説明

ゼオライト複合粒子群

【課題】水への分散性を向上させたゼオライト複合粒子及びそれを含有してなる粉末洗剤組成物を提供する。
【解決手段】単一のゼオライト粒子からなり平均粒子径が0.1〜8μmであるゼオライト粒子群(a)を、重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)の溶液と混合後、乾燥させて得られた、平均粒子径が0.5〜10μm、前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上のゼオライト複合粒子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライト複合粒子群、特にはポリカルボン酸系ポリマーで処理されたゼオライト複合粒子群、及びこれを含有する粉末洗剤組成物、並びに前記ゼオライト複合粒子群の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料用粉末洗剤は、汚れを速やかに落とす優れた洗浄性能と、すばやく水に溶解・分散する溶解性能、過酷条件に保管されても品質劣化しない保存安定性能が求められる。これら洗浄性能及び保存安定性能を達成するために、優れたカチオン交換能と水蒸気吸着能を有する4A型ゼオライトが一般的に衣料用粉末洗剤に配合されている。
【0003】
しかし、ゼオライトは水に不溶性であることから、詰め込み洗濯のような過酷条件で洗濯された場合、すすぎ不足などで、衣類にシミ状の溶け残りが発生させる場合がある。この溶け残りを防止するためにゼオライト配合量を極端に低減した場合、流動性の低下、ブロッキングの発生等、保存安定性が低下する。またカチオン交換能不足による洗浄力低下など、物性、品質、洗浄力に悪影響を及ぼす。物性、品質、洗浄力に悪影響を与えずに衣類へのシミ状の溶け残りを低減させるためには、ゼオライトの水への分散性をいかに向上させるかが重要である。
【0004】
この点を改善すべく、ゼオライトに関し例えば特許文献1に特定のアクリル系のカルボン酸又はその塩とアクリル系のエステル体の共重合体を添加したゼオライト分散剤が提案されているが、ゼオライトスラリーの静置安定性の向上を意図したものであり、粉末洗剤組成物に配合されたゼオライトの分散性を改善するものではなく、また、この共重合体はシミ状の溶け残りを抑制する効果もない。
【0005】
一方、特許文献2には、微結晶性ゼオライトと(コ)ポリマーカルボン酸塩との均一粉末混合物を造粒して、高密度のゼオライト含有粒子を製造することが記載されている。特許文献2では、粒子は噴霧乾燥微粉末ゼオライトを用いることが好ましいと記載されている。更に特許文献2の方法によると、処理後のゼオライト粒子は10μmよりも大きくなるため、該微粉末ゼオライトとポリマー粉末とからなる均一粉末混合物から造粒することで得られた高密度ゼオライト含有粒子は、シミ状の溶け残りを抑制する効果は得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平3−254828号公報
【特許文献2】特開平4−501730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、水への分散性を向上させたゼオライト複合粒子群、特にはポリカルボン酸系ポリマーで処理されたゼオライト複合粒子群及びそれを含有してなる粉末洗剤組成物を提供することにある。なおここで粒子群の“群”は粒子が複数存在することを意味し、ポリマー処理の際にゼオライト粒子群として処理することから、当然ながら結果として得られたものがゼオライト複合粒子群となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、平均粒子径が0.1〜8μmであるゼオライト粒子群(a)を、重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)の溶液と混合後、乾燥させて得られたゼオライト複合粒子群であって、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、
前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上である、
ゼオライト複合粒子群に関する。
【0009】
また、本発明は、ゼオライト粒子群(a)及び重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)からなるゼオライト複合粒子群であって、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、
体積基準90%(D90)の粒子径が12μm以下であり、
前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上であり、
ゼオライト粒子がポリカルボン酸系ポリマーで被覆されてなる、
