説明

セメント用ICタグ及びこれを使用した製品管理方法

【課題】セメント製品とともに混練しても、セメント製品の使用時に不具合を生じ難いセメント用ICタグを提供すること。また、セメント製品の使用時に不具合を生じ難い、セメント用ICタグを使用したセメント製品の製品管理方法を提供すること。
【手段】特定の金属を用いて構成されているアンテナを用い、そのアンテナを特定の物質を用いて保護材で覆う。また、このアンテナを用いたセメント用ICタグを、セメントと伴に容器に入れ、該セメント用ICタグとのデータの授受を基に、製品管理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント用ICタグに関する。詳しくは、セメント又は水と混練前のセメントを用いた製品の製品管理に用いるための無線技術を用いたセメント用ICタグに関する。また、本発明は、セメント用ICタグを使用した製品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セメント、プレミックスモルタル(所定の割合でセメント、混和材料及び細骨材を工場で予め配合し混合した粉粒体)、ドライモルタル(所定の割合でセメント及び細骨材を工場で予め配合し混合した粉粒体)、ドライコンクリート等の、セメント又は水と混練前のセメントを用いた製品(本発明においては、以下合わせて「セメント製品」といい、コンクリートブロックやセメント瓦等の水と混練後のセメントを用い成型した製品のこと本発明においては「セメント二次製品」と分けて定義して用いる。)は、工場内の製造設備で製造された後、保管場所で保管した後に、ユーザーに譲渡され使用されることが多い。また、袋や缶等の容器に製品を詰めた場合は、製品の入った容器を積み上げ、保管及び輸送を行うことが多い。セメント製品は、製造から一定期間経つと品質が劣化し所定の品質が得られない虞がある。このため、一定期間経過したセメント製品は、品質試験を行い品質に問題がないことを確認するか、工場に輸送し製品の原材料として再利用するか、最悪の場合は産業廃棄物として有価で処分しないといけない等、手間や経費が掛かってしまうという問題がある。そこで、使用可能な期間(使用期限)が過ぎる前に、ユーザーが使用できるように製品の在庫や出荷を管理する必要がある。
【0003】
セメント製品が入った容器には、製造ロットナンバーや製造日が印字されており、これをもとに保管場所内にある製品のうち、できるだけ古いものから出荷するようにすることが考えられる。しかし、上述したように、セメント製品が入った容器が積み上げられ保管されている場合、製造ロットナンバーや製造日を印字している部分が目視や機械で読み取れないことが多い。この場合は、印字されている製造ロットナンバーや製造日をもとに出荷する製品を決めることはできない。また、複数の種類の製品が、同じ倉庫に保管されていることもあり、これらは、積み上げられ保管されている場合に、目視で区別がつき難いこともある。
【0004】
セメント製品の在庫管理及び出荷管理のために、セメント製品とともにICタグを容器に入れ、このICタグを用いてセメント製品の製品情報を特定できるようにしておくことが考えられる(例えば特許文献1)。ICタグは、リーダ(データ読み込み装置)又はライタ(データ書き込み装置)と無線技術によりデータの授受を行う。このため、ICタグは、アンテナとこのアンテナに電気的に接続する集積回路を有するICチップとを有している(例えば特許文献1〜特許文献3)。ICチップは1mmよりも小さいものも実用化されているが、通信距離を長くとるためにアンテナの大きさがある程度必要となるため、ICタグの大きさは小さいものでも30mm程度×1.5mm程度×0.2mm程度の大きさがある。厚みは考えないとすると、長さ数十mm〜120mm程度、幅1.5〜30mm程度のものが多く、大きいものでは80mm×80mmのものもある。
【0005】
このため、ICタグが入ったセメント製品の使用時、即ち、水と混練後に不具合が起こる虞が高い。例えば、圧送管、ポンプ又は吹付けノズル内にICタグが引っかかり、このために目詰まりが起こる虞がある。また、ICタグが硬化後のセメント製品に露出し、美観が損なう虞がある。また、ICタグの表面はポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等に覆われているために、セメント製品の混練物との接着性が低く、該混練物の硬化後にICタグの部分で欠損が生じる虞もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−135034号公報
【特許文献2】特開2005−071063号公報
【特許文献3】特許第3941353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記問題の解決、即ち、本発明は、セメント製品とともに混練しても、セメント製品の使用時に不具合を生じ難いセメント用ICタグを提供することを目的とする。また、本発明は、セメント製品の使用時に不具合を生じ難い、セメント用ICタグを使用したセメント製品の製品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題解決のため鋭意検討した結果、特定の金属のアンテナを用い、そのアンテナを特定の物質を用いて保護材で覆うことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)で表すセメント用ICタグ、及び(4)で表すセメント製品の製品管理方法である。
