セグメント組立装置
【課題】セグメントの分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能で、セグメントの受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができるセグメント組立装置を提供する。
【解決手段】セグメント12に設けられた係合受部13に係合部14を係合させてセグメント12を把持するセグメント把持機構8を有し、該セグメント把持機構8によりセグメント12を把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置3において、前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部13に対して前記係合部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されている。
【解決手段】セグメント12に設けられた係合受部13に係合部14を係合させてセグメント12を把持するセグメント把持機構8を有し、該セグメント把持機構8によりセグメント12を把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置3において、前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部13に対して前記係合部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘削機により掘削されたトンネルの内面にセグメントを組み立てるセグメント組立装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機により掘削したトンネルの内面にはセグメントを構築し、周囲の地山が崩落したりするのを防止している。セグメントをリング状に組み立てるのに、例えば特許文献1に記載されているようなセグメント組立装置(エレクタ)が用いられている。
【0003】
セグメント組立装置は、シールド掘進機の円筒状のシールドフレーム内にその周方向に旋回可能に設けられた旋回リングと、この旋回リングの後部にこれより径方向に移動可能に設けられた吊りビームと、この吊りビームに設けられたセグメント把持機構とから主に構成されている。
【0004】
前記セグメント把持機構は、セグメントの内面に設けたセグメント吊り金具(係合受部)を吊り金具連結ピンを介してブラケット(係合部)に連結(係合)することによりセグメントを把持するようになっている。この場合、セグメント吊り金具に設けられたピン穴と、ブラケットに設けられたピン穴とが一致するように位置合わせを行い、これらのピン穴に吊り金具連結ピンを嵌合させなければならない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−270394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記セグメント組立装置においては、セグメント吊り金具に対して旋回動作によりセグメント把持機構の位置合わせを実施しなければならないため、セグメントの分割角度や桁厚が大きくなると、セグメント把持機構とセグメントの間に十分な隙間を確保することが難しくなり、セグメント把持機構が旋回時にセグメントの角部に当たり、セグメントの把持すなわちセグメントの組立が困難となっていた。例えば、コンクリート製のセグメントの場合、二次覆工を省略して工期の短縮を図るために、予めセグメントの内面に内装用のコンクリートを積層した桁厚の大きいセグメントを用いる場合がある。
【0007】
特に、小口径のシールド掘進機の場合、機内におけるセグメントの受取空間の占める割合が大きくなり、機内の有効スペースを広く確保することが困難であった。
【0008】
本発明は、前記事情を考慮してなされたものであり、セグメントの分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能で、セグメントの受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができるセグメント組立装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、セグメントに設けられた係合受部に係合部を係合させてセグメントを把持するセグメント把持機構を有し、該セグメント把持機構によりセグメントを把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置において、前記セグメント把持機構は、トンネル内の下部に供給されるセグメントの係合受部に対して前記係合部をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されていることを特徴とする。
前記係合受部はセグメントのネジ穴に螺合されて起立した頭部付ピンからなり、前記係合部は前記頭部付ピンの頭部の首部分に係合する平面U字状のフォーク部からなることが好ましい。
【0010】
前記係合部には、該係合部からの前記ピンの頭部の離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることが好ましい。
【0011】
前記フォーク部の両側にはセグメントの内面を押圧するサポートジャッキが設けられていることが好ましい。
【0012】
