説明

タッチパネル

【課題】
電位分布の歪みを抑制したタッチパネルを提供する。
【解決手段】
タッチパネルは、第1基板の表面に形成される第1導電膜を有する第1電極基板と、第2基板の表面に形成され、前記第1導電膜と対向する第2導電膜を有する第2電極基板と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第1電極と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成されるとともに、前記第1電極とともに矩形環状をなすように配置され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第2電極と、前記第1電極に並列に接続され、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第1抵抗部と、前記第2電極に並列に接続され、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第2抵抗部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、タッチパネル装置において、4つの周囲電極の各辺に平行で直線状に形成された補助電極を補助電極同士が短絡しないように互いに一定の距離を置いて配置し、前記周囲電極と前記補助電極とをITOパターンで接続したタッチパネルがあった。このタッチパネルは、前記周囲電極の四隅からコントロール部へ接続するための接続線と、前記補助電極それぞれの両端から前記コントロール部へ接続するための接続線を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、抵抗タッチ領域を有する基板と、タッチ領域と電気的に結合した1組の電極と、電極の上および近傍に位置決めされた、タッチ領域に対面する伝導層を含むカバーシートと、タッチ領域を縁どり、さらに、電極の抵抗率とタッチ領域の抵抗率との間の中間抵抗率を有する複数のバンド部分であって、ここで、電極はバンド部分の間に配置され、さらに、少なくとも1つのバンド部分はその長さに沿って変化する線形抵抗を有し、各バンド部分は、その長さの少なくとも一部分に沿って連続し、または疑似連続しているものと、直流電源に接続された電極とを含むタッチセンサがあった(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、抵抗膜と、該抵抗膜に電圧を印加する共通電極と、該共通電極に電圧を印加する電圧供給部とを有し、該電圧供給部から該共通電極に電圧を印加し、該共通電極から該抵抗膜に電位を供給することにより、該抵抗膜に電位分布を発生させ、前記抵抗膜の接触位置の電位を検出することにより、前記抵抗膜の接触位置座標を検出する座標検出装置であって、前記共通電極と前記抵抗膜との間に配置され、前記共通電極から前記抵抗膜に電位を供給する電位供給部が形成された共通電極−抵抗膜間絶縁膜を有することを特徴とするタッチパネルがあった(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−003049号公報
【特許文献2】特表2007−531082号公報
【特許文献3】特開2007−025904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来のタッチパネルは、座標検出を行うために電圧を印加した際に、電位分布が歪むという課題があった。
【0007】
また、電位分布が歪むと座標検出を正確に行えない場合があるため、座標検出を行う駆動回路において、電位分布の歪みを補正する必要があるという課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、電位分布の歪みを抑制したタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によるタッチパネルは、第1基板の表面に形成される第1導電膜を有する第1電極基板と、第2基板の表面に形成され、前記第1導電膜と対向する第2導電膜を有する第2電極基板と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第1電極と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成されるとともに、前記第1電極とともに矩形環状をなすように配置され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第2電極と、前記第1電極に並列に接続され、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第1抵抗部と、前記第2電極に並列に接続され、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第2抵抗部とを含む。
【0010】
また、前記第1抵抗部は、前記第1導電膜上に前記第1電極に沿って形成されることにより、前記第1電極に並列に接続され、前記第2抵抗部は、前記第1導電膜上に前記第2電極に沿って形成されることにより、前記第2電極に並列に接続されてもよい。
【0011】
また、前記第1抵抗部及び第2抵抗部は、それぞれ、平面視において、矩形環状に配置される前記第1電極及び前記第2電極よりも外側に配置されてもよい。
【0012】
また、前記第1抵抗部及び第2抵抗部は、それぞれ、平面視において、矩形環状に配置される前記第1電極及び前記第2電極よりも内側に配置されてもよい。
【0013】
また、前記第1抵抗部は、前記第1電極上に形成されることにより、前記第1電極に並列に接続され、前記第2抵抗部は、前記第2電極上に形成されることにより、前記第2電極に並列に接続されてもよい。
【0014】
本発明の他の観点によるタッチパネルは、第1基板上に形成される第1導電膜を有する第1電極基板と、第2基板上に形成され、前記第1導電膜と対向する第2導電膜を有する第2電極基板と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第1電極と、前記第1導電膜の上に互いに平行に形成されるとともに、前記第1電極とともに矩形環状をなすように配置され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第2電極と、前記第1電極上に形成され、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第1抵抗部と、前記第2電極上に形成され、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第2抵抗部とを含む。
【0015】
また、前記第1抵抗部は、前記第1電極に沿って形成される複数の第1抵抗片を有し、前記複数の第1抵抗片同士の間の距離は、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされ、前記第2抵抗部は、前記第2電極に沿って形成される複数の第2抵抗片を有し、前記複数の第2抵抗片同士の間の距離は、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされてもよい。
【0016】
また、前記第1抵抗部は、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成され、前記第2抵抗部は、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成されてもよい。
【0017】
また、前記第1抵抗部は、平面視において、前記第1電極に沿う辺が曲線状に形成されることにより、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成され、前記第2抵抗部は、平面視において、前記第2電極に沿う辺が曲線状に形成されることにより、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成されてもよい。
【0018】
また、前記第1抵抗部は、前記第1電極に沿って形成される複数の第1抵抗片を有し、前記第1抵抗片の長さは、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされ、前記第2抵抗部は、前記第2電極に沿って形成される複数の第2抵抗片を有し、前記第2抵抗片の長さは、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされてもよい。
【0019】
また、前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は、前記第1電極及び前記第2電極と同一の導電層によって形成されてもよい。
【0020】
また、前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は、絶縁層によって絶縁されてもよい。
【0021】
また、前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部の抵抗値は、前記第1電極及び前記第2電極の抵抗値よりも低くてもよい。
【0022】
