説明

セルライト及びセルライトに付随する非審美的な外観の低減用の薬剤を含む組成物、及び当該組成物を含む製剤

【課題】本発明は、セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の低減することを目的とする。
【解決手段】本発明は、セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の低減のための薬剤を含む相乗組成物であって、共役リノール酸(CLA)、グレープシード抽出物、β-グルカン、有機カルシウム及び松樹皮の乾燥抽出物を、当該マトリクスの相補的相乗薬剤とともに含む組成物を提供することによる。本発明は、このような組成物の使用及び当該組成物を含む製剤にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルライト、及び関連する障害を治療するための相乗的組成物及びかかる組成物を用いる製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
今日までに、正確には自己免疫症候群ではないと考えられているセルライトは、セルライトを取り除く際の困難性を説明するいくつかの態様を示すことが認められている。女性における脂肪組織沈着の存在が、DNAによりコントロールされており、そしてこれらの沈着は、伝統的なダイエット法によっては取り除くことはできず、また排出液体の摂取(ingestion of draining liquid)を通して除去できない。生体に外部から作用する方法が生体の内部に生じるセルライト現象を低減するためには、細胞内に含まれる脂肪分子が、その保護膜を残すことが必要となる(つまり脂肪細胞)。 内部で生じるこのプロセスのため、当該保護膜を破壊し、脂肪粒子を取り除くことが必要とされており、これらの粒子は適切な排出経路を通して浸透圧により除去されるか、またはクリーム及び活性油(activated oil)を用いて行われる特定のマッサージの機械的作用により、除去される。
【0003】
セルライトは、医学の観点では重篤な状態ではないが、女性の間では、最も一般的でありかつ耐え難い美容上の不満を表す。セルライトは、内分泌代謝の微小循環系の機能不全として分類される生理的条件である。セルライトは、皮膚のくぼみ、膨大、及び変形、つまり「皮膚の起伏(ripple)」により特徴付けられており、これは特徴的な外観を与える。セルライトは、この障害の一般的な用語であるが、臨床用語においては、結合組織の線維症(Edematous Fibrosclerotic Panniculopathy)、ジノイド・ハイドロリポジストロフィー(gynoid hydrolipodystrophy)又は単に脂肪異栄養症(lipodystrophy)などの名称を用いることがより正確である。
【0004】
セルライトは、初潮後すぐの若い女性において、大腿部及び臀部に現れ、そして時間経過と共に悪化し続ける。セルライト形成のプロセスは以下の4段階に分けることができる:
1−細動脈毛細血管前の括約筋の変化が、血管透過性の変化をもたらし、そして毛細血管の拡張が浮腫をもたらす
2-浮腫が代謝変化を引き起こし、これが網状叢過形成(reticular plexus hyperplasia)及び肥大をもたらし、毛細血管周囲(pericapillarity)形成及び脂肪細胞の沈着をもたらし、そして間質の粘度を増加させる
3-脂肪細胞群の周囲にコラーゲン繊維が組織化し、微小の瘤を形成する
4-最終的に、微小瘤が統合して、大きな瘤を形成し、そして皮膚硬化をもたらす。
【0005】
セルライトを引き起こす多くの要因、そしてセルライトを悪化させる他の要因が存在しする。いくつかの要因が強調されるべきであり、例えば肥満及び過体重、ホルモン摂取、通常の代謝プロセス及び微小循環に干渉する解剖学的変化、栄養不足、及び代謝疾患である。
【0006】
多くのセルライト治療が存在するが、これらは専門家によって特別のセンターにおいてのみ適用されうる多くのプロセスを含んでいる。
【0007】
