説明

タッチパネルの制御システム及び制御方法並びにタッチパネルに用いるタッチペン

【課題】アクティブタッチモードとパッシブタッチモードとに対応し、高い検出感度と正確な入力を達成するためのオペレーティングシステムを実装するためのタッチパネルの制御システム及び制御方法並びに制御システムに適用されるタッチパネルを提供すること。
【解決手段】本発明にかかるタッチパネルの制御システムは、駆動信号生成回路と、タッチパネルから波形信号を検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより出力される信号に基づき、前記駆動信号生成回路を選択的に有効化及び無効化する信号処理モジュールと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御システム、制御方法及びタッチペンに関し、特に、タッチパネルを制御するためのシステム及び方法並びにタッチパネルに用いるタッチペンに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ、自動販売機等のような多くの電気装置は、様々な形式の入力装置を有する。これらの入力装置は、異なる検出方法を考慮してユーザの行動(behavior)を取得する。例えば、従来のキーボードは、機械的操作によってスイッチを実現する。そして、ユーザは、信号を入力するためにスイッチに圧力を加える。
【0003】
様々な形式の装置には、ホスト装置と接続されて使用される表示装置やモニターも含まれる。通常、表示装置に表示される情報は、ユーザによりデータ、指示又は他の情報が入力されるとすぐに更新される。例えば、コンピュータのキーボートを通じて送られる情報は、コンピュータのモニターに表示される。
【0004】
これらの装置の中で、表示装置及びユーザの入力装置は、統合モニターにより実装される。これらの形式の装置は、通常、タッチスクリーン機器(touch screen equipments)として知られる。現在のところ、タッチスクリーンのタッチモードは、パッシブタッチモード(passive touch mode)に属する。投影型(projected capacitive)タッチスクリーン技術に関する限り、タッチスクリーンの制御システムは、タッチスクリーンの駆動信号を生成するために使用される。タッチスクリーンパネル上で、直接、指又はパッシブタッチペン(passive stylus pen)のような導電性物体をユーザが使用するとき、タッチスクリーンの電極アレイの電荷が変化する。タッチスクリーンの制御システムは、電極アレイの検知信号の違いを検知することにより、接触点の実際の位置を判定(determine)できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0162411号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0158440号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0085325号明細書
【特許文献4】中国特許出願公開第101498967号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザは、指を使用して行うタッチ操作によっては、正確に操作することができない。パッシブタッチペンは、指の接触操作の非能率性を補うものであるにもかかわらず、タッチペンの制御システムでは、パッシブタッチペンの接触領域が指の接触領域より大抵小さいという事実がある。このことに起因して、接触検知の検出感度(sensitivity)がより悪くなる。
【0007】
それ故、高い検出感度と正確な入力のような優位性を達成するための(指又はタッチペンによる)パッシブな接触方法に存在する欠点を改善する適切な制御システムへのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した状況を考慮して、本開示は、アクティブなサイン波信号を放射し、チャネルの切り替えが可能な制御システムを設計することが可能なタッチペンに関するものである。それ故、本開示は、アクティブタッチモード(active touch mode)とパッシブタッチモードとに対応(support)し、それによって、高い検出感度と正確な入力を達成するためのオペレーティングシステムを実装できる。
【0009】
タッチパネルの制御システムは、駆動信号生成回路と、タッチパネルから波形信号を検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより出力される信号に基づき、前記駆動信号生成回路を選択的に有効化及び無効化する信号処理モジュールと、を備える。
【0010】
前記タッチパネルの制御システムにかかる前記信号処理モジュールは、前記検知モジュールによる出力信号に基づき前記駆動信号生成回路を有効化及び無効化することができる。そして、当該信号処理モジュールは、対応するタッチモード操作を行う(conduct)ことができる。それ故、上述した制御システムは、アクティブ及びパッシブタッチモードに対応(support)できる。
【0011】
前記検知モジュールは、前記タッチパネルの複数の第1軸方向の導電線に電気的に接続される第1検知部と、前記複数の第1軸方向の導電線及び前記タッチパネル上の複数の第2軸方向の導電線に電気的に接続される第2検知部と、をさらに備える。ここで、前記第1軸方向の導電線と前記第2軸方向の導電線とは、相互に絶縁され、かつ、交差される。
【0012】
さらに、前記信号処理モジュールは、前記第1検知部及び前記第2検知部と電気的に接続される切替回路と、前記切替回路と電気的に接続されるAD変換器と、を備える。前記切替回路は、切替信号に従って前記第1検知部又は前記第2検知部により出力される信号を選択的に出力する。前記AD変換器は、前記切替回路により出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。
【0013】
さらに、前記信号処理モジュールは、前記第1検知部及び前記第2検知部により出力される信号の特質を判定する判定モジュールと、前記判定モジュールの判定結果に基づいて前記切替信号を生成し、かつ、前記駆動信号生成回路の有効化又は無効化する操作を制御するために用いられる制御部とを備える。さらに、前記制御部は、前記第1検知部又は前記第2検知部のいずれかにより出力される信号に基づいて前記タッチパネル上の接触点の位置を判定する。
