タバコタール除去剤およびそれに基づく組成物
本発明は美容術、詳細にはテルペンおよびテルペノイドをベースにしたタバコタール除去剤、および練り歯磨きおよびその他の製品を含む該薬剤の使用に基づく口腔衛生用の組成物に関する。本発明は効果的なタバコタール除去を可能とするものである。タバコタール除去剤は、抽出物中に最小で10質量%の含有量のテルペンおよび/またはテルペノイドを含有する少なくとも1つの二酸化炭素植物抽出物を含む。また、上述のタバコタール除去剤を含む口腔ケア組成物を開示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容術、詳細にはテルペンおよびテルペノイドをベースにしたタバコタール除去薬剤に関し、また、本薬剤に基づく練り歯磨きおよびその他の製品を含む口腔衛生組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科学における現代の問題の1つに喫煙者の歯のホワイトニングに関する問題がある。なぜなら、タバコの煙にはニコチン、タール、アンモニウム、およびフェノールの化合物などの成分が含まれているため、喫煙過程で歯は変色し、それはしっかり持続するからである。
【0003】
前記の化合物は、歯のエナメル質における黄色−茶色、時にはほぼ黒色となる変色、および除去することが難しい沈着物の原因となり、歯のエナメル質に悪影響を及ぼす。喫煙者が個々の口腔衛生の規則に従わない場合は2倍変色するであろう。さらに、タバコタールが歯に沈着すると、微生物プラークの迅速な蓄積、歯石の形成、および歯周組織の全体的な悪化の原因となる。
【0004】
タバコの煙は濃縮されたエアロゾルを構成しており、それは気体と、いわゆるタバコタールを凝縮形成する高濃度で空気中に浮遊する粒子の混合物である。固体粒子を含むタバコの煙の相は、大部分がニコチン、水、およびタバコタールを含んでいる。
【0005】
特許調査により、これまでに以下の薬剤および材料がタバコタールの除去に使用されていることが示された。
【0006】
1.強力な研磨剤
2.活性酸素(ペルオキシ酸)、または過酸化物、およびそれらの誘導体を含む物質
3.界面活性剤
4.酵素
【0007】
強力な研磨剤はアブレシブ摩耗により歯の表面からタールを除去する。このような物質は複数の特許に開示されており、練り歯磨きおよび口腔衛生用のその他の組成物の両方において使用可能である。
【0008】
例えば、このような薬剤の応用は、日本特許出願特開2003−335646号に開示されている。喫煙を原因とするステイン除去のための各歯科用洗浄剤には、フィチン酸系化合物、および平均粒径が0.05〜2mmで最大荷重が10g/粒子の粒子が含まれる。
【0009】
このような薬剤の欠点の中に、歯のエナメル質に損傷を与えるという可能性がある。
【0010】
活性酸素および界面活性剤を含む物質は、それらが歯の表面のタール沈着物と接触する間の化学過程により歯のホワイトニング効果を達成する。
【0011】
このような化学の過程は十分に研究されていないが、変色分子に位置する不飽和の炭素−炭素、炭素−酸素、および炭素−窒素の結合を遊離酸素が酸化することで歯の色素原を破壊し、それらを漂白または可溶性の状態に変換することが想定される。
【0012】
界面活性剤に関しては、界面活性剤もまたタール沈着物の形態のプラークと反応して、洗濯に使用される洗浄剤により生じる作用と同様な作用を生じさせる。
【0013】
活性酸素および界面活性剤を含む薬剤の実施例は以下の文献に記載されている。
【0014】
日本特許出願特開2002−047157号(ライオン株式会社)には、(A)非イオン界面活性剤、(B)フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、およびフェノキシイソプロパノールを含む群より選択される1以上の物質、および(C)エタノールを含む組成物が開示されている。該特許出願によれば、かかる複合体は、タバコのタールを含めたステインを歯から能動的に除去し、また組成物は化学的な口腔洗浄の効果を著しく向上させる。
【0015】
同様の組成物は、日本特許出願特開2001−199855号(小林製薬株式会社)に開示されている。
【0016】
日本特許出願特開2006−104101号(ライオン株式会社)には、以下の成分:水溶性ピロリン酸塩;ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等から成る群より選択される1以上の多価アルコール;ラウリル硫酸塩、および両性ベタイン界面活性剤を一定の割合で含む口腔衛生用の組成物が開示されている。
【0017】
米国特許第5662888号には、歯、歯茎、舌、および他の口腔表面からタバコのタールを溶解除去する喫煙者用の練り歯磨きが開示されている。練り歯磨きには、0.3重量%〜6.5重量%の濃度範囲の少なくとも1つの非イオン界面活性剤、約0.06重量%〜0.20重量%の濃度範囲のタバコタールを溶解するサリチル酸メチル、約0.30重量%〜2.0重量%の濃度範囲の少なくとも1つのエーテル油、約12.0重量%〜20.0重量%の濃度範囲のエチルアルコール、0.3重量%〜4.5重量%の濃度範囲の少なくとも1つのアニオン性界面活性剤、およびゲル化剤が含まれる。
【0018】
しかしながら、全ての周知の組成物は、歯のタールプラークを漂白しても完全には除去し得ないという事実に基づいたものとなっている。その上、全ての上記の組成物はこのような製品の使用者の大多数に過敏症を引き起こし、患者は熱さ、冷たさ等の作用に対して過敏になり得るという重大な欠点を有している。
【0019】
口腔衛生の薬剤組成物に含まれる酵素調製物は、かなり広範囲の作用を有する。酵素は生体組織に損傷を与えることなく歯垢の有機物質を溶解し、歯周組織および口腔粘膜組織に有益な効果をもたらし、歯垢微生物の毒性および刺激性の生物産物を活用し、および殺菌作用および静菌作用を直接的または間接的にもたらす。以下の酵素が通常使用される:プロテイナーゼ、デキストラナーゼ、カルボヒドラーゼ、インベルターゼ、ムタナーゼ、オキシレダクターゼ、乳酸脱水素酵素、およびアミログルコシダーゼ。
【0020】
タバコタールプラークを除去するための酵素の利用は、中国特許第1864661(A)号によって練り歯磨きの説明中に開示されている。練り歯磨きは、30質量%−40質量%の酸化ケイ素ナノ粒子、10質量%−15質量%の天然グリセリン、18質量%−30質量%のソルビトール、0.5質量%−1.2%のメチルセルロース、0.1質量%−0.3質量%のヒドロキシエチルセルロース、1.5質量%−2.5質量%のラウリルサルコシンナトリウム、0.01質量%−0.1質量%の酵素一式、1.5質量%−5質量%のホワイトニング粒子、0.1質量%−0.3質量%のETDA−2Na、0.5質量%−3.5質量%のクエン酸亜鉛、0.3質量%−0.8質量%のプロポリス、0.5質量%−0.8質量%の塩化ストロンチウム、0.2質量%−0.3質量%のサッカリン、0.8質量%−1.0質量%のD−パンテノール、0.8質量%−1.2質量%の香料、および残量分の水を含む。
【0021】
該特許に記載されているように、練り歯磨きは変色プラークの容認可能な程度の除去を確保し、エナメル質を損傷しない。
【0022】
しかしながら、酵素の使用はタール沈着物の満足な除去を保証しない。
【0023】
歯科治療および口腔衛生のために使用される医薬品および衛生製品の分野は、様々な目的のために使用される植物抽出物などの生理活性物質のあらゆる種類の添加により、大きな需要を得ていることに注目すべきである。例えば、ロシア特許第2310436号には、虫歯、歯肉炎、および歯周炎の予防および治療だけでなく、歯石の形成を阻害かつ既存の歯石量を減少させるために、練り歯磨き中におけるファーニードル油剤およびプランテーン油剤の形態の栄養薬剤の使用が開示されている。
【0024】
同様の目的のために、薬剤はクロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物、ならびに植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物、およびCO2抽出物を含む生物活性添加物の形態で使用される(ロシア特許第2306922号を参照のこと)。薬剤は練り歯磨き組成物中に含まれる。
【0025】
後者の練り歯磨きは請求項に係る練り歯磨きと最も近く、以下の成分を含む:研磨基材として二酸化ケイ素、保湿剤としてソルビトール、賦形剤の増粘剤として精製されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、抗虫歯添加物としてモノフルオロリン酸ナトリウム、洗浄および発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム、生物活性添加物には、風味添加剤としてサッカリンナトリウム、保存料、ターゲット添加物として水溶媒中に着色剤および香料を含み、生物活性添加物は植物原料のCO2抽出物、クロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物、および植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物から成り、かつ沸騰層において真空下で水溶媒中で細かく刻まれた植物原料を浸漬し、その後アルコール含有組成物を用いて保存することで得られた水媒体としてのハーブブロス水溶液を含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0026】
二酸化ケイ素 15.0−25.0
ソルビトール 15.0−45.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5−2.0
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.5−1.14
ラウリル硫酸ナトリウム(100%として) 1.0−2.0
以下を含む生物活性添加物
クロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物 0.5−4.0
植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物 1.0−5.0
植物原料のCO2抽出物 0.01−0.1
サッカリンナトリウム 0.03−0.2
保存料 0.11−0.35
以下を含むターゲット添加物
香料 0.5−1.5
着色剤 0.1−0.5
ハーブブロス 計100
【0027】
口腔衛生用の最も近い発泡組成物は、中国特許出願公開第1172647(A)号に開示されている。該成分はフッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、塩化ストロンチウム、乳酸カルシウム、リノール酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、植物抽出物、および蒸留水を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】日本特許出願特開2003−335646号公報
【特許文献2】日本特許出願特開2002−047157号公報
【特許文献3】日本特許出願特開2001−199855号公報
【特許文献4】日本特許出願特開2006−104101号公報
【特許文献5】米国特許第5662888号明細書
【特許文献6】中国特許第1864661(A)号明細書
【特許文献7】ロシア特許第2310436号明細書
【特許文献8】ロシア特許第2306922号明細書
【特許文献9】中国特許出願公開第1172647(A)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
解析された技術的解決策はいずれも効果的なタバコタールの除去を保障するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明は効果的なタバコタールの除去を目的とする。
【発明を実施するための形態】
【0031】
前記目的は、タバコタール除去剤によって解決し、該除去剤は、緑茶、クルミ、セージ、およびウイキョウから成る群より選択される植物からの超臨界抽出によって得られる抽出物中に、最小で10質量%の含有量のテルペンおよび/またはテルペノイドを含む少なくとも1つの二酸化炭素植物抽出物を含む。
【0032】
薬剤は超臨界抽出によって得られる二酸化炭素ザクロ抽出物をさらに含んでもよい。
【0033】
この場合、薬剤は以下の質量%の比率で抽出物を含む。
【0034】
ザクロ抽出物 10−60
クルミ抽出物 10−60
セージ抽出物 10−60
ウイキョウ抽出物 10−60
緑茶抽出物 残量
【0035】
また、設定された目的は、前述の有効量のタバコタール除去剤および許容される担体を含む口腔衛生用の組成物によって達成される。
