説明

タイプII量子ドット太陽電池

装置は、半導体材料の複数のフェンス層と、間に組み込まれ、p型およびn型半導体材料の間のスタックに配置された第3の半導体材料と直接接触する第2の半導体材料の量子ドットの交代層と、を含む。前記第2の半導体材料および前記第3の半導体材料の各々の量子ドットは、タイプIIバンド配列を有するヘテロ接合を形成する。そのような装置を製造する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して感光性光電子装置に関する。特に、無機半導体マトリックス内に複数の量子ドットを有する感光性光電子装置を対象にして、複数の量子ドットおよび半導体マトリックスの材料はタイプIIバンド配列を有するヘテロ接合を形成する。
【背景技術】
【0002】
背景
光電子装置は、材料の光および電子特性に依存しており、電気的に電磁放射を生成もしくは検出のいずれかを行い、もしくは、周囲の電磁放射から電気を発生させる。
【0003】
感光性光電子装置(Photosensitive optoelectronic devices)は、電磁放射を電気信号もしくは電力に変換する。太陽電池や光起電力(「PV」)装置とよばれるものは、感光性光電子装置の一種であり、特に電力を発生するのに用いられる。光導電体セル(photoconductor cell)は、感光性光電子装置の一種であり、吸収された光による電荷を検出するための装置の抵抗を監視する信号検出回路と共に使用される。印加バイアス電圧を受けることができる光検出器は、感光性光電子装置の一種であり、光検出器が電磁放射にさらされるときに、発生した電流を測定する電流検出回路と共に使用される。
【0004】
これら3種類の感光性光電子装置は、下記で定義されるような整流接合が存在するかどうかによって、また、その装置がバイアスもしくはバイアス電圧として知られる外部の印加電圧で動作するかどうかによって区別されうる。光導電体電池は、整流回路を有しておらず、ふつうバイアスで動作する。PV装置は、少なくとも1つの整流回路を有し、バイアスなしで動作する。光検出器は少なくとも1つの整流回路を有し、つねにではないが、たいていバイアスで動作する。
【0005】
ここで使用されるように、「整流」という用語は、とりわけ、界面が非対称的な導電特性を有することを意味する。すなわち、界面は、電荷が一方向に優先的に輸送することを支持する。「光導電体」という用語は、一般的に、電磁放射エネルギーが吸収され、それによって電荷キャリアの励起エネルギーに変換され、キャリアが材料内において電荷を伝導できる(つまり輸送する)ことにおける過程に関する。「光導電体材料」という用語は、半導体材料に関するものであって、それは電荷キャリアを生成するために電磁放射を吸収する特性のために利用される。適当なエネルギーを有する電磁放射が光導電材料に入射すると、フォトンが吸収され励起状態になる。第1層と第2層とが「物理的に接触」もしくは「直接接触」していると指定されない限り、中間層が存在する。
【0006】
感光性装置の場合、整流接合は光起電へテロ接合と呼ばれる。相当な体積を占める光起電へテロ接合において、特にそれらのフェルミ準位およびエネルギーバンド端に関して、内部で発生する電場を生成する普通の方法は、適切に選ばれた半導特性を有する2層からなる材料を並置することである。
【0007】
無機光起電ヘテロ接合の種類は、p型ドープ材料とn型ドープ材料との界面で形成されるp−nヘテロ接合を含み、そして、ショットキー障壁ヘテロ接合は、無機光導電材料と金属との界面で形成される。
【0008】
無機光起電ヘテロ接合において、ヘテロ接合を形成する材料は、一般にn型もしくはp型のどちらも示されてきている。ここで、n型は、多数キャリアの種類が電子であることを意味する。これは、相対的に自由なエネルギー状態の多数の電子を有する材料としても見られる。p型は、多数キャリアタイプが正孔であることを意味する。そのような材料は、相対的に自由なエネルギー状態の正孔を有する。
【0009】
半導体と絶縁体の1つの共通の特徴は、「バンドギャップ」である。バンドギャップは電子が満たしている最も高いエネルギー準位と、空である最も低いエネルギー準位とのエネルギー差である。無機半導体または無機絶縁体において、このエネルギー差は、価電子帯端E(価電子帯の最上部)と伝導帯端E(伝導帯の最下部)との差である。純物質のバンドギャップは、電子と正孔が存在することができるエネルギー状態が欠けている。導電するために利用できるキャリアは、バンドギャップを渡って励起されるのに十分なエネルギーを有する電子と正孔だけである。一般に、半導体は、絶縁体に比べて比較的小さなバンドギャップを有する。
【0010】
エネルギーバンドモデルに関して、価電子帯の電子の伝導帯への励起がキャリアをつくる。つまり、バンドギャップの伝導帯側では、電子が電荷キャリアであり、バンドギャップの価電子帯側では、正孔が電荷キャリアである。
【0011】
