説明

センサ端末、センサ端末の異常判断情報送信方法、コントローラおよびコントローラのセンサ異常判断方法

【課題】無線センサ端末の異常判断をより正確に行う。
【解決手段】センサ端末120a,120bは、定期的に、他のノードとの間の通信可能性、推定距離の情報を持つ隣接テーブルを更新する(502,512)。コントローラ101は、定期的に、センサ端末120a,120bから隣接テーブルを含むセンサ情報取得要求応答を受信し(521,531)、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性、推定距離の情報を持つ統合テーブルを更新する(540)。コントローラ101は、過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報を持つ過去情報テーブルを、統合テーブルの更新に伴って更新する(541)。コントローラ101は、統合テーブルと過去情報テーブルの比較結果に基づき、センサ端末120a,120bの異常(破壊/停止、または移動)を、コントローラ101および他のセンサ端末との間の通信可能性、推定距離の情報を用いて判断する(542)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センサ端末、センサ端末の異常判断情報送信方法、コントローラおよびコントローラのセンサ異常判断方法に関し、特に、無線セキュリティシステムのノードとして使用されるセンサ端末等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般家庭および企業へのセキュリティシステム導入が急増している。また、従来、ライセンス不要で用いることのできる2.4GHz帯を利用したIEEE802.11 無線LAN方式、IEEE802.15.4 ZigBeeなどの標準化技術あるいは独自通信方式のデバイスにおいて、消費電力の低下、省サイズ化、コストの低下が進んでいる。セキュリティシステムで用いられるセンサ端末(カメラ、赤外線、振動、ガス、煙/熱、緊急ボタンなどの端末)は、電池駆動あるいは電気配線のみという設置工事のし易さから、コントローラとの間の通信手段として無線方式を用いるものが増えていくと想定される。
【0003】
図15は、従来の一般的なセキュリティシステム200の構成例を示している。このセキュリティシステム200は、コントローラ201と、屋内センサ202,203と、屋外センサ204,205を有している。屋内センサ202,203と、屋外センサ204,205は、有線の制御/通信ネットワーク206を介して、コントローラ201に接続されている。ここで、屋内センサ202,203および屋外センサ204,205は、カメラ、赤外線、振動、ガス、煙/熱、緊急ボタンなどのセンサ端末である。
【0004】
コントローラ201は、屋内センサ202,203および屋外センサ204,205の動作を、ネットワーク206を介して制御する。また、コントローラ201は、屋内センサ202,203および屋外センサ204,205からのセンサ情報を、ネットワーク206を介して受け取って異常状態の発生を判断する。そして、コントローラ201は、異常状態が発生したと判断するとき、外部接続用のネットワーク301を介して集中監視センタ302に発報する。
【0005】
図15に示すようなセキュリティシステム200において、有線の制御/通信ネットワーク206の部分を無線化したものが無線セキュリティシステムである。この無線セキュリティシステムでは、無線センサ端末が利用される。外部からの侵入者に対して無線セキュリティシステムが正常に運用されるためには、悪意者による無線センサ端末の破壊/停止、移動を検知することが重要となる。しかし、この無線センサ端末においては、通信パス自体が不安定になる可能性があるため、悪意者による破壊/停止、移動の検出が困難となる。
【0006】
例えば、センサ端末とコントローラとの間の通信を定期的に行って、通信不能になった際にセンサ端末を異常とする異常検出手法が一般的に使われている。しかし、この手法では、無線状況が一時的に不安定で通信不能だった場合にも異常とみなされ,誤発報が多発する。
【0007】
また、例えば、特許文献1,2等には、センサ端末により得られたカメラ映像を解析して、異常を検出する手法が提案されている。しかし、この手法では、センサ端末にカメラ機能が必須となり、一般的にカメラ側に搭載される処理部の処理能力が必要とされるため、安価なセンサ端末では用いることができない。
【0008】
また、例えば、特許文献3等には、センサ端末にさらに加速度センサ等を付加し、悪意者による場所あるいは向きの変更を検出する手法が提案されている。しかし、この手法では、別途付加する加速度センサなどのセンサが必須となるため、安価なセンサ端末では用いることができない。
【0009】
また、例えば、特許文献4等には、端末間の通信により通信可能性および距離情報を求め、侵入/破壊を検出する手法が提案されている。しかし、この手法では、最終的に利用されるのはネットワーク構造情報であり、その生成過程で得られた異常端末情報は無効情報として扱われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−338187号公報
【特許文献2】特開2008−160617号公報
【特許文献3】特開2008−167222号公報
【特許文献4】特許第3877167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、無線セキュリティシステムを構成する無線センサ端末においては、悪意者による破壊/停止、移動の検出が困難である。