【0014】
さらに、前記第1検知部は、前記タッチパネルと電気的に接続される第1マルチプレクサと、前記第1マルチプレクサと電気的に接続される積分器と、前記積分器と電気的に接続されるサンプリング及び保持回路と、を備える。前記第1マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択するために用いられる。前記積分器は、前記波形信号を第1の直流電圧信号へ変換するために用いられる。前記サンプリング及び保持回路は、前記第1の直流電圧信号の電圧レベルをサンプリング及び保持するために用いられる。
【0015】
さらに、前記第2検知部は、前記タッチパネルと電気的に接続される第2マルチプレクサと、前記第2マルチプレクサと電気的に接続される増幅器と、前記増幅器と電気的に接続される周波数混合器と、を備える。前記第2マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線又は前記複数の第2軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択するために用いられる。前記増幅器は、前記波形信号を増幅するために用いられる。前記周波数混合器は、前記増幅される波形信号を第2の直流電圧信号へ変換するために用いられる。
【0016】
さらに、前記判定モジュールは、前記第1検知部と電気的に接続されるレベル検出器と、前記第2検知部と電気的に接続される周波数検出器と、を備える。前記レベル検出器は、前記第1の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。前記周波数検出器は、前記第2の直流電圧信号の周波数を検出するために用いられる。
【0017】
前記第1の直流電圧信号の電圧値が第1の期間内の定義されたレベルより高いことを前記レベル検出器が検出した場合、前記制御部は、前記第1の直流電圧信号を選択的に出力するために、前記駆動信号生成回路を有効化し、かつ、前記切替回路を制御する。さらに、前記第2の直流電圧信号の周波数が第2の期間内での周波数よりも高いことを前記周波数検出器が検出した場合、前記制御部は、前記第2の直流電圧信号を選択的に出力するために、前記駆動信号生成回路を無効化し、かつ、前記切替回路を制御する。
【0018】
前記第2検知部は、前記タッチパネルと電気的に接続される第2マルチプレクサと、前記第2マルチプレクサと電気的に接続される増幅器と、前記増幅器と電気的に接続されるピーク検出器と、を備える。前記第2マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線又は前記複数の第2軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択するために用いられる。前記増幅器は、前記波形信号を増幅するために用いられる。前記ピーク検出器は、第2の直流電圧信号を整形するために、前記増幅される波形信号のピーク値を検出する。
【0019】
前記判定モジュールは、前記第1検知部と電気的に接続される第1レベル検出器と、前記第2検知部と電気的に接続される第2レベル検出器と、を備える。前記第1レベル検出器は、前記第1の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。前記第2レベル検出器は、前記第2の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。
【0020】
さらに、前記第1の直流電圧信号の電圧値が第1の期間内の第1のレベルより高いことを前記第1レベル検出器が検出した場合、前記制御部は、前記駆動信号生成回路を有効化し、前記第1の直流電圧信号を選択的に出力する前記切替回路を制御する。前記第2の直流電圧信号の電圧値が第2の期間内の第2のレベルより高いことを前記第2レベル検出器が検出した場合、前記制御部は、前記駆動信号生成回路を無効化し、前記第2の直流電圧信号を選択的に出力する前記切替回路を制御する。このとき、前記第2のレベルは、前記第1のレベルより高いものとする。
【0021】
前記制御部は、前記駆動信号生成回路を有効化するために予め設定し、前記第1検知部により出力される信号を選択的に出力するために前記切替回路を制御する。
【0022】
前記判定モジュールは、時分割多重化方式の操作(time-division multiplexing operation)を採用することにより設計される。
【0023】
さらに、前記制御部は、外部信号に基づく前記切替信号を生成し、前記外部信号の優先重み付けは、前記判定モジュールの判定結果より高い。
【0024】
タッチパネルの制御方法は、当該タッチパネルから検知経路までの波形信号を検知し、前記検知経路により出力される信号に基づいて前記タッチパネルへ送信される駆動信号の生成を有効化又は無効化する。
【0025】
前記タッチパネルの上述した制御方法は、前記検知経路により出力される信号に基づく駆動信号を有効化及び無効化し、対応するタッチモード操作を行う(conduct)。それ故、上述した制御方法は、アクティブタッチモードとパッシブタッチモードに対応(support)できる。
【0026】
前記波形信号の検知において、第1の検知経路を順序通り通過して、前記タッチパネル上の複数の第1軸方向の導電線の波形信号を検知し、第2の検知経路を順序通り通過して、前記複数の第1軸方向の導電線及び前記タッチパネル上の複数の第2軸方向の導電線の波形信号を検知し、前記第1軸方向の導電線及び前記第2軸方向の導電線は、相互に絶縁され、かつ、交差される。
【0027】
前記タッチパネルの制御方法は、前記駆動信号の生成を有効化するために予め設定し、さらに、前記第1の検知経路及び前記第2の検知経路により出力される信号に基づき前記駆動信号の生成を有効及び無効化する。
【0028】
前記タッチパネルの制御方法は、前記第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力するために予め設定し、前記第1の検知経路及び前記第2の検知経路により出力される信号に基づいて、前記第1の検知経路又は前記第2の検知経路により出力される信号を選択的に出力する。
【0029】
前記タッチパネルの制御方法は、前記第1の検知経路又は前記第2の検知経路のいずれかにより出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換し、前記デジタル信号に基づき前記タッチパネル上の接触点の位置を判定する。
