説明

タバコ喫煙に於ける防災方法及び健康対策。

【課題】 タバコ喫煙による屋内、外での喫煙時の不注意、或いは、吸殻の投げ捨て等による火災発生の未然防止のため、タバコ自身に防災手段を講じて社会的損失を防ぎ、更に、副流煙対策等を講じて喫煙者のマナ−向上及び健康対策の手段とすることを目的としている。
【解決手段】 既存の紙巻きタバコに外部装着可能な通気構造の筒状の防災カバ−3Aを、可撓性の口部外径部をなだらかに拡径して複数の縦方向のスリット8を設け、これを加締めリング13操作により装着脱して喫煙可能に形成し、又は、タバコを巻紙に代わって通気性不燃紙又は不燃ネットを外部包装して不燃性タバコ37、43を形成し、タバコの火気外部接触を排して火災を防止し、かつ、喫煙中の灰こぼれ防止可能な手段を講じている。また、防災具1に機能性触媒材18を用いて副流煙や煙の接触浄化促進可能な手段を講じている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
タバコの火災防止対策に関する喫煙用具、及び、タバコの成形方法、及び、同喫煙者健康対策等に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ喫煙に於ける防災上の対策、或いは、マナ−対策として、従来、喫煙者に対して喫煙時の注意を促したり又は喫煙禁止の処置や喫煙場所の指定をすることが多く、より適切な対策が見出せないでいた。また、米国で「ファイア−・セ−フ・シガレット(自然消火たばこ)」等もあったが全く実用化されていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
日常、生活空間の中で多くの人に嗜好されているタバコ喫煙による火災発生未然防止のため、タバコ自身に防災手段を講ずることを目的としてタバコ喫煙者の喫煙時後の不注意を補佐し、かつ同時に、喫煙者の喫煙マナ−の向上及び同健康対策を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のタバコ喫煙用防災具は、請求項1の如く、既成紙巻きタバコの本体外部に胴部が筒状の、タバコ周囲に所定の空隙部が設けられて通気性を有するカバ−を形成して喫煙可能に装着脱しようとするもので、この防災具は、不燃性及び可撓性を有する例えば炭素樹脂又はフェノ−ル樹脂等を用いて胴部及び頭部端面を多孔状等に設けて一体成型し、口部側所定範囲の外径部を端部方向になだらかに拡径して端部厚肉に設け、かつ、この拡径部に縦方向の複数のスリットを配して初期成型し、かつ、この胴部外部に加締めリングを配して拡径外周部の直線方向に滑動して又は回転操作によって端部口径を拡縮して主にフィルタ−部に装着脱可能な加締めリング式防災具を構成している。また、前記カバ−の頭部端面はこれを分離成型してキャップ方式とし、かつ、これを例えばアルミ或いはセラミック等の非可撓性の耐火性素材を用いて組み立て可能に形成することも出来る。また、この頭部のキャップを外して喫煙することも出来る。なお、スリット部の口部端部内径部に滑り止め用の凹凸部を設けておくとなお良い。
【0005】
また、上記加締めリング式タバコ防災具は、この胴部を、例えばアルミ等の金属、又は、セラミック等の耐火性を有する非可撓性素材を用いて通気構造に成型し、口部を例えばフェノ−ル樹脂等を用いて端部径拡径のスリット入りの加締めリング式に設けて異素材組み合わせの脱落防止可能な防災具を装着脱可能に形成することが出来る。
また、胴部を縦方向に分割成型してこれを筒状に合体して前記口部及び頭部キャップと組み合わせ形成することも出来る。
【0006】
