説明

タグに関連する情報を処理するシステム及び方法並びに携帯電話

少なくとも1個のタグ装置を監視するシステムは、少なくとも1個の携帯電話を備える。前記携帯電話はWiFiネットワーク上で通信可能であり、前記少なくとも1個のタグ装置は、無線データメッセージを非関連付けモードで送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、同一発明者等よって2010年2月9日に米国に特許出願された、米国特許出願第61/302,623号を基礎とした出願である。なお、本特許出願はさらに上述の利益も主張する。
【0002】
また、本特許出願は、2005年2月16日に出願され、2007年11月13日に発行された米国特許第7,295,115号、発明の名称「固有の受信ウィンドウを採用した無線自動識別(RFID)タグおよびその方法」、および、2002年10月18日に出願され、2005年11月8日に発行された米国特許第6,963,289号、発明の名称「無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)チャンネル無線自動識別(RFID)タグシステムおよびその方法」および、2005年5月9日に出願され、2009年4月21日に発行された米国特許第7,522,049号、発明の名称「存在検出および位置探索のための無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の方法およびシステム」に関連するものである。
【0003】
本発明は、タグ、携帯用無線機および位置探索システムの間のデータ通信、より具体的には、携帯電話(例えば、スマートフォン)による非関連付けタグの移動監視、処理およびデータ中継に関する。
【背景技術】
【0004】
今日、多数の無線通信システムが一般的に用いられている。携帯電話、ポケットベルおよびワイヤレス接続型のコンピュータ・デバイスのような個人用の携帯情報端末(PDA)やバーチャル環境およびローカル環境において携帯通信機能を備えるノート型パソコン等の携帯移動機器は、コンピュータ上のあらゆるところで携帯通信を提供している。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)および無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、電気電子技術者協会(IEEE)の規格である802.11(WLAN)(802.11a、802.11b、802.11g、802.11nなどを含む)に準じており、一般的には、Wi-Fiネットワークとして知られている。また、802.15.1(WPAN)および802.15.4(WPAN‐LR)もまた、コンピュータ・デバイスや個人用通信装置の他にホームオートメーション機器などの他の機器のワイヤレス相互接続を提供している。
【0005】
一般に、上記のネットワークおよび無線ネットワーク内では、多くの個人用、商業用および工業用の用途において、無線機器およびRFIDタグを監視し、かつ、それらの位置を特定していることが望ましいとされる。
【0006】
Wi‐Fiタグの用途は、ここ5年間において大幅に増大し、今や医療、製造業、物流管理、小売店、石油・ガス等を初めとする多くの用途で使用されている。
【0007】
非関連づけ(ビーコン)タグを含むこれらのタグは、株式会社エアロスカウト社によって製造および販売されており、この種類のタグの特徴として、非常に低いチャンネル設備利用率、長いバッテリ寿命およびWi‐Fiアクセスポイントと到着時刻(TOA)方式の受信機との両方への互換性などを備えていることが挙げられる。これらのタグは、低周波および超音波を含む様々な種類の励磁機からのメッセージを受信するための機能を有しており、問題のあるタグが周辺のメッセージをリアルタイム位置探索システム(RTLS)ソフトウェアに送信する、および/または位置分解能を提供する。また、タグは、動作感知装置、呼び出しボタン、改竄証拠スイッチ、温度および湿度センサ、さらに、当該機器の遠隔連絡の側面として、他の機器への問い合わせや当該機器からの情報の伝達が可能なシリアルデータポートを備えてもよい。
【0008】
これらのアプリケーションは、非常に需要があり、その主な理由の一つは、Wi‐Fiアクセスポイントが非関連付けタグからのメッセージを受信および報告できる点にある。しかしながら、非関連付けタグを補助する機器は、インフラ機器(例えば、アクセスポイントまたは位置受信機)に限定されており、従来のアプリケーションは、固定されたWi-Fi受信可能範囲のエリアでしか適応することができない。
【0009】
このため、携帯移動機器による関連づけWi‐Fiタグおよび非関連づけWi‐Fiタグの監視のための方法およびシステムを提供することが好ましい。このシステムおよび方法は、世界のあらゆる位置において高い位置精度での動作が可能なリアルタイム位置探索システム(RTLS)およびテレメトリ監視システムに基づいて、Wi-Fiの範囲の拡大を適用することができる。
【0010】
「スマートフォン」のような一般的に用いられている携帯移動機器を利用した、関連づけWi-FiRFIDタグおよび非関連づけWi-FiRFIDタグの両方の位置等を含むタグ情報を監視、位置探索および/または中央サーバーへ中継するための低コストな方法について説明する。これらのWi‐Fiタグが、温度監視、呼び出しボタン、改竄証拠またはシリアルデータポートのようなテレメトリ能力を備えている場合には、このテレメトリ情報も中央に位置するイベントエンジンに入力することができる。なお、当該イベントエンジンは、テレメトリおよび位置データに応じて、テレメトリの変化に基づいた位置情報サービスを提供するようにされている。
【0011】
また、独立型のシステムにおいては、タグテレメトリは、スマートフォンによるローカルな処理を可能とするとともに、ローカル環境における警告、ショートメッセージサービス(SMS)のメッセージ、音声電話等の1つまたは複数の動作を起動することができる。
【0012】
本発明は、様々な用途に用いることができ、その一例を以下に説明する。なお、本発明は、以下の用途に限定されるものではなく、発明の特徴を損なわない範囲において種々の変更が可能である。以下に、本発明の用途を説明する。
1.例えば、トラックまたは(医療用)研究所用配達車における温度、湿度または他の状態監視データの遠隔監視としての用途。この場合、温度は絶えず監視され、車両、冷蔵庫、冷却器または魔法瓶の位置は、常に更新されている。状態監視データおよび監視対象自体の位置の両方がわかっていることが重要であり、それによって、適切な対応と警告の送信をすることができる。車両には、スマートフォンが絶えず充電されるスマートフォンの保持台を設けてもよい。運転手は、巡回時において車両から離れる際に、スマートフォンを携行してもよく、その間も当該スマートフォンは、例えば、搬送中の冷却器内のタグのような、スマートフォンの効果がおよぶ範囲内の物品またはタグの温度を監視し続けることができる。
2.遠隔監視としての用途においても、スマートフォンの先進的な機能を使用することができる。例えば、特定のタグからのデータメッセージの受信または特定のデータを含むメッセージの受信が行われることによって、SMSや電子メールの送信、音声メッセージの送信、音声の録音または再生、インターネットアプリケーションの起動、ビデオカメラの起動等を含むスマートフォンの様々なイベントを動作させることができる。
3.被災地または戦場における資産および/または人物の追跡としての用途。この用途においては、救命救急士は、機器を使用して犠牲者とタグとを関連づける。さらに、当該タグを資産または犠牲者に取り付けるもしくは付帯させて、当該資産または犠牲者の位置、状況または状態を常時もしくは定期的に監視する。この時、すべてのタグを常に効果が及ぶ範囲内に置かれるようにする、もしくは、人が広範囲に亘って無線ホストを歩きまたは車両等で運ぶことによって、当該タグの位置およびテレメトリデータを「サンプリングする」ことができる。
4.別荘または保管施設といった常時使用されることがない施設の遠隔監視としての用途。この時、施設が使用されていない場合であっても、湿度、温度、地下室の水位、ガス蒸気の存在、一酸化炭素等を認識していることが重要となる可能性がある。スマートフォンは、ローカルなAC電源に差し込み可能とされる。また、停電の場合には内蔵バッテリがバックアップ電源として働くようにされている。なお、上記項目2に記載したようなスマートフォンの先進的な機能を本用途に適用してもよい。
5.本システムは、電気・ガス・水道などの公益事業のメーターの読み取りのようなテレメトリデータを収集するために使用することができる。特に、低周波励磁機を使用することによって、データの読み取りを要求された時にのみ、タグがテレメトリデータを送信するようにできる。当該テレメトリデータは、無線ホスト上で受信され、無線ホストによってデータの保存および転送またはリアルタイムでの送信が行われる。
6.パニックアラートや援助要請のような、呼び出しボタンの遠隔監視としての用途。この用途においては、屋外エリアやWi‐Fi通信が利用できない(すなわち、Wi‐Fiタグが機能しない)スタジアムといった大規模な屋内または屋外施設において有用とされる。実際には、このようなシステムは、特別に設置された場所を拠点としたサービスシステムを作成するために使用することができる。
7.商業車の保有車両管理としての用途であり、タグとOBDコネクタを組み合わせることによって、車両のテレメトリを読み取り、車載の無線ホストに当該テレメトリを送信して、車両の位置およびその現況の両方をアップロードする。双方向通信タグを使用すれば、このデータはオンデマンドで検索することができる。
8.戦場、地雷除去作業または被災地といったより高度な環境では、複合的な無線ホスト機器を使用して「メッシュ」ネットワークを効果的に作成する。この「メッシュ」ネットワークは、各無線ホスト機器の全地球測位システム(GPS)35の位置の地理測位情報と組み合わせたタグのメッセージのRSSI三角測量に基づいて、より正確なタグ位置を提供するようにされている。この情報は、ローカルで処理を行ってもネットワークを介してより強力な位置探索エンジンに送信して処理を行ってもよい。
9.双方向通信タグは、ホスト無線機から直接問い合わせることができる。
10.自宅軟禁としての用途においては、受刑者はタグを身に着け、当該タグは絶えず監視される。受刑者が滞在すべき場所にいない場合は、即座に警報およびメッセージを警察に送信することができる。またスマートフォンは、当該スマートフォンのタグへの距離を推定して、受刑者に接触するリスクの推定結果を提供するようにされている。受刑者は、ホスト機器を持ち歩くことによって、例えば、職場への出勤が許可されるようになる等のある程度の移動性をもたせることができる。
【0013】
