説明

タイムインタリーブ型サンプラのアレイを有する無線周波数(RF)サンプリング装置およびシナリオベースの動的資源割り当てのための方法

【課題】RFサンプリングシステムの動的資源割り当てのための方法および装置を提供すること。
【解決手段】
受信した無線周波数(RF)信号から、タイムインタリーブされた複数のサンプルを生成し、そのタイムインタリーブされた複数のサンプルを組み合わせて信号品質を生成することにより決定された信号品質測定値に基づいた、RFサンプリングシステムの動的資源割り当てのための方法および装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信に関し、特に、RFサンプリングシステムにおける動的資源割り当てのための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
【0003】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2009年3月3日に出願された米国仮出願第61/156,979号の利益を主張するものである。
【0004】
比較的最近登場した低価格で高速のIC技術と共に、柔軟で容易に再構成可能な受信機に対する需要があるため、ベースバンドサンプリングに直接無線周波数(RF)を採用した多様な種類の無線受信機の人気がますます高まっている。これらの無線受信機の例としては、通信施設並びに計測器(すなわち、オシロスコープ、スペクトル分析器など)システムが挙げられよう。
【0005】
受信信号を中間周波数にダウンコンバートするために幾つかのIF(中間周波数)サンプリング受信機が使用されているが、これらのタイプのアーキテクチャは、GHz RF信号を受信する低価格、低電力、ハイファイの、柔軟性のある商用通信システムに特に適しているというわけではない。低電力のハイファイGHz RF適用例には、タイムインタリーブ型データコンバータを採用したRFサンプリングシステムの方がより適している。
【0006】
タイムインタリーブは、たとえ高分解能で高速のサンプリングシステムの効率的な実施を可能にするとしても、クロックジッタのイミュニティを向上させるものではない。クロックジッタは、サンプリングシステムに非常に有害な影響を及ぼす。クロックジッタは、サンプラの出力でノイズとして現れ、したがって、サンプラが達成する信号対雑音比(SNR)性能を低下させうる。高周波(GHz RF)信号をサンプリングする際、高分解能サンプリング受信機システムに求められるクロックジッタの性能は、低価格で低電力の商用通信適用例には実用的でない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一部のシステムは、改善されたクロックジッタイミュニティを確かに達成はするが、特に柔軟性があるわけでも、必ずしも電力効率が良いわけでもない。したがって、より柔軟性のある、改善されたクロックジッタイミュニティを達成するサンプリングシステムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
受信した無線周波数(RF)信号から、タイムスキューが生じた、すなわちタイムインタリーブされた複数のサンプルを生成し、そのタイムスキューが生じた、すなわちタイムインタリーブされた複数のサンプルを組み合わせて信号品質を生成することにより決定された信号品質測定値に基づいた、RFサンプリングシステムの動的資源割り当てのための方法および装置。
【図面の簡単な説明】
【0009】
例示としてなされる以下の説明を添付の図面と併せて読むことにより、さらに詳細な理解が得られよう。
【0010】
【図1】先行技術による1個のA/Dを有するIFサンプリング受信機を示す図である。
【図2A】先行技術による一実施形態のタイムインタリーブ型A/Dのアレイを有するIFサンプリング受信機を示す図である。
【図2B】先行技術による一実施形態のタイムインタリーブ型A/Dのアレイを有するIFサンプリング受信機を示す図である。
【図3】先行技術による1個のA/Dを有するRFサンプリング受信機を示す図である。
【図4A】先行技術による一実施形態のタイムインタリーブ型A/Dのアレイを有するRFサンプリング受信機を示す図である。
【図4B】先行技術による一実施形態のタイムインタリーブ型A/Dのアレイを有するRFサンプリング受信機を示す図である。
【図5A】先行技術による、1個の低域通過チャージサンプラと1個のA/Dとを有するRFサンプリング受信機を示す図である。
【図5B】先行技術による、1個の帯域通過チャージサンプラと1個のA/Dとを有するRFサンプリング受信機を示す図である。
【図6】無線通信システムの機能ブロック図である。
【図7】タイムインタリーブ型サンプラのアレイを採用したサンプリングWTRUの高レベルブロック図である。
【図8】タイムインタリーブ型サンプラのアレイを採用したサンプリングWTRUの概略ブロック図である。
【図9】タイムインタリーブ型サンプラのアレイを採用したサンプリングWTRUの方法を示す図である。
【図10】タイムインタリーブ型サンプラのアレイを採用したサンプリングWTRUの詳細ブロック図である。
【図11】帯域通過チャージサンプラの動作原理の一実施形態を示す図である。
【図12】フロントエンドユニットの資源スケジューリングスキームを含めた、フロントエンドユニットの動作原理の一実施形態を示す図である。
【図13】1個の処理ユニットの一実施形態を示す図である。
【図14】フロントエンドユニットのサンプル速度設定値の一実施形態を示す図である。
【図15】3段階のアレイを使用したフロントエンドユニットの一代替的実施形態を示す図である。
【図16】帯域通過チャージサンプラを使用したフロントエンドユニットの一代替的実施形態を示す図である。
【図17】帯域通過チャージサンプラの周波数応答のチューニングを示す図である。
【図18】タイムインタリーブ型の直接帯域通過サンプリングWTRUの複雑性を低減する回路構成の詳細ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下で言及するとき、「無線送受信ユニット(WTRU)」という用語は、それだけに限定されるものではないが、ユーザ装置(UE)、移動局、固定型もしくは移動型の加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境で動作可能なこの他のタイプのいかなる装置をも含む。本明細書で言及するとき、「基地局」という用語は、それだけに限定されるものではないが、ノード−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、リレー、リピータ、または無線環境で動作可能なこの他のタイプのいかなるインタフェースデバイスをも含む。
【0012】
図1、2Aおよび2Bは、中間周波数(IF)サンプリング受信機の例である。図1に、1個のアナログ−デジタルコンバータ(A/D)150を採用したIFサンプリング受信機の一例を示す。図1では、RF信号が低雑音増幅器(LNA)110を使用して増幅されており、この信号は帯域通過フィルタ(BPF)120を使用してフィルタリングされる。ミキサ130は、この受信信号を中間周波数にダウンコンバートすることができる。この信号は第2のBPF 140でフィルタリングされる。この信号は、サンプリングのために1個のA/D 150に渡される。乗算器162および166に渡される正弦波形および余弦波形を生成するために数値制御発振器(NCO)164を使用することができる。乗算器162および166は、サンプリングされた信号をA/D 150から受信して複素信号を発生させることができ、その複素信号はデシメーションフィルタ172および174に渡される。デシメーションフィルタ172および174は、同相および直交(IQ)の複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0013】
