説明

センサ分与機器およびその使用方法

センサ分与機器は、検査センサがあるセンサパックを取り扱うようになされている。機器は、検査センサの1つを使用して検査を実行するようになされている。機器は取っ手、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備える。取っ手は待機位置、検査位置および延長位置をとることができる。回路板アセンブリは、その底面上に複数の接点を含む。カバー機構は複数のフィンガを含む。複数のフィンガのそれぞれは、少なくとも1つの底面接点と接触するようになされている。押圧具アセンブリは複数の傾斜接点を含む。取っ手が延長位置へと移動すると、傾斜接点の少なくとも1つがフィンガの少なくとも1つを移動させ、底面接点の少なくとも1つと接触させる。取っ手が延長位置へと移動すると、機器が電子的にON状態に切り換わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概ね流体監視システムに関し、より詳細には、血糖または自身に含まれる他の分析物の分析に使用される複数のセンサを取り扱う新しい改良型の機器に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な形態の糖尿病を患っている人々は日常的に血液を検査して、血糖値を測定する必要がある。このような検査の結果を使用して、どのインシュリンまたは他の薬品(もしあれば)を投与する必要があるかを判断することができる。あるタイプの血糖検査システムでは、センサを使用して血液のサンプルを検査する。
【0003】
このようなセンサは概ね平坦な長方形形状をしており、前端または検査端および後端または接触端を有する。センサは血糖と反応する生物測定材料または試薬材料を含む。センサの検査端は、検査中の流体、例えば指を穿刺した後に人の指に蓄積した血液内に配置するような構成とされる。流体は、毛管作用によって、検査端から試薬材料までセンサ内を延在する毛管路に引き込まれる。検査すべき十分な量の流体がセンサに引き込まれる。次に、流体がセンサ内の試薬材料と化学反応し、その結果、検査中の血液の血糖値を示す電気信号が、センサの後端または接触端付近に配置された接触区域に供給される。センサは、例えばブリスターパッケージタイプの包装(内容物の形にならって成形されたプラスチックなどの包装で、裏に台紙などをあてることもある)方法など、引き剥がし式パッケージ内に個々に包装することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
センサの1つを使用して検査を補助するのと同じ動作で、電子的にON(オン)に切り換えられる機器を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの実施形態によると、センサ分与機器は、複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされている。センサ分与機器はさらに、複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされている。センサ分与機器は取っ手、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備える。取っ手は、待機位置、検査位置、および延長位置をとることができる。回路板アセンブリは、その底面上に複数の接点を含む。カバー機構は複数のフィンガを含む。複数のフィンガのそれぞれは、回路板アセンブリの複数の底面接点の少なくとも1つと接触するようになされている。押圧具アセンブリは複数の傾斜接点を含む。取っ手が延長位置へと移動すると、複数の傾斜接点の少なくとも1つが複数のフィンガの少なくとも1つを移動させ、複数の底面接点の少なくとも1つと接触させる。このようにして、取っ手が延長位置へと移動すると、センサ分与機器を電子的にON状態に切り換える。
【0006】
別の実施形態によると、同様にして、センサ分与機器は、複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされている。センサ分与機器はさらに、複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされている。センサ分与機器は回路板アセンブリ、カバー機構、押圧具アセンブリ、およびモータを備える。回路板アセンブリは、その底面上に複数の接点を含む。カバー機構は複数のフィンガを含む。複数のフィンガのそれぞれは、回路板アセンブリの複数の底面接点の少なくとも1つと接触するようになされている。押圧具アセンブリは複数の傾斜接点を含む。モータは、複数の傾斜接点の少なくとも1つを移動させるようになされている。複数の傾斜接点の少なくとも1つが移動すると、複数のフィンガの少なくとも1つを押して、複数の底面接点の少なくとも1つと接触させ、その結果、センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられる。
【0007】
1つの方法によると、センサ分与機器は、複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされている。センサ分与機器はさらに、複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされている。取っ手、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備えるセンサ分与機器が提供される。取っ手は待機位置、検査位置、および延長位置をとることができる。回路板アセンブリは、その底面上に複数の接点を含む。カバー機構は複数のフィンガを含む。押圧具アセンブリは複数の傾斜接点を含む。取っ手は、複数の傾斜接点の少なくとも1つが複数のフィンガの少なくとも1つを移動させて、複数の底面接点の少なくとも1つと接触させるように、延長位置へと移動するようになされている。このようにして、取っ手が延長位置へと移動すると、センサ分与機器を電子的にON状態に切り換える。
【0008】
別の方法によると、センサ分与機器は、複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされている。センサ分与機器はさらに、複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされている。モータ、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備えるセンサ分与機器が提供される。回路板アセンブリは、その底面上に複数の接点を含む。カバー機構は複数のフィンガを含む。押圧具アセンブリは複数の傾斜接点を含む。モータは、複数の傾斜接点の少なくとも1つが複数のフィンガの少なくとも1つを移動させ、複数の底面接点の少なくとも1つと接触させ、その結果、センサ分与機器が電子的にON状態へと切り換えられるように起動される。
【0009】
本発明は様々な修正および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が図面で例示により図示され、本明細書で詳細に説明されている。しかし、本発明は、開示された特定の形態に限定されることは想定されていないことを理解されたい。本発明は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の精神および範囲に入る全ての修正、同等物および代替物をカバーするものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面を参照すると、全体的に参照番号10で指定された血糖センサ分与機器が図示されている。センサ分与機器10は、上ケース18および下ケース24を有する外部ハウジング12を含み、下ケース24が上ケース18上で旋回する。上ケース18は、クラムシェル(二枚貝)式に下ケース24に対して旋回可能であり、したがってセンサパック300(図3および図4参照)をハウジング12内でインデックスディスク30上に位置決めすることができる。センサパック300がハウジング12内にこのように装填された状態で、ハウジング12の上ケース18の後端22から延在する引抜き具32を移動させて、全体的に数字34で指定されたディスクドライブ機構(図10参照)を起動し、センサ302をハウジング12の前端14上の検査位置に装填することができる(図3参照)。
【0011】
センサ分与機器10は、1997年5月20日に発行され、「Dispensing Instrument For Fluid Monitoring Sensors」と題した米国特許第5,630,986号に記載されたものと同様の設計および/または機能である幾つかの構成要素を組み込むことを理解されたい。このような同様の構成要素の説明が不必要に重複するのを回避するために、この特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
センサ分与機器10によって使用されるセンサパック300は、1996年11月19日に発行され、Dispensing Instrument For Fluid Monitoring Sensorsと題した米国特許第5,575,403号に記載されたタイプであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。概して、図8および図9で示すように、センサパック300は10個のセンサ302を収容するようになされており、10個のセンサ302の1つが10個の別々のセンサ空隙304それぞれに入る。各センサ302は、前端または検査端306から後端308へと延在する、概ね平坦な長方形形状を有する。前端306は傾斜し、したがってセンサ302がナイフブレード36(以下で説明)によって強制的にセンサ空隙304から出されると、センサ空隙304に重なった保護箔310の未開封部分を穿孔する。前端306は、分析中の血液に入れるようにもなされている。センサ302の後端308は、ナイフブレード36がセンサ空隙304からセンサ302を排出するとナイフブレード36と係合する小さい切欠き312を含む。センサ302の後端308に近い接点314は、センサ302が図7で示す検査位置にある場合に、センサアクチュエータ40(以下で説明)上の金属接点38と対をなすようにしてこれと係合するようになされている。その結果、センサ302は回路板アセンブリ42上の電子回路と結合し、したがって検査中にセンサ302内で生成される情報を記憶、分析かつ/または表示することができる。
【0013】
図8で示すように、各センサ302には毛管路316が設けられ、これはセンサ302の前端または検査端306からセンサ302内に配置された生物測定材料または試薬材料へと延在する。センサ302の検査端306を流体(例えば指を穿刺した後に人の指に蓄積する血液)に入れると、流体の一部が毛管作用によって毛管路316に引き込まれる。次に、流体はセンサ302内の試薬材料と反応し、したがって検査中の血液の血糖値を示す電気信号が接点314に供給され、その後にセンサアクチュエータ40を通して回路板アセンブリ42へと転送される。
【0014】
図9で示すように、センサパック300は保護箔310のシートで覆われた円形のベース部分318を備える。センサ空隙304はベース部分318の凹部として形成され、各センサ空隙304は個々のセンサ302を収容するようになされている。各センサ空隙304は、センサ302が箔310を通してセンサ空隙304から排出される場合に、センサ302を案内する傾斜または勾配付き支持壁320を有する。
【0015】
各センサ空隙304は、ベース部分318内の小さい凹部によって形成された乾燥剤空隙322と流体連通する。乾燥剤材料は、各乾燥剤空隙322内に配置され、センサ空隙304がセンサ302内に試薬材料を保存するために適切な湿度レベルに維持されることを保証する。
【0016】