美容の観点から、重要な武器は、マッサージそのものである。セルライトに対するマッサージは単独で、微小循環を刺激することができ、代謝変化を促進し、そして少なくともセルライトの発達を迅速かつ容易に予防するための助けとなる。マッサージ治療そのものは、組織の浮腫を低下させるが、その効果は、細胞レベルにおいても観察される可能性がある。なぜなら線維芽細胞及びケラチノサイト活性を刺激し、そして脂肪細胞活性を低下するからである。
【0008】
化粧品において、及びサプリメントにおいて用いられる活性成分は、その技術的特徴に依存して実質的に同じであるが、一般的にこれは、同じ治療群に属する。そのうち、本発明者らは、血流を増加させる薬剤、脂肪新生を低下させる薬剤、及び脂肪分解を促進する薬剤、皮膚及び皮下組織の通常の構造を修復する薬剤、及びフリーラジカルの形成を予防又は除去する薬剤を列挙することができる。
【0009】
欧州特許出願EP1214048は、脂肪沈着及びセルライトの治療及び予防のための共役リノール酸(CLA)の使用、及びこれらの障害を治療するためのCLAを含む組成物を開示する。
【0010】
米国特許出願US 20010041708は、10-トランス,12-シス-CLAを含む組成物を適用することによりセルライトを治療する方法を開示する。
【0011】
国際特許出願WO 03/006009は、CLA、イミダゾール又はトリアゾール抗菌剤及びビヒクルを含むセルライトの治療用の組成物に関する。
【0012】
欧州特許出願EP 1663267は、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)、ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo biloa)のダイマー性のフラボノイド類、及びセンテラ・アシアチカ(Centella asiatica)由来のトリテルペン類を含む、セルライト治療用の経口医薬組成物及び美容組成物に関する。
【発明の概要】
【0013】
本発明はセルライト、及びセルライトに関連する非審美的症状の治療において高い有効性を有する相乗組成物に関する。
【0014】
本発明の第一の対象は、セルライト及びセルライトに伴う非審美的外観を低減するための薬剤を含む組成物であって、以下の:
a)共役リノール酸(CLA)、グレープシード抽出物、β-グルカン、有機カルシウム及び松樹皮の乾燥抽出物により構成されるベースマトリックス;
b)リボフラビン、葉酸、ビタミンD3、ビオチン、硫酸銅、グルコサミン硫酸及びカメリア・シネシス(Cammellia sinesis)の乾燥抽出物(純度95%)から選ばれるマトリクスの相補的相乗薬剤
を含む組成物である。
【0015】
好ましい実施態様では、上記マトリクスは、共役リノール酸(純度80%)、標準化グレープシード抽出物、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)(純度95%)、サッカロマイシス・セルビシエのβグルカン(純度85%)、植物由来でかつ高い生物利用能を有する有機カルシウム(リソサムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)及び松樹皮(パイヌス・マッソニアナ(Pinus massoninana))の乾燥抽出物(純度95%)を含む。
【0016】
上記マトリクスと、上記相補的薬剤の組み合わせ作用を通してのみ、各治療サイクル(90日)における本物の結果(実際のセルライトの1又は複数の程度を低下する)を得ることが可能になる。本発明の組成物は、相乗的であり、そしてその効果は、その個々の成分から予期される効果よりもずっと高い。
【0017】
各マトリクス成分の貢献は以下の通りである:
共役リノール酸
共役リノール酸(CLA)は、多くの生物学的性質を有し、例えば脂質代謝に対する効果、並びに体及び乳の組成に対する効果を含む。
【0018】
共役リノール酸(CLA)は、リノール酸の位置及び幾何異性体からなる群を記載するために用いられる総称である。これらの化合物は、自然界において、反芻動物の腸において、水素付加及び細菌異性化により製造することができるか、又はリノール酸のアルカリ異性化により化学的に製造することができる。