ゼオライト複合粒子群に関する。
【0010】
また、本発明は、上記本発明のゼオライト複合粒子群を含有する粉末洗剤組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、平均粒子径0.1〜8μmのゼオライト粒子群(a)〔以下、(a)成分という〕を、重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)〔以下、(b)成分という〕の溶液と混合後、乾燥させて、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上である、ゼオライト複合粒子群を得る、
ゼオライト複合粒子群の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、水への分散性を向上させたゼオライト複合粒子及びそれを含有してなる粉末洗剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<ゼオライト複合粒子群>
本発明のゼオライト複合粒子群は、(a)成分を(b)成分で処理してなる、微細なゼオライト粒子の複合粒子群である。
【0014】
(a)成分はゼオライト粒子の集合体であり、ゼオライトとしては、A型、X型、Y型、P型等が挙げられるが、中でも洗剤用ビルダーとして一般にカチオン交換能に優れるA型ゼオライトが好ましい。A型ゼオライトとは、X線回折パターンがJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)によって提示された4A型ゼオライト(No.38−241)に示される位置に回折ピークを有するものである。(a)成分は、ゼオライトとして市販されているものを使用できる。
【0015】
ゼオライトは、無水物の一般式がxM2O・ySiO2・Al23(ただし、Mはアルカリ金属を表し、x=0.5〜1.5、y=0.5〜6である)で表される。
【0016】
本発明でいう(a)成分のゼオライト粒子群を構成しているゼオライト粒子とは、微粒子化されたゼオライト粒子が好ましく、一次粒子ゼオライトそのものが理想的である。しかしながら製造時の経済的観点から、本効果を阻害しない程度で純度の高いゼオライトである必要はなく、非晶質体や不純物を含んでいてもよい。また微粉体として、全くの一次粒子として存在することも難しい。本発明のゼオライトとしては、一次粒子ないし一次粒子が数個凝集しているものであってもよい。“数個凝集”とは顕微鏡下で数えられる数であり、あえて説明するなら一次粒子が10個以内、特には6個以内で凝集しているものである。
【0017】
(a)成分の平均粒子径は0.1〜8μmであるが、本発明では、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」)を用いて、屈折率1.30の水を分散媒として、循環速度4、超音波強度7で超音波5分照射後の粒度分布を測定したときの体積中位粒径(D50)の値を、(a)成分についての平均粒子径とする。一般に体積基準のメジアン径という場合もある。(a)成分の平均粒子径は、洗剤等に配合した場合の被洗浄物(衣服等)への付着を防止する観点から8μm以下であり、(a)成分の同士の過剰な凝集を防止する観点から0.1μm以上である。(a)成分の平均粒子径は、下限値として1μm以上が好ましく、3μm以上がさらに好ましく、上限値として8μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。更にこれら平均粒子径に加えて、粒度分布状況を示す上で、上記測定方法によるD90、すなわち体積基準で90%になる粒子径が12μm以下が好ましく、10μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましい。
【0018】
(b)成分は、カルボン酸基を有するモノマー構成単位が全モノマー構成単位中80〜100モル%、更に90〜100モル%であるものが好ましい。
【0019】
また、(b)成分の重量平均分子量は、2万〜30万であり、好ましくは3万〜20万である。(b)成分の重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準とし、アセトニトリルと水の混合溶液(リン酸緩衝液)を展開溶媒とし、ゲル浸透型液体クロマトグラフィーによって測定される。
【0020】
(b)成分としては、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる単量体のポリマーが挙げられる。具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等、カルボン酸基を有するモノマーのホモポリマーや、アクリル酸とマレイン酸のコポリマーなどのカルボン酸系ポリマーが挙げることができる。これらの中で、アクリル酸/マレイン酸のモノマー比率が20/80〜80/20、更に30/70〜70/30のアクリル酸/マレイン酸コポリマーが好ましい。
