タッチパネル
【課題】外部に信号を取り出すための配線部との接続構造を改良した、タッチパネルを提供する。
【解決手段】異方導電性接着剤の流動制御手段として、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間に逃がし領域部10a、10bが設けられている。逃がし領域部10a、10bでは、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いている。
これにより、余分な異方導電性接着剤を逃がし領域部10a、10bである矩形溝から逃がしている。
【解決手段】異方導電性接着剤の流動制御手段として、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間に逃がし領域部10a、10bが設けられている。逃がし領域部10a、10bでは、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いている。
これにより、余分な異方導電性接着剤を逃がし領域部10a、10bである矩形溝から逃がしている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関し、特に、外部に信号を取り出すための配線部を有する抵抗膜型のタッチパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話機など、様々な電子機器、情報端末機器の入力装置としてタッチパネルが広く用いられるようになっている。
タッチパネルは、パネル表面の所望位置を操作者がペンや指で触れることにより、表示装置に要求される二次元座標データを入力指示するものであり、特に、それ自体透明な構造を有するタッチパネルが、広く利用されている。
このようなタッチパネルのうち、抵抗膜方式タッチパネルは、ITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜をもつ透明電極基板を上下に対向させ、空隙を介して外枠部分を貼り合わせ、さらに、外部に信号を取り出すための配線部を導電接着剤により接続して構成されるものである。
上下透明電極基板の一方には電圧が印加され、もう一方の透明電極基板が電位検出の役割をなす。
このような上下透明電極基板のうちの上の透明電極基板を押下げることで、上下透明電極基板が接触した箇所の電位を検出することで押下げ位置を導く。上下の透明電極基板のそれぞれ電極面の外枠部分には導電インクによる印刷によって、印刷配線部(配線パターン)が形成され、印刷配線部に導電接着剤によって接続された配線部を通じ、印刷配線部を介して透明電極基板に電位分布を印加し、あるいは電位を検出するのである。
【0003】
ところで、上下基板側の配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部とを接続するための導電接着剤は、使用時、流動性を示し、上下基板側の配線パターンと配線部とは、それぞれ、複数、並列的に狭い間隔を隔てているので、互いに所定のパターン同士が接続されねばならないところ、導電性接着剤が多すぎると余分な導電性接着剤が流動して、他の電極との短絡や導通不良などを引き起こすおそれがあるため、そのための対策が講じられてきている。
【0004】
例えば特許文献1参照。ここでのタッチパネルでは、導通不良の対策として、上下基板の外部から電気供給を行う基板側に接続電極を形成して、上下基板に形成された引き回し電極(配線パターン)と接続電極とを接続する際に、一方の電極の接続先端部を棒状の形状にし、他方の電極の接続先端部を引っ込み部を設けた形状として、引っ込み部内に導電性接着剤の逃がし部を設けて、導電性接着剤を熱硬化させて電気的に接続するとしている。これにより、引っ込み部に棒状の接続先端部を挿入し、導電性接着剤を充填して逃がし部に送り込むことで、外部に流動するのを抑制することができるとしている。
【0005】
また、近年の抵抗膜方式タッチパネルにおいては、外部に信号を取り出すための配線部としてのFPCケーブルを、上下透明電極基板間の配線パターン間に挟み、異方導電性接着剤を用いることで、熱圧着により、圧力方向(厚さ方向)に導電性を示す一方、面方向には絶縁性を示すという特性を利用して、上下透明電極基板の配線パターンとFPCケーブルとを電気的に接続するとした手法が採用されている。
これにより、余分な異方導電性接着剤が多少、外部にはみ出して、面方向に拡がっても、面方向へは絶縁性を示すことから、短絡のおそれはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−199112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、外部に信号を取り出すための配線部との接続構造を改良した、作動信頼性に優れたタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明では、それぞれの一つの面に導電膜を形成し、該導電膜上に配線パターンを形成した第1電極基板および第2電極基板を、互いに導電膜形成面を対向させて空隙を隔てた状態で貼り合わせる一方、第1および第2電極基板における配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部における導電パターンを異方導電性接着剤により電気的に接続してなる、タッチパネルにおいて、第1および第2電極基板と配線部の先端部との接続箇所には、熱圧着接続時における異方導電性接着剤の流動を制御する流動制御手段が設けられている、ことを特徴とする。
【0009】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部の先端部における導電パターンとを、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して接続する際、流動制御手段によって異方導電性接着剤の流動が制御され、例えば余分な異方導電性接着剤が接続箇所外に流動するのを防止することができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし領域部である、ことを特徴とする。
【0011】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部の導電パターンの接続先端部における逃がし領域部に流動し、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0012】
また、請求項3記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする。
【0013】
これにより、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部における導電パターンの接続先端部の堰部によって流動が阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0014】
また、請求項4記載の発明では、流動制御手段は、接続箇所において、第1および第2電極基板における導電パターンの接続先端部に隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする。
【0015】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部における堰部によって流動が阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0016】
また、請求項5記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし穴である、ことを特徴とする。
【0017】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部の導電パターンの接続先端部における逃がし穴に排出され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0018】
また、請求項6記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンを担持する基材部を、先端側に突出させて構成されている、ことを特徴とする。
【0019】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、配線部の導電パターンの接続先端部間の基材部からこぼれ、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0020】