また、本発明のタバコ喫煙用防災具は、請求項2の如く、前記可撓性素材からなる一体成型の多孔状のカバ−、又は、非可撓性素材を用いて異素材組み合わせの筒状胴部の少なくとも内面に、消臭等の空気接触浄化機能を有するセラミック、又は、珪藻土、又は、活性炭等の耐熱性の機能性触媒材を耐熱性塗料又は接着材等に配合して皮膜形成し、喫煙時の副流煙がカバ−内滞留中に又は外部漏洩時に煙の内部に含有される有害物質の空気浄化を図ることが出来る。もとより、前記皮膜は胴部全面に皮膜形成することも出来る。
【0007】
また、本発明のタバコ喫煙用防災具は、請求項3の如く、前記多孔等の筒状胴部を例えばアルミ、或いは、セラミック等の耐火性の非可撓性素材を用いて形成し、この口部外径部又は内径部に嵌合する口部スライド式の可撓性異径アダプタ−を組み合わせてタバコ本体に着脱可能なアダプタ−式防災具を形成することも可能である。この異径アダプタ−を胴部口部外径部に嵌合する時はアダプタ−の外端部の内径をタバコ外径よりも小に設け、かつ、この外端部に複数のスリットを設けて初期成型(以下自締式と言う)して嵌合し、同様に、異径アダプタ−をカバ−胴部の内径部に嵌合する時はアアダプタ−の外端部の外径をカバ−内径よりも大に設けて嵌合して外径部、内径部アアダプタ−嵌合の防災カバ−を形成し、アアダプタ−のスリット部の内面及び外面をカバ−胴部口部の外径部、内径部と双方向に滑動することによって、かつ、アアダプタ−の可撓性及び復元力を利用して拡縮してタバコに装着脱出来る。なお、本発明の場合に於いても、このカバ−胴部内に接触触媒材を皮膜形成することも出来ると同時に本体胴部を触媒材を用いて形成することも出来る。なお、前記カバ−とアダプタ−の嵌合部に脱落防止の手段を講じておくことが望ましい。また、カバ−本体の頭部を着脱可能なキャップ式に設けることも出来る。
【0008】
また、本発明のタバコ防災具は請求項4の如く、前記不燃性、かつ、可撓性の通気構造に設けられて形成の胴部の一か所を縦方向に切割して半割り構造に設けてこの切割部に係止脱機構を設け、かつ、この胴部のほぼ対称位置に縦方向の素材可撓屈曲開閉式機構を設けて半割りの状に胴部形成し、かつ、口部構造を半割りの胴部を口部方向所定長に延長して前記切割部及び屈曲部で二つ割りとなる分割構造のスリット入りに設け、かつ、この口部径を締め代としてフィルタ−径よりも小径に設けて初期成型して素材の可撓性を利用してフィルタ−部に自締式の装着脱可能に形成し、タバコ本体を横包含可能な開閉式ケ−スを形成することが出来る。なお、本ケ−スの先端部端面に於いても通気可能な2つ割り等に設けて半割り状の両胴部に接合して同時開閉することができる。或いは、この端面付き頭部を分離したキャップ式等に設けて組み立て形成することが出来る。また、本開閉式ケ−スは胴部断面対称の2ヵ所を長手方向に切割して分割し、この一方の分割部にヒンジ機構、相対する他方の分割部に係止脱機構を設けて開閉式に形成することも出来る。かつ、本胴部開閉式の胴部に触媒材を皮膜処理を施すことが出来る。
【0009】
又、本発明のタバコ防災対策として請求項5の如く、従来の可燃性の巻き紙に代わって不燃性の、例えば炭素繊維等からなる通気性の布又は不燃加工を施したシ−ト等を用いてタバコの葉芯を直接巻き加工して所定単位長さに設け、これをフィルタ−の端部と突き合わせ状にし、かつ、これを例えば嵌合用耐火性ソケット等を用いて、又は、不燃性の粘着テ−プ等を用いて不燃紙製タバコを形成することが出来る。
なお、前記不燃紙はこれをバイアス状に用いて例えば縫製加工して所定径の円筒状に設けてこれを事前に円筒を反転しておき、又は、反転しながら葉芯を補助治具等を用いて順次挿入して長尺に外部装着し、これを所定単長に設けて喫煙可能に形成することが出来る。
【0010】