前記係合受部はセグメントに直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部からなり、前記係合部は前記穴部に係合する突軸部からなることが好ましい。
【0013】
前記突軸部には、前記穴部からの離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることが好ましい。
【0014】
前記突軸部の両側方にはセグメントの内面に対向するサポートフレームが設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、セグメントの分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能で、セグメントの受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1のB部拡大図である。
【0017】
図1ないし図2に示すように、シールド掘進機1は、円筒状のシールドフレーム2を有し、このシールドフレーム2には該シールドフレーム2内を前後に仕切るバルクヘッド(図示省略)が設けられ、このバルクヘッドの前方には切羽地山を掘削する回転式のカッター(図示省略)が設けられ、バルクヘッドの後方には掘削したトンネルの内面にセグメントを構築するための、セグメント組立装置(エレクタ)3が設けられている。
【0018】
このエレクタ3は、シールドフレーム2内にその周方向に複数の支持ローラ4を介して旋回可能に設けられた旋回リング5と、この旋回リング5の後部に一対のアーム部6を介してこれより径方向に移動可能に設けられた吊りビーム7と、この吊りビーム7に設けられたセグメント把持機構8とから主に構成されている。
【0019】
前記アーム部6には、吊りビーム7を径方向に移動可能に支持するガイドロッド9が摺動可能に支持されていると共に、吊りビーム7を径方向に移動する駆動部である油圧シリンダ10が設けられている。
【0020】
前記バルクヘッドにはカッターにより掘削されてバルクヘッド側に取り込まれた土砂を後方に搬出するスクリューコンベヤ11が設けられ、このスクリューコンベヤ11は旋回リング5の内側を通って後方へ延出されている。
【0021】
前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部(セグメント把持機構8の真下)に供給されるセグメント12に設けられた係合受部である頭部付ピン13に係合部であるフォーク部14を係合させてセグメント12を把持するようになっている。この場合、トンネルの内面に構築された既設セグメント15の内周下部にはセグメント12をセグメント把持機構8の近くまで搬送するためのコンベヤ16が設置される。前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部に前記コンベヤ16により供給されるセグメント12の頭部付ピン13に対して前記フォーク部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されている。
【0022】
前記頭部付ピン13は、図3ないし図4に示すようにセグメント12のネジ穴17に螺合されて起立している。セグメント12は所定の分割角度で形成されており、その内面の中央部にネジ穴17が設けられている。セグメント12としては、図3に示すように裏込め材注入用の注入穴18を設け、この注入穴18にネジ穴17を有する雌ネジ管19を設けたものであってもよい。
【0023】
前記フォーク部14は、前記頭部付ピン13の頭部13aの首部分13bに係合する平面U字状に形成されている。このフォーク部14は、図5ないし図7に示すように左右一対の側板20a,20bと、両側板20a,20bの前端側に掛け渡されて設けられた端板20cとからなる枠部材20の内側に固定されている。フォーク部14には頭部付ピン13の首部分13bがシールド掘進機1の後方からトンネルの軸方向(すなわちシールドフレーム2の軸方向)に沿って進入可能な所定長さの通路(スリット)21が形成されており、この通路21の奥部には頭部付ピン13の頭部13aを着座させるための着座部(受部)22が形成されている。頭部13aと首部分13bの間にはテーパー部13cが形成され、前記着座部22はそのテーパー部13cに対応する形状とされている。また、前記通路21の上縁部には、頭部付ピン13の円滑な移動を確保するために、前記着座部22の深さよりも浅いテーパー部23が形成されていることが好ましい。
【0024】
前記フォーク部14には、該フォーク部14からの前記ピン13の頭部13aの離脱を阻止するロックピン(離脱阻止部材)24が着脱自在に設けられる。前記両側板20a,20bの後端側にはロックピン24を水平に挿通する孔部25が設けられている。前記ロックピン24は、一方の側板20aの外面に当接するストッパー24aを基端に有し、先端には重力により下方に屈曲可能な抜け止め部24bが支軸24cを介して回動可能に設けられている。
【0025】
前記フォーク部14は、トンネルの軸方向後方に進退移動可能に設けられている。すなわち、前記吊りビーム7には、フォーク部14を前後に移動する駆動部である油圧シリンダ26がシールドフレーム2の軸方向に沿って設けられている。この場合、固定側が作業側に出っ張って作業の邪魔になるのを防止するために、ピストンロッド26aを前方に向けて固定とし、シリンダ部26bを後方に向けて移動可能とした逆シリンダ構造とされていることが好ましい。なお、油圧シリンダ26は逆シリンダ構造でなくてもよい。
【0026】