【0036】
本発明の特定の実施形態では、組成物は練り歯磨きを構成する。
【0037】
請求項に係る組成物は、発泡性の口内洗浄組成物を含む口内洗浄組成物を構成可能である。
【0038】
請求項に係る組成物はチューインガムを構成可能である。
【0039】
設定された目的は、有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含む、口腔衛生用の練り歯磨きによって達成される。
【0040】
請求項に係る練り歯磨きの特定の実施形態では、担体は、溶媒として水、研磨剤として二酸化ケイ素、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、保湿剤としてソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400から成る群より選択される少なくとも1つの保湿剤、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウムを含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0041】
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
保湿剤 0.5−70
可溶化剤 0.1−10.0
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10.0
水 残量
【0042】
練り歯磨きは、10質量%を超えない量の甘味料、香料、および保存料から成る群より選択される少なくとも1つの物質をさらに含んでもよい。
【0043】
また、練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、タイムエーテル油、ショウノウ油、ラベンダー生物濃縮、クロロフィル銅錯体、香料、保存料、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0044】
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 6−50
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
タイムエーテル油 最大1.0
ショウノウ油 最大1.0
ラベンダー生物濃縮 最大5.0
クロロフィル銅錯体 最大5.0
水 残量
【0045】
本発明の他の実施形態では、練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、ベルガモットエーテル油、アニスエーテル油、香料、保存料、着色剤、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0046】
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 5−60
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
ベルガモットエーテル油 最大1.0
アニスエーテル油 最大1.0
着色剤 最大10.0
水 残量
【0047】
また、本目的は、上述の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、界面活性剤、泡安定剤、乳化剤、増粘剤、可溶化剤、保湿剤、pH調整剤、甘味料、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含む口腔衛生用の発泡性口内洗浄組成物によって解決される。
【0048】
本発明の特定の実施形態では、組成物は、溶媒として水、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウム、泡安定剤としてカラギーナン、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、保湿剤としてソルビトール、増粘剤としてポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、pH調整剤としてL−アルギニン酸およびクエン酸から成る群より選択される少なくとも1つの成分を含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0049】
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
可溶化剤
以下の群より選択される
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
少なくとも1つの調整剤
以下の群より選択される
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
水 残量
【0050】
その最良の実施形態における請求項に係る組成物は、Trilon(登録商標)BD、保存料、ステビア抽出物、スクラロース、甘草抽出物、メントール結晶、ネロリエーテル油、香料、乳酸メンチル、アロエベラジェル、プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物、プロピレングリコールクザクロ抽出物、およびSebomin SB 12をさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0051】
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
Trilon(登録商標)BD 最大10.0
保存料 最大1.0
ステビア抽出物 最大3.0
スクラロース 最大2.0
甘草抽出物 最大10.0
メントール結晶 最大1.0
ネロリエーテル油 最大1.0
香料 最大3.0
乳酸メンチル 最大5.0
アロエベラジェル 最大5.0
プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物 最大10.0
プロピレングリコールクザクロ抽出物 最大10.0
Sebomin SB 12 最大3.0
水 残量
【0052】
本発明の本質は下記の事項に存在する。
【0053】
テルペンおよびテルペノイドは天然樹脂の効果的な溶媒であり、天然樹脂の大多数は多環式炭化水素の誘導体であることが知られている。例えば、テルペンおよびテルペノイドの液体混合物を構成するテレビン(テレベンテン(terebenthene)は、特定の樹脂、油脂、および油を溶解し、かつ塗料およびワニスを溶解するために広く使用されている。
【0054】
また、タバコタールは大部分が多環式炭化水素から構成されている。そのため、テルペンおよびテルペノイドがタバコタールを溶解するはずであると仮定した。
【0055】
上記事項が実証されたとき、この仮定は正しいものとなる。
【0056】
タバコタールを溶解するために、濃縮テルペン含有物を用いて薬剤として機能させるため、大量のテルペンおよびテルペノイドを含む二酸化炭素植物抽出物を初めに使用した。
【0057】
このような植物の抽出物を天然二酸化炭素による超臨界流体抽出によって得た。
【0058】
本発明において使用するのに適した抽出物は、葉、茎、樹皮、果肉、種子、果皮、果汁、根、およびそれらの混合物を含むあらゆる植物の部分から得ることが可能である。
【0059】
超臨界二酸化炭素流体抽出物は、従来の方法によって得られる抽出物と比較して植物からより高濃度の活性物質を獲得することを可能とする。
【0060】
歯および口腔のタバコタールを洗浄するための抽出物を効果的に使用するために、テルペンおよびテルペノイドの最小濃度は10%としなければならない。最大濃度は、該植物中の最大のテルペンおよびテルペノイドの含有量によってのみ制限され得る。
【0061】
本調査のために、テルペン含有量が比較的高い植物群を選択し、二酸化炭素抽出物を超臨界抽出によって本植物群から得た(表1を参照のこと)。
【0062】
全植物からの抽出物は、タバコタールの溶解に関して高活性を示した。
【0063】
これらの抽出物の中で、口腔衛生組成物の使用に最善の特性、有効性、および適合性は、セージ抽出物、クルミ抽出物、ウイキョウ抽出物、および緑茶抽出物から成る群より選択される抽出物によって示された。
【0064】
タバコタールを溶解するための薬剤は、前記の群から選択される1つの抽出物、および2以上の抽出物の混合物の両方を任意の量で含んでもよい。
【0065】
また、これらの抽出物に二酸化炭素ザクロ抽出物を添加することにより、タバコタールの除去率が向上することが指摘された。また、ザクロ抽出物もテルペン(3%以上のテルペン、最大で0.1%の安息香酸、1.3%のステロール、0.19%のトコフェロール)を含んでいる。さらに、ザクロ抽出物は優れた抗酸化作用を有しており、それもタバコタールの溶解を加速させる原因であろう。
【0066】
植物のこのような選択により、薬剤組成物中に様々なテルペンおよびテルペノイドが存在することを確保し、抽出物によりもたらされるタバコタールへの影響を非直線的に増加させ、その結果、より短い時間でタールが溶解し、またはより完全に歯が洗浄される。
【0067】
薬剤が全ての5つの抽出物を含む場合、好ましい組成物は、各成分が10〜60質量%の量で存在する組成物である。なぜなら、本範囲において最良の結果が得られるからである。
【0068】
タバコタール溶解剤は口腔衛生用の組成物の成分の1つである。
【0069】
口腔衛生ケア組成物、または口腔ケア組成物は、それらの最も広い意味において、許容される担体と合わせて活性成分として有効量の上述のタバコタール溶解剤を含む組成物を意味する。
【0070】
用語「有効量におけるタバコタール除去剤」は、所望の効果を達成するための、毒性を示さない十分な量の前述の物質を意味する。
【0071】
有効量は組成物、特定の抽出物、またはそれらの組み合わせの種類に応じて異なるであろう。
【0072】
あらゆる個々の場合におけるこのような有効量は、通常の実験によって当業者により決定され得る。
【0073】
本発明のある実施形態(練り歯磨き、ムース)について、当該量は請求項に係る発明の発明者によって決定され、本発明の特許請求の範囲に記載されている。
【0074】
許容される担体は、例えば、練り歯磨き、口内洗浄液、歯磨き粉、ジェル、ムース、チューインガム等の形態である口腔衛生用の所望の組成物を得ることを可能とする担体を意味する。その意味において、本発明による組成物は、例えば口内洗浄液などの溶液成分を構成可能であり、または練り歯磨きもしくは歯科用ジェルの形態の半固形物、または例えばチューインガムなどの固形物であってもよい。
【0075】
組成物が例えば口内洗浄液などの液体を構成する場合、許容される担体は、一般に、5〜30%の含有量の非毒性アルコール(エタノール、イソプロパノール)と共に含水アルコール混合物を含む。マウスウォッシュ組成物中のアルコール含有量を減少させるために、またはアルコールを完全の除去するために、特定の可溶化剤を最大で10質量%の量で口内洗浄組成物に添加してもよい。また、本発明に基づく組成物は、例えば保湿剤、または組成物の官能特性を向上させる添加物(香料または甘味料)などの様々な添加物を含んでもよい。
【0076】
組成物がチューインガムを構成する場合、許容される担体としては、可塑剤、香料、芳香剤、保存料、甘味料、およびその他の食品添加物を含む合成または天然のポリマーが挙げられる。
【0077】
組成物が練り歯磨きを構成する場合、許容される担体としては、溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、甘味料、保存料、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0078】
技術水準の分析により、練り歯磨きにおいて、研磨剤含有量は一般に5〜60質量%の変動を含むことが示されており、それは請求項に係る練り歯磨きの研磨剤含有量に対応する。本発明における使用に好ましい研磨剤は二酸化ケイ素系の材料を含み、Sorbosil(登録商標)(PQ Corporation社製)およびTixosil(登録商標)(Rhodia社製)の二酸化ケイ素を用いて、本発明を具現化した実施例に表されている。
【0079】
ペーストまたは洗浄ムースの形態の組成物を得るための適切な許容される担体は、保湿剤を含んでもよい。保湿剤は、好ましくは、ソルビトール、グリセリン、および/またはポリエチレングリコールPEG−400を含むが、200−1000の範囲の分子量を有するその他の保湿剤、およびそれらの混合物も使用可能である。周知の技術的解決法では、保湿剤の濃度は、通常組成物の約0.5〜約70質量%である。一般に、増粘剤は最大で10質量%の量で口腔衛生用の組成物において表される。増粘剤は天然および合成の樹脂およびコロイドを含む。本発明では、カルボキシメチルセルロースナトリウムを増粘剤として使用し、さらに、増粘剤の作用は上述の二酸化ケイ素によっても果たされる。
