説明

ソリッドステート・スイッチ用の高効率ドライバ回路

【課題】3端子電圧調整器無しにSCRをターンオンする高効率なソリッドステート・スイッチ用ドライバ回路を提供する。
【解決手段】トリガ回路100は、電源電圧の変動によらず一定の出力DC電流を供給するDC/DC電流モードバック・コンバータを含み、このバック・コンバータはシリコン制御整流器SCR108の制御端子102へ固有の制御要求における変動にかかわらずシリコン制御整流器SCR108がターンオンするための最小電流ILを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はソリッド・ステート・デバイスに関し、特にシリコン制御整流器をスイッチングするドライバ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
電気モータはしばしば、サイリスタとして知られている、「シリコン制御整流器」(SCR)をモータ制御回路の一部として使用する。SCRは、3端子、ゲート、アノード、カソードを持った切換可能なダイオードと考えられる。もしブレークオーバー電圧よりも小さい供給電圧がSCRのアノードとカソードに跨って供給され、「トリガ」電流または電圧(トリガ信号)がゲートに供給されないならば、SCRは「オフ」、即ち電流はアノードからカソードへ流れない。トリガ信号がゲートへ供給されるならば、SCRのブレークオーバー電圧はアノードとカソードに跨って供給される電圧より下に落ち、SCRは「オン」に換わり、即ち電流はSCRを通ってアノードからカソードへ流れる。オンになると、SCRを通る電流が保持電流より上に留まると、ゲートへのトリガ信号に関わらず、サイリスタはオンに留まることができる。SCRに跨るカソードに対するアノードの電圧降下を最小化するために、ゲートにおけるトリガ信号は、電流がアノードからカソードへ流れるだけ長く供給されるべきである。SCRをターンオフするために、アノードからカソードへの電流はデバイスに対して保持電流値より下のレベルまで減少されなければならない。
【0003】
トリガ回路、または駆動回路はトリガ信号を供給してSCRをターンオンする。トリガ回路を設計する時に設計者が考慮する2つの変数がある。最初に、トリガ回路への電源は通常、不所望の電圧変動を禁止しやすいDC電圧源である。不所望の電圧変動(ゆらぎ)は通常、交流(AC)電力線から供給される全波ブリッジおよび容量性入力フィルタを含む逓降変圧器からDC電圧源を得ることにより生じる。不所望の電圧変動は、AC電力線変動および変圧器負荷変動率効果により生じる。第2に、ゲートトリガ電圧、即ちSCRをトリガするために要求されるカソードへのゲート電圧はSCRからSCRへと変化する。加えて、必要なトリガ電圧信号は、SCRがオン且つ導通しているか、またはオフ且つターンオンされるかに依存する。このため、駆動回路は、遭遇する全てのSCR、即ちSCRの特定クラス内の全SCRをターンオンするように設計されなければならない。また、電力を節約するために、トリガ回路は電源電圧から最小電流を使用するものの、SCRをトリガするためになお十分な電圧を供給しなければならない。
【0004】
この問題に対する一つの解決策は、3端子線形電圧調整器を含む切換可能電流源を使用する提供し、既知のクラスのSCRにおいて全SCRをターンオンするのに十分なトリガ信号を与えることである。しかし、これらのトリガ回路は高電力レベルを自ら散逸し、ヒートシンクおよび大きい供給変圧器を要求する。調整器、ヒートシンクおよび変圧器は、駆動回路のコストおよびサイズを増加する。この結果、関連するサイズおよびコスト制約を持つ3端子電圧調整器を必要せずにSCRをターンオンするために、適切なトリガ信号を供給するためのトリガ回路の必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、3端子電圧調整器無しにSCRをターンオンすることは要求レベルのトリガ電流を与えるので、先行トリガ回路をこえる改良を提供し、この結果電力消費率を減少する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により構成されるシステムは、制御端子を有するシリコン・デバイスをトリガするトリガ回路を含み、シリコン・デバイスは固有の制御要求における変動に従う。トリガ回路は、直流(DC)供給電圧のひとつの電源、供給電圧を供給電圧における変動に依る不所望の変動に追従しない出力DC電流へ変換するためのDC/DC電流モード・バック(Buck)コンバータを含み、バック・コンバータは制御端子へ最小電流を供給し、固有の制御要求における変動にかかわらずシリコン・デバイスをターンオンする。シリコン・デバイスは、ゲート端子、アノード端子、カソード端子を備えたシリコン制御整流器(SCR)を含むことができ、制御端子はゲート端子であり、固有の制御要求における変動は固有のカソード対ゲート制御電流および電圧要求における変動である。