ベース部分318の外周縁に沿って切欠き324が形成される。切欠き324は、インデックスディスク30上のピン44と係合するように構成され、したがってセンサ空隙304は、センサパック300がセンサ分与機器10に装填されると、インデックスディスク30と適切に位置合わせされる。以下でさらに詳細に説明するように、ナイフブレード36がセンサ302の1つと係合し、突き出して、ハウジング12の前端14の検査位置に押し込むことができるように、センサ空隙304はインデックスディスク30のナイフスロット46と位置合わせしなければならない。
【0017】
センサパック300はさらに、ベース部分318の中心部分に伝導性ラベル326を備える。以下で説明するように、伝導性ラベル326はセンサ分与機器10内の校正回路によって感知可能なセンサパック300に関する校正および生成情報を提供する。
【0018】
センサ分与機器10を操作するには、最初に引き出し式取っ手32を、ハウジング12の後端16に隣接する待機位置(図1)から、ハウジング12の後端16から離れた延長位置(図6)へと手動で引っ張る。引き出し式取っ手32が外側に移動すると、ディスクドライブ機構34がセンサパック300を回転させ、次のセンサ302を検査位置に装填する前に待機位置に入れる。引き出し式取っ手32が外側に移動すると、センサ分与機器10もONに切り換える(つまり、回路板アセンブリ42上の電子回路が起動する)。
【0019】
以下でさらに詳細に説明するように、ディスクドライブ機構34は、ディスクドライブ押圧具48のような押圧具アセンブリを含み、その上にインデックスディスクドライブアーム50が装着される(図13および図14参照)。インデックスディスクドライブアーム50は、板ばね54の端部に配置されたカムボタン52を備える。カムボタン52は、インデックスディスク30の上面にある複数の曲線状に延在する溝56の1つの中を移動するように構成される。引き出し式取っ手32をハウジング12の後端16に隣接する待機位置から、ハウジング12の後端16から離れた延長位置へと手動で引っ張ると、ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の後端22に向かって横方向に引っ張られる。これによってインデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が、インデックスディスク30を回転するように曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。インデックスディスク30が回転すると、センサパック300が回転し、したがって次のセンサ空隙304が待機位置に入る。
【0020】
次に、引き出し式取っ手32を延長位置(図6)から内側に、待機位置(図1)を越えて後方へと手動で引っ張り、検査位置(図7)に入れる。引き出し式取っ手32が内側に移動すると、ディスクドライブ機構34がセンサ302をセンサパック300から外し、センサ302をハウジング12の前端14の検査位置に入れる。
【0021】
以下でさらに詳細に説明するように、ディスクドライブ機構34は、ディスクドライブ押圧具48に旋回自在に装着されたナイフブレードアセンブリ58を含む(図13および図14)。引き出し式取っ手32を延長位置から検査位置へと手動で引っ張ると、ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の検査端または前端20に向かって横方向に押される。これによってナイフブレードアセンブリ58が下方向に旋回し、したがってナイフブレードアセンブリ58の端部にあるナイフブレード36が、センサ空隙304の1つを覆う保護箔310の一部を穿孔し、センサ空隙304内のセンサ302と係合する。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の前端20に向かって移動し続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302をセンサ空隙304から強制的に出して、ハウジング12の前端14にある検査位置に入れる。
【0022】
ディスクドライブ押圧具48が延長位置から検査位置へと押される間、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が半径方向に延在する溝60の1つに沿って移動し、インデックスディスク30の回転を防止する。同様に、ディスクドライブ押圧具48が待機位置から延長位置へと引っ張られる間、ナイフブレードアセンブリ58は、インデックスディスク30の回転と干渉しないように後退位置にある。
【0023】
センサ302がセンサ空隙304から完全に排出され、ハウジング12の前端14から突出する検査位置に押し込まれると、ディスクドライブ押圧具48はセンサアクチュエータ40と係合して、これをセンサ302に押し当て、これによってセンサ302を検査位置で保持する。センサアクチュエータ40は、引き出し式取っ手32が待機位置を過ぎて検査位置へと引き込まれると、センサ302と係合する。センサアクチュエータ40は、センサ302を上ケース18内に配置された電子機器アセンブリ62と結合する。電子機器アセンブリ62は、血糖検査手順中に生成されたデータを処理かつ/または保存し、センサ分与機器10内の液晶ディスプレイ64上にデータを表示するためにマイクロプロセッサなどを含む。
【0024】
血液分析検査が終了したら、センサアクチュエータ40を係合解除して、センサ302を解放するように、上ケース18上のボタンレリーズ66を押下する。ボタンレリーズ66を押下すると、ディスクドライブ押圧具48および引き出し式取っ手32が検査位置から移動し、待機位置に戻る。この時点で、使用者は上ケース18上のボタン96を押下するか、センサ分与機器10が電子機器アセンブリ62のタイマに従って自動的にOFFに切り換われるようにすることによって、センサ分与機器10をOFFに切り換えることができる。
【0025】
図1から図7および図10から図12で見られるように、センサ分与ハウジング12の上ケース18および下ケース24は相補的に全体的に楕円形の中空容器であり、上ケース18の後端22内から外側に延在して下ケース24の後部セクション28の旋回穴70に入る旋回ピン68の周囲で相互に対して旋回するようになされている。上ケース18および下ケース24は、ラッチ72によって閉鎖構成に維持され、これはラッチ72内の旋回穴76へと内側に延在するピン74によって下ケース24の前部セクション26に旋回自在に装着される(図12参照)。ラッチ72は、上ケース18上のフック80と対をなすように係合して上ケース18と下ケース24を閉鎖構成に固定するよう構成された窪み78を有する。ラッチ72は、ラッチばね82によって垂直または閉位置に偏倚される。ラッチばね82の端部84は、下ケース24の内側のスロット86に固定される。ラッチ72がラッチばね82の偏倚力に抗して旋回すると、上ケース18上のフック80が窪み78から係合解除し、これによって上ケース18と下ケース24が開くことができる。
【0026】
図1、図5から図7、および図10から図11で見られるように、上ケース18は長方形の開口30を含み、これを通して液晶ディスプレイ64が下に見える。液晶ディスプレイ64は、上ケース18の上面に固定された表示レンズ88を通して見られる。図示の好ましい実施形態では、表示レンズ88は不透明部分90および透明部分92を有し、透明部分92は液晶ディスプレイ64の表示区域と一致する。液晶ディスプレイ64は、電子機器アセンブリ62の構成要素であり、エラストマコネクタ94を介して回路板アセンブリ42に結合される(図16参照)。液晶ディスプレイ64は、検査手順から、または上ケース18のボタン96によって入力された信号に応答して、あるいはその両方での情報を表示する。例えば、ボタン96を押下して、以前の検査手順の結果を液晶ディスプレイ64上に呼び出し、見ることができる。図11に示すように、ボタン96は、下から上ケース18に取り付けられたボタンセット98の一部であり、したがって個々のボタン96が上ケース18のボタン開口100を通って上方向に突出する。押下すると、ボタン96が回路板アセンブリ42に電気的に接続する。
【0027】
図1、図5および図11で示すように、ボタン隠しドア102が、ボタン隠しドア102の各側から外側に突出して上ケース18の側壁の穴106と係合する1対のピン104によって、上ケース18に旋回自在に接続する。ボタン隠しドア102は、ボタン隠しドア102を閉鎖すると上ケース18の側壁の窪み110に填る1対の耳部108も備える。耳部108は、上ケース18の側壁をわずかに越えて延在し、したがってボタン隠しドア102を開放するために使用者が把持することができる。ボタン隠しドア102の旋回縁112が、上ケース18の上面のタブ114と係合する。タブ114は、ボタン隠しドア102を閉位置または全開位置へと偏倚するような方法で旋回縁112に擦り付けられる。図示の好ましい実施形態では、ボタン隠しドア102は、ボタン隠しドア102の閉鎖時にボタン96の1つ(例えばオン/オフボタン)にアクセスできるようにする開口116を有する(図1参照)。これによって、専用であるが、滅多に、またはそれほど使用しないボタン96をボタン隠しドア102の下に隠し、それにより使用者にとってのセンサ分与機器10の学習曲線および日常の操作を単純化することができる。
【0028】
上ケース18は、上ケース18を通して上方向に突出するボタンレリーズ66用の開口118も含む。以下でさらに詳細に説明するように、ボタンレリーズ66は、センサアクチュエータ40を係合解除し、センサ302を検査位置から解放するために押下される。
【0029】
上ケース18は、バッテリトレイアセンブリ122用の開口120も含む。バッテリトレイアセンブリ122は、バッテリ126が配置されたバッテリトレイ124を含む。バッテリトレイアセンブリ122は、上ケース18の側部にある開口120に挿入される。このように挿入されると、バッテリ126は、回路板アセンブリ42および液晶ディスプレイ64上の回路など、機器10内の電子機器に電力を提供するように、回路板アセンブリ42上のバッテリ接点128および130と係合する。下ケース24上のタブ132は、上ケース18および下ケース24が閉鎖構成である場合に、バッテリトレイアセンブリ122がセンサ分与機器10から外れるのを防止するように、バッテリトレイアセンブリ122内のスロット134と係合するように構成される。
【0030】
電子機器アセンブリ62は、上ケース18の上部内面に取り付けられる。図16から図18で示すように、電子機器アセンブリ62は回路板アセンブリ42を備え、その上に様々な電子機器および電気構成要素が取り付けられる。プラスのバッテリ接点128およびマイナスのバッテリ接点130が、回路板アセンブリ42の底面136(図16および図18で見ると上向きの表面である)に配置される。バッテリ接点128および130は、バッテリトレイアセンブリ122が上ケース18の側部に挿入されるとバッテリ126と電気的に接続するように構成される。回路板アセンブリ42の底面136は、伝達インタフェース138も含む。伝達インタフェース138によって、検査または校正情報をセンサ分与機器10と別の装置、例えばパーソナルコンピュータとの間で標準的ケーブルコネクタ(図示せず)を通して転送することができる。図示の好ましい実施形態では、伝達インタフェース138は標準的なシリアルコネクタである。しかし、伝達インタフェース138は代替的に赤外線エミッタ/検出器ポート、電話ジャック、または無線送信器/受信器ポートでよい。ブドウ糖検査結果を記憶するメモリチップまたはプログラムを実行するROMチップなどの他の電子機器および電気デバイスが同様に、回路板アセンブリ42の底面136および上面140に含まれる。
【0031】
液晶ディスプレイ64は、回路板アセンブリ42の上面140(図17の上向きの表面)に取り付けられる。液晶ディスプレイ64は、スナップ式ディスプレイ枠142によって保持される。スナップ式ディスプレイ枠142は側壁144を含み、これは液晶ディスプレイ64を囲み、これを位置決めする。側壁144のうち2つにあるオーバハング146が、液晶ディスプレイ64をスナップ式ディスプレイ枠142内に保持する。スナップ式ディスプレイ枠142は、回路板アセンブリ42上にてこれと対をなすように係合可能な穴150と係合するように構成された複数のスナップ締結具148を含む。液晶ディスプレイ64は、スナップ式ディスプレイ枠142のスロット152内に配置された1対のエラストマコネクタ94によって、回路板アセンブリ42上の電子機器に電気的に接続される。エラストマコネクタ94は通常、多少可撓性の電気コネクタを生成するように、可撓性伝導材料と絶縁材料の交互の層を備える。図示の好ましい実施形態では、スロット152は複数のスロットバンプ154を含み、これはエラストマコネクタ94の側部と係合して、これが組立て中にスロット152から落下するのを防止する。