【0080】
前述のあらゆる組成物は、任意の適した香料または甘味料をさらに含んでもよい。
【0081】
メチルパラベンナトリウムおよびクロロフィルの化合物などの保存料を含む様々なその他の物質を、練り歯磨きおよび洗浄ムースなどの本発明による口腔衛生用の組成物に添加することが可能である。このような補助物質はそれらが存在する場合、所望の性質および特徴に悪影響を及ぼさない量で組成物に導入されなければならない。
【0082】
乳化剤および可溶化剤は、口腔衛生用の組成物に適宜添加され得る。乳化剤は水エマルジョン中の油脂および油の分散状態を確保し、可溶化剤は成分を溶解状態に保つ。可溶化剤は他の成分の粒子をコロイド溶液中に移動させることを促進する物質である。
【0083】
乳化剤および可溶化剤は、両方とも天然由来および人工由来の様々な物質である。我々の発明では、本発明の特定の実施形態において、乳化剤および可溶化剤は相互補完的な物質の均衡のとれた混合物を構成する。それらは個々の物質よりも効果的であり、かつ個々の物質よりも頻繁に様々なエマルジョンにおいて使用される。
【0084】
乳化剤および可溶化剤に対する要件は類似しており、それは組成物の安定性を確保すること、組成物のその他の成分に対して不活性であること、刺激作用がないこと、非毒性、不快臭がないことである。
【0085】
上述した練り歯磨きの形態または洗浄ムースの形態の組成物は、界面活性剤、特に、ラウリル硫酸またはラウリルサルコシンナトリウムなどのアニオン性界面活性剤を含み、それらは可溶化、分散、および保湿の多機能作用を有する。さらに、それらの機能は、着香剤を含む口腔衛生用の組成物のその他の成分と共にエマルジョンを形成することである。
【0086】
界面活性剤が存在することによる効果は、口腔衛生組成物の泡立ちをもたらすことにある。文献によれば、泡立ちは効果的な口腔洗浄の感覚を生み出すことに貢献するという理由から、非常に泡立つ口腔衛生用の組成物が消費者に好まれている。
【0087】
前述の物質に加えて、組成物は、プロピレングリコール、含水アルコール、グリセリン、二酸化炭素、およびその他の濃縮物;エーテル油等の抽出物の形態における植物由来の様々な補助添加物を含んでもよい。このような成分は、基礎ではないが、それらは活性成分である。ペーストまたはムースの組成物中においてそれらの存在は必須ではないが、存在する場合、それらは組成物に、例えば抗細菌、抗炎症等のさらなる多数の有用な特性を与える。
【0088】
本発明による口腔衛生用の組成物は原料を混合することで得られる。例えば、口内洗浄液は、高テルペン含有量の二酸化炭素抽出物から成る薬剤を可溶化剤と水との混合物中で分散させ、その後にターゲット添加物(香料、保存料、甘味料等)を添加することで得られる。
【0089】
表2は、ペーストおよびムースの製品に使用される物質、請求項に係る組成物におけるそれらの機能、および当該ペーストおよびムースにおける原料の比率を示している。
【実施例1】
【0090】
本発明に基づくタバコタール除去剤は、抽出物中でテルペンおよびテルペノイドの含有量が10%以上である様々な比率および組み合わせの5つの植物抽出物を混合して生成した。
【0091】
抽出物は、無機塩類が存在せず、溶媒残留物、重金属、または繁殖性微生物を伴わない天然二酸化炭素による超臨界流体抽出によって得た。
【0092】
表3はタバコタール除去剤の様々な組成物を示している。
【0093】
少なくとも2つの成分を含む複合組成物を得るために、例えばアンカーミキサーを用いて抽出物の機械的混合を実施した。調査によってこれらの抽出物中のテルペンおよびテルペノイドの含有量は10−80質量%であることが示された。
【実施例2】
【0094】
練り歯磨きを製造するために、均等量の5つの抽出物を含む組成物Cを有する薬剤をタバコタール除去剤として使用した。表2に示される組成の練り歯磨きを次のように製造した。保湿剤、例えばグリセリン、ソルビトール、またはポリエチレングリコール等を従来のミキサーで撹拌しながら水中に分散した。増粘剤、甘味料、保存料、活性成分に属する任意の塩、および泡安定剤を分散中に添加した。TiO2などの着色剤および色素をゲル相に添加した。ペーストをゲルの形態にする意図がない場合、pHを調整するために任意の酸または塩基を添加可能である。これらの原料を混合して均一相を得た。そして、混合物を高速真空ミキサーに移し、二酸化ケイ素系の無機増粘剤、その後、連続して、二酸化ケイ素系の研磨剤および本組成物において使用されるその他の研磨剤、植物抽出物、エーテル油、香料、および界面活性剤を混合物に添加した。任意の水不溶性の抗菌剤をPEG−400中で可溶化し、保湿剤と共に導入した。テルペンおよびテルペノイドを含む抽出物を事前に可溶化剤またはその混合物(ポリソルベート−20、PEG−40水添ヒマシ油)と混合した。全てのケースにおいて得られた生成物は、均一な半固形のペーストまたはゲルの生成物であった。
【実施例3】
【0095】
口腔衛生用の発泡性洗浄組成物を製造するために、均等量の5つの抽出物を含む組成物Cを有する薬剤をタバコタール除去剤として使用した。
【0096】
本発明による口腔を洗浄するための発泡性組成物を次のように製造した。
【0097】
香料、有機増粘剤、および甘草抽出物、および保存料を含む保湿剤の水溶液を調製した。得られた溶液および残りの成分を40−45℃にて連続して混合し、最後に界面活性剤成分を導入した。その後、得られた溶液を30−35℃まで冷却し、Sederma社のSebomin SB 12を添加した(ラクトフェリンおよびラクトペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースペンタアセタート、およびチオシアン酸カリウム)。
【0098】
得られたペーストおよびムースを次のように試験した。
【0099】
試験は、研究中の組成物における洗浄効果を評価し、それらの抗炎症作用を決定し、およびホワイトニング効果を評価することを目的とする。
【0100】
表2に示す練り歯磨き組成物を、PRO−WHITER CLASSICおよびPRO−WHITER LITEと名付け、ムースをPRO−WHITERとラベルした。
【0101】
試験材料および方法。18〜55歳の年齢の100人の喫煙患者が調査に参加した。初期の口腔検査の後、人数、年齢、および性別の構成、ならびに平均口腔状態指標に関して均等な4つのグループに患者を分けた。
【0102】
グループ#1(予防)−PRO−WHITER LITE練り歯磨きを使用する25人の患者、
グループ#2(予防)−PRO−WHITER CLASSIC練り歯磨を使用する25人の患者、
グループ#3(予防)−PRO−WHITER CLASSIC練り歯磨および歯科用ムースを使用する25人の患者、
グループ#4(対照)−プラセボ練り歯磨きを使用する25人の患者。
【0103】
調査の開始に先立ち、全患者は歯磨きテクニックの訓練を受けた。予防グループの参加者には、同一の平均硬度(Oral−B classic)の歯ブラシおよびPro−Whiter口腔衛生補助剤を供給した。患者には、Pro−Whiter Lite練り歯磨き(グループ#1)およびPro−Whiter Classic練り歯磨き(グループ#2および#3)を使用して、一日に2回(朝と夜)、毎回少なくとも3分間歯を磨くことが推奨された。さらに、毎回の歯磨きの後に、グループ3の参加者は洗浄ムースを彼らの歯および歯茎の表面に使用した。
【0104】
対照グループの患者は、同一の平均硬度(Oral−B classic)の歯ブラシおよび歯磨き用のプラセボ練り歯磨きを使用した。
【0105】
対照口腔検査の過程では、口腔衛生、歯の硬組織、および口腔粘膜の状態を以下の基準に従って評価した。
【0106】
口腔衛生状態の決定
Patient Hygiene Performance(PHP)index determination(Podshadley,Haley,1968)
歯垢指標のための解決法を用いて、決定した前庭面および舌側面の位置において歯垢の存在を確認した。
【0107】
インデックス歯が利用不可能である場合、同名の歯のグループ内において隣接する歯を調査した。人工歯冠および固定装具の部分は歯と同様とした。それぞれの歯の表面を名目上5つの部分:1−近心面、2−遠心面、3−咬合面中央、4−中央、5−歯頸部中央、に分けた。
【0108】
歯垢の評価コードおよび基準:0−変色なし、1−変色が確認される。
【0109】
PHPインデックス計算:それぞれの歯のコードを各部分のコードを合計して決定した。インデックスを計算するために次の式を使用した:PHP=(PHPポイントの合計)/n、nは歯の数(通常6)。
【0110】
結果の解釈:
【0111】
Approximal Plaque Index(API)determination(Lange D.E.,Plagmann H.,1977)
歯垢指標のための解決法を用いて、歯間隙における歯垢の存在を確認した。
【0112】
第1(右上)および第3(左下)四分円、口腔側から、
第2(左上)および第4(右下)四分円、前庭側から。
【0113】
評価基準:
0ポイント−歯間隙に歯垢なし(変色なし)、
1ポイント−歯間隙に歯垢が確認される。
【0114】
インデックス計算:API=(合計ポイント/歯の数)×100%
【0115】
結果の解釈:
【0116】
調査の開始時に、全ての調査参加者の口腔衛生状態は不良と評価された。初回の検査でのグループ間における平均のPHP値およびAPI値の差異は有効ではなかった(p>0.5)。
【0117】
普通のPro−Whiterを6週間使用した後、グループ#1およびグループ#2(p<0.05)、ならびにグループ#3(p<0.01)においてPHP値の信頼性のある低下が観察された。洗浄効果は39.2%〜45.9%であり、Pro−Whiter Classic練り歯磨きおよび歯科用ムースを組み合わせて使用したグループ#3において最高値が得られた(表4−PHPダイナミクス)。
【0118】
調査の期間内に、予防グループでは、初期と比較して、隣接する歯の表面の歯垢量においても信頼性のある減少が示された(p<0.001−グループ#1およびグループ#2、およびp<0.01−グループ#3)。API値は42.2%〜47.4%減少し、グループ#2と#3との間で洗浄効果の著しい差異はなかった(表5−APIダイナミクス)。対照グループでは、調査中に発生した衛生インデックの信頼性のある変化はなかった(p>0.5)。歯垢量は、歯の平滑面において9.2%減少し、隣接表面において10.6%減少した。恐らく、対照グループにおける口腔衛生状態の一定の改善は、口腔ケアに対する患者のモチベーションの増加に起因しているであろう。
【0119】
予防グループの51人(68%)の患者において、Pro−Whiter口腔ケア製品を使用した後に、強固な色素性沈着(「喫煙者プラーク」)の減少が記録され、9人(12%)の参加者においては、このような喫煙者プラークは調査の終了時までに確認することは不可能であった。
【0120】
最高のホワイトニング効果は、Pro−Whiter Classicおよび歯科用洗浄ムースを使用したグループ#3において記録された。このグループの7人(28%)の患者において、Vita scaleにより1−1.5の色調までの歯のホワイトニングが観察された。Pro−Whiter Classic練り歯磨きを使用したグループ#2において、Vita scaleによる歯の色の変化が3人(12%)の患者において記録され、グループ#1(Pro−Whiter Lite練り歯磨き)では2人(8%)の患者において歯の色の変化が記録された。
【0121】
対照グループの患者は調査の終了時までに、歯における喫煙者プラークの量および色において何の変化も示さなかった。
【0122】
上記に加えて、歯周組織の状態の評価は、歯肉炎指数(GI)、溝出血インデックス(SBI)、および歯の硬組織の感度を測定することで実施した。
【0123】
GIインデックスは次のように決定した。歯肉(歯茎)の状態は、6本の歯の周囲の4部分:遠心側、近心側、前庭側の中央、および舌側の中央において、目視および歯周プローブ用いて検査した。
【0124】
評価基準:0−炎症なし
1−歯茎のわずかな炎症(わずかな変色、プロービング中の出血なし)
2−歯茎の中等度の炎症(中等度の充血、浮腫、プロービング中の出血)
3−歯茎の高度の炎症(高度の充血、浮腫、自然出血の傾向がみられる)
【0125】
インデックス計算:
歯GI=合計ポイント/4
個人GI=歯GIの合計/n、nは歯の数(通常6)
【0126】
インデックスの解釈:
インデックス値 基準
0.1−1.0 わずかな歯肉炎
1.1−2.0 中等度の歯肉炎
2.1−3.0 重度の歯肉炎