【0019】
実際、CLAの存在は、動物試験において化学薬剤により誘導される癌のリスクを低減させることに関連した。さらに、CLAは、総コレステロール及びLDL-コレステロールを低下させることにより、並びに脂肪沈着を低減し、そして赤身体重を増加させることにより体組成に影響することにより抗アテローム性質を有するように思われる。食品においてみられる濃度と同等の濃度でCLAの抗血栓症性質を示唆する証拠も存在する。CLAの様々な効果は、血漿輸送に対して、そして脂質代謝、脂質過酸化、及びプロスタグランジン生合成についての作用により媒介されるように思われる。
【0020】
共役リノール酸は、2つの主要な作用部位を有するように思われる:脂肪細胞(又は含脂肪細胞)(当該細胞は脂肪を貯蔵する)及び骨格筋細胞(ここで脂肪はエネルギー産生に用いられる)である。
【0021】
研究室試験及び臨床試験に基づき、共役リノール酸は、4通りの方法で脂肪体重を低減することにより作用する:
脂肪細胞における脂肪分解速度を増加させる
分解メカニズム速度を増加させる
食事後に貯蔵される脂肪の量を低下させる
脂肪細胞の合計数を低下させる。
まとめると、これらのメカニズムは、脂肪脂肪の数と大きさの両方を低下させ、そうして脂肪体重を低減する。
【0022】
グレープシードの乾燥抽出物(ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)
乾燥グレープシード抽出物(純度95%)を、治療目的に用いた。当該抽出物は、ポリシアニジン類、アントシアニジン類及びロイコアントシアニジン類(カテキン及びエピカテキン誘導体)に富んでおり、これらはフラボノイドファミリーの両メンバーである。ビチス・ビニフェラの作用は、アンジオテンシンIからIIに変換する酵素を阻害することにより血圧低下を促進し、これは慢性血管機能不全の改善を導くという事実のため生じており、これらは、関連する症状(知覚障害及び疼痛)の改善、及び血管不全に関連する審美的要因の客観的な改善により証拠づけられている。ビチス・ビニフェラは、血小板凝集も低下させ、そしてフリーラジカルのスカベンジング作用のため、特にスーパーオキシド及びヒドロキシルラジカルを補足し、そうして脂質過酸化を阻害することにより、強力な抗酸化作用を発揮する。これらの抗酸化性質は、抗炎症効果及び抗プロテアーゼ能力を増強し、弾性線維を抑制し、そうして内皮細胞の膜を保護する。脂質代謝に関して、抗酸化能力は、高密度リポタンパク質(HDL)血漿濃度を増加させ、総コレステロール及び低密度リポタンパク質(LDL)を低下させる。ビチス・ビニフェラは、抗貧血作用、アルカリ化作用、石灰化(mineralizing)作用、利尿作用、下剤作用、抗炎症作用及び鎮痛作用を有する。
【0023】
その推奨される適応症は、深い傷からの回復、乾燥肌の保護、及び皮膚線条の予防、慢性静脈機能不全の改善、毛細血管の脆弱性の改善、高血圧の改善などである。
【0024】
β-グルカン
化学的に、β-グルカンは、約1400回の繰り返しユニット、この場合グルコース又はグルコピラノース、密閉構造又は6個の炭素を伴う環、により形成される長い分子-ポリマー-である。単離された場合、熱水中に溶解性の糖であり、透明な溶液を形成し;ほかの分子と相互作用する場合、β−グルカンが、懸濁粒子を形成する。βグルカンは、低い濃度でも、最大で50%血液グルコースレベルを低減することができる。β−グルカンは、ビール酵母の細胞壁から抽出された免疫刺激物質である。β−グルカンは、感染に対する防御に寄与する白血球細胞、例えばマクロファージ、顆粒球、及び単球を活性化し、そして変性組織の修復において役立つ。なぜなら、β−グルカンは、当該再生プロセスを刺激するからである。β-グルカンは、免疫系の調節作用をトリガーし、T及びBリンパ球及びマクロファージ活性を増加させ、ウイルス、細菌、真菌、粒子及び腫瘍細胞感染に対する自然防御を高める多糖類である。
【0025】
植物起源の有機カルシウム(リソサムニウム種(Lithothamnium spp.))