本特許出願においては、従来技術を鑑みて、より有用なタグの移動監視およびデータ中継のシステムおよびその方法について記載する。本節においては、そのいくつかを説明する。
【発明の概要】
【0014】
上記用途においては、携帯移動機器による関連づけタグおよび非関連づけタグの監視を行っている。このように各タグの監視は、本発明の方法およびシステムによって達成することができる。
【0015】
システムの各構成要素は、Wi−Fiデータメッセージを非関連づけモードで送信可能なRFIDタグと、当該RFIDタグによって非関連付けモードで送信されるWi‐Fiメッセージを受信および解読可能なスマートフォンとを備える。
【0016】
また、システムの各構成要素は、様々なその他の特徴を含む構成とすることができ、その結果、多様なシステム構成および機能を提供することができる。
【0017】
本発明の一実施形態によると、RFIDタグは、エアロスカウトのエアロスカウトタグのように、非関連付け(ビーコン)モードで動作する。このRFIDタグにおいては、超低帯域幅の利用、長寿命バッテリ、さらには、標準Wi‐Fiアクセスポイントおよび到着時間差(TDOA)方式の受信機の両方への適合性を有しているという大きな利益がある。本実施形態においては、タグは、低周波励磁機および超音波励磁機を初めとする様々な種類の励磁機からメッセージを受信することができ、その結果、当該タグは、RTLSソフトウェアへの緊急メッセージの送信および/または追加的な位置分解能を提供する。また、タグは、動作感知装置、呼び出しボタン、改竄証拠スイッチ、温度および湿度センサを備えてもよく、さらには、他の機器に問い合わせることによって、当該他の機器のテレメトリメッセージの一部として当該他の機器からの情報を運ぶ際に用いられるシリアルデータポートを備えてもよい。
【0018】
また、本発明の一実施形態によると、スマートフォンは、アップルiPhone(登録商標)、グーグルDroid、Blackberry Storm 2(登録商標)、ガーミンnuvi(登録商標)フォン、またはその他の類似機器といった一般的に利用可能な無線機器から成り、当該無線機器は、Wi‐Fi、セルラー方式無線およびオプションでGPS受信機を備える。当該無線機器は、短距離のローカルエリアWi‐Fiネットワークの作成を許容している。当該ローカルエリアWi‐Fiネットワークは、RFIDタグと通信することが可能で、オプションでその位置を高精度で判定することができる。スマートフォン等のホスト機器は、埋め込み型GPS受信機を使用するか、もしくは、機器の範囲内(例えば、E‐911)にあるセルラー方式もしくはその他の適合可能な無線通信塔を介した三角測量のいずれかによって、高精度(2,3メートル)で位置探索(ジオロケーション)を行うことができる。基本的には、スマートフォンは自己の位置を「知る」ことができ、要求があれば、ネットワークを介して報告することもできる。
【0019】
本発明の主要な特徴は、無線ホスト機器(スマートフォン)の能力を、非関連付けWi‐Fi RFIDタグおよび関連付けWi‐Fi RFIDタグの両方がホスト機器と通信できるように修正した点である。非関連付けWi‐Fi RFIDタグの場合においては、ホスト機器は単に、RFIDタグからのWi‐Fiデータパケットが受信されたことを認識すればよい。タグパケットには、タグ識別情報と、オプションでスマートフォンによって処理できるテレメトリデータが含まれる。一実施形態によれば、タグテレメトリは、ホスト機器の地理測位情報と組み合わせることによって、セルラーネットワークを介して、RTLSソフトウェアシステムの適切なインターネットプロトコル(IP)アドレスへと転送される。
【0020】
さらに、本発明におけるタグのその他の特徴は、同じWi‐Fiネットワーク内のその他のクライアントと干渉することなく、データメッセージを送信できることである。これは、タグ内にある無線チャンネルが、ビジー状態の場合には、伝送を回避するクリアチャンネルアセスメント(CCA)メカニズムを採用することで可能とされる。
【0021】
関連付けWi‐Fi RFIDタグの場合においては、ホスト機器は、1個以上のタグの動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバーとして、さらには、(RTLSソフトウェアへの)アップリンクおよび(タグへの)ダウンリンクの両方向にタグのメッセージを適切に転送するルータとして機能することができる。
【0022】
典型的な無線ホスト機器は、バッテリ電力を節約するために、Wi‐Fi無線の範囲が限定されているもしくは限定することができるように設計されている。本発明のその他の態様においては、追跡されるタグは、機器から2〜3メートル(もしくは10〜20メートル)以内の範囲にあることが望ましい。つまり、当該追跡されるタグは、当該Wi‐Fi無線の範囲と機器自体の位置精度との組み合わせから位置探索(ジオロケーション)されることを意味している。例えば、GPS35を使用して無線ホストを3メートル以内に位置探索(ジオロケーション)することができ、さらに、そのWi‐Fi範囲が10メートルである場合には、報告された位置探索情報の13メートル以内にタグを位置探索することができることを意味している。
【0023】
本発明のその他の態様においては、当該スマートフォンのWi‐Fi無線は、タグの送信信号を受信した際の受信信号強度表示(RSSI)を測定および転送するようにプログラミングしてもよく、特に、機器の環境ひいては伝播に一貫性がある場合には、この測定値(RSSI)を「測距」機能のために用いても良い。当該測定値(RSSI)は、タグのホスト機器に対する相対位置予測や同じホストによって追跡されるその他のタグに対する相対位置予測をさらに改良することができ、当該測定値(RSSI)を用いることによって、受信したRSSI値をが低いタグが、RSSI値の高いタグよりも機器からより遠くにあることが分かる。
【0024】
このように、スマートフォン等の一般的に利用可能な携帯移動機器を使用して、RFIDタグを監視する低価格のシステムを実装することが可能である。RFIDタグは、定期的にデータメッセージを送信するようにされており、このデータメッセージはスマートフォンによって受信および解読される。このようなテレメトリ情報は、ローカルでスマートフォンに保存および/または受信したタグメッセージのコンテンツに応じて、スマートフォンの特別な動作を起動(自動的もしくはユーザの指示よって)させるために用いてもよい。
【0025】
スマートフォン上のソフトエアもしくはその他のプログラミングは、様々な種類のタグを認識するように設定させており、一般的に利用することができる高精度で位置測位が可能な方法(例えば、屋外においてはGPS35、屋内においてはE−911三角測量)を用いてオプションで自身の位置を自動的に測位する。さらに、当該ソフトウェアもしくはその他のプログラミングにおいては、この測位情報をタグデータに組み入れるとともに、当該測位情報をネットワークを介してRTLSソフトウェアに送信するかもしくはローカルで処理を行うようにされている。これには、スマートフォン機器が、RTLSソフトウェアに当該測位情報を伝えるために、仮想プライベートネットワーク(VPN)を介して暗号化された通信プロトコルを使用できることが望ましい。
【0026】
スマートフォン自体は、人によって手で運ばれても、車両内の受け台または(長寿命バッテリーとするための)その他のホストプラットフォームに搭載するようにされてもよい。このようなスマートフォン機器は、高い携帯性および/または移動性を備え、さらに、これらのタスクを必要とされるあらゆる場所でリアルタイムで実行できることを前提としている。スマートフォン機器は、状況の変化に応じて自動的に対応することが必要である。例えば、GPS35の送受信が利用できない場所に移動した場合には、当該スマートフォン機器は、GPS35からE‐911を用いた位置探索へと切り替えるもしくは受信可能範囲が変化するとセルラーネットワークの切り替え/ローミングをする等の対応をとることが求められる。また、スマートフォン機器は、算出された自身の位置精度を報告することで、この位置精度を使用してRTLSソフトウェアによって推定される範囲精度をタグに提供することができる。
【0027】
本発明のその他の態様においては、Wi‐Fi無線、GPS受信機を備え、セルラー方式またはその他の広域通信ネットワークの受信可能範囲内にあるスマートフォンに関する。当該スマートフォンは、Wi‐FiテレメトリメッセージをRFIDタグから受信して、ホスト機器および関連付けられたタグもしくは近隣のタグの位置を算出する。さらに、当該スマートフォンは、無線通信ネットワークを介して、この測位情報を通信するシステムの構築に利用することができる。情報は、1つまたは複数の中央監視局もしくは他の携帯移動機器(例えば、スマートフォン、ノート型パソコン等)におけるRTLSソフトウェアによって処理することができる。受信した情報に基づいて、Wi‐Fiタグの状況および位置について記録、監視、動作および報告を行うようにされている。セルラーネットワークが一時的に利用できない場合および/または緊急のローカル警告が望まれる場合のような特別な場合においては、緊急動作のためにいくつかの情報をスマートフォン上でローカルに処理してもよい。
【0028】
本発明のその他の具体的な態様としての、他のアプリケーションの監視方法においては、タグの位置を他の無線装置(例えば、他のスマートフォン)および/または中央サーバーに通信することを含む。スマートフォンは、このデータ通信を利用可能な1つまたは複数の通信経路(例えば、セルラーネットワーク、Wi‐Fiネットワーク、Bluetooth等)を介して実行するようにされている。
【0029】
この基本設計概念は、基本的にWi‐Fiベースのリアルタイム位置探索システム(RTLS)およびテレメトリ監視システムの範囲を拡張し、その結果、コンピュータ上における世界のあらゆる位置において高い位置精度で動作できるようにするものである。
【0030】
無線ホスト機器の処理能力に応じて、いくつかのデータ処理は機器自体で行うことができる。例えば、温度または他のテレメトリデータは既定の基準に対して評価してもよく、既定のパラメータが満たされない場合には、ローカルな警告を発するようにしてもよい。スマートフォンは、ローカルに処理されるタグテレメトリの結果に応じて、電話をかけて事前に録音した音声メッセージまたは合成音声メッセージの送信、電子メールの送信、ショートメッセージサービス(SMS)またはそれらの組み合わせの送信を行ってもよい。
【0031】
