説明

セッション開始プロトコルのリクエストコンテンツを提供する方法およびシステム

【課題】セッション開始プロトコルのリクエストコンテンツを提供する方法およびシステムの提供。
【解決手段】一実施形態では、登録イベントの結果としてネットワーク構成要素によって伝送されるセッション開始プロトコル(SIP)NOTIFYメッセージを受信するように構成されているプロセッサを含むユーザ機器を提供する。SIP NOTIFYメッセージは、第一のユーザ機器と、ネットワーク構成要素との間に送信される第一のSIPメッセージ内に含まれる情報の少なくとも一部分を含んでいる。別の実施形態では、情報の必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定し、1つ以上のインジケータによって指定された情報を第二のSIPメッセージ内に含めるための、ネットワークノード用の方法および装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本出願は、Andrew AllenおよびJohn−Luc Bakkerによって2008年1月28日に出願された「Providing SIP Request Contents Method and System」という発明の名称の米国仮出願第61/024,132号に対する優先権を主張するものであり、その仮出願は、すべての目的に対して参考として本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
本明細書において用いられる場合に、用語「ユーザエージェント」と「UA」とは、無線機器(例えば、電気通信能力を有する、携帯電話、携帯情報端末、ハンドヘルドコンピュータまたはラップトップコンピュータ、他のユーザ機器「UE」、および同様なデバイス)を表し得る。そのようなUAは、無線機器と、その関連するユニバーサルICカード(UICC)(加入者識別モジュール(SIM)アプリケーション、ユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)アプリケーション、または取り外し可能なユーザ識別モジュール(R−UIM)アプリケーションを含む)とから成り得るか、またはそのようなカードなしのデバイス自体から成り得る。用語「UA」はまた、同様な無線能力を有するが可搬型でないデバイス(例えば、電話器、デスクトップコンピュータ、セットトップボックス、またはネットワークノード)を表し得る。UAがネットワークノードである場合に、ネットワークノードは、無線機器などの別の機能の代わりとして作動し、かつ無線機器をシミュレートしたり、エミュレートしたりし得る。例えば、いくつかの無線機器に対して、一般にデバイス上に存在するIP(インターネットプロトコル)マルチメディアサブシステム(IMS)セッション開始プロトコル(SIP)クライアントは、実際にネットワーク内に存在して、最適化されたプロトコルを用いてSIPメッセージ情報をデバイスに中継する。換言すると、無線機器によって従来から実行されるいくつかの機能は、リモートUAという形態で配信され得、リモートUAは、ネットワーク内の無線機器を表している。用語「UA」はまた、SIPセッションを終了させ得る任意のハードウェアまたはソフトウェア構成要素を表し得る。用語UAとUEとは、本明細書において区別なく用いられ得る。用語SIPメッセージは、SIP応答またはSIPリクエストを表し得る。
【0003】
各々のSIPエンティティは、一般に、2つの様態で動作し得るUAを提供され、それらのUAは、リクエストメッセージをサーバに向かって発生するユーザエージェントクライアント(UAC)と、リクエストメッセージを受信し、それらを処理し、適切な応答を発生するユーザエージェントサーバ(UAS)とである。いくつかのアプリケーションのシナリオにおいて、単一のUAは、SIPエンティティにおける双方(例えば、UEデバイスまたはネットワークノード)として機能し得る。最も基本の形態において、SIPは、6つのタイプ(メソッド)のリクエストを用い、それらのリクエストは、INVITE、ACK、BYE、CANCEL、OPTIONS、およびREGISTERである。INVITEリクエストは、ユーザまたはサービスがコールセッションに参加するように招待されていることを示す。ACKリクエストは、クライアントがINVITEリクエストに対する最終的応答を受信したことを確認する。BYEリクエストは、コール/セッションを終了させ、発呼者または受呼者(callee)のいずれかによって送信され得る。CANCELリクエストは、現在進行中のコール/セッションを終了させずに、任意の保留の検索をキャンセルする。OPTIONSリクエストは、サーバの能力をクエリする。REGISTERリクエストは、宛先(To):ヘッダフィールド内に列挙されているアドレスをSIPサーバによって登録する。SIPが発展し続け得るので、受領者は、SIPが認識しないリクエストのメソッドを受信し得る。そのようなリクエストのメソッドは、リクエストのUNKNOWNメソッドとして処理される。
【0004】
リクエストに応答して、SIPは次の応答のカテゴリを用い、それらのカテゴリとは、1xx情報メッセージ、2xx成功応答、3xxリダイレクション応答、4xxリクエスト失敗応答、5xxサーバ失敗応答、および6xx一般的失敗応答である。
【0005】
SIPメッセージは、一般に、規格化されたメッセージ構造を提供される。図1は、1つの開始ラインと、1つ以上のヘッダフィールドと、メッセージ本体とを有する例示的な通信プロトコルメッセージ(例えば、SIPメッセージ)の構造を図示し、メッセージ本体は、可能性として複数の本体部分を含む。コマンドライン部分12は、開始ライン(例えば、リクエストにおけるリクエストラインと、応答におけるステータスラインと)を識別する。ヘッダ部分14は、様々な情報の一部分を伝える1つ以上のヘッダフィールド18−1から18−Nを識別する。1つ以上のメッセージ本体部分20−1から20−Mが、メッセージ本体の部分16に提供され得る。周知なように、メッセージ本体は、任意のコンテンツを保持するように動作可能であり、任意のコンテンツとは、例えば、プレーンテキスト、コード化画像、または、例えばXML、HTMLなどのマークアップ言語で表され得る任意の情報である。各々のメッセージ本体(すなわち本体部分)は、ヘッダフィールドを用いて記述され、そのヘッダフィールドとは、限定ではないが、例えば、コンテンツに関する情報を提供するコンテンツ配置、コンテンツ符号化、コンテンツタイプなどである。一般に、Content−Typeヘッダフィールドの値は、多目的インターネットメール拡張(MIME)タイプである。
【0006】
従来からの無線電気通信システムにおいて、基地局の伝送機器は、セルとして公知の地理的領域のいたるところに信号を伝送する。技術が発展してくるにつれて、より進歩したネットワークアクセス機器が導入され、そのネットワークアクセス機器が、以前には可能でなかったサービスを提供し得る。この進歩したネットワークアクセス機器は、基地局ではないかまたは従来からの無線電気通信システムにおける同等な機器よりもさらに高度に発展した他のシステムおよびデバイスではない、例えば、エンハンストノードB(ENB)を含み得る。そのような進歩した機器または次世代の機器は、本明細書においてロングタームエボリューション(LTE)機器と呼ばれ得、そのような機器を用いるパケットベースのネットワークは、発展型パケット通信システム(EPS)と呼ばれ得る。本明細書において用いられる場合に、用語「アクセスデバイス」は、任意の構成要素を表し、任意の構成要素とは、例えば、従来からの基地局、LTE ENB、または電気通信システム内の他の構成要素へのアクセスをUAに提供し得る任意の他の構成要素である。パケットデータに対して、データをUAとアクセスデバイスとの間で搬送する信号は、周波数、時間、および符号化のパラメータと、アクセスデバイスによって指定され得る他の特性の特定の組とを有し得る。そのような特性の特定の組を有するUAとアクセスデバイスとの間の接続がリソースと呼ばれ得る。アクセスデバイスは、一般に、任意の特定の時間に通信する各々のUAに対して異なるリソースを確立する。
【0007】
回線交換を介して行われ得る通信は、回線交換領域において起こると言われ、パケット交換を介して行われ得る通信は、パケット交換領域において起こると言われ得る。各々の領域において、いくつかの異なるタイプのネットワーク、プロトコル、または技術が用いられ得る。場合に応じて、同じネットワーク、プロトコル、または技術が両方の領域において用いられ得る。無線通信ネットワークは、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交周波数分割多重化(OFDM)、または他の多重アクセススキームに基づき得る。CDMAベースのネットワークは、3GPP2 IS−2000(CDMA 1xと一般に呼ばれる)、3GPP2 IS−856(CDMA 1xEV−DOと一般に呼ばれる)、または3GPP UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)などの1つ以上の規格を実装し得る。TDMAベースのネットワークは、3GPP Global System for Mobile Communications(GSM)または3GPP General Packet Radio Service(GPRS)などの1つ以上の規格を実装し得る。
【0008】
GSMは、回線交換モードだけを用いる無線ネットワーク規格の例である。パケット交換だけを用いる無線ネットワーク規格の例は、GPRS、CDMA 1x EV−DO、Worldwide Interoperability for Microwave
