説明

スローステップ運動用踏み台

【課題】 従来の発泡スチロールを用いた踏み台は中実の構造でなければ人が乗ることはできないと考えられ、耐荷重性が問題であった。また、乗り降りの回数が多い使用例では耐久性が問題であった。従来の発泡スチロールを用いた踏み台では、簡便に高さの調節ができる構造は提案されていなかった。また、従来から市販されている踏み台では重さが3.6キログラムと過大で、かつ、設置面積も広く必要であったので、設置場所の面積が狭くても使用できるような小型化とともに軽量化・取扱いの容易化が課題となっていた。
【解決手段】 荷重分散のための踏み板と発泡スチロールのブロックを組み合わせた耐荷重性・耐久性をもったスローステップ運動用踏み台を構成し、かつ、耐荷重性・耐久性を損なわずに踏み台の高さ調節を簡便に行う高さ調節用ブロックを考案した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スローステップ運動で使用する踏み台の軽量・小型化を図った踏み台に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会を迎え、生涯を通して健康でありたいと願う人々の強い願いに応えて、各地域にある体育館等の床面積の広い場所において集団で実施する健康教室開催が盛んである。一方、床面積の狭い家庭や職場の通路脇等の任意の場所においては、仕事の合間を活用した個別の健康管理のための簡易な健康増進器具開発・商品化とその普及の促進が求められている。このような状況で注目されているスローステップ運動の普及促進のための紹介は、最近の報道ではインターネットで検索ダウンロード可能な2009年8月5日のNHKのテレビ番組「ためしてガッテン」や、福岡市市政だより中央区版(平成2010年2月15日号)がある。本スローステップ運動で使用するスローステップ運動用踏み台は、一例としてインターネットの楽天市場では、プラスチック製の商品名「ステップウェル・2(STEPWELL・2)」や木製の商品名「スローステップ500」が販売されている。このうち、ステップウェル・2の製品仕様の一例では、材質にプラスチック(PP+ABS)を用いた横幅800ミリメートル、奥行300ミリメートル、高さは100ミリメートルから200ミリメートルの間を25ミリメートル間隔で5段階の高さ調整ブロック付属品付、重さ約3.6キログラム、使用体重制限100キログラムである。特開2007−205146では、踏み台は内装工事現場でぶつかっても対象を傷つけないことを目的とし、高所での作業に用いられる。このような現場においては発泡スチロールの中実ブロック表面に滑り止めラバーを貼り付けた軽量な踏み台の提供が課題であったがスローステップ運動用踏み台として使用する発想はない。また、特開2007−051484では、家庭で使用する脚力強化を目的とした高さ調整用の段枠を有する踏み台の提供が課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−205146号 公報
【特許文献2】特開2007−051484号 公報
【特許文献3】特開平10−131282号 公報
【特許文献4】特開2000−248706号 公報
【特許文献5】特開平10−231672号 公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】インターネットにて「スローステップ運動」で検索し、「コンビウェルネス株式会社」商品情報(家庭用フィットネス用品)>ステップウェル2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べた従来から商品として販売されているスローステップ運動用踏み台では、全体の重さ・大きさとも健康の保持・増進を目的とする高齢者や脚力強化の必要な比較的体力の弱い人が取り扱う(例えば、運動場所への持ち運び・高さ設定等)には不便であった。また、家庭・職場等の狭い空間においては、仕事の合間を活用した個別の健康管理のための簡易な健康器具として使用するには、軽量化と踏み台の小型化、高さ調整の容易化及び場所を選ばない設置容易性が課題となっていた。特許文献1では、発泡スチロールの中実ブロックに滑り止めラバーを貼り付けた軽量な踏み台が紹介されている。また、踏み台の滑り止めラバーを貼り付けたのは踏み台を踏み抜かないことも目的としており、耐荷重強度が小さいことを意識したためか発泡スチロールを立方体形状のまま使用したものであって踏み板で荷重の分散を図る等の記述はない。また、踏み台の高さに関しては、立方体形状の踏み台を重ねる形で高さを高くした利用の検討以外には記載がない。以上のように従来の発泡倍率60倍の一般的に通常使用される発泡スチロールを用いた踏み台は、中実の構造でなければ人が乗ることはできないと考えられていた。また、従来の発泡スチロールを用いた踏み台は踏み台の乗り降りの回数が極端に多い器具としての使用ではなかった。
【0006】