また、請求項7記載の発明では、流動制御手段は、接続箇所における第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部に延設される堰状パターンである、ことを特徴とする。
【0021】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、第1および第2電極基板の配線パターンの接続部先端側における堰状パターンによって阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0022】
また、請求項8記載の発明では、配線部における先端部に、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入するガイド突部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて容易に案内挿入することができる。
【0024】
また、請求項9に記載の発明では、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入するために、配線部における先端部に、第1および第2電極基板における双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
【0025】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて確実に案内挿入することができる。
【0026】
また、請求項10に記載の発明では、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に、配線部における先端部を位置決めガイドするための側部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
【0027】
これにより、配線部における先端部を、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に確実に位置合わせて、接続箇所に向けて配線部における先端部を容易に案内挿入することができる。
【0028】
さらに請求項11に記載の発明では、配線部における先端部は、曲線状に突出する形状に形成されている、ことを特徴とする。
【0029】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて容易に案内挿入することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部との接続箇所を、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して接続する際、流動制御手段によって余分な異方導電性接着剤が、接続箇所外に流動するのを防止することができる。その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
なお、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入することができるので、作業効率が大幅に向上することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の抵抗膜方式タッチパネルの平面図である。
【図2】図1における抵抗膜方式タッチパネルの模式的な断面説明図である。
【図3】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の一例を示した、平面図である。
【図4】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した、(a)平面図、および(b)断面図である。
【図5】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図6】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図7】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図8】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図9】図1における抵抗膜方式タッチパネルにおける、FPCケーブルの差し込み工程を示した、模式的な斜視説明図である。
【図10】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の一例を示した、模式的説明図である。
【図11】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【図12】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【図13】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明にかかるタッチパネルについて、一実施形態を挙げ、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図2に本発明の一実施形態に係るタッチパネル1を示す。
このタッチパネル1は抵抗膜方式のタッチパネル1(以下、抵抗膜方式タッチパネル1)で、この抵抗膜方式タッチパネル1はそれぞれの一面に導電膜(例えばITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜)を積層した第1電極基板11aおよび第2電極基板11bを具備する。これら第1、第2電極基板11a、11bは、互いに導電膜形成面を対向させると共に、第1、第2電極基板11a、11bを、空隙を隔てた状態で互いに外枠部11Eを介して粘着剤2により貼り合わせて構成している。
また、第1、第2電極基板11a、11bの導電膜形成面側には、それぞれ第1、第2電極基板11a、11bの外枠部11Eに沿って、縦横に配線パターン3(3v1,3v2,3h1,3h2)が形成されている。
第1、第2電極基板11a、11bの外枠部11Eには、粘着剤2により貼り合わされてないターミナル部11Pが設けられている。ターミナル部11Pには、配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部が等間隔ごとに配設されている。
そしてかかるターミナル部11Pには、外部に信号を取り出すための配線部4(以下、FPCケーブル4)が差し込まれ(後述)、フィルム状の異方導電性接着剤を用いて熱圧着して配線パターン3とFPCケーブル4とを電気的に接続するようにしている。
【0033】
第1、第2電極基板11a、11bは、本実施形態では、それぞれ下部および上部透明電極基板11a、11bによって構成し、以降、下部および上部透明電極基板11a、11bとして説明していく。
下部透明電極基板11aは、例えば方形状のガラス基板にITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜を成膜して構成されている。
また、そして透明導電膜上には、配線パターン3が、銀含有の導電性インク材料や、カーボン含有の導電性インク材料を用いて印刷によって帯状に形成されている。なお、下部透明電極基板11aは、ガラス基板の他に、光透過率が高く、成形精度に優れ、硬質である樹脂材料が好適である。樹脂材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)他、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等が挙げられる。
【0034】
上部透明電極基板11bは、下部透明電極基板11aと同等の面積の樹脂材料(例えばポリエチレンテレフタレートPET)で構成され、ITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜(図示省略)を真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で成膜したもので構成される。
また、上部透明電極基板11bにおいても、下部透明電極基板11aの配線パターン3v1,3v2が形成された上面に対向する下面側に、下部透明電極基板11aの配線パターン3v1,3v2と直交する方向に、印刷によって帯状に配線パターン3h1,3h2が形成されている。
【0035】