また、スマートフォンが、電子メール、SMSまたはその他のメッセージを受信または送信可能である場合には、機器において規則違反が発生し、RTLSソフトエアシステムから警告が発せられた際に、当該スマートフォンを用いてその規則違反を回避するためには、何らかの動作が必要であることをローカルな人物に警告することができる。例えば、トラック運転手に対しては、RTLSタグの温度が規定の範囲外に置かれていることを通知し、トラック内の物品が損傷することを回避するために緊急の行動を取るように要求するようにされる。このような緊急事態の通知は、セルラーネットワーク、または、Wi‐Fi、Bluetoothおよび赤外線等他の種類の無線ネットワークを介して送信することができる。
【0032】
本発明のその他の実施形態においては、カメラまたはビデオカメラの起動やその他の装置への映像データの保存および/または送信、もしくは音声録音の実行などの動作を含む。
【0033】
また、スマートフォンを用いて、ローカルにおいて、もしくは、RTLSソフトウェアシステムとのウェブブラウザ接続を介して、その他の資産または人物に付帯されたタグの関連付けおよび関連付け解除を行いようにしてもよい。
【0034】
本発明の一実施形態のその他の態様においては、スマートフォンが、内部GPS受信機を備えていないもしくはその他の手段で自己の位置を測位できない場合には、スマートフォンがGPS能力を有するか否かに関わらず、GPSタグ(例えば、エアロスカウトのGPSタグ)を使用することができる。このGPSタグは、GPS受信機とスマートフォンおよびすべての追跡される受信タグの位置データを提供するWi-Fi送信機とを備えている。
【0035】
本発明の応用例としては、非関連づけタグからのパケットをすべて受信および解読することができ、そのすべてが1つまたは複数のWi-Fiタグの通信範囲内に存在するいくつかのスマートフォンからなるネットワークを備えている。
【0036】
この応用例においては、各スマートフォンの位置が容易に求められるので、各スマートフォンは簡単な位置ネットワークを形成することができる。当該位置ネットワークにおいては、三角測定法を用いることによって、タグを高精度で位置探索することができる。当該各スマートフォン同士は、直接もしくはセルラーネットワークを介して通信することができる。その他の具体的な実施形態においては、各スマートフォンは、タグおよびスマートフォン情報をタグの位置を計算するためのRTLSソフトウェアを備えた中央監視局側に転送するようにされている。
【0037】
本発明の別の実施形態においては、RTLSソフトウェアは、必要に応じて本発明の結果から生じた追加情報を処理するように修正されたエアロスカウトのロケーションエンジンおよび/またはモバイルビューといった標準市販品のRTLSソフトウェアアプリケーションから構成される。一般的に、それらソフトウェアアプリケーションには、表示層、位置エンジン、規則/イベントエンジン、関連付けられたデータベース、報告ツール、1つまたは複数の警告メカニズムおよび第三者のアプリケーションとの双方向通信のためのインタフェース層が含まれている。この時、位置エンジンは、ジオロケートされたタグデータを無線ホストから受信し、当該タグデータを適切に解釈できなければならない。これには、セルラーネットワークからのTCP/IP情報を受信および送信するとともに、ゲートウェイを介してインターネットワークに付加されたインターネットゲートウェイが必要とされる。このソフトウェアは、情報を処理するとともに地理情報システム(GIS)の動的グローバルマップに情報を表示するようにされている、もしくは、無線ホストおよび世界のあらゆる場所にある関連付けられたタグの位置を表示できるグーグルアースまたはグーグルマップといった第三者アプリケーションと連動するようにされている必要がある。
【0038】
本発明の具体的な実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1a】本発明の一実施形態における4個のタグおよびスマートフォンを備えた基本的なRFIDタグ監視システムを示す。なお、当該スマートフォンは非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信することができる。
【図1b】図1aに示す基本的なRFIDタグ監視システムの本発明の別の実施形態を示す。なお、スマートフォンは、非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信し、受信したパケットのRSSIレベルを測定し、さらに監視する各タグへの距離を推定することができる。
【図2a】本発明の別の実施形態における2個のタグ(1個は押しボタン付き)およびスマートフォンを備えた基本的なRFIDタグ監視システムのその他の態様を示す。なお、スマートフォンは、埋め込み型GPS受信機を備え、非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信し、受信したパケットのRSSIレベルを測定するとともに、監視する各タグへの距離を推定することができる。当該スマートフォンは、GPS35を使用してタグの位置を推定する。
【図2b】本発明の別の実施形態における1個の温度センサ付タグおよびスマートフォンを備えた基本的なRFIDタグ監視システムのその他の態様を示す。なお、スマートフォンは、非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信し、タグによって送信されたテレメトリ(例えば、温度)を読み取るようにされている。
【図2c】本発明の別の実施形態におけるタグ、LF(低周波)送信機(LF励磁機)およびスマートフォンを備えた基本的なRFIDタグ監視システムの拡張された態様を示す。当該LF送信機は、低周波数(例えば、125KHzまたは134KHz)のデータメッセージを送信し、当該メッセージはタグによって受信および解読される。当該タグは、LF送信機識別情報(ID)を含むWi‐Fiメッセージを送信することによって応答する。当該LF送信機の位置は、例えば、当該LF送信機が既知の固定位置に搭載されているとともに、この情報を用いてタグの位置を絞り込むことによって正確な位置を測位することができる。なお、スマートフォンは、埋め込み型GPS受信機を備えてもよく、さらに、非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信してもよい。
【図2d】本発明の別の実施形態における1個の一方向タグおよびスマートフォンを備えた基本的なRFIDタグ監視システムのその他の態様を示す。なお、スマートフォンは、Wi‐Fi(特別に設けられたネットワークもしくは独立基本サービスセット(IBSS)ネットワーク)を使用するか、もしくは、インフラベース(基本サービスセット(BSS)もしくは拡張サービスセット(ESS))のネットワークによって、タグとの直接の双方向データ通信を維持することができる。また、当該スマートフォンは、タグが関連付けられていない時にも、データパケットを受信することができる。
【図3】本発明の別の実施形態におけるRFIDタグ監視システムの拡張された態様を示す。当該システムは、2個のタグ(1個は押しボタン付き)およびセルラーネットワークに接続されたスマートフォンを備える。スマートフォンは、埋め込み型GPS受信機を備え、非関連付けタグからWi‐Fiデータパケットを受信し、受信したパケットの受信信号強度表示(RSSI)レベルを測定するとともに、監視する各タグへの距離を推定することができる。また、当該スマートフォンは、セルラーネットワークに接続しているという利点を利用して、タグ情報、自己の位置およびあらゆるその他の情報を他の装置(例えば、インターネットクライアント、携帯電話および有線電話等)に送信することができる。
【図4】本発明の一実施形態における図3のシステムの異なる態様について説明した図である。本実施形態においては、スマートフォンは車両内に埋め込まれ、オプションでGPS受信機に接続されている。また車両内のスマートフォンは、車両内に埋め込まれた非関連付けタグからのデータメッセージも受信できる(例えば、OBDCコネクタを通して特定の車両情報を送信するために用いられる)。
【図5】本発明の一実施形態における監視システムのその他の態様を示す。スマートフォンは、タグ情報、(オプションで)スマートフォンの位置およびあらゆるその他の必要な情報をリアルタイム位置探索システム(RTLS)に中継するようにされている。
【図6】本発明の一実施形態における図5に記載のされた監視システムの拡張された態様を示す。監視するタグに近接する数個のスマートフォンは、スマートフォンの位置、タグメッセージのRSSIレベルといった追加情報とともにタグ情報を受信し、リアルタイム位置探索システム(RTLS)に中継するようにされている。なお、この情報はタグを位置探索するために使用される。
【図7】本発明の一実施形態におけるRFIDタグのブロック図を示す。
【0040】
類似の構成要素については、図面および詳細な説明の全体において共通の参考番号を用いて説明する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本特許の目的は、タグの移動監視およびデータ中継のためのシステムおよび方法を提供することであり、当該システムおよび方法は、所定の用途に従って様々な態様および実施形態に用いることができる。本発明の好適な実施形態の詳細な説明を以下に説明する。
【0042】
本明細書中において使用されるすべての技術的および/または科学的な用語は、特別に定義する場合を除き、一般的に当業者に理解される用語と同義である。本明細書中に記載されたものと類似または同等の方法および材料であれば、本発明の実施形態の実施または試験において使用することができるが、具体的な方法および/または材料を下記に示す。矛盾がある場合は、定義を含む特許明細書が優先される。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、当該材料、方法および実施例は例示的な態様として示すものである。
【0043】
本明細書中においては、いくつかの本発明の実施形態について、関連する図面を参照して説明する。図中で示す詳細事項は、各図面を参照するにあたり本発明の実施形態の説明をわかりやすく論じることを目的としているものである。この点において、図面とともに記載した説明は、本発明の実施形態の実施方法をより明確とするものである。
【0044】
本発明に関して、用語「Wi‐Fiタグ]、「WLANタグ」または「タグ」は、携帯用RFID無線機を意味する。当該携帯用RFID無線機は、IEEE802.11x(例えば、802.11a/b/g/n)規格に準拠したフレームフォーマットに基づく一方向通信(すなわちメッセージの送信のみを可能とする)または双方向通信(すなわちメッセージの受信および送信の両方を可能とする)のWLAN、独立型または他の機器との一体型、内蔵バッテリ駆動または外部電源駆動、セミパッシブまたはアクティブなもの等を含む。
【0045】
用語「Wi‐Fiデータ」は、IEEE802.11x(例えば、802.11a/b/g/n)規格に準拠したフレームフォーマットを使用するあらゆる無線メッセージを意味する。
