説明

タバコ関連物品用パッケージ

【解決手段】タバコ関連物品用パッケージ(1)は、外側シェル(2)と、外側シェル(2)の上面を閉めるように構成されてヒンジ・ラインを中心に旋回可能な蓋(4)と、内側シェル(6)とを備える。内側シェル(6)は、複数のタバコ関連物品を収容し、退避位置から、タバコ関連物品へのアクセスを可能とする前進位置へ外側シェル(2)内をシフト可能である。外側シェル(2)の切欠き(20)は、内側シェル(6)の一部を露出させ、内側シェル(6)を移動させる力を内側シェル(6)に伝達可能である。コネクタ(50)は、内側シェル(6)が前進位置に移動すると、蓋(4)を開状態まで押し、内側シェル(6)が退避位置に移動すると、蓋(4)を閉状態まで引く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、紙巻きタバコやシガリロ等のタバコ関連物品用パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のタバコ関連物品用パッケージは、前壁と、後壁と、前壁及び後壁を接続する互いに対向する二つの側壁並びに底壁とを有するシェルを備える。シェルの上面は、蓋で閉じられる。蓋は、後壁または一方の側壁に設けられるヒンジ・ラインを中心に旋回もしくは回転することで開く。通常、このようなパッケージを開閉するには、使用者は、両手を使わなくてはならない。
【0003】
特許文献1には、外側シェルと内側シェルとを備えた紙巻きタバコのパッケージが開示されている。内側シェルは、紙巻きタバコを収容し、外側シェルの前壁にあるスロット内を案内される作動ノブによって外側シェル内を上下に移動可能である。外側シェルの上面は、二つの蓋によって閉じられる。これらの蓋は、内側シェルを上方に移動させると、自動的に開く。このパッケージは、片手で操作できる。しかし、蓋を作動させる手段は、複雑であり高価となりがちである。
【0004】
特許文献2には、内側シェルが外側シェルの内部をスライド可能な紙巻きタバコ用スライドボックスが記載されている。蓋がフレキシブル・コネクタを介して内側シェルの上端に接続しており、このフレキシブル・コネクタは、内側シェルを上方向に摺動させると、外側シェルの外へ移動し、蓋を係止解除する。このパッケージは、片手で操作できるが、蓋が必ずしも自動的には開かず、蓋を開けるためにはパッケージを傾ける必要がある可能性があるため、不便となりうる。
【0005】
特許文献3には、底のない外側シェルと内側シェルとを備えるプッシュ・パックが開示されている。内側シェルを上方向に移動させると、蓋が自動的に開く。しかし、内側シェルを移動させるためには、使用者は、内側シェルを底面から押し上げなくてはならず、片手操作を大いに妨げることとなる。
【0006】
特許文献4には、外側ボックスと内側ボックスとを含むタバコ物品のハード・パッケージが記載されている。内側ボックスは、ある種の昇降部に案内され上下移動する。この昇降部は、内側ボックスを長手方向に囲繞し、外側ボックスの壁に固定される可撓性部材からなり、可撓性部材が固定される壁とは反対側において、可撓性部材を外側ボックスの開口部の中でシフトさせて上方または下方にスライドさせることにより、昇降部が作動する。蓋は、可撓性部材の一部である。このパッケージは、片手での操作を可能とするが、設計が幾分複雑であり高価となりがちである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】仏国特許第1081649号明細書
【特許文献2】米国特許第2929542号明細書
【特許文献3】米国特許第4240548号明細書
【特許文献4】欧州特許第1590251号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、片手によって便利に操作可能で、魅力的で廉価なタバコ関連物品用パッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この問題は、請求項1の特徴を有するタバコ関連物品用パッケージによって解決される。本発明の有利な形態は、その従属項によって得られる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るパッケージは、非常に便利に取り扱える。使用者が、一方の手で蓋を開ける間、もう一方の手でパッケージを持たなければならない従来のパッケージに比べ、本発明のパッケージは、片手のみで取り扱い、操作できる。使用者は、例えば、外側シェルの後壁が掌に対向するように片手でパッケージを持つことができ、親指を使って切欠きから内側シェルを掴み、軽く押して、親指をそれぞれ蓋の方向あるいは蓋の反対方向へ移動させることによって、内側シェルをシフトできる。コネクタによって蓋を自動的に開け閉めできる。さらに、本発明のパッケージは、魅力的なデザインを持つと共に、廉価で製造できる。
【0011】
本発明のパッケージは、片手で使用できるので、例えば、運転中、コンピュータ操作中、電話中等や、一般的に使用者が片手しか使えない状況でタバコ関連物品を取り出したい場合等、様々な状況で有利である。パッケージは、使用者の手に収まりが良く、片手での使用を手早く行なえ便利である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1(a)〜(e)は、本発明に係るタバコ関連物品用パッケージの第一実施例を示す。詳細には、図1(a)は、蓋が半開きの状態のパッケージの等角図であり、図1(b)は、蓋が全開で、パッケージの内側シェルが前進位置へ移動した状態のパッケージの等角図であり、図1(c)は、蓋が閉まった状態のパッケージの側面図であり、図1(d)は、図1(b)の状態のパッケージの側面図であり、図1(e)は、長手軸方向中央を含む面を通る、パッケージの長手方向断面図である。
【図2】図2(a)は、図1のパッケージの外側シェルのブランクの平面図であり、図2(b)は、図1のパッケージの内側シェルのブランクの平面図である。
【図3】図3(a)〜(d)は、本発明に係るタバコ関連物品用パッケージの第二実施例を示す。詳細には、図3(a)は、蓋が半開きの状態のパッケージの等角図であり、図3(b)は、蓋が全開で、パッケージの内側シェルが前進位置へ移動した状態のパッケージの等角図であり、図3(c)は、パッケージの底面図であり、図3(d)は、図3(b)の状態のパッケージの側面図である。
