説明

ソーラシミュレータ

【課題】フィルタ交換の煩わしさがなく、光強度変化に光のスペクトル分布を伴わせないソーラシミュレータを提供する。
【解決手段】第1発光体(20)とスペクトル分布が異なる第2の発光体(30)のそれぞれに連続的または段階的にフィルタ特性を変化させることのできるフィルタ構造(22,32)と、連続的または段階的に絞り値を変化させることのできる光量絞り構造(24,34)と、これらを通過した光を合成するインテグレータ(15)と、を設けてソーラシミュレータ(1)を構成する。フィルタ交換を不要とし、光強度変化にスペクトル分布の変化が伴わない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池を評価するためのソーラシミュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーラシミュレータは光を発する発光系と、前記光を太陽電池に導くための光学系と、ソーラシミュレータを制御するための制御系とを備える。ソーラシミュレータは、たとえばキセノン放電ランプが放った光を光学フィルタを通過させて太陽光のスペクトル分布に近似した疑似太陽光として利用している。しかしながら、キセノン放電ランプの光と、自然界の太陽光とではその発光原理に本質的に違いがあり、光学フィルタだけではそのスペクトル分布を近似させることは難しかった。
文献1にはキセノン短アークランプと白熱フィラメントランプという異なった発光系を組み合わせて、その光を合成することによってより太陽光に近似したスペクトル分布を持つ光を得るソーラシミュレータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−218407
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自然エネルギーを有効利用したいという社会情勢の中で太陽電池の用途と品種は様々である。たとえば人工衛星に搭載されて宇宙空間で使用されるもの、住宅などの建造物の屋根の上に設置されて屋外で使用されるもの、腕時計や電卓に搭載されて屋内で使用されるものなどがある。太陽電池を評価する場合はその太陽電池の用途に適した光を照射して行う必要がある。
【0005】
図1を用いて説明すると太陽103の光のスペクトル分布と強度は、太陽103から照射場所に至る経路の環境により変化する。たとえば宇宙空間を考えると太陽103の光は真空中を通過して照射場所に至るので距離による減衰はあるものの、スペクトル分布の変化は無い。ところが地表面の照射場所を考えると太陽103の光は地球大気102の吸収を受けて、そのスペクトル分布と減衰量は変化する。これは地球大気102による特定の光の波長の吸収が原因とされている。地球大気102の吸収の度合いは、地球101上の照射場所から見た太陽103の位置の角度によっても変化する。照射場所から見た太陽103の位置の角度が真上のとき、太陽103の光は地球大気102を最短距離で通過するために吸収の影響は少なく、角度が斜めになるほど太陽103の光が地球大気102を通過する距離が長くなるために吸収の影響は大きくなる。
【0006】
ソーラシミュレータの発光系の発した光を様々な条件下の太陽光に近づけるための補正に使用される光学フィルタをエアマス・フィルター(以下略してAMフィルター)と呼ぶ。AMフィルタには大気圏外(宇宙空間)の太陽103の光のスペクトル分布に合わせるためのAM0(ゼロ)太陽103が真上にある時の地表面のスペクトル分布に合わせるためのAM1、太陽103が真上より48.2度の角度にある時のスペクトル分布に合わせるためのAM1.5、太陽103が真上より60.1度の角度にあるときのスペクトル分布に合わせるためのAM2などがある。従来はソーラシミュレータが発する光のスペクトル分布を変えたい場合は、内蔵されたAMフィルタを取り外し代わりのAMフィルタに交換することで実現していた。しかし、この交換はたいへん煩わしい。フィルタ交換の煩わしさが、従来のソーラシミュレータの第1の問題点である。
【0007】
また、光の強度を変えたい場合は発光系のエネルギー量を変化させることで実現していたがこの方法は発する光のスペクトル分布の変化を伴うことがあり、太陽光に近似した光を作るというソーラシミュレータの目的からすると望ましいことではなかった。発光系のエネルギー量を変化させるとは、たとえば白熱フィラメントランプに加える電力を減らすことをさす。この場合フィラメントの温度が下がり、発光量の低下とともに光のスペクトル分布が長波長側に変化するなどの現象が起きる。この変化現象が、望ましいことでないことは上述した通りであり、従来のソーラシミュレータの第2の問題点である。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上述した第1および第2の問題点を解消することにある。すなわち、フィルタ交換の煩わしさがなく、光強度変化に光のスペクトル分布を伴わせないソーラシミュレータの提供が本発明の目的である。