【0012】
この発明の目的は、無線セキュリティシステムを構成する無線センサ端末の異常(破壊/停止、移動)の判断をより正確に行い得るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の概念は、
センサ部と、
上記センサ部のセンサ情報をコントローラに無線送信する第1の送信部と、
他のノードに定期的に確認情報要求を無線送信する第2の送信部と、
上記第2の送信部で送信される上記確認情報要求に対応して上記他のノードから送られてくる確認情報応答を無線受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信される上記確認情報応答に基づいて、少なくとも上記他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを定期的に更新する隣接テーブル更新部と、
上記コントローラから送られてくるセンサ情報取得要求を受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信された上記センサ情報取得要求に対応して、上記隣接テーブルを異常判断情報として上記コントローラに無線送信する第3の送信部
を備えるセンサ端末にある。
【0014】
また、この発明の概念は、
複数のセンサ端末から送られてくるセンサ情報を無線受信する第1の受信部と、
上記複数のセンサ端末に定期的にセンサ情報取得要求を無線送信する第1の送信部と、 上記第1の送信部で送信される上記センサ情報取得要求に対応して上記複数のセンサ端末から送られてくる、少なくとも他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信された上記複数のセンサ端末の隣接テーブルに基づいて、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ統合テーブルを定期的に更新する統合テーブル更新部と、
上記統合テーブル更新部で過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報を持つ過去情報テーブルを上記統合テーブルの更新に伴って更新する過去情報テーブル更新部と、
上記統合テーブル更新部で更新された統合テーブルと、上記過去情報テーブル更新部で更新された過去情報テーブルとを比較し、上記複数のセンサ端末の破壊または停止を判断するセンサ異常判断部
を備えるコントローラにある。
【0015】
この発明において、センサ端末のセンサ部のセンサ情報はコントローラに無線送信される。コントローラでは、このセンサ情報に基づいて、異常状態の発生が判断される。そして、異常状態が発生したと判断されるとき、コントローラから、外部接続用のネットワークを介して集中監視センタに発報される。
【0016】
センサ端末から他のノードに、定期的に、確認情報要求が無線送信される。ここで、他のノードは、コントローラおよび他のセンサ端末である。そして、センサ端末では、他のノードから送られてくる確認情報応答に基づいて、少なくとも、他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルが更新される。なお、この隣接テーブルは、他のノードとの間の推定距離の情報をさらに持っていてもよい。センサ端末では、各ノードからの確認情報応答の受信時における受信信号強度に基づいて推定距離の情報を得るようにされる。
【0017】
コントローラからセンサ端末に、定期的に、センサ情報取得要求が無線送信される。そして、このセンサ情報取得要求に応じて、センサ端末からコントローラに、隣接テーブルが異常判断情報として無線送信される。コントローラでは、複数のセンサ端末から送られてくる隣接テーブルに基づいて、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ統合テーブルが更新される。なお、隣接テーブルが他のノードとの間の推定距離の情報をさらに持つ場合には、統合テーブルは、ノード毎に他のノードとの間の推定距離の情報も持つものとなる。
【0018】
また、コントローラでは、過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報テーブルが、統合テーブルの更新に伴って更新される。そして、コントローラでは、統合テーブルと過去情報テーブルとが比較され、複数のセンサ端末の破壊または停止が判断される。例えば、所定のセンサ端末との間の通信が不可能となり、かつこの所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の通信が不可能となったとき、この所定のセンサ端末は破壊された、または停止したと判断される。
【0019】
また、統合テーブルがノード毎に他のノードとの間の推定距離の情報もさらに持つ場合、コントローラでは、統合テーブルと過去情報テーブルとが比較され、複数のセンサ端末の移動が判断される。例えば、所定のセンサ端末と他のノードとの間の複数の推定距離のうち、閾値を越えて変化している推定距離が所定数以上あるとき、この所定のセンサ端末は移動されていると判断される。
【0020】
