説明

タイルの取付構造

【課題】タイルにタイル取付具を簡単、かつ緩みやガタが生じることなくしっかりと取り付け、タイルを建物の構造壁面に強固に取り付ける。
【解決手段】建物の構造壁面2に固定される取付板6に、タイル7の裏面12に形成された係合溝8に係合して取り付けられるタイル取付具11のフック部18を引っ掛けて、タイル7を建物の構造壁面2に固定したタイルの取付構造1において、タイル7の裏面12から斜め上方に向け傾斜して深くなるタイルの上側係合溝42及び断面が台形に形成された下側係合溝43に、それぞれ取付具本体17の上端部が斜め上方に向けて屈曲して形成された上側係合部21及び取付具本体17の下端部における水平部27と垂直部28から成る下側係合部26を係合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイルの取付構造に関し、特に、建物のコンクリート等の構造壁面にタイルを取り付けるタイルの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タイルを、建物のコンクリート等の構造壁面に取り付ける取付手段として、通常は、タイルの裏面に溝を形成し、タイルの裏面と構造壁面との間に、タイルの裏面の溝内も含め、モルタル等の接着材料を充填し、タイルを構造壁面に接着することが行われていた(特許文献1参照)。
【0003】
また、別の取付手段として、タイルの裏面に取付孔を形成し、この取付孔に、取付部材を挿入し、この取付部材に取付ボルトを螺着して、このボルトによって支持金具等を介してコンクリート等の構造壁面に取り付ける取付構造が知られている。
【0004】
このような取付構造の具体的な従来例として、大型タイルの裏面に形成され底部に開拡状の係合凹部を有する取付孔に、割り溝を有する留め部材を挿入し、留め部材の内径部に取付ボルトをねじ込み、留め部材を開拡して係合凹部に係合させて保持し、大型タイルに取付金具を取り付ける構造が知られている(特許文献2参照)。
【0005】
磁器質タイル等の壁面材の裏面に形成され底部に開拡状の係止部を有する取付孔に、スリット状の溝部を有する胴部を挿入し、胴部にねじ部材をねじ込み開拡して、胴部の先端側の凸部を係止部に係合させて保持し、壁面材に吊持金具を取り付ける構造が知られている(特許文献3)。
【0006】
大型タイルの裏面に形成され底部に拡径部を有する取付孔に、割り溝を有するアンカーナットを挿入し、アンカーナットに座付ボルトをねじ込み、アンカーナットの拡径部を開拡して取付孔の底部に係合させて保持し、大型タイルに固定金具を取り付ける構造が知られている(特許文献4参照)。
【0007】
タイルの裏面に形成され奥部に広がった底部を有する取付孔に、割溝を有する取付部材を挿入し、取付部材の内径部に固定ピンをねじ込み、取付部材を開拡して保持し、タイルに取付部材を取り付ける構造が知られている(特許文献5参照)。
【0008】
さらに別の取り付け手段として、タイルの裏面に溝を形成し、この溝に取付具の一部を差し込んで取り付け、この取付具を介して建物の構造壁面に固定するタイルの取付構造が知られている。
【0009】
例えば、タイルの裏面に縦断面形状がアリ状の保持溝を幅方向に刻み込み、壁に固定された取付け部材に連結するための固定具を保持溝の側部から差し込み、この固定具を保持溝の最奥部の底部面及びその上下に位置して背部方向にテーパ収斂する係合面に当てる3面拘束としてタイルに接合する構成が知られている(特許文献6参照)。
【0010】
また、水平方向に複数条のタイル掛止部を設け金属板を建物の躯体壁面にビス留めして、これらの掛止部に、裏面に溝の形成されたタイルをその溝を掛けて取り付ける構造が知られている(特許文献7参照)。
【0011】
また、建築物の壁面にタイル装着部材をアンカーボルトを用いて固定し、このタイル装着部材の係合部をタイルの裏面に設けられた凹溝に係合してモルタルを流し込んでタイルを固定する構成が知られている(特許文献8参照)。
【0012】
外壁材下部を水平方向に支持する下部切り欠き片と、外壁材上部を水平方向に固定する上部切り欠き片から成る切り欠き片対を有し、本体が長尺状の外壁材取り付け具が知られている(特許文献9参照)。
【0013】
タイル取り付け面にタイル支持用の係止溝が上下方向に所定間隔をあけて水平方向に全幅にわたり凹設された下地パネルに、タイル裏面に設けた突起を係止溝に嵌入させて取り付けたタイル取付構造において、突起の上面を係止溝内の上側の内壁に弾性的に押接するバネ部材を配置した構成、及び係止溝内の上側の内壁と該内壁に当接するタイルの突起の上面とを凹凸嵌合した構成が知られている(特許文献10参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2010−13887号公報(図1参照)
【特許文献2】特開平6−264594号公報(図4参照)
【特許文献3】特開平7−54461号公報(図6参照)