前記吊りビーム7の下部にはシールドフレーム2の軸方向に沿って後方に延出された支持フレーム27が設けられ、この支持フレーム27の下部の前端部には油圧シリンダ26のピストンロッド26aの先端部が固定部材28を介して固定され、支持フレーム27の下部の後端部には油圧シリンダ26のシリンダ部26bが支持部材29を介して摺動可能に支持されている。このシリンダ部26bの長手方向略中間位置の下部に取付部材30を介して前記フォーク部14の枠部材20が固定されている。
【0027】
また、前記フォーク部14の両側位置にはフォーク部14に頭部付ピン13を介してセグメント12を吊り下げた時にセグメント12が揺動したりするのを防止するために、前記フォーク部14の両側にはセグメント12の内面に押圧片31aを押圧するサポートジャッキ31が設けられている。
【0028】
次に、以上の構成からなるセグメント組立装置の作用を述べる。
【0029】
コンベヤ16によってセグメント12をセグメント把持機構8の真下まで搬送したら、セグメント把持機構8のフォーク部14を径方向の油圧シリンダ26によって頭部付ピン13の首部分13bの高さ位置に位置決めした後、フォーク部14を軸方向の油圧シリンダ26によって後方に押し動かし、フォーク部14を頭部付ピン13の首部分13bに係合させる。この係合状態で、フォーク部14の開放側の両側板20a,20bの孔部25にロックピン24を挿入し、抜け止め部24bを下方に屈曲させてロック状態とする。
【0030】
次に、径方向の油圧シリンダ10によってセグメント把持機構8を上昇させ、フック部14に頭部付ピン13の頭部13aを引っ掛かて(頭部13aが着座部22に着座した状態)、セグメント12を吊上げ、サポートジャッキ31の押圧片31aを伸張させてセグメント12を押さえ、旋回リング5を旋回させることによってセグメント12をトンネル内面の所望の位置に搬送する。径方向の油圧シリンダ10と軸方向の油圧シリンダ26により既設セグメント15に対するセグメント12の位置決めを行い、このセグメント12を既設セグメント15に対して図示しない連結ボルトにより連結すればよい。
【0031】
このようにセグメント組立装置3のセグメント把持機構8によれば、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部である頭部付ピン13に対して係合部であるフォーク部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されているため、旋回動作による位置決め作業が不要で軸方向の動作だけでセグメント12を迅速且つ容易に把持することができ、セグメント12の分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能であり、セグメント12の受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができ、特に小口径のシールド掘進機に有効である。
【0032】
また、前記フォーク部14には、フォーク部14からの頭部付ピン13の離脱を阻止するロックピン24が着脱自在に設けられるため、セグメント12の落下を防止することができる。また、前記フォーク部14の両側方にはセグメント12の内面を押圧するサポートジャッキ31が設けられているため、セグメント12の揺れを抑制することができる。
【0033】
図8は本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図、図9は図8のD−D線概略断面図である。第2実施形態において、前記第1実施形態と同一部分は同一参照符号を付して説明を省略する。第2実施形態においては、セグメント把持機構における係合受部はセグメント12に直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部33からなり、前記係合部は前記穴部33に係合する突軸部34からなっている。セグメント12の内面中央部には把持ピン32が突設され、この把持ピン32の先端部にはトンネルの軸方向に開口する穴部33が形成されている。
【0034】
前記突軸部34は、トンネルの軸方向後方に進退移動可能に設けられている。すなわち、前記吊りビーム7には、突軸部34を前後に移動する駆動部である油圧シリンダ26がシールドフレーム2の軸方向に沿って設けられている。前記吊りビーム7の下部にはシールドフレーム2の軸方向に沿って後方に延出された支持フレーム27が設けられ、この支持フレーム27の下部の前端部には油圧シリンダ26のピストンロッド26aの先端部が固定部材28を介して固定され、支持フレーム27の下部の後端部には油圧シリンダ26のシリンダ部26bが支持部材29を介して摺動可能に支持されている。このシリンダ部26bの長手方向略中間位置の下部に前記フォーク部14が固定されており、本実施形態では、後端部に前記突軸部34を有するアタッチメント35が前記フォーク部14の下部にボルト止めにより着脱自在に取付けられている。なお、前記突軸部34を有するアタッチメント35は、必ずしもフォーク部14を取付けられている必要は無く、前記シリンダ部26bに取付けられていてもよい。
【0035】
アタッチメント35は、図10〜図12に示すように、水平板35aと、この水平板35aの一端(前端)に設けられた垂直板35bと、水平板35aの他端(後端)に設けられた端板35cと、前記水平板35aの下面に設けられた補強材35dとにより構成され、前記端板35cに突軸部34が設けられている。
【0036】