【図4】図4(a)は、図3のパッケージの外側シェルのブランクの平面図であり、図4(b)は、図3のパッケージの内側シェルのブランクの平面図である。
【図5】図5(a),(b)は、本発明に係るパッケージの第三実施例の等角図であり、このパッケージは、二つの束を含む。詳細には、図5(a)は、蓋が半開きの状態を示し、図5(b)は、パッケージの内側シェルが前進位置にあり、蓋が全開の状態を示す。
【図6】図6(a),(b)は、本発明に係るパッケージの第四実施例の等角図である。詳細には、図6(a)は、二つに分かれた蓋が半開きの状態を示し、図6(b)は、パッケージの二つの内側シェルが前進位置にあり、二つに分かれた蓋が全開の状態を示す。
【図7】図7(a)〜(c)は、本発明に係るタバコ関連物品用パッケージの第五実施例を示す。詳細には、図7(a)は、蓋が半開きの状態のパッケージの等角図であり、図7(b)は、蓋が全開で、パッケージの内側シェルが前進位置へ移動した状態のパッケージの等角図であり、図7(c)は、アクチュエータの機能を説明する、パッケージの外側シェルと内側シェルの各部を通る長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るパッケージは、タバコ関連物品を収容するように設計される。このパッケージは、前壁と、後壁と、前壁及び後壁を接続する互いに対向する二つの側壁並びに任意の底壁と、上面とを有する外側シェルを備える。蓋は、閉状態で外側シェルの上面を閉じるように構成される。蓋は、ヒンジ・ラインにおいて外側シェルの後壁または一方の側壁に旋回可能に接続され、閉状態から開状態へ移行するように上記ヒンジ・ラインを中心に旋回可能である。パッケージは、複数のタバコ関連物品を収容するように構成された内側シェルをさらに備える。内側シェルは、外側シェル内にシフト可能に取り付けられ、退避位置から、喫煙物品へのアクセスを可能とする前進位置へ移動可能である。
【0014】
外側シェルの、前壁、後壁、または二つの側壁から選択される少なくとも一つの壁に、内側シェルの一部を露出させる切欠き(開口)が設けられる。使用者は、この切欠きを通じて、内側シェルを移動させるための、つまり、内側シェルを退避から前進位置へシフトさせる、または、前進から退避位置へ戻すための力を内側シェルに伝達できる。
【0015】
内側シェルの一部分と蓋との間にコネクタが設けられる。コネクタは、ヒンジ・ラインからの距離が、ヒンジ・ラインに垂直の方向における蓋の寸法よりも短い位置で蓋と係合し、内側シェルが前進位置に移動すると、蓋を開状態まで押し、内側シェルが退避位置に移動すると、蓋を閉状態まで引くため、使用者が内側シェルを移動させると、蓋が対応して自動的に開閉する。
【0016】
内側シェルを移動させる力を内側シェルに伝達可能とする外側シェルの切欠きは、内側シェルを移動させる力を内側シェルに加えることを可能とするように構成されうる。このように、使用者は、親指で、切欠きを通じて内側シェルを掴み、少し押して、親指をそれぞれ蓋の方向あるいは蓋と反対方向へ移動させることによって内側シェルをシフトできる。切欠きは、例えば、前壁と一方の側壁との間の角部等、二つ以上の壁に亘って延びてもよい。さらに、切欠きを複数設けることも考えられる。また、外側シェルの底壁が、切欠きの一部または追加の切欠きを有することも可能である。代替実施形態では、内側シェルを移動させるためのアクチュエータが内側シェルに設けられて切欠きから突出する。
【0017】
本発明に係るパッケージは、非常に便利に取り扱える。使用者が、一方の手で蓋を開ける間、もう一方の手でパッケージを持たなければならない従来のパッケージに比べ、本発明のパッケージは、片手のみで取り扱い、操作できる。使用者は、例えば、外側シェルの後壁が掌に対向するように片手でパッケージを持つことができ、親指を使って切欠きから内側シェルを掴み、軽く押して、親指をそれぞれ蓋の方向あるいは蓋の反対方向へ移動させることによって(あるいは、上述のアクチュエータを使って)、内側シェルをシフトできる。コネクタによって蓋を自動的に開け閉めできる。さらに、本発明のパッケージは、魅力的なデザインを持つと共に、廉価で製造できる。
【0018】
本発明のパッケージは、片手で使用できるので、例えば、運転中、コンピュータ操作中、電話中等や、一般的に使用者が片手しか使えない状況でタバコ関連物品を取り出したい場合等、様々な状況で有利である。パッケージは、使用者の手に収まりが良く、片手での使用を手早く行なえ便利である。
【0019】
コネクタは、少なくとも一つのヒンジを含むヒンジ・コネクタとして設計可能で、例えば、蓋または内側シェルに旋回可能に接続された一般的に平坦なコネクタである。例えば、ヒンジ・コネクタは、(例えば、ワイヤとして設計される)金属やプラスチックで形成することもできる。しかし、コネクタが一つまたは複数のヒンジを含まないことも考えられ、例えば、コネクタが弾性材料で作られて、旋回不可能に蓋と内側シェルに固定され、蓋が開け閉めされると、コネクタが弾性的に曲がるようになっていてもよい。
【0020】
内側シェルは、退避位置において、外側シェルの内部に収納可能である。しかし、外側シェルは、退避位置の内側シェルを外側シェル及び閉まった状態の蓋で完全に包み込まないような、より包括的ではない構造のデザインでもよい。この後者のデザインの例において、蓋が閉じた状態で、内側シェルの一部が外側シェルの下端から突出する。
【0021】
本発明の有利な実施形態では、蓋は、上端と、後端と、二つの側端と、底面とを有する上壁を備える。蓋が閉状態のとき、外側シェルの上面は、蓋の上壁によって閉じられ、蓋のヒンジ・ラインは、上壁の後端または一方の側端に位置している。蓋のヒンジ・ラインは、原則的に、(閉状態の)蓋の上壁と同じ高さにあるため、コネクタをシンプルかつ確実に設計できる。さらに、この寸法および技術的な特徴によって魅力的なデザイン要素が提供可能となる。
【0022】