また、前記第1導電膜に接続され、前記第1導電膜が前記第2導電膜と接触すると、当該接触のあった座標位置を検出する座標検出回路をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電位分布の歪みを抑制したタッチパネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施の形態1のタッチパネルの上部電極基板の構造図である。
【図2】実施の形態1のタッチパネルの下部電極基板の構造の概略を示す図である。
【図3】実施の形態1のタッチパネルの断面図である。
【図4】実施の形態1のタッチパネルの動作を説明するための図である。
【図5】実施の形態1のタッチパネルの動作原理を示す図である。
【図6】実施の形態1のタッチパネルの下部電極基板20の透明導電膜22の上に形成される電極23と抵抗部40のパターンを示す図である。
【図7】比較例の下部電極基板20Aにおける電位分布を示す図である。
【図8】実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20による等電位線を示す図である。
【図9】実施の形態2のタッチパネルの下部電極基板220の構成を示す平面図である。
【図10】実施の形態3のタッチパネルの下部電極基板320の構成を示す平面図である。
【図11】実施の形態4のタッチパネルの下部電極基板420の構成を示す平面図である。
【図12】実施の形態5のタッチパネルの下部電極基板520の構成を示す平面図である。
【図13】実施の形態6のタッチパネルの下部電極基板620の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態のタッチパネルについて、以下に説明する。
【0026】
図1は実施の形態1のタッチパネルの上部電極基板の構造図である。図2は実施の形態1のタッチパネルの下部電極基板の構造の概略を示す図である。図3は実施の形態1のタッチパネルの断面図である。図4は実施の形態1のタッチパネルの動作を説明するための図である。図5は、実施の形態1のタッチパネルの動作原理を示す図である。
【0027】
実施の形態1のタッチパネル100は、フィルム11の一方の面に透明導電膜12が形成された略長方形状の上部電極基板10と、上部電極基板10と略同じ形状のガラス基板21の一方の面に透明導電膜22が形成された下部電極基板20とを含む。
【0028】
また、タッチパネル100は、座標検出回路50を有する駆動回路51をさらに含む。なお、図3に示す座標検出回路50及び駆動回路51は一例であり、座標検出回路50及び駆動回路51の構成は図3に示すものに限られない。
【0029】
上部電極基板10と下部電極基板20とは、上部電極基板10の透明導電膜12と下部電極基板20の透明導電膜22とが対向するように、スペーサ31等を介し、接着剤または両面テープにより接合されている。
【0030】
上部電極基板10の透明導電膜12は、短手方向である縦方向に4分割、長手方向である横方向に8分割されており全体が32個の導電領域に分割されている。
【0031】
ここで、透明導電膜12を32個の導電領域に分割する境界線のうち、横方向に伸びる境界線を12X、縦方向に伸びる境界線を12Yと称す。
【0032】
透明導電膜12の各々の導電領域の分割(境界線12X、12Yの形成)は、導電領域となる領域間の透明導電膜12を除去することにより行われる。これにより、分割された導電領域間を電気的に絶縁することができる。
【0033】
各々の分割された透明導電膜12は、上部電極基板10の短手方向の両端に設けられた引出電極部13の各々の引出電極と接続されており、上部電極基板10の周囲に配線され、上部電極基板10の長手方向の一方の端部においてフレキシブル基板(Flexible
Printed Circuit board:FPC)14と接続されている。フレキシブル基板14の端部には、端子15が接続されている。端子15は、座標検出回路50を含む駆動回路51(図3参照)に接続される。
【0034】
また、下部電極基板20は、図4に示すように下部電極基板20を構成する4辺の端部において、透明導電膜22上に矩形環状の電極23が設けられている。電極23は、例えば、Ag−C又はAg製の抵抗膜で構成されており、4つの頂点部LL、LR、UL、URには、各頂点部の電位を制御するために引出線が接続されている。ここでは、電極23がAg−C製の抵抗膜で構成される形態について説明する。
【0035】
この引出線は、下部電極基板20の周囲より引出され、図2に示すように、下部電極基板20の長手方向の一方の端部においてフレキシブル基板27に接続され、さらにフレキシブル基板27には端子28が接続されている。
【0036】
なお、実施の形態1の下部電極基板20は、電極23に加えて抵抗部を含むが、補助抵抗部については、図6を用いて後に説明を行う。
【0037】
フレキシブル基板14の端子15とフレキシブル基板27の端子28はともに駆動回路51に接続されている。尚、透明導電膜12及び透明導電膜22を構成する材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnO(酸化亜鉛)にAlまたはGa等が添加された材料、SnO(酸化スズ)にSb等が添加された材料等が挙げられる。
【0038】
また、フィルム11は、PET(ポリエチレンテレフタレート:polyethylene terephthalate)、PC(ポリカーボネート:Polycarbonate)及び、可視領域において透明の樹脂材料が挙げられる。更に、ガラス基板21に代えて、樹脂基板を用いてもよい。
【0039】
ここで、ガラス基板21は第1基板の一例であり、透明導電膜22は第1導電膜の一例であり、下部電極基板20は第1電極基板の一例である。また、フィルム11は第2基板の一例であり、透明導電膜12は第2導電膜の一例であり、上部電極基板10は第2電極基板の一例である。
【0040】
ここで、図5(A)、(B)を用いて、実施の形態1のタッチパネル100における接触位置の検出原理について説明する。
【0041】
下部電極基板20の透明導電膜22上に設けられた矩形環状の電極23の頂点部LL、LR、UL、URに印加する電圧は、駆動回路51によって制御され、X軸方向、Y軸方向に交互に電圧が印加される。
【0042】
実施の形態1のタッチパネル100は、図5(A)に示すように、透明導電膜22の端部の4辺に設けられた電極23の頂点部LL、LR、UL、URにより、X軸方向、Y軸方向に交互に電圧を印加する。透明導電膜12と透明導電膜22とが、接触位置A点において接触すると、図5(B)に示すように、透明導電膜12を介し電位Vaを検出し、X軸方向及びY軸方向の各々の座標位置を検出する。
【0043】
また、図4に示すように、上部電極基板10の透明導電膜12は32の領域に分割されており、分割された各々の領域について時分割による走査が行われ、各領域における接触位置を特定する。
【0044】
このように、上部電極基板10において透明導電膜12を分割し導電領域を形成することにより、上部電極基板10と下部電極基板20とが接触した接触位置が複数であっても、分割された透明導電膜12の導電領域ごとに接触位置を座標検出回路50で特定することができるため、各々の領域における接触位置を独立して検出することができる。
【0045】
具体的には、図4に示すように、上部電極基板10の透明導電膜12と、下部電極基板20の透明導電膜22との接触位置が、矢印A、B、C、D、Eに示すように5つの場合である場合、各々の接触位置は、分割された透明導電膜12の領域が異なるため、各々独立して接触位置が検出することが可能である。
【0046】
例えば、上部電極基板10と下部電極基板20との接触位置が矢印Aに示す位置である場合、透明導電膜12の導電領域12aにおいて接触しており、接触位置が矢印Bに示す位置である場合、透明導電膜12の導電領域12bにおいて接触しており、接触位置が矢印Cに示す位置である場合、透明導電膜12の導電領域12cにおいて接触しており、接触位置が矢印Dに示す位置である場合、透明導電膜12の導電領域12dにおいて接触しており、接触位置が矢印Eに示す位置である場合、透明導電膜12の導電領域12eにおいて接触しているが、透明導電膜12の導電領域12a、12b、12c、12d、12eは相互に絶縁された異なる領域であることから、各々を独立して検出することができる。
【0047】
従って、上部電極基板10と下部電極基板20との接触位置が5つの場合であっても、各々の接触位置を特定することが可能である。
【0048】
以上より、透明導電膜12と透明導電膜22との接触位置が複数であっても、接触した導電領域を特定することができるとともに、透明導電膜22における電位分布を検出することにより、より正確に座標位置を検出することが可能である。また、透明導電膜12と透明導電膜22との接触位置を移動させた場合においても、接触位置が移動したことを認識することができるとともに、透明導電膜22における電位分布を検出することにより、移動した接触位置の位置座標を検出することも可能である。
【0049】
なお、ここでは、透明導電膜12が32の領域二分割される形態について説明するが、分割数はいくつであってもよく、また、分割が行われずに透明導電膜12の全体が一つの領域であってもよい。