その解決手段の詳細は、項を改めて説明する。なお、いずれかの請求項記載の発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、その記載順や表現の違い等に関わらず、可能な範囲において他の請求項記載の発明にも適用があるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係るソーラシミュレータ(以下、適宜「請求項1のシミュレータ」という)は、光を発光する発光系と、前記光を投射する光学系と、を備えている。ここで、前記発光系は、第1の光を発光する第1発光体と、前記第1の光とはスペクトル分布が異なる第2の光を発光する第2発光体を備えている。また、前記光学系は、前記第1の光を補正するための第1光学フィルタ構造と、前記第2の光を補正するための第2光学フィルタ構造と、前記第1光学フィルタ構造の前後いずれかに配された第1光量絞り構造と、前記第2光学フィルタ構造の前後いずれかに配された第2光量絞り構造と、それぞれ補正および光量絞りされた前記第1の光および第2の光を合成するインテグレータと、を備えている。その上で、前記第1および第2フィルタ構造の各々は、連続的または段階的にフィルタ特性を変化させられるように構成され、前記第1および第2絞り構造の各々は、連続的または段階的に絞り値を変化させられるように構成されている。
【0010】
請求項1のシミュレータによれば、発光系の第1発光体が第1の光を、同じく第2の発光体が第2の光を、それぞれ発光する。第1の光学フィルタ構造と第1の光量絞り構造を経た第1の光と、第2の光学フィルタ構造と第2の光量絞り構造を経た第2の光は、インテグレータによって合成される。このとき、第1フィルタ構造および第2フィルタ構造のフィルタ特性を連続的または段階的に変化させることができるので、フィルタそのものを交換する必要がない。このため、フィルタ交換の煩わしさがない。また、光量絞りによる光量変化によって光の強度を変化させるので、エネルギー量変化などによる光強度変化に比べ、スペクトル分布の変化が少ない、という利点が得られる。
【0011】
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係るソーラシミュレータ(以下、適宜「請求項2のシミュレータ」という)は、請求項1のシミュレータが前提となる。その上で、前記第1および第2光学フィルタ構造の各々は、互いにフィルタ特性の異なる複数のフィルタを備え、前記第1および第2光学フィルタ構造のフィルタ特性各々は、前記複数のフィルタのいずれかを選択使用できるように構成されている。ここで、「複数のフィルタ」とは、フィルタ特性が互いに異なる物理的別体のフィルタ群と、物理的には単体であってもフィルタ特性が段階的に推移するフィルタとの両者を含む。
【0012】
請求項2のシミュレータによれば、第1光学フィルタが持つ複数のフィルタを選択使用することができる。選択するだけでよいので、交換に比べてはるかに作業が楽である。
【0013】
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係るソーラシミュレータ(以下、適宜「請求項3のシミュレータ」という)は、請求項1または2のシミュレータが前提となる。その上で、前記発光系は、前記第1の光および前記第2の光のいずれともスペクトル分布が異なり、かつ相互に異なるスペクトル分布をもった光を発光するn(n=1、2、3、・・・)個の発光体群を、さらに備えている。また、前記光学系は、前記発光体群のそれぞれに対応したn個の光学フィルタ構造群および光量絞り構造群を、さらに備えている。前記光学フィルタ構造群を構成する光学フィルタ各々は、連続的または段階的にフィルタ特性を変化させられるように構成され、前記光量絞り構造群を構成する光量絞り構造各々は、連続的または段階的に絞り値を変化させられるように構成されている。さらに、前記インテグレータは、前記それぞれ補正および光量絞りされた前記第1の光および第2の光をとともにそれぞれ補正および光量絞りされた前記n個の発光体から出た光を合成するように構成されている。
【0014】
請求項3のシミュレータによれば、発光系の第1発光体が第1の光を、同じく第2の発光体が第2の光を、それぞれ発光する。これらに加え、n個の発光体それぞれが、すなわち(2+n)個の発光体それぞれが互いに異なるスペクトル分布の光を発光する。そして、第1および第2の光学フィルタ構造を含めたn個の光学フィルタ構造が、それぞれ対応する光の補正を行う。同様に、第1および第2の光量絞り構造を含めたn個の光量絞り構造が、それぞれ対応する光の光量絞りを行う。インテグレータは、上記(2+n)個の光を合成する。このとき、上記(2+n)個のフィルタ構造の各々のフィルタ特性を連続的または段階的に変化させることができるので、フィルタそのものを交換する必要がない。このため、フィルタ交換の煩わしさがない。また、光量絞りによる光量変化によって光の強度を変化させるので、エネルギー量変化などによる光強度変化に比べ、スペクトル分布の変化が少ない、という利点が得られる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フィルタ特性を変化させる際にフィルタ自体を交換する必要がないので、その煩わしさから解放される。さらに、光強度変化に光のスペクトル分布を伴わせないので、より太陽光に近似した光を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】太陽の角度とAMフィルタの関係を示す図である。
