説明

スルホキシイミン基を有するベンゾイル誘導体および除草剤

本発明は、式〔I〕


〔式中、Qは次の群から選ばれる基を表し、


R1,R4〜R15は水素原子、アルキル基等を、R2,R3はアルキル基、ヘテロ環またはR2とR3が一緒になって形成されたヘテロ環等を表し、Gは酸素原子等、XはNR,CHR,O等を表す]で表される安息香酸化合物またはその塩、および該化合物またはその塩を含有する除草剤である。本発明化合物は優れた除草活性を有するため、本発明化合物を含有する組成物は除草剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
技術分野:
本発明はスルホキシイミン基を有するベンゾイルピラゾール誘導体化合物またはその塩の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする除草剤に関する。
背景技術:
農園芸作物の栽培にあたり、多大の労力を必要としてきた雑草防除に多くの除草剤が使用されるようになってきた。しかし作物に薬害を生じたり、環境に残留したり、環境を汚染したりすることから、より低薬量で効果が確実でしかも安全に使用できる薬剤の開発が望まれている。
本発明の化合物に類似の安息香酸誘導体が除草活性を有することは、いくつかの特許文献に記載されている。
下記式で表される安息香酸化合物が除草剤として有効であることが記載されている。(例えば、特許文献1参照)

また下記式で表される安息香酸化合物が除草剤として有効であることが記載されている。(例えば、特許文献2参照)

しかしながら、これらの特許文献には、本発明化合物は記載されてない。
特許文献1:
国際公開第98/42678号パンフレット
特許文献2:
特開平11−292849号公報
発明の開示:
本発明の課題は工業的に有利に合成でき、より低い薬量で効果の確実な安全性の高い、作物との選択性の良い除草剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
本発明は、第一に式〔I〕

〔式中、Qは下記式Q1〜Q6で表わされる基から選ばれる有機基を表し、

R1は、水素原子、ハロゲン原子、C1−3、アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、C1−3ハロアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、または、式:SOnR16を表し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C1−6ハロアルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、C1−6ハロアルコキシC−6アルキル基、Jで置換されていてもよいフェニル基、または、Jで置換されていてもよいヘテロ環を表すか、または、R2とR3が一緒になって、Jで置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ3〜8員ヘテロ環を形成してもよく、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、C1−3ハロアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、または、式:SOnR17を表し、
R5は水素原子、ハロゲン原子、または、C1−3アルキル基を表し、
R6は水素原子、C1−6アルキル基、C1−6ハロアルキル基、Jで置換されていてもよいフェニル基、Jで置換されていてもよいベンゾイル基、C1−6アルキルスルホニル基、Jで置換されていてもよいベンゼンスルホニル基、Jで置換されていてもよいナフチル基、Jで置換されていてもよいベンジル基、Jで置換されていてもよいナフチルメチル基、または、Jで置換されていてもよいベンゾイルメチル基を表し、
R7は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、または、C26アルキニル基を表し、
R8は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、または、式:C=OR18を表し、
R9はC1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェニル基を表し、
R10およびR11はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表すか、または、R10とR11が窒素原子と一緒になって窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ4〜8員ヘテロ環を形成してもよいを表し、
R12およびR13はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、Jで置換されていてもよいフェニル基、または、式:C=OR19を表し、
R14は水素原子、C1−6のアルキル基、C3−6のシクロアルキル基、C1−6のハロアルキル基、C1−6のアルコキシ基、C1−6のハロアルコキシ基、または、C1−6アルコキシC1−6アルキル基を表し、
R15は水素原子、C1−6のアルキル基、C3−6のシクロアルキル基、C1−6のハロアルキル基、C1−6のアルコキシ基、C1−6のハロアルコキシ基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、ハロゲン原子、C1−6アルコキシカルボニル基、または、シアノ基を表し、
R16は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表し、
R17は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表し、
R18は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基を表し、
R19は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基を表し、
nは0、1または2の整数を表し、
mは0または1〜4の整数を表し、
Gは酸素原子または硫黄原子を表し、
JはC1−3アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、C1−6アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、または、C1−3アルキルスルホニル基を表し、
Xは式:CR20R21、式:NR20、または、酸素原子を表し、
Yはオキソ基、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェニル基を表し、mが2以上の時、Yは相異なっていてよく、さらにYはmが2以上の時、窒素原子、酸素原子、若しくは、硫黄原子を0〜3個含むC1−6アルキレン鎖となって下記式:Q2−1に示した3〜8員のスピロ環、下記式:Q2−2に示した3〜8員の縮合環、または、下記式:Q2−3に示した3〜8員の架橋環を形成していてもよいを表し、

R20は、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、または、C1−3アルキルスルホニル基を表し、
R21は、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、または、シアノ基を表す。]
で表される安息香酸化合物またはその塩であり、
第二に、式〔I〕

