非特許文献5、非特許文献6参照)、これらの材料も溶剤に不溶で取り扱いが難しい。
さらに、一般的なπ共役系高分子は、ドーピングにより不純物半導体としての挙動が得られるが、1つの物質でp型、n型の半導体を安定に作成することは難しい。
【0004】
導電性高分子としては、アニリン又はアニリン誘導体の重合体が汎用されている。これらの重合体は、通常、電解重合法や化学重合法によって合成されるが、導電性を付与するためルイス酸などがドープされている。このアニリン重合体は、水や有機溶剤に分散させてワニスとし、これをスピンコートで基板等に塗布し、薄膜化することで、非常に高い導電率を示すことが報告されている(特許文献2参照)。
しかし、アニリン重合体は空気中の酸素による酸化に弱く、酸化の度合いによってその導電率が著しく損なわれるなどの欠点がある。しかも、重合時に発がん性化合物であるベンチジンが副生物として混入することも指摘されている(非特許文献5、非特許文献7参照)。
また、導電性高分子としてピロールの重合体も知られているが、これに関してもアニリン重合体同様、不溶、不融であることから膜形成し難いという問題がある。
【0005】
ところで、ポリチオフェン化合物は、一般的に有機又は水溶媒への分散性、溶解性に乏しく、重合膜、分散液、溶液にすることが困難である。プロセス面に鑑みれば、分散性及び溶解性の低さは導電性高分子材料としての応用を行う場合に大きな問題となる。
この対策として、チオフェンモノマーの3位に炭化水素基を導入することで、対応するポリチオフェンの有機溶媒に対する溶解度を向上させることが行われている(特許文献3参照)。
【0006】
また、バイエルでは、(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン及びその誘導体に関してポリスチレンスルホン酸をドーパントに用いて酸化重合し、水溶性化した導電性高分子ワニスを報告している(特許文献4参照)。
しかし、ポリチオフェン系導電性高分子は、安定分散し得る固形分濃度が極めて低く、被膜膜厚のコントロールが難しいという問題がある。
このように、従来知られている導電性高分子は、その物性上導電性薄膜とするにあたって各種の問題を有していることから、これらの問題を解決し得る可能性を持った新たな材料が求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ポリマー(Polymer)、英国、1983年、24巻、p.748
【非特許文献2】ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)、1986年、25巻、p.775
【非特許文献3】アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)、米国、1987年、51巻、p.913
【非特許文献4】電気化学及び工業物理化学、1986年、54巻、p.306
【非特許文献5】シンセティック メタルズ(Synthetic Metals)、米国、1995年、69巻、p.599−600
【非特許文献6】ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(Journal of the American Chemical Society)、米国、1995年、117巻25号、p.6791−6792
【非特許文献7】NEDO 図書資料室 導電性高分子材料の研究開発 成果報告書 平成元年3月、p.218−251
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,356,429号明細書
【特許文献2】米国特許第5,720,903号明細書
【特許文献3】特開2003−221434号公報
【特許文献4】特開2002−206022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱や酸化に対する耐性が高く、各種溶媒に対する溶解性や分散性を改善し得る、スルフォニルチオフェンポリマー又はオリゴマー化合物及びその製造法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するため、熱や酸化に対して耐性が高いチオフェン骨格に着目し、さらに各種溶媒への溶解性や分散特性の向上を目標に新しい分子構造を有するチオフェン化合物の探索研究を行った。
具体的には、本発明者らは、従来報告例のないスルフォニル基を有するチオフェン化合物に着目し、その製造法としてスルファニル基を有するチオフェン化合物から酸化反応を経てスルフォニル基を有するチオフェン化合物を得る酸化反応を検討した。その過程において、種々の酸化反応系を検討したが、反応系が多成分系になる、もしくは反応が完結しないために収率が低いという問題点があるため、実用的な製造法を見出すことは困難であった。例えば、3,4−ビス(ブチルスルファニル)チオフェン1aを酸化して3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)チオフェン2aを得る下記酸化反応において、塩化メチレン/水二相系で、酸化剤として過マンガン酸カリウムを用いた場合、目的物は得られず、原料回収が77%であった。同様に、メタノール溶媒系で、酸化剤として過酸化水素水を用いた場合も目的物は得られず、原料回収が69%であった。
【0011】
【化1】

【0012】
【表1】

【0013】
そこで、本発明者らは、上記酸化反応系に加える添加剤について鋭意検討を重ねた結果、酸化剤と金属触媒とを併用することで、効率的かつ選択的にスルファニル基の酸化反応が進行するという知見を得、スルフォニル基を有するチオフェン化合物の実用的な製造法を見出すとともに、優れた耐熱性を有し、有機溶媒への溶解性又は分散性が従来品に比べ良好で、導電性高分子としての用途が期待されるスルフォニル基を有するチオフェンモノマー及びオリゴマーを見出し、本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明は、
1. 式[25]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンポリマー化合物、
【化2】

〔式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、R4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。m''、n''及びo''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、p'は0又は1以上の整数を表し、m''+n''+o''≧1、かつ、50<m''+n''+o''+p'<5,000を満足し、Zは、下記式[3]〜[11]から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、
【化3】

(式中、R8〜R30は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表し、R31は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、前記と同じ意味を表す。)Y1及びY2は、互いに独立して、下記式[12]〜[15]から選ばれる少なくとも1種の1価の有機基である。
【化4】

(式中、R3〜R7及びZは、前記と同じ意味を表す。Qは、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端であり、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)〕
2. 前記Zが、前記式[3]で表される2価の有機基である1のスルフォニルチオフェンポリマー化合物、
3. 式[26]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンポリマー化合物、
【化5】

(式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、R4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表し、m'''、n'''及びo'''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、50<m'''+n'''+o'''<5,000を満足する。ただし、当該スルフォニルチオフェンポリマー化合物の両末端は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)
4. 式[2]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物、
【化6】

〔式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、R4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。m、n及びoは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、pは0又は1以上の整数を表し、m+n+o≧1、かつ、1≦m+n+o+p≦50を満足し、Zは、下記式[3]〜[11]から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、
【化7】

(R8〜R30は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表し、R31は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、前記と同じ意味を表す。)Y1及びY2は、互いに独立して、下記式[12]〜[15]から選ばれる少なくとも1種の1価の有機基である。
【化8】

(式中、R3〜R7及びZは、前記と同じ意味を表す。Qは、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端であり、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)〕
5. 前記Zが、前記式[3]で表される2価の有機基である4のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物、
6. 式[16]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物、
【化9】

(式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、R4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表し、m'、n'及びo'は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、2≦m'+n'+o'≦50を満足する。ただし、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)
7. 4〜6のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物から選ばれる少なくとも1種を、電解酸化重合又は化学酸化重合するスルフォニルチオフェンポリマー化合物の製造方法、
8. 7の製造方法により製造されるスルフォニルチオフェンポリマー、
9. 式[1]で表されるビススルフォニルチオフェン化合物、式[24]で表されるモノスルフォニルチオフェン化合物、又は4及び6のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物から選ばれる少なくとも1種を、触媒重合するスルフォニルチオフェンポリマーの製造方法、
【化10】