Access(WiMAX)、および無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)(米国電気電子技術者協会(IEEE)の規格に適合し得る、例えば、802.16、802.16e、802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、および同様な規格)を含む。回線交換モードと、パケット交換モードとの両方を用い得る無線ネットワーク規格の例は、CDMA 1xと、UMTSとを含む。パケット交換無線ネットワークにおいて用いられ得るアプリケーション層プロトコルの例は、セッション開始プロトコル(SIP)である。SIPは、主としてInternet Engineering Task Force(IETF)によって規格化され、管理されている。IP(インターネットプロトコル)マルチメディアサブシステム(IMS)は、テキスト、オーディオ、および/またはビデオの部分を含み得るマルチメディアコンテンツがノードの間に伝送されることを可能にするパケット交換技術である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の1つ以上の実施形態の例示的な実装が以下に提供されるが、開示されているシステムおよび/または方法が、現時点で公知であるかまたは存在するか否かにかかわらず、任意の数の技術を用いて実装され得ることは最初に理解されるべきである。本開示は、本明細書中に例示され、記載されている例示的な設計および実装を含む、以下に示されている例示的な実装、図面、および技術に決して限定されるべきではないが、均等物の完全な範囲と共に添付の特許請求の範囲の範囲内において修正され得る。
【0010】
一実施形態において、方法が、ネットワーク構成要素からアプリケーションサーバとユーザ機器とのうちの少なくとも1つへの第二のセッション開始プロトコル(SIP)メッセージ内に情報を含むために提供される。情報は、第一のSIPメッセージから取得され得る。方法は、フィルタ判定基準をネットワーク構成要素にダウンロードすることと、情報を含む必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定することと、フィルタ判定基準によって指定された情報を第二のSIPメッセージ内に含めることとを含む。ネットワーク構成要素はまた、フィルタ判定基準をネットワーク構成要素にダウンロードすることに加えてまたはダウンロードする代わりにフィルタ判定基準と共に構成されるか、さもなければフィルタ判定基準と共に供給され得る。
【0011】
代替の一実施形態において、電気通信ネットワーク内の構成要素が提供され、構成要素は、構成要素からユーザエージェントサーバへの第二のSIPメッセージ内に含まれる、第一のセッション開始プロトコル(SIP)メッセージからの情報に対する必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定するように構成されているプロセッサを含む。プロセッサは、1つ以上のインジケータによって指定された情報を第二のSIPメッセージ内に含めるようにさらに構成される。
【0012】
代替の一実施形態において、ユーザ機器が提供され、ユーザ機器は、登録イベントの結果としてネットワーク構成要素によって伝送されるSIP NOTIFYメッセージを発生するセッション開始プロトコル(SIP)イベントパッケージ(Event Package)を受信するように構成されているプロセッサを含む。SIP NOTIFYメッセージは、別のユーザ機器とネットワーク構成要素との間に送信される第一のSIPメッセージ内に含まれる情報の少なくとも一部分を含んでいる。
【0013】
代替の一実施形態において、方法は、サービングコールセッション制御機能(S−CSCF)からアプリケーションサーバとユーザ機器とのうちの少なくとも1つへの第二のセッション開始プロトコル(SIP)REGISTERリクエスト内に情報を含めるために提供される。方法は、情報の必要性を指定する1つ以上のインジケータを含むフィルタ判定基準をS−CSCFにダウンロードすることを含む。方法はさらに、フィルタ判定基準によって指定された情報を第二のSIP REGISTERリクエスト内に含めることを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第一のセッション開始プロトコル(SIP)メッセージからの情報をネットワーク構成要素からユーザエージェントサーバ(UAS)への第二のSIPメッセージ内に含める方法であって、
該情報の必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定することと、
該1つ以上のインジケータによって指定された該情報を該第二のSIPメッセージ内に含めることと
を包含する、方法。
(項目2)
上記1つ以上のインジケータを含む上記フィルタ判定基準を上記ネットワーク構成要素にダウンロードすることと、
該1つ以上のインジケータを含む該フィルタ判定基準によって該ネットワーク構成要素を構成することと
のうちの少なくとも1つのことをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記UASは、
ネットワークノードと、
アプリケーションサーバと、
ユーザ機器と
のうちの少なくとも1つに提供される、項目1または項目2に記載の方法。
(項目4)
上記情報は、
ユーザ機器と上記ネットワーク構成要素との間の上記第一のSIPメッセージの少なくともヘッダフィールドと、
ユーザ機器と該ネットワーク構成要素との間の該第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つである、項目1〜項目3のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
上記第一のSIPメッセージおよび上記第二のSIPメッセージは、SIPリクエストと、SIP応答とのうちの1つである、項目1〜項目4のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
上記第一のSIPリクエストおよび上記第二のSIPリクエストは、
SIP REGISTERリクエストと、
SIP INVITEリクエストと、
SIP REFERリクエストと、
SIP MESSAGEリクエストと、
SIP SUBSCRIBEリクエストと、
SIP INFOリクエストと、
SIP PUBLISHリクエストと、
SIP NOTIFYリクエストと
のうちの1つである、項目5に記載の方法。
(項目7)
上記情報を上記第二のSIPメッセージ内に、
該第二のSIPメッセージ内のヘッダと、
該第二のSIPメッセージの本体内の多目的インターネットメール拡張(MIME)本体と
のうちの1つとして含めることをさらに包含する、項目1〜項目6のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
上記MIME本体を上記第二のSIPメッセージの上記本体内に、
複数部分混合型のMIME本体内にカプセル化されたMIME本体と、
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体と
のうちの1つとして含めることをさらに包含する、項目7に記載の方法。
(項目9)
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいる上記MIME本体は、該MIME本体の関連するコンテンツタイプを有するMIME本体である、項目8に記載の方法。
(項目10)
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいる上記MIME本体内に上記情報が含まれる場合に、該MIME本体は、
ユーザ機器と上記ネットワーク構成要素との間の第一のSIPメッセージの初期開始ラインと、
ユーザ機器と該ネットワーク構成要素との間の第一のSIPメッセージの少なくともヘッダフィールドと、
ユーザ機器と該ネットワーク構成要素との間の第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つを含む、項目8に記載の方法。
(項目11)
上記情報の必要性を指定する上記1つ以上のインジケータが、上記第二のSIPメッセージ内に、どのヘッダフィールド、本体または本体の部分、および開始ラインが含まれるべきであるかを示しているか否かを決定することをさらに包含する、項目1〜項目10のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
上記第二のSIPメッセージは、登録イベントの結果として伝送される登録イベントパッケージを含んでいるSIP NOTIFYメッセージであり、該第二のSIPメッセージは、上記第一のSIPメッセージからの情報の少なくとも一部分を含んでいる、項目1〜項目11のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
上記第一のSIPメッセージからの上記情報は、上記SIP NOTIFYメッセージ内に、
直接的に上記登録イベントパッケージ内に包含することと、
該SIP NOTIFYメッセージ内のMIME本体に対する参照によって包含することと
のうちの1つのことによって含まれる、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記SIP NOTIFYメッセージ内に含まれる上記情報の少なくとも一部分は、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいる、項目13に記載の方法。