図2Aおよび2Bは、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 230および280のアレイを使用するIFサンプリング受信機と、タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルをマルチプレクサ235または有限インパルス応答(FIR)フィルタ285を使用して再アセンブルする方法の二例を示す。図2Aでは、受信信号がLNA 210を使用して増幅されることができ、BPF 215を使用してフィルタリングされることができ、ミキサ 220によってダウンコンバートされることができ、第2のBPF 225に渡すことができる。この信号は、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 230のアレイに渡される。タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 230は、タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルを作成する。このタイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルは、再アセンブルされるためにA/D 230のアレイからマルチプレクサ235に渡される。正弦波形および余弦波形を生成するためにNCO 242を使用することができる。乗算器240および244は、サンプリングされた信号をマルチプレクサ235から受信して複素同相信号および複素直交位相信号を発生させることができ、その複素同相信号および複素直交位相信号はデシメーションフィルタ245および248に渡される。デシメーションフィルタ245および248は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0014】
タイムインタリーブは、1アレイ内の個々のA/Dのサンプリング速度要件を低減するために使用される。サンプリング速度とは、1つの信号から複数の新しいデジタル値をサンプリングする速度のことである。タイムインタリーブは、複数のA/Dを並列に運用することによってシステムの全体的なサンプリング速度を高める。サイズNのタイムインタリーブ型アレイは、要求される全体的なサンプリング速度(fs)のN分の1の速度(fs/N)未満で動作する複数のA/Dを使用するが、要求される全体的なサンプリング速度に匹敵する集合サンプリング速度を提供する(Nは整数)。サンプリング速度を低減することにより、さらにビット幅の大きな複数のA/Dをより効率的かつ低電力で実施することが容易になる。したがって、タイムインタリーブ型A/Dの複数のアレイは、類似の性能(すなわち、サンプリング速度)を有する1個のA/Dと比較して幾分か複雑性を増すことと引き替えに、所与の電力消費レベルでさらに高い分解能とさらに大きなビット幅を達成する。
【0015】
図2Bでは、受信信号をLNA 260を使用して増幅されることができ、BPF 265を使用してフィルタリングされることができ、ミキサ 270によってダウンコンバートされることができ、第2のBPF 275に渡されることができる。この信号は、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 280のアレイに渡される。タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルは、再アセンブルされるためにA/D 280のアレイから複素FIRフィルタ285に渡される。再アセンブルされたサンプルは、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減するためにデシメーションフィルタ290および292に渡される。
【0016】
図3、図4Aおよび図4Bは、直接RFサンプリング受信機の例である。図3は、1個のA/D 330を採用したRFサンプリング受信機の一例を示す。RF信号が受信されると、LNA 310を使用してこの信号を増幅されることができ、BPF 320によってフィルタリングすることができる。この受信信号をサンプリングの前にミキサを使用してダウンコンバートするために使用されることはない。その代わり、受信信号は1個のA/D 330を使用して直接サンプリングされることができる。乗算器340および344に渡される正弦波形および余弦波形を生成するためにNCO 342を使用することができる。乗算器340および344は、サンプリングされた信号をA/D 330から受信して複素信号を発生させることができ、その複素信号はデシメーションフィルタ350および352に渡される。デシメーションフィルタ350および352は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0017】
図4Aおよび図4Bは、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 420および470のアレイを採用したRFサンプリング受信機と、タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルをマルチプレクサ425またはFIRフィルタ475を使用して再アセンブルする方法の二例を示す。図4Aでは、RF信号が受信されており、この信号はLNA 410を使用して増幅されることができ、BPF 415によってフィルタリングされることができる。この受信信号は、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 420の1つのアレイを使用して直接サンプリングされる。タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルは、マルチプレクサ425に渡される。乗算器430および434に渡される正弦波形および余弦波形を生成するためにNCO 432を使用することができる。乗算器430および434は、サンプリングされた信号をマルチプレクサ425から受信して複素信号を発生させることができ、その複素信号はデシメーションフィルタ435および437に渡される。デシメーションフィルタ435および437は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0018】
図4Bでは、RF信号が受信されており、この信号はLNA 460を使用して増幅されることができ、BPF 465によってフィルタリングすることができる。この受信信号は、タイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/D 470の1つのアレイを使用して直接サンプリングされることができる。タイムスキューされた、すなわちタイムインタリーブされたサンプルは、FIRフィルタ475に渡される。再アセンブルされたサンプルは、デシメーションフィルタ480および482に渡される。デシメーションフィルタ480および482は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0019】
高周波GHz RF受信機は、A/D 150が1個だけ利用される図1および3に示すアーキテクチャを採用するが、低価格、低電力の商用通信適用例には実用的でないA/D分解能とサンプリング速度の性能を必要とする。図2A、図2B、図4Aおよび図4Bに示すタイムスキュー型、すなわちタイムインタリーブ型A/Dのアレイの方が、低電力、高周波のGHz RF適用例にはより適している。
【0020】
タイムインタリーブは、高分解能で高速のサンプラの効率的な実施を可能にするが、その結果得られたサンプリングシステムのクロックジッタイミュニティを向上させるものではない。上記の通り、クロックジッタはサンプラに有害な影響を及ぼすものであり、サンプラの出力でノイズとして現れて、サンプラが達成する信号対雑音比(SNR)性能を低下させうる。
【0021】
図1ないし図4Bに示すような電圧サンプラは、クロックジッタの影響を特に受けやすい。さらに、電圧サンプラのタイムインタリーブ型アレイも同様にクロックジッタの影響を受けやすい。高周波GHz RF信号をサンプリングする際、高分解能の電圧サンプリング受信機システムに求められるクロックジッタの性能は、低価格で低電力の商用通信適用例には実用的でない場合がある。
【0022】
統合サンプラ、すなわちチャージサンプラは、RFサンプリング受信機のサブクラスによって使用される。チャージサンプラは、低域通過サンプラまたは帯域通過サンプラのどちらかとして構成される。電圧サンプラと比較して、チャージサンプラはクロックジッタの影響を受けにくいことが知られている。通信産業にみられるチャージサンプリング受信機システムの典型例が図5Aおよび5Bに示されている。
