説明

ソフトドーム構造体

【課題】自宅に居ながら温泉入浴同様のホルミシス効果が得られる、温泉ラジウムの微量放射技術を提供する。
【解決手段】繊維ネット1の上下面に、有機塗料と無機塗料をバインダーとした、放射線レベルが370ベクレル以下で10μ粒状の、ラジウム粉末担持コートを塗布し、機能担持C層として形成し設け、またポリエチレン発泡体6の下面にアルミ箔反射体7を蒸着し、さらに、ポリエステルフイルム8を貼りつけて、断熱反射B層として形成する。塩化ビニール発泡体10の上下面に、軟質塩化ビニールシート11を貼りつけて、保温A層として形成し設け、そしてこの保温A層を最上層に、断熱反射B層を中間層に、機能担持C層を最下層に設けて、これらを重ね合わせて密圧着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誰でも自宅に居ながら本格的な玉川温泉に匹敵する、天然ラジウム温泉効果を得る事ができる、技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の社会的環境の変化は著しく、特にストレス社会と云われるように政治経済から始まり、メデア社会、産業構造全般、病院の体勢や薬害、学校、教育、宗教、家庭に至るまで、何か目に見えない悪玉ストレスを人々は、様々の形で受けている。また急速に、高齢化社会が進んでおり、生きて行くのは大変である。それに負けないためには、一人一人の肉体的精神的健康を保つしかない。それには温泉入浴が一番である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、すべての人が温泉場を求めて簡単に出掛ける訳にもいかない。とくに体の不自由な方、あるいは病人や年寄り等、なかなか温泉に行く事が出来ないのである。
最近では、特開2007−130164「放射性シート」が開示されているが、これは低レベルの放射線を放出するラジウムを有するシートに、温熱部材を組み合わせた、マット状のシートで布団やベットに入れて、この上に身体を寝かせて、放射線効果と温熱効果を体験するものである。しかしながら温熱ヒーターを使用する強制加熱は体は暖まるが、皮膚呼吸に悪影響を起こし、皮膚を必要以上に乾燥させると云う、マイナス面がある。また、特開2004−10547「鉱物組成物の粉末とラジウム鉱石の粉末をいれて、樹脂やゴム材等に含有させたシート基材」もあるが、やはりこれもシーツの様に、身体の下に敷いて利用するものである。
これら問題点を改善するために本発明はなされたのである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
繊維ネット(1)の上下面に、有機塗料(2)と無機塗料(3)をバインダーとした、ラジウム等粉末担持コートを塗布し、機能担持C層(5)として形成し設ける。またポリエチレン発泡体(6)の下面にアルミ箔反射体(7)を蒸着し、この下面にポリエチレンテレフタレートである、ポリエステルフイルム(8)を貼りつけて、断熱反射B層(9)として形成し設ける。さらに、塩化ビニール発泡体(10)の上下面に軟質塩化ビニールシート(11)を貼りつけて、保温A層(12)として形成し設ける。そしてこの保温A層(12)を最上層に、断熱反射B層(9)を中間層に、機能担持C層(5)を最下層に設けて、これらを重ね合わせて密圧着し、薄い掛布団状にする。または保温A層(12)が、ポリエステル繊維不織布(13)の上下面にポリエステル繊維シート(14)を貼りつけて形成する。さらには周囲に、マジックチャック(17)を設ける。
本発明は以上のような構成よりなる、ソフトドーム構造体である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、掛布団を掛けた状態で使用するので、使用者の身体との空間がちょうどドームを形成することになり、このドーム内を低レベル・ラジウム放射線(放射線量は74ベクレル/g以内の玉川温泉クラス)の適度なα線・β線・γ線で満たされ、この微量放射線により、細胞活動が活性化され自然治癒力が向上する。また新陳代謝が大幅に高まりホルモンの分泌を促し、血流を安定させ、その効果は人体深部まで達し、抗酸化酵素を大幅に増加させ、DNAの修復やガン抑制遺伝子を活発にする等、病人治癒にも絶大なる効果を発揮する。これらはホルミシス効果として知られている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
ベストモードとしての本発明を、以下、図面を参考に説明すれば、図1〜図2に示すごとく、最下層を機能担持C層(5)、中間層に断熱反射B層(9)として、最上層に保温A層(12)として重ねて圧着して、1層の構造体として形成する。