(項目15)
上記SIP NOTIFYメッセージを受信し、上記SIPリクエストおよび上記SIP応答のうちの一方の上記すべてまたは一部を取り出すユーザ機器をさらに含んでいる、項目14に記載の方法。
(項目16)
上記ネットワーク構成要素は、サービングコールセッション制御機能である、項目1〜項目15のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
電気通信ネットワーク内の構成要素であって、
プロセッサであって、第一のセッション開始プロトコル(SIP)メッセージからの情報の、該構成要素からユーザエージェントサーバ(UAS)への第二のSIPメッセージ内に含まれる必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定するように構成され、該1つ以上のインジケータによって指定された該情報を該第二のSIPメッセージ内に含めるようにさらに構成されている、プロセッサ
を備えている、構成要素。
(項目18)
上記構成要素は、上記フィルタ判定基準を、
上記1つ以上のインジケータを含む該フィルタ判定基準を該構成要素にダウンロードすることと、
該1つ以上のインジケータを含む該フィルタ判定基準によって該構成要素を構成することと
のうちの少なくとも1つのことによって受信する、項目17に記載の構成要素。
(項目19)
上記UASは、
ネットワークノードと、
アプリケーションサーバと、
ユーザ機器と
のうちの少なくとも1つに提供される、項目17または項目18に記載の構成要素。
(項目20)
上記情報は、
ユーザ機器と上記構成要素との間の上記第一のSIPメッセージの少なくともヘッダフィールドと、
ユーザ機器と該構成要素との間の該第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つである、項目17〜項目19のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目21)
上記第一のSIPメッセージおよび上記第二のSIPメッセージは、SIPリクエストおよびSIP応答のうちの1つである、項目17〜項目20のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目22)
上記第一のSIPリクエストおよび上記第二のSIPリクエストは、
SIP REGISTERリクエストと、
SIP INVITEリクエストと、
SIP REFERリクエストと、
SIP MESSAGEリクエストと、
SIP SUBSCRIBEリクエストと、
SIP INFOリクエストと、
SIP PUBLISHリクエストと、
SIP NOTIFYリクエストと
のうちの1つである、項目21に記載の構成要素。
(項目23)
上記情報は、上記第二のSIPメッセージ内に
該第二のSIPメッセージ内のヘッダと、
該第二のSIPメッセージの本体内の多目的インターネットメール拡張(MIME)本体と
のうちの1つとして含まれる、項目17〜項目22のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目24)
上記MIME本体を上記第二のSIPメッセージの上記本体内に、
複数部分混合型のMIME本体内にカプセル化されたMIME本体と、
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体と
のうちの1つとして含めることをさらに包含する、項目23に記載の構成要素。
(項目25)
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいる上記MIME本体は、コンテンツタイプメッセージ/sipfragのMIME本体である、項目24に記載の構成要素。
(項目26)
SIPリクエストおよびSIP応答のうちの一方のすべてまたは一部を含んでいる上記MIME本体内に上記情報が含まれる場合に、該MIME本体は、
ユーザ機器と上記構成要素との間の第一のSIPメッセージの初期開始ラインと、
ユーザ機器と該構成要素との間の第一のSIPメッセージの少なくともヘッダフィールドと、
ユーザ機器と該構成要素との間の第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つを含む、項目24に記載の構成要素。
(項目27)
上記1つ以上のインジケータは、どのヘッダフィールド、本体または本体の部分、および開始ラインが上記第二のSIPメッセージ内に含まれるかを示している、項目17〜項目26のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目28)
上記第二のSIPメッセージは、登録イベントの結果として伝送される登録イベントパッケージを含んでいるSIP NOTIFYメッセージであり、該第二のSIPメッセージは、上記第一のSIPメッセージからの情報の少なくとも一部分を含んでいる、項目17〜項目27のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目29)
上記第一のSIPメッセージからの上記情報は、上記SIP NOTIFYメッセージ内に、
直接的に上記登録イベントパッケージ内に包含することと、
該SIP NOTIFYメッセージ内のMIME本体に対する参照によって包含することと
のうちの1つのことによって含まれる、項目28に記載の構成要素。
(項目30)
上記SIP NOTIFYメッセージ内に含まれる上記情報の少なくとも一部分は、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいる、項目29の構成要素。
(項目31)
上記SIP NOTIFYメッセージを受信し、上記SIPリクエストと上記SIP応答とのうちの一方の上記すべてまたは一部を取り出すユーザ機器をさらに含んでいる、項目30の構成要素。
(項目32)
上記構成要素は、サービングコールセッション制御機能である、項目17〜項目31のうちのいずれか一項に記載の構成要素。
(項目33)
ユーザ機器であって、
登録イベントの結果としてネットワーク構成要素によって伝送されるセッション開始プロトコル(SIP)NOTIFYメッセージを受信するように構成されているプロセッサであって、該SIP NOTIFYメッセージは、別のユーザ機器と該ネットワーク構成要素との間に送信される第一のSIPメッセージ内に含まれる情報の少なくとも一部分を含んでいる、プロセッサ
を備えている、ユーザ機器。
(項目34)
上記ネットワーク構成要素は、上記SIP NOTIFYメッセージ内に含まれる情報の上記部分を指定する1つ以上のインジケータを含むフィルタ判定基準を含み、該インジケータによって指定された該情報の該部分を該SIP NOTIFYメッセージ内に含めるように構成され、該SIP NOTIFYメッセージ内に含まれる該情報の該部分は、
上記第一のSIPメッセージの開始ラインと、
該第一のSIPメッセージのヘッダの少なくとも一部分と、
該第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つを含む、項目33に記載のユーザ機器。
(項目35)
上記第一のSIPメッセージ内の上記情報の上記部分は、SIP NOTIFYメッセージ内に
該SIP NOTIFYメッセージ内のヘッダと、
該SIP NOTIFYメッセージの本体内の多目的インターネットメール拡張(MIME)本体と
のうちの1つとして含まれる、項目33または項目34に記載のユーザ機器。
(項目36)
上記第一のSIPメッセージからの上記情報は、上記SIP NOTIFYメッセージ内に、
直接的に該SIP NOTIFYメッセージ内の登録イベントパッケージ内に包含することと、
該SIP NOTIFYメッセージ内のMIME本体に対する参照によって包含することと
のうちの1つのことによって含まれる、項目33〜項目35のうちのいずれか一項に記載のユーザ機器。
(項目37)
上記第一のSIPメッセージは、上記SIP NOTIFYメッセージをトリガしたSIP REGISTERメッセージである、項目33〜項目36のうちのいずれか一項に記載のユーザ機器。
(項目38)
上記プロセッサは、上記SIP NOTIFYメッセージを受信する際に、上記第一のSIPメッセージ内に含まれている上記情報の上記部分を取り出すようにさらに構成されている、項目33〜項目37のうちのいずれか一項に記載のユーザ機器。
(項目39)
上記プロセッサは、上記第一のSIPメッセージ内に含まれている上記情報の上記部分を利用するようにさらに構成されている、項目33〜項目38のうちのいずれか一項に記載のユーザ機器。
(項目40)
第一のセッション開始プロトコル(SIP)メッセージからの情報をサービングコールセッション制御機能(S−CSCF)からユーザエージェントサーバ(UAS)への第二のSIPメッセージ内に含める方法であって、
該情報の必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定することと、
該1つ以上のインジケータによって指定された該情報を該第二のSIPメッセージ内に含めることと
を包含する、方法。
(項目41)
上記1つ以上のインジケータを含む上記フィルタ判定基準を上記ネットワーク構成要素にダウンロードすることと、
該1つ以上のインジケータを含む該フィルタ判定基準によって該ネットワーク構成要素を構成することと
のうちの少なくとも1つのことをさらに包含する、項目40に記載の方法。
(項目42)
上記UASは、ユーザ機器(UE)デバイスと、ネットワークノードとのうちの一方に提供される、項目40または項目41に記載の方法。