【0023】
図5Aおよび図5Bは、1個の低域通過チャージサンプラ515または1個の帯域通過チャージサンプラ565のどちらかと、1個のA/D 520、570とを使用するRFサンプリング受信機の二例を示す。図5Aでは、LNA 510がRF信号を増幅し、低域通過チャージサンプラ515がそのRF信号をサンプリングする。サンプリングされた信号は1個のA/D 520に渡される。乗算器525および529に渡される正弦波形および余弦波形を生成するためにNCO 527を使用することができる。乗算器525および529は、サンプリングされた信号をA/D 520から受信して複素信号を発生させることができ、その複素信号はデシメーションフィルタ530および532に渡される。デシメーションフィルタ530および532は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0024】
図5Bは、LNA 560を使用して増幅され、帯域通過チャージサンプラ565によってサンプリングされるRF信号を示す。サンプリングされた信号は1個のA/D 570に渡される。乗算器575および579に渡される正弦波形および余弦波形を生成するためにNCO 577を使用することができる。乗算器575および579は、サンプリングされた信号をA/D 570から受信して複素信号を発生させることができ、その複素信号はデシメーションフィルタ580および582に渡される。デシメーションフィルタ580および582は、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減する。
【0025】
図5Aおよび図5Bに示す各システムは改善されたクロックジッタイミュニティを達成しうるが、特に柔軟性があるわけでも、必ずしも電力効率が良いわけでもない。
【0026】
図6は、WTRU 600および基地局(BS)650を含む無線通信システムの機能ブロック図である。WTRU 600は、受信機602、送信機603、およびアンテナ604と通信状態にあるプロセッサ601を含む。BS 650は、受信機652、送信機653、およびアンテナ654と通信状態にあるプロセッサ651を含む。WTRU 600およびBS 650は、マルチモード動作で使用するためのプロセッサ601、651およびアンテナ604、654と通信状態にある追加の送信機および受信機(図示せず)並びに以下で説明する他の構成要素を含みうる。
【0027】
図6を参照すると、プロセッサ601、651は、図7、8、9および10に関して以下で説明されるように、メッセージと信号を生成および復号するように構成可能である。送信機603、653および受信機602、652は、図7、8、9および10に関して以下で説明されるように、メッセージと信号をそれぞれ送信および受信するように構成可能である。
【0028】
再び図6を参照すると、受信機602、652は、RF信号を受信することができ、タイムインタリーブ型チャージサンプラとタイムインタリーブ型電圧サンプラの両方を使用してWTRU内のクロックジッタイミュニティと柔軟性を向上させることができる。
【0029】
図7は、受信機602、652の詳細ブロック図である。図7は、信号を受信し、多数のタイムインタリーブされた出力サンプルを信号処理ユニット(SPU)720に出力するように構成されたフロントエンドユニット(FEU)710を示す。SPU 720は、これらのサンプルを組み合わせるように構成されることができ、さらにIQ信号をモデム730に出力することもできる。
【0030】
SPU 720は、受信した多数のタイムインタリーブされた出力サンプルに基づいて信号品質測定値を生成し、その信号品質測定値を資源管理ユニット(RMU)740に出力するように構成されることができる。RMU 740は、その信号品質測定値に基づくコマンドをフロントエンドユニットコントローラ(FEUC)750に渡す。FEUC 750は、FEU 710を操作するために必要なすべてのクロック信号および制御信号を供給するように構成されることができ、FEU 710の資源割り当てを実行することができる。SPU 720およびFEU 710は、FEUC 750にも結合される。
【0031】
図8は、FEU 805およびSPU 807の概略ブロック図である。LNA 810によって信号が受信され、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ820のアレイに渡される。各タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ820は、A/Dとも称されるタイムインタリーブ型電圧サンプラ830のアレイに接続されている。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラはその信号をサンプリングし、それらのサンプルをタイムインタリーブ型電圧サンプラ830のアレイに出力する。タイムインタリーブ型チャージサンプラおよびタイムインタリーブ型電圧サンプラの利点を利用することにより、クロックジッタイミュニティと柔軟性が改善されることができる。クロックジッタイミュニティはチャージサンプラを使用することにより改善され、柔軟性はチャージサンプラと電圧サンプラの両方をタイムインタリーブすることにより改善される。タイムインタリーブ型電圧サンプラ830のアレイはサンプルをSPU 807に出力する。SPU 807内に複素FIR 840またはマルチプレクサ(図示せず)があり、そこでサンプルが再アセンブルされる。この再アセンブルされたサンプルは、IQ複素サンプルを出力する伝送速度を低減するためにデシメーションフィルタ850および852に渡される。
【0032】
図9は、信号をサンプリングし、そのサンプリングした信号に基づいて資源を割り当てる方法の流れ図である。RF信号がWTRUによって受信される(910)。その信号はFEUに渡される(910)。FEU(910)内で、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラとタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイは信号をサンプリングすることができる(920)。多数のタイムインタリーブされたサンプルがSPUに渡される(920)。SPUは、タイムインタリーブされたサンプルを組み合わせるように構成されることができ、必須の信号処理機能を実行するように構成されることができ、かつ、サンプルをベースバンド信号とする(baseband)ように構成されることができる(930)。信号品質測定値を作成することができ、この測定値に基づくコマンドをRMUに渡すことができる(930)。IQ出力サンプルを生成し、モデムに渡すことができる(940)。RMUは信号品質測定値に基づくコマンドを受信するが、その受信したコマンドに基づいてFEUモードを決定することによりFEU資源を管理し割り当てるように構成されることができる(950)。このモード情報はFEUCに渡され、そこでクロック信号および制御信号が生成される(950,960)。このモード情報はFEUCによってFEUに渡される(970)。次いでこのFEUモードは、サンプリング速度を決定するために使用される。このサンプリング速度に基づいて、FEU内でチャージサンプラおよび電圧サンプラの資源が割り当てられる。
【0033】
図10は、上記の受信機602、652で使用される再構成可能な無線周波数(RF)サンプリング受信機1000の詳細図である。受信機1000は、シナリオベースの動的資源割り当てスキームにタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020およびタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040の多数のアレイを含む。受信機1000は、FEU 1005、FEUC 1080、SPU 1050、RMU 1070、およびモデム1060を含む。
【0034】