突軸部34の先端部には穴部33に係合しやすいようにテーパー部34aが形成されている。また、突軸部34の先端部には、セグメント12の前記穴部33からの離脱を阻止する離脱阻止部材であるストッパー50が着脱自在に設けられる。このストッパー50は、前記突軸部34の軸心部に形成されたネジ穴36に螺合されるネジ軸37と、このネジ軸37の後方軸線上に設けられ、ネジ軸37を回転操作するための円板状のハンドル38と、前記ネジ軸37の基部側に固定され、前記突軸部34に軸方向から嵌合装着されて突軸部34からの把持ピン32の離脱を阻止する筒状の阻止体39とから構成されている。この場合、突軸部34上に嵌合された把持ピン32がアタッチメント35の端板35cと前記阻止体39により挟まれて軸方向の移動が阻止されることが好ましい。
【0037】
前記突軸部34の両側方にはセグメント12の内面に対向するサポートフレーム40が設けられている。突軸部34の軸方向の移動とサポートフレーム40の移動を同期させるために、前記シリンダ部26bの後端部に取付部材41を介して左右一対のサポートフレーム40が取付けられている。
【0038】
以上の構成からなるセグメント組立装置3によっても、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部である把持ピン32の穴部33に対して係合部である突軸部34をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されているため、旋回動作による位置決め作業が不要で軸方向の動作だけでセグメント12を迅速且つ容易に把持することができ、セグメント12の分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能であり、セグメント12の受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができ、特に小口径のシールド掘進機に有効である。
【0039】
また、前記突軸部34には、前記穴部33からの離脱を阻止するストッパー50が着脱自在に設けられるため、セグメント12の落下を防止することができる。また、前記突軸部34の両側方にはセグメント12の内面に対向するサポートフレーム40が設けられているため、セグメント12の揺れを抑制することができる。
【0040】
なお、前記第2実施形態におけるセグメント組立装置のセグメント把持機構8は、図14に示すようなスチール製のセグメント12にも適用可能である。このセグメント12は曲面状の外板42の内面に周方向の複数の横リブ43と軸方向の複数の縦リブ44を取付けてなる。前記セグメント12の内面中央部には前記突軸部34が挿入される穴部33を有する把持板45が設けられている。なお、横リブ43等には突軸部34やストッパー50等との干渉を避けるための切欠部46が適宜設けられている。
【0041】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図である。
【図2】図1のA−A線概略断面図である。
【図3】図1のB部拡大図である。
【図4】サポートジャッキによりセグメントを把持した状態を示す図である。
【図5】(a)は係合受け部の平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】抜け止めピンを挿した状態の係合受け部の平面図である。
【図7】同係合受け部の正面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図である。
【図9】図8のD−D線概略断面図である。
【図10】アタッチメントの側面図である。
【図11】同アタッチメントの平面図である。
【図12】同アタッチメントの正面図である。
【図13】アタッチメントに取付けられる抜け止め部材を断面図である。
【図14】スチールセグメントの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
3 セグメント組立装置
8 セグメント把持機構
12 セグメント
13 頭部付ピン(係合受部)
14 フォーク部(係合部)
24 ロックピン(離脱阻止部材)
33 穴部(係合受部)
34 突軸部(係合部)
50 ストッパー(離脱阻止部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘削機により掘削されたトンネルの内面にセグメントを組み立てるセグメント組立装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機により掘削したトンネルの内面にはセグメントを構築し、周囲の地山が崩落したりするのを防止している。セグメントをリング状に組み立てるのに、例えば特許文献1に記載されているようなセグメント組立装置(エレクタ)が用いられている。
【0003】
セグメント組立装置は、シールド掘進機の円筒状のシールドフレーム内にその周方向に旋回可能に設けられた旋回リングと、この旋回リングの後部にこれより径方向に移動可能に設けられた吊りビームと、この吊りビームに設けられたセグメント把持機構とから主に構成されている。
【0004】