【0030】
前記第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の定義されたレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を有効化する。この場合、前記第1の検知経路により出力される信号は、選択的に出力される。他方、前記第2の検知経路により出力される信号の周波数が第2の期間内の周波数より高い場合、前記駆動信号の生成を無効化し、かつ、前記第2の検知経路により出力される信号は、選択的に出力される。
【0031】
前記第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の第1のレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を有効化する。この場合、前記第1の検知経路により出力される信号は、選択的に出力される。他方、前記第2の検知経路により出力される信号の電圧値が第2の期間内の第2のレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を無効化し、前記第2の検知経路により出力される信号は、選択的に出力される。このとき、前記第2のレベルは、前記第1のレベルより高いものとする。
【0032】
タッチペンは、本体と、前記本体の一端に付けられるペン先部と、を備える。前記ペン先部は、導電体を用いて設計される(designed with)。前記本体は、正弦波信号発生器を有する。前記正弦波信号発生器は、タッチパネルに適用されるときに、電圧に基づく正弦波信号を生成し、前記ペン先部を通して前記正弦波信号をタッチパネルへ送信する。
【0033】
上述したタッチペンは、正弦波信号を生成し、アクティブタッチペンとして使用されるとよい。前記タッチペンのペン先部は、導電体を備える。前記タッチペンが正弦波信号を生成しないとき、前記ペン先部は、パッシブタッチペンとして使用され得る。それ故、上述したタッチペンは、前記タッチパネル上でアクティブ及びパッシブの両方で操作できる。
【0034】
さらに、前記正弦波信号発生器は、電圧制御発振器であることが望ましい。
【0035】
さらに、前記タッチペンの本体は、電圧を生成するための正弦波信号発生器と電気的に接続される電源回路を備える。
【0036】
さらに、前記電源回路は、電源と、当該電源と電気的に接続される電圧変換器とを備える。前記電圧変換器は、電源により供給される電圧のレベルを調整するために用いられる。
【0037】
さらに、前記タッチペンは、電源回路と正弦波信号発生器に電気的に接続される電源スイッチを備える。前記電源スイッチは、電源回路により出力される電圧をオン及びオフするために用いられる。
【発明の効果】
【0038】
本発明により、アクティブタッチモード(active touch mode)とパッシブタッチモードとに対応(support)し、それによって、高い検出感度と正確な入力を達成するためのオペレーティングシステムを実装できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本開示にかかるタッチペンの一態様の概要構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本開示にかかるタッチペンの制御システムの一態様の概要構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示されるような好適な形態にかかる制御システムの概要を示すブロック図である。
【図4】図4は、図2に示されるような他の好適な形態にかかる制御システムの概要を示すブロック図である。
【図5】図5は、本開示にかかるタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示の特徴及び技術的な内容を理解するために、本開示に関する詳細な説明及び添付の図面が以下に言及される。しかしながら、添付の図面は、本開示のスコープを制限するために用いられるものではなく、単に例示の目的のために示される。
以下の記述は、本開示の形態を具体化するための図面に統合される。
【0041】
図1は、本開示にかかるタッチペンの一態様の概要構成を示すブロック図である。図示するように、本実施形態のタッチペン100は、タッチパネルに用いられ、本体110及びペン先部120を備える。ここで、タッチパネルは、投影型タッチパネルとして設計されるものとする。本体110は、中空のシリンダーとして表される。ペン先部120は、円錐形として表され、本体110の一端に付される。実用設計において、ペン先部120の全体又は部分は、導電性ゴム、金属、金属酸化物又は合金のような導電体から成る。それ故、ユーザがタッチペン100を操作しているとき、ペン先部120内の導電体は、接触された状態を形成するために、タッチパネルに接触するために用いられる。本実施形態では、ペン先部120の末口が導電体により設計される。
【0042】
そして、本体110は、電源回路111及び正弦波信号発生器112を備える。電源回路111は、電源1111及び電源1111に電気的に接続される電圧変換器1112を備える。電源1111は、電圧を供給するためのリチウム電池又はアルカリ電池等の電池を備える。電圧変換器1112実用設計の要求に基づいて、電源1111により供給される電圧のレベルを調整するために用いられる。正弦波信号発生器112は、電源回路111とペン先部120内の導電体と電気的に接続される。正弦波信号発生器112は、電源回路111により出力される電圧に基づいて正弦波信号を生成し、正弦波信号をタッチパネル(不図示)へペン先部120を通じて送信する。本実施形態では、正弦波信号発生器112は、具体的には電圧制御発振器として設計され、1MHz及び5Vの正弦波信号を生成する。
【0043】
さらに、本体110は、電源回路111と正弦波信号発生器112の間に電気的に接続される電源スイッチ113を備え、電源回路111により出力される電圧をオン及びオフするために用いられる。それ故、ユーザが電源スイッチ113をオンすると、タッチペン100は、タッチパネルへアクティブに正弦波信号を生成するために、アクティブタッチペンとして用いられる。しかしながら、もし、ユーザが電源スイッチ113をオフすると、タッチペン100は、タッチパネルに接触するためのユーザの指をシミュレートするためにパッシブタッチペンとして用いられる。
