説明

セレンおよび/または亜鉛共存下でのアロニア種抽出物を含む免疫刺激組成物

本発明は、少なくとも約10μg/mgの量のアロニア抽出物と、約0.0001μg/mg〜約2.0μg/mgの量のセレンの組み合わせを含む組成物に関する。当該組成物は、さらに追加の微量栄養素として亜鉛を含んでもよい。当該組成物は、医薬または栄養補助食品組成物として処方されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫刺激剤に関し、そして、特に免疫機構を刺激するためのアロニア抽出物およびセレンを含む組成物並びに、当該アロニア抽出物およびセレンを含む医薬組成物または栄養補助食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
アロニア(チョコベリー)は、バラ科植物種に属する落葉低木である。アロニア属中には、例えば、アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)(ブラック チョコベリー)、アロニア・アルブティフォリア(Aronia arbutifolia)(レッド チョコベリー)および、アロニア・プルニフォリア(Aronia x prunifolia)(パープル チョコベリー)の数種および交雑種が知られている。アロニア果実は、小さなナシ状果でありそして、果汁は苦味を有することが知られ、高含量のビタミンCおよび他の抗酸化物質を有することが知られている。
【0003】
アロニアはそれらの強い果実色のため、飲料および他の食品用の着色剤として使用されており、例えば、US-P-6,703,056、WO 2005/058052、およびWO 2006/138419に開示されている。これに加えて、アロニア果実は、それらの抗酸化性質により、興味を持たれてきた。例えば、アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)は、高含量のフェノール化合物、特にアントシアニン類を有することが知られており、それは、主に、果肉および種子の紫外線保護のために、当該ベリーの果皮に存在する。これらのアントシアニン類は、アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)に並外れた抗酸化力を付与する。化合物または抽出物の酸化ストレスに対処する能力を示すパラメーターは、酸素ラジカル吸収能またはORACである。アロニアは高いORAC値を示し、そしてそれゆえ、機能性食品または栄養補助食品として使用されまたは添加される。例えば、US 2007-0020358は、栄養補助用成分としてアロニアを含んでもよいスポーツ飲料濃縮物を開示する。抗酸化物としてアロニア抽出物を含んでいる機能性甘味料組成物が、WO 2007/061900に開示されており、そしてWO 2007/076857は、抗酸化物質の源として使用されるアロニアを含んでいるチューイングガム組成物を示している。
【0004】
さらにまた、アロニアまたは化合物は、医薬組成物または栄養補助食品組成物および栄養補助食品の製造のために使用されてもよいことが先行技術から知られている。例えば、DE 10 2004 029 887 A1は、アロニア果実の皮を含んでいる搾りかすを基とする栄養補助食品は、高いラジカル防御因子を持つことが述べられていることを開示する。DE 10 2004 052 882 A1は、果実および豆科植物濃縮物の特定の選択に基づく栄養補助食品であって、特にアロニア果実ジュース濃縮物を含む栄養補助食品を教示する。前記栄養補助食品は免疫機構を増強することが記載されており、ここで、成分の組み合わせは、相乗的に当該成分の効果に影響を及ぼすことが記載されている。
【0005】
WO 2001/015553は、アロニア果実抽出物を含んでいる栄養補助食品が、シクロオキシゲナーゼによって媒介される炎症を阻害するために使用されてもよいことを教示する。すなわちアロニア抽出物は、COX-2活性をCOX-1活性より優先的に阻害するため、抗炎症活性を持つことが開示されている。
【0006】
DE 10 2005 046 474 A1は、細菌性、真菌性および/または炎症性疾患/症状の予防上および治療上の処置のために、アロニア種の果皮の抽出物を使用することを教示する。達成される効果は、前記抽出物の抗細菌および抗真菌性効果に起因される。当該抽出物の免疫機構についての直接的な影響は、開示されていない。
【0007】
それに加えて、WO 2002/005827は脳癌の治療のための薬剤の製造のためアロニア抽出物の使用を教示し、さらに、アロニア由来の一またはそれ以上のフラボノイド類および微量栄養素であるセレンおよび亜鉛を含んでいる癌の治療のための栄養補助食品組成物を開示する。
【0008】
微量栄養素は、例えば、酵素の補因子として、複数の代謝過程に必要とされ、かつ関係し、そして、そのため食品中の重要な成分である。従って、そして先行技術によって教示されたように、微量栄養素は、様々な種類の食品、例えば、ある生理学上の機能を獲得または改善するための機能性食品に添加してもよい。
