説明

セルトラリン組成物

セルトラリンの酸性塩であって、その酸がクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である、セルトラリンの酸性塩。同様に、セルトラリンHClの溶媒和物であって、その溶媒がメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、酢酸、酢酸エチル、またはプロピレングリコールである、溶媒和物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物含有組成物、かかる薬物を含む医薬組成物、およびそれを製造する方法に関する。
関連出願
本出願は、2003年5月23日出願の米国特許仮出願第60/472,939号、2003年8月1日出願の米国特許仮出願第60/492,141号、および2003年8月6日出願の米国特許仮出願第60/492,868号の優先権の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
医薬組成物中の薬物は、様々な異なる形態で製造することができる。かかる薬物は、化学的誘導体または塩を含む様々な異なる化学的形態を有するように製造することができる。かかる薬物は、異なる物理的形態を有するように製造することもできる。例えば、薬物は、非晶質であるか、または異なる結晶多形を有することができ、おそらく異なる溶媒和または水和状態で存在する。薬物の形態を変化させることによって、その物理的性質を変化させることが可能である。例えば、結晶多形は、通常、互いに異なる溶解性を有し、その結果、熱力学的に安定性が高い多形は、熱力学的に安定性が低い多形よりも可溶性が低い。薬剤的多形は、貯蔵寿命、バイオアベイラビリティ、モフォロジー、蒸気圧、密度、色、および圧縮性などの特性も異なる。
【0003】
セルトラリン((1S,4S)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−N−メチル−1−ナフタレンアミン)(CAS登録番号:79617−96−2)は、構造(I):
【0004】
【化1】

【0005】
によって表される。
特に経口製剤として向上した特性を有するセルトラリンの新規な形態を有することは有利であるだろう。具体的には、著しく向上した水溶解性、安定性、吸湿性および低減された形態多形性を示す薬物の改善された形態を同定することが望まれる。薬物含有医薬組成物の水中での溶出速度を高め、経口投与された組成物のバイオアベイラビリティを高め、治療効果の早い発現を提供することも望まれる。被験者に投与した場合に、現在既知の形態の等量の薬物と比較して、早くピーク血漿レベルに達し、かつ/または長く持続する血漿中濃度および高用量での高い全暴露量を有する、薬物の形態を有することも望まれる。
【発明の開示】
【0006】
発明の概要
変換された形態の薬物と比較して、異なる特性を有するセルトラリンの新規な塩形態を得ることができることが見出されている。
したがって、第1の態様において、本発明は、酸がクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸であるセルトラリンの酸性塩を提供する。
【0007】
本発明はさらに、セルトラリンの酸性塩を含有する医薬組成物を提供する。一般に、その医薬組成物はさらに、医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む。本発明による医薬組成物は以下にさらに詳細に記述される。
他の態様において、セルトラリンの酸性塩は、結晶化溶媒中で有機または無機酸とセルトラリンを反応させることによって製造され、その酸性塩は水溶解度約5μg/mL〜約100mg/mLを有する。
【0008】
その他の態様において、本発明は、
(a)セルトラリンを酸と混合して混合物を形成し、
(b)セルトラリンを塩化する条件にその混合物をさらし、それによってセルトラリン塩の結晶を形成し、
(c)任意にその塩を単離することを含む、セルトラリンの酸性塩の製造方法を提供する。
【0009】
一処理において、セルトラリンは溶液中で酸と混合される。有機溶媒または混合溶媒を含む、いずれかの適切な溶媒をこの工程に使用することができる。アルコールを含む溶媒は好適な例であり、メタノールが好ましいアルコールである。また、水/メタノール混合溶媒も可能である。
【0010】
溶液からセルトラリンを塩化するいずれかの条件を使用し、それによってセルトラリン塩の結晶が形成される。好都合なことに、この工程は、溶質を濃縮するための溶媒の蒸発を含み、それによって、セルトラリン塩結晶が析出する。好ましい実施形態において、その溶液は、混合および塩の形成を確実にするために最初に加熱され、続いて、塩結晶を析出させるために冷却される。
【0011】
別の実施形態において、セルトラリンは、固相中で酸と混合される。市販の固体ミキサーを含む、混合するのに適した手段が使用される。このように形成された固体混合物は、酸でのセルトラリンの塩化を生じさせるために加熱することが好ましい。この工程において、塩結晶を、加熱して自然に形成することができる。この実施形態では、塩化を促進するために、一般に加熱前に混合物を粉砕することによって、固体混合物が微粉砕されることを確実にすることが好ましい。
【0012】
通常、結晶形態の塩は、従来のいずれかの技術によって単離することができる。
他の態様において、本発明は、
(a)セルトラリンを酸と混合して混合物を形成し、
(b)セルトラリンの溶解性を調節するために、セルトラリンを酸で塩化すること
を含む、医薬組成物中で使用されるセルトラリンの溶解性を調節する方法であって、その酸が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である方法を提供する。
【0013】
他の態様において、本発明は、
(a)セルトラリンを酸と混合して混合物を形成し、
(b)セルトラリンの用量反応を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することをを含む、医薬組成物中で使用されるセルトラリンの用量反応を調節する方法であって、その酸が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である方法を提供する。
【0014】
他の態様において、本発明は、セルトラリンの溶媒和物を提供する。一実施形態において、その溶媒和物は、極性有機溶媒である。他の実施形態では、その溶媒和物はアルコールである。その他の実施形態において、その溶媒和物は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、酢酸、酢酸エチル、グリセロール、またはプロピレングリコールである。
【0015】
本発明は、セルトラリンの溶媒和物を含有する医薬組成物を提供する。一実施形態において、医薬組成物はさらに、1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む。他の実施形態において、セルトラリンHCl酢酸溶媒和物を含有する医薬組成物が提供される。その他の実施形態では、セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物(hemi-solvate)が提供される。
【0016】
他の態様において、本発明は:
(a)セルトラリンを溶媒と混合して混合物を形成し、
(b)その混合物を条件に付し、それによってセルトラリン溶媒和物の結晶を形成し、
(c)任意に、その溶媒和物を単離することを含む、セルトラリンの溶媒和物を製造する方法を提供する。
【0017】
他の実施形態において、セルトラリンの溶媒和物の製造方法は、セルトラリンを極性有機溶媒と混合することを含む。他の実施形態では、セルトラリン溶媒和物の製造は、セルトラリンをアルコールと混合することを含む。他の実施形態において、セルトラリン溶媒和物の製造は、セルトラリンをメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、酢酸、酢酸エチル、グリセロール、またはプロピレングリコールと混合することを含む。
本発明による方法はそれぞれ、それによって生成されたセルトラリン塩を医薬組成物中に組み込むさらなる工程(1つまたは複数)を含んでいてもよい。
【0018】
本発明のその他の態様において、気分障害または心理学的疾患または他の疾患を有する被験者、好ましくはヒト被験者を治療する方法が提供され、セルトラリンが前記障害に有効な活性薬剤である。この方法は、治療有効量のセルトラリンの酸性塩、酸性塩溶媒和物、遊離型溶媒和物、または共結晶溶媒和物を被験者に投与することを含む。かかる疾患としては、鬱病、PTSD、パニック障害、OCD、および月経前症候群、および選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)での治療に感受性のある他の疾患が挙げられる。
【0019】
本発明はさらに、セルトラリンの酸性塩を含む医薬を提供する。一般に、その医薬はさらに、1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む。本発明による医薬は以下にさらに詳細に説明される。
【0020】
他の態様において、本発明は、
(a)セルトラリンを酸と混合して混合物を形成し、
(b)セルトラリンの溶解性を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む、医薬中で使用されるセルトラリンの溶解性を調節する方法であって、その酸が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である方法を提供する。
【0021】
他の態様において、
(a)セルトラリンを酸と混合して混合物を形成し、
(b)セルトラリンの用量反応を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む、医薬中で使用されるセルトラリンの用量反応を調節する方法であって、その酸が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である方法を提供する。
【0022】
本発明はさらに、セルトラリンの溶媒和物を含有する医薬を提供する。一実施形態において、その医薬はさらに、1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む。他の実施形態では、セルトラリンHCl酢酸溶媒和物を含有する医薬が提供される。その他の実施形態において、セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物を含有する医薬が提供される。
【0023】
本発明による方法はそれぞれ、それによって生成されたセルトラリン塩を医薬中に組み込む、さらなる工程(1つまたは複数)を含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】セルトラリン安息香酸塩のPXRDデータをまとめた図である。
【図1B】セルトラリン安息香酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図1C】セルトラリン安息香酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図1D】セルトラリン安息香酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図1E】セルトラリン安息香酸塩フォームBのDSC温度記録図である。
【図2A】セルトラリンHBr塩のPXRD回折図である。
【図2B】セルトラリンHBr塩のDSC温度記録図である。
【図3A】セルトラリンエシレート塩のPXRDデータをまとめた図である。
【図3B】セルトラリンエシレート塩フォームAのPXRD回折図である。
【図3C】セルトラリンエシレート塩フォームBのPXRD回折図である。
【図3D】セルトラリンエシレート塩フォームAおよびBの混合物のPXRD回折図である。
【図3E】ルトラリンエシレート塩フォームAおよびBの混合物のDSC温度記録図である。
【図4A】セルトラリン乳酸塩のPXRDデータをまとめた図である。
【図4B】セルトラリン乳酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図4C】セルトラリン乳酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図4D】セルトラリン乳酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図4E】セルトラリン乳酸塩含水化合物のPXRD回折図である。
【図5A】セルトラリンベシレート塩のPXRD回折図である。
【図5B】セルトラリンベシレート塩のDSC温度記録図である。
【図6A】セルトラリンp−トシレート塩のPXRD回折図である。
【図6B】セルトラリンp−トシレート塩DSC温度記録図である。
【図7A】セルトラリンメシル酸塩のPXRDデータをまとめた図である。
【図7B】セルトラリンメシル酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図7C】セルトラリンメシル酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図7D】セルトラリンメシル酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図7E】セルトラリンメシル酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図7F】セルトラリンメシル酸塩フォームCのDSC温度記録図である。
【図8A】セルトラリンフマル酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図8B】セルトラリンフマル酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図8C】セルトラリンフマル酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図8D】セルトラリンフマル酸塩フォームBのDSC温度記録図である。
【図8E】セルトラリンフマル酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図8F】セルトラリンフマル酸塩フォームDのPXRD回折図である。
【図8G】セルトラリンフマル酸塩フォームDのDSC温度記録図である。
【図8H】セルトラリンフマル酸塩フォームEのPXRD回折図である。
【図8I】セルトラリンフマル酸塩フォームFのPXRD回折図である。
【図9A】セルトラリンクエン酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図9B】セルトラリンクエン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図9C】セルトラリンクエン酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図9D】セルトラリンクエン酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図9E】セルトラリンクエン酸塩フォームDのPXRD回折図である。
【図9F】セルトラリンクエン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図10A】セルトラリン硫酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図10B】セルトラリン硫酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図10C】セルトラリン硫酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図11A】セルトラリンリン酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図11B】セルトラリンリン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図11C】セルトラリンリン酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図11D】セルトラリンリン酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図11E】セルトラリンリン酸塩フォームCのDSC温度記録図である。
【図12A】セルトラリンコハク酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図12B】セルトラリンコハク酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図12C】セルトラリンコハク酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図12D】セルトラリンコハク酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図13A】セルトラリンマロン酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図13B】セルトラリンマロン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図13C】セルトラリンマロン酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図13D】セルトラリンマロン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図13E】セルトラリンマロン酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図13F】セルトラリンマロン酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図14A】セルトラリンL−酒石酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図14B】セルトラリンL−酒石酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図14C】セルトラリンL−酒石酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図14D】セルトラリンL−酒石酸塩フォームBのDSC温度記録図である。
【図15A】セルトラリンマレイン酸塩フォームAのPXRD回折図である。
【図15B】セルトラリンマレイン酸塩フォームAのDSC温度記録図である。
【図15C】セルトラリンマレイン酸塩フォームBのPXRD回折図である。
【図15D】セルトラリンマレイン酸塩フォームCのPXRD回折図である。
【図15E】セルトラリンマレイン酸塩フォームDのPXRD回折図である。
【図16A】セルトラリンHCl酢酸溶媒和物のTGA温度記録図である。
【図16B】セルトラリンHCl酢酸溶媒和物のPXRD回折図である。
【図16C】セルトラリンHCl酢酸溶媒和物のDSC温度記録図である。
【図16D】セルトラリンHCl酢酸溶媒和物のラマンスペクトルである。
【図17A】セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物のTGA温度記録図である。
【図17B】セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物のPXRD回折図である。
【図17C】セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物のDSC温度記録図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の詳細な説明
本発明は、セルトラリン塩、溶媒和物、ならびにそれを製造および使用する方法に関する。本発明のセルトラリン塩は、酸をセルトラリンと混合することによって製造される。一実施形態において、その酸は有機酸である。他の制限されない実施形態において、その酸は、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸から選択される。本発明のセルトラリン溶媒和物は、溶媒をセルトラリン、セルトラリン塩、またはセルトラリン共結晶と混合することによって製造される。一実施形態において、その溶媒は有機溶媒である。他の制限されない実施形態において、その溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、酢酸、酢酸エチル、グリセロール、またはプロピレングリコールである。
【0026】
一実施形態において、セルトラリンの酸性塩は、結晶化溶媒中でセルトラリンを有機または無機酸と反応させることによって製造され、その形態は、水溶解度約5μg/mL〜約100mg/mLを有する。
【0027】
セルトラリン塩の製造は、セルトラリンと酸とを混合することを含む。一実施形態において、セルトラリンと酸は加熱される。他の実施形態において、セルトラリンと酸は加熱され、次いでしばらくの間、室温に冷却され、次いで室温未満に冷却される。得られたセルトラリン塩結晶は、濾過または当業者に公知の他の技術によって回収することができる。
【0028】
セルトラリン塩を生成するために使用される酸の量は一般に、セルトラリン1当量に対して、酸約0.5〜1当量である。これらのモル比は、本明細書に記載の方法に従ってセルトラリン塩が生成される場合に見出される。当技術分野で公知の種々の方法において他のモル比も用いることができる。酸性塩の物理的形態は、医薬組成物または医薬として容易に形成されるその能力と適合することが好ましい。その酸性塩は結晶形態をとり、当技術分野で公知であり、本明細書に記載の方法に従って、かかる結晶形態は容易に製造可能であることが好ましい。
【0029】
上述の塩のいくつかは、1種類を超える結晶構造で結晶化することが確認されている。実際に、セルトラリン安息香酸塩、エシレート塩、およびメシル酸塩のそれぞれが、少なくとも2つの多形を形成することが見出されている。さらに、セルトラリン乳酸塩も多形性であることを示唆する証拠がある。かかる多形の識別は、前記セルトラリン塩を含有する、安定かつ均一な製剤の製造に極めて重要である。同様に、溶媒和物および含水化合物などの結晶形態の存在は、研究に重要である。
【0030】