次に以下に示す先行技術では、中空体または中空状の空間を有した踏み台の課題を示す。特開平10−131282では、勝手口用踏台の上方開口略箱状の中空体が散水設備としての使用を目的に構成されているため、流し槽を含む上方開口部が大きくなる。そこで、踏台の材質は通常の発泡体では耐荷重強度が不足すると考えられる。従ってこの場合、発泡体としては、硝子繊維強化ポリウレタン発泡体が例示されている。特開2000−248706では、勝手口用踏台が合成樹脂発泡体で構成され、踏台と段部がいずれも下端の開口した中空の箱体であり、その内側に耐荷重強度を高めるため補強リブ、補強壁などを形成している。また、踏台および段部上面の塗装面と発泡体の間には下地ネットを介在させ、荷重強度を補強している。特開平10−231672では、勝手口用階段形踏み台の階段構成部に内蔵される樹脂発泡ブロックを30〜45倍のポリスチレン等で構成し、階段構成部内に密に充填埋設される構造である。また、この場合も中空状の本体の開口部が大きく、踏み台は内外環状リブおよび格子状リブ、更には補強用金属製パイプで補強している。以上の公開文献から、中空体または中空状の空間を有した開口部の大きな踏み台では、何らかの補強をすることが不可欠と考えられる。従って、発泡倍率60倍の一般的に通常使用される発泡スチロールを用いた踏み台では、耐荷重強度を満たすために、荷重の大きさに対応した所定の開口部以下の比較的小さい開口部に限定する必要があることが分かる。また、その際に、踏み台の乗り降りの回数が極端に多い器具としての使用においても十分に使用できる耐久性を実現することが課題であった。
このような状況下にあって、軽量で、かつ耐荷重性・耐久性があり、また、高さを調節することができる機能を有する小型のスローステップ運動用踏み台の開発が課題となっていた。さらに使用者の励みとなるいわゆるインセンティブを高めることに不可欠になると考えられる踏み台の乗り降り回数を表示する機能を有する小型のスローステップ運動用踏み台の開発が課題となっていた。
【0007】
本発明は、このような従来の商品が有していた問題点、特に従来の一般的に通常使用される発泡スチロールの中実ブロックを用いたものに中空穴を形成したものであっても人が乗ることができ、かつ、繰り返し使用に十分耐える耐久性を持った小型のスローステップ運動用踏み台を新規に開発するということを目的とするものである。併せて、発泡スチロールの軽量素材としての特徴を生かしつつ、その軽量化に際し、踏み台の乗り降りの回数が極端に多い器具としての使用であるスローステップ運動用踏み台において必須の機能となる高さ調整の容易性および持ち運び設置容易性を解決し、かつ、踏み台使用者の利便性を考慮した形状と構造の最適化を図ったスローステップ運動用踏み台を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスローステップ運動用踏み台は、発泡スチロール等軽量素材で作成した中実ブロックを構成材料として使用し、発泡スチロールの底面から上面に垂直に貫通する貫通孔又は該貫通孔の内部に一部不貫通部を有する所定の形状・大きさの複数の第1の中空穴を用いて前記底面に形成する複数の第1の凹部を有する基本構造ブロックとともに、該基本構造ブロックの前記上面に荷重を分散し耐荷重性を持たせるための所定の踏み板を接着または貼り付けた基本構造部を備えることを第1の特徴とし、
第2に、前記第1の特徴に加えて、前記発泡スチロールの中実ブロックと同じ素材で作成し、前記複数の第1の凹部にそれぞれ対応して挿入結合するための複数の凸部を上面に有し、該複数の凸部の真下に当たる各位置に底面から所定の深さまでの貫通していない複数の第2の中空穴で形成する複数の第2の凹部を底面に有するように構成した高さ調節用ブロックを備えることを第2の特徴とし、
第3に、前記第1または前記第2の特徴に加えて、前記基本構造部に1個または複数個の高さ調節用ブロックを多段に結合するために、前記第1または前記第2の凹部に対応して結合するように形成した1個または複数個の高さ調節用ブロックが有するそれぞれの複数の凸部を利用して、対応する前記第1または前記第2の凹部に挿入結合することにより、高さの異なるスローステップ運動用踏み台を構成することを
第4に、本発明のスローステップ運動用踏み台の上に人が乗った場合の耐荷重性を最大に高め、かつ、繰り返し荷重がかかることによる発泡スチロールの劣化(例えば、ひび割れの発生・収縮等)を防止するために、前記基本構造部の備えるスローステップ運動用踏み台の踏み板面積・踏み板の厚さ・材質と、複数の前記第1または前記第2の中空穴および前記第1または前記第2の凹部を形成する穴の数・穴の大きさ・穴の形状・穴位置とを可能な限り最適に構成することを、
第5に、基本構造部および高さ調節用ブロックの各底面において、底面表面に滑り止め用のゴムシートまたは滑り止めマットを必要に応じて接着または貼り付けていることを特徴とする。