【0009】
免疫機構に関しては、微量栄養素であるセレンおよび亜鉛は、他の生理学上の機能に加えて、免疫状態に影響を与える。セレンは、好中球、マクロファージ、NK細胞、Tリンパ球および他のいくつかの免疫機構の適切な活性のために、必要とされることが知られており、人体に対してセレンの不十分な供給は、免疫機構の疲弊を招きうる。亜鉛は、酵素、たんぱく質および転移因子にとって重要なイオンとなることが知られており、そのため免疫反応を含む、身体の多くの機能に関係している。
【0010】
上で既に示したように、アロニア抽出物と少なくとも一以上の微量栄養素の組み合わせは、特にセレンおよび/または亜鉛については、先行技術から知られている。しかしながら、これは、しばしば、「偶然の組み合わせ」であると思われる。例えば、WO 2005/058052およびWO 2006/138419は、着色剤としてのアロニアの使用を教示する一方で、亜鉛およびセレンは、これらの参照において教示されている食品の安定混合物中に含められる。他の事例において、先行技術に教示されている、セレンおよび/または亜鉛とアロニア抽出物の組み合わせは、当該製品の目的の単なる結果であると考えられるであろう。例えば、US 2007-0020358に開示されているスポーツ飲料は、アロニアの高いORAC値のためのその使用を教示する一方で、セレンおよび亜鉛は微量栄養素として添加される。従って、これらの構成要素は、先行技術において、これらの構成要素の相互作用を生じさせるある効果を獲得するために、組み合わされたものとして教示されていない。特に、先行技術はアロニア抽出物とセレンまたは/および亜鉛との選択的組み合わせのため、改善された免疫刺激効果を持っている組成物が得られうることを示唆していないと思われる。
【0011】
たとえさまざまな種類の免疫刺激剤が知られていたとしても、特に、ヒトの免疫機構は、現代生活の増大する環境ストレスのために、恒常的にさまざまな種類のストレスに曝されているため、改善された免疫刺激剤の継続的必要性が存在している。しばしば、天然由来のまたは生物由来の剤は、合成医薬製品よりも好まれる。なぜなら、一方では、それらはしばしば、患者または消費者からより受け入れられやすく、またより費用効果のある方法で製造されることもあり、特に、植物抽出物がそれ自体使用されてもよい場合、化学合成および、または有効化合物の精製が不要だからである。
【0012】
そのため、上から明らかなように、改善された免疫刺激効果を持っている物質または組成物の必要性は存在する。
【発明の概要】
【0013】
本発明に導いた広範な研究過程において、発明者らは、特定の微量栄養素、すなわちセレン単独あるいは亜鉛との組み合わせが、アロニア抽出物の有用な効果にとって有利な効果を持つことを見出してきた。驚くべきことに、特定量のセレンまたは、セレンおよび亜鉛を添加されたアロニア抽出物は、単に天然のアロニア抽出物を含む組成物と比較してはるかに、マクロファージ活性が増加することを、見出してきた。増加したマクロファージ活性は、本組成物を、炎症性疾患または症状、細菌感染、真菌感染、ウィルス感染、寄生虫感染の治療について特にふさわしいものとする。
【0014】
従って、上記問題は、少なくとも約10μg/mgのアロニア抽出物および約0.0001μg/mg〜約2.0μg/mgのセレンを含む組成物を提供することにより解決される。この文脈において、本発明によると、当該アロニア抽出物にセレンが添加されることが理解されるであろう。言い換えると、セレンまたはセレンと亜鉛の組み合わせの量は、アロニア抽出物の生来の変動範囲を超える。
【0015】
ある実施態様によると、本組成物は、好ましくは約0.0001mg/mg〜約0.5mg/mg濃度の、さらに追加の亜鉛を含む。
【0016】
他の実施態様によると、本組成物は、少なくとも一つの医薬としてまたは栄養補助食品として許容できる賦形剤またはその混合物をさらに含む。
【0017】
さらに他の実施態様によると、本組成物は、医薬好ましくは、口腔投与のため、例えば、経口、頬側、舌下、粘膜、または、局所投与のために設計された医薬品組成物として剤形される。
【0018】
さらに他の実施態様によると、本組成物は、栄養補助食品(nutraceutical)または補助的栄養補助食品(supplementary nutraceutical)の組成物として、好ましくは、溶解または懸濁形態の活性成分を含む飲用の溶液または懸濁液形態として、または、固形投与形態、例えば、錠剤、カプセル、糖衣錠の形態として剤形されるか、あるいは、健康補助食品として日常食品に添加される。
【0019】
