タッチペン
【課題】タッチパネルとの導通を確保するとともに、タッチパネルに対する操作性を向上したタッチペンを提供する。
【解決手段】本体部(4)と、ペン先軸(8)と、スリーブ部(6)とを備える。本体部は、導電性皮膜(9)が外装に施された樹脂材料で構成されている。ペン先軸は、導電性樹脂で形成されている。スリーブ部は、筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部(ペン先部14)が前方の開口部(19)から突出され、かつ前記本体部の一部(径小部12)が後方の開口部(18)内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させている。
【解決手段】本体部(4)と、ペン先軸(8)と、スリーブ部(6)とを備える。本体部は、導電性皮膜(9)が外装に施された樹脂材料で構成されている。ペン先軸は、導電性樹脂で形成されている。スリーブ部は、筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部(ペン先部14)が前方の開口部(19)から突出され、かつ前記本体部の一部(径小部12)が後方の開口部(18)内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに対する入力操作に利用されるタッチペンに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば携帯型のPC(Personal Computer)や携帯情報端末などの電子機器には、画面に対して接触することで入力を行うタッチパネル式の表示装置が一般的に利用されている。タッチパネルは、たとえば静電容量を利用して接触の有無や接触位置などを検出して入力が行われる。このタッチパネルには、操作入力手段として、たとえばユーザの指などが直接接触することで表示画面に皮脂や指紋跡などが付着するのを防止するために、タッチペンが利用されている。
【0003】
タッチペンの構成として、ペン先を除く全ての部分を樹脂製とし、金属製の皮膜で覆うとともに、ペン先をシリコンやウレタン、ゴムなどの弾性材料で形成するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3130560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、タッチペンでは、たとえば電子機器の小型化などに対応して小型化および軽量化するために、本体部などに樹脂材料を利用するものがある。静電容量式のタッチパネルでは、接触による電気的な変化を検出して入力操作の有無やその位置の把握が行われる。従って、タッチペンでは、ユーザの生体部分が接触する部分とタッチパネルが接触するペン先部分との導通を確保しなければならないという課題がある。
【0006】
また、従来の静電容量方式を利用したタッチペンでは、ペン先とタッチパネルとの静電容量の確保やタッチパネルに対する損傷防止のために、ペン先部品について径大で柔軟な構造がとられていた。そのため、ユーザは、タッチパネルに対する入力位置を絞り込むのが困難であるという課題がある。
【0007】
そこで、本発明のタッチペンの目的は、タッチパネルとの導通を確保したタッチペンを提供することにある。
【0008】
また、本発明のタッチペンの他の目的は、タッチパネルに対する操作性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本開示のタッチペンは、本体部と、ペン先軸と、スリーブ部とを備える。本体部は、導電性皮膜が外装に施された樹脂材料で構成されている。ペン先軸は、導電性樹脂で形成されている。スリーブ部は、筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部が前方の開口部から突出され、かつ前記本体部の一部が後方の開口部内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させている。
【発明の効果】
【0010】
本開示のタッチパネルによれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0011】
(1) 導電性の皮膜が形成された樹脂製の本体部と、導電性のペン先軸とをスリーブ部を介して導通させることができ、タッチペンに対する保持位置を限定させず、利便性が高められる。
【0012】
(2) 本体部を樹脂材料で構成することができ、タッチペンの軽量化や小型化による携帯性を向上させることができる。
【0013】
(3) ペン先軸を硬質の導電性材料で構成することで径小にでき、タッチパネルの表示に対して接触位置の絞り込みを容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に係るタッチペンを示す図である。
【図2】タッチペンの構成例を示す分解図である。
【図3】スリーブ部と本体部を分離させた状態例を示す図である。
【図4】タッチペンの内部の接触状態例を示す図である。
【図5】タッチペンの導通状態例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係るタッチペンの製造手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態に係るタッチペンの構成例を示す図である。
【図8】タッチペンの断面構成例を示す図である。
【図9】タッチペンの構成例を示す分解図である。
【図10】ペン先軸とスリーブ部の組立て構成例を示す図である。
【図11】ペン先軸とスリーブ部の組立て構成例を示す図である。
【図12】図8のXII−XII線断面の構成例を示す図である。
【図13】図8のXIII−XIII線断面の構成例を示す図である。
【図14】本体部の形成状態例を示す図である。
【図15】タッチペンの導通状態例を示す図である。
【図16】キャップの構成例を示す図である。
【図17】タッチペンにキャップを装着させた状態例を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に係るタッチペンの製造工程例を示すフローチャートである。
【図19】タッチペンの比較例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1の実施の形態〕
【0016】
図1、図2および図3は、第1の実施の形態に係るタッチペンの外観構成例を示している。図1ないし図3に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されない。
【0017】
図1に示すタッチペン2は、たとえばタッチパネルに対する手書き入力や表示されたアイコンなどを選択するタップ操作などに利用される入力装置を構成する。このタッチペン2は、ユーザにより把持される本体部4、スリーブ部6、およびタッチパネルに対して接触するペン先軸8が備えられている。
【0018】
本体部4は、たとえばポリカーボネートなどの軽量な樹脂で構成されている。また、本体部4には、図1Bに示すように、樹脂本体11の外装部分にアルミニウムなどの導電性材料が蒸着され、導電性被膜9が形成されている。これにより本体部4は、タッチペン2を把持したユーザの指や掌との間で電気的に導通をとることができる。
【0019】
スリーブ部6は、ペン先軸8を保持するとともにペン先軸8と本体部4とを導通させる構成であり、たとえばアルミニウムなどの軽量な金属材料で構成されている。このスリーブ部6は、筒状に形成されており、内部にペン先軸8が挿入されている。挿入されたペン先軸8は、タッチペン2の前方側に向けられたスリーブ部6の開口部から一部が突出するように保持されている。また、タッチペン2の後方側に向けられたスリーブ部6の開口部には、本体部4の一部が設置されている。