セルトラリン溶媒和物は、当技術分野で公知の種々の方法を用いて形成することができる。結晶質セルトラリンは、遊離塩基、塩、または共結晶の形態をとることができる。遊離塩基セルトラリンは、セルトラリン溶媒和物を形成するために、適切な溶媒の存在下で結晶化することができる。さらに、溶媒和物の製造にセルトラリン酸性塩(例えば、HCl、HBr、安息香酸)も使用することができる。例えば、セルトラリンHClは、酢酸と共に溶媒和物を形成し、酢酸エチルと共に半溶媒和物を形成する。同様に、セルトラリン共結晶の溶媒和物も製造することができる。
【0031】
溶媒和物分子は、水素結合、ファンデルワールス力、または分散力、または2種もしくは3種すべての力の組み合わせによって、セルトラリンの溶媒和物、セルトラリン酸性塩の溶媒和物、セルトラリン共結晶の溶媒和物の結晶構造中に組み込まれる。他の実施形態において、単斜晶酢酸溶媒和物の結晶構造は主に、酢酸のカルボン酸基と、塩化物イオンを介したセルトラリンHClのプロトン化第2級アミンとの水素結合によって得られる。
【0032】
セルトラリン溶媒和物を製造するために使用される溶媒の量は一般に、セルトラリン1当量に対して溶媒約1当量であるが、それより多いまたは少ない溶媒を使用してもよい。モル比は、本明細書に記載の方法に従ってセルトラリン溶媒和物が生成される場合に見出される。当技術分野で公知の種々の方法において他のモル比も用いることができる。溶媒和物の物理的形態は、医薬組成物または医薬として容易に形成されるその能力と適合することが好ましい。その溶媒和物は結晶形態をとり、当技術分野で公知であり、本明細書に記載の方法に従って、かかる結晶形態は容易に製造可能であることが好ましい。
【0033】
本発明によれば、本明細書に開示される新規な方法によって製造される、セルトラリン塩および溶媒和物のこれらの新規な結晶形態は、鬱病、強迫性障害、およびパニック障害の治療に特に有用である医薬組成物および/または医薬として製造することができる。かかる組成物は、セルトラリン塩または溶媒和物の新規な結晶形態のうちの1つを、当業者に公知の医薬的に許容される担体および/または賦形剤と共に含む。
【0034】
例えば、これらの組成物は、経口、非経口、直腸、経皮、バッカル、または経鼻投与される薬剤として製造することができる。経口投与に適した形態としては、錠剤、圧縮またはコート丸剤、糖衣丸、サッシェ、ハードまたはゼラチンカプセル、舌下錠、シロップ剤および懸濁液剤が挙げられる。非経口投与に適した形態としては、水溶液またはエマルジョンが挙げられ、直腸投与に適した形態としては、親水性または疎水性賦形剤を有する坐剤が挙げられる。局所投与については、本発明は、当技術分野で公知の適切な経皮送達システムを提供し、経鼻送達については、当技術分野で公知の適切なエアロゾル送達システムを提供する。
【0035】
本発明の医薬組成物および医薬に使用される賦形剤は、固体、半固体、液体またはその組み合わせであることができる。賦形剤は固体であることが好ましい。賦形剤を含有する本発明の組成物は、賦形剤を薬物または治療薬と混合することを含む、薬学の公知の技術によって製造することができる。本発明の医薬組成物または医薬は、投与量単位当たり望ましい量の薬物を含有し、経口投与が意図される場合には、例えば、錠剤、キャプレット、丸剤、ハードまたはソフトカプセル剤、口内錠、カシェ剤、調剤可能な粉末、顆粒、懸濁液、エリキシル剤、分散液、液体、またはかかる投与に合理的に適応される他のいずかの形態をとることができる。非経口投与が意図される場合には、例えば懸濁液または経皮パッチの形態をとることができる。直腸投与が意図される場合には、例えば坐剤の形態をとることができる。それぞれが所定量の薬物を含有する、錠剤またはカプセル剤などの別々の投与量単位である経口用剤形が本発明では好ましい。
【0036】
本発明の医薬組成物および医薬を製造するために使用することができる賦形剤の限定されない例は、以下のとおりである。
本発明の医薬組成物および医薬は、1つまたは複数の医薬的に許容される担体または希釈剤を賦形剤として含有する。適切な担体または希釈剤としては、限定されないが、個々にまたは組み合わせて、ラクトース、例えば、無水ラクトースおよびラクトース一水和物;デンプン、例えば、直接圧縮可能なデンプンおよび加水分解デンプン(例えば、Celutab(商標)およびEmdex(商標));マンニトール;ソルビトール;キシリトール;D−ブドウ糖(例えば、Cerelose(商標)2000)およびD−ブドウ糖一水和物;第二リン酸カルシウム二水和物;ショ糖ベースの希釈剤;製菓用糖;第一硫酸カルシウム一水和物;硫酸カルシウム二水和物;顆粒状乳酸カルシウム三水和物;デキストレート;イノシトール;穀類固形物の加水分解物;アミロース;セルロース、例えば、微結晶性セルロース、αおよび非晶質セルロース(例えば、RexcelJ)、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の食品グレートの源;炭酸カルシウム;グリシン;ベントナイト;ブロックコポリマー;ポリビニルピロリドン等が、実例として挙げられる。かかる担体または希釈剤は、存在する場合には合計で、組成物の全重量の約5%〜約99%、好ましくは約10%〜約85%、さらに好ましくは約20%〜約80%を占める。選択される担体(1種または複数種)、希釈剤(1種または複数種)は好ましくは、適切な流動性を示し、錠剤が望まれる場合には、適切な圧縮性を示す。
【0037】
個々にまたは組み合わせて、ラクトース、マンニトール、第二リン酸ナトリウム、および微結晶性セルロース(特に、Avicel PH 101などのAvicel PH微結晶性セルロース)が好ましい希釈剤である。これらの希釈剤は薬物と化学的に適合性である。顆粒外(extragranular)微結晶性セルロース(つまり、顆粒状組成物に添加された微結晶性セルロースである)を使用して、硬さ(錠剤の)および/または崩壊時間を改善することができる。ラクトース、特にラクトース一水和物が特に好ましい。ラクトースは一般に、比較的低い希釈剤コストで、薬物の適切な放出速度、安定性、圧縮前(pre-compression)流動性、および/または乾燥特性を有する組成物を提供する。顆粒化(湿式顆粒化を用いる場合)中の高密度化を助け、したがって、ブレンド流動性および錠剤特性を向上させる高密度基質を提供する。
【0038】
本発明の医薬組成物および医薬は、特に錠剤に関して、1つまたは複数の医薬的に許容される崩壊剤を賦形剤として含有する。適切な崩壊剤としては、限定されないが、個々にまたは組み合わせて、デンプングリコール酸ナトリウム(例えば、PenWest社のExplotab(商標))およびα化トウモロコシデンプン(例えば、National Starch 及び Chemical CompanyのNational(商標)1551、National(商標)1550、およびColocorn(商標)1500)を含むデンプン、粘土(例えば、R.T.V及びerbiltのVeegum(商標)HV)、精製セルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース、クロスカルメロースナトリウム(例えば、FMC社のAc−Di−Sol(商標))、アルジネート、クロスポビドン、および寒天、ガーゴム、イナゴマメ、カラヤゴム、ペクチンおよびトラガカントゴムなどのゴムが挙げられる。
【0039】
崩壊剤は、組成物の製造中の適切な工程で、特に顆粒化前または圧縮前の潤滑工程中に添加することができる。存在する場合には、かかる崩壊剤は合計で、組成物の全重量の約0.2%〜約30%、好ましくは約0.2%〜約10%、さらに好ましくは約0.2%〜約5%を占める。
【0040】
クロスカルメロースナトリウムは、錠剤またはカプセルを崩壊するための好ましい崩壊剤であり、存在する場合には、組成物の全重量の好ましくは約0.2%〜約10%、さらに好ましくは約0.2%〜約7%、またさらに好ましくは約0.2%〜約5%を占める。クロスカルメロースナトリウムは、本発明の顆粒状医薬組成物および医薬に優れた顆粒内崩壊能力を付与する。
【0041】
本発明の医薬組成物および医薬は、特に錠剤に関して、1つまたは複数の医薬的に許容される結合剤または接着剤を賦形剤として含有する。かかる結合剤および接着剤は好ましくは、分粒、潤滑、圧縮および包装などの通常の加工作業が可能であるのに十分な凝集力を、錠剤化される粉末に付与する。かかる結合剤は、塩が一旦溶液に溶解すると、本発明の薬物の結晶化または再結晶化を阻止または抑制することもできる。適切な結合剤および接着剤としては、限定されないが、個々にまたは組み合わせて、アカシア;トラガカントゴム;ショ糖;ゼラチン;グルコース;デンプン、限定されないが、例えば、α化デンプン(例えば、National(商標)1511およびNational(商標)1500);セルロース、限定されないが、メチルセルロースおよびカルメロースナトリウム(例えば、Tylose(商標));アルギン酸およびアルギン酸の塩;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;PEG;ガーゴム;多糖酸;ベントナイト;ポビドン、例えば、ポビドンK−15、K−30およびK−29/32;ポリメタクリレート;HPMC;ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Aqualon社のKlucel(商標));およびエチルセルロース(例えば、Dow Chemical社のEthocel(商標))が挙げられる。かかる結合剤および/または接着剤は、存在する場合には合計で、医薬組成物または医薬の全重量の約0.5%〜約25%、好ましくは約0.75%〜約15%、さらに好ましくは約1%〜約10%を占める。
【0042】
結合剤の多くは、アミド、エステル、エーテル、アルコールまたはケトン基を含むポリマーであり、それ自体で、本発明の医薬組成物および医薬中に含まれることが好ましい。ポビドンK−30などのポリビニルピロリドンが特に好ましい。ポリマー結合剤は、様々な分子量、架橋度、ポリマーおよびポリマーグレードを有していてもよい。ポリマー結合剤は、エチレンオキシド単位とプロピレンオキシド単位との混合物を含有するブロックコポリマーなどのコポリマーであってもよい。所定のポリマーにおけるこれらの単位の比の変化は、特性および性能に影響を及ぼす。ブロック単位の様々な組成を有するブロックコポリマーの例は、ポロキサマー188およびポロキサマー237(BASF社)である。
【0043】
本発明の医薬組成物および医薬は、任意に、賦形剤として1つまたは複数の医薬的に許容される湿潤剤を含有する。かかる湿潤剤は、組成物のバイオアベイラビリティを向上させると考えられる条件で、水との密な会合状態で薬物を維持するように選択されることが好ましい。
【0044】
本発明の医薬組成物および医薬において潤滑剤として使用することができる界面活性剤の制限されない例としては、第4級アンモニウム化合物、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムおよび塩化セチルピリジニウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、例えば、ノノキシノール9、ノノキシノール10およびオクトキシノール9、ポロキサマー(ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのブロックコポリマー)、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよびオイル、例えば、ポリオキシエチレン(8)カプリル酸/カプリン酸モノおよびジグリセリド(例えば、Gattefosse社のLabrasol(商標))、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油およびポリオキシエチレン(40)水素化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えば、ポリオキシエチレン(20)セトステアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン(40)、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えば、ポリソルベート20およびポリソルベート80(例えば、ICI社のTween(商標)80)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、例えば、プロピレングリコールラウレート(例えば、Gattefosse社のLauroglycol(商標))、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸およびその塩、例えば、オレイン酸、オレイン酸ナトリウムおよびオレイン酸トリエタノールアミン、グリセリル脂肪酸エステル、例えば、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタンエステル、例えばモノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタンおよびモノステアリン酸ソルビタン、チロキサポール、およびその混合物が挙げられる。かかる湿潤剤は、存在する場合には、合計で医薬組成物または医薬の全重量の約0.25%〜約15%、好ましくは約0.4%〜約10%、さらに好ましくは約0.5%〜約5%を占める。
【0045】
アニオン界面活性剤である湿潤剤が好ましい。ラウリル硫酸ナトリウムは特に好ましい湿潤剤である。存在する場合には、ラウリル硫酸ナトリウムは、医薬組成物または医薬の全重量の約0.25%〜約7%、さらに好ましくは約0.4%〜約4%、またさらに好ましくは約0.5%〜約2%を占める。
【0046】
本発明の医薬組成物および医薬は、1つまたは複数の医薬的に許容される潤滑剤(付着防止剤および/または流動促進剤(glidant)など)を賦形剤として含有する。適切な潤滑剤としては、限定されないが、個々にまたは組み合わせて、ベヘン酸グリセリル(例えば、Gattefosse社のCompritol(商標)888);ステアリン酸およびその塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸ナトリウム;水素化植物油(例えば、Abitec社のSterotex(商標));コロイドシリカ;タルク;ワックス;ホウ酸;安息香酸ナトリウム;酢酸ナトリウム;フマル酸ナトリウム;塩化ナトリウム;DL−ロイシン;PEG(例えば、Dow Chemical社のCarbowax(商標)4000およびCarbowax(商標)6000);オレイン酸ナトリウム;ラウリル硫酸ナトリウム;およびラウリル硫酸マグネシウムが挙げられる。かかる潤滑剤は、存在する場合には合計で、医薬組成物または医薬の全重量の約0.1%〜約10%、好ましくは約0.2%〜約8%、さらに好ましくは約0.25%〜約5%を占める。
【0047】
ステアリン酸マグネシウムは、例えば、錠剤の圧縮中に装置と顆粒状混合物との間の摩擦を減らすのに使用される好ましい潤滑剤である。
適切な付着防止剤としては、限定されないが、タルク、トウモロコシデンプン、DL−ロイシン、ラウリル硫酸ナトリウムおよび金属ステアリン酸塩類が挙げられる。タルクは、製剤の装置表面への付着を低減するために使用され、ブレンドにおける静電気を低減するために使用される好ましい付着防止剤または流動促進剤である。存在する場合、タルクは合計で、医薬組成物または医薬の全重量の約0.1%〜約10%、さらに好ましくは約0.25%〜約5%、またさらに好ましくは約0.5%〜約2%を占める。
【0048】
流動促進剤を使用して、固形製剤の粉体流を促進することができる。適切な流動促進剤としては、限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、デンプン、タルク、第三リン酸カルシウム、粉末セルロースおよび三ケイ酸マグネシウムが挙げられる。コロイド状二酸化ケイ素が特に好ましい。
【0049】
着色剤、香味および甘味料などの他の賦形剤が製薬分野において公知であり、本発明の医薬組成物および医薬において使用することができる。錠剤は、例えば、腸溶コーティングでコーティングすることができ、または未コーティングであることもできる。本発明の組成物はさらに、例えば、緩衝剤を含有することができる。
【0050】
任意に、1つまたは複数の発泡剤を崩壊剤として使用することができ、かつ/または本発明の医薬組成物および医薬の官能特性を向上させることができる。剤形の崩壊を促進するために、本発明の医薬組成物および医薬中に存在する場合に、1つまたは複数の発泡剤は、好ましくは、医薬組成物または医薬に対して、約30重量%〜約75重量%、好ましくは約45重量%〜約70重量%、例えば約60重量%の総量で存在する。
【0051】
本発明の特に好ましい実施形態に従って、剤形の崩壊を促進するのに有効な量より少ない量で、固形剤形で存在する発泡剤は、水性媒体への薬物の分散を向上させる。
理論に束縛されることなく、発泡剤は、胃腸管内での剤形からの薬物の分散を促進するのに有効であり、それによって、吸収が高められ、治療効果が早く発現すると考えられる。崩壊は向上しないが、胃腸内での分散を促進するために、本発明の医薬組成物または医薬中に存在する場合には、発泡剤は、医薬組成物または医薬に対して、好ましくは約1重量%〜約20重量%、さらに好ましくは約2.5重量%〜約15重量%、またさらに好ましくは約5重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0052】
本明細書における「発泡剤」は、共に、または個々に作用して、水と接触するとガスを発生する1つまたは複数の化合物を含有する作用物質(agent)である。発生するガスは一般に、酸素または最も一般的には二酸化炭素である。好ましい発泡剤は、水の存在下で反応して二酸化炭素ガスを発生する酸および塩基を含む。好ましくは、塩基はアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩または重炭酸塩を含み、酸は脂肪族カルボン酸を含む。
【0053】
本発明で有用な発泡剤の成分としての適切な塩基の制限されない例としては、炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム)、重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム)、セスキ炭酸塩、およびその混合物が挙げられる。炭酸カルシウムが好ましい塩基である。
本発明において有用な発泡剤の成分としての適切な酸および/または固体の酸の制限されない例としては、クエン酸、酒石酸(D−、L−、またはD/L−酒石酸として)、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、かかる酸の無水物、かかる酸の酸性塩、およびその混合物が挙げられる。クエン酸が好ましい酸である。
【0054】
本発明の好ましい実施形態において、発泡剤が酸および塩基を含む場合に、酸と塩基との重量比は、約1:100〜約100:1、さらに好ましくは約1:50〜約50:1、またさらに好ましくは約1:10〜約10:1である。本発明の他の好ましい実施形態において、発泡剤が酸および塩基を含む場合に、酸と塩基との比はほぼ化学量論的である。
【0055】
薬物の金属塩を可溶化する賦形剤は一般に、親水性領域と疎水性領域の両方を有するか、または好ましくは両親媒性であるか、または両親媒性を有する。ある種類の両親媒性または部分両親媒性賦形剤は両親媒性ポリマーを含むか、または両親媒性ポリマーである。具体的な両親媒性ポリマーは、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコールサブユニットで通常構成されるポリアルキレングリコールである。かかるポリアルキレングリコールは、カルボン酸、エステル、酸無水物によってその末端で、または他の適切な部位でエステル化することができる。かかる賦形剤の例としては、ポロキサマー(エチレングリコールとプロピレングリコールとの対称ブロックコポリマー;例えば、ポロキサマー237)、トコフェロールのポリアルキレングリコール化エステル(二官能または多官能カルボン酸から形成されるエステル;例えば、コハク酸d−α−トコフェロールポリエチレングリコール−1000など)、およびマクロゴールグリセリド(オイルのアルコール分解およびポリアルキレングリコールのエステル化により、モノ、ジおよびトリグリセリドの混合物およびモノおよびジエステルの混合物を生成することによって形成される;例えば、ステアロイルマクロゴール−32グリセリド)が挙げられる。かかる医薬組成物および医薬は有利なことに、経口投与される。
【0056】
本発明の医薬組成物および医薬は、薬物を約10重量〜約50重量%、約25重量%〜約50重量%、約30重量%〜約45重量%、または約30重量%〜約35重量%;結晶化を抑制する賦形剤を約10重量%〜約50重量%、約25重量%〜約50重量%、約30重量%〜約45重量%、または約30重量%〜約35重量%;結合剤を約5重量%〜約50重量%、約10重量%〜約40重量%、約15重量%〜約35重量%、または約30重量%〜約35重量%含むことができる。一実施形態において、薬物と、結晶化を抑制する賦形剤と、結合剤との重量比は約1:1:1である。
【0057】
本発明の固体剤形は、本明細書に記載の方法に限定されない適切な方法によって製造することができる。
例示的な方法は、(a)本発明の塩を1つまたは複数の賦形剤とブレンドして、ブレンドを形成する工程と、(b)そのブレンドをタブレット化またはカプセル化して、錠剤またはカプセル剤をそれぞれ形成する工程とを含む。
【0058】
好ましい方法において、固体剤形は、(a)本発明の塩を1つまたは複数の賦形剤とブレンドして、ブレンドを形成する工程と、(b)ブレンドを顆粒化して顆粒を形成する工程と、(c)そのブレンドをタブレット化またはカプセル化して、錠剤またはカプセル剤をそれぞれ形成する工程とを含む方法によって製造される。工程(b)は、技術分野で公知の乾式または湿式顆粒化技術によって行うことができるが、乾式顆粒化工程であることが好ましい。本発明の塩は有利なことに、顆粒化されて、約1μm〜約100μm、約5μm〜約50μm、または約10μm〜約25μmの粒子が形成される。1つまたは複数の希釈剤、1つまたは複数の崩壊剤および1つまたは複数の結合剤を、例えば、ブレンド工程で添加することが好ましく、任意に湿潤剤を、例えば顆粒化工程で添加することができ、1つまたは複数の崩壊剤を、顆粒化後であり、タブレット化またはカプセル化前に添加することが好ましい。タブレット化前に、潤滑剤を添加することが好ましい。ブレンドおよび顆粒化は独立して、低または高せん断下にて行うことができる。薬物内容において均一であり、容易に崩壊し、顆粒を形成し、カプセル充填またはタブレット化中に重量変化を確実に制御することができるように十分に容易に流動し、選択された装置においてバッチを加工することができ、かつ指定のカプセルまたはタブレットのダイ中に個々の用量が収まるように、バルクで十分に高密度である顆粒を形成する方法が選択されることが好ましい。