(1)両性金属又は両性金属を含有する合金を用いて構成されているアンテナと、このアンテナに電気的に接続する集積回路を有するICチップとを有することを特徴とするセメント用ICタグ。
(2)上記アンテナがアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いて保護材により被覆されていることを特徴とする上記(1)のセメント用ICタグ。
(3)上記保護材が、アルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いて構成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)のセメント用ICタグ。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載のセメント用ICタグを、セメントと伴に容器に入れ、該セメント用ICタグとのデータの授受を基に、製品管理を行うことを特徴とする製品管理方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、セメント製品とともに混練しても、セメント製品の使用時に不具合を生じ難いセメント用ICタグが得られる。また、本発明によれば、また、セメント製品の使用時に不具合を生じ難い、セメント用ICタグを使用したセメント製品の製品管理方法が得られる。また、本発明によれば、セメント製品の在庫管理、出荷管理等の製品管理を行うことが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】無定形のセメント製品(プレミックスモルタル)とともに本発明のセメント用ICタグを袋詰めにすることでセメント用ICタグと製品を一体化した状態の模式的な断面図である。
【図2】図1に示したセメント用ICタグとともに袋詰めにした無定形のセメント製品(プレミックスモルタル)を複数パレットに積層した状態の模式的な正面図である。
【図3】図1に示したセメント用ICタグとともに袋詰めにした無定形のセメント製品(プレミックスモルタル)を複数パレットに積層した状態の模式的な右側面図である。
【図4】セメント製品の製造から保管までの過程を表した模式的な図である。
【図5】セメント製品の出荷の過程を表した模式的な図である。
【図6】本発明のセメント用ICタグの模式的な概念図である。
【図7】本発明のセメント用ICタグの一実施形態を表した模式的な平面図である。
【図8】本発明のセメント用ICタグの一実施形態を表した模式的なA−A’断面図である。
【図9】本発明のセメント用ICタグの別な一実施形態を表した模式的な平面図である。
【図10】本発明のセメント用ICタグの別な一実施形態を表した模式的なB−B’断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のセメント用ICタグは、両性金属又は両性金属を含有する合金を用いて構成されているアンテナと、このアンテナに電気的に接続する集積回路を有するICチップとを有することを特徴とする。図6に、本発明のセメント用ICタグの模式的な概念図を示した。上記ICチップ内には、内蔵メモリとコントロール回路を少なくとも備えるもので、好ましくは、アンテナ部で受信した外部からのエネルギーを電源として利用するパッシブ型のICタグが、内臓電池を電源として用いるアクティブ型よりも小型であり且つ電池切れの心配が無いことから好ましい。上記ICチップ内の内蔵メモリは、RAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(リードオンリーメモリ)からなる。コストを抑え且つ小さいものとするためには、識別データのみが記録されたROMのみでメモリ部を構成することが好ましい。システムを小さくするためには、当該内臓メモリにRAMが備わっていると、製品の種類が特定できるデータ(例えば製品コードデータ)及び製造日が特定できるデータ(例えば製造日データ)を該RAMに記憶させ、保管倉庫でハンディ型のリーダを、本発明のセメント用ICタグとセメント製品の入った容器にかざすだけで製品の種類及び製造日が特定でき、これを基に在庫管理及び出荷管理が行える。上記ICチップ内のコントロール回路は、内蔵メモリ及びアンテナと電気的に接続しており、通信のコントロール並びに内蔵メモリのデータ読み込み又は読み書きを行う。
【0012】