【特許文献4】特開平10−205058号公報(図3、図4参照)
【特許文献5】特開平9−125653号公報(図2、図3参照)
【特許文献6】特開平7−279361号公報(図1参照)
【特許文献7】特開2004−244852号公報(図6参照)
【特許文献8】特開平8−135137号公報(図1参照)
【特許文献9】特開平11−229586号公報(図1参照)
【特許文献10】特公平7−100967号公報(第1図、第5図参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従来のタイルの取付手段において、タイルとコンクリート等の構造壁面の間にモルタル等を充填してタイルを構造壁面に固定する手段は、モルタルの充填のための作業が必要であり、取付作業は必ずしも効率的ではない。
【0016】
また、タイル裏面の取付孔に挿入した取付部材に、取付ボルトを螺着して、この取付ボルトによって支持金具等を介してコンクリート等の構造壁面に取り付ける従来の取付構造は、上記モルタル等で接着する取付手段に較べると作業効率は改善される。
【0017】
しかしながら、前記特許文献1〜4の取付構造のいずれも、タイルの裏面に形成された取付孔に取付部材(留め部材、胴部、アンカーナット等)を挿入して、その取付部材に取付ボルトをねじ込む構成であるから、取付ボルトをねじ込むためにはタイルの裏面に、ドリル等の工具を利用して、ある程度深く孔をあけなくてはならない。すると、タイルが破損する恐れが生じる。特に、タイルが比較的薄い場合等は、その恐れが強い。
【0018】
さらに、市販の取付ボルトを使用した場合には、開拡した取付部材の内径に形成されたねじに、ぴったりとスムースに螺着しにくい可能性もあり、螺着できたとしても、取付ボルトと取付部材の内径に形成されたねじとの間に緩みや隙間が生じ、強固に固定しにくいという可能性もある。
【0019】
また、従来例において、特許文献5〜10に開示されているように、タイルの裏面に溝を形成し、この溝に取付具の一部を差し込んで取り付け、この取付具を介して建物の構造壁面に固定するタイルの取付構造は、取付具をタイルへの取り付けするためにねじを使用しないので、孔あけによる破損は生じない。
【0020】
しかしながら、従来例では、タイルの裏面の溝への取付具の取付構造は、簡単に装着でき、しっかりと取り付けられるためには、必ずしも十分とは言えず、さらに改良の余地があるものと考えられる。
【0021】
特に、特許文献10記載のタイル取付構造は、下地パネルに凹設された係止溝はタイルに対して一条であり、バネ部材で下方から上方に常時持ち上げていないと、タイルははずれてしまう構造である(バネ部材を発明の必須の構成要件としている)ことから見ても、取付の安定性という点で万全ではないものと考えられる。
【0022】
また、係止溝内の上側の内壁と該内壁に当接するタイルの突起の上面とを凹凸嵌合した構成は、取付の安定性を図ったものと考えられるが、係止溝内の上側の内壁に凹凸面を形成することは、簡単に切削加工できるものではない。
【0023】
本発明は、上記従来の問題を解決することを目的とするものであり、タイルにタイル取付具を簡単に、しかも緩みやガタが生じることなくしっかりと取り付けることができ、その結果、タイルを建物の構造壁面に、簡単な作業で、強固に固定することができるタイルの取付構造を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は上記課題を解決するために、建物の構造壁面に固定される取付板と、タイルの裏面に形成された係合溝に係合して取り付けられるタイル取付具とを備え、タイル取付具が、取付板に引っ掛けられてタイルが建物の構造壁面に固定されて成るタイルの取付構造であって、タイルの係合溝は、互いに上下方向に間隔をおき、タイルの横幅方向に伸びるように形成された上側係合溝と下側係合溝を有し、上側係合溝は、タイルの裏面から斜め上方に向け傾斜して深くなるように形成されており、下側係合溝は、斜め上方に向け傾斜した傾斜上面と、水平下面と、下側係合溝の最奥部に位置する垂直面とを備え、断面が台形状に形成されており、タイル取付具は、板状の取付具本体と取付板に引っ掛けるフック部から成り、取付具本体は、上側係合部と下側係合部とを有し、上側係合部は、タイルの上側係合溝と係合するように、取付具本体の上端部が斜め上方に向けて屈曲して形成された傾斜部から成り、下側係合部は、タイルの下側係合溝と係合するように、取付具本体の下端部が水平に屈曲して形成された水平部及び該水平部からさらに垂直に屈曲して形成された垂直部とから成ることを特徴とするタイルの取付構造を提供する。
【0025】
タイルの下側係合溝の開口の上下幅は、タイル取付具の下側係合部の垂直部の上下幅より大きい構成とする。
【0026】
タイルの上側係合溝は、上側係合溝の開口の上側におけるタイルの裏面となす角度は45°としてもよい。
【0027】
取付板は、タイル取付具のフック部を引っ掛けて係止する受け部を備えている構成とすることが好ましい。