コネクタの有利な設計としては、内側シェルは、上端を有する後壁または側壁を備え、コネクタは、この上端から延び、この上端またはこの上端の周辺領域に第一ヒンジ・ラインを、そして、上壁の底面に第二ヒンジ・ラインを含む。コネクタの第一ヒンジ・ラインと第二ヒンジ・ラインとの間の距離は、蓋のヒンジ・ラインとコネクタの第二ヒンジ・ラインとの間の距離より、例えば、0.4mm〜1.8mmの範囲内で、または、約0.7mmだけ大きいことが好ましい。以下に、より詳細に記述される実施例により、この条件によって、内側シェルと蓋とをコンパクト且つ確実にスムーズに接続できることが明らかとなる。
【0023】
蓋の確実な動作のための寸法的なその他の有利な条件としては、蓋が閉状態のときの、コネクタの第一ヒンジ・ラインと蓋のヒンジ・ラインとの間の距離と、蓋のヒンジ・ラインとコネクタの第二ヒンジ・ラインとの間の距離との比が、0.5〜1.0の範囲内で、好ましくは、0.70〜0.85の範囲内、例えば、約0.78である。この条件についても、以下に、より詳細に記述する実施例により明らかとなる。
【0024】
蓋のヒンジ・ラインが、上壁の後端または一方の側端に位置する場合、斜角端壁は、少なくとも、蓋のヒンジ・ラインとは反対側の上壁端から延びていてもよい。斜角端壁は、蓋の閉動作の際に外側シェルの壁に触れないよう、また、蓋が閉状態のときに外側シェル内に嵌合するように、傾斜または曲面状に形成される。これによって、外側シェルの上面スペース内に蓋を案内して閉動作を容易にし、閉状態でパッケージを安定させ、パッケージの中身の保護を高める。斜角端壁は、蓋のヒンジ・ラインを含む端とは異なるその他の上壁端から延びてもよい。このように設計された蓋は、閉状態で基本的に平坦に見え、パッケージに人目を惹く魅力的な外観を与える。
【0025】
有利なバージョンでは、斜角端壁は、蓋のブランクを備える外側シェルのブランクから折り返される。
【0026】
斜角端壁は、異なる断面形状を有してもよい。三角形状は、ブランクから容易に折り返すことができ、安定性も高いので好ましい。例えば、四角形や多角形、少なくとも一つの曲面を含む形状等、その他の形状も考えられる。
【0027】
本発明に係るパッケージの他の実施形態では、少なくとも、上壁の、蓋のヒンジ・ラインとは反対側の端から端壁が延びる。この端壁は、蓋の上壁に対して通常垂直に延び、蓋が閉状態のときに見える。よって、これは、前述の斜角端壁とは異なり、より従来的な外観をパッケージに与える。
【0028】
蓋が端壁を備え、蓋のヒンジ・ラインが、蓋の上壁ではなく、この端壁に配置されることも考えられる。
【0029】
パッケージの内側シェルは、内側シェルが前進位置にあるときの内側シェルの中身へのアクセスを容易にするフリーアクセス領域を提供する前壁を備えうる。このフリーアクセス領域は、例えば、前壁から切り欠かれた切欠きとして、または、低くなった上端を有する前壁の一部分によって、または、概して低い上端を有する前壁によって、設計されうる。内側シェルが退避位置にあるとき、内側シェルのフリーアクセス領域は、外側シェルの切欠きと重ならない、すなわち、パッケージの閉状態においてフリーアクセス領域が目に見えないことが好ましい。これにより、パッケージの外観が向上する。
【0030】
通常、内側シェルは、前壁と、後壁と、前壁及び後壁を接続する互いに対向する二つの側壁並びに底壁を備えうる。しかし、内側シェルは、上記の壁が全て壁パネルとして設計されない、より軽量の構造を有することも考えられる。軽量の構造では、パッケージの中身を追加的に支持するためのインナ・カバーや束カバーを使用可能である。
【0031】
本発明の有利な実施形態では、内側シェルの移動を目的とした使用者の、切欠きを通じた前壁の接触に対する反作用性を強めるために、内側シェルの前壁が補強構造を有する。このような構造は、二層または三層の厚紙から形成でき、例えば、内側シェルのブランクから折り返される厚紙パネルを使用する。内側シェルの残りの部分に別の補強パネルを取り付けることも考えられる。
【0032】
この補強構造に代えて、または、この補強構造に追加して、内側シェルの中に補強インサートを挿入することもできる。この補強インサートは、好ましくは、射出成形によって作られる、例えば、プラスチック容器として形成可能である。このような設計でも、例えば、厚紙のブランクから作られてコネクタを介して蓋に接続される内側シェルが使用される。
【0033】
このような厚紙の内側シェルを使用せず、所望の剛性を提供するプラスチック容器として内側シェルを設計してもよい。この場合、コネクタの少なくとも一部をプラスチック容器の一部として形成可能だが、パッケージの組み立て時に、(例えば、外側シェルのブランクの一部としての)蓋のブランクのみから形成されたコネクタをプラスチック容器に取り付けることも考えられる。
【0034】
外側シェルの切欠きは、外側シェルの前壁に設けられることが好ましい。この切欠きの位置は、パッケージの便利な使用を可能にする。しかし、切欠きを他の壁や二つの壁に亘って延びる領域に配置することや、複数の切欠きを設けることも可能である。
【0035】
外側シェルの切欠きは、外側シェルの前壁の、中央領域ではなく、端の領域に位置してもよい。これにより、内側シェルに上述のフリーアクセス領域が設けられている場合において、退避位置にある内側シェルのフリーアクセス領域と重ならない位置に外側シェルの切欠きを設けることができるので、特に有利である。さらに、この設計では、外側シェルの前壁が、例えば、警告表示に使用可能な連続した領域を提供する。
【0036】
外側シェルの切欠きは、外側シェルのブランクから形成可能で、切欠き領域のブランク材料のうち少なくとも一部が外側シェルの内面に折り返される。このようにすると、切欠きの縁は、尖ったり凸凹だったりせず、対応する折り線によって定まる。これらの折り線は、滑らかな場合が多く、切欠きの周りの壁領域に厚みを与える。ブランク材料が切欠きの上端において折り返されないのが有利となりうる。なぜなら、この端は、使用者が通常通りにパッケージを持つときにあまり目に入らず、この切欠きの折り返されるフラップは、パッケージのスムーズな組み立てを妨げる可能性があるからである。
【0037】