さらなる実施態様によると、本発明についての本組成物は、医薬の製造のためのものであり、好ましくは、炎症性疾患または症状、細菌感染、真菌感染、ウィルス感染、寄生虫感染およびこれらの組み合わせの処置のためのものである。炎症性疾患または症状は、好ましくは自己免疫疾患、炎症性腸疾患、多発性硬化症、硬皮症および移植片対宿主病に関わる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1および図2は、マウス白血病単球マクロファージ細胞株(mouse leukaemic monocyte macrophage cell line)RAW264.7のマクロファージのマクロファージ活性についてのアロニア抽出物の最適濃度の評価を示す。約40μg/mlより上の濃度は、マクロファージ活性を減少することが理解される。
【図2】図1および図2は、マウス白血病単球マクロファージ細胞株(mouse leukaemic monocyte macrophage cell line)RAW264.7のマクロファージのマクロファージ活性についてのアロニア抽出物の最適濃度の評価を示す。約40μg/mlより上の濃度は、マクロファージ活性を減少することが理解される。
【図3】図3は、細胞株RAW264.7のマクロファージを使用したセレンの免疫刺激活性を示す。約8μg/mlより上の濃度は、マクロファージ活性を減少することが理解される。
【図4】図4は、細胞株RAW264.7のマクロファージの活性を用いて、添加されたセレンの濃度から独立した、本発明にかかる組成物の免疫刺激効果を示している。当該組成物は、4.875μg/mlの濃度のアロニア抽出物を含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、アロニア抽出物と微量栄養素であるセレンとの組み合わせを含む組成物を開示する。当該組成物は、また、さらなる微量栄養素として亜鉛を含んでもよく、そして免疫機構を刺激するように設計されまたは使用される。
【0022】
本発明によると、当該アロニア抽出物は、医薬として、および栄養補助食品として許容できる一つのアロニア種または、さまざまな医薬として、または栄養補助食品として許容できるアロニア種の混合物から得られる。使用されうるアロニア種として、アロニア・メラノカルパ(A. melanocarpa)、アロニア・アルブティフォリア(A. arbutifolia)および、アロニア・プルニフォリア(A. x prunifolia)が挙げられるが、これらに、限定されない。本発明の、好ましい実施態様によると、アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)が使用される。
【0023】
アロニア抽出物は、果実すべてまたは果実の一部から得られてもよい。例えば、抽出物は、果実の搾りかすを基に製造されてもよい。アロニア抽出物は、当業者によって知られているどのような適切な方法によって取得されてもよい。抽出物は、生果実または乾燥果実または果汁に基づいてもよい。もし所望するのであれば、一またはそれ以上の特定の活性化合物が、選択的に抽出物中に濃縮されてもよい。アロニア抽出物は、当業者の一般的な知識で、取得されてもよい。アロニア抽出物製造のための適切な方法は、たとえば、DE102004029887およびDE102005046474に開示されている。しかしながら、植物抽出物のそれぞれの製法は、原則的に本発明に適切なアロニア抽出物を取得するために、一般的知識に従って変更されてもよい。植物材料を単離するための一般的な抽出方法は、例えば、FR2892933およびLjubuncic P .et al. (J. Ethnopharmacol., Oct 3, 101(1-3) (2005),153-61)に開示されている。
【0024】
アロニア抽出物は、出発材料として果実全体を使用し製造されてもよい。果実は、30℃〜50℃、好ましくは40℃の水で洗浄され、その後、部分的または完全に細胞を破砕するために、例えば、イヌリナーゼ(inulinase)、好ましくはフルクトザイム(fructozyme)で酵素的に処理される。適切な酵素と反応条件は、当業者に周知である。圧縮後取得された残渣は、亜硫酸カリウム水溶液(約10〜30 w/v)で1〜3時間、室温(約21〜24℃)にて抽出された。抽出物は、ペクチン分解酵素、例えば、ペクチネックス(pectinex)またはペクチノール(pectinol)で、約3〜4のpH、好ましくはpH3にて0.5〜2時間処理される。その後、約40〜58℃、好ましくは、45〜50℃の温度で、アロニア抽出物は、真空下、蒸留して、約30〜40w/wの残留含水量を有するアロニア抽出物を得た。
代わりに、当該アロニア抽出物は、エタノール抽出により製造されまたは、乾燥抽出物として製造されてもよい。
【0025】
本発明の組成物は、少なくとも約10μg/mg〜約990μg/mg、好ましくは、約20μg/mg〜約950μg/mgの濃度のアロニア抽出物を含む。さらに好ましくは、約40μg/mg〜約900μg/mgである。さらに好ましくは、約50μg/mg〜約800μg/mgの範囲の濃度である。さらに好ましくは、約60μg/mg〜約800μg/mgの濃度である。もっとも好ましくは、アロニア抽出物が約80μg/mg〜約800μg/mgの範囲に濃縮されている。
【0026】