【0028】
タイル取付具のフック部は、タイル取付具本体に固着されている構成としてもよい。
【0029】
タイル取付具のフック部は、タイル取付具本体の一部が平面視で凹型に切り込まれて切り込み部が形成されており、該切り込み部が屈曲されてタイル取付具本体と一体で形成されている構成としてもよい。
【0030】
タイルの下側係合溝の水平下面とタイル取付具の下側係合部の水平部との間に、タイル取付具を上方に向けて付勢するバネが装着されている構成とすることが好ましい。
【0031】
バネは、板バネとしてもよい。
【0032】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されている構成とすることが好ましい。
【0033】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されており、該平坦部には湾曲部と反対側に向けて屈曲された折り返し端部が形成されており、該折り返し端部を、タイルの下側係合溝の水平下面に当接するように構成してもよい。
【0034】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されており、該平坦部には湾曲部と同じ側に向けて屈曲された折り返し端部が形成されており、該折り返し端部を、タイル取付具の下側係合部の水平部の下面に当接可能な構成としてもよい。
【0035】
板バネは、断面が波状に形成されている構成としてもよい。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係るタイルの取付構造によれば次のような効果が生じる。
(1)タイルに複雑な加工をすることなく、しかも高価な工具や部品等を使用することなく、簡単な作業で、容易にタイル取付具をタイルに簡単に取り付けることができ、タイルを建物の構造壁面に、安価で簡単に固定することができる。
【0037】
(2)タイルにタイル取付具を緩みやガタが生じることなくしっかりと取り付けることができ、これにより、タイルをタイル取付具及び取付板を介して、建物の構造壁面に強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るタイルの取付構造の実施例の示す図であり、(a)は全体構成を示し、(b)、(c)は要部を説明する図である。
【図2】本発明に係るタイルの取付構造の実施例の取付板を示す図であり、(a)及び(b)斜視図及び断面図である。
【図3】本発明に係るタイルの取付構造の実施例のタイル取付具を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)側面図あり、(c)、(d)は要部を説明する拡大図である。
【図4】タイル取付具の別の構成例を説明する図であり、(a)は正面図であり、(b9)は(a)のA−A断面図である。
【図5】本発明に係るタイルの取付構造のタイルを説明する図であり、(a)は断面図であり、(b)、(c)は要部を説明する拡大図であり、(d)はタイルの裏面に複数の係合溝を設けた構成例を説明する図である。
【図6】本発明に係るタイルの取付構造のタイルの係合溝の加工方法を説明する図であり、(a)は上側係合溝の加工方法を示し、(b)〜(d)は下側係合溝の加工工程について説明する図である。
【図7】本発明に係るタイルの取付構造の板バネを説明する図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は装着状態を説明する図であり、(d)は(c)のD−D断面図である。
【図8】本発明に係るタイルの取付構造の板バネの変形例を説明する図であり、(a)は板バネの側面図であり、(b)は装着状態を説明する図であり、(c)は(b)のC−C断面図である。
【図9】本発明に係るタイルの取付構造の板バネの別の変形例を説明する図であり、(a)は板バネの側面図であり、(b)は装着状態を説明する図であり、(c)は(b)のC−C断面図である。
【図10】本発明に係るタイルの取付構造の板バネの別の構成例を説明する図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明に係るタイルの取付構造を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
【実施例】
【0040】
(概要)
本発明に係るタイルの取付構造の実施例1を図1〜図10で説明する。図1は、実施例のタイルの取付構造1の全体構成を説明する図である。
【0041】
このタイルの取付構造1は、全体的には、建物の構造壁面2にねじ等の固定具3で固定された取付板6と、タイル7の裏面12に形成された係合溝8に係合して取り付けられるタイル取付具11とを有し、タイル7の裏面12に係合して取り付けられたタイル取付具11を、取付板6に引っ掛けることで、タイル7が建物の構造壁面2に固定されて成る構成である。
【0042】
(構成部材)