また、本発明の防災方法は請求項6の如く、タバコ本体の葉芯部外部に直接、例えば複数の炭素繊維等の糸を用いて筒状の長尺に連続編み上げ加工して通気可能なネット状に外部包装し、これを所定単位長にカットして単体に設け、又は、これをフィルタ−の端部と突き合わせ状にして例えば不燃性樹脂ソケット、又は、同粘着テ−プ等を用いて不燃ネット製タバコを喫煙可能に形成することが出来る。
【0011】
また、本発明の防災方法は請求項7の如く、前記防災具外部装着式のタバコ、又は、前記外部包装して防災手段の講じられたタバコを、別途、耐火又は不燃性のパイプを設け、このパイプは内部に例えばセラミック又は珪藻土、或いは、活性炭等の空気浄化可能な触媒を充填可能に形成してタバコを挿入装着、かつ、防災具を着脱可能に形成して両者を組み合わせた防災対策及び健康対策を同時に講ずることが出来る。
従って、本発明はパイプの内部に充填された触媒が例えばニコチン等のタバコ中の有害物質を吸着して浄化し、喫煙者の健康対策を図ることが出来、かつ、前記防災対策と併せた効果が得ることが出来る。なお、前記触媒は交換可能に設けることが出来ると同時に、パイプごと酢等に浸漬することによって付着したやに類が洗浄されて繰り返しの使用が可能である。なお、本発明のバイプは本体を耐火性樹脂又はセラミック、或いは、木製の口部内部に金属等を装着して形成することが出来る。
【発明の効果】
【0012】
本発明のタバコ喫煙に於ける防災方法は、タバコ外部に不燃性の筒状の防災具を喫煙可能に装着しているため、或いは、タバコ本体自身の葉芯部を不燃素材を用いて通気可能に外部包装しているため、
▲1▼タバコの火気の外部接触を防止して、喫煙時の不注意、或いは、吸いがらの不始末等による火災発生や外部類焼等を未然防止して社会的損失の問題解決を図ることが出来る。
▲2▼喫煙時の灰落下を防止してマナ−の向上が図られ、周囲に迷惑を掛けることが無い。
▲3▼かつ、本発明によるタバコ防災対策は防災具内を空気浄化可能な触媒材で皮膜形成して、又は、直接成型して副流煙対策を講ずることが出来る。
▲4▼また、内部に触媒材を充填したパイプを併用して健康対策を図ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図12によって説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の紙巻きタバコの防災具1を図面で説明すると、図1及び図2及び図3に示す通り、既成の紙巻きタバコ2に共通するタバコ本体2A外部に挿入して主にフィルタ−2B部に装着脱可能な筒状のカバ−3Aを、例えばフェノ−ル樹脂、或いは、炭素樹脂等の可撓性を有する不燃性樹脂を用い、胴部内径4を例えば既成タバコの外径5約7ミリメ−トルに対してこれを例えば10ミリメ−トルに設けて周囲に空隙部6を設け、かつ、胴部7A又は頭部Aの端面8の少なくとも一方に複数の通気孔9を設け、かつ、口部10側の外周部を端部B方向の所定長になだらかな拡径部Cを設けて端部を厚肉11状に設け、かつ、この拡径部に例えば6等分する縦方向のスリット12を周方向に配して胴部と一体成型し、更に、この胴部7A外部に滑動可能な加締めリング13を配して口部10の径を拡縮可能に設けた加締めリング式筒状防災カバ−3Aを形成してフィルタ−2Bに自在に装着脱可能に構成している。なお、本発明のカバ−口部10の構造は、初期成型の口部外径14が、端部空隙部6Aと図示しないが締め代及び抜け防止代を加えた数値が加締めリング13の内径よりも大となるように厚肉11に設定して成型し、口部10を縮小してフィルタ−2Bに固定する時加締めリング13が脱落すること無く形成されている。なお、前記口部内径部には抜け防止用の凹凸部Dを設けている。また、本カバ−3Aは図2に示す如く、頭部Aを通気孔9を設けた端面8付きの別成型のキャップ15式に設けることも出来る。また、このキャップを例えばアルミ又はセラミック等の耐火性素材を用いることも出来る。