そこで次に、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込まれて熱圧着により電気的に接続されるFPCケーブル4について説明する。
FPCケーブル4は、例えば厚み12μmから50μmのフィルム状の基部材(ベースフィルム4b)裏表両面上に、厚み12μmから50μm程度の導電パターン4Pを形成したもので、全体の厚さが略100μmのものを用いている。
かかるFPCケーブル4は、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに対応して先端幅広のケーブル先端部4Tを有している(図1参照)。ケーブル先端部4Tには、ターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部に対応して、導電パターン4Pがそれぞれ接触できるように、導電パターン4Pの接続先端部が所定間隔ごとに配設されている。
【0036】
そして以上のようなFPCケーブル4のケーブル先端部4Tと下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pとが、確実な電気的接続を達成するために、すなわち、良好な熱圧着加工が遂行されるために、以下のような異方導電性接着剤の流動制御手段が設けられている。
【0037】
例えば図3参照。ここでは、異方導電性接着剤の流動制御手段として、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、導電パターン4Pの接続先端部間に逃がし領域部10a、10bが設けられている。すなわち逃がし領域部10a、10bとして、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いている。これにより、余分な異方導電性接着剤を逃がし領域部10a、10bである矩形溝から逃がしている。
【0038】
以上のような異方導電性接着剤の流動制御手段を備えたFPCケーブル4の熱圧着工程について説明する。
先ず、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tを下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込む。なお、ケーブル先端部4Tが差し入れしやすくするための形状、構造(後述)を備えることにより、ケーブル先端部4Tを支障なく、ターミナル部11Pに円滑に差し込むことができる。
【0039】
ターミナル部11PにFPCケーブル4のケーブル先端部4Tが差し込まれると、ターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部と、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部とが接触した状態となる。
【0040】
かかる状態で、ターミナル部11Pにおいて、異方導電性接着剤の存在下に加熱と共に圧力が付与されると、フィルム状の異方導電性接着剤の流動で配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部と、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部との接触面に滲入する。ここで接触面には圧力が付与されているので、余分な異方導電性接着剤が接触面から周囲に押し出され、この余分な異方導電性接着剤が各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bにもたらされる。
そして、逃がし領域部10a、10bである矩形溝状に切り欠いたベースフィルム4bから、余分な異方導電性接着剤を流出させることができるので、ターミナル部11P側から下部および上部透明電極基板11a、11b側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に余分な異方導電性接着剤が流動することを防止することができる。
その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
【0041】
そして、以上のようにして異方導電性接着剤を用いた接続箇所は、異方導電性接着剤の特性により、圧力が加わった端子の接触部のみが導電性が発現し、隣接する端子同士は絶縁性が確保され、良好な電気的接続を達成することができる。
【0042】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図4(a)、図4(b)のように構成することもできる。
すなわち、ここでの異方導電性接着剤の流動制御手段は、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間に設けられたベースフィルム4b上に、堰部20a、20bを配設して構成されている。
これにより、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tを下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し入れて、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bにおける堰部20a、20bによってターミナル部11Pから下部および上部透明電極基板11a、11b側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に流動することが防止される。
その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
【0043】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図5のように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tではなく、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11P側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部間に堰部30a、30bを形成することもできる。
【0044】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図6に示すように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間の接続先端部間に設けられた逃がし穴40a、40bとして構成することもできる。
これにより、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤はFPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間の接続先端部間に設けられた逃がし穴40a、40bに流動し、下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動することはない。
【0045】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図7に示すように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部が形成されるベースフィルム4bを突出させて構成することもできる。
これにより、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tと下部および上部透明電極基板11a、11bとの接続箇所において、導電パターン4Pの接続先端部を支持するベースフィルム4bが、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部を越えて配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2を覆うことができる。そのため、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して、余分な異方導電性接着剤が下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動しても、接続先端部を越えて配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に流動するのを防止することができる。
【0046】