【0021】
本発明のゼオライト複合粒子群は、洗剤等に配合した場合の被洗浄物(衣服等)へのシミ残りを防止する観点から、(a)成分100質量部に対する(b)成分の割合が5質量部以上である。(a)成分100質量部に対する(b)成分の割合は、ゼオライト複合粒子群の粉末物性の悪化を防止する観点から、50質量部以下が好ましく、30質量部以下より好ましく、10質量部以下がさらに好ましい。
【0022】
本発明のゼオライト複合粒子群は、平均粒子径が0.5μm〜10μmであるが、この平均粒子径は、一次粒子乃至一次粒子ゼオライトが数個凝集した実質的に単一のゼオライト粒子を(b)成分のポリマーによって被覆したゼオライト複合粒子から、ゼオライトが(b)成分のポリマーと伴に凝集された粒子の混合物の平均粒子径であり、以降、平均複合粒子径と呼ぶ。本発明では、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」)を用いて、屈折率1.30の水を分散媒として、循環速度4、超音波照射なしで1分間循環後、測定したときの体積中位粒径(D50)の値を、ゼオライト複合粒子群についての平均複合粒子径とする。本発明のゼオライト複合粒子群の平均複合粒子径は、ゼオライト複合粒子同士の更なる凝集を防止する観点から、0.5μm以上であり、2μm以上がより好ましく、5μm以上が更に好ましく、また、洗剤等に配合した場合の被洗浄物(衣服等)への付着を防止する観点から10μm以下であり、8μm以下が好ましく、6μm以下がより好ましい。更にこれら平均粒子径に加えて、粒度分布状況を示す上で、上記測定方法によるD90、すなわち体積基準で90%になる粒子径が12μm以下が好ましく、10μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましい。
【0023】
本発明のゼオライト複合粒子群は、ゼオライト複合粒子単体で観察すると、(b)成分のポリマーによってゼオライト粒子が被覆されている粒子であることが好ましく、理想的には一次粒子ゼオライトが該ポリマーで被覆されている粒子が好ましい。しかしながら一次粒子径をコアとする複合粒子だけからなる粒子群を得ることは困難であり、本発明の粒子径条件を満たす限り、凝集粒子がポリマーによって被覆されているゼオライト複合粒子であってもよく、一次粒子ゼオライトがポリマーによって凝集した粒子を形成したものを含んでいてもよい。
【0024】
被覆の確認はESCAなどの表面分析装置によって、複合粒子表面にゼオライトの構成元素である、Siなどが検出されないことで確認することができる。
【0025】
しかしながら、本発明のゼオライト複合粒子群は、製造方法によっては凝集し過ぎたために、平均粒子径が大きくなってしまう場合や、粒径分布のブロードな凝集粒子が得られる場合がある。従って本発明の平均粒子径を満たす、好ましくは平均粒子径とD90の要件を満たすゼオライト複合粒子群を得るために分級、粉砕等によって平均粒子径を調整することが出来る。例えば、化学工学会編「化学工学便覧」(丸善、1988年)第五版826〜838頁に記載の粉砕機を用いることができる。湿式粉砕でも乾式粉砕でも良い。また、凝集粒径分布の均一化は、分級によっても行なわれる。分級法としては、例えば、化学工学会編「化学工学便覧」(丸善、1988年)第五版795〜809頁に記載の分級法を用いることができる。湿式分級でも乾式分級でも良い。
【0026】
本発明のゼオライト複合粒子群は、嵩密度が400〜1200g/L、更には600〜1000g/Lであることが好ましい。
【0027】
本発明のゼオライト複合粒子群を構成する粒子は、(a)成分を構成する単一のゼオライト、好ましくは一次粒子ゼオライトと一次粒子のゼオライトが数個凝集したゼオライトの表面に(b)成分であるポリカルボン酸系ポリマーが接触して表面処理された個々の粒子又はそれらが凝集したものである。(b)成分は、必ずしもゼオライト粒子の表面の全部を覆わなくとも効果が得られるが、分散性の面から、ゼオライト粒子の表面を(b)成分で完全に被覆した状態が好ましい。なお、(b)成分で被覆した状態とは、ESCAなどの表面分析装置によって、最終的に得られたゼオライト複合粒子の表面にゼオライトの構成元素であるSiなどが検出されない状態のことをいう。
【0028】
本発明のゼオライト複合粒子群は、(a)成分を(b)成分の溶液、好ましくは水溶液と混合した後、乾燥(混合物からの溶媒の除去)することによって得られる。乾燥方法としては特に限定されないが、薄膜乾燥または噴霧乾燥、特には噴霧乾燥が好ましい。
【0029】