【0015】
また、図2に示す如く上記タバコ防災具1は、別成型の口部16を例えばフェノ−ル樹脂等を用いて拡径部C付きのスリット12入りに設け、別途、胴部7Bをアルミ等の金属又はセラミック等の耐火性の非可撓性異素材を用いて通気孔9構造に成型して組み立て、かつ、胴部7B外部に加締めリング13を配して異素材組み合わせの加締めリング式防災具3Bを形成することが出来る。なお、図示しないが胴部7Bを縦方向の二つ割りに設けてこれを合体して防災カバ−3Bを形成することも出来る。
【0016】
以上の如く形成された本発明の防災具1は、既成の紙巻きタバコに共通する本体2A外周部に所定の隙間6を設けた筒状の通気可能なカバ−式防災具3A、3Bを装着して防災対策を図ろうとするもので、喫煙時タバコ2に点火後、このカバ−の口部10の初期成型されてスリット部12の開いた状態でタバコ本体2A外部に挿入し、口部10端部Bがほぼフィルタ−2Bに掛かる位置で加締めリング13で拡径部C外面を端部B方向に直線的又は回転しながら滑動して胴部素材の可撓性を利用してスリット12の隙間と口部10内径を縮小してフィルタ−2Bに容易に固定することが出来る。以後は喫煙の都度、胴部7A、7Bと頭部端面8の通気孔9から空気が補給されながら喫煙を可能にし、かつ、タバコの灰はカバ−の中にあって外にこぼれることが無く、かつ、カバ−とタバコ本体間に空隙部6が設けられ、かつ、胴部7A、7Bに耐火又は不燃性素材が用いられているため喫煙中及び喫煙後も付近に引火性物質が無いかぎり内部の火が外部に触れて火災や類焼を引き起こす心配は皆無と言って差し支え無い。なお、本カバ−3A、3Bを離脱するときは、加締めリング13を逆方向に移動することによって口部素材の可撓性復元力によって口部10径を拡大させて容易に取り外すことが出来る。また、このカバ−は頭部キャップ15を耐火性とすることが出来るため、これを装着したままタバコに点火することも可能である。かつ、頭部のキャップを外して中の灰を外に落とすことも出来る。かつ、この頭部キャップ15はこれを取り外した状態で喫煙することも出来る。なお、この防災具1は例えば酢等に浸漬して洗浄することによって繰り返し使用することが出来る。
従って上記の如く、タバコの防災対策を単に喫煙者への注意の喚起だけでなくタバコ2自体に防災具1を用いて対策を講じようとするもので、タバコ喫煙時の不注意、或いは、不始末が原因の家屋や屋外の火災の発生を未然防止することが出来ると同時に、歩行中のポイ捨てを抑止し、かつ、喫煙時に灰を落としたり、衣服に触れることが無くなるため喫煙者のマナ−の向上に確実に役立つことが出来る。
【実施例2】
【0017】
また、前記防災カバ−1は図4の如く、可撓性の不燃性樹脂等を用いて一体成型の通気孔9構造の筒状カバ−3A、又は、胴部に非可撓性異素材のカバ−3Bの少なくとも内面17に、セラミック、又は、珪藻土、又は、活性炭等の消臭等の空気接触浄化機能を有する触媒材18を、例えばこれを粉末状にして塗料又は接着材等に配合、又は、これらをバインダ−を用いて粘性化して例えばこれを200乃至300ミクロンの皮膜19形成して機能性防災カバ−20を形成することが出来る。