さらに、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図8に示すように、下部および上部透明電極基板11a、11bにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続部先端側に延設される堰状パターン50a、50bで構成することもできる。
これにより、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、第1および第2電極基板における配線パターンの接続部先端側の堰状パターン50a、50bによって流動が制御され、下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動することが防止される。
【0047】
以上、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段として、種々の実施形態を挙げ説明したが、さらに以下のような構成の流動制御手段も考えられる。
例えば、図3の異方導電性接着剤の流動制御手段では、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおける各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bでは、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いているが、凹曲線溝状に切り欠くようにしてもよい。
【0048】
さらに、図4のケーブル先端部4Tの各導電パターン4P間に設けられた堰部20a、20bは、導電パターンで形成することもできる。
【0049】
以上のように本発明では、FPCケーブル4の先端幅広のケーブル先端部4Tを、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込まれて熱圧着により電気的に接続する構造であるが、熱圧着加工前にFPCケーブル4のケーブル先端部4Tのターミナル部11Pへの差し込み作業の際に、良好に差し込み作業がなされるには、ターミナル部11Pの開口部に対し、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tをずれなく差し入れる必要がある。
FPCケーブル4のケーブル先端部4Tは、厚さが薄く、可撓性のものであり、差し入れ位置、姿勢がずれると、先端が折れ曲がったりして所定の位置への差し入れが困難となり、次工程の熱圧着工程を所定通り進めることができず、確実な電気的接続の達成が困難となるおそれがあるからである(図9参照)。なお、図9では、明確化のために模式的に拡大して示している。
【0050】
そこで、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tは、先端幅広とするだけでなく、以下のように、差し入れしやすくするための形状、構造を付加することもできる。
すなわち、例えば、図10に示すように、ケーブル先端部4Tに、ケーブル先端部4Tに先立ってケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に確実に案内挿入させるためのガイド突部5を設けることができる。ガイド突部5は、挿入抵抗を減らすために先端円弧形状に形成されている。
なお、ガイド突部5は、図10に示すような形状に限られない。図示は省略するが、例えば、ガイド突部5の厚さを変えたり(厚薄)、あるいは硬さをより硬くしたものを用いることができる。
【0051】
また、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図11に示すように、ケーブル先端部4Tに下部および上部透明電極基板11a、11bの上下双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材6を延設することができる。
上下双方のガイド部材6は、ケーブル先端部4Tに後端側を接着剤により接合している。
ガイド部材6を上下に設けた場合、ガイド部材6間の間隔は、上部透明電極基板11a、11bの上下両表面間の厚さに等しい。
なお、このようなガイド部材6を上下に設けた構造では、図示は省略するが、ケーブル先端部4Tに、ケーブル先端部4Tに先立ってケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に確実に案内挿入させるための、厚さを変えた、あるいは硬さを硬くした先端部を設けることもできる。さらにガイド部材6を上下に設けた構造では、上下双方のガイド部材6の先端側を樹脂などで補強する構造としてもよい。
【0052】
また、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図12に示すように、ケーブル先端部4Tを差し入れしやすくするだけでなく、ケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部に位置決めするための側部ガイド部材7を設けることもできる。
【0053】
さらに、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図13に示すように、ケーブル先端部4Tの先端全体を円弧状に形成することができる。これにより、挿入抵抗を減らすことができ、円滑にケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に案内挿入することができる。
【0054】
いずれにしても、ケーブル先端部4Tを確実にターミナル部11Pの開口部に差し入れるためには、有効な手段といえる。
【符号の説明】
【0055】
1 抵抗膜方式タッチパネル
11a 下部透明電極基板
11b 上部透明電極基板
11E 外枠部
11P ターミナル部
2 粘着剤
3(3v1,3v2,3h1,3h2) 配線パターン
4 FPCケーブル
4T ケーブル先端部
4P 導電パターン
4b ベースフィルム
5 ガイド突部
6 ガイド部材
7 側部ガイド部材
10a、10b 逃がし領域部
20a、20b、30a、30b 堰部
40a、40b 逃がし穴
50a、50b 堰状パターン
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関し、特に、外部に信号を取り出すための配線部を有する抵抗膜型のタッチパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話機など、様々な電子機器、情報端末機器の入力装置としてタッチパネルが広く用いられるようになっている。
タッチパネルは、パネル表面の所望位置を操作者がペンや指で触れることにより、表示装置に要求される二次元座標データを入力指示するものであり、特に、それ自体透明な構造を有するタッチパネルが、広く利用されている。
このようなタッチパネルのうち、抵抗膜方式タッチパネルは、ITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜をもつ透明電極基板を上下に対向させ、空隙を介して外枠部分を貼り合わせ、さらに、外部に信号を取り出すための配線部を導電接着剤により接続して構成されるものである。
上下透明電極基板の一方には電圧が印加され、もう一方の透明電極基板が電位検出の役割をなす。
このような上下透明電極基板のうちの上の透明電極基板を押下げることで、上下透明電極基板が接触した箇所の電位を検出することで押下げ位置を導く。上下の透明電極基板のそれぞれ電極面の外枠部分には導電インクによる印刷によって、印刷配線部(配線パターン)が形成され、印刷配線部に導電接着剤によって接続された配線部を通じ、印刷配線部を介して透明電極基板に電位分布を印加し、あるいは電位を検出するのである。
【0003】
ところで、上下基板側の配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部とを接続するための導電接着剤は、使用時、流動性を示し、上下基板側の配線パターンと配線部とは、それぞれ、複数、並列的に狭い間隔を隔てているので、互いに所定のパターン同士が接続されねばならないところ、導電性接着剤が多すぎると余分な導電性接着剤が流動して、他の電極との短絡や導通不良などを引き起こすおそれがあるため、そのための対策が講じられてきている。
【0004】
例えば特許文献1参照。ここでのタッチパネルでは、導通不良の対策として、上下基板の外部から電気供給を行う基板側に接続電極を形成して、上下基板に形成された引き回し電極(配線パターン)と接続電極とを接続する際に、一方の電極の接続先端部を棒状の形状にし、他方の電極の接続先端部を引っ込み部を設けた形状として、引っ込み部内に導電性接着剤の逃がし部を設けて、導電性接着剤を熱硬化させて電気的に接続するとしている。これにより、引っ込み部に棒状の接続先端部を挿入し、導電性接着剤を充填して逃がし部に送り込むことで、外部に流動するのを抑制することができるとしている。