ここで、第1のエネルギー準位が第2のエネルギー準位に対して「上位にある」、「より大きい」または「より高い」ということは、平衡状態においてエネルギーバンド図上で準位の位置に関連する。エネルギーバンド図は、半導体モデルにおいて役立つものである。無機材料における慣例として、隣接したドープ材料のエネルギー配列は、それぞれの材料のフェルミ準位(E)を整列するために調整され、ドープ−ドープ界面(doped−doped interfaces)とドープ−真性界面(doped−intrinsic interfaces)との間で真空準位を屈曲させる。
【0012】
エネルギーバンド図の慣例として、電子が下位のエネルギー準位へ移動することはエネルギー的に有利であり、正孔がより高いエネルギー準位(それは正孔においては低いポテンシャルエネルギーであるが、エネルギーバンド図に関してより高い準位)へ移動することはエネルギー的に有利である。より簡潔に述べれば、正孔は上昇する一方で、電子は下降する。
【0013】
無機半導体において、伝導帯端(E)の上部に連続した伝導帯があり、価電子帯端(E)の下部に連続した価電子帯がありうる。
【0014】
キャリア移動度は、無機および有機半導体の重要な特性である。移動度は、電界に対する応答で電荷キャリアが導電材料を通じて移動する容易性を測定する。半導体との比較において、絶縁体はたいてい貧弱なキャリア移動度を提供する。
【発明の概要】
【0015】
関連出願
本出願は、2007年10月10日に「タイプII量子ドット太陽電池」という題で出願された米国出願第11/869,954に関し優先権を主張し、そこでの開示は参照することにより全体的に組み込まれる。
【0016】
米国政府の権利
本発明は米国エネルギー省再生可能エネルギー研究所との契約に基づき米国政府の支援によってなされたものである。政府は本発明に関して一定の権利を有する。
【0017】
共同研究契約
特許請求されている発明の一部は、大学−企業の共同研究契約の以下の当業者の代表によって、および/または1以上の当業者が結びついてなされたものである:プリンストン大学、南カルフォルニア大学、およびグローバル フォトニック エナジー コーポレイション。特許請求されている発明の残りは、大学−企業の共同研究契約の以下の当業者の代表によって、および/または1以上の当業者が結びついてなされたものである:ミシガン大学、南カルフォルニア大学、およびグローバル フォトニック エナジー コーポレイション。特許請求されている発明の対応する部分がなされた日以前に当該契約は発効しており、かつ、特許請求されている発明は、当該契約の範囲内でなされた活動の結果としてなされたものである。
【0018】
発明の概要
p型およびn型半導体材料の間のスタック(stack)に配された半導体材料から基本的に構成される複数のフェンス層(fence layers)と、間に組み込まれて第3半導体層と直接接触する第2の半導体材料の量子ドットの交代層(alternating layers)から基本的に構成される複数の層とを含む、感光性光電子装置、およびそのような装置を製造するための方法が提供される。交代層は、スタックの間に配され、複数のフェンス層のうちのそれぞれ2層に直接接触する。それぞれの量子ドットは、第1の半導体材料の隣接層の伝導帯端と価電子帯端との間のエネルギーにおける少なくとも1つの量子状態を提供する。第2の半導体材料および第3の半導体材料のそれぞれの量子ドットは、タイプIIバンド配置を有するヘテロ接合を形成する。第3の半導体材料は無機半導体マトリックス(inorganic semiconductor matrix)でありうる。
【0019】
一実施形態では、x>0において第1の半導体材料はAlGa1−xAsであり、第2の半導体材料はGaSbであり、第3の半導体材料はGaAsである。
【0020】
他の実施形態では、装置は約10から20のGaAs/GaSb交代層を有する。
【0021】
図面の簡単な説明
図1は、量子ドット太陽電池を説明する。
【0022】
図2(a)は、2つのAlGa1−xAs層を有するGaSb量子ドット太陽電池の構造を示し、図2(b)は対応するエネルギー順位図を示す。
【0023】
図3は、図2に示される構造を有する量子ドット太陽電池についての基底状態遷移エネルギー対量子ドット高さのプロットを示す。ドットの半径は13nmである。hはドット長に対応し、dは周囲のGaSb層の厚さに対応し、Lは基板表面の平面上での量子間距離に対応する。挿し込まれたグラフは、直接正孔トンネリング(direct hole tunneling)および熱アシスト(thermally assisted)正孔トンネリングプロセスの概略図を示す。
【0024】
図4は、積層GaSb量子ドットを有する太陽電池の少数キャリア拡散J01およびGaSb量子ドットからの暗電流(dark current)J02を示す。挿し込まれたグラフは、計算された電力変換効率と、xが0、0.1から0.2に増加するときの半径13nmの量子ドット層の数とを対比して示す。
【0025】
図5は、概略的に理想化され、コロイド溶液中において形成されているとして、図1の装置における量子ドットの列の断面を示す。
【0026】
図6は、通過電子の脱励起および補足を説明するための、無機マトリックス材料中の無機量子ドットの断面のエネルギーバンド図を示す。