【0007】
要約および次の詳細な記述は、本発明の範囲を限定するものではない。例示と説明は本発明を第3者の実施を可能とするために与えられる。詳細な記述の一部を形成する添付の図面は、記述と共に本発明の実施形態を示し、本発明の原理を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付の図面は、記述と共に本発明の幾つかの実施形態を例示し、本発明の原理を説明するように作用する。
図1は、全てが本発明に関係するトリガ回路100、SCR108、負荷110および電源112の概略図である。トリガされるソリッド・ステート・デバイスは制御またはゲート端子102、共通入力またはアノード端子106、および出力またはカソード端子104を有するSCR108である。適切な電位差がアノード106とカソード104の間に確立されるならば、ゲート102からカソード104への通過電流はSCR108をトリガする。SCR108がトリガされる時に、電流はアノード106とカソード104の間に流れる。
【0009】
トリガ回路100は最小要求電流をひとつの十分大きな電源V1から供給することによりSCR108をターンオンできる。一般に、SCRをトリガするために必要な電圧と電流はSCRからSCRへと変わり、どんな最小電圧および電流があるクラスのSCRをトリガするかが一般に知られている。この結果、トリガ回路は、特定クラスのSCRにおいて全SCRをトリガする電圧および電流を供給しなければならない。
【0010】
SCR108は負荷110と電源112に直列に接続されている。SCR108がトリガされる時に、電源112により供給される電圧はアノード106からカソード104の方向へSCR108を通って電流を通過するために極性化されていると仮定すると、電源112は、負荷110を励起し、即ち電流は負荷110を通って流れる。電源112は交流(AC)電圧源であるならば、電流は、AC電圧の正の半サイクル中のみ、即ちアノード106がカソード104に関係して正である時に負荷110とSCR108を介して流れる。周知の方法でゲート端子102に供給されるゲート電流のタイミングを制御することにより、負荷110への電力流は供給AC電圧の各正の半サイクル中にSCR108の点弧角を変えることにより調整される。例えば負荷110がACモータを含むならば、モータ速度は電力流を調整するために変えられる。ACモータは、例えば冷却システムの各種構成要素を駆動できる。冷却システムはコンプレッサ、凝縮器、熱交換機、蒸発器を含む。
【0011】
図1に描いているトリガ回路100は、AC源からDC負荷へ渡される電力を調整するための制御システムに使用され得る。自己のトリガ回路を有する各SCRのネットワークが負荷に渡される電力を調整するために使用され得る。例えば、電源が3相AC電力を供給するならば、SCRのネットワークは3相全波整流ブリッジを含み、各対は3相交流電圧のひとつを受け取る。6つの独立したトリガ回路はネットワークにおける6つのSCRの導通角を制御してひとつの所望のDC電圧をブリッジの出力に確立する。このネットワーク配列は、負荷110へ渡されるDC電圧を変えるために使用され得る。
【0012】
SCRの他のネットワーク配列は、3相モータのような3相AC電源の大きさを変える3相ACスイッチを与える。このようなスイッチはまた、AC電源の3相電圧のひとつにそれぞれ接続された3対のSCRを含む。このような配列において、2つのSCRは、別のカソードに各アノードを接続した逆並列に接続されている。6つのSCRの導通角を調整することにより、SCRネットワークは、3相ACモータへ供給される3相電流を確立し得る。
【0013】
この発明により構成されるシステムは、SCRのゲートをトリガしまたは駆動するために電流モードDC/DCバック・コンバータを使用する。トリガ回路100は、電圧比較回路146、任意に結合されたアイソレータ128、電圧制御主スイッチ122、抵抗144、フリーホイール・ダイオード134、感知抵抗136およびインダクタ148を備えたバック・コンバータを含む。
【0014】
本発明を構成するシステムにおいて、供給電圧V1は、AC線電圧を下げ、整流しそしてフィルタリングすることにより調整されず且つ容易に得られる。供給電圧V1はSCR108をターンオンし且つトリガ回路100において電力損失を補うために必要とされる電力を渡す。