【0046】
タグは、WLANとの通信に使用されるもの以外の他の通信手段(例えば、超音波、超広帯域、赤外線、低周波磁気インタフェース、通信接続シリアルインタフェース等)およびセンサ(例えば、温度、湿度、動作等)をオプションとして搭載してもよい。
【0047】
用語「スマートフォン」は、多くの場合パーソナルコンピュータ態様の機能(パーソナルコンピュータと携帯電話の集合)とその他の高度な機能を備え、高度な能力を提供する携帯移動機器を意味する。本特許においては、スマートフォンはさらにWi‐Fiサポートも備えており、これによって自ら標準Wi‐Fiネットワーク内での通信を可能とする。その他の機能としては、小型QWERTYキーボード、タッチスクリーンまたはD‐パッド、内蔵カメラ、連絡管理、加速度計、内蔵ナビゲーションハードウェアおよびソフトウェア、ビジネス文書の読み取り能力、音楽再生用メディアソフトウェア、写真閲覧および映像クリップ閲覧、インターネットブラウザ、バーコードスキャナ、パッシブRFIDリーダ等の追加的なインタフェース等が含まれてもよい。
【0048】
用語「タグセンサ」データは、RFID装置が自己が接続されたセンサから送信するあらゆる情報および当該RFID装置が識別子に加えて送信する情報を意味する。タグセンサデータの例としては、温度、圧力、湿度、内蔵バッテリ指標および動作指示等が挙げられる。
【0049】
用語「非関連付けタグ」または「関連付けられていないタグ」は、WLAN機器と関連付けを行う手段を持たないタグ(例えば、一方向性タグ)、WLAN機器と関連付けを行わないようプログラミングされたタグまたはタグと別のWLAN機器との間に関連付けがないモードで作動するタグを意味する。用語「非関連付けモード」または「関連付けられていないモード」は、タグと他のWLAN機器との間に事前に関連付けを全く行わない状態において、データメッセージがWLAN内におけるタグによって受信および/または送信される動作モードのことを言う。
【0050】
用語「関連付けタグ」は、WLAN機器と関連付けを行う手段を備えるとともに、タグと別のWLAN機器との間に関連付けがあるモードで作動するタグを意味する。関連付けとは、アクセスポイント−ステーション(AP−STA)マッピングを確立するために使用されるサービスを意味しており、両機器間における双方向通信を必要とする。標準Wi‐Fiネットワーク内においては、ステーション(SAT)とアクセスポイント(AP)との間で関連付けを行った後においてのみ、アクセスポイント(AP)と無線ステーション(STA)との間の正常なデータ転送が可能とされる。
【0051】
ここで、図1aを参照して本発明の一実施形態における基本的なシステムを示す。非関連付けタグからのWi‐Fiデータパケットを受信および解読する能力を有するスマートフォン1は、Wi‐Fiデータメッセージ6〜9それぞれを送信しうる4個のRFIDタグ2〜5に近接している。当該タグは、図1aに示すように、バッテリ駆動されてもよく、またそれぞれが固有の識別情報を有していてもよい。4個のRFIDタグ2〜5を用いた場合について説明するが、これ以下もしくはこれ以上の個数のRFIDタグを用いてもよく、4個に限定するものではない。
【0052】
スマートフォンのWi‐Fi無線は、アクティブモードとされているとともに、デフォルトチャンネル(例えば、チャンネル#1)に設定されていてもよい。タグ2〜5は、自己のメッセージ6〜9をその他のネットワーク機器といかなる関連付けも行わずに、1つまたは複数のWi‐Fiチャンネル(例えば、チャンネル1、6および11)で送信することができる。なお、当該チャンネルのうち一つは、スマートフォン1の無線が設定されたデフォルトチャンネルとされる。タグ2〜5は、スマートフォン1との通信範囲内に置かれることによって、送信メッセージ6〜9がスマートフォン1の無線で受信されるとともに、スマートフォン1の処理装置によって解読される。
【0053】
タグ2〜5は、一方向性または双方向とされている。一方向性タグは、主にメッセージを送信する送信機とクリアチャンネルアセスメント(CCA)動作を実行する単純な受信機からなる簡単な無線機を含む。一方向性および双方向のどちらの種類においても、タグ2〜5との通信範囲内に配置された1個以上の受信機によって受信されるWi‐Fiデータメッセージを送信するようにしてもよい。本実施形態におけるタグ2〜5によるメッセージの送信は、プログラミングされた間隔において定期的に行うようにしてもよく、事象の結果として行うようにしてもよい。例えば、タグ3は、押しボタン10を備え、当該押しボタン10を押すことによって、非関連付けモードにてWi‐Fiパケットの送信を行うようにされる。
【0054】
上述のように、タグ2〜5は、チャンネルがフリー状態の時においてのみメッセージ6〜9の送信を行うようにされている。これは、タグ2〜5中のクリアチャンネルアセスメント(CCA)メカニズムによって達成される。チャンネルがビジー状態である場合には、タグ2〜5は待機して、ランダムに設定された時間が経過した後に再び送信を試みる。
【0055】
タグ2〜5によって送信されるメッセージ6〜9のフォーマットは、異なるフォーマットを用いてもよく、さらに受信機の種類に合わせたフォーマットとしてもよい。本実施形態におけるパケットのフォーマットは、IEEE802.11規格に準拠したIBSSとされている。いくつかの商業用Wi‐Fi無線に適したその他のフォーマットとしては、無線ディストリビューションシステム(WDS)があり、これもIEEE802.11規格に準拠している。
【0056】
さらに、その他の実施形態においては、送信されたデータメッセージのペイロードは、Cisco CCX仕様によって定義される。その他の場合においては、エアロスカウトのタグメッセージフォーマット仕様に準拠してもよい。
【0057】
またさらに、タグメッセージのペイロードは、IEEE802.11クライアントが利用可能なその他の暗号化メカニズムに従って暗号化されてもよい。この場合、不一致暗号化キーを付けて送信されたタグは、受信装置によってフィルタ除去される。
【0058】
タグ2〜5に近接するスマートフォン1は、タグ2〜5によって送信されるメッセージ6〜9を受信することができるとともに、メッセージ6〜9を連続して受信し、通信範囲内にあるすべての新しいタグを検出するようにされている。一旦メッセージ6〜9が正しく受信および解読されると、ID、タグ2〜5の状況およびその他の送信された情報を読み取ることができる。本実施形態においては、タグ2〜5の状況は、バッテリステータス、ハードウェアおよびソフトウェアのバージョン、動作センサステータス等とともに各パケットに送信してもよい。
【0059】
受信された情報は、スマートフォン1のディスプレイに表示および/または自身の内部記憶装置に保存することができる。スマートフォン1は、タグメッセージによって起動した特別なイベントの結果として、ポップアップウィンドウを利用するようにされている。
【0060】
別の実施形態においては、スマートフォン1は、タグIDと当該スマートフォンに保存された他の情報(例えば、タグの運搬者の写真)との間に関連付けを行うようにされている。この場合、ポップアップウィンドウには、その人物の写真およびその他のすべての関連情報を含めて表示することができる。
【0061】
さらに、タグ2〜5は、タグID、メッセージペイロードおよび算出された範囲等に基づいてフィルタ除去を行うこともできる。このフィルタの規則は、非常に柔軟であり、電子メールのフィルタ除去に使用される規則と概念が類似している。2台以上のスマートフォンが、同一タグメッセージを同時に受信する場合においては、そのうち何台かは当該ダグメッセージを受諾し、その他は当該タグメッセージを拒絶するとともに、フィルタ除去するようにされている。
【0062】
スマートフォン1の監視能力は、多くのその他の用途にも利用することができる。例えば、タグメッセージ6〜9の受信時刻(例えば、2、3msecの分解能でのタイムスタンプ)が測定可能であり、さらに、ある特定のイベント(例えば、訓練、コンテンツ、投票、バイオフィードバック等)に対する様々な人々の応答時間を知るために利用することができる。
【0063】
ここで、図1bを参照して本発明の具体的な態様を示す。スマートフォン1は、関連付けられていないタグ2〜5からのWi‐Fiメッセージを受信および解読することができるとともに、当該メッセージ6〜9が受信される信号レベル(RSSI)を測定することができる。受信したパケットのRSSIの測定を行うことは、すべてのWi‐Fi受信機における標準的な特徴であり、通常は、自動ゲイン制御(AGC)メカニズムの一部として利用される。
【0064】
RSSI情報が、送信機と受信機との間の距離を推定するために利用できることは広く知られている。その他の多くの要因もまた、測定したRSSIに対する影響力を有するが、なかでも距離は主要なパラメータとなる。
【0065】
タグ2〜5の送信電力(例えば、+17dBm)の他にその他の基本パラメータ(例えば、アンテナゲイン、中心周波数等)もまた既知であることを考慮すると、タグ2〜5とスマートフォン1との間の距離は、周知の無線伝播モデルを用いて容易に推定することができる。
【0066】
したがって、本発明の一実施形態においては、スマートフォン1は、受信したメッセージ6〜9のRSSIを測定し、それぞれのタグ2〜5の距離および場合によっては当該タグ2〜5の位置を推定することができる。
【0067】
本発明の一実施形態においては、タグメッセージ6〜9はチャンネル番号(当該チャンネル番号は、標準IEEE802.11のデータパケットにおける必須項目ではない。)を含んでいる。当該チャンネル番号は、受信したパケットのRSSIを測定する場合に特に有益とされる。隣接するチャンネルで送信されたメッセージの受信が可能であるWi‐Fi無線においては、正確なRSSI測定を確保するために、送信機および受信機の両方が同じチャンネルで動作する必要がある。
【0068】
タグの距離を推定する能力を有することは、多くの利用態様において有益とされる。そのため、本発明の一態様においては、スマートフォン1は、タグ2〜5の推定した距離またはあらゆるその他のキー11に従って、受信したタグ2〜5をリスト化することができる。プログラミングされた距離よりもより近いまたはより遠いタグ2〜5は、スマートフォン1において警告を発するか、もしくは、何らかの動作(例えば、振動または音声による警告)を起動することができる。場合によっては、最短もしくは最長の許容された距離は、タグ自身によって直接送信されるので、非常に柔軟な監視システムを作ることができる。
【0069】
監視目的の場合においては、スマートフォン1は、受信したタグ2〜5の数の勘定もしくは比較も行い、所定の数のタグが紛失または存在している場合には、タグのリストの作成もしくは警告を発するようにされている。