図10を参照すると、FEU 1005は4個のビルディングブロックを含みうる。これらのビルディングブロックは、LNA 1010、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのアレイ1020、デマルチプレクサ(DMUX)1030、およびタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイ1040を含みうる。少なくとも2個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020(任意で、少なくとも2個のタイムインタリーブ型低域通過チャージサンプラが使用される)からなるタイムインタリーブ型アレイは、LNA 1010から出力を受信する。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020は、信号をサンプリングする。各タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020は、DMUX 1030を介してタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040のアレイに接続される。DMUX 1030はタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020の出力を取り込み、その出力をタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイ1040全体に分配する。タイムインタリーブ型電圧サンプラ1040は、DMUX(1030)の出力をサンプリングし、追加のサンプルを生成する。タイムインタリーブ型電圧サンプラ1040の出力はSPU 1050に渡される。
【0035】
再度図10を参照すると、FEUC 1080は、LNA 1010のバイアスレベルと利得を制御するために使用される制御信号CLNA 1082を含むように構成される。これらの信号セットCB1からCB4 1084は、4個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラBPS1からBPS4 1020のバイアスレベルと利得を設定するために使用することができる。
【0036】
信号セットXF1からXF4 1086は、4個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020の各々に使用可能な4個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040のバンクから1個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040を選択的に接続するために使用される。例えば、信号セットXF1からXF4 1086は、セットA/D1からA/D4 1040から1個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040をBPS1 1020に選択的に接続するために使用される。
【0037】
信号セットCA1からCA16 1088は、タイムインタリーブ型電圧サンプラ1040を操作するために使用されるクロック信号および制御信号を含めてタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040の分解能を操作、設定するために使用することができる。
【0038】
図11は、図10に示されるようなタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020の転送機能のさらに詳細な図面である。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020は、LNA 1010から入力信号Vin(t)を受信するように構成されることができ、等式(1)を使用して信号を操作するように構成されることができる。
【0039】
【数1】

【0040】
上式で、t1=t0+Δ、t2=t1+Δ、Δはt0とt1の差分である。図10を参照すると、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラは、転送機能の等式の結果をデマルチプレクサ 1030に出力することができる。t0からt1までの距離(d)はt1からt2までの距離と同じである。総積分時間(t0からt2)は、入力信号期間(T)と同等である(必ずしも等しくはない)。デマルチプレクサ1030は、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020の出力をタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040のアレイに供給する。
【0041】
図12は、FEU 1020の動作原理のさらなる実施形態を示す図である。図12は、資源スケジューリングスキームを図解している。上の行は、図10に示されるような4個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020からのタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプルを示している。図12では、ビン1の中のサンプルは、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラBPS1 1020から受信される。これらのサンプルはタイムインタリーブされており、反復している。サンプルの下の行は、16個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040からのサンプルを示している。
【0042】
FEUの集合サンプリング速度(fs)は、FEUの出力で利用可能な連続するサンプル間の時間遅延(Δt)の逆数(fs=1/Δt)と定義されることができる。4個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020それぞれのサンプリング速度は、集合サンプリング速度(fs)の4分の1(fs/4)である。16個のタイムインタリーブ型電圧サンプル1040それぞれのサンプリング速度は、集合サンプリング速度(fs)の16分の1(fs/16)である。図10には16個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040が示されているが、16個のタイムインタリーブ型電圧サンプラすべてを利用しなくてもよい。タイムインタリーブ型電圧サンプラを加えると効率が高まる。
【0043】
図13はSPU 1300の詳細な図解である。SPU 1300は、タイムインタリーブされた電圧サンプル1310を組み合わせることができる。各サンプルは実数または複素数を乗じられ、合計される重み付けされた各サンプル1320に到達することができる。この方法は、受信信号のベースバンド化(basebanding)として知られている。デジタルダウンコンバータ(DDC)1330を使用して、ベースバンドされた(basebanded)信号を所定の中心周波数で中心に置くことができる。振幅および位相補正ブロック(amplitude and phase correction block)1340も含められうる。受信信号の振幅と位相のばらつきは、図10のFEU 1005がその様々なモードを遷移する際に導入される。振幅および位相補正ブロック1340は、振幅および位相調整信号(amplitude and phase adjusted signal)を作成することにより受信信号を調整するために使用される。
【0044】
サンプル速度低減(デシメーション)およびフィルタリングは、速度低減フィルタ1350および1360により実行されることができる。速度低減およびフィルタリングは、IQ信号を作成するために数段階にわたって行われることができる。DDC 1330の出力と速度低減フィルタ1350および1360の出力は、信号対干渉および雑音電力比(SINR:Signal to Interference and Noise Power Ratio)測定機構1370に渡される。SINR測定機構1370は、サンプリングされた信号品質の評価を作成する。この信号品質情報はRMU 1380に提供されることができる。SPU 1300はまた、較正および付加的劣化訂正論理(calibration and additional impairment correction logic)並びに受信信号品質の付加的インジケータを生成する論理(logic to generate additional indicators of received signal quality)も含むことができる。