本発明の有利な実施形態では、内側シェルは、外側シェルの切欠きに対向する位置にグリップ性向上面を備える。このようなグリップ性向上面は、例えば、内側シェルの壁材料に組み込まれるリレーフ構造、または、内側シェルの当該領域に接着されるステッカによって設けられるリレーフ構造によって提供されうる。その他には、例えば、外側の層が一連の切欠きを備えて、外側層に折り返される内側層が滑らかな内側シェルの二層壁構造として切欠き構造を備えることができる。その他の実施形態としては、内側シェルの当該領域に接着されるステッカ、または、内側シェルの壁や壁領域に適用される高摩擦コーティングもしくはゴム状コーティングを含む。グリップ性向上面は、例えば、使用者の親指に対する摩擦力を高めるので、パッケージを操作し易くする。
【0038】
上述のように、内側シェルに取り付けられて切欠きから突出する、内側シェルを移動させるためのアクチュエータを備えるパッケージの有利な実施形態において、内側シェルは、退避位置において係止可能であり、アクチュエータがこの係止を解除できる。任意に、内側シェルは、ばね装置によって前進位置の方向へ付勢される。この場合、切欠きは、内側シェルの移動方向に対して平行に延びるスロットと、スロットの下端に設けられる幅広領域とを備え、アクチュエータの一部分は、切欠きの幅広領域内に係止可能で、アクチュエータを押すことによって係止が解除可能である。このようなアクチュエータは、使用者にとって使用しやすい。ばね装置が設けられる場合、例えば、アクチュエータを押すだけで、簡単にパッケージを開けることができる。
【0039】
外側シェルは、箱型でもよいし、曲線状の縁を備えてもよい。前壁と両側壁との間の長手方向の縁は、それぞれ曲線状であることが好ましい。外側シェルは、他の形状として、六角形や八角形の断面形状を有する。側壁または前壁が、パッケージの長手軸に対して平行に延びる折り線に沿ってそれぞれ側壁の残りの部分または前壁の残りの部分を折り返したサイドパネルを備える。このような形状により、大きく製造コストが増すことなく、パッケージは、魅力的な外観となる。内側シェルの形状も合わせて調整できる。
【0040】
本発明の有利な実施形態では、パッケージの外側シェルおよび/または内側シェルは、それぞれのブランクから折り返される。それぞれのブランクは、重量が180g/m2〜290g/m2の範囲の厚紙で作られる(厚紙という表現は、ラミネート加工された厚紙やコーティング加工された厚紙を含む。)。これは、既知の技術で行われる。厚紙のブランクは、様々な形態で設計可能である。しかし、パッケージの各部分としては、その他の材料も考えられ、例えば、前述の範囲外の重量の厚紙や、積層材やプラスチック材料等がある。
【0041】
より一般的には、パッケージは、例えば、厚紙、ラミネート加工された厚紙、コーティング加工された厚紙、プラスチック材料、金属、アルミニウム、および/または(一般的に)厚さが50μm〜2000μmの範囲の平坦な材料を備えうる。厚紙は、例えば、180g/m2〜290g/m2の範囲の、単位面積当たりの重量(質量)によって指定しうる。また、厚紙は、例えば、250μm〜500μmの厚さでも指定しうる(ISO534に準拠して計測)。
【0042】
剛性により厚紙を指定することもでき、その範囲は、ISO2493:1992(E)に準拠して計測した場合、5mN〜25mNとなりうる。要するに、ISO2493には、紙や厚紙の曲がりに対する抵抗の決定について記述がある。その結果は、カンチレバーに取り付けられた38mm幅の試験片を曲げ長さ50mmで15°屈曲させたときの、試験片の自由端側に垂直に働く力として表されている。
【0043】
コネクタの設計には、多数の選択肢がある。例えば、外側シェルのブランクの一部分と内側シェルのブランクの一部分とを折り返して、パッケージの組み立て時に互いを接着することもできるし、外側シェルのブランクの一部分を折り返して直接内側シェルに接着してもよい。もしくは、内側シェルのブランクの一部分を折り返して、好ましくは、外側シェルのブランクの一部として形成される蓋に接着することもできる。コネクタの形状に関しては、蓋のヒンジ・ラインに沿う方向における寸法は、比較的狭くてもいいし、この方向で測られる最長または略最長の幅を有してもよい。一般的に、幅が広いと、構造の剛性が増す。例えば、台形状のコネクタは、強度を高めるために必要な大きな延長部を提供する一方で、パッケージの組み立てを容易にしうる傾斜端も提供する。
【0044】
その他の実施形態では、コネクタは、内側シェルと蓋とに接続される金属部品として、内側シェルと蓋とに接続されるワイヤとして、または、内側シェルと蓋とに接続されるプラスチック部品として、設けられる。平坦で柔軟な金属部品や平坦で柔軟なプラスチック部品として設計されたコネクタは、例えば、蓋が開閉するときにコネクタが弾性的に曲がるように、コネクタがパッケージの蓋と内側シェルとに旋回不可能に固定される場合等、コネクタが一つまたは複数のヒンジを備えない場合に有用である。
【0045】
パッケージは、さらに、蓋が閉状態から開状態へ、および/または、開状態から閉状態へ旋回するときに作動するように構成された音発生メカニズムを備えうる。音発生メカニズムは、例えば、蓋に配置されて外側シェルに配置される対応部分と相互作用するタブ、および/または、外側シェルに配置されて蓋に配置される対応部分と相互作用するタブを備えうる。蓋の作動中に、このタブが対応部分に接触することによって音が鳴り、魅力的な効果を奏しうる。
【0046】
本発明に係るパッケージは、タバコ関連物品を単一分量または一束のみ収容する内側シェルを一つ備える設計に限定されない。本発明は、二つ以上の束を収容する内側シェルを一つ有するパッケージも含み、さらには、二つ以上の内側シェルを有するパッケージも含む。パッケージは、例えば、並設される少なくとも二つの内側シェルを備えうる。この場合、外側シェルの後壁に蓋が旋回可能に接続されることが好ましい。蓋は、並設されて外側シェルの後壁に旋回可能に接続する少なくとも二つの別個の部分から形成することができ、蓋の別個の部分は、それぞれ、内側シェルの一方と連携している。外側シェルの前壁には、内側シェルのそれぞれの一部を露出させ、各内側シェルをそれぞれ移動させる力を内側シェルに伝達または加え、コネクタまたはヒンジ・コネクタを介して蓋の各部分を作動可能とするように構成されている少なくとも一つの切欠きが設けられうる。この少なくとも一つの切欠きは、全ての内側シェルにアクセスできる領域に設けられる一つの切欠きでもよいし、各内側シェルに一つずつ、少なくとも二つの切欠きを含んでもよい。
【0047】