【図2】ソーラシミュレータの構成を示す図である。
【図3】図2に示すソーラシミュレータを矢印A方向(矢印B方向)から見た構成を示す図である。
【図4】制御系のブロック図である。
【図5】ソーラシミュレータの動作フローである。
【図6】光ファイバを使用した変形例1およびそのC―C断面を示す図である。
【図7】フィルタ・絞り組合わせ表の一例を示す図である。
【図8】第3の発光体を追加した変形例2およびそのD−D断面を示す図である。
【図9】光学フィルタにグラディーションフィルタを採用した変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図2は、本発明の一実施形態であるソーラシミュレータ1の構成を示す図であり、図3は図2のA視とB視から見た構成を示す図である。これより図2、図3を用いてソーラシミュレータ1を構成する発光系3と光学系5のそれぞれの構成を説明する。
【0018】
(発光系の構造)
発光系3は、第1の発光体であるキセノンランプ20(後述する集光鏡21およびキセノンランプドライバ201を含む)と第2の発光体であるハロゲンランプ30(後述する集光鏡31およびハロゲンランプドライバ301を含む)を主要部品として構成されている。キセノンランプ20は、キセノンガスと2個の電極を石英ガラスで封入した放電灯である。後述するキセノンランプドライバ201を介して電極間に電気エネルギーを加えると2個の電極間にアーク放電が発生して第1の光20Lを発する(図2参照)。キセノンランプ20の発する第1の光20Lのスペクトル分布は太陽光のスペクトル分布に似ており、特に800nm付近より短い波長では太陽光のスペクトル分布により近似している。しかし、特に800nm付近より長い波長ではキセノンランプ20特有の複数の尖鋭でかつ複雑なスペクトルのピーク群を有しており光学的なフィルタではピークの軽減が難しい。キセノンランプ20は、後述する集光鏡21の焦点軸の上に設置されている。
【0019】
ハロゲンランプ30は、ハロゲン化合物ガスとフィラメントを石英ガラスで封入したフィラメント電灯である。後述するハロゲンランプドライバ301を介してフィラメントに電気エネルギーを加えるとフィラメントが白熱して第2の光30Lを発する(図2参照)。ハロゲンランプ30の発する第2の光30Lのスペクトル分布は太陽光のスペクトル分布に似ており、特に800nm付近より長い波長の分布は太陽光のスペクトル分布により近似している。ハロゲンランプ30は、後述する集光鏡31の焦点軸の上に設置されている。
【0020】
集光鏡21はキセノンランプ20の発した第1の光20Lをキセノン光軸29に集光して後述する導光路26に入射させる機能を持つ光学部品である。集光鏡31はハロゲンランプ30の発した第2の光30Lをハロゲン光軸39に集光して後述する導光路36に入射させる機能を持つ。実施例における集光鏡21、31は、楕円カーブを有する半球型の外形を持ち、球の内面に光学的反射物質を蒸着したガラスで構成されている。集光鏡21、31の球面カーブは楕円カーブに限られるものではなくランプの発した光を集光出来るものであればよい。たとえば放物線カーブや非球面カーブでもよい。
【0021】
(光学系の構造)
光学系5は、第1の光20Lを補正するためのフィルタ板22(第1光学フィルタ構造)と、第2の光30Lを補正するためのフィルタ板32(第2光学フィルタ構造)と、キセノンランプ20から見たフィルタ板22の後ろ(前でもよい)に配された絞り板24(第1光量絞り構造)と、ハロゲンランプ30から見たフィルタ板32の後ろ(前でもよい)に配された絞り板34(第2光量絞り構造)と、それぞれ補正および光量絞りされた第1の光20L(キセノン光軸29)および第2の光30L(ハロゲン光軸39)を合成するインテグレータ15と、を備えている。
【0022】
(フィルタ板の構造)
図3を参照しながら、フィルタ板22の構造を説明する。フィルタ板22と後述するフィルタ板32とは、フィルタ特性を除き基本構造を共通にする。このため、重複を避ける意味で図3に示す図形を単一とし、フィルタ板22の部材番号と、カッコの中に記載したフィルタ板32の部材番号とを併せて記載してある。後述する絞り板24と絞り板34についても同じ要領で記載した。したがって、フィルタ板22および絞り板24についての説明は、その性質上可能な範囲でフィルタ板32および絞り板34にも当てはまる。
【0023】