【0020】
スリーブ部6の外形は、たとえば外装の全体または先端側の一部においてタッチペン2の先端側に向けて緩やかなテーパー状に形成されている。図1に示すスリーブ部6の外径は、本体部4よりも径小に形成されているがこれに限られない。たとえば、スリーブ部6と本体部4とが同径であってもよく、またはスリーブ部6が本体部4よりも径大に構成してもよい。
【0021】
なお、このタッチペン2では、ユーザが本体部4を把持する場合に限られず、スリーブ部6を把持して入力操作が行われてもよい。
【0022】
ペン先軸8は、硬質の導電性樹脂材料としてたとえば導電性のナイロン樹脂などで形成されている。この導電性樹脂材料は、たとえば体積抵抗が10〔Ω・cm〕程度であり、タッチパネルへの入力操作において、接触による変形や歪みを生じず、かつタッチパネルを損傷させない程度の硬度を備えている。ペン先軸8は、タッチペン2のペン先として一部がスリーブ部6の開口部から突出して保持されている。このペン先部分は、表面が球面体に形成され、タッチパネルに対する接触抵抗が抑えられるとともに、接触位置の把握を容易化している。また、ペン先軸8の一部は、スリーブ6の内側表面に接触することで、スリーブ部6と導通状態となっている。
【0023】
タッチペン2は、図2に示すように本体部4、ペン先軸8、スリーブ部6が同軸上に配置される。そして、このタッチペン2は、たとえばスリーブ部6の後方側の開口部に対してペン先軸8と本体部4が挿入される。
【0024】
本体部4は、外部に露出されてユーザの指などに接触する径大部10と、スリーブ部6内に挿入される径小部12が形成されている。この径小部12は、たとえばスリーブ部6の内径に対して同径または径大に形成されており、圧入によりスリーブ部6と接続される。既述のように本体部4は、径大部10および径小部12の表面に導電性皮膜9が形成されており、径小部12の表面とスリーブ部6の内壁面との接触により導通がとられている。また、本体部4はたとえば内部を空洞化することで軽量化されている。
【0025】
ペン先軸8は、たとえばタッチペン2の先端に向けて円錐台形状に形成された胴体部16と、胴体部16の先端側の一部が球面状に形成されたペン先部14とで構成されている。この胴体部16の先端側には、たとえばペン先部14の直径よりも径大な係止壁15が形成されている。この係止壁15は、スリーブ部6の一端側の開口部19(図3)に形成された係止部17に係止され、ペン先軸8がスリーブ部6内に嵌合される。
【0026】
図3に示すタッチペン2の組立てでは、スリーブ部6の後方側の開口部18側からペン先軸8が挿入され、ペン先部14が前方側の開口部19から突出するまで圧入される。そして、ペン先軸8が挿入されると、スリーブ部6の開口部18側に対して本体部4の径小部12が圧入される。
【0027】
図4は、タッチペンの内部の接触状態の一例を示している。
【0028】
スリーブ部6内に挿入されたペン先軸8は、所定の圧力により開口部19側に向けて挿入されると、係止壁15が係止部17に接触して、スリーブ部6に嵌合して保持される。このときペン先軸8の胴体部16とスリーブ部6の内壁とが接触部20において接触され導通がとられている。この接触部20においてスリーブ部6とペン先軸8との接触圧力を高めるためにスリーブ部6は、前方の開口部19に向けて径小にスリーブ形状に形成してもよい。
【0029】
また、本体部4の径小部12は、スリーブ部6の開口部18内に圧入される。そして本体部4は、スリーブ部6の内部に対して接触部22において嵌合して保持される。これにより、本体部4は、接触部22においてスリーブ部6と導通状態となる。
【0030】
このスリーブ部6の内部には、本体部4とペン先軸8との間に所定幅の空間部24が形成されている。従って、このタッチペン2では、ユーザが本体部4を把持した場合、本体部4からスリーブ部6を介してペン先軸8と導通状態となる。この空間部24は、たとえばペン先軸8の胴体部16の長さや本体部4の径小部12の長さによって設定される。また、空間部24は、スリーブ部6に対する本体部4の挿入量を調整することで設定されてもよい。
【0031】
図5は、タッチペンの導通状態例を示している。図5に示す導通状態は一例であって、係る構成に本発明が限定されるものではない。
【0032】
図5Aに示すタッチペン2は、本体部4の径大部10をユーザの指34によって把持されて、タッチパネルに対して入力操作が行われている。タッチパネルを備えた入力装置30には、たとえばガラスなどで形成された接触パネル32が設置されている。そして、タッチペン2は、接触パネル32に対してペン先部14を接触させて入力操作が行われる。
【0033】
タッチペン2の入力操作の検出では、たとえば図5Bに示すように入力装置30とユーザとの間で形成された回路40への通電状態が利用される。電子装置などに構成された入力装置30には、たとえば帯電した電極膜48が設置されている。そして、ユーザの指34を抵抗42とすると、この抵抗42に導通したペン先軸8が接触パネル32に接触することで、電極膜48から接触パネル32に向けて電気が流れる。このとき、接触パネル32は、ペン先軸8との接触部分に電荷が溜まることで、コンデンサ46として機能する。入力装置30では、タッチペン2の接触により生じる電流の流れが静電容量検出部50で検出される。これにより電子装置では、入力操作に対する接触の有無や接触位置などが把握される。
【0034】
図6は、このタッチペンの製造手順の一例を示している。この製造手順は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0035】
この製造手順では、本体部4の形成処理として樹脂材料で成型された径大部10および径小部12の外装に導電性皮膜9の蒸着処理が行われる(S1)。この導電性皮膜9は、たとえばアルミニウムなどで構成されている。
【0036】
ペン先軸8とスリーブ部6の組立て処理(S2)では、スリーブ部6の後方の開口部18からペン先軸8のペン先部14が挿入され、ペン先部14がスリーブ部6前方の開口部19から突出するまで圧入される。ペン先軸8は、たとえば係止壁15がスリーブ部6の係止部17に接触するまで挿入させてもよい。
【0037】
なお、ペン先軸8には、たとえば胴体部16の一部に図示しない接着剤を塗布してもよい。この接着剤による接着力により、圧入されたペン先軸8に対するスリーブ部6の保持力を補強することができる。
【0038】
導電性皮膜9が形成された本体部4とスリーブ部6とを組立てる(S3)。本体部4は、径小部12をスリーブ部6の後方の開口部18内に挿入させ、所定の位置に達するまで圧入される。また、本体部4の径小部12の一部に接着剤を塗布してスリーブ部6との保持状態の補強を行ってもよい。
【0039】
斯かる構成によれば、導電性皮膜9が形成された樹脂製の本体部4と、導電性のペン先軸8とがスリーブ部6を介して導通させることができ、タッチペン2とユーザとの接触位置が限定されない。これにより、このタッチペン2では、ユーザによって把持される本体部4やスリーブ部6の位置やその把持状態などに自由度があり、利便性が高められる。また、本体部4を樹脂材料で構成することでタッチペンの軽量化や小型化を図ることができる。さらにペン先軸8を硬質の導電性材料で構成し径小に形成することで、タッチパネルの表示に対して接触位置の絞り込みが容易化できる。
【0040】
〔第2の実施の形態〕
【0041】