本発明に係るパッケージには、例えば、紙巻きタバコ、シガリロ、葉巻、タバコ含有ロッド、無煙タバコ、擬似喫煙具(電子タバコ等)、非燃焼型タバコ吸入器、アロマ容器等の多種なタバコ関連物品を入れることができる。
【0048】
パッケージは、タバコ関連物品を入れた状態でパッケージを初めて開ける前に少なくとも部分的に取り除かれる、例えば、セロファンや透明な(ポリプロピレン等の)プラスチックカバーで包まれていてもよい。このようなカバーによってタバコ関連物品の香りと鮮度が保たれるとともに不正開封の跡がすぐ分かるようになる。
【0049】
タバコ関連物品用パッケージの別の実施形態では、外側シェルが、その前壁、後壁、および側壁に切欠きを有さない。この実施形態では、外側シェルは、その底壁に切欠きを備える(底がない場合も含む)。この実施形態のその他は、上述のように構成されうる。使用者は、内側シェルを前進させるには(外側シェルの底の開口部から)内側シェルの底を押し、内側シェルを退避させるには蓋を手動で閉める必要がある。
【実施例】
【0050】
以下に、実施例によって本発明をさらに説明する。
【0051】
図1は、タバコ関連物品用パッケージ1の第一実施例を説明する。
【0052】
パッケージ1は、外側シェル2と、外側シェル2を閉じるよう構成された蓋4と、外側シェル2の中で退避位置(図1(a)参照)から前進位置(図1(b)参照)へ移動可能な内側シェル6とを備える。
【0053】
内側シェル6は、例えば、紙巻きタバコの束といった、タバコ関連物品の束8を収容する。束8は、例えば、アルミホイルやアルミニウム・ラミネート紙で複数の紙巻きタバコを包む等、従来の方法で提供される。図1(b)に示すパッケージ1の状態では、紙巻きタバコ一本を取り出すために束8を簡単に開けることができる。
【0054】
外側シェル2は、前壁10と、後壁12と、2つの側壁14と、底壁16とを備える。本実施例では、上面18は、自由断面領域を提供する。
【0055】
前壁10は、切欠き20、すなわち、前壁10を完全に貫通する開口部を備える。本実施例では、切欠き20は、前壁10のおおよそ略領域に位置する。
【0056】
蓋4は、後壁12の上端にヒンジ・ライン22を介して接続されており、閉状態(図1(c)参照)から全開状態(図1(b),図1(d),図1(e)参照)へ旋回可能になっている。本実施例では、蓋4は、前端26及び後端28(図1(d)参照)並びに二つの側端30(図1(a)参照)を有する上壁24を備える。蓋4の底面は、符号32(図1(e)参照)で示される。ヒンジ・ライン22は、蓋4の後端28に沿って延び、外側シェルが形成されるブランクの折り線から設計される。
【0057】
蓋4は、さらに、蓋4の上壁24の前端26から延びる前端壁34と、二つの側端30からそれぞれ延びる二つの側端壁36とを備える。図1(a),(b),(d)および(e)に示すように、端壁34,36は、「斜角」形状を有している。つまり、端壁34,36は、蓋4を閉じたときに外側シェル2の内部スペースに入り込むように、それぞれ前端26および側端30から幾分内側に傾斜して延びている。したがって、蓋4が閉まっている状態では、端壁34,36は見えない(図1(c)参照)。言い換えると、蓋4が閉じているときは、上壁24のみが見えるので、パッケージ1に魅力的なデザインを与える。
【0058】
蓋4の閉状態では、端壁34,36は、外側シェル2の内部に位置してパッケージ1を安定させる。本実施例では、端壁34,36は、三角断面形状を有し(図1(e)参照)、これにより、端壁34,36は、概して高い強度を持つ。さらに、端壁34,36の斜角または傾斜形状により、蓋4が閉め易くなる。図1による本実施例の変形例では、端壁の断面形状は、三角形ではなく、例えば、多少丸みを帯びる等、異なった形状を有する。
【0059】
内側シェル6は、前壁40および後壁42(図1(e)参照)と、二つの側壁44(図1(d)参照)と、底壁46(図1(e)参照)とを備える。前壁40の上端と、側壁44の上端の一部とは、後壁42の上端より下に配置される(図1(b)および図1(d)参照)。これにより、束8のタバコ関連物品の取り出しを容易にするフリーアクセス領域48が提供される。
【0060】
内側シェル6の前壁40の、外側シェル2の切欠き20に対する領域は、例えば、ゴム状の素材の掴みやすい高摩擦性の材料でコーティングされる。
【0061】
内側シェル6は、ヒンジ・コネクタ50によって蓋4に接続される。図1(b)に示すように、コネクタ50は、パッケージ1の幅の大部分に亘って延びる。図1(e)は、コネクタ50の詳細を示し、その動作を説明する。
【0062】
本実施例では、コネクタ50は、第一ヒンジ・ライン52において、内側シェル6の後壁42の上端から延びる。コネクタ50は、第二ヒンジ・ライン54において、蓋4の上壁24の底面32に取り付けられる。コネクタ50は、ヒンジ・ライン52,54を中心に旋回できる。
【0063】
さらに、本実施例では、第一ヒンジ・ライン52と第二ヒンジ・ライン54との間の距離が、第二ヒンジ・ライン54と蓋4のヒンジ・ライン22との距離よりも、例えば、約0.7mm大きい。
【0064】
蓋4が閉状態のとき(図1(c)参照)、使用者は、パッケージ1を掌に置き、外側シェル2の切欠き20から内側シェル6の前壁40を親指で触れ、親指を上方に移動できる。このように、使用者は、内側シェル6が退避位置から完全に前進位置になるまで内側シェル6を上方に移動させる。この内側シェル6が移動する際、コネクタ50は、蓋4をヒンジ・ライン22を中心に旋回させることにより、蓋4を開ける。この移動の間、ヒンジ・ライン22,52,54は、図1(e)の紙面上で三角形を形成するので、蓋4の旋回移動が明確に定められる。
【0065】
本実施例において、まず、蓋4の閉状態では、コネクタ50の第一ヒンジ・ライン52と蓋4のヒンジ・ライン22との間の距離と、蓋4のヒンジ・ライン22とコネクタ50の第二ヒンジ・ライン54との間の距離との比は、約0.78である。これが意味するのは、蓋4が開移動の初期段階で十分なトルクを持つ一方で、内側シェル6の上端、つまり、第一ヒンジ・ライン52は、ヒンジ・ライン22に対し大幅に下方には位置していない。つまり、このコネクタの仕組みでは、内側シェル6が退避位置にあるときの内側シェル6の上方のスペースがほとんど無駄にならない。