植物起源のカルシウムであり、以下の利点:
・ミネラルの天然ソース
・100%植物由来
・ラクトースフリー
・わずかな香り
・固有の多孔性構造
・ほかのカルシウムソースに比べた場合の優れた感覚刺激性
を有する。
【0026】
有機カルシウムのこの形態は、70超のミネラルを含み、カルシウムに加えて以下の:マグネシウム、リン、硫黄、鉄、ホウ素、フッ素、セレン、コバルト、銅、亜鉛、ナトリウム、モリブデン、ヨウ素、マンガン及びニッケルを含む。
【0027】
松樹皮の抽出物
松樹皮は、高い含量のOPC(オリゴマー・プロアンソシアニジン(oligomeric proanthocyanidins))を有する。OPCは、高い抗酸化力を有し、非毒性であり、非変異原性、非発癌性であり、そして副作用は報告されていない。松樹皮の抗酸化能力は、OPCに由来し、ビタミンCの20倍の抗酸化力、そしてビタミンEの50倍の抗酸化力を有する。OPCは、フリーラジカルを中和する抗酸化剤と認められており、OPCは次に、変性疾患及び心臓血管の疾患、目疾患、早期老化において主要な役割を有する。
【0028】
いくつかの研究により、OPCが、毛細血管、動脈及び静脈を強くするのを助けてることが確認されており、死活問題についての多くの臨床適用を可能にしている。OPCは、明らかに血管壁を安定化し、炎症を低減し、そして一般的にコラーゲン及びエラスチンを含む組織をサポートする。毛細血管を強くすること、そして毛細血管浸透性を低減することにより、OPCは、静脈機能不全に付随する疼痛及び浮腫を回復することがある。OPCは、損傷を受け、そしてその流れにおいて機能不全を引き起こす血管及びリンパ管を強化することにより、浮腫の消失を促進する。OPCは、皮膚コラーゲン及びエラスチンを保護し、そして増加させる。
【0029】
より好ましい実施態様では、本発明の組成物のマトリクスは、5〜50%の共役リノール酸(純度80%)、0.5〜5%標準化グレープシード抽出物、ビチス・ビニフェラ(純度95%)、0.2〜2%のサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cervisiae)純度85%)、高い生体利用能を有する3〜30%植物起源の有機カルシウム(リソサムニウム種由来のカルシウム)(純度32%)、そして0.2〜3%松樹皮(Pinus massoniana)の乾燥抽出物を含む。
【0030】
本発明の第二の目的は、セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の治療のための製剤の製造における本発明の組成物の使用である。
【0031】
本発明の第三の目的は、セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の治療のための製剤であって、本発明の組成物を、適切なビヒクル及び賦形剤と共に含む製剤である。
【0032】
典型的に、本発明の製剤は、ソフトゼラチンカプセル、ハードゼラチンカプセル、経口溶液用の小袋(sachet)、マッサージクリーム及びマッサージオイルの形態で示される。
【0033】
好ましくは、本発明の製剤は、100〜2500mgの共役リノール酸(純度80%)、10〜1000mgの標準化グレープシードの抽出物、ビチス・ビニフェラ(純度95%)、1〜1000mgのβ-グルカンサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cervisiae(純度85%)、50〜1250mgの高い生物利用能の植物起源の有機カルシウム(リソフサムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)及び2.5〜500mgの松樹皮の乾燥抽出物(Pinus massoniana)(純度95%)を含む。
【0034】
より好ましくは、本発明の製剤は、250〜1500mgの共役リノール酸(純度80%)、25〜250mgの標準化グレープシードの抽出物、ビチス・ビニフェラ(純度95%)、2.5〜50mgのサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cervisiae)のβ-グルカン(純度85%)、100〜750mgの高い生物利用能の植物起源の有機カルシウム(リソフサムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)及び5〜250mgの松樹皮の乾燥抽出物(Pinus massoniana)(純度95%)を含む。
【0035】
本発明の第4の態様は、液体充填システム、ヨーグルト、乳飲料及びフルーツジュースを用いたハードゼラチンカプセルの製造における本発明の組成物の使用である。
【0036】
製剤