【0032】
スナップ式ディスプレイ枠142は、液晶ディスプレイ64を組み立てて電子機器デバイスに取り付けるために通常使用されているねじ式締結具および金属圧縮枠をなくす。また、スナップ式ディスプレイ枠142によって、液晶ディスプレイ64を回路板アセンブリ42に組み付ける前に液晶ディスプレイ64を検査することもできる。
【0033】
ボタンセット98はまた、回路板アセンブリ42の上面140に対して対をなすようにしてこれと係合する。上述したように、ボタンセット98は、センサ分与機器10の電子機器を操作するために押下される幾つかの個々のボタン96を備える。例えば、ボタン96は、センサ分与機器10の検査手順を起動するために押下することができる。ボタン96は、以前の検査手順の結果を呼び出し、液晶ディスプレイ64に表示させるためにも押下することができる。ボタン96は、日付および時間の情報を設定して表示し、使用者に所定のスケジュールに従って血糖検査を実施するよう思い出させる注意警報を起動するために使用してもよい。ボタン96は、センサ分与機器10の特定の校正手順を起動するために使用してもよい。
【0034】
電子機器アセンブリ62はさらに、回路板アセンブリ42の底面136上に1対の表面接点139を備える(図16および図18参照)。表面接点139は、カバー機構188の1つまたは複数のフィンガ143と接触するように構成され、これは押圧具アセンブリまたはディスクドライブ押圧具48上の1対の傾斜接点141と係合するように構成される(図6および図13参照)。引き出し式取っ手32が移動すると、傾斜接点141がフィンガ143を押して、引き出し式取っ手32の位置を電子機器アセンブリ62に伝達するように、表面接点139の一方または両方と接触させる。特に、引き出し式取っ手32が待機位置または検査位置から延長位置へと移動すると、センサ分与機器がONに切り換わる。また、引き出し式取っ手32が延長位置にある間にハウジング12が開かれると、アラームが起動されて、ナイフブレード36が延長位置にあるかもしれないと使用者に警告する。例えば、引き出し式取っ手32が延長位置にある間にハウジング12が開かれると、ブザーが鳴ってよい。
【0035】
引き出し式取っ手32は待機位置(図1)、検査位置(図7)、および延長位置(図6)をとることができる。センサ分与機器10は、引き出し式取っ手32が待機位置から延長位置へと後方に引かれる間に、電子的にON状態に切り換えられる。引き出し式取っ手32が延長位置から検査位置へと内側に引かれると、センサ分与機器10が検査モードに入る。このことは、1つの実施形態では、カバー機構188、回路板アセンブリ42、および押圧具アセンブリ48を使用して遂行され、これはまとめてプルプッシュ式スイッチと呼ぶことができる。
【0036】
カバー機構188は複数のフィンガ143を含む。図13および図19aから図19cで示すように、複数のフィンガ143は第1フィンガ143a、第2フィンガ143bおよび第3フィンガ143cを含み、第2フィンガ143bは第1フィンガと第3フィンガ143a、143cの間に配置される。複数のフィンガは、図19aから図19cで図示された3つのフィンガより少ない、またはこれより多いフィンガを含んでよいことが想定される。図19b、図19cで示すように複数のフィンガ143のそれぞれは、隆起した凸状セクション137を有することが望ましい。しかし、複数のフィンガは図13および図19aから図19cで示すものとは異なる形状でよいことが想定される。
【0037】
複数のフィンガ143は、例えばニッケルめっきの燐青銅またはステンレス鋼などの金属で作製することが好ましい。しかし、複数のフィンガの形成には他の金属を使用してよいことが想定される。複数のフィンガの形成に使用可能なこのような金属の1つは、めっきしたベリリウム銅である。複数のフィンガ143は、打ち抜き加工で形成してよい。カバー機構188の残りの部分は、ポリカーボネートなどのポリマ材料で作製してよい。複数のフィンガ143は、カバー機構188の残りの部分にインサート成形してよい。複数のフィンガを使用することが有利なのは、これがセンサ分与機器の厚さを最小にし、費用効果も高く、それでも所望の機能を果たすからである。例えば、回路板アセンブリ42およびカバー機構188の全厚さを約50ミル未満に減少させることが望ましく、約40または約35ミル未満であることがさらに望ましい。
【0038】
複数のフィンガ143のそれぞれは、回路板アセンブリ42の複数の底面接点139の少なくとも1つと接触するようになされており、これは図16および図18で図示されている。複数の底面接点139は、無電解ニッケル上の金のような金めっきパッドでよい。図18bで示すように、回路板アセンブリ42は第1底面接点139a、第2底面接点139b、および第3底面接点139cを含む。したがって、このような実施形態では、複数のフィンガ143aから143cのそれぞれは、回路板アセンブリ42の複数の底面接点139aから139cの個々の接点と接触するようになされている。複数のフィンガ143の数と底面接点139の数は、図18a、図18bおよび図13および図19aから図19cでは等しい数が図示されているが、異なってよい。
【0039】
複数のフィンガ143は、押圧具アセンブリ48を介して回路板アセンブリ42の複数の底面接点139のうち少なくとも1つと接触するようになされている。図13および図20で示すように、押圧具アセンブリ48は複数の傾斜接点141を含む。具体的には、押圧具アセンブリ48はちょうど2つの傾斜面141a、141bを含む。傾斜接点は、図20に図示されたものとは異なる形状でよいことが想定される。例えば、複数の傾斜接点は半円形でよい。
【0040】
引き出し式取っ手32を大気位置から延長位置へと後方に引っ張ると、複数の傾斜接点141aの1つが第1および第2フィンガ143a、143bと接触し、それによって第1および第2フィンガ143a、143bが上昇する。この上昇中に、第1および第2フィンガ143a、143bは個々の第1および第2底部回路接点139a、139bと接触する。第1および第2フィンガ143a、143bと個々の第1および第2底部回路接点139a、139bが接触すると、センサ分与機器10が電子的にONに切り換えられる。メータが電子的にオンに切り換えられると、センサ分与機器10のディスプレイの全区画がONに切り換わることができる。
【0041】
上記で検討したように、ディスプレイは液晶ディスプレイ64でよい。センサ分与機器10がONに切り換えられた場合に表示可能な情報の幾つかは、以下を含む。つまりバッテリ表示、数値表示、センサの残数表示、センサパックまたはブリスター(内容物の形にならうように成形した包装)を装填するという表示、血液を適用するという表示、温度表示、またはその様々な組合せである。したがって、センサ分与機器10は、使用者がセンサ302をハウジングの前端14上で検査位置に入れるのと同じ動作で、電子的にONに切り換えられる(図7参照)。
【0042】
引き出し式取っ手32が延長位置から検査位置へと前方に押されると、これは待機位置を通過する。ディスプレイは、この移動中に十分に点灯したままであることが望ましい。引き出し式取っ手32が延長位置から検査位置へと前方に押されると、第1および第2フィンガ143a、143bは傾斜接点141aと接触した後に下降し、その結果第1および第2フィンガ143a、143bが個々の第1および第2底部回路接点139a、139bから係合解除する。引き出し式取っ手32が延長位置から検査位置へと引き続き前方に押されると、第2の傾斜接点141bが第2および第3フィンガ143b、143cと接触し、これを押し上げる。これによって第2および第3フィンガ143b、143cが押し上げられ、個々の第2および第3底面回路接点139b、139cと接触する。第2および第3フィンガ143b、143cが個々の第2および第3底部回路接点139b、139cと接触すると、センサ分与機器10のディスプレイが血液の滴を示し、これはメータが血糖検査などの検査を実行する準備が整ったことを使用者に示す。より具体的には、ディスプレイは、血液をセンサ302に追加すべきことを使用者に表示する明滅または点滅する血液の滴を有することができる。また、ディスプレイは、センサパック300をセンサ分与機器10に装填する必要があることを示す記号を有してよい。
【0043】
別の実施形態によると、第2フィンガ143bは上方向の位置に永久的に配置してよい。このような実施形態では、第2底部回路接点139bと接触するように傾斜接点141a、141bが第2フィンガ143bを押し上げる必要がもうない。この実施形態では、待機位置から延長位置へ、および延長位置から検査位置へと移動する間に、第2フィンガ143bが第2底部回路接点139bと接触するように、第2フィンガ143bが永久的に配置される。
【0044】
電子機器アセンブリの参照に戻り、電子機器アセンブリ62の設計および構成によって、電子機器アセンブリ62をセンサ分与機器10の上ケース18に組み付ける前に、電子機器および電気構成要素を組み立てて検査できることに留意されたい。特に、液晶ディスプレイ64、ボタンセット98、バッテリ接点128および130、および他の電子機器および電気構成要素のそれぞれは、回路板アセンブリ42に組み付けて、検査し、これらの構成要素、およびこれらの構成要素への電気接続が適切に作業していることを検証することができる。これで、検査によって識別された全ての問題または誤動作を補正するか、誤動作する構成要素を廃棄してから、電子機器アセンブリ62をセンサ分与機器10の上ケース18に組み付けることができる。
【0045】
上述したように、センサ分与機器10は、センサパック300に関する校正および生成情報を求める校正回路を含む。図12で示すように、校正回路は、下ケース24に配置された可撓性回路156を備える。可撓性回路156は、1対のピン160によって下ケース24の後部セクション28に接続されたオートキャル(自動校正)ディスク(autocal disk)158によって下ケース24の所定の位置に保持される。オートキャルディスク158は、インデックスディスク30に対してセンサパック300を保持するように、センサパック300上のセンサ空隙304と係合するように構成された隆起中心部分162を有する。オートキャルディスク158は、可撓性回路156上の接点166を露出させるためにピン160間に配置された開放区域164も有する。
【0046】
可撓性回路156は、オートキャルディスク158の内部領域で穴170を通って可撓性回路156から上方向に延在する複数のプローブ168を備える。これらのプローブ168は、可撓性回路156の端部にある接点166に接続される。下ケース24を上ケース18にラッチ接続した状態でセンサ分与機器10を閉じると、プローブ168は、センサ分与機器10に使用されているセンサパック300上の電気伝導性ラベル326と接触する。発泡体パッド172が可撓性回路156の下に位置決めされて、偏倚力を提供し、プローブ168が電気的に接続するのに十分な力で伝導性ラベル326に押し付けられることを保証する。発泡体パッド172は、センサパック300がインデックスディスク30によって回転している間に、プローブ168が相互に対して独立して移動できるように緩衝力も提供する。その結果、伝導性ラベル326に含まれた校正および生成データなどの情報を、プローブ168を介して可撓性回路156に転送することができ、これはエラストマコネクタ174を介してデータを回路板アセンブリ42上の電子回路に結合する。次に、電子機器アセンブリ62がこの情報を使用して、センサ分与機器10を校正するか、これを液晶ディスプレイ64上に表示することができる。
【0047】