【0005】
また、近年の抵抗膜方式タッチパネルにおいては、外部に信号を取り出すための配線部としてのFPCケーブルを、上下透明電極基板間の配線パターン間に挟み、異方導電性接着剤を用いることで、熱圧着により、圧力方向(厚さ方向)に導電性を示す一方、面方向には絶縁性を示すという特性を利用して、上下透明電極基板の配線パターンとFPCケーブルとを電気的に接続するとした手法が採用されている。
これにより、余分な異方導電性接着剤が多少、外部にはみ出して、面方向に拡がっても、面方向へは絶縁性を示すことから、短絡のおそれはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−199112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、外部に信号を取り出すための配線部との接続構造を改良した、作動信頼性に優れたタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明では、それぞれの一つの面に導電膜を形成し、該導電膜上に配線パターンを形成した第1電極基板および第2電極基板を、互いに導電膜形成面を対向させて空隙を隔てた状態で貼り合わせる一方、第1および第2電極基板における配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部における導電パターンを異方導電性接着剤により電気的に接続してなる、タッチパネルにおいて、第1および第2電極基板と配線部の先端部との接続箇所には、熱圧着接続時における異方導電性接着剤の流動を制御する流動制御手段が設けられている、ことを特徴とする。
【0009】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部の先端部における導電パターンとを、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して接続する際、流動制御手段によって異方導電性接着剤の流動が制御され、例えば余分な異方導電性接着剤が接続箇所外に流動するのを防止することができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし領域部である、ことを特徴とする。
【0011】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部の導電パターンの接続先端部における逃がし領域部に流動し、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0012】
また、請求項3記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする。
【0013】
これにより、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部における導電パターンの接続先端部の堰部によって流動が阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0014】
また、請求項4記載の発明では、流動制御手段は、接続箇所において、第1および第2電極基板における導電パターンの接続先端部に隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする。
【0015】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部における堰部によって流動が阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0016】
また、請求項5記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし穴である、ことを特徴とする。
【0017】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は配線部の導電パターンの接続先端部における逃がし穴に排出され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0018】
また、請求項6記載の発明では、流動制御手段は、配線部の先端部における導電パターンを担持する基材部を、先端側に突出させて構成されている、ことを特徴とする。
【0019】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、配線部の導電パターンの接続先端部間の基材部からこぼれ、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0020】
また、請求項7記載の発明では、流動制御手段は、接続箇所における第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部に延設される堰状パターンである、ことを特徴とする。
【0021】
これにより、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所において、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、第1および第2電極基板の配線パターンの接続部先端側における堰状パターンによって阻止され、接続箇所外にはみ出すということはない。
【0022】
また、請求項8記載の発明では、配線部における先端部に、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入するガイド突部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて容易に案内挿入することができる。
【0024】
また、請求項9に記載の発明では、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入するために、配線部における先端部に、第1および第2電極基板における双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
【0025】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて確実に案内挿入することができる。
【0026】
また、請求項10に記載の発明では、第1および第2電極基板と配線部との接続箇所に、配線部における先端部を位置決めガイドするための側部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
【0027】
これにより、配線部における先端部を、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に確実に位置合わせて、接続箇所に向けて配線部における先端部を容易に案内挿入することができる。
【0028】
さらに請求項11に記載の発明では、配線部における先端部は、曲線状に突出する形状に形成されている、ことを特徴とする。
【0029】
これにより、配線部における先端部を第1および第2電極基板における配線パターンと配線部における導電パターンとの接続箇所に向けて容易に案内挿入することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部との接続箇所を、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して接続する際、流動制御手段によって余分な異方導電性接着剤が、接続箇所外に流動するのを防止することができる。その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
なお、第1および第2電極基板における配線パターンと配線部との接続箇所に向けて、配線部における先端部を案内挿入することができるので、作業効率が大幅に向上することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の抵抗膜方式タッチパネルの平面図である。
【図2】図1における抵抗膜方式タッチパネルの模式的な断面説明図である。
【図3】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の一例を示した、平面図である。