このように、コントローラには、各センサ端末から、他のノードとの間の通信可能性の情報、さらには他のノードとの間の推定距離の情報を持つ隣接テーブルが送られる。そのため、コントローラでは、所定のセンサ端末の破壊または停止を判断する際、この所定のセンサ端末との間の通信可能性の情報だけでなく、この所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の通信可能性の情報をも用いることができ、より正確な判断を行うことが可能となる。また、コントローラでは、所定のセンサ端末の移動を判断する際、この所定のセンサ端末との間の推定距離の情報だけでなく、この所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の推定距離の情報をも用いることができる。そのため、より正確な判断を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、各センサ端末からコントローラに、他のノードとの間の通信可能性の情報、さらには他のノードとの間の推定距離の情報を持つ隣接テーブルが送られる。そのため、コントローラでは、所定のセンサ端末の異常(破壊/停止、移動)を、所定のセンサ端末との間の通信可能性、推定距離の情報の他、この所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の通信可能性、推定距離の情報をも用いて判断でき、その精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の実施の形態としてのセキュリティシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】セキュリティシステムを構成するコントローラの構成例を示すブロック図である。
【図3】セキュリティシステムを構成するセンサ端末の構成例を示すブロック図である。
【図4】センサ端末の異常を判断するための、センサ端末のCPUの制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】センサ端末で生成される隣接テーブルの一例を示す図である。
【図6】推定距離を求めるために使用されるS/N比と距離との対応関係を示すグラフ情報の一例を示す図である。
【図7】センサ端末の異常を判断するための、コントローラのCPUの制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】コントローラで生成される統合テーブルの一例を示す図である。
【図9】コントローラで生成される過去情報テーブルの一例を示す図である。
【図10】コントローラのCPUがセンサ端末の異常(破壊/停止)を判断する例を説明するための統合テーブル例を示す図である。
【図11】コントローラのCPUがセンサ端末の異常(破壊/停止)を判断する例を説明するための過去情報テーブル例を示す図である。
【図12】コントローラのCPUがセンサ端末の異常(移動)を判断する例を説明するための統合テーブル例を示す図である。
【図13】コントローラのCPUがセンサ端末の異常(移動)を判断する例を説明するための過去情報テーブル例を示す図である。
【図14】センサ端末の異常判断を行うためのコントローラおよびセンサ端末間のシーケンス例を説明するための図である。
【図15】従来の一般的なセキュリティシステムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0024】
<1.実施の形態>
[セキュリティシステムの構成例]
図1は、実施の形態としてのセキュリティシステム100の構成例を示している。このセキュリティシステム100は、コントローラ101と、屋内センサ102,103と、屋外センサ104,105を有している。コントローラ101、屋内センサ102,103、屋外センサ104,105は、無線ネットワーク106を介して、互いに無線で接続されている。この場合、コントローラ101および各センサ端末は、ピアツーピア形態にて接続可能な状態とされている。
【0025】
この無線ネットワーク106は、例えば、無線LANにおけるアドホックネットワークの構築により実現され、あるいは独自の管理フレームを用いて実現される。ここで、屋内センサ102,103および屋外センサ104,105は、カメラ、赤外線、振動、ガス、煙/熱、緊急ボタンなどのセンサ端末である。コントローラ101、屋内センサ102,103、屋外センサ104,105は、それぞれ、無線ネットワーク106のノードを構成している。
【0026】
コントローラ101は、屋内セン102,103および屋外センサ104,105の動作を、ネットワーク106を介して制御する。また、コントローラ101は、屋内センサ102,103および屋外センサ104,105からのセンサ情報を、ネットワーク106を介して受け取って異常状態の発生を判断する。そして、コントローラ101は、異常状態が発生したと判断するとき、外部接続用のネットワーク301を介して集中監視センタ302に発報する。
【0027】
また、各センサ端末(屋内セン102,103、屋外センサ104,105)は、他のノード(センサ端末、コントローラ)との間の通信可能性の情報および推定距離の情報を含む隣接テーブルを定期的に更新し、コントローラ101に無線送信する。この場合、各センサ端末は、他のノードに確認情報要求を送信すると共に、他のノードからの確認情報応答を受信する。各センサ端末は、確認情報応答が受信されたノードに関しては、通信可能性があるものとする。また、各センサ端末は、確認情報応答が受信されたノードに関しては、その受信時における受信信号強度に基づいて推定距離の情報を取得する。
【0028】
コントローラ101は、各センサ端末から定期的に受信された隣接テーブルに基づいて、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ統合テーブルを更新する。また、コントローラ101は、過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報テーブルを、統合テーブルの更新に伴って更新する。コントローラ101は、統合テーブルと過去情報テーブルとを比較し、各センサ端末の異常(破壊/停止、移動)を判断する。