【0027】
図面の構造は必ずしも寸法が合っていない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】量子ドット太陽電池を説明する図である。
【図2】図2(a)は2つのAlGa1−xAs層を有するGaSb量子ドット太陽電池の構造を示す図であり、図2(b)は対応するエネルギー順位図を示す図である。
【図3】図2に示される構造を有する量子ドット太陽電池についての基底状態遷移エネルギー対量子ドット高さのプロットを示す図である。ドットの半径は13nmである。hはドット長に対応し、dは周囲のGaSb層の厚さに対応し、Lは基板表面の平面上での量子間距離に対応する。挿し込まれたグラフは、直接正孔トンネリング(direct hole tunneling)および熱アシスト(thermally assisted)正孔トンネリングプロセスの概略図を示す。
【図4】積層GaSb量子ドットを有する太陽電池の少数キャリア拡散J01およびGaSb量子ドットからの暗電流(dark current)J02を示す図である。挿し込まれたグラフは、計算された電力変換効率と、xが0、0.1から0.2に増加するときの半径13nmの量子ドット層の数とを対比して示した図である。
【図5】概略的に理想化され、コロイド溶液中において形成されているとして、図1の装置における量子ドットの列の断面を示す図である。
【図6】通過電子の脱励起および補足を説明するための、無機マトリックス材料中の無機量子ドットの断面のエネルギーバンド図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
詳細な説明
太陽電池の効率を改善するために探索されてきた1つの方法は、太陽電池のバンドギャップの範囲に中間バンド(intermediate band)を作成する量子ドットを使用することである。量子ドットは、3次元における荷電キャリア(電子、正孔、および/または励起子)を離散量子エネルギー状態に閉じ込める。それぞれの量子ドットの断面寸法(cross−sectional dimension)は、ふつう数百オングストロームまたはそれより小さいオーダーである。
【0030】
図1は、量子ドット太陽電池装置の一例である。当該装置は、第1のコンタクト(電極)、第1の遷移層115、半導体バルクマトリックス材料120に組み込まれた複数の量子ドット130、第2の遷移層150、および第2のコンタクト(電極)155を含む。
【0031】
無機材料で作成された装置では、一方の遷移層(115,150)はp型であり、他方の遷移層はn型でありうる。バルクマトリックス材料120および量子ドット130は、真性(ドープされていない)でありうる。遷移層115,150とバルクマトリックス材料120との間の界面は、整流作用を提供し、装置内で電流を二分化(polarizing)する。別の方法として、電流整流作用はコンタクト(110,155)と遷移層(115,150)との間の界面によって提供されうる。
【0032】
図5は、球形量子ドットの配列を含む装置の断面を説明する。実際には、ドットの実際の形状は、製造技術の選択に依存する。例えば、無機量子ドットは、当技術分野で知られている「ゾルゲル」過程のようなコロイド溶液中で半導体ナノ結晶として形成されうる。いくつかの他の配置で、たとえ実際のドットが真球でなくても、複数の球は正確なモデルを提供する。
【0033】
例えば、無機マトリックス中の無機量子ドットの作成において成功を収めてきたエピタキシャル法は、Stranski−Krastanowの方法である(文献ではときどきStransky−Krastanowと綴られる)。この方法は、格子ダメージおよび欠陥を最小化する一方で、ドットとバルクマトリックスとの間の格子不整合歪(lattice mismatch strain)を効率的に作成する。Stranski−Krastanowは、ときどき「自己集合した量子ドット(self−assembled quantum dot)」(SAQD)技術と呼ばれる。
【0034】
自己集合した量子ドットは、有機金属化学気相成長(MOCVD)または分子線エピタキシャル成長(MBE)での結晶成長の間、実質的に格子欠陥を伴わずに自然に出現する。Stransky−Krastanowの方法の成長条件を使用すると、自己集合しており、高い面積密度(>1011cm)および光学的品質をともに有する小さいドット(〜10nm)の配列およびスタックを作成することが可能となる。自己集合した量子ドット(SOQD)技術は、放射再結合が支配的である、高密度の無格子欠陥量子ドットで構成されている3次元準結晶を作成することができる。
【0035】