図7、図8、図9、図10および図11は、第2の実施の形態に係るタッチペンの構成例を示している。図7ないし図11に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0042】
図7に示すタッチペン60は、本開示のタッチペンの一例である。このタッチペン60は、既述のスリーブ部6およびペン先軸8を備えるとともに、たとえば絶縁性の被膜が形成された本体部62、導電性のリング64が備えられている。
【0043】
この本体部62は、既述のように外装に導電性被膜9が形成されるとともに、図7Bに示すように、スリーブ部6内に挿入される部分を除き、ユーザの指などに接触する径大部70(図8)において、導電性被膜9の表面上に絶縁性の被膜82が形成されている。絶縁性被膜82として、たとえば絶縁性の樹脂材料がコーティングされている。この絶縁性被膜82は、たとえば耐水性や耐衝撃性などを備えており、径大部70に蒸着された導電性被膜9の腐食や破損、剥離などを防止することができる。
【0044】
また、この本体部62は、スリーブ部6内に挿入されて接触されている径小部12(図8)との間で導通がとられている。この径小部12の外装には、絶縁性被膜82は形成されない。
【0045】
リング64は、本体部62の径大部70とスリーブ部6との間に介在されている。このリング64は、たとえば導電性の樹脂材料で構成されており、ユーザの指などとの接触により、径小部12を介してスリーブ部6およびペン先軸8との導通がとられている。リング部64は、たとえば後述するタッチペン60に装着されるキャップ100(図16)を保持するとともに、スリーブ部6に対する径小部12の挿入量の調整機能を有する。また、リング64は、スリーブ部6と径大部70との接触部分に対する防水、防塵パッキンとして機能する。
【0046】
図7Cに示すリング64は、たとえば外径L1がスリーブ部6および径大部70の外径L2よりも径大に構成されている。なお、ここではスリーブ部6と径大部70とが同径の場合を示しているがこれに限られない。
【0047】
図8に示すタッチペン60は、径小部12がリング64内に挿入されて接触している。また、このリング64は、スリーブ部6の後端部と本体部62の径大部70の一端との間に挟持されている。そしてリング64は、たとえばその厚さに応じて、スリーブ部6に対する径小部12の挿入量の調整に利用できる。これによりスリーブ部6の内部において、ペン先軸8と径小部12との間に形成される空間部24の幅W1を調整するようにしてもよい。この空間部24は、たとえばタッチペン60の利用により、ペン先軸8がタッチパネル側から受けた圧力や衝撃が本体部62に側に伝わって、本体部62がスリーブ部6から分離するのを防止している。
【0048】
また、ペン先軸8の内部には、たとえば軽量化のための空洞部66が形成されている。さらに径小部12および径大部70の内部にも空洞部68、72が形成されている。
【0049】
図9に示すペン先軸8には、たとえば、胴体部16の一部にリブ74が形成されている。このリブ74は、ペン先軸8とスリーブ部6との嵌合による密着度を高める構成であって、たとえばペン先軸8と同様の樹脂材料で一体に形成されればよい。リブ74の幅W3(図10)は、たとえば胴体部16の後端側から数ミリ程度に形成されている。
【0050】
図10に示すペン先軸8のリブ74を含む胴体部16の外径L3は、スリーブ部6の後部側の開口部18の開口径L5よりも大きく形成されている。そして、図11に示すペン先軸8がスリーブ部6内に圧入されると、リブ74がスリーブ部6の内壁に対して圧縮方向に変形し、摺動しながら挿入される。これにより、ペン先軸8は、スリーブ部6に対して高い密着度を維持されて嵌合される。
【0051】
このスリーブ部6の内部は、たとえば前方の開口部19に向けて徐々に径小となっており、挿入したペン先軸8に対する密着性が高められている。スリーブ部6の前方の開口部19側の内径L6(図10)は、たとえば胴体部16の幅よりも狭く、ペン先部14の外径R1よりも径大に形成されている。また、開口部19の開口径L4は、ペン先部14の外径R1と同径または径大に構成されている。
【0052】
ペン先部14は、硬質の導電性樹脂で構成され、その外径R1は、たとえば2〜3〔mm〕程度に形成されている。
【0053】
図12は、図8のXII−XII線断面を示している。胴体部16がスリーブ部6内に対して圧入されることで、スリーブ部6の内壁に対してリブ74が圧縮して押し付けられる。
【0054】
また、図9に示す本体部62の径小部12には、スリーブ部6に対して圧着させるためのリブ76が形成されている。このリブ76は、径小部12の一部に形成された場合が示されているが、たとえば径小部12の外周全体にリブ76が形成されてもよい。このリブ76は、たとえば径小部12と同様に軽量の樹脂材料で一体に構成され、その外装に導電性皮膜9(図4)が形成されている。
【0055】
図11に示すように、リブ76を含む径小部12の外径L7は、スリーブ部6の開口部18の開口径L5よりも径大に構成されている。これにより径小部12がスリーブ部6内に挿入されると、径小部12は、リブ76がスリーブ部6の内壁によって圧縮され、高い密着度でスリーブ部6に嵌合される。
【0056】
図13は、図8のXIII−XIII線断面を示している。
【0057】
図10に示すタッチペン60には、ペン先軸8の幅W2、スリーブ部6の幅W4、本体部62の径小部12の幅W6(図11)、リング64の幅W7が設定されている。このリング64の幅W7は、たとえばスリーブ部6に挿入されたペン先軸8の胴体部16の幅W5と径小部12の幅W6との間に幅W1(図8)の空間部24が形成されるように設定すればよい。また、ペン先軸8の幅W2、本体部62の径小部12の幅W6、リング64の幅W7(図11)は、たとえばペン先軸8と本体部62が挿入されるスリーブ部6の幅W4に応じて設定されてもよい。
【0058】
図14は、本体部の形成工程例を示している。
【0059】
図14Aに示す本体部62には、既述のように径大部70と径小部12が形成されるとともに、径小部12の外周にリブ76が形成される。空洞部68、72は、たとえば樹脂成型加工により形成される。径大部70の厚さd1は、たとえば樹脂材料の硬度などに基づき、ユーザが把持した場合に変形させない程度に設定すればよい。
【0060】
そして、図14Bに示す形成された本体部62の外装に対し、アルミニウムなどの金属材料が蒸着されて導電性皮膜9が形成される。この導電性皮膜9は、厚さd2としてたとえば10〔μm〕で形成される。
【0061】
図14Cに示すように、導電性皮膜9が形成された本体部62には、径大部70の外装部分にのみ絶縁皮膜82が形成される。この絶縁皮膜82の形成では、径大部70の外装部分にたとえば絶縁性のUV(Ultra Violet)硬化性の樹脂材料が厚さd3で塗布され、紫外線照射によって硬化させる。係る工程により、本体部62が形成される。
【0062】
図15は、タッチペンの導通状態例を示している。
【0063】
図15Aに示すタッチペン60は、本体部62の径大部70がユーザの指34によって把持されてタッチパネルに対する入力が行われている。この径大部70には、既述のように絶縁性皮膜82が形成されている。従って、このタッチペン2は、タッチパネルとペン先軸8とが接触しない状態でユーザの指34が接触しても、導電性皮膜9と指34との間で導通状態にならない。
【0064】