【0050】
次に、図6を用いて、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の具体的な構成について説明する。
【0051】
図6は、実施の形態1のタッチパネルの下部電極基板20の透明導電膜22の上に形成される電極23と抵抗部40のパターンを示す図である。図6では、左下に示すように、相直交するX軸及びY軸を用いて説明を行う。
【0052】
ここで、平面視で矩形環状に形成される電極23の四辺をそれぞれ、電極部23XL、23XU、23YL、23YRとする。電極部23XLは、頂点部LLと頂点部LRとの間に位置し、X軸方向に延在する辺の部分である。電極部23XUは、頂点部ULと頂点部URとの間に位置し、X軸方向に延在する辺の部分である。電極部23YLは、頂点部LLと頂点部ULとの間に位置し、Y軸方向に延在する辺の部分である。電極部23YRは、頂点部LRLと頂点部URとの間に位置し、Y軸方向に延在する辺の部分である。
【0053】
実施の形態1の下部電極基板20は、透明導電膜22の表面上に抵抗部40を有する。
【0054】
抵抗部40は、平面視において、電極23の電極部23XL、23XU、23YL、23YRが構成する矩形環の外側に位置するように配列される複数の抵抗部である。抵抗部40は、電極部23XL、23XUの近傍にX軸方向に沿って形成される抵抗部40XL、40XUと、電極部23YL、23YRの近傍にY軸方向に沿って形成される抵抗部40YL、40YRとを含む。
【0055】
ここで、電極部23XL、23XUは第1電極の一例であり、電極部23YL、23YRは第2電極の一例である。
【0056】
抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRは、例えば、Agペーストを印刷することによって形成される。Agペーストの抵抗値は、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを構成するAg−C製の導電膜の抵抗値の約1/10である。
【0057】
抵抗部40XL、40XUは、例えば、それぞれ10個ずつ配列されており、各抵抗部40XL、40XUの長さは、例えば、電極部23XL、23XUの長さの1/20に設定されている。
【0058】
抵抗部40XL、40XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において密に配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において粗に配置される第1抵抗部の一例である。
【0059】
すなわち、抵抗部40XL、40XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0060】
抵抗部40XLは、透明導電膜22上において、電極部23XLの近傍に配設されるため、上述のように配置することにより、電極部23XLと抵抗部40XLの合成抵抗値は、電極部23XLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0061】
同様に、抵抗部40XUは、透明導電膜22上において、電極部23XUの近傍に配設されるため、上述のように配置することにより、電極部23XUと抵抗部40XUの合成抵抗値は、電極部23XUの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0062】
抵抗部40YL、40YRは、例えば、それぞれ10個ずつ配列されており、各抵抗部40YL、40YRの長さは、例えば、電極部23YL、23YRの長さの1/20に設定されている。
【0063】
抵抗部40YL、40YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において密に配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において粗に配置される第2抵抗部の一例である。
【0064】
すなわち、抵抗部40YL、40YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0065】
抵抗部40YLは、透明導電膜22上において、電極部23YLの近傍に配設されるため、上述のように配置することにより、電極部23YLと抵抗部40YLの合成抵抗値は、電極部23YLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0066】
同様に、抵抗部40YRは、透明導電膜22上において、電極部23YRの近傍に配設されるため、上述のように配置することにより、電極部23YRと抵抗部40YRの合成抵抗値は、電極部23YRの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0067】
このように、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRをそれぞれ、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置するのは、電極部23XL、23XU、23YL、23YRとの合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くすることにより、透明導電膜22上における電位分布を矯正するためである。
【0068】
ここで、図7を用いて、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRを含まない下部電極基板20Aにおける電位分布について説明する。
【0069】
図7(A)、(B)は、比較例の下部電極基板20Aにおける電位分布を示す図である。
【0070】
図7(A)に示すように、頂点部LL、ULに5(V)の電圧を印加し、頂点部LR、URを0(V)に保持することによってX軸方向に電位分布を形成すると、透明導電膜22上に実線で示すような等電位線を得る。等電位線は、X軸方向の中央部ではY軸に沿って真っ直ぐであるが、X軸方向の端部側に行くほどY軸に対して湾曲がきつくなる。
【0071】
このように、等電位線がX軸方向の端部側において大きく湾曲するのは、電極部23YL、23YRでX軸方向に電位分布を形成しても、電極部23YL、23YRは、電極部23XL、23XUで接続されているため、電極部23XL、23XUの頂点部LL、UL、LR、URに近い部分に電圧がかかってしまうからである。このため、電極部23YL、23YRでX軸方向に電位分布を形成すると、X軸方向の端部側では電位分布に歪みが生じる。
【0072】
また、図7(B)に示すように、頂点部UL、URに5(V)の電圧を印加し、頂点部LL、LRを0(V)に保持することによってY軸方向に電位分布を形成すると、透明導電膜22上に実線で示すような等電位線を得る。等電位線は、Y軸方向の中央部ではX軸に沿って真っ直ぐであるが、Y軸方向の端部側に行くほどX軸に対して湾曲がきつくなる。
【0073】
このように、等電位線がY軸方向の端部側において大きく湾曲するのは、電極部23XL、23XUでY軸方向に電位分布を形成しても、電極部23XL、23XUは、電極部23YL、23YRで接続されているため、電極部23YL、23YRの頂点部LL、UL、LR、URに近い部分に電圧がかかってしまうからである。このため、電極部23XL、23XUでY軸方向に電位分布を形成すると、Y軸方向の端部側では電位分布に歪みが生じる。
【0074】
このように、比較例の下部電極基板20Aでは、X軸方向及びY軸方向に電圧を印加したときに、それぞれ、X軸方向及びY軸方向における端部側において電位分布の歪みが大きくなるという問題がある。
【0075】
これに対して、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20は、上述のように、抵抗部40XL、40XUをそれぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置することにより、電極部23XL、23XUとのX軸方向における合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くしている。
【0076】
このように、電極部23XL、23XUの長手方向における中央部側の抵抗値を端部側の抵抗値より低くすると、中央部側よりも端部側の方がX軸方向における電位勾配が急になるため、端部側で等電位線が湾曲しにくくなる。
【0077】
Y軸方向においても同様に、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20は、上述のように、抵抗部40YL、40YRをそれぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置することにより、電極部23YL、23YRとのY軸方向における合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くしている。
【0078】