【0029】
例えば、コントローラ101は、所定のセンサ端末との間の通信が不可能となり、かつこの所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の通信が不可能となったとき、この所定のセンサ端末は破壊された、または停止したと判断する。また、例えば、コントローラ101は、所定のセンサ端末と他のノードとの間の複数の推定距離のうち、閾値を越えて変化している推定距離が所定数以上あるとき、この所定のセンサ端末は移動されていると判断する。そして、コントローラ101は、センサ端末の異常が検出されたとき、ネットワーク301を介して集中監視センタ302に発報する。
【0030】
[コントローラおよびセンサ端末の構成例]
図2は、コントローラ101の構成例を示している。このコントローラ101は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read OnlyMemory)112と、RAM(Random Access Memory)113を有している。また、このコントローラ101は、ネットワークインタフェース114と、無線モジュール115と、アンテナ116を有している。CPU111、ROM112、RAM113、ネットワークインタフェース114および無線モジュール115は、内部バス117に接続されている。
【0031】
CPU111は、コントローラ101の各部の動作を制御する。ROM112は、制御ソフトウェアの格納を行う。RAM113は、CPU111のワークエリアを構成する。CPU111は、ROM112から読み出したソフトウェアをRAM113上に展開してソフトウェアを起動させ、コントローラ101の各部を制御する。ネットワークインタフェース114は、ネットワーク301を通じて、集中監視センタ302との間で、ネットワーク通信を行う。無線モジュール115は、アンテナ116を通じて、センサ端末との間で、無線通信を行う。
【0032】
図3は、センサ端末120(屋内センサ102,103、屋外センサ103,104)の構成例を示している。このセンサ端末120は、CPU121と、ROM122と、RAM123を有している。また、センサ端末120は、センサ部124と、無線モジュール125と、アンテナ126を有している。CPU121、ROM122、RAM123、センサ部124および無線モジュール125は、内部バス127に接続されている。
【0033】
CPU121は、センサ端末120の各部の動作を制御する。ROM122は、制御ソフトウェアの格納を行う。RAM123は、CPU121のワークエリアを構成する。CPU121は、ROM122から読み出したソフトウェアをRAM123上に展開してソフトウェアを起動させ、センサ端末120の各部を制御する。センサ部124は、カメラ、赤外線、振動、ガス、煙/熱等のセンサ素子で構成されている。無線モジュール125は、アンテナ126を通じて、コントローラ101および他のセンサ端末との間で、無線通信を行う。
【0034】
[センサ異常判断のための処理]
次に、センサ端末の異常(破壊/停止、移動)を判断するための、センサ端末120およびコントローラ101の処理について説明する。
【0035】
最初にセンサ端末120の処理を説明する。図4のフローチャートは、センサ端末120の異常を判断するための、センサ端末120のCPU121の制御処理の手順を示している。CPU121は、ステップST1において、処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、CPU121は、定期送信タイミングか否かを判断する。CPU121は、図3には図示しないタイマのカウント値に基づいて、定期送信タイミングを判断する。
【0036】
定期送信タイミングであるとき、CPU121は、ステップST3において、無線モジュール125を制御して、コントローラ101および他のセンサ端末120に、確認情報要求を送信する。一方、定期送信タイミングでないとき、CPU121は、ステップST4において、情報受信であるか否かを判断する。情報受信でないとき、CPU121は、ステップST2に戻る。一方、情報受信であるとき、CPU121は、ステップST5の処理に移る。
【0037】
このステップST5の処理において、CPU121は、コントローラ101あるいは他のセンサ端末120から、上述の確認情報要求に対応する確認情報応答を受信したか否かを判断する。確認情報応答を受信したとき、CPU121は、ステップST6において、隣接テーブルを更新し、その後に、ステップST2の処理に戻る。
【0038】
図5は、センサ端末120で生成される隣接テーブルの一例を示している。この例は、センサ端末120が屋内センサ102である場合の例であって、他のノードはコントローラ101、屋内センサ103、屋外センサ104,105である。図示のように、隣接テーブルは、他のノードとの間の通信可能性および推定距離の情報を持っている。
【0039】
センサ端末120は、上述したように確認情報応答を受信したとき、その確認情報応答の送信元のノードとの間には通信可能性があるとして、隣接テーブルを更新する。また、センサ端末120は、上述したように確認情報応答を受信したとき、その確認情報応答の送信元のノードに関しては、その受信時における受信信号強度に基づいて推定距離の情報を取得して、隣接テーブルを更新する。
【0040】