上記アンテナは、両性金属又は両性金属を含有する合金を用いて構成されている。このため、セメント製品の混練時に、高アルカリ性の水と接触することで、両性金属が反応する。すると、アンテナは、その一部又は全部が消失する。このことにより、アンテナが消失し又は小さくなることで、セメント製品の混練物を使用するときに、不具合を生じ難くなる。従って、上記アンテナは、両性金属又は両性金属を含有する合金を用いて構成され、セメント製品の混練時にその一部又は全部が消失するものである。本発明に用いるアンテナが、両性金属又は両性金属を含有する合金からのみで構成されていると、アンテナの作成が容易であり、セメント製品の混練物を使用するときにアンテナが残り難いため不具合をより生じ難いことから好ましい。本発明のセメント用ICタグともに容器に入れるセメント製品が、プレミックスモルタル、ドライモルタル、ドライコンクリート等の骨材を含有するものであると、骨材との摩擦により更に消失し易くなることから、本発明のセメント用ICタグと伴に容器に入れるセメント製品としては好ましい。上記アンテナの素材に含有する両性金属としては、アルミニウム、亜鉛及び錫が入手及び加工し易く且つセメント用ICタグを軽量にすることができることから好ましい。即ち、上記アンテナの素材がアルミニウム、亜鉛、錫、アルミニウム合金、亜鉛合金又は錫合金であることが好ましい。上記アンテナの形状及び形式は、特に限定されず、用いる無線方式に合わせて選択すればよく、例えばダイポールアンテナ、コイル状のループアンテナ等が好適な例として挙げられる。また、上記アンテナの大きさは、リーダ及びライタとの通信距離を考慮し通信可能な範囲でできるだけ小さくなる大きさを決定すればよい。
【0013】
上記アンテナがアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いて保護材により被覆されていると、セメント製品の混練までは該保護材により保護されていることからアンテナが劣化し難く、且つセメント製品の混練時にはアルカリ性の練混ぜ水によりアンテナの被覆に用いているアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質が溶解、分散又は膨潤することによりアンテナとアルカリ性の練混ぜ水が接触することでアンテナの一部又は全部が消失する。アルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質(以下、「アルカリ水解性物質」ということがある。)としては、例えば、水溶性高分子、再乳化型粉末樹脂、水溶性塩、蛋白質及びその誘導体、アクリル酸やメタクリル酸等の不飽和カルボン酸の重合体(共重合体を含む。)、カルボキシメチル化澱粉やキチン等の多糖類及びその誘導体等が挙げられる。上記保護材がアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いて構成されている、即ち、上記アンテナがアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いた保護材により被覆されていること、該保護材がセメント製品の混練時にはアルカリ性の練混ぜ水により溶解、分散又は膨潤することにより、アルカリ性の練混ぜ水と被覆されているアンテナが接し易く、該アンテナがより短時間にその一部又は全部が消失することからより好ましい。上記保護材としてアルカリ水解性物質のみを用いることが、アルカリ性の練混ぜ水と被覆されているアンテナが接触し易いことから更に好ましい。
【0014】
上記アンテナをアルカリ水解性物質を用いて保護材により被覆する方法としては、アルカリ水解性物質のみを上記保護材として用いてこれにより上記アンテナを被覆する方法以外に、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等のアルカリ水解性物質ではない高分子のシート又はフィルム2枚を上記アンテナを覆うようにアルカリ水解性物質で張り合わせる方法、アルカリ水解性物質ではない高分子及びアルカリ水解性物質の高分子を用いてシート又はフィルムを作製しこのシート又はフィルムで上記アンテナを覆い端部を全て溶着(ヒートシール)又は接着する方法、アルカリ水解性物質ではない高分子で筒を作製しこの筒の中に上記アンテナとこれに電気的に接続している上記ICチップを入れ当該筒をアルカリ水解性物質の高分子により密封する方法、アルカリ水解性物質の高分子で筒を作製しこの筒の中に上記アンテナとこれに電気的に接続している上記ICチップを入れ当該筒をアルカリ水解性物質ではない高分子により密封する方法、アルカリ水解性物質ではない高分子をアルカリ水解性物質の高分子とともに融解又は軟化しこれに上記アンテナとこれに電気的に接続している上記ICチップを浸け冷却してアルカリ水解性物質を凝固又は固化させる方法等が挙げられる。
【0015】
また、アルカリ水解性物質のみを上記保護材として用いてこれにより上記アンテナを被覆する方法としては、例えば、アルカリ水解性物質の高分子を用いてシート又はフィルムを作製しこのシート又はフィルムで上記アンテナを覆い端部を全て溶着(ヒートシール)する方法、アルカリ水解性物質の高分子で筒を作製しこの筒の中に上記アンテナとこれに電気的に接続している上記ICチップを入れ当該筒をアルカリ水解性物質の高分子により密封する方法、アルカリ水解性物質を融解又は軟化しこれに上記アンテナとこれに電気的に接続している上記ICチップを浸け冷却してアルカリ水解性物質を凝固又は固化させる方法等が挙げられる。
【0016】