このように、電極部23YL、23YRの長手方向における中央部側の抵抗値を端部側の抵抗値より低くすると、中央部側よりも端部側の方がY軸方向における電位勾配が急になるため、端部側で等電位線が湾曲しにくくなる。
【0079】
従って、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20によれば、図8に示すような等電位線を得ることができる。
【0080】
図8(A)、(B)は、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20による等電位線を示す図である。
【0081】
図8(A)に示すように、頂点部LL、ULに5(V)の電圧を印加し、頂点部LR、URを0(V)に保持することによってX軸方向に電位分布を形成すると、透明導電膜22上に実線で示すような等電位線を得る。
【0082】
図8(A)には、4(V)、3(V)、2(V)、1(V)の等電位線を示すが、等電位線は、X軸方向の中央部だけでなく、X軸方向の端部においてもY軸に沿って真っ直ぐである。
【0083】
これは、電極部23YL、23YRと抵抗部40YL、40YRとの長手方向における中央部側の合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして、中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線が矯正されたためである。
【0084】
また、図8(B)に示すように、頂点部UL、URに5(V)の電圧を印加し、頂点部LL、LRを0(V)に保持することによってY軸方向に電位分布を形成すると、透明導電膜22上に実線で示すような等電位線を得る。
【0085】
図8(B)には、4(V)、3(V)、2(V)、1(V)の等電位線を示すが、等電位線は、Y軸方向の中央部だけでなく、Y軸方向の端部においてもX軸に沿って真っ直ぐである。
【0086】
これは、電極部23XL、23XUと抵抗部40XL、40XUの長手方向における中央部側の合成抵抗値を端部側の合成抵抗値よりも低くして、中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線が矯正されたためである。
【0087】
以上のように、実施の形態1のタッチパネル100によれば、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの周囲に、それぞれ抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRを配置し、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRをそれぞれ、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置することにより、下部電極基板20の透明導電膜22における電位分布を矯正することができる。
【0088】
なお、上述のように、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20には、電極23に加えて透明導電膜22上に抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRが配置される。抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRは、電極23でX方向及びY方向に電位分布を生じさせる際に、電極23を補助する形で電位分布の発生に寄与する。
【0089】
このため、実施の形態1の下部電極基板20の電極23は、比較例の下部電極基板20Aの電極23(図7参照)よりも幅を細くすることができる。
【0090】
従って、実施の形態1の下部電極基板20の電極23と抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRとを合わせた幅を、比較例の下部電極基板20Aの電極23と同等あるいはそれ以下の幅にすれば、タッチパネル100の表示領域の周囲に額縁のように存在する部分が大きく(太く)なることを抑制できる。従って、実施の形態1のタッチパネル100によれば、比較例の下部電極基板20Aを含むタッチパネルと同様に、広い表示領域を確保することができる。
【0091】
また、以上では、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRの長さがそれぞれ電極部23XL、23XU、23YL、23YRの1/20であり、それぞれ10個ずつ配列される形態について説明したが、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRの長さ及び個数は、上述の形態のものに限定されず、下部電極基板20及び透明導電膜22のサイズや縦横比等に応じて適宜変更することができる。
【0092】
また、以上では、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRをそれぞれ10個ずつ配列される形態について説明したが、X軸方向に配置する抵抗部40XL、40XUと、抵抗部40YL、40YRとの数は同一でなくてもよい。
【0093】
なお、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の電極部23XL、23XU、23YL、23YRと抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRの上には、絶縁層が形成され、この絶縁層の上に、頂点部LL、UL、LR、URに電圧を印加する配線が形成される。さらに、この配線の上には別の絶縁層が形成され、上部電極基板10の透明導電膜10と絶縁される。下部電極基板20の電極部23XL、23XU、23YL、23YRと抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRの上に形成される絶縁層と、頂点部LL、UL、LR、URに電圧を印加する配線の上に形成される絶縁層は、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの内側にあるタッチパネル100の表示領域には形成されない。
【0094】
<実施の形態2>
図9は、実施の形態2のタッチパネルの下部電極基板220の構成を示す平面図である。実施の形態2のタッチパネルは、下部電極基板220の構成が実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の構成と異なるが、下部電極基板220の構成以外は実施の形態1のタッチパネル100と同様である。このため、ここでは、図9を用いて、実施の形態2のタッチパネルの下部電極基板220について説明を行う。
【0095】
下部電極基板220は、電極230と抵抗部240とが透明導電膜22上に形成された構造を有する。
【0096】
電極230は、平面視で矩形環状に形成される電極部230XL、230XU、230YL、230YRを有する。電極部230XLは、頂点部LLと頂点部LRとの間に位置し、X軸方向に延在する辺の部分である。電極部230XUは、頂点部ULと頂点部URとの間に位置し、X軸方向に延在する辺の部分である。電極部230YLは、頂点部LLと頂点部ULとの間に位置し、Y軸方向に延在する辺の部分である。電極部230YRは、頂点部LRLと頂点部URとの間に位置し、Y軸方向に延在する辺の部分である。
【0097】
電極部230XL、230XU、230YL、230YRは、長手方向の中央部において幅が細くされ、平面視で矩形環の外側にある辺が曲線を描くように長手方向の端部にかけて幅が太くなるように構成されている。電極部230XL、230XU、230YL、230YRの平面視で矩形環の内側にある辺は直線状に形成されている。
【0098】
電極部230XL、230XU、230YL、230YRは、例えば、Ag−C又はAg製の導電膜で構成することができるが、ここでは、一例として、電極部230XL、230XU、230YL、230YRがAg−C製の導電膜で構成される形態について説明する。
【0099】
抵抗部240は、平面視において、電極230の電極部230XL、230XU、230YL、230YRが構成する矩形環の外側に位置するように配列される抵抗部である。抵抗部240は、電極部230XL、230XUの近傍でX軸方向に沿って形成される抵抗部240XL、240XUと、電極部230YL、230YRの近傍でY軸方向に沿って形成される抵抗部240YL、240YRとを含む。
【0100】
抵抗部240XL、240XU、240YL、240YRは、例えば、Agペーストを印刷することによって形成される。Agペーストの抵抗値は、電極部230XL、230XU、230YL、230YRを構成するAg−C製の導電膜の抵抗値の約1/10である。
【0101】
抵抗部240XL、240XUは、それぞれ、電極部230XL、230XUの長手方向の中央部において幅が太くされ、電極部230XL、230XUの長手方向の端部において幅が細くされる。抵抗部240XL、240XUは、平面視において、電極部230XL、XUの外側の辺の湾曲に対応するように湾曲した内側の辺を有し、外側の辺は直線状に構成される。
【0102】