このタッチペン60が接触パネル32に接触すると、入力装置30との間に図15Bに示す回路90が形成される。絶縁皮膜82は、接触した指34と本体部62の導電性皮膜9との間に挟まれた状態となっている。そして絶縁皮膜82は、指34と導電性皮膜9とを電極としたコンデンサとして機能する。これにより指34と本体部62とが導通状態となり、回路90によってタッチパネルに対する操作が可能となる。また、ペン先軸8と接触パネル32との間には、既述のように電流の流れによるコンデンサ46が形成されている。
【0065】
このような構成により、入力装置30では、タッチペン60の接触により生じる電流の流れが静電容量検出部50で検出され、入力操作に対する接触の有無や接触位置などが把握される。
【0066】
図16および図17は、タッチペンに装着させるキャップの構成を示している。図16および図17に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0067】
図16に示すキャップ100は、たとえば一方に開口部が備えられ、内部にペン先軸8を収納可能な筒状に形成されている。このキャップ100は、たとえば樹脂または金属材料で構成されている。このキャップ100の開口径L8は、たとえばリング64が収納可能な大きさに設定されている。
【0068】
キャップ100の開口部側には、たとえば開口部よりも径小のカシメ部102が形成されている。このカシメ部102は、図17に示すようにリング64に係合可能な内径に構成されている。これにより、挿入されたタッチペン60は、リング64がカシメ部102に接触することで、キャップ部100からの自然着脱が防止される。
【0069】
図18は、タッチペンの製造手順の一例を示している。この製造手順は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0070】
このタッチペン60の製造では、本体部62の形成が行われる(S11)。本体部62は、たとえば径大部70および径小部12の成型処理や空洞部68、72の成型が含まれる。また、径小部12には、リブ76が形成される。そして、この本体部62の外装に対して導電性皮膜9の形成が行われる。
【0071】
形成された本体部62の径大部70に対して、UVコーティング処理が行われる(S12)。この処理では、導電性皮膜9の外装に対して紫外線照射による絶縁皮膜82が形成される。
【0072】
スリーブ部6は、たとえばアルミニウムなどの金属材料を筒状に形成し、その外装面に対してアルマイト処理が施される(S13)。またこのスリーブ部6には、たとえば前方の開口部19側に向けて径小に構成してもよい。
【0073】
ペン先軸8が形成される(S14)。このペン先軸8は、たとえば胴体部16が円錐台形状に形成され、その先端側には、球面状のペン先部14が形成される。また、胴体部16の一部には、リブ74が形成される。
【0074】
そして、スリーブ部6には、スリーブ部6の後方の開口部18からペン先部14が挿入され、ペン先部14が前方の開口部19から突出するまで圧入される(S15)。また、本体部62の径小部12には、リング64が嵌合されてスリーブ部6の後方の開口部18内に所定の位置に達するまで圧入される(S16)。
【0075】
斯かる構成によれば、タッチペンの本体部を樹脂材料で構成して軽量化が図れるとともに、導電性皮膜が形成され、かつスリーブ部を介してペン先軸との導通を確保することができる。また、本体部の外装に絶縁皮膜が形成されることで、内部に形成された導電性皮膜が保護されることでペン先軸との導通状態が維持され、タッチペンの入力機能に対する信頼性が確保される。硬質の導電性樹脂でペン先軸を径小に構成することで、タッチパネルの表示に対する入力性を向上させることができる。
【0076】
〔比較例〕
【0077】
図19は、タッチペンの比較例を示している。
【0078】
図19に示す従来の静電容量方式のタッチペン120では、たとえば本体部122、持ち手部124、ペン先部126で構成されている。この本体部122および持ち手部124は、接触するユーザの指などとの間に導通を確保するためにたとえば金属材料で構成されている。
【0079】
また、本体部122は、タッチペン120の軽量化のために樹脂材料で構成されるものもある。樹脂材料で本体が構成された場合、ペン先との導通がとれず、ユーザが本体部122を把持した場合には、タッチパネルに対する入力操作を行うことができない。従って、ユーザは必ず持ち手部124を把持する必要があり利用状態が限定され、利便性が低くなっている。
【0080】
ペン先部126は、たとえば導電性のシリコンやゴム素材、導電性のスポンジなどであって、接触によりペン先が変形する軟性の素材で構成されている。従来の静電容量方式のペン先部126は、たとえばタッチパネル側に対する接触面積を大きくとることで接触時の静電容量を確保するために、外径R2を5〔mm〕程度で形成されている。従って、細線の入力操作や、小さい表示内容に対する接触位置の絞り込みが困難であった。
【0081】
これに対し、本開示のタッチペンによれば、本体部を樹脂で構成した場合でもペン先軸に対する導通がとれるので、把持位置が限定されず、利便性が高められている。また、ペン先軸は、硬質の導電性材料で径小に構成することで、細線の入力や画面表示に対するタッチ位置の絞り込みが容易となり、操作性が高められている。
【0082】
〔他の実施の形態〕
【0083】
以上説明した実施形態について、その特徴事項や変形例を以下に列挙する。
【0084】
(1) 上記実施形態では、スリーブ部6に対して本体部4およびペン先軸8を圧入により嵌合させているがこれに限られない。たとえば、スリーブ部6の内壁および本体部4の径小部12やペン先軸8の胴体部16をネジ構造によって締結させるようにしてもよい。斯かる構成によっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、ペン先軸8などが破損した場合などに容易に交換可能にしてもよい。
【0085】
(2) 上記実施形態では、ペン先軸8および本体部62の両方にリブ74、76が形成された場合を示したがこれに限られない。ペン先軸8または本体部62のいずれか一方にのみリブが形成されて圧入させるようにしてもよい。
【0086】
以上説明したように、本発明の好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0087】
2、60 タッチペン
4、62 本体部
6 スリーブ部
8 ペン先軸
9 導電性被膜
10、70 径大部
12 径小部
14 ペン先部
16 胴体部
18、19 開口部
20、22 接触部
24 空間部
30 入力装置
32 接触パネル
34 指
40、90 回路
42 抵抗
46、95 コンデンサ
48 電極膜
50 静電容量検出部
64 リング
66、68、72 空洞部
74、76 リブ
82 絶縁皮膜
100 キャップ
102 カシメ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに対する入力操作に利用されるタッチペンに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば携帯型のPC(Personal Computer)や携帯情報端末などの電子機器には、画面に対して接触することで入力を行うタッチパネル式の表示装置が一般的に利用されている。タッチパネルは、たとえば静電容量を利用して接触の有無や接触位置などを検出して入力が行われる。このタッチパネルには、操作入力手段として、たとえばユーザの指などが直接接触することで表示画面に皮脂や指紋跡などが付着するのを防止するために、タッチペンが利用されている。
【0003】