無機中間バンド量子ドット装置および製造についての追加的な背景については、A.Martiらの「量子ドット中間バンド太陽電池の設計制約」、Physica E 14,150−157、A.Luqueらの「中間バンド太陽電池の実用的な実装に向けた進展」,第29回IEEE太陽電池専門家会議の会議記録,1190−1193(2002)、A Martiらの「太陽電池用量子ドット中間バンドの部分充填(Partial Filling)」,IEEE Transactions on Electron Devices,48,2394−2399(2001)、Y.Ebikoらの「InAs/GaAs自己集合した量子ドットにおける島サイズ(Island Size)スケーリング」,Physical Review Letters 80,2650−2653(1998)、およびPetroffら(2003年6月24日)への米国特許第6,583,436 B2を参照。それらのそれぞれの蒸着の最先端技術の記載について引用してここに取り込まれる。
【0036】
量子ドット中間バンド太陽電池は、太陽光電力変換効率>60%を実現する潜在性があると言われているため、近年活発に研究されてきている。A.LuqueおよびA.MartiのPhys.Rev.Lett.78,5014(1997)を参照。もちろん、低いバンドギャップエネルギー量子ドットは、単一の高エネルギーフォトンを吸収することにより複数の電子−正孔対(励起子)を生成することができ、100%超の量子効率を原理的には導く。R.D.SchallerおよびV.I.Klimov,Phys.Rev.Lett.92,186601−l(2004)、G.S.Philippe,Nature Mater.4,653(2005)を参照。より長い波長に対するスペクトル応答を拡大するため、狭いバンドギャップ量子ドット(例えば、InAs)が、ホストマトリックス材料(例えば、GaAs)のギャップの範囲内に中間エネルギーバンドを形成するために十分近くに詰め込まれる必要がある。
【0037】
しかしながら、高濃度の歪んだ量子ドットは、ドット領域に高い電荷密度(〜1×1016cm−3、R.Wetzler,A.Wacker,E.Schll,C.M.A.Kapteyn,R.HeitzおよびD.Bimberg,Appl.Phys.Lett.77,1671(2000)を参照)を導入し、光励起キャリア(電子および正孔)は、自己集合した量子ドットによって急速に補足(capture)される。結果的に、量子ドット中間バンド太陽電池について予想された非常に高い効率は、一つにはドットにおける光キャリアの再結合に続く電荷補足をもたらす非理想的なバンド構造により実現されていない。高速のキャリアが補足される必要があるレーザ用途とは対照的に光生成キャリアは、これらの場所における補足および再結合を避けるため、トンネルする(tunnel through)するか、量子ドットの周囲に輸送されなければならない(L.V.AsryanおよびR.A.Suris,Semicond.Sci.Technol.11,554(1996)を参照)。
【0038】
理論モデル(V.Aroutiounian,S.PetrosyanおよびA.Khachatryan,Solar Energy Mater. & Solar Cells 89,165(2005)を参照)は、比較的短い再結合時間(〜2ns)に対して、量子ドットは、主に生成中心というよりはむしろ再結合中心として機能し、より大きなバンドギャップ半導体ホストの範囲内で、量子ドット層の数(N)の増加に伴って、光電流が減少する結果となることを確認している。ホストのSiδドーピング(A.Marti,N.Lopez,E.Antolin,C.Stanley,C.Farmer,L.CuadraおよびA.Luque,Thin Solid Films 51 1,638(2006)を参照)による中間バンド太陽電池のドット領域における閉じ込められた状態(confined states)の部分充填(Partial Filling)は、限られた成果を収めた。これらの装置はより長い波長に拡大された光感応を有しているものの、大きなバンドギャップのホモ接合セル(homojunction cells)と比べて、それらは非常に低減された開回路電圧(VOC)を示す。
【0039】
中間バンドの形成は、装置性能を改善する一方で、光電流における期待された理論的な改善に近づくことに失敗した。理想化された量子ドット中間バンド太陽電池に対して電力効率>60%が予測されてきた。量子ドットにおける光キャリアの再結合に続く電荷補足をもたらす非理想性と、最適な材料の組合せの欠如とにより、この目標は未だ実現されていない。
【0040】
図6は、電荷キャリアが励起状態Ee,2(701)または基底状態Ee,1(702,703)に崩壊するとき、量子ドット130によって補足される自由電子を説明する。この脱励起過程(de−excitation)は、エネルギーがフォノンとして格子に吸収されるにつれて光電流を減少させる。正孔についても同様なキャリア脱励起および補足が起きる。したがって、中間バンド太陽電池の性能を改善するには、電荷補足による電荷キャリアの脱励起を減らす必要がある。ここに全体的に組み込まれる、Forrestらの米国特許出願第11/598,006号は、ドットに入るために機械的なトンネリングを実行することをドットに要求するため、それぞれの量子ドットを薄いバリア殻(barrier shell)の中にカプセル化することによって脱励起補足を低減する。もし、ドットが上で議論したStranski−Krastanow技術で形成されているのならば、キャリアはバリア殻をトンネルしてバルク層の間を遷移する。一連のトンネル障壁を有するこれらの装置は、「ドット−イン−ア−フェンス(dots−in−a−fence)」(DFENCE)へテロ構造と呼ばれている。