すなわち、抵抗部240XL、240XUは、それぞれ、電極部230XL、230XUの長手方向の中央部において幅が細く(狭く)され、電極部230XL、230XUの長手方向の端部において幅が太く(広く)される第1抵抗部の一例である。
【0103】
ここで、例えば、電極部230XL、230XUと、抵抗部240XL、240XUの高さ(厚さ)は同一の高さ(厚さ)に設定され、抵抗部240XL、240XUの幅は、長手方向の中央部において、電極部230XL、230XUの幅の1.5倍に設定される。また、抵抗部240XL、240XUの幅は、長手方向の中央部から端部に向かって徐々に細くなり、電極部230XL、230XUの最端部では幅は零になる。
【0104】
このような幅を有する抵抗部240XLは、透明導電膜22上において、電極部230XLの近傍に配設されるため、電極部230XLと抵抗部240XLの合成抵抗値は、電極部230XLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなるように設定されている。
【0105】
同様に、上述のような幅を有する抵抗部240XUは、透明導電膜22上において、電極部230XUの近傍に配設されるため、電極部230XUと抵抗部240XUの合成抵抗値は、電極部230XUの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなるように設定されている。
【0106】
抵抗部240YL、240YRは、それぞれ、電極部230YL、230YRの長手方向の中央部において幅が太くされ、電極部230YL、230YRの長手方向の端部において幅が細くされる。抵抗部240YL、240YRは、平面視において、電極部230YL、YRの外側の辺の湾曲に対応するように湾曲した内側の辺を有し、外側の辺は直線状に構成される。
【0107】
ここで、例えば、電極部230YL、230YRと、抵抗部240YL、240YRの高さ(厚さ)は同一の高さ(厚さ)に設定され、抵抗部240YL、240YRの幅は、長手方向の中央部において、電極部230YL、230YRの幅の1.5倍に設定される。また、抵抗部240YL、240YRの幅は、長手方向の中央部から端部に向かって徐々に細くなり、電極部230YL、230YRの最端部では幅は零になる。
【0108】
すなわち、抵抗部240YL、240YRは、それぞれ、電極部230YL、230YRの長手方向の中央部において幅が細く(狭く)され、電極部230YL、230YRの長手方向の端部において幅が太く(広く)される第2抵抗部の一例である。
【0109】
このような幅を有する抵抗部240YLは、透明導電膜22上において、電極部230YLの近傍に配設されるため、電極部230YLと抵抗部240YLの合成抵抗値は、電極部230YLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなるように設定されている。
【0110】
同様に、上述のような幅を有する抵抗部240YRは、透明導電膜22上において、電極部230YRの近傍に配設されるため、電極部230YRと抵抗部240YRの合成抵抗値は、電極部230YRの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなるように設定されている。
【0111】
このように、抵抗部240XL、240XU、240YL、240YRをそれぞれ、電極部230XL、230XU、230YL、230YRの長手方向の中央部側において幅を太くし、端部側において幅を細くするのは、電極部230XL、230XU、230YL、230YRとの合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くすることにより、透明導電膜22上における電位分布を矯正するためである。
【0112】
従って、実施の形態2のタッチパネルの下部電極基板220は、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20と同様に、電位分布を矯正することができる(図8(A)、(B)参照)。
【0113】
すなわち、電極部230XL、230XUと抵抗部240XL、240XUとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0114】
また、電極部230YL、230YRと抵抗部240YL、240YRとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0115】
以上、実施の形態のタッチパネルの下部電極基板220によれば、実施の形態1の立ちパネル100の下部電極基板20と同様に、X軸方向及びY軸方向における均等な電位分布を得ることができる。
【0116】
<実施の形態3>
図10は、実施の形態3のタッチパネルの下部電極基板320の構成を示す平面図である。実施の形態3のタッチパネルは、下部電極基板320の構成が実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の構成と異なるが、下部電極基板320の構成以外は実施の形態1のタッチパネル100と同様である。このため、ここでは、図10を用いて、実施の形態3のタッチパネルの下部電極基板320について説明を行う。
【0117】
実施の形態3の下部電極基板320は、実施の形態1の下部電極基板20の抵抗部40を電極23の上に配置した構成を有する。
【0118】
下部電極基板320は、透明導電膜22上に形成される電極23と、電極23の上に形成される抵抗部340とを有する。
【0119】
電極23は、実施の形態1の下部電極基板20の電極23と同様であり、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを有する。
【0120】
抵抗部340は、抵抗部340XL、340XU、340YL、340YRを有する。
【0121】
抵抗部340XL、340XU、340YL、340YRは、実施の形態1の抵抗部40と同様に、それぞれ、10個ずつ配設される。
【0122】
抵抗部340XL、340XU、340YL、340YRは、例えば、Agペーストを印刷することによって形成される。Agペーストの抵抗値は、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを構成するAg−C製の導電膜の抵抗値の約1/10である。
【0123】
抵抗部340XL、340XUは、例えば、それぞれ10個ずつ配列されており、各抵抗部340XL、340XUの長さは、例えば、電極部23XL、23XUの長さの1/20に設定されている。
【0124】
抵抗部340XL、340XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において、電極部23XL、23XUの上に密に配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において、電極部23XL、23XUの上に粗に配置される第1抵抗部の一例である。
【0125】
すなわち、抵抗部340XL、340XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0126】
抵抗部340XLを電極部23XLの上に上述のように配置することにより、電極部23XLと抵抗部340XLの合成抵抗値は、電極部23XLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0127】
同様に、抵抗部340XUを透明導電膜22上に上述のように配置することにより、電極部23XUと抵抗部340XUの合成抵抗値は、電極部23XUの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0128】
抵抗部340YL、340YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において、電極部23YL、23YRの上に密に配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において、電極部23YL、23YRの上に粗に配置される第2抵抗部の一例である。
【0129】
すなわち、抵抗部340YL、340YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0130】
抵抗部340YLを透明導電膜22上に上述のように配置することにより、電極部23YLと抵抗部340YLの合成抵抗値は、電極部23YLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0131】
同様に、抵抗部340YRを透明導電膜22上に上述のように配置することにより、電極部23YRと抵抗部340YRの合成抵抗値は、電極部23YRの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0132】
このように、抵抗部340XL、340XU、340YL、340YRをそれぞれ、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置するのは、電極部23XL、23XU、23YL、23YRとの合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くすることにより、透明導電膜22上における電位分布を矯正するためである。