【図4】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した、(a)平面図、および(b)断面図である。
【図5】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図6】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図7】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図8】本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段の別例を示した平面図である。
【図9】図1における抵抗膜方式タッチパネルにおける、FPCケーブルの差し込み工程を示した、模式的な斜視説明図である。
【図10】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の一例を示した、模式的説明図である。
【図11】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【図12】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【図13】図9に示すFPCケーブルの差し込み工程において、差し込み工程を補助するためのガイド手段の別例を示した、模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明にかかるタッチパネルについて、一実施形態を挙げ、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図2に本発明の一実施形態に係るタッチパネル1を示す。
このタッチパネル1は抵抗膜方式のタッチパネル1(以下、抵抗膜方式タッチパネル1)で、この抵抗膜方式タッチパネル1はそれぞれの一面に導電膜(例えばITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜)を積層した第1電極基板11aおよび第2電極基板11bを具備する。これら第1、第2電極基板11a、11bは、互いに導電膜形成面を対向させると共に、第1、第2電極基板11a、11bを、空隙を隔てた状態で互いに外枠部11Eを介して粘着剤2により貼り合わせて構成している。
また、第1、第2電極基板11a、11bの導電膜形成面側には、それぞれ第1、第2電極基板11a、11bの外枠部11Eに沿って、縦横に配線パターン3(3v1,3v2,3h1,3h2)が形成されている。
第1、第2電極基板11a、11bの外枠部11Eには、粘着剤2により貼り合わされてないターミナル部11Pが設けられている。ターミナル部11Pには、配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部が等間隔ごとに配設されている。
そしてかかるターミナル部11Pには、外部に信号を取り出すための配線部4(以下、FPCケーブル4)が差し込まれ(後述)、フィルム状の異方導電性接着剤を用いて熱圧着して配線パターン3とFPCケーブル4とを電気的に接続するようにしている。
【0033】
第1、第2電極基板11a、11bは、本実施形態では、それぞれ下部および上部透明電極基板11a、11bによって構成し、以降、下部および上部透明電極基板11a、11bとして説明していく。
下部透明電極基板11aは、例えば方形状のガラス基板にITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜を成膜して構成されている。
また、そして透明導電膜上には、配線パターン3が、銀含有の導電性インク材料や、カーボン含有の導電性インク材料を用いて印刷によって帯状に形成されている。なお、下部透明電極基板11aは、ガラス基板の他に、光透過率が高く、成形精度に優れ、硬質である樹脂材料が好適である。樹脂材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)他、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等が挙げられる。
【0034】
上部透明電極基板11bは、下部透明電極基板11aと同等の面積の樹脂材料(例えばポリエチレンテレフタレートPET)で構成され、ITO(インジウムと錫の酸化物との合金)等の透明導電膜(図示省略)を真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で成膜したもので構成される。
また、上部透明電極基板11bにおいても、下部透明電極基板11aの配線パターン3v1,3v2が形成された上面に対向する下面側に、下部透明電極基板11aの配線パターン3v1,3v2と直交する方向に、印刷によって帯状に配線パターン3h1,3h2が形成されている。
【0035】
そこで次に、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込まれて熱圧着により電気的に接続されるFPCケーブル4について説明する。
FPCケーブル4は、例えば厚み12μmから50μmのフィルム状の基部材(ベースフィルム4b)裏表両面上に、厚み12μmから50μm程度の導電パターン4Pを形成したもので、全体の厚さが略100μmのものを用いている。
かかるFPCケーブル4は、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに対応して先端幅広のケーブル先端部4Tを有している(図1参照)。ケーブル先端部4Tには、ターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部に対応して、導電パターン4Pがそれぞれ接触できるように、導電パターン4Pの接続先端部が所定間隔ごとに配設されている。
【0036】
そして以上のようなFPCケーブル4のケーブル先端部4Tと下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pとが、確実な電気的接続を達成するために、すなわち、良好な熱圧着加工が遂行されるために、以下のような異方導電性接着剤の流動制御手段が設けられている。
【0037】
例えば図3参照。ここでは、異方導電性接着剤の流動制御手段として、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、導電パターン4Pの接続先端部間に逃がし領域部10a、10bが設けられている。すなわち逃がし領域部10a、10bとして、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いている。これにより、余分な異方導電性接着剤を逃がし領域部10a、10bである矩形溝から逃がしている。
【0038】
以上のような異方導電性接着剤の流動制御手段を備えたFPCケーブル4の熱圧着工程について説明する。
先ず、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tを下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込む。なお、ケーブル先端部4Tが差し入れしやすくするための形状、構造(後述)を備えることにより、ケーブル先端部4Tを支障なく、ターミナル部11Pに円滑に差し込むことができる。
【0039】
ターミナル部11PにFPCケーブル4のケーブル先端部4Tが差し込まれると、ターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部と、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部とが接触した状態となる。
【0040】
かかる状態で、ターミナル部11Pにおいて、異方導電性接着剤の存在下に加熱と共に圧力が付与されると、フィルム状の異方導電性接着剤の流動で配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部と、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部との接触面に滲入する。ここで接触面には圧力が付与されているので、余分な異方導電性接着剤が接触面から周囲に押し出され、この余分な異方導電性接着剤が各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bにもたらされる。