【0127】
SBIインデックスは次のように決定した。それぞれの歯の溝のプロービングは、歯周プローブを用いて実施した。
【0128】
第1(右上)および第3(左下)四分円、口腔側から、
第2(左上)および第4(右下)四分円、前庭側から。
【0129】
評価基準:
0ポイント−出血なし、
1ポイント−溝の出血。
【0130】
インデックス計算:
SBI=(合計点/歯の数)×100%
【0131】
結果の解釈:
【0132】
調査開始時において、歯周組織の炎症の兆候は、様々な重症度での歯茎からの出血、歯茎の変色、および構造劣化(浮腫)の状態で、大部分の患者において記録された。
【0133】
平均GI値において、調査開始時のグループ間で信頼性のある差異はなかった(p>0.5)。
【0134】
普通のPro−Whiter Classic練り歯磨きを6週間使用した後、グループ#2においてGIインデックスの信頼性のある(p<0.01)減少が観察された。同様の結果が、Pro−Whiter Classic練り歯磨きおよび歯科用ムースを組み合わせて使用したグループ#3においても観察された。これらのグループにおける抗炎症性能は53.2%〜55.9%であった(表6)。
【0135】
さらに、これらのグループでは、SBIインデックスによる溝出血の信頼性のある低下が記録された。グループ#3では歯茎の出血指標が54.3%減少し、最大の減少が記録された(表7)。
【0136】
グループ#1(Pro−Whiter Lite練り歯磨き)でも、GI値およびSBI値は初期と比較して減少した(それぞれ43.5%および34.4%)。しかしながら、変化は統計的に有効ではなかった(p>0.5)。
【0137】
得られた結果により、練り歯磨きおよび洗浄歯科用ムースなどの口腔衛生用組成物におけるタバコタール除去に関して、提案された薬剤の高性能が証明され、以下の結論付けを可能とする。
【0138】
口腔衛生用の前述の組成物のホワイトニング効果は、強固な色素性沈着物の効果的な除去によって達成される。予防グループの参加者の大多数において、初期と比較して喫煙者プラーク量の著しい減少が示された。さらに、Vita Scaleによる1−1.5の色調の歯のホワイトニングが多くの事例で観察された。
【0139】
請求項に係る口腔ケア組成物は、エナメル質の表面を損傷することなく適度なホワイトニングおよび研磨の作用を有している。
【0140】
口腔衛生のための前述の組成物の使用により、統計的に有効な口腔衛生状態の改善がもたらされる。6週間にわたるそれらの使用により、39.2%−45.9%の歯垢の減少が(PHPインデックスによって)歯の平滑面で確認され、42.2%−47.4%の歯垢の減少が(APIによって)隣接面において確認された。
【0141】
調査の期間中、GIインデックスにより測定された歯茎の炎症の程度において、初期データと比較して43.5%〜55.9%の大きな減少が観察された。さらに、請求項に係る練り歯磨きおよびムースを定期的に使用した場合、それらはSBIインデックスにより測定される溝の出血の34.4%〜54.3%の著しい減少をもたらした。
【0142】
口腔衛生のための請求項に係る組成物の使用が、熱刺激または触刺激に反応する歯の感度を減少させる一因となった。
【0143】
練り歯磨きおよび洗浄歯科用ムースは、優れた官能特性および持続する消臭作用を有している。調査期間において、該製品の口腔粘膜に対する局所的な刺激およびアレルギー反応の発現は確認されなかった。
【0144】
したがって、Pro−Whiter LiteおよびPro−Whiter Classic練り歯磨きならびに歯科用洗浄ムースは、喫煙の習慣がある大人の日常の口腔ケアのために推薦される。
【0145】
【表1】
【0146】
【表2】
【0147】
【表3】
PHPダイナミクス
【0148】
【表4】
APIダイナミクス
【0149】
【表5】
GIダイナミクス
【0150】
【表6】
SBIダイナミクス
【0151】
【表7】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容術、詳細にはテルペンおよびテルペノイドをベースにしたタバコタール除去薬剤に関し、また、本薬剤に基づく練り歯磨きおよびその他の製品を含む口腔衛生組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科学における現代の問題の1つに喫煙者の歯のホワイトニングに関する問題がある。なぜなら、タバコの煙にはニコチン、タール、アンモニウム、およびフェノールの化合物などの成分が含まれているため、喫煙過程で歯は変色し、それはしっかり持続するからである。
【0003】
前記の化合物は、歯のエナメル質における黄色−茶色、時にはほぼ黒色となる変色、および除去することが難しい沈着物の原因となり、歯のエナメル質に悪影響を及ぼす。喫煙者が個々の口腔衛生の規則に従わない場合は2倍変色するであろう。さらに、タバコタールが歯に沈着すると、微生物プラークの迅速な蓄積、歯石の形成、および歯周組織の全体的な悪化の原因となる。
【0004】
タバコの煙は濃縮されたエアロゾルを構成しており、それは気体と、いわゆるタバコタールを凝縮形成する高濃度で空気中に浮遊する粒子の混合物である。固体粒子を含むタバコの煙の相は、大部分がニコチン、水、およびタバコタールを含んでいる。
【0005】
特許調査により、これまでに以下の薬剤および材料がタバコタールの除去に使用されていることが示された。
【0006】
1.強力な研磨剤
2.活性酸素(ペルオキシ酸)、または過酸化物、およびそれらの誘導体を含む物質
3.界面活性剤
4.酵素
【0007】
強力な研磨剤はアブレシブ摩耗により歯の表面からタールを除去する。このような物質は複数の特許に開示されており、練り歯磨きおよび口腔衛生用のその他の組成物の両方において使用可能である。
【0008】
例えば、このような薬剤の応用は、日本特許出願特開2003−335646号に開示されている。喫煙を原因とするステイン除去のための各歯科用洗浄剤には、フィチン酸系化合物、および平均粒径が0.05〜2mmで最大荷重が10g/粒子の粒子が含まれる。
【0009】
このような薬剤の欠点の中に、歯のエナメル質に損傷を与えるという可能性がある。
【0010】
活性酸素および界面活性剤を含む物質は、それらが歯の表面のタール沈着物と接触する間の化学過程により歯のホワイトニング効果を達成する。
【0011】
このような化学の過程は十分に研究されていないが、変色分子に位置する不飽和の炭素−炭素、炭素−酸素、および炭素−窒素の結合を遊離酸素が酸化することで歯の色素原を破壊し、それらを漂白または可溶性の状態に変換することが想定される。
【0012】
界面活性剤に関しては、界面活性剤もまたタール沈着物の形態のプラークと反応して、洗濯に使用される洗浄剤により生じる作用と同様な作用を生じさせる。
【0013】
活性酸素および界面活性剤を含む薬剤の実施例は以下の文献に記載されている。
【0014】
日本特許出願特開2002−047157号(ライオン株式会社)には、(A)非イオン界面活性剤、(B)フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、およびフェノキシイソプロパノールを含む群より選択される1以上の物質、および(C)エタノールを含む組成物が開示されている。該特許出願によれば、かかる複合体は、タバコのタールを含めたステインを歯から能動的に除去し、また組成物は化学的な口腔洗浄の効果を著しく向上させる。
【0015】
同様の組成物は、日本特許出願特開2001−199855号(小林製薬株式会社)に開示されている。
【0016】
日本特許出願特開2006−104101号(ライオン株式会社)には、以下の成分:水溶性ピロリン酸塩;ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等から成る群より選択される1以上の多価アルコール;ラウリル硫酸塩、および両性ベタイン界面活性剤を一定の割合で含む口腔衛生用の組成物が開示されている。
【0017】
米国特許第5662888号には、歯、歯茎、舌、および他の口腔表面からタバコのタールを溶解除去する喫煙者用の練り歯磨きが開示されている。練り歯磨きには、0.3重量%〜6.5重量%の濃度範囲の少なくとも1つの非イオン界面活性剤、約0.06重量%〜0.20重量%の濃度範囲のタバコタールを溶解するサリチル酸メチル、約0.30重量%〜2.0重量%の濃度範囲の少なくとも1つのエーテル油、約12.0重量%〜20.0重量%の濃度範囲のエチルアルコール、0.3重量%〜4.5重量%の濃度範囲の少なくとも1つのアニオン性界面活性剤、およびゲル化剤が含まれる。
【0018】
しかしながら、全ての周知の組成物は、歯のタールプラークを漂白しても完全には除去し得ないという事実に基づいたものとなっている。その上、全ての上記の組成物はこのような製品の使用者の大多数に過敏症を引き起こし、患者は熱さ、冷たさ等の作用に対して過敏になり得るという重大な欠点を有している。
【0019】
口腔衛生の薬剤組成物に含まれる酵素調製物は、かなり広範囲の作用を有する。酵素は生体組織に損傷を与えることなく歯垢の有機物質を溶解し、歯周組織および口腔粘膜組織に有益な効果をもたらし、歯垢微生物の毒性および刺激性の生物産物を活用し、および殺菌作用および静菌作用を直接的または間接的にもたらす。以下の酵素が通常使用される:プロテイナーゼ、デキストラナーゼ、カルボヒドラーゼ、インベルターゼ、ムタナーゼ、オキシレダクターゼ、乳酸脱水素酵素、およびアミログルコシダーゼ。
【0020】
タバコタールプラークを除去するための酵素の利用は、中国特許第1864661(A)号によって練り歯磨きの説明中に開示されている。練り歯磨きは、30質量%−40質量%の酸化ケイ素ナノ粒子、10質量%−15質量%の天然グリセリン、18質量%−30質量%のソルビトール、0.5質量%−1.2%のメチルセルロース、0.1質量%−0.3質量%のヒドロキシエチルセルロース、1.5質量%−2.5質量%のラウリルサルコシンナトリウム、0.01質量%−0.1質量%の酵素一式、1.5質量%−5質量%のホワイトニング粒子、0.1質量%−0.3質量%のETDA−2Na、0.5質量%−3.5質量%のクエン酸亜鉛、0.3質量%−0.8質量%のプロポリス、0.5質量%−0.8質量%の塩化ストロンチウム、0.2質量%−0.3質量%のサッカリン、0.8質量%−1.0質量%のD−パンテノール、0.8質量%−1.2質量%の香料、および残量分の水を含む。
【0021】
該特許に記載されているように、練り歯磨きは変色プラークの容認可能な程度の除去を確保し、エナメル質を損傷しない。
【0022】
しかしながら、酵素の使用はタール沈着物の満足な除去を保証しない。
【0023】
歯科治療および口腔衛生のために使用される医薬品および衛生製品の分野は、様々な目的のために使用される植物抽出物などの生理活性物質のあらゆる種類の添加により、大きな需要を得ていることに注目すべきである。例えば、ロシア特許第2310436号には、虫歯、歯肉炎、および歯周炎の予防および治療だけでなく、歯石の形成を阻害かつ既存の歯石量を減少させるために、練り歯磨き中におけるファーニードル油剤およびプランテーン油剤の形態の栄養薬剤の使用が開示されている。
【0024】
同様の目的のために、薬剤はクロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物、ならびに植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物、およびCO2抽出物を含む生物活性添加物の形態で使用される(ロシア特許第2306922号を参照のこと)。薬剤は練り歯磨き組成物中に含まれる。
【0025】
後者の練り歯磨きは請求項に係る練り歯磨きと最も近く、以下の成分を含む:研磨基材として二酸化ケイ素、保湿剤としてソルビトール、賦形剤の増粘剤として精製されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、抗虫歯添加物としてモノフルオロリン酸ナトリウム、洗浄および発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム、生物活性添加物には、風味添加剤としてサッカリンナトリウム、保存料、ターゲット添加物として水溶媒中に着色剤および香料を含み、生物活性添加物は植物原料のCO2抽出物、クロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物、および植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物から成り、かつ沸騰層において真空下で水溶媒中で細かく刻まれた植物原料を浸漬し、その後アルコール含有組成物を用いて保存することで得られた水媒体としてのハーブブロス水溶液を含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0026】