【0133】
従って、実施の形態3のタッチパネルの下部電極基板320は、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20と同様に、電位分布を矯正することができる(図8(A)、(B)参照)。
【0134】
すなわち、電極部23XL、23XUと抵抗部340XL、340XUとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0135】
また、電極部23YL、23YRと抵抗部340YL、340YRとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0136】
以上、実施の形態3のタッチパネルの下部電極基板320によれば、実施の形態1の立ちパネル100の下部電極基板20と同様に、X軸方向及びY軸方向における均等な電位分布を得ることができる。
【0137】
<実施の形態4>
図11は、実施の形態4のタッチパネルの下部電極基板420の構成を示す平面図である。実施の形態4のタッチパネルは、下部電極基板420の構成が実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の構成と異なるが、下部電極基板420の構成以外は実施の形態1のタッチパネル100と同様である。このため、ここでは、図11を用いて、実施の形態4のタッチパネルの下部電極基板420について説明を行う。
【0138】
実施の形態4の下部電極基板420は、実施の形態1の抵抗部40の長さに分布を持たせた構成を有する。
【0139】
下部電極基板420は、透明導電膜22上に形成される電極23と、電極23の矩形環の外側に配置される抵抗部440とを有する。
【0140】
電極23は、実施の形態1の下部電極基板20の電極23と同様であり、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを有する。
【0141】
抵抗部440は、抵抗部440XL、440XU、440YL、440YRを有する。
【0142】
抵抗部440XLは、電極23XLに沿って、頂点部LLから頂点部LRの方向にかけて、抵抗部440XL1、440XL2、440XL3、440XL4、440XL5を有する。抵抗部440XL1、440XL2、440XL3、440XL4、440XL5は、抵抗部440XL3の長さが最も長く、抵抗部440XL1及び440XL5の長さが最も短く、抵抗部440XL3の長さの約1/4である。
【0143】
抵抗部440XL2及び440XL4の長さは、抵抗部440XL3の長さと、抵抗部440XL1及び440XL5の長さとの中間的な長さであり、例えば、抵抗部440XL3の長さの約1/2である。
【0144】
抵抗部440XL1、440XL2、440XL3、440XL4、440XL5は、高さ(厚さ)はすべて同一であり、互いの間隔が均等になるように配置される。
【0145】
このような長さの比を有する抵抗部440XL1、440XL2、440XL3、440XL4、440XL5を均等間隔で並べるのは、電極部23XLと抵抗部440XLの合成抵抗値を電極部23XLの長手方向における中央部側において低くし、長手方向における端部側において高くするためである。
【0146】
抵抗部440XUは、電極23XUに沿って、頂点部LLから頂点部LRの方向にかけて、抵抗部440XU1、440XU2、440XU3、440XU4、440XU5を有する。抵抗部440XU1、440XU2、440XU3、440XU4、440XU5は、抵抗部440XU3の長さが最も長く、抵抗部440XU1及び440XU5の長さが最も短く、抵抗部440XU3の長さの約1/4である。
【0147】
抵抗部440XU2及び440XU4の長さは、抵抗部440XU3の長さと、抵抗部440XU1及び440XU5の長さとの中間的な長さであり、例えば、抵抗部440XU3の長さの約1/2である。
【0148】
抵抗部440XU1、440XU2、440XU3、440XU4、440XU5は、高さ(厚さ)はすべて同一であり、互いの間隔が均等になるように配置される。
【0149】
このような長さの比を有する抵抗部440XU1、440XU2、440XU3、440XU4、440XU5を均等間隔で並べるのは、電極部23XUと抵抗部440XUの合成抵抗値を電極部23XUの長手方向における中央部側において低くし、長手方向における端部側において高くするためである。
【0150】
抵抗部440YLは、電極23YLに沿って、頂点部LLから頂点部LRの方向にかけて、抵抗部440YL1、440YL2、440YL3、440YL4、440YL5を有する。抵抗部440YL1、440YL2、440YL3、440YL4、440YL5は、抵抗部440YL3の長さが最も長く、抵抗部440YL1及び440YL5の長さが最も短く、抵抗部440YL3の長さの約1/4である。
【0151】
抵抗部440YL2及び440YL4の長さは、抵抗部440YL3の長さと、抵抗部440YL1及び440YL5の長さとの中間的な長さであり、例えば、抵抗部440YL3の長さの約1/2である。
【0152】
抵抗部440YL1、440YL2、440YL3、440YL4、440YL5は、高さ(厚さ)はすべて同一であり、互いの間隔が均等になるように配置される。
【0153】
このような長さの比を有する抵抗部440YL1、440YL2、440YL3、440YL4、440YL5を均等間隔で並べるのは、電極部23YLと抵抗部440YLの合成抵抗値を電極部23YLの長手方向における中央部側において低くし、長手方向における端部側において高くするためである。
【0154】
抵抗部440YRは、電極23YRに沿って、頂点部LLから頂点部LRの方向にかけて、抵抗部440YR1、440YR2、440YR3、440YR4、440YR5を有する。抵抗部440YR1、440YR2、440YR3、440YR4、440YR5は、抵抗部440YR3の長さが最も長く、抵抗部440YR1及び440YR5の長さが最も短く、抵抗部440YR3の長さの約1/4である。
【0155】
抵抗部440YR2及び440YR4の長さは、抵抗部440YR3の長さと、抵抗部440YR1及び440YR5の長さとの中間的な長さであり、例えば、抵抗部440YR3の長さの約1/2である。
【0156】
抵抗部440YR1、440YR2、440YR3、440YR4、440YR5は、高さ(厚さ)はすべて同一であり、互いの間隔が均等になるように配置される。
【0157】
このような長さの比を有する抵抗部440YR1、440YR2、440YR3、440YR4、440YR5を均等間隔で並べるのは、電極部23YRと抵抗部440YRの合成抵抗値を電極部23YRの長手方向における中央部側において低くし、長手方向における端部側において高くするためである。
【0158】
従って、実施の形態4のタッチパネルの下部電極基板420は、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20と同様に、電位分布を矯正することができる(図8(A)、(B)参照)。
【0159】
すなわち、電極部23XL、23XUと抵抗部440XL、440XUとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0160】
また、電極部23YL、23YRと抵抗部440YL、440YRとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0161】
以上、実施の形態4のタッチパネルの下部電極基板420によれば、実施の形態1の立ちパネル100の下部電極基板20と同様に、X軸方向及びY軸方向における均等な電位分布を得ることができる。
【0162】
<実施の形態5>
図12は、実施の形態5のタッチパネルの下部電極基板520の構成を示す平面図である。実施の形態5のタッチパネルは、下部電極基板520の構成が実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の構成と異なるが、下部電極基板520の構成以外は実施の形態1のタッチパネル100と同様である。このため、ここでは、図12を用いて、実施の形態5のタッチパネルの下部電極基板520について説明を行う。
【0163】
実施の形態5の下部電極基板520は、実施の形態1の下部電極基板20の抵抗部40を電極23の矩形環の内側に配置した構成を有する。
【0164】
下部電極基板520は、透明導電膜22上に形成される電極23と、電極23の矩形環の内側に形成される抵抗部540とを有する。
【0165】
電極23は、実施の形態1の下部電極基板20の電極23と同様であり、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを有する。
【0166】
抵抗部540は、抵抗部540XL、540XU、540YL、540YRを有する。
【0167】
抵抗部540XL、540XU、540YL、540YRは、実施の形態1の抵抗部40と同様に、それぞれ、10個ずつ配設される。
【0168】