図3に示すようにフィルタ板22は、後述するフィルタ261、262、263、264が取り付けられた円板である。フィルタ板22の中心はフィルタ回転軸231によりフィルタモータ23に連結されていて制御系の駆動指示により回転させることによりキセノン光軸29の位置にフィルタ261、262、263、264の中から任意のものを選び固定することが出来、これによってフィルタ特性を任意に選択使用できるようになっている。キセノンランプ20から発して集光鏡21でキセノン光軸29に集光された第1の光20Lは選ばれたフィルタを通過してそのスペクトル分布が補正される。
【0024】
フィルタモータ23はフィルタ回転軸231を介してフィルタ板22を回転させる機能を持つ。実施例におけるフィルタモータ23はステッピングモータまたはパルスモータと呼ばれるモータであり制御系からの指示をモータ配線232を介して与えられることにより定められた回転角度を回転し、ブレーキ力を持った状態で停止する。
【0025】
フィルタ261、262、263、264は通過するキセノンランプ20から発せられた光のスペクトル分布を補正する光学フィルタである。本実施形態ではフィルタ261は宇宙空間の太陽光のスペクトルあらわすAM0を実現するため機能を持つ。実施例では光学特性を800nmより長い波長の光を通さず、かつ、800nmより短い光のスペクトル分布を宇宙空間における太陽光のスペクトル分布に補正する。同様にしてフィルタ262はAM1を実現し、フィルタ263はAM1.5を実現し、フィルタ264はAM2を実現する。
【0026】
本実施形態では4種類のフィルタがフィルタ板22に取り付けられているがフィルタの種類は4種類に限ることはなく2以上であればよい。またフィルタの光学特性もいわゆる太陽光のスペクトル分布を表すエアマス(AM)に限られるものではなく、太陽電池の評価に必要なスペクトル分布を実現するものであればよく、たとえば屋内で使用される太陽電池の評価を行うために蛍光灯などの人工光源のスペクトル分布に合わせたものでもよい。
【0027】
引き続き図3に基づいて説明する。フィルタ板32に取り付けられたフィルタ361、362、363、364は、通過するハロゲンランプ30から発せられた第2の光30Lのスペクトル分布を補正する光学フィルタである。本実施形態ではフィルタ361は宇宙空間の太陽光のスペクトルあらわすAM0を実現するため機能を持つ。実施例では光学特性を800nmより短い波長の光を通さず、かつ、800nmより長い光のスペクトル分布を宇宙空間における太陽光のスペクトル分布に補正する。同様にしてフィルタ362はAM1を実現し、フィルタ363はAM1.5を実現し、フィルタ364はAM2を実現する。
【0028】
本実施形態では4種類のフィルタがフィルタ板32に取り付けられているがフィルタの種類は4種類に限ることはなく2以上であればよいことは、先に説明したフィルタ板22のそれらと異ならない。もっとも、このことは、フィルタ板32のフィルタ数とフィルタ板22のフィルタ数が同数でなければならないという意味ではない。それぞれ2以上の任意の数でよい。なお、フィルタ32のフィルタの光学特性はいわゆる太陽光のスペクトル分布を表すエアマス(AM)に補正するものに限られるものではなく、太陽電池の評価に必要なスペクトル分布を実現するものであればよく、たとえば屋内で使用される太陽電池の評価を行うために蛍光灯などの人工光源のスペクトル分布に補正するものでもよい。
【0029】
(絞り板周辺の構造)
まず絞り板24周辺の構造について説明し、その後、絞り板34周辺の特徴について説明する。すなわち図3に示すように絞り板24は、キセノンランプ20から発せられた光の量を調整する機能を持つ。絞り板24は回転角によって幅が増減する絞り穴241が開けられており、キセノンランプ20からの光は絞り穴241のどの箇所を通過するかによって通過光量が決まる。絞り板24の中心は絞り回転軸251によって絞りモータ25に連結されていて制御系の駆動指示により回転させることでキセノン光軸29の位置に絞り穴241の任意の幅を設定して通過光量を決定する。本実施形態の絞り穴241は回転角によって幅が増減する形状をしているがこの形状に限られるわけではなく絞り板24を通過する光を調光する機能を有するものであればよい。たとえば微少な穴を複数開けて穴の粗密が回転角度によって増減する形状でもよい。
【0030】
絞りモータ25は絞り回転軸251を介して絞り板24を回転させる機能を持つ。実施例における絞りモータ25はステッピングモータまたはパルスモータと呼ばれるモータであり制御系からの指示をモータ配線252を介して与えられることにより定められた回転角度を回転し、ブレーキ力を持った状態で停止する。
【0031】
導光路26はキセノンランプ20から発した光を、そして導光路36はハロゲンランプ30から発した光を後述するインテグレータ15を経て後述する露光面17へ導く機能を持つ。実施例における導光路26、36は四角柱または円柱の形状をしたガラスであり、その長軸方向の2つの面の1つが光が入射する面となり、他の面が光を放出する面となる。導光路26、36は四角柱または円柱の形状をしたガラスに限られるものではなく、入射した光を放射する面に伝達出来るものであればよい。たとえば凸レンズや凹レンズや空間を組み合わせて光を導くようにしたものや、光ファイバを束ねて光を導くようにしたものでもよい。