(項目43)
上記ネットワークノードは、アプリケーションサーバ(AS)である、項目42に記載の方法。
(項目44)
上記情報は、UEと上記S−CSCFとの間の上記第一のSIPメッセージのすべてまたは一部である、項目40〜項目43のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
上記UEと上記S−CSCFとの間の上記第一のSIPメッセージの上記すべてまたは一部は、
該第一のSIPメッセージのすべてと、
該第一のSIPメッセージのヘッダの少なくとも一部分と、
該第一のSIPメッセージの本体の少なくとも一部分と
のうちの少なくとも1つである、項目44に記載の方法。
(項目46)
上記第一のSIPメッセージは、入るREGISTERリクエストと、該入るREGISTERリクエストに対する最終的応答とのうちの少なくとも1つであり、上記第二のSIPリクエストは、サードパーティREGISTERリクエストであり、上記フィルタ判定基準は、該入るREGISTERリクエストと、該入るREGISTERリクエストに対する該最終的応答とのうちの少なくとも1つを該サードパーティREGISTERリクエスト内に含めるための指示を含んでいる、項目45に記載の方法。
(項目47)
上記S−CSCFは、上記フィルタ判定基準によって示される場合に、上記サードパーティREGISTERリクエスト内に上記入るREGISTERリクエストと、該入るREGISTERリクエストに対する上記最終的応答とのうちの上記少なくとも1つを含める、項目46に記載の方法。
(項目48)
上記フィルタ判定基準によって示される場合に、上記入るREGISTERリクエストと、該入るREGISTERリクエストに対する上記最終的応答とのうちの上記少なくとも1つは、上記サードパーティREGISTERリクエストの本体に追加される、項目47に記載の方法。
(項目49)
上記入るREGISTERリクエストを上記サードパーティREGISTERリクエスト内に含める上記指示は、XML要素である、項目48に記載の方法。
(項目50)
上記入るREGISTERリクエストに対する上記最終的応答を上記サードパーティREGISTERリクエストの上記本体内に含める上記指示は、XML要素である、項目48に記載の方法。
(項目51)
上記第二のSIPメッセージは、REGISTERリクエストであり、上記アプリケーションサーバは、該REGISTERリクエスト内に含まれる上記第一のSIPメッセージからの該REGISTERリクエスト情報から引き出すように構成されている、項目43に記載の方法。
(項目52)
XML要素が上記アプリケーションサーバ用の上記フィルタ判定基準内に提供される場合に、上記S−CSCFは、上記入るREGISTERリクエストを上記サードパーティREGISTERリクエスト本体内のMIME本体内に含め、コンテンツタイプの値を設定する、項目46に記載の方法。
(項目53)
アプリケーションサーバクラスは、
サービス情報XML要素のゼロまたは1つのインスタンスと、
上記入るREGISTERリクエストを上記サードパーティREGISTERリクエスト内に含めることを示すXML要素のゼロまたは1つのインスタンスと、
該入るREGISTERリクエストに対する上記最終的応答を該サードパーティREGISTERリクエスト内に含めることを示すXML要素のゼロまたは1つのインスタンスと
のうちの少なくとも1つを含む、項目46に記載の方法。
(項目54)
上記入るREGISTERリクエストを上記サードパーティREGISTERリクエスト内に含めることを示す上記XML要素と、該入るREGISTERリクエストに対する上記最終的応答を含めることを示す上記XML要素とは、フィルタ判定基準の少なくとも1つのトリガポイントが満足される場合に、該入るREGISTERリクエストと、該入るSIP REGISTERリクエストに対する該最終的SIP応答とが、アプリケーションサーバに転送されることを上記S−CSCFに対して示す、項目53に記載の方法。
(項目55)
コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を格納しているコンピュータ読み取り可能な媒体であって、項目1〜項目54のうちのいずれか一項に記載の方法を該デバイスに実装させる、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示に関するさらなる完全な理解のために、同様な参照番号が同様な部分を表す添付の図面、および詳細な説明と共に理解される以下の簡単な説明への参照がここで行われる。
【図1】図1は、本開示の実施形態に従った、SIPメッセージのための規格化されたメッセージ構造の図である。
【図2】図2は、本開示の実施形態に従った、IMSアーキテクチャの一部分の図である。
【図3】図3は、本開示の実施形態に従った、ネットワーク構成要素からアプリケーションサーバおよび/またはユーザ機器へのSIPメッセージ内に情報を含める方法の図である。
【図4】図4は、本開示のいくつかの実施形態を実装することに適したプロセッサおよび関連する構成要素を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、モバイルネットワークおよび地上通信線ネットワークのためのマルチメディアサービス用の次世代SIP/IPベースのネットワークとしてIPマルチメディアサブシステム(IMS)を規格化した。図2は、IMSアーキテクチャ内に存在し得る構成要素の一部分を例示する。IMS能力を有するUE110は、IMSベースのサービスを要求し、受信し得る。サービングコールセッション制御機能(S−CSCF)120は、SIPレジストラとして、およびUE110から1つ以上のアプリケーションサーバ130へのプロキシSIPリクエストに対するサービスプロキシとして作動する。当該分野で周知なように、S−CSCF120は、サーバ、仮想サーバ、プロセッサとメモリとを有するスタンドアロン型サーバであり得るかまたは他の形態をとり得る。アプリケーションサーバ130は、マルチメディア電話、音声コール連続性、および個人化ネットワーク管理などのIMSサービスおよびアプリケーション用のサービスロジックを実行する。3つのアプリケーションサーバ130が示されているが、他の数のアプリケーションサーバが存在し得る。
【0016】
初期フィルタ判定基準(iFC)140の組は、UE110からのSIPリクエストが、どのアプリケーションサーバ130にルーティングされるかを決定するために用いられ得る。UE110に対するSIP登録手順の間、S−CSCF120は、iFC140をホーム用加入者サーバ(HSS)150または同様な構成要素からダウンロードする。iFC140は、どのアプリケーションサーバ130に対してリクエストがルーティングされるべきであるかを識別する多くのサービスポイントトリガ(SPT)を含み得る。S−CSCF120はまた、iFC140と共に構成されるか、さもなければiFC140と共に供給され得、従って、S−CSCF120は、各々のSIP登録手順の間、iFC140をダウンロードすることを要求されないことがあり得る。さらに、S−CSCF120は、ユーザ、デバイス、セッションのタイプなどの組に対して用いられるフィルタ判定基準の共通の組を含み得る。フィルタ判定基準の共通の組(1つ以上)は、iFC140内に含まれ得るか、またはiFC140から分離され得る。フィルタ判定基準の共通の組(1つ以上)は、S−CSCF120にダウンロードされ得、および/またはS−CSCF120は、フィルタ判定基準の共通の組(1つ以上)と共に構成されるか、さもなければフィルタ判定基準の共通の組(1つ以上)と共に供給され得る。
【0017】
S−CSCF120がUE110からSIP REGISTERリクエストを受信する場合に、サードパーティ登録は、iFC140に含まれる指示に基づいて実行され得る。サードパーティ登録手順とは、UE110が登録したことをアプリケーションサーバ130の1つ以上に対してS−CSCF120が示すことと、そのUE110に役立つために割り当てられるS−CSCF120のユニフォームリソース識別子(URI)をS−CSCF120が示すこととを可能にする仕組みである。サードパーティ登録手順は、S−CSCF120による、アプリケーションサーバ130のうちの1つに対するUEのSIP
REGISTERリクエストの単なるプロキシ化ではない。なぜならば、UEのSIP
REGISTERリクエストがS−CSCF120において終了するからである。代わりに、新しいSIP REGISTERリクエストが、S−CSCF120からアプリケーションサーバ130のうちの1つ、例えば、アプリケーションサーバ130に送信される。
【0018】
UE110からS−CSCF120に送信されるSIP REGISTERリクエストは、入るREGISTERリクエスト160、最初のREGISTERリクエスト160、第一のSIPリクエスト160、または第一のSIPメッセージ160と呼ばれ得る。S−CSCF120からアプリケーションサーバ130のうちの1つ以上に送信されるSIP REGISTERリクエストは、出るREGISTERリクエスト170、新しいREGISTERリクエスト170、サードパーティREGISTERリクエスト170、第二のSIPリクエスト、または第二のSIPメッセージと呼ばれ得る。いくつかの実施形態において、第一のSIPメッセージおよび第二のSIPメッセージは、REGISTERリクエストではないが、SIP INVITEリクエスト、SIP REFERリクエスト、SIP MESSAGEリクエスト、SIP SUBSCRIBEリクエスト、SIP INFOリクエスト、SIP PUBLISHリクエスト、SIP NOTIFYリクエスト、他のSIPリクエスト、または任意のこれらのSIPリクエストに対する応答であり得る。また、下記のように、第二のSIPメッセージは、サードパーティREGISTERリクエスト170であることの代わりにまたはサードパーティREGISTERリクエスト170であることに加えて、アプリケーションサーバ130のうちの1つ以上に送信され、および/またはユーザ機器110に送信されるSIP NOTIFYメッセージ193であり得る。