〔式中、Q、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1と同じ意味を表す。〕
で表わされる安息香酸化合物またはその塩の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする除草剤。
発明を実施するための最良の形態:
式[1]の定義において、
R1は、水素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル等のC1−3アルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−3ハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等のC1−3アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−3ハロアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;または、式:SOnR16;を表す。
R2およびR3は、それぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、n−ブトキシメチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基;クロロメトキシメチル、ジクロロメトキシメチル、トリクロロメトキシメチル、トリフルオロメトキシメチル、1−フルオロエトキシメチル、1,1−ジフルオロエトキシメチル、クロロメトキシエチル、ジクロロメトキシエチル、トリフルオロメトキシエチル等のC1−6ハロアルコキシC1−6アルキル基;Jで置換されていてもよいフェニル基;または、(Jで置換されていてもよい)、フラン、チオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、チアゾール、チアゾリン、イソチアゾール、イソチアゾリン、ピラン、テトラヒドロピラン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン等のヘテロ環;を表すか、または、R2とR3が一緒になって、(Jで置換されていてもよい)、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、4−オキオチアン、チオモルホリン、1,4−ジチアン、テトラヒドロチオピラン−4−オン等の窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ3〜8員ヘテロ環を形成してもい。
R4は、水素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル等のC1−3アルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−3ハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等のC1−3アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−3ハロアルコキシ基、ニトロ基;シアノ基;または、式:SOnR17;を表す。
R5は水素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;または、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル等のC1−3アルキル基;を表す。
R6は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;Jで置換されていてもよいフェニル基;Jで置換されていてもよいベンゾイル基;メタンスルホニル、エタンスルホニル等のC1−6アルキルスルホニル基;Jで置換されていてもよいベンゼンスルホニル基;Jで置換されていてもよいナフチル基;Jで置換されていてもよいベンジル基、Jで置換されていてもよいナフチルメチル基、または、Jで置換されていてもよいベンゾイルメチル基;を表す。
R7は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;または、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基を表す。
R8は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソプチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;または、式:C=OR18;を表す。
R9はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、1−メトキシシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のCアルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;または、Jで置換されていてもよいフェニル基;を表す。
R10およびR11はそれぞれ独立して、水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC1−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、n−ブトキシメチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基;ヒドロキシ基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;または、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;を表すか、または、R10とR11が窒素原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、ホモモルホリン等の窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ4〜8員ヘテロ環を形成してもよい;を表す。
R12およびR13はそれぞれ独立して、水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、n−ブトキシメチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;Jで置換されていてもよいフェニル基;または、式:C=OR19;を表す。
R14は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6のシクロアルキル基;フロロメチル、ジフロロメチル、トリフロロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフロロエチル、2−クロロエチル、ペンタフロロエチル等のC1−6のハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等のC1−6のアルコキシ基;2,2−ジフロロメトキシ、トリフロロメトキシ、2,2,2−トリフロロエトキシ、2−クロロエトキシ等のC1−6のハロアルコキシ基;メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基を表し、
R15は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6のシクロアルキル基;フロロメチル、ジフロロメチル、トリフロロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフロロエチル、2−クロロエチル、ペンタフロロエチル等のC1−6のハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等のC1−6のアルコキシ基;2,2−ジフロロメトキシ、トリフロロメトキシ、2,2,2−トリフロロエトキシ、2−クロロエトキシ等のC1−6のハロアルコキシ基;メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなどのC1−6アルコキシカルボニル基;シアノ基を表し、
R16は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;または、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;を表す。
R17は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;または、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;を表す。
R18は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;C1−6ハロアルキル基、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基;を表す。
R19は水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;C1−6ハロアルキル基、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基;を表す。
nは0、1または2の整数を表す。
mは0または1〜4の整数を表す。
Gは酸素原子または硫黄原子を表す。
Jはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル等のC1−3アルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−3ハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ等のC1−3アルコキシ基;ヒドロキシ基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;または、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル等のC1−3アルキルスルホニル基;を表す。
Xは式:CR20R21、式:NR20、または、酸素原子を表し、
Yはオキソ基;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、1−メトキシシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、1−クロロシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル等のC2−6アルキニル基;メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、n−ブトキシメチル等のC1−6アルコキシC1−6アルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;または、Jで置換されていてもよいフェニル基を表し、mが2以上の時、Yは相異なっていてよく、さらにYはmが2以上の時、窒素原子、酸素原子、若しくは、硫黄原子を0〜3個含むC1−6アルキレン鎖となって下記式:Q2−1に示した3〜8員のスピロ環、下記式:Q2−2に示した3〜8員の縮合環、または、下記式:Q2−3に示した3〜8員の架橋環を形成していても良いを表す。

R20は、水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;ヒドロキシ基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル基;または、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル等のC1−6アルキルスルホニル基を表す。
R21は、水素原子;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1−6アルキル基;シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,2−ジメチルシクロプロピル、2−メトキシシクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2,2−ジクロロシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル基;クロロメチル、フルオロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、ジブロモメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等のC1−6ハロアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1−6アルコキシ基;クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1−フルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ等のC1−6ハロアルコキシ基を表す。
(化合物の製造法)
本発明の化合物は例えば下記工程1〜7に示す方法によって製造することができるが、本発明化合物は一般的に知られた方法でも合成することができ、この方法に限定されるものではない。
本発明化合物のQがQ1、Q2またはQ6で表され、R6が水素原子、かつGが酸素原子であるとき、例えば下記工程1〜3に示す方法によって製造することができる。
工程1:

(式中Tは、塩素原子、イミダゾリル基等の脱離基を表す。)


化合物I−Q1a、I−Q2aおよび化合物I−Q6aは、式[III]で表される安息香酸化合物を、チオニルクロライド、オギザリルクロライド等のハロゲン化剤あるいは、カルボニルジイミダゾール類と、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル等の有機溶媒中、0℃〜120℃で反応させて式[II]で表される化合物とし、ついで、これに式[Q1a]、[Q2a]あるいは式[Q6a]で表される化合物と、トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基を、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル等の有機溶媒中、−20℃〜120℃で作用させ、式[II−Q1]、式[II−Q2]あるいは式[II−Q6]で表されるエステルを製造する。ついで、得られたエステル類を、触媒量〜1当量のアセトンシアンヒドリン、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム等のシアン源存在下に、トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基と、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、酢酸エチル等の有機溶媒中、0℃〜120℃で反応させることにより製造できる。
R6が水素原子以外の基でGが酸素原子である化合物は工程2に示す方法で製造することができる。
工程2:


