説明

タッチパネル

【課題】画像表示装置から発生するノイズを効果的に遮断することにより、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止するとともに、透過率を高め、視認性を改善することができるタッチパネルを提供する。
【解決手段】本発明によるタッチパネル100は、透明基板110と、透明基板110の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターン120と、透明基板110の他面にメッシュパターンに形成される第2電極パターン130と、透明基板110の他面に面状(Planar)に形成される導電膜140と、透明基板110の他面方向に備えられる画像表示装置150と、を含むものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル技術を用いるコンピュータが発達するにつれて、コンピュータの補助装置もともに開発されており、パソコン、携帯用送信装置、その他の個人用の情報処理装置などは、キーボード、マウスなどの様々な入力装置(Input Device)を利用してテキスト及びグラフィック処理を行う。
【0003】
しかし、情報化社会の急速な進行により、コンピュータの用途が益々拡大する傾向にあるため、現在入力装置の役割を担当しているキーボード及びマウスだけでは、効率的な製品の駆動が困難であるという問題点がある。従って、簡単で誤操作が少なく、誰でも簡単に情報を入力することができる機器の必要性が高まっている。
【0004】
また、入力装置に関する技術は、一般的な機能を満たす水準を越えて、高信頼性、耐久性、革新性、設計及び加工に関する技術などが注目されており、このような目的を達成するために、テキスト、グラフィックなどの情報入力が可能な入力装置としてタッチパネル(Touch Panel)が開発された。
【0005】
このようなタッチパネルは、電子手帳、液晶表示装置(LCD、Liquid Crystal Display Device)、PDP(Plasma Display Panel)、El(Electroluminescence)などの平板ディスプレイ装置及びCRT(Cathode Ray Tube)などの画像表示装置の表示面に設けられ、ユーザが画像表示装置を見ながら所望の情報を選択するようにするために利用される機器である。
【0006】
一方、タッチパネルの種類は、抵抗膜方式(Resistive Type)、静電容量方式(Capacitive Type)、電磁方式(Electro−Magnetic Type)、表面弾性波方式(SAW Type;Surface Acoustic Wave Type)及び赤外線方式(Infrared Type)に区分される。このような様々な方式のタッチパネルは、信号増幅の問題、解像度の差、設計及び加工技術の難易度、光学的特性、電気的特性、機械的特性、耐環境特性、入力特性、耐久性及び経済性を考慮して電子製品に採用されるが、現在もっとも幅広い分野で用いられている方式は、抵抗膜方式タッチパネル及び静電容量方式タッチパネルである。
【0007】
一方、タッチパネルは、特許文献1に開示されたように、金属を用いて電極パターンを形成しようとする研究が活発に行われている。このように金属で電極パターンを形成すると、優れた電気伝導度を有し、需給が円滑であるという長所がある。しかし、金属で電極パターンを形成する場合、ユーザに電極パターンが認識されることを防止するためにはマイクロメータ(μm)単位の薄い幅に形成しなければならないため、画像表示装置から発生するノイズを遮断することができない。このような画像表示装置のノイズは、EMI(Electro Magnetic Interference)を誘発して、タッチパネルの性能を低下させるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2010−0091497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記の問題点を解決するために導き出されたものであって、本発明の目的は、面状に形成された導電膜を採用して、画像表示装置から発生するノイズを効果的に遮断することができるタッチパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルは、透明基板と、前記透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、前記透明基板の他面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、前記透明基板の他面に面状に形成される導電膜と、前記透明基板の他面方向に備えられる画像表示装置と、を含んで構成される。
【0011】
ここで、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする。
【0012】
また、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする。
【0013】
また、前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする。
【0015】
本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルは、第1透明基板と、前記第1透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、第2透明基板と、前記第2透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、前記第2透明基板の一面に面状に形成される導電膜と、前記第1透明基板の一面と前記第2透明基板の一面とを接着させる接着層と、前記第2透明基板の他面方向に備えられる画像表示装置と、を含んで構成される。
【0016】
ここで、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする。
【0017】
また、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする。
【0018】
また、前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする。
【0019】
また、前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
また、前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルは、透明基板と、前記透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、前記透明基板の一面に形成される絶縁層と、前記絶縁層の露出面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、前記絶縁層の露出面に面状に形成される導電膜と、前記絶縁層の露出面方向に備えられる画像表示装置と、を含んで構成される。