【0044】
図2は、本開示にかかるタッチペンの制御システムの一態様の概要構成を示すブロック図である。図示するように、本実施形態の制御システム300はユーザがタッチパネル200に触れたときに、タッチパネル200を検知し、実際の接触点を測定するために用いられる。タッチパネル200は、複数の第1軸方向の導電線と複数の第2軸方向の導電線とを備える。ここで、第1軸方向の導電線と第2軸方向の導電線とは、電極アレイを形成するために相互に絶縁され、かつ、交差される。本実施形態では、第1軸方向及び第2軸方向の導電線がそれぞれX軸及びY軸上に配置される場合、第1軸方向及び第2軸方向の導電線は、直角に示される。制御システム300は、駆動信号生成回路310と、検知モジュール320と、信号処理モジュール330とを備える。駆動信号生成回路310は、信号処理モジュール330及びタッチパネル200の第2軸方向の導電線と電気的に接続される。また、駆動信号生成回路310は、連続して各々の第2軸方向の導電線に提供するための駆動信号を継続的に生成するために、信号処理モジュール330により制御されるように予め設定される。詳細には、駆動信号生成回路310は、250KHz及び3Vの駆動信号を生成し、マルチプレクサを使用する切り替え操作を通じて、連続して各々の第2軸方向の導電線に駆動信号を提供するために用いられる。
【0045】
検知モジュール320は、タッチパネル200と電気的に接続され、タッチパネル200から波形信号を検知するために用いられる。信号処理モジュール330は、検知モジュール320と電気的に接続され、検知モジュール320により出力される信号に基づいて駆動信号生成回路310を有効化又は無効化するかを判定する。さらに、信号処理モジュール330は、接触点の実際の位置を判定するために、検知モジュール320により出力される信号に基づいて、検知する電極アレイにおける容量変化の位置を算出する。
【0046】
図3は、図2に示されるような好適な形態にかかる制御システムの概要を示すブロック図である。本実施形態の検知モジュール320は、二重チャネル設計(dual-channel design)を形成するために、第1検知部321及び第2検知部322を備える。第1検知部321は、タッチパネル200の第1軸方向の導電線と電気的に接続される。第2検知部322は、タッチパネル200の第1及び第2軸方向の導電線と電気的に接続される。制御システム300は、2軸X及びYに整合する(coordinate)信号を用いて、タッチパネル200上の接触点の相対的位置を判定する。そのため、本実施形態の制御システム300は、検知モジュール320内で二重チャネルの設計を通じて、パッシブタッチモードだけでなく、アクティブタッチモードにも対応できる。さらに具体的に言うと、パッシブタッチモードでは、制御システム300は、2軸方向に整合する信号として、第2軸方向の導電線から生成される駆動信号と、第1軸方向の導電線から検知される波形信号とを取得する。一方で、アクティブタッチモードでは、2軸方向に整合する信号として、駆動信号はアクティブタッチペン(不図示)により生成される正弦波信号から作成され、制御システム300は、第1及び第2軸方向の導電線から検知される波形信号を取得する。その上、駆動信号生成回路310とアクティブタッチペンにより生成される信号の異なる周波数と電圧強度に起因して、制御システム300は、信号を区別し、異なるタッチモードを形成するために切り替える。
【0047】
第1検知部321は、タッチパネル200と電気的に第1マルチプレクサ3211と、第1マルチプレクサ3211と電気的に接続される積分器3212と、積分器3212と電気的に接続されるサンプリング及び保持回路3213とを備える。第1マルチプレクサ3211は、順序どおり、第1軸方向の導電線を切り替えて選択するために用いられる。積分器3212は、第1軸方向の導電線から検知される波形信号を第1の直流電圧信号へ変換するために用いられる。サンプリング及び保持回路3213は、第1の直流電圧信号の電圧レベルのサンプリング及び保持するために用いられる。実用設計としては、判定したレベルの要求に対応するために電圧レベルを引き上げる増幅器のような、積分器3212の後段に接続される回路をさらに備えることが望ましい。
【0048】
第2検知部322は、タッチパネル200と電気的に接続される第2マルチプレクサ3221と、第2マルチプレクサ3221と電気的に接続される増幅器3222と、増幅器3222と電気的に接続される周波数混合器3223とを備える。第2マルチプレクサ3221は、順序どおり、第1及び第2軸方向の導電線のいずれか一つを切り替えて選択するために用いられる。増幅器3222は、第1軸方向の導電線又は第2軸方向の導電線から検知される波形信号を増幅するために用いられる。周波数混合器3223は、増幅された波形信号を第2の直流電圧信号へ変換するために用いられる。周波数混合器3223は、参照周波数を用いた波形信号の周波数変換処理を実行(conduct)しても、第2の直流電圧信号は、未だ、波形信号に適合している。さらに、実用設計としては、周波数混合器3223により出力される第2の直流電圧信号は、信号の要求品質を達成するためにローパスフィルタ(不図示)によりフィルタされるとよい。
【0049】
信号処理モジュール330は、第1検知部321及び第2検知部322と電気的に接続される切替回路331と、切替回路331と電気的に接続されるAD変換器332と、第1検知部321及び第2検知部322と電気的に接続される判定モジュール333と、制御部334とを備える。ここで、切替回路331及びAD変換器332は、判定モジュール333と電気的に接続される。切替回路331は、切替信号に基づき、第1検知部321又は第2検知部322のいずれかにより出力される信号を選択的に出力する。AD変換器332は、切替回路331により出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するために用いられる。判定モジュール333は、第1検知部321及び第2検知部322により出力される信号の特質を判定するために用いられる。上述した特質とは、直流電圧信号の周波数又は電圧強度であり、第1検知部321及び第2検知部322の設計に依存する。本実施形態の第1検知部321は、積分器3212とサンプリング及び保持回路3213とを用いて最初に設計されるため、第1の直流電圧信号の理解しやすい特質としては、電圧強度である。同様に、第2検知部322は、周波数混合器3223を用いて最初に設計されるため、第2の直流電圧信号の理解しやすい特質としては、周波数又は電圧強度のいずれかである。