タッチペンの構成として、ペン先を除く全ての部分を樹脂製とし、金属製の皮膜で覆うとともに、ペン先をシリコンやウレタン、ゴムなどの弾性材料で形成するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3130560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、タッチペンでは、たとえば電子機器の小型化などに対応して小型化および軽量化するために、本体部などに樹脂材料を利用するものがある。静電容量式のタッチパネルでは、接触による電気的な変化を検出して入力操作の有無やその位置の把握が行われる。従って、タッチペンでは、ユーザの生体部分が接触する部分とタッチパネルが接触するペン先部分との導通を確保しなければならないという課題がある。
【0006】
また、従来の静電容量方式を利用したタッチペンでは、ペン先とタッチパネルとの静電容量の確保やタッチパネルに対する損傷防止のために、ペン先部品について径大で柔軟な構造がとられていた。そのため、ユーザは、タッチパネルに対する入力位置を絞り込むのが困難であるという課題がある。
【0007】
そこで、本発明のタッチペンの目的は、タッチパネルとの導通を確保したタッチペンを提供することにある。
【0008】
また、本発明のタッチペンの他の目的は、タッチパネルに対する操作性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本開示のタッチペンは、本体部と、ペン先軸と、スリーブ部とを備える。本体部は、導電性皮膜が外装に施された樹脂材料で構成されている。ペン先軸は、導電性樹脂で形成されている。スリーブ部は、筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部が前方の開口部から突出され、かつ前記本体部の一部が後方の開口部内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させている。
【発明の効果】
【0010】
本開示のタッチパネルによれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0011】
(1) 導電性の皮膜が形成された樹脂製の本体部と、導電性のペン先軸とをスリーブ部を介して導通させることができ、タッチペンに対する保持位置を限定させず、利便性が高められる。
【0012】
(2) 本体部を樹脂材料で構成することができ、タッチペンの軽量化や小型化による携帯性を向上させることができる。
【0013】
(3) ペン先軸を硬質の導電性材料で構成することで径小にでき、タッチパネルの表示に対して接触位置の絞り込みを容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に係るタッチペンを示す図である。
【図2】タッチペンの構成例を示す分解図である。
【図3】スリーブ部と本体部を分離させた状態例を示す図である。
【図4】タッチペンの内部の接触状態例を示す図である。
【図5】タッチペンの導通状態例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係るタッチペンの製造手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態に係るタッチペンの構成例を示す図である。
【図8】タッチペンの断面構成例を示す図である。
【図9】タッチペンの構成例を示す分解図である。
【図10】ペン先軸とスリーブ部の組立て構成例を示す図である。
【図11】ペン先軸とスリーブ部の組立て構成例を示す図である。
【図12】図8のXII−XII線断面の構成例を示す図である。
【図13】図8のXIII−XIII線断面の構成例を示す図である。
【図14】本体部の形成状態例を示す図である。
【図15】タッチペンの導通状態例を示す図である。
【図16】キャップの構成例を示す図である。
【図17】タッチペンにキャップを装着させた状態例を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に係るタッチペンの製造工程例を示すフローチャートである。
【図19】タッチペンの比較例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1の実施の形態〕
【0016】
図1、図2および図3は、第1の実施の形態に係るタッチペンの外観構成例を示している。図1ないし図3に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されない。
【0017】
図1に示すタッチペン2は、たとえばタッチパネルに対する手書き入力や表示されたアイコンなどを選択するタップ操作などに利用される入力装置を構成する。このタッチペン2は、ユーザにより把持される本体部4、スリーブ部6、およびタッチパネルに対して接触するペン先軸8が備えられている。
【0018】
本体部4は、たとえばポリカーボネートなどの軽量な樹脂で構成されている。また、本体部4には、図1Bに示すように、樹脂本体11の外装部分にアルミニウムなどの導電性材料が蒸着され、導電性被膜9が形成されている。これにより本体部4は、タッチペン2を把持したユーザの指や掌との間で電気的に導通をとることができる。
【0019】
スリーブ部6は、ペン先軸8を保持するとともにペン先軸8と本体部4とを導通させる構成であり、たとえばアルミニウムなどの軽量な金属材料で構成されている。このスリーブ部6は、筒状に形成されており、内部にペン先軸8が挿入されている。挿入されたペン先軸8は、タッチペン2の前方側に向けられたスリーブ部6の開口部から一部が突出するように保持されている。また、タッチペン2の後方側に向けられたスリーブ部6の開口部には、本体部4の一部が設置されている。
【0020】
スリーブ部6の外形は、たとえば外装の全体または先端側の一部においてタッチペン2の先端側に向けて緩やかなテーパー状に形成されている。図1に示すスリーブ部6の外径は、本体部4よりも径小に形成されているがこれに限られない。たとえば、スリーブ部6と本体部4とが同径であってもよく、またはスリーブ部6が本体部4よりも径大に構成してもよい。
【0021】
なお、このタッチペン2では、ユーザが本体部4を把持する場合に限られず、スリーブ部6を把持して入力操作が行われてもよい。
【0022】
ペン先軸8は、硬質の導電性樹脂材料としてたとえば導電性のナイロン樹脂などで形成されている。この導電性樹脂材料は、たとえば体積抵抗が10〔Ω・cm〕程度であり、タッチパネルへの入力操作において、接触による変形や歪みを生じず、かつタッチパネルを損傷させない程度の硬度を備えている。ペン先軸8は、タッチペン2のペン先として一部がスリーブ部6の開口部から突出して保持されている。このペン先部分は、表面が球面体に形成され、タッチパネルに対する接触抵抗が抑えられるとともに、接触位置の把握を容易化している。また、ペン先軸8の一部は、スリーブ6の内側表面に接触することで、スリーブ部6と導通状態となっている。
【0023】
タッチペン2は、図2に示すように本体部4、ペン先軸8、スリーブ部6が同軸上に配置される。そして、このタッチペン2は、たとえばスリーブ部6の後方側の開口部に対してペン先軸8と本体部4が挿入される。
【0024】
本体部4は、外部に露出されてユーザの指などに接触する径大部10と、スリーブ部6内に挿入される径小部12が形成されている。この径小部12は、たとえばスリーブ部6の内径に対して同径または径大に形成されており、圧入によりスリーブ部6と接続される。既述のように本体部4は、径大部10および径小部12の表面に導電性皮膜9が形成されており、径小部12の表面とスリーブ部6の内壁面との接触により導通がとられている。また、本体部4はたとえば内部を空洞化することで軽量化されている。