例えば、センサ端末120は、ノード毎に、図6に示すようなS/N比と距離との対応関係を示すグラフ情報を持っており、確認情報応答の送信元のノードとの間の距離をこのグラフ情報から推定する。なお、センサ端末120は、他のノードとの間の距離の推定をその他の手法で行ってもよい。
【0041】
センサ端末120は、確認情報応答の受信に伴って、その確認情報応答の送信元のノードとの間の隣接テーブルの通信可能性および推定距離の情報を更新するとき、更新時刻も変更する。
【0042】
図5に示す屋内センサ102で生成される隣接テーブルの例においては、以下のことが分かる。コントローラ101との間では通信可能であって推定距離は10mであり、その情報の更新時刻はt2である。また、屋内センサ103との間では通信可能であって推定距離は5mであり、その情報の更新時刻はt2である。また、屋外センサ104との間では通信可能であって推定距離は5mであり、その情報の更新時刻はt2である。また、屋外センサ105との間では通信不能であって推定距離は不明であり、その情報の更新時刻はt2である。
【0043】
図4のフローチャートに戻って、ステップST5で確認情報応答の受信でないとき、CPU121は、ステップST7において、コントローラ101から、センサ情報取得要求を受信したか否かを判断する。センサ情報取得要求を受信したとき、CPU121は、ステップST8において、無線モジュール105を制御して、隣接テーブルを含むセンサ情報取得要求応答をコントローラ101に送信する。CPU121は、ステップST8の処理の後、ステップST2の処理に戻る。また、CPU121は、ステップST7でセンサ情報取得要求の受信でないとき、直ちに、ステップST2の処理に戻る。
【0044】
次に、コントローラ101の処理を説明する。図7のフローチャートは、センサ端末120の異常を判断するための、コントローラ101のCPU111の制御処理の手順を示している。CPU111は、ステップST11において、処理を開始し、その後に、ステップST12の処理に移る。このステップST12において、CPU111は、定期送信タイミングか否かを判断する。CPU111は、図2には図示しないタイマのカウント値に基づいて、定期送信タイミングを判断する。
【0045】
定期送信タイミングであるとき、CPU111は、ステップST13において、無線モジュール115を制御して、センサ端末120に、センサ情報取得要求を送信する。一方、定期送信タイミングでないとき、CPU111は、ステップST14において、情報受信であるか否かを判断する。情報受信でないとき、CPU111は、ステップST12に戻る。一方、情報受信であるとき、CPU111は、ステップST15の処理に移る。
【0046】
このステップST15において、CPU111は、センサ端末120から、上述のセンサ情報取得要求に対応する隣接テーブルを含むセンサ情報取得要求応答を受信したか否かを判断する。センサ情報取得要求応答の受信でないとき、CPU111は、ステップST12の処理に戻る。一方、センサ情報取得要求応答を受信したとき、CPU111は、ステップST16の処理に移る。
【0047】
このステップST16において、CPU111は、センサ情報取得要求応答に含まれる隣接テーブルに基づいて、統合テーブルを更新する。図8は、コントローラ101で生成される統合テーブルの一例を示している。図示のように、統合テーブルは、ノード毎に、他のノードとの間の通信可能性および推定距離の情報を、さらにはその情報の最終更新時刻の情報を持っている。
【0048】
図8に示す統合テーブルの例においては、以下のことが分かる。コントローラ101については、センサ102,103,104,105との間では通信可能であって推定距離は5m,5m,10m,15mである。また、屋内センサ102については、コントローラ101、センサ103,104との間では通信可能であって推定距離は5m,5m,5mであり、センサ105との間では通信不能であって推定距離は不明である。
【0049】
また、屋内センサ103については、コントローラ101、センサ102,104,105との間では通信可能であって推定距離が5m,5m,5m,10mである。また、屋外センサ104については、コントローラ101、センサ102,103,105との間では通信可能であって推定距離が10m,5m,5m,5mである。屋外センサ105については、コントローラ101、センサ103,104との間では通信可能であって推定距離は15m,10m,5mであり、センサ102との間では通信不能であって推定距離は不明である。
【0050】
図7に戻って、CPU111は、ステップST16の処理の後、ステップST17の処理に移る。このステップST17において、CPU111は、過去情報テーブルを更新する。この過去情報テーブルは、上述のステップST16で過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成された過去情報を持つ。
【0051】
図9は、コントローラ101で生成される過去情報テーブルの一例を示している。図示のように、過去情報テーブルは、ノード毎に、他のノードとの間の連続通信可能日数および推定距離の情報を持っている。ここで、第1のノードと第2のノードとの間の連続通信可能日数は、統合テーブルが更新される毎の第1のノードと第2のノードとの間の通信可能性の情報が参照されて求められたものであり、通信可能である連続日数を示す。
【0052】
また、第1のノードと第2のノードとの間の推定距離は、統合テーブルが更新される毎の第1のノードと第2のノードとの間の推定距離の情報が参照されて求められたものであり、過去一定期間における推定距離の平均値を示す。ここで、ライセンス不要の無線方式においては無線状態が変更され易いため、数日単位で近傍の時間の重み付けを大きくする加重移動平均あるいは指数加重移動平均を利用することが望ましい。