(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。)
【化11】

(式中、式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、R48は、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表し、R49は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。)
10. 9の製造方法により製造されるスルフォニルチオフェンポリマー、
11. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる電池用活物質、
12. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる電極材料、
13. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる有機エレクトロルミネッセンス材料、
14. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を酸化剤又は電気化学的ドーピングにより酸化してなるp型半導体、
15. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してなるn型半導体、
16. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる半導体素子、
17. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる有機エレクトロルミネッセンス素子、
18. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる全固体有機太陽電池、
19. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる色素増感太陽電池。
20. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなるキャパシタ電極、
21. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなるアクチュエータ、
22. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなるコンデンサ用固体電解質、
23. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなるアンテナ材料、
24. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなるセンサ、
25. 4〜6のいずれかのスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び1〜3のいずれかのスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなる燃料電池セパレータ
を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、優れた耐熱性を有し、有機溶媒への溶解性又は分散性が従来品に比べ良好で、導電性高分子としての用途が期待されるスルフォニル基を有するチオフェンモノマー及びオリゴマーの製造法、並びにこれらのモノマー又はオリゴマーから誘導されるポリマーの製造法を提供できる。
本発明のスルフォニルチオフェン化合物の製造方法に用いられる酸化反応は、スルファニルチオフェン化合物のチオフェン環の酸化を伴うことなく、高収率、高選択的にスルファニル側鎖を酸化することが可能であり、広範囲のスルフォニル基を有するチオフェン化合物の実用的な製造法となりうる。
【0016】
本発明のスルフォニル基を有するチオフェン化合物又はポリチオフェン化合物は、優れた耐熱性を有し、有機溶媒への溶解性又は分散性が従来品に比べ良好な上、電気化学的酸化還元電位を容易にコントロールできる。また、化合物自体のバンドギャップが非常に狭く、強い蛍光発光特性を有する。さらに、これらのチオフェン化合物は、酸化剤、還元剤又は電気化学的ドーピングにより、p型及びn型半導体特性を示す。
また、これらの化合物は、蒸着法、スピンコート法、ディッピング法、キャスト法又はスクリーン印刷法などにより容易に薄膜化でき、電池用活物質又は電極材料、エレクトロルミネッセンス素子材料、p型又はn型半導体、半導体素子、非線型光学材料等として応用できる。さらに、本発明のスルフォニルチオフェン化合物は、センサ、蛍光フィルタ、有機電子デバイス、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロクロミック素子、全固体有機太陽電池、色素増感太陽電池、キャパシタ電極、アクチュエータ、燃料電池セパレータ、コンデンサ用固体電解質、電磁波シールド膜、帯電防止膜、IRカット膜、UVカット膜、アンテナ材料、非線型光学材料等として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】チオフェン誘導体4bのサイクリックボルタンメトリーを示す図である。
【図2】チオフェン誘導体4cのサイクリックボルタンメトリーを示す図である。
【図3】チオフェン誘導体4dのサイクリックボルタンメトリーを示す図である。
【図4】チオフェン誘導体4eのサイクリックボルタンメトリーを示す図である。
【図5】チオフェン誘導体4fのサイクリックボルタンメトリーを示す図である。
【図6】チオフェン誘導体4bの重合物のサイクリックボルタンメトリー図である。
【図7】チオフェン誘導体4cの重合物のサイクリックボルタンメトリー図である。
【図8】チオフェン誘導体4dの重合物のサイクリックボルタンメトリー図である。
【図9】チオフェン誘導体4eの重合物のサイクリックボルタンメトリー図である。
【図10】チオフェン誘導体4fの重合物のサイクリックボルタンメトリー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
なお、本明細書中、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを意味し、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「Pen」はペンチル基を、「Hex」はヘキシル基を、「Ph」はフェニル基を意味する。
【0019】
本発明におけるスルフォニルチオフェン化合物は、上記式[1]及び[24]で表される。
式[1]及び[24]において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表す。
【0020】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、c−ペンチル、2−メチル−c−ブチル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、c−ヘキシル、1−メチル−c−ペンチル、1−エチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−ブチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−ドデシル等が挙げられる。
【0021】
炭素数1〜20ハロアルキル基の具体例としては、CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2CH2Cl、CH2Br、CHBr2、CBr3、CH2CH2Br、CF2CF2CF3、CF2CF2CF2CF2CF2CF3、CH2CH2CF2CF2CF2CF3等が挙げられる。
炭素数1〜10モノアルキルアミノ基の具体例としては、NHMe、NHEt、NHPr−n、NHPr−i、NHBu−n、NHBu−i、NHBu−s、NHBu−t、NHPen−n、NHCHEt2、NHHex−n等が挙げられる。
炭素数1〜10ジアルキルアミノ基の具体例としては、NMe2、NEt2、N(Pr−n)2、N(Pr−i)2、N(Bu−n)2、N(Bu−i)2、N(Bu−s)2、N(Bu−t)2、N(Pen−n)2、N(CHEt22、N(Hex−n)2等が挙げられる。
【0022】
炭素数1〜10トリアルキルスタニル基の具体例としては、SnMe3、SnEt3、Sn(Pr−n)3、Sn(Pr−i)3、Sn(Bu−n)3、Sn(Bu−i)3、Sn(Bu−s)3、Sn(Bu−t)3等が挙げられる。
炭素数1〜10トリアルキルシリル基の具体例としては、SiMe3、SiEt3、Si(Pr−n)3、Si(Pr−i)3、Si(Bu−n)3、Si(Bu−i)3、Si(Bu−s)3、Si(Bu−t)3等が挙げられる。
炭素数1〜10ジアルコキシボリル基の具体例としては、B(OMe)2、B(OEt)2、B(OPr−n)2、B(OPr−i)2、B(OBu−n)2、B(OBu−i)2、B(OBu−s)2、B(OBu−t)2、B(−O−C(Me)2−C(Me)2−O−)等が挙げられる。
【0023】
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表す。W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。
【0024】
この場合、炭素数1〜10アルケニル基の具体例としては、CH=CH2、CH=CHMe、CH=CHEt、CH=CMe2、CH=CEt2、CMe=CH2、CMe=CHMe、CMe=CMe2、CH2CH=CH2、CH2CH=CHMe、CH2CH=CHEt、CH2CMe=CH2、CH2CH2CH=CH2、CH2CH2CH=CHMe、CH2CH=CMe2、CHMeCH=CH2、CH2CMe=CHMe、CHMeCH=CHMe、CH2CMe=CHEt、CH2CH2CH=CMe2、CH2CMe=CMe2、CH=C=CH2等が挙げられる。
炭素数1〜10アルキニル基の具体例としては、C≡CMe、C≡CEt、CH2C≡CH、CH2C≡CMe、CH2C≡CEt、CH2CH2C≡CH、CH2CH2C≡CMe、CHMeC≡CH、CHMeC≡CMe等が挙げられる。
【0025】
炭素数1〜10アルコキシ基の具体例としては、OMe、OEt、OPr−n、OPr−i、OBu−n、OBu−i、OBu−s、OBu−t、OPen−n、OCHEt2、OHex−n、OCHMe(Pr−n)、OCHMe(Bu−n)、OCHEt(Pr−n)、OCH2CH2CHMe2等が挙げられる。
炭素数1〜10アルキルチオ基の具体例としては、SMe、SEt、SPr−n、SPr−i、SBu−n、SBu−i、SBu−s、SBu−t、SPen−n、SCHEt2、SHex−n、SCHMe(Pr−n)、SCHMe(Bu−n)、SCHEt(Pr−n)、SCH2CH2CHMe2等が挙げられる。
【0026】
炭素数1〜10アルキルカルボニル基の具体例としては、C(O)Me、C(O)Et、C(O)Pr−n、C(O)Pr−i、C(O)Bu−n、C(O)Bu−i、C(O)Bu−s、C(O)Bu−t、C(O)Pen−n、C(O)CHEt2、C(O)Hex−n等が挙げられる。
炭素数1〜10アルコキシカルボニル基の具体例としては、OC(O)Me、OC(O)Et、OC(O)Pr−n、OC(O)Pr−i、OC(O)Bu−n、OC(O)Bu−i、OC(O)Bu−s、OC(O)Bu−t、OC(O)Pen−n、OC(O)CHEt2、OC(O)Hex−n等が挙げられる。
なお、炭素数1〜20アルキル基及び炭素数1〜20ハロアルキル基の具体例としては、上述のとおりである。
【0027】
Wで置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、p−エチルフェニル、p−i−プロピルフェニル、p−t−ブチルフェニル、o−クロルフェニル、m−クロルフェニル、p−クロルフェニル、o−ブロモフェニル、m−ブロモフェニル、p−ブロモフェニル、o−フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメトキシフェニル、o−ニトロフェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェニル、o−ジメチルアミノフェニル、m−ジメチルアミノフェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p−シアノフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ビストリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジエチルフェニル、3,5−ジ−i−プロピルフェニル、3,5−ジクロルフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメトキシフェニル、2,4,6−トリクロルフェニル、2,4,6−トリブロモフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル等が挙げられる。
【0028】
Wで置換されていてもよいナフチル基の具体例としては、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ブチル−1−ナフチル、3−ブチル−1−ナフチル、4−ブチル−1−ナフチル、5−ブチル−1−ナフチル、6−ブチル−1−ナフチル、7−ブチル−1−ナフチル、8−ブチル−1−ナフチル、1−ブチル−2−ナフチル、3−ブチル−2−ナフチル、4−ブチル−2−ナフチル、5−ブチル−2−ナフチル、6−ブチル−2−ナフチル、7−ブチル−2−ナフチル、8−ブチル−2−ナフチル、2−ヘキシル−1−ナフチル、3−ヘキシル−1−ナフチル、4−ヘキシル−1−ナフチル、5−ヘキシル−1−ナフチル、6−ヘキシル−1−ナフチル、7−ヘキシル−1−ナフチル、8−ヘキシル−1−ナフチル、1−ヘキシル−2−ナフチル、3−ヘキシル−2−ナフチル、4−ヘキシル−2−ナフチル、5−ヘキシル−2−ナフチル、6−ヘキシル−2−ナフチル、7−ヘキシル−2−ナフチル、8−ヘキシル−2−ナフチル、2−オクチル−1−ナフチル、3−オクチル−1−ナフチル、4−オクチル−1−ナフチル、5−オクチル−1−ナフチル、6−オクチル−1−ナフチル、7−オクチル−1−ナフチル、8−オクチル−1−ナフチル、1−オクチル−2−ナフチル、3−オクチル−2−ナフチル、4−オクチル−2−ナフチル、5−オクチル−2−ナフチル、6−オクチル−2−ナフチル、7−オクチル−2−ナフチル、8−オクチル−2−ナフチル、2−フェニル−1−ナフチル、3−フェニル−1−ナフチル、4−フェニル−1−ナフチル、5−フェニル−1−ナフチル、6−フェニル−1−ナフチル、7−フェニル−1−ナフチル、8−フェニル−1−ナフチル、1−フェニル−2−ナフチル、3−フェニル−2−ナフチル、4−フェニル−2−ナフチル、5−フェニル−2−ナフチル、6−フェニル−2−ナフチル、7−フェニル−2−ナフチル、8−フェニル−2−ナフチル、2−メトキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフチル、4−メトキシ−1−ナフチル、5−メトキシ−1−ナフチル、6−メトキシ−1−ナフチル、7−メトキシ−1−ナフチル、8−メトキシ−1−ナフチル、1−メトキシ−2−ナフチル、3−メトキシ−2−ナフチル、4−メトキシ−2−ナフチル、5−メトキシ−2−ナフチル、6−メトキシ−2−ナフチル、7−メトキシ−2−ナフチル、8−メトキシ−2−ナフチル、2−エトキシ−1−ナフチル、3−エトキシ−1−ナフチル、4−エトキシ−1−ナフチル、5−エトキシ−1−ナフチル、6−エトキシ−1−ナフチル、7−エトキシ−1−ナフチル、8−エトキシ−1−ナフチル、1−エトキシ−2−ナフチル、3−エトキシ−2−ナフチル、4−エトキシ−2−ナフチル、5−エトキシ−2−ナフチル、6−エトキシ−2−ナフチル、7−エトキシ−2−ナフチル、8−エトキシ−2−ナフチル、2−ブトキシ−1−ナフチル、3−ブトキシ−1−ナフチル、4−ブトキシ−1−ナフチル、5−ブトキシ−1−ナフチル、6−ブトキシ−1−ナフチル、7−ブトキシ−1−ナフチル、8−ブトキシ−1−ナフチル、1−ブトキシ−2−ナフチル、3−ブトキシ−2−ナフチル、4−ブトキシ−2−ナフチル、5−ブトキシ−2−ナフチル、6−ブトキシ−2−ナフチル、7−ブトキシ−2−ナフチル、8−ブトキシ−2−ナフチル、2−アミノ−1−ナフチル、3−アミノ−1−ナフチル、4−アミノ−1−ナフチル、5−アミノ−1−ナフチル、6−アミノ−1−ナフチル、7−アミノ−1−ナフチル、8−アミノ−1−ナフチル、1−アミノ−2−ナフチル、3−アミノ−2−ナフチル、4−アミノ−2−ナフチル、5−アミノ−2−ナフチル、6−アミノ−2−ナフチル、7−アミノ−2−ナフチル、8−アミノ−2−ナフチル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル等が挙げられる。
【0029】
Wで置換されていてもよいアントラニル基の具体例としては、1−アントラニル、2−アントラニル、9−アントラニル、2−ブチル−1−アントラニル、3−ブチル−1−アントラニル、4−ブチル−1−アントラニル、5−ブチル−1−アントラニル、6−ブチル−1−アントラニル、7−ブチル−1−アントラニル、8−ブチル−1−アントラニル、9−ブチル−1−アントラニル、10−ブチル−1−アントラニル、1−ブチル−2−アントラニル、3−ブチル−2−アントラニル、4−ブチル−2−アントラニル、5−ブチル−2−アントラニル、6−ブチル−2−アントラニル、7−ブチル−2−アントラニル、8−ブチル−2−アントラニル、9−ブチル−2−アントラニル、10−ブチル−2−アントラニル、1−ブチル−9−アントラニル、2−ブチル−9−アントラニル、3−ブチル−9−アントラニル、4−ブチル−9−アントラニル、10−ブチル−9−アントラニル、2−ヘキシル−1−アントラニル、3−ヘキシル−1−アントラニル、4−ヘキシル−1−アントラニル、5−ヘキシル−1−アントラニル、6−ヘキシル−1−アントラニル、7−ヘキシル−1−アントラニル、8−ヘキシル−1−アントラニル、9−ヘキシル−1−アントラニル、10−ヘキシル−1−アントラニル、1−ヘキシル−2−アントラニル、3−ヘキシル−2−アントラニル、4−ヘキシル−2−アントラニル、5−ヘキシル−2−アントラニル、6−ヘキシル−2−アントラニル、7−ヘキシル−2−アントラニル、8−ヘキシル−2−アントラニル、9−ヘキシル−2−アントラニル、10−ヘキシル−2−アントラニル、1−ヘキシル−9−アントラニル、2−ヘキシル−9−アントラニル、3−ヘキシル−9−アントラニル、4−ヘキシル−9−アントラニル、10−ヘキシル−9−アントラニル、2−オクチル−1−アントラニル、3−オクチル−1−アントラニル、4−オクチル−1−アントラニル、5−オクチル−1−アントラニル、6−オクチル−1−アントラニル、7−オクチル−1−アントラニル、8−オクチル−1−アントラニル、9−オクチル−1−アントラニル、10−オクチル−1−アントラニル、1−オクチル−2−アントラニル、3−オクチル−2−アントラニル、4−オクチル−2−アントラニル、5−オクチル−2−アントラニル、6−オクチル−2−アントラニル、7−オクチル−2−アントラニル、8−オクチル−2−アントラニル、9−オクチル−2−アントラニル、10−オクチル−2−アントラニル、1−オクチル−9−アントラニル、2−オクチル−9−アントラニル、3−オクチル−9−アントラニル、4−オクチル−9−アントラニル、10−オクチル−9−アントラニル、2−フェニル−1−アントラニル、3−フェニル−1−アントラニル、4−フェニル−1−アントラニル、5−フェニル−1−アントラニル、6−フェニル−1−アントラニル、7−フェニル−1−アントラニル、8−フェニル−1−アントラニル、9−フェニル−1−アントラニル、10−フェニル−1−アントラニル、1−フェニル−2−アントラニル、3−フェニル−2−アントラニル、4−フェニル−2−アントラニル、5−フェニル−2−アントラニル、6−フェニル−2−アントラニル、7−フェニル−2−アントラニル、8−フェニル−2−アントラニル、9−フェニル−2−アントラニル、10−フェニル−2−アントラニル、1−フェニル−9−アントラニル、2−フェニル−9−アントラニル、3−フェニル−9−アントラニル、4−フェニル−9−アントラニル、10−フェニル−9−アントラニル、2−メトキシ−1−アントラニル、3−メトキシ−1−アントラニル、4−メトキシ−1−アントラニル、5−メトキシ−1−アントラニル、6−メトキシ−1−アントラニル、7−メトキシ−1−アントラニル、8−メトキシ−1−アントラニル、9−メトキシ−1−アントラニル、10−メトキシ−1−アントラニル、1−メトキシ−2−アントラニル、3−メトキシ−2−アントラニル、4−メトキシ−2−アントラニル、5−メトキシ−2−アントラニル、6−メトキシ−2−アントラニル、7−メトキシ−2−アントラニル、8−メトキシ−2−アントラニル、9−メトキシ−2−アントラニル、10−メトキシ−2−アントラニル、1−メトキシ−9−アントラニル、2−メトキシ−9−アントラニル、3−メトキシ−9−アントラニル、4−メトキシ−9−アントラニル、10−メトキシ−9−アントラニル、2−エトキシ−1−アントラニル、3−エトキシ−1−アントラニル、4−エトキシ−1−アントラニル、5−エトキシ−1−アントラニル、6−エトキシ−1−アントラニル、7−エトキシ−1−アントラニル、8−エトキシ−1−アントラニル、9−エトキシ−1−アントラニル、10−エトキシ−1−アントラニル、1−エトキシ−2−アントラニル、3−エトキシ−2−アントラニル、4−エトキシ−2−アントラニル、5−エトキシ−2−アントラニル、6−エトキシ−2−アントラニル、7−エトキシ−2−アントラニル、8−エトキシ−2−アントラニル、9−エトキシ−2−アントラニル、10−エトキシ−2−アントラニル、1−エトキシ−9−アントラニル、2−エトキシ−9−アントラニル、3−エトキシ−9−アントラニル、4−エトキシ−9−アントラニル、10−エトキシ−9−アントラニル、2−ブトキシ−1−アントラニル、3−ブトキシ−1−アントラニル、4−ブトキシ−1−アントラニル、5−ブトキシ−1−アントラニル、6−ブトキシ−1−アントラニル、7−ブトキシ−1−アントラニル、8−ブトキシ−1−アントラニル、9−ブトキシ−1−アントラニル、10−ブトキシ−1−アントラニル、1−ブトキシ−2−アントラニル、3−ブトキシ−2−アントラニル、4−ブトキシ−2−アントラニル、5−ブトキシ−2−アントラニル、6−ブトキシ−2−アントラニル、7−ブトキシ−2−アントラニル、8−ブトキシ−2−アントラニル、9−ブトキシ−2−アントラニル、10−ブトキシ−2−アントラニル、1−ブトキシ−9−アントラニル、2−ブトキシ−9−アントラニル、3−ブトキシ−9−アントラニル、4−ブトキシ−9−アントラニル、10−ブトキシ−9−アントラニル、2−アミノ−1−アントラニル、3−アミノ−1−アントラニル、4−アミノ−1−アントラニル、5−アミノ−1−アントラニル、6−アミノ−1−アントラニル、7−アミノ−1−アントラニル、8−アミノ−1−アントラニル、9−アミノ−1−アントラニル、10−アミノ−1−アントラニル、1−アミノ−2−アントラニル、3−アミノ−2−アントラニル、4−アミノ−2−アントラニル、5−アミノ−2−アントラニル、6−アミノ−2−アントラニル、7−アミノ−2−アントラニル、8−アミノ−2−アントラニル、9−アミノ−2−アントラニル、10−アミノ−2−アントラニル、1−アミノ−9−アントラニル、2−アミノ−9−アントラニル、3−アミノ−9−アントラニル、4−アミノ−9−アントラニル、10−アミノ−9−アントラニル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、9−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、9−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、9−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、9−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル等が挙げられる。
【0030】
これらの置換基の中でも、R1及びR2としては、水素原子、臭素原子,ヨウ素原子等のハロゲン原子、トリブチルスタニル基(Sn(Bu−n)3)等のトリアルキルスタニル基、又はトリメチルシリル基(SiMe3)等のトリアルキルシリル基、B(OMe)2等のジアルコキシボリル基等が好適である。
また、スルフォニルチオフェン化合物の導電性を高めることを考慮すると、R1及びR2としては、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基が好適である。
この場合、Wとしては、有機溶媒の溶解性や、蒸着性能に優れ、均一膜の形成が容易である点から、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基が好適である。
【0031】
また、式[1]において、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表す。Wは、上述のとおりである。
【0032】
Wで置換されていてもよいチエニル基としては、チエニル基、エチレンジオキシチエニル基、ブチルチエニル基、ヘキシルチエニル基、オクチルチエニル基、デシルチエニル基等が挙げられる。
Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、ジフルオロメチレン基、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロトリメチレン基等が挙げられる。
Wで置換されていてもよいフェニレン基としては、フェニレン基、パーフルオロフェニレン基等が挙げられる。
なお、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基の具体例は、上述のとおりである。
【0033】
中でも、R3及びR3'としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、フェニル基が好適である。
【0034】
式[1]で表される化合物の具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
【化12】