(式中R1〜R5,R7,R8、R14、R15、X、Y及びmは前記と同じ意味を表し、R6’は水素原子を除くR6を表し、Wはフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;または、メタンスルホキシ、p−トルエンスルホキシ、トリフロロメタンスルホキシ、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等の脱離基を表す。)
式[I−Q1a]、[I−Q2a]あるいは式[I−Q6a]で表される化合物を、ジメチルホルムアミド(以下DMFと略記する)、テトラヒドロフラン(以下THFと略記する)、トルエン、ベンゼン、ジオキサン等の有機溶媒中で水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、t−ブトキシカリウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基あるいはトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基存在下で、式:R6’−Wで表される化合物と、−50℃〜120℃で反応させることにより、式[I−Q1b]、[I−Q2b]および式[I−Q6b]で表される化合物を製造できる。
R6が水素原子以外の基でGが硫黄原子である化合物は工程3に示す方法で製造することができる。
工程3:

(式中、R1〜R5,R6’、R7,R8、R14、R15、W,Yおよびmは前記と同じ意味を表す。)
式[I−Q1a]、[I−Q2a]あるいは式[I−Q6a]で表される化合物を、トリフロロメタンスルホニルクロライドやトリフロロメタンスルホン酸無水物等のスルホン酸クロライド類やスルホン酸無水物と、トリエチルアミンやピリジン等の塩基の存在下で、DMF、THF、クロロホルム、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒中、−20℃〜120℃でスルホニル化するか、五塩化リン、オキシ塩化リン、オギザリルクロライド、チオニルクロライド、N−クロロスクシイミド、N−ブロモスクシイミド、塩素、臭素等で、無溶媒あるいはベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、THF等の有機溶媒中、−10℃〜120℃でハロゲン化し、式[I−Q1c]、[I−Q2c]あるいは式[I−Q6c]で表される化合物を製造した後、メルカプタン類を、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、t−ブトキシカリウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基あるいはトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基存在下に、−50℃〜120℃で反応させて製造できる。
QがQ3およびQ4で表される基であるとき、工程4で表される方法で製造できる。
工程4:

(式中、R1〜R5、R9〜R11、およびGは前記と同じ意味を表す。)
式[Q3a]あるいは式[Q4a]で表される化合物を、水素化ナトリウム、水素化カリウム、t−ブトキシカリウム、マグネシウムエチラート、トリエチルアミン、炭酸カリウム等の塩基存在下に、式[II]で表される化合物を、THF、ジエチルエーテル、DMF、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒中、−50℃〜120℃で反応させることにより、式[I−Q3a]あるいは式[I−Q4a]で表される化合物を製造できる。
QがQ5で表される基でGが酸素原子であるとき、工程5で表される方法で製造できる。
工程5:

(式中、R1〜R5、R12、R13は前記と同じ意味を表し、R22はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル等のアルキル基;ベンジル基;フェニル基を、R23は水素原子;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ等のアルコキシ基;アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のアミノ基を、R24は水素原子;メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ等のアルコキシ基;アミノジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のアミノ基を表す。)
1〜3当量の式[V]で表されるアシル酢酸エステルを、1〜3当量の水素化ナトリウム、水素化カリウム、t−ブトキシカリウム、マグネシウムエチラート等の塩基と、ベンゼン、トルエン、THF、1,4−ジオキサン、DMF等の有機溶媒中、0℃〜120℃で反応させ金属塩を調製し、これに式[II]で表される化合物を、0℃〜120℃で反応させることで式[VI]で表される化合物を製造した後、得られた式[VI]で表される化合物を、触媒量のp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸等の有機酸あるいは触媒量の硫酸、塩酸等の無機酸の存在下、ベンゼン、トルエン、THF、1,4−ジオキサン、DMF、エタノール、メタノール等の有機溶媒あるいはこれら有機溶媒と水との混合溶媒中0℃〜120℃で脱炭酸反応をさせ、式[VII]で表される化合物とする。ついで式[VII]で表される化合物を、1〜3当量のトリメチルオルソ酢酸エステル、トリエチルオルソ酢酸エステル等のトリアルキルオルソエステル類やN,N−ジメチルアセタミドジメチルアセタール等と、無溶媒あるいはベンゼン、トルエン、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル等の有機溶媒中、0℃〜120℃で反応させ、式[VIII]で表される化合物とした後、式[VIII]で表される化合物に1〜5当量のヒドロキシアミンもしくはヒドロキシアミン塩酸塩等のヒドロキシアミン塩を、1〜5当量のトリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等の塩基存在下に、ベンゼン、トルエン、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル等の有機溶媒中、0℃〜120℃で反応させることにより、目的物である式[I−Q5a]で表される化合物を製造することができる。
QがQ5で表される基でGが硫黄原子であるとき、工程6で表される方法で製造できる。
工程6:

(式中R1〜R5、R12、R13、およびWは前記と同じ意味を表す。)
式[Q−5b]で表される化合物に、n−ブチルリチウム、t−ブトキシカリウム、メチルマグネシウムブロマイド等の塩基を−78℃〜室温で、THF、ジエチルエーテル等の溶媒中で作用させ、さらに化合物IIを−78℃〜室温で反応させることで化合物[I−Q5b]を製造できる。
また原料化合物[III]は下記工程7に示すように、安息香酸エステル[IX]とスルホキシイミン[X]から文献記載の反応条件(例えばシンセシス(Synthesis)第7巻,p.911−913,2000年刊 参照)で安息香酸エステル[IV]を製造したのち、一般的な加水分解条件(例えば苛性ソーダ水など)で加水分解することにより製造することができる。
工程7:

(式中、R1〜R5およびWは前記と同じ意味を表し、R25はC1−6アルキル基;C1−6ハロアルキル基;または、C1−3アルキル基、C1−6ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、C1−3アルキルチオ基、C1−3アルキルスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子などで置換されてもよいフェニル基等を示す。)
なお、安息香酸エステル[IX]は公知な方法(例えば公開特許広報 平05−039259、平04−501726、平02−006426、昭64−052759、US5092919、J.Med.Chem.,1972年,第15号6巻、684頁など)で得られるか、さらに、一般的な方法(例えばOrganic Synthesis,colective volume5,412頁、Organic Synthesis,colective volume5,142頁、Organic Synthesis,79巻,43頁)を組み合わせて合成することが出来る。化合物[X]は公知な方法(例えばSynthesis,2000年,第1巻,1〜64頁)で合成出来る。
本発明化合物〔I〕には、光学異性体が存在する場合もあり、さらに多数の互変異性体も存在し得る。そのような異性体は全て本発明の範囲に含まれる。
また本発明化合物〔I〕の塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅等の金属塩;アンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン類やピリジン、ヒドラジン等の塩基からなる塩;等が含まれる。
本発明化合物の構造はNMR、IR、MS等で決定した。
以上のようにして製造することのできる本発明化合物の代表例を表1−1〜表1−6に示されるQと表1−7との組み合わせで示すが、本発明化合物はこれらの化合物に限定されるものではない。
なお、表中の略号は下記の意味を表す。
Me:メチル、Et:エチル、Pr:プロピル、Bu:ブチル、Ph:フェニル、n:ノルマル、i:イソ、t:ターシャリー、cyc:シクロ、Tosyl:p−トルエンスルホニル













































[除草剤]
本発明化合物(式〔I〕で表される化合物又はその塩)は畑作条件で、土壌処理、茎葉処理のいずれの方法でも高い除草活性を示し、メヒシバ、アキノエノコログサ、イチビ、イヌビユ等の各種畑雑草に有効で、トウモロコシ、コムギ等の作物に選択性を示す化合物も含まれている。
また、本発明化合物には、作物、観賞用植物、果樹等の有用植物に対し、生育抑制作用等の植物成長調節作用を示す化合物も含まれている。
また本発明化合物には、各種水田雑草に対し、優れた殺草効力を有し、イネに選択性を示す化合物も含まれている。
更に本発明化合物は果樹園、芝生、線路端、空き地等の雑草の防除にも適用することができる。
本発明化合物には殺菌活性、殺虫・殺ダニ活性を有するものも含まれる。
本発明除草剤は、本発明化合物(式〔I〕で表される化合物又はその塩)の1種またはは2種以上を有効成分として含有する。本発明化合物を実際に施用する際には他成分を加えず純粋な形で使用できるし、また農薬として使用する目的で一般の農薬のとり得る形態、即ち、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、フロアブル等の形態で使用することもできる。添加剤および担体としては固型剤を目的とする場合は、大豆粉、小麦粉等の植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフィライト、クレイ等の鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝等の有機及び無機化合物が使用される。液体の剤型を目的とする場合は、ケロシン、キシレンおよびソルベントナフサ等の石油留分、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセトン、トリクロルエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱物油、植物油、水等を溶剤として使用する。これらの製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要ならば界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポリオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン−無水マレイン酸の共重合物等が挙げられる。
本発明除草剤における有効成分濃度は前述した製剤の形により種々の濃度に変化するものであるが、例えば、水和剤に於いては、5〜90重量%(以下、単に%と書く)、好ましくは10〜85%:乳剤に於いては、3〜70%、好ましくは5〜60%:粒剤に於いては、0.01〜50%、好ましくは、0.05〜40%の濃度が用いられる。
このようにして得られた水和剤、乳剤は水で所定の濃度に希釈して懸濁液或いは乳濁液として、粒剤はそのまま雑草の発芽前又は発芽後に土壌に散布処理もしくは混和処理される。実際に本発明除草剤を適用するに当たっては1ヘクタール当たり有効成分0.1g以上の適当量が施用される。
また、本発明除草剤は公知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物成長調整剤、肥料等と混合して使用することもできる。特に、除草剤と混合使用することにより、使用薬量を減少させることが可能である。また、省力化をもたらすのみならず、混合薬剤の相乗作用により一層高い効果も期待できる。その場合、複数の公知除草剤との組合せも可能である。
本発明除草剤と混合使用するにふさわしい薬剤としては、ジフルフェニカン、プロパニル等のアニリド系除草剤、アラクロール、プレチラクロール等のクロロアセトアニリド系除草剤2,4−D、2,4−DB等のアリールオキシアルカン酸系除草剤、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロップ−エチル等のアリールオキシフェノキシアルカン酸系除草剤、ジカンバ、ピリチオバック等のアリールカルボン酸系除草剤、イマザキン、イマゼタピル等のイミダゾリン系除草剤、ジウロン、イソプロツロン等のウレア系除草剤、クロルプロファム、フェンメジファム等のカーバメート系除草剤、チオベンカルブ、EPTC等のチオカーバメート系除草剤、トリフルラリン、ペンジメタリン等のジニトロアニリン系除草剤、アシフルオルフェン、ホメサフェン等のジフェニルエーテル系除草剤、ベンスルフロン−メチル、ニコスルフロン等のスルホニルウレア系除草剤、メトリブジン、メタミトロン等のトリアジノン系除草剤、アトラジン、シアナジン等のトリアジン系除草剤、フルメツラム等のトリアゾピリミジン系除草剤、ブロモキシニル、ジクロベニル等のニトリル系除草剤、グリホサート、グリホシネート等のリン酸系除草剤、パラコート、ジフェンゾコート等の第四アンモニウム塩系除草剤、フルミロラック−ペンチル、フルチアセット−メチル等の環状イミド系除草剤、ベンゾイルプロップエチル、フランプロップエチル等のベンゾイルアミノプロピオン酸系除草剤、その他として、イソキサベン、エトフメセート、オキサジアゾン、ピペロホス、ダイムロン、ベンタゾン、ベンフルセート、ダイフェンゾコート、ナプロアニリド、トリアゾフェナミド、キンクロラック、クロマゾン、スルコトリオン、シンメチリン、ジチオピル、ピラゾレート、ピリデート、フルポキサム、更に、セトキシジム、トラルコキシジム等のシクロヘキサンジオン系の除草剤等が挙げられる。また、これらを組み合わせた組成物に植物油及び油濃縮物等の添加剤を添加することもできる。
[製造]
次に実施例および参考例により、本発明化合物をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1:
(化合物番号Q1−5の合成方法)
工程1:エチル3−(4−オキソ−[1,4]オキサチアン−4−イリデンアミノ)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンゾエートの合成