【0053】
図9に示す過去情報テーブルの例においては、以下のことが分かる。コントローラ101については、センサ102,103,104,105との間では72日連続して通信可能状態にあって、推定距離の平均値は6m,5m,12m,14mである。また、屋内センサ102については、コントローラ101、センサ103,104との間では72日連続して通信可能状態にあって、推定距離の平均値は6m,4m,7mであり、センサ105との間では通信不能状態が続いており推定距離の平均値は不明である。
【0054】
また、屋内センサ103については、コントローラ101、センサ102,104,105との間では72日連続して通信可能状態にあって、推定距離の平均値は5m,4m,5m,9mである。また、屋外センサ104については、コントローラ101、センサ102,103,105との間では72日連続して通信可能状態にあって、推定距離の平均値は10m,7m,5m,6mである。屋外センサ105については、コントローラ101、センサ103,104との間では72日連続して通信可能状態にあって、推定距離の平均値は14m,9m,6mであり、センサ102との間では通信不能状態が続いており推定距離の平均値は不明である。
【0055】
図7に戻って、CPU111は、ステップST17において、さらに、ステップST16で更新した統合テーブルと、上述したように更新された過去情報テーブルとを比較する。そして、CPU111は、ステップST18において、センサ端末120が異常(破壊/停止または移動)か否かを判断する。複数のセンサ端末120のうち、一つでも異常であると判断するとき、CPU111は、ステップST19において、ネットワークインタフェース114を制御し、その旨を、ネットワーク301を介して集中監視センタ302に発報する。
【0056】
CPU111は、ステップST19の処理の後、ステップST12の処理に戻る。また、ステップST18で複数のセンサ端末120の全てが異常でないと判断するとき、CPU111は、直ちに、ステップST12の処理に戻る。
【0057】
ここで、CPU111におけるセンサ端末120の異常判断例について説明する。一般的なセキュリティシステムにおいて、コントローラとセンサ端末との間の通信が不能となることがあるが、一時的な無線通信の不良なのか、あるいはセンサ端末の破壊/停止であるか判断し難い。また、一般的なセキュリティシステムにおいて、センサ端末の移動があっても、コントローラとセンサ端末との間の通信が可能であることが多く、センサ端末の移動判断は難い。
【0058】
この実施の形態においては、CPU111は、所定のセンサ端末120の破壊/停止を判断する際に、コントローラ101と所定のセンサ端末120との間の通信可能性の情報だけでなく、この所定のセンサ端末120と他のセンサ端末120との間の通信可能性の情報を用いて判断する。つまり、コントローラ101は、所定のセンサ端末120との間の通信が不可能となり、かつこの所定のセンサ端末120と他のセンサ端末120との間の通信が不可能となったとき、この所定のセンサ端末120は破壊された、または停止したと判断する。
【0059】
また、CPU111は、所定のセンサ端末120の移動を判断する際に、コントローラ101と所定のセンサ端末120との間の推定距離の情報だけでなく、この所定のセンサ端末120と他のセンサ端末120との間の推定距離の情報を用いて判断する。つまり、コントローラ101は、所定のセンサ端末120と他のノードとの間の複数の指定距離のうち、閾値を越えて変化している推定距離が所定数以上あるとき、この所定のセンサ端末120は移動されていると判断する。
【0060】
第1の判断例について説明する。図10は、第1の判断例おける統合テーブルを示している。図11は、第1の判断例における過去情報テーブルを示している。CPU111は、これらのテーブルの比較により、コントローラ101は屋外センサ104との間で、通信可能状態から通信不能状態に変化したことを認識する。また、CPU111は、これらのテーブルの比較により、屋外センサ104は、屋内センサ102,103、屋外センサ105との間でも通信可能状態から通信不能状態に変化したことを認識する。したがって、CPU111は、屋外センサ104は一時的に通信ができなくなったのではなく、破壊または停止されたものと判断する。
【0061】
次に、第2の判断例について説明する。図12は、第2の判断例おける統合テーブルを示している。図13は、第2の判断例における過去情報テーブルを示している。CPU111は、これらのテーブルの比較により、閾値(この実施の形態においては5m)を越えて変化している推定距離が、コントローラ101、屋内センサ102,103と屋外センサ104との間の推定距離であって、所定数(この実施の形態においては2)以上ある。したがって、CPU111は、屋外センサ104は移動されたものと判断する。
【0062】
次に、図14は、上述したセンサ端末120の異常判断を行うためのコントローラ111およびセンサ端末120間のシーケンス例を説明する。この例では、センサ端末120として、第1のセンサ端末120aおよび第2のセンサ端末120bが存在する場合について説明する。
【0063】
第1のセンサ端末120aは、コントローラ101および第2のセンサ端末120bに確認情報要求を送信する(500)。この確認情報要求に対応して、コントローラ101および第2のセンサ端末120bは、確認情報応答を送信する(501)。コントローラ101および第2のセンサ端末120bより確認情報応答を受信した第1のセンサ端末120aは、隣接テーブルを更新する(502)。なお、この場合、コントローラ101および第2のセンサ端末120bは、第1のセンサ端末120aと通信不能な場合、第1のセンサ端末120aに確認情報応答を送信しない。