【0066】
使用者が親指を下方に移動させると、内側シェル6は、退避位置へと戻され、コネクタ50は、蓋4を下方へ閉状態へと引く。
【0067】
上述の値以外の数値も設定できる。当業者は、外側シェル2と内側シェル6の実際の寸法を基に、コネクタ50の寸法を最適化できる。
【0068】
図2は、外側シェル2のブランク60(図2(a)参照)及び内側シェル6のブランク70(図2(b)参照)を示す。本実施例において、両ブランクは、例えば、180g/m2〜290g/m2の範囲の重さの、通常の厚さの厚紙で形成される。ブランクとしては、例えば、ラミネート加工された厚紙やプラスチック材料等他の材料も考えられる。
【0069】
図2(a)において、外側シェル2の前壁10、後壁12、側壁14、および底壁16がそれぞれの符号によって示される。さらに、各接着タブは、符号62で、各切り取り線は、符号63で示される。符号で示されない線は、通常、折り線である。斜線の箇所は、完全に切り欠かれる。
【0070】
切欠き20の領域には三つのタブ64が設けられ、切欠き20の縁が滑らかで外観が良好となるように、パッケージの組み立ての際に折り返されて前壁10の内側に接着される。
【0071】
符号65は、警告表示用の領域を示す。この領域の大きさは、国内規制により定められている。ブランク60では、切欠き20の下に領域65が位置する。
【0072】
外側シェル2の組み立て時、外側シェル2を補強するため、また、前壁10の上端の外観を良くするため、タブ64と同様に補強パネル66が折り返される。
【0073】
また、図2(a)は、上壁24及び端壁34,36を含む蓋4がどのようにブランク60から形成されるかを説明する。端壁34,36は、それぞれの折れ線に沿って折り返され、対応する接着タブ62によって上壁24の下面に固定される。ヒンジ・コネクタ50の第一部分68が、前端壁34の接着タブ62に組み込まれている。
【0074】
ブランク60から外側シェル2を組み立てる個々のステップは、当業者には明らかである。
【0075】
同様に、図2(b)に示す内側シェル6のブランク70は、内側シェル6の前壁40、後壁42、両側壁44および底壁46を備え、さらに、接着タブ72をいくつか備える。符号73は、切り取り線を示す。符号74の部分は、補強部であり、折り返されて後壁42に接着すると、後壁42を安定させるとともに後壁42の上端の外観を良好にする。
【0076】
補強パネル76は、内側シェル6の前壁40を安定させるため、前壁40の内面に折り返される(そして、好ましくは、接着される)。使用者が切欠き20の中に親指を当てる際、内側シェル6の前壁40にある程度力が加わる。内側シェル6の中の束8が完全に揃っている又は略完全に揃っていれば、内側シェル6の前壁40は、この圧力に大きく屈することはない。しかしながら、パッケージ1の使用に従い、束8の残量は、徐々に減り、内側シェル6を安定させなくなる。このため、強固な前壁40が有利である。補強パネル76に加えて、他の補強パネルも追加使用できる。この追加の補強パネルは、内側シェル6のブランクの一部とすることができる。内側シェル6の組み立て時に、例えば、より剛性の高い材料で形成される別個の補強パネルを取り付けることも考えうる。さらに、内側シェルを、例えば、射出成形された十分な剛性を有するプラスチックの材料で形成することもできる。
【0077】
図2(b)は、三つの切り取り線73に沿って補強部74から切り欠かれる、コネクタ50の第二部分78を示す。
【0078】
ブランク70から内側シェル6を組み立てる方法についても、当業者には明らかである。
【0079】
外側シェル2及び内側シェル6を、それぞれブランク60,70から組み立てた後は、内側シェル6を外側シェル2に上面18から挿入し、コネクタ50の第一部分68及び第二部分78が、例えば、図1(a)に示すような蓋4の位置で互いに接着される。
【0080】
コネクタとしては、例えば、外側シェルのブランクと一体になっているコネクタや、内側シェルのブランクと一体になっているコネクタ等、異なるデザインも考えられうる。さらに、コネクタの形状も図2に示すものと異なってもよく、例えば、パッケージ1のコネクタ50よりもさらにパッケージを安定させるような幅の広いコネクタも可能である。
【0081】
図3は、符号80で示される、タバコ関連物品用パッケージの別の実施例を説明する。
【0082】
パッケージ80は、上述したパッケージ1に類似している。このため、パッケージ80の大部分において、パッケージ1と同一の符号が使用される。蓋4を開く仕組みを含め、これらの部分についての説明は省略する。
【0083】
パッケージ80とパッケージ1との主な相違点は、その外形である。パッケージ80では、外側シェル2が八角形の断面形状を有する(特に、図3(c)の底面図を参照)。この八角形形状は、折り線83に沿って前壁10及び後壁12からそれぞれ折り返されるサイドパネル82によって形成される。定義上、サイドパネル82は、それぞれ前壁10及び後壁12の一部として見なされるが、側壁14の一部として見なすこともできる。
【0084】
図4(a)にパッケージ80の外側シェルのブランク84を示す。パッケージ80では、警告表示領域85が前壁の切欠きの上方に位置する。一般的に、外側シェルの前壁の切欠きは、内側シェルが退避位置にある場合において、内側シェルのフリーアクセス領域と重なるべきではない。
【0085】
パッケージ80の内側シェルのブランク86を図4(b)に示す。内側シェルの形状は、外側シェルの形状に対応する。つまり、内側シェルも八角形の断面形状を有する。図4(b)において、対応するサイドパネル及び折り線は、それぞれ符号88と89で示される。
【0086】
その他は、ブランク60,70を使用したパッケージ1の組み立てについて説明したのと同様に、パッケージ80もブランク84,86から組み立てられる。
【0087】
図5は、符号90で示されるタバコ関連物品用パッケージの第三実施例を説明する。本実施例では、前壁に切欠き93を備える外側シェル92の上面が、旋回可能な蓋94で閉じられる。内側シェル96は、外側シェル92の内部にシフト可能に取り付けられて退避位置から前進位置へ移動可能である。蓋94は、コネクタによって内側シェル96に接続される。
【0088】