【0070】
その他の実施形態においては、推定した距離は、特定のタグの検索に用いることができる。
【0071】
推定した距離は、タグ2〜5が位置しているであろう場所を表示するためにも用いることができる。これは、スマートフォンの位置が分かっている時には、特に有用である。特殊な一実施形態においては、スマートフォン1は、監視するタグの位置を示すマップを表示することができる大型の表示モニタに接続するようにされている(例えば、VGAコネクタもしくは無線を用いて接続される)。
【0072】
図面2a‐2dは、本発明の実施形態の詳しい実施例を示している。小型のシステムは、図2aに示すように、埋め込み型GPS受信機を備えたスマートフォン20および2個のタグ21,22を備えている。なお、2個のタグ21,22は、この態様に限定されるものではない。
【0073】
タグ21,22は非関連付けモードでメッセージ23,24を送信し、当該メッセージはスマートフォン20によって受信および解読される。スマートフォン20は、(GPS受信可能範囲35にあると考えられる)当該GPS受信機によって自己を正確に位置探索できるので、監視するタグ21,22のおおよその位置も推定することができる。
【0074】
一実施形態において、この小型システムは、独立型の態様で動作するようにされ、その他の実施形態においては、スマートフォン20は、タグ情報および推定した位置をセルラーネットワークを介して他の装置に転送するようにされている。例えば、タグ22にある押しボタンが押されると、タグIDおよび押しボタン情報を含むメッセージ24が送信される。スマートフォン20は、自己の位置探索を行うとともにタグ22への距離を推定し、これらの情報は、スマートフォン20によって第3者監視グループに転送される。当該スマートフォン20は、推定されたタグ22の位置を自己のディスプレイ34に表示することもできる。セルラー方式チャンネルは、監視動作について、スマートフォン20に指示を出すためにも用いられる。
【0075】
図示を省略したその他の実施形態においては、埋め込み型GPS受信機を備えたタグ21および/または22を備え、送信されたメッセージにおいて測位情報を送信する。この場合、スマートフォン20は、タグまでの距離を正確に計算することができる。
【0076】
図2bは、さらに本発明の一実施形態における、その他の応用について説明した図である。タグ25は、所定範囲内における気温を測定できる温度センサ26を備える。当該タグ25は、測定温度も含めたメッセージ27を定期的に送信することができる。また、当該メッセージ27は、スマートフォン20によって受信および解読される。スマートフォン20は、タグメッセージ27の受信直後に、当該タグメッセージ27をタイムスタンプやその他の関連情報とともに保存することができる。測定温度は、スマートフォン20におけるその他の動作を発動させることができる。スマートフォン20は、温度測定値の大部分を大きな記憶装置に保存するようにされており、リクエストに応じて別のアプリケーションに送信することもできる。また、スマートフォン20は、受信した温度値を処理して、様々な警告を提供することもできる。
【0077】
例えば、「コールドチェーン」の用途においては、本発明から大きな利益を得ることができる。その理由は、センサタグ25の近くにあるスマートフォン20を用いることによって、センサタグ25によって測定および送信された温度値を保存するための簡易なソリューションを提供できるからである。コールドチェーンとは、温度制御されたサプライチェーンのことである。連続したコールドチェーンにおいては、連続した一連の収容部を有し、所定の温度範囲を維持するように流動活動を行っている。このようなコールドチェーンは、生鮮農作物、加工食品、写真フィルム、化学薬品および医薬品といった製品の保存期間の延長および保全に役立つ。
【0078】
その他の用途においては、家庭環境、商業環境または工業環境における温度の監視を行うようにされている。センサの種類は、各タグ間で多様性を持たせるようにされており、湿度センサ、水位センサ、圧力センサ、暗さセンサ、動作センサ、電源センサ(交流または直流)等のセンサを備えることが好ましい。
【0079】
容易に理解できることではあるが、より大型のシステムにおいては、様々なセンサを有し、1つまたは複数のスマートフォンによって監視される多数のタグを備えようにされることが好ましい。
【0080】
ここで、図2cを参照し、タグ30、LF(低周波数)送信機(LF励磁機)28およびスマートフォン20を備える基本的なRFIDタグ監視システムのその他の実施形態について説明する。LF送信機28は低周波数(例えば、125KHz)のデータメッセージ29を送信し、当該データメッセージ29はタグ30によって受信および解読される。低周波(LF)のリンクは好ましくは近接磁場リンク型であるが、その他の商業用RFIDリンクも同様に使用することができる(例えば、以下の帯域のうち1つまたは複数において動作するもの:125KHz、13.56MHz、868MHz、900MHzおよび2.4GHz)。また、超音波および/または赤外線リンクを同じ目的で使用してもよい。送信LFメッセージ29は、送信機ID、システム情報およびタグ30をプログラミングまたは制御するために使用されるその他のデータフィールドを含んでいる。この実施形態においては、タグ30は、LF送信機28のIDを含むWi‐Fiメッセージ31を送信することによって応答する。スマートフォン20もまた、埋め込み型GPS受信機を備えていることが好ましく、これによって、非関連付けタグ30からWi‐Fiデータパケット31を受信することができる。LF送信機28の配置が分かっている場合には(例えば、固定配備)、LF送信機28のIDを使用して、スマートフォン20またはその他のRTLS位置探索アプリケーションに示されるマップ上にタグ30の位置を位置づけることができる。タグ30およびLF送信機28の両方が移動中である場合には、その他の方法として、スマートフォン20のGPSを使用して、タグ30の位置を推定することができる。タグ30を動作させるためにLF送信機28を使用することは非常に有用であり、タグ30はほとんどの時間をスリープモードとしておいて、LF送信機28によって動作するようにされた時に起動することができる。
【0081】
ここで、図2dを参照して本発明のその他の実施形態における、1つの双方向タグ32およびスマートフォン20を備える基本的なRFIDタグ監視システムの具体的な実施例について説明する。スマートフォン20は、Wi‐Fi(特設のネットワークもしくはIBSSネットワーク)の使用またはインフラベースの(BSSもしくはEBSS)ネットワークを介して、タグ32との直接的な双方向データ通信33を維持することができる。また、スマートフォン20は、タグ32がいずれのアクセスポイントとも関連付けられていない時に、Wi‐Fiデータパケット33を受信するようにされている。
【0082】
また、本実施形態においては、スマートフォン20は、双方向データ通信33を使用してタグ32をプログラミングするためにも用いられる。これには、タグ32のパラメータ(例えば、点滅速度、動作チャンネル、送信電力、押しボタン挙動、暗号化キー等)のプログラミングまたはタグ32の制御(例えば、タグの起動/起動停止、受信機の起動/起動停止、ブザー/バイブレータの起動等)が含まれていることが好ましい。場合によっては、短い時間で所定の回数においてのみタグ32が当該タグ32のWi-Fi受信機の解放を許可することで、当該タグ32のバッテリ寿命を節約することが望ましい。例えば、タグ32は、各定期送信の後、1〜2秒の間、受信窓を解放するようにされている。タグ32からの双方向データ通信33を受信するスマートフォン20は、この受信窓が解放されているの短時間の間にタグ32に応答し、タグ32の受信機をより長い時間アクティブにするようにされている。
【0083】
タグ32と、赤外線トランシーバーを備えるスマートフォン20とを有するその他の実施形態においては、この赤外線リンクを活用して、装置間の双方向メッセージを転送するようにされている。また、その他の適切な代替手段としては、スマートフォン20とタグ32の間とのプログラミング用の有線接続インタフェースが挙げられる。
【0084】
その他の実施形態においては、タグ32とスマートフォン20との間の双方向データ通信33は、タグ32の高度なネットワーク機能を提供するようにされている。例えば、スマートフォン20は、Wi‐Fiタグ32と自己が接続することを許可するようにされており、当該Wi-Fiタグ32のDHCPアドレスを提供するとともに、遠隔サーバーに繋がるスマートフォンのセルラー方式無線を介して、当該Wi-Fiタグ32のDHCPアドレスをインターネットに送る。
【0085】
加えて、IEEE802.15.4aまたはIEEE802.15.4の無線を備えたスマートフォン20は、互換性のある無線をさらに備えるタグ32と整合するようにされており、Wi‐Fiチャンネルのように表現された類似の機能を実行することができる。
【0086】
UWB IEEE802.15.4aのような無線チャンネルを用いた場合においては、より高度な機能を実行することを可能とする。一実施形態においては、IEEE802.15.4a無線および正確な到着時間(TOA)測定能力の両方をさらに備えたタグ32と通信するスマートフォン20は、当該タグ32への距離も正確に測定することができる。これは、スマートフォン20のGPS35またはその他の方法を用いて自己の位置を探索する能力と組み合わせることによって、当該タグ32の位置を正確に推定するようにされている。また、この能力によって、当該スマートフォン20とリンクしたタグ32の高精度な検索または距離監視をも可能とする。このような追加の機能は、スマートフォン20に完全に統合されていてもよく、もしくは、スマートフォン20にオプションとして接続できるプラグ着脱可能なモジュールに(USBまたはSDカードポートを介して)実装し、それらの機能を実行するようにしてもよい。
【0087】
静止画用カメラまたはビデオカメラ(図2dへの図示は省略)を備えたスマートフォン20は、これらのカメラを使用してタグ32のバーコードを読み取るとともに、Wi‐Fiチャンネル33を介して受信したタグIDを検証するための非常に効果的な方法を提供することができる。その他の実施形態においては、スマートフォン20は、異なる種類のバーコードスキャナ(例えば、レーザ式)またはパッシブなRFIDリーダを備えることが好ましい。スマートフォン20におけるこれら埋め込み型スキャナおよび/またはリーダは、タグ32、その他の目的物または当該タグ32と関連したパッシブRFIDタグから情報を読み取るために用いられ、例えば、当該タグ32をその他の目的物、人物、写真等と関連付けるために用いられる。
【0088】