【0064】
また、第2のセンサ端末120bは、コントローラ101および第1のセンサ端末120aに確認情報要求を送信する(510)。この確認情報要求に対応して、コントローラ101および第1のセンサ端末120aは、確認情報応答を送信する(511)。コントローラ101および第1のセンサ端末120aより確認情報応答を受信した第2のセンサ端末120bは、隣接テーブルを更新する(512)。なお、この場合、コントローラ101および第1のセンサ端末120aは、第2のセンサ端末120bと通信不能な場合、第2のセンサ端末120bに確認情報応答を送信しない。
【0065】
また、コントローラ101は、第1のセンサ端末120aおよび第2のセンサ端末120bにセンサ情報取得要求を送信する(520,530)。このセンサ情報取得要求に対応して、第1のセンサ端末120aおよび第2のセンサ端末120bは、隣接テーブルを含むセンサ情報取得要求応答をコントローラ101に送信する(521,531)。なお、この場合、第1のセンサ端末120a、第2のセンサ端末120bは、コントローラ101と通信不能な場合、コントローラ101にセンサ情報取得要求応答を送信しない。
【0066】
センサ端末120a,120bから隣接テーブルを含むセンサ情報取得要求応答を受信したコントローラ101は、統合テーブルを更新する(540)。そして、コントローラ101は、過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報を持つ過去情報テーブルを、統合テーブルの更新に伴って更新する(541)。また、コントローラ101は、統合テーブルおよび過去情報テーブルを比較し(541)、その比較結果に基づいて、センサ端末120a,120bの破壊/停止、または移動を判断する(542)。
【0067】
コントローラ101は、センサ端末120a,120bのうち、少なくとも、いずれのが、破壊/停止され、または移動されたと判断するとき、その旨を集中監視センタ302にセンサ端末の異常として発報する(550)。これに対して、集中監視センタ302は、コントローラ101に、異常発報応答を送信する(551)。
【0068】
以上説明したように、図1に示すセキュリティシステム100においては、各センサ端末120からコントローラ101に、定期的に、他のノードとの間の通信可能性の情報、さらには他のノードとの間の推定距離の情報を持つ隣接テーブルが送られる。そのため、コントローラ101では、所定のセンサ端末120の異常(破壊/停止、移動)を、所定のセンサ端末120との間の通信可能性、推定距離の情報の他、この所定のセンサ端末120と他のセンサ端末120との間の通信可能性、推定距離の情報をも用いて判断でき、その精度の向上を図ることができる。
【0069】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、コントローラ101の他に、屋内センサ102,103、屋外センサ104,105を備えるセキュリティシステム100の例を示した。しかし、この発明は、センサの個数および屋内、屋内に配置するセンサの個数の比率、さらには、センサの種類に関しては、この実施の形態に限定されるものではない。
【0070】
また、上述実施の形態においては、コントローラ101は、統合テーブルを更新するに当たって、各センサ端末120からの隣接テーブルに基づいて、自身の各センサ端末120に対する通信可能性および推定距離の情報を得るものを示した。しかし、コントローラ101も、センサ端末120と同様に、各センサ端末120に確認情報要求を送信し、各センサ端末120から確認情報応答を受信し、各センサ端末120との間の通信可能性および推定距離の情報を得るようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
この発明は、無線センサ端末の異常(破壊/停止、移動)の判断をより正確に行い得るものであり、例えば、悪意者による破壊/停止、移動の可能性が高い屋外センサを含む無線セキュリティシステムに適用できる。
【符号の説明】
【0072】
100・・・セキュリティシステム、101・・・コントローラ、102,103・・・屋内センサ、104,105・・・屋外センサ、106・・・無線ネットワーク、111・・・CPU、112・・・ROM、113・・・RAM、114・・・ネットワークインタフェース、115・・・無線モジュール、116・・・アンテナ、120・・・センサ端末、121・・・CPU、122・・・ROM、123・・・RAM、124・・・センサ部、125・・・無線モジュール、126・・・アンテナ、301・・・ネットワーク、302・・・集中監視センタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部と、
上記センサ部のセンサ情報をコントローラに無線送信する第1の送信部と、
他のノードに定期的に確認情報要求を無線送信する第2の送信部と、
上記第2の送信部で送信される上記確認情報要求に対応して上記他のノードから送られてくる確認情報応答を無線受信する第1の受信部と、
上記第1の受信部で受信される上記確認情報応答に基づいて、少なくとも上記他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを定期的に更新する隣接テーブル更新部と、