【0019】
3GPP IMSにおいて、サードパーティ登録は、いくつかのヘッダ値を含んでいるSIP REGISTERリクエストを用いる。「宛先」ヘッダは、登録されているユーザのSIP URIに設定され得る。「送信元(From)」ヘッダは、S−CSCF120のSIP URIに設定され得る。「連絡先(Contact)」ヘッダは、登録されたUE110に行先を定められたリクエストかまたは登録されたUE110に代わって送信されるリクエストにアドレスするために、アプリケーションサーバ130が用いるべきであるS−CSCF120のSIP URIに設定され得る。第一のSIPメッセージ160内のコールIDヘッダは、通常、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170内のコールIDヘッダと異なる。リクエストURIパラメータは、アプリケーションサーバ130のSIP URIを含み得る。
【0020】
S−CSCF120がアプリケーションサーバ130に対してプロキシ化するいくつかのSIPリクエスト(例えば、SIP INVITEメッセージ)に対して、S−CSCF120は、入るメッセージ内に含まれている情報(例えば、SIPリクエストURI、SIPヘッダ、およびSIP本体)のすべてを出るメッセージ内に含める。しかしながら、サードパーティ登録手順において用いられる、出るSIP REGISTERリクエスト170が、入るSIP REGISTERリクエスト160のプロキシ化ではなく新しいリクエストであるので、入るSIP REGISTERリクエスト160の完全なコンテンツは、出るSIP REGISTERリクエスト170内に含まれない。出るSIP REGISTERリクエスト170内のリクエストURIと、宛先、送信元および連絡先のヘッダとが、サードパーティ登録SIP REGISTERリクエストに対して前に規定された値を有しなければならないので、UE110からの最初のSIP REGISTERリクエスト160からの値は、新しいSIP REGISTERリクエスト170内の同じヘッダに含まれることができない。
【0021】
最初のSIP REGISTERリクエスト160からのこれらのヘッダは、アプリケーションサーバ130に有用な情報を含み得る。例えば、リクエストURIと、宛先、送信元および連絡先のヘッダとは、URIパラメータと、ヘッダパラメータとを含み、ならびに用いられた最初のURIを含み得る。例えば、連絡先ヘッダは、UEの能力を示すメディア機能タグを含み得る。これらのメディア機能タグは、出るSIP REGISTERリクエスト170の連絡先ヘッダ内に含めることができない。なぜならば、このリクエスト170が、UE110のURIではなくS−CSCF120のURIを含み、従って、それらの能力がUE110に属する代わりにS−CSCF120に属していることを示し得るからである。
【0022】
入るSIP REGISTERリクエスト160はまた、追加のSIPヘッダ(例えば、タイムスタンプヘッダと、ユーザエージェントヘッダと)を含み得、様々な理由のために、追加のSIPヘッダは、出るSIP REGISTERリクエスト170内にSIP
REGISTERリクエストのヘッダフィールドとして含まれるべきではない。いくつかのヘッダは含まれ得ない。なぜならば、そのような態様でのそれらヘッダの使用がそれらの規定された意味論に適合しないことがあり得、最初のSIP REGISTERリクエスト160から新しいSIP REGISTERリクエスト170へのヘッダのコンテンツを、単にコピーするSIPプロトコルに違反し得るからである。そのことはまた、特定のSIPヘッダのコンテンツが含まれるか否かにかかわらずサービス特有の問題であり得るので、コンテンツを含むことは、情報が不要なアプリケーションサーバ130によって受信される冗長な情報を結果としてもたらし得る。
【0023】
S−CSCF120のためのイベントパッケージは、他のSIPエンティティ(例えば、アプリケーションサーバ130と、他のIMS UEと)に対して登録状態に関する情報を提供し得る。登録イベントパッケージは、連絡先ヘッダパラメータ(例えば、UEの能力を示すメディア機能タグ)などの最初のリクエスト内に含まれているいくつかのコンテンツを含み得る。しかしながら、登録イベントパッケージは、潜在的に関心のあるすべてのヘッダを現時点で含むわけではない。さらに、アプリケーションサーバ130またはUE110がSIP REGISTERリクエスト内の単一のヘッダ値に関心があるだけの場合には、登録イベントパッケージによって用いられるSIP登録/通知の仕組みは、過大なシグナリングのオーバヘッドを浪費し得る。さらに、新しい拡張がSIP REGISTER/登録用のSIPプロトコルに行われる場合には(例えば、新しいヘッダおよび新しいパラメータ)、登録イベントパッケージは、この新しい情報が提供されるように拡張される必要があり得る。登録イベントパッケージへの拡張が既存のSIP規格に対する修正を必要とし得、そのような拡張を必要とする任意の新しいサービスがS−CSCF120に対するアップグレードを伴い得るので、単に新しいサービスを作り出すために登録イベントパッケージに対する拡張を必要とすることは、サービス展開の時間的尺度の点から容認できないことであり得る。
【0024】
さらに、IMSコアインフラストラクチャをアプリケーションとサービスとから分離することは設計目標であり得る。すなわち、S−CSCF120が、アプリケーション不可知論的であり、サービスとアプリケーションとを理解する必要が全くないことは望ましいことであり得る。従って、S−CSCF120に対する修正が、新しいサービスとアプリケーションとを展開するために必要とされておらず、そのサービスとアプリケーションとに特有の挙動が、アプリケーションサーバ130の領域内(およびUE110内のクライアントアプリケーション)にとどまることは望ましいことであり得る。新しいサービスが適切に機能するために、サービス特有の挙動を有する既存のコアIMSのインフラストラクチャ構成要素をアップグレードすることは、新しいサービスの展開における実質的な遅れを引き起こし得る。
【0025】
一実施形態において、これらの問題に対する一般的な解決策が提供される。新しいトリガ180が、既存のサービスポイントトリガ(SPT)から独立したiFC140内に規定される。<IncludeContentsTrigger>トリガと呼ばれ得るこれらの新しいトリガ180は、第二のSIPリクエスト170内に含まれる必要がある情報を識別し得る。いくつかの場合において、第二のSIPリクエストがサードパーティREGISTERリクエスト170である場合には、トリガ180の一方の組が用いられ得、第二のSIPリクエストがSIP NOTIFYメッセージ193である場合には、トリガ180の別方の組が用いられ得る。他の場合において、トリガの同じ組が、サードパーティREGISTERリクエスト170と、SIP NOTIFYメッセージ193との両方に対して用いられ得る。
【0026】
この態様で新しいトリガ180を用いることは、S−CSCF120に、SIPリクエストを適切なアプリケーションサーバ130に対して送信させる第一のSIPメッセージ内の関心のあるポイントを識別するために、iFC140内の既存のSPTを用いることと対比され得る。新しいサービスは、アプリケーションに到達するために、単に、新しいアプリケーションサーバ130(またはアプリケーションサーバ用アプリケーション)を追加することと、新しいクライアント用アプリケーションをUE110にダウンロードすることと、HSS150内のiFCデータを構成することとによって、既存のS−CSCF120と、他のIMSインフラストラクチャとを用いて展開され得る。上記のように、本明細書における議論がサードパーティ登録手順に集中しているが、ここに規定されている仕組みはまた、S−CSCF120と、アプリケーションサーバ130との間の他のSIPメッセージ(例えば、SIP INVITE、REFER、MESSAGE、SUBSCRIBE、NOTIFY、INFO、PUBLISHなど)に適しており、そこでは、S−CSCF120がユーザエージェントまたは背面の(back−to−back)ユーザエージェントとして作動するか、またはサードパーティ呼制御を実行する。
【0027】
一実施形態において、新しいトリガ180が、第一のSIPメッセージ160内に見出された情報がサードパーティREGISTERリクエスト170内に含まれるべきであることを識別する場合には、その情報は、サードパーティREGISTERリクエスト170のSIPヘッダとして直接的に含まれ得る。アプリケーションサーバ130は次いで、サードパーティREGISTERリクエスト170内に直接的に含まれる関心のあるヘッダからサービス特有の情報を取得し得る。単一のサードパーティREGISTERリクエスト170が単一のアプリケーションサーバ130に対して送信されるように記述されてきたが、複数のサードパーティREGISTERリクエスト170が、複数のアプリケーションサーバ130に対して送信され得、アプリケーションサーバ130の各々が、情報をサードパーティREGISTERリクエスト170から取得し得ることは理解されるべきである。
【0028】