【0059】
別の実施形態において、固体剤形は、噴霧乾燥工程を含む方法によって製造され、薬物は、1つまたは複数の賦形剤と共に1種または複数種の噴霧可能な液体、好ましくは非プロトン(例えば、非水性または非アルコール)の噴霧可能な液体に懸濁され、次いで、温風流によって迅速に噴霧乾燥される。
上記の例示的な方法のいずれかから得られる顆粒または噴霧乾燥粉末を圧縮または成形して錠剤を製造することができ、またはカプセル化してカプセル剤を製造することができる。当技術分野で公知の従来のタブレット化およびカプセル化を用いることができる。コート錠剤が望まれる場合には、従来のコーティング技術が適している。
【0060】
本発明の錠剤組成物の賦形剤は、標準崩壊アッセイにおいて、約30分以下、好ましくは約25分以下、さらに好ましくは約20分以下、またさらに好ましくは約15分以下の崩壊時間が得られるように選択されることが好ましい。
セルトラリンの使用は当技術分野でよく知られており、主な抑鬱性障害、パニック障害、外傷後ストレス障害、月経前不快気分障害および強迫性障害の治療を含む。本発明のセルトラリン組成物の投薬量および投与は、当技術分野で一般的な方法を用いて決定することができるが、一般に、10mg〜200mg/日の範囲であり、成人の初回量は約25〜50mg/日である。
【0061】
セルトラリンの医薬的に許容される塩および溶媒和物は、徐放性または遅延放出手段によって投与することができる。徐放性医薬品は、薬物療法を改善する一般的な目標を有し、それらの非徐放性対応物によって達成される目標を超える。理想的には、内科療法における最適に設計された徐放性製剤の使用は、最小限の時間で症状を治癒または制御するために用いられる最小限の薬物物質を特徴とする。徐放性製剤の利点は、1)薬物の活性の拡大;2)投薬頻度の低減;3)被験者の服薬遵守の向上;4)使用される薬物総量の低減;5)局所的または全身性副作用の減少;6)薬物蓄積の最少化;7)血中レベルの変動の減少;8)治療有効性の向上;9)薬物活性の増強または損失の減少;10)疾患または症状の制御速度の向上を含む。(Kim,Chemg-ju, Controlled Release Dosage Form Design, 2 Technomic Publishing, Lancaster, Pa.: 2000)。
【0062】
従来の剤形は一般に、製剤から薬物を迅速かつ即時に放出する。薬物の薬理学および薬物動態学に応じて、従来の剤形を使用することによって、被験者の血液および他の組織における薬物濃度を広範に変動させることができる。これらの変動は、投与頻度、作用発現、有効性の持続時間、治療学的血中レベルの維持等の多くのパラメーターに影響を与える。有利なことに、徐放性製剤を使用して、薬物の作用発現、作用の持続時間、治療域内での血漿レベル、およびピーク血中レベルを制御することができる。特に、放出制御または徐放性剤形または製剤を使用して、薬物を不十分な量で投薬すること(つまり、最低治療レベルを下回る)ならびに薬物の毒性レベルを超えることのどちらからも起こり得る、潜在的な有害作用および安全問題を最小限に抑えると同時に、薬物の最大限の有効性が達成されることを確実にすることができる。
【0063】
大部分の放出制御製剤は、目的の治療効果を迅速に発揮し、徐々にかつ継続的に残りの量の薬物を放出して、長時間にわたりこのレベルの治療的または予防的効果を維持するように設計されている。体内でこの一定レベルの薬物を維持するために、体から代謝され、排出される薬物の量を交換する速度で、薬物は剤形から放出されなければならない。活性成分の放出制御は、限定されないが、pH、イオン強度、浸透圧、温度、酵素、水、および生理学的条件または化合物を含む種々の条件によって刺激される。
【0064】
公知の様々な放出制御または徐放性剤形、製剤、および装置を、本発明のセルトラリン塩、セルトラリン溶媒和物、および組成物と共に使用するために適応させることができる。その例としては、限定されないが、米国特許第:3,845,770;3,916,899;3,536,809;3,598,123;4,008,719;5,674,533;5,059,595;5,591,767;5,120,548;5,073,543;5,639,476;5,354,556;5,733,566;および6,365,185B1号に記載のものが挙げられ、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる。これらの剤形を使用して、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過性膜、浸透システム(OROS(登録商標);(Alza Corporation,Mountain View,Calif.USA)など)、多層コーティング、微粒子、リポソーム、または微小球またはその組み合わせを用いて、様々な比率で放出プロファイルを提供して、1つまたは複数の活性成分の緩効性または制御放出を提供することができる。さらに、イオン交換材料を使用して、セルトラリンの固定化、吸着塩形態を製造することができ、したがって、薬物の制御送達がもたらされる。具体的な陰イオン交換体の例としては、限定されないが、Duolite(登録商標)A568およびDuolite(登録商標)AP143(Rohm&Haas,Spring House, Pa. USA)が挙げられる。
【0065】
本発明の一実施形態は、セルトラリンの医薬的に許容される塩(例えば、安息香酸塩、HBr、または乳酸塩)、その多形、溶媒和物、含水化合物、脱水物、共結晶、無水物、またはその非晶質形態、および1つまたは複数の医薬的に許容される賦形剤または希釈剤を含む単位剤形を包含し、その医薬組成物、医薬、または剤形は放出制御用に配合される。特定の剤形では、浸透圧性薬物送達システムが用いられる。
【0066】
特定の、かつよく知られている薬物送達システムは、OROS(登録商標);(Alza Corporation,Mountain View,Calif.USA)と呼ばれる。この技術は、本発明の化合物および組成物の送達に容易に適合させることができる。この技術の種々の態様は、米国特許第6,375,978B1;6,368,626B1;6,342,249B1;6,333,050B2;6,287,295B1;6,283,953B1;6,270,787B1;6,245,357B1;および6,132,420号に開示されており、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる。本発明の化合物および組成物を投与するために使用することができるOROS(登録商標)の具体的な適応としては、限定されないが、OROS(登録商標);Push−Pull(商標)、Delayed Push−Pull(商標)、Multi−Layer Push−PulI(商標)、およびPush−Stick(商標)システムが挙げられ、そのすべてがよく知られている。例えば、http://www.alza.comを参照されたい。本発明の化合物および組成物の制御経口送達に使用することができる他のOROS(登録商標)システムとしては、OROS(登録商標)−CTおよびL−OROS(登録商標).Id.が挙げられ、Delivery Times, vol.II, issue II (Alza Corporation)も参照されたい。
【0067】
従来のOROS(登録商標)経口用剤形は、薬物粉末(例えば、セルトラリン塩またはセルトラリン溶媒和物)を硬い錠剤に圧縮し、その錠剤をセルロース誘導体でコーティングして半透過性膜を形成し、次いでコーティングに穴を(例えば、レーザーで)あけることによって製造される。(Kim,Chemg-ju,Controlled Release Dosage Form Design, 231-238 Technomic Publishing, Lancaster, Pa.: 2000)。かかる剤形の利点は、薬物の送達速度が生理学的または実験条件によって影響を受けないことである。pH依存溶解性を有する薬物でさえも、送達媒体のpHに関係なく、一定速度で送達することができるが、これらの利点は投与後の剤形内の浸透圧の上昇によって得られることから、従来のOROS(登録商標)薬物送達システムを使用して、低い水溶解性を有する薬物を効果的に送達することができない。234でのId。一方、本発明は、セルトラリン、塩ではない異性体およびその異性体混合物の、OROS(登録商標)剤形中への組み込みを包含する。
【0068】
本発明の特定の剤形は:空洞を規定する壁であって、その中に形成される、または形成可能な出口穴を有し、壁の少なくとも一部が半透過性である壁;出口穴から離れ、かつ壁の半透過性部分と液体の連絡がある、空洞内に位置する膨張可能な層;出口穴に隣接し、かつ膨張可能な層と直接的または間接的な接触関係にある、空洞内に位置する乾燥状態または実質的に乾燥状態の薬物層;壁の内面と、空洞内に位置する薬物層の少なくとも外面との間に介在する流動促進層を含み、その薬物層は、その多形、溶媒和物、含水化合物、脱水物、共結晶、無水物またはその非晶質形態を含む。米国特許第6、368,626号を参照のこと(その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0069】
本発明の他の特定の剤形は:空洞を規定する壁であって、その中に形成される、または形成可能な出口穴を有し、壁の少なくとも一部が半透過性である壁;出口穴から離れ、かつ壁の半透過性部分と液体の連絡がある、空洞内に位置する膨張可能な層;出口穴に隣接し、かつ膨張可能な層と直接的または間接的な接触関係にある、空洞内に位置する薬物層;多孔質粒子中に吸収された液状活性作用物質を含む薬物層であって、多孔質粒子が、液状活性作用物質製剤を著しく放出することなく、圧縮薬物層を形成するのに十分な圧縮力に耐えるように適応される薬物層を含み、その剤形が任意に、出口穴と薬物層との間にプラシーボ層を有し、その活性作用物質(active agent)製剤は、セルトラリンの塩、またはその多形、溶媒和物、含水化合物、脱水物、共結晶、無水物、またはその非晶質形態を含む。米国特許第6,342,249号を参照のこと(その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0070】
また、本発明は、食欲不振または食欲不振の症状を患う被験者における食欲不振を治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を被験者に投与することを含む方法に関する。本発明は、また、抜毛癖、病的賭博、盗癖および放火癖などの衝動障害を、前記衝動障害のうちの1つを患う被験者において治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を被験者に投与することを含む方法に関する。また、本発明は、爪かみを患う被験者において爪かみを治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法に関する。本発明は、月経前症候群を患う被験者において月経前症候群(本明細書において「月経前不快気分障害」とも呼ばれる)を治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。本発明は、総合失調症失調症型の精神異常を、前記精神異常に罹患している、または不安、激越、緊張、過剰な攻撃、社会的な引きこもりまたは情動性のひきこもりなどの症状を患う被験者において治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。本発明は、乾癬および関節炎などの炎症性疾患を、炎症性疾患(1種または複数種)に罹患している被験者において治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。本発明は、慢性関節リウマチおよび狼瘡などの機能亢進性免疫系によって特徴付けられる症状を、前記症状を患う被験者において治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。本発明は、精神的に抑うつした被験者において精神的抑うつを治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。本発明は、パニック障害、全般性不安障害、広場恐怖、単純恐怖、対人恐怖、外傷後ストレス障害、強迫性障害および回避性人格障害などの不安関連障害を、前記不安関連障害のうち1つまたは複数に罹患している被験者において治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。
【0071】
本発明は特に、上述のパラグラフにおいて記載されている不安関連障害を治療する方法に関し、前記不安関連障害は強迫性障害である。本発明は、薬物依存を患う被験者において薬物依存を治療する方法であって、有効量のセルトラリンの酸性塩または溶媒和物を前記被験者に投与することを含む方法にも関係する。
【0072】
本発明に従って、医薬組成物および薬剤を収容する容器を用いて、医薬組成物および薬剤のパッケージングを達成することができ、そのパッケージングは、分割ボトルまたはフォイル小包装などの分割容器を含んでもよい。容器は、医薬的に許容される材料で製造された当技術分野で公知の従来の形状または形態をとることができ、例えば、紙または板紙箱、ガラスまたはプラスチックボトルまたはジャー、再密封可能なバッグ(例えば、異なる容器に入れる錠剤の「詰め替え」を収容するための)、または治療スケジュールに従ってパックから押出す個々の投薬量を有するブリスター包装である。用いられる容器は、関係する正確な剤形によって異なり、例えば、従来の板紙箱は一般に、液体懸濁液を保持するために使用されない。1より多い容器を共に単一パッケージ中で使用して、単一の剤形を市販することが実現可能である。例えば、錠剤はボトルに収容することができ、次にそのボトルは箱内に収容される。
【0073】
かかる容器の例は、いわゆるブリスター包装である。ブリスター包装は包装産業においてよく知られており、薬剤単位剤形(錠剤、カプセル剤等)の包装に広く用いられている。ブリスター包装は一般に、好ましくは透明なプラスチック材のフォイルで覆われた、比較的硬い材料のシートからなる。包装方法中に、プラスチックフォイルにくぼみが形成される。そのくぼみは、包装される個々の錠剤またはカプセル剤のサイズおよび形状を有するか、または包装される複数の錠剤および/またはカプセル剤を収容するようなサイズおよび形状を有する。次に、それに応じて錠剤またはカプセル剤はくぼみに置かれ、比較的硬い材料のシートが、くぼみが形成された方向と反対にあるフォイルの面でプラスチックフォイルに対して密封される。結果として、錠剤またはカプセル剤は、プラスチックフォイルとシートとの間のくぼみにおいて、所望のように、個々密封されるか、またはひとまとめに密封される。シートの強度は、手でくぼみに圧力をかけることによって、錠剤またはカプセル剤をブリスター包装から取り出すことができるような強度であることが好ましく、それによってくぼみの場所でシートに開口部が形成される。次いで、錠剤またはカプセル剤を前記開口部から取り出すことができる。
【0074】
ここで、一例として添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例
分析方法
QWSシリーズ、1.0.0.78バージョン、Thermal Advantage Release 2.0(2001 TA Instruments−Water LLC)を有利に利用した、Q1000示差走査熱量計(TA Instruments,New Castle,DE, U.S.A.)を使用して、試料のDSC分析を行った。さらに、使用した分析ソフトウェアは、Windows(登録商標)95/95/2000/NT、3.1Eバージョン用のUniversalAnalysis2000;ビルド3.1.0.40(2001 TA Instruments−Water LLC)であった。
【0075】
DSC分析に対して、使用したパージガスは乾燥窒素であり、標準物質は、クリンプされた空のアルミニウム皿であり、試料のパージは50mL/分であった。
クリンプで閉じられたアルミニウム皿にセルトラリン塩試料を入れることによって、試料のDSC分析を行った。加熱速度10℃/分で、開始温度は通常20℃であり、終止温度は200℃であった。報告されるすべてのDSC転移が、別段の指定がない限り、+/−2℃の誤差で、それぞれのピークで吸熱または発熱性転移の温度を示す。
【0076】
QWSシリーズ、1.0.0.78バージョン、Thermal Advantage Release 2.0(2001 TA Instruments−Water LLC)を有利に利用した、Q500熱重量分析装置(TA Instruments,New Castle,DE,U.S.A.)を使用して、試料のTGA分析を行った。さらに、使用した分析ソフトウェアは、Windows(登録商標)95/95/2000/NT、3.1Eバージョン用のUniversal Analysis 2000;ビルド3.1.0.40(2001 TA Instruments−Water LLC)であった。
【0077】
TGA分析に関して、使用したパージガスは乾燥窒素であり、バランスパージはN240mL/分であり、試料パージはN260mL/分であった。
白金皿にセルトラリン塩試料を入れることによって、試料のTGAを行った。加熱速度10℃/分で、開始温度は通常20℃であり、終止温度は300℃であった。
【0078】
そのコントロールソフトウェアとして、RINT Rapid Control Software、Rigaku Rapid/XRD、1.0.0バージョン(1999 Rigaku Co.)を用いたD/Max Rapid,Contact(Rigaku/MSC,The Woodl及びs,TX,U.S.A.)を使用して、試料の粉末X線回折パターンを得た。さらに、使用したソフトウェアは、PINT Rapid displayソフトウェア、1.18バージョン(Rigaku/MSC)、およびADE XRD Pattern Processing,5.0および6.0バージョン((1995−2002,Materials Data,Inc.)であった。
【0079】
PXRD分析については、収集パラメーターは以下のとおりである。供給源は、1.5406AでK線を有するCu;XYステージは手操作;コリメーターサイズは0.3mm;キャピラリーチューブ(Charles Supper Company,Natick,MA,U.S.A.)は内径0.3mm;反射型を使用し;X線管への電力は46kV;X線管への電流は40mA;ω軸は、速度1度/分にて0〜5度の範囲内で振動し;φ軸は、速度2度/秒にて360度の角度で回転し;0.3mmコリメーター;収集時間は60分;温度は室温;加熱器は使用しなかった。ホウ素が豊富なガラスキャピラリー中で試料をX線源にさらした。
【0080】
さらに、分析パラメーターは以下のとおりである:積分2θ範囲は2〜60度;積分χ範囲は0〜360度;χセグメントの数は1;使用した工程サイズは0.02;積分ユーティリティはシリント(cylint);正規化を使用し;ダークカウントは8;ωオフセットは180;χおよびφオフセットは0であった。
【0081】
ピーク強度は、例えば、結晶質不純物のために、試料間で異なることから、回折図におけるピークの相対強度はPXRDパターンを必ずしも限定するものではない。さらに、各ピークの角度は約+/−0.1度、好ましくは+/−0.05度異なる。全パターンまたはパターンピークの大部分は、較正、セッティング、および装置間および作業者間の他の変化の差のために、約+/−0.1度シフトするかもしれない。
【0082】
表および図を含む本明細書におけるPXRDデータに関して、本発明の各組成物は、2θ角ピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、いずれか6つ、いずれか7つ、いずれか8つまたはそれ以上によって特徴付けられる。いずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つのDSC転移を用いて、本発明の組成物を特徴付けることもできる。PXRDピークとDSC転移との異なる組み合わせを用いて、本発明の組成物を特徴付けることもできる。ラマン収集、およびフィルタリングおよびビニングの手順を以下に記述する。
【0083】
収集
試料がその中で処理されるガラスバイアルに試料を入れるか、または試料のアリコートをガラススライドに移した。ガラスバイアルまたはスライドを試料チャンバ中に配置した。785nmレーザー源を備えたAlmega(商標)Dispersive Raman(Almega(商標)Dispersive Raman、Thermo−Nicolet、5225 Verona Road,Madison,WI 53711−4495)システムを使用して、測定を行った。倍率10倍の対物レンズ(別段の指定がない限り)を備えた装置の顕微鏡部分を使用して、手作業で試料に焦点を合わせ、このようにして、試料表面上にレーザーを向けた。表Iに示されるパラメーターを用いて、スペクトルを収集した。(暴露時間および暴露回数は異なり;パラメーターの変化は各収集に対して示されるだろう)。
【0084】
フィルタリングおよびビニング
形状25の照合フィルターを使用して、セットの各スペクトルをフィルタリングし、ガラスの寄与および試料の蛍光を含むバックグラウンド信号を除去した。大きなバックグラウンド信号または蛍光は、ビニング方法のその後の工程においてピーク位置を正確に選択し、割り当てる能力を制限することから、これは特に重要である。表IIに示されるパラメーターと共にピーク選択およびビンアルゴリズム(bin algorithm)を用いて、フィルタリングされたスペクトルをビニングした。各試料セットの分類クラスター図および各スペクトルファイルに対して相当するクラスター割り当てを用いて、同様のスペクトルを有する試料の群を同定し、それを用いて、二次分析のための試料を同定した。
【0085】
【表1】

【0086】
【表2】

【0087】
セルトラリン塩の製造方法
CrystalMax(商標)(その全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第20020048610号)において以下の手順によってセルトラリン塩を製造した。メタノール中のセルトラリン遊離塩基の100mg/mL溶液を調製した。その溶液20.0μl(固体2.0mg)をバイアル中にディスペンスし、溶媒を窒素下で蒸発させた。次いで、各塩の形成物(former)0.5〜0.55および1.0〜1.1当量を溶媒からバイアルにディスペンスし(メタノールまたはTHF中での0.65M塩形成物)、溶媒を再び蒸発させた。次いで、1種または2種の適切な溶媒(例えば、メタノール)を各バイアルにディスペンスした。溶媒を添加した直後に、各バイアルをクリンプシールした。組み合わせについては、別段の指定がない限り、溶媒を3:7の比で混合した。酸0.5当量を有する試料については、溶媒の全容積は約52μlであり、塩形成物1当量を有する試料については、溶媒の全容積は約46μlであった。すべての試料を60℃で2時間加熱し、25℃に1週間冷却し、次いで5℃に冷却した。大部分の試料は60℃で結晶化し、他の試料は25℃、さらに他の試料は5℃で結晶化した。