前記セグメント把持機構は、セグメントの内面に設けたセグメント吊り金具(係合受部)を吊り金具連結ピンを介してブラケット(係合部)に連結(係合)することによりセグメントを把持するようになっている。この場合、セグメント吊り金具に設けられたピン穴と、ブラケットに設けられたピン穴とが一致するように位置合わせを行い、これらのピン穴に吊り金具連結ピンを嵌合させなければならない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−270394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記セグメント組立装置においては、セグメント吊り金具に対して旋回動作によりセグメント把持機構の位置合わせを実施しなければならないため、セグメントの分割角度や桁厚が大きくなると、セグメント把持機構とセグメントの間に十分な隙間を確保することが難しくなり、セグメント把持機構が旋回時にセグメントの角部に当たり、セグメントの把持すなわちセグメントの組立が困難となっていた。例えば、コンクリート製のセグメントの場合、二次覆工を省略して工期の短縮を図るために、予めセグメントの内面に内装用のコンクリートを積層した桁厚の大きいセグメントを用いる場合がある。
【0007】
特に、小口径のシールド掘進機の場合、機内におけるセグメントの受取空間の占める割合が大きくなり、機内の有効スペースを広く確保することが困難であった。
【0008】
本発明は、前記事情を考慮してなされたものであり、セグメントの分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能で、セグメントの受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができるセグメント組立装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、セグメントに設けられた係合受部に係合部を係合させてセグメントを把持するセグメント把持機構を有し、該セグメント把持機構によりセグメントを把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置において、前記セグメント把持機構は、トンネル内の下部に供給されるセグメントの係合受部に対して前記係合部をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されていることを特徴とする。
前記係合受部はセグメントのネジ穴に螺合されて起立した頭部付ピンからなり、前記係合部は前記頭部付ピンの頭部の首部分に係合する平面U字状のフォーク部からなることが好ましい。
【0010】
前記係合部には、該係合部からの前記ピンの頭部の離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることが好ましい。
【0011】
前記フォーク部の両側にはセグメントの内面を押圧するサポートジャッキが設けられていることが好ましい。
【0012】
前記係合受部はセグメントに直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部からなり、前記係合部は前記穴部に係合する突軸部からなることが好ましい。
【0013】
前記突軸部には、前記穴部からの離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることが好ましい。
【0014】
前記突軸部の両側方にはセグメントの内面に対向するサポートフレームが設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、セグメントの分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能で、セグメントの受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1のB部拡大図である。
【0017】
図1ないし図2に示すように、シールド掘進機1は、円筒状のシールドフレーム2を有し、このシールドフレーム2には該シールドフレーム2内を前後に仕切るバルクヘッド(図示省略)が設けられ、このバルクヘッドの前方には切羽地山を掘削する回転式のカッター(図示省略)が設けられ、バルクヘッドの後方には掘削したトンネルの内面にセグメントを構築するための、セグメント組立装置(エレクタ)3が設けられている。
【0018】
このエレクタ3は、シールドフレーム2内にその周方向に複数の支持ローラ4を介して旋回可能に設けられた旋回リング5と、この旋回リング5の後部に一対のアーム部6を介してこれより径方向に移動可能に設けられた吊りビーム7と、この吊りビーム7に設けられたセグメント把持機構8とから主に構成されている。
【0019】
前記アーム部6には、吊りビーム7を径方向に移動可能に支持するガイドロッド9が摺動可能に支持されていると共に、吊りビーム7を径方向に移動する駆動部である油圧シリンダ10が設けられている。
【0020】
前記バルクヘッドにはカッターにより掘削されてバルクヘッド側に取り込まれた土砂を後方に搬出するスクリューコンベヤ11が設けられ、このスクリューコンベヤ11は旋回リング5の内側を通って後方へ延出されている。
【0021】
前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部(セグメント把持機構8の真下)に供給されるセグメント12に設けられた係合受部である頭部付ピン13に係合部であるフォーク部14を係合させてセグメント12を把持するようになっている。この場合、トンネルの内面に構築された既設セグメント15の内周下部にはセグメント12をセグメント把持機構8の近くまで搬送するためのコンベヤ16が設置される。前記セグメント把持機構8は、トンネル内の下部に前記コンベヤ16により供給されるセグメント12の頭部付ピン13に対して前記フォーク部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されている。
