説明

タッチパネル操作具

【課題】指でタッチパネル画面表面を操作する際、画面表面に付着した汚れを迅速に除去することができるよう、操作者の指に被着するよう形成したタッチパネル操作具を提供する。
【解決手段】例えば図1の場合、人の手が触れる事でタッチパネル画面表面に付着する手垢や埃汚れ等を、タッチパネル操作中に画面に触れるたびに自動に取り除くことが出来るよう、指袋1に指を出し入れ出来る開口2を有し、指袋先端部側に開口部4を備え、開口部4より露出した指でタッチパネルを触れるように操作する。タッチしたりスライドしたりとタッチパネル画面表面に触れるたびに画面表面に付着した手垢や埃汚れを自動的に取り除くことが出来るため、常に画面は綺麗で衛生的に操作する事が出来るとともに、タッチパネル画面表面を掃除するという特別な操作を行う必要がなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを指等で直接触れて操作する時に用いる操作具に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを指で直接触れて操作する情報端末機の画面表面は、触ると汚れが付くので拭き掃除をしなければならない。タッチパネル操作中の画面表面は常に操作者の指の油が油膜として画面に付着し、さらに埃等の汚れが付着しているという背景があり、タッチパネルの画面表面の汚れを除去する為には画面に損傷を与えない柔らかい鹿皮や超極細布などの布状の物で拭ったりして汚れを落としているのが一般的である。
【0003】
このように、タッチパネル画面表面に付着した手垢や埃汚れを除去し清潔な状態で使用するためには、新たに時間を費やして汚れを拭き取るという作業をしなければならない。せっかく情報端末でスピーディな情報を得ながらも、タッチパネルの掃除に新たに手が掛かるという問題点があり、スピード時代の昨今の環境からすると、この作業は相当な時間ロスの問題になり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−081896 静電容量式タッチパネル操作用手袋
【特許文献2】実登3160211 手袋
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記の問題点を解決し、タッチパネルを指等で触れて情報を得たりする操作をする事により、タッチパネル上に残る手垢や埃汚れを自動的に取り除くことが出来るタッチパネル操作具を提供しようとするものである。
【0006】
以上の事を解決するために、第1の発明は、油膜除去機能を持つクリーナー素材で、親指又は人差し指に被着される指袋を形成した。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、指袋の開口端側に脱落防止用締め付け部を設けた。
【0008】
第3の発明は、第1の発明において、クリーナー素材を伸縮性を備えた素材で構成した。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において、指袋の先端部側に開口部を設けた。
【0010】
第5の発明は、第1の発明において、指袋の開口部の周縁に起毛部を備えた。
【0011】
第6の発明は、第1の発明において、指袋の裏面に滑り止め加工を施した。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、タッチパネルの画面表面に、親指又は人差し指に被着した指袋でタッチしたりスライドしたりと、タッチパネル画面表面に触れる度にタッチパネル画面表面に付着した手垢や埃汚れを自動的に取り除く事が出来るため、常に綺麗なタッチパネル画面表面で情報端末機を操作する事が出来るとともに、タッチパネル画面表面を清掃するという特別な操作を行う必要がない。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、指袋の開口端側に設けた脱落防止用の締め付け部を備える事で、被着した指袋が親指又は人差し指より容易にずり落ちない効果がある。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、指袋の生地をクリーナー素材で伸縮性を備えた素材とした事で、伸び縮みするストレッチの効いた素材の指袋は、指にフィットし、被着した指より容易に脱げ落ちる事が無くなるという効果がある。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、指袋が邪魔してタッチパネルに直接触れる事が出来ず誤操作となりうる問題点を、指袋先端部に開口部を設けて、タッチパネルと指とが直接触れることが出来るようにした事で、誤操作を免れる効果がある。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、指袋先端部の開口部の周縁に起毛部を備えた事で、起毛の作用により、タッチパネルの画面表面に触れるたびに付着した手垢や埃汚れを、すばやく、かつより効果的に取り除く事が出来きるという、クリーニング効果を増す指袋となりうる効果がある。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、指に被着した指袋の裏面に滑り止め加工を施した事により、タッチパネル画面表面に接してタッチしたりスライドしたりする操作中に、被着した指と指袋とがずれるという事を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるタッチパネル操作具の一例を示す斜視図である。
【図2】同、生地が伸縮素材になっているタッチパネル操作具の一例を示す斜視図である。
【図3】同、開口部を設けたタッチパネル操作具の実施例を示す斜視図である。
【図4】同、開口部の周縁に起毛部を設けた実施例を示す斜視図である。
【図5】同、断面図である。
【図6】同、滑り止め加工が施された実施例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施するための形態を図1〜図6に基づいて具体的に説明する。
【0020】
図1において、1は指袋で、全体がタッチパネル画面表面にタッチしてもタッチパネル画面表面に損傷を与える恐れがなく、かつ、油膜除去機能を持つクリーナー素材の生地からなり、眼鏡拭きや携帯画面拭き掃除などに使用される超極細繊維等、例えば、超極細繊維素材の綿・ポリエステル・レーヨン・鹿皮等を用いて形成されている。指袋1には、親指又は人差し指等を出し入れする開口2を有し、指袋1の開口端側には脱落防止用の締め付け部3を設け、指袋1が指より容易に抜け落ちないように構成している。