【0036】
【化13】

【0037】
【化14】

【0038】
【化15】

【0039】
【化16】

【0040】
【化17】

【0041】
【化18】

【0042】
【化19】

【0043】
【化20】

【0044】
【化21】

【0045】
式[24]で表される化合物の具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
【化22】

【0047】
【化23】

【0048】
【化24】

【0049】
【化25】

【0050】
【化26】

【0051】
【化27】

【0052】
【化28】

【0053】
【化29】

【0054】
【化30】

【0055】
【化31】

【0056】
本発明に係るスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物は、上記式[2]及び[16]で表され、スルフォニルチオフェンポリマー化合物は、上記式[25]及び[26]で表される。
上記各式で表されるスルフォニルチオフェンオリゴマー又はポリマー化合物において、R3及びR3'は、上記式[1]で述べたとおりであり、この場合も、上記と同様、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、又はフェニル基が好適である。
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、又はWで置換されていてもよいチエニル基を表す。なお、Wは、上述のとおりである。
これらの中でも、R5及びR6としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、又はフェニル基が好適である。
【0057】
4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表す。Wは、上述のとおりである。
これらの中でも、R4及びR7としては、水素原子、炭素数1〜20アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0058】
式[2]及び[25]におけるZは、上記式[3]〜[11]から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であるが、特に、式[3]で表される2価の有機基が好適である。式[3]〜[11]におけるR8〜R30は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基又はWで置換されていてもよいフェニル基を表す。R31は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表す。なお、W及びW'は、上述のとおりである。
【0059】
W'で置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、p−エチルフェニル、p−i−プロピルフェニル、p−t−ブチルフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、o−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ビストリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジエチルフェニル、3,5−ジ−i−プロピルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメトキシフェニル等が挙げられる。
なお、R18〜R40におけるその他の置換基の具体例は、上述のとおりである。
【0060】
式[2]において、m、n及びoは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、pは、0又は1以上の整数を表し、m+n+o≧1、かつ、2≦m+n+o+p≦50を満足するが、特に、2≦m+n+o+p≦10が好適であり、m、n及びoのいずれか2つは0であることが好ましい。
式[16]において、m'、n'及びo'は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、2≦m'+n'+o'≦50を満足するが、特に、2≦m'+n'+o'≦10が好適であり、m'、n'及びo'のいずれか2つが0であることが好ましい。
【0061】
式[25]において、m''、n''及びo''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、p'は0又は1以上の整数を表し、m''+n''+o''≧1、かつ、50<m''+n''+o''+p'<5,000を満足するが、特に、m''+n''+o''≧10、かつ、50<m''+n''+o''+p'<500を満足することが好ましい。
式[26]において、m'''、n'''及びo'''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、50<m'''+n'''+o'''<5,000を満足するが、特に、50<m'''+n'''+o'''<500を満足することが好ましい。
【0062】
式[2]及び[25]のスルフォニルチオフェンオリゴマー又はポリマー化合物のY1及びY2は、互いに独立して、下記式[12]〜[15]から選ばれる少なくとも1種の1価の有機基である。
【化32】

【0063】
これら式[12]〜[15]中、R3〜R7及びZは、上記と同じ意味を表す。
ここでQは、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー又はポリマー化合物の両末端であり、これら両末端は、互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基であるが、特に、水素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリブチルスタニル基が好適である。Wは上述のとおりである。なお、式[16]及び[26]のスルフォニルチオフェンオリゴマー又はポリマー化合物の両末端についてもQと同様である。
【0064】
本発明に係るスルフォニルビチオフェン化合物は、式[19]〜[23]で表される。
【0065】
【化33】

【0066】
式[19]〜[23]において、Xは、−S−、又は−S(O)2−を表す。R42、R43、R44及びR45は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、上記と同じ意味を表す。これらの中でも、R42、R43、R44及びR45としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、又はフェニル基が好適である。
46及びR47は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表す。これらの置換基の具体例は、上述のとおりである。
これらの中でも、R46及びR47としては、水素原子、炭素数1〜20アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0067】
式[2]、[16]及び[19]〜[23]で表されるチオフェン化合物の具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
【化34】

【0069】
【化35】

【0070】
【化36】

【0071】
【化37】

【0072】
【化38】

【0073】
【化39】

【0074】
【化40】

【0075】
【化41】

【0076】
【化42】

【0077】
【化43】

【0078】
【化44】

【0079】
【化45】

【0080】
【化46】

【0081】
【化47】

【0082】
【化48】

【0083】
【化49】

【0084】
【化50】

【0085】
【化51】

【0086】
【化52】

【0087】
【化53】

【0088】
【化54】

【0089】
【化55】

【0090】
【化56】

【0091】
次に、本発明のスルフォニルチオフェン化合物の製造法について、式[18]の化合物を例に挙げて説明する。
式[18]の化合物は、下記スキームに示される下記式[17]で表されるスルファニルチオフェン化合物を原料とし、これを選択的に酸化させる方法で得ることができる。
【0092】
【化57】

【0093】
この反応は、式[17]で表されるスルファニルチオフェン化合物と、酸化剤とを金属触媒の存在下で反応させて式[18]で表されるスルフォニルチオフェン化合物を製造するものである。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素水、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩等が挙げられる。これらの中でも、反応の選択性を考慮すると、過ヨウ素酸塩が好ましく、過ヨウ素酸ナトリウムがより好ましい。
酸化剤の使用量は、基質のスルファニルチオフェン化合物が有するアルキルチオ基(スルファニル基)に対して0.5〜5モル倍が好ましく、特に1.0モル倍〜2.5モル倍が適当である。
【0094】
この方法では、金属触媒の存在が重要である。金属触媒としては、ルテニウム触媒、チタン触媒、アルミニウム触媒、その他の金属触媒等が挙げられ、具体例としては、ルテニウム(III)クロライド・n水和物、ルテニウム(III)クロライド無水和物、ルテニウム(III)ブロマイド・n水和物、ルテニウム(III)ブロマイド無水和物、ルテニウム(III)アイオダイド・n水和物、ルテニウム(III)アイオダイド無水和物、ルテニウム(III)アセチルアセトネート、ルテニウム(IV)オキシド・n水和物、ルテニウム(IV)オキシド無水物、チタン(III)クロライド無水和物、チタン(IV)テトライソプロポキシド、アルミニウム(III)オキシド無水物が挙げられる。
これらの中でも、反応の選択性からルテニウム(III)ハロゲン化物、ルテニウム(IV)オキシド化合物が好ましく、特に、ルテニウム(III)クロライド・n水和物、ルテニウム(III)クロライド無水和物、ルテニウム(IV)オキシド・n水和物、ルテニウム(IV)オキシド無水物が好ましい。
金属触媒の使用量は、基質のスルファニルチオフェン化合物が有するアルキルチオ基(スルファニル基)に対して0.1〜50モル%が好ましく、特には1〜20モル%が好ましい。
【0095】
また、この方法では、反応溶媒の選択が重要である。反応溶媒としては、水溶性溶媒又は水溶性溶媒と水との混合溶媒が好ましい。水溶性溶媒としては、例えば、アセトン、アセトニトリル、塩酸、酢酸、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等に代表される、水に溶解可能な酸溶媒、又は炭素数1〜4の有機溶媒類が挙げられる。これらの中でもアセトン、アセトニトリルが好適であり、経済性、反応の選択性からアセトンが最適である。水溶性有機溶媒と水との混合溶媒とする場合、水溶性溶媒と水との割合は任意であるが、質量比で3:1〜1:3程度が好適である。
溶媒量は、基質のスルファニルチオフェン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に、5〜50質量倍が適当である。
【0096】
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、−20〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、又は高圧液層クロマトグラフィー(LC)分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
なお、以上説明した酸化反応の形式は任意であり、バッチ式でも流通式でも行うことができ、また、常圧下でも加圧下でも行うことができるが、反応進行に伴う発熱を考慮して、バッチ式で、スルファニルチオフェン化合物、金属触媒、及び溶媒を混合しておき、そこに酸化剤を分割投入する形式が好ましい。
【0097】
上記式[17],[18]の化合物の置換基について説明する。
上記各式において、R36及びR37は、それぞれ独立して、水素原子、シアノ基、W''で置換されていてもよいフェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、又は炭素数1〜10ジアルキルアミノ基を表し、R38は、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、又はW''で置換されていてもよいフェニル基を表し、R39は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、W''で置換されていてもよいフェニル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又は−S−R40を表し、R40は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、又はW''で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'''は、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はフェニル基を表す。
ここで、ハロゲン原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基の具体例については、上述のとおりである。
【0098】
W''で置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、p−エチルフェニル、p−i−プロピルフェニル、p−t−ブチルフェニル、o−クロルフェニル、m−クロルフェニル、p−クロルフェニル、o−ブロモフェニル、m−ブロモフェニル、p−ブロモフェニル、o−フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメトキシフェニル、o−ニトロフェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェニル、o−ジメチルアミノフェニル、m−ジメチルアミノフェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p−シアノフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ビストリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジエチルフェニル、3,5−ジ−i−プロピルフェニル、3,5−ジクロルフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメトキシフェニル、2,4,6−トリクロルフェニル、2,4,6−トリブロモフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル等が挙げられる。
【0099】
36及びR37としては、立体障害の影響が小さい置換基が好適であり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜3アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基等)、炭素数1〜3のハロアルキル基(CF3、CH2CF3、CH2CH2CF3等)、フェニル基、ハロゲン原子で置換されたフェニル基(p−クロルフェニル、p−ブロモフェニル、p−フルオロフェニル等)などが好ましく、水素原子がより好ましい。
38としても、立体障害の影響が小さい直鎖の置換基が好適であり、炭素数1〜10のアルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等)、炭素数1〜10ハロアルキル基(CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2CH2Cl、CH2Br、CHBr2、CBr3、CH2CH2Br、CF2CF2CF3、CF2CF2CF2CF2CF2CF3、CH2CH2CF2CF2CF2CF3)、フェニル基、炭素数1〜3のアルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)などが好ましい。
39としても、立体障害の影響が小さい直鎖の置換基が好適であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等)、フェニル基、炭素数1〜3アルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)、又は−S−R40で表されるチオアルキル基などが好ましく、R40としては、立体障害の影響が小さい直鎖の置換基が好適であり、炭素数1〜10アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等)、炭素数1〜10ハロアルキル基(CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2CH2Cl、CH2Br、CHBr2、CBr3、CH2CH2Br、CF2CF2CF3、CF2CF2CF2CF2CF2CF3、CH2CH2CF2CF2CF2CF3)、フェニル基、炭素数1〜3アルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)などが好ましい。
【0100】
41としても、立体障害の影響が小さい直鎖の置換基が好適であり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等)、フェニル基、炭素数1〜3アルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)、又は−S(O)2−R40で表されるスルフォニル基などが好ましく、R40としては、立体障害の影響が小さい直鎖の置換基が好適であり、炭素数1〜10アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等)、炭素数1〜10ハロアルキル基(CH2F、CHF2、CF3、CH2CH2F、CH2CHF2、CH2CF3、CH2CH2CH2F、CH2CH2CHF2、CH2CH2CF3、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2CH2Cl、CH2Br、CHBr2、CBr3、CH2CH2Br、CF2CF2CF3、CF2CF2CF2CF2CF2CF3、CH2CH2CF2CF2CF2CF3)、フェニル基、炭素数1〜3アルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)などが好ましい。特に、上述の方法は、R36及びR37が水素原子、R38が炭素数1〜10アルキル基、又は炭素数1〜10ハロアルキル基、R39が−S−R40で表されるチオアルキル基、R40が炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数1〜10ハロアルキル基である化合物の合成に最適な方法である。
【0101】
また、本発明のモノ及びビススルフォニルチオフェン化合物の他の製造法について、式[34]及び式[35]の化合物を例に挙げて説明する。
式[34]及び[35]のスルフォニルチオフェン化合物は、下記スキームに示される下記式[27]で表されるブチンジオール化合物を原料とし、これを環化させる方法で得ることができる。
【0102】
【化58】

