説明

セルロースアシレートフィルム、その製造方法、光学補償フィルム、偏光板、及び液晶表示装置

【課題】レターデーション値が高くかつフィルム面内での光学的な均一性に優れ、かつカールが小さく加工適性に優れたセルロースアシレートフィルム及びその製造方法、上記特性に優れたセルロースアシレートフィルムを支持体とする光学補償フィルム及び偏光板、並びに上記偏光板を用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有するセルロースアシレートフィルムであって、各々の添加剤について、該セルロースアシレートフィルムのバンドまたはドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすセルロースアシレートフィルムを使用する。
0.25<エア面表面の添加剤存在量/支持体面表面の添加剤存在量<4


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有するセルロースアシレートフィルムであって、
各々の添加剤について、該セルロースアシレートフィルムのバンドまたはドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.25<エア面表面の添加剤存在量/支持体面表面の添加剤存在量<4
【請求項2】
少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有するセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムのバンドまたはドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、全ての添加剤の存在量を合計した全添加剤存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.5<エア面表面の全添加剤存在量/支持体面表面の全添加剤存在量<1.75
【請求項3】
ソルベントキャスト法によりバンド上に流延するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
セルロースアシレート100質量部に対して、分子量が300以上であるレターデーション上昇剤として安息香酸フェニルエステルを0.01質量部以上20質量部以下含むセルロースアシレート溶液を流延する工程、及び
剥ぎ取り前乾燥の前半において10秒以上90秒以下の時間、実質的に無風で乾燥する工程を含むことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
レターデーション上昇剤について、該セルロースアシレートフィルムのバンド面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.25<エア面表面のレターデーション上昇剤存在量/支持体面表面のレターデーション上昇剤存在量<4
【請求項5】
請求項3に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
各々の添加剤について、該セルロースアシレートフィルムのバンド面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.25<エア面表面の添加剤存在量/支持体面表面の添加剤存在量<4
【請求項6】
請求項3に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
該セルロースアシレートフィルムのバンド面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、全ての添加剤の存在量を合計した全添加剤存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.5<エア面表面の全添加剤存在量/支持体面表面の全添加剤存在量<1.75
【請求項7】
ソルベントキャスト法によりドラム上に流延するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
セルロースアシレート100質量部に対して、分子量が300以上である添加剤を0.1質量部以上30質量部以下含むセルロースアシレート溶液を流延する工程、及び
剥ぎ取り前乾燥の前半において1秒以上10秒以下の時間、実質的に無風で乾燥する工程を含むことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
各々の添加剤について、該セルロースアシレートフィルムのドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.25<エア面表面の添加剤存在量/支持体面表面の添加剤存在量<4
【請求項9】
請求項7に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
該セルロースアシレートフィルムのドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、全ての添加剤の存在量を合計した全添加剤存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.5<エア面表面の全添加剤存在量/支持体面表面の全添加剤存在量<1.75
【請求項10】
ソルベントキャスト法によりバンド上に流延するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
セルロースアシレート100質量部に対して、分子量が300以上である添加剤を0.1質量部以上30質量部以下含むセルロースアシレート溶液を流延する工程、及び
剥ぎ取り前乾燥の前半において10秒以上90秒以下の時間、実質的に無風で乾燥する工程を含むことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
各々の添加剤について、該セルロースアシレートフィルムのドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.25<エア面表面の添加剤存在量/支持体面表面の添加剤存在量<4
【請求項12】
請求項10に記載の製造方法により製造されたセルロースアシレートフィルムであって、
該セルロースアシレートフィルムが、少なくとも1種類の分子量が300以上である添加剤をセルロースアシレート100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下含有し、
該セルロースアシレートフィルムのドラム面に接していた側の支持体面表面と、空気側であったエア面表面とで、全ての添加剤の存在量を合計した全添加剤存在量の比が下記式を満たすことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。
0.5<エア面表面の全添加剤存在量/支持体面表面の全添加剤存在量<1.75
【請求項13】
添加剤の少なくとも1つがレターデーション低下剤であることを特徴とする請求項1、2、8、9、11及び12のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルム。
【請求項14】
請求項1、2、4、5、6、8、9、11及び12のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムの上に、液晶性分子から形成された光学異方性層が設けられていることを特徴とする光学補償フィルム。
【請求項15】
透明保護膜、偏光膜、透明支持体、及び液晶性分子から形成された光学異方性層が、この順に積層されている偏光板であって、
該透明支持体が、請求項1、2、4、5、6、8、9、11及び12のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする偏光板。
【請求項16】
液晶セル及びその両側に配置された2枚の偏光板からなる液晶表示装置であって、
該2枚の偏光板のうち少なくとも1枚の偏光板が請求項15に記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項17】
液晶セルが、TNモード、ベンド配向モードまたは垂直配向モードの液晶セルであることを特徴とする請求項16に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−96023(P2006−96023A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60414(P2005−60414)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】