【0088】
セルトラリン安息香酸塩
安息香酸塩には、図1Aに示す2種類の特有の形態がある。下の4パターンにおいていくつかのシフトがあり(フォームA)、それによって、溶媒和物の形成または好ましい配向効果が示される。
【0089】
フォームAは、約7.1、8.5、14.3、17.6、および19.9度の2θ値でのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームAのDSCから、約133℃での吸熱が示された(図1C参照)。セルトラリン安息香酸塩のフォームAは、限定されないが、7.17、8.53、14.41、16.97、17.69、18.53、19.85、20.61、21.69、および22.77度の2θを含む、図1BのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0090】
フォームB(溶解度=0.4mg/mL)は、13.2、14.9、16.1、18.5、23.2、および26.6度のおよその2θ値でのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBのDSCから、約l55℃での吸熱が示された(図IE参照)。フォームBは、安息香酸塩のより安定な形態である。セルトラリン安息香酸塩は、限定されないが、13.21、14.87、16.05、17.91、18.51、19.27、21.05、23.17、および26.61度の2θを含む、図1DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0091】
セルトラリン安息香酸塩の結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。試料540_120_D1を水:アセトニトリル混合物中で結晶化した。試料540_257_G2をアセトニトリル中で結晶化した。試料540_310_B2を水中で結晶化した。試料540_325_D1を酢酸イソプロピル:n−ヘプタン混合物中で結晶化した。試料540_325_F5をアセトニトリル:テトラヒドロフラン混合物中で結晶化した。試料540_355_C1をn−ヘプタン:水混合物中で結晶化した。
【0092】
セルトラリンHBr塩
セルトラリンHBr塩(溶解度=0.6mg/mL)の固有PXRDピークは、7.0、16.1、17.9、21.2、21.7、24.0、および35.2度の2θ値を含む。その化合物は266℃で吸熱性転移を有する(図2B参照)。セルトラリンHBr塩の多形性は認められなかった。セルトラリンHBrは、限定されないが、6.97、16.07、17.91、19.61、21.13、21.73、23.99、および35.23度の2θを含む、図2AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0093】
セルトラリンHBrの結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。使用した溶媒系は、テトラヒドロフラン:アセトニトリル混合物、テトラヒドロフラン:エタノール混合物、テトラヒドロフラン:n−ヘプタン混合物、イソ−ブタノール:n−ヘプタン混合物、プロピレングリコール:2−プロパノール混合物、プロピレングリコール:アセトニトリル混合物、水、2−プロパノール、n−ヘプタン:エタノール混合物、プロピレングリコール:n−ヘプタン混合物、およびプロピレングリコール:イソ−ブタノール混合物を含む。
【0094】
セルトラリンエシレート塩
セルトラリンエシレート塩の2つの多形がPXRDデータから明らかである。第1の多形は540_310_G2によって表される(フォームA)。第2の多形は540_257_H2によって表される(フォームB)。試料540_120_A1はおそらく、2つの多形の混合物である。試料540_120_A1のDSC転移(図3E参照)はおそらく、2つの多形の吸熱性転移に相当する。これらの転移は約96℃および148℃で起こった。セルトラリンエシレート塩フォームA(溶解度=1.7mg/mL)は、限定されないが、12.59、14.29、14.73、15.89、17.73、20.01、20.97、22.17、23.41、24.15、24.59、25.45、および26.31度の2θを含む、図3BのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンエシレート塩フォームBは、限定されないが、7.17、13.77、15.89、17.43、21.63、22.77、24.23、および25.53度の2θを含む、図3CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0095】
セルトラリンエシレート塩の結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。試料540_120_A1をn−ヘプタン中で結晶化した。試料540_257_H2を酢酸イソプロピル中で結晶化した。試料540_310_G2を酢酸イソプロピル中で結晶化した。
【0096】
セルトラリン乳酸塩
セルトラリン乳酸塩の2つの多形がPXRDデータから明らかである。試料540_120_A4および540_310_F6は、比較すると、ピーク強度の差ならびに2θ約11.9度での特有の特徴を表すPXRDデータを示す(図4A参照)。試料540_257_B6は、セルトラリン乳酸塩の含水化合物である。セルトラリン乳酸塩のフォームA(溶解度=1.9mg/mL)は、限定されないが10.89、14.53、15.63、17.47、17.93、19.19、20.69、22.09、および23.99度の2θを含む、図4BのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリン乳酸塩のフォームAのDSCから、約150℃での吸熱性転移が示された(図4C参照)。セルトラリン乳酸塩のフォームBは、限定されないが10.83、12.57、14.49、15.49、17.51、17.89、20.49、22.07、および23.95度の2θを含む、図4DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリン乳酸塩の含水化合物は、限定されないが13.35、15.11、17.51、19.03、20.23、23.15、23.73、および24.71度の2θを含む、図4EのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0097】
セルトラリン乳酸塩の結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。セルトラリン乳酸塩のフォームAは、アセトニトリル:プロピレングリコール混合物中で結晶化した。セルトラリン乳酸塩のフォームBは、アセトニトリル中で結晶化した。セルトラリン乳酸塩の含水化合物は水中で結晶化した。
【0098】
セルトラリンべシル酸塩
セルトラリンべシル酸塩(溶解度=0.3mg/mL)を本明細書に記載の方法に従って製造し、PXRDおよびDSCによって特徴付けた。セルトラリンべシル酸塩は、限定されないが7.43、12.65、13.55、15.07、19.75、20.55、22.37、23.33、24.77、および27.87度の2θを含む、図5AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンべシル酸塩のDSCによって、約230℃での吸熱性転移が示された(図5B参照)。
【0099】
セルトラリンベシル酸塩の結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。セルトラリンベシル酸塩は、2−プロパノール:テトラヒドロフラン混合物中、エタノール中、水中、およびアセトニトリル中で結晶化した。
【0100】
セルトラリンp−トシル酸塩
セルトラリンp−トシル酸塩の多形性はセルトラリンp−トシル酸塩において認められなかった。セルトラリンp−トシル酸塩(溶解度=0.1mg/mL)は、限定されないが6.51、9.93、12.07、16.09、16.59、18.05、19.95、20.49、21.03、21.47、22.43、24.01、24.93、および28.49度の2θを含む、図6AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる(図6B参照)。
【0101】
セルトラリンp−トシル酸塩の結晶化をいくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。試料540_257_B3は、エタノールから結晶化した。試料540_257_H11は、2−プロパノール:n−ヘプタン混合物から結晶化した。試料540_257_H12は、n−ヘプタン:アセトニトリル混合物から結晶化した。試料540_310_E3は、酢酸イソプロピルから結晶化した。
【0102】
セルトラリンメシル酸塩
セルトラリンメシル酸塩について、3つの多形が認められた。セルトラリンメシル酸塩のフォームAは、10.7、16.4、18.7、21.5、24.6、および27.2度の2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。セルトラリンメシル酸塩のフォームAのDSCによって、約196℃での吸熱が示された(図7C参照)。試料540_257_E4のDSCトレースにおける約201℃での小さな吸熱から、少量のフォームCが存在することが示されている。フォームBは、11.4、15.0、15.9、16.6、18.3、19.3、20.6、23.3、および24.9度の2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームC(溶解度=4.2mg/mL)は、6.7、7.9、12.3、15.7、18.1、19.7、21.6、23.3、および31.8度の2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。セルトラリンメシル酸塩のフォームCのDSCによって、約201℃での吸熱が示された(図7F参照)。セルトラリンメシル酸塩のフォームAは、限定されないが10.69、16.41、17.75、18.73、21.45、22.75、24.63、および27.19度の2θを含む、図7BのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンメシル酸塩のフォームBは、限定されないが15.01、15.93、16.61、18.27、19.35、20.59、21.19、21.75、22.43、23.29、24.03、24.89、および26.95度の2θを含む、図7DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンメシル酸塩のフォームCは、限定されないが6.69、7.85、12.33、15.73、16.69、17.45、18.31、19.67、20.27、21.57、23.27、23.89、および31.79度の2θを含む、図7EのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0103】
セルトラリンメシル酸塩の結晶化いくつかの溶媒系において完了した。すべての二成分溶媒系を容積比34:14で調製した。試料540_257_E4(フォームA)は酢酸イソプロピルから結晶化した。試料540_310_B8(フォームA)はテトラヒドロフラン:2−プロパノール混合物から結晶化した。試料540_258_B2(フォームB)はプロピレングリコール:水混合物から結晶化した。試料540_258_H10(フォームC)は、2−プロパノール:アセトニトリル混合物から結晶化した。試料540_325_D4(フォームC)は、n−ヘプタン:エタノール混合物から結晶化した。
【0104】
セルトラリンフマル酸塩
セルトラリンフマル酸塩のいくつかの多形が発見された。フォームA〜Fそれぞれが、特有のPXRDピークを示す。これらの多形のいくつは、DSC分析において特有の熱的挙動も示す。フォームAは、6.45、8.85、15.15、16.04、19.59、および22.33度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームBは、12.34、13.61、14.38、16.26、17.52、および24.26度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームCは、7.89、10.81、14.81、15.59、18.61、および21.41度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームDは、13.85、15.47、16.15、16.95、19.19、および22.17度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームEは、12.21、12.47、13.53、13.87、14.38、16.26、17.52、および24.26度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームFは、6.95、9.54、11.36、12.07、12.9、14.37、17.10、および24.14度2θでのピークによって特徴付けることができる。フォームC、E、およびFは、アルコール溶媒和物または脱溶媒和物である。
【0105】
セルトラリンフマル酸塩のフォームAは、限定されないが6.45、8.85、15.17、16.03、17.15、18.61、19.57、22.29、23.75、25.47、および26.23度の2θを含む、図8AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンフマル酸塩のフォームBは、限定されないが12.33、13.59、14.37、16.17、17.09、17.51、18.57、21.27、22.01、24.25、および27.43度の2θを含む、図8CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンフマル酸塩のフォームCは、限定されないが7.89、10.81、14.81、15.5917.55、18.61、20.57、21.41、および27.48度の2θを含む、図8EのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンフマル酸塩のフォームDは、限定されないが12.21、14.41、15.63、16.23、17.43、18.51、21.41、23.53、24.23、および25.25度の2θを含む、図8FのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンフマル酸塩のフォームEは、限定されないが13.85、15.47、16.15、19.19、20.23、20.73、22.17、22.95、23.91、24.89、および27.37度の2θを含む、図8HのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンフマル酸塩のフォームFは、限定されないが6.94、12.07、13.45、14.37、16.17、17.10、18.80、19.63、21.35、23.49、24.13、および25.09度の2θを含む、図8IのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0106】
セルトラリンフマル酸塩の多形のDSC分析もまた完了した。フォームAのDSC温度記録図によって、約76℃、約131℃、および約191℃でいくつかの吸熱性転移が示されている。フォームBは2つの吸熱を示し、一方は約127℃での吸熱であり、もう一方は約170℃での吸熱である。フォームDは2つの吸熱を示し、一方は約123℃での吸熱であり、もう一方は約190℃での吸熱である。
【0107】
セルトラリンフマル酸塩のフォームAを、テトラヒドロフラン:アセトニトリル、テトラヒドロフラン:酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン:アセトニトリル、および1:1テトラヒドロフラン:n−ヘプタンの混合溶媒から結晶化した。セルトラリンフマル酸塩のフォームBは、2−プロパノール:エタノールおよびn−ヘプタン:2−プロパノールから結晶化した。セルトラリンフマル酸塩のフォームCは、2−プロパノール:イソ−ブタノールから結晶化した。セルトラリンフマル酸塩のフォームDは、テトラヒドロフラン:n−ヘプタンから結晶化した。セルトラリンフマル酸塩のフォームEは、エタノール:酢酸イソプロピルから結晶化した。セルトラリンフマル酸塩のフォームFは、テトラヒドロフラン:アセトニトリルおよびテトラヒドロフラン:酢酸イソプロピルから結晶化した。
【0108】
セルトラリンクエン酸塩
セルトラリンクエン酸塩のいくつかの多形が発見されている。フォームA〜Dはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは、4.83、15.15、15.70、16.31、および17.70度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、4.07、10.69、15.63、16.89、19.63、および24.29度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、2.4、14.6、16.0、22.2、および24.9度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームDは非晶質構造である。
【0109】
セルトラリンクエン酸塩のフォームAは、限定されないが4.78、12.15、14.95、15.66、16.24、17.64、19.97、21.24、23.03、24.24、および26.82度の2θを含む、図9AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンクエン酸塩のフォームBは、限定されないが6.83、10.69、13.67、15.63、16.89、18.33、19.17、19.63、20.41、20.91、21.55、23.39、24.29、および27.07度の2θを含む、図9CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンクエン酸塩のフォームCは、限定されないが2.35、5.11、14.59、15.99、18.21、22.15、および24.89度の2θを含む、図9DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。非晶質セルトラリンクエン酸(フォームD)が認められ、そのPXRD回折図を図9Eに示す。
【0110】
セルトラリンクエン酸塩の多形のDSC分析もまた完了した。フォームAの試料のDSC温度記録図によって、2つの吸熱性転移が示され、一方は約75℃、もう一方は約157℃で示されている(図9B参照)。しかしながら、フォームAのもう1つの試料は、2つの吸熱性転移を示し、一方は約103℃、もう一方は約123℃で示されている(図9F参照)。これによって、これらの試料の一方または両方のDSCデータを変化させる残留溶媒が存在することが示唆される。
【0111】
セルトラリンクエン酸塩のフォームAを、エタノール、アセトニトリル:プロパノール、エタノール:テトラヒドロフラン、エタノール:酢酸イソプロピル、エタノール:アセトニトリル、およびアセトニトリル:テトラヒドロフランから結晶化した。セルトラリンクエン酸塩のフォームCは、13:32のn−ヘプタン:テトラヒドロフランから結晶化した。非晶質セルトラリンクエン酸塩(フォームD)は、15:36のイソ−ブタノール:水から結晶化した。
【0112】
セルトラリン硫酸塩
セルトラリン硫酸塩のいくつかの多形が発見されている。フォームA〜Cはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは、11.67、14.74、16.17、16.75、17.29、および18.57度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、10.8、13.81、17.69、19.42、20.67、26.97、および28.23度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、11.23、16.25、17.47、23.55、および25.30度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、フォームAと共通の多くのピークを有し、不純物としていくらかのフォームAを含有する。
【0113】
セルトラリン硫酸塩のフォームAは、限定されないが11.67、12.83、13.45、14.73、16.17、16.75、17.29、18.57、22.33、23.07、および25.27度の2θを含む、図10AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリン硫酸塩のフォームBは、限定されないが8.71、10.81、15.21、16.21、16.73、17.33、19.43、20.67、21.63、22.23、23.23、23.85、25.21、26.97、および28.23度の2θを含む、図10BのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリン硫酸塩のフォームCは、限定されないが11.23、13.39、14.53、16.25、17.47、19.53、22.43、23.55、および25.31度の2θを含む、図10CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0114】
セルトラリン硫酸塩のフォームAは、36:15の水:アセトニトリルから結晶化した。セルトラリン硫酸塩のフォームBは、アセトニトリルから結晶化した。セルトラリン硫酸塩のフォームCは、13:32のプロピレングリコール:水から結晶化した。
【0115】
セルトラリンリン酸塩