好ましい実施態様では、本発明の液体組成物が約10μg/mg〜約200μg/mg、より好ましくは、約60μg/mg〜約150μg/mg、そしてもっとも好ましくは、約80μg/mgの濃度のアロニア抽出物を含む。
【0027】
他の好ましい実施態様では、本発明の固体または乾燥組成物が約100μg/mg〜約990μg/mg、より好ましくは、約300μg/mg〜約800μg/mgであり、さらにより好ましくは、約400μg/mg〜約700μg/mg、そしてもっとも好ましくは、約600μg/mgの濃度のアロニア抽出物を含む。
【0028】
上で得られた値は、本発明の組成物中のアロニア抽出物の最終濃度、すなわち、当該抽出物が、患者またはそれを必要とする被験者に投与される濃度を意味することを意図している。
【0029】
本発明によると、組成物はまた、微量栄養素であるセレンを含む。一つの実施態様によると、組成物は、アロニア抽出物および微量栄養素であるセレンと亜鉛との組み合わせを含む。本明細書で使用されるように、微量栄養素を含めることは、アロニア抽出物に元から存在したであろう微量栄養素に加えて、追加量の微量栄養素が添加されたことを意味することを意図している。アロニア抽出物、特にアロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)種由来のものは、生来量の4mg/kgの亜鉛および約20μg/kgのセレンを含むであろう。これらの生来量は、果実の指定および生育条件に応じて変化するかもしれないことが認識されるであろう。
【0030】
認定研究所において最近行われた分析は、そのようなアロニア抽出物中において、とりわけ以下の金属類の含量を明らかにした(値の正確さは±20%)。
【表1】

【0031】
微量栄養素類であるセレンまたはセレンと亜鉛は、例えば、これに限定はされないが、無機塩類、例えば、塩化物、硫酸塩などとして、有機塩および他の生体が利用可能な形態、例えば、アミノ酸キレート、またはそれらの組み合わせとして供給されてもよい。本明細書で使用されるように、用語「セレン」および「亜鉛」は、それぞれセレンおよび亜鉛を含んでいるあらゆる化合物、例えば、前記微量栄養素の塩、複合体または他の形態、さらにセレンまたは亜鉛の元素を含むことが意図されている。セレンおよび亜鉛の許容できる形態は、当業者に周知である。前記微量栄養素の所定の濃度または濃度範囲の場合、セレンまたはセレンイオンの濃度、および亜鉛または亜鉛イオンの濃度をそれぞれ示すことを意図されている。
【0032】
例えば、それに本発明は限定されないが、セレンは、セレノメチオニン、セレン元素、塩化セレンなどのさまざまなセレンの塩、およびセレン酵母、または、それらの組み合わせとして供給されてもよい。本発明の、好ましい実施態様によると、セレンは、セレン酵母または亜セレン酸ナトリウム/セレン酸ナトリウムとして供給される。
【0033】
例えば、それに本発明は限定されないが、亜鉛は、酢酸亜鉛、アスコルビン酸亜鉛、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛、アミノ酸キレート亜鉛、またはそれらの組み合わせとして供給されてもよい。本発明の、好ましい実施態様によると、亜鉛は塩化亜鉛として供給される。
【0034】
本発明の組成物は、液状または、乾燥/固形状態、例えば、凍結乾燥状態で供給されてもよい。本発明の、好ましい実施態様によると、本組成物は、無菌状態で提供される。
【0035】
本発明に至るための広範な研究の間、アロニア抽出物をおよび追加的に添加されたセレンまたは追加的に添加されたセレンおよび亜鉛を含む組成物は、本発明の組成物の単一化合物と比較して、増強された免疫刺激効果を持つことが、驚くべきことに明らかになった。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、本発明の組成物の有益な免疫刺激効果は、アロニア抽出物中に含まれている化合物の複雑な混合物と、追加的に添加されたセレンとの相乗効果に基づくと考えられる。
【0036】
特に、本発明の組成物は、マクロファージ活性の増加について示されてきた。マクロファージは、ウィルス感染した細胞、寄生虫および腫瘍細胞の破壊に関与する、先天性免疫機構に属する。マクロファージは、成熟した単球であり、そして白血球に属する。マクロファージは、侵入する微生物、原虫、壊死組織片、異物さえ、傷ついた、死んだおよび老化した細胞と同様に、貪食および消化する。
【0037】
本発明の組成物は結果的に、免疫機構を刺激するために使用することができる。特に、本発明の組成物は、免疫機構の活性の低下に基づくか、または免疫機構を刺激することにより予防若しくは治療されうるさまざまな疾患または症状の治療のための医薬の製造のために使用されてもよく、または免疫機構の刺激によって、予防されまたは治療されるであろう。特に、マクロファージ活性の低下に基づくか、またはマクロファージ活性を増強することによって予防されまたは治療されうる疾患または症状が、治療または予防されてもよい。