また、本発明の製品管理方法は、上記のセメント用ICタグを、セメントと伴に容器に入れ、該セメント用ICタグとのデータの授受を基に製品管理を行うことを特徴とする。当該セメント用ICタグ内の内臓メモリにRAMを備えているときは、このRAMに製品データをライタより書き込む。書き込む製品データとしては、例えば、製品名データ(製品名が特定できるデータ)、製品コードデータ(製品の種類が特定できるデータ)、製造日データ(製造日が特定できるデータ)、製造時間データ(製造した時間が特定できるデータ)、製造設備データ(例えば使用ミキサ番号、充填装置番号、使用粉砕設備番号等が特定できるデータ)、可使期間データ(製造から使用可能な期間が特定できるデータ)、使用期限データ(使用期限が特定できるデータ)、製品量データ(製品1つの質量又は体積(無定形の製品の場合は1容器毎のもの)が特定できるデータ)、原材料データ(原材料が特定できるデータ)、製造条件データ(例えば、焼成温度、焼成時間、混合時間、反応時間、圧力、酸素濃度等が特定できるデータ)等が挙げられる。製品データをセメント用ICタグの内臓RAMに書き込んであれば、セメントと伴に即ちセメント製品と伴にセメント用ICタグを入れた容器に、保管倉庫でハンディ型のリーダをかざしこのリーダと当該セメント用ICタグが通信するだけで製品の種類や製造日等の製品データが特定でき、これを基に在庫管理及び出荷管理が確実に且つ容易に行える。セメント用ICタグの内臓RAMに書き込んでおく、即ちセメント用ICタグに記憶させておく製品データとしては、製造日データ及び製品コードデータが少なくとも含まれていると、製造から日にちの経っている製品から出荷することができることから好ましい。更に使用期限データがセメント用ICタグに記憶させておく製品データに含まれると、使用期限が過ぎたセメント製品を出荷することがなくなることからより好ましい。セメント製品は、水蒸気や炭酸ガス等の大気中に含まれる気体により劣化し易く、製造から一定期間経つと品質が劣化し所定の品質が得られない虞がある。
【0017】
また、上記セメント用ICタグの内蔵メモリにRAMが備わっていない場合は、当該セメント用ICタグが特定することができ得る内蔵メモリのROMに書き込まれているデータ、即ち識別データを、リーダで当該セメント用ICタグから読み取る。この識別データと、当該セメント用ICタグとともに容器に入っているセメント製品の製品データを、関連付けた上で記憶装置に記憶させ、これらの識別データ及び及び製品データを用いて出荷するセメント製品(即ちセメント製品の入った容器)を特定することが好ましい。このとき用いる記憶装置としては、識別データ及び製品データを記憶でき、出荷する製品を特定するときにこれらのデータを容易に呼び出すことのできるものであれば、その記憶方式は特に限定されない。磁気式、光学式、磁気光学式、電子式等何れの記憶装置でもよい。記憶装置としては、1台のコンピュータとそのメモリでもよいが、工場、倉庫及び営業部門で効率よく出荷する製品を特定するためには、データサーバを記憶装置とすることが好ましい。
【0018】
図1は、セメント、混和材料及び細骨材をミキサで乾式混合したプレミックスモルタルとともに容器である袋1つ当たり1個のパッシブ型の上記のセメント用ICタグを入れ封をすることで、不定形のセメント製品であるプレミックスモルタルと上記のセメント用ICタグを一体化したものである。同一の、セメント製品をセメント用ICタグとともに袋(容器)に入れたもの(以下「一体化させたセメント製品」という。)複数を、一組のセメント製品として、これらに入っているセメント用ICタグの識別データを記憶装置に記憶させておくと、一つのセメント用ICタグの識別データをリーダで確認しただけで、その一組のセメント製品の各識別データが抽出できることから、作業効率が高まり、リーダで識別データを読み込むことのできない位置に保管されている一体化させたセメント製品についても直ちに認識できることから好ましい。このために、当該の一組であることが特定できる組データと関係する識別データとを記憶装置に関連付けて記憶させておくことがより好ましい。この一組とした一体化させたセメント製品が同一製造ロットのものであると品質が安定していることからより好ましい。図2及び図3にその一例を示す。図2及び図3に示した例は、パレット4上に図1に示したプレミックスモルタルとセメント用ICタグの入った袋5を1段当たり5袋を6段積層したもので、図2は正面図、図3は右側面図である。これらの30袋に含まれるセメント用ICタグの識別データを、一組のものとして、データサーバに記憶させてあるものである。
【0019】
本発明に用いる容器は、例えば、袋、箱、缶、筒等が挙げられる。その材質は、紙、樹脂、金属等が挙げられ、これらの2種以上を併用してもよい。本発明の容器は、セメント製品及び上記セメント用ICタグを入れた後に封をできる構造である方が好ましく、密封できる構造であることが、より長い間セメント製品の品質が安定することからより好ましい。
【0020】
本発明の製品管理方法において、識別データを内蔵メモリに記憶させた上記セメント用ICタグを、セメント製品とともに容器に入れることで一体化させ、該識別データと、当該セメント製品に関する製造日データ及び保管場所データを、記憶装置に記憶させ、これらの識別データ、製造日データ及び保管場所データを用いて出荷する製品を特定することが、在庫によりセメント製品の使用期限が過ぎることが無いように当該セメント製品の在庫及び出荷を管理できることから、好ましい。識別データを内蔵メモリに記憶させたセメント用ICタグを、セメント製品とともに容器に入れることで一体化させ、識別データと、当該製品に関する製造日データ及び保管場所データを関連付けた上で、記憶装置に記憶させ、これらの識別データ、製造日データ及び保管場所データを用いて出荷する製品を特定することがより好ましい。本明細書中において、保管場所データは、当該製品が現在保管されている位置が特定できるデータである。