図10で示すように、エラストマコネクタ174は、上縁176から底縁178まで延在するシリコンゴムの層で作製され、交互の層は自身内に分散した伝導性材料を有し、上縁176上の接点を底縁178上の接点に接続する。上ケース18と下ケース24を閉じると、エラストマコネクタ174が縁部176と178の間の方向に圧縮され、したがって上縁176に沿った接点が上ケース18の回路板アセンブリ42上の電子回路と係合し、底縁178に沿った接点が下ケース24の可撓性回路156上の接点166と係合する。エラストマコネクタ174がこのように圧縮された状態で、低電圧の信号を回路板センブリ42と可撓性回路156の間でエラストマコネクタ174を通して容易に転送することができる。
【0048】
エラストマコネクタ174は、案内ブロック182上のスロット付きハウジング180によって所定の位置に保持される。図示の好ましい実施形態では、スロット付きハウジング180は、上ケース18と下ケース24とを閉じるとコネクタ174を圧縮することができ、上ケース18と下ケース24を開くと、それでもエラストマコネクタ174を保持するように構成された蛇行した断面を有する。あるいは、スロット付きハウジング180はコネクタ174の側部と係合する内側に突出した隆起部を含んでよい。
【0049】
ディスクドライブ機構34は、上ケース18の上部内面に取り付けられる。図10で示すように、ディスクドライブ機構34は、上ケース18の上部内面上のポスト(図示せず)と係合する複数の装着ねじ184によって、上ケースに取り付けられる。装着ねじ184は電子機器アセンブリ62も通過して、これを固定し、これはディスクドライブ機構34と上ケース18の間に配置される。
【0050】
ディスクドライブ機構34は以下でさらに詳細に説明されているが、ディスクドライブ機構34は、ディスクドライブ機構34を上ケース18の上部内面に装着する前に組み立てて、その操作を検査できるように構成されることが望ましいことに留意されたい。つまり、ディスクドライブ機構34は、センサ分与機器10の最終的組立ての前に検査可能なモジュール式設計を有する。
【0051】
図13および図14で示すように、ディスクドライブ機構34は案内ブロック182、センサアクチュエータ40、ハウジングガイド186、ディスクドライブ押圧具48、インデックスディスクドライブアーム50、ナイフブレードアセンブリ58、引き出し式取っ手32、カバー機構188、およびボタンレリーズ66を備える。ハウジングガイド186は、1つまたは複数のピン192によって案内ブロック182の(図13で見て)上面190に固定される。ディスクドライブ押圧具48は、ディスクドライブ押圧具48がハウジングガイド186および案内ブロック182に対して横方向に滑動できるような方法で、ハウジングガイド186および案内ブロック182上に支持される。ナイフブレードアセンブリ58は、ディスクドライブ押圧具48の下側に旋回自在に接続され、ハウジングガイド186および案内ブロック182によって案内される。インデックスディスクドライブアーム50もディスクドライブ押圧具48に接続され、案内ブロック182によって部分的に案内される。引き出し式取っ手32は、ディスクドライブ押圧具48の後端202にある穴200を通過するスナップ式圧入具198によって相互に接続された上部引き出し式取っ手194および下部引き出し式取っ手196を備える。図示の好ましい実施形態では、上部引き出し式取っ手194および下部引き出し式取っ手196のそれぞれは、使用者の手の親指とその他の指との間で引き出し式取っ手32を把持することを促進するために、凹状のきめ出し外面(つまり引き出し式取っ手32の上面および底面)を有する。カバー機構188は、ディスクドライブ押圧具48とハウジングガイド186が間に配置された状態で、案内ブロック182に取り付けられる。センサアクチュエータ40は、案内ブロック182に取り付けられ、ディスクドライブ押圧具48が検査位置にある場合は、ディスクドライブ押圧具48の前端204と係合する。ボタンレリーズ66は、ディスクドライブ押圧具48が検査位置にある場合にディスクドライブ押圧具48の前端204と係合するように、カバー機構188に滑動自在に接続する。
【0052】
また、インデックスディスク30は、インデックスディスク30を通して案内ブロック182内に接続された保持器ディスク206によって、ディスクドライブ機構34に回転自在に固定される。図14で示すように、保持器ディスク206は1対のラッチアーム208を有し、これはインデックスディスク30の中心穴210を通って延在し、案内ブロック182の開口212内にラッチ接続する。上述したように、インデックスディスク30は、その下面214から突出する複数のピン44を含む。これらのピン44は、インデックスディスク30の位置に従ってセンサパック300を位置合わせし、回転するように、センサパック300(図4参照)上の切欠き324と係合するように構成される。したがって、ピン44および切欠き324は、センサパック300がインデックスディスク30とともに回転するように、インデックスディスク30上にセンサパック300を保持することと、センサパック300をインデックスディスク30に対して周方向に適切に位置合わせした状態で位置決めすることという二重の目的を有する。
【0053】
以前に示したように、ディスクドライブ押圧具48は、取っ手32を待機位置から延長位置へと移動させるために引き出し式取っ手32に手動で引っ張り力を加える使用者によって、ハウジング12の後端16から(検査端14から)引っ張られる。引き出し式取っ手32が上ケース18の後端22から引き離されると、ディスクドライブ押圧具48が案内ブロック182、ハウジングガイド186、およびカバー機構188によって横方向に案内される。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の後端22に向かって滑動すると、インデックスディスクドライブアーム50によってインデックスディスク30が回転する。
【0054】
インデックスディスクドライブアーム50は、ディスクドライブ押圧具48から後方に延在する。インデックスディスクドライブアーム50は、アーム50がディスクドライブ押圧具48から外側へと偏倚するように、ステンレス鋼などのばねタイプの材料で作製した板ばね54を含む。カムボタン52はアーム50の遠位端に取り付けられ、インデックスディスク30の(図13で見て)上面216と係合するように構成される。特に、インデックスディスクドライブアーム50は、案内ブロック182のスロット218を通って下方向に突出するように曲げられ、したがってカムボタン52はその表面から外側に突出する。スロット218は、検査手順中にディスクドライブ押圧具48が前後に移動するにつれ、インデックスディスクドライブアーム50およびカムボタン52がスロット218に沿って移動できるように設計される。スロット218は、インデックスディスクドライブアーム50がディスクドライブ押圧具48に対して側方に移動するのも防止する(つまり、インデックスディスクドライブアーム50に横方向の支持を提供する)。
【0055】
図13で示すように、インデックスディスク30の上面216は一連の半径方向に延在する溝60、および複数の曲線状に延在する溝56を備える。カムボタン52は、ディスクドライブ押圧具48の移動中にこれらの溝56および60に沿って進むように構成される。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の後端22に向かって滑動すると、カムボタン52が曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。これによってインデックスディスク30が回転する。図示の好ましい実施形態では、インデックスディスク30の周囲に等間隔の10の半径方向に延在する溝60と10の曲線状に延在する溝56があり、各半径方向に延在する溝60は1対の曲線状に延在する溝56の間に配設される。したがって、ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の後端22に向かって移動すると、インデックスディスク30が1/10回転する。
【0056】
引き出し式取っ手32がハウジング12の後端16から十分に延長した位置まで引っ張られると、カムボタン52が外部段差220上を通過し、これは曲線状に延在する溝56の外端222を隣接して半径方向に延在する溝60から分離する。外部段差220は、曲線状に延在する溝56の外端222と隣接して半径方向に延在する溝60の外端224との間の深さの差によって形成される。特に、半径方向に延在する溝60の外端224は、曲線状に延在する溝56の外端222より深い。したがって、カムボタン52が曲線状に延在する溝56から隣接して半径方向に延在する溝60へと移動すると、インデックスディスクドライブアーム50の板ばね54の偏倚力によってカムボタン52が外部段差220を越えて下方向に移動する。外部段差220は、(以下で説明するように)ディスクドライブ押圧具48の進行方向が逆転した場合に、カムボタン52が曲線状に延在する溝56の外端222に再入するのを防止する。
【0057】
インデックスディスク30が回転すると、センサパック300が同様に回転し、したがって次に使用可能なセンサ空隙304が、ハウジング12の検査端14に隣接する待機位置に入る。センサパック300は、インデックスディスク30上のピン44によってセンサパック300上の切欠き324が係合しているので、インデックスディスク30とともに回転する。以上で説明したように、各センサ空隙304は、ブドウ糖検査手順中に使用する使い捨てセンサ302を含む。
【0058】
ディスクドライブ押圧具48のさらなる後方への移動は、案内ブロック182の後壁226によって防止される。図示の好ましい実施形態では、後壁226は、下ケース24に配置された可撓性回路156に電子機器アセンブリ62を接続するエラストマコネクタ174を保持するために、スロット付きハウジング180を含む。ディスクドライブ押圧具48の内縁228は、ディスクドライブ押圧具48が十分に延長した位置(図6参照)になると、案内ブロック182上の後壁226と係合する。
【0059】
次に、引き出し式取っ手32は、十分に延長した位置から手動で待機位置(図1)を過ぎて内側に引っ張られ、検査位置(図7)に入る。以前に示したように、引き出し式取っ手32が内側に移動すると、ディスクドライブ機構34がセンサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302を検査位置に入れる。
【0060】
図13および図14で示すように、ディスクドライブ機構34は、ディスクドライブ押圧具48に旋回自在に装着されたナイフブレードアセンブリ58を含む。ナイフブレードアセンブリ58は、1対の旋回ピン234によってディスクドライブ押圧具48に旋回自在に接続された第1端232を有する揺動アーム230を備える。ナイフブレード36は揺動アーム230の第2端236に接続される。揺動アーム230の第2端236は、第1カム従動子238および第2カム従動子240も含み、それぞれが横方向に延在するポストの形状である。第1カム従動子238は、案内ブロック182、ハウジングガイド186、およびカバー機構188によってナイフブレードアセンブリ58の一方側に形成された通路を辿るように構成される。特に、この通路は、ハウジングガイド186上のカム突起242によって形成され、これはカム突起242とカバー機構188の間に上部通路244を形成し、カム突起242と案内ブロック182の間に下部通路246を形成する。第1カム従動子238が上部通路244に配置されると、ナイフブレード36は後退位置になる。他方で、第1カム従動子238が下部通路246に配置されると、ナイフブレード36は延長位置になる。上部通路244および下部通路246は、周囲を第1カム従動子238が移動できる連続的ループを形成するように、カム突起242の両端にて相互に接続される。
【0061】