【0022】
ここで、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする。
【0023】
また、前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする。
【0024】
また、前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする。
【0025】
また、前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする。
【0026】
また、前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、面状に形成された導電膜を採用して、画像表示装置から発生するノイズを効果的に遮断することにより、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止することができる長所がある。
【0028】
また、本発明によると、面状に形成された導電膜とメッシュパターンに形成された第2電極パターンをともに採用して、面抵抗を低下させることにより、導電膜の厚さを薄く形成することができ、これによってタッチパネルの透過率を高めることができる効果がある。
【0029】
さらに、本発明によると、面状に形成された導電膜とメッシュパターンに形成された第2電極パターンをともに採用して、ユーザに認識される第2電極パターンのライン(Line)の数を減らすことができ、これによってタッチパネルの視認性を改善することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの分解斜視図である。
【図2】本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの断面図である。
【図3】本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの分解斜視図である。
【図4】本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの断面図である。
【図5】本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの分解斜視図である。
【図6】本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0032】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの分解斜視図であり、図2は、本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの断面図である。
【0034】
図1及び図2に図示されたように、本実施例によるタッチパネル100は、透明基板110と、透明基板110の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターン120と、透明基板110の他面にメッシュパターンに形成される第2電極パターン130と、透明基板110の他面に面状(Planar)に形成される導電膜140と、透明基板110の他面方向に備えられる画像表示装置150と、を含む構成である。
【0035】
前記透明基板110は、第1、2電極パターン120、130及び導電膜140を形成する領域を提供する役割を有する。ここで、透明基板110は、第1、2電極パターン120、130及び導電膜140を支持することができる支持力と、画像表示装置150から提供される画像をユーザが認識できるようにする透明性を備えなければならない。上述の支持力及び透明性を考慮して、透明基板110は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルフォン(PES)、環状オレフィンコポリマー(COC)、トリアセチルセルロース(Triacetylcellulose;TAC)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol;PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide;PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene;PS)、二軸延伸ポリスチレン(K樹脂含有biaxially oriented PS;BOPS)、ガラスまたは強化ガラスなどで形成することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0036】
一方、透明基板110の両面を活性化させるために、高周波処理またはプライマー(primer)処理を施すことが好ましい。透明基板110の両面を活性化させることにより、透明基板110と第1、2電極パターン120、130との間または透明基板110と導電膜140との間の接着力を向上することができる。
【0037】
前記第1電極パターン120、前記第2電極パターン130及び前記導電膜140は、ユーザがタッチする際に信号を発生させて、コントローラでタッチ座標を認識できるようにする役割を有するものである。ここで、第1電極パターン120は、透明基板110の一面に形成され、第2電極パターン130及び導電膜140は、透明基板110の他面に形成されて、透明基板110を中心として対向する。
【0038】
具体的には、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせを用いて、メッシュパターン(Mesh Pattern)に形成することができる。この際、第1電極パターン120及び第2電極パターン130は、メッキ工程または蒸着工程により形成することができる。一方、第1電極パターン120及び第2電極パターン130を銅(Cu)で形成する場合、第1電極パターン120及び第2電極パターン130の表面は黒化処理することが好ましい。ここで、黒化処理とは、第1電極パターン120及び第2電極パターン130の表面を酸化させてCuOまたはCuOを析出させることであり、CuOは茶色を呈するためブラウンオキサイド(Blown Oxide)といい、CuOは黒色を呈するためブラックオキサイド(Black Oxide)という。このように、第1電極パターン120及び第2電極パターン130の表面を黒化処理することにより、光が反射することを防止することができ、これによってタッチパネル100の視認性を改善することができる。
【0039】