【0032】
絞り板34周辺は、その周辺構造を上記した絞り板24のそれと共通にする一方、次に示す構造を備えている。すなわち、導光路36の出口に配された反射板13は、ハロゲンランプ30から発して導光路36を通過した第1の光20Lを後述するプリズム14に導く機能を持つ。本実施形態で採用した反射板13は、平面ガラスに光を反射する金属を蒸着した鏡である。反射板13を設けた理由は、図2に示すようにフィルタ板22(絞り板24)をインテグレータ15の正面に配した結果、フィルタ板22が邪魔をしてフィルタ板32(絞り板34)を通過したハロゲン光軸39をインテグレータ15の正面からずらさなければならなくなったため、そのずれ分を後述するプリズム14とともに補正するためである。ずれ補正が不要であれば反射板13とプリズム14を省略してもよいし、ハロゲン光軸39とキセノン光軸29の両者に反射板およびプリズム(両者、図示を省略)をあてがってもよい。さらに、反射板13はソーラシミュレータにとって必須の部品というわけではなく図2で言えばプリズム14の光軸とハロゲンランプ30と導光路36からなる光軸が一致する配置であれば省略することができる。
【0033】
プリズム14はハロゲンランプ30から発して導光路36を通過し、反射板13で反射した光を後述するインテグレータ15に放出する機能を持つ。実施例に示すプリズム14は透明な光学ガラスの四角柱を45度の角度で切断した形状を持ち、インテグレータ15に接触して保持されている。
【0034】
インテグレータ15は入射した光を合成して単位面積あたりの光量が均一となるように平均化して放出する機能を持つロッドレンズとかフライアイレンズと呼ばれている光学部品である。本実施形態におけるインテグレータ15は四角柱または円柱の形状を持ち、その長軸方向の2つの面の1つが光が入射する面となり、他の面が光を放出する面となる。本実施形態ではキセノンランプ20とハロゲンランプ30が発した光は絞り板24、34に開けられた絞り穴241、341の形状などで変形するがインテグレータ15を通過することで後述する露光面17では一様な平均化された光となる。
【0035】
投影レンズ16はインテグレータ15から放出された光を後述する露光面17に垂直な平行光にして投影する機能を持つ。実施例における投影レンズ16は凸レンズであり、レンズのカーブはインテグレータ15から放出された光を平行光に変化させる形状を有している。露光面17は評価が行われる太陽電池を設置する面である。露光面17は投影レンズ16から出た光が垂直に照射される配置になっている。
【0036】
(制御系の構成)
つぎにソーラシミュレータ1の制御系の構成を図4を用いて説明する。CPU501(Central Processing Unit )は判断や演算を行うことでソーラシミュレータ1の制御を行う中央演算装置である。CPU501は後述するROM(Read Only Memory)502からプログラムを読み、実行することでソーラシミュレータ1の制御を行う。
【0037】
ROM502は電源を切っても記憶した情報を失わない、すなわち不揮発性のメモリ素子でありCPU501が実行するプログラムや参照するデータが記憶されている。実施例のROM502は半導体のメモリ素子を使ったが電源を切っても記憶した情報を失わない特性を持ち、かつ、CPU501が読み込んで実行するプログラムや参照するデータを記憶する機能を有するメモリ素子であればよい。たとえばハードディスクドライブのような磁気記憶装置、CD(Compact Disc)やMO(Magneto-Optical disk)のような光記憶装置であってもよい。
【0038】
図7に示すフィルタ・絞り組合わせ表5021は、図2に示すキセノンランプ20とハロゲンランプ30からなる発光系3と、図2および3に示す光学系5を構成するフィルタ板22、32および絞り板24、34の位置をどのように組み合わせるとAM0、1、1.5、2に近似した光になるかを記憶した図表である。本実施形態ではエアマス(AM)のスペクトル分布に関連づけた表を用いたが人工光源のスペクトル分布に関連づけた表であってもよい。この表はキセノンランプ20やハロゲンランプ30のスペクトル分布データと、フィルタ261、262、263、264、361、362、363、364の光学特性データと、絞り板24、34の回転角度と光量減衰データを元にAM0、1、1.5、2に近似した光を計算によって求めて表にしてもよいし、フィルタと絞りを可変しながらスペクトル分光器などの光測定器で実際にソーラシミュレータ1の露光面17のスペクトル分布を測定しつつAM0、1、1.5、2に近似した光になるように調整してそのときのフィルタや絞りの値を表にしてもよい。
【0039】
図4に戻る。RAM503(Read Only Memory)は揮発性のメモリ素子でありCPU501が動作する際のワークエリアとして使用される。本実施形態におけるRAM503は半導体のメモリ素子を使った。