製造方法として、(a)成分を液体分散媒内で、超音波照射やミルなどの粉砕機により溶液中で一次粒子にまで粉砕して微細粒子群とする工程を有することが好ましい。この場合(a)成分を液体分散媒中で分散させ超音波照射等の粉砕処理を施した後(b)成分を添加し接触させる方法と、(a)成分と(b)成分が同時に存在する液体分散媒に対して粉砕処理を施す方法があるが、水溶液の場合(a)成分と(b)成分の共存下で粉砕処理を行なうと(b)成分によりゼオライト粒子の分散性がよくなるため、液体分散媒中で(a)成分と(b)成分との共存下で粉砕処理を行ない微粒子懸濁溶液を調整することが好ましい。処理後は、液体分散媒を乾燥させて、ゼオライト複合体の凝集物を得、それを乾式粉砕などして本発明の平均粒子径に整えることが好ましい。
【0030】
また、乾燥には、化学工学会編「化学工学便覧」(丸善、1999年)第六版769〜772頁に記載の表14・11〜12熱風乾燥機の特性・概要に記載の乾燥装置を用いることができる。このうち熱風搬送型の噴霧タイプと、過熱面未着型のドラムドライヤータイプなどの乾燥速度の速いものが好ましい。また熱風の代わりに、マイクロ波を利用する乾燥装置も好ましく用いられる。
【0031】
本発明のゼオライト複合粒子群は、ゼオライト一次粒子をポリカルボン酸系ポリマーで被覆することでゼオライト表面の負電荷がさらに高まる。その結果、例えば粉末洗剤に配合した場合は、洗浄水中で、布との静電反発力が高まり、ゼオライト粒子の衣類への付着が抑制される。そのため、シミ状の溶け残りが少なくなる。
【0032】
本発明のゼオライト複合粒子群を得るための好ましい製造方法の一例を挙げると、(a)成分100質量部に対して、(b)成分の溶液5〜50質量部を混合し、噴霧乾燥により乾燥させる方法が挙げられる。この場合、(b)成分の溶液は水溶液が好ましく、該水溶液における(b)成分の濃度は、(a)成分100質量部に対する(b)成分の割合が5質量部以上になるように設定される。この水溶液を混合する際に、ゼオライト粒子群が前記D50の要件、特には前記D50且つD90の要件を満たすことがより好ましい。なお混合時の水溶液の温度は限定されないが5〜60℃が好ましい。また、噴霧乾燥の温度は100〜300℃が好ましい。
【0033】
本発明のゼオライト複合粒子群は、(a)成分、(b)成分及び水以外の一般に洗浄剤に用いる剤を含有してもよい。また後述する粉末洗剤組成物用の添加剤とする場合、洗剤粒子の一部がゼオライト複合粒子に付着する可能性もある。例えば界面活性剤、ポリエチレングリコールなどの非イオン性ポリマー、蛍光染料、色素、香料、その他水溶性または水不溶性無機塩等を挙げることができる。その他成分は、(a)成分100質量部当たりに5質量部以下であり、更には3質量%以下、特には1質量%以下であるが、本発明のゼオライト複合粒子群は、実質的に(a)成分と(b)成分とからなることが好ましい。
【0034】
本発明のゼオライト複合粒子群は、通常のゼオライト同様、粉末洗剤組成物用の添加剤、なかでも洗剤用ビルダー、更に衣料洗剤用ビルダーとして好適に使用できる。また、カチオン交換体であるので、重金属等のイオン交換を行う機能を有するため、排水処理剤や水処理剤等にも利用できる。また、重金属又は貴金属触媒用の担体や塩基性触媒としても利用することができる。
【0035】
<粉末洗剤組成物>
本発明の粉末洗剤組成物は、本発明のゼオライト複合粒子群を含有する。
【0036】
本発明の粉末洗剤組成物は、界面活性剤、アルカリ剤、ビルダー等を含有するベース洗剤に本発明のゼオライト複合粒子群を混合して得られるもので、洗浄性能の観点からベース洗剤100質量部に対して、本発明のゼオライト複合粒子群を、1質量部以上混合することが好ましく、5質量部以上混合することがより好ましく、10質量部以上混合することが更に好ましい。また、粉末物性及び溶解性の観点から、50質量部以下混合することが好ましく、30質量部以下混合することがより好ましく、20質量部以下混合することが更に好ましい。
【0037】
ベース洗剤は、通常添加される洗剤成分、例えば、各種の界面活性剤、アルカリ剤(アルカリ金属炭酸塩等)、ビルダー(本発明のゼオライト複合粒子群以外のもの)、酵素、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を含有することができる。但し、酵素及び漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)は、通常、別粒子として用いられる。
【0038】
本発明の粉末洗剤組成物の用途は特に限定されず、衣料用洗剤、食器用洗剤、住居用洗剤、自動車用洗剤、身体用洗剤、歯ミガキ、金属用洗浄剤等として好適に用いられる。特には衣料用洗剤が好適である。
【0039】
衣料用洗剤として好ましい組成の一例としては、本発明のゼオライト複合粒子群10〜50質量%、界面活性剤1〜50質量%、炭酸ナトリウム1〜50質量%、その他の成分(酵素等)0.1〜5質量%を含有するものが挙げられる。
【実施例】
【0040】
下記の実施例及び比較例における、平均複合粒子径、平均粒子径、布残留量は以下の方法により、測定ないし算出した。
【0041】