本発明に係るタイルの取付構造1を構成する部材について以下説明する。
【0043】
取付板:
取付板6は、図2(a)、(b)に斜視図及び断面図を示すように、全体的には長尺状の板材から成り、その材料は、鉄等の金属材、樹脂材等が利用される。取付板6の下端には、上方に折り返された受け部13が、取付板6の下縁に沿って形成されている。
【0044】
また、取付板6には、上下方向に長い長孔16が形成されている。この長孔16を通してねじ等の固定具3が挿通されて、取付板6は建物の構造壁面2に固定される。
【0045】
タイル取付具:
タイルの取付構造1において、タイル取付具11は、タイル7の裏面12に形成された1又は複数の係合溝8(図5(d)参照)に応じて、1又は複数設けられている。タイル取付具11は、図3(a)、(b)に正面図(建物の構造壁面側から見た図)及び側面図を示すが、タイル取付具本体17とフック部18から構成される。
【0046】
タイル取付具本体17は、図3(a)に示すように、全体の平面形状が矩形である。タイル取付具本体17の上端部には、上側係合部21が形成されている。上側係合部21は、図3(b)に示すように、タイル取付具7を起立した状態で、タイル側(フック部18と反対側)の斜め上方に傾斜して伸びるように屈曲された傾斜部から成る。
【0047】
図3(c)に示すように、上側係合部21が、タイル取付具本体17の垂直部22の延長線23となす角度θは鋭角に形成されている。この実施例では例えば、θ=45°とする。換言すると、上側係合部21とタイル取付具本体17の垂直部22とのなす角度(180°−θ)は135°の傾斜角度をなすように形成されている。
【0048】
図1(b)、図3(c)に示すように、タイル取付具本体17の垂直部22から上側係合部21の先端までの水平距離sは、この実施例では例えば、4.6mmで形成されている。
【0049】
タイル取付具本体17の下端部には下側係合部26が形成されている。下側係合部26は、図3(d)に示すように、タイル取付具本体17の垂直部22に対してタイル側に90°で屈曲された水平部27と、水平部27がさらに上方に90°で屈曲された垂直部28とから構成されている。
【0050】
この実施例では例えば、下側係合部26の水平部27の折り返し幅dは4.6mmで形成されており、下側係合部26の垂直部28の折り返し幅hは2.8mmで形成されている。
【0051】
取付具11のフック部18は、図3(b)に示すように、固定部31、水平部32及び垂直部33から成り、全体の断面形状がクランク状に形成されている。また、フック部18は、図3(a)に示すように、その平面形状は、タイル取付具本体17と略同幅であり矩形をしている。
【0052】
タイル取付具本体17の正面に、フック部18の固定部31がスポット溶接で固定されている。図3(a)、(b)において、36はスポット溶接部を示す。このような固定手段としては、カシメやボルト等を使用してもよい。
【0053】
図4(a)、(b)は、タイル取付具の変形例を示す。この変形例のタイル取付具37は、図3に示すタイル取付具11と全体的には略同じ構成であるが、タイル取付具11と異なり一つの部材から形成されている。
【0054】
即ち、この変形例のタイル取付具37は、タイル取付具本体の一部を平面視で凹状に切り込み、その切り込み部を、タイル取付具本体の垂直部38に対して直角水平に屈曲し、さらに垂直下方に屈曲して、フック部41を形成して成るものである。
【0055】
タイル:
図5は、タイル7の裏面12に形成された係合溝8を説明する図である。タイル7の裏面12に形成された係合溝8は、タイル7の横幅方向に伸びるように形成されており、図5(a)に示すように、互いに上下方向に間隔をおき、横幅方向に伸びるように形成された上側係合溝42及び下側係合溝43の組み合わせから成る。
【0056】
上側係合溝42及び下側係合溝43の組み合わせから成る係合溝8は、1つのタイル7の裏面12に、そのタイル7の大きさに応じて、1又は複数(図5(d)に示す例では4つ)形成されている。上側係合溝42及び下側係合溝43は、それぞれタイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26に係合するように形成されている。
【0057】
上側係合溝42は、その断面の拡大図を図5(b)に示すが、タイル7が建物の構造壁面2に垂直に固定された状態で、タイル7の裏面12から斜め上方に向け傾斜して深くなるように形成されている。
【0058】
即ち、上側係合溝42は、タイル取付具11の上側係合部21と同方向となるように、上側係合溝42と、上側係合溝42の開口上側におけるタイル7の裏面12とのなす角度θ'を鋭角に形成し、角度θ'は、タイル取付具本体17の垂直部22の延長線23となす角度θ(図3(c)参照)と同じとする。
【0059】
この実施例では例えば、θ'=45°とする。換言すると、上側係合溝42は、上側係合溝42の開口下側におけるタイル7の裏面12に対して180°−45°=135°の角度で、斜め上方に向けて傾斜して形成されている。