二酸化ケイ素 15.0−25.0
ソルビトール 15.0−45.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5−2.0
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.5−1.14
ラウリル硫酸ナトリウム(100%として) 1.0−2.0
以下を含む生物活性添加物
クロロフィル‐カロテンファーニードルペーストまたはアロエベラ抽出物 0.5−4.0
植物由来の原料の含水アルコールおよび含水アルコール−グリセリン抽出物 1.0−5.0
植物原料のCO2抽出物 0.01−0.1
サッカリンナトリウム 0.03−0.2
保存料 0.11−0.35
以下を含むターゲット添加物
香料 0.5−1.5
着色剤 0.1−0.5
ハーブブロス 計100
【0027】
口腔衛生用の最も近い発泡組成物は、中国特許出願公開第1172647(A)号に開示されている。該成分はフッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、塩化ストロンチウム、乳酸カルシウム、リノール酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、植物抽出物、および蒸留水を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】日本特許出願特開2003−335646号公報
【特許文献2】日本特許出願特開2002−047157号公報
【特許文献3】日本特許出願特開2001−199855号公報
【特許文献4】日本特許出願特開2006−104101号公報
【特許文献5】米国特許第5662888号明細書
【特許文献6】中国特許第1864661(A)号明細書
【特許文献7】ロシア特許第2310436号明細書
【特許文献8】ロシア特許第2306922号明細書
【特許文献9】中国特許出願公開第1172647(A)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
解析された技術的解決策はいずれも効果的なタバコタールの除去を保障するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明は効果的なタバコタールの除去を目的とする。
【発明を実施するための形態】
【0031】
前記目的は、タバコタール除去剤によって解決し、該除去剤は、緑茶、クルミ、セージ、およびウイキョウから成る群より選択される植物からの超臨界抽出によって得られる抽出物中に、最小で10質量%の含有量のテルペンおよび/またはテルペノイドを含む少なくとも1つの二酸化炭素植物抽出物を含む。
【0032】
薬剤は超臨界抽出によって得られる二酸化炭素ザクロ抽出物をさらに含んでもよい。
【0033】
この場合、薬剤は以下の質量%の比率で抽出物を含む。
【0034】
ザクロ抽出物 10−60
クルミ抽出物 10−60
セージ抽出物 10−60
ウイキョウ抽出物 10−60
緑茶抽出物 残量
【0035】
また、設定された目的は、前述の有効量のタバコタール除去剤および許容される担体を含む口腔衛生用の組成物によって達成される。
【0036】
本発明の特定の実施形態では、組成物は練り歯磨きを構成する。
【0037】
請求項に係る組成物は、発泡性の口内洗浄組成物を含む口内洗浄組成物を構成可能である。
【0038】
請求項に係る組成物はチューインガムを構成可能である。
【0039】
設定された目的は、有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含む、口腔衛生用の練り歯磨きによって達成される。
【0040】
請求項に係る練り歯磨きの特定の実施形態では、担体は、溶媒として水、研磨剤として二酸化ケイ素、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、保湿剤としてソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400から成る群より選択される少なくとも1つの保湿剤、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウムを含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0041】
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
保湿剤 0.5−70
可溶化剤 0.1−10.0
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10.0
水 残量
【0042】
練り歯磨きは、10質量%を超えない量の甘味料、香料、および保存料から成る群より選択される少なくとも1つの物質をさらに含んでもよい。
【0043】
また、練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、タイムエーテル油、ショウノウ油、ラベンダー生物濃縮、クロロフィル銅錯体、香料、保存料、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0044】
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 6−50
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
タイムエーテル油 最大1.0
ショウノウ油 最大1.0
ラベンダー生物濃縮 最大5.0
クロロフィル銅錯体 最大5.0
水 残量
【0045】
本発明の他の実施形態では、練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、ベルガモットエーテル油、アニスエーテル油、香料、保存料、着色剤、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0046】
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 5−60
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
ベルガモットエーテル油 最大1.0
アニスエーテル油 最大1.0
着色剤 最大10.0
水 残量
【0047】
また、本目的は、上述の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、界面活性剤、泡安定剤、乳化剤、増粘剤、可溶化剤、保湿剤、pH調整剤、甘味料、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含む口腔衛生用の発泡性口内洗浄組成物によって解決される。
【0048】
本発明の特定の実施形態では、組成物は、溶媒として水、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウム、泡安定剤としてカラギーナン、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、保湿剤としてソルビトール、増粘剤としてポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、pH調整剤としてL−アルギニン酸およびクエン酸から成る群より選択される少なくとも1つの成分を含み、以下の質量%の成分比率を有する。
【0049】
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
可溶化剤
以下の群より選択される
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
少なくとも1つの調整剤
以下の群より選択される
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
水 残量
【0050】
その最良の実施形態における請求項に係る組成物は、Trilon(登録商標)BD、保存料、ステビア抽出物、スクラロース、甘草抽出物、メントール結晶、ネロリエーテル油、香料、乳酸メンチル、アロエベラジェル、プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物、プロピレングリコールクザクロ抽出物、およびSebomin SB 12をさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率を有する。
【0051】
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
Trilon(登録商標)BD 最大10.0
保存料 最大1.0
ステビア抽出物 最大3.0
スクラロース 最大2.0
甘草抽出物 最大10.0
メントール結晶 最大1.0
ネロリエーテル油 最大1.0
香料 最大3.0
乳酸メンチル 最大5.0
アロエベラジェル 最大5.0
プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物 最大10.0
プロピレングリコールクザクロ抽出物 最大10.0
Sebomin SB 12 最大3.0
水 残量
【0052】
本発明の本質は下記の事項に存在する。
【0053】
テルペンおよびテルペノイドは天然樹脂の効果的な溶媒であり、天然樹脂の大多数は多環式炭化水素の誘導体であることが知られている。例えば、テルペンおよびテルペノイドの液体混合物を構成するテレビン(テレベンテン(terebenthene)は、特定の樹脂、油脂、および油を溶解し、かつ塗料およびワニスを溶解するために広く使用されている。
【0054】
また、タバコタールは大部分が多環式炭化水素から構成されている。そのため、テルペンおよびテルペノイドがタバコタールを溶解するはずであると仮定した。
【0055】
上記事項が実証されたとき、この仮定は正しいものとなる。
【0056】
タバコタールを溶解するために、濃縮テルペン含有物を用いて薬剤として機能させるため、大量のテルペンおよびテルペノイドを含む二酸化炭素植物抽出物を初めに使用した。
【0057】
このような植物の抽出物を天然二酸化炭素による超臨界流体抽出によって得た。
【0058】
本発明において使用するのに適した抽出物は、葉、茎、樹皮、果肉、種子、果皮、果汁、根、およびそれらの混合物を含むあらゆる植物の部分から得ることが可能である。
【0059】
超臨界二酸化炭素流体抽出物は、従来の方法によって得られる抽出物と比較して植物からより高濃度の活性物質を獲得することを可能とする。
【0060】
歯および口腔のタバコタールを洗浄するための抽出物を効果的に使用するために、テルペンおよびテルペノイドの最小濃度は10%としなければならない。最大濃度は、該植物中の最大のテルペンおよびテルペノイドの含有量によってのみ制限され得る。
【0061】
本調査のために、テルペン含有量が比較的高い植物群を選択し、二酸化炭素抽出物を超臨界抽出によって本植物群から得た(表1を参照のこと)。
【0062】
全植物からの抽出物は、タバコタールの溶解に関して高活性を示した。
【0063】
これらの抽出物の中で、口腔衛生組成物の使用に最善の特性、有効性、および適合性は、セージ抽出物、クルミ抽出物、ウイキョウ抽出物、および緑茶抽出物から成る群より選択される抽出物によって示された。
【0064】
タバコタールを溶解するための薬剤は、前記の群から選択される1つの抽出物、および2以上の抽出物の混合物の両方を任意の量で含んでもよい。
【0065】
また、これらの抽出物に二酸化炭素ザクロ抽出物を添加することにより、タバコタールの除去率が向上することが指摘された。また、ザクロ抽出物もテルペン(3%以上のテルペン、最大で0.1%の安息香酸、1.3%のステロール、0.19%のトコフェロール)を含んでいる。さらに、ザクロ抽出物は優れた抗酸化作用を有しており、それもタバコタールの溶解を加速させる原因であろう。
【0066】
植物のこのような選択により、薬剤組成物中に様々なテルペンおよびテルペノイドが存在することを確保し、抽出物によりもたらされるタバコタールへの影響を非直線的に増加させ、その結果、より短い時間でタールが溶解し、またはより完全に歯が洗浄される。
【0067】
薬剤が全ての5つの抽出物を含む場合、好ましい組成物は、各成分が10〜60質量%の量で存在する組成物である。なぜなら、本範囲において最良の結果が得られるからである。
【0068】
タバコタール溶解剤は口腔衛生用の組成物の成分の1つである。
【0069】