【0041】
本発明の太陽電池は、光起電装置で用いられるタイプIIバンド配置による追加的なフェンス層またはドット周囲のバリア殻を組み込むことなく、ドットへの電子補足を防止し、空間電荷蓄積を低減する。マトリックス材料の伝導帯が量子ドットのそれよりも高いエネルギー準位にあり、マトリックス材料の価電子帯が低いエネルギー準位にあるタイプI量子ドットと対照的に、タイプIIバンド配列を有する量子ドットでは、量子ドットの伝導および価電子帯は、ともにマトリックス材料よりも高いエネルギー準位である。直接バンドギャップ材料のスタガードバンド配列(staggered band alignment)は、これらのヘテロ構造の特徴的な特性を形成すると考えられている。量子ドットとマトリックス材料との間の界面における2次元の電子および正孔の空間的隔離は、それらの光学的な同調性をもたらすとさらに考えられている。結果的に、スタガードバンド配列は、ヘテロ接合を形成するそれぞれのマトリックス半導体のバンドギャップよりも低いエネルギーで光学発光(optical emission)を許可しうる。
【0042】
一実施形態では、光起電は、p型およびn型半導体材料の間のスタックに配された半導体材料から基本的に構成される複数のフェンス層と、間に組み込まれて第3半導体層と直接接触する第2の半導体材料の量子ドットの交代層から基本的に構成される複数の層とを含む。交代層は、スタックの間に配され、複数のフェンス層のうちのそれぞれ2層に直接接触する。それぞれの量子ドットは、第1の半導体材料の隣接層の伝導帯端と価電子帯端との間のエネルギーにおける少なくとも1つの量子状態を提供する。第2の半導体材料および第3の半導体材料のそれぞれの量子ドットは、タイプII配列を有するヘテロ接合を形成する。第3の半導体材料は無機半導体マトリックスでありうる。
【0043】
好適には、第1の半導体材料は、x>0におけるAlGa1−xAsである。これは、キャリアの飽和漏れ(saturation leakage)を最小化すると考えられている。好適な実施形態では、第2の半導体材料は、GaSbであり、第3の半導体材料は、GaAsである。図2aは、p型およびn型半導体がともにGaAsである、そのような構造を有する好適な実施形態を示す。
【0044】
スタガードバンド配列を有するGaSb/GaAsタイプII量子ドットが文献において特徴付けられて報告された。正孔は、価電子帯の大きなオフセット(〜0.81eV)ためにGaSbドットの範囲内に局部集中され、電子は、局所的に集中した正孔とのクーロン相互作用のためドットの周囲に浅い量子殻を生成し、それによって、空間的間接励起子状態(spatially indirect exciton state)を形成する。HatamiらのAppl.Phys.Lett.67,656(1995)を参照。電子および正孔波動関数は、タイプI中間バンド量子ドット構造のInAs/GaAsに見られる80%のオーバーラップと比較して約60%のオーバーラップを有する。M.GrundmanらのPhys.Rev. B 52, 11 969(1995)、F.HatamiらのPhys.Rev. B 57,4635(1998)を参照。タイプII量子ドットへテロ構造の波動関数におけるオーバーラップは、ドットそれ自体のサイズに加え、正孔から電子を分離する障壁のポテンシャル高さに依存すると考えられる。電子および正孔の波動関数のより小さいオーバーラップは、タイプII量子ドットヘテロ構造が、例えばInAs/GaAs(〜1ns)のようなタイプI量子ドット構造と比較してより長い放射寿命(〜23ns)を有することをもたらす。H.BornらのPhys.Status Solidi B 228,R4(2001)、W.H.ChangらのPhys.Rev. B 62,6259(2000)を参照。ドットの再結合速度を低減することも、量子ドットが、マトリックスとドットとの間の準フェルミ準位分裂を伴う再結合中心ではなく、生成中心として機能するように設計する上で重要な検討事項である。これは、現在単一ホモ接合太陽電池について報告されているよりも大きな電力変換効率を得るために望まれる。
【0045】
タイプIIGaSb量子ドットが従来のp−n接合の間に配置されるとき、サブバンギャップフォトンの吸収は、電子をGaSbにおける離散正孔エネルギー準位からGaAsマトリックスまで直接的にポンプ(pump)すると考えられている。さらに、GaSb/GaAs界面付近に位置する歪は、伝導帯オフセットの下限を0.05−0.1eVの間にさせる。KapetynらのPhys.Rev. B, 60,14265(1999)を参照。上で議論したように、GaSb量子ドットのより高い伝導帯エネルギー準位は、ドットの電子補足を防止する。高いポテンシャル井戸は、しかしながら、正孔キャリアを補足し、それによって、電荷蓄積と、GaAsマトリックスにおける電子との再結合とを増加させうる。結果的に、量子ドット層からの暗電流は、量子ドットセルの開回路電圧を増加させうる。したがって、2つのAlGa1−xAsフェンス層は、図2(a)の好適な実施形態に示されるように、デプレション領域の端において加えられる可能性がある。AlGa1−xAsフェンス層は、少数キャリア生成および抽出と、GaSbドットからの熱イオン正孔電流(thermionic hole current)とから、サブバンドギャップフォトンの吸収なしに暗電流を低減すると考えられる。