好ましくは、この保管場所データに、現在保管されている位置のほか、当該製品の保管履歴が特定できるデータが記憶されていることが好ましい。製造日データ及び保管場所データ以外の製品データを合わせて、識別データ、製造日データ及び保管場所データとともに、記憶装置に記憶させ、これらの識別データ、製品データ及び保管場所データを用いて出荷する製品を特定することがより好ましい。また、製造日データ及び可使期間データから、使用期限データを作成し、識別データ、製造日データ及び保管場所データとともに、記憶装置に記憶させておくことが、都度使用期限データを算出する必要が無いことから更に好ましい。これらの使用期限データや製品量データ等の製品データ(製造日データ及び保管場所データ以外のもの)、識別データ、製造日データ及び保管場所データとともに、当該識別データと関連付けて記憶装置に記憶させておくことが、識別データからこれらの製品データを取り出しやすいことから更に好ましい。
【0021】
識別データと、製造日データ、及び保管場所データ、或いは更に他の製品データとを関連付け記憶装置に記憶させる方法としては、例えば以下のような方法が例示できる。
[識別データと製品データを関連付け記憶装置に記憶させる方法(その1)]
セメント用ICタグ内の識別データをリーダで読み取り、この識別データ並びにセメント製品の製造日データ及び他の製品データをまとめて一つのデータとして、データサーバに送信し、データサーバのメモリに記憶させる。次に、保管場所において、セメント用ICタグ内の識別データをリーダで読み取り、データサーバに識別データと保管場所データを送信し、データサーバのコントロール部により、データサーバのメモリ内に記憶さている当該セメント用ICタグの識別データに対応するデータを、データサーバのメモリ内から呼び出した後に、呼び出したデータに保管場所データを加えて新たなデータとして、データサーバのメモリに記憶させる方法。
【0022】
[識別データと製品データを関連付け記憶装置に記憶させる方法(その2)]
セメント用ICタグ内の識別データをリーダで読み取り、この識別データ並びにセメント製品の製造日データ及び他の製品データを一連のデータとして、データサーバに送信し、データサーバのメモリに記憶させる。このとき、識別データと、関連した各データの格納先のアドレスを特定することができるアドレスデータを作成し、データサーバのメモリに記憶させる。次に、保管場所において、セメント用ICタグ内の識別データをリーダで読み取り、データサーバに識別データと保管場所データを送信し、保管場所データをデータサーバのメモリに記憶させ、その格納先アドレスを特定できるデータを、データサーバのコントロール部により、データサーバのメモリ内に記憶さている当該ICタグの識別データに対応するアドレスデータと結合させて新たなアドレスデータとして、データサーバのメモリに記憶させる。尚、識別データから各製品データを得るには、識別データから、データサーバのコントロール部が、データサーバのメモリに記憶されている当該識別データに関連するアドレスデータを呼び出し、このアドレスデータから各データが格納されているアドレスを特定し、そこに記憶されている各データを、データサーバのコントロール部に呼び出すことによる。
【0023】
識別データ、製造日データ及び保管場所データを用いて出荷するセメント製品を特定する方法としては、これらのデータからコンピュータを用いて出荷する製品を特定する方法であれば何れの方法でもよく、例えば以下のような方法が例示できる。ここで用いるコンピュータとしては、1個でも複数個でもよく、データサーバのコントロール部でも良い。
[出荷する製品を特定する方法(その1)]
営業部門からの製品出荷要請により、使用推定日(データ確認日にユーザーが使用するまでに掛かる日数を加えた日にち)が、製造日データから得られる製造日に、可使期間を加えた日にち(即ち、使用期限)よりも前である製品の識別データをデータサーバから抽出し、更に対応する保管場所データを抽出する。保管場所において、保管場所データから該当する一体化させたセメント製品を特定し、その一体化させたセメント製品のセメント用ICタグ内の識別データをリーダで読み取り当該一体化させたセメント製品であることを確認する。その後、当該一体化させたセメント製品を出荷し、データサーバに識別データを送信し、データサーバのメモリ内に当該識別データに対応する一体化させたセメント製品が出荷したことを記憶させる。
【0024】
[出荷する製品を特定する方法(その2)]
営業部門の出荷指示用コンピュータに、使用製品データ、出荷量データ、出荷先データを入力し、出荷指示用コンピュータからデータ検索用コンピュータに使用製品データ及び出荷量データを送信し、データ検索用コンピュータにより同一の倉庫に同一製造ロットの当該セメント製品が当該出荷量以上保管されている一体化させたセメント製品のデータサーバ内に記憶されている識別データを抽出する。データ検索用コンピュータは、データサーバのコントロール部でもよい。当該識別データと関連付けられている製造日データ、保管場所データ及び製品量データをデータサーバより出荷指示用コンピュータに送信し、出荷指示用コンピュータ内で同一の倉庫に保管されている同一製造ロットの製品の保管量を受信した製品量データから算出する。算出した当該保管量、製造日データから求めた製造日及び使用期限、保管場所データから求めた保管場所を、出荷指示用コンピュータに接続している表示装置に表示する。