【0022】
前記頭部付ピン13は、図3ないし図4に示すようにセグメント12のネジ穴17に螺合されて起立している。セグメント12は所定の分割角度で形成されており、その内面の中央部にネジ穴17が設けられている。セグメント12としては、図3に示すように裏込め材注入用の注入穴18を設け、この注入穴18にネジ穴17を有する雌ネジ管19を設けたものであってもよい。
【0023】
前記フォーク部14は、前記頭部付ピン13の頭部13aの首部分13bに係合する平面U字状に形成されている。このフォーク部14は、図5ないし図7に示すように左右一対の側板20a,20bと、両側板20a,20bの前端側に掛け渡されて設けられた端板20cとからなる枠部材20の内側に固定されている。フォーク部14には頭部付ピン13の首部分13bがシールド掘進機1の後方からトンネルの軸方向(すなわちシールドフレーム2の軸方向)に沿って進入可能な所定長さの通路(スリット)21が形成されており、この通路21の奥部には頭部付ピン13の頭部13aを着座させるための着座部(受部)22が形成されている。頭部13aと首部分13bの間にはテーパー部13cが形成され、前記着座部22はそのテーパー部13cに対応する形状とされている。また、前記通路21の上縁部には、頭部付ピン13の円滑な移動を確保するために、前記着座部22の深さよりも浅いテーパー部23が形成されていることが好ましい。
【0024】
前記フォーク部14には、該フォーク部14からの前記ピン13の頭部13aの離脱を阻止するロックピン(離脱阻止部材)24が着脱自在に設けられる。前記両側板20a,20bの後端側にはロックピン24を水平に挿通する孔部25が設けられている。前記ロックピン24は、一方の側板20aの外面に当接するストッパー24aを基端に有し、先端には重力により下方に屈曲可能な抜け止め部24bが支軸24cを介して回動可能に設けられている。
【0025】
前記フォーク部14は、トンネルの軸方向後方に進退移動可能に設けられている。すなわち、前記吊りビーム7には、フォーク部14を前後に移動する駆動部である油圧シリンダ26がシールドフレーム2の軸方向に沿って設けられている。この場合、固定側が作業側に出っ張って作業の邪魔になるのを防止するために、ピストンロッド26aを前方に向けて固定とし、シリンダ部26bを後方に向けて移動可能とした逆シリンダ構造とされていることが好ましい。なお、油圧シリンダ26は逆シリンダ構造でなくてもよい。
【0026】
前記吊りビーム7の下部にはシールドフレーム2の軸方向に沿って後方に延出された支持フレーム27が設けられ、この支持フレーム27の下部の前端部には油圧シリンダ26のピストンロッド26aの先端部が固定部材28を介して固定され、支持フレーム27の下部の後端部には油圧シリンダ26のシリンダ部26bが支持部材29を介して摺動可能に支持されている。このシリンダ部26bの長手方向略中間位置の下部に取付部材30を介して前記フォーク部14の枠部材20が固定されている。
【0027】
また、前記フォーク部14の両側位置にはフォーク部14に頭部付ピン13を介してセグメント12を吊り下げた時にセグメント12が揺動したりするのを防止するために、前記フォーク部14の両側にはセグメント12の内面に押圧片31aを押圧するサポートジャッキ31が設けられている。
【0028】
次に、以上の構成からなるセグメント組立装置の作用を述べる。
【0029】
コンベヤ16によってセグメント12をセグメント把持機構8の真下まで搬送したら、セグメント把持機構8のフォーク部14を径方向の油圧シリンダ26によって頭部付ピン13の首部分13bの高さ位置に位置決めした後、フォーク部14を軸方向の油圧シリンダ26によって後方に押し動かし、フォーク部14を頭部付ピン13の首部分13bに係合させる。この係合状態で、フォーク部14の開放側の両側板20a,20bの孔部25にロックピン24を挿入し、抜け止め部24bを下方に屈曲させてロック状態とする。
【0030】
次に、径方向の油圧シリンダ10によってセグメント把持機構8を上昇させ、フック部14に頭部付ピン13の頭部13aを引っ掛かて(頭部13aが着座部22に着座した状態)、セグメント12を吊上げ、サポートジャッキ31の押圧片31aを伸張させてセグメント12を押さえ、旋回リング5を旋回させることによってセグメント12をトンネル内面の所望の位置に搬送する。径方向の油圧シリンダ10と軸方向の油圧シリンダ26により既設セグメント15に対するセグメント12の位置決めを行い、このセグメント12を既設セグメント15に対して図示しない連結ボルトにより連結すればよい。
【0031】
このようにセグメント組立装置3のセグメント把持機構8によれば、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部である頭部付ピン13に対して係合部であるフォーク部14をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されているため、旋回動作による位置決め作業が不要で軸方向の動作だけでセグメント12を迅速且つ容易に把持することができ、セグメント12の分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能であり、セグメント12の受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができ、特に小口径のシールド掘進機に有効である。