【0025】
ペン先軸8は、たとえばタッチペン2の先端に向けて円錐台形状に形成された胴体部16と、胴体部16の先端側の一部が球面状に形成されたペン先部14とで構成されている。この胴体部16の先端側には、たとえばペン先部14の直径よりも径大な係止壁15が形成されている。この係止壁15は、スリーブ部6の一端側の開口部19(図3)に形成された係止部17に係止され、ペン先軸8がスリーブ部6内に嵌合される。
【0026】
図3に示すタッチペン2の組立てでは、スリーブ部6の後方側の開口部18側からペン先軸8が挿入され、ペン先部14が前方側の開口部19から突出するまで圧入される。そして、ペン先軸8が挿入されると、スリーブ部6の開口部18側に対して本体部4の径小部12が圧入される。
【0027】
図4は、タッチペンの内部の接触状態の一例を示している。
【0028】
スリーブ部6内に挿入されたペン先軸8は、所定の圧力により開口部19側に向けて挿入されると、係止壁15が係止部17に接触して、スリーブ部6に嵌合して保持される。このときペン先軸8の胴体部16とスリーブ部6の内壁とが接触部20において接触され導通がとられている。この接触部20においてスリーブ部6とペン先軸8との接触圧力を高めるためにスリーブ部6は、前方の開口部19に向けて径小にスリーブ形状に形成してもよい。
【0029】
また、本体部4の径小部12は、スリーブ部6の開口部18内に圧入される。そして本体部4は、スリーブ部6の内部に対して接触部22において嵌合して保持される。これにより、本体部4は、接触部22においてスリーブ部6と導通状態となる。
【0030】
このスリーブ部6の内部には、本体部4とペン先軸8との間に所定幅の空間部24が形成されている。従って、このタッチペン2では、ユーザが本体部4を把持した場合、本体部4からスリーブ部6を介してペン先軸8と導通状態となる。この空間部24は、たとえばペン先軸8の胴体部16の長さや本体部4の径小部12の長さによって設定される。また、空間部24は、スリーブ部6に対する本体部4の挿入量を調整することで設定されてもよい。
【0031】
図5は、タッチペンの導通状態例を示している。図5に示す導通状態は一例であって、係る構成に本発明が限定されるものではない。
【0032】
図5Aに示すタッチペン2は、本体部4の径大部10をユーザの指34によって把持されて、タッチパネルに対して入力操作が行われている。タッチパネルを備えた入力装置30には、たとえばガラスなどで形成された接触パネル32が設置されている。そして、タッチペン2は、接触パネル32に対してペン先部14を接触させて入力操作が行われる。
【0033】
タッチペン2の入力操作の検出では、たとえば図5Bに示すように入力装置30とユーザとの間で形成された回路40への通電状態が利用される。電子装置などに構成された入力装置30には、たとえば帯電した電極膜48が設置されている。そして、ユーザの指34を抵抗42とすると、この抵抗42に導通したペン先軸8が接触パネル32に接触することで、電極膜48から接触パネル32に向けて電気が流れる。このとき、接触パネル32は、ペン先軸8との接触部分に電荷が溜まることで、コンデンサ46として機能する。入力装置30では、タッチペン2の接触により生じる電流の流れが静電容量検出部50で検出される。これにより電子装置では、入力操作に対する接触の有無や接触位置などが把握される。
【0034】
図6は、このタッチペンの製造手順の一例を示している。この製造手順は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0035】
この製造手順では、本体部4の形成処理として樹脂材料で成型された径大部10および径小部12の外装に導電性皮膜9の蒸着処理が行われる(S1)。この導電性皮膜9は、たとえばアルミニウムなどで構成されている。
【0036】
ペン先軸8とスリーブ部6の組立て処理(S2)では、スリーブ部6の後方の開口部18からペン先軸8のペン先部14が挿入され、ペン先部14がスリーブ部6前方の開口部19から突出するまで圧入される。ペン先軸8は、たとえば係止壁15がスリーブ部6の係止部17に接触するまで挿入させてもよい。
【0037】
なお、ペン先軸8には、たとえば胴体部16の一部に図示しない接着剤を塗布してもよい。この接着剤による接着力により、圧入されたペン先軸8に対するスリーブ部6の保持力を補強することができる。
【0038】
導電性皮膜9が形成された本体部4とスリーブ部6とを組立てる(S3)。本体部4は、径小部12をスリーブ部6の後方の開口部18内に挿入させ、所定の位置に達するまで圧入される。また、本体部4の径小部12の一部に接着剤を塗布してスリーブ部6との保持状態の補強を行ってもよい。
【0039】
斯かる構成によれば、導電性皮膜9が形成された樹脂製の本体部4と、導電性のペン先軸8とがスリーブ部6を介して導通させることができ、タッチペン2とユーザとの接触位置が限定されない。これにより、このタッチペン2では、ユーザによって把持される本体部4やスリーブ部6の位置やその把持状態などに自由度があり、利便性が高められる。また、本体部4を樹脂材料で構成することでタッチペンの軽量化や小型化を図ることができる。さらにペン先軸8を硬質の導電性材料で構成し径小に形成することで、タッチパネルの表示に対して接触位置の絞り込みが容易化できる。
【0040】
〔第2の実施の形態〕
【0041】
図7、図8、図9、図10および図11は、第2の実施の形態に係るタッチペンの構成例を示している。図7ないし図11に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0042】
図7に示すタッチペン60は、本開示のタッチペンの一例である。このタッチペン60は、既述のスリーブ部6およびペン先軸8を備えるとともに、たとえば絶縁性の被膜が形成された本体部62、導電性のリング64が備えられている。
【0043】
この本体部62は、既述のように外装に導電性被膜9が形成されるとともに、図7Bに示すように、スリーブ部6内に挿入される部分を除き、ユーザの指などに接触する径大部70(図8)において、導電性被膜9の表面上に絶縁性の被膜82が形成されている。絶縁性被膜82として、たとえば絶縁性の樹脂材料がコーティングされている。この絶縁性被膜82は、たとえば耐水性や耐衝撃性などを備えており、径大部70に蒸着された導電性被膜9の腐食や破損、剥離などを防止することができる。
【0044】
また、この本体部62は、スリーブ部6内に挿入されて接触されている径小部12(図8)との間で導通がとられている。この径小部12の外装には、絶縁性被膜82は形成されない。
【0045】
リング64は、本体部62の径大部70とスリーブ部6との間に介在されている。このリング64は、たとえば導電性の樹脂材料で構成されており、ユーザの指などとの接触により、径小部12を介してスリーブ部6およびペン先軸8との導通がとられている。リング部64は、たとえば後述するタッチペン60に装着されるキャップ100(図16)を保持するとともに、スリーブ部6に対する径小部12の挿入量の調整機能を有する。また、リング64は、スリーブ部6と径大部70との接触部分に対する防水、防塵パッキンとして機能する。
【0046】
図7Cに示すリング64は、たとえば外径L1がスリーブ部6および径大部70の外径L2よりも径大に構成されている。なお、ここではスリーブ部6と径大部70とが同径の場合を示しているがこれに限られない。
【0047】