セルトラリンリン酸塩のいくつかの多形が発見されている。フォームA〜Cはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは9.25、15.13、15.69、16.51、17.63、21.53、および25.65度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、8.85、12.59、15.91、17.51、および24.11度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、4.85、12.49、15.15、16.29、22.23、および23.91度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。
【0116】
セルトラリンリン酸塩のフォームAは、限定されないが9.25、12.87、15.13、15.69、16.51、17.63、19.57、20.45、21.53、23.37、24.47、25.65、28.55、および29.67度の2θを含む、図11AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンリン酸塩のフォームBは、限定されないが8.85、12.59、15.91、17.51、18.65、19.83、22.39、22.83、24.11、および26.27度の2θを含む、図11CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンリン酸塩のフォームCは、限定されないが4.85、11.11、12.49、15.15、16.29、17.42、18.29、19.03、20.23、22.23、および23.91度の2θを含む、図11DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0117】
DSC分析をフォームAおよびフォームCについて行った。フォームAは2つの吸熱性転移を示し、一方は約123℃、もう一方は約247℃で示されている(図11B参照)。フォームCは2つの吸熱性転移を示し、一方は約63℃、もう一方は約240℃で示されている(図11E参照)。
【0118】
セルトラリンリン酸塩のフォームAは水:アセトニトリルおよびエタノール:水から結晶化した。セルトラリンリン酸塩のフォームBは、2−プロパノール:水から結晶化した。セルトラリンリン酸塩のフォームCは、アセトニトリル:プロピレングリコール、酢酸イソプロピル:テトラヒドロフラン、および2−プロパノール:エタノールから結晶化した。
【0119】
セルトラリンコハク酸塩
セルトラリンコハク酸塩のいくつかの多形が発見されている。フォームA〜Cはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは、3.75、15.15、17.51、22.79、および25.91度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、7.23、7.91、10.77、16.53、17.47、20.45、20.91、21.29、および23.17度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、4.43、16.79、22.25、および24.61度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。
【0120】
セルトラリンコハク酸塩のフォームAは、限定されないが3.75、10.83、12.11、15.15、17.51、18.63、20.33、21.93、22.79、24.25、24.87、および25.91度の2θを含む、図12AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンコハク酸塩のフォームBは、限定されないが7.23、7.91、10.77、14.43、15.31、16.53、17.47、20.91、22.27、23.17、23.85、25.01、26.97、および28.11度の2θを含む、図12CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンコハク酸塩のフォームCは、限定されないが4.43、9.15、12.25、15.71、16.27、16.79、18.73、20.15、22.25、23.11、および24.61度の2θを含む、図12DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0121】
フォームAについて完了したDSC分析から、約146℃での吸熱性転移が示された(図12B参照)。
セルトラリンコハク酸塩のフォームAを、エタノール:酢酸イソプロピル、酢酸イソプロピル、アセトニトリル:テトラヒドロフラン、および32:13のテトラヒドロフラン:2−プロパノール中で結晶化した。セルトラリンコハク酸塩のフォームBを、イソ−ブタノール:2−プロパノール中で結晶化した。セルトラリンコハク酸塩のフォームCをテトラヒドロフラン中で結晶化した。
【0122】
セルトラリンマロン酸塩
セルトラリンマロン酸塩のいくつかの多形形態、フォームA〜Cが見出された。フォームAは、6.97、12.25、14.17、15.08、17.25、および18.75度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、10.51、12.46、および20.60度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、8.42、10.51、12.45、および21.34度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。
【0123】
セルトラリンマロン酸塩のフォームAは、限定されないが6.97、12.25、15.09、16.53、17.25、18.41、18.77、21.03、22.59、23.21、24.49、26.75、28.65、および30.47度の2θを含む、図13Aまたは13CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンマロン酸塩のフォームBは、限定されないが6.91、10.51、12.46、14.26、16.89、20.60、25.08、および26.69度の2θを含む、図13EのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンマロン酸塩のフォームCは、限定されないが8.42、10.51、12.45、14.27、16.89、17.23、20.57、21.34、22.68、23.67、および25.09度の2θを含む、図13FのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0124】
【表3】

【0125】
フォームAセルトラリンマロン酸塩の2つの異なる試料について、DSC分析を完了した。第1試料を酢酸イソプロピル:アセトニトリルから調製し、その試料は2つの吸熱性転移を示し、一方は約165℃で、もう一方は約182℃で示した(図13B参照)。この試料についてのPXRDは図13Aに示される。第2試料をアセトニトリルから調製し、その試料は2つの吸熱性転移を示し、一方は約158℃で、もう一方は約166℃で示した(図13D参照)。この試料についてのPXRDは図13Cに示される。
【0126】
セルトラリンマロン酸塩のフォームAを2−プロパノール:n−ヘプタン、2−プロパノール:酢酸イソプロピル、プロピレングリコール:水、酢酸イソプロピル:アセトニトリル、酢酸イソプロピル、アセトニトリル、エタノール:酢酸イソプロピル、およびn−ヘプタン:2−プロパノールから結晶化した。セルトラリンマロン酸塩のフォームBおよびCをエタノールから結晶化した。
【0127】
セルトラリンL−酒石酸塩
セルトラリンL−酒石酸塩の2種類の多形が発見されている。フォームAおよびBはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは、13.61、14.93、18.37、20.47、22.03、22.89、および24.39度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、11.47、12.41、14.39、16.21、18.57、21.51、22.79、および26.37度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。
【0128】
セルトラリンL−酒石酸塩のフォームAは、限定されないが4.03、10.07、11.31、12.18、13.63、14.97、16.77、18.41、20.49、22.07、22.89、24.43、および26.11度の2θを含む、図14AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンL−酒石酸塩のフォームBは、限定されないが11.45、12.45、14.39、16.21、18.55、20.93、21.49、22.77、24.45、26.39、および28.63度の2θを含む、図14CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0129】
セルトラリンL−酒石酸塩のフォームAおよびBについて、DSC分析を完了した。フォームAは、吸熱性転移を約204℃で示した(図14B参照)。フォームBは、2つの吸熱性転移を示し、一方は約165℃で、もう一方は約225℃で示した(図14D参照)。
【0130】
セルトラリンL−酒石酸塩のフォームAを水、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、およびエタノール:イソ−ブタノールから結晶化した。セルトラリンL−酒石酸塩のフォームBをアセトニトリル:酢酸イソプロピル、イソブタノール:エタノール、エタノール、イソ−ブタノール:酢酸イソプロピル、およびアセトニトリル:プロピレングリコールから結晶化した。
【0131】
セルトラリンマレイン酸塩
セルトラリンマレイン酸塩のいくつかの多形が発見されている。フォームA〜Dはそれぞれ、特有のPXRD回折図を示す。フォームAは、3.71、10.33、14.93、18.39、および25.69度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームBは、10.85、18.51、20.25、および21.85度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームCは、10.07、16.04、20.34、および22.34度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。フォームDは、11.18、15.85、21.13、22.4、および23.07度2θでのPXRDピークによって特徴付けることができる。
【0132】
セルトラリンマレイン酸塩のフォームAは、限定されないが3.71、10.33、14.93、16.29、18.39、20.45、21.71、25.69、および26.25度の2θを含む、図15AのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンマレイン酸塩のフォームBは、限定されないが2.65、10.19、10.85、15.97、18.51、20.25、21.85、および25.59度の2θを含む、図15CのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンマレイン酸塩のフォームCは、限定されないが10.07、16.04、20.34、22.34、23.40、24.20、25.19、28.53、および29.27度の2θを含む、図15DのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。セルトラリンマレイン酸塩のフォームDは、限定されないが5.57、11.18、15.23、15.85、17.19、18.47、21.13、22.59、25.22、26.60、27.50、および30.23度の2θを含む、図15EのPXRD回折図におけるピークのいずれか1つ、いずれか2つ、いずれか3つ、いずれか4つ、いずれか5つ、またはいずれか6つまたはそれ以上によって特徴付けることができる。
【0133】
【表4】

【0134】
セルトラリンマレイン酸塩のフォームAについて、DSC分析を完了した。2つの吸熱性転移が示され、一方は約132℃で、もう一方は約165℃で示された(図15B参照)。
【0135】
セルトラリンマレイン酸塩のフォームAを2−プロパノール:エタノールおよび32:13のアセトニトリル:2−プロパノールから結晶化した。セルトラリンマレイン酸塩のフォームBを2−プロパノール:テトラヒドロフランおよびエタノールから結晶化した。セルトラリンマレイン酸塩のフォームCおよびDをアセトニトリルから結晶化した。
【0136】
セルトラリンHCl酢酸溶媒和物
セルトラリンHCl47.2mgを氷酢酸1.0mLに懸濁した。懸濁液を徐々に60℃に温め、固体を完全に溶解させた。次いで、その溶液を室温に冷却した。16時間後、白色の結晶物質が形成した。そこ固体を濾過によって回収し、一晩自然乾燥させた。その後の分析によって、その固体はセルトラリンHClの1:1酢酸溶媒和物であることが示された。
【0137】
セルトラリンHCl酢酸溶媒和物の熱重量分析(TGA)から、セルトラリンHClと比較して1モル当量の酢酸と一致する、約85℃での著しい質量損失(約14.6%)が示されている(図16A)。PXRDによって、セルトラリンHCl(図16B)と比較して酢酸の存在も示されている(図16B)。その回折図は、7.25、12.35、15.41、17.67、19.79、22.25、23.33、24.43、28.51、31.11、および32.83度の2θ角度を有するピークを含み、図16Bの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10以上のピークのうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを用いて、セルトラリンHCl酢酸溶媒和物を特徴付けることができる。
【0138】
セルトラリンHCl酢酸溶媒和物の示差走査熱量測定(DSC)は、約107、251、および286℃でいくつかの吸熱性転移を示す(図16C)。ラマン分光法も用いて、溶媒和物を分析し、いくつかのラマンシフトを検出した。図6Dは、約1591、1209、1044、872、738、671、461、および360での固有吸収(cm-1)を含むセルトラリンHCl酢酸溶媒和物のラマンスペクトルを図示する。ラマンスペクトルにおけるこれらの吸収およびその他の吸収のいずれか1つ、またはいずれかの組み合わせを用いて、セルトラリンHCl酢酸溶媒和物を特徴付けることができる。
【0139】
セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物
セルトラリン遊離塩基をトルエン0.5mLに溶解し、溶解後に酢酸エチル2mLを添加した。酢酸エチル2mL中の濃塩酸10μlを15分にわたって一滴ずつ添加した。透明なゲルが形成した。少量のマンデル酸を添加し、ゲルをボルテックスで攪拌し、一晩攪拌しておいた。24時間にわたり、ゲルは無くなり、白色の結晶性固体が形成した。その後の分析から、その固体はセルトラリンHClの酢酸エチル半溶媒和物であることが示された。
【0140】
セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物のTGAによって、約50〜100℃で測定可能な質量損失が示されている。これは、セルトラリンHClと比較して、1当量未満の酢酸エチルの損失(約6.1%)のために、半溶媒和物と一致する(図17A)。粉末X線回折によっても、セルトラリンHClとの明らかな違いが示されている。セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物の回折図は、試料が乾燥するにしたがって変化する。自然乾燥条件下にて、セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物を脱溶媒するのに数日必要である。図17Bは、30分未満自然乾燥させた後の、セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物の回折図を示す。図17Bは、5.27、5.91、7.55、8.07、10.87、11.91、15.37、16.03、20.63、および22.83度の2θ角を有するピークを含み、その図の2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、または10以上のピークのうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを用いて、セルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物を特徴付けることができる。
【0141】
この物質の示差走査熱量測定(DSC)から、約251℃での発熱性転移が示されている(図17C)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶化溶媒中でセルトラリンと有機又は無機酸とを反応させることにより形成されたセルトラリンの酸性塩であって、該酸性塩は約5μg/ml〜約10mg/mlの水溶解度を有するセルトラリンの酸性塩。
【請求項2】
酸が、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である請求項1の酸性塩。
【請求項3】
セルトラリンと酸とのモル比が約1:1である請求項1の酸性塩。
【請求項4】
セルトラリンと酸とのモル比が約2:1である請求項1の酸性塩。
【請求項5】
結晶である請求項1の酸性塩。
【請求項6】
(a)酸性塩は、以下の2θ角による換算で表されたピークを含む粉末X線回折パターンによって特徴付けられ、
(i)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.53,14.41及び17.69度にピークを含み、
(ii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.17,18.53及び21.69度にピークを含み、
(iii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.53,19.85及び22.77度にピークを含み、
(iv)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.53及び17.69度にピークを含み、
(v)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.41及び19.85度にピークを含み、
(vi)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.53度にピークを含み、
(vii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.41度にピークを含み、
(viii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.21,14.87及び16.05度にピークを含み、
(ix)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.51,21.05及び23.17度にピークを含み、
(x)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.87, 19.27及び23.17度にピークを含み、
(xi)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.21及び16.05度にピークを含み、
(xii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.51及び23.17度にピークを含み、
(xiii)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.87度にピークを含み、
(xiv)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.51度にピークを含み、
(xv)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、6.97, 17.91及び21.73度にピークを含み、
(xvi)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、16.07,21.13及び23.99度にピークを含み、
(xvii)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、6.97,19.61及び35.23度にピークを含み、
(xviii)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、6.97及び17.91度にピークを含み、
(xix)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、16.07及び21.73度にピークを含み、
(xx)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、6.97度にピークを含み、
(xxi)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であって、そのX線回折パターンは、21.73度にピークを含み、
(xxii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.59, 17.73及び20.01度にピークを含み、
(xxiii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.97, 23.41及び25.45度にピークを含み、
(xxiv)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.73, 15.89及び17.73度にピークを含み、
(xxv)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.59及び17.73度にピークを含み、
(xxvi)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.73及び23.41度にピークを含み、
(xxvii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.59度にピークを含み、
(xxviii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.73度にピークを含み、