【0046】
界面ミスフィット(interfacial misfit)(IMF)成長モードを用いた、タイプII歪が軽減され(strain−relieved)、密に積み重ねられたGaSb/GaAs量子ドットの形成および光学特性が、優れた結晶品質および常温有機発光(room temperature electroluminescence)を実証した。TatebayashiらのAppl.Phys.Lett.89,2031 16(2006)を参照。約7%の格子不整合によるGaSb量子ドットからの全体的な圧縮歪は、GaSb量子ドットとGaAsマトリックスとの界面における歪を軽減することにより緩和される。GaSb量子ドットの電子および正孔エネルギー準位は、完全に緩和されたタイプIIのGaSb/GaAs量子ドットと大きな価電子帯オフセット(0.81eV)とからもたらされる伝導帯中の比較的小さなスパイク(spike)(〜0.1eV)から、量子ドットに関する有効質量包絡関数理論(effective mass envelope function theory)を通じて決定されたマトリックス要素を用いて計算されうる。例えば、WeiおよびForrestのNano.Lett.7,21 8(2007)を参照。GaAsマトリックス中のGaSb量子ドットの空間分布は、高さhおよび半径Rを有する密集して周期的に配列された円筒として扱われうる。GaAs層の周囲の厚さはdであり、量子ドット「単位セル」の周期はLであり、基板表面の平面に対して平行である。量子ドットの高さおよび半径は、サブバンドギャップフォトンを完全に吸収するために変化すると考えられる。
【0047】
図1および図2(a)で説明された単純な層状構造が、制限されない例によって提供され、本発明の実施形態が、多種多様な他の構造と関連して使用される。説明される特定の材料および構造は実際には例示であり、他の材料および構造が使用されうる。
【0048】
ここで説明される種々の実施形態は、ただの例であって本発明の範囲を制限することを意図していないことが理解される。例えば、ここで説明される材料および構造の多くは、本発明の精神から逸脱することなく他の材料および構造に置き換えることが可能である。
なぜ本発明が機能するかに関する種々の理論は、制限することを意図しないことが理解される。例えば、電荷キャリアに関連する理論は、制限することを意図しない。
【0049】
実験
図3は、スタガードタイプIIバンド配列のGaSb/GaAs量子ドットへテロ構造についての基底状態遷移エネルギー対量子ドット高さを示す。量子ドット半径13nmに対して、基底状態フォトン遷移エネルギー1.07eVから0.82eVに減少する。2nmのドット高さについて、基底状態遷移エネルギーは、類似のドットサイズについての1.05eVにおけるフォトルミネセンス・スペクトル(photoluminescence spectrum)の第1のピークが接近する約1.07eVである。GellerらのAppl.Phys.Lett.82,2706(2003)を参照。
【0050】
低次元(量子ドットまたは量子井戸)太陽電池の装置動作は、キャリア・エスケープ・シーケンス(carrier escape sequence)に依存すると考えられる。III−IVタイプIナノ構造系の大部分については、軽い正孔は、先にエスケープすることが見受けられる。重大な開回路電圧低下を防止するため、重い正孔の前に電子がエスケープ(escape)することが望まれる。もし、重い正孔が電子より前にエスケープするならば、量子ドット(または井戸)に負の電荷が蓄積し、内蔵の電界を強める。量子ドット材料におけるそのような大きな負のキャリア蓄積は、デプレション領域における内蔵の電界および対応するキャリアエスケープ確率を局部的に弱める。これは、再結合速度を増加させ、開回路電圧の降下をもたらすと考えられる。タイプIIバンド配列を有する量子ドット太陽電池は、(複数の局所正孔とのクーロン相互作用による)弱い電子局部集中によって特徴づけられるので、光生成電子は、GaAsマトリックスとGaSb量子ドットとの界面に直接的に励起する。内蔵電界はデプレション領域にわたって電子をドリフト(drift)させる。TatebayashiらのAppl.Phys.Lett.89,2031 16(2006)も参照。したがって、電子は、タイプIIへテロ構造において量子ドットからマトリックスへ重い正孔の前にエスケープすると考えられる。
【0051】