【0045】
図10に戻ると、RMU 1070は、SPU 1050からの受信信号電力に基づいて、FEUC 1080によりFEUモードが表1に示されるように設定されることができる。FEUモードはまた、WTRUの電力または性能ニーズに基づいて設定することもできる。電力および性能管理に関して可能性のあるFEUモードのサブセットを表1に示す。
【0046】
再度図10に戻ると、LNA利得1080、BPS利得1086、およびA/D分解能1088は表1に示されるように構成可能である。
【0047】
【表1】

【0048】
受信信号電力が所定閾値未満の場合、FEUモードはFEUモード1に設定される。FEUモード1では、性能は最大速度である。FEU 1005は最高の性能を達成するが、大部分の電力量を散逸させてしまう。一方、受信信号電力が非常に高い場合、FEU 1005はFEUモード6に設定されることができる。FEUモード6では、FEU 1005が散逸させる電力は最小だが、達成する雑音性能は不十分である。
【0049】
中位の信号電力の場合、受信信号が干渉信号よりも弱くて干渉レベルと受信信号電力の差が大きいならば、FEU 1005はFEUモード2に設定される。一方、干渉レベルと受信信号電力の差が小さい場合、または干渉がない場合、FEU 1005は、中位の受信信号電力を示すFEUモード5に設定されることができる。
【0050】
図14は、図10のFEU 1005が、表1のFEUモードに基づいて異なる集合サンプル速度で動作するように構成されることを示している。全サンプリング速度、半サンプリング速度、および4分の1サンプリング速度を含むサンプル速度の三例が図14に示される。全サンプリング速度、すなわち最大サンプリング速度のシナリオでは、すべてのタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020とタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040がアクティブである。半サンプリング速度、すなわち中程度のサンプリング速度のシナリオでは、1個おきにタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ(BPS 1およびBPS 3)1020とタイムインタリーブ型電圧サンプラ(A/DlからA/D 4およびA/D 9からA/D 12)1030がアクティブである。例えば、2個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020と8個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040だけがアクティブでありうる。4分の1サンプリング速度、すなわち低サンプリング速度のシナリオでは、4分の1個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020と4分の1個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040だけがアクティブである。例えば、1個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ(BPS1)1020だけがアクティブであり、4個のタイムインタリーブ型電圧サンプラ(A/D1からA/D4)1040がアクティブである。全速度の8分の1、16分の1を達成するモードを含めて他のモードも可能だが、図14には示されていない。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1020とタイムインタリーブ型電圧サンプラ1040を選択的にオンオフすることにより、FEU 1005によりもたらされる全体的なサンプル速度が低減される。
【0051】
図15は他の一実施形態を示す図である。FEU 1500は、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの2個の異なるアレイ1520、1530と、タイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイ1550を採用する。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1530の追加のアレイの後には、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1530の出力を取り込み、その出力をタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイ1550全体に分配するDMUX 1540が配置される。タイムインタリーブ型チャージおよび電圧サンプラ1500のアレイ全体は、より大きな周波数選択応答を有することができる。
【0052】
図15を参照すると、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1520の第1のアレイは少なくとも2個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラから構成されている。この第1のアレイ内のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1520それぞれに対して、第2のアレイ内に少なくとも2個のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1530がある。第2のアレイ内のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1530それぞれに対して、少なくとも1個の電圧サンプラ1550がある。タイムインタリーブ型電圧サンプラ1550の代わりに、帯域通過チャージサンプラのタイムインタリーブ型アレイを使用することもできる。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1530の第2のアレイのそれぞれのサンプリング速度は、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1520の第1のアレイのそれぞれよりも遅い。図15の帯域通過チャージサンプラは低域通過チャージサンプラで置き換えられることができる。
【0053】
図16は、より周波数選択性の高い全体的な帯域通過応答を提供するために第1のアレイの中の連続するタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1620からの出力を組み合わせる例である。本例では、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1620のアレイの後にタイムインタリーブ型電圧サンプラ1650のアレイが配置されている。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1620のアレイの2個の連続する帯域通過チャージサンプラの出力が組み合わされて1630、DMUX 1640に送信される。あるいは、連続する3個、4個、またはすべての帯域通過チャージサンプラが組み合わされてDMUX 1640に送信される。DMUX 1640は、その出力をタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイ1650全体に分配する。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1620の代わりにタイムインタリーブ型低域通過チャージサンプラを使用することができる。また、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラ1620の代わりにタイムインタリーブ型電圧サンプラ1650を使用することもできる。
【0054】
図17は、図11の等式[1]の代替等式を示す。
【0055】
【数2】

【0056】