またゼオライト複合粒子のゼオライト粒子がポリマーによって被覆されているかどうかの確認は、ESCAなどの表面分析装置により行った。
【0042】
<ゼオライト複合粒子群の平均複合粒子径>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」)を用いて、屈折率1.30の水を分散媒として、循環速度4、超音波照射なしで1分間循環後、測定したときの体積中位粒径(D50)の値をゼオライト複合粒子群の平均複合粒子径とした。
【0043】
<(a)成分の平均粒子径>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」)を用いて、屈折率1.30の水を分散媒として、循環速度4、超音波強度7で超音波5分照射後の粒度分布を測定したときの体積中位粒径(D50)の値をゼオライト粒子群〔(a)成分〕の平均粒子径とした。
【0044】
<布残留性>
(1)試験布の調製
染色試材株式会社谷頭商店の黒染綿ブロード40(平織り黒布)を直径8cmの円状に切り取ったものを試験布とした。この試験布を、電気乾燥機で105℃で30分乾燥し、室温湿度制御室(25℃・50%Rh)で15分静置後、精密天秤で秤量する(初期質量の測定)。
【0045】
(2)ゼオライト複合粒子群の布残留質量の測定
25℃にしたイオン交換水を1リットルビーカー(内径105mm、高さ150mmの円筒型、例えば岩城硝子株式会社製)の中に満たし、25℃の水温をウオーターバスにて一定に保った状態で、攪拌子(長さ35mm、直径8mm、例えば型式:ADVANTEC社製、テフロン(登録商標)丸型細型)にて水深に対する渦巻きの深さが略1/3となる回転数(1000rpm)で攪拌した。0.1666±0.0010gとなるように秤量したゼオライト複合粒子群を攪拌下に水中に投入・分散させ攪拌を続けた。投入から10分後に予め吸引ろ過器にセットしておいた試験布に分散液を流し吸引ろ過した。なお、吸引ろ過は、直径90mmのブフナーロートに予め質量を計っておいた試験布をセットして吸引瓶を用いて行った。吸引ろ過後、試験布を電気乾燥機で105℃で30分乾燥し、室温湿度制御室(25℃・50%Rh)で15分静置後、評価布に付着したゼオライト複合粒子群の量を精密天秤で秤量し、評価布質量−初期質量により求めた。
【0046】
(3)粉末洗剤組成物の布残留質量の測定
ゼオライト複合粒子群の布残留質量の測定において、ゼオライト複合粒子群を粉末洗剤組成物に置き換えて行った。その際、粉末洗剤組成物は、0.666±0.0010gとなるように秤量して投入した。
【0047】
(4)布残留率の算出
以下の式により布残留率を算出した。
布残留率(%)=(T/S)×100
S:ゼオライト複合粒子群又は粉末洗剤組成物の投入質量(g)
T:ゼオライト複合粒子群又は粉末洗剤組成物の布残留質量(g)
【0048】
実施例1
20mLスクリュー管に、ゼオライト粒子群(平均粒子径4.0μm(D50)、6.2μm(D90))2gと重量平均分子量50000のポリアクリル酸Na水溶液8gを投入し、10gのゼオライト・ポリマー分散液を作製した。ポリマー水溶液の濃度はゼオライト粒子群100質量部に対しポリマーの固形分が5.3質量部になるようにイオン交換水で調整した。次に作製したゼオライト・ポリマー分散液を、超音波洗浄機の水槽にスクリュー管を浸けて超音波にかけ、ゼオライトの平均粒子径が4.0μm、D90が6.2μmになった事を、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、「LA950」、以下、LA950と表記する)で確認した後、直径20cmの蒸発皿にゼオライト・ポリマー分散液を滴下し、電子レンジで約8gの水分を乾燥させた。乾燥後、蒸発皿に付着したポリマー処理ゼオライト含有固体をスパーテルでかき取り、平均複合粒子径が5.4μm、D90が7.9μmになるように乳鉢で粉砕しゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表1に示す。
【0049】
実施例2
ポリマーの種類を重量平均分子量170000のポリアクリル酸Naにし、実施例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0050】
実施例3
ポリマーの種類を重量平均分子量50000のアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、実施例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0051】
実施例4
ポリマーの種類を重量平均分子量70000のアクリル酸/マレインサン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、実施例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0052】
実施例5〜9