第2カム従動子240は、ハウジングガイド186に取り付けられたカムばね248と係合する。以下で説明するように、カムばね248は、ディスクドライブ押圧具48が最初に待機位置から延長位置に向かって後方に引っ張られると、ナイフブレードアセンブリ58を下部通路246から上部通路244へと案内する。ディスクドライブ押圧具48は、ディスクドライブ押圧具48が最初に延長位置から検査位置へと前方に押されると、ナイフブレード36を延長位置に向かって偏倚させるばね250も備える。図示の好ましい実施形態では、ばね250は、揺動アーム230の上側に押し付けられる板ばねを備える。
【0062】
引き出し式取っ手32が手動で延長位置から検査位置へと押されると、ディスクドライブ押圧具48がハウジング12の検査端または前端14に向かって横方向に押される。ディスクドライブ押圧具48が前方に移動し始めると、ばね250が揺動アーム230をインデックスディスク30に向かって下方向に偏倚し、したがって第1カム従動子238がカム突起242の内端268上の傾斜面252と係合し、強制的に下部通路246に入る。これによってナイフブレード36が延長位置になり、それによってナイフブレード36がインデックスディスク30のナイフスロット46を通って外側に突出し、センサ空隙304の1つを覆う保護箔310を穿孔して、内部に含まれたセンサ302の後端308の切欠き312と係合する。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の前端20に向かって移動し続けると、第1カム従動子238が下部通路246沿いに続き、それによってナイフブレード36は延長位置に留まって、ナイフスロット46を通って突出し、したがってこれがナイフスロット46に沿って移動し、センサ302をセンサ空隙304から前方に押し出し、ハウジング12の前端14にある検査位置に入れる。センサ302は、センサ302の前端306が案内ブロック182の前端に形成されたセンサ開口254から突出すると、検査位置になる。検査位置にある間、センサ302は、ナイフブレード36がセンサ302の後端308にある切欠き312と係合することによって、センサ開口254を通って押し戻されない。
【0063】
ディスクドライブ押圧具48が検査位置に到達すると、ディスクドライブ押圧具48の前端がセンサアクチュエータ40およびボタンレリーズ66に同時に係合する。特に、ディスクドライブ押圧具48の前端204は、ボタンレリーズ66と係合して、上ケース18の上面から上方向に突出するように、これを外側に押す。それと同時に、ディスクドライブ押圧具48の前端204は、センサアクチュエータ40を下降させるように、センサアクチュエータ40上の接点パッド256と係合する。このように下降すると、センサアクチュエータ40上の1対の金属接点38が案内ブロック182上のセンサ開口254内に突出し、ブドウ糖検査手順のためにセンサ302上の接点314と係合する。金属接点38は、センサ302に摩擦力も加え、したがってセンサ302はブドウ糖検査手順の終了前にセンサ開口254から時期尚早に落下することはない。図示の好ましい実施形態では、金属接点38は多少可撓性であり、ステンレス鋼で作製される。ハウジングガイド186は、金属接点38が曲がるのを防止するように、金属接点38に隣接して配置された支持リブ187を含む。以上で説明したように、金属接点38によってブドウ糖検査手順中にセンサ302と電子機器アセンブリ62間で電気信号を転送することができる。
【0064】
ブドウ糖検査手順が終了すると、ボタンレリーズ66を押下して、センサ302を検査位置から解放する。ボタンレリーズ66は、ある角度でディスクドライブ押圧具48の前端204と係合する傾斜接触面258を有する。ボタンレリーズ66を押下すると、傾斜接触面258がディスクドライブ押圧具48の前端204に沿って滑動し、それによってディスクドライブ押圧具48が検査位置から後方に移動して待機位置に入る。図示の好ましい実施形態では、ディスクドライブ押圧具48は2.032mm(0.080インチ)の距離だけ横方向に移動する。ディスクドライブ押圧具48が待機位置へと移動すると、さらにディスクドライブ押圧具48の前端204がセンサアクチュエータ40上の接触パッド256から係合解除し、これによってセンサアクチュエータ40がセンサ302から離れ、そこから係合解除することができる。これで、センサ分与機器10の前端14を下方向に傾けることによってセンサ302を外すことができる。
【0065】
上述したように、ディスクドライブ押圧具48を延長位置から検査位置に向かって押すと、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が半径方向に延在する溝60の1つに沿って移動し、インデックスディスク30およびセンサパック300の回転を防止する。半径方向に延在する溝60は、溝60の深さを変化させる傾斜部分260を含む。特に、傾斜部分260は半径方向に延在する溝60の深さを減少させ、したがって半径方向に延在する溝60の中央部分は、曲線状に延在する溝56より浅い。半径方向に延在する溝60は、内端264付近に(つまりインデックスディスク30の中心付近に)内部段差262も備える。内部段差262は、半径方向に延在する溝60の内端264と曲線状に延在する溝56の内端266との接合部に沿って形成される。ディスクドライブ押圧具48を延長位置から検査位置に向かって押すと、カムボタン52が半径方向に延在する溝60の傾斜部分260を上り、内部段差262を過ぎて、隣接して曲線状に延在する溝56に入る。インデックスディスクドライブアーム50の板ばね54の偏倚力によって、カムボタン52が内部段差262を越えて下降する。内部段差262は、(ディスクドライブ押圧具48の外側への移動に関して以上で説明したように)ディスクドライブ押圧具48の移動方向が逆転した場合に、カムボタン52が半径方向に延在する溝60に再入するのを防止する。
【0066】
ディスクドライブ押圧具48が検査位置に到達すると、第1カム従動子238がカム突起242の外端270を通過する。それと同時に、第2カム従動子240がカムばね248の端部上を通過し、これは第1カム従動子238がカム突起242の外端270に近づくにつれて上方向に、邪魔にならないように後退する。第1カム従動子238がカムばね248の端部を通過すると、カムばね248は下降し、ディスクドライブ押圧具48の進行方向が逆転して、延長位置に向かって外側に引っ張られると、第2カム従動子240と係合して、これを上方向に案内する。特に、ディスクドライブ押圧具48がその後に延長位置に向かって外側に引っ張られると、カムばね248が第2カム従動子240を上方向に案内し、したがって第1カム従動子238が上部通路244に入り、ナイフブレード36が後退する。
【0067】
以上で説明したように、ディスクドライブ押圧具48が外側に引っ張られて、検査手順を開始する。ディスクドライブ押圧具48が外方向に動作する間、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、インデックスディスク30を回転するように、曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。この外方向への動作中に、ナイフブレードアセンブリ58上の第1カム従動子238は上部通路244に沿って移動する。その結果、ナイフブレード36がインデックスディスク30上のナイフスロット46から後退し、したがってインデックスディスク30は、曲線状に延在する溝56内のカムボタン52の動作に応答して自由に回転する。ディスクドライブ押圧具48が十分に延長した位置に到達すると、第1カム従動子238がカム突起242の内端268を通過し、ナイフブレードアセンブリ58の揺動アーム230に加えられたばね250の偏倚力によって下部通路246内に案内される。
【0068】
センサ分与機器10を操作する前に、センサパック300がまだ装填されていない場合、または以前に装填したセンサパック300のセンサ302が全部使用されている場合は、最初にセンサパック300をセンサ分与機器10に装填しなければならない。センサパック300を装填するには、下ケース24上のラッチ72を押下して、下ケース24および上ケース18を開く。図示の好ましい実施形態では、下ケース24と上ケース18を開くと、エラストマコネクタ174がオートキャルディスク158上の接点166から分離し、それによってオートキャルディスク158と電子機器アセンブリ62間の電気的接続が切断される。これによってセンサパック300内の未使用センサ302の数を数え続ける(電子機器アセンブリ62の一部である)電子カウンタがゼロ(0)にリセットされる。
【0069】
次に、インデックスディスク30の下面214が図3で示すように上を向くように、開いたハウジング12を回転する。次に、センサパック300の周囲に沿った切欠き324をインデックスディスク30上のピン44と位置合わせすることにより、センサパック300をインデックスディスク30上に配置する。次に、ハウジング内にセンサパック300を封入するように、下ケース24を上ケース18上へと旋回させる。下ケース24がラッチ72によって上ケース18に固定されたら、センサ分与機器10は操作する準備が整う。
【0070】
以下は、センサ分与機器10の操作に関する簡単な説明である。最初に、引き出し式取っ手32を手動でハウジング12の後端16に隣接した待機位置(図1)から、ハウジング12の後端16から離れた延長位置(図6)へと引っ張る。引き出し式取っ手32が外側に移動すると、センサ分与機器10がONに切り換えられる。引き出し式取っ手32が外側に移動すると、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52も、インデックスディスク30を1回転の1/10回転するように、インデックスディスク30の上面216にある曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。インデックスディスク30が回転すると、センサパック300が回転し、したがって次のセンサ空隙304が、ハウジング12の検査端14に位置合わせされた待機位置に入る。それと同時に、ナイフブレードアセンブリ58が後退して、インデックスディスク30の中心に向かって移動する。
【0071】
次に、引き出し式取っ手32が手動で延長位置(図6)から内側に引っ張られ、待機位置(図1)を過ぎて後退して、検査位置(図7)に入る。引き出し式取っ手32が内側に移動すると、ナイフブレードアセンブリ58が下方向に旋回し、したがってナイフブレード36が、待機位置でセンサ空隙304を覆っている保護箔310の一部を穿孔し、センサ空隙304内のセンサ302と係合する。引き出し式取っ手32がハウジング12に向かって後退し続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302をセンサ空隙304から強制的に出して、ハウジング12の前端14にある検査位置に入れる。それと同時に、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が半径方向に延在する溝60の1つに沿って移動し、インデックスディスク30の回転を防止する。
【0072】
センサ302がセンサ空隙304から完全に排出され、ハウジング12の前端14から突出する検査位置に押し込まれた後、センサアクチュエータ40はセンサ302と係合して、センサ302を検査位置に保持し、センサ302を電子機器アセンブリ62と結合する。次に、センサの前端306を検査すべき血液の滴に挿入し、これによって電子機器アセンブリ62で血液を分析する。分析結果は、次にセンサ分与機器10の液晶ディスプレイ64に表示される。
【0073】
血液の分析が終了したら、センサアクチュエータ40を係合解除して、センサ302を解放するように、上ケース18上のボタンレリーズ66を押下し、センサ302はハウジング12の前端14を傾けることによって下方向に廃棄することができる。
【0074】