【0050】
上述したように、判定モジュール333は、レベル検出器3331と、周波数検出器3332とを備える。レベル検出器3331は、第1検知部321と電気的に接続され、第1検知部321により出力される第1の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。周波数検出器3332は、第2検知部322と電気的に接続され、周波数混合器3223により出力される第2の直流電圧信号の周波数を検出するために用いられる。
第2の直流電圧信号の理解しやすい特質としては、周波数又は電圧強度のいずれかであるので、判定モジュール333は、他のレベル検出器(不図示)を周波数検出器3332へ置換できる。そして、周波数混合器3223により出力される第2の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。
【0051】
次に、制御部334は、デジタル信号処理器(DSP:Digital Signal Processor)に属し、切替回路331の切替状態を制御し、駆動信号生成回路310を有効化及び無効化するため、判定モジュール333の判定結果に従って切り替え信号を生成するために用いられる。制御システム300の操作設計に基づき、制御部334は、駆動信号生成回路310を有効化し、かつ、第1検知部321により出力される信号を選択的に出力するために切替回路331を制御するために予め設定される。さらに具体的に言うと、デフォルト設定で、制御システム300は、パッシブタッチモードに設定され、アクティブタッチペンがタッチパネル200に接触しようとすると、制御システム300は、アクティブタッチモードに変更して設定される。また、アクティブタッチペンがタッチパネル200から離れた後、所定時間(counting time)が経過したとき、制御システム300は、パッシブタッチモードの設定へ戻る。
【0052】
より詳しくは、判定モジュール333は、制御部334へ判定結果を出力する時分割多重化方式の操作(time-division multiplexing operation)を採用することにより設計される。具体的には、第1の直流電圧信号の電圧値が第1の期間内の定義されたレベルより高いことをレベル検出器3331が検出した場合、判定モジュール333は、パッシブタッチモードの代わりに例えば、論理信号値"0"を判定結果として出力する。そして、制御部334は、デフォルト状態に設定される。つまり、制御部334は、第1の直流電圧信号を選択的に出力するために、連続的に、駆動信号生成回路310を有効化し、かつ、切替回路331を制御する。また、第2の直流電圧信号の周波数が第2の期間内での周波数よりも高いことを周波数検出器3332が検出した場合、判定モジュール333は、アクティブタッチモードの代わりに例えば、論理信号値"1"を判定結果として出力する。そして、制御部334は、第2の直流電圧信号を選択的に出力するために、駆動信号生成回路310を無効化し、かつ、切替回路331を制御する。さらに、もし、所定時間で、周波数検出器3332が第2の直流電圧信号を検出できなければ、周波数検出器3332は、アクティブタッチモードの代わりに判定結果を出力することを停止し、結果として、制御部334は、初期設定のパッシブタッチモードへ戻る。上述した第1の期間、第2の期間及び所定の時間と関連する長短の時間は、実際の設計の要求に基づき調整され得るものであり、本実施形態によっては限定されない。
【0053】
最後に、駆動信号生成回路310を有効化及び無効化すること及び切替回路331の切替状態を制御するための切替信号を生成することを除き、制御部334は、第1検知部321又は第2検知部322のいずれかにより出力される信号に基づいてタッチパネル200の接触点の実際の位置を判定するために用いられる。
【0054】
他の実施形態によれば、タッチモードを自動的に切り替える形式にするために判定モジュール333の判定結果による切替信号を生成することの他に、制御システム300の制御部334は、外部信号Sに従って切替信号を生成できる。外部信号Sは、判定モジュール333の判定結果と比較して、より高い優先重み付けを有する。その上、外部信号Sは、(ハードウェアスイッチボタンのような)ボタンかソフトウェアインタフェースにより入力され、それによって、ユーザに手動操作を許可する。結果として、制御システム300は、タッチモードの手動切替に対応できる。
【0055】
図4は、図2に示されるような他の好適な形態にかかる制御システムの概要を示すブロック図である。制御システム300aの構成は、図3と類似している。相違点としては、検知モジュール320a内の第2検知部322aと、信号処理モジュール330a内の判定モジュール333aの回路構成である。第2検知部322aは、タッチパネル200と電気的に接続される第2マルチプレクサ3221と、第2マルチプレクサ3221と電気的に接続される増幅器3222と、増幅器3222と電気的に接続されるピーク検出器3224とを備える。第2マルチプレクサ3221は、第1軸方向の導電線と第2軸方向の導電線とのいずれか一つを順番に切り替えて選択するために用いられる。増幅器3222は、第1軸方向の導電線又は第2軸方向の導電線のいずれかから検知されるタッチパネル200の波形信号を増幅するために用いられる。ピーク検出器3224は、第2の直流電圧信号を形成するために増幅器3222により増幅された波形信号のピーク値を検出するために用いられる。それ故、第1検知部321により出力された第1の直流電圧信号及び第2検知部322aにより出力された第2の直流電圧信号の理解しやすい特質としては、全ての電圧強度である。
【0056】
第1検知部321及び第2検知部322aに対応する判定モジュール333aは、第1レベル検出器3333及び第2レベル検出器3334を備える。第1レベル検出器3333は、第1検知部321と電気的に接続され、サンプリング及び保持回路3213により出力される第1の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。第2レベル検出器3334は、第2検知部322aと電気的に接続され、ピーク検出器3224により出力される第2の直流電圧信号の電圧値を検出するために用いられる。
【0057】