口腔衛生ケア組成物、または口腔ケア組成物は、それらの最も広い意味において、許容される担体と合わせて活性成分として有効量の上述のタバコタール溶解剤を含む組成物を意味する。
【0070】
用語「有効量におけるタバコタール除去剤」は、所望の効果を達成するための、毒性を示さない十分な量の前述の物質を意味する。
【0071】
有効量は組成物、特定の抽出物、またはそれらの組み合わせの種類に応じて異なるであろう。
【0072】
あらゆる個々の場合におけるこのような有効量は、通常の実験によって当業者により決定され得る。
【0073】
本発明のある実施形態(練り歯磨き、ムース)について、当該量は請求項に係る発明の発明者によって決定され、本発明の特許請求の範囲に記載されている。
【0074】
許容される担体は、例えば、練り歯磨き、口内洗浄液、歯磨き粉、ジェル、ムース、チューインガム等の形態である口腔衛生用の所望の組成物を得ることを可能とする担体を意味する。その意味において、本発明による組成物は、例えば口内洗浄液などの溶液成分を構成可能であり、または練り歯磨きもしくは歯科用ジェルの形態の半固形物、または例えばチューインガムなどの固形物であってもよい。
【0075】
組成物が例えば口内洗浄液などの液体を構成する場合、許容される担体は、一般に、5〜30%の含有量の非毒性アルコール(エタノール、イソプロパノール)と共に含水アルコール混合物を含む。マウスウォッシュ組成物中のアルコール含有量を減少させるために、またはアルコールを完全の除去するために、特定の可溶化剤を最大で10質量%の量で口内洗浄組成物に添加してもよい。また、本発明に基づく組成物は、例えば保湿剤、または組成物の官能特性を向上させる添加物(香料または甘味料)などの様々な添加物を含んでもよい。
【0076】
組成物がチューインガムを構成する場合、許容される担体としては、可塑剤、香料、芳香剤、保存料、甘味料、およびその他の食品添加物を含む合成または天然のポリマーが挙げられる。
【0077】
組成物が練り歯磨きを構成する場合、許容される担体としては、溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、甘味料、保存料、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0078】
技術水準の分析により、練り歯磨きにおいて、研磨剤含有量は一般に5〜60質量%の変動を含むことが示されており、それは請求項に係る練り歯磨きの研磨剤含有量に対応する。本発明における使用に好ましい研磨剤は二酸化ケイ素系の材料を含み、Sorbosil(登録商標)(PQ Corporation社製)およびTixosil(登録商標)(Rhodia社製)の二酸化ケイ素を用いて、本発明を具現化した実施例に表されている。
【0079】
ペーストまたは洗浄ムースの形態の組成物を得るための適切な許容される担体は、保湿剤を含んでもよい。保湿剤は、好ましくは、ソルビトール、グリセリン、および/またはポリエチレングリコールPEG−400を含むが、200−1000の範囲の分子量を有するその他の保湿剤、およびそれらの混合物も使用可能である。周知の技術的解決法では、保湿剤の濃度は、通常組成物の約0.5〜約70質量%である。一般に、増粘剤は最大で10質量%の量で口腔衛生用の組成物において表される。増粘剤は天然および合成の樹脂およびコロイドを含む。本発明では、カルボキシメチルセルロースナトリウムを増粘剤として使用し、さらに、増粘剤の作用は上述の二酸化ケイ素によっても果たされる。
【0080】
前述のあらゆる組成物は、任意の適した香料または甘味料をさらに含んでもよい。
【0081】
メチルパラベンナトリウムおよびクロロフィルの化合物などの保存料を含む様々なその他の物質を、練り歯磨きおよび洗浄ムースなどの本発明による口腔衛生用の組成物に添加することが可能である。このような補助物質はそれらが存在する場合、所望の性質および特徴に悪影響を及ぼさない量で組成物に導入されなければならない。
【0082】
乳化剤および可溶化剤は、口腔衛生用の組成物に適宜添加され得る。乳化剤は水エマルジョン中の油脂および油の分散状態を確保し、可溶化剤は成分を溶解状態に保つ。可溶化剤は他の成分の粒子をコロイド溶液中に移動させることを促進する物質である。
【0083】
乳化剤および可溶化剤は、両方とも天然由来および人工由来の様々な物質である。我々の発明では、本発明の特定の実施形態において、乳化剤および可溶化剤は相互補完的な物質の均衡のとれた混合物を構成する。それらは個々の物質よりも効果的であり、かつ個々の物質よりも頻繁に様々なエマルジョンにおいて使用される。
【0084】
乳化剤および可溶化剤に対する要件は類似しており、それは組成物の安定性を確保すること、組成物のその他の成分に対して不活性であること、刺激作用がないこと、非毒性、不快臭がないことである。
【0085】
上述した練り歯磨きの形態または洗浄ムースの形態の組成物は、界面活性剤、特に、ラウリル硫酸またはラウリルサルコシンナトリウムなどのアニオン性界面活性剤を含み、それらは可溶化、分散、および保湿の多機能作用を有する。さらに、それらの機能は、着香剤を含む口腔衛生用の組成物のその他の成分と共にエマルジョンを形成することである。
【0086】
界面活性剤が存在することによる効果は、口腔衛生組成物の泡立ちをもたらすことにある。文献によれば、泡立ちは効果的な口腔洗浄の感覚を生み出すことに貢献するという理由から、非常に泡立つ口腔衛生用の組成物が消費者に好まれている。
【0087】
前述の物質に加えて、組成物は、プロピレングリコール、含水アルコール、グリセリン、二酸化炭素、およびその他の濃縮物;エーテル油等の抽出物の形態における植物由来の様々な補助添加物を含んでもよい。このような成分は、基礎ではないが、それらは活性成分である。ペーストまたはムースの組成物中においてそれらの存在は必須ではないが、存在する場合、それらは組成物に、例えば抗細菌、抗炎症等のさらなる多数の有用な特性を与える。
【0088】
本発明による口腔衛生用の組成物は原料を混合することで得られる。例えば、口内洗浄液は、高テルペン含有量の二酸化炭素抽出物から成る薬剤を可溶化剤と水との混合物中で分散させ、その後にターゲット添加物(香料、保存料、甘味料等)を添加することで得られる。
【0089】
表2は、ペーストおよびムースの製品に使用される物質、請求項に係る組成物におけるそれらの機能、および当該ペーストおよびムースにおける原料の比率を示している。
【実施例1】
【0090】
本発明に基づくタバコタール除去剤は、抽出物中でテルペンおよびテルペノイドの含有量が10%以上である様々な比率および組み合わせの5つの植物抽出物を混合して生成した。
【0091】
抽出物は、無機塩類が存在せず、溶媒残留物、重金属、または繁殖性微生物を伴わない天然二酸化炭素による超臨界流体抽出によって得た。
【0092】
表3はタバコタール除去剤の様々な組成物を示している。
【0093】
少なくとも2つの成分を含む複合組成物を得るために、例えばアンカーミキサーを用いて抽出物の機械的混合を実施した。調査によってこれらの抽出物中のテルペンおよびテルペノイドの含有量は10−80質量%であることが示された。
【実施例2】
【0094】
練り歯磨きを製造するために、均等量の5つの抽出物を含む組成物Cを有する薬剤をタバコタール除去剤として使用した。表2に示される組成の練り歯磨きを次のように製造した。保湿剤、例えばグリセリン、ソルビトール、またはポリエチレングリコール等を従来のミキサーで撹拌しながら水中に分散した。増粘剤、甘味料、保存料、活性成分に属する任意の塩、および泡安定剤を分散中に添加した。TiO2などの着色剤および色素をゲル相に添加した。ペーストをゲルの形態にする意図がない場合、pHを調整するために任意の酸または塩基を添加可能である。これらの原料を混合して均一相を得た。そして、混合物を高速真空ミキサーに移し、二酸化ケイ素系の無機増粘剤、その後、連続して、二酸化ケイ素系の研磨剤および本組成物において使用されるその他の研磨剤、植物抽出物、エーテル油、香料、および界面活性剤を混合物に添加した。任意の水不溶性の抗菌剤をPEG−400中で可溶化し、保湿剤と共に導入した。テルペンおよびテルペノイドを含む抽出物を事前に可溶化剤またはその混合物(ポリソルベート−20、PEG−40水添ヒマシ油)と混合した。全てのケースにおいて得られた生成物は、均一な半固形のペーストまたはゲルの生成物であった。
【実施例3】
【0095】
口腔衛生用の発泡性洗浄組成物を製造するために、均等量の5つの抽出物を含む組成物Cを有する薬剤をタバコタール除去剤として使用した。
【0096】
本発明による口腔を洗浄するための発泡性組成物を次のように製造した。
【0097】
香料、有機増粘剤、および甘草抽出物、および保存料を含む保湿剤の水溶液を調製した。得られた溶液および残りの成分を40−45℃にて連続して混合し、最後に界面活性剤成分を導入した。その後、得られた溶液を30−35℃まで冷却し、Sederma社のSebomin SB 12を添加した(ラクトフェリンおよびラクトペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコースペンタアセタート、およびチオシアン酸カリウム)。
【0098】
得られたペーストおよびムースを次のように試験した。
【0099】
試験は、研究中の組成物における洗浄効果を評価し、それらの抗炎症作用を決定し、およびホワイトニング効果を評価することを目的とする。
【0100】
表2に示す練り歯磨き組成物を、PRO−WHITER CLASSICおよびPRO−WHITER LITEと名付け、ムースをPRO−WHITERとラベルした。
【0101】
試験材料および方法。18〜55歳の年齢の100人の喫煙患者が調査に参加した。初期の口腔検査の後、人数、年齢、および性別の構成、ならびに平均口腔状態指標に関して均等な4つのグループに患者を分けた。
【0102】
グループ#1(予防)−PRO−WHITER LITE練り歯磨きを使用する25人の患者、
グループ#2(予防)−PRO−WHITER CLASSIC練り歯磨を使用する25人の患者、
グループ#3(予防)−PRO−WHITER CLASSIC練り歯磨および歯科用ムースを使用する25人の患者、
グループ#4(対照)−プラセボ練り歯磨きを使用する25人の患者。
【0103】
調査の開始に先立ち、全患者は歯磨きテクニックの訓練を受けた。予防グループの参加者には、同一の平均硬度(Oral−B classic)の歯ブラシおよびPro−Whiter口腔衛生補助剤を供給した。患者には、Pro−Whiter Lite練り歯磨き(グループ#1)およびPro−Whiter Classic練り歯磨き(グループ#2および#3)を使用して、一日に2回(朝と夜)、毎回少なくとも3分間歯を磨くことが推奨された。さらに、毎回の歯磨きの後に、グループ3の参加者は洗浄ムースを彼らの歯および歯茎の表面に使用した。
【0104】
対照グループの患者は、同一の平均硬度(Oral−B classic)の歯ブラシおよび歯磨き用のプラセボ練り歯磨きを使用した。
【0105】
対照口腔検査の過程では、口腔衛生、歯の硬組織、および口腔粘膜の状態を以下の基準に従って評価した。
【0106】
口腔衛生状態の決定
Patient Hygiene Performance(PHP)index determination(Podshadley,Haley,1968)
歯垢指標のための解決法を用いて、決定した前庭面および舌側面の位置において歯垢の存在を確認した。
【0107】
インデックス歯が利用不可能である場合、同名の歯のグループ内において隣接する歯を調査した。人工歯冠および固定装具の部分は歯と同様とした。それぞれの歯の表面を名目上5つの部分:1−近心面、2−遠心面、3−咬合面中央、4−中央、5−歯頸部中央、に分けた。
【0108】
歯垢の評価コードおよび基準:0−変色なし、1−変色が確認される。
【0109】
PHPインデックス計算:それぞれの歯のコードを各部分のコードを合計して決定した。インデックスを計算するために次の式を使用した:PHP=(PHPポイントの合計)/n、nは歯の数(通常6)。
【0110】
結果の解釈:
【0111】
Approximal Plaque Index(API)determination(Lange D.E.,Plagmann H.,1977)
歯垢指標のための解決法を用いて、歯間隙における歯垢の存在を確認した。
【0112】
第1(右上)および第3(左下)四分円、口腔側から、
第2(左上)および第4(右下)四分円、前庭側から。
【0113】
評価基準:
0ポイント−歯間隙に歯垢なし(変色なし)、
1ポイント−歯間隙に歯垢が確認される。
【0114】
インデックス計算:API=(合計ポイント/歯の数)×100%
【0115】
結果の解釈:
【0116】