別の実施形態によると、血糖センサ分与機器390を使用することができる。図21から図27で示すように、センサ分与機器390は、上ケース18および下ケース24を有する外部ハウジング12を含み、下ケース24は上ケース18上で旋回する。上ケース18は、クラムシェル式に下ケース24に対して旋回可能であり、したがってセンサパック300(図23および図24参照)をハウジング12内でインデックスディスク30上に位置決めすることができる。センサパック300がハウジング12内にこのように装填された状態で、ボタン392を押下し、それによって全体的に数字394で指定されるディスクドライブ機構(図28参照)によりセンサ302をハウジング12の前端14の検査位置に装填させることができる。センサ分与機器390は、モータ400、リニアドライブシステム410、および動力分配システム420も含み、これは以下で説明するようにボタン392が押下されると、ディスクドライブ機構394によりセンサ302をハウジングの前端14にある検査位置に装填させる。
【0075】
センサ分与機器390を操作するには、ボタン392を押下し、それによってボタン392とモータ400(図30B)の間の電気接続(図示せず)を作成し、したがってモータ400を起動する。起動すると、モータ400はリニアドライブシステム410(図30B)を移動させ、これによってディスクドライブ機構394がセンサパック300を回転し、次のセンサ302を検査位置に装填する前に待機位置に入れる。ボタン392を押下すると、センサ分与機器10もONに切り換えられる(つまり回路板アセンブリ42上の電子回路が起動する)。
【0076】
以下でさらに詳細に説明するように、ディスクドライブ機構394は、インデックスディスクドライブアーム50が装着されたディスクドライブ押圧具48などの押圧具アセンブリを含む(図29および図30A参照)。インデックスディスクドライブアーム50は、板ばね54の端部に配置されたカムボタン52を備える。カムボタン52は、インデックスディスク30の上面の曲線状に延在する溝56の1つ内を移動するように構成される。ボタン392が押下されるとモータ400が起動し、これによってリニアドライブシステム410がディスクドライブ押圧具48を上ケース18の後端22に向かって横方向に移動させる。これによってインデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が、インデックスディスク30を回転するように曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。インデックスディスク30が回転すると、センサパック300が回転し、したがって次にセンサ空隙304が待機位置に入る。
【0077】
次に、リニアドライブシステム410がディスクドライブ押圧具48を上ケース18の前端14に向かって横方向に移動させ、これによってディスクドライブ機構394がセンサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302をハウジング12の前端14上の検査位置に入れる。
【0078】
次に、リニアドライブシステム410は、ディスクドライブ押圧具48を上ケース18の前端14に向かって移動させ、さらにセンサ302を前方に押してセンサ開口254から出し、したがってセンサ302が機器390から自由になり、廃棄することができる。
【0079】
以下でさらに詳細に説明するように、ディスクドライブ機構394は、ディスクドライブ押圧具48に旋回自在に装着されたナイフブレードアセンブリ58を含む(図29および図30A参照)。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の後端22に向かって横方向に移動した後、ディスクドライブ押圧具48が次に上ケース18の検査端または前端20に向かって横方向に押される。これによってナイフブレードアセンブリ58が下方向に旋回し、したがってナイフブレードアセンブリ58の端部にあるナイフブレード36が、センサ空隙304の1つを覆う保護箔310の一部を穿孔し、センサ空隙304内のセンサ302と係合する。ディスクドライブ押圧具48が上ケース18の前端20に向かって移動し続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302を強制的にセンサ空隙304から出して、ハウジング12の前端14の検査位置に入れる。
【0080】
ディスクドライブ押圧具48が延長位置から検査位置へと移動する間、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が半径方向に延在する溝60の1つに沿って移動し、インデックスディスク30の回転を防止する。同様に、ディスクドライブ押圧具48が待機位置から延長位置へと移動する間、ナイフブレードアセンブリ58は、インデックスディスク30の回転を妨害しないように後退位置になる。
【0081】
センサ302がセンサ空隙304から完全に排出され、ハウジング12の前端14から突出する検査位置に押し込まれた後、ディスクドライブ押圧具48がセンサアクチュエータ40と係合して、これをセンサ302に押し付け、それによってセンサ302を検査位置に維持する。センサアクチュエータ40は、ボタン392が押下されるとセンサ302と係合する。センサアクチュエータ40は、センサ302を上ケース18内に配置された電子機器アセンブリ62に結合する。電子機器アセンブリ62は、血糖検査手順中に生成されたデータを処理かつ/または保存し、センサ分与機器390内の液晶ディスプレイ64上にデータを表示するためにマイクロプロセッサなどを含む。
【0082】
血液分析検査が終了したら、センサアクチュエータ40を係合解除して、センサ302を解放するように、上ケース18上のボタンレリーズ66を押下する。ボタンレリーズ66を押下すると、ディスクドライブ押圧具48およびボタン392が前方に移動して、センサ302をセンサ開口254から押し出し、待機位置に戻る。この時点で、使用者は上ケース18上のボタン96を押下するか、センサ分与機器390が電子機器アセンブリ62のタイマに従って自動的にOFFに切り換われるようにすることによって、センサ分与機器390をOFFに切り換えることができる。
【0083】
カバー機構188(複数のフィンガ143を含む)、押圧具アセンブリ48(1対の傾斜接点141を含む)、および複数の表面接点139は、センサ分与機器390内でセンサ分与機器10に関して上述したのと同様に機能する。具体的には、カバー機構188、押圧具アセンブリ48、および複数の表面接点141の開示は、センサ分与機器390ではセンサ分与機器10において上述したものと同じである。1つの違いは、複数の傾斜接点141を移動させるためにセンサ分与機器10内の引き出し式取っ手32を使用することである。しかし、センサ分与機器390内でモータ400が複数の傾斜接点141の起動を補助する。
【0084】
具体的には、モータ400を起動すると、これによって複数の傾斜接点141のうち少なくとも1つが複数のフィンガ143のうち少なくとも1つを押して、複数の底面接点139のうち少なくとも1つと接触させる。複数のフィンガ143の少なくとも1つが複数の底面接点139の少なくとも1つと接触すると、センサ分与機器390が電子的にON状態に切り換わる。
【0085】
ディスクドライブ機構394は、上ケース18の上部内面に取り付けられる。図28で示すように、ディスクドライブ機構394は、上ケース18の上部内面上のポスト(図示せず)と係合する複数の装着ねじ184によって、上ケースに取り付けられる。装着ねじ184は電子機器アセンブリ62も通過して、これを固定し、これはディスクドライブ機構394と上ケース18の間に配置される。
【0086】
ディスクドライブ機構394は以下でさらに詳細に説明されているが、ディスクドライブ機構394は、ディスクドライブ機構394を上ケース18の上部内面に装着する前に組み立てて、その操作を検査できるように構成することが好ましいことに留意されたい。つまり、ディスクドライブ機構394は、センサ分与機器390の最終的組立ての前に検査可能なモジュール式設計を有する。
【0087】
図29および図30で示すように、ディスクドライブ機構394は案内ブロック182、センサアクチュエータ40、ハウジングガイド186、ディスクドライブ押圧具48、インデックスディスクドライブアーム50、ナイフブレードアセンブリ58、カバー機構188、およびボタンレリーズ66を備える。ハウジングガイド186は、1つまたは複数のピン192によって案内ブロック182の(図29で見て)上面190に固定される。ディスクドライブ押圧具48は、ディスクドライブ押圧具48がハウジングガイド186および案内ブロック182に対して横方向に滑動できるような方法で、ハウジングガイド186および案内ブロック182上に支持される。ナイフブレードアセンブリ58は、ディスクドライブ押圧具48の下側に旋回自在に接続され、ハウジングガイド186および案内ブロック182によって案内される。インデックスディスクドライブアーム50もディスクドライブ押圧具48に接続され、案内ブロック182によって部分的に案内される。カバー機構188は、ディスクドライブ押圧具48とハウジングガイド186が間に配置された状態で、案内ブロック182に取り付けられる。センサアクチュエータ40は、案内ブロック182に取り付けられ、ディスクドライブ押圧具48が検査位置にある場合は、ディスクドライブ押圧具48の前端204と係合する。ボタンレリーズ66は、ディスクドライブ押圧具48が検査位置にある場合にディスクドライブ押圧具48の前端204と係合するように、カバー機構188に滑動自在に接続する。
【0088】
図29、図30A、図30Bおよび図30Cで示すように、モータ400、リニアドライブシステム410、および動力配分システム420によって、ディスクドライブ機構394は、以下で説明するようにボタン392が押下されるとセンサ302をハウジング12の前端14の検査位置に自動的に装填する。モータ400はDCモータなどの伝導モータであることが好ましいが、モータ400は、直線運動または回転運動を提供可能な当業者に知られる任意の装置でよい。モータ400は、ボタン392が押下されると起動される。ボタン392はモータ400に電子的に接続され、ハウジング12のどこかに配置することができる。制御ユニット(図示せず)がモータ400の速度および方向を制御する。モータ400は、図30Bおよび図30Cで示すようにシャフト402を回転することにより回転運動を提供する。制御ユニット(図示せず)はシャフト402の速度および方向を制御することが好ましい。モータ400は(図30Bおよび図30Cで見て)動力配分システム420に取り付けられる。1つの実施形態では、モータ400のシャフト402が動力配分システム420に接続される。動力配分システム420はモータ400およびリニアドライブシステム410に接続される。動力配分システム420は、モータによって提供された動力をリニアドライブシステム410に配分し、モータ400によって提供された直線運動または回転運動を図30Bおよび図30Cで示すようにリニアドライブシステムの直線運動に変換する。動力配分システムは、一連の歯車を通して回転速度を減速することにより、モータの動力を階段状に上昇させることもする。リニアドライブシステム410はディスクドライブ機構394および動力配分システム420に接続され、リニアドライブシステム410はモータ400が起動されるとディスクドライブ機構394を移動させる。リニアドライブシステム410はディスクドライブ機構394の押圧具48に接続し、モータ400が起動されると押圧具48を移動させることが好ましい。
【0089】
1つの実施形態では、動力配分システム420は図30Bで示すようにモータ400からリニアドライブシステム410へと動力を配分し、運動を変換するために、少なくとも1つの歯車422を含む。一連の歯車422を使用して、図30Bで示すようにモータ400からリニアドライブシステム410へと動力を配分し、運動を変換することが好ましい。リニアドライブシステム410は親ねじ412および親ねじ412上にねじ込まれるナット414を含み、ナット414はディスクドライブ押圧具48に接続し、親ねじ412が回転するとこれを移動させる。1つの実施形態では、親ねじ412は二重螺旋ねじであり、これによって親ねじおよびモータが2方向ではなく1方向のみに回転し、ディスクドライブ押圧具48を待機位置から延長位置へ、および延長位置から検査位置へと移動させることができる。親ねじは、図30Bで示すように親ねじコネクタ426を通して歯車422に接続される。少なくとも1つの歯車422がシャフト402に接続され、第2歯車422が図30Bで示すように親ねじコネクタ426に接続されることが好ましい。