第6に、本発明の応用例としてのスローステップ運動用踏み台は、前記第1の特徴に加えて、本発明のスローステップ運動用踏み台に人が乗り降りした回数をカウントして表示する機能を持たせるために、前記踏み板(以下「第1の踏み板」という。)の左右の足の荷重がかかる部分にそれぞれ対応した圧力センサまたは圧電センサを配置し、それぞれ電子回路で信号レベルを検知し、波形レベルを調整して前記回数をカウントし、該カウント値の表示部を有する表示装置を追加したものである。このため、前記第1の踏み板以外に、左右の足の荷重部分にそれぞれ対応した第2および第3の踏み板を設け、該第2および第3の踏み板の底面に前記圧力センサまたは圧電センサを接着または貼り付けた新たな第2および第3の踏み板を前記踏み板の上に重ねる構造としたことを特徴とする。この場合において、後で説明するスローステップ運動で行う一連の乗り降り動作を1回としてカウントするために、前記第2および第3の踏み板に荷重のかからない状態が一定期間連続した場合にのみ、前記カウント値を有効とするように工夫している。
【0009】
上記第1の特徴を有する基本構造部における課題解決手段は、圧縮する力に強く、引っ張り力に弱い発泡スチロールの特徴を考慮した上で、発泡倍率60倍程度の通常用いられる容器用・緩衝材用の発泡スチロールを使用した場合においても、荷重の分散と中空穴の最適化配置等により、軽量化・小型化を実現する構成としたものである。耐荷重性能が不足する場合には発泡倍率50倍または40倍の発泡スチロールを使用できるがこの場合には、発泡スチロールがより硬くなるため、緩衝性能の悪化を生じる。なお、中空穴と結合時に使用する凹凸部の大きさ・形状は、必ずしも同じである必要はない。
【0010】
上記第2の特徴を有する高さ調節用ブロックにおける課題解決手段は、荷重のかからない前記複数の第1の中空穴の真下に当たる鉛直線方向において、発泡スチロールで形成した凸部と前記第2の凹部を有する所定形状を構成することにより結合の多段化を可能にしたものである。この結果、高さ調節用ブロックどうしを結合した場合においても複数の上記した凸部と前記複数の第2の凹部を除いた中実部分において、荷重を最大限に受け止めることができる構成としたものである。
【0011】
上記第3の特徴を有する高さの異なるスローステップ運動用踏み台を構成するための課題解決手段としての高さ調節用ブロックは、同じ高さ調節用ブロックを多段結合できる形状の高さ調節を市販の積み木ブロックと同じ要領で積み木を多段に重ねる発想で可能としたこと、繰り返し使用に耐えて荷重による発泡スチロールの劣化を防止する安定した密着一体化結合のための構成を採用したことにある。この場合に必要な踏み台の高さ設定できる種類を3種類に絞り込むことで、スローステップ運動用踏み台全体構造の簡略化と取扱いの容易化を実現する構成としたものである。
【0012】
上記第4の特徴を有するスローステップ運動用踏み台の課題解決手段では、まず踏み板に関しては、その面積はスローステップ運動用踏み台として必要十分な大きさとし、その奥行き幅は少なくとも人の足の長さよりも短いもので十分であり、必ずしも足のかかとからつま先までの長さ以上である必要はないこと、その横の長さは人の肩幅くらいあれば十分であるとした。
【0013】
また、踏み板の厚さは、人の通常の体重に十分耐えるものとし、不必要に剛性を大きくするような板厚を求めることは、発泡スチロールの材質の特徴たる緩衝性能を弱めるものであるから、板および発泡スチロールの材質・中空穴の大きさ等に対応して最適な板厚がある。
【0014】
踏み板の材質は、廉価な木材で実現できること、踏み台に乗る人の足裏の感触に違和感が生じ易いその平坦さに関しては、踏み板に使用する木材の乾燥した場合に生じる平面のいわゆる反りがないもので、基本構造部の接着において隙間なく密着するに十分な平坦度を備えるものが望ましいため、平坦性に優れた合板が使用できる。
【0015】
中空穴に関しては、中空穴の数・穴位置・穴の大きさ・穴の形状については、市販の発泡スチロール製ブロック(例えば、大きさ幅39×奥行19×高さ10センチメートル他)を2個使用して両面テープで貼り合わせた試作品を数種類作成して検討した結果、穴の数と穴位置は少なくとも2個以上であってその数は8個以下程度が望ましく、穴の全部または一部が踏み板を介して使用者の足裏と重なるように構成することによって、発泡スチロールの材質の特徴たる緩衝性能と相俟ってわずかに踏み板がたわむことにより、踏み板を踏んだ際の衝撃を弱める効果と共に足裏密着感触の良いものが製作できることを発見したので、そのような位置関係になる構造とした。一例として以下に述べる試作品の実験結果では、体重70キログラムの人の場合に板厚は6ミリメートルの合板であった。ここで、第1の中空穴の数と第2の中空穴の数は厳密に同じである必要はないことは自明である。本発明の具体例では第1の中空穴の数を6個、第2の中空穴の数も6個とした。なお、中空穴の踏み板と接する部分の形状は正面から見て横方向に長い形状としたが、これを90度回転した縦方向に長い形状とすることができることも自明である。この場合には踏み台を踏む足裏と中空穴との重なり部分がより強く・広くなるので、足裏密着感触は強まるが中空穴を横に押し広げる方向の力が強くなるので、耐久性に悪影響しない範囲で穴の大きさ・穴の形状を選定する必要がある。
【0016】