抵抗部540XL、540XU、540YL、540YRは、例えば、Agペーストを印刷することによって形成される。Agペーストの抵抗値は、電極部23XL、23XU、23YL、23YRを構成するAg−C製の導電膜の抵抗値の約1/10である。
【0169】
抵抗部540XL、540XUは、例えば、それぞれ10個ずつ配列されており、各抵抗部540XL、540XUの長さは、例えば、電極部23XL、23XUの長さの1/20に設定されている。
【0170】
抵抗部540XL、540XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において、電極部23XL、23XUの近傍に密に配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において、電極部23XL、23XUの近傍に粗に配置される第1抵抗部の一例である。
【0171】
すなわち、抵抗部540XL、540XUは、それぞれ、電極部23XL、23XUの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23XL、23XUの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0172】
抵抗部540XLを電極部23XLの近傍に上述のように配置することにより、電極部23XLと抵抗部540XLの合成抵抗値は、電極部23XLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0173】
同様に、抵抗部540XUを透明導電膜22の近傍に上述のように配置することにより、電極部23XUと抵抗部540XUの合成抵抗値は、電極部23XUの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0174】
抵抗部540YL、540YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において、電極部23YL、23YRの近傍に密に配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において、電極部23YL、23YRの近傍に粗に配置される第2抵抗部の一例である。
【0175】
すなわち、抵抗部540YL、540YRは、それぞれ、電極部23YL、23YRの長手方向の中央部において隣同士の間隔が狭く配置され、電極部23YL、23YRの長手方向の端部において隣同士の間隔が広く配置される。
【0176】
抵抗部540YLを透明導電膜22の近傍に上述のように配置することにより、電極部23YLと抵抗部540YLの合成抵抗値は、電極部23YLの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0177】
同様に、抵抗部540YRを透明導電膜22の近傍に上述のように配置することにより、電極部23YRと抵抗部540YRの合成抵抗値は、電極部23YRの長手方向における中央部側において低くなり、長手方向における端部側において高くなる。
【0178】
このように、抵抗部540XL、540XU、540YL、540YRをそれぞれ、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの長手方向の中央部側において密に配置し、端部側において粗に配置するのは、電極部23XL、23XU、23YL、23YRとの合成抵抗値を中央部側で低くし、端部側で高くすることにより、透明導電膜22上における電位分布を矯正するためである。
【0179】
従って、実施の形態5のタッチパネルの下部電極基板520は、実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20と同様に、電位分布を矯正することができる(図8(A)、(B)参照)。
【0180】
すなわち、電極部23XL、23XUと抵抗部540XL、540XUとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0181】
また、電極部23YL、23YRと抵抗部540YL、540YRとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0182】
以上、実施の形態5のタッチパネルの下部電極基板520によれば、実施の形態1の立ちパネル100の下部電極基板20と同様に、X軸方向及びY軸方向における均等な電位分布を得ることができる。
【0183】
<実施の形態6>
図13は、実施の形態6のタッチパネルの下部電極基板620の構成を示す平面図である。実施の形態6のタッチパネルは、下部電極基板620の構成が実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20の構成と異なるが、下部電極基板620の構成以外は実施の形態1のタッチパネル100と同様である。このため、ここでは、図12を用いて、実施の形態6のタッチパネルの下部電極基板620について説明を行う。
【0184】
実施の形態6の下部電極基板620は、透明導電膜22の表面上に抵抗部640を有する。
【0185】
抵抗部640は、平面視において、電極23の電極部23XL、23XU、23YL、23YRが構成する矩形環の外側に位置するように配列される複数の抵抗部である。抵抗部640は、電極部23XL、23XUの近傍にX軸方向に沿って形成される抵抗部640XL、640XUと、電極部23YL、23YRの近傍にY軸方向に沿って形成される抵抗部640YL、640YRとを含む。
【0186】
抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRは、実施の形態1のタッチパネル100の抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRと同様の構成を有する。
【0187】
下部電極基板620は、図13(A)に示すように、実施の形態1の下部電極基板20の電極部23XL、23XU、23YL、23YRの上に形成される絶縁層70の構成が異なる。
【0188】
絶縁層70の上には、頂点部UL、UR、LR、LLにそれぞれ接続される配線部61、62、63、64が形成される。
【0189】
また、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRは、すべて、絶縁層70に形成される孔部の中に形成される。
【0190】
図13(B)に示すように、絶縁層70には、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRを形成するための孔部71、72、73、74と、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの頂点部UL、UR、LR、LLに配線部61、62、63、64を接続するための孔部75、76、77、78とが形成される。図13(B)に示す状態では、絶縁層70は、電極部23XL、23XU、23YL、23YRの上に(タッチパネルの表示部100Aを除いた部分に)形成されている。
【0191】
図13(C)は図13(B)のA−A断面を示し、図13(D)は図13(B)のB−B断面を示す。
【0192】
図13(C)に示すように、孔部77、78は、それぞれ、頂点部LL、LRの電極部23XLの表面まで貫通している。また、図13(C)には示さないが、孔部75、76は、それぞれ、頂点部UL、URの電極部23XUの表面まで貫通している。
【0193】
図13(D)に示すように、孔部71は、透明導電膜22の表面まで貫通している。これは、孔部72、73、74についても同様である。
【0194】
このような実施の形態6のタッチパネルの下部電極基板620は、配線部61、62、63、64と、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRとを同時に(同一の製造工程で)形成することができる。
【0195】
配線部61、62、63、64と、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRとは、例えば、Agペーストで構成され、例えば、印刷することによって形成される。
【0196】
実施の形態1のタッチパネル100の下部電極基板20は、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRの上に形成される絶縁層の上に形成されるため、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRと、頂点部UL、UR、LR、LLに接続される配線部(実施の形態6の配線部61〜64に相当する配線部)とを同時に形成することはできないが、実施の形態6によれば、配線部61、62、63、64と、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRとを同時に形成することができる。
【0197】
また、実施の形態6の下部電極基板620の電極部23XL、23XU、23YL、23YRと、抵抗部640XL、640XU、640YL、640YRとは、それぞれ、実施の形態1の下部電極基板20の電極部23XL、23XU、23YL、23YRと、抵抗部40XL、40XU、40YL、40YRと同様の構成を有する。