【0090】
1つの実施形態では、動力配分システム420は、図30Cで示すようにモータ400からリニアドライブシステム410へと動力を配分し、運動を変換するために少なくとも1つのローラ424を含む。ローラ424はシャフト402に接続される。リニアドライブシステム410は、ベルト416およびベルトに接続された接続部材418を含む。ベルト416は、図30Cで示すようにローラ424に巻き付けられる。モータ400が起動されると、ローラ424が回転し、ベルト416を動作させる。接続部材418はディスクドライブ押圧具48に接続される。したがって、ベルト416が動作すると、ディスクドライブ押圧具48も移動する。
【0091】
図26を参照すると、ディスクドライブ押圧具48は十分に延長した位置にある(図26参照)。ハウジング12の後端16に到達すると、押圧具48は次に方向を変化させ、内側に戻り、待機位置(図21)を過ぎて検査位置(図27)に入る。以前に示したように、押圧具48が内側に移動すると、ディスクドライブ機構394がセンサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302を検査位置にする。
【0092】
以下はセンサ分与機器390の操作の簡単な説明である。最初に、ボタン392を押下すると、これによってセンサ分与機器390がONに切り換えられ、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が、インデックスディスク30を1回転の1/10回転するように、インデックスディスク30の上面216にある曲線状に延在する溝56の1つに沿って移動する。インデックスディスク30が回転すると、センサパック300が回転し、したがって次のセンサ空隙304が、ハウジング12の検査端14に位置合わせされた待機位置に入る。それと同時に、ナイフブレードアセンブリ58が後退して、インデックスディスク30の中心に向かって移動する。
【0093】
次に、押圧具48がハウジング12の後端16から離れ、これによってナイフブレードアセンブリ58が下方向に旋回し、したがってナイフブレード36が、待機位置でセンサ空隙304を覆っている保護箔310の一部を穿孔し、センサ空隙304内のセンサ302と係合する。押圧具48がハウジング12の後端16から離れ続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302をセンサ空隙304から強制的に出して、ハウジング12の前端14にある検査位置に入れる。それと同時に、インデックスディスクドライブアーム50上のカムボタン52が半径方向に延在する溝60の1つに沿って移動し、インデックスディスク30の回転を防止する。
【0094】
センサ302がセンサ空隙304から完全に排出され、ハウジング12の前端14から突出する検査位置に押し込まれた後、センサアクチュエータ40はセンサ302と係合して、センサ302を検査位置に保持し、センサ302を電子機器アセンブリ62と結合する。次に、センサの前端306を検査すべき血液の滴に挿入し、これによって電子機器アセンブリ62で血液を分析する。分析結果は、次にセンサ分与機器390の液晶ディスプレイ64に表示される。
【0095】
血液の分析が終了したら、リニアドライブシステム410がディスクドライブ押圧具48を上ケース18の前端14に向かって移動させ、さらにセンサ302を前方に押してセンサ開口254から出し、したがってセンサ302が機器390から自由になり、廃棄することができる。次に、リニアドライブシステム410がナイフブレード36を待機位置に戻す。
【0096】
本発明を図示の実施形態の詳細に関して説明してきたが、これらの詳細は添付の特許請求の範囲で定義されたような本発明の範囲を限定することが想定されてはいない。例えば、センサ分与機器10または390は、血糖以外の流体の検査に使用することができる。実際、センサ分与機器10または390は、試薬材料によって分析可能な任意のタイプの化学物質流体の分析に関連して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図2】図1の血糖センサ分与機器の底斜視図である。
【図3】開位置にあってセンサパックの挿入を示す、図1の血糖センサ分与機器の斜視図である。
【図4】開位置にあってインデックスディスク上に装填されたセンサパックを示す、図1の血糖センサ分与機器の斜視図である。
【図5】ボタン隠しドアが開位置にある状態で図示された図1の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図6】ディスクドライブ押圧具が延長位置にある状態にある図1の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図7】ディスクドライブ押圧具が検査位置にあり、センサがセンサ開口から突出した状態の図1の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図8】図1の血糖センサ分与機器で使用するセンサの上斜視図である。
【図9】センサパックのベース部分から分離された保護箔を示す、図1の血糖センサ分与機器で使用するセンサパックの組立て分解斜視図である。
【図10】図1の血糖センサ分与機器の構成要素サブアセンブリの組立て分解斜視図である。
【図11】図1の血糖センサ分与機器の上ケースサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解斜視図である。
【図12】図1の血糖センサ分与機器の下ケースサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解斜視図である。
【図13】図1の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構およびインデックスディスクサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解上斜視図である。
【図14】図1の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構およびインデックスディスクサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解底斜視図である。
【図15】図1の血糖センサ分与機器のバッテリトレイサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解斜視図である。
【図16】図1の血糖センサ分与機器の電子機器アセンブリの構成要素部品の組立て分解斜視図である。
【図17】図1の血糖センサ分与機器の電子機器サブアセンブリの上斜視図である。
【図18a】図1の血糖センサ分与機器の電子機器サブアセンブリの底斜視図である。
【図18b】図18aの底面接点の拡大図である。
【図19a】1つの実施形態によるカバー機構の上斜視図である。
【図19b】図19aの区域19bの拡大図である。
【図19c】1つの実施形態による複数のフィンガの上斜視図である。
【図20】1つの実施形態による押圧具アセンブリの上斜視図である。
【図21】別の実施形態による血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図22】図21の血糖センサ分与機器の底斜視図である。
【図23】開位置にあってセンサパックの挿入を示す、図21の血糖センサ分与機器の斜視図である。
【図24】開位置にあってインデックスディスク上に装填されたセンサパックを示す、図21の血糖センサ分与機器の斜視図である。
【図25】ボタン隠しドアが開位置にある状態で示された、図21の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図26】ディスクドライブ押圧具が延長位置にある状態の図21の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図27】ディスクドライブ押圧具が検査位置にあり、センサがセンサ開口から突出した状態の図21の血糖センサ分与機器の上斜視図である。
【図28】図21の血糖センサ分与機器の構成要素サブアセンブリの組立て分解斜視図である。
【図29】図21の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構およびインデックスディスクサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解上斜視図である。
【図30A】図21の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構およびインデックスディスクサブアセンブリの構成要素部品の組立て分解底斜視図である。
【図30B】別の実施形態による図21の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構の構成要素部品の斜視図である。
【図30C】別の実施形態による図21の血糖センサ分与機器のディスクドライブ機構の構成要素部品の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされたセンサ分与機器であって、前記センサ分与機器がさらに、前記複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされており、
待機位置、検査位置、および延長位置をとることができる取っ手と、
自身の底面上に複数の接点を含む回路板アセンブリと、
複数のフィンガを含むカバー機構にして、前記複数のフィンガのそれぞれが前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触するようになされているカバー機構と、
複数の傾斜接点を含む押圧具アセンブリと、を備え、
前記取っ手が前記延長位置へと移動すると、前記複数の傾斜接点の少なくとも1つが前記複数のフィンガの少なくとも1つを移動させて、前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触させ、
前記取っ手が前記延長位置へと移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられるようになされている、センサ分与機器。
【請求項2】
前記取っ手が前記待機位置から前記延長位置へと移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられるようになされている、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記取っ手が前記検査位置から前記延長位置へと移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられるようになされている、請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが前記回路板アセンブリの前記底面接点の少なくとも1つと接触すると、前記取っ手の位置が前記センサ分与機器内で伝達される、請求項1に記載の機器。
【請求項5】
前記複数のフィンガのそれぞれが、前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の個々の接点と接触するようになされている、請求項1に記載の機器。
【請求項6】
前記複数のフィンガの数と前記複数の底面接点の数とが同じである、請求項1に記載の機器。
【請求項7】
前記複数のフィンガがちょうど3つのフィンガであり、前記複数の底面接点がちょうど3つの表面接点である、請求項1に記載の機器。
【請求項8】
前記複数の傾斜接点がちょうど2つの傾斜接点である、請求項7に記載の機器。
【請求項9】