穴の大きさ・形状は踏み板と接する部分の面積において、中空発泡スチロール構成部分以外の中実部分の面積がその荷重を分散し耐荷重性を持たせるために必要十分な面積を有するものであること、および複数の前記第1または前記第2の凹部に対応する複数の前記凸部をそれぞれ挿入結合する場合に容易なことを考慮した結果、安全を見込んで試作品よりも穴の大きくない略同等品を採用することとした。本発明では一例として、中空穴の開口部の大きさは、約5センチメートル×約8センチメートルである。従って、この中空穴の開口部にかかる荷重のために発泡スチロールが劣化することはなく、踏み板を使用することで十分な荷重分散を達成している。また、踏み台の構造上、特別な補強壁・補強リブ等の必要性もなく簡便で製造も容易な構造を実現している。
【0017】
さらに、必要な踏み台の高さ設定できる種類を3種類に絞り込むことで、スローステップ運動用踏み台全体構造の簡略化と取扱いの容易化を実現する構成としたものである。この場合において、発泡スチロールで構成する基本構造ブロックおよび高さ調節用ブロックの高さを自由に組み合わせて所望の踏み台の高さを設定できることは自明である。ここで、高さ調節用ブロックを使用することなく基本構造部のみで、十分な高さ(例えば通常、約18〜24センチメートル)を実現することはもちろん容易であり、製造コストも安価にできる。また、発泡スチロールの凹部と凸部の表面にいわゆるウレタン加工を施工して、発泡スチロールが割れたり欠けたりすることを防止し、必要に応じて保護強化することができることは周知の技術である。
【0018】
中空穴以外の中実部分の踏み板から荷重を受ける面における最小幅部分が、少なくとも市販の発泡スチロール製ブロックを用いた試作品(最小幅15ミリメートル)よりも狭くならないことを条件に、市販の廉価な商品を採用して製造した場合と略同様の大きさ・形状とすることによって、軽量化・小型化および必要十分な耐荷重性を実現する構造としたものである。具体的には前記最小幅25ミリメートルとしている。
【0019】
上記第5の特徴を有する基本構造部および高さ調節用ブロックの各底面に必要に応じて接着または貼り付ける滑り止め用のゴムシートまたは滑り止めマットは、スローステップ運動用踏み台の使用時の安定性を高め、かつ軽量化することによって生じる不具合、例えば、踏み台に繰り返し乗り降りする場合に踏み台の設置位置がずれたり、スローステップ運動の継続で脚が疲れてきた場合に、不用意に踏み台を蹴飛ばしたりすることを防止または軽減する。また、同時に前記第1または前記第2の凹部と前記凸部とを結合した場合における繰り返し使用による結合部の密着性の変化や荷重による発泡スチロールの劣化を防止するように作用するものである。また、基本構造部または高さ調節用ブロックの各底面においては、滑り止め用のゴムシート等を使用せず、高さを調節した後に前記第1または前記第2の凹部の床面に接することとなる底面に滑り止め用のゴムシートまたは滑り止めマットを接着により着脱可能とすることも容易である。試作品の実験結果によれば、滑り止めマットを接着するとマットの滑り止め効果だけでなく発泡スチロールとの馴染みが良好であり、緩衝効果も性能が向上することが分かった。
【0020】
上記第6の特徴を有している人が乗り降りした回数をカウントして表示するカウント表示機能を追加したスローステップ運動用踏み台は、使用する圧力センサまたは荷重センサは設置する場合のセンサ部の厚みができるだけ小さい薄いものが望ましい。そこで、一例として、ニッタ株式会社が販売している商品名「フレキシフォース」ボタンセンサを使用する。このセンサは紙のように薄く、柔軟性に富み、耐久性・荷重信号検出の応答性にも優れるフィルム状のセンサである。同様のセンサとして、圧電フィルムセンサも使用できる。
【0021】
また、スローステップ運動はその運動の乗り降りのステップ順が特異であるため、以下のような工夫をしている。すなはち、スローステップ運動は、左右の足のうち、最初に一方の足を用いて踏み台に乗り、次に他方の足を踏み台に乗せる。このとき踏み台に乗った人の踏み台に全体重がかかった状態となる。その次に最初に乗った前記一方の足を使って踏み台の手前床に降り、最後に残った前記他方の足で踏み台の手前床に降りるという一連の乗り降り動作を左右の足につき交互に繰り返す動作から成っている。
【0022】
そこで、上記した一連の乗り降り動作を1カウント値として検出するために、左右の足にかかる荷重の大きさをそれぞれのセンサ回路で検知し、波形レベルを調整し、その後、所定の規定値と比較し、両方のセンサ回路で一定値以上の荷重を検出した後に荷重が一定期間以上かからない状態を検出して1カウントパルスを生成する。短時間の無荷重状態が発生してもこれで誤動作しない回路の一例は、例えば荷重を検出した電気パルス信号をリトリガブルモノマルチICに入力し、一定時間幅以下のパルス波形を発生させないようにする。これは、短時間の無荷重状態が生じる可能性がある場合があるからである。ここで、センサは左右各足に対応した一例を紹介したが、荷重検知用センサは、1又は複数であっても良いし、必ずしも左右の足に対応しなくても良いことは明らかであろう。このように動作することで、短時間(数マイクロセコンドから数百ミリセコンド)の無荷重期間があったとしても誤動作なくカウントパルスを生成する。また、荷重検知用センサが左右の足に対応しない場合には、前記第2・第3の踏み板を使用することなく、前記第1の踏み板と前記基本構造ブロックの間にスペーサを介して1個または複数の荷重検知用センサを設置すると、踏み板が複数枚重なることによる緩衝性能の劣化もなく前期カウント値が得られる。この表示カウント値を正確に知ることにより、利用者の運動量の目安として管理することができるし、また、利用者自身で健康増進の目標管理が容易にできるようになるメリットは大きい。