【0015】
任意に結合されたアイソレータ128は発光ダイオード(LED)116および任意の感知トランジスタ114を含む。ゲート電流を初期化してSCR108をトリガするために、トリガスイッチ118は閉じられ、電流を、LED116を通り流れさせる。LED116から発光された光はトランジスタ114のベースを飽和して導通させまたはターンオンさせる。アイソレータ128はトリガスイッチ118用の低電圧論理回路と、トランジスタ114、主スイッチ122、インダクタ148、ダイオード134、SCR108等を含む高電圧回路114の間の電気的絶縁を与える。抵抗124およびコンデンサ126はスプリアス・ノイズに依るトランジスタ114の偽トリガを防止するノイズ免除を与える。
【0016】
トランジスタ114がターンオフする時に、電圧比較回路146は抵抗144から絶縁され、電流は抵抗144を通過しない。これは、主スイッチ122を開放またはオフに留める。トランジスタ114がターンオンすると、電圧比較回路146は電圧制御主スイッチ122を調整する。最初に、比較器146は、低電圧を出力端子140に出力し、これは、主スイッチ122を閉成即ちターンオンを生じさせる、抵抗144に跨った電圧降下を生じる。次に、電圧はインダクタ148に跨って現れ、これは次にインダクタ電流Iを、インダクタ148を通り流れさせる。
【0017】
比較器146は電圧比較器138、帰還抵抗130、入力抵抗132、および基準電圧Vれfを含む。感知抵抗136、基準電圧Vref、帰還抵抗139および入力抵抗132は、インダクタ電流Iが既知のクラスのSCRにおいて全てのSCRをトリガするために必要な最小電流に設定される。インダクタ148を通る電流はSCR108のゲート102へ流れ、カソード104を出て、感知抵抗136を通り、グランドへ戻る。電源電圧V1は、SCRゲート102への電流I上昇の初期レートがトリガスイッチ118のデューティサイクルに関して小さいように十分高く選択される。
【0018】
比較器146は上側閾値電圧UTと下側閾値電圧LTを持つヒステリシス特性を持つ。当業者に明らかなように、抵抗144の値は入力抵抗132(R132)の値よりもかなり小さく且つ抵抗144の値はフィードバック130(R130)よりもかなり小さいと仮定すると、上側閾値UTは次式となる。
[数1]
UT=Vref[ 1+(R132/R130)}
[数2]
LT=Vref+(Vref−V1)(R132)/(R130)
比較器146は、2つの閾値電圧のひとつと感知抵抗136に跨る電圧降下を比較する。抵抗136に跨る電圧が比較器回路146の上側閾値電圧UTを越えると、比較器146は、出力端子140上の出力が高く引かれることを許容する。比較器146の出力端子140は高電圧を有し、トランジスタ114がオンする時に、電流は抵抗144を介して流れず、抵抗144に跨る電圧降下はなく、主スイッチ122は開成、またはターンオフする。インダクタ148は電流流れにおける瞬時変化に対抗し、SCR108のゲート102へ電流を与え続ける。この場合、インダクタ148を通る電流Iは、感知抵抗136、フリーホイール・ダイオード134を通りカソード104に流出してインダクタ148に戻る。この時間中に、インダクタ148を通る電流Iは減少する。
【0019】
インダクタ148を通る電流Iは減少するので感知抵抗136に跨る電圧はまた、減少しそして最終的に比較器146の低い方の閾値電圧LTへ落ちる。これは比較器146を、主スイッチ122をターンオンする低へ切り替えさせ、全サイクルが反復する。比較器138におけるヒステリシスは、帰還抵抗130と入力抵抗132により与えられ、そしてインダクタ148の誘導値、電源電圧V1、基準電圧Vref、SCRの固有の電圧特性と組み合わせて、これはトリガ回路100のスイッチング周波数を決定する。
【0020】
図2は、時間に関係してインダクタ148に跨る電圧とインダクタ148を通過する電流Iの図である。もちろん、電圧信号Vは矩形信号であり、電流Iは三角形信号である。この例において、インダクタ148を通るほぼ0.5アンペアである。電圧信号Vの期間はほぼ2ミリ秒である。
【0021】