【0060】
上側係合溝42の最深部46とタイル7の裏面12との間隔s’は、タイル7の大きさ、厚さ、重量等によって適宜設計される事項である。例えば、タイル7の寸法(横、縦、厚さ)が300×300×10mmの場合は、間隔s’は5mmとする。
【0061】
この上側係合溝42の最深部46とタイル7の裏面12との間隔s’は、タイル取付具本体17の垂直部22から上側係合部21の先端までの水平距離s(=4.6mm)より大きく形成されている(図1(b)、図3(c)参照)。
【0062】
上側係合溝42は、図6(a)に示すように、円盤ディスクカッター47を、その刃をタイル7の裏面12に斜めに入れて回転切削して形成する。
【0063】
下側係合溝43は、その断面図の拡大図を図5(c)に示すように、斜め上方に向け傾斜した傾斜上面51と、水平下面52と、下側係合溝43の最奥部に位置する垂直面53とを備え、全体の断面形状が台形に形成されている。
【0064】
傾斜上面51は、上側係合部21と同様に、タイル7が建物の構造壁面2に垂直に固定された状態で、タイル7の裏面12に対して斜め上方に向けて傾斜面として形成されている。
【0065】
即ち、傾斜上面51とタイル7の裏面12のなす角度θ' は鋭角に形成され、角度θ' は上記角度θ'と同じ大きさに形成されており、例えばθ'=45°とする。水平下面52は、タイル7の裏面12に対して90°の角度で、水平面として形成されている。
【0066】
下側係合溝43は、上側係合溝42と同様に、円盤ディスクカッター47を使用することで形成する。その加工方法は、図6(b)に示すように、まず、円盤ディスクカッター47をタイル7の裏面12に斜め上方に入れて回転切削して形成する。
【0067】
その後で、図6(c)、(d)に示すように、円盤ディスクカッター47をタイル7の裏面12に対して直交するように入れて回転切削することで、台形状に下側係合溝43を形成することができる。
【0068】
下側係合溝43の垂直面53とタイル7の裏面12との間隔d’は、上側係合溝42のs'の場合と同様に、タイル7の大きさ、厚さ、重量等によって適宜設計される事項である。
【0069】
例えば、タイル7の寸法(横、縦、厚さ)が300×300×10mmの場合は、下側係合溝43の垂直面53とタイル7の裏面12との間隔d’は5mmとする。この間隔d’は、タイル取付具11の下側係合部26の水平部27の折り返し幅d(=4.6mm)より大きく形成されている(図1(c)参照)。
【0070】
下側係合溝43がタイル7の裏面12に開口している開口44の上下幅h’は、タイル取付具11の下側係合部26の垂直部28の上下幅h(=2.6mm)より大きく形成されている。それにより、タイル取付具11の下側係合部26が下側係合溝43に挿入可能となる(図1(c)参照)。
【0071】
板バネ:
本発明に係るタイルの取付構造においては、下側係合溝43内にタイル取付具11の下側係合部26を挿入した後、タイル取付具11の下側にバネを配設して下方から弾圧する構成としてもよい。このバネとしては、板バネ、圧縮コイルバネ等を使用する。板バネについて、図7〜図9において説明する。
【0072】
板バネ56は、図7(a)の平面図に示すように、平面視では長細い形状をしており、その長さは、タイル取付具11の横幅と略同じ又は該横幅より若干長くなるように形成されている。
【0073】
板バネ56は、図7(b)の断面図に示すように、湾曲形状に形成された湾曲部57を有し、その両端にはそれぞれ平坦部58が形成されている。なお、湾曲部57は、下側係合溝43の水平下面52とタイル取付具11の下側係合部26との間に挿入した状態で、上方に向けて凸状に湾曲するように形成されている。
【0074】
板バネ56の使用に際しては、図7(c)、(d)に示すように、タイル取付具本体17の下側係合部26の下側であってタイル7の下側係合溝43の水平下面52上に載置して装着する。この板バネ56により、タイル取付具本体17を上方に弾圧することができる。
【0075】
図10(a)、(b)は、板バネの別の構成例の平面図及び断面図を示す。この板バネ59は、断面が波状に屈曲された波状弾力部60を有する。
【0076】
図8(a)は、図7に示す板バネの56変形例の断面図を示している。この板バネ61は、図7に示す板バネ56と略同じ形状で湾曲部57を有するが、その両端の平坦部58に、それぞれ湾曲部57と反対側に向けて屈曲したU字形(又は図示はしないがV字型)の折り返し部62が形成されている。
【0077】
この変形例の板バネ61は、その使用に際しては、図8(b)、(c)に示すように、両端の折り返し部62を、それぞれタイル7の下側係合溝43の水平下面52に載置して装着する。そのような構成とすると、タイル取付具本体17の下側に装着した板バネ61の折り返し部62も水平下面52と弾力的に当接するので、板バネ61のずれ止めとなり、板バネ61はしっかりと装着できる。