実施例1と同様の方法で、但し重量平均分子量50000のポリアクリル酸Naの添加量を表1のように変更して、サンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0053】
比較例1
20mLスクリュー管に、ゼオライト粒子群(ゼオビルダー社製)(平均粒子径4.0μm、D90が6.2μm)2gとイオン交換水8gを投入し、10gのゼオライト分散液を作製した。次に作製したゼオライト分散液を超音波にかけ平均粒子径が4.0μm、D90が6.2μmになった事を、LA950で確認した後、直径20cmの蒸発皿にゼオライト分散液を滴下し、電子レンジで約8gの水分を乾燥させた。乾燥後、蒸発皿に付着したゼオライトをスパーテルでかき取り、平均複合粒子径が5.4μm、D90が7.9μmになるように乳鉢で粉砕しゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表1に示す。
【0054】
比較例2
20mLスクリュー管に、ゼオライト粒子群(ゼオビルダー社製)(平均粒子径4.0μm、D90が6.2μm)2gと重量平均分子量1200のポリアクリル酸Na水溶液8gを投入し、10gのゼオライト・ポリマー分散液を作製した。ポリマー水溶液の濃度はゼオライト粒子群100質量部に対しポリマーの固形分が5.3質量部になるようにイオン交換水で調整した。次に作製したゼオライト・ポリマー分散液を超音波にかけ平均粒子径が4.0μm、D90が6.2μmになった事を、LA950で確認した後、直径20cmの蒸発皿にゼオライト・ポリマー分散液を滴下し、電子レンジで約8gの水分を乾燥させた。乾燥後、蒸発皿に付着したポリマー処理ゼオライト含有固体をスパーテルでかき取り、平均複合粒子径が5.4μm、D90が7.9μmになるように乳鉢で粉砕しゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表1に示す。
【0055】
比較例3
ポリマーの種類を重量平均分子量2500のポリアクリル酸Naにし、比較例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0056】
比較例4
ポリマーの種類を重量平均分子量3500のポリアクリル酸Naにし、比較例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0057】
比較例5
ポリマーの種類を重量平均分子量4000のポリアクリル酸Naにし、比較例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0058】
比較例6
ポリマーの種類を重量平均分子量5000のアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、比較例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0059】
比較例7
ポリマーの種類を重量平均分子量10000のアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、比較例1と同様の方法でサンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0060】
比較例8
実施例1と同様の方法で、但し重量平均分子量50000のポリアクリル酸Naの添加量を表1のように変更して、サンプルを作製し、同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0061】
比較例9
特開平4−501730号公報の実施例1に準じた方法によりゼオライト複合粒子群を製造した。具体的には、造粒機(5Lレディゲミキサー)に、ゼオライト(平均粒子径4.0μm、D90が6.2μm)69.5質量部(ゼオライトとポリマーと水の合計100質量部中の割合、以下本例において同様)と粉末状ポリマー(ソカランCP5、BASF社製、アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa、重量平均分子量70000)8.8質量部の割合で合計300g仕込み、主軸回転数11で20秒間粉体混合した。次いで、21.7質量部の水を270秒間で滴下し、滴下混合しながら5分間造粒した。造粒後、105℃で電気乾燥機で全質量が5%減量するまで乾燥した。乾燥後、約15%の粗粒を目開き1.4mmの篩で篩取った。得られたゼオライト複合粒子群の平均複合粒子径は571μm、D90は625μmであった。これを用いて比較例1と同じ手法で評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0062】
(比較例9の平均粒子径の測定)