既存の電流源トリガ回路に及ぶトリガ回路100の一つの利点は、SCRをトリガするために線形調整器が定電流源を与える必要がないことである。調整器が使用される時に、このようなトリガ回路の平均電力はSCRゲートに供給される平均電流により乗算されるトリガ回路に跨る平均電圧降下である。調節器により消費される電力は高く、サイズとコストを増加するヒートシンクを要求する。さらに、電圧調整器と共に、トリガ回路は、絶縁変圧器のような他の構成要素にサイズとコストの増加を生じさせる付加的電力を要求する。反対に、トリガ回路100は、SCRのゲートに供給される平均電流により乗算され、主スイッチ122のデューティサイクルにより乗算される、ゲート回路に跨る平均電圧降下に等しい、少ない電力を要求する。
【0022】
この発明は定電流源を持つものの電圧調整器無しにソリッドステートスイッチをトリガするための唯一のトリガ回路100を与える。トリガ回路100は、電圧変動および異なる固有の電圧制御特性を与えることから免除されている。トリガ回路100によりソリッドステート・デバイスへ供給される電流は、ソリッドステート・スイッチタイプに一致して選択され、不必要な電力散逸を排除する。
【0023】
故障サイリスタまたはSCRを検出する方法および装置は、本出願と同日に出願され、同じ譲渡人に譲渡された代理人事件番号04646.0167−00000、「故障サイリスタを検出するための方法および装置」と題された特許出願に開示され、参照により本出願に組み込まれている。故障サイリスタまたはSCRを検出する別の方法および装置は、本出願と同日に出願され、同じ譲渡人に譲渡された代理人事件番号04646.0165−00000、「故障サイリスタを検出するための方法および装置」と題された特許出願に開示され、参照により本出願に組み込まれている。
【0024】
当業者は、各種の変更および変形が本発明の範囲または趣旨を逸脱することなく先行技術にいてなされ得ることを認識できる。例えば、SCR108は、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)のような各種の別の半導体デバイスにより置換され得る。BJTトランジスタの場合、トランジスタのベース、エミッタおよびコレクタ端子はそれぞれ、ゲート、カソード、アノードとして動作する。
【0025】
本発明の記述は本発明を制限するものではない。代わりに、当業者が発明を実行するために異なる方法を実施することを許容する例示と説明を与える。本発明の範囲と趣旨は添付の特許請求の範囲により制限される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】全てこの発明を構成するSCR、トリガ回路、電源、負荷の概略図である。
【図2】時間に関して図1に示されるインダクタ148を通る電流およびインダクタ148に跨る電圧の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御端子を有し、固有の制御要求における変動に従うシリコンデバイスをトリガするトリガ回路であって、
ひとつの直流(DC)供給電圧と、
前記供給電圧における変動による不所望の変動に従わない出力DC電流へ前記供給電圧を変換するDC/DC電流モード・バック(Buck)・コンバータと、を備え、
前記バック・コンバータは制御端子に最小電流を供給して固有の制御要求にかかわらずシリコン・デバイスをターンオンする、
トリガ回路。
【請求項2】
前記シリコン・デバイスは、ゲート端子、アノード端子およびカソード端子を持つシリコン制御整流器(SCR)であり、前記制御端子はゲート端子であり、前記固有の制御要求における変動は固有のゲートからカソードへの制御電流および電圧要求における変動である、請求項1に記載のトリガ回路。
【請求項3】
主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは、閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子と前記ゲート端子間に接続されたインダクタと、
インダクタ通る電流を検出し、電流を表示する値を出力するセンサと、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する比較器と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項2に記載のトリガ回路。
【請求項4】
前記センサは、SCRのカソードとグランドとの間に接続された感知抵抗であり、インダクタを通る電流を表示する値は感知抵抗に跨る電圧である、請求項3に記載のトリガ回路。
【請求項5】
前記比較器はヒステリシスを持ち、そして制御値は上側閾値と下側閾値とを含み、電流を表示する値が前記下側閾値より下に落ちる時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項3に記載のトリガ回路。
【請求項6】