そして、逃がし領域部10a、10bである矩形溝状に切り欠いたベースフィルム4bから、余分な異方導電性接着剤を流出させることができるので、ターミナル部11P側から下部および上部透明電極基板11a、11b側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に余分な異方導電性接着剤が流動することを防止することができる。
その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
【0041】
そして、以上のようにして異方導電性接着剤を用いた接続箇所は、異方導電性接着剤の特性により、圧力が加わった端子の接触部のみが導電性が発現し、隣接する端子同士は絶縁性が確保され、良好な電気的接続を達成することができる。
【0042】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図4(a)、図4(b)のように構成することもできる。
すなわち、ここでの異方導電性接着剤の流動制御手段は、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間に設けられたベースフィルム4b上に、堰部20a、20bを配設して構成されている。
これにより、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tを下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し入れて、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bにおける堰部20a、20bによってターミナル部11Pから下部および上部透明電極基板11a、11b側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に流動することが防止される。
その結果、余分な異方導電性接着剤の存在によって、接続箇所の外で、タッチパネルの配線パターンが断線することを防止でき、良好な電気的接続を達成することができる。
【0043】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図5のように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tではなく、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11P側の配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部間に堰部30a、30bを形成することもできる。
【0044】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図6に示すように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間の接続先端部間に設けられた逃がし穴40a、40bとして構成することもできる。
これにより、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤はFPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおいて、各導電パターン4P間の接続先端部間に設けられた逃がし穴40a、40bに流動し、下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動することはない。
【0045】
また、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図7に示すように、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tの導電パターン4Pの接続先端部が形成されるベースフィルム4bを突出させて構成することもできる。
これにより、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tと下部および上部透明電極基板11a、11bとの接続箇所において、導電パターン4Pの接続先端部を支持するベースフィルム4bが、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続先端部を越えて配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2を覆うことができる。そのため、異方導電性接着剤を用いて熱圧着して、余分な異方導電性接着剤が下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動しても、接続先端部を越えて配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2に流動するのを防止することができる。
【0046】
さらに、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段としては、図8に示すように、下部および上部透明電極基板11a、11bにおける配線パターン3v1,3v2,3h1,3h2の接続部先端側に延設される堰状パターン50a、50bで構成することもできる。
これにより、異方導電性接着剤を用いて熱圧着しても余分な異方導電性接着剤は、第1および第2電極基板における配線パターンの接続部先端側の堰状パターン50a、50bによって流動が制御され、下部および上部透明電極基板11a、11b側に流動することが防止される。
【0047】
以上、本発明の抵抗膜方式タッチパネルにおける異方導電性接着剤の流動制御手段として、種々の実施形態を挙げ説明したが、さらに以下のような構成の流動制御手段も考えられる。
例えば、図3の異方導電性接着剤の流動制御手段では、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tにおける各導電パターン4P間の逃がし領域部10a、10bでは、ベースフィルム4bを矩形溝状に切り欠いているが、凹曲線溝状に切り欠くようにしてもよい。
【0048】
さらに、図4のケーブル先端部4Tの各導電パターン4P間に設けられた堰部20a、20bは、導電パターンで形成することもできる。
【0049】
以上のように本発明では、FPCケーブル4の先端幅広のケーブル先端部4Tを、下部および上部透明電極基板11a、11bのターミナル部11Pに差し込まれて熱圧着により電気的に接続する構造であるが、熱圧着加工前にFPCケーブル4のケーブル先端部4Tのターミナル部11Pへの差し込み作業の際に、良好に差し込み作業がなされるには、ターミナル部11Pの開口部に対し、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tをずれなく差し入れる必要がある。
FPCケーブル4のケーブル先端部4Tは、厚さが薄く、可撓性のものであり、差し入れ位置、姿勢がずれると、先端が折れ曲がったりして所定の位置への差し入れが困難となり、次工程の熱圧着工程を所定通り進めることができず、確実な電気的接続の達成が困難となるおそれがあるからである(図9参照)。なお、図9では、明確化のために模式的に拡大して示している。
【0050】
そこで、FPCケーブル4のケーブル先端部4Tは、先端幅広とするだけでなく、以下のように、差し入れしやすくするための形状、構造を付加することもできる。
すなわち、例えば、図10に示すように、ケーブル先端部4Tに、ケーブル先端部4Tに先立ってケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に確実に案内挿入させるためのガイド突部5を設けることができる。ガイド突部5は、挿入抵抗を減らすために先端円弧形状に形成されている。
なお、ガイド突部5は、図10に示すような形状に限られない。図示は省略するが、例えば、ガイド突部5の厚さを変えたり(厚薄)、あるいは硬さをより硬くしたものを用いることができる。
【0051】
また、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図11に示すように、ケーブル先端部4Tに下部および上部透明電極基板11a、11bの上下双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材6を延設することができる。
上下双方のガイド部材6は、ケーブル先端部4Tに後端側を接着剤により接合している。