【0040】
表示部504はソーラシミュレータ1が利用者に対して各種の情報を表示するマンマシンインタフェースの出力部である。表示部504は発光ダイオードや液晶表示パネルやスピーカなどで構成されており、利用者に対して視覚や聴覚を介してソーラシミュレータ1の動作状況を伝達する。
【0041】
操作部505は利用者がソーラシミュレータ1を操作するマンマシンインタフェースの入力部である。操作部505は各種のスイッチやボリューム(可変抵抗器)によって構成されており、利用者はそれらを操作することでCPU501に指示入力を行い、ソーラシミュレータ1を操作する。
【0042】
I/O506は入出力を行う素子である。CPU501はI/O506を介して後述する各種ドライバに対して出力を行い、かつ、ドライバから発した信号を入力する。ドライバに対する出力とはランプの点灯や消灯指示、モータを右回りに何パルス動かす指示などを意味する。ドライバから発した信号とはランプの点灯成功信号やモータ過熱エラー信号などを意味する。
【0043】
バス509はメモリ素子やI/O素子の番地を示すアドレスバスや、CPU501が送受信する情報を示すデータバス、CPU501や他の素子のステータスを示すコントロールバスからなるデジタルデータの伝達路である。
【0044】
キセノンランプドライバ201はキセノンランプ20を駆動して点灯させる電気回路である。CPU501がI/O506を介して点灯開始信号をキセノンランプドライバ201に送ると放電開始のための高電圧を発生して放電を開始させ、その後はキセノンランプ20が定電力または定電流に制御されるように駆動を行う。また、キセノンランプドライバ201は点灯失敗信号やランプエラー信号などのキセノンランプ20やキセノンランプドライバ201自身のステータス情報をI/O506を介してCPU501に送る。キセノンランプドライバ201は、キセノンランプ20を交流点灯したときに発生する光量の脈動(光リップル)をさけるために直流点灯方式であることが望ましい。
【0045】
ハロゲンランプドライバ301はハロゲンランプ30を駆動して点灯させる電気回路である。CPU501がI/O506を介して点灯開始信号をハロゲンランプドライバ301に送るとハロゲンランプ30に突入電流が流れないように制御しながら点灯させる。その後はハロゲンランプ30が定電圧または定電流に制御されるように駆動を行う。また、ハロゲンランプドライバ301はフィラメント切断信号や過熱エラー信号などのハロゲンランプ30やハロゲンランプドライバ301自身のステータス情報をI/O506を介してCPU501に送る。ハロゲンランプドライバ301は、ハロゲンランプ30を交流点灯したときに発生する光量の脈動(光リップル)をさけるために直流点灯方式であることが望ましい。
【0046】
モータドライバ252はキセノンランプ20に関わるフィルタモータ23と絞りモータ25を駆動して回転させる電気回路である。CPU501がI/O506を介して駆動するモータの選択信号と、回転方向信号と、回転角度信号とをモータドライバ252に送ると送られてきた信号に従ってモータを駆動する。
モータドライバ352は駆動するモータがハロゲンランプ30に関わるフィルタモータ33と絞りモータ35であることを除けばモータドライバ252と同様な機能を持った電気回路であるので説明は省略する。
【0047】
以下より、図3、4を参照しながら図5の動作フローを用い本実施形態におけるソーラシミュレータ1の動作を説明する。ソーラシミュレータ1に電源が投入されるとCPU501はROM502からプログラムを読み出し、RAM503にワークエリアを展開してプログラムを実行する。同時にCPU501は利用者に対して表示部504にソーラシミュレータ1の動作がスタートしたこと及び初期位置合わせを行っていることを表示する(S501)。
【0048】
次にCPU501はモータドライバ252、352を介して絞りモータ25、35を駆動して絞り板24、34を初期位置に駆動する。実施例における初期位置は絞り板24、34の絞り穴241、341がキセノン光軸29とハロゲン光軸39と重ならない位置である。これによりキセノンランプ20とハロゲンランプ30が点灯しても光は絞り板24、34を通過できず露光面17に届かない(S502)。
【0049】
次にCPU501はモータドライバ252、352を介してフィルタモータ23、33を駆動してフィルタ板22、32を初期位置に駆動する。実施例における初期位置はフィルタ264がキセノン光軸29と重なり、フィルタ364がハロゲン光軸39と重なる位置である(S503)。
【0050】
次にCPU501はキセノンランプドライバ201を介してキセノンランプ20の点灯を行う。CPU501が点灯指示を出すとキセノンランプドライバ201はキセノンランプ20に放電開始のための高電圧を加える。放電が開始してキセノンランプ20が点灯するとキセノンランプドライバ201は光量を一定にするために定電力または定電流駆動を行うとともにCPU501に対して点灯成功信号を送る(S504)。