正孔は、量子ドットに強く閉じ込められ、局部集中したエネルギーは約450meVである。GellerらのAppl.Phys.Lett.82,2706(2003)を参照。多くの粒子領域において、強く局部集中した正孔(クーロン帯電)の正孔−正孔相互作用は、電子−電子および電子−正孔相互作用を支配する。結果的に、GaSb量子ドットにおける離散エネルギー準位からGaAsマトリックスへの正孔についての活性化エネルギーは、約450meVから約140−150meVに減少し(KirschらのAppl.Phys.Lett.78,141 8(2001)を参照)、量子ドットの平均正孔占有と、蓄積された複数の正孔の間の反発力とにおける増加に対応する。
【0052】
量子ドットにおける帯電量の増加に伴い、状態充填(state filling)およびクーロン相互作用は、熱活性化エネルギー(E)を低める。図2の差込図に示される低減されたEは、正孔のエスケープの速度を加速する。内蔵電界Fの存在下で、量子ドットポテンシャル高さはqFh/2に低減される。ここで、qは電荷である。C.M.A KapteynらのPhys.Rev. B, 60,14265(1999)を参照。タイプII量子ドットにおける電子の局部集中は無視できるので、GaSb湿潤層(wetting layer)におけるGaSb正孔エネルギー準位Eおよび中間準位は、GaSb量子ドット(EQD)と湿潤層(Ewl〜1.39eV)との間の遷移エネルギーの差から計算されうる。反感をもつドットにN正孔を帯電させるのに要求されるクーロン帯電エネルギーENは、
【0053】
【数1】

【0054】
のように表現されうる。ここでDは、ドットの典型的な半径であり、c0は真空の誘電率であり、εGaAs=13.1である。
【0055】
Elのエネルギー準位における正孔キャリアの熱活性化エネルギーは、
【0056】
【数2】

【0057】
のように表現されうる。
【0058】
正孔エスケープ過程は、後続するトンネル放射(tunnel emission)GaSb湿潤層に位置する励起準位への熱活性化として特徴づけられる。したがって、正孔放射速度は、
【0059】
【数3】

【0060】
のように表現されうる。ここで、NはGaSbにおける正孔状態の有効密度であり、σはEl(σ=(6±3)×10−16cm−2)におけるホールの補足断面積(capture cross section)であり、vはGaAsバッファにおける正孔の平均熱速度である(〜1.3×10m/s)。
【0061】
図2に示される熱アシスト(thermally assisted)トンネル過程の計算された正孔エスケーピング速度(hole escaping rate)は、8×1012−1(h=2nm)から2×10−1(h=6nm)に低減し、それから3×10−1(h=11nm)に増加する。これは、局所集中エネルギーと、量子ドット高さに対するポテンシャル障壁の低減との間のトレードオフになると考えられる。
【0062】
最適の量子ドット半径および高さおよびデプレッション領域における内蔵電界を有することは、正孔のエスケープ速度を増加させて、それは放射再結合速度(〜4.3×10−1)よりも大きくなる。結果的に、光生成正孔キャリアは、ドットにおける多数再結合を経験することなく、サブバンドギャップ光電流に寄与しうる。したがって、内蔵電界の重要な設計検討事項は、価電子帯ポテンシャルにおけるポテンシャル井戸を通じて正孔がトンネルすることを容易にする能力である。
【0063】
少数キャリア生成および中立領域の端付近の抽出からのベースラインセル(baseline−cell)逆方向飽和電流への寄与である、J0も、GaSb量子ドットにおける余剰放射再結合電流(extra radiative recombination current)により増加する。逆方向飽和電流J01は、
【0064】
【数4】

【0065】
のように表現されうる。ここで、lは量子ドット層の数であり、Bは放射再結合係数であり、Nはn−およびp−側ドーピングに関係する有効ドーピング濃度であり、μは電子および正孔に関係する有効移動度である。Anderson and Wojtczuk,J.Appl.Phys.79,1973(1996)を参照。
【0066】
ホールの熱放射からの電流密度は、
【0067】
【数5】

【0068】
のように表現されうる。ここで、Ndotは量子ドットの領域密度であり、Lはドットにおける離散エネルギー準位の数である。
【0069】
計算されたダイオード逆方向飽和電流J01およびJ02は、図4(h=3nm、R=13nm)に示される量子ドット層の数とともに次第に増加する
暗電流は、GaAsとAlGA1−xAs層との間のバンドギャップ・オフセットエネルギーΔEの増加とともに大きく減少され、生成および再結合電流(JNR)を組み込む、
【0070】
【数6】

【0071】
のように表現されうる。
【0072】
AlGA1−xAsフェンス層を有する、あるいは有しない全体的な電力変換効率が図4に示される。フェンス層なしでは(x=0)、電力変換効率は、量子ドットの2層を有する装置に対する22.5%(ドットなし)から21.3%に減少する。量子ドット層の数を増加することもGaSb量子ドットの吸収効率を増加させる。これは、開回路電圧の僅かな低下に対して過補償(overcompensates)するサブバンドギャップ光電流の増加に寄与する。したがって、全体的な効率は、真性領域におけるスタックされたGaSb/GaAs量子ドットの約10から約20層の飽和限界24.5%に近づく。