ガイド部材6を上下に設けた場合、ガイド部材6間の間隔は、上部透明電極基板11a、11bの上下両表面間の厚さに等しい。
なお、このようなガイド部材6を上下に設けた構造では、図示は省略するが、ケーブル先端部4Tに、ケーブル先端部4Tに先立ってケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に確実に案内挿入させるための、厚さを変えた、あるいは硬さを硬くした先端部を設けることもできる。さらにガイド部材6を上下に設けた構造では、上下双方のガイド部材6の先端側を樹脂などで補強する構造としてもよい。
【0052】
また、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図12に示すように、ケーブル先端部4Tを差し入れしやすくするだけでなく、ケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部に位置決めするための側部ガイド部材7を設けることもできる。
【0053】
さらに、ケーブル先端部4Tの差し入れしやすくするための形状、構造としては、図13に示すように、ケーブル先端部4Tの先端全体を円弧状に形成することができる。これにより、挿入抵抗を減らすことができ、円滑にケーブル先端部4Tをターミナル部11Pの開口部内に案内挿入することができる。
【0054】
いずれにしても、ケーブル先端部4Tを確実にターミナル部11Pの開口部に差し入れるためには、有効な手段といえる。
【符号の説明】
【0055】
1 抵抗膜方式タッチパネル
11a 下部透明電極基板
11b 上部透明電極基板
11E 外枠部
11P ターミナル部
2 粘着剤
3(3v1,3v2,3h1,3h2) 配線パターン
4 FPCケーブル
4T ケーブル先端部
4P 導電パターン
4b ベースフィルム
5 ガイド突部
6 ガイド部材
7 側部ガイド部材
10a、10b 逃がし領域部
20a、20b、30a、30b 堰部
40a、40b 逃がし穴
50a、50b 堰状パターン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの一つの面に導電膜を形成し、該導電膜上に配線パターンを形成した第1電極基板および第2電極基板を、互いに導電膜形成面を対向させて空隙を隔てた状態で貼り合わせる一方、前記第1および第2電極基板における配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部における導電パターンを異方導電性接着剤により電気的に接続してなる、タッチパネルにおいて、
前記第1および第2電極基板と前記配線部の先端部との接続箇所には、熱圧着接続時における異方導電性接着剤の流動を制御する流動制御手段が設けられている、ことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし領域部である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする請求項1または2記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記流動制御手段は、前記接続箇所において、前記第1および第2電極基板における導電パターンの接続先端部に隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし穴である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンを担持する基材部を、先端側に突出させて構成されている、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記流動制御手段は、前記接続箇所における前記第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部に延設される堰状パターンである、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記配線部における先端部に、前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に向けて、前記配線部における先端部を案内挿入するガイド突部が設けられていることを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に向けて、前記配線部における先端部を案内挿入するために、前記配線部における先端部に、前記第1および第2電極基板における双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に、前記配線部における先端部を位置決めガイドするための側部ガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記配線部における先端部は、曲線状に突出する形状に形成されている、ことを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項1】
それぞれの一つの面に導電膜を形成し、該導電膜上に配線パターンを形成した第1電極基板および第2電極基板を、互いに導電膜形成面を対向させて空隙を隔てた状態で貼り合わせる一方、前記第1および第2電極基板における配線パターンと外部に信号を取り出すための配線部における導電パターンを異方導電性接着剤により電気的に接続してなる、タッチパネルにおいて、
前記第1および第2電極基板と前記配線部の先端部との接続箇所には、熱圧着接続時における異方導電性接着剤の流動を制御する流動制御手段が設けられている、ことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし領域部である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする請求項1または2記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記流動制御手段は、前記接続箇所において、前記第1および第2電極基板における導電パターンの接続先端部に隣接して設けられた堰部である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンに隣接して設けられた逃がし穴である、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記流動制御手段は、前記配線部の先端部における導電パターンを担持する基材部を、先端側に突出させて構成されている、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記流動制御手段は、前記接続箇所における前記第1および第2電極基板の配線パターンの接続先端部に延設される堰状パターンである、ことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記配線部における先端部に、前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に向けて、前記配線部における先端部を案内挿入するガイド突部が設けられていることを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に向けて、前記配線部における先端部を案内挿入するために、前記配線部における先端部に、前記第1および第2電極基板における双方または一方の表面に、接した状態で摺動進入可能な、ガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記第1および第2電極基板と前記配線部との接続箇所に、前記配線部における先端部を位置決めガイドするための側部ガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記配線部における先端部は、曲線状に突出する形状に形成されている、ことを特徴とする請求項1−7記載のうち、いずれか1項に記載のタッチパネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−203696(P2012−203696A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68340(P2011−68340)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
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