【0103】
【化59】

【0104】
[1]第1工程
この工程は、式[27]で表されるブチンジオール化合物と、式[28]で表されるスルフェニル化合物とを塩基の存在下で反応させ、式[29]で表されるビススルファニルブタジエン化合物を製造する工程である。
スルフェニル化合物としては、例えば、1−ブタンスルフェニルクロライド、2−ブタンスルフェニルクロライド、1−ヘキサンスルフェニルクロライド、2−ヘキサンスルフェニルクロライド、1−オクタンスルフェニルクロライド、2−オクタンスルフェニルクロライド、1−デカンスルフェニルクロライド、2−デカンスルフェニルクロライド等が挙げられる。これらの中でも、1−ブタンスルフェニルクロライドが好ましい。
【0105】
スルフェニル化合物の使用量は、基質のブチンジオール化合物に対して0.1〜5モル倍が好ましく、特には1.8〜2.2モル倍が適当である。
この反応は、塩基の存在下で行うことが重要である。使用可能な塩基としては、例えば、ジエチルアミン,トリエチルアミン,ジイソプロピルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,ジ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン類、ピリジン,ピコリン等の芳香族アミン類、炭酸水素ナトリウム,炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。これらの中でも、トリエチルアミンが好ましい。
塩基の使用量は、基質のブチンジオール化合物に対して1〜10モル倍が好ましく、特に、1.8〜2.2モル倍が適当である。
【0106】
反応溶媒としては、反応に影響を及ぼさない限りにおいて、各種の溶媒類が使用できる。中でも、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物類が好ましく、塩化メチレンが最適である。
溶媒量は、基質のブチンジオール化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特には20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、−100〜30℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー、又はガスクロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0107】
[2]第2工程
この工程は、式[29]で表されるビススルファニルブタジエン化合物を有機酸化剤で処理し、式[30]で表されるビススルフォニルブタジエン化合物を製造する工程である。
有機酸化剤としては、例えば、m−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸等の過酸化合物類;2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン等のキノン化合物類;2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン、t−ブチルハイドロオキサイド、クメンハイドロオキサイド等の過酸化物類等が挙げられるが、反応性を考慮すると、m−クロロ過安息香酸が好適である。
有機酸化剤の使用量は、基質のビススルファニルブタジエン化合物に対して1.0〜2.0モル倍が好ましく、特に1.1〜1.5モル倍が適当である。
【0108】
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられるが、塩化メチレンが好適である。
溶媒量は、基質のビススルファニルブタジエン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、0〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0109】
[3]第3工程
この工程は、式[30]で表されるビススルフォニルブタジエン化合物と、硫化金属とを反応させ、式[31]で表される3,4−ビススルフォニルチオラン化合物を製造する工程である。
硫化金属としては、例えば、硫化ナトリウム、硫化カリウム等が挙げられるが、反応性を考慮すると、硫化ナトリウムが好適である。
硫化金属の使用量は、基質のビススルフォニルブタジエン化合物に対して0.8〜3モル倍が好ましく、特に1.0〜1.3モル倍が適当である。
【0110】
反応溶媒としては、アルコール溶媒が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−オクタノール、n−デカノール等に代表される炭素数1〜10のアルキルアルコール類が挙げられるが、エタノールが好適である。
溶媒量は、基質のビスフォスフォリルブタジエン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、0〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0111】
[4]第4工程
この工程は、式[31]で表される3,4−ビススルフォニルチオラン化合物を有機酸化剤で処理し、式[32]で表される3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物を製造する工程である。
有機酸化剤としては、例えば、m−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸等の過酸化合物類;2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン等のキノン化合物類;2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン、t−ブチルハイドロオキサイド、クメンハイドロオキサイド等の過酸化物類等が挙げられるが、反応性を考慮すると、m−クロロ過安息香酸が好適である。
有機酸化剤の使用量は、基質のビススルファニルブタジエン化合物に対して1.0〜2.0モル倍が好ましく、特に1.1〜1.5モル倍が適当である。
【0112】
反応溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられるが、塩化メチレンが好適である。
溶媒量は、基質のビススルファニルブタジエン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、0〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0113】
[5]第5−1工程
この工程は、式[32]で表される3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物と、有機酸無水物とを有機酸触媒存在下で反応させ、さらに塩基で処理し、式[34]で表される3−モノスルフォニルチオフェン化合物を製造する工程である。
有機酸無水物としては、例えば、脂肪族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸無水物等が用いられるが、安価な脂肪族カルボン酸無水物が好ましく、特に無水酢酸が好適である。
有機酸無水物の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して0.8〜5.0モル倍が好ましく、特に1.0〜1.3モル倍が適当である。
【0114】
有機酸触媒としては、蟻酸,酢酸,プロピオン酸等の脂肪酸類、ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸類が挙げられるが、スルホン酸類が好ましく、特にメタンスルホン酸が好適である。
有機酸触媒の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して0.1〜50モル%が好ましく、特には10〜30モル%が好適である。
塩基としては、ジエチルアミン,トリエチルアミン,ジイソプロピルアミン,ジイソプロピルエチルアミン,ジ−n−ブチルアミン等のアルキルアミン類、ピリジン,ピコリン等の芳香族アミン類、炭酸水素ナトリウム,炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。これらの中でも、炭酸カリウムが好ましい。
塩基の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して1〜10モル倍が好ましく、特に、1.0〜2.0モル倍が適当である。
【0115】
反応溶媒は、有機酸無水物を過剰量加えて溶媒とすることもできるが、反応に直接関与しない有機溶媒を用いることもできる。この有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられるが、ハロゲン化炭化水素類が好ましく、中でも塩化メチレンが好適である。
溶媒量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、特に−20〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0116】
[6]第5−2工程
この工程は、式[32]で表される3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物と、有機酸無水物とを有機酸触媒存在下で反応させ、式[33]で表される3,4−ビススルフォニルジヒドロチオフェン化合物を製造し、さらにこれを無機酸化剤で処理し、式[35]で表される3,4−ビススルフォニルチオフェン化合物を製造する工程である。
有機酸無水物としては、例えば、脂肪族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸無水物等が用いられるが、安価な脂肪族カルボン酸無水物が好ましく、特に無水酢酸が好適である。
有機酸無水物の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して0.8〜5.0モル倍が好ましく、特に1.0〜1.3モル倍が適当である。
【0117】
有機酸触媒としては、蟻酸,酢酸,プロピオン酸等の脂肪酸類、ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸類が挙げられるが、スルホン酸類が好ましく、特にメタンスルホン酸が好適である。
有機酸触媒の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して0.1〜50モル%が好ましく、特には10〜30モル%が好適である。
【0118】
この場合、有機酸無水物を過剰量加えて溶媒とすることもできるが、反応に直接関与しない有機溶媒を用いることもできる。この有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられるが、ハロゲン化炭化水素類が好ましく、中でも塩化メチレンが好適である。
溶媒量は、基質の3,4−ビススルフォニルスルフィラン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、特に−20〜40℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0119】
また、無機酸化剤としては、例えば、塩化チオニル、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩等が挙げられるが、反応性を考慮すると、塩化チオニルが好適である。
無機酸化剤の使用量は、基質の3,4−ビススルフォニルジヒドロチオフェン化合物に対して1.0〜5.0モル倍が好ましく、特に2.5〜3.5モル倍が適当である。
【0120】
反応溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられるが、ハロゲン化炭化水素類が好ましく、中でも塩化メチレンが好適である。
溶媒量は、基質の3,4−ビススルフォニルジヒドロチオフェン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に20〜50質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であるが、特に0〜70℃が好ましい。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
なお、以上説明した各工程の反応は、バッチ式でも流通式でも行うことができ、また、常圧下でも加圧下でも行うことができる。
【0121】
上記式[27]〜[35]の化合物の置換基について説明する。
上記各式において、R50及びR51は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、W''で置換されていてもよいフェニル基、炭素数1〜10アルキル基、又は炭素数1〜10ハロアルキル基を表し、R52は、水素原子、炭素数1〜10アルキル基、又はW''で置換されていてもよいフェニル基を表し、W''は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はフェニル基を表す。
ここで、ハロゲン原子、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基の具体例については、上述のとおりである。
【0122】
W''で置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、p−エチルフェニル、p−i−プロピルフェニル、p−t−ブチルフェニル、o−クロルフェニル、m−クロルフェニル、p−クロルフェニル、o−ブロモフェニル、m−ブロモフェニル、p−ブロモフェニル、o−フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメトキシフェニル、o−ニトロフェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェニル、o−ジメチルアミノフェニル、m−ジメチルアミノフェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p−シアノフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ビストリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジエチルフェニル、3,5−ジ−i−プロピルフェニル、3,5−ジクロルフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメトキシフェニル、2,4,6−トリクロルフェニル、2,4,6−トリブロモフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル等が挙げられる。
【0123】
50及びR51としては、立体障害の影響が小さい置換基が好適であり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜3のアルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基等)、炭素数1〜3のハロアルキル基(CF3、CH2CF3、CH2CH2CF3等)、フェニル基、ハロゲン原子で置換されたフェニル基(p−クロルフェニル、p−ブロモフェニル、p−フルオロフェニル等)などが好ましく、水素原子がより好ましい。
52としても、立体障害の影響が小さい置換基が好適であり、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基(メチル、エチル、n−プロピル基等)、フェニル基、炭素数1〜3のアルキル基で置換されたフェニル基(o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル基等)などが好ましい。
特に、上述の第1〜5−1又は5−2工程からなる製造法は、R50及びR51が水素原子の化合物の合成に最適な方法である。
【0124】
式[2]及び[16]で示されるスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物、並びに式[19]〜[22]で示されるスルフォニルビチオフェン化合物の製造法としては、特に限定されるものではなく、式[1]又は[24]で示されるスルフォニルチオフェン化合物の末端置換基を適当な置換基に誘導した後に、後述する任意の手法によりカップリングさせて得ることができる。また、得られた式[2]、[16]で示される化合物について、そのチオフェン環(又は式[3]〜[11]で示されるその他のスペーサー)の末端置換基を、適当な置換基に誘導した後に任意の手法によりカップリングさせることもできる。
【0125】
カップリング手法としては、特に限定されるものでなく、例えば、ビアリールカップリング、Stilleカップリング、Suzukiカップリング、Ullmannカップリング、Heck反応、薗頭カップリング、Grignard反応等を用いることができる。
式[1]、[2]、及び[16]のスルフォニルチオフェン化合物の末端の置換基を、カップリングを目的として変更する方法の例を以下に挙げる。
スルフォニルチオフェン化合物の末端置換基をハロゲンに変換する場合のハロゲン化方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ヘテロサイクルズ(Heterocycles),1996年,1927頁や、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.),1993年,3072頁に記載されている方法を用いることができる。
【0126】
スルフォニルチオフェン化合物の末端置換基を、トリアルキルシリル基に変換する場合のトリアルキルシリル化方法としては、特に限定されるものではなく、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.),1993年,3072頁に記載されている方法を基本にすればよい。
ビアリールカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、テトラへドロン(Tetrahedron),1980年,3327頁に記載されている方法を基本にすればよい。
【0127】
Stilleカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オーガニック・シンセシス(J.Org.Synth.),1998年,553頁に記載されている方法を基本とすればよい。なお、必要に応じて反応系に銅試剤を添加することで収率を向上させることができる。
Suzukiカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、テトラへドロン(Tetrahedron.),1994年,8301頁に記載されている方法を基本とすればよい。
Ullmannカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オーガニック・レター(Org.Lett.),1994年,224頁に記載されている方法を基本とすればよい。
【0128】
Heck反応によるカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オーガニック・レター(Org.Lett.),1982年,345頁に記載されている方法を基本とすればよい。
薗頭カップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、テトラへドロン・レター(Tetrahedron.Lett.),1975年,4467頁に記載されている方法を基本にすればよい。
Grignard反応によるカップリング法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オーガニック・シンセシス(J.Org.Synth.),1988年,407頁に記載されている方法を基本とすればよい。
【0129】
さらに、上記式[1]、[24]、[2]及び[16]のスルフォニルチオフェン化合物は、重合により、上述した式[25]及び[26]で表されるようなスルフォニルチオフェンポリマー化合物とすることができる。
スルフォニルチオフェンポリマー化合物の分子量は特に限定されるものではないが、重量平均分子量8,000〜150,000が好ましく、8,500〜120,000がより好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィーによるポリスチレン換算値である。
【0130】
このスルフォニルチオフェンポリマー化合物の具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、下記式中、kは、50〜5,000の整数を示すが、上記重量平均分子量を与える数が好適である。
【0131】
【化60】

【0132】
【化61】

【0133】
【化62】

【0134】
【化63】

【0135】
【化64】

【0136】
【化65】

【0137】
【化66】

【0138】
【化67】

【0139】
重合法としては、スルフォニルチオフェン化合物を重合できる手法であれば特に限定されるものではなく、例えば、化学酸化重合、電解酸化重合、触媒重合等を用いることができる。電極表面で重合反応を行う場合、電極表面に重合体を形成できることから、化学酸化重合、電解酸化重合が好ましく、特に、電解酸化重合が好適である。
【0140】
化学酸化重合に用いられる酸化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、過硫酸アンモニウム、テトラアンモニウムパーオキサイド、塩化鉄、硫酸セリウム等が挙げられる。
電解酸化重合は、例えば、スルフォニルチオフェン化合物に、酸化剤を添加して充分に撹拌した後、有機溶媒を加えて均一な溶液を調製し、白金メッシュ対極等を備えた三極式ビーカー型セルなどを用いて行うことができる。具体的には、例えば、試験極基板として表面をエメリーペーパーなどにより傷つけた白金板を、参照極としてAg/Ag+を使用し、電気化学測定システムによる電位掃引方、定電位法などで重合を行う。これにより、目的とするチオフェンポリマーは、電極上で膜状に析出する。
【0141】
電解酸化重合に用いられる酸化剤としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられ、中でも過塩素酸が好適である。
また、有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール等が挙げられ、特に、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドを用いることが好適である。
【0142】
触媒重合は、[1]、[24]、[2]及び[16]のスルフォニルチオフェン化合物から選ばれる少なくとも1種を、金属触媒の存在下で反応させ、スルフォニルチオフェンポリマー化合物とする方法である。
触媒重合に用いられるスルフォニルチオフェン化合物としては、特に限定されないが、末端置換基がハロゲン原子のスルフォニルチオフェン化合物が好ましい。中でも、臭素原子が好適である。
【0143】
金属触媒としては、ニッケル錯体等が挙げられ、具体例としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)等に代表されるニッケル(0)錯体、又は塩化ニッケル、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロライド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロライド、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジクロライド、トリス(2,2'−ビピリジル)ニッケル(II)ジブロマイド等に代表されるニッケル(II)錯体と、1,5−シクロオクタジエン、2,2'−ビピリジン、トリフェニルホスフィンに代表される各種の配位子との組み合わせが挙げられる。これらの中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケルと1,5−シクロオクタジエン及び2,2'−ビピリジンとの組み合わせが生成したポリマーの重合度が高いという点で好ましい。
【0144】
金属触媒の使用量は、基質のスルフォニルチオフェン化合物が有するハロゲン原子に対して0.05〜2.0モル倍が好ましく、特には0.5〜0.8モル倍が好ましい。
配位子の使用量は、基質のフォスフォリルチオフェン化合物が有するハロゲン原子に対して0.05〜2.0モル倍が好ましく、特には0.5〜0.8モル倍が好ましい。
反応溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物類が好ましい。中でも、1,4−ジオキサンが、生成したポリマーの重合度が高いという点で好適である。
【0145】
溶媒量は、基質のハロゲン化チオフェン化合物に対して1〜100質量倍が好ましく、特に5質量倍〜20質量倍が適当である。
反応温度は、通常、−100〜100℃であり、40〜80℃が好ましい。
反応の進行は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーにより確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0146】
また、上述した式[1]、[24]、[2]及び[16]のスルフォニルチオフェン化合物は、塩基、金属触媒及び配位子の存在下で、下記式[99]で表されるアリール化合物と反応させて、ビスアリールチオフェン化合物に導くこともできる。
【0147】
【化68】