ここで、図3を参照して本発明のその他の実施形態におけるRFIDタグ監視システムの拡張された実施例について説明する。システムは、2個のタグ21、22(1個は押しボタン22付)およびセルラーネットワーク40に接続されたスマートフォン43を備える。スマートフォン43は、埋め込み型GPS受信機を備え、非関連付けタグ21,22からWi‐Fiデータパケット23,24を受信するようにされている。また、受信したパケット23,24のRSSIレベルの測定を行うとともに、監視する各タグへの距離を推定するようにされている。スマートフォン43は、自己のセルラーネットワーク40への接続を活用して、タグ21,22の情報、自己の位置およびその他のあらゆる情報を他の装置(例えば、インターネットクライアント55、携帯電話46,47、固定電話48等)に送信するようにされている。
【0089】
本発明のその他の実施形態によれば、図3に示すように、システムはいくつかの利点を提供することができる。
【0090】
一実施形態においては、スマートフォン43は、タグ22のテレメトリ(例えば、押しボタンの起動)の結果として、SMS41(例えば、警告)を送信する。このように、スマートフォン43は、単に中継装置として機能し、基本的には「仮想の」SMSメッセージを送信する能力をタグ21,22に提供するようにされている。スマートフォン43のその他の動作の多くは、実施例の1つとして実装することができる。
【0091】
タグの特定のテレメトリ23,24の結果として、スマートフォン43は、電話を掛けて事前に録音した音声メッセージ、合成音声メッセージまたはその両方の組み合わせを送信するようにされている。タグ21,22からの緊急メッセージ23,24には、スマートフォン43がSMS41,42を送信するもしくは電話をかける必要のある携帯電話46の番号が含まれていることが好ましい。これによって、当該携帯電話46の番号をスマートフォン43においてプログラムする必要がなく、プロセスを簡素化することができる。
【0092】
本発明のより高度な実施形態においては、タグ21,22からのトリガを使用して、インターネットのアプリケーション49、例えば、フェースブック、ツイッターのようなアプリケーションに(スマートフォンを用いて)メッセージを掲載することができる。特別な場合には、スマートフォン43はVPN(仮想プライベートネットワーク)を使用して、安全なメッセージを送信するようにされている。タグ21,22のメッセージ23,24によって、下記に示すようなスマートフォン43における様々なアプリケーションを起動するようにされている。
・写真を撮影、送信する
・映像クリップの録画を起動し、送信する
・GPSまたは支援GPS(A‐GPS)の位置探索を起動する
・音声を録音する
・音声またはファイルを再生する
・Bluetoothまたはその他の機器との赤外線接続を開始する
・インターネットアプリケーションを起動する
【0093】
以下(一部のリスト)の結果のように、タグ21,22によってトリガを作成するようにされている。
・常時点滅
・センサ警告
・LFメッセージまたは超音波(US)メッセージ、または赤外線(IR)の受信
・押しボタン
【0094】
その他の実施形態においては、スマートフォン43によって受信されるタグメッセージ23,24は、フォーマットされた文書に保存され、当該フォーマットされた文書は後にエクスポートされるかもしくは添付文書として送信するようにされている。例えば、以下に示すようなものとされる。
・タグ21,22の識別情報、ステータスおよび他のテレメトリ情報を含むマイクロソフトワード文書
・タグ21,22の識別情報、センサデータ等を含むマイクロソフトエクセル文書
・タグ21,22の識別情報および位置を含む音声メッセージ
【0095】
ここで、図4を参照して本発明の一実施形態における図3のシステムの異なる実施例を説明する。本実施形態においては、図示を省略したスマートフォン43、は車両47に内蔵され、さらにオプションでGPS受信機に接続されている。車両47内のスマートフォン43は、車両に内蔵されたタグを備える非関連付けタグ21,22からのデータメッセージを受信するようにされており、例えば、当該タグは、特定の車両情報を送信するために用いられるとともに、OBD−II(車載診断)コネクタに接続されている。
【0096】
追加の実施形態においては、車両47の位置の追跡ならびに車両47内に搭載されたWi‐Fiタグに内蔵されたセンサから情報(例えば、車両内の物品の温度)を提供するようにされている。商業用車両の保有管理には、OBD‐IIコネクタを備えたタグが組み込まれ、当該タグは車両のテレメトリを読み取り、それを車両上の無線ホストに送信する。さらに、車両の位置およびその現況の両方をセルラーネットワーク40にアップロードする。双方向タグを使用することによって、このデータはオンデマンドで検索することができる。
【0097】
スマートフォン43が、電子メール、SMSまたはその他のメッセージをも受信または送信が可能である場合には、ルールに違反して警告が作成された(ローカルにおいて作成されたもしくはRTLSソフトウェアシステムから作成された)時に、このうちのいくつかの動作が必要であることを人物46に警告するために用いられる。例えば、トラック運転手に対して、トラック内のRFIDタグの温度が範囲外にあることを通知し、トラック内の物品の損傷を回避するために緊急の行動を取ることを要求すようにしてもよい。
【0098】
ここで、図5を参照して本発明のその他の実施形態における異なる態様の監視システムについてを説明する。スマートフォン43は、タグ22,32の情報、(オプションで)スマートフォン43の位置およびあらゆるその他の必要な情報をリアルタイム位置探索システム(RTLS)52,53に中継する。
【0099】
図5に示すその他の実施形態においては、スマートフォンは、帰路としてのセルラー方式無線ネットワーク40を用いるモバイルWi‐Fiルータのように動作する。スマートフォン43は、セルラーネットワーク40を介してタグ22および32の情報を含むパケット41を、「インターネットゲートウェイ」を介してRTLS(リアルタイム位置探索システム)S/W52,53(例えば、エアロスカウトのロケーションエンジンおよびモビリティビュー)に送信する。
【0100】
スマートフォン43は、タグテレメトリ24および33さらに自己のGPS35の位置を当該「インターネットゲートウェイ」50を介して、RTLSアプリケーション52,53に送信するようにされている。および/または、スマートフォン43は、グーグルマップ53、マイクロソフトのBing(登録商標)もしくは同様の位置検索および位置表示サイトへの接続を使用して、スマートフォン43のGPS座標に基づいてタグ22および32の位置探索を行うようにされている。
【0101】
非関連付けタグ22においては、このスマートフォン機器は、RFIDタグ22から受信した通信パケット24が位置および/またはテレメトリメッセージであることを単純に認識しているはずであり、それをホスト機器(ここでは、スマートフォン43とされている)の地理測位情報にタグ付けするとともに、セルラーネットワーク40を介して、RTLSソフトウェアシステム52の適切な(IP)アドレスへと転送しなければならない。関連付けタグ32においては、スマートフォン43は、1つまたは複数のタグのDHCPサーバーとして機能するようにされており、さらに、アップリンク(RTLSソフトウェア52に対する)およびダウンリンク(タグ32に対する)の両方向にタグ33のメッセージを適切に転送するルータとしても機能するようにされている。
【0102】
容易に理解できることではあるが、この位置探索(ジオロケーション)されるメッセージは、利用可能な最良(最高速、最低待ち時間、最小エラーおよび/または最低費用)の通信ネットワークを介してRTLSソフトウェアに転送するようにされている。RTLSは、使用可能なアプリケーションのうちの1つに過ぎず、同じ原理を使用して多くのその他のアプリケーションを開発することができる。
【0103】
ここで、図6を参照して本発明の一実施形態における図5に記載の監視システムの拡張された実装60について説明する。監視されるタグ68に近接する数台のスマートフォン62〜64は、タグ68の情報61をスマートフォンの位置およびタグメッセージのRSSIレベルのような追加情報とともにリアルタイム位置探索システム(RTLS)52〜53に中継する。この情報は、三角測定法を用いたタグ68の位置探索に用いられる。
【0104】
また、この実施形態においては、(GPS受信機を備えた)スマートフォン62〜64は、互いの情報をセルラー方式ネットワーク、Wi‐Fiネットワークまたはその他のネットワーク40を介して転送することによって、タグ68の共同位置探索(例えばRSSI三角測定法を使用して)を実行してもよい。スマートフォン62〜64のうちの1台または複数台は、マップおよびタグ68の位置を表示するために用いることができる。
【0105】
タグ68を位置探索するために用いられるスマートフォン62〜64のいくつかまたはすべてが、自己を位置探索するためのGPS受信機を備えていない場合、それらスマートフォン62〜64の位置探索は、セルラー方式システム40によって実行することができる。この位置探索は、GPS35を使用する時よりも精度は低いと予想されるが、高度な柔軟性および費用効果を提供する。
【0106】
別の実施形態においては、TOA(到着時刻)の測定に基づく双方向の測距、AOAを使用する三角測量(到来角およびスマートフォン内の前端部に位置する追加装置の使用)、またはいくつかの位置探索方法を組み合わせたより正確な位置探索方法が含まれることが好ましい。
【0107】
別の実施形態においては、スマートフォン間の通信は、セルラーネットワーク40を介さずに、直接行われる。
【0108】
ここで、図7を参照して本発明の実施形態におけるRFIDタグ80について説明する。
【0109】
タグ80は、タグ80の動作全体を制御するタグ制御装置81を備えていることが好ましい。Wi‐Fiメッセージは、Wi‐Fiトランシーバー83を介して送信されるる。当該Wi-Fiトランシーバー83は、典型的には、適切な帯域かつIEEE802.11規格のうちの一つに準拠して動作する受信機および送信機を含んでいる。また、この機能は、メッセージをアセンブリ言語に翻訳するおよび解読するために用いられるMACおよびベースバンド制御装置も含む。Wi‐Fi受信機のないタグ(一方向性タグ)は、言及した機能(すなわち送信機機能およびCCA機能)の一部のみを含む。Wi‐Fiメッセージは、埋め込み型アンテナを介して送信または受信される。
【0110】
タグ80は、Wi‐Fiトランシーバー83に加えて、LF送信機からメッセージを受信するとともに、近距離無線通信に基づく低周波(例えば、125KHz)(LF)受信機およびLFアンテナ82を備えていてもよい。その他の種類の通信技術を上回るこのLFリンク主な特徴の1つは、LF受信機82の非常に低い電源消費量(約1μA)である。これによって、タグ80は、タグのバッテリ(図示しない)寿命に大きく影響を与えることなく、受信機82を連続して起動状態とすることを可能とする。