営業部門の担当者が、これらの表示を確認し、出荷指示操作を行う。該当する識別データのうち出荷量に見合うものを任意に、出荷指示用コンピュータが抽出し、抽出した識別データを倉庫の保管管理用コンピュータに送信する。データを受信した保管管理用コンピュータは、データサーバに当該識別データを送信し、データサーバより当該識別データに関連付けられた保管場所データを受信する。保管場所において、保管場所データから当該一体化させたセメント製品を特定し、その一体化させたセメント製品内のセメント用ICタグ内の識別データを保管管理用コンピュータと接続されたリーダーで読み取り当該製品であることを確認する。その後、当該一体化させたセメント製品を出荷し、データサーバに識別データを送信し、データサーバのメモリ内に当該識別データに対応する一体化させたセメント製品が出荷したことを、出荷日データ及び出荷先データとともに記憶させる。
【0025】
また、一定期間毎に、製造日データから算出された使用期限データを利用して、使用期限が所定の期間以内になった識別データをデータ検索用コンピュータにより自動で検索させ、抽出された識別データから、関連付けられた保管場所データ、製品名称、使用期限、製品量データを抽出し、これらのデータを営業部門の担当者にメールで知らせる等の注意喚起する手段を講じておくと、営業担当者が使用期限が近づいた当該製品があることを認識した上で、日常の営業活動を行えることから、より使用期限を過ぎる製品を少なくすることができることから好ましい。使用期限データは、製造日データから得た製造日に、可使期間データ(製造から使用可能な期間)を足して算出することができる。
【実施例】
【0026】
以下の実施例1及び実施例2に本発明のセメント用ICタグの実施例を、実施例3に本発明の製品管理方法の実施例を示した。
[実施例1]
図7に本発明のセメント用ICタグ2の一実施形態を表した模式的な平面図を、図8にそのA−A’断面図を示した。このセメント用ICタグ2は、パッシブ型のセメント用ICタグである。ICチップ26には、内蔵メモリ28とコントロール回路29が備わっており、コントロール回路29は内蔵メモリ28及びアンテナ30と電気的に接続している。アンテナ30は、アルミニウム箔34からできており、ICチップ26が接着されている。また、アンテナ30は、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という。)のフィルムに、水溶性高分子の一種であるポリビニルアルコールにより接着してあり、更にもう1枚のPETフィルムに挟まれ、この2枚のPETフィルムはポリビニルアルコールにより接着され密封されている。2枚のPETフィルムは、保護材31で、セメント製品を水と混練する前は、被覆しているICチップ26とアンテナ30を保護して劣化から防いでいる。
【0027】
このセメント用ICタグ2は、セメント製品とともに水と混練すると、練混ぜ水は急速にpHが高まり高アルカリ性となる。この高アルカリ性となった練混ぜ水により、2枚のPETフィルムを接着により密封しているポリビニルアルコールが膨潤し溶け出すことで2枚のPETフィルムが剥がれ、アンテナ30が高アルカリ性の練混ぜ水と水素ガスを発生させながら反応し消失する。セメントの混練物中に残るのは、2枚のPETフィルムとICチップ26のみである。
【0028】
[実施例2]
図9に本発明のセメント用ICタグ2の実施例1とは別な一実施形態を表した模式的な平面図を、図10にそのB−B’断面図を示した。このセメント用ICタグ2は、パッシブ型のセメント用ICタグである。ICチップ26には、内蔵メモリ28とコントロール回路29が備わっており、コントロール回路29は内蔵メモリ28及びアンテナ30と電気的に接続している。アンテナ30は、アルミニウム箔34と銅箔35からできており、アルミニウム箔34と銅箔35は交互に配置され互いに溶接してある。アンテナ30にICチップ26が接着されている。ICチップ26が接着されているアンテナ30を、デンプンを煮立て糊化させたものを急速乾燥して作製したフィルムで包み、澱粉のりで該フィルム端部を接着し密封してある。このフィルムは水溶性の保護材31で、セメント製品を水と混練する前は、被覆しているICチップ26とアンテナ30を保護して劣化から防いでいる。
【0029】
このセメント用ICタグ2は、セメント製品とともに水と混練すると、練混ぜ水は急速にpHが高まり高アルカリ性となる。この高アルカリ性となった練混ぜ水により、水溶性の保護材31が溶解し、アンテナ30を構成するアルミニウム箔34が高アルカリ性の練混ぜ水と水素ガスを発生させながら反応し消失する。セメントの混練物中に残るのは、ばらばらになったアンテナ30を構成する銅箔35とICチップ26のみである。
【0030】
[実施例3]
以下にセメント製品としてプレミックスモルタルを用いた本発明の製品管理方法の一例を示した。