(式中、R99は、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。。Wは上記と同じ意味を表す。)
【0148】
この反応において、アリール化合物の使用量は、スルフォニルチオフェン化合物に対して、2.0〜5.0モル倍が好ましく、特に2.0〜3.0モル倍が最適である。
塩基としては、炭酸セシウム、炭酸カリウム等に代表されるアルカリ土類金属の炭酸塩化合物類、トリエチルアミン等に代表されるアミン化合物類、n−ブチルリチウム等に代表されるアルキル金属化合物類が挙げられる。これらの中でも、炭酸セシウム、炭酸カリウム等に代表されるアルカリ土類金属の炭酸塩化合物類が好ましく、特に収率が高いという点で炭酸セシウムが最適である。
塩基の使用量は、スルフォニルチオフェン化合物に対して、2.0〜5.0モル倍が好ましく、特に2.0〜3.0モル倍が最適である。
【0149】
配位子としては、トリ−n−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等に代表される炭素数1〜10のアルキル基を有するホスフィン化合物や、トリフェニルホスフィン、ビフェニルジ−t−ブチルホスフィン等に代表されるフェニル基を有するホスフィン化合物などが挙げられる。これらの中でも、高収率で目的物が得られるという点で、ビフェニルジ−t−ブチルホスフィンが好ましい。
配位子の使用量としては、基質のチオフェン化合物に対して、0.1〜0.5モル倍が好ましく、特に0.1〜0.3モル倍が最適である。
【0150】
金属触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(II)、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)等が挙げられる。これらの中でも、収率が高いという点で酢酸パラジウムが最適である。
金属触媒の使用量は、基質のチオフェン化合物に対して、0.01〜0.2モル倍が好ましく、特に0.05〜0.15モル倍が最適である。
【0151】
反応溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物類が好ましい。N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサンが、収率が高いという点で最適である。
溶媒量は、基質のスルフォニルチオフェン化合物に対して、1〜100質量倍が好ましく、特には5〜20質量倍が最適である。
【0152】
反応温度は、通常、0〜200℃であるが、反応の進行が早いという点で、100〜150℃が好ましい。
反応の進行は薄層クロマトグラフィー、又は液体クロマトグラフィー分析により確認することができる。
反応終了後は、一般的な後処理をし、必要に応じて精製することで、目的物を得ることができる。
【0153】
以上で説明した本発明のスルフォニルチオフェン化合物は、その優れた特性を利用してフィルム、エレクトロクロミック素子、半導体、電池、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス素子、非線形材料の活物質、電極などに利用することができる。また、上記スルフォニルチオフェン化合物は、それ自体が導電性を有しており、還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してn型半導体として利用することができる。
なお、本発明のスルフォニルチオフェン化合物には、フィルムその他の成形品に成形するに際して、熱安定剤、光安定剤、充填剤、強化剤等の配合剤を適宜配合することができる。
【実施例】
【0154】
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例にて使用した分析装置及び条件は、下記のとおりである。
[1]ガスクロマトグラフィー(GC)
機種:Hewlett Packard: HP6800,Column:DB−624(30m×0.53mmφ×3μm),カラム温度:40(保持0min.)〜290℃(保持0min.),10℃/分(昇温速度),注入口温度:180℃,検出器温度:250℃,キャリアガス:ヘリウム,検出法:FID法
[2]質量分析(MASS)
機種:LX−1000(JEOL Ltd.),検出法:FAB法
機種:JMS−SX102A(JEOL Ltd.),検出法:FAB法
[3]1H−NMR
機種:JNM−A500(JEOL Ltd.),測定溶媒:CDCl3、DMSO−d6
機種:AVANCE 400S(Bruker),測定溶媒:CDCl3、DMSO−d6
[4]13C−NMR
機種:JNM−A500(JEOL Ltd.),測定溶媒:CDCl3、DMSO−d6
機種:AVANCE 400S(Bruker),測定溶媒:CDCl3、DMSO−d6
[5]IR
機種:BIORAD FTS−40,KBr錠剤法
機種:JIR−Winspec50(JEOL Ltd.),検出法:neat法
[6]高圧液層クロマトグラフィー(LC)
機種:Hewlett Packard:HP1100,カラム:Inertsil ODS−3(5μm,250mm×4.6mmφ+ガードカラム10mm×4.0mmφ),カラム温度:40℃,検出器:UV220nm,溶離液:H2O/CH3CN=6/4(保持0min.)から15min.でCH3CNにグラジエーション(保持45min.),10℃/min.,流速:2.0ml/min.
[7]薄層クロマトグラフィー(TLC)
MERCK シリカゲルプレート使用、UV254nm、リンモリブデン酸焼成で確認。
[8]サイクリックボルタンメトリー(CV)
機種:Electrochemical Analyzer Model 660B(ALC/HCH Instruments)
[9]ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)
機種:TOSOH:HLC−8220GPC,カラム:SHODEX GPC KF−804L+GPC KF−805L,カラム温度:40℃,検出器:UV検出器(254nm)及びRI検出器,溶離液:THF,カラム流速:1.0ml/min.
[10]有機EL発光効率測定装置
機種:プレサイスゲージ社製:EL1003
【0155】
[参考例1]3,4−ビススルフォニルチオフェンの合成
【化69】

【0156】
3,4−ビススルファニルチオフェン化合物1a−fと、ルテニウム(III)クロライド・n水和物(0.05当量、市販品)とを反応容器に投入し、室温で完全に溶解するまで撹拌した。反応容器を冷却して室温に保ちながら、発熱に留意しつつ、過よう素酸ナトリウム(4.20当量、市販品)を分割投入した。投入終了後、さらに室温で5時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機層は水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)し、白色固体の化合物2a−fをそれぞれ得た。
【0157】
【表2】

【0158】
(a)3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)チオフェン2a
m/z(EI): 324(M+)(計算値324.05(M+)).
1H-NMR(CDCl3):0.91(6H,t,J=7.3Hz), 1.40-1.46(4H,m), 1.68-1.72(4H,m), 3.55(4H,t,J=8.0Hz), 8.30(2H,s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.4(s), 21.3(s), 24.3(s), 55.5(s), 137.5(s), 139.0(s) ppm.
(b)3,4−ビス(ヘキサン−1−スルフォニル)チオフェン2b
m/z(FAB+):381(M+H+)(計算値381.12(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.86(6H, t, J=8.0 Hz), 1.25-1.28(8H, m), 1.38-1.41(4H, m), 1.70-1.74(4H, m), 3.55(4H, t, J=8.0 Hz), 8.32(2H, s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.8(s), 22.1(s), 22.3(s), 27.6(s), 31.0(s), 55.7(s), 137.5(s), 139.0(s) ppm.
(c)3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン2c
m/z(FAB+):437(M+H+)(計算値437.19(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.86(6H, t, J=6.9 Hz), 1.24-1.29(16H, m), 1.37-1.40(4H, m), 1.69-1.74(4H, m), 3.54(4H, t, J=8.0 Hz), 8.30(2H, s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.0(s), 22.4(s), 22.5(s), 28.0(s), 28.8(s), 31.5(s), 55.7(s), 137.5(s), 138.9(s) ppm.
(d)3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)チオフェン2d
m/z(EI):492(M+)(計算値492.24(M+)).
1H-NMR(CDCl3):0.87(6H, t, J=6.4 Hz), 1.24-1.28(24H, m), 1.36-1.40(4H, m), 1.69-1.73(4H, m), 3.54(4H, t, J=8.0 Hz), 8.30(2H, s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.1(s), 22.4(s), 22.6(s), 28.0(s), 28.9(s), 29.2(s), 29.4(s), 31.8(s), 55.8(s), 137.7(s), 139.0(s) ppm.
(e)3,4−ビス(プロパン−2−スルフォニル)チオフェン2e
m/z(FAB+):297(M+H+)(計算値297.03(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):1.32(12H, d, J=6.8 Hz), 4.04-4.11(2H, m), 8.30(2H, s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):15.0(s), 54.6(s), 136.1(s), 139.5(s) ppm.
(f)3,4−ビス(ベンゼンスルフォニル)チオフェン2f
m/z(FAB+):365(M+H+)(計算値365.00(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):7.52(4H, t, J=7.6 Hz), 7.59(2H, t, J=7.4 Hz), 8.04(4H, d, J=7.4 Hz), 8.38(2H, s) ppm.
13C-NMR(CDCl3):128.4(s), 128.9(s), 133.6(s), 138.4(s), 139.6(s), 140.6(s) ppm.
【0159】
[参考例2]3,4−ビススルフォニル−2,5−ビス(トリブチルスタニル)−チオフェンの合成
【化70】

【0160】
上記で得られた3,4−ビススルフォニルチオフェン2a−fを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液、2.20当量、市販品)をゆっくり滴下し、そのままの温度で1時間撹拌した。その後、トルブチルスタニルクロリド(2.50当量、市販品)を滴下し、3時間撹拌した。反応終了後、pH=7に調整したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム及びPTLCで精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)し、黄色オイル状の化合物3a−fをそれぞれ得た。得られた目的物はそのまま実施例1の反応に使用した。
【0161】
【表3】

【0162】
(a)3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3a
m/z(FAB+):905(M+H+)(計算値905.27(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.86-0.94(24H, m), 1.19-1.56(40H, m), 1.76(4H, brs), 3.50(4H, brs) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.1(s), 13.5(s), 13.6(s), 21.6(s), 23.7(s), 27.2(s), 28.9(s), 56.1(s), 142.9(s), 165.0(s) ppm.
(b)3,4−ビス(ヘキサン−1−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3b
m/z(FAB+):961(M+H+)(計算値961.33(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.85-0.92(24H, m), 1.19-1.41(36H, m), 1.52-1.60(12H, m), 1.78(4H, brs), 3.52(4H, brs) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.1(s), 13.6(s), 13.9(s), 21.6(s), 22.3(s), 27.2(s), 28.0(s), 28.9(s), 31.1(s), 56.3(s), 142.9(s), 164.9(s) ppm.
【0163】
(c)3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3c
m/z(FAB+):1017(M+H+)(計算値1017.40(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.84-0.94(24H, m), 1.19-1.39(44H, m), 1.52-1.60(12H, m), 1.78(4H, brs), 3.50(4H, brs) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.1(s), 13.6(s), 14.0(s), 21.6(s), 22.6(s), 27.2(s), 28.3(s), 28.4(s) , 28.8(s), 28.9(s), 29.0(s), 31.7(s), 56.3(s), 143.0(s), 164.9(s) ppm.
(d)3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3d
m/z(FAB+):1073(M+H+)(計算値1073.46(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.86-0.94(24H, m), 1.19-1.38(52H, m), 1.52-1.60(12H, m), 1.78(4H, brs), 3.50(4H, brs) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.1(s), 13.6(s), 14.1(s), 21.7(s), 22.6(s), 27.3(s), 28.3(s), 28.4(s) , 28.8(s), 28.9(s), 29.1(s), 29.2(s), 29.3(s), 29.4(s), 31.9(s), 56.4(s), 143.0(s), 165.0(s) ppm.
【0164】
(e)3,4−ビス(プロパン−2−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3e
m/z(FAB+):877(M+H+)(計算値877.24(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.89(18H, t, J=7.3 Hz), 0.95(6H, d, J=6.4 Hz), 1.17-1.37(24H, m), 1.44(6H, d, J=6.4 Hz), 1.50-1.60(12H, m), 4.25-4.32(2H, m) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.1(s), 13.6(s), 17.2(s), 27.2(s), 28.8(s), 54.6(s), 54.7(s), 140.1(s), 166.1(s) ppm.
(f)3,4−ビス(ベンゼンスルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3f
m/z(FAB+):945(M+H+)(計算値945.21(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.87(18H, t, J=7.3 Hz), 1.18-1.23(12H, m), 1.25-1.35(12H, m), 1.50-1.58(12H, m), 7.40(4H, t, J=7.6 Hz), 7.49(4H, t, J=7.4 Hz), 7.63(4H, d, J=7.2 Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.2(s), 13.6(s), 27.2(s), 28.9(s), 126.4(s), 128.3(s), 132.4(s), 142.0(s), 142.8(s), 166.4(s) ppm.
【0165】
[実施例1]3'',4''−ビススルフォニル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェンの合成
【化71】