上式で、t1=t0+Δ、t2=t1+ε、およびt3=t2+Δである。間隙であるεを変更することにより、周波数応答が変更される。タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラについて周波数応答を変更するためにチューニング機構が実施される。この変更により、所望の周波数で最大の利得を達成するために、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのチューニングが可能になる。
【0057】
図18は、WTRUにおけるタイムインタリーブ型の直接帯域通過サンプリングの複雑性を低減する回路構成の詳細ブロック図である。性能を向上させるため、タイムインタリーブ型量子化器1850を使用して連続的な入力信号が量子化される。量子化は、連続的な値域を離散値の有限値域に変換する方法である。
【0058】
図18では、連続的な入力信号が受信され、FEU 1810に渡される。この信号は、タイムインタリーブ型サンプル・ホールド(S/H)回路1830を使用してサンプリングされる。S/H回路1810はタイムインタリーブ型であり、したがって、一度に1個のS/H回路1810だけが、連続する入力信号をラウンドロビン手順でアクティブにサンプリングする。各S/H回路1810はタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラである。各S/H回路1810は1個の量子化器クラスタ1840に関連付けられている。量子化器クラスタ1840は、量子化器1850のアレイに結合されたタイムインタリーブ型トラックホールド回路(T/H)1845のアレイを含む。
【0059】
S/H回路1810は、連続した時間入力信号をサンプリングし、サンプリングした値を関連付けられた量子化器クラスタ1840に出力する。S/H 1810が次のサンプルを取り込む準備をしている間、量子化器クラスタ1840内のタイムインタリーブ型T/H 1845は、量子化器1850が量子化されるべきサンプル値を保持する。タイムインタリーブ型T/H 1845は、サンプル値を量子化するために、そのサンプル値を関連付けられた量子化器850に渡す。量子化後、さらなる処理のためにそのサンプルはSPUに渡される。
【0060】
図18を参照すると、FEUC 1820はS/H回路1810と量子化器クラスタ1840の両方に結合されている。FEUC 1820は、サンプルの同期に使用されるタイミング信号を作成する。
【0061】
上記の特徴および要素は、連続時間で動作する有限個数のS/H回路1830を使用することにより、性能を向上させ、回路の複雑性を低減し、配置・配線(P&R)の複雑性を低減することができる。T/H 1845は離散時間で動作するものであり、したがって、さらに高いクロックジッタを許容し、タイミングおよび配置配線の複雑性を低減することができる。
【0062】
他の一実施形態では、実施態様の性能、システムのクロックレート、または他の要因に応じて、アクティブなS/H回路1830の個数を増減することができる。
【0063】
上記の特徴および要素は、デジタル受信機に適用可能とすることができ、また、それだけに限定されるものではないが、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、移動体通信用グローバル システム(GSM(登録商標))、高速パケットアクセス(HSPA)、およびロングタームエボリューション(LTE)を含むすべての技術に適用可能とすることができる。
【0064】
実施形態
1.無線送受信ユニット(WTRU)であって、
無線周波数(RF)信号を受信して複数のタイムインタリーブされたサンプルを生成するように構成されたフロントエンドユニット(FEU)であって、
タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのアレイと、
タイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイと
を有するFEU
を具えたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【0065】
2.前記複数のタイムインタリーブされたサンプルを受信して組み合わせ、信号品質測定値と同相および直交位相(IQ)の複素サンプルを生成するように構成された信号処理ユニット(SPU)
をさらに具えたことを特徴とする実施形態1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0066】
3.前記信号品質測定値を受信し、前記信号品質測定値に基づいてフロントエンドユニットコントローラ(FEUC)と協同してFEU資源を割り当てるように構成された資源管理ユニット(RMU)をさらに備え、前記FEUCは、前記RMUからの前記受信した信号品質測定値に基づいて複数の制御信号を生成するように構成された
ことを特徴とする実施形態2記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0067】
4.前記タイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイはアナログ−デジタルコンバータ(A/D)であることを特徴とする実施形態1ないし3のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0068】
5.前記信号品質測定値が所定閾値未満の場合、複数のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラと複数のタイムインタリーブ型電圧サンプラが活性化されることを特徴とする実施形態2ないし4のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0069】
6.前記信号品質測定値が所定閾値よりも高い場合、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの1個または数個だけと、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラに関連付けられた前記タイムインタリーブ型電圧サンプラの4個または数個だけが活性化されることを特徴とする実施形態2ないし5のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0070】
7.前記信号品質が、受信した信号対総干渉比(signal to total interference ratio)に基づいて測定されることを特徴とする実施形態2ないし6のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0071】
8.各タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラをタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイに接続するように構成されたデマルチプレクサのアレイ
をさらに備えることを特徴とする実施形態1ないし7のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0072】
9.前記複数のタイムインタリーブされたサンプルを組み合わせるように構成されたマルチプレクサまたは複素有限インパルス応答(FIR)
をさらに具えたことを特徴とする実施形態1ないし8のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0073】
10.前記RF信号を受信し、前記RF信号を前記FEUに送信するように構成された低雑音増幅器(LNA)
をさらに具えたことを特徴とする実施形態1ないし9のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0074】
11.前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのバイアスレベルと利得を制御するためにクロック信号および前記制御信号が生成され、使用されることを特徴とする実施形態1ないし10のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0075】