(xxix)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.17, 15.89及び17.43度にピークを含み、
(xxx)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.63, 22.77及び24.23度にピークを含み、
(xxxi)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.89, 21.63及び25.53度にピークを含み、
(xxxii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは7.17及び13.77度にピークを含み、
(xxxiii)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.89及び21.63度にピークを含み、
(xxxiv)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.17度にピークを含み、
(xxxv)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.89度にピークを含み、
(xxxvi)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.89, 14.53及び15.63度にピークを含み、
(xxxvii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.47, 19.19及び22.09度にピークを含み、
(xxxviii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.89, 20.69及び28.63度にピークを含み、
(xxxix)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.89及び14.53度にピークを含み、
(xl)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.09及び23.99度にピークを含み、
(xli)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.89度にピークを含み、
(xlii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.53度にピークを含み、
(xliii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.83, 15.49及び20.49度にピークを含み、
(xliv)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.57, 17. 89及び22.07度にピークを含み、
(xlv)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.49, 15.49及び20.49度にピークを含み、
(xlvi)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.83及び20.49度にピークを含み、
(xlvii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.49及び23.95度にピークを含み、
(xlviii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.83度にピークを含み、
(xlix)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.49度にピークを含み、
(I)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.11及び23.15度にピークを含み、
(li)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.51, 19.03及び23.73度にピークを含み、
(lii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、19.03及び24.71度にピークを含み、
(liii)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.11度にピークを含み、
(liv)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であって、そのX線回折パターンは、23.15度にピークを含み、
(Iv)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.43, 12.65及び15.07度にピークを含み、
(Ivi)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.55, 19.75及び22.37 度にピークを含み、
(Ivii)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.43, 20.55及び23.33 度にピークを含み、
(Iviii)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、 7.43及び12.65度にピークを含み、
(lix)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.55及び15.07度にピークを含み、
(Ix)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.43度にピークを含み、
(Ixi)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは15.07度にピークを含み、
(Ixii)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.51, 9.93及び12.07度にピークを含み、
(Ixiii)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは16.09, 24.01及び28.49度にピークを含み、
(Ixiv)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.93, 16.09及び19.95度にピークを含み、
(Ixv)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.51及び12.07度にピークを含み、
(Ixvi)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.93及び16.09度にピークを含み、
(Ixvii)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.51度にピークを含み、
(Ixviii)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.93度にピークを含み、
(Ixix)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.69, 16.41及び18.73度にピークを含み、
(lxx)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.45, 24.63及び27.19度にピークを含み、
(Ixxi)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.55, 17.75及び22.75度にピークを含み、
(Ixxii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.69及び16.41度にピークを含み、
(Ixxiii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.73及び24.63度にピークを含み、
(Ixxiv)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.69 度にピークを含み、
(Ixxv)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.41度にピークを含み、
(Ixxvi)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.01, 15.93及び16.61度にピークを含み、
(Ixxvii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.81, 18.27及び20.59度にピークを含み、
(Ixxviii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.75, 22.43及び23.29度にピークを含み、
(Ixxix)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは15.93及び16.61度にピークを含み、
(Ixxx)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.75及び23.29度にピークを含み、
(Ixxxi)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.81度にピークを含み、
(Ixxxii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.61度にピークを含み、
(Ixxxiii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.69, 7.85及び12.33度にピークを含み、
(Ixxxiv)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.31, 19.67及び23.27度にピークを含み、
(xxxv)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.85, 12.33及び18.31度にピークを含み、
(Ixxxvi)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.69及び7.85度にピークを含み、
(Ixxxvii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.33及び18.31度にピークを含み、
(Ixxxviii)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.69度にピークを含み、
(Ixxxix)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.33度にピークを含み、
(xc)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.45, 8.85及び16.03度にピークを含み、
(xci)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.17, 18.61及び19.57度にピークを含み、
(xcii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.45, 22.29及び23.75度にピークを含み、
(xciii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.45及び8.85度にピークを含み、
(xciv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.03及び22.29度にピークを含み、
(xcv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは6.45度にピークを含み、
(xcvi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.03度にピークを含み、
(xcvii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.81, 12.33及び13.59度にピークを含み、
(xcviii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.37, 17.51及び18.57 度にピークを含み、
(xcix)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.27, 22.01及び24.25度にピークを含み、
(c)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.81及び12.33度にピークを含み、
(ci)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.37及び17.51度にピークを含み、
(cii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.81度にピークを含み、
(ciii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.37度にピークを含み、
(civ)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.89, 10.81及び15.59度にピークを含み、
(cv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.81, 17.55及び18.61度にピークを含み、
(cvi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.81, 16.27及び21.41度にピークを含み、
(cvii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.89及び10.81度にピークを含み、
(cviii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.59及び17.55度にピークを含み、
(cix)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.89度にピークを含み、
(cx)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.59度にピークを含み、
(cxi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.85, 12.21及び14.41度にピークを含み、
(cxii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.63, 16.23及び21.41度にピークを含み、
(cxiii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.53, 21.41及び24.23度にピークを含み、
(cxiv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.85及び14.41度にピークを含み、
(cxv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.23及び21.41度にピークを含み、
(cxvi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは7.85度にピークを含み、
(cxvii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.41度にピークを含み、
(cxviii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.85, 16.15及び19.19度にピークを含み、
(cxix)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.47, 20.73及び23.91度にピークを含み、
(cxx)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.95, 20.23及び20.73度にピークを含み、
(cxxi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.85及び15.47度にピークを含み、
(cxxii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.15及び19.19度にピークを含み、
(cxxiii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.85度にピークを含み、
(cxxiv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.47度にピークを含み、
(cxxv)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.94, 14.37及び16.17度にピークを含み、
(cxxvi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.10, 18.80及び21.35度にピークを含み、
(cxxvii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、23.49, 24.13及び25.09度にピークを含み、
(cxxviii)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.94及び14.37度にピークを含み、
(cxxix)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.17及び17.10度にピークを含み、
(cxxx)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.94度にピークを含み、
(cxxxi)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.37度にピークを含み、
(cxxxii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.79, 12.15及び14.95度にピークを含み、
(cxxxiii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは15.66, 16.24及び17.64度にピークを含み、
(cxxxiv)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.78, 19.97及び21.24度にピークを含み、
(cxxxv)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.79及び12.15度にピークを含み、
(cxxxvi)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.66及び16.24度にピークを含み、
(cxxxvii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.79度にピークを含み、
(cxxxviii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.15度にピークを含み、
(cxxxix)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.07, 6.83及び 10.69 度にピークを含み、
(cxl)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.63, 16.89及び19.63度にピークを含み、
(cxli)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、19.63, 24.29及び27.07度にピークを含み、
(cxlii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.07及び10.69度にピークを含み、
(cxliii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.63及び16.89度にピークを含み、
(cxliv)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.07度にピークを含み、
(cxlv)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.63度にピークを含み、
(cxlvi)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.35, 5.11及び18.21度にピークを含み、
(cxlvii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.59, 15.99及び22.15度にピークを含み、
(cxlviii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.35, 14.59及び22.15度にピークを含み、
(cxlix)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.35及び14.59度にピークを含み、
(cl)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.99及び18.21 度にピークを含み、
(cli)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.35度にピークを含み、
(clii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であって、そのX線回折パターンは、5.11度にピークを含み、
(cliii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.67, 14.73及び16.17度にピークを含み、
(cliv)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.75, 18.57及び22.33度にピークを含み、