【0166】
上記で得られた3,4−ビススルフォニル−2,5−ビス(トリブチルスタニル)−チオフェン3a−fと、塩化銅(I)(2.2当量、市販品)とを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、2−イオドビチオフェン(2.1当量)を室温で加えた。その後、反応混合物を加熱し、還流条件で20時間撹拌した。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、塩酸水溶液を加えた後に酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)し、さらにGPCで精製して黄色アモルファス状の化合物4a−fをそれぞれ得た。
【0167】
【表4】

【0168】
(a)3'',4''−ビス(ブタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4a
m/z(FAB+):652(M+)(計算値652.00(M+)).
1H-NMR(CDCl3):0.96(6H,t,J=7.3Hz), 1.45-1.54(4H,m), 1.84-1.92(4H,m), 3.70(4H,t,J=7.9Hz), 7.03(2H,dd,J=3.6Hz,1.5Hz), 7.14(2H,d,J=3.8Hz), 7.17(2H,d,J=3.8 Hz), 7.26 (2H,d,J=5.1Hz), 7.31(2H,d,J=3.8 Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.5(s), 21.6(s), 23.5(s), 57.2(s), 123.6(s), 124.9(s), 125.5(s), 128.0(s), 128.5(s), 131.7(s), 135.7(s), 136.0(s), 141.5(s) 144.8(s) ppm.
(b)3'',4''−ビス(ヘキサン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4b
m/z(FAB+):709(M+H+)(計算値709.07(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.88(6H, t, J=6.9 Hz), 1.30-1.33(8H, m), 1.43-1.45(4H, m), 1.87-1.89(4H, m), 3.69(4, t, J=7.9 Hz), 7.03(2H, dd, J=0.9, 3.9 Hz), 7.14(2H, d, J=3.8 Hz), 7.17(2H, d, J=3.8 Hz), 7.21(2H, d, J=3.6 Hz), 7.27(2H, d, J=5.1 Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):13.9(s), 21.5(s), 22.3, 27.9(s), 31.1(s), 57.3(s), 123.6(s), 124.6(s), 125.5(s), 127.9(s), 128.5(s), 131.7(s), 135.8(s), 135.9(s), 141.5(s), 144.7(s) ppm.
【0169】
(c)3'',4''−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4c
m/z(FAB+):765(M+H+)(計算値765.14(M+H+))
1H-NMR(CDCl3):0.86(6H,t,J=6.8Hz), 1.25-1.30(16H,m), 1.43-1.46(4H,m), 1.87-1.91(4H,m), 3.69(4H,t,J=7.9Hz), 7.02(2H,dd,J=5.0Hz,3.7Hz), 7.13(2H,d,J=3.8Hz), 7.17(2H,d,J=3.8Hz), 7.21(2H,d,J=3.6Hz), 7.26(2H,d,J=5.1Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.0(s), 21.5(s), 22.5(s), 28.3(s), 28.9(s), 31.6(s), 57.2(s), 123.6(s), 124.6(s), 125.5(s), 127.9(s),128.4(s), 131.7(s), 135.7(s), 135.9(s), 141.5(s), 144.7(s) ppm.
(d)3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4d
m/z(FAB+):821(M+H+)(計算値821.20(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.87(6H,t,J=6.9Hz), 1.25-1.31(24H,m), 1.40-1.50(4H,m), 1.83-1.92(4H,m), 3.68(4H,t,J=7.9Hz), 7.04-7.05(2H,m), 7.15(2H,d,J=3.8Hz), 7.18(2H,d,J=3.8Hz), 7.22(2H,dd,J=3.6Hz,1.1Hz), 7.28(2H,dd,J=5.1Hz,1.1Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.1(s), 21.6(s), 22.6(s), 28.3(s), 29.0(s), 29.2(s), 29.2(s), 29.4(s), 31.8(s), 57.3(s), 123.6(s), 124.7(s), 125.5(s), 127.9(s), 128.5(s), 131.7(s), 135.8(s), 136.0(s), 141.5(s), 144.7(s) ppm.
【0170】
(e)3'',4''−ビス(プロパン−2−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4e
m/z(FAB+):624(M+H+)(計算値624.98(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):1.33(12H,d,J=6.9Hz), 4.25-4.32(2H,m), 7.00-7.03(2H,m), 7.12(2H,d,J=3.8Hz), 7.21-7.22(4H,m), 7.24-7.26(2H,m) ppm.
13C-NMR(CDCl3):15.1(s), 55.5(s), 123.2(s), 124.5(s), 125.4(s), 127.9(s), 128.0(s), 132.5(s), 133.3(s), 136.0(s), 141.3(s), 145.9(s) ppm.
(f)3'',4''−ビス(ベンゼンスルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4f
m/z(FAB+):692(M+H+)(計算値692.95(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):7.03(2H,dd,J=4.8Hz,3.9Hz), 7.08(2H,d,J=3.8Hz), 7.16(2H,d,J=3.6Hz), 7.18(2H,d,J=3.8Hz), 7.27(2H,t,J=4.7Hz), 7.41(4H,t,J=7.8Hz), 7.52(2H,dd,J=7.3Hz,0.4Hz), 7.83(2H,d,J=7.7Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):123.7(s), 124.7(s), 125.6(s), 127.6(s), 128.0(s), 128.5(s), 132.9(s), 133.0(s), 135.9(s), 137.2(s), 141.9(s), 142.0(s), 143.7(s) ppm.
【0171】
[実施例2]3',4'−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'']−テルチオフェン及び3''',4'''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''']−セプチチオフェンの合成
【化72】

【0172】
実施例1と同様の方法で合成を行った。
【0173】
(a)3',4'−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'']−テルチオフェン5a
m/z(FAB+):657(M+H+)(計算値657.23(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.88(6H,t,J=6.8Hz), 1.26-1.30(24H,m), 1.39-1.42(4H,m), 1.82-1.88(4H,m), 3.66(4H,t,J=8.0Hz), 7.09(2H,dd,J=5.1Hz,3.6Hz), 7.25(2H,dd,J=3.7Hz,1.3Hz), 7.51(2H,dd,J=5.1Hz,1.2Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.0(s), 21.5(s), 22.6(s), 28.3(s), 29.0(s), 29.2(s), 29.4(s), 31.8(s), 57.3(s), 127.1(s), 129.2(s), 130.1(s), 130.8(s), 136.0(s), 145.2(s) ppm.
(b)3''',4'''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''']−セプチチオフェン5b
m/z(FAB+):984(M+)(計算値984.17(M+)).
1H-NMR(CDCl3): 0.86(6H, t, J=6.8 Hz), 1.24-1.32(24H, m), 1.41-1.49(4H, m), 1.85-1.93(4H, m), 3.69(4H, t, J=7.9 Hz), 7.03(2H, dd, J=1.5, 3.6 Hz), 7.09-7.14(6H, m), 7.18-7.20(4H, m), 7.24(2H, dd, J=1.1, 4.0 Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3): 14.0(s), 21.5(s), 22.6(s), 28.3(s), 29.0(s), 29.2(s), 29.3(s), 29.4(s), 31.8(s), 57.3(s), 123.5(s), 124.0(s), 124.3(s), 124.8(s), 125.2(s), 127.9(s), 128.5(s), 131.8(s), 134.5(s), 135.8(s), 136.6(s), 137.4(s), 141.2(s), 144.6(s) ppm.
【0174】
[実施例3]3'',3''',4'',4'''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''']−セクシチオフェンの合成
【化73】

【0175】
上図の方法で合成した。即ち、3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)チオフェン2dから、3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'']−テルチオフェンへと誘導した。その後、モノトリブチルスタニル化、及びモノイオド化して及びを合成し、それらを塩化銅(I)を用いてカップリングさせることにより、3'',3''',4'',4'''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''']−セクシチオフェン10aへの誘導を行った。
具体的には以下の条件で合成した。
3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)チオフェン2dを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。この溶液中に、n−ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液、1.00当量、市販品)をゆっくり滴下し、そのままの温度で1時間撹拌した。その後、トルブチルスタニルクロリド(1.10当量、市販品)を滴下し、3時間撹拌した。反応終了後、pH=7に調整したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム及びPTLCで精製し、化合物を得た。得られた化合物はそのまま次の反応に使用した。
【0176】
上記で得られた化合物と、塩化銅(I)(1.10当量、市販品)とを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、2−イオドビチオフェン(1.10当量)を室温で加えた。その後、反応混合物を加熱し、還流条件で20時間撹拌した。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、塩酸水溶液を加えた後に酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、さらにGPCで精製して化合物を得た。得られた化合物はそのまま次の反応に使用した。
【0177】
上記で得られた化合物を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。この溶液中に、n−ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液、1.00当量、市販品)をゆっくり滴下し、そのままの温度で1時間撹拌した。その後、トリブチルスタニルクロリド(1.10当量、市販品)を滴下し、3時間撹拌した。反応終了後、pH=7に調整したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム及びPTLCで精製し、化合物を得た。得られた化合物はそのまま次の反応に使用した。
【0178】
上記で得られた化合物をTHFに溶解させ、−78℃に冷却した。この溶液中に、n−ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液、1.00当量、市販品)をゆっくり滴下し、そのままの温度で3時間撹拌した。その後、ヨウ素(1.10当量、市販品)のTHF溶液を滴下し、1時間撹拌した。その後、室温にして更に13時間撹拌した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウムを加え、酢酸エチルを用い抽出を行った。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、化合物を得た。得られた化合物はそのまま次の反応に使用した。
【0179】
上記で得られた化合物と塩化銅(I)(1.00当量、市販品)とを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、上記で得られた化合物(1.00当量)を室温で加えた。その後、反応混合物を加熱し、還流条件で20時間撹拌した。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、塩酸水溶液を加えた後に酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、さらにGPCで精製して黄色オイルの化合物10aを得た。
【0180】
m/z(FAB+):1311(M+H+)(計算値1311.43(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.85-0.88(12H,m), 1.24-1.45(56H,m), 1.79-1.89(8H,m), 3.50-3.84(8H,m), 7.04(2H,dd,J=5.0Hz,3.7Hz), 7.16(2H,d,J=3.8Hz), 7.23(2H,d,J=2.9Hz), 7.26(2H,d,J=3.8Hz), 7.28(2H,d,J=5.1Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.0(s), 21.3(s), 21.7(s), 22.6(s), 28.2(s), 28.3(s), 29.0(s), 29.1(s), 29.2(s), 29.2(s), 29.4(s), 31.8(s), 57.0(s), 57.2(s), 123.6(s), 124.7(s), 125.7(s), 127.4(s), 128.0(s), 132.7(s), 133.8(s), 135.9(s), 139.4(s), 142.1(s), 146.8(s) ppm.
【0181】
[実施例4]3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−3''',4'''−ビス(デシルスルファニル)[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''']−セクシチオフェンの合成
【化74】

【0182】
上式の方法で合成した。即ち、3,4−ビス(デシルスルファニル)チオフェン1dから、ジブロモ化により2,5−ジブロモ−3,4−ビス(デカン−1−スルファニル)チオフェン11へと誘導した。その後、Stilleカップリングにより5−ブロモ−3,4−ビス(デカン−1−スルファニル)−[2,2';5',2'']−テルチオフェン12へと誘導した。更に塩化銅(I)を用いてとカップリングさせることにより、3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−3''',4'''−ビス(デシルスルファニル)[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''']−セクシチオフェン10bへの誘導を行った。
具体的には以下の条件で合成した。
3,4−ビス(デシルスルファニル)チオフェン1dをクロロホルムと酢酸の1:1混合溶媒に溶解させ、市販のN−ブロモスクシンイミド(2.10当量、市販品)を室温で加えた。その後、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出した。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、化合物11を得た。得られた化合物11はそのまま次の反応に使用した。
【0183】
上記で得られた化合物11と、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.08当量、市販品)と、トリフェニルホスフィン(0.32当量、市販品)とを室温でトルエンに溶解させた。そこへ2−トリブチルスタニルビチオフェン(1.00当量)を室温で加えた。その後、反応混合物を加熱し、還流条件で2時間撹拌した。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、フッ化カリウム水溶液を加え、1時間撹拌した。その後、固体をセライトろ過でろ過して取り除き、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をPTLCプレートで精製し、化合物12を得た。得られた化合物12はそのまま次の反応に使用した。
【0184】
上記で得られた化合物12と塩化銅(I)(1.00当量、市販品)とを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でTHFに溶解させ、上記で得られた化合物(1.00当量)を室温で加えた。その後、反応混合物を加熱し、還流条件で20時間撹拌した。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、塩酸水溶液を加えた後に酢酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧留去して溶媒を除去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製し、さらにGPCで精製して黄色固体の化合物10bを得た。
【0185】
m/z(FAB+):1247(M+H+)(計算値1247.45(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.84-0.89(12H,m), 1.22-1.42(56H,m), 1.42-1.59(4H,m), 1.85-1.87(4H,m), 2.90(4H,dd,J=12.3Hz,7.2Hz), 3.66(2H,t,J=7.9Hz), 3.79(2H,t,J=7.9Hz), 7.04-7.06(2H,m), 7.12(1H,d,J=3.9Hz), 7.16(1H,d,J=3.8Hz), 7.21-7.27(5H,m), 7.34-7.35(2H,d,J=3.8Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.1(s), 21.3(s), 21.6(s), 22.7(s), 28.3(s), 28.4(s), 28.7(s), 28.8(s), 29.1(s), 29.1(s), 29.2(s), 29.3(s), 29.3(s), 29.5(s), 29.5(s), 29.6(s), 29.7(s), 31.8(s), 31.9(s), 31.9(s), 36.3(s), 36.9(s), 56.9(s), 57.3(s), 123.1(s), 123.6(s), 124.0(s), 124.7(s), 124.9(s), 125.5(s), 127.6(s), 127.9(s), 128.0(s), 128.4(s), 129.6(s), 130.6(s), 132.0(s), 133.4(s), 134.8(s), 136.0(s), 136.9(s), 138.9(s), 139.2(s), 141.7(s), 142.5(s), 143.2(s), 146.0(s) ppm.
【0186】
[実施例5]3'',4'',3'''''',4''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3'''',4''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''']−ノビチオフェン13a及び3'',4'',3'''''''',4''''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3''''',4'''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''';5'''''''',2''''''''';5''''''''',2'''''''''']−ウンデシチオフェン13bの合成
【化75】