【発明の効果】
【0023】
上述したように本発明は、従来は耐荷重性が低いとして人が繰り返し乗り降りする踏み台に殆ど用いられることのなかった発泡倍率60倍程度の通常用いられる容器用・緩衝材用の発泡スチロールを使用可能としたので、スローステップ運動用踏み台全体の重さを市販品の重さ(約3.6キログラム)に比べ約1キログラム以下と画期的に軽量化できる。
【0024】
また、試作機を作成し確認実験することにより、発泡スチロール材料で構成する荷重の分散構造を考案し構造の最適化を行うことで、この技術を取り込んだ結果、使用に十分な耐荷重性・耐久性を備えるスローステップ運動用踏み台の小型化が実現できる。
【0025】
また、本発明は軽量な発泡スチロール材料で構成しているにもかかわらず耐荷重性の劣化もなく、従来から販売されているスローステップ運動用踏み台と同様に踏み台の高さを調節可能とし、試作品の検討により最低必要な踏み台構成を3段階の高さに絞り込むことで、スローステップ運動用踏み台全体構造の簡略化と取扱いの容易化を実現できる。
【0026】
また、踏み板面積・踏み板厚さおよび中空穴等を可能な限り最適化することにより、踏み板面積を従来品より大幅に小さくなるような構造を採用することができる結果、スローステップ運動の実施場所を家庭・職場等の狭い空間においても実施できるように小型化した。また、踏み台の両側面(基本構造ブロックおよび高さ調節用ブロックの側面)にそれぞれ発泡スチロールのない略半円柱状の貫通部分を設けて踏み板を掴んで片手で持ち運びできるようにしている。従って、持ち運びおよび実施場所選択の容易性の両方を具備したスローステップ運動用踏み台を提供することができる。
【0027】
また、構成材料に使用した発泡スチロールの緩衝効果を減殺することがないように踏み板の板厚を所定の厚さにすること、および滑り止めマットを採用することにより足裏密着感触の良い、かつ、膝への負担を軽減したスローステップ運動用踏み台を提供できる。
【0028】
また、床に接する部分には、発泡スチロールまたは滑り止めゴムシート・滑り止めマットを構成部材に採用したので、踏み台の軽量化・小型化による自重減少による設置位置が動き易くなる問題の発生を軽減できる。この結果、踏み台を設置位置に安定して固定することができるようになったため、設置位置ずれを気にすることなく使用できるようになったという大きな効果がある。併せて、スローステップ運動用踏み台を設置し使用する部屋の床に傷をつけることがなくなる。また、フローリング等の板材の床・畳の上・リノリュームの床・タイルの上などに養生および滑り止めの目的で敷物を追加することが不要となるという効果がある。従って、平坦な床でさえあれば、設置する床の部材に制限を受けることがないという効果がある。
【0029】
また、高さの異なるスローステップ運動用踏み台は、踏み台の大きさ幅と奥行きを統一した形状とすることによって、同じ高さ調節用ブロックを多段結合する構成で実現するため、基本構造部と複数個の高さ調節用ブロックを結合した場合において、多段結合する全体がほぼ直方体を形成することとなる。このように多段結合したままの状態で梱包して発送・運搬することが簡単にできるという他の踏み台にない効果がある。
【0030】
表示機能つきスローステップ運動用踏み台は、利用者自身で健康増進の目標管理が容易にできるようになるという効果がある。併せて、毎回・毎日のスローステップ運動用踏み台乗り降り回数をグラフ化して自己管理に利用(例えば、消費カロリー計算など)すると、使用者の運動するいわゆるインセンティブが高まるという付随的な効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のスローステップ運動用踏み台の基本構造部の正面図(a) 同踏み台の基本構造ブロックの平面図(b) 同踏み台の基本構造部の変形例正面図(c)
【図2】本発明のスローステップ運動用踏み台の高さ調節用ブロックの正面図(a) 同高さ調節用ブロックの平面図(b)
【図3】市販の発泡スチロール製ブロックの斜視図
【図4】本発明のスローステップ運動用踏み台を3段構成した場合の斜視図
【図5】表示機能つきスローステップ運動用踏み台の基本構造部の正面図(a) 同踏み台の基本構造部の平面図(b) 同踏み台の表示装置回路構成図(c)
【図6】表示機能つきスローステップ運動用踏み台の基本構造部の変形例正面図(a) 同踏み台の基本構造部の変形例平面図(b) 同踏み台の変形例表示装置回路構成図(c)
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図1(a)、図1(b)、図1(c)に基づいて説明する。なお、上記した各図は同様の構造を左側面部、中心部、右側面部にそれぞれ設けた左右対称のものであるので、特に付記しない限り右側面部のみで説明し、その他の説明は省略している。以下図2、図5、図6においても同様である。