従って、本機能性防災カバ−20は、喫煙中に生ずる副流煙(図示しない)が胴部内空隙部6に滞留中、又は、胴部の通気孔9から外部漏洩する際にタバコの煙の中に含まれる臭いや有害物質の相当量を触媒材の皮膜19に接触することによって吸収又は変化させて浄化を可能にし、周囲の非喫煙者に対するマナ−及び健康対策を講じ、或いは、室内や車内への臭いの付着の軽減を図ることが出来る。なお、前記胴部に施工の機能性皮膜19は耐熱、耐火用皮膜を目的として施すことが出来る。また、図示しないが不燃性の粗目布又は金属網等を用いて芯体を形成しこれに触媒機能を有する耐火性素材を通気性を持たせて成型することも出来る。
【実施例3】
【0018】
又、本発明は図5の如く、通気孔9を設けた胴部21Aの端部外径部21aに脱落防止手段47を設けて嵌合の外端部Eスリット12入りの異径アダプタ−23Aを拡縮式に設けて自締式の着脱可能な外アダプタ−式防災具24Aを形成することが出来、かつ、この異径アダプタ−23Aの外端部Eの初期内径25が胴部の端部径22及びタバコ外径5よりも小に設けて胴部外径部21aに嵌合して形成されている。
また図6の如く、胴部21B口部内径部21bに、異径アダプタ−23Bを嵌合して内アダプタ−式防災具24Bを形成することが出来る。この場合は、アダプタ−23B外端部Eの外径26を胴部21Bの内径よりも大に設けて嵌合して両者を縦方向又は回転滑動可能に組み合わせて構成することが出来る。
この様に形成された防災具24Aをタバコ2に装着する時は、先ず、異径アダプタ−23Aのスリット12と外端部Eを予め胴部21Aの端部外径22部で広げておいて外端部Eをほぼタバコのフィルタ−に掛かる位置まで挿入し、次に、胴部21Aを戻し方向に移動させてカバ−素材の可撓性復元力により異径アダプタ−23Aの外端部E径を縮小してタバコ2に自締式固定をすることが出来る。また、防災具24Bの場合の装着は、異径アダプタ−23Bの外端部Eは初期成型時の径26の状態でフィルタ−2Bの装着位置まで挿入し、次に、胴部21Bをアダプタ−23B外周部に滑動、又は、例えばネジ構造27に設けてスリット12及び端部Eを縮径してタバコ2に固定することが出来る。なお、これを離脱する場合には、前記滑動の逆操作を行って異径アダプタ−23A、23Bの素材復元力によって口部を拡大してタバコ2から離脱することが出来る。
また、本発明の場合に於いても、異径アアダプタ−を例えば可撓性樹脂をベ−スとする難燃性素材を用い、胴部21A、21Bに例えばアルミ又はセラミック等の非可撓性素材を用いて、又は、機能性触媒材18を用いて成型して組み合わせ形成することも出来る。かつ、カバ−胴部21A、21Bに機能性接触触媒材18を皮膜19形成するこも出来る。
【実施例4】
【0019】
また、本発明のタバコ防災具1は図7の如く、タバコ2外部に周状の空隙部6を有する通気孔9等の構造に設けられた不燃性及び可撓性を有する胴部の一箇所を縦方向に切割して半割り胴部28A、28Bを形成してこの各辺相互に係止脱機構29A、29Bを設け、かつ、この胴部対称位置の縦方向に可撓性素材による屈曲開閉機構30を設けて開閉可能に形成し、かつ、口部10の構造を例えば、各半割り胴部を延長して分割されたスリット12入り口部31A、31Bを設け、かつ、この口部端部の初期成型の内径を例えばフィルタ−径5の7ミリメ−トルに対する締め代を加味して例えばこれを5ミリメ−トルに設けて胴部と一体成型して可撓性及び復元力による自締式固定方式の横包含可能な素材屈曲開閉式防災具32Aを形成することが出来る。なお、この場合、頭部通気性端面8Aを2つ割りに設けてそれぞれを両半割り胴部28A、28Bと一体に設けることが出来る。又は、図示しないがこの端面付き頭部を分離してキャッブ式15に設けて組み立て形成することも出来る。
【0020】
なお、図8の如く、前記ケ−ス胴部を縦方向に2分割の分割胴部33A、33Bを設けて切割部の一方にヒンジ機構34、他方に係止脱機構29A、29Bを設けてヒンジ開閉式防災具32Bを形成することも出来る。また、この場合、図示しないが胴部を例えば金属又はセラミック等の非可撓性素材を用いて胴部形成して口部は可撓性のスリットを自締式に設け、頭部をキャップ式に設けて組み立て形成することも出来る。