図4に製品の製造から保管までの過程を表した模式的な図を、図5に製品の出荷の過程を表した模式的な図を示した。製造用コンピュータ9の指示に従い、計量器6でプレミックスモルタルの材料となるセメント、細骨材、各種混和材料を計量し、混合機(ミキサ)7に所定量を投入する。次に、製造用コンピュータ9の指示に従い、所定時間混合することでプレミックスモルタルを製造する。製造したプレミックスモルタルを充填装置に送り、ここで、製造用コンピュータ9の指示に従い、袋(製品容器)3に所定量のプレミックスモルタル1と実施例1に示したパッシブ型のセメント用ICタグ2を1個入れ封をすることで、無定形のセメント製品であるプレミックスモルタル1とセメント用ICタグ2を一体化する。この容器内にICタグ2をプレミックスモルタル1とともに入れ内在させ一体化させたもの5、即ち袋入りプレミックスモルタルを、荷積みロボット11に送る。荷積みロボット11に送る途中に、リーダ10を設置しておき、送られてきた袋入りプレミックスモルタル5に電波を送りそのエネルギーを電源として利用し、セメント用ICタグ2の内蔵メモリ28に記憶されている当該セメント用ICタグの識別データ15をセメント用ICタグ2のアンテナ30より送信し、リーダ10で受信する。リーダ10で受信した識別データ15を、リーダ10から製造管理用コンピュータ9に送り、製造管理用コンピュータ9で受信する。製造管理用コンピュータ9で、当該製品の可使期間データと製造日データから、使用期限データを作成する。袋入りプレミックスモルタル5を、荷積みロボット11により、1個のパレット4上に1段5個ずつ6段積み、30個の袋入りプレミックスモルタル5を一組の製品として関連付けるために、当該の一組が特定できるデータ(組データ)を製造管理用コンピュータ9で作成する。製造管理用コンピュータ9により、識別データと、関連する製造日データ、使用期限データ、製品量データ及び製品コードデータ等製品データ、並びに組データを合わせて新たなデータ17を、この新たなデータ17から元のデータが作成できるように、作成する。作成した新たなデータ17を製造管理用コンピュータ9からデータサーバ12に送信し、データサーバ12のメモリ14に記憶させる。
【0031】
30個の袋入りプレミックスモルタル5を積んだパレット4を倉庫に移送し、倉庫内のハンディタイプのリーダ22で、パレット4上の袋入りプレミックスモルタル5のうちの任意の1個に内在しているセメント用ICタグ2と通信し、当該セメント用ICタグ2の識別データ15を受信する。受信した識別データ15を倉庫管理用コンピュータ19に送信し、倉庫管理用コンピュータ19により識別データ15と保管場所データを合わせた新たなデータ16を作成する。ここで用いる保管場所データは、倉庫管理用コンピュータ19に接続しているキーボードにより入力しても良いし、ハンディタイプのリーダ22の位置データを何らかの方法(例えばGPSを用いた方法)により得てこれにより作成されるようにしておいてもよく、また、ハンディタイプのリーダ22に付属するボタンを押すことで保管場所データが作成されるようにしておいてもよい。次に、識別データ15と保管場所データを合わせた新たなデータ16を、倉庫管理用コンピュータ19からからデータサーバ12に送信する。データサーバ12のコントロール部13で、受信したデータ16から、識別データ15を作成し、この識別データに関連する、先に記憶させておいた識別データ、製品データ及び組データを合わせたデータ17を呼び出し、このデータ17に保管場所データを合わせて、識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせた新たなデータ21を作成し、データサーバ12のメモリ14に記憶させる。次に、このデータ21から組データを作成し、同じ組データの残りの29の識別番号に関連付けられたデータについても、同様に、先に記憶させていた識別データ、製品データ及び組データを合わせたデータ17を呼び出し、このデータ17に保管場所データを合わせて、識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせた新たなデータ21を作成し、データサーバ12のメモリ14に記憶させる。
【0032】
営業部門の出荷指示用コンピュータ18に、担当者が製品コードデータ、出荷量データ及び出荷先データを入力する。出荷指示用コンピュータ18で、製品コードデータ及び出荷量データを合わせたデータ20を作成し、データサーバ12に送信する。データサーバ12のコントロール部13で、受信したデータ20から製品コードデータ及び出荷量データを作成する。これらのデータを基に、出荷量を超える量が同一倉庫に保管されているものの識別データを、データサーバ12のコントロール部13で抽出する。抽出した識別データから関連付け記憶されている、識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせたデータ21を、データサーバ12のメモリ14から呼び出し、出荷指示用コンピュータ18に送信する。受信したデータ21から、出荷指示用コンピュータ18により、同一倉庫内の同一製造日又は同一製造ロットの総量を算出し、少なくとも製品コード、製品名、倉庫番号(又は倉庫名)、同一倉庫内にある同一製造日(又は同一製造ロット)の総量、製造日、使用期限を、出荷指示用コンピュータ18の表示部に表示する。合わせて、倉庫から出荷先までの輸送コストが表示されると、経費をより削減できるようにできることから好ましい。営業部門の担当者が、これらの表示されたデータから、出荷する製品の製造日(又は製造ロット)を特定する。製品量データから得られる製品総量と、出荷量データから得られる出荷量が一致するように、該当する製品の識別データを抽出し、この識別データに対応する識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせたデータ21から、保管場所データを作成し、この保管場所データ、識別データ、組データ及び出荷先データを合わせて新たなデータ23を、出荷指示用コンピュータ18で作成し、倉庫管理用コンピュータ19に送信する。