【0111】
タグ80は、センサ84(例えば、動作、温度、湿度、圧力、超音波、IR等)および押しボタン85にも接続してもよい。それらの入力機器としてのセンサ84および押しボタン85は、上述の本発明の実施形態にすでに記載したように、非常に豊富な機能をタグ80に提供する。
【0112】
また、その他のタグの実施形態において、GPS受信機、追加の無線(例えば、UWB802.15.4.a)、指示器(例えば、発光ダイオード‐LED、液晶表示装置‐LCD等)および市販のRFIDタグ(例えば、エアロスカウトのエアロスカウトタグ)によくみられるような多くのその他の周辺装置を有していてもよい。
【0113】
当業者には容易に理解できるように、多くの種類のWi‐Fi移動式機器(例えば、ノート型パソコン、ノート型機器等)は、RFIDタグの関連付けられていない送信信号をシミュレートおよび/または受信および処理するとともに、記載した効果の多くを活用する。
【0114】
本発明は、とりわけ、その例示的な実施形態を参照して示し説明してきた。また、本発明の概念および範囲から逸脱しない範囲内において、多くの代替例、修正例および変形例、そして、形態および内容におけるその他の変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個のタグ装置を監視するシステムにおいて、
Wi−Fiネットワーク上で通信可能な少なくとも1個の携帯電話を備え、前記少なくとも1個の携帯電話は、前記少なくとも1個のタグ装置の所定範囲内にある時に、前記少なくとも1個のタグ装置と通信可能であり
前記少なくとも1個のタグ装置が、無線データメッセージを非関連付けモードで送信するシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1個の携帯電話が、関連付けタグ装置および非関連付けタグ装置の両方と通信可能な、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1個のタグ装置が、クリアチャンネルアセスメント(CCA)を使用して、Wi−Fiデータメッセージを送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1個の携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバーとして、および、Wi−Fiデータメッセージを転送するルータとして機能する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1個の携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の携帯移動機器への距離のうち少なくとも一つを推定するために、前記少なくとも1個のタグ装置が送信した前記無線データメッセージの信号強度を測定することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1個の携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置から前記Wi−Fiデータメッセージを受信し、前記Wi−Fiデータメッセージ中の情報をセルラーネットワーク上で通信する、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1個の携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置から前記Wi−Fiデータメッセージを受信し、前記Wi−Fiデータメッセージ中の情報を、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)、事前に録音した音声メッセージ、合成音声メッセージ、またはその組み合わせのうち一つに入れて、セルラーネットワーク上で通信する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1個のタグと、
少なくとも1個の携帯移動機器であって、無線データ通信および音声通信を行うことができ、前記少なくとも1個のタグからのデータメッセージを受信および解読することができ、前記タグは、前記データメッセージを非関連付けモードで送信する携帯移動機器と
を備えるシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1個のタグ装置が、
タグ制御装置と、
前記タグ制御装置に接続されたWi−Fiトランシーバーと
を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1個のタグ装置が、
前記タグ制御装置に接続された低周波受信機およびアンテナと、
前記タグ制御装置に接続された少なくとも1個の監視センサ
を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1個のタグ装置が、前記タグ制御装置に接続された押しボタンをさらに備え、前記押しボタンを押すことによって、前記少なくとも1個のタグ装置が前記データメッセージを非関連付けモードで送信することを許容する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1個のタグ装置が、クリアチャンネルアセスメント(CCA)を使用して、前記データメッセージを非関連付けモードで送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1個のタグ装置が、前記データメッセージをIEEE規格の一つに準拠したフォーマットで送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1個のタグ装置によって前記データメッセージ中に入れて送信された情報が、前記少なくとも1個の携帯移動機器のディスプレイ画面上に示されるか、または、前記少なくとも1個の携帯移動機器に保存されるかのうち一つが行われる、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記受信したデータメッセージの信号強度を測定し、前記信号強度が、前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の前記携帯移動機器への距離のうち少なくとも一つを推定するために使用される、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記推定された前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の前記携帯移動機器への距離のうち少なくとも一つに基づいて、少なくとも1個のタグの検索を実行しうる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記データメッセージが、タグ識別データ、前記少なくとも1個のタグ装置のステータス、位置、および送信チャンネルデータのうち少なくとも一つを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバーとして、および前記データメッセージを転送するルータとして機能する、請求項8に記載のシステム。
【請求項19】
低周波送信機をさらに備え、前記低周波送信機はデータメッセージを前記少なくとも1個のタグ装置に送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1個のタグ装置が、双方向無線通信タグ装置である、請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置をプログラミングするためのデータを送信する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記解読したデータメッセージを通信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、暗号化された通信プロトコル(VPN)を使用して、前記解読したデータメッセージを通信する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記少なくとも携帯移動機器が、測位情報のために全地球測位衛星(GPS)を使用する、請求項8に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置のバーコードデータを記録することができる、請求項8に記載のシステム。
【請求項26】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置から前記データメッセージを受信し、前記データメッセージ中の情報を、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)、事前に録音した音声メッセージ、合成音声メッセージ、またはその組み合わせのうち一つに入れて、セルラーネットワーク上で通信する、請求項22に記載のシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、測位情報のために全地球測位衛星(GPS)を使用し、前記測位情報がさらに前記セルラーネットワーク上で通信される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置の所定範囲内にあり、かつ、前記少なくとも1個のタグ装置がアクティブである時には、前記少なくとも1個のタグ装置を検出する、請求項8に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置の所定範囲内にあり、かつ、前記少なくとも1個のタグ装置がアクティブである時には、前記少なくとも1個のタグ装置を検出し、前記少なくとも1個の携帯移動機器は、前記受信したデータメッセージに応答して、振動するか音が鳴るかのうち一つを行う、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、Cisco CCX仕様、エアロスカウトタグメッセージフォーマット仕様等によって定義されるデータメッセージを受信および解読する、請求項8に記載のシステム。
【請求項31】
前記データメッセージが暗号化されたデータメッセージであり、前記少なくとも1個の携帯移動機器が暗号化されたものを受信および解読することができる、請求項8に記載のシステム。
【請求項32】
前記データメッセージが、前記少なくとも1個の携帯移動機器を起動して、指定された動作を実行させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項33】