【0078】
図9(a)は、図7に示す板バネの別の変形例の断面図を示している。この板バネ66は、図7に示す板バネと略同じ形状で湾曲部57を有するが、その両端の平坦部58に、それぞれ湾曲部57と同じ側に向けて屈曲したU字形(又は図示はしないがV字型)の折り返し部67が形成されている。
【0079】
この別の変形例の板バネ66は、その使用に際しては、図9(b)、(c)に示すように、湾曲部57及び折り返し部67を上方に向けてタイル7の下側係合溝43の水平下面52の上に載置して装着する。
【0080】
このような構成とすると、板バネ66の両端部において、折り返し部67がタイル取付具本体17の下側係合部26の水平部27に当接し上方に弾力的に支持することも可能となり、湾曲部57に加えてタイル取付具本体17を上方に弾力的に押圧する作用に寄与するとともに、タイル取付具本体17の安定性を良くし、さらに板バネ66自体のずれ止めとなり、板バネ66はしっかりと装着できる。
【0081】
(タイルの取付構造)
本発明に係るタイルの取付構造1を構成する部材は以上のとおりであるが、これらの部材を備えたタイルの取付構造1について、その施工方法とともに説明する。
【0082】
タイル7を建物の構造壁面2に取り付ける施工に際しては、まず、取付板6を建物の構造壁面2にねじで固定する。
【0083】
そして、タイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26を、それぞれタイル7の上側係合溝42及び下側係合溝43に係合する。この係合に際しては、タイル取付具11の下側係合部26を開口44から下側係合溝43内に挿入してから、タイル取付具11を上方にずらして上側係合部21を上側係合溝42に挿入する。
【0084】
このようにタイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26を、それぞれタイルの上側係合溝42及び下側係合溝43に係合してから、板バネ56を下側係合部26の水平部27とタイル7の下側係合溝43の水平下面52との隙間に装着する。すると、板バネ56によって、タイル取付具11は上方に付勢される。
【0085】
なお、図8及び図9に示す変形例の板バネ61及び別の変形例の板バネ66を使用する場合は、タイル取付具11に予め板バネ61、66を装着してから、板バネ61、66の弾力に抗して湾曲部57を押圧した状態で、タイル取付具11の下側係合部26を、タイル7の下側係合溝43に係合し、さらに上側係合部21を上側係合溝42に係合する。
【0086】
上記のとおり、タイル取付具11をタイル7に係合して取り付けると、板バネ56によって、上側係合部21は上側係合溝42の傾斜上面48に向けて付勢され、下側係合部26の垂直部28は下側係合溝43の傾斜上面51に向けて付勢される。
【0087】
その結果、タイル取付具11はタイル7の係合溝8に確実に係合して取り付けられ、タイル取付具11をタイル7の裏面12から引きはがすように引いても取り外すことができなくなる。
【0088】
なお、タイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26を、それぞれタイル7の上側係合溝42及び下側係合溝43に係合した状態では、上側係合部21の先端部と上側係合溝42の最深部46は当接することなく隙間を残しており余裕がある。また、下側係合部26の垂直部28と下側係合溝43の垂直面53は当接することなく隙間を残しており余裕がある。
【0089】
タイル取付具11をタイル7からはずす場合は、タイル取付具11を、いったん板バネ56に抗して下方に引き下げ、外側に引けばよい。
【0090】
以上のとおり、タイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26を、それぞれタイル7の上側係合溝42及び下側係合溝43に係合して、タイル7にタイル取付具11を取り付けてから、タイル取付具11のフック部18を、取付板6の受け部13に挿入して係止する。これによって、タイル7及びタイル取付具11を取付板6に装着し、タイル7を建物の構造壁面2に固定することができる。
【0091】
タイル7に取り付けられたタイル取付具11を、取付板6の受け部13に係合させて取り付けると、タイル7は、その自重で、その上側係合溝42及び下側係合溝43は、それぞれタイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26に、上下両方において当接係合する。
【0092】
そのために、タイル7はタイル取付具11に係止拘束されて、簡単には、はずれことがない。従って、タイル7は、建物の構造壁面2に強固に固定され、はずれたり、はがれたりすることがない。
【0093】