【0051】
次にCPU501はハロゲンランプドライバ301を介してハロゲンランプ30の点灯を行う。CPU501が点灯指示を出すとハロゲンランプドライバ301はハロゲンランプ30のフィラメントに突入電流を防止しつつランプの定格の電圧を加える。ハロゲンランプ30が点灯するとハロゲンランプドライバ301は光量を一定にするために定電圧または定電流駆動を行うとともにCPU501に対して点灯成功信号を送る。CPU501は絞りモータ25、35の初期位置合わせと、フィルタモータ23、33の初期位置合わせを完了し、キセノンランプ20の点灯成功信号と、ハロゲンランプ30の点灯成功信号を受けた後に表示部504を介して利用者にソーラシミュレータ1の運転準備の完了と運転指示を受け付けられる状態になった情報を表示する(S505)。
【0052】
CPU501は利用者が操作部505を介して絞り値の変更を行ったか否かを判断する。絞り値の変更が行われた場合はS507に飛び、行われなかった場合はS508に飛ぶ。なお、図5の動作フローにはキセノンランプ20側の絞りと、ハロゲンランプ側の絞りを区別して書いてないがどちらか一方の絞り値のみ変更があったとしても「絞り値の変更」と見なすこととする(S506)。
【0053】
CPU501はモータドライバ252、352を介して絞りモータ25、35を利用者の指示どおりに駆動する。絞りモータ25、35に絞り回転軸251、351を介して連結されている絞り板24、34は連動して回転し、キセノン光軸29やハロゲン光軸39に重なる箇所の絞り穴241、341の幅が増減して通過する光量を変化させる(S507)。
【0054】
CPU501は利用者が操作部505を介してフィルタの変更を行ったか否かを判断する。フィルタの変更が行われた場合はS509に飛び、行われなかった場合はS506に戻る。なお、図5の動作フローにはキセノンランプ20側のフィルタと、ハロゲンランプ側のフィルタを区別して書いてないがどちらか一方のフィルタのみ変更があったとしても「フィルタの変更」と見なすこととする(S508)。
【0055】
CPU501はモータドライバ252、352を介してフィルタモータ23、33を利用者の指示どおりに駆動する。フィルタモータ23、33にフィルタ回転軸231、331を介して連結されているフィルタ板22、32は連動して回転し、キセノン光軸29やハロゲン光軸39に重なる箇所のフィルタが変更されて通過する光のスペクトル分布を変化させる。そしてS506に戻る(S509)。
【0056】
上記ではS506以降について利用者が絞りとフィルタを任意に設定する利用形態で説明したがあらかじめ記憶してあるROM502内のフィルタ・絞り組合わせ表5021を用いることで利用者は操作部505を介してAM0、1、1.5、2に近似した光をより簡単な操作で作り出すことも出来る。たとえば利用者がAM0の光を作り出すように操作部505を操作すると、CPU501は利用者からの指示を受けてフィルタ・絞り組合わせ表5021からAM0に関連づけられたフィルタと絞りの値を読み出す。そしてモータドライバ252、352を介してフィルタモータ23、33と絞りモータ25、35を駆動することでAM0に近似した光を作り出す。
【0057】
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は以下のように、さまざまな形態で実施可能である。図6、8および9を用いて変形例を説明する。
【0058】
(変形例1)
図2に示す本実施形態ではキセノンランプ20と、ハロゲンランプ30から発してフィルタでスペクトル分布の変化を受け、絞りで光量の変化を受けた光は導光路26および、導光路36と、反射板13と、プリズム14を通過してインテグレータ15に入射させた。変形例1ではそれらの代わりに光ファイバ18A、18Bを使ってインテグレータ15に入射させる。変形例1における光ファイバ18A、18Bは細い石英で構成された光ファイバを複数本束ねて周囲を蛇腹状の金属で保護し、両端を研磨して光の入射口と放出口としたものであり曲げて使うことが出来る。光ファイバ18A、18Bは曲げて使用することができるのでキセノンランプ20と、ハロゲンランプ30のソーラシミュレータ1内部での配置の自由度が増える。
【0059】
(変形例2)
本実施形態および変形例1ではキセノンランプ20とハロゲンランプ30からなるスペクトル分布の異なる2種類の発光体を用いた。本発明を構成する発光体は2種類に限られるものではなく3以上の種類の発光体を組み合わせて用いても良い。たとえば図8に示すように3(2+1)種類の発光体の発した光を各々、光学フィルタによるスペクトル分布の補正と、絞りによる光量の変化を行った後に光ファイバ18X、18Y、18Zを介してインテグレータ15´に入射させてもよい。換言すれば、少なくとも2種類の発光体に、これの発光体のいずれともスペクトル分布が異なり、かつ相互に異なるスペクトル分布をもったn(n=1,2,3、・・・)個の発光体(図示を省略)を設け、図示は省略するが各発光体に対応するフィルタ板(光学フィルタ構造)と絞り板(光量絞り構造)と、を設けることもできる。