【0073】
GaSb量子ドットにおいて内蔵電界によって生成された電子−正孔対の効率的な分離は、デプレション領域における再結合にもかかわらず、サブバンドギャップ光電流を増加させる。図4の差込図に示されるAlGA1−xAsポテンシャル障壁(x=0.1,0.2)を増加することは、exp(−ΔE/kT)の因子だけ暗電流J01およびJ02を低減する。したがって、x=0.2のとき、量子ドットの16層を伴うセルは、0.881Vの開回路電圧で34.7%の電力変換効率に近づく。これは、量子ドットまたはフェンス層がいずれもないセルからの0.903Vと同程度である。図4は、また、タイプIIへテロ構造における電力変換効率の上限が、x=0.2のとき、38.5%になりうることも示す。
【0074】
特定の複数の例および好適な実施形態で本発明が説明されるが、本発明はこれらの例および実施形態に制限されるものではないことが理解される。請求される本発明は、それゆえに、当業者に明らかなように、ここで説明される特定の例および好適な実施形態からの変化を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間のスタックに配置されたp形半導体材料の層と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間のスタックに配置されたn形半導体材料の層と、
基本的に第1の半導体材料で構成され、前記p型およびn形半導体材料の間のスタックに配置された複数のフェンス層と、
間に組み込まれて第3の半導体材料と直接接触する第2の半導体材料の量子ドットの交代層で基本的に構成される複数の層と、
を含み、
前記交代層は、前記スタックの間に配置され、前記フェンス層のそれぞれの2つと直接接触し、
各々の量子ドットは、前記第1の半導体材料の近接した層の伝導帯端と価電子帯端との間のエネルギーにおける少なくとも1つの量子状態を提供し、
前記第2の半導体材料および前記第3の半導体材料の各々の量子ドットは、タイプIIバンド配列を有するヘテロ接合を形成する、光起電装置。
【請求項2】
前記p形半導体材料は、GaAsであり、
前記第1の半導体材料は、x>0においてAlGal−xAsであり、
前記第2の半導体材料は、GaSbであり、
前記第3の半導体材料は、GaAsである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
約10から約20のGaAs/GaSbの交代層を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記n型材料は、GaAsである、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
第1の電極上にp形半導体材料層を配置すること、
前記p形半導体材料層上に基本的に第1の半導体材料で構成される複数のフェンス層を配置すること、
間に組み込まれて第3の半導体材料と直接接触する第2の半導体材料の量子ドットの交代層で基本的に構成される複数の層を配置すること;ここで、前記交代層は、スタックの間に配置され、前記フェンス層のそれぞれの2つと直接接触し、各々の量子ドットは、前記第1の半導体材料の近接した層の伝導帯端と価電子帯端との間のエネルギーにおける少なくとも1つの量子状態を提供し、前記第2の半導体材料および前記第3の半導体材料の各々の量子ドットは、タイプIIバンド配列を有するヘテロ接合を形成する;
前記フェンス層上にn形半導体材料の層を配置すること、および、
光起電装置を形成するため、前記n形半導体層上に第2の電極を配置すること、
を含む、光起電装置を製造する方法。
【請求項6】
前記p形半導体材料は、GaAsであり、
前記第1の半導体材料は、x>0においてAlGa1−xAsであり、
前記第2の半導体材料は、GaSbであり、
前記第3の半導体材料は、GaAsである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
約10から約20のGaAs/GaSbの交代層を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記n型材料は、GaAsである、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−501419(P2011−501419A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529055(P2010−529055)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/079412
【国際公開番号】WO2009/049087
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(509009692)
【出願人】(506201943)ザ トラスティーズ オブ プリンストン ユニヴァシティ (12)
【Fターム(参考)】