この中で、一番最下層に設けられている機能担持C層(5)は、人体に直接効能が作用する重要なところであり、繊維ネット(1)を、その上下面に有機塗料(2)と無機塗料(3)をバインダーとした、放射線レベルは370ベクレル以下で10μ以下の天然放射性鉱石および天然ラジウム鉱石の粉末担持コート(4)を塗布して機能担持C層(5)を形成する。また、中間層の断熱反射B層(9)はポリエチレン発泡体(6)の下面にアルミ箔反射体(7)を蒸着させて、さらにその下面にポリエチレンテレフタレートのポリエステルフイルム(8)を貼りつける。この、アルミ箔反射体(7)は、天然鉱石から放出される遠赤外線と、ラジウムから発生するγ線・α線・β線等の外部への放出を、最小限に止める反射効果を発揮する。また最上層の保温A層(12)は塩化ビニール発泡体(10)の上下面に軟質塩化ビニールシート(11)を貼りつけて設ける。これにより全体的に外部温度と遮断して、ドーム内部の人体の温熱を効率よく保つ。さらにこの保温A層(12)は、ポリエステル繊維不織布(13)の上下面にポリエステル繊維シート(14)を貼りつけて形成したものでも良い。さらに、繊維ネット(1)の上下面に、10μ以下に粉砕した、強力に遠赤外線を放射する、その遠赤外線放射率が85%以上の金属酸化物および天然鉱石を選び、有機塗料(2)と無機塗料(3)をバインダーとして構成した、金属酸化物および天然鉱石の粉末担持コート(16)を塗布したものも、ホルミス効果に大きく寄与する。つまり、微量のラジウム放射と遠赤外線放射との効果が期待できる。また本発明の周囲にマジックチャック(17)を設けることにより隙間が無くなり、ベッド岩盤浴に於いても、一般岩盤浴に於いても、さらなる大きなドーム効果が得られる。
【0007】
本発明は以上のような構成であり、これを使用実施せんとするときには、図3のごとく、敷布団等の上に寝て、掛布団の要領で身体に被せるだけで良い。また、真冬の寒い時期は、特に病人等は電気暖房シートを下に敷いて利用しても良い。さらに、本発明者開発中の発熱体システムで作った、岩盤ベット(15)に利用したり、通常の岩盤浴施設での利用でも、高発汗作用老廃物除去のデトックス効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の拡大断面図である。
【図2】 本発明の積層説明図である。
【図3】 本発明の実施図である。
【図4】 本発明の足付きタイプのマジックチャック実施図である。
【図5】 本発明の床置きタイプのマジックチャック実施図である。
【図6】 本発明の一般岩盤浴での実施図である。
【符号の説明】
【0009】
1 繊維ネット
2 有機塗料
3 無機塗料
4 天然放射性鉱石および天然ラジウム鉱石の粉末担持コート
5 機能担持C層
6 ポリエチレン発泡体
7 アルミ箔反射体
8 ポリエステルフイルム
9 断熱反射B層
10 塩化ビニール発泡体
11 軟質塩化ビニールシート
12 保温A層
13 ポリエステル繊維不織布
14 ポリエステル繊維シート
15 岩盤ベット
16 遠赤外線放射率85%以上の金属酸化物および天然鉱石の粉末担持コート
17 マジックチャック
18 足付岩盤ベット
19 床置岩盤ベット
20 一般岩盤浴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維ネット(1)の上下面に、有機塗料(2)と無機塗料(3)をバインダーとした、放射線レベル370ベクレル以下で10μ以下の、天然放射性鉱石および天然ラジウム鉱石の粉末担持コート(4)を塗布し、機能担持C層(5)として形成し設け、またポリエチレン発泡体(6)の下面にアルミ箔反射体(7)を蒸着し、このアルミ箔反射体(7)の下面にポリエチレンテレフタレートである、ポリエステルフイルム(8)を貼りつけて、断熱反射B層(9)として形成し設け、さらに塩化ビニール発泡体(10)の上下面に、軟質塩化ビニールシート(11)を貼りつけて、保温A層(12)として形成し設け、そしてこの保温A層(12)を最上層に、断熱B層(9)を中間層に、機能担持C層(5)を最下層に設けて、これらを重ね合わせて密圧着したことを特徴とする、ソフトドーム構造体。
【請求項2】
保温A層(12)が、ポリエステル繊維不織布(13)の上下面にポリエステル繊維シート(14)を貼りつけて形成したことを特徴とする、請求項1記載のソフトドーム構造体。
【請求項3】
繊維ネット(1)の上下面に、有機塗料(2)と無機塗料(3)をバインダーとした、遠赤外線放射率85%以上の金属酸化物および天然鉱石の10μ以下の粉末担持コート(16)を塗布したことを特徴とする、請求項1および請求項2記載のソフトドーム構造体。
【請求項4】
周囲にマジックチャック(17)を設けたことを特徴とする、請求項1および請求項2、請求項3記載のソフトドーム構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−160353(P2009−160353A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−23302(P2008−23302)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.玉川温泉
【出願人】(598028051)株式会社 日本ハネック (16)
【Fターム(参考)】