【0060】
(変形例3)
本実施形態ではフィルタ板22に保持されたフィルタ261、262、263、264を、またはフィルタ板32に保持されたフィルタ361、362、363、364をフィルタ板22、32を回転させる事で切り替えながら段階的に使用していた。本発明を構成する光学フィルタは単体のフィルタを切り替えながら使うだけでなく連続的に光学特性が変化するフィルタを用いても良い。たとえば図9に示すように、円板22pの円周に沿って開口した環状開口部22hにはめ込んだガラス、石英や透明樹脂等からなるフィルタプレート22pに光学特性が連続的に変化する物質を塗布、混合や付着させることにより光学特性の連続的変化を実現することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 ソーラシミュレータ
3 発光系
5 光学系
13 反射板
14 プリズム
15 インテグレータ
15´ インテグレータ
16 投影レンズ
17 露光面
20 キセノンランプ(第1の発光体)
21 集光鏡
22 フィルタ板
22p フィルタ板
22h 環状開口部
23 フィルタモータ
24 絞り板
25 絞りモータ
26 導光路
29 キセノン光軸
30 ハロゲンランプ(第2の発光体)
31 集光鏡
32 フィルタ板
33 フィルタモータ
34 絞り板
35 絞りモータ
36 導光路
39 ハロゲン光軸
201 キセノンランプドライバ
231 フィルタ回転軸
232 モータ配線
241 絞り穴
251 絞り回転軸
252 モータ配線
261 フィルタ
262 フィルタ
263 フィルタ
264 フィルタ
301 ハロゲンランプドライバ
331 フィルタ回転軸
332 モータ配線
341 絞り穴
351 絞り回転軸
352 モータ配線
361 フィルタ
362 フィルタ
363 フィルタ
364 フィルタ
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 表示部
505 操作部
506 I/O
509 バス
5021 フィルタ・絞り組合わせ表

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発光する発光系と、前記光を投射する光学系と、を備えるソーラシミュレータにおいて、
前記発光系は、第1の光を発光する第1発光体と、前記第1の光とはスペクトル分布が異なる第2の光を発光する第2発光体を備え、
前記光学系は、前記第1の光を補正するための第1光学フィルタ構造と、前記第2の光を補正するための第2光学フィルタ構造と、前記第1光学フィルタ構造の前後いずれかに配された第1光量絞り構造と、前記第2光学フィルタ構造の前後いずれかに配された第2光量絞り構造と、それぞれ補正および光量絞りされた前記第1の光および第2の光を合成するインテグレータと、を備え、
前記第1および第2フィルタ構造の各々は、連続的または段階的にフィルタ特性を変化させられるように構成され、
前記第1および第2絞り構造の各々は、連続的または段階的に絞り値を変化させられるように構成されている
ことを特徴とするソーラシミュレータ。
【請求項2】
請求項1記載のソーラシミュレータにおいて、
前記第1および第2光学フィルタ構造の各々は、互いにフィルタ特性の異なる複数のフィルタを備え、
前記第1および第2光学フィルタ構造のフィルタ特性各々は、前記複数のフィルタのいずれかを選択使用できるように構成されている
ことを特徴とするソーラシミュレータ。
【請求項3】
請求項1または2記載のソーラシミュレータにおいて、
前記発光系は、前記第1の光および前記第2の光のいずれともスペクトル分布が異なり、かつ相互に異なるスペクトル分布をもった光を発光するn(n=1、2、3、・・・)個の発光体群を、さらに備え、
前記光学系は、前記発光体群のそれぞれに対応したn個の光学フィルタ構造群および光量絞り構造群を、さらに備え、
前記光学フィルタ構造群を構成する光学フィルタ各々は、連続的または段階的にフィルタ特性を変化させられるように構成され、
前記光量絞り構造群を構成する光量絞り構造各々は、連続的または段階的に絞り値を変化させられるように構成され、
前記インテグレータは、前記それぞれ補正および光量絞りされた前記第1の光および第2の光をとともにそれぞれ補正および光量絞りされた前記n個の発光体から出た光を合成するように構成されている
ことを特徴とするソーラシミュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−222655(P2011−222655A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88611(P2010−88611)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(505075983)有限会社ジェイアイエンジニアリング (7)
【Fターム(参考)】