上記のように、第一のSIPメッセージ160からのすべてのヘッダを、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170内に直接的に含めることは可能でないことがあり得る。別の実施形態において、第一のSIPメッセージ160からの情報は、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170の本体内のSIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいる多目的インターネットメール拡張(MIME)本体190の包含を介してサードパーティSIP REGISTERリクエスト170内に含められる。アプリケーションサーバ130は、次いで、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170の本体内のSIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190内に含まれる関心のある、開始ライン、ヘッダフィールドまたは本体(部分)からのサービス特有の情報を取得し得る。サードパーティSIP REGISTERリクエスト170が別の本体(例えば、セッション記述プロトコルまたはアプリケーション/3gppサービス情報)を同様に含み得るので、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190は、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170内の複数部分混合型(multipart mixed)MIME本体内にさらにカプセル化され得る。SIPヘッダフィールドに加えて、第一のSIPリクエスト160のリクエストURIおよび本体は、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190内に含まれ得る。
【0029】
一実施形態において、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190は、コンテンツタイプメッセージ/sipfragのMIME本体である。
【0030】
一実施形態において、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170に含める情報を示すiFCトリガ180は、情報がSIPヘッダとして含まれるか、あるいはSIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190として含まれるかを示すパラメータを含み得る。
【0031】
一実施形態において、サードパーティSIP REGISTERリクエスト170は、入るREGISTERリクエスト160に対する最終的応答を含む。
【0032】
追加の本体コンテンツがリクエスト内に含まれるか、またはSIPリクエストとSIP応答との両方の部分がリクエスト内に含まれる実施形態において、MIME本体は、複数部分MIME本体のコンテンツタイプ内にさらにカプセル化される。
【0033】
上記の解決策は、SIP REGISTERメソッドと、他の任意のSIPメッセージとに対して適用され得る。以下の例は、REGISTERメッセージ内のSIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体190の使用を示す。1 REGISTER IMS UE −> S−CSCF
【0034】
【数1】

2 S−CSCFは、HSSからの初期フィルタ判定基準を含むユーザプロフィールをダウンロードする。
S−CSCFは、次の200 OKによって応答する。
3 200 OK S−CSCF −> IMS UE
【0035】
【数2】

4 フィルタ検査: 初期フィルタ判定基準は、サードパーティレジスタがAS1に送信され、コンテンツタイプメッセージ/sipfragのMIME本体内に次のヘッダ
リクエストURI、
宛先、
送信元、
連絡先、
タイムスタンプ
が含まれるべきであることを示すトリガを含んでいる。
5 REGISTER S−CSCF −> AS
【0036】
【数3−1】

【0037】
【数3−2】

6 200 OK AS −> S−CSCF
【0038】
【数4】

となる。
【0039】
SIP登録が起こる場合に、登録イベントパッケージを含んでいるSIP NOTIFYメッセージ193が一般に、UE110、アプリケーションサーバ130、および/または他のSIPベースの構成要素に対して登録状態の通知として送信される。一実施形態において、SIP NOTIFYメッセージ193は、SIP NOTIFYメッセージ193をトリガした第一のSIPメッセージ160内に含まれている情報の少なくとも一部分をさらに含む。この情報の部分は、SIP NOTIFYメッセージ193内のMIME本体196に含まれる。いくつかの実施形態において、MIME本体196は、登録イベントパッケージ内に直接的に含まれる。他の実施形態において、情報を含むMIME本体196は、SIP NOTIFYメッセージ193内の別のMIME本体によって参照される。すなわち、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体196は、SIP NOTIFYメッセージ193内の登録イベントパッケージ内に直接的に含まれ得る。あるいは、SIP NOTIFYメッセージ193内の追加であるが別個のMIME本体は、SIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体196に対する参照を含み得る。SIP NOTIFYメッセージ193内のSIPリクエストまたはSIP応答のすべてまたは一部を含んでいるMIME本体196内に含まれるSIP REGISTERリクエスト160の部分は、上記のように、iFC140内の新しいトリガ180に基づいて決定され得る。SIP NOTIFY193は、UE110、アプリケーションサーバ130、あるいは他のSIPユーザエージェントまたはSIP端末に送信され得る。UE110、アプリケーションサーバ130、あるいは他のSIPユーザエージェントまたはSIP端末は次いで、サービス特有の情報をSIP NOTIFYメッセージ193から取得し得る。
【0040】
これらの実施形態は、S−CSCF120に対する1回限りのアップグレードを必要とし得るが、これらの実施形態は、一般的であり、サービス特有ではない。一旦、S−CSCF120がこの新しい仕組みをサポートすると、新しいアプリケーションは、単にiFCトリガデータを更新することによって、SIPメッセージ(例えば、SIP REGISTERリクエスト)から必要な情報を取得し得る。
【0041】
新しいトリガ180を実装するために用いられ得る、拡張可能マークアップ言語(XML)コードの例が以下に提供される。このコードが単に例として提供され、同様な結果を提供する様々な構文的および構造的な修正がなされ得ることは理解されるべきである。この例において、第二のSIPメッセージ内に情報の包含をトリガする第一のメッセージは、REGISTERリクエストであるが、同様な考察が、他のSIPメッセージにあてはまり得る。
【0042】
この例において、<IncludeContentsTrigger>要素は、<Condition>要素を含んでいる。ヘッダの<Condition>要素に対する「Conditional」の値は、そのヘッダが第一のSIP REGISTERリクエスト160に含まれている場合には、そのヘッダが、第一のSIP REGISTERリクエスト160からサードパーティSIP REGISTERリクエスト170の中に、および/またはSIP NOTIFYメッセージ193の中にコピーされることを示している。ヘッダの<Condition>要素の「Unconditional」は、そのヘッダが第一のリクエスト160に含まれているか否かにかかわらず、<SIPHeader>要素内の識別されたSIPヘッダが、<Content>要素内に指定されたコンテンツに含まれることを示している。この例において、P−Service−Identityヘッダは、無条件にContent「Service1」に含まれている。
【0043】
<Content>要素が、「Conditional」の<Condition>要素を有する<IncludeContentsTrigger>要素内に現われる場合には、最初のリクエスト160内のSIPヘッダのコンテンツが、最初のSIPリクエスト160からサードパーティSIP REGISTERリクエスト170の中に、および/またはSIP NOTIFYメッセージ193の中にSIPヘッダがコピーされるために、<Content>要素内に指定されたコンテンツと一致する必要があることを示している。この例において、コンテンツが「Home1.net」を含まない場合には、P−Access−Networkヘッダが条件付きで含まれる。
【0044】
「1」の値を有する<ConditionNegated>要素は、Conditionの否定(論理否定)を示す。<Group>要素は、<SPT>トリガ要素を有する<IncludeContentsTrigger>要素に関連する。<Body>要素は、値をSIP本体に割り当て得る。条件付きの場合の空の<Body>要素は、入るメッセージの本体がコピーされることを示す。複数の本体が含まれる場合には、メッセージは、処理後に適格である、すなわち複数部分/混合型が適用される必要があり得るべきである。
【0045】
【数5−1】

【0046】
【数5−2】

となる。
【0047】
次は、コンテンツタイプメッセージ/sipfragのMIME本体を含んでいる登録イベントパッケージの通知の例である。