【0038】
本発明中において治療は、予防上のまたは治療上の処置を意味することを意図し、ここで当該治療上の処置は、対症療法的または根治的な処置であってもよい。
【0039】
本発明の組成物は、免疫刺激活性によって特徴づけられているため、当該組成物はまた、免疫機構を刺激することで、有益な影響を及ぼす疾患の治療の間において、免疫補強剤治療のために設計された医薬の製造のためにも使用されてよい。さらに、本発明の組成物は、また、免疫機構を補助するための栄養補助食品の製造のために使用されてもよい。
【0040】
本発明の一つの実施態様によると、組成物は、炎症性疾患または症状、微生物感染、真菌感染、ウィルス感染、寄生虫感染、およびそれらの組み合わせの治療のために設計される。
【0041】
特に、組成物は、敗血症性ショック、血行動態ショック、敗血症症候群、後天的虚血性再灌流障害、炎症性腸疾患、移植片対宿主疾患、マラリア、マイコバクテリア感染、髄膜炎、乾癬、うっ血性心疾患、線維症疾患、悪液質、移植拒絶反応、癌例えば皮膚、T細胞リンパ腫、血管新生に関する疾患、自己免疫疾患、皮膚炎症性疾患、目の炎症性疾患、炎症性腸疾患例えば、クローン病および大腸炎、骨関節炎およびリウマチ様関節炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、成人スティル病、ぶどう膜炎、ウェゲナー肉芽腫症、ベーチェット病、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、結膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、坐骨神経痛、複合性局所疼痛症候群、放射線障害、過酸素症肺胞性傷害、歯周疾患、ヒト免疫不全ウィルス、非インスリン依存型糖尿病、全身性エリテマトーデス、緑内障、特発性肺線維症、気管支肺異形成症、網膜症、強皮症、骨粗しょう症、腎虚血、心筋梗塞、脳卒中、脳虚血、腎炎、肝炎、糸球体腎症、原因不明の線維化性胞隔炎、乾癬、移植拒絶反応、アトピー性皮膚炎、血管炎、アレルギー、季節性アレルギー鼻炎、可逆性気道閉塞、成人呼吸促迫症候群、喘息、慢性閉塞性肺疾患および/または気管支炎を含むが、これらに限定されないあらゆる障害または疾患の、緩和または改善のために使用されてもよい。
【0042】
細菌性または微生物感染の例は、グラム陽性またはグラム陰性細菌のあらゆる感染を含む。本組成物によって治療または予防されうる微生物感染の病理学上の状態は、これらに限定されないが、例えば、慢性上部呼吸器疾患、創傷感染症、骨髄炎、心内膜炎、皮膚微生物性感染症、気管支喘息、慢性副鼻腔炎、嚢胞性線維症または尋常性ざ瘡などの状態を含む。
【0043】
真菌感染の例は、例えばブラストミセス症、コクシジオイデス症、クリプトコッカス症、ヒストプラスマ症、スポロトリクム症、クロモブラストミセス症、ロボ真菌症、皮膚糸状菌症、皮膚真菌症、爪真菌症、砂毛症、足菌腫、フザリウム症、癜風、白癬性毛瘡、体部白癬、陰股部白癬、黄癬、黒癬、足癬、褐色糸状菌症、リノスポリジウム症、アスペルギルス症、真菌性角膜炎、カンジダ症を含む。
【0044】
治療されるウィルス感染は、これらに限定されないが、レンチウィルス、例えば、ヒト免疫不全ウィルス1および2型(HIV)、ヒトT細胞リンパ球好性ウィルス1および2型(HTLV-IおよびHTLV-II)、サル免疫不全ウィルス(SIV)、ウマ伝染性貧血ウィルス(EIAV)、ウシ免疫不全ウィルス(BIV)、ネコ免疫不全ウィルス(FIV)、ヤギ関節炎脳炎ウィルス(CAEV)、マエディウィルス(VMV)、およびモロニーマウス白血病ウィルス(MMLV)を含んでいるウィルスによって引き起こされうる。このようなウィルス感染は、また、A型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、E型肝炎ウィルス、G型肝炎ウィルス、ヒト泡沫ウィルス、またはヒトヘルペスウィルス(例えば、1型単純ヘルペスウィルス、2型単純ヘルペスウィルス、3型単純ヘルペスウィルス(また、水痘−帯状ヘルペスウィルスとしても知られる)、4型単純ヘルペスウィルス(また、エプスタイン−バーウィルスまたはEBVとしても知られる)、5型単純ヘルペスウィルス、7型単純ヘルペスウィルス)によっても引き起こされうる。このようなウィルス感染は、インフルエンザウィルス(A、BまたはC型)、ヒトパラインフルエンザウィルス、呼吸器合胞体ウィルス、天然痘ウィルス(痘瘡ウィルス)、サル痘ウィルス、ワクシニアウィルス、ヒトパピローマウィルス、ヒトパレコウィルス2、流行性耳下腺炎ウィルス、麻疹ウィルス、風疹ウィルス、セムリキ森林ウィルス、西ナイルウィルス、コロラドマダニ熱ウィルス、口蹄疫ウィルス、エボラウィルス、マールブルグウィルス、ポリオーマウィルス、TTウィルス、ラッサウィルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウィルス、水胞性口内炎ウィルス、ロタウィルス、水痘ウィルス、パルボウィルス、サイトメガロウィルス、脳炎ウィルス、アデノウィルス、エコーウィルス、ライノウィルス、フィロウィルス、コキサキーウィルス、コロナウィルス(例えば、SARS関連コロナウィルス)、デングウィルス、黄熱病ウィルス、ハンタウィルス、局所出血熱ウィルス、軟属腫ウィルス、ポリオウィルス、狂犬病ウィルスなどによって引き起こされうる。