エチル2−メチル−4−(メチルスルホニル)−3−トリフロロメチルスルホニルオキシベンゾエート2.34g(5.99mmol)、4−イミノ−1,4−オキサチアン−4−ノン1.10g(8.13mmol)、酢酸パラジウム0.13g(0.59mmol)、ラセミBINAP 0.37g(0.60mmol)、炭酸セシウム2.99g(9.17mmol)をトルエン50mlに加え、窒素雰囲気下で2時間還流した。反応液を希塩酸、飽和食塩水でそれぞれ洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製すると表題化合物を黄色固体物として0.98g(収率44%)得られた。
工程2:3−(4−オキソ−[1,4]オキサチアン−4−イリデンアミノ)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンゾイックアシッドの合成

エチル3−(4−オキソ−[1,4]オキサチアン−4−イリデンアミノ)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンゾエート0.98g(2.61mmol)をメタノール40mlに溶かし3%苛性ソーダ水20mlを加えた。40〜60℃で5時間攪拌した後反応液を4分の1まで減圧濃縮し、水を40ml加えた。この水溶液はクロロホルム10mlで2回洗浄し吸引ろ過で不溶物を除去した。この溶液に濃塩酸を滴下し酸性溶液にすると、表題化合物が無色結晶として析出する。これをろ別し減圧乾燥すると無色粉末0.81g(収率89%、融点256−258℃)を得られた。
工程3:5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾール−4−イル3−(4−オキソ−[1,4]オキサチアン−4−イリデンアミノ)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)フェニル ケトンの合成

3−(4−オキソ−[1,4]オキサチアン−4−イリデンアミノ)−2−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンゾイック アシッド0.23g(0.66mmol)をクロロホルム8mlに溶かしカルボニルジイミダゾール(以下CDIと記載)0.11g(0.68mmol)を添加し30分還流下攪拌した。これとは別に1−メチル−3−ピラゾリン−5−オン塩酸塩0.10g(0.75mmol)をクロロホルム2mlに懸濁させ、トリエチルアミン0.08g(0.8mmol)を滴下し15分室温で攪拌した溶液を、先に調製した反応液に室温で添加した。この反応液を2時間還流下攪拌し、室温でアセトンシアンヒドリン0.03gとトリエチルアミン約0.8gを続けて添加し、室温で12時間攪拌した。反応液を希塩酸、飽和食塩水でそれぞれ洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物にメタノール4mlを加え攪拌すると表題の化合物が沈殿する、これをろ別し乾燥すると無色粉末結晶として0.20g(収率71%、融点223−224℃)を得られた。
上記実施例を含め本発明化合物の製造例を表2に示す。略号は表1と同じ意味を表す。