【0033】
倉庫管理用コンピュータ19は、受信した識別データ、保管場所データ、組データ及び出荷先データを合わせたデータ23から、保管場所を特定し、倉庫管理用コンピュータ19の表示部に表示する。倉庫担当者が、この表示された保管場所をもとに、出荷する袋入りプレミックスモルタル5を特定する。特定した袋入りプレミックスモルタル5に内在するセメント用ICタグ2の識別データ15を、倉庫内のハンディタイプのリーダ22で読み取り、出荷予定の袋入りプレミックスモルタル5に対応した識別データ15であることを確認し、出荷する。出荷後に、倉庫管理用コンピュータ19により、出荷日データ(出荷した日が特定できるデータ)を作成し、この出荷日データと、識別データ及び出荷先データを合わせたデータ24を作成し、データサーバ12に送信する。受信したデータサーバ12のコントロール部13で、受信したデータ24から、識別データ15を作成し、この識別データに関連する、先に記憶させていた識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせたデータ21に、更に、出荷日データ及び出荷先データを合わせて新たなデータ25を作成し、データサーバ12のメモリ14に記憶させる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明によれば、セメント製品とともに混練しても、セメント製品の使用時に不具合を生じ難いセメント用ICタグが得られる。また、本発明によれば、セメント製品の在庫管理、出荷管理等の製品管理を行うことが容易となる。本発明の製品管理方法によれば、セメントやプレミックスモルタル等の使用期限がある製品について、使用期限が過ぎる前にユーザーが使用できるように管理することができる。本発明の製品管理方法により管理されたセメント製品を用いてセメント二次製品を製造すると、用いたセメント製品が特定しやすく、品質の安定したセメント二次製品が得られやすい。
【符号の説明】
【0035】
1 不定形のセメント製品(プレミックスモルタル)
2 セメント用ICタグ
3 容器(袋)
4 パレット
5 容器内にセメント用ICタグを無定形のセメント製品とともに内在させ一体化させたもの(袋入りプレミックスモルタル)
6 計量器
7 混合機(ミキサ)
8 充填装置
9 製造管理用コンピュータ
10 リーダ
11 荷積みロボット
12 データサーバ
13 データサーバのコントロール部
14 データサーバのメモリ
15 識別データ
16 識別データ及び保管場所データを合わせたデータ
17 識別データ、製品データ(製造日データ、製品量データ、使用期限データ、製品コードデータ等)及び組データを合わせたデータ
18 出荷指示用コンピュータ
19 倉庫管理用コンピュータ
20 製品コードデータ及び出荷量データを合わせたデータ
21 識別データ、製品データ、組データ及び保管場所データを合わせたデータ
22 リーダー
23 保管場所データ、識別データ、組データ及び出荷先データを合わせたデータ
24 出荷日データ、識別データ及び出荷先データを合わせたデータ
25 識別データ、製品データ、組データ、保管場所データ、出荷日データ及び出荷先データを合わせたデータ
26 ICチップ
28 内蔵メモリ
29 コントロール回路
30 アンテナ
31 保護材
32 アルカリ水解性物質
33 澱粉のりによる接着面
34 アルミニウム箔
35 銅箔
36 アルカリ水解性物質とアルカリ水解性物質以外の物質からなる保護材
37 PETフィルム
38 配線
39 命令及び/又はデータ
40 データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両性金属又は両性金属を含有する合金を用いて構成されているアンテナと、このアンテナに電気的に接続する集積回路を有するICチップとを有することを特徴とするセメント用ICタグ。
【請求項2】
上記アンテナがアルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いた保護材により被覆されていることを特徴とする請求項1記載のセメント用ICタグ。
【請求項3】
上記保護材が、アルカリ水によって溶解、分散又は膨潤する物質を用いて構成されていることを特徴とするを請求項1又は請求項2に記載のセメント用ICタグ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れかに記載のセメント用ICタグを、セメントと伴に容器に入れ、該セメント用ICタグとのデータの授受を基に、製品管理を行うことを特徴とする製品管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−225070(P2010−225070A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74060(P2009−74060)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(501173461)太平洋マテリアル株式会社 (307)
【Fターム(参考)】