【0045】
寄生虫感染の例は、これに限定されないが、マラリアを含む。寄生虫感染は、生物例えば、原虫、蠕虫、および外寄生生物によって引き起こされうる。
【0046】
本発明によると、セレンは、アロニア抽出物を含んでいる組成物に微量栄養素として添加される。セレンは、上で述べたような一またはそれ以上の適当な形で添加される。
【0047】
本発明に至るための広範な研究の間に、アロニア抽出物に添加されたセレンの有益な効果、すなわち、免疫刺激効果は、添加されたセレンの濃度に依存することが、驚くべきことに見出された。
【0048】
本発明によると、セレンは、終濃度約0.0001μg/mg〜約2.0μg/mgで組成物に添加される。好ましくは、セレンは、約0.0005μg/mg〜約1.0μg/mgの範囲で組成物に添加されてもよい。さらにより好ましくは、約0.001μg/mg〜約0.5μg/mgである。さらにより好ましくは、約0.001μg/mg〜約0.25μg/mgの濃度範囲である。さらにより好ましくは、約0.001μg/mg〜約0.2μg/mgの濃度範囲である。もっとも好ましくは、約0.0012μg/mg〜約0.1μg/mgの間の濃度である。
【0049】
好ましい実施態様によると、本発明の液体組成物は、約0.0001μg/mg〜約0.01μg/mg、さらに好ましくは、約0.0005μg/mg〜約0.005μg/mg、もっとも好ましくは、約0.0008μg/mg〜0.003μg/mg、そしてさらにもっとも好ましくは、約0.0012μg/mgの濃度のセレンを含む。
【0050】
他の好ましい実施態様によると、本発明の固体のまたは乾燥組成物は、約0.001μg/mg〜約0.5μg/mg、さらに好ましくは、0.005μg/mg〜0.01μg/mg、もっとも好ましくは、約0.003μg/mg〜約0.02μg/mg、そしてさらにもっとも好ましくは約0.01μg/mgの濃度のセレンを含む。
【0051】
上記値は、本発明の組成物中の添加されたセレンの終濃度、すなわち、添加されたセレンが患者またはこれを必要とする被験者に投与される濃度を意味することが意図されている。
【0052】
本発明の組成物に添加されたセレンの終濃度は、セレンの一日必要量の観点から選択されてもよい。従って、例えば、予定された投与方法、および一日あたり与えられる組成物の量/用量、および対象といった要因が、考慮されてもよい。そのような考慮は、当業者の一般的な知識内である。
【0053】
本発明の好ましい実施態様によると、亜鉛は、上で述べたような一またはそれ以上の適当な形態において、アロニア抽出物およびセレンを含んでいる組成物に添加されて、本発明の組成物を処方してもよい。
【0054】
亜鉛は、本発明の組成物に、約0.0001mg/mg〜約0.5mg/mgの濃度で添加されてもよい。好ましくは、亜鉛は、約0.0005mg/mg〜0.1mg/mgの範囲で組成物に添加されてもよい。さらに好ましくは、約0.001mg/mg〜約0.08mg/mgである。さらに好ましくは、約0.0015mg/mg〜約0.006mg/mgの濃度範囲である。さらに好ましくは、0.002mg/mg〜0.04mg/mgの濃度範囲である。
【0055】
上記値は、本発明の組成物中に添加された亜鉛の終濃度、すなわち、添加された亜鉛が、患者またはこれを必要とする被験者に投与される濃度を意味することが意図されている。
【0056】
本発明の組成物に添加された亜鉛の終濃度は、また、亜鉛の一日必要量の観点から、選択されてもよい。従って、例えば、予定された投与方法、および一日あたり被験者に与えられる組成物の量/用量および対象といった要因が、考慮されてもよい。そのような考慮は、当業者の一般的な知識内である。
【0057】
セレンおよび亜鉛が、本発明の組成物に添加される濃度に関しては、それぞれの微量栄養素は、上記濃度または濃度範囲で添加されてもよい。
【0058】
本発明の組成物は、それ自体、例えば、液体または固体形態で投与されてもよく、または医薬組成物、または栄養補助食品組成物として処方されてもよい。
【0059】
前記医薬組成物または栄養補助食品組成物は、本発明の組成物を活性成分として、そして少なくとも一つの医薬として/栄養補助食品として許容しうる賦形剤または医薬として/栄養補助食品として許容しうる賦形剤の混合物を含む。最終剤形の製造のために必要とされうる適当な賦形剤は、これらに限定されないが、希釈剤、担体、錠剤崩壊剤、結合剤、滑剤、潤滑剤、コーティング剤、それらに準じるまたはそれらの混合物を含む。本発明の医薬または栄養補助食品組成物は、当業者に周知の方法によって、随意に他の活性化合物と組み合わされた活性成分を、一またはそれ以上の適当な賦形剤と混合することで製造されてもよい。好ましくは、医薬または栄養補助食品組成物は、無菌条件のもと製造される。