12.タイムインタリーブ型電圧サンプラをタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラと接続するためにクロック信号および前記制御信号が生成され、使用されることを特徴とする実施形態1ないし11のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0076】
13.タイムインタリーブ型電圧サンプラまたはアナログ−デジタルコンバータ(A/D)の分解能を制御するためにクロック信号および前記制御信号が生成され、使用されることを特徴とする実施形態1ないし12のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0077】
14.前記FEUが前記FEUCから前記制御信号を受信するように構成されることを特徴とする実施形態3ないし13のいずれか1つに記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【0078】
15.無線周波数(RF)信号を受信するステップ
を含むことを特徴とする動的資源割り当て方法。
【0079】
16.前記RF信号に基づいて複数のインタリーブされたサンプルを生成するステップ
をさらに具えたことを特徴とする実施形態15記載の方法。
【0080】
17.前記複数のタイムインタリーブされたサンプルを組み合わせて、前記複数のタイムインタリーブされたサンプルに基づいて信号品質測定値を生成するステップ
をさらに具えたことを特徴とする実施形態15ないし16のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
18.タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラとタイムインタリーブ型電圧サンプラの資源を前記信号品質測定値に基づいて割り当てるステップを
さらに含むことを特徴とする実施形態15ないし17のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
19.前記タイムインタリーブ型電圧サンプラがアナログ−デジタルコンバータ(A/D)であることを特徴とする実施形態18記載の方法。
【0083】
20.前記信号品質測定値が所定閾値未満の場合、複数のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラと複数のタイムインタリーブ型電圧サンプラが活性化されることを特徴とする実施形態17ないし19のいずれか1つに記載の方法。
【0084】
21.前記信号品質測定値が高い場合、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの1個または数個だけと、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラに関連付けられた前記タイムインタリーブ型電圧サンプラの4個または数個だけが活性化されることを特徴とする実施形態17ないし20のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
22.前記タイムインタリーブされたサンプルが、前記信号品質に基づいて均一的な方法または均一的でない方法で収集されることを特徴とする実施形態16ないし21のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
23.IQ出力サンプルが生成され、モデムに送信されることを特徴とする実施形態15ないし22のいずれか1つに記載の方法。
【0087】
24.低雑音増幅器の利得とバイアスレベルを制御するためにクロック信号および制御信号が生成され、使用されることを特徴とする実施形態15ないし23のいずれか1つに記載の方法。
【0088】
25.前記RF信号は、タイムインタリーブ型サンプル・ホールド回路によりサンプリングされ、量子化器クラスタに出力され、量子化器クラスタで量子化されることを特徴とする実施形態15ないし24のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
上記では特徴および要素を特定の組み合わせで説明したが、各特徴または要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で、または他の特徴および要素を伴いもしくは伴わずに様々な組み合わせで使用することができる。本明細書で提供する方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施される。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体(内蔵ハードディスク、リムーバブルディスクなど)、光磁気媒体、および光学媒体(CD−ROMディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)など)を含む。
【0090】
本明細書で使用されるとき、「プロセッサ」という用語は、それだけに限定されるものではないが、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、1つもしくは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つもしくは複数のフィールドプログラマブルゲート配列(FPGA)回路、この他のいかなるタイプの集積回路(IC)、システムオンチップ(SOC)、および/または状態機械をも含む。
【0091】
本明細書で使用されるとき、「回路」という用語は、1つまたは複数の機能を実行するために共に結合された複数の能動および/または受動電子部品を組み合わせたいかなる1個の電子部品をも含む。回路は、例えば、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、メモリスタ、ダイオード、またはトランジスタといった構成要素から構成される。回路の例は、それだけに限定されるものではないが、マイクロコントローラ、プロセッサ、およびトランシーバを含む。
【0092】
本明細書で使用されるとき、「コンピュータ可読媒体」という用語は、それだけに限定されるものではないが、キャッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、半導体メモリデバイス(D−RAM、S−RAM、または他のRAMなど)、磁気媒体(フラッシュメモリなど)、ハードディスク、光磁気媒体、光学媒体(CD−ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、またはブルーレイディスク(BD)など)、他の揮発性もしくは不揮発性メモリ、またはいかなる電子データ記憶装置をも含む。
【0093】
本明細書で使用されるとき、「ソフトウェアモジュール」および「ファームウェアモジュール」という用語は、それだけに限定されるものではないが、実行可能なプログラム、機能、callメソッド、プロシージャ、ルーチンまたはサブルーチン、オブジェクト、データ構造、または1つもしくは複数の実行可能な命令を含む。「ソフトウェアモジュール」または「ファームウェアモジュール」は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に記憶される。
【0094】
上記では特徴および要素を特定の組み合わせで図1ないし18を参照して説明したが、各特徴または要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で、または他の特徴および要素を伴いまたは伴わずに様々な組み合わせで使用することができる。上記で図1ないし18を参照して説明した方法または流れ図の部分要素は、いかなる順序(同時を含めて)、いかなる組み合わせまたは副組み合わせでも実現される。上記で図1ないし18を参照して説明した方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施される。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ(register)、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体(内蔵ハードディスク、リムーバブルディスクなど)、光磁気媒体、および光学媒体(CD−ROMディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)など)を含む。