【0187】
参考例1,2、実施例1〜4と同様の方法で合成した。即ち,3,4−ビス(デシルスルファニル)チオフェン1d及び3,4−ビス(デカン−1−スルフォニル)チオフェン2dから、ハロゲン化、トリブチルスタニル化、カップリングにより、3'',4'',3'''''',4''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3'''',4''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''']−ノビチオフェン13a及び3'',4'',3'''''''',4''''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3''''',4'''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''';5'''''''',2''''''''';5''''''''',2'''''''''']−ウンデシチオフェン13bへの誘導を行った。
【0188】
(a)3'',4'',3'''''',4''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3'''',4''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''']−ノビチオフェン13a
m/z(FAB+):1901(M+H+)(計算値1901.65(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.84-0.89(18H,m), 1.22-1.46(84H,m), 1.57-1.61(4H,m), 1.88-1.93(8H,m), 2.89(4H,t,J=7.4Hz), 3.67-3.75(8H,m), 7.04(2H,dd,J=5.1Hz,3.6Hz), 7.15(2H,d,J=3.8Hz), 7.19(2H,d,J=3.8Hz), 7.22-7.23(4H,m), 7.28(2H,dd,J=5.1Hz,1.1Hz), 7.41(2H,d,J=4.2Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.1(s), 21.6(s), 21.7(s), 22.6(s), 28.3(s), 28.5(s), 28.9(s), 29.0(s), 29.1(s), 29.2(s), 29.2(s), 29.3(s), 29.3(s), 29.4(s), 29.5(s), 29.5(s), 31.8(s), 37.1(s), 57.3(s), 57.5(s), 123.6(s), 124.7(s), 125.5(s), 126.2(s), 127.9(s), 128.5(s), 130.1(s), 131.4(s), 131.8(s), 133.6(s), 135.9(s), 136.0(s), 136.0(s), 137.7(s), 139.2(s), 141.6(s), 144.9(s) ppm.
【0189】
(b)3'',4'',3'''''''',4''''''''−テトラキス(デカン−1−スルフォニル)−3''''',4'''''−ビス(デシルスルファニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''';5'''',2''''';5''''',2'''''';5'''''',2''''''';5''''''',2'''''''';5'''''''',2''''''''';5''''''''',2'''''''''']−ウンデシチオフェン13b
m/z(FAB+):2065(M+H+)(計算値2065.62(M+H+)).
1H-NMR(CDCl3):0.84-0.89(18H,m), 1.23-1.45(84H,m), 1.57-1.63(4H,m), 1.88-1.90(8H,m), 2.90(4H,t,J=7.4Hz), 3.67-3.72(8H,m), 7.04(2H,dd,J=5.1Hz,3.7Hz), 7.14-7.23(12H,m), 7.28(2H,dd,J=5.1Hz,1.1Hz), 7.38(2H,d,J=3.9Hz) ppm.
13C-NMR(CDCl3):14.1(s), 21.6(s), 22.6(s), 28.3(s), 28.9(s), 29.1(s), 29.2(s), 29.3(s), 29.3(s), 29.5(s), 29.5(s), 31.8(s), 37.1(s), 57.3(s), 123.7(s), 123.8(s), 124.7(s), 125.5(s), 128.0(s), 128.5(s), 128.9(s), 131.8(s), 131.9(s), 132.9(s), 135.4(s), 135.9(s), 136.0(s), 137.0(s), 137.6(s), 141.3(s), 141.6(s), 144.7(s), 144.8(s) ppm.
【0190】
[実施例6]ポリ{3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2']−ビチオフェン}の化学重合による合成
【化76】

【0191】
3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−2,5−ビス(トリブチルスタニル)チオフェン3c163mg(0.231mmol)と、2,5−ジイオドチオフェン77.8mg(0.231mmol)とを、N,N−ジメチルホルムアミド2mLに溶解させ、そこに市販の塩化銅(I)96.0mg(0.970mmol)を加えた。この混合物を室温で6時間撹拌することで橙色の分散液となった。この分散液を一部サンプリングし、ジメチルホルムアミド1mLとTHF1mLを用いて洗いこみ、シリンジでクロマトディスクを用いてろ過した後にGPCで分析した。その結果、Mw=1800程度の重合物ピークが観測された。
【0192】
[実施例7]ポリ{3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン}の電解重合による合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、定電位電解法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4d20.5mgと、市販のテトラブチルアンモニウムパークロレート863.4mgとをアセトニトリル25mLに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エス・エス株式会社)を用いて、電位範囲1000mVとし、600sec.の電解重合を行った。その結果、電極上に目的化合物である暗青色(しばらくすると橙色に変化した)固体の重合体が析出した。
【0193】
〈重合物〉
IR(KBr):529、668、802、1122、1143、1319、2853、2923cm-1
〈原料〉3'',4''−ビス(デカン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']−キンクチオフェン4d
IR(KBr):479、523、565、598、612、627、702、782、797、808、838、957、1139、1208、1234、1271、1314、1334、1410、1421、1470、1650、1657、1698、2851、2920、3747cm-1
【0194】
[実施例8]サイクリックボルタンメトリー(CV)測定
チオフェン誘導体4b−fのそれぞれついて、白金対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、電位掃引法によりサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
チオフェン誘導体(濃度0.0001mol/L)と、市販のテトラブチルアンモニウムパークロレート(濃度0.1mol/L)とをアセトニトリルに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、グラッシーカーボン電極を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エス・エス株式会社)を用いて、電位範囲−2700〜2700mV、掃引速度20mVsec-1として電位掃引を3回行い、測定を行った。結果を図1〜5に示す。
【0195】
[実施例9]電解重合におけるサイクリックボルタンメトリー(CV)測定
白金対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、電位掃引法によりチオフェン誘導体4b−fそれぞれの電解重合を行い、その際のサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
チオフェン誘導体(濃度0.01mol/L)と、市販のテトラブチルアンモニウムパークロレート(濃度0.1mol/L)とをアセトニトリルに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エス・エス株式会社)を用いて、電位範囲−2400〜2400mV、掃引速度50mVsec-1として電位掃引を10回行い、測定を行った。その結果、白金電極上に黄色重合物が確認され、電圧によるエレクトロクロミック現象が確認された。また、サイクリックボルタンメトリーにおいて還元側でサイクル性が高いピークが観測された。
【0196】
[実施例10]ポリ(3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン−2,5−ジイル)の合成
【化77】

【0197】
2,5−ジブロモ−3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン、2,2'−ビピリジル(1.2当量)、1,5−シクロオクタジエン(1.0当量)、及びビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.2当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下で1,4−ジオキサンを加え、60℃で20時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10%硝酸水溶液で1回、10%食塩水で5回洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ、赤色の固体を得た。
Mw(GPC):23000
1H-NMR(CDCl3):0.8(3H, s), 1.15-1.27(8H, b), 1.29-1.40(2H, b), 1.63-1.77 (2H, m), 3.05-3.12(2H, b), 7.81(1H, s)
13C-NMR(CDCl3):14.0(s), 22.4(s), 22.5(s), 28.2(s), 28.9(s), 29.0(s), 31.6(s), 56.3(s), 131.0(s), 133.1(s), 136.7(s), 140.5(s)
【0198】
[実施例11]ポリ{3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン−5,5'−ジイル}の合成
【化78】

【0199】
5,5'−ジブロモ−3−(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2']−ビチオフェン、2,2'−ビピリジル(1.2当量)、1,5−シクロオクタジエン(1.0当量)、及びビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.2当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下で1,4−ジオキサンを加え、60℃で20時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10%硝酸水溶液で1回、10%食塩水で5回洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ、赤色の固体を得た。
Mw(GPC):8500
1H-NMR(CDCl3):0.81-0.90(3H, m), 1.15-1.38(8H, m), 1.48-1.79(4H, m), 2.94-3.16(2H, m), 7.07-7.70(3H, m),
【0200】
[実施例12]ポリ{3',4'−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2' ']−テルチオフェン−5,5''−ジイル}の合成
【化79】

【0201】
5,5' '−ジブロモ−3',4'−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2' ']−テルチオフェン、2,2'−ビピリジル(1.2当量)、1,5−シクロオクタジエン(1.0当量)、及びビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.2当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下で1,4−ジオキサンを加え、60℃で20時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10%硝酸水溶液で1回、10%食塩水で5回洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ、橙色の固体を得た。
Mw(GPC):106000
1H-NMR(CDCl3):1.20-1.29(6H, m), 4.02-4.18(4H, m), 6.91(1H, s)
【0202】
[参考例3]2,5−ジブロモ−3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェンの合成
【化80】

【0203】
3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェンを反応容器に投入し、窒素雰囲気下でクロロホルムを加えて溶解させ、−5℃に冷却した。この溶液中にクロロホルムで希釈した臭素(5当量)をゆっくり滴下し、滴下終了後に室温まで昇温し、23時間撹拌した。反応終了後、反応液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてクエンチし、クロロホルムで抽出した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、及び10%食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=93:7)で精製し、白色の固体を得た。
m/z:417(計算値415.91)
1H-NMR (CDCl3):0.88(3H, t, J=6.6Hz), 1.26-1.40(10H, m), 1.74(2H, m), 3.23(2H, t, J=7.8Hz), 7.32(1H, s)
【0204】
[参考例4]3−(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2']−ビチオフェンの合成
【化81】

【0205】
反応容器に、トリブチル{3−(オクチル−1−スルフォニル)チオフェン−2−イル}スタンナン、及び2−ヨードチオフェン(1.1当量)を投入し、室温でトルエンを加えて溶解させた後に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.05当量)、トリ(オルトトリル)ホスフィン(0.2当量)、シアン化銅(I)(0.2当量)を窒素雰囲気下で投入し、遮光を行った。10時間加熱還流を行った後に、室温まで温度を下げ、フッ化カリウム水溶液で反応を停止させ、2時間撹拌した。これをセライトでろ過し、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:クロロホルム=2:3)で精製し、黄色の液体を得た。
1H-NMR (CDCl3):7.60-7.61 (1H, dd, J = 0.98, 1.00 Hz), 7.51-7.52 (1H, d, J = 5.48 Hz), 7.47-7.48 (1H, dd, J = 1.00, 0.98 Hz), 7.31-7.33 (1H, d, J = 5.47 Hz), 7.12-7.14 (1H, q, J = 2.94 Hz), 2.92-2.96 (2H, m), 1.56-1.62 (2H, m), 1.17-1.25 (10H, m), 0.84-0.87 (3H, t, J = 7.03 Hz) ppm.
【0206】
[参考例5]5,5'−ジブロモ−3−(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2']−ビチオフェンの合成
【化82】

【0207】
反応容器に3−(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2']−ビチオフェンを投入し、クロロホルム、酢酸、及びN,N−ジメチルホルムアミドを加えて溶解させた後に、N−ブロモスクシイミド(2.2当量)を加え、室温で24時間撹拌した。反応後、pH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、10%食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=99:1)で精製し、緑色の液体を得た。
m/z(DI):497.70(計算値497.90)
1H-NMR(CDCl3):0.87(3H, t, J=6.6Hz), 1.21-1.28(8H, m), 1.59-1.68(2H, m), 2.97(2H, q, J=7.1Hz), 4.12(2H, q, J=7.1Hz), 7.09(1H, d, J=3.9Hz), 7.29(1H, d, J=3.9Hz), 7.45(1H, s).
【0208】
[実施例13]5,5''−ジブロモ−3',4'−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2'']−テルチオフェンの合成
【化83】

【0209】
3',4'−ビス(オクタン−1−スルフォニル)−[2,2';5',2' ']−テルチオフェンを反応容器に投入し、クロロホルム、酢酸、及びN,N−ジメチルホルムアミドを加えて溶解させた後に、N−ブロモスクシイミド(2.2当量)を加え、室温で24時間撹拌した。反応後、pH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、10%食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=97:3)で精製し、生成物を得た。
1H-NMR(CDCl3):0.88(6H, t, J=6.9Hz), 1.17-1.36(16H, m), 1.69-1.90(4H, m), 3.63(4H, q, J=7.1Hz), 4.12(4H, q, J=7.1Hz), 7.01(2H, d, J=3.8Hz), 7.06(2H, d, J=3.8Hz).
【0210】
[参考例6]2,5−ビス(4−t−ブチルフェニル)−3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)チオフェンの合成
【化84】

【0211】
3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン、炭酸セシウム(2.4当量)、1−ブロモ−4−t−ブチルベンゼン(2.4当量)、ビフェニルジt−ブチルホスフィン(0.2当量)、及び酢酸パラジウム(0.1当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でDMFを加え、150℃で7時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、酢酸エチルで残渣を洗浄した。ろ液を1N塩酸水溶液、及び10%食塩水で洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=99:1)で精製し、白色〜褐色の固体を得た。
m/z(DI):701.35(計算値700.37)
1H-NMR(CDCl3):0.88(6H, t, J=6.9Hz), 1.25-1.45(24H, m), 1.36(18H, s), 3.61(4H, t, J=8.0Hz), 7.34(4H, d, J=6.0Hz), 7.43(4H, d, J=6.0Hz).
【0212】
[参考例7]2,5−ビス(4−t−ブチルフェニル)−3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェンの合成
【化85】