それ故、第1の直流電圧信号の電圧値が第1の期間内の第1のレベルより高いことを第1レベル検出器3333が検出した場合、判定モジュール333aは、パッシブタッチモードの代わりに判定結果を出力する。そして、制御部334は、デフォルト状態に設定される。つまり、制御部334は、第1の直流電圧信号を選択的に出力するために、連続的に、駆動信号生成回路310を有効化し、かつ、切替回路331を制御する。また、第2の直流電圧信号の電圧値が第2の期間内の第2のレベルより高いことを第2レベル検出器3334が検出した場合、判定モジュール333aは、アクティブタッチモードの代わりに判定結果を出力する。そして、制御部334は、第2の直流電圧信号を選択的に出力するために、連続的に、駆動信号生成回路301を無効化し、かつ、切替回路331を制御する。このとき、第2のレベルは、第1のレベルより高いものとする。
【0058】
図5は、本開示にかかるタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。当該制御方法は、タッチパネルを検知するために第1の検知経路及び第2の検知経路を用いる制御システムに適用される。ここで、第1の検知経路は、タッチパネルの複数の第1軸方向の導電線と電気的に接続され、第2の検知経路は、上記第1軸方向の導電線とタッチパネルの複数の第2軸方向の導電線と電気的に接続されるものである。その上、当該制御方法は、駆動信号の生成を有効化するために予め設定し、第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力する。
【0059】
図5に示すように、当該制御方法は、以下のステップを備える。ステップS501では、第1の検知経路及び第2の検知経路を通じてタッチパネルの波形信号を検知する。ここで、第1の検知経路は、順序通り、タッチパネル上の第1軸方向の導電線の波形信号を検知するために用いられる。また、第2の検知経路は、順序通り、タッチパネル上の第1軸方向及び第2軸方向の導電線の波形信号を検知するために用いられる。
【0060】
次に、実行するステップS503では、第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の定義されたレベルより高いか否かを判定する。本実施形態のデフォルト設定は、駆動信号の生成を有効化すること及び第1の検知経路の信号を選択的に出力することである。そのため、ステップS503の初期の判定結果は、大抵、"YES"であり、パッシブタッチモードである。ステップS505では、第1の検知経路により出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。ステップS507では、変換されたデジタル信号に基づき、タッチパネル上で、ユーザにより接触された接触点の位置を判定する。ステップS507が実行された後、ステップS501から後続の手段が再び、繰り返される。
【0061】
その上、ステップS503の判定結果が"NO"である場合、ユーザは、アクティブタッチモードの下で操作し、タッチパネルに接触するためにアクティブタッチペンを使用する。現時点では、駆動信号とは異なり、アクティブタッチペンにより生成された正弦波信号の周波数及び電圧強度に起因して、ステップS509が実行される。ステップS509では、第2の検知経路により出力される信号の周波数が第2の期間内の周波数より高いか否かを判定する。ステップS509の判定結果が"YES"である場合、アクティブタッチペンにより生成される正弦波信号が特定されることを意味する。そして、結果として、ステップS511は、駆動信号の生成を無効化し、第2の検知経路により出力される信号を選択的に出力するために実行される。次に、ステップS513では、第2の検知経路により出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。ステップS515では、変換されたデジタル信号に基づき、アクティブタッチペンを用いてタッチパネルを接触することによる接触点の位置を判定する。
【0062】
その後、駆動信号の生成がアクティブタッチモードの下で無効化されたことに起因して、第2の検知経路により出力される信号が消失するため、所定時間(counting time)に到達するか否かを判定するためにステップS517が実行される。ステップS517の判定結果が"YES"である場合、ユーザがアクティブタッチペンを用いてタッチパネルを接触することを止めるので、所定時間に到達することを示す。それ故、ステップS519は実行され、制御システムは、プリセット状態へ戻り、パッシブタッチモードとなる。駆動信号の生成を有効化することを再開し、第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力する状態となるため、ステップS501及び後続の手段が再び、実行される。ステップS517の判定結果が"NO"である場合、ユーザは、アクティブタッチモードの下で操作するためのアクティブタッチペンを用いることにより、タッチパネルを連続して接触する。それ故、第1の検知経路及び第2の検知経路を通じて、タッチパネルにより生成された波形信号を検知するためにステップS501へ戻り、後続の手段を実行する。
【0063】
本実施形態は、時分割多重化方式を採用するので、ステップS503の判定結果が"YES"の場合、同時に、ステップS509の判定は、ステップS505と同様に実行されるようにしてもよい。もし、パッシブタッチモードの下で生成される駆動信号がステップS509の結果"NO"と判定されるなら、ステップS519では、制御システムをプリセット状態へ戻すように実行される。そこで、制御システムは、元のパッシブタッチモードの下であり、駆動信号の生成を連続的に有効化し、第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力する状態に設定される。同様に、他の要因が影響を与えず、かつ、アクティブタッチモードに変化しないなら、ステップS511では、駆動信号の生成を無効化する。また、ステップS517の判定結果が"NO"である場合、ステップS501及び後続のステップは次のように実行される。すなわち、アクティブタッチペンにより生成される正弦波信号がステップS503の結果を"NO"、ステップS509の結果を"YES"と判定させる。それ故、アクティブタッチモードの下でシステムは制御される。
【0064】