【0095】
適切なプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲート配列(FPGA)回路、この他のいかなるタイプの集積回路(IC)、および/または状態機械を含む。
【0096】
ソフトウェアに関連付けられたプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ装置(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、またはいかなるホストコンピュータでも使用するために無線周波数トランシーバを実現するために使用される。WTRUは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュール(カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、振動装置、スピーカー、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタルミュージックプレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/またはいかなる無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)もしくは超広帯域通過(UWB)モジュールなど)と協同して使用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送受信ユニット(WTRU)であって、
無線周波数(RF)信号を受信して複数のタイムインタリーブされたサンプルを生成するように構成されたフロントエンドユニット(FEU)と、
前記FEUは、
タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのアレイと、
ここで、該各々のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのアレイは出力を生成し、
該2つのタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの出力が組み合わされ、
タイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイと
を含み、
フロントエンドユニットコントローラ(FEUC)と
を具え、
該FEUCは、受信した信号品質測定値に基づいて、複数の制御信号を生成するように構成されたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項2】
前記タイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイは、アナログ‐デジタルコンバータ(A/D)であることを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項3】
前記信号品質測定値が所定閾値未満という条件で、複数のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラと複数のタイムインタリーブ型電圧サンプラが活性化されることを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項4】
前記信号品質測定値が所定閾値よりも高いという条件で、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの1個または数個だけと、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラに関連付けられた前記タイムインタリーブ型電圧サンプラの4個または数個だけが活性化されることを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項5】
前記信号品質は、受信した信号対総干渉比に基づいて測定されることを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項6】
各タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラをタイムインタリーブ型電圧サンプラのアレイに接続するように構成されたデマルチプレクサのアレイをさらに具えたことを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項7】
前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラのバイアスレベルと利得の制御、タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラへのタイムインタリーブ型電圧サンプラの接続、およびタイムインタリーブ型電圧サンプラまたはアナログ‐デジタルコンバータ(A/D)の分解能の制御、の少なくとも1つを実行するためにクロック信号および前記制御信号が生成され、使用されることを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項8】
前記FEUは、1つの制御信号を受信するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項9】
動的資源割り当てのための方法であって、
無線周波数(RF)信号を受信するステップと、
タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラから、前記複数のタイムインタリーブされたサンプルを組み合わせるステップと、
信号品質測定値を生成するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記タイムインタリーブ型電圧サンプラは、アナログ‐デジタルコンバータ(A/D)であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記信号品質測定値が所定閾値未満という条件で、複数のタイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラと複数のタイムインタリーブ型電圧サンプラが活性化されることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記信号品質測定値が高いという条件で、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラの1個または数個だけと、前記タイムインタリーブ型帯域通過チャージサンプラに関連付けられた前記タイムインタリーブ型電圧サンプラの4個または数個だけが活性化されることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項13】
複数のIQ出力サンプルを生成するステップと、
前記複数のIQ出力サンプルをモデムに送信するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項14】
複数のクロック信号および制御信号を生成するステップと
前記複数のクロック信号および制御信号を用いて、低雑音増幅器の利得とバイアスレベルを制御するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項15】
前記RF信号は、タイムインタリーブ型サンプル・ホールド回路によりサンプリングされ、量子化器クラスタに出力され、該量子化器クラスタで量子化されることを特徴とする請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−102543(P2013−102543A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−28928(P2013−28928)
【出願日】平成25年2月18日(2013.2.18)
【分割の表示】特願2011−553031(P2011−553031)の分割
【原出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】