前記バック・コンバータはさらにトリガスイッチを含み、該トリガスイッチは、SCRがトリガされない時に主スイッチを比較器が閉じること防止し、SCRがトリガされるべき時に比較器が主スイッチを制御することを許容する、請求項3に記載のトリガ回路。
【請求項7】
前記主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子と前記制御端子間に接続されたインダクタと、
インダクタ通る電流を検出し、該電流を表示する値を出力するセンサと、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する比較器と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項1に記載のトリガ回路。
【請求項8】
前記センサはSCRのカソードとグランドの間に接続された感知抵抗であり、インダクタを通る電流を表示する値は、感知抵抗に跨る電圧である、請求項7に記載のトリガ回路。
【請求項9】
前記比較器はヒステリシスを有し、前記制御値は上側閾値および下側閾値を含み、電流を表示する値が下側閾値より下に降下する時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項7に記載のトリガ回路。
【請求項10】
制御端子を有し、固有の制御要求における変動に従うシリコンデバイスをトリガするトリガ回路であって、
直流(DC)供給電圧を供給する手段と、
前記供給電圧における変動による不所望の変動に従わない出力DC電流へ前記供給電圧を変換するDC/DC電流モード・バック(Buck)・コンバータと、を備え、
前記バック・コンバータは制御端子に最小電流を供給して固有の制御要求にかかわらずシリコン・デバイスをターンオンする、
トリガ回路。
【請求項11】
前記シリコン・デバイスは、ゲート端子、アノード端子およびカソード端子を持つシリコン制御整流器(SCR)であり、前記制御端子はゲート端子であり、前記固有の制御要求における変動は固有のゲートからカソードへの制御電流および電圧要求における変動である、請求項10に記載のトリガ回路。
【請求項12】
主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは、閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子と前記ゲート端子の間に接続されたインダクタと、
前記インダクタ通る電流を感知し、電流を表示する値を出力する感知する手段と、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する、比較する手段と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項11に記載のトリガ回路。
【請求項13】
前記感知する手段は、SCRのカソードとグランドとの間に接続された感知抵抗であり、インダクタを通る電流を表示する値は感知抵抗に跨る電圧である、請求項12に記載のトリガ回路。
【請求項14】
前記比較する手段はヒステリシスを持ち、そして制御値は上側閾値と下側閾値とを含み、電流を表示する値が前記下側閾値より下に落ちる時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項12に記載のトリガ回路。
【請求項15】
前記バック・コンバータはさらにトリガスイッチを含み、該トリガスイッチは、SCRがトリガされない時に主スイッチを比較器が閉じること防止し、SCRがトリガされるべき時に比較器が主スイッチを制御することを許容する、請求項10に記載のトリガ回路。
【請求項16】
主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子と制御端子の間に接続されたインダクタと、
インダクタ通る電流を感知し、該電流を表示する値を出力する感知する手段と、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する、比較する手段と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項10に記載のトリガ回路。
【請求項17】
前記感知する手段はSCRのカソードとグランドの間に接続された感知抵抗を含み、インダクタを通る電流を表示する値は、感知抵抗に跨る電圧である、請求項16に記載のトリガ回路。
【請求項18】
前記比較する手段はヒステリシスを有し、前記制御値は上側閾値および下側閾値を含み、電流を表示する値が下側閾値より下に降下する時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項16に記載のトリガ回路。