【0033】
図1(a)においては、101は踏み板であり、その直方体の尖った稜線部分を滑らかに削って人体に接触した場合に馴染むように加工している。102は基本構造ブロック、103および104はそれぞれ第1の中空穴および第1の凹部である。110は滑り止め用のマットである。ここでは、前記第1の中空穴は貫通孔で構成した場合を一例として図示する。
図1(b)においては、102は基本構造ブロック、発泡スチロールの中実ブロックに前記第1の中空穴6個を有する場合を示す。図1全体では、高さが一番低い場合のスローステップ運動用踏み台・即ち基本構造部を構成する。ここで、103および104はそれぞれ複数の前期第1の中空穴および第1の凹部の各位置、大きさ、穴の形状、105は踏み台の持ち運び容易化のために右側面に形成したものであり、発泡スチロールを略半円柱状に除去した所定の部分である。左側面にも同様に形成している。また、一例として中空穴の断面の形状は長方形の左右両側面の直線部を略半円状の曲線部分に置き換えた形状とした。更にこの踏み台の変形応用例として、本発明のスローステップ運動のステップ回数をカウントして表示する機能を有する表示装置を追加することは、現状技術にて容易であるが、その運動の乗り降りのステップ順が特異であるため正確なカウント値を表示するには工夫を要する。ステップの際の荷重を検知してカウントすることも一例として考えることができるので、別途、図5および図6を用いて後で説明する。
図1(c)においては、102は基本構造ブロック、103および104はそれぞれ第1の中空穴および第1の凹部である。ここでは、前記第1の中空穴は貫通孔の内部に一部不貫通部を有する場合を一例として図示したものであり、図1(a)の変形例である。また、110は前記滑り止め用のマットである。
【0034】
図2(a)においては、201は高さ調節用ブロック、202は第1の凹部または第2の凹部に挿入結合する部分である高さ調節用ブロックの複数ある凸部のうちの各凸部、203はこれに対応する前記第2の高さ調節用ブロックの複数ある凹部のうちの各凹部であり、挿入の容易化のために前記高さ調節用ブロックの凸部の先端稜線部を滑らかに削り、また、ウレタン加工をして表面の破損を防ぐための保護を強化している。204は第1図の105に対応するように発泡スチロールを略半円柱状に除去した所定の部分であり、図2全体では、多段結合を実現するための高さ調節用ブロックの一例を示す。ここで、本発明のスローステップ運動用踏み台の高さ調節用ブロックは、必ずしも基本構造部と同じ素材で作成する必要はない。例えば、前期基本構造部を構成する場合よりも発泡スチロールの発泡倍率を小さいもの(一例として発泡倍率50倍)としてもよい。この場合には、発泡スチロールを素材とした利点である緩衝性等は減殺されることはなく、結合している前記基本構造部で十分に発揮できているためである。204は必ずしも必要ではなく前記105形成目的達成のためには不要であるが、高さ調節用ブロックを結合した場合の本踏み台全体の美感を統一するために前記105に対応する位置に同様の部分を形成したものである。また、210は滑り止め用のマットである。
【0035】
図2(b)においては、図2(a)で図示した201高さ調整用ブロックの平面図であり、図1(b)の基本構造ブロックの中空穴の図と対応している。
【0036】
図3は、市販の発泡スチロール製ブロックの斜視図である。このブロック2個を上下に積み重ねて両面テープで接着したブロック構成の試作品は、70キログラムの体重を有する人が約4万回のスローステップ運動を実行した時点で中空穴と隣の中空穴との間の壁を構成する部分の最も短い部分(断面の幅は約15ミリメートル)に局所的にクラックが発生した。そこで、この同じブロック構成したものを90度回転した略図1の基本構造部に相当する踏み台を試作し、耐荷重性能試験を実施した結果、十分な耐荷重性・耐久性を確認した。この結果を基に、発泡スチロールを使用した踏み台の設計にあたり、安全のために十分な余裕を持つべく荷重を受ける部分の最小断面の幅は中心部で40ミリメートル以上、周辺部でも25ミリメートル以上とした。図1(b)および図2(b)はこの一例を図示したものである。
【0037】
図4は、本発明のスローステップ運動用踏み台を3段構成した場合の斜視図である。ここで、401は図1(a)で説明した本発明のスローステップ運動用踏み台の基本構造部であり、402は図2(a)および図2(b)で説明した高さ調節用ブロックである。403は402と全く同じ他の高さ調節用ブロックである。このように構成することで図4全体では、高さが一番高い場合のスローステップ運動用踏み台を構成する。
【0038】
図5は、本発明のスローステップ運動用踏み台にスローステップ運動、即ち一連の乗り降りの動作を行った回数を表示する機能を有する表示装置を追加した場合の実施形態の一例を示す図である。
図5(a)においては、501は前記第1の踏み板であり、502は前記基本構造ブロックであり、503は前記第2の踏み板であり、504は前記第3の踏み板である。ここで505はフィルム状の圧力センサを各踏み板の間に必要に応じて馴染ませるためのスペーサである。506、507、508は前記複数の第1の中空穴のうち所定の場所の3個を示す。また、510は滑り止め用のマットである。