【0060】
本発明の医薬組成物または栄養補助食品組成物は、前記医薬的に許容される賦形剤を約1質量%〜99質量%、好ましくは、約10質量%〜95質量%、そしてもっとも好ましくは、約20質量%〜75質量%含んでもよい。
【0061】
一またはそれ以上の適当な賦形剤およびそれらのそれぞれの量の選択は、当業者の一般的知識の範囲である。当該賦形剤は、意図された投与経路に関して選択してもよい。
【0062】
本発明の医薬または栄養補助食品組成物は、ヒトおよび/または動物に投与されるように、さまざまの方法において処方されてもよい。本発明の医薬または栄養補助食品組成物は、液状、すなわち、例えば、溶解、分散、エマルジョンおよびゲルの形態、または、固体形態で処方されてもよい。医薬組成物同様に栄養補助食品組成物も即時放出および/または持続放出のために設計されてもよい。従って、本発明の組成物のデポー形態も本発明の範囲内である。
【0063】
本発明の一つの好ましい実施態様によると、組成物は、医薬組成物として剤形される。前記医薬組成物は、本発明による治療有効量の組成物と一緒に、一またはそれ以上の医薬的に許容された賦形剤を含む。本発明の組成物の治療有効量は、それらを必要とする患者または被験者に投与したとき、免疫刺激効果を及ぼしうる量である。特に、前記有効量は、マクロファージ活性を増加することができる。
【0064】
例として、それに本発明は限定されないが、本発明の医薬組成物は、口腔投与用、例えば、経口、頬側、舌下、または粘膜投与、または局所投与用に剤形されてもよい。
【0065】
本発明の医薬組成物の好ましい実施態様によると、前記医薬組成物は、口腔投与のために設計される。このような医薬組成物は、溶解または懸濁状態の活性成分を含む飲用の溶液または懸濁液として、または固体投与形態、例えば、錠剤、カプセル、糖衣錠、散剤、顆粒剤として設計されてもよい。
【0066】
本発明の医薬組成物の他の好ましい実施態様によると、前記医薬組成物は、局所投与のために設計される。局所投与は、例えば、本発明を次の物に限定するものではないが、軟膏、クリーム、ローション、溶液およびエリキシル剤の形態で達成されてもよい。
【0067】
それ以上に、本発明の組成物の作用は個人の免疫機構の刺激に基づいているため、前記組成物は、特に、マクロファージ活性の増加による免疫機構の刺激のために設計された栄養補助食品組成物の製造に使用されてもよい。それゆえ、そして本発明の、他の好ましい実施態様に従って、組成物は栄養補助食品組成物として処方される。
【0068】
本明細書に使用されるように、栄養補助食品組成物は、食品または食品補助食品としてみなされてもよい組成物を意味することが意図されており、そしてそれは、個人の免疫機構を刺激することで、健康、健康利益を提供するためのおよび、疾患および感染を予防することを助けるための食事を改善するために、使用される。
【0069】
本発明の医薬または栄養補助食品組成物は、本発明の有効量の組成物と一緒に、一つのまたはそれ以上の医薬的にまたは栄養補助食品的に許容された賦形剤を含む。本発明の組成物の有効量は、それを必要とする被験者に投与されたときに、免疫刺激効果を及ぼすことができる量である。
【0070】
例として、それに本発明は限定されないが、本発明の栄養補助食品組成物は、経口投与用、例えば、経口、頬側、舌下、または粘膜投与用に処方されてもよい。
【0071】
本発明の栄養補助食品組成物の好ましい実施態様によると、前記栄養補助食品組成物は、経口投与のために設計される。経口投与のための栄養補助食品は、溶解または懸濁状態の活性成分を含む飲用の溶液または懸濁液として、または、固形投与形態、例えば、錠剤、カプセル、糖衣錠として設計されてもよい。
【0072】
本発明の栄養補助食品組成物は、日常食品に対する栄養補助食品として添加されるために処方されてもよい。たとえば、栄養補助食品組成物は、飲料、シリアルなどに添加されてもよい。
【0073】
投与される量は、被験者の年齢、体重および他の個人の状態を鑑みて、治療される被験者に応じて評価されるであろう。
【0074】
本発明は、ただの例示のための、そして本発明の範囲を限定することを意図されない特定の実施例により記載される。さまざまな修飾および変更は、添付された特許請求の範囲中に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、成されることができる。
【実施例】
【0075】
アロニア抽出物の製造
新鮮凍結アロニア果実(チョコベリー)を、アロニア抽出物(植物の学名:アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa))の製造のために使用した。水性の圧搾果汁を濃縮して、8〜10対1の比の果実と圧搾果実濃度を得た。
【0076】
アロニア抽出物、および微量栄養素を伴うアロニア抽出物のマクロファージ活性における効果