上記コントローラから送られてくるセンサ情報取得要求を受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信された上記センサ情報取得要求に対応して、上記隣接テーブルを異常判断情報として上記コントローラに無線送信する第3の送信部
を備えるセンサ端末。
【請求項2】
上記隣接テーブルは、上記他のノードとの間の推定距離の情報をさらに持つ
請求項1に記載のセンサ端末。
【請求項3】
上記隣接テーブル更新部は、上記第1の受信部で上記確認情報応答を受信した際の受信信号強度に基づいて上記推定距離の情報を得る
請求項2に記載のセンサ端末。
【請求項4】
センサ部と、
上記センサ部のセンサ情報をコントローラに無線送信する送信部を備えるセンサ端末の異常判断情報送信方法であって、
他のノードに定期的に確認情報要求を無線送信する確認情報送信ステップと、
上記確認情報送信ステップで送信される確認情報要求に対応して上記他のノードから送られてくる確認情報応答を無線受信する確認情報応答受信ステップと、
上記確認情報応答受信ステップで受信される上記確認情報応答に基づいて、少なくとも上記他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを、定期的に更新する隣接テーブル更新ステップと、
上記コントローラから送られてくるセンサ情報取得要求を受信するセンサ情報取得要求受信ステップと、
上記センサ情報取得要求受信ステップで受信された上記センサ情報取得要求に対応して、上記隣接テーブルを異常判断情報として上記コントローラに無線送信する隣接テーブル送信ステップ
を有するセンサ端末の異常判断情報送信方法。
【請求項5】
複数のセンサ端末から送られてくるセンサ情報を無線受信する第1の受信部と、
上記複数のセンサ端末に定期的にセンサ情報取得要求を無線送信する第1の送信部と、
上記第1の送信部で送信される上記センサ情報取得要求に対応して上記複数のセンサ端末から送られてくる、少なくとも他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを受信する第2の受信部と、
上記第2の受信部で受信された上記複数のセンサ端末の隣接テーブルに基づいて、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ統合テーブルを定期的に更新する統合テーブル更新部と、
上記統合テーブル更新部で過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報を持つ過去情報テーブルを上記統合テーブルの更新に伴って更新する過去情報テーブル更新部と、
上記統合テーブル更新部で更新された統合テーブルと、上記過去情報テーブル更新部で更新された過去情報テーブルとを比較し、上記複数のセンサ端末の破壊または停止を判断するセンサ異常判断部
を備えるコントローラ。
【請求項6】
上記センサ異常判断部は、所定のセンサ端末との間の通信が不可能となり、かつ該所定のセンサ端末と他のセンサ端末との間の通信が不可能となったとき、該所定のセンサ端末は破壊された、または停止したと判断する
請求項5に記載のコントローラ。
【請求項7】
上記第2の受信部で受信された上記隣接テーブルは、上記他のノードとの推定距離の情報をさらに持ち、
上記統合テーブル更新部で更新される統合テーブルは、ノード毎に、他のノードとの間の推定距離の情報をさらに持ち、
上記センサ異常判断部は、上記統合テーブル更新部で更新された統合テーブルと、上記過去情報テーブル更新部で更新された過去情報テーブルとを比較し、上記複数のセンサ端末の移動をさらに判断する
請求項5に記載のコントローラ。
【請求項8】
上記センサ異常判断部は、所定のセンサ端末と他のノードとの間の複数の推定距離のうち、閾値を越えて変化している推定距離が所定数以上あるとき、該所定のセンサ端末は移動されていると判断する
請求項7に記載のコントローラ。
【請求項9】
複数のセンサ端末から送られてくるセンサ情報を無線受信する受信部を備えるコントローラのセンサ異常判断方法であって、
上記複数のセンサ端末に定期的にセンサ情報取得要求を無線送信するセンサ情報取得要求送信ステップと、
上記センサ情報取得要求送信ステップで送信される上記センサ情報取得要求に対応して上記複数のセンサ端末から送られてくる、少なくとも他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ隣接テーブルを受信する隣接テーブル受信ステップと、
上記隣接テーブル受信ステップで受信された上記複数のセンサ端末の隣接テーブルに基づいて、ノード毎に他のノードとの間の通信可能性の情報を持つ統合テーブルを定期的に更新する統合テーブル更新ステップと、
上記統合テーブル更新ステップで過去に更新された統合テーブルが持つ情報に基づいて作成される過去情報を持つ過去情報テーブルを上記統合テーブルの更新に伴って更新する過去情報テーブル更新ステップと、
上記統合テーブル更新ステップで更新された統合テーブルと、上記過去情報テーブル更新ステップで更新された過去情報テーブルとを比較し、上記複数のセンサ端末の破壊または停止を判断するセンサ異常判断ステップ
を有するコントローラのセンサ異常判断方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2010−272065(P2010−272065A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125434(P2009−125434)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】