図8に示すタッチペン60は、径小部12がリング64内に挿入されて接触している。また、このリング64は、スリーブ部6の後端部と本体部62の径大部70の一端との間に挟持されている。そしてリング64は、たとえばその厚さに応じて、スリーブ部6に対する径小部12の挿入量の調整に利用できる。これによりスリーブ部6の内部において、ペン先軸8と径小部12との間に形成される空間部24の幅W1を調整するようにしてもよい。この空間部24は、たとえばタッチペン60の利用により、ペン先軸8がタッチパネル側から受けた圧力や衝撃が本体部62に側に伝わって、本体部62がスリーブ部6から分離するのを防止している。
【0048】
また、ペン先軸8の内部には、たとえば軽量化のための空洞部66が形成されている。さらに径小部12および径大部70の内部にも空洞部68、72が形成されている。
【0049】
図9に示すペン先軸8には、たとえば、胴体部16の一部にリブ74が形成されている。このリブ74は、ペン先軸8とスリーブ部6との嵌合による密着度を高める構成であって、たとえばペン先軸8と同様の樹脂材料で一体に形成されればよい。リブ74の幅W3(図10)は、たとえば胴体部16の後端側から数ミリ程度に形成されている。
【0050】
図10に示すペン先軸8のリブ74を含む胴体部16の外径L3は、スリーブ部6の後部側の開口部18の開口径L5よりも大きく形成されている。そして、図11に示すペン先軸8がスリーブ部6内に圧入されると、リブ74がスリーブ部6の内壁に対して圧縮方向に変形し、摺動しながら挿入される。これにより、ペン先軸8は、スリーブ部6に対して高い密着度を維持されて嵌合される。
【0051】
このスリーブ部6の内部は、たとえば前方の開口部19に向けて徐々に径小となっており、挿入したペン先軸8に対する密着性が高められている。スリーブ部6の前方の開口部19側の内径L6(図10)は、たとえば胴体部16の幅よりも狭く、ペン先部14の外径R1よりも径大に形成されている。また、開口部19の開口径L4は、ペン先部14の外径R1と同径または径大に構成されている。
【0052】
ペン先部14は、硬質の導電性樹脂で構成され、その外径R1は、たとえば2〜3〔mm〕程度に形成されている。
【0053】
図12は、図8のXII−XII線断面を示している。胴体部16がスリーブ部6内に対して圧入されることで、スリーブ部6の内壁に対してリブ74が圧縮して押し付けられる。
【0054】
また、図9に示す本体部62の径小部12には、スリーブ部6に対して圧着させるためのリブ76が形成されている。このリブ76は、径小部12の一部に形成された場合が示されているが、たとえば径小部12の外周全体にリブ76が形成されてもよい。このリブ76は、たとえば径小部12と同様に軽量の樹脂材料で一体に構成され、その外装に導電性皮膜9(図4)が形成されている。
【0055】
図11に示すように、リブ76を含む径小部12の外径L7は、スリーブ部6の開口部18の開口径L5よりも径大に構成されている。これにより径小部12がスリーブ部6内に挿入されると、径小部12は、リブ76がスリーブ部6の内壁によって圧縮され、高い密着度でスリーブ部6に嵌合される。
【0056】
図13は、図8のXIII−XIII線断面を示している。
【0057】
図10に示すタッチペン60には、ペン先軸8の幅W2、スリーブ部6の幅W4、本体部62の径小部12の幅W6(図11)、リング64の幅W7が設定されている。このリング64の幅W7は、たとえばスリーブ部6に挿入されたペン先軸8の胴体部16の幅W5と径小部12の幅W6との間に幅W1(図8)の空間部24が形成されるように設定すればよい。また、ペン先軸8の幅W2、本体部62の径小部12の幅W6、リング64の幅W7(図11)は、たとえばペン先軸8と本体部62が挿入されるスリーブ部6の幅W4に応じて設定されてもよい。
【0058】
図14は、本体部の形成工程例を示している。
【0059】
図14Aに示す本体部62には、既述のように径大部70と径小部12が形成されるとともに、径小部12の外周にリブ76が形成される。空洞部68、72は、たとえば樹脂成型加工により形成される。径大部70の厚さd1は、たとえば樹脂材料の硬度などに基づき、ユーザが把持した場合に変形させない程度に設定すればよい。
【0060】
そして、図14Bに示す形成された本体部62の外装に対し、アルミニウムなどの金属材料が蒸着されて導電性皮膜9が形成される。この導電性皮膜9は、厚さd2としてたとえば10〔μm〕で形成される。
【0061】
図14Cに示すように、導電性皮膜9が形成された本体部62には、径大部70の外装部分にのみ絶縁皮膜82が形成される。この絶縁皮膜82の形成では、径大部70の外装部分にたとえば絶縁性のUV(Ultra Violet)硬化性の樹脂材料が厚さd3で塗布され、紫外線照射によって硬化させる。係る工程により、本体部62が形成される。
【0062】
図15は、タッチペンの導通状態例を示している。
【0063】
図15Aに示すタッチペン60は、本体部62の径大部70がユーザの指34によって把持されてタッチパネルに対する入力が行われている。この径大部70には、既述のように絶縁性皮膜82が形成されている。従って、このタッチペン2は、タッチパネルとペン先軸8とが接触しない状態でユーザの指34が接触しても、導電性皮膜9と指34との間で導通状態にならない。
【0064】
このタッチペン60が接触パネル32に接触すると、入力装置30との間に図15Bに示す回路90が形成される。絶縁皮膜82は、接触した指34と本体部62の導電性皮膜9との間に挟まれた状態となっている。そして絶縁皮膜82は、指34と導電性皮膜9とを電極としたコンデンサとして機能する。これにより指34と本体部62とが導通状態となり、回路90によってタッチパネルに対する操作が可能となる。また、ペン先軸8と接触パネル32との間には、既述のように電流の流れによるコンデンサ46が形成されている。
【0065】
このような構成により、入力装置30では、タッチペン60の接触により生じる電流の流れが静電容量検出部50で検出され、入力操作に対する接触の有無や接触位置などが把握される。
【0066】
図16および図17は、タッチペンに装着させるキャップの構成を示している。図16および図17に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0067】
図16に示すキャップ100は、たとえば一方に開口部が備えられ、内部にペン先軸8を収納可能な筒状に形成されている。このキャップ100は、たとえば樹脂または金属材料で構成されている。このキャップ100の開口径L8は、たとえばリング64が収納可能な大きさに設定されている。
【0068】
キャップ100の開口部側には、たとえば開口部よりも径小のカシメ部102が形成されている。このカシメ部102は、図17に示すようにリング64に係合可能な内径に構成されている。これにより、挿入されたタッチペン60は、リング64がカシメ部102に接触することで、キャップ部100からの自然着脱が防止される。
【0069】
図18は、タッチペンの製造手順の一例を示している。この製造手順は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0070】
このタッチペン60の製造では、本体部62の形成が行われる(S11)。本体部62は、たとえば径大部70および径小部12の成型処理や空洞部68、72の成型が含まれる。また、径小部12には、リブ76が形成される。そして、この本体部62の外装に対して導電性皮膜9の形成が行われる。
【0071】
形成された本体部62の径大部70に対して、UVコーティング処理が行われる(S12)。この処理では、導電性皮膜9の外装に対して紫外線照射による絶縁皮膜82が形成される。
【0072】