【0213】
3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン、炭酸セシウム(2.4当量)、1−ブロモ−4−t−ブチルベンゼン(2.4当量)、ビフェニルジt−ブチルホスフィン(0.2当量)、及び酢酸パラジウム(0.1当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でDMFを加え、150℃で7時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、酢酸エチルで残渣を洗浄した。ろ液を1N塩酸水溶液、及び10%食塩水で洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=19:1)で精製し、白色〜褐色のガラス状の生成物を得た。
m/z(DI):524.10(計算値524.28)
1H-NMR(CDCl3):0.85(3H, t, J=6.6Hz), 1.13-1.29(10H, m), 1.35(9H, s), 1.36(9H, s), 1.59(2H, m), 2.82(2H, t, J=8.0Hz), 7.45-7.67(8H, m).
【0214】
[参考例8]4,4'−{3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン−2,5−ジイル}ビス(N,N−ジフェニルアニリン)の合成
【化86】

【0215】
3,4−ビス(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン、炭酸セシウム(2.4当量)、4−ブロモ−N,N−ジフェニルアニリン(2.4当量)、ビフェニルジt−ブチルホスフィン(0.2当量)、及び酢酸パラジウム(0.1当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でDMFを加え、150℃で7時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、酢酸エチルで残渣を洗浄した。ろ液を1N塩酸水溶液、及び10%食塩水で洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、薄黄色の固体を得た。
m/z(DI):921.98(計算値922.39)
1H-NMR(CDCl3):0.86(6H, t, J=7.1Hz), 1.20-1.32(16H, m), 1.35-1.44(4H, m), 1.72-1.88(4H, m), 3.61(4H, t, J=8.0Hz), 7.02-7.37(28H, m).
【0216】
[参考例9]4,4'−{3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン−2,5−ジイル}ビス(N,N−ジフェニルアニリン)の合成
【化87】

【0217】
3−(オクタン−1−スルフォニル)チオフェン、炭酸セシウム(2.4当量)、4−ブロモ−N,N−ジフェニルアニリン(2.4当量)、ビフェニルジt−ブチルホスフィン(0.2当量)、及び酢酸パラジウム(0.1当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でDMFを加え、150℃で7時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、酢酸エチルで残渣を洗浄した。ろ液を1N塩酸水溶液、及び10%食塩水で洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、蛍光黄色の固体を得た。
m/z(DI):745.93(計算値746.30)
1H-NMR(CDCl3):0.84(3H, t, J=7.1Hz), 1.13-1.30(10H, m), 1.50-1.60(2H, m), 2.89(2H, q, J=8.0Hz), 7.04-7.17(10H, m), 7.26-7.33(10H, m), 7.43-7.59(5H, m).
【0218】
[参考例10]2,3−ビス(ブタン−1−スルファニル)ブタジエンの合成
【化88】

【0219】
窒素雰囲気下、1−ブタンチオール、トリエチルアミン(0.01当量)、及びペンタンを反応容器に投入し、0℃に冷却した後に、塩化チオニル(1.15当量)をゆっくり滴下し、1時間撹拌した。室温まで昇温して1時間撹拌した後に、残存している塩化チオニル及び溶媒を留去し、粗生成物を蒸留して(128mmHg、84℃)、1−ブタンスルフェニルクロライドを得た。
窒素雰囲気下、2−ブチン−1,4−ジオール、トリエチルアミン(4.2当量)、塩化メチレンを反応容器に投入し、−78℃に冷却した後に、1−ブタンスルフェニルクロライド(2.1当量)をゆっくり滴下し、1時間撹拌した。室温まで昇温して1時間撹拌した後に、pH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、塩化メチレンで抽出した。有機層を飽和食塩水で3回洗浄した後に、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、生成物を得た。
【0220】
[参考例11]2,3−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ブタジエンの合成
【化89】

【0221】
窒素雰囲気下、m−クロロ過安息香酸(2.5当量)、及び塩化メチレンを反応容器に投入し、0℃に冷却した後に、2,3−ビス(ブタン−1−スルファニル)ブタジエンをゆっくり滴下し、一晩撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を終了させた後に、塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で3回洗浄した後に、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、生成物を得た。
【0222】
[参考例12]3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)テトラヒドロチオフェンの合成
【化90】

【0223】
窒素雰囲気下、2,3−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ブタジエン、及びエタノールを反応容器に投入し、2,3−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ブタジエンをエタノール溶解させて−78℃に冷却した。別の反応容器に窒素雰囲気下で、硫化ナトリウム・9水和物とエタノールを投入して溶液を調製し、この溶液をゆっくりと2,3−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ブタジエンのエタノール溶液に滴下した。1時間撹拌後、pH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、生成物を得た。
【0224】
[参考例13]3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)スルフィランの合成
【化91】

【0225】
窒素雰囲気下、m−クロロ過安息香酸(2.5当量)、及び塩化メチレンを反応容器に投入し、0℃に冷却した後に、塩化メチレンに溶解させた3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)テトラヒドロチオフェンをゆっくり滴下し、30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を終了させ、塩化メチレンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で3回洗浄した後に、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(酢酸エチル)で精製し、生成物を得た。
【0226】
[参考例14]3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ジヒドロチオフェンの合成
【化92】

【0227】
窒素雰囲気下、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)スルフィラン、及び塩化メチレンを反応容器に投入し、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)スルフィランを塩化メチレンに溶解させた。この溶液に、無水酢酸(1.2当量)、及びメタンスルホン酸(0.25当量)を投入し、20時間加熱還流した。反応液にpH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、生成物を得た。
【0228】
[参考例15]3−(ブタン−1−スルフォニル)チオフェンの合成
【化93】

【0229】
窒素雰囲気下、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)スルフィラン、及び塩化メチレンを反応容器に投入し、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)スルフィランを塩化メチレンに溶解させた。この溶液に、無水酢酸(1.2当量)、メタンスルホン酸(0.25当量)を投入し、20時間加熱還流した。その後、反応液に炭酸カリウム(1.2当量)を加えて撹拌し、反応液をろ過、残渣を酢酸エチルで洗浄し、ろ液から溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、生成物を得た。
【0230】
[参考例16]3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)チオフェンの合成
【化94】

【0231】
窒素雰囲気下、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ジヒドロチオフェン、及びクロロホルムを反応容器に投入し、3,4−ビス(ブタン−1−スルフォニル)ジヒドロチオフェンをクロロホルムに溶解させた後、この溶液に塩化チオニル(3.0当量)を加えて、36時間加熱還流した。反応液にpH=7に調製したリン酸水素2ナトリウム/リン酸2水素ナトリウム緩衝液を加えて反応を終了させ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、生成物を得た。
【0232】
[参考例17]昇華(蒸着)試験
参考例8及び9で合成したスルフォニルチオフェン化合物を、それぞれ坩堝に適量(半分程度まで)入れ、ターボ分子ポンプによる高真空減圧(0.5〜2.5mPa)後、坩堝下のフィラメントに電圧印加して加熱した。蒸着基板に石英基板を用い、水晶振動子による蒸着レート測定を行った。
各錯体とも、12Aから開始し、蒸着速度が不十分な場合は2分おきに0.5Aずつ電流量を増加し、最終的に蒸着が停止するまで電流を流した。蒸着が始まった場合は蒸着速度0.02nm/sec程度からITO基板への蒸着を開始し、0.3−0.5nm/sec程度で安定させ、膜厚計上最大900nm(実測300nm程度)まで蒸着を行い、蒸着操作を停止させた。膜厚の実測値を表5に示す。
【0233】
【表5】

【0234】
[参考例18]溶解性試験
参考例8及び9で合成したスルフォニルチオフェン化合物5mgに、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルム、酢酸エチル、エタノールをそれぞれ50μlずつ溶解するまで加えていき、25℃で超音波をかけて溶解性を確認した。結果を表6に示す。なお、溶解度の程度は、以下の基準に従って分類した。
◎:50μlで溶解(濃度10%)
○:100μlで溶解(濃度5%)
△:200μlで溶解(濃度2.5%)
×:500μl加えても溶解しない。(濃度1%以下)
【0235】
【表6】

【0236】
[参考例19]
40分間オゾン洗浄を行ったITOガラス基板を真空蒸着装置内に導入し、参考例8で合成したスルフォニルチオフェン化合物、α−NPD、Alq3、LiF、Alを順次蒸着した。膜厚はそれぞれ30nm、35nm、50nm、0.5nm、100nmとし、それぞれ2×10-3Pa以下の圧力となってから蒸着操作を行った。蒸着レートはLiFを除いて0.3〜0.4nm/sとし、LiFについては0.02〜0.04nmとした。蒸着操作間の移動操作は真空中で行った。得られたEL素子の特性を有機EL発光効率測定装置で測定した。結果を表7に示す。同様に参考例8で合成したスルフォニルチオフェン化合物を入れずに作成したEL素子特性(比較参考例1)も併せて表7に示す。
【0237】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式[25]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンポリマー化合物。
【化1】

〔式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、
4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。
m''、n''及びo''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、p'は0又は1以上の整数を表し、m''+n''+o''≧1、かつ、50<m''+n''+o''+p'<5,000を満足し、
Zは、下記式[3]〜[11]から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、
【化2】

(式中、R8〜R30は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表し、R31は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、前記と同じ意味を表す。)
1及びY2は、互いに独立して、下記式[12]〜[15]から選ばれる少なくとも1種の1価の有機基である。
【化3】

(式中、R3〜R7及びZは、前記と同じ意味を表す。Qは、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端であり、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)〕
【請求項2】
前記Zが、前記式[3]で表される2価の有機基である請求項1記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物。
【請求項3】
式[26]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンポリマー化合物。
【化4】

(式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、
4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表し、
m'''、n'''及びo'''は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、50<m'''+n'''+o'''<5,000を満足する。
ただし、当該スルフォニルチオフェンポリマー化合物の両末端は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)
【請求項4】
式[2]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物。
【化5】

〔式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、
4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。
m、n及びoは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、pは0又は1以上の整数を表し、m+n+o≧1、かつ、1≦m+n+o+p≦50を満足し、
Zは、下記式[3]〜[11]から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であり、
【化6】

(R8〜R30は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表し、R31は、水素原子、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルコキシ基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、W'は、前記と同じ意味を表す。)
1及びY2は、互いに独立して、下記式[12]〜[15]から選ばれる少なくとも1種の1価の有機基である。
【化7】

(式中、R3〜R7及びZは、前記と同じ意味を表す。Qは、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端であり、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)〕
【請求項5】
前記Zが、前記式[3]で表される2価の有機基である請求項4記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物。
【請求項6】
式[16]で表されることを特徴とするスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物。
【化8】

(式中、R3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基又はWで置換されていてもよいチエニル基を表し、
4及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表し、
m'、n'及びo'は、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、2≦m'+n'+o'≦50を満足する。
ただし、当該スルフォニルチオフェンオリゴマー化合物の両末端は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。)
【請求項7】
請求項4〜6記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物から選ばれる少なくとも1種を、電解酸化重合又は化学酸化重合するスルフォニルチオフェンポリマー化合物の製造方法。
【請求項8】
請求項7記載の製造方法により製造されるスルフォニルチオフェンポリマー。
【請求項9】
式[1]で表されるビススルフォニルチオフェン化合物、式[24]で表されるモノスルフォニルチオフェン化合物、又は請求項4及び6のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物から選ばれる少なくとも1種を、触媒重合するスルフォニルチオフェンポリマーの製造方法。
【化9】

(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、
3及びR3'は、それぞれ独立して、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表すか、又は、R3及びR3'は一緒になって、Wで置換されていてもよい炭素数1〜3アルキレン基、Wで置換されていてもよいフェニレン基、−(CH2)q−SO2−(CH2)q−SO2−(CH2)q−を表し、qは1〜3の整数を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。)
【化10】

(式中、式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基、Wで置換されていてもよいアントラニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ジヒドロキシボリル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、又は炭素数1〜10ジアルコキシボリル基を表し、
48は、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいチエニル基を表し、
49は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜10アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基又はWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、炭素数1〜20アルキル基、炭素数1〜20ハロアルキル基、炭素数1〜10アルケニル基、炭素数1〜10アルキニル基、炭素数1〜10アルコキシ基、炭素数1〜20アルキルチオ基、炭素数1〜10モノアルキルアミノ基、炭素数1〜10ジアルキルアミノ基、W'で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、W'で置換されていてもよいジナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいジアントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−ナフチルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−フェニル−N−アントラニルアミノ基、W'で置換されていてもよいN−ナフチル−N−アントラニルアミノ基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基、炭素数1〜10アルキルカルボニル基、炭素数1〜10アルコキシカルボニル基、又はW'で置換されていてもよいフェニル基を表し、
W'は、炭素数1〜10アルキル基、炭素数1〜10ハロアルキル基、又は炭素数1〜10アルコキシ基を表す。)
【請求項10】
請求項9記載の製造方法により製造されるスルフォニルチオフェンポリマー。
【請求項11】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる電池用活物質。
【請求項12】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる電極材料。
【請求項13】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなる有機エレクトロルミネッセンス材料。
【請求項14】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を酸化剤又は電気化学的ドーピングにより酸化してなるp型半導体。
【請求項15】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してなるn型半導体。
【請求項16】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる半導体素子。
【請求項17】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項18】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる全固体有機太陽電池。
【請求項19】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなる色素増感太陽電池。
【請求項20】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなるキャパシタ電極。
【請求項21】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなるアクチュエータ。
【請求項22】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなるコンデンサ用固体電解質。
【請求項23】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種からなるアンテナ材料。
【請求項24】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を用いてなるセンサ。
【請求項25】
請求項4〜6のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンオリゴマー化合物及び請求項1〜3のいずれか1項記載のスルフォニルチオフェンポリマー化合物から選ばれる少なくとも1種を含んでなる燃料電池セパレータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−56906(P2013−56906A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−233615(P2012−233615)
【出願日】平成24年10月23日(2012.10.23)
【分割の表示】特願2007−514880(P2007−514880)の分割
【原出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】