細胞:細胞株(RAW 264.7、マウスマクロファージ)は、ATCC(America Type Culture Collection and cultivated as recommended)から購入し、推奨通りに培養した。
化学発光分析:ルシゲニン(lucigenin)(Sigma Chemicals Co.)を、2×10-3濃度で、ハンクス平衝塩溶液(HBSS;(Gibco Co.))に溶解した。この保存溶液を、使用前に、HBSS中にさらに希釈した。1mlの細胞(5×106cell/ml)を、アロニア抽出物およびアロニア抽出物と亜セレン酸ナトリウム(各成分および組み合わせについての用量的キネティクスは図中に記載される)0.1ml溶液とインキュベートした。すべてのこれらの成分を、恒温槽(37℃、5% CO2)で30分間保持し、その後、1200U/minで5分間遠心し、そして最小必須培地(MEM,ギブコ社(Gibco Co.))に再懸濁した。
【0077】
反応混合物は、単核細胞/マクロファージそれぞれ、5×106多核白血球(PMNL)/ml、50μlチモサンの懸濁液0.25mlおよび2×10-6Mルシゲニンを含んでいる0.45ml培地(0.25ml)から構成した。反応混合物は、化学発光分析測定前は37℃に保持し、化学発光分析測定は、製造者指示に従い(User's Manual 1995)ルミノメーター(Luminoskan 1251, Labsystems)で行った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも10μg/mgの量のアロニア抽出物および約0.0001μg/mg〜約2.0μg/mgの量のセレンを含む組成物。
【請求項2】
さらに追加の亜鉛を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
約0.0001mg/mg〜約0.5mg/mgの濃度の亜鉛を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、さらに少なくとも一の医薬的にまたは栄養補助食品的に許容される賦形剤またはそれの混合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、医薬組成物として処方される、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
経口/口腔、頬側、舌下、粘膜、または局所投与用に処方されるために設計される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、栄養補助食品または補助的栄養補助食品の組成物として処方される、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
溶解または懸濁形態の活性成分を含む飲用の溶液または懸濁液として、または、例えば、錠剤、カプセル、糖衣錠の形態などの固形投与形態として設計されるか、あるいは健康補助食品として日常食品に添加される、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
医薬の製造のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
炎症性疾患または症状、細菌感染、真菌感染、ウィルス感染、寄生虫感染およびこれらの組み合わせの治療のための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
炎症性疾患または症状が、自己免疫疾患、炎症性腸疾患、目の炎症性疾患、多発性硬化症、強皮症および移植片対宿主病に関わる、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
炎症性疾患が、クローン病、大腸炎、骨関節炎およびリウマチ様関節炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、成人スティル病、ぶどう膜炎、ウェゲナー肉芽腫症、ベーチェット病、シェーグレン症候群、サルコイドーシスおよび結膜炎からなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−526083(P2012−526083A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509040(P2012−509040)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/056190
【国際公開番号】WO2010/130629
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(511268007)ウルサファルム アルツナイミッテル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】