特に、本発明に係るタイルの取付構造のきわめて特徴的な構成及びそれによる顕著な機能は、次のようにタイル自体の自重を利用して、建物の構造壁面2に向けて押し込まれるようにし、かつ建物の構造壁面から外れにくくした点である。
【0094】
即ち、上側係合溝42及び下側係合溝43は斜め上方に傾斜して形成されているので、タイル7はその自重によって、タイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26に対して、下方かつタイル取付具11側に相対的にずれて移動する力が作用し、タイル7はタイル取付具11側に押しつけられるようなり、しかも上側係合部21及び下側係合部26と上側係合溝42及び下側係合溝43の係合を確実にして、タイル7が建物の構造壁面2にから外れにくくなり、しっかりと取り付けられる。
【0095】
ところで、上側係合溝42の最深部46とタイル7の裏面12との間隔s’は、タイル取付具本体17の垂直部22から上側係合部21の先端までの水平距離sより大きく形成されている。また、下側係合溝43の垂直面53とタイル7の裏面12との間隔d’は、取付具の下側係合部26の水平部27の折り返し幅dより大きく形成されている。
【0096】
従って、上記のとおり、タイル7はその自重で、タイル取付具11の上側係合部21及び下側係合部26に対して、下方かつタイル取付具11側に相対的にずれて移動する力が作用し、タイル7はタイル取付具11側に押しつけられても、上側係合部21及び下側係合部26が、上側係合溝42の最深部46及び下側係合溝43の垂直面53に突き当たって押しつけられるようなことは生じない。
【0097】
このようにタイル7の自重でタイル7がタイル取付具11にしっかりと取り付けられることからすると、板バネ56をタイル取付具11とタイル7の取付孔の間に装着する必要は必ずしもない。
【0098】
しかしながら、板バネ56を装着することで、上記タイル7の自重による効果と相乗して、板場バネ56でタイル取付具11を上方に押圧し、より強固に係合させるという顕著な効果が生じる。
【0099】
また、タイル7の上側係合溝42及び下側係合溝43は、円盤ディスクカッター47等で切削加工して形成するが、その加工面は必ずしも滑らかではなく、凹凸が残っている。従って、タイル取付具11を装着するとどうしてもがたつきが生じる。
【0100】
しかし、板バネ56を装着することで、タイル7とタイル取付具11の係合状態を均一にするとともに、タイル7とタイル取付具11の係合部におけるがたつきが解消され、しかも、タイル7とタイル取付具11の横幅方向へのずれが防止されるという顕著な効果が生じる。
【0101】
なお、タイル取付具11をタイル7の係合溝8に係合する作業は、タイル7を取り付ける施工現場で行ってもよいが、本発明に係るタイルの取付構造1を使用すれば、タイル7の製造側、搬出側で事前に行えば、施工現場での作業はきわめて簡単となり、短時間の取付施工が可能となる。
【0102】
なお、本発明に係るタイルの取付構造においては、タイル7と建物の構造壁面2の間に、特にモルタル等を充填しない構成としてもよい。しかし、タイル7の裏面12の一部に接着剤を塗布してから、タイル取付具11のフック部18を、取付板6の受け部13に挿入して係止することで、接着剤でタイル7の裏面12の一部と建物の構造壁面2を接着し、より強固にタイル7を取り付ける構成としても良い。
【0103】
また、本発明に係るタイルの取付構造においては、互いに隣接するタイル7の間の隙間に、特に目地材を充填しない構成としてもよい。しかし、通常使用されているモルタル等の目地材を充填する構成としても良いし、或いはゴム製又は樹脂製のコーキング剤を充填する構成としてもよい。
【0104】
以上、本発明に係るタイルの取付構造を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
上記構成の本発明に係るタイルの取付構造は、建物の構造壁面に固定される各種のタイル、サイディングボード等の外装部材、屋根部材等の取付のためにも適用可能である。
【符号の説明】
【0106】
1 タイルの取付構造
2 建物の構造壁面
3 固定具(ボルト等)
6 取付板
7 タイル
8 係合溝
11 タイル取付具
12 タイルの裏面
13 取付板の受け部
16 取付板の長孔
17 タイル取付具本体
18 タイル取付具のフック部
21 タイル取付具本体の上側係合部
22 タイル取付具本体の垂直部
23 タイル取付具本体の垂直部の延長線
26 タイル取付具本体の下側係合部
27 下側係合部の水平部
28 下側係合部の垂直部
31 フック部の固定部
32 フック部の水平部
33 フック部の垂直部
36 スポット溶接部
37 変形例のタイル取付具
38 変形例のタイル取付具本体の垂直部
41 変形例のタイル取付具のフック部
42 タイルの上側係合溝
43 タイルの下側係合溝
44 タイルの下側係合溝の開口
46 上側係合溝の最深部
47 円盤ディスクカッター
48 上側係合溝の傾斜上面
51 タイルの下側係合溝の傾斜上面