一方、上述の金属の他にも、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成することができる。
【0040】
また、導電膜140は、優れた柔軟性を有し、コーティング工程が単純な伝導性高分子を用いて面状に形成することができる。ここで、伝導性高分子は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンを含む。また、導電膜140は、乾式工程、湿式工程またはダイレクト(direct)パターニング工程により形成することができる。ここで、乾式工程はスパッタリング(Sputtering)、蒸着(Evaporation)などを意味し、湿式工程はディップコーティング(Dip coating)、スピンコーティング(Spin coating)、ロールコーティング(Roll coating)、スプレーコーティング(Spray coating)などを意味し、ダイレクトパターニング工程はスクリーン印刷法(Screen Printing)、グラビア印刷法(Gravure Printing)、インクジェット印刷法(Inkjet Printing)などを意味する。
【0041】
上述したように、第1電極パターン120及び第2電極パターン130は、両方ともメッシュパターンに形成されるが、このようなメッシュパターンの間には、開口部が存在するため、画像表示装置150から発生するノイズを遮断することが困難である。しかし、透明基板110の他面には、第2電極パターン130とともに導電膜140が面状に形成されるため、画像表示装置150から発生するノイズを効果的に遮断することができ、これにより、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止することができる。また、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成して互いに通電するため、面抵抗を低下させることができる。従って、導電膜140の厚さを薄く形成して、タッチパネル100の透過率を高めることができる。さらに、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成するため、ユーザに認識される第2電極パターン130のライン(Line)の数を減らすことができ、これにより、タッチパネル100の視認性を改善することができる。
【0042】
一方、第1電極パターン120、第2電極パターン130及び導電膜140は、図面では棒形パターンに形成されているが、これに限定されるものではなく、第1電極パターン120、第2電極パターン130及び導電膜140は、菱形パターン、四角形パターン、三角形パターン、円形パターンなど、当業界に公知された全てのパターンに形成することができる。
【0043】
前記画像表示装置150は、画像を出力する役割を有するものであり、透明基板110の他面方向に備える。ここで、画像表示装置150は、液晶表示装置(LCD、Liquid Crystal Display Device)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)またはCRT(Cathod Ray Tube)などを含む。また、画像表示装置150は、透明基板110の他面に光学透明接着剤(OCA)155によって接着させることができる。一方、画像表示装置150からノイズが発生するが、上述したように、面状に形成された導電膜140によりノイズを遮断することができるため、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止することができる。
【0044】
さらに、第1電極パターン120の端部には第1電極パターン120からの電気的信号を受信する第1電極配線160が形成され、第2電極パターン130及び導電膜140の端部には、第2電極パターン130及び導電膜140からの電気的信号を受信する第2電極配線170が形成される。この際、第1電極配線160は、第1電極パターン120と一体に形成し、第2電極配線170は、第2電極パターン130と一体に形成して、製造工程を簡素化し、リードタイム(Lead Time)を短縮することができる。
【0045】
図3は、本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの分解斜視図であり、図4は、本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの断面図である。
【0046】
図3及び図4に図示されたように、本実施例によるタッチパネル200は、第1透明基板210と、第1透明基板210の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターン120と、第2透明基板220と、第2透明基板220の一面にメッシュパターンに形成される第2電極パターン130と、第2透明基板220の一面に面状に形成される導電膜140と、第1透明基板210の一面と第2透明基板220の一面とを接着させる接着層230と、第2透明基板220の他面方向に備えられる画像表示装置150と、を含む構成である。
【0047】
本実施例によるタッチパネル200は、上述の第1実施例によるタッチパネル100と比較して、第1透明基板210に第1電極パターン120が形成され、第2透明基板220に第2電極パターン130及び導電膜140が形成される点で異なる。従って、本実施例において第1実施例と重複される内容は簡略に説明し、異なる点を中心に説明する。
【0048】
前記第1、2透明基板210、220は、第1、2電極パターン120、130及び導電膜140が形成される領域を提供する役割を有する。この際、第1、2透明基板210、220の一面を活性化させるために、高周波処理またはプライマー(primer)処理を施すことが好ましい。このように、第1、2透明基板210、220の一面を活性化させることにより、第1、2透明基板210、220と第1、2電極パターン120、130との間または第2透明基板220と導電膜140との間の接着力を向上させることができる。
【0049】
一方、第1透明基板210は、タッチパネル200の最外側に備えられるウィンドウ(Window)であることが好ましい。第1透明基板210がウィンドウである場合、第1電極パターン120がウィンドウに直接形成されるため、別の透明基板に第1電極パターン120を形成した後、前記別の透明基板をウィンドウに付着する工程を省略して、製造工程を単純化することができ、タッチパネル200の全体的な厚さを減少させることができる。
【0050】
前記第1電極パターン120、前記第2電極パターン130及び前記導電膜140は、ユーザがタッチする際に信号を発生させて、コントローラでタッチ座標を認識できるようにする役割を有するものである。ここで、第1電極パターン120は、第1透明基板210の一面に形成され、第2電極パターン130及び導電膜140は、第2透明基板220の一面に形成されて、接着層230を中心として対向する。