以下にH−NMRデータ(重クロロ溶媒、内部標準TMS)を示す
単位はδ、なお括弧内の数値はプロトン比を表し、記号はs:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、br:ブロード、brs:ブロードシングレットを表す。
化合物番号 Q1−2
2.26(3H,s)、3.37(3H,s)、3.42(3H,s)、3.67(3H,s)、5.34(1H,brs)、6.77(1H,s)、7.09(1H,d)、7.50−7.70(3H,m)、7.99(1H,d)、8.14(2H,d)
化合物番号 Q1−10
1.37(6H,t)、2.37(3H,s)、3.24(3H,s)、3.40(4H,m)、5.94(1H,brs)、7.16(1H,d)、7.97(1H,s)、7.98(1H,d)
化合物番号 Q1−12
1.47(3H,t)、3.24(6H,s)、3.30(3H,s)、4.10(2H,q)、7.24(1H,d)、7.31(1H,s)、8.06(1H,d)
化合物番号 Q1−14
3.24(6H,s)、3.30(3H,s)、3.72(3H,s)、6.91(1H,br)、7.22(1H,d)、7.32(1H,s)、8.08(1H,d)
化合物番号 Q1−15
1.45(9H,m)、3.29(3H,s)、3.35(4H,q)、4.07(2H,q)、6.17(1H,br)、7.18(1H,d)、7.30(1H,s)、8.03(1H,d)
化合物番号 Q1−17
1.52(6H,dd)、2.47(3H,s)、2.94(3H,s)、3.24(3H,s)、3.66(1H、m)、3.72(3H,s)、5.87(1H,Br)、7.20(1H,d)、7.32(1H、s)、7.98(1H,d)
化合物番号 Q1−18
1.39(6H,t)、2.30(3H,s)、2.47(3H,s)、3.22(3H,s)、3.50(4H,m)、3.75(3H,s)、6.93(1H,d)、7.39(2H,d)、7,45(1H,s)、7.85(1H,d)、7.90(1H,d)
化合物番号 Q1−19
1.39(6H,t)、2.40(3H,s)、2.24(3H,s)、3.31(4H,m)、3.54(3H,s)、5.58(3H,s)、7.07(1H,d)、7.21(1H,s)、7.38(5H,m)、7.94(1H,d)
化合物番号 Q1−25
2.19(3H,s)、2.35(3H,s)、3.30(3H,s)、3.33(3H,s)、3.60(3H,s)、6.75(1H,s)、7.02(1H,d)、7.24(2H,d)、7.91(1H,d)、7.93(2H,s)
化合物番号 Q1−27
3.42(3H,s)、3.65(3H,s)、6.90(1H,s)、7.02(1H,d)、7.20(2H,d)、7.62(2H,m)、7.77(1H,m)、8.07−8.20(3H,m)
化合物番号 Q2−1
1.61(3H,s)、2.02(2H,m)、2.37(2H,m)、2.77(2H,t)、3.31(3H,s)、3.34(3H,s)、6.83(1H,d)、7.60(3H,m)、7.94(1H,d)、8.24(2H,m)
化合物番号 Q2−10
1.51(6H,dd)、2.05(2H,m)、2.28(3H,s)、2.42(2H,m)、2.80(2H,m)、2.94(3H,s)、3.23(3H,s)、3.70(1H,m)、6.87(1H,d)、7.91(1H,d)
化合物番号 Q2−11
1.05(3H,t)、1.35(6H,s)、1.40(3H,t)、1.85(2H,m)、2.37(3H,s)、2.45(2H,s)、3.20(3H,s)、3.25(4H,m)、6.05(1H,brs)、6.95(1H,d)、7.90(1H,d)
化合物番号 Q2−15
1.32(6H,s)、1.41(6H,t)、1.54(6H,s)、2.23(3H,s)、3.30(3H,s)、3.35(4H,q)、6.88(1H,d)、7.92(1H,d)
化合物番号 Q2−16
1.40(6H,t)、1.64−1.76(2H,m)、1.99−2.30(4H,m)、2.27(3H,s)、 2.89(1H,m)、3.18(1H,m)、3.22(3H,s)、3.34(4H,q)、6.87(1H,d)、7.90(1H,d)
化合物番号 Q2−17
1.41(6H,t)、1.65−1.80(2H,m)、1.90−2.77(4H,m)、2.85(1H,t)、3.14(1H,t)、3.24(3H,s)、3.35(4H,q)、7.44(1H,d)、7.98(1H,d)
化合物番号 Q2−18
1.25−1.50(11H,m)、1.50−2.03(3H,m)、2.29(3H,s)、3.32(3H,s)、3.34(4H,q)、6.85(1H,d)、7.90(1H,d)
化合物番号 Q2−27
1.09(1.5H,s)、1.12(1.5H,s)、2.11(3H,s)、2.11−2.45(2H,m)、2.43(3H,s)、2.43−2.52(2H,m)、2.75−2.80(1H,m)、3.16(3H,s)、3.78(3H,s)、6.85(0.5H,d)、6.86(0.5H,d)、7.31(1H,d)、7.36(1H,d)、7.91(1H,d)
化合物番号 Q2−32
1.22(3H,t)、1.30(3H,s)、1.42(6H,t)、1.85−2.00(1H,m)、2.35−2.55(1H、m)、2.65−2.75(1H,m)、2.85−3.05(1H,m)、3.25(3H,s)、3.30−3.45(4H,m)、4.15(2H,q)、6.90(1H,d)、8.00(1H,d)
化合物番号 Q2−40
1.14(3H,s)、1.16(3H,s)、1.35−1.42(6H,m)、2.24(3H,s)、2.53(1H,d)、3.13(1H,d)、3.18(3H,s)、3.21−3.35(4H,m)、3.71(3H,s)、6.87(1H,d)、7.90(1H,d)
化合物番号 Q2−42
1.11(3H,d)、1.43(6H,t)、2.00−2.96(5H,m)、3.29(3H,s)、3.35(4H,q)、6.88(1H,d)、8.22(1H,d)
化合物番号 Q2−45