さらに、外部ハウジング、ナイフブレード、およびアラームを含み、前記ナイフブレードは延長位置をとることができ、前記外部ハウジングが開位置にあり且つ前記取っ手が延長位置にある場合において、前記アラームが起動されて、前記ナイフブレードが前記延長位置にある可能性を示すようになされている、請求項1に記載の機器。
【請求項10】
前記センサ分与機器が血糖メータである、請求項1に記載の機器。
【請求項11】
前記複数のフィンガが金属で作製され、打ち抜き加工で形成されている、請求項1に記載の機器。
【請求項12】
前記複数のフィンガがニッケルめっきした燐青銅を備える、請求項1に記載の機器。
【請求項13】
前記複数のフィンガがステンレス鋼を備える、請求項1に記載の機器。
【請求項14】
前記複数のフィンガが金属で作製され、前記カバー機構の残りの部分がポリカーボネートで作製されている、請求項1に記載の機器。
【請求項15】
前記複数のフィンガが前記カバー機構の残りの部分にインサート成形されている、請求項1に記載の機器。
【請求項16】
前記複数のフィンガのそれぞれが、隆起した凸状セクションを有する、請求項1に記載の機器。
【請求項17】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが永久的に上方向の位置にあり、したがって前記複数の傾斜接点がいずれも前記複数のフィンガの前記少なくとも1つを移動させないようになされている、請求項1に記載の機器。
【請求項18】
複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされているセンサ分与機器であって、前記センサ分与機器がさらに、前記複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされており、
自身の底面上に複数の接点を含む回路板アセンブリと、
複数のフィンガを含むカバー機構にして、前記複数のフィンガのそれぞれが前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触するようになされているカバー機構と、
複数の傾斜接点を含む押圧具アセンブリと、
前記複数の傾斜接点の少なくとも1つを移動させるようになされているモータと、を備え、
前記複数の傾斜接点の少なくとも1つは、移動すると、前記複数のフィンガの少なくとも1つを押して、前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触させ、その結果、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられるようになされている、センサ分与機器。
【請求項19】
前記モータがボタンによって起動されるようになされている、請求項18に記載の機器。
【請求項20】
前記複数のフィンガのそれぞれが、前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の個々の接点と接触するようになされている、請求項18に記載の機器。
【請求項21】
前記複数のフィンガの数と前記複数の底面接点の数とが同じである、請求項18に記載の機器。
【請求項22】
前記複数のフィンガがちょうど3つのフィンガであり、前記複数の底面接点がちょうど3つの表面接点である、請求項18に記載の機器。
【請求項23】
前記複数の傾斜接点がちょうど2つの傾斜接点である、請求項22に記載の機器。
【請求項24】
さらに、外部ハウジング、ナイフブレード、およびアラームを含み、前記ナイフブレードは延長位置をとることができ、前記外部ハウジングが開位置にあり且つ前記取っ手が延長位置にある場合に、前記アラームが起動されて、前記ナイフブレードが前記延長位置にある可能性を示すようになされている、請求項18に記載の機器。
【請求項25】
前記センサ分与機器が血糖メータである、請求項18に記載の機器。
【請求項26】
前記複数のフィンガが金属で作製され、打ち抜き加工で形成されている、請求項18に記載の機器。
【請求項27】
前記複数のフィンガがニッケルめっきした燐青銅を備える、請求項18に記載の機器。
【請求項28】
前記複数のフィンガがステンレス鋼を備える、請求項18に記載の機器。
【請求項29】
前記複数のフィンガが金属で作製され、前記カバー機構の残りの部分がポリカーボネートで作製されている、請求項18に記載の機器。
【請求項30】
前記複数のフィンガが前記カバー機構の残りの部分にインサート成形されている、請求項18に記載の機器。
【請求項31】
前記複数のフィンガのそれぞれが、隆起した凸状セクションを有する、請求項18に記載の機器。
【請求項32】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが永久的に上方向の位置にあり、したがって前記複数の傾斜接点がいずれも前記複数のフィンガの前記少なくとも1つを移動させないようになされている、請求項18に記載の機器。
【請求項33】
センサ分与機器を使用する方法であって、前記センサ分与機器が複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされており、前記センサ分与機器がさらに、前記複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされており、
取っ手、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備えるセンサ分与機器を提供するステップを含み、前記取っ手が待機位置、検査位置、および延長位置をとることができ、前記回路板アセンブリが、自身の底面上に複数の接点を含み、前記カバー機構が複数のフィンガを含み、前記押圧具アセンブリが複数の傾斜接点を含み、さらに、
前記複数の傾斜接点の少なくとも1つが、前記複数のフィンガの少なくとも1つを移動させて、前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触させるように、前記取っ手を前記延長位置へと移動させるステップを含み、
前記取っ手が前記延長位置に移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられる、方法。
【請求項34】
前記取っ手が前記待機位置から前記延長位置へと移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記取っ手が前記検査位置から前記延長位置へと移動すると、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられる、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが前記回路板アセンブリの前記底面接点の少なくとも1つと接触すると、前記取っ手の位置が前記センサ分与機器内で伝達される、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記複数のフィンガのそれぞれが、前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の個々の接点と接触するようになされており、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記複数のフィンガの数と前記複数の底面接点の数とが同じである、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記センサ分与機器が血糖メータである、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記複数のフィンガが金属で作製され、打ち抜き加工で形成される、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記複数のフィンガがニッケルめっきした燐青銅を備える、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記複数のフィンガがステンレス鋼を備える、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
前記複数のフィンガのそれぞれが、隆起した凸状セクションを有する、請求項33に記載の方法。
【請求項44】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが永久的に上方向の位置にあり、したがって前記複数の傾斜接点がいずれも前記複数のフィンガの少なくとも1つを移動させない、請求項33に記載の方法。
【請求項45】
センサ分与機器を使用する方法であって、前記センサ分与機器が複数のセンサを含むセンサパックを取り扱うようになされており、前記センサ分与機器がさらに、前記複数のセンサの1つを使用して検査を実行するようになされており、
モータ、回路板アセンブリ、カバー機構、および押圧具アセンブリを備えるセンサ分与機器を提供するステップを含み、前記回路板アセンブリが、自身の底面上に複数の接点を含み、前記カバー機構が複数のフィンガを含み、前記押圧具アセンブリが複数の傾斜接点を含み、さらに、
前記複数の傾斜接点の少なくとも1つが、前記複数のフィンガの少なくとも1つを移動させて、前記複数の底面接点の少なくとも1つと接触させ、その結果、前記センサ分与機器が電子的にON状態に切り換えられるように、前記モータを起動するステップを含む、方法。
【請求項46】
前記モータがボタンによって起動される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記複数のフィンガのそれぞれが、前記回路板アセンブリの前記複数の底面接点の個々の接点と接触するようになされている、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記複数のフィンガの数と前記複数の底面接点の数が同じである、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記センサ分与機器が血糖メータである、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記複数のフィンガが金属で作製され、打ち抜き加工で形成される、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記複数のフィンガがニッケルめっきした燐青銅を備える、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記複数のフィンガがステンレス鋼を備える、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記複数のフィンガのそれぞれが、隆起した凸状セクションを有する、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記複数のフィンガの少なくとも1つが永久的に上方向の位置にあり、したがって前記複数の傾斜接点がいずれも前記複数のフィンガの少なくとも1つを移動させない、請求項45に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18a】
image rotate

【図18b】
image rotate

【図19a】
image rotate

【図19b】
image rotate

【図19c】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30A】
image rotate

【図30B】
image rotate

【図30C】
image rotate


【公表番号】特表2008−503729(P2008−503729A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516815(P2007−516815)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/021711
【国際公開番号】WO2006/007452
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】