【0039】
図5(b)は、前記回数を表示する機能を有する表示装置を追加したスローステップ運動用踏み台の基本構造部の平面図である。ここで、503および504はそれぞれ第2および第3の踏み板、601は表示装置の表示部であり、電卓や歩数計の表示部と同様のものである。前記回数の表示桁は一例として、3桁の0から999まで可能である。602は電源部であり電池等で構成する。603および604はそれぞれ前記スペーサに左足用および右足用の荷重センサとして組み込んだフィルム状の圧力センサである。605は表示をゼロにリセットするために使用する押しボタンスイッチである。606は表示装置の表示装置回路基板であり前記601表示部と共に表示装置を構成する。ここで、第2の踏み板と第3踏み板の間の間隔を広くとることができない場合には、本表示装置の表示部以外を前記第1の踏み板のすぐ真下にある前記第1の中空穴の空きスペースに実装することができる。
図5(c)は、表示装置回路構成図であり、それぞれ左右の足にかかる荷重を各センサで検知して前記回数をカウントするパルス信号を生成し、そのカウント値を安定に表示する機能を有する。ここで、603および604はそれぞれ左右の足にかかる荷重を検知する圧力センサ、同様に607および608はそれぞれ第1および第2の波形レベル調整用演算増幅器、609および610はそれぞれ第1および第2のコンパレータICであり、所定の大きさ以上の信号に限って反応するようにして、雑音等による誤動作を防止している。611はNOR回路であり、また、612はリトリガブルモノマルチICであり、前記左右の足にかかる荷重が全くかからなくなった時点で前記NOR回路の出力が反転する信号のエッジでトリガーされ、所定の設定時間幅(例えば、数十ミリセコンドから数百ミリセコンド)を有する電気パルス信号を生成して、少なくとも設定時間幅よりも短い期間の無荷重状態が発生しても誤動作しないようにしている。また、613はカウンタICであり、前記電気パルス信号の最後のエッジでカウントする。614はセブンセグメントデコーダICであり前記カウンタICの出力信号を表示するためにセブンセグメント駆動用信号に変換している。601は前記表示部であり、歩数計の表示部と同様の例えば液晶表示等が使用できる。605は前記したカウント値をリセットするための押しボタンスイッチである。なお、これらの各ICを更に集積したいわゆるワンッチプIC化した部品を使用することもできる。また、本表示装置回路基板を前記第1の踏み板と前記第2および前記第3の踏み板で挟まれた空間に実装する場合には、荷重に対する保護のため、前記第2および前記第3の踏み板とその厚さを揃えた保護養生をする必要がある。ここで、荷重検知用の複数の圧力センサを1個に統一し、前記第2および第3の踏み板を一体化した1枚の踏み板で構成することも上記荷重検知の目的に照らして十分可能であることは明らかであろう。また、市販の歩数計の表示部にリトリガブルモノマルチIC612の出力信号をカウントパルス信号として入力することにより、安価に小型表示装置を構成することも可能である。
【0040】
図6は、表示機能つきスローステップ運動用踏み台の基本構造部の変形例を示すものである。図6は、本発明のスローステップ運動用踏み台にスローステップ運動、即ち一連の乗り降りの動作を行った回数を表示する機能を有する表示装置を追加した場合の実施形態の他の一例を示す図である。
図6(a)においては、701は前記第1の踏み板であり、702は前記基本構造ブロックであり、ここで705はフィルム状の圧力センサを各踏み板の間に必要に応じて馴染ませるためのスペーサである。703および704はそれぞれ前記複数の第1の中空穴および前記複数の第1の凹部のうち所定の場所の2個を示す。また、710は滑り止め用のマットである。
【0041】
図6(b)は、前記回数を表示する機能を有する表示装置を追加したスローステップ運動用踏み台の基本構造部の平面図である。ここで、801は表示装置の表示部であり、電卓や歩数計の表示部と同様のものである。前記回数の表示桁は一例として、4桁の0から9999まで可能である。802は電源部であり電池等で構成する。803は荷重センサとして組み込んだフィルム状の圧力センサである。この場合においては、荷重センサが1個で踏み板も1枚の場合を例示した。すなわち、スローステップ運動の左右の足にかかる荷重を1枚の踏み板で分散した荷重を検知するための803荷重センサを踏み台の前記基本構造ブロック上面の略中央部分に配置した場合を図示する。805は表示をゼロにリセットするために使用する押しボタンスイッチである。806は表示装置の表示装置回路基板であり前記801表示部と共に表示装置を構成する。ここで、表示装置の実装場所を広くとることができない場合には、本表示装置の表示部以外を前記第1の踏み板のすぐ真下にある前記第1の中空穴の空きスペースに実装することができる。