1.88−1.99(2H,m)、2.15(3H,s)、2.22−2.44(2H,m)、2.35(3H,s)、2.67−2.72(2H,m)、3.24(3H,s)、3.25(3H,s)、6.75(1H,d)、7.26(2H,d)、7.87(1H,d)、8.02(2H,d)
化合物番号 Q2−46
0.93(3H,d)、1.42(6H,t)、2.04−2.26(3H,m)、2.39−2.53(2H,m)、3.26(3H,s)、3.33(3H,s)、7.20(1H,d)、7.43−7.57(5H,m)、8.00(1H,d)
化合物番号 Q2−47
0.99(3H、s)、1.04(3H,d)、1.09(3H,s)、1.39(6H,t)、2.06(1H,m)、2.24(3H,s)、2.51−2.75(2H,m)、3.22(3H,s)、3.32(4H,q)、6.85(1H,d)、7.92(1H,d)
化合物番号 Q2−48
1.43(6H,t)、2.07(2H,m)、2.48(2H,t)、2.76(2H,t)、3.28(3H,s)、3.29(4H,q)、7.13(1H,d)、7.43(1H,s)、7.98(1H,d)
化合物番号 Q2−50
1.25(2H,m)、1.99(2H,t)、2.75(2H,t)、3.35(3H,s)、6.92(1H,d)、7.60(2H,m)、7.75(1H,m)、8.00−8.20(3H,m)
化合物番号 Q2−51(約1:1ジアステレオマー混合物)
1.34−1.43(7.5H,m)、1.46(1.5H,d)、2.12−2.27(2H,m)、2.32(3H,d)、2.62−2.92(1H,m)、2.97(1.5H,s)、3.07(1.5H,s)、3.23(3H,s)、3.26−3.37(4H,m)、3.37−3.80(1H,m)、6.88(0.5H,d)、6.91(0.5H,d)、7.91(1H,d)
化合物番号 Q2−52
1.69−1.90(4H,m)、1.96−2.10(6H,m)、2.29(3H,s)、2.41(2H,t)、2.79(2H,t)、3.16−3.30(2H,m)、3.26(3H,s)、3.62(1H,m)、3.64(1H,m)、6.86(1H,d)、7.91(1H,d)
化合物番号 Q3−2
1.30(2H,m)、1.45(2H,m)、2.35(1H,m)、2.38(3H,s)、3.33(3H,s)、3.37(3H,s)、7.16(1H,d)、7.51−7.65(3H,m)、8.01(1H,d)、8.19(2H,d)
化合物番号 Q3−8
1.32(2H,m)、1.45(3H,t)、1.48(2H,m)、2.35(1H,m)、2.50(3H,s)、3.01(3H,s)、3.25(3H,s)、3.40(2H,m)、7.20(1H,d)、7.99(1H,d)、
化合物番号 Q3−9
1.35(2H,m)、1.48(2H,m)、2.33(1H,m)、3.23(6H,s)、3.30(3H,s)、7.21(1H,d)、7.94(1H,d)、8.08(1H,d)
化合物番号 Q3−11
1.04(3H,t)、1.30(2H,m)、1.40(3H,m)、1.45(2H,m)、1.82(2H,m)、2.37(1H,m)、2.48(3H,s)、3.23(3H,s)、3.25(4H,m)、7.17(1H,d)、7.97(1H,d)
化合物番号 Q3−17
1.36(2H,m)、1.41(6H,t)、1.48(2H,m)、2.30(1H,m)、3.31(3H,s)、3.34(4H,q)、7.23(1H,d)、8.33(1H,d)
化合物番号 Q3−18
1.25−1.35(2H,m)、1.35−1.44(2H,m)、2.31−2.41(1H,m)、2.37(3H,s)、2.41(3H,s)、3.42(3H,s)、3.56(3H,s)、7.15(1H,d)、7.32(2H,d)、8.01(1H,d)、8.04(2H,d)
化合物番号 Q4−1
1.03(3H,t)、1.39(3H,t)、1.86(2H,m)、2.49(3H,s)、3.22(6H,s)、3.28(3H,s)、3.30(4H,m)、7.15(1H,d)、7.95(1H,d)
化合物番号 Q5−2
1.32(2H,m)、1.41(2H,m)、2.76(1H,m)、3.25(6H,s)、3.31(3H,s)、7.19(1H,d)、8.08(1H,d)、8.11(1H,s)
化合物番号 Q5−3
1.26(2H,m)、1.34(2H,m)、1.47(6H,t)、2.76(1H,m)、3.26(3H,s)、3.33(4H,q)、7.13(1H,d)、8.05(1H,d)、8.10(1H,s)
化合物番号 Q6−1
1.40(6H,t)、2.29(3H,s)、2.34(3H,s)、3.20(3H,,s)、3.32(4H,q)、6.05(1H,s)、6.92(1H,d)、7.92(1H,d)
〔除草剤〕
次に、本発明除草剤に関する製剤例を若干示すが、有効成分化合物、添加物及び添加割合は、本実施例にのみ限定されることなく、広い範囲で変更可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
【0090】
製剤実施例1 水和剤
本発明化合物 20部
ホワイトカーボン 20部
ケイソウ土 52部
アルキル硫酸ソーダ 8部
以上を均一に混合、微細に粉砕して、有効成分20%の水和剤を得た。
【0091】
製剤実施例2 乳剤
本発明化合物 20部
キシレン 55部
ジメチルホルムアミド 15部
ポリオキシエチレンフェニルエーテル 10部
以上を混合、溶解して有効成分20%の乳剤を得た。
【0092】
製剤実施例3 粒剤
本発明化合物 5部
タルク 40部
クレー 38部
ベントナイト 10部
アルキル硫酸ソーダ 7部
以上を均一に混合して微細に粉砕後、直径0.5〜1.0mmの粒状に造粒して有効成分5%の粒剤を得た。
次に本発明除草剤の効果に関する試験例を示す。
除草効果は下記の調査基準に従って調査し、殺草指数で表した。
調査基準
殺 草 率 殺 草 指 数
0% 0
20〜29% 2
40〜49% 4
60〜69% 6
80〜89% 8
100% 10
また、1、3、5、7、9の数値は、各々0と2、2と4、4と6、6と8、8と10の中間の値を示す。