前記指定された動作が、指定されたウェブサイト上にメッセージを掲載する、事前に録音したメッセージを送信する、合成音声メッセージを送信する、テキストメッセージを送信する、映像を記録する、映像を送信する、写真を撮影する、音声を録音する、音声を再生する、他の機器との短距離無線接続を起動する、インターネットのアプリケーションを開始する等、またはその組み合わせのうち一つであってもよい、請求項30に記載のシステム。
【請求項34】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、指定された動作を受諾するかまたは拒絶するかのうち一つを行うことができる、請求項29に記載のシステム。
【請求項35】
前記少なくとも1個のタグが、前記データメッセージを複数のチャンネルで送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項36】
前記少なくとも1個のタグ装置が、常時点滅、センサ警告、赤外線送信機からのトリガ信号、超音波送信機からのトリガ信号、LF送信機、または、前記少なくとも1個のタグ装置上の押しボタンからのトリガ信号のうちいずれか一つによって起動された時に、データメッセージを送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項37】
前記少なくとも1個のタグからの前記解読データメッセージが、電話番号を含み、前記少なくとも1個の携帯移動機器が、テキストメッセージを送信するか、または、前記電話番号をかけるかのうち一つを行う、請求項8に記載のシステム。
【請求項38】
前記少なくとも1個のタグからの前記解読データメッセージが、前記少なくとも1個の携帯移動機器に保存され、前記解読したデータメッセージが、前記少なくとも1個の携帯移動機器によって送信されるべくフォーマットされた文書に保存されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項39】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、メッセージを送信して、前記少なくとも1個のタグ装置を、起動するか、終了するか、トリガするか、またはプログラミングするかのうち一つを行う、請求項20に記載のシステム。
【請求項40】
前記少なくとも1個の携帯移動機器による前記送信されたメッセージが、前記少なくとも1個の携帯移動機器にて受信したショートメッセージサービス(SMS)によってトリガされる、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
複数の携帯移動機器をさらに備え、前記複数の携帯移動機器が、RSSI三角測量を使用して、前記少なくとも1個のタグ装置を位置探索する、請求項15に記載のシステム。
【請求項42】
タグ装置を監視する方法において、
無線データ通信および音声通信を行うことが可能な少なくとも1個の携帯移動機器を提供することと、
前記少なくとも1個のタグによって、データメッセージを非関連付けモードで送信することと、
前記少なくとも1個の携帯移動機器によって、前記少なくとも1個のタグからの前記データメッセージを、受信および解読すること
を含む方法。
【請求項43】
前記少なくとも1個のタグによって、クリアチャンネルアセスメント(CCA)を使用して、前記データメッセージを非関連付けモードで送信することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1個のタグ装置によって前記データメッセージに入れて送信された前記情報を、前記少なくとも1個の携帯移動機器のディスプレイ画面上に示すこと、または、前記少なくとも1個の携帯移動機器に保存することのうち一つをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1個の携帯移動機器によって受信された前記データメッセージの信号強度を測定することをさらに含み、前記信号強度が、前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の前記携帯移動機器への距離のうち少なくとも一つを推定するために使用される、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の前記携帯移動機器への距離のうち、前記推定された少なくとも一つに基づいて、少なくとも1個のタグの検索を実行しうる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも1個の携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバーとして、および、前記データメッセージを転送するルータとして機能することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1個の携帯移動機器から、前記少なくとも1個のタグ装置をプログラミングするためのデータを送信することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも1個の携帯移動機器によって、前記解読したデータメッセージを通信することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1個の携帯移動機器によって前記解読したデータメッセージを通信することが、前記解読したデータメッセージを、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)、事前に録音した音声メッセージ、合成音声メッセージ、またはその組み合わせのうち一つに入れて、セルラーネットワーク上で通信することをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1個のタグによってデータメッセージを送信することが、暗号化されたデータメッセージを前記少なくとも1個のタグによって送信することをさらに含み、前記少なくとも1個の携帯移動機器が、前記暗号化されたデータメッセージを受信および解読することができる、請求項42に記載の方法。
【請求項52】
前記データメッセージが、前記少なくとも1個の携帯移動機器を起動して、指定された動作を実行させる、請求項42に記載の方法。
【請求項53】
無線データ通信および音声通信を行うことができる複数の携帯移動機器をさらに備え、
前記少なくとも1個のタグによって、データメッセージを非関連付けモードで送信することと、
少なくとも2個の携帯移動機器によって、前記少なくとも1個のタグからの前記データメッセージを受信および解読すること
をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項54】
複数の携帯移動機器をさらに備え、前記複数の携帯移動機器が、RSSI三角測量を使用して前記少なくとも1個のタグ装置を位置探索する、請求項45に記載の方法。
【請求項55】
複数の携帯移動機器をさらに備え、前記複数の携帯移動機器が位置探索システムと通信中であり、前記複数の携帯移動機器の各装置で前記測定されたRSSI値が前記位置探索システムに報告され、前記位置探索システムが、前記複数の携帯移動機器の位置に関する情報を有し、および、前記位置探索システムが前記少なくとも1個のタグ装置の位置を推定する、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記複数の携帯移動機器のうち少なくとも1個が、GPS受信機をさらに備え、かつ、前記位置探索が、前記GPS受信機からの測位情報をさらに使用する、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
無線ネットワーク上で通信可能な携帯電話において、前記携帯電話は、前記少なくとも1個のタグ装置の所定範囲内にある時に、少なくとも1個のタグ装置と通信が可能であり、
前記少なくとも1個のタグ装置が、無線データメッセージを非関連付けモードで送信する、携帯電話。
【請求項58】
前記携帯電話が、関連付けタグ装置および非関連付けタグ装置の両方と通信可能な、請求項57に記載の携帯電話。
【請求項59】
前記無線ネットワークがWi−Fiネットワーク上であり、前記少なくとも1個のタグ装置がクリアチャンネルアセスメント(CCA)を使用して、Wi−Fiデータメッセージを送信する、請求項57に記載の携帯電話。
【請求項60】
前記携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバーとして、および、メッセージを転送するルータとして機能する、請求項59に記載の携帯電話。
【請求項61】
前記携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置の位置と前記少なくとも1個のタグ装置の前記携帯移動機器への距離のうち少なくとも一つを計算するために、前記少なくとも1個のタグ装置によって送信された前記無線データメッセージの信号強度を測定可能な、請求項57に記載の携帯電話。
【請求項62】
前記携帯電話が、前記少なくとも1個のタグ装置からの前記Wi−Fiデータメッセージを受信し、前記Wi−Fiデータメッセージ中の情報をセルラーネットワーク上で通信する、請求項59に記載の携帯電話。
【請求項63】
前記携帯電話が前記少なくとも1個のタグ装置から前記Wi−Fiデータメッセージを受信し、前記Wi−Fiデータメッセージ中の情報を、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)、事前に録音した音声メッセージ、合成音声メッセージ、またはその組み合わせのうち一に入れて、セルラーネットワーク上で通信する、請求項62に記載の携帯電話。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−519335(P2013−519335A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552903(P2012−552903)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2011/023472
【国際公開番号】WO2011/100147
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
【出願人】(512072522)エアロスカウト、リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】AEROSCOUT LTD
【住所又は居所原語表記】3 Pekeris St. Park Tamar, 76702 Rehovot, Israel
【Fターム(参考)】