【0051】
具体的には、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせを用いて、メッシュパターン(Mesh Pattern)に形成することができる。一方、第1電極パターン120及び第2電極パターン130を銅(Cu)で形成する場合、第1電極パターン120及び第2電極パターン130の表面を黒化処理することにより、光が反射することを防止することができる。
【0052】
一方、上述の金属の他にも、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成することができる。
【0053】
また、導電膜140は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンを含む伝導性高分子を用いて面状に形成することができる。このように、第2透明基板220の一面に第2電極パターン130とともに面状の導電膜140が形成されるため、画像表示装置150から発生するノイズを効果的に遮断することができ、これにより、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止することができる。また、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成して、面抵抗を低下させることにより、導電膜140の厚さを薄く形成することができ、これによってタッチパネル200の透過率を高めることができる。さらに、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成するため、ユーザに認識される第2電極パターン130のライン(Line)の数を減らすことができ、これにより、タッチパネル200の視認性を改善することができる長所がある。
【0054】
前記接着層230は、第1透明基板210の一面と第2透明基板220の一面とを接着させて、第1電極パターン120と第2電極パターン130または第1電極パターン120と導電膜140が対向するように配置する役割を有する。ここで、接着層230は、特に制限されるものではないが、光学透明接着剤(Optical Clear Adhesive;OCA)を用いることができる。
【0055】
前記画像表示装置150は、画像を出力する役割を有するものであり、第2透明基板220の他面方向に備える。ここで、画像表示装置150は、第2透明基板220の他面に光学透明接着剤155によって接着させることができる。
【0056】
さらに、第1電極パターン120の端部には、第1電極パターン120からの電気的信号を受信する第1電極配線160が形成され、第2電極パターン130及び導電膜140の端部には、第2電極パターン130及び導電膜140からの電気的信号を受信する第2電極配線170が形成される。この際、第1電極配線160は、第1電極パターン120と一体に形成し、第2電極配線170は、第2電極パターン130と一体に形成して、製造工程を簡素化し、リードタイム(Lead Time)を短縮することができる。
【0057】
図5は、本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの分解斜視図であり、図6は、本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの断面図である。
【0058】
図5及び図6に図示されたように、本実施例によるタッチパネル300は、透明基板110と、透明基板110の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターン120と、透明基板110の一面に形成される絶縁層310と、絶縁層310の露出面にメッシュパターンに形成される第2電極パターン130と、絶縁層310の露出面に面状に形成される導電膜140と、絶縁層310の露出面方向に備えられる画像表示装置150と、を含む構成である。
【0059】
本実施例によるタッチパネル300は、上述の第1、2実施例によるタッチパネル100、200と比較して、透明基板110に第1電極パターン120が形成され、絶縁層310に第2電極パターン130及び導電膜140が形成される点で異なる。従って、本実施例において第1、2実施例と重複される内容は簡略に説明し、異なる点を中心に説明する。
【0060】
前記透明基板110は、第1電極パターン120が形成される領域を提供する役割を遂行する。この際、透明基板110の一面を活性化させるために、高周波処理またはプライマー(primer)処理を施すことが好ましい。このように、透明基板110の一面を活性化させることにより、透明基板110と第1電極パターン120との間の接着力を向上させることができる。
【0061】
一方、透明基板110は、タッチパネル300の最外側に備えられるウィンドウ(Window)であることが好ましい。透明基板110がウィンドウである場合、第1電極パターン120がウィンドウに直接形成されるため、別の透明基板に第1電極パターン120を形成した後、前記別の透明基板をウィンドウに付着する工程を省略して、製造工程を単純化することができ、タッチパネル300の全体的な厚さを減少させることができる。
【0062】
前記絶縁層310は、第1電極パターン120を保護するとともに、第2電極パターン130及び導電膜140が形成される領域を提供する役割を有するものであり、第1電極パターン120を覆うように透明基板110の一面に形成される。ここで、絶縁層310は、プリンティング(Printing)、CVD(Chemical Vaper Deposition)またはスパッタリング(Sputtering)などの方法により、エポキシ(Epoxy)またはアクリル系(Acrylic)の樹脂、SiOx薄膜、またはSiNx薄膜などで形成することができる。
【0063】
前記第1電極パターン120、前記第2電極パターン130及び前記導電膜140は、ユーザがタッチする際に信号を発生させて、コントローラでタッチ座標を認識できるようにする役割を有するものである。ここで、第1電極パターン120は、透明基板110の一面に形成され、第2電極パターン130及び導電膜140は、絶縁層310の露出面に形成されて、絶縁層310を中心として対向する。
【0064】
具体的には、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせを用いて、メッシュパターン(Mesh Pattern)に形成することができる。一方、第1電極パターン120及び第2電極パターン130を銅(Cu)で形成する場合、第1電極パターン120及び第2電極パターン130の表面を黒化処理することにより、光が反射することを防止することができる。
【0065】