【0048】
【数6−1】

【0049】
【数6−2】

【0050】
【数6−3】

となる。
【0051】
図3は、ネットワーク構成要素からアプリケーションサーバおよび/またはユーザ機器に対する第二のSIPメッセージ内に情報を含める方法200の実施形態を例示する。ブロック210において、情報が第二のSIPメッセージ内に含まれる必要性を指定する1つ以上のインジケータを含むフィルタ判定基準が、ネットワーク構成要素に対してダウンロードされ、および/またはネットワーク構成要素が、第二のSIPメッセージ内に情報が含まれる必要性を指定する1つ以上のインジケータを含むフィルタ判定基準と共に構成されるか、さもなければフィルタ判定基準と共に供給される。ブロック215において、ネットワーク構成要素は、第二のSIPメッセージ内に情報が含まれる必要性を指定する1つ以上のインジケータをフィルタ判定基準が含むか否かを決定する。ブロック220において、1つ以上のインジケータによって示された情報が、第二のSIPメッセージ内に含まれる。
【0052】
いくつかの実施形態において、サービス情報XML要素がアプリケーションサーバ用のフィルタ判定基準内に提供される場合には、S−CSCFは、サービス情報を<service−info>XML要素内のサードパーティREGISTERリクエスト本体内に含め、かつコンテンツタイプの値をMIMEタイプに設定する。
【0053】
いくつかの実施形態において、2つ以上のメッセージ本体がサードパーティREGISTERリクエスト内に含まれる場合には、S−CSCFは、複数部分のメッセージ本体をサードパーティREGISTERリクエスト内に含め、Content−Typeヘッダの値を「複数部分/混合型」に設定し、MIME本体の要素のContent−Typeを本体用に指定されたコンテンツタイプに設定する。
【0054】
いくつかの実施形態において、1つのメッセージ本体だけがサードパーティREGISTERリクエスト内に含まれる場合には、S−CSCFは、Content−Typeヘッダフィールドを本体用に指定されたコンテンツタイプに設定する。
【0055】
上記のUE110と他の構成要素とは、上記の動作に関連する命令を実行することが可能な処理構成要素を含み得る。図4は、本明細書中に開示されている1つ以上の実施形態を実装することに適した処理構成要素1310を含むシステム1300の例を示している。プロセッサ1310(中央処理ユニットまたはCPUと呼ばれ得る)に加えて、システム1300は、ネットワーク接続用デバイス1320と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1330と、読出し専用メモリ(ROM)1340と、二次ストレージ1350と、入力/出力(I/O)デバイス1360とを含み得る。これらの構成要素はバス1370を介して互いに通信し得る。場合に応じて、これらの構成要素のいくつかが存在しないことがあり得るか、あるいは互いにまたは示されてない他の構成要素と様々な組み合わせにおいて組み合わされ得る。これらの構成要素は、単一の物理的エンティティ内または2つ以上の物理的エンティティ内に配置され得る。プロセッサ1310によって行われるように本明細書中に記述された任意の動作が、プロセッサ1310単独で行われるか、あるいは上記のDSP502などの図面中に示されたかまたは示されていない1つ以上の構成要素と共にプロセッサ1310によって行われ得る。DSP502は別個の構成要素として示されているが、DSP502は、プロセッサ1310の中に組み込まれ得る。
【0056】
プロセッサ1310は、ネットワーク接続用デバイス1320、RAM1330、ROM1340、または二次ストレージ1350(ハードディスク、フロッピィディスク、または光ディスクなどの様々なディスクベースのシステムを含み得る)からアクセスし得る命令、コード、コンピュータプログラム、またはスクリプトを実行する。単に1つのCPU1310が示されているが、複数のプロセッサが存在し得る。従って、命令がプロセッサによって実行されるように論じられ得るが、命令は、同時に連続的に実行されるか、さもなければ1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。プロセッサ1310は、1つ以上のCPUチップとして実装され得る。
【0057】
ネットワーク接続用デバイス1320は、モデム、モデムバンク、イーサネット(登録商標)デバイス、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースデバイス、シリアルインタフェース、トークンリングデバイス、ファイバ分散型データインタフェース(FDDI)デバイス、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイス、符号分割多重アクセス(CDMA)デバイスなどの無線トランシーバデバイス、global system for mobile communications(GSM)無線トランシーバデバイス、worldwide interoperability for microwave access(WiMAX)デバイス、デジタル加入者回線(xDSL)デバイス、data over cable service interface
specification(DOCSIS)モデム、および/またはネットワークに接続するための他の周知のデバイスの形態をとり得る。これらのネットワーク接続用デバイス1320は、プロセッサ1310が情報を受信し得るかまたはプロセッサ1310が情報を出力し得る、インターネットまたは1つ以上の電気通信ネットワークまたは他のネットワークとプロセッサ1310が通信することを可能にし得る。
【0058】
ネットワーク接続用デバイス1320はまた、無線周波数信号またはマイクロ波周波数信号などの電磁波という形態でデータを無線で送信および/または受信できる1つ以上のトランシーバ構成要素1325を含み得る。あるいは、データは、電気伝導体の中またはその表面上、同軸ケーブルの中、導波管の中、光ファイバなどの光媒体の中、または他の媒体の中を伝播し得る。トランシーバ構成要素1325は、別個の受信ユニットと送信ユニットと、または単一のトランシーバを含み得る。トランシーバ構成要素1325によって送信されるかまたは受信される情報は、プロセッサ1310によって処理されるデータか、またはプロセッサ1310によって実行される命令を含み得る。そのような情報は、例えば、コンピュータデータのベースバンド信号かまたは搬送波に組み入れられた信号の形態でネットワークから受信され、ネットワークに出力され得る。データは、データの処理または発生、データの送信または受信に望ましくあり得るように、異なる順序に従って配列され得る。ベースバンド信号、搬送波に埋め込まれた信号、あるいは現在用いられているかまたは今後開発される他のタイプの信号は、伝送媒体と呼ばれ得、当業者に周知のいくつかの方法に従って発生され得る。
【0059】
RAM1330は、揮発性のデータを格納し、可能性としては、プロセッサ1310によって実行される命令を格納するために用いられ得る。ROM1340は、一般に、二次ストレージ1350のメモリ容量よりも少ないメモリ容量を有する不揮発性メモリデバイスである。ROM1340は、命令を格納し、可能性としては、命令の実行の間に読み取られるデータを格納するために用いられ得る。RAM1330とROM1340との両方に対するアクセスは、一般に、二次ストレージ1350に対するよりも高速である。二次ストレージ1350は一般に、1つ以上のディスクドライブまたはテープドライブから構成されており、RAM1330がすべての作業用データを保持するために十分に大きくない場合には、データの不揮発性ストレージ用またはオーバフローデータのストレージ用として用いられ得る。二次ストレージ1350は、そのようなプログラムが実行のために選択される場合に、RAM1330の中にロードされるプログラムを格納するために用いられ得る。
【0060】
I/Oデバイス1360は、液晶ディスプレイ(LCD)、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、スイッチ、ダイアル、マウス、トラックボール、音声認識器、カードリーダ、紙テープリーダ、プリンタ、ビデオモニタ、または他の周知の入力デバイスを含み得る。また、トランシーバ1325は、ネットワーク接続用デバイス1320の構成要素であることの代わりにまたはその構成要素であることに加えて、I/Oデバイス1360の構成要素であると考えられ得る。
【0061】
以下の第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)の技術仕様(TS)は、参考として本明細書中に援用され、それらのTSは、TS 23.218 V7.7.1(2007−06)、TS 23.228 V7.9.0(2007−09)、TS 24.229 V7.8.0(2007−12)、TS 29.228 V7.10.0(2007−12)、およびTS 29.229 V7.7.0(2007−12)である。また、「SIP:セッション開始プロトコル」、2002年6月のRFC3261、およびRFC3265、RFC3680、およびRFC3420が、参考として本明細書中に援用される。
【0062】
いくつかの実施形態が本開示において提供されてきたが、開示されたシステムおよび方法が、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態に組み入れられ得ることは理解されるべきである。本例は、限定としてではなく例示として斟酌され、本明細書中に与えられた詳細に限定されないことが意図されている。例えば、様々な要素または構成要素は、別のシステム内に組み合わされるかまたは一体化され得、特定の機能が、省略されるかまたは実装されないことがあり得る。