本発明の製剤は、製品の主要成分、特にマトリクス成分の組み合わせ作用を可能にする。
【0037】
本発明の製剤の適用は、セルライトの問題に対して、包括的なアプローチを可能にし、また、セルライトの治療に平行して生じるスリム化作用も有する。
【0038】
製剤は、上に言及されるように様々な形態で存在し、例えば以下のものである。
・食品サプリメント、ソフトゼラチンカプセル
・食品サプリメント、水に溶解させるための溶解性粉末の小袋
・抗セルライト及びスリム化クリーム-化粧品、罹患領域に適用するためのクリームのチューブ
・化粧品、罹患部位にクリームの後に適用されるマッサージオイルのチューブ
【0039】
ソフトゼラチンカプセル製剤は、選択できる唯一のものではなく、容易に摂取される最も慣用的なものであり、そして各使用者の治療に高い割合で使用されている。なぜなら特に、ソフトゼラチンカプセルは、最も生体適合な形態でCLAを投与することを可能にするからである。
【0040】
本発明の組成物は、液体充填システム、ヨーグルト及び乳飲料及びフルーツジュース及び他の飲料と共にハードゼラチンカプセル組成物中に含められても良い。
【実施例】
【0041】
以下の表が、本発明の製剤のいくつかの例を記載する:
実施例1
【表1】

【0042】
実施例2
【表2】

【0043】
実施例3
【表3】

【0044】
実施例4
マッサージクリーム(1日あたり1,2回)
活性化合物:
共役リノール酸0.5%、グレープシードの標準化抽出物、ビチス・ビニフェラ0.5%、サッカロマイシス・セルビシエのβ-グルカン0.3%、高い生物利用能を有する植物起源の有機カルシウム、AcquaminTG(商標)(リソサムニウム種由来のカルシウム)0.5%、松(パイヌス マッソニアーナ、樹皮の乾燥抽出物)0.5%。
【表4】

【0045】
使用
本発明の組成物は、当該集合の単一成分の別々の投与から得られる効果の合計から達成される効果よりもずっと高いセルライト及び関連する非審美的現象の低下を可能にする。これは当該成分間の相乗的効果のためであることが理解される。本発明の組成物は、好ましくは一日2回の用量で主食の際に摂取される。本発明の組成物は、適切な経口投与の形態で剤形されてもよいし、そして医薬技術において広く認められる慣用技術、例えばRemington's Pharmaceutical Handbook、Mack Publishing Co. NY, USAに記載される技術に従って、適切な溶媒賦形剤及びその使用の際に適切な他の共製剤物質(co-formulants)を用いて調製されるであろう。
【0046】
本発明の全ての製剤は、様々な段階におけるセルライトを治療する。
【0047】
セルライトは、技術的にいくつかの審美的段階に従って分類される。
・ステージ0 立位において、大腿部及び臀部の皮膚がなめらかな表面を有する。つまみ試験を行った際に、でこぼこが存在しない。
・ステージI 立位において、なめらかな皮膚であるが、つまみ試験は膨大及び窪みを示す。
・ステージII 横になった際になめらかな皮膚であるが、立位において変形及び膨大が存在する。この段階は、35/40歳超の女性においてかなり一般的である。
・ステージIII 立位又は横臥位のいずれにかかわらず変形又は膨大の状態が観察される。閉経後の女性及び肥満女性において一般的である。
【0048】
臨床適用実験において、本発明の製剤は、以下の:
・セルライト現象の強度を、3ヶ月の治療コースにおいて少なくとも1段階、さらには2段階低下する
・全身脂肪体重を低下させ、そして下半身(脇腹、臀部及び足)並びに腕及び腹部もスリム化する
・大腿部の直径を低減し、そして表皮を調節する
・皮膚の調節と弾力化
を可能にすることが結論づけられた。
【0049】
一回目の治療後にセルライトを低減する目的を達した対象は、望むならば、別の完全なサイクルを必要とする重度のセルライト強度の場合、当該治療を完全に繰り返すことができる。第一サイクルの治療後進歩が得られたならば、本発明の製剤の1又は複数のタイプを用いる可能性があり、以下の:
・カプセル+ドレーニング剤
・カプセル+マッサージクリーム+マッサージオイル
・カプセル
・ドレーニング剤治療+マッサージクリーム+マッサージオイル
を必要とする。
【0050】
【表5】

【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観を低減するための薬剤を含む組成物であって、当該組成物が以下の:
a) 共役リノール酸(CLA)、グレープシードの抽出物、β-グルカン、有機カルシウム及び松樹皮の乾燥抽出物を含むベースマトリクス;及び
b) 上記マトリクスの追加相乗薬剤であって、リボフラビン、葉酸、ビタミンD3、ビオチン、硫酸銅、グルコサミン硫酸及びカメリア・シネンシス(Camellia sinensis)の乾燥抽出物(純度95%)