52 タイルの下側係合溝の水平下面
53 タイルの下側係合溝の垂直面
56 板バネ
57 板バネの湾曲部
58 板バネの平坦部
59 別の構成例の板バネ
60 別の構成例の板バネの波状弾力部
61 変形例の板バネ
62 変形例の板バネの折り返し部
66 別の変形例の板バネ
67 別の変形例の板バネの折り返し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の構造壁面に固定される取付板と、タイルの裏面に形成された係合溝に係合して取り付けられるタイル取付具とを備え、タイル取付具が、取付板に引っ掛けられてタイルが建物の構造壁面に固定されて成るタイルの取付構造であって、
タイルの係合溝は、互いに上下方向に間隔をおき、タイルの横幅方向に伸びるように形成された上側係合溝と下側係合溝を有し、
上側係合溝は、タイルの裏面から斜め上方に向け傾斜して深くなるように形成されており、
下側係合溝は、斜め上方に向け傾斜した傾斜上面と、水平下面と、下側係合溝の最奥部に位置する垂直面とを備え、断面が台形状に形成されており、
タイル取付具は、板状の取付具本体と取付板に引っ掛けるフック部から成り、
取付具本体は、上側係合部と下側係合部とを有し、
上側係合部は、タイルの上側係合溝と係合するように、取付具本体の上端部が斜め上方に向けて屈曲して形成された傾斜部から成り、
下側係合部は、タイルの下側係合溝と係合するように、取付具本体の下端部が水平に屈曲して形成された水平部及び該水平部からさらに垂直に屈曲して形成された垂直部とから成ることを特徴とするタイルの取付構造。
【請求項2】
タイルの下側係合溝の開口の上下幅は、タイル取付具の下側係合部の垂直部の上下幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載のタイルの取付構造。
【請求項3】
タイルの上側係合溝は、上側係合溝の開口の上側におけるタイルの裏面となす角度は45°であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイルの取付構造。
【請求項4】
取付板は、タイル取付具のフック部を引っ掛けて係止する受け部を備えていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のタイルの取付構造。
【請求項5】
タイル取付具のフック部は、タイル取付具本体に固着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイルの取付構造。
【請求項6】
タイル取付具のフック部は、タイル取付具本体の一部が平面視で凹型に切り込まれて切り込み部が形成されており、該切り込み部が屈曲されてタイル取付具本体と一体で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイルの取付構造。
【請求項7】
タイルの下側係合溝の水平下面とタイル取付具の下側係合部の水平部との間に、タイル取付具を上方に向けて付勢するバネが装着されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタイルの取付構造。
【請求項8】
バネは、板バネであること特徴とする請求項7に記載のタイルの取付構造。
【請求項9】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されていることを特徴とする請求項8に記載のタイルの取付構造。
【請求項10】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されており、該平坦部には湾曲部と反対側に向けて屈曲された折り返し端部が形成されており、該折り返し端部は、タイルの下側係合溝の水平下面に当接するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のタイルの取付構造。
【請求項11】
板バネは、凸状に湾曲した湾曲部を有し、該湾曲部の両端には平坦部が形成されており、該平坦部には湾曲部と同じ側に向けて屈曲された折り返し端部が形成されており、該折り返し端部は、タイル取付具の下側係合部の水平部の下面に当接可能な構成であることを特徴とする請求項8に記載のタイルの取付構造。
【請求項12】
板バネは、断面が波状に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のタイルの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−91967(P2013−91967A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234163(P2011−234163)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(508205268)有限会社ミトモ (5)
【Fターム(参考)】