制御方法の他の形態では、第2の検知経路により出力される信号を判定するための設計を備える(図5のステップS509に相当するステップ)。その判定は、第2の検知経路の電圧値が第2の期間内の定義されたレベルより高いか否かを判定することによりなされる。ここで、制御システムの設定がアクティブタッチモードか否かを判定する。具体的には、本実施形態の制御方法は、第1及び第2の検知経路により出力される信号の電圧値を判定することにより駆動信号の生成を有効化及び無効化し、第1の検知経路又は第2の検知経路による信号が選択的に出力されることの判定を行う。特に、第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の第1のレベルより高い場合、駆動信号の生成は有効化され、第1の検知経路により出力される信号は選択的に出力される。一方、第2の検知経路により出力される信号の電圧値が第2の期間内の第2のレベルより高い場合、駆動信号の生成は無効化され、第2の検知経路により出力される信号は選択的に出力される。ここで、本実施形態で用いられる第2のレベルは、第1のレベルより高いものとする。
【0065】
要約すれば、本開示のタッチペンは、アクティブな正弦波信号を生成するためにアクティブタッチペンであるとよい。そして、制御システムは、アクティブ及びパッシブタッチモードに対応するためのオペレーティングシステムであるとよい。そして、本開示は、高い検出感度の優位性、正確な入力、及び手書きの状況の提供を達成することができる。
【0066】
特定の実施の形態を示して説明したが、本開示の精神および範囲を離れることなくして、これに対する種々の変更および取り換えを行ってもよい。従って、本開示は説明として記述されたものであり、限定されるものでないことが理解される。
【符号の説明】
【0067】
100 タッチペン
110 本体
111 電源回路
1111 電源
1112 電圧変換器
112 正弦波信号発生器
113 電源スイッチ
120 ペン先部
200 タッチパネル
300 制御システム
300a 制御システム
310 駆動信号生成回路
320 検知モジュール
320a 検知モジュール
321 第1検知部
3211 第1マルチプレクサ
3212 積分器
3213 サンプリング及び保持回路
322 第2検知部
322a 第2検知部
3221 第2マルチプレクサ
3222 増幅器
3223 周波数混合器
3224 ピーク検出器
330 信号処理モジュール
330a 信号処理モジュール
331 切替回路
332 AD変換器
333 判定モジュール
333a 判定モジュール
3331 レベル検出器
3332 周波数検出器
3333 第1レベル検出器
3334 第2レベル検出器
334 制御部
S 外部信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動信号生成回路と、
タッチパネルから波形信号を検知する検知モジュールと、
前記検知モジュールにより出力される信号に基づき、前記駆動信号生成回路を有効化及び無効化する信号処理モジュールと、
を備えるタッチパネルの制御システム。
【請求項2】
前記検知モジュールは、
前記タッチパネル上の複数の第1軸方向の導電線に電気的に接続される第1検知部と、
前記複数の第1軸方向の導電線及び前記タッチパネル上の複数の第2軸方向の導電線に電気的に接続される第2検知部と、
を備え、
前記第1軸方向の導電線と前記第2軸方向の導電線とは、相互に絶縁され、かつ、交差される、
請求項1に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項3】
前記信号処理モジュールは、
前記第1検知部及び前記第2検知部と電気的に接続される切替回路と、
前記切替回路と電気的に接続されるAD変換器と、
を備え、
前記切替回路は、切替信号に基づき前記第1検知部又は前記第2検知部により出力される信号を選択的に出力し、
前記AD変換器は、前記切替回路により出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する
請求項2に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項4】
前記信号処理モジュールは、
前記第1検知部及び前記第2検知部により出力される信号の特質を判定する判定モジュールと、
前記判定モジュールの判定結果に基づいて前記切替信号を生成し、かつ、前記駆動信号生成回路の有効化又は無効化する操作を制御し、前記第1検知部又は前記第2検知部のいずれかにより出力される信号に基づいて前記タッチパネル上の接触点の位置を判定する制御部と、
を備える
請求項3に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項5】
前記第1検知部は、
前記タッチパネルと電気的に接続される第1マルチプレクサと、
前記第1マルチプレクサと電気的に接続される積分器と、
前記積分器と電気的に接続されるサンプリング及び保持回路と、
を備え、
前記第1マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択し、
前記積分器は、前記波形信号を第1の直流電圧信号へ変換し、
前記サンプリング及び保持回路は、前記第1の直流電圧信号の電圧レベル
をサンプリング及び保持する
請求項2乃至4のいずれか1項に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項6】
前記第2検知部は、
前記タッチパネルと電気的に接続される第2マルチプレクサと、
前記第2マルチプレクサと電気的に接続される増幅器と、
前記増幅器と電気的に接続される周波数混合器と、
を備え、
前記第2マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線又は前記複数の第2軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択し、
前記増幅器は、前記波形信号を増幅し、
前記周波数混合器は、前記増幅される波形信号を第2の直流電圧信号へ変換する
請求項2乃至5のいずれか1項に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項7】
前記判定モジュールは、
前記第1検知部と電気的に接続されるレベル検出器と、
前記第2検知部と電気的に接続される周波数検出器と、
を備え、
前記レベル検出器は、前記第1の直流電圧信号の電圧値を検出し、