【0198】
このため、電極部23XL、23XUと抵抗部640XL、640XUとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のY軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0199】
また、電極部23YL、23YRと抵抗部640YL、640YRとの長手方向における中央部側における合成抵抗値を端部側の合成抵抗値より低くして中央部側よりも端部側のX軸方向における電位勾配を急にすることにより、端部側で等電位線が湾曲しにくくなり、等電位線を矯正することができる。
【0200】
以上、本発明の例示的な実施の形態のタッチパネルについて説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0201】
100 タッチパネル
10 上部電極基板
11 フィルム
12 透明導電膜
12a、12b、12c、12d、12e 導電領域
21 ガラス基板
22 透明導電膜
20 下部電極基板
23 電極
23XL、23XU、23YL、23YR 電極部
40 抵抗部
40XL、40XU、40YL、40YR 抵抗部
50 座標検出回路
51 駆動回路
61、62、63、64 配線部
70 絶縁層
71、72、73、74 孔部
75、76、77、78 孔部
220 下部電極基板
230 電極
230XL、230XU、230YL、230YR 電極部
240 抵抗部
240XL、240XU、240YL、240YR 抵抗部
320 下部電極基板
340 抗部
340XL、340XU、340YL、340YR 抵抗部
420 下部電極基板
440 抵抗部
440XL、440XU、440YL、440YR 抵抗部
440XL1、440XL2、440XL3、440XL4、440XL5 抵抗部
440XU1、440XU2、440XU3、440XU4、440XU5 抵抗部
440YL1、440YL2、440YL3、440YL4、440YL5 抵抗部
440YR1、440YR2、440YR3、440YR4、440YR5 抵抗部
520 下部電極基板
540 抵抗部
540XL、540XU、540YL、540YR 抵抗部
620 下部電極基板
640XL、640XU、640YL、640YR 抵抗部
LL、LR、UL、UR 頂点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板の表面に形成される第1導電膜を有する第1電極基板と、
第2基板の表面に形成され、前記第1導電膜と対向する第2導電膜を有する第2電極基板と、
前記第1導電膜の上に互いに平行に形成され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第1電極と、
前記第1導電膜の上に互いに平行に形成されるとともに、前記第1電極とともに矩形環状をなすように配置され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第2電極と、
前記第1電極に並列に接続され、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第1抵抗部と、
前記第2電極に並列に接続され、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第2抵抗部と
を含む、タッチパネル。
【請求項2】
前記第1抵抗部は、前記第1導電膜上に前記第1電極に沿って形成されることにより、前記第1電極に並列に接続され、
前記第2抵抗部は、前記第1導電膜上に前記第2電極に沿って形成されることにより、前記第2電極に並列に接続される、請求項1記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第1抵抗部及び第2抵抗部は、それぞれ、平面視において、矩形環状に配置される前記第1電極及び前記第2電極よりも外側に配置される、請求項2記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記第1抵抗部及び第2抵抗部は、それぞれ、平面視において、矩形環状に配置される前記第1電極及び前記第2電極よりも内側に配置される、請求項2記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記第1抵抗部は、前記第1電極上に形成されることにより、前記第1電極に並列に接続され、
前記第2抵抗部は、前記第2電極上に形成されることにより、前記第2電極に並列に接続される、請求項1記載のタッチパネル。
【請求項6】
第1基板上に形成される第1導電膜を有する第1電極基板と、
第2基板上に形成され、前記第1導電膜と対向する第2導電膜を有する第2電極基板と、
前記第1導電膜の上に互いに平行に形成され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第1電極と、
前記第1導電膜の上に互いに平行に形成されるとともに、前記第1電極とともに矩形環状をなすように配置され、前記第1導電膜に電位を印加する一対の第2電極と、
前記第1電極上に形成され、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第1抵抗部と、
前記第2電極上に形成され、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が抵抗値が高くされる第2抵抗部と
を含む、タッチパネル。
【請求項7】
前記第1抵抗部は、前記第1電極に沿って形成される複数の第1抵抗片を有し、前記複数の第1抵抗片同士の間の距離は、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされ、
前記第2抵抗部は、前記第2電極に沿って形成される複数の第2抵抗片を有し、前記複数の第2抵抗片同士の間の距離は、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされる、請求項1乃至6のいずれか一項記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記第1抵抗部は、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成され、
前記第2抵抗部は、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成される、請求項1乃至7のいずれか一項記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第1抵抗部は、平面視において、前記第1電極に沿う辺が曲線状に形成されることにより、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成され、
前記第2抵抗部は、平面視において、前記第2電極に沿う辺が曲線状に形成されることにより、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が幅細く形成される、請求項8記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記第1抵抗部は、前記第1電極に沿って形成される複数の第1抵抗片を有し、前記第1抵抗片の長さは、前記第1電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされ、
前記第2抵抗部は、前記第2電極に沿って形成される複数の第2抵抗片を有し、前記第2抵抗片の長さは、前記第2電極の長手方向における中央部よりも端部側の方が長くされる、請求項1乃至9のいずれか一項記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は、前記第1電極及び前記第2電極と同一の導電層によって形成される、請求項1乃至10のいずれか一項記載のタッチパネル
【請求項12】
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は、絶縁層によって絶縁されている、請求項11記載のタッチパネル。
【請求項13】
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部の抵抗値は、前記第1電極及び前記第2電極の抵抗値よりも低い、請求項1乃至12のいずれか一項記載のタッチパネル。
【請求項14】
前記第1導電膜に接続され、前記第1導電膜が前記第2導電膜と接触すると、当該接触のあった座標位置を検出する座標検出回路をさらに含む、請求項1乃至13のいずれか一項記載のタッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−8242(P2013−8242A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141143(P2011−141143)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】