【0063】
また、様々な実施形態の中で分離しているかまたは別個であるように記載され、例示された技術、システム、サブシステム、および方法は、本開示の範囲を逸脱することなく他のシステム、モジュール、技術、または方法と組み合わされるかまたは一体化され得る。結合したかまたは直接結合したかまたは互いに通信するように示され、または論じられた他の項目は、電気的、機械的、またはその他にかかわらず、いくつかのインタフェース、デバイス、または中間の構成要素を介して間接的に結合されるかまたは通信する。変化、置換、および変更の他の例は、当業者によって確認可能であり、本明細書中に開示された精神および範囲から逸脱することなく作られ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク構成要素によってアプリケーションサーバ(AS)に情報を提供する方法であって、前記方法は、
ユーザ機器(UE)からセッション開始プロトコル(SIP)REGISTERメッセージを受信することと、
フィルタ判定基準が新しいSIPメッセージの必要性を示すか否かを決定し、前記フィルタ判定基準が、前記新しいSIPメッセージが、前記SIP REGISTERメッセージの全体またはSIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含むことになることを示すか否かをさらに決定することであって、これらの決定は、前記SIP REGISTERメッセージの受信に応答する、ことと、
前記新しいSIPメッセージの本体内に多目的インターネットメール拡張(MIME)本体を含めることであって、前記MIME本体は、前記SIP REGISTERメッセージの全体または前記SIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含む、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記新しいSIPメッセージを前記ASに送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信されたSIP REGISTERメッセージは、第1のリクエストユニフォームリソース識別子(リクエストURI)を含み、前記第1のリクエストURIは、SIP REGISTERアドレスを含み、前記新しいSIPメッセージは、第2のリクエストURIを含み、前記第2のリクエストURIは、前記ASのアドレスを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザプロフィールを前記ネットワーク構成要素にダウンロードすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザプロフィールは、前記フィルタ判定基準を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記含められたSIP応答メッセージは、前記SIP REGISTERメッセージに応答して前記UEに送信されるSIP 200 OKメッセージのコピーである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ネットワークエンティティの前記リクエストユニフォームリソース識別子(リクエストURI)を連絡先ヘッダフィールドとして含めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記新しいSIPメッセージは、登録イベントの結果として伝送された登録イベントパッケージを含むSIP NOTIFYメッセージであり、前記新しいSIPメッセージは、前記新しいSIP REGISTERメッセージの全体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記新しいSIPメッセージの”To:”フィールドは、前記UEの識別子を含み、前記新しいSIPメッセージの”From:”フィールドは、ネットワークエンティティの識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワーク構成要素は、サービングコールセッション制御機能である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
電気通信ネットワーク内の構成要素であって、
前記構成要素は、プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
ユーザ機器(UE)からセッション開始プロトコル(SIP)REGISTERメッセージを受信することと、
フィルタ判定基準が新しいSIPメッセージの必要性を示すか否かを決定し、前記フィルタ判定基準が、前記新しいSIPメッセージが、前記SIP REGISTERメッセージの全体またはSIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含むことになることを示すか否かをさらに決定することであって、これらの決定は、前記SIP REGISTERメッセージの受信に応答する、ことと、
前記新しいSIPメッセージの本体内に多目的インターネットメール拡張(MIME)本体を含めることであって、前記MIME本体は、前記SIP REGISTERメッセージの全体または前記SIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含む、ことと
を行うように構成されている、構成要素。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記新しいSIPメッセージをアプリケーションサーバ(AS)に送信するようにさらに構成されている、請求項11に記載の構成要素。
【請求項13】
前記受信されたSIP REGISTERメッセージは、第1のリクエストユニフォームリソース識別子(リクエストURI)を含み、前記第1のリクエストURIは、SIP REGISTERアドレスを含み、前記新しいSIPメッセージは、第2のリクエストURIを含み、前記第2のリクエストURIは、前記ASのアドレスを含む、請求項12に記載の構成要素。
【請求項14】
前記プロセッサは、ユーザプロフィールを前記ネットワーク構成要素にダウンロードするようにさらに構成されている、請求項11に記載の構成要素。
【請求項15】
前記ユーザプロフィールは、前記フィルタ判定基準を含む、請求項14に記載の構成要素。
【請求項16】
前記含められたSIPメッセージは、前記SIP REGISTERメッセージに応答して前記UEに送信さえるSIP 200 OKメッセージのコピーである、請求項11に記載の構成要素。
【請求項17】
前記新しいSIPメッセージは、登録イベントの結果として伝送された登録イベントパッケージを含むSIP NOTIFYメッセージであり、前記新しいSIPメッセージは、前記SIP REGISTERメッセージの全体を含む、請求項11に記載の構成要素。
【請求項18】
前記構成要素は、サービングコールセッション制御機能である、請求項11に記載の構成要素。
【請求項19】
命令を含むコンピュータ読み取り可能なメモリであって、前記コンピュータ読み取り可能な命令は、プロセッサによって実行されると、アプリケーションサーバ(AS)に情報を提供する方法を実装するように適合されており、前記方法は、
ユーザ機器(UE)からセッション開始プロトコル(SIP) REGISTERメッセージを受信することと、
フィルタ判定基準が新しいSIPメッセージの必要性を示すか否かを決定し、前記フィルタ判定基準が、前記新しいSIPメッセージが、前記SIP REGISTERメッセージの全体またはSIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含むことになることを示すか否かをさらに決定することであって、これらの決定は、前記SIP REGISTERメッセージの受信に応答する、ことと、
前記新しいSIPメッセージの本体内に多目的インターネットメール拡張(MIME)本体を含めることであって、前記MIME本体は、前記SIP REGISTERメッセージの全体またはSIP応答メッセージのうちの少なくとも1つを含む、ことと
を含み、
前記受信されたSIP REGISTERメッセージは、第1のリクエストユニフォームリソース識別子(リクエストURI)を含み、前記第1のリクエストURIは、SIP REGISTERアドレスを含み、前記新しいSIPメッセージは、第2のリクエストURIを含み、前記第2のリクエストURIは、前記ASのアドレスを含む、コンピュータ読み取り可能なメモリ。
【請求項20】
前記方法は、ユーザプロフィールをダウンロードすることをさらに含み、前記ユーザプロフィールは、前記フィルタ判定基準を含む、請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能なメモリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−102530(P2013−102530A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−13951(P2013−13951)
【出願日】平成25年1月29日(2013.1.29)
【分割の表示】特願2010−544480(P2010−544480)の分割
【原出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】