【0032】
また、前記フォーク部14には、フォーク部14からの頭部付ピン13の離脱を阻止するロックピン24が着脱自在に設けられるため、セグメント12の落下を防止することができる。また、前記フォーク部14の両側方にはセグメント12の内面を押圧するサポートジャッキ31が設けられているため、セグメント12の揺れを抑制することができる。
【0033】
図8は本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図、図9は図8のD−D線概略断面図である。第2実施形態において、前記第1実施形態と同一部分は同一参照符号を付して説明を省略する。第2実施形態においては、セグメント把持機構における係合受部はセグメント12に直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部33からなり、前記係合部は前記穴部33に係合する突軸部34からなっている。セグメント12の内面中央部には把持ピン32が突設され、この把持ピン32の先端部にはトンネルの軸方向に開口する穴部33が形成されている。
【0034】
前記突軸部34は、トンネルの軸方向後方に進退移動可能に設けられている。すなわち、前記吊りビーム7には、突軸部34を前後に移動する駆動部である油圧シリンダ26がシールドフレーム2の軸方向に沿って設けられている。前記吊りビーム7の下部にはシールドフレーム2の軸方向に沿って後方に延出された支持フレーム27が設けられ、この支持フレーム27の下部の前端部には油圧シリンダ26のピストンロッド26aの先端部が固定部材28を介して固定され、支持フレーム27の下部の後端部には油圧シリンダ26のシリンダ部26bが支持部材29を介して摺動可能に支持されている。このシリンダ部26bの長手方向略中間位置の下部に前記フォーク部14が固定されており、本実施形態では、後端部に前記突軸部34を有するアタッチメント35が前記フォーク部14の下部にボルト止めにより着脱自在に取付けられている。なお、前記突軸部34を有するアタッチメント35は、必ずしもフォーク部14を取付けられている必要は無く、前記シリンダ部26bに取付けられていてもよい。
【0035】
アタッチメント35は、図10〜図12に示すように、水平板35aと、この水平板35aの一端(前端)に設けられた垂直板35bと、水平板35aの他端(後端)に設けられた端板35cと、前記水平板35aの下面に設けられた補強材35dとにより構成され、前記端板35cに突軸部34が設けられている。
【0036】
突軸部34の先端部には穴部33に係合しやすいようにテーパー部34aが形成されている。また、突軸部34の先端部には、セグメント12の前記穴部33からの離脱を阻止する離脱阻止部材であるストッパー50が着脱自在に設けられる。このストッパー50は、前記突軸部34の軸心部に形成されたネジ穴36に螺合されるネジ軸37と、このネジ軸37の後方軸線上に設けられ、ネジ軸37を回転操作するための円板状のハンドル38と、前記ネジ軸37の基部側に固定され、前記突軸部34に軸方向から嵌合装着されて突軸部34からの把持ピン32の離脱を阻止する筒状の阻止体39とから構成されている。この場合、突軸部34上に嵌合された把持ピン32がアタッチメント35の端板35cと前記阻止体39により挟まれて軸方向の移動が阻止されることが好ましい。
【0037】
前記突軸部34の両側方にはセグメント12の内面に対向するサポートフレーム40が設けられている。突軸部34の軸方向の移動とサポートフレーム40の移動を同期させるために、前記シリンダ部26bの後端部に取付部材41を介して左右一対のサポートフレーム40が取付けられている。
【0038】
以上の構成からなるセグメント組立装置3によっても、トンネル内の下部に供給されるセグメント12の係合受部である把持ピン32の穴部33に対して係合部である突軸部34をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されているため、旋回動作による位置決め作業が不要で軸方向の動作だけでセグメント12を迅速且つ容易に把持することができ、セグメント12の分割角度や桁厚が大きいものでも組立が可能であり、セグメント12の受取空間をコンパクトにすることができ、機内の有効スペースを広く確保することができ、特に小口径のシールド掘進機に有効である。
【0039】
また、前記突軸部34には、前記穴部33からの離脱を阻止するストッパー50が着脱自在に設けられるため、セグメント12の落下を防止することができる。また、前記突軸部34の両側方にはセグメント12の内面に対向するサポートフレーム40が設けられているため、セグメント12の揺れを抑制することができる。
【0040】
なお、前記第2実施形態におけるセグメント組立装置のセグメント把持機構8は、図14に示すようなスチール製のセグメント12にも適用可能である。このセグメント12は曲面状の外板42の内面に周方向の複数の横リブ43と軸方向の複数の縦リブ44を取付けてなる。前記セグメント12の内面中央部には前記突軸部34が挿入される穴部33を有する把持板45が設けられている。なお、横リブ43等には突軸部34やストッパー50等との干渉を避けるための切欠部46が適宜設けられている。
【0041】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図である。
【図2】図1のA−A線概略断面図である。