【請求項19】
制御端子を有し、固有の制御要求における変動に従うシリコンデバイスをトリガするトリガ回路を含むモータを制御する冷却装置であって、
直流(DC)供給電圧のひとつの電源と、
前記供給電圧における変動による不所望の変動に従わない出力DC電流へ前記供給電圧を変換するDC/DC電流モード・バック(Buck)・コンバータと、を備え、
前記バック・コンバータは制御端子に最小電流を供給して固有の制御要求にかかわらずシリコン・デバイスをターンオンする、
冷却装置。
【請求項20】
前記シリコン・デバイスは、ゲート端子、アノード端子およびカソード端子を持つシリコン制御整流器(SCR)であり、前記制御端子はゲート端子であり、前記固有の制御要求における変動は固有のゲートからカソードへの制御電流および電圧要求における変動である、請求項19に記載の冷却装置。
【請求項21】
主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは、閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子とゲート端子の間に接続されたインダクタと、
インダクタ通る電流を検出し、電流を表示する値を出力する感知する手段と、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する比較器と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項20に記載の冷却装置。
【請求項22】
前記感知する手段は、SCRのカソードとグランドとの間に接続された感知抵抗であり、インダクタを通る電流を表示する値は感知抵抗に跨る電圧である、請求項21に記載の冷却装置。
【請求項23】
前記比較器はヒステリシスを持ち、そして制御値は上側閾値と下側閾値とを含み、電流を表示する値が前記下側閾値より下に落ちる時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項21に記載の冷却装置。
【請求項24】
前記バック・コンバータはさらにトリガスイッチを含み、該トリガスイッチは、SCRがトリガされない時に主スイッチを比較器が閉じること防止し、SCRがトリガされるべき時に比較器が主スイッチを制御することを許容する、請求項19に記載の冷却装置。
【請求項25】
主スイッチの第2の端子は前記供給電圧に接続され、前記主スイッチは閉成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容し、開成される時に第2の端子から第1の端子へ電流を流すことを許容しない、主スイッチの第1の端子と制御端子の間に接続されたインダクタと、
インダクタ通る電流を検出し、該電流を表示する値を出力するセンサと、
グランドと前記主スイッチの第1の端子の間に接続され、電流がグランドから主スイッチの第1の端子へダイオードを通って流れるようにするフリーホイール・ダイオードと、
前記インダクタを通る電流を表示する値と制御値を比較し、主スイッチが開成又は閉成する時を制御する比較器と、
を前記バック・コンバータは含む、請求項19に記載の冷却装置。
【請求項26】
前記センサはSCRのカソードとグランドの間に接続された感知抵抗を含み、インダクタを通る電流を表示する値は、感知抵抗に跨る電圧である、請求項25に記載のトリガ回路。
【請求項27】
前記比較器はヒステリシスを有し、前記制御値は上側閾値および下側閾値を含み、電流を表示する値が下側閾値より下に降下する時に主スイッチは閉成し、電流を表示する値が上側閾値より上に上昇する時に主スイッチは開成する、請求項25に記載の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−81992(P2009−81992A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−277850(P2008−277850)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【分割の表示】特願2001−517489(P2001−517489)の分割
【原出願日】平成12年8月9日(2000.8.9)
【出願人】(592035730)ヨーク・インターナショナル・コーポレーション (34)
【氏名又は名称原語表記】YORK INTERNATIONAL CORPORATION
【Fターム(参考)】