試験例1 畑作茎葉散布処理
200cmのポットに土壌を充填し、表層にメヒシバ、アキノエノコログサ、イチビ、イヌビユの各種子を播き、軽く覆土後温室内で生育させた。各雑草が5〜10cmの草丈に生育した時点で各供試化合物の製剤実施例2に示した乳剤の水希釈液を、有効成分が所定の薬量になるように、1000リットル/ha散布量相当量で小型噴霧器にて雑草の茎葉部に散布した。温室内で育成し、処理3週間後に雑草の除草効果を前記調査基準に従って調査し、その結果を第3表に示した。


試験例2 畑作土壌処理
表面積が250cmのプラスチックポットに畑土壌を充填し、これに雑草として、メヒシバ、アキノエノコロ、イチビ、イヌビユの種子を播種し、その上に0.5cmの覆土をした。翌日に製剤実施例1に示した水和剤の水希釈液を、有効成分が所定の薬量になるように土壌表面上に均一に散布し、温室内で育成し、処理20日後に雑草の除草効果を前記調査基準に従って調査し、その結果を第4表に示した。


【産業上の利用可能性】
本発明のスルホキシイミン基を有するベンゾイルピラゾール誘導体化合物またはその塩の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする組成物は、工業的に有利に合成でき、より低い薬量で効果の確実な安全性の高い、トウモロコシ、コムギ等の作物との選択性の良い除草剤として用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式〔I〕

〔式中、Qは下記式Q1〜Q6で表わされる基から選ばれる有機基を表し、

R1は、水素原子、ハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、C1−3ハロアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、または、式:SOnR16を表し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C1−6ハロアルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、C1−6ハロアルコキシC−6アルキル基、Jで置換されていてもよいフェニル基、または、Jで置換されていてもよいヘテロ環を表すか、または、R2とR3が一緒になって、Jで置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ3〜8員ヘテロ環を形成してもよく、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、C1−3アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、C1−3ハロアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、または、式:SOnR17を表し、
R5は水素原子、ハロゲン原子、または、C1−3アルキル基を表し、
R6は水素原子、C1−6アルキル基、C1−6ハロアルキル基、Jで置換されていてもよいフェニル基、Jで置換されていてもよいベンゾイル基、C1−6アルキルスルホニル基、Jで置換されていてもよいベンゼンスルホニル基、Jで置換されていてもよいナフチル基、Jで置換されていてもよいベンジル基、Jで置換されていてもよいナフチルメチル基、または、Jで置換されていてもよいベンゾイルメチル基を表し、
R7は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、または、C2−6アルキニル基を表し、
R8は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、または、式:C=OR18を表し、
R9はC1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェニル基を表し、
R10およびR11はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表すか、または、R10とR11が窒素原子と一緒になって窒素原子、酸素原子、若しくは硫黄原子を1〜4個含んだ4〜8員ヘテロ環を形成してもよいを表し、
R12およびR13はそれぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、Jで置換されていてもよいフェニル基、または、式:C=OR19を表し、
R14は水素原子、C1−6のアルキル基、C3−6のシクロアルキル基、C1−6のハロアルキル基、C1−6のアルコキシ基、C1−6のハロアルコキシ基、または、C1−6アルコキシC1−6アルキル基を表し、
R15は水素原子、C1−6のアルキル基、C3−6のシクロアルキル基、C1−6のハロアルキル基、C1−6のアルコキシ基、C1−6のハロアルコキシ基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、ハロゲン原子、C1−6アルコキシカルボニル基、または、シアノ基を表し、
R16は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表し、
R17は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、または、C1−6ハロアルコキシ基を表し、
R18は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基を表し、
R19は水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C13アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェノキシ基を表し、
nは0、1または2の整数を表し、
mは0または1〜4の整数を表し、
Gは酸素原子または硫黄原子を表し、
JはC1−3アルキル基、C1−3ハロアルキル基、C1−3アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、C1−6アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、または、C1−3アルキルスルホニル基を表し、
Xは式:CR20R21、式:NR20、または、酸素原子を表し、
Yはオキソ基、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、または、Jで置換されていてもよいフェニル基を表し、mが2以上の時、Yは相異なっていてよく、さらにYはmが2以上の時、窒素原子、酸素原子、若しくは、硫黄原子を0〜3個含むC1−6アルキレン鎖となって下記式:Q2−1に示した3〜8員のスピロ環、下記式:Q2−2に示した3〜8員の縮合環、または、下記式:Q2−3に示した3〜8員の架橋環を形成していてもよいを表し、

R20は、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、または、C1−3アルキルスルホニル基を表し、
R21は、水素原子、C1−6アルキル基、(C1−3アルキル基、C1−3アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていても良い)C3−6シクロアルキル基、C1−6ハロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6ハロアルコキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基、または、シアノ基を表す。]
で表される安息香酸化合物またはその塩。
【請求項2】
式〔I〕

〔式中、Q、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1と同じ意味を表す。〕
で表わされる安息香酸化合物またはその塩の1種または2種以上を有効成分として含有することを特徴とする除草剤。

【国際公開番号】WO2004/052849
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【発行日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−502371(P2005−502371)
【国際出願番号】PCT/JP2003/015843
【国際出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【出願人】(000004307)日本曹達株式会社 (434)
【Fターム(参考)】