上述のように、使用者が、例えば、親指で切欠き93の中を掴んで内側シェル96を上方にスライドさせることによって内側シェル96を移動させると、自動的に蓋94が開く。ここまでは、パッケージ1とパッケージ90とは非常に似ている。
【0089】
しかし、パッケージ1と比べて、パッケージ90は、幅が広く、内側シェル96が紙巻きタバコ等のタバコ関連物品の二つの束98,99を収容できる。実際には、一つの束がまず消費され、もう片方は、新鮮さを保つために最初は閉じられている。その後、この片方の束が消費される。
【0090】
図6は、タバコ関連物品用パッケージの第四実施例を示す。このパッケージは、符号100で示される。
【0091】
パッケージ100は、その前壁に二つの切欠き103を有する外側シェル102を備える。外側シェル102の後壁の上端に旋回可能に接続される蓋は、第一部分104及び第二部分105の二つの部分により構成される。蓋の両部分104,105は、互いに独立している。
【0092】
外側シェル102は、第一内側シェル106及び第二内側シェル107の二つの内側シェルを収納する。第一内側シェル106は、タバコ関連物品の束108を一つ収容し、第二内側シェル107も一つの束109を収容する。
【0093】
蓋の第一部分104は、図1の実施例のコネクタ50として設計されるコネクタによって第一内側シェル106に接続される。同様に、蓋の第二部分105は、対応するコネクタによって第二内側シェル107に接続される。よって、蓋のそれぞれの部分、すなわち、第一部分104及び第二部分105が接続される両内側シェル106,107は、互いに独立して移動可能である。言い換えると、パッケージ100は、二つのパッケージ1が並設されて共通の外側シェル102を有するものと考えられる。
【0094】
図7は、符号110で示される、タバコ関連物品用パッケージの第五実施例を説明する。
【0095】
パッケージ110は、図1のパッケージ1と同様のデザインを有する。しかし、パッケージ110は、パッケージ1の切欠き20のような大きな切欠きを有さない。
【0096】
パッケージ110は、外側シェル112と、コネクタ115によって自動的に動作する蓋114と、退避位置から前進位置に移動可能な内側シェル116とを有する。蓋114が閉状態のとき、内側シェル116は、退避位置にある。図7(a)は、蓋114が半開きのときの中間の状態を示す。図7(b)において、内側シェル116は、前進状態に移動しており、蓋114が全開している。内側シェル116は、図7(a)及び図7(b)の図では、未開封の紙巻きタバコの束118を保持する。
【0097】
外側シェル112は、前壁120を有し、この前壁120は、内側シェル116の移動方向に対して平行に伸びるスロット124の形状をした切欠き122と、スロット124の下端に設けられる実質円状の幅広領域126とを備える。
【0098】
図7(c)は、外側シェル112及び内側シェル116の各部を通る長手方向断面概略図を示す。内側シェル116は、アクチュエータ130が取り付けられる前壁128を有する。本実施例では、アクチュエータ130は、円柱対称性を有し、大径の底部132と小径の突出部134とを備え、プラスチック材料で形成される。底部132は、幅広領域126にぴったり嵌合し、底部132から延びる突出部134は、スロット124に沿ってスライド可能である。
【0099】
内側シェル116が退避位置にあり、蓋114が閉じているとき、内側シェル116の本来の弾性作用によって、アクチュエータ130は、図7(c)における左側に付勢されるため、アクチュエータ130の底部132は、幅広領域126にとどまる。この状態において、アクチュエータ130と、アクチュエータ130に接続される内側シェル116と、内側シェル116に接続される蓋114とは、底部132によって係止される。使用者が突出部134を押す、つまり、図7(c)における右側に力を加えると、底部132は、幅広領域126から係止解除され、突出部134がスロット124内に入る。その後、使用者は、簡単に突出部134を上方向に移動させることができ、内側シェル116が前進し、蓋114が開く。図7(a)は、その中間の位置を示し、図7(b)は、内側シェル116が完全に前進位置にある状態を示す。
【0100】
パッケージ110を閉じるには、使用者は、底部132が切欠き122の幅広領域126内に係止されるまで突出部134を下方に移動させる。
【0101】
パッケージ110の変形例では、切欠き122がスロット124の上端にも幅広領域を備え、内側シェル116は、前進位置においてもアクチュエータ130によって係止される。
【0102】
パッケージ110の別の変形例では、外側シェル112の底と内側シェル116の底との間に設けられるばねによって内側シェル116が前進位置に付勢される。パッケージを開くには、使用者は、突出部134を押して底部132を幅広領域126から係止解除し、その直後に、内側シェル116がばねによって前進位置へと移動する。パッケージを閉じるには、使用者は、底部132が幅広領域126内に係止されるまでばねの力に逆らってアクチュエータ130を下方向にシフトさせる。
【符号の説明】
【0103】
1,80,90,100,110 パッケージ
2,92,102,112 外側シェル
4,94,104,105,114 蓋
6,96,106,107,116 内側シェル
10,40,120,128 前壁
12,42 後壁
14,44 側壁
18 上面
20,93,103,122 切欠き
22 ヒンジ・ライン
24 上壁
26 前端
28 後端
30 側端
32 底面
34 斜角端壁
40,76 補強構造
46 底壁
48 フリーアクセス領域
50,115 コネクタ
52 第一ヒンジ・ライン
54 第二ヒンジ・ライン
60,70,84,86 ブランク
64,68,78 ブランクの一部分
82 サイドパネル
83 折り線
124 スロット
126 幅広領域
130 アクチュエータ
132 アクチュエータの一部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁(10;120)、後壁(12)、前記前壁(10;120)と前記後壁(12)とを接続する互いに対向する二つの側壁(14)、上面(18)を有する外側シェル(2;92;102;112)と、