【実施例5】
【0021】
また、本発明の防災方法は、図9に示す如く、従来の可燃性の巻き紙2Cに代わってタバコの葉芯部35の外部に例えば不燃性及び通気性を有する炭素繊維又は不燃加工を施した布等の不燃紙36を用いてタバコの葉芯を直接巻き加工して所定単位長さに設けて不燃紙製タバコ本体37Aを形成し、これをフィルタ−2Bの端部と突き合わせ状にして不燃性ソケット38又は図示しないが粘着テ−プ等を用いて一体に接合して喫煙可能にタバコ37を形成することが出来る。また、本発明は、図10の如く前記不燃紙をバイアス36A状等に設けてこれを例えば縫製加工39Aして所定径の円筒39状にておき、この織り糸の角度の伸縮性を利用して前記筒を反転させながら、又は、事前に反転しておいて葉芯を補助治具等を用いて順次挿入しながら長尺に外部包装してこれを所定単長に設けることも出来る。又は、図示しないが既成タバコ本体2外部に重ね巻きすることも出来る。また、本発明の通気性不燃紙製タバコ37は素材によって接着又は高周波加工、或いは、熱融着方式等により包装加工することが出来る。
【0022】
従って、本発明の不燃紙製タバコ37が上記の如く構成されているため、タバコの頭部に点火された火気が内部に吸い込まれて頭部が灰40になって以降は、不燃紙の布目の通気孔Yからの空気補給によって喫煙が可能と同時に、喫煙中の内部の灰40が不燃性の筒殻41内にそのまま残り、かつ、内部の火気が直接外部に接触することが無いように構成されている。従って、万一の後始末を怠った場合に於いても火災発生の危険は極めて低いものとなり、かつ、喫煙中周囲に灰40をこぼしたりすることがなく、かつ、喫煙中の灰の始末や他人への接触等に対する神経の使い方も半減する効果も期待出来る。かつ、何れも喫煙感触は従来品と何ら変わるものではない。かつ、この筒殻41は喫煙途中に外部から強く押しつぶして容易に火を消すことも、喫煙途中で灰を先端から落とすことも可能である。
【実施例6】
【0023】
また、本発明は図11の如く、タバコの葉芯部35外部に直接、例えば複数の炭素繊維等の不燃糸42を用いて筒状の長尺に連続編み上げ加工して通気可能なネット状に外部包装し、これを所定単位長にカットして本体43Aを単体、又は、これをフィルタ−2Bと端部突き合わせ状にして例えば不燃性ソケット38、又は、図示しないが粘着テ−プ等を用いて不燃ネット製タバコ43を喫煙可能に形成することが出来る。
【実施例7】
【0024】
また、本発明の防災方法は、図12の如く別途、内部に例えばセラミック、又は、珪藻土、或いは、活性炭等の空気浄化用触媒材18を充填した耐火性のパイプ44を設け、このパイプ先端部に防災具46を脱落防止手段47を設けて、又は、図示しないが本発明の各防災具1を装着脱可能に設けて、或いは、外部包装して防災手段の講じられたタバコ37、43等を組み合わせて健康対策を同時に講じた防災方法45を形成することが出来る。
従って、本発明はパイプの内部に充填された触媒18が例えばニコチン等のタバコ中の有害物質を吸着又は変化させて浄化し、喫煙者の健康対策を図ることが出来、かつ、前記防災対策と併せた効果を得ることが出来る。なお、前記触媒は交換可能に設けることが出来ると同時に、パイプごと酢等に浸漬することによって付着したやに類が洗浄することが出来るため繰り返しの使用が可能である。なお、本発明のバイプは本体を樹脂製、若しくは、木製に設けて耐火部に金属等を用いて形成することも出来る。もとより、このパイプは前記触媒の充填無しで喫煙することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明1の加締めリング式タパコ防災カバ−3Aの一部切欠の斜視全体図。