一方、上述の金属の他にも、第1電極パターン120または第2電極パターン130は、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成することができる。
【0066】
また、導電膜140は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンを含む伝導性高分子を用いて面状に形成することができる。このように、第2透明基板220の一面に第2電極パターン130とともに、面状の導電膜140が形成されるため、画像表示装置150から発生するノイズを効果的に遮断することができ、これにより、EMI(Electro Magnetic Interference)が発生することを防止することができる。また、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成して、面抵抗を低下させることにより、導電膜140の厚さを薄く形成することができ、これによってタッチパネル300の透過率を高めることができる。さらに、面状の導電膜140とメッシュパターンの第2電極パターン130をともに形成するため、ユーザに認識される第2電極パターン130のライン(Line)の数を減らすことができ、これにより、タッチパネル300の視認性を改善することができる。
【0067】
前記画像表示装置150は、画像を出力する役割を有するものであり、絶縁層310の露出面方向に備える。また、画像表示装置150は、絶縁層310の露出面に光学透明接着剤155によって接着させることができる。
【0068】
さらに、第1電極パターン120の端部には、第1電極パターン120からの電気的信号を受信する第1電極配線160が形成され、第2電極パターン130及び導電膜140の端部には、第2電極パターン130及び導電膜140からの電気的信号を受信する第2電極配線170が形成される。この際、第1電極配線160は、第1電極パターン120と一体に形成し、第2電極配線170は、第2電極パターン130と一体に形成して、製造工程を簡素化し、リードタイム(Lead Time)を短縮することができる。
【0069】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【0070】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、画像表示装置から発生するノイズを効果的に遮断することができるタッチパネルに適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
100、200、300 タッチパネル
110 透明基板
120 第1電極パターン
130 第2電極パターン
140 導電膜
150 画像表示装置
155 光学透明接着剤
160 第1電極配線
170 第2電極配線
210 第1透明基板
220 第2透明基板
230 接着層
310 絶縁層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板と、
前記透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、
前記透明基板の他面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、
前記透明基板の他面に面状に形成される導電膜と、
前記透明基板の他面方向に備えられる画像表示装置と、を含むことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、
前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項7】
第1透明基板と、
前記第1透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、
第2透明基板と、
前記第2透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、
前記第2透明基板の一面に面状に形成される導電膜と、
前記第1透明基板の一面と前記第2透明基板の一面とを接着させる接着層と、
前記第2透明基板の他面方向に備えられる画像表示装置と、を含むことを特徴とするタッチパネル。
【請求項8】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、
前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項12】
前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする請求項11に記載のタッチパネル。
【請求項13】
透明基板と、
前記透明基板の一面にメッシュパターンに形成される第1電極パターンと、
前記透明基板の一面に形成される絶縁層と、
前記絶縁層の露出面にメッシュパターンに形成される第2電極パターンと、
前記絶縁層の露出面に面状に形成される導電膜と、
前記絶縁層の露出面方向に備えられる画像表示装置と、を含むことを特徴とするタッチパネル。
【請求項14】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)またはこれらの組み合わせで形成されることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル。
【請求項15】
前記第1電極パターンまたは前記第2電極パターンは、銀塩乳剤層を露光/現像して形成された金属銀で形成されることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル。
【請求項16】
前記導電膜は、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンビニレンで形成されることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル。
【請求項17】
前記第1電極パターンの端部に形成される第1電極配線と、
前記第2電極パターン及び前記導電膜の端部に形成される第2電極配線と、をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル。
【請求項18】
前記第1電極配線は前記第1電極パターンと一体に形成され、前記第2電極配線は前記第2電極パターンと一体に形成されることを特徴とする請求項17に記載のタッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−105488(P2013−105488A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180543(P2012−180543)
【出願日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】