【0021】
ここで、指袋1に用いる超極細繊維等の素材は、洗濯可能が望ましい。
【0022】
なお、開口2の大きさは、それぞれの指が挿入できる大きさとする。
【0023】
上記実施例において、締め付け部3は、指袋1が指より容易に抜け落ちないよう、指袋1の開口端側に設けたものであるが、紐を結わえたり、ゴム状のものを通したり、伸縮性のある素材を縫い込んだり、又は指袋1の生地をゴム編みにしたり、被着した指袋1が指より抜け落ちる事の無いよう形成している。要するに、装着したタッチパネル操作具の指袋1がタッチパネル操作中に容易に外れなければ締め付け部3の手段は問わない。
【0024】
本発明のタッチパネル操作具の使い方を、図1を用いて説明する。
図1に示す指袋1を2個用意し、それぞれの指袋1の開口2より親指と人差し指の指先が指袋1の先端部に届くよう挿入し、指袋1の先端部より指袋1開口端側の方向に指に添わせて被着させる。指袋1を被着した親指人差し指それぞれでタッチパネル画面表面をタッチしたりスライドしたりして情報端末機を操作する。操作する度に、画面に付着した手垢や汚れを自動的に取り除く事が出来る。
【0025】
図2は第2の実施例を示すものであり、指袋1が指にフィットできるよう指袋1の生地が伸縮性素材になっている。
【0026】
ここで伸縮素材の生地とは、例えばシャーリング加工されたものやオペコット、又は全体がゴム編み状の生地等で、関節部や屈曲部を曲げても容易に指より抜け落ちないものとし、タッチパネル操作に障害のない薄地とするのが望ましい。
【0027】
図3は、図1における指袋本体に、開口部を設けた実施例を示すものであり、指袋1の先端部側に開口部4を設け、開口部4からタッチパネル画面表面に接する指の一部を露出させて、指がタッチパネル画面表面に直接触れて操作出来るようにしたことで、情報端末機の誤作動防ぐことができる。
【0028】
上記実施例において、少なくとも開口部4の大きさは、操作者の指の腹の大きさより小さな穴とし、操作中に指が開口部4から飛び出さないような大きさとするのが望ましい。
【0029】
本発明の開口部4を設けたタッチパネル掃除具使い方を図3を用いて説明する。指袋1の開口2より親指人差し指それぞれの指先が指袋1先端部に届くよう挿入し、タッチパネル画面表面に触るところの指が開口部4より露出するよう装着させる。指袋1を被着した親指人差し指それぞれでタッチしたりスライドしたりして情報端末機を操作する事により、タッチパネル画面表面に付着した手垢や汚れを自動的に取り除く事が出来る。
【0030】
図4は、図3の指袋本体の開口部の周縁に起毛部を設けた実施例を示す斜視図であり、図5は図4の断面図である。
5は起毛部で、開口部4の周縁に起毛部5を備える事で、タッチパネル式画面表面に付着した手垢や埃汚れをすばやく、かつより効果的に取り除く事が出来る。
【0031】
なお、起毛部5の素材は、指袋1の素材と同じでも良いとし、タッチパネル画面表面に損傷が無く汚れを拭える起毛を有する素材であればよい。
【0032】
また、起毛部5の固着方法は、たとえば、指袋1の切断面のほころびた繊維を裁いてぼかせてもよいし、起毛部5を開口部4の周縁に縫合してもよい。
【0033】
しかし、この場合でも、起毛部5は、開口部4より指の一部を出してタッチパネルに触る事で誤作動無く操作ができるようにするもので、起毛部5によりタッチパネル画面表面に指が接触できず、情報を得られないような高さや硬さ等を備えてはいけない。
【0034】
図6は、指袋本体の裏面に滑り止め加工が施された断面図である。
指袋1の裏面6に滑り止め加工が施されており、タッチパネル画面表面をタッチしたりスライドする動作により、被着した指袋1が指よりずれたり指の円周をぐるぐると移動したりしないようにする事が出来る。
【0035】
上記実施例において、裏面6の滑り止め加工の部材は、ここでは平面のゴム状の滑り止め部材としているが、粘着性を持った粘着面を持つ滑り止め部材でもよい。
【0036】
さらに、ここでは指袋1の裏面6全体に滑り止め加工がなされているが、指に当る一部の部分に滑り止め加工を施す事も可能である。要するに、指袋1がタッチパネル画面表面をタッチしたりスライドしたりする動作の時に、被着した指袋1が移動し難ければ滑り止め加工を施す部位は問わない。
【0037】
以上の実施例において、タッチパネル画像の拡大縮小操作は、タッチパネル画面表面に触れた部分の二点を離したり縮めたりして画像を大きくしたり小さくするので二本の指に指袋1を装着するよう説明したが、タッチパネル画面表面を指でタッチしたりスライドさせたり操作する指は、親指又は人差し指等の二本に限らず一本でも三本でも、又は全ての指に指袋1を被着することが出来る。
【符号の説明】
【0038】
1・指袋
2・開口
3・締め付け部
4・開口部
5・起毛部
6・裏面













【特許請求の範囲】
【請求項1】
油膜除去機能を持つリーナー素材からなり、親指又は人差し指に被着される指袋よりなる、タッチパネル操作具。
【請求項2】
指袋の開口端部に脱落防止用締め付け部を設けた事を特徴とする請求項1記載のタッチパネル操作具。
【請求項3】
クリーナー素材は伸縮性を備えた素材である事を特徴とする請求項1記載のタッチパネル操作具。
【請求項4】
指袋の先端部側に開口部を設けた事を特徴とする請求項1記載のタッチパネル操作具。
【請求項5】
開口部の周縁に起毛部を備えた事を特徴とする請求項1記載のタッチパネル操作具。
【請求項6】
指袋の裏面に滑り止め加工が施されている事を特徴とする請求項1記載のタッチパネル操作具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−32982(P2012−32982A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171592(P2010−171592)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【特許番号】特許第4755296号(P4755296)
【特許公報発行日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(309019198)
【Fターム(参考)】