【図2】同上防災カバ−を頭部キャップ式に設けた正面図で上段は装着前、下段は装着後の様子を示す断面図
【図3】同上防災カバ−3Bの胴部と口部が異素材組み合わせ式に設けられた加締めリング式の部分正面図と同断面図。
【図4】本発明2の防災カバ−20の胴部内部に機能性触媒材を皮膜形成したことを示す一部切欠の斜視部分図。
【図5】本発明3の防災カバ−24Aの異径外アダプタ−のタバコ装着前及び後を示す部分正面断面図。
【図6】同上防災カバ−24Bの異径内アダプタ−のタバコ装着前及び後を示す部分正面断面図。
【図7】本発明4防災ケ−ス32Aの胴部縦半割りの可撓屈曲開閉式の斜視構成図。
【図8】同上防災ケ−ス32Bのヒンジ開閉式の側面断面構成図。
【図9】本発明5のタパコの本体を不燃紙巻き加工してソケットを用いてフィルタ−と端部接合した様子を示す正面図で下段は断面を示す。
【図10】同上の不燃紙を筒状に縫製加工して折り返したことを示す斜視部分図。
【図11】本発明6のタバコ本体を不燃ネット加工してソケットを用いてタバコ形成したことを示す正面図で下段は断面を示す。
【図12】本発明7の触媒材充填のパイプ44に外部装着の防災具を組み合わせた防災方法を示す正面部分図で下段は断面構成を示す。
【符号の説明】
【0026】
1 タバコ防炎具 2 タバコ 2A 同巻紙部の本体
2B 同フィルタ− 2C 同巻き紙 3A 加締めリング式防災カバ−
3B 同異素材の防災カバ− 4 胴部内径 5 タバコ外径
6 空隙部 6A 胴部端部空隙部 7A 同一素材の胴部
7B 異素材の胴部 8 端面 8A 半割り端面
9 通気孔 10 口部 11 厚肉
12 スリット 13 加締めリング 14 初期成型の口部外径
15 頭部キャップ 16 別成型の口部 17 胴部内面
18 機能性触媒材 19 皮膜 20 機能性喫煙用防災カバ−
21A アダプタ−外部装着用胴部 21a 同口部外径部
21B アダプタ−内部装着用胴部 21b 同口部内径部
22 胴部21Aの端部外径 23A 外部装着異径アダプタ−
23B 内部装着用異径アダプタ− 24A 外部アダプタ−式カバ−内径
24B 内部アダプタ−カバ− 25 外アダプタ−の外端部初期
26 内アダプタ−の外端部初期外径 27 ネジ構造
28A、28B 半割りの胴部 29A、29B 同各辺の係止脱機構
30 胴部屈曲開閉機構 31A、31B 半割り胴部延長のスリット入り口部
32A 屈曲開閉式防災具 32B 胴部分割の開閉式防災具
33A、33B 分割胴部 34 ヒンジ機構
35 葉芯部 36 不燃紙 36A バイアス状の不燃紙
37 不燃紙製タバコ 37A 同本体 38 不燃性ソケット
39 不燃紙の成形筒 39A 縫製加工部 40 灰
41 筒殻 42 不燃糸 43 不燃ネット製タバコ
43A 同本体 44 触媒材内蔵のパイプ
45 パイプと防災具組み合わせの防災方法 46 パイプ用防災カバ−
47 脱落防止手段
A 頭部 B 口部の端部 C なだらかな拡径部
D 滑り止め凹凸部 E 異径アダプタ−の外端部