【図3】図1のB部拡大図である。
【図4】サポートジャッキによりセグメントを把持した状態を示す図である。
【図5】(a)は係合受け部の平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】抜け止めピンを挿した状態の係合受け部の平面図である。
【図7】同係合受け部の正面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機を概略的に示す背面図である。
【図9】図8のD−D線概略断面図である。
【図10】アタッチメントの側面図である。
【図11】同アタッチメントの平面図である。
【図12】同アタッチメントの正面図である。
【図13】アタッチメントに取付けられる抜け止め部材を断面図である。
【図14】スチールセグメントの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
3 セグメント組立装置
8 セグメント把持機構
12 セグメント
13 頭部付ピン(係合受部)
14 フォーク部(係合部)
24 ロックピン(離脱阻止部材)
33 穴部(係合受部)
34 突軸部(係合部)
50 ストッパー(離脱阻止部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セグメントに設けられた係合受部に係合部を係合させてセグメントを把持するセグメント把持機構を有し、該セグメント把持機構によりセグメントを把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置において、前記セグメント把持機構は、トンネル内の下部に供給されるセグメントの係合受部に対して前記係合部をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されていることを特徴とするセグメント組立装置。
【請求項2】
前記係合受部はセグメントのネジ穴に螺合されて起立した頭部付ピンからなり、前記係合部は前記頭部付ピンの頭部の首部分に係合する平面U字状のフォーク部からなることを特徴とする請求項1記載のセグメント組立装置。
【請求項3】
前記係合部には、該係合部からの前記ピンの頭部の離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることを特徴とする請求項2記載のセグメント組立装置。
【請求項4】
前記フォーク部の両側にはセグメントの内面を押圧するサポートジャッキが設けられていることを特徴とする請求項2記載のセグメント組立装置。
【請求項5】
前記係合受部はセグメントに直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部からなり、前記係合部は前記穴部に係合する突軸部からなることを特徴とする請求項1記載のセグメント組立装置。
【請求項6】
前記突軸部には、前記穴部からの離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることを特徴とする請求項5記載のセグメント組立装置。
【請求項7】
前記突軸部の両側方にはセグメントの内面に対向するサポートフレームが設けられていることを特徴とする請求項5記載のセグメント組立装置。
【請求項1】
セグメントに設けられた係合受部に係合部を係合させてセグメントを把持するセグメント把持機構を有し、該セグメント把持機構によりセグメントを把持してトンネル内面の所望位置に搬送するセグメント組立装置において、前記セグメント把持機構は、トンネル内の下部に供給されるセグメントの係合受部に対して前記係合部をトンネルの軸方向に移動させて係合させるように構成されていることを特徴とするセグメント組立装置。
【請求項2】
前記係合受部はセグメントのネジ穴に螺合されて起立した頭部付ピンからなり、前記係合部は前記頭部付ピンの頭部の首部分に係合する平面U字状のフォーク部からなることを特徴とする請求項1記載のセグメント組立装置。
【請求項3】
前記係合部には、該係合部からの前記ピンの頭部の離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることを特徴とする請求項2記載のセグメント組立装置。
【請求項4】
前記フォーク部の両側にはセグメントの内面を押圧するサポートジャッキが設けられていることを特徴とする請求項2記載のセグメント組立装置。
【請求項5】
前記係合受部はセグメントに直接又は間接的に設けられてトンネルの軸方向に開口する穴部からなり、前記係合部は前記穴部に係合する突軸部からなることを特徴とする請求項1記載のセグメント組立装置。
【請求項6】
前記突軸部には、前記穴部からの離脱を阻止する離脱阻止部材が着脱自在に設けられることを特徴とする請求項5記載のセグメント組立装置。
【請求項7】
前記突軸部の両側方にはセグメントの内面に対向するサポートフレームが設けられていることを特徴とする請求項5記載のセグメント組立装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−235870(P2009−235870A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86435(P2008−86435)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
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