調査の開始時に、全ての調査参加者の口腔衛生状態は不良と評価された。初回の検査でのグループ間における平均のPHP値およびAPI値の差異は有効ではなかった(p>0.5)。
【0117】
普通のPro−Whiterを6週間使用した後、グループ#1およびグループ#2(p<0.05)、ならびにグループ#3(p<0.01)においてPHP値の信頼性のある低下が観察された。洗浄効果は39.2%〜45.9%であり、Pro−Whiter Classic練り歯磨きおよび歯科用ムースを組み合わせて使用したグループ#3において最高値が得られた(表4−PHPダイナミクス)。
【0118】
調査の期間内に、予防グループでは、初期と比較して、隣接する歯の表面の歯垢量においても信頼性のある減少が示された(p<0.001−グループ#1およびグループ#2、およびp<0.01−グループ#3)。API値は42.2%〜47.4%減少し、グループ#2と#3との間で洗浄効果の著しい差異はなかった(表5−APIダイナミクス)。対照グループでは、調査中に発生した衛生インデックの信頼性のある変化はなかった(p>0.5)。歯垢量は、歯の平滑面において9.2%減少し、隣接表面において10.6%減少した。恐らく、対照グループにおける口腔衛生状態の一定の改善は、口腔ケアに対する患者のモチベーションの増加に起因しているであろう。
【0119】
予防グループの51人(68%)の患者において、Pro−Whiter口腔ケア製品を使用した後に、強固な色素性沈着(「喫煙者プラーク」)の減少が記録され、9人(12%)の参加者においては、このような喫煙者プラークは調査の終了時までに確認することは不可能であった。
【0120】
最高のホワイトニング効果は、Pro−Whiter Classicおよび歯科用洗浄ムースを使用したグループ#3において記録された。このグループの7人(28%)の患者において、Vita scaleにより1−1.5の色調までの歯のホワイトニングが観察された。Pro−Whiter Classic練り歯磨きを使用したグループ#2において、Vita scaleによる歯の色の変化が3人(12%)の患者において記録され、グループ#1(Pro−Whiter Lite練り歯磨き)では2人(8%)の患者において歯の色の変化が記録された。
【0121】
対照グループの患者は調査の終了時までに、歯における喫煙者プラークの量および色において何の変化も示さなかった。
【0122】
上記に加えて、歯周組織の状態の評価は、歯肉炎指数(GI)、溝出血インデックス(SBI)、および歯の硬組織の感度を測定することで実施した。
【0123】
GIインデックスは次のように決定した。歯肉(歯茎)の状態は、6本の歯の周囲の4部分:遠心側、近心側、前庭側の中央、および舌側の中央において、目視および歯周プローブ用いて検査した。
【0124】
評価基準:0−炎症なし
1−歯茎のわずかな炎症(わずかな変色、プロービング中の出血なし)
2−歯茎の中等度の炎症(中等度の充血、浮腫、プロービング中の出血)
3−歯茎の高度の炎症(高度の充血、浮腫、自然出血の傾向がみられる)
【0125】
インデックス計算:
歯GI=合計ポイント/4
個人GI=歯GIの合計/n、nは歯の数(通常6)
【0126】
インデックスの解釈:
インデックス値 基準
0.1−1.0 わずかな歯肉炎
1.1−2.0 中等度の歯肉炎
2.1−3.0 重度の歯肉炎
【0127】
SBIインデックスは次のように決定した。それぞれの歯の溝のプロービングは、歯周プローブを用いて実施した。
【0128】
第1(右上)および第3(左下)四分円、口腔側から、
第2(左上)および第4(右下)四分円、前庭側から。
【0129】
評価基準:
0ポイント−出血なし、
1ポイント−溝の出血。
【0130】
インデックス計算:
SBI=(合計点/歯の数)×100%
【0131】
結果の解釈:
【0132】
調査開始時において、歯周組織の炎症の兆候は、様々な重症度での歯茎からの出血、歯茎の変色、および構造劣化(浮腫)の状態で、大部分の患者において記録された。
【0133】
平均GI値において、調査開始時のグループ間で信頼性のある差異はなかった(p>0.5)。
【0134】
普通のPro−Whiter Classic練り歯磨きを6週間使用した後、グループ#2においてGIインデックスの信頼性のある(p<0.01)減少が観察された。同様の結果が、Pro−Whiter Classic練り歯磨きおよび歯科用ムースを組み合わせて使用したグループ#3においても観察された。これらのグループにおける抗炎症性能は53.2%〜55.9%であった(表6)。
【0135】
さらに、これらのグループでは、SBIインデックスによる溝出血の信頼性のある低下が記録された。グループ#3では歯茎の出血指標が54.3%減少し、最大の減少が記録された(表7)。
【0136】
グループ#1(Pro−Whiter Lite練り歯磨き)でも、GI値およびSBI値は初期と比較して減少した(それぞれ43.5%および34.4%)。しかしながら、変化は統計的に有効ではなかった(p>0.5)。
【0137】
得られた結果により、練り歯磨きおよび洗浄歯科用ムースなどの口腔衛生用組成物におけるタバコタール除去に関して、提案された薬剤の高性能が証明され、以下の結論付けを可能とする。
【0138】
口腔衛生用の前述の組成物のホワイトニング効果は、強固な色素性沈着物の効果的な除去によって達成される。予防グループの参加者の大多数において、初期と比較して喫煙者プラーク量の著しい減少が示された。さらに、Vita Scaleによる1−1.5の色調の歯のホワイトニングが多くの事例で観察された。
【0139】
請求項に係る口腔ケア組成物は、エナメル質の表面を損傷することなく適度なホワイトニングおよび研磨の作用を有している。
【0140】
口腔衛生のための前述の組成物の使用により、統計的に有効な口腔衛生状態の改善がもたらされる。6週間にわたるそれらの使用により、39.2%−45.9%の歯垢の減少が(PHPインデックスによって)歯の平滑面で確認され、42.2%−47.4%の歯垢の減少が(APIによって)隣接面において確認された。
【0141】
調査の期間中、GIインデックスにより測定された歯茎の炎症の程度において、初期データと比較して43.5%〜55.9%の大きな減少が観察された。さらに、請求項に係る練り歯磨きおよびムースを定期的に使用した場合、それらはSBIインデックスにより測定される溝の出血の34.4%〜54.3%の著しい減少をもたらした。
【0142】
口腔衛生のための請求項に係る組成物の使用が、熱刺激または触刺激に反応する歯の感度を減少させる一因となった。
【0143】
練り歯磨きおよび洗浄歯科用ムースは、優れた官能特性および持続する消臭作用を有している。調査期間において、該製品の口腔粘膜に対する局所的な刺激およびアレルギー反応の発現は確認されなかった。
【0144】
したがって、Pro−Whiter LiteおよびPro−Whiter Classic練り歯磨きならびに歯科用洗浄ムースは、喫煙の習慣がある大人の日常の口腔ケアのために推薦される。
【0145】
【表1】
【0146】
【表2】
【0147】
【表3】
PHPダイナミクス
【0148】
【表4】
APIダイナミクス
【0149】
【表5】
GIダイナミクス
【0150】
【表6】
SBIダイナミクス
【0151】
【表7】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコタール除去剤であって、緑茶、クルミ、セージ、およびウイキョウから成る群より選択される植物からの超臨界抽出によって得られた抽出物中に、最小で10質量%の含有量のテルペンおよび/またはテルペノイドを含有する少なくとも1つの二酸化炭素植物抽出物を含むことを特徴とするタバコタール除去剤。
【請求項2】
請求項1に記載の薬剤であって、該薬剤は超臨界抽出によって得られる二酸化炭素ザクロ抽出物をさらに含むことを特徴とする薬剤。
【請求項3】
請求項2に記載の薬剤であって、該薬剤は以下の質量%の割合の前記抽出物、
ザクロ抽出物 10−60
クルミ抽出物 10−60
セージ抽出物 10−60
ウイキョウ抽出物 10−60
緑茶抽出物 残量
を含むことを特徴とする薬剤。
【請求項4】
口腔衛生用の組成物であって、該組成物は請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤および許容される担体を含むことを特徴とする組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物は練り歯磨きを構成することを特徴とする組成物。
【請求項6】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物は口内洗浄組成物を構成することを特徴とする組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物であって、該組成物は発泡性口内洗浄組成物を構成することを特徴とする組成物。
【請求項8】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物はチューインガムを構成することを特徴とする組成物。
【請求項9】
口腔衛生用の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含むことを特徴とする練り歯磨き。
【請求項10】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、前記担体は、溶媒として水、研磨剤として二酸化ケイ素、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、保湿剤としてソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400から成る群より選択される少なくとも1つの保湿剤、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウムを含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
以下を含む群より選択される少なくとも1つの保湿剤
ソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400 0.5−70
以下を含む群より選択される少なくとも1つの可溶化剤
水添ヒマシ油、および
ポリソルベート−20 0.1−10.0
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項11】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは10質量%を超えない量の甘味料、香料、および保存料から成る群より選択される少なくとも1つの物質をさらに含むことを特徴とする練り歯磨き。
【請求項12】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、タイムエーテル油、ショウノウ油、ラベンダー生物濃縮、クロロフィル銅錯体、香料、保存料、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
ソルビトール 0.5−60.0
グリセリン 0.5−60.0
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10.0
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
タイムエーテル油 最大1.0
ショウノウ油 最大1.0
ラベンダー生物濃縮 最大5.0
クロロフィル銅錯体 最大5.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項13】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、ベルガモットエーテル油、アニスエーテル油、香料、保存料、着色剤、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 5−60
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3.38
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
ベルガモットエーテル油 最大1.0
アニスエーテル油 最大1.0
着色剤 最大10.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項14】