(clv)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、13.45, 17.29及び18.57度にピークを含み、
(clvi)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.67及び14.73度にピークを含み、
(clvii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.17及び17.29度にピークを含み、
(clviii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.67度にピークを含み、
(clix)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.73度にピークを含み、
(clx)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、 15.21, 19.43及び20.67度にピークを含み、
(clxi)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.21, 16.73及び22.23度にピークを含み、
(clxii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.23, 23.85及び 26.97度にピークを含み、
(clxiii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.21及び19.43度にピークを含み、
(clxiv)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.21及び22.23度にピークを含み、
(clxv)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.21度にピークを含み、
(clxvi)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.73度にピークを含み、
(clxvii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.23, 16.25及び17.47度にピークを含み、
(clxviii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.25, 23.55及び25.31度にピークを含み、
(clxix)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.23, 19.53及び23.55度にピークを含み、
(clxx)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.23及び17.47度にピークを含み、
(clxxi)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.25及び23.55度にピークを含み、
(clxxii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.23度にピークを含み、
(clxxiii)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.47度にピークを含み、
(clxxiv)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.25, 12.87及び16.51度にピークを含み、
(clxxv)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.13, 15.69及び21.53度にピークを含み、
(clxxvi)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.25, 23.37及び24.47度にピークを含み、
(clxxvii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.25及び12.87度にピークを含み、
(clxxviii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.13及び15.69度にピークを含み、
(clxxix)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.25度にピークを含み、
(clxxx)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.63度にピークを含み、
(clxxxi)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.85, 12.59及び15.91度にピークを含み、
(clxxxii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.51, 24.11及び26.27度にピークを含み、
(clxxxiii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.85, 17.51及び24.11度にピークを含み、
(clxxxiv)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.85及び12.59度にピークを含み、
(clxxxv)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.91及び17.51度にピークを含み、
(clxxxvi)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、8.85度にピークを含み、
(clxxxvii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.59度にピークを含み、
(clxxxviii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.85, 12.49及び16.29 度にピークを含み、
(clxxxix)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.11, 22.23及び23.91度にピークを含み、
(cxc)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.85, 17.42及び19.03度にピークを含み、
(cxci)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.85及び16.29度にピークを含み、
(cxcii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.11及び12.49 度にピークを含み、
(cxciii)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.85度にピークを含み、
(cxciv)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.29度にピークを含み、
(cxcv)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.75, 10.83及び12.11度にピークを含み、
(cxcvi)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.15, 17.51及び22.79度にピークを含み、
(cxcvii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.63, 24.87及び25.91度にピークを含み、
(cxcviii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.75及び15.15度にピークを含み、
(cxcix)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.51及び22.79度にピークを含み、
(cc)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.75度にピークを含み、
(cci)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、17.51度にピークを含み、
(ccii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.23, 10.77及び16.53度にピークを含み、
(cciii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.43, 15.31及び17.47 度にピークを含み、
(cciv)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.91, 23.17及び23.85度にピークを含み、
(ccv)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.23及び10.77度にピークを含み、
(ccvi)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.91及び16.53度にピークを含み、
(ccvii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、7.23度にピークを含み、
(ccviii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.77度にピークを含み、
(ccix)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.43, 9.15及び16.79度にピークを含み、
(ccx)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.71, 18.73及び22.25度にピークを含み、
(ccxi)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、9.15, 12.25及び24.61度にピークを含み、
(ccxii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.43及び9.15度にピークを含み、
(ccxiii)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.25及び16.79度にピークを含み、
(ccxiv)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.43度にピークを含み、
(ccxv)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.79度にピークを含み、
(ccxvi)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.97, 12.25及び15.09度にピークを含み、
(ccxvii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.53, 17.25及び18.77度にピークを含み、
(ccxviii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、21.03, 22.59及び 26.75度にピークを含み、
(ccxix)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.97及び12.25度にピークを含み、
(ccxx)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.77及び22.59度にピークを含み、
(ccxxi)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、6.97度にピークを含み、
(ccxxii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、12.25度にピークを含み、
(ccxxiii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51, 12.46及び16.89度にピークを含み、
(ccxxiv)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.60, 22.33及び23.66度にピークを含み、
(ccxxv)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51, 20.60及び25.08度にピークを含み、
(ccxxvi)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51及び12.46度にピークを含み、
(ccxxvii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.89及び20.60度にピークを含み、
(ccxxviii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51度にピークを含み、
(ccxxix)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.89度にピークを含み、
(ccxxx)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51, 12.45及び14.27度にピークを含み、
(ccxxxi)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.27, 17.23及び20.57度にピークを含み、
(ccxxxii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、23.67, 25.09及び29.87度にピークを含み、
(ccxxxiii)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51及び12.45度にピークを含み、
(ccxxxiv)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.27及び20.57度にピークを含み、
(ccxxxv)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.51度にピークを含み、
(ccxxxvi)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.57度にピークを含み、
(ccxxxvii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.03, 13.63及び14.97度にピークを含み、
(ccxxxviii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.77, 18.41及び20.49度にピークを含み、
(ccxxxix)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.07, 22.89及び24.43度にピークを含み、
(ccxl)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.03及び13.63度にピークを含み、
(ccxli)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.97及び18.41度にピークを含み、
(ccxlii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、4.03度にピークを含み、
(ccxliii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.97度にピークを含み、
(ccxliv)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.45, 14.39及び16.21度にピークを含み、
(ccxlv)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.55, 22.77及び 26.39度にピークを含み、
(ccxlvi)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.21, 21.49及び23.17度にピークを含み、
(ccxlvii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.45及び14.39度にピークを含み、
(ccxlviii)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、16.21 及び 18.55 度にピークを含み、
(ccxlix)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.45度にピークを含み、
(ccl)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.39度にピークを含み、
(ccli)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.71, 10.33及び14.93度にピークを含み、
(cclii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.39, 20.45及び25.69度にピークを含み、
(ccliii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.71, 14.93及び18.39度にピークを含み、
(ccliv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.71及び10.33度にピークを含み、
(cclv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、14.93及び 18.39 度にピークを含み、
(cclvi)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、3.71度にピークを含み、
(cclvii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.33 度にピークを含み、
(cclviii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.65, 10.19及び10.85度にピークを含み、
(cclix)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.51, 20.25及び21.85度にピークを含み、
(cclx)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.65, 20.25及び25.59度にピークを含み、
(cclxi)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.65及び 10.19 度にピークを含み、
(cclxii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.85及び 15.97 度にピークを含み、
(cclxiii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、2.65度にピークを含み、
(cclxiv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、18.51度にピークを含み、
(cclxv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.07, 16.04及び20.34度にピークを含み、
(cclxvi)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.34, 23.40及び25.19度にピークを含み、
(cclxvii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.07, 22.34及び25.19 度にピークを含み、
(cclxviii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.07及び16.04度にピークを含み、
(cclxix)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.34及び23.40度にピークを含み、
(cclxx)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、10.07度にピークを含み、
(cclxxi)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、20.34 度にピークを含み、
(cclxxii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、5.57, 11.18及び15.23度にピークを含み、
(cclxxiii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.85, 17.19及び22.59度にピークを含み、
(cclxxiv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、1.18, 22.59及び25.22度にピークを含み、
(cclxxv)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、5.57及び11.18度にピークを含み、
(cclxxvi)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、15.85及び22.59度にピークを含み、
(cclxxvii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、11.18度にピークを含み、又は
(cclxxviii)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であって、そのX線回折パターンは、22.59度にピークを含み、
(b)酸性塩は、以下のDSCサーモグラムによって特徴付けられ、