スリーブ部6は、たとえばアルミニウムなどの金属材料を筒状に形成し、その外装面に対してアルマイト処理が施される(S13)。またこのスリーブ部6には、たとえば前方の開口部19側に向けて径小に構成してもよい。
【0073】
ペン先軸8が形成される(S14)。このペン先軸8は、たとえば胴体部16が円錐台形状に形成され、その先端側には、球面状のペン先部14が形成される。また、胴体部16の一部には、リブ74が形成される。
【0074】
そして、スリーブ部6には、スリーブ部6の後方の開口部18からペン先部14が挿入され、ペン先部14が前方の開口部19から突出するまで圧入される(S15)。また、本体部62の径小部12には、リング64が嵌合されてスリーブ部6の後方の開口部18内に所定の位置に達するまで圧入される(S16)。
【0075】
斯かる構成によれば、タッチペンの本体部を樹脂材料で構成して軽量化が図れるとともに、導電性皮膜が形成され、かつスリーブ部を介してペン先軸との導通を確保することができる。また、本体部の外装に絶縁皮膜が形成されることで、内部に形成された導電性皮膜が保護されることでペン先軸との導通状態が維持され、タッチペンの入力機能に対する信頼性が確保される。硬質の導電性樹脂でペン先軸を径小に構成することで、タッチパネルの表示に対する入力性を向上させることができる。
【0076】
〔比較例〕
【0077】
図19は、タッチペンの比較例を示している。
【0078】
図19に示す従来の静電容量方式のタッチペン120では、たとえば本体部122、持ち手部124、ペン先部126で構成されている。この本体部122および持ち手部124は、接触するユーザの指などとの間に導通を確保するためにたとえば金属材料で構成されている。
【0079】
また、本体部122は、タッチペン120の軽量化のために樹脂材料で構成されるものもある。樹脂材料で本体が構成された場合、ペン先との導通がとれず、ユーザが本体部122を把持した場合には、タッチパネルに対する入力操作を行うことができない。従って、ユーザは必ず持ち手部124を把持する必要があり利用状態が限定され、利便性が低くなっている。
【0080】
ペン先部126は、たとえば導電性のシリコンやゴム素材、導電性のスポンジなどであって、接触によりペン先が変形する軟性の素材で構成されている。従来の静電容量方式のペン先部126は、たとえばタッチパネル側に対する接触面積を大きくとることで接触時の静電容量を確保するために、外径R2を5〔mm〕程度で形成されている。従って、細線の入力操作や、小さい表示内容に対する接触位置の絞り込みが困難であった。
【0081】
これに対し、本開示のタッチペンによれば、本体部を樹脂で構成した場合でもペン先軸に対する導通がとれるので、把持位置が限定されず、利便性が高められている。また、ペン先軸は、硬質の導電性材料で径小に構成することで、細線の入力や画面表示に対するタッチ位置の絞り込みが容易となり、操作性が高められている。
【0082】
〔他の実施の形態〕
【0083】
以上説明した実施形態について、その特徴事項や変形例を以下に列挙する。
【0084】
(1) 上記実施形態では、スリーブ部6に対して本体部4およびペン先軸8を圧入により嵌合させているがこれに限られない。たとえば、スリーブ部6の内壁および本体部4の径小部12やペン先軸8の胴体部16をネジ構造によって締結させるようにしてもよい。斯かる構成によっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、ペン先軸8などが破損した場合などに容易に交換可能にしてもよい。
【0085】
(2) 上記実施形態では、ペン先軸8および本体部62の両方にリブ74、76が形成された場合を示したがこれに限られない。ペン先軸8または本体部62のいずれか一方にのみリブが形成されて圧入させるようにしてもよい。
【0086】
以上説明したように、本発明の好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0087】
2、60 タッチペン
4、62 本体部
6 スリーブ部
8 ペン先軸
9 導電性被膜
10、70 径大部
12 径小部
14 ペン先部
16 胴体部
18、19 開口部
20、22 接触部
24 空間部
30 入力装置
32 接触パネル
34 指
40、90 回路
42 抵抗
46、95 コンデンサ
48 電極膜
50 静電容量検出部
64 リング
66、68、72 空洞部
74、76 リブ
82 絶縁皮膜
100 キャップ
102 カシメ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性皮膜が外装に施された樹脂材料からなる本体部と、
導電性樹脂で形成されたペン先軸と、
筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部が前方の開口部から突出され、かつ前記本体部の一部が後方の開口部内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させるスリーブ部と、
を備えることを特徴とするタッチペン。
【請求項2】
前記本体部は、前記スリーブ部内に挿入される部分以外の外装部分に、UVコーティングによる絶縁皮膜が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のタッチペン。
【請求項3】
前記ペン先軸は、外装の一部にリブが形成され、前記スリーブ部内に圧入されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のタッチペン。
【請求項4】
前記本体部は、前記スリーブ部に挿入される部分の一部または全部にリブが形成され、該リブにより前記スリーブ部の前記開口部内で嵌合されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のタッチペン。
【請求項1】
導電性皮膜が外装に施された樹脂材料からなる本体部と、
導電性樹脂で形成されたペン先軸と、
筒状に形成され、内部に挿入された前記ペン先軸に嵌合するとともに前記ペン先軸の一部が前方の開口部から突出され、かつ前記本体部の一部が後方の開口部内で嵌合されて、前記ペン先軸と前記本体部とを導通させるスリーブ部と、
を備えることを特徴とするタッチペン。
【請求項2】
前記本体部は、前記スリーブ部内に挿入される部分以外の外装部分に、UVコーティングによる絶縁皮膜が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のタッチペン。
【請求項3】
前記ペン先軸は、外装の一部にリブが形成され、前記スリーブ部内に圧入されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のタッチペン。
【請求項4】
前記本体部は、前記スリーブ部に挿入される部分の一部または全部にリブが形成され、該リブにより前記スリーブ部の前記開口部内で嵌合されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のタッチペン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−77105(P2013−77105A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215948(P2011−215948)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】
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