JIS Z 8801のに規定の篩を用いて求めた。即ち目開きが2000μm、1400μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm、125μmである9段の篩と受け皿を用いて、ロータップマシン(HEIKO SEISAKUSHO製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、100gの試料を10分間振動して篩い分けを行った後、受け皿、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの順番に受け皿及び各篩い上に重量頻度を積算していくと、積算の重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%とした場合、平均粒子径は、以下の式で算出される。
平均粒子径=10A
【0063】
【数1】

【0064】
【表1】

【0065】
実施例10
20Lのぺール缶に、ゼオライト粒子群(ゼオビルダー社製)(平均粒子径4.0μm、D90が6.2μm)4kgと重量平均分子量50000のポリアクリル酸Na水溶液16kg投入し、20kgのゼオライト・ポリマー分散液を5個、計100L作製した。ポリマー水溶液の濃度はゼオライトに対しポリマーの固形分が5質量%になるようにイオン交換水で調整し、次に、噴霧乾燥装置(坂本技研株式会社、SPRAY DRYER、MODEL TRS−5W2N)を用い、2流体ノズルを使用したエアー噴霧圧0.5MPa、送風量9kg/min、送風温度140℃、送液速度7kg/hrの条件で、ゼオライト・ポリマー分散液を噴霧乾燥し粉末(粒状組成物)を得た。次に得られた噴霧乾燥生地を(株)ダルトン社のアトマイザー型式 E II W 7.5で粉砕条件ハンマー周速60Hz、フィード周速10Hz、スクリーン0.7φで粉砕し、その後、ステンレス製のパットに移し、105℃の電気乾燥機で棚乾燥を行い、VLが1%以下になるよう約8時間棚乾燥した後、再度、アトマイザーで粉砕し、平均複合粒子径が4.0μm、D90が5.8μmのゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表2に示す。
【0066】
実施例11
ポリマーの種類を重量平均分子量50000のアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、実施例10と同様の方法で平均複合粒子径が4.0μm、D90が5.8μmのゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表2に示す。
【0067】
実施例12
ポリマーの種類を重量平均分子量70000のアクリル酸/マレインサン酸コポリマーNa(アクリル酸/マレイン酸=50/50、モル比)にし、実施例10と同様の方法で平均複合粒子径が4.0μm、D90が5.8μmのゼオライト複合粒子群を得た。この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表2に示す。
【0068】
比較例10
20Lのぺール缶にゼオライト粒子群(ゼオビルダー社製)(平均粒子径4.1μm、D90が6.2μm)4kgと、イオン交換水を16kg秤量し20kgのゼオライト分散液を5個、計100L作製した。次に作製したゼオライト分散液を、実施例10と同じ方法で平均複合粒子径が4.2μm、D90が6.2μmのゼオライト複合粒子群を得た、この試料を用いて、布残留性評価を行った結果を表2に示す。
【0069】
【表2】

【0070】
実施例1〜12は前記の方法でポリマーによるゼオライト粒子の被覆の有無を確認したところ被覆されていることが確認できた。しかし比較例1、8、9、10は、ESCAによる表面分析を行ったところゼオライトの成分であるSiが検出された。
【0071】
実施例13〜15及び比較例11〜12
レディゲミキサーFKM−130D((株)マツボー製)高速ミキサーを用いて、表3に示す組成の粉末洗剤組成物を35kg単位で製造した。このミキサーは攪拌羽根と解砕/分散用チョッパーに相当する剪断機を具備するものである。操作は以下のように実施した。得られた粉末洗剤組成物について、布残留性評価を行った結果を表3に示す。
【0072】
<粉体混合>
固体成分である、炭酸ナトリウム(ライト灰:セントラル硝子(株)製、平均粒径56.1μm)12.03重量部、硫酸ナトリウム(中性無水芒硝:四国化成(株)製、平均粒径110μm)4.10重量部及び蛍光染料0.11重量部を、レディゲミキサーにより、攪拌羽根回転数130rpm(周速度3.4m/s)、剪断機回転数2850rpm(周速度27m/s)の条件で1分間混合した。
【0073】
<中和>
ミキサーを前記と同条件で作動させながら、予め混合させておいたLAS−S 5.80重量部及び98%硫酸0.40重量部を4分間で加えた。この間、ミキサージャケットには25℃の水を通して冷却した。この段階で、温度は最高75℃に達した。尚、この段階を通して、反応混合物は粒状であった。
【0074】