(i)酸性塩は、セルトラリン安息香酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約133℃に吸熱転移を有しており、
(ii)酸性塩は、セルトラリン安息香酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約155℃に吸熱転移を有しており、
(iii)酸性塩は、セルトラリンHBr酸性塩であって、そのDSCサーモグラムは、約266℃に吸熱転移を有しており、
(iv)酸性塩は、セルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約96℃に吸熱転移を有しており、
(v)酸性塩は、セルトラリンエタンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約148℃に吸熱転移を有しており、
(vi)酸性塩は、セルトラリン乳酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約150 ℃に吸熱転移を有しており、
(vii)酸性塩は、セルトラリンベンゼンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約230℃に吸熱転移を有しており、
(viii)酸性塩は、セルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約265℃に吸熱転移を有しており、
(ix)酸性塩は、セルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、196℃に吸熱転移を有しており、
(x)酸性塩は、セルトラリンメタンスルホン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約201℃に吸熱転移を有しており、
(xi)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約76℃に吸熱転移を有しており、
(xii)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約131℃に吸熱転移を有しており、
(xiii)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約191℃に吸熱転移を有しており、
(xiv)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約127℃に吸熱転移を有しており、
(xv)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約170℃に吸熱転移を有しており、
(xvi)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約123℃に吸熱転移を有しており、
(xvii)酸性塩は、セルトラリンフマル酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約190℃に吸熱転移を有しており、
(xviii)酸性塩は、セルトラリンクエン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約75℃に吸熱転移を有しており、
(xix)酸性塩は、セルトラリンクエン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約157℃に吸熱転移を有しており、
(xx)酸性塩は、セルトラリンクエン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約103℃に吸熱転移を有しており、
(xxi)酸性塩は、セルトラリンクエン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約123℃に吸熱転移を有しており、
(xxii)酸性塩は、セルトラリンリン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約123℃に吸熱転移を有しており、
(xxiii)酸性塩は、セルトラリンリン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約247℃に吸熱転移を有しており、
(xxiv)酸性塩は、セルトラリンリン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約63℃に吸熱転移を有しており、
(xxv)酸性塩は、セルトラリンリン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約240℃に吸熱転移を有しており、
(xxvi)酸性塩は、セルトラリンコハク酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約146℃に吸熱転移を有しており、
(xxvii)酸性塩は、セルトラリンマロン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約165℃に吸熱転移を有しており、
(xxviii)酸性塩は、セルトラリンマロン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約182℃に吸熱転移を有しており、
(xxix)酸性塩は、セルトラリンマロン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約158℃に吸熱転移を有しており、
(xxx)酸性塩は、セルトラリンマロン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約166℃に吸熱転移を有しており、
(xxxi)酸性塩は、セルトラリンL−酒石酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約204 ℃に吸熱転移を有しており、
(xxxii)酸性塩は、セルトラリンL−酒石酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約165 ℃に吸熱転移を有しており、
(xxxiii) 酸性塩は、セルトラリンL−酒石酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約225 ℃に吸熱転移を有しており、
(xxxiv) 酸性塩は、セルトラリンマレイン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約132 ℃に吸熱転移を有しており、 又は
(xxxv)酸性塩は、セルトラリンマレイン酸塩であって、そのDSCサーモグラムは、約165℃に吸熱転移を有しており、
(c)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩であり、
(d)酸性塩はセルトラリンHBr酸性塩であり、
(e)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩であり、
(f)酸性塩はセルトラリン乳酸塩であり、
(g)酸性塩はセルトラリンベンゼンスルホン酸塩であり、
(h)酸性塩はセルトラリンp−トルエンスルホン酸塩であり、
(i)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩であり、
(j)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩であり、
(k)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩であり、
(1)酸性塩はセルトラリン硫酸塩であり、
(m)酸性塩はセルトラリンリン酸塩であり、
(n)酸性塩はセルトラリンコハク酸塩であり、
(o)酸性塩はセルトラリンマロン酸塩であり、
(p)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩であり、
(q)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩であり、
(r)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩フォームAであり、
(s)酸性塩はセルトラリン安息香酸塩フォームBであり、
(t)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩フォームAであり、
(u)酸性塩はセルトラリンエタンスルホン酸塩フォームBであり、
(v)酸性塩はセルトラリン乳酸塩フォームAであり、
(w)酸性塩はセルトラリン乳酸塩フォームBであり、
(x)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩フォームAであり、
(y)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩フォームBであり、
(z)酸性塩はセルトラリンメタンスルホン酸塩フォームCであり、
(aa)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームAであり、
(bb)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームBであり、
(cc)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームBであり、
(dd)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームBであり、
(ee)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームEであり、
(ff)酸性塩はセルトラリンフマル酸塩フォームFであり、
(gg)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩フォームAであり、
(hh)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩フォームBであり、
(ii)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩フォームCであり、
(jj)酸性塩はセルトラリンクエン酸塩フォームDであり、
(kk)酸性塩はセルトラリン硫酸塩フォームAであり、
(11)酸性塩はセルトラリン硫酸塩フォームBであり、
(mm)酸性塩はセルトラリン硫酸塩フォームCであり、
(nn)酸性塩はセルトラリンリン酸塩フォームAであり、
(oo)酸性塩はセルトラリンリン酸塩フォームBであり、
(pp)酸性塩はセルトラリンリン酸塩フォームCであり、
(qq)酸性塩はセルトラリンコハク塩フォームAであり、
(rr)酸性塩はセルトラリンコハク塩フォームBであり、
(ss)酸性塩はセルトラリンコハク塩フォームCであり、
(tt)酸性塩はセルトラリンマロン塩フォームAであり、
(uu)酸性塩はセルトラリンマロン塩フォームBであり、
(vv)酸性塩はセルトラリンマロン塩フォームCであり、
(ww)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸フォームAであり、
(xx)酸性塩はセルトラリンL−酒石酸塩フォームBであり、
(yy)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩フォームAであり、
(zz)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩フォームBであり、
(aaa)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩フォームCであり、又は
(bbb)酸性塩はセルトラリンマレイン酸塩フォームDである請求項1の酸性塩。
【請求項7】
セルトラリンのクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸を含む医薬組成物。
【請求項8】
さらに、医薬的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む請求項7の医薬組成物。
【請求項9】
(a)セルトラリンとクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸とを混合して混合物を形成し、
(b) 該混合物を、セルトラリンを塩化する条件に付してセルトラリン塩の結晶を形成し、及び
(c) 任意に該塩を単離することを含むセルトラリンの酸性塩の製造方法。
【請求項10】
セルトラリンを溶液中で酸に混合する請求項9の方法。
【請求項11】
混合物を、工程(b)で、溶媒を蒸発させる条件に付す請求項10の方法。
【請求項12】
工程(b)において、さらに溶液を加熱及び冷却する請求項11の方法。
【請求項13】
セルトラリンを固相で酸と混合する請求項9の方法。
【請求項14】
混合物が、工程(b)で、セルトラリンを塩化するために加熱された固体混合物である請求項9の方法。
【請求項15】
混合物を加熱する前に粉砕する請求項14の方法。
【請求項16】
(a)セルトラリンとクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸とを混合して混合物を形成し、及び
(b)セルトラリンの溶解性を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む医薬組成物での使用のためにセルトラリンの溶解性を調節する方法。
【請求項17】
(a)セルトラリンとクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸とを混合して混合物を形成し、及び
(b)セルトラリンの用量反応を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む医薬組成物での使用のためにセルトラリンの用量反応を調整する方法。
【請求項18】
被験者に治療的有効量のセルトラリンの酸性塩を投与することを含む感情障害の被験者を治療する方法。
【請求項19】
溶媒が酢酸であるセルトラリンHClの溶媒和物。
【請求項20】
セルトラリンHClと溶媒とのモル比が約1:1である請求項19の溶媒和物。
【請求項21】
セルトラリンHClと溶媒とのモル比が約2:1である請求項19の溶媒和物。
【請求項22】
溶媒和物の形態が、2θ角による換算で表されたピークを含む粉末X線回折パターンによって特徴付けられ、
(a)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、12.35, 17.67及び22.25度にピークを含み、
(b) 該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、15.41, 19.79及び28.51度にピークを含み、
(c)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、17.67, 23.33及び24.43度にピークを含み、
(d)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、15.41, 31.11及び32.83度にピークを含み、
(e)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、12.35及び23.33度にピークを含み、
(f)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、15.41及び 17.67度にピークを含み、
(g)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、22.25及び24.43度にピークを含み、
(h)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、7.25度にピークを含み、
(i)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、12.35度にピークを含み、又は
(j)該形態はセルトラリンHCl酢酸溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、23.33度にピークを含む請求項19の溶媒和物。
【請求項23】
(a)セルトラリンHClの酢酸溶媒和物、又は
(b)セルトラリンHClの酢酸エチル溶媒和物を含む医薬組成物。
【請求項24】
さらに医薬的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む請求項23の医薬組成物。
【請求項25】
溶媒が酢酸エチルであるセルトラリンHClの半溶媒和物。
【請求項26】
溶媒和物の形態が、2θ角による換算で表されたピークを含む粉末X線回折パターンによって特徴付けられ、
(a)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、5.27, 11.91及び15.37度にピークを含み、
(b)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、10.87, 15.37及び22.83度にピークを含み、
(c)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、5.91, 7.55及び20.63度にピークを含み、
(d)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、5.27, 15.37及び16.03度にピークを含み、
(e)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、5.27及び15.37度にピークを含み、
(f)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、10.87及び11.91度にピークを含み、
(g)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、20.63及び22.83度にピークを含み、
(h)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、5.27度にピークを含み、
(i)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、15.37度にピークを含み、又は
(j)該形態はセルトラリンHCl酢酸エチル半溶媒和物であって、そのX線回折パターンは、11.91度にピークを含む請求項25の溶媒和物。
【請求項27】
(a)セルトラリンHClを氷酢酸と混合して混合物を形成し、
(b)該混合物を加熱及び冷却して溶解し、及び
(c)形成された結晶を採取することを含むセルトラリンHClの酢酸溶媒和物の製造方法。
【請求項28】
(a)セルトラリンを濃塩酸及び酢酸エチルと混合して混合物を形成し、
(b)任意にマンデル酸を混合物に添加し、及び
(c)形成された結晶を採取することを含むセルトラリンHClの酢酸エチル半溶媒和物の製造方法。
【請求項29】
ヒト被験者を含む治療が必要な哺乳動物に、治療的有効量のセルトラリンの酸性塩又は溶媒和物を投与することを含む精神病、早漏、薬物依存、月経前不快気分障害又は肥満の治療方法。
【請求項30】
拒食症、衝動障害、爪かみ、月経前症候群、統合失調症型の精神病性障害、炎症性疾患、機能亢進性免疫系障害及び薬物依存の疾患又は症状の1以上を患う被験者に、セルトラリンの酸性塩又は溶媒和物の有効量を投与することを含む、これらの疾患又は症状の治療方法。
【請求項31】
精神的な抑うつ被験者に、セルトラチンの酸性塩又は溶媒和物の有効量を投与することを含む、精神の抑うつの治療方法。
【請求項32】
セルトラリンのクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸塩を含む医薬品。
【請求項33】
さらに、医薬的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む請求項32の医薬品。
【請求項34】
(a)セルトラリンとクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸とを混合して混合物を形成し、及び
(b)セルトラリンの溶解性を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む医薬品での使用のためにセルトラリンの溶解度を調整する方法。
【請求項35】
(a)セルトラリンとクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、L−酒石酸、HBr、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、乳酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸とを混合して混合物を形成し、及び
(b)セルトラリンの用量反応を調節するために、セルトラリンを酸で塩化することを含む医薬品での使用のためにセルトラリンの用量反応を調整する方法。
【請求項36】
(a)セルトラリンHClの酢酸溶媒和物、又は
(b)セルトラリンHClの酢酸エチル溶媒和物を含む医薬品。
【請求項37】
さらに、医薬的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む請求項36の医薬品。



【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図8I】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図13F】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【公表番号】特表2007−502329(P2007−502329A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533309(P2006−533309)
【出願日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/016086
【国際公開番号】WO2005/000786
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(505036065)トランスフォーム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (16)
【氏名又は名称原語表記】TRANSFORM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】