を含んでなることを特徴とする、前記組成物。
【請求項2】
前記マトリクスが、共役リノール酸(純度80%)、標準化グレープ抽出物、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)(純度95%)、サッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のβ-グルカン(純度85%)、高い生物利用能を有する植物起源有機カルシウム(リソタムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)及び松樹皮(パイヌス・マッソニアナ(Pinus massoniana)の乾燥抽出物(純度95%)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記マトリクスが、5〜50%の共役リノール酸(純度80%)、0.5%〜5%標準化グレープシードの抽出物、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)(純度95%)、0.2〜2%のサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)(純度85%)のβ-グルカン、3〜30%の高い生物利用能を有する植物由来の有機カルシウム(リソタムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)及び0.2〜3%松樹皮(パイヌス・マッソニアナ(Pinus massoniana)の乾燥抽出物を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の治療用の製剤であって、当該製剤が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物を、適切なビヒクル及び賦形剤を伴って含むことを特徴とする、前記製剤。
【請求項5】
前記製剤が、ソフトゼラチンカプセル、ハードゼラチンカプセル、経口溶液用の小袋、マッサージクリーム及びマッサージオイルの形態で存在することを特徴とする、請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
前記製剤が、100〜2500mgの共役リノール酸(純度80%)、10〜1000mgの標準化グレープシードの抽出物、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)(純度95%)、1〜1000mgのサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のβグルカン(純度85%)、50〜1250mgの高い生物利用能を有する植物起源の有機カルシウム(リソタムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)、及び2.5〜500mgの松樹皮(パイヌス・マッソニアナ(Pinus massoniana))(純度95%)の乾燥抽出物を含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の製剤。
【請求項7】
前記製剤が、250〜1500mgの共役リノール酸(純度80%)、25〜250mgの標準化グレープ抽出物、ビチス・ビニフェラ(Vitis vinifera)(純度95%)、2.5〜50mgのサッカロマイシス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のβ−グルカン(純度85%)、100〜750mgの高い生物利用能を有する植物起源の有機カルシウム(リソタムニウム種(Lithothamnium spp.)由来のカルシウム)(純度32%)、及び5〜250mgの松樹皮の乾燥抽出物(パイヌス・マッソニアナ(Pinus massoniana)(純度95%)を含むことを特徴とする、請求項6に記載の製剤。
【請求項8】
前記組成物が、セルライト及びセルライトに付随する非審美的外観の治療のための製剤の製造において、そして液体充填システム、ヨーグルト、乳飲料及びフルーツジュースを伴うハードゼラチンカプセルの製造において用いられることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物の使用。

【公開番号】特開2010−106022(P2010−106022A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−248196(P2009−248196)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(509299112)
【Fターム(参考)】