X 胴部可動線 Y 布目の通気孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主にフィルタ−付き紙巻きタバコの葉芯部(以下タバコ本体又は本体と言う)外部に着用の防災具を、前記フィルタ−部に装着脱可能な通気性を有する所定径の胴部筒状の防災具(以下カバ−本体、又は、カバ−とも言う)として形成するものとし、該カバ−は、少なくとも該タバコ固定側(以下口部と言う)所定長に可撓性を有する素材を用いて胴部を耐火性を有する多孔構造等に設け、かつ、前記口部所定長の外径部を端部方向になだらかに拡径し、かつ、複数の縦方向の有隙部(以下スリットと言う)を配して初期成型し、かつ、前記胴部外周部に所定径のリング(以下加締めリングと言う)を滑動可能に配して前記口部径拡縮可能に設け、かつ、前記カバ−先端部(以下頭部と言う)に端面を一体又は頭部組み立て式等に設けて形成し、喫煙時、火気外部非接触及び灰落下防止可能に構成されたタバコ喫煙に於ける防災方法。
【請求項2】
前記タバコ装着脱用防災具を、該通気性筒状胴部の少なくとも内面に耐火性を有する触媒機能材又は同配合材等による皮膜を設けて機能性防災具を形成し、該防災具内に於いて前記タバコ喫煙時発生の副流煙が接触浄化促進可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載のタバコ喫煙に於ける防災方法及び健康対策。
【請求項3】
前記タバコ防災用カバ−に於いて、該胴部口部の外径部又は内径部に、別途成型の可撓性を有する所定長の異径アダプタ−を嵌合、かつ、脱落防止可能に配してアダプタ−式防災具を形成するものとし、該アダプタ−を前記胴部口部外径部に装着の時は、該アダプタ−の固定側端部(以下外端部と言う)の初期成型の内径を前記フィルタ−外径よりも小に、同前記口部内径部に装着の時は該内径よりも前記外端部外径を大に設け、かつ、該外端部に複数の縦方向のスリットを設けて嵌合し、前記両者双方向の滑動により前記アダプタ−外端部の径を拡縮して装着脱可能に構成された請求項1及び2記載のタバコ喫煙に於ける防災方法及び健康対策。
【請求項4】
前記タバコ喫煙用防災具を、前記カバ−本体胴部の少なくとも1箇所を縦方向に切割して該切割部側に係止脱機構を設け、かつ、ほぼ該対称位置胴部縦方向に可撓性屈曲機構又はヒンジ機構を設けて胴部開閉式防災具(以下ケ−スと言う)を形成して前記フィルタ−部に装着脱可能に構成された請求項1及び2記載のタバコ喫煙に於ける防災方法及び健康対策。
【請求項5】
前記タバコを、不燃性及び通気性を有する布又はシ−ト(以下共通して不燃紙と言う)等を用いて前記本体の葉芯を巻き加工し、又は、前記不燃紙を事前に筒状に設けて内部充填して外部包装されたタバコ本体(以下不燃紙製タバコと言う)を単体又は前記フィルタ−と接合形成し、喫煙時後、前記不燃紙が筒殻状に残存可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載のタバコ喫煙に於ける防災方法。
【請求項6】
前記タバコを、不燃性を有する複数の糸を用いて前記葉芯外部に通気可能に編み上げ加工してタバコ本体(以下ネット製タバコと言う)を単体又はフィルタ−と接合形成して喫煙可能に構成された請求項1及び5記載のタバコ喫煙に於ける防災方法。
【請求項7】
前記の如き防災具外部装着のタバコ、及び、外部包装式防災手段の講じられたタバコを、別途、内部に空気浄化可能な触媒材を配した喫煙用吸い口(以下パイプと言う)を設けて装着脱可能に組み合わせ形成して喫煙可能に構成された請求項1及び2及び3及び4及び5及び6記載のタバコ喫煙に於ける防災方法及び健康対策。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2006−174824(P2006−174824A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240386(P2005−240386)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(395019111)有限会社ライセン (10)