口腔衛生用の発泡性口内洗浄組成物であって、該組成物は、請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、界面活性剤、泡安定剤、乳化剤、増粘剤、可溶化剤、保湿剤、pH調整剤、甘味料、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含むことを特徴とする発泡性口内洗浄組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物であって、該組成物は、溶媒として水、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウム、泡安定剤としてカラギーナン、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、保湿剤としてソルビトール、増粘剤としてポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、pH調整剤としてL−アルギニン酸およびクエン酸から成る群より選択される少なくとも1つの成分を含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
可溶化剤 0.1−7.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
以下を含む群より選択される少なくとも1つの調整剤
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
水 残量
を有することを特徴とする組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の組成物であって、該組成物は、Trilon(登録商標)BD、保存料、ステビア抽出物、スクラロース、甘草抽出物、メントール結晶、ネロリエーテル油、香料、乳酸メンチル、アロエベラジェル、プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物、プロピレングリコールククザクロ抽出物、およびSebomin SB 12をさらに含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
Trilon(登録商標)BD 最大10.0
保存料 最大1.0
ステビア抽出物 最大3.0
スクラロース 最大2.0
甘草抽出物 最大10.0
メントール結晶 最大1.0
ネロリエーテル油 最大1.0
香料 最大3.0
乳酸メンチル 最大5.0
アロエベラジェル 最大5.0
プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物 最大10.0
プロピレングリコールクザクロ抽出物 最大10.0
Sebomin SB 12 最大3.0
水 残量
を有することを特徴とする組成物。
【請求項1】
タバコタール除去剤であって、緑茶、クルミ、セージ、およびウイキョウから成る群より選択される植物からの超臨界抽出によって得られた抽出物中に、最小で10質量%の含有量のテルペンおよび/またはテルペノイドを含有する少なくとも1つの二酸化炭素植物抽出物を含むことを特徴とするタバコタール除去剤。
【請求項2】
請求項1に記載の薬剤であって、該薬剤は超臨界抽出によって得られる二酸化炭素ザクロ抽出物をさらに含むことを特徴とする薬剤。
【請求項3】
請求項2に記載の薬剤であって、該薬剤は以下の質量%の割合の前記抽出物、
ザクロ抽出物 10−60
クルミ抽出物 10−60
セージ抽出物 10−60
ウイキョウ抽出物 10−60
緑茶抽出物 残量
を含むことを特徴とする薬剤。
【請求項4】
口腔衛生用の組成物であって、該組成物は請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤および許容される担体を含むことを特徴とする組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物は練り歯磨きを構成することを特徴とする組成物。
【請求項6】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物は口内洗浄組成物を構成することを特徴とする組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物であって、該組成物は発泡性口内洗浄組成物を構成することを特徴とする組成物。
【請求項8】
請求項4に記載の組成物であって、該組成物はチューインガムを構成することを特徴とする組成物。
【請求項9】
口腔衛生用の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、増粘剤、界面活性剤、研磨剤、乳化剤、可溶化剤、保湿剤、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含むことを特徴とする練り歯磨き。
【請求項10】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、前記担体は、溶媒として水、研磨剤として二酸化ケイ素、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、保湿剤としてソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400から成る群より選択される少なくとも1つの保湿剤、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウムを含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
以下を含む群より選択される少なくとも1つの保湿剤
ソルビトール、グリセリン、およびポリエチレングリコールPEG−400 0.5−70
以下を含む群より選択される少なくとも1つの可溶化剤
水添ヒマシ油、および
ポリソルベート−20 0.1−10.0
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項11】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは10質量%を超えない量の甘味料、香料、および保存料から成る群より選択される少なくとも1つの物質をさらに含むことを特徴とする練り歯磨き。
【請求項12】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、タイムエーテル油、ショウノウ油、ラベンダー生物濃縮、クロロフィル銅錯体、香料、保存料、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2.0
二酸化ケイ素 5.0−60.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5.0
ソルビトール 0.5−60.0
グリセリン 0.5−60.0
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10.0
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
タイムエーテル油 最大1.0
ショウノウ油 最大1.0
ラベンダー生物濃縮 最大5.0
クロロフィル銅錯体 最大5.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項13】
請求項9に記載の練り歯磨きであって、該練り歯磨きは、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、ヒドロキシアパタイト、乳酸メンチル、イソプロピルメチルフェノール、CO2バオバブ植物抽出物、ベルガモットエーテル油、アニスエーテル油、香料、保存料、着色剤、ステビア抽出物、およびスクラロースをさらに含んでもよく、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
二酸化ケイ素 5−60
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1−5
ソルビトール 0.5−60
グリセリン 0.5−60
ポリエチレングリコールPEG−400 0.1−10
水添ヒマシ油 0.1−7
ポリソルベート−20 0.1−5
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 最大3
ラウリルサルコシンナトリウム 0.5−10
ステビア抽出物 最大3
スクラロース 最大2
香料 最大3.38
保存料 最大1
ヒドロキシアパタイト 最大20
乳酸メンチル 最大5.0
イソプロピルメチルフェノール 最大0.1
CO2バオバブ植物抽出物 最大3.0
ベルガモットエーテル油 最大1.0
アニスエーテル油 最大1.0
着色剤 最大10.0
水 残量
を有することを特徴とする練り歯磨き。
【請求項14】
口腔衛生用の発泡性口内洗浄組成物であって、該組成物は、請求項1−3のうちいずれか一項に記載の有効量のタバコタール除去剤、および溶媒、界面活性剤、泡安定剤、乳化剤、増粘剤、可溶化剤、保湿剤、pH調整剤、甘味料、およびそれらの混合物から成る群より選択される物質を含有する許容される担体を含むことを特徴とする発泡性口内洗浄組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物であって、該組成物は、溶媒として水、界面活性剤としてラウリルサルコシンナトリウム、泡安定剤としてカラギーナン、可溶化剤として水添ヒマシ油およびポリソルベート−20から成る群より選択される少なくとも1つの可溶化剤、保湿剤としてソルビトール、増粘剤としてポリビニルピロリドン/酢酸ビニル、pH調整剤としてL−アルギニン酸およびクエン酸から成る群より選択される少なくとも1つの成分を含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
可溶化剤 0.1−7.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
以下を含む群より選択される少なくとも1つの調整剤
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
水 残量
を有することを特徴とする組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の組成物であって、該組成物は、Trilon(登録商標)BD、保存料、ステビア抽出物、スクラロース、甘草抽出物、メントール結晶、ネロリエーテル油、香料、乳酸メンチル、アロエベラジェル、プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物、プロピレングリコールククザクロ抽出物、およびSebomin SB 12をさらに含み、以下の質量%の成分比率、
タバコタール除去剤 0.01−2
ラウリルサルコシンナトリウム 0.1−10
カラギーナン 0.01−3
水添ヒマシ油 0.1−7.0
ポリソルベート−20 0.1−5.0
ソルビトール 1.0−20.0
ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル 0.1−3.0
L−アルギニン酸 0.01−1.0
クエン酸 0.01−5.0
Trilon(登録商標)BD 最大10.0
保存料 最大1.0
ステビア抽出物 最大3.0
スクラロース 最大2.0
甘草抽出物 最大10.0
メントール結晶 最大1.0
ネロリエーテル油 最大1.0
香料 最大3.0
乳酸メンチル 最大5.0
アロエベラジェル 最大5.0
プロピレングリコールクロウメモドキ抽出物 最大10.0
プロピレングリコールクザクロ抽出物 最大10.0
Sebomin SB 12 最大3.0
水 残量
を有することを特徴とする組成物。
【公表番号】特表2013−515720(P2013−515720A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545897(P2012−545897)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【国際出願番号】PCT/RU2010/000793
【国際公開番号】WO2011/081573
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(512165031)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【国際出願番号】PCT/RU2010/000793
【国際公開番号】WO2011/081573
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(512165031)
【Fターム(参考)】
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