LAS−S添加後、引き続きミキサーを同条件で1分間作動させ、さらに脂肪酸(炭素数14〜18、タイター40〜50℃)を0.48重量部添加し、ミキサーを同条件で1分間作動させ、中和反応及び造粒操作を完結した。
【0075】
また、LAS−S添加開始直後より、中和反応完結までの間、通気(毎分300L)を行った。
【0076】
<液体成分の添加>
さらに非イオン性界面活性剤(炭素数12〜14の1級アルコールにEOを平均6モル付加させたもの)2.10重量部添加し、1分間混合後、続いて表3のゼオライト複合粒子群8.70重量部を加え、さらに2分間ミキサーを作動させた。
【0077】
<アフターブレンド>
回転ドラムを用いて、酵素0.18重量部と前記で得られた洗剤組成物を混合し、更に香料0.07重量部を噴霧し、高嵩密度粉末洗剤組成物(嵩密度860g/L)を得た。
【0078】
ここで用いた成分は以下のものである。
・LAS−S:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの酸前駆体、花王株式会社製「ネオペレックスGS」
・LAS−Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・非イオン性界面活性剤:炭素数12〜14の1級アルコールにEOを平均6モル付加させたもの。
・脂肪酸:炭素数14〜18のアルキル基を有する脂肪酸、花王株式会社製「ルナックP−95」
・脂肪酸ナトリウム:炭素数14〜18のアルキル基を有する脂肪酸ナトリウム
・蛍光染料:チバガイギー社製「チノパールCBS−X」と住友化学工業株式会社製「ホワイテックスSA」とを1/1(質量比)で配合
・酵素:セルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載)
【0079】
【表3】

【0080】
表中の成分(一部)は以下のものである。
・LAS−Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・脂肪酸ナトリウム:炭素数14〜18のアルキル基を有する脂肪酸のナトリウム塩

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒子径が0.1〜8μmであるゼオライト粒子群(a)を、重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)の溶液と混合後、乾燥させて得られたゼオライト複合粒子群であって、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、
前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上である、
ゼオライト複合粒子群。
【請求項2】
ゼオライト粒子群(a)の体積基準90%(D90)の粒子径が12μm以下である請求項1に記載のゼオライト複合粒子群。
【請求項3】
乾燥が噴霧乾燥又は薄膜乾燥である請求項1又は2に記載記載のゼオライト複合粒子群。
【請求項4】
ゼオライト粒子群(a)及び重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)からなるゼオライト複合粒子群であって、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、
体積基準90%(D90)の粒子径が12μm以下であり、
前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上であり、
ゼオライト粒子がポリカルボン酸系ポリマーで被覆されてなる、
ゼオライト複合粒子群。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載のゼオライト複合粒子群を含有する粉末洗剤組成物。
【請求項6】
平均粒子径が0.1〜8μmのゼオライト粒子群(a)を、重量平均分子量が2万〜30万で、カルボン酸基を有するモノマー構成単位を有するポリカルボン酸系ポリマー(b)の溶液と混合後、乾燥させて、
平均粒子径が0.5〜10μmであり、前記ゼオライト粒子群(a)100質量部に対する前記ポリカルボン酸系ポリマー(b)の割合が5質量部以上である、ゼオライト複合粒子群を得る、
ゼオライト複合粒子群の製造方法。
【請求項7】
乾燥を噴霧乾燥又は薄膜乾燥により行う、請求項6記載の製造方法。
【請求項8】
(a)成分のゼオライト粒子群の体積基準90%(D90)の粒子径が12μm以下である請求項6又は7に記載のゼオライト複合粒子群の製造方法。

【公開番号】特開2012−126840(P2012−126840A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280412(P2010−280412)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】