図6(c)は、表示装置回路構成図であり、803荷重センサで検知して前記回数をカウントするパルス信号を生成し、そのカウント値を安定に表示する機能を有する。ここで、第5図(c)で説明した場合と同様に807は波形レベル調整用演算増幅器、809はコンパレータICであり、所定の大きさ以上の信号に限って反応するようにして、雑音等による誤動作を防止している。また、812はリトリガブルモノマルチICであり、踏み板にかかる分散荷重が全くかからなくなった時点でコンパレータIC出力信号のエッジでトリガーされ、所定の設定時間幅(例えば、数十ミリセコンドから数百ミリセコンド)を有する電気パルス信号を生成して、少なくとも設定時間幅よりも短い期間の無荷重状態が発生しても誤動作しないようにしている。813はカウンタICであり、前記電気パルス信号の最後のエッジでカウントする。814はセブンセグメントデコーダICであり前記カウンタICの出力信号を表示するためにセブンセグメント駆動用信号に変換している。801は前記表示部であり、歩数計の表示部と同様の例えば液晶表示等が使用できる。805は前記したカウント値をリセットするための押しボタンスイッチである。この場合は、設置位置を市販の歩数計と同様に前記801表示部と一体化した構造とした一例である。なお、第5図と比較した場合、第6図では荷重センサが1個の場合を例示したが、複数の荷重センサを使用する場合には、第5図の場合と同様にNOR回路を使用することができることは明らかであろう。また、荷重センサ803の出力信号が安定して得られる場合には、前記波形レベル調整用演算増幅器807の出力を直接前記カウンタIC813に入力することもできる。
【符号の説明】
【0042】
101 第1の踏み板
102 基本構造ブロック
103 第1の中空穴
104 第1の凹部
110 滑り止めマット
201 高さ調節用ブロック
202 高さ調節用ブロックの凸部
203 第2の凹部
210 滑り止めマット
402 高さ調節用ブロック
403 高さ調節用ブロック
503 第2の踏み板
504 第3の踏み板
510 滑り止めマット
601 表示装置の表示部
710 滑り止めマット
801 表示装置の表示部
603 荷重検知用のセンサ
604 荷重検知用のセンサ
803 荷重検知用のセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡スチロール軽量素材で作成した中実ブロックを構成材料として使用し、発泡スチロールの底面から上面に垂直に貫通する貫通孔又は該貫通孔の内部に一部不貫通部を有する所定形状の複数の第1の中空穴を用いて前記底面に形成する複数の第1の凹部を有する基本構造ブロックとともに、該基本構造ブロックの前記上面に荷重を分散し耐荷重性を持たせるための所定の1又は複数の踏み板を接着または貼り付けた基本構造部を備えたスローステップ運動用踏み台。
【請求項2】
前記発泡スチロールの中実ブロックと同じ素材で作成し、前記複数の第1の凹部にそれぞれ対応して挿入結合するための複数の凸部を上面に有し、かつ、該複数の凸部の真下に当たる各位置に底面から所定の深さまでの貫通していない複数の第2の中空穴で形成する複数の第2の凹部を底面に有するように構成した高さ調節用ブロックを具備する高さ調節機能を有する請求項1のスローステップ運動用踏み台。
【請求項3】
前記基本構造部に1個または複数個の高さ調節用ブロックを多段に結合するために、前記複数の第1または第2の凹部に対応して結合するように形成した1個または複数個の高さ調節用ブロックが有するそれぞれの複数の凸部を利用して、対応する前記複数の第1または第2の凹部に挿入結合することにより、高さの異なるスローステップ運動用踏み台を構成することを特徴とする請求項1または請求項2のスローステップ運動用踏み台。
【請求項4】
第1の踏み板の底面に1又は複数の荷重検知用のセンサを配する構成又は、前記第1の踏み板の上面に1又は複数の他の踏み板を有し、該第1の踏み板と前記1又は複数の他の踏み板との間に1又は複数の荷重検知用のセンサを配する構成であって、前記1又は複数の荷重検知用のセンサ出力の電気信号処理により、スローステップ運動の乗り降りの回数を表示する表示部を有する表示装置を具備する請求項1または請求項2または請求項3のスローステップ運動用踏み台。
【請求項5】
前記基本構造部または前記高さ調節用ブロックは、その底面に滑り止めゴムシートまたは滑り止めマットを接着または貼り付けた滑り止め機能を具備することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4のスローステップ運動用踏み台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−194210(P2011−194210A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102959(P2010−102959)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【特許番号】特許第4532604号(P4532604)
【特許公報発行日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(710001535)