前記周波数検出器は、前記第2の直流電圧信号の周波数を検出する
請求項5に従属する請求項6に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項8】
前記第2検知部は、
前記タッチパネルと電気的に接続される第2マルチプレクサと、
前記第2マルチプレクサと電気的に接続される増幅器と、
前記増幅器と電気的に接続されるピーク検出器と、
を備え、
前記第2マルチプレクサは、前記複数の第1軸方向の導電線又は前記複数の第2軸方向の導電線のうちいずれか一つを選択し、
前記増幅器は、前記波形信号を増幅し、
前記ピーク検出器は、第2の直流電圧信号を整形するために、前記増幅される波形信号のピーク値を検出する
請求項2乃至5のいずれか1項に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項9】
前記判定モジュールは、
前記第1検知部と電気的に接続される第1レベル検出器と、
前記第2検知部と電気的に接続される第2レベル検出器と、
を備え、
前記第1レベル検出器は、前記第1の直流電圧信号の電圧値を検出し、
前記第2レベル検出器は、前記第2の直流電圧信号の電圧値を検出する、
請求項5に従属する請求項8に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項10】
前記制御部は、
前記駆動信号生成回路を有効化するために予め設定し、
前記第1検知部により出力される信号を選択的に出力するために、前記切替回路を制御する、
請求項3又は4に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項11】
前記制御部は、外部信号に基づく前記切替信号を生成し、
前記外部信号の優先重み付けは、前記判定モジュールの判定結果より高い
請求項4に記載のタッチパネルの制御システム。
【請求項12】
タッチパネルから検知経路までの波形信号を検知し、
前記検知経路により出力される信号に基づいて前記タッチパネルへ送信される駆動信号の生成を有効化又は無効化する
タッチパネルの制御方法。
【請求項13】
前記波形信号の検知において、
第1の検知経路を順序通り通過して、前記タッチパネル上の複数の第1軸方向の導電線の波形信号を検知し、
第2の検知経路を順序通り通過して、前記複数の第1軸方向の導電線及び前記タッチパネル上の複数の第2軸方向の導電線の波形信号を検知し、
前記第1軸方向の導電線及び前記第2軸方向の導電線は、相互に絶縁され、かつ、交差される、
請求項12に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項14】
さらに、
前記駆動信号の生成を有効化するために予め設定し、
前記第1の検知経路及び前記第2の検知経路により出力される信号に基づき前記駆動信号の生成を有効及び無効化する
請求項13に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項15】
さらに、
前記第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力するために予め設定し、
前記第1の検知経路及び前記第2の検知経路により出力される信号に従って、前記第1の検知経路又は前記第2の検知経路により出力される信号を選択的に出力する
請求項14に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項16】
さらに、
前記第1の検知経路又は前記第2の検知経路のいずれかにより出力される信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換し、
前記デジタル信号に基づき前記タッチパネル上の接触点の位置を判定する
請求項15に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項17】
さらに、
前記第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の定義されたレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を有効化し、かつ、前記第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力し、
前記第2の検知経路により出力される信号の周波数が第2の期間内の周波数より高い場合、前記駆動信号の生成を無効化し、かつ、前記第2の検知経路により出力される信号を選択的に出力する、
請求項15に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項18】
さらに、
前記第1の検知経路により出力される信号の電圧値が第1の期間内の第1のレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を有効化し、かつ、前記第1の検知経路により出力される信号を選択的に出力し、
前記第2の検知経路により出力される信号の電圧値が第2の期間内の第2のレベルより高い場合、前記駆動信号の生成を無効化し、かつ、前記第2の検知経路により出力される信号を選択的に出力し、
前記第2のレベルは、前記第1のレベルより高い、
請求項15に記載のタッチパネルの制御方法。
【請求項19】
正弦波信号発生器を有する本体と、
前記本体の一端に付けられるペン先部と、を備え、
前記ペン先部は、導電体を用いて設計され、
前記正弦波信号発生器は、電圧に基づく正弦波信号を生成し、前記ペン先部を通して前記正弦波信号をタッチパネルへ送信する
前記タッチパネルに用いるタッチペン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−58198(P2013−58198A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−194677(P2012−194677)
【出願日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【出願人】(504272327)宸鴻光電科技股▲分▼有限公司 (30)
【氏名又は名称原語表記】TPK TOUCH SOLUTIONS INC.
【住所又は居所原語表記】6F,NO.13−18,Sec.6, Min Quan E.Rd.,Neihu Dist.,Taipei,Taiwan.
【Fターム(参考)】