閉状態において前記外側シェル(2;92;102;112)の前記上面(18)を閉じるように構成された蓋(4;94;104,105;114)であって、ヒンジ・ライン(22)において前記外側シェル(2;92;102;112)の前記後壁(12)または一方の前記側壁(14)に旋回可能に接続され、前記閉状態から開状態へと移行するために前記ヒンジ・ライン(22)を中心に旋回可能である蓋(4;94;104,105;114)と、
複数のタバコ関連物品を収容するように構成され、前記外側シェル(2;92;102;112)内にシフト可能に取り付けられる内側シェル(6;96;106,107;116)であって、退避位置から、喫煙物品へのアクセスを可能とする前進位置へ移動可能な内側シェル(6;96;106,107;116)と、
前記前壁(10;120)、前記後壁(12)、前記二つの側壁(14)、から選択される、前記外側シェル(2;92;102;112)の少なくとも一つの壁に設けられ、前記内側シェル(6;96;106,107;116)の一部を露出し、前記内側シェル(6;96;106,107;116)を移動させる力を前記内側シェル(6;96;106,107;116)に伝達可能とするように構成された切欠き(20;93;103;122)と、
前記内側シェル(6;96;106,107;116)の一部分と前記蓋(4;94;104,105;114)との間に設けられるコネクタ(50;115)であって、前記ヒンジ・ライン(22)からの距離が、前記ヒンジ・ライン(22)に垂直の方向における前記蓋(4;94;104,105;114)の寸法よりも短い位置で前記蓋(4;94;104,105;114)と係合し、前記内側シェル(6;96;106,107;116)を前記前進位置に移動させると、前記蓋(4;94;104,105;114)を開状態まで押し、前記内側シェル(6;96;106,107;116)を前記退避位置に移動させると、前記蓋(4;94;104,105;114)を閉状態まで引くコネクタ(50;115)と
を備えるタバコ関連物品用パッケージ。
【請求項2】
前記外側シェル(2;92;102;112)は、底壁を備え、前記二つの側壁(14)及び前記底壁(16)によって、前記前壁(10;120)と前記後壁(12)とが接続される
ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、前記退避位置において、前記外側シェル(2;92;102;112)の内部に収納される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記コネクタ(50;115)は、ヒンジ・コネクタである
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記蓋(4;94;104,105;114)は、上壁(24)を備え、該上壁(24)が、前端(26)、後端(28)、二つの側端(30)、底面(32)を有し、前記蓋(4;94;104,105;114)が閉状態のときに前記外側シェル(2;92;102;112)の前記上面(18)を閉じるように構成され、前記ヒンジ・ライン(22)が、前記上壁(24)の前記後端(28)または一方の前記側端(30)に位置する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、上端を有する後壁(42)または側壁(44)を備え、
前記コネクタ(50;115)は、前記上端から延び、前記上端または前記上端の周辺領域に第一ヒンジ・ライン(52)を有し、
前記コネクタ(50;115)は、前記上壁(24)の前記底面(32)に第二ヒンジ・ライン(54)を有する
ことを特徴とする請求項5に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記コネクタ(50;115)の前記第一ヒンジ・ライン(52)と前記第二ヒンジ・ライン(54)との間の距離が、前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)と前記コネクタ(50;115)の前記第二ヒンジ・ライン(54)との間の距離より大きく、好ましくは、0.4mm〜1.8mmの範囲で、最も好ましくは、約0.7mmだけ大きい
ことを特徴とする請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記蓋(4;94;104,105;114)の前記閉状態において、前記コネクタ(50;115)の前記第一ヒンジ・ライン(52)と前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)との間の距離と、前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)と前記コネクタ(50;115)の前記第二ヒンジ・ライン(54)との間の距離との比が、0.5〜1.0の範囲内、好ましくは、0.70〜0.85の範囲内、最も好ましくは、約0.78である
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のパッケージ。
【請求項9】
斜角端壁(34)が、前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)とは反対側の、前記上壁(24)の前記端(26)から少なくとも延び、前記蓋(4;94;104,105;114)が閉状態のとき、前記斜角端壁(34)は、前記外側シェル(2;92;102;112)内に嵌合する
ことを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記斜角端壁(34,36)は、前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)を備える前記端(28)とは異なる、前記上壁(24)のその他の端(30)からも延びる
ことを特徴とする請求項9に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記斜角端壁(34,36)は、前記蓋(4;94;104,105;114)のブランクを備える前記外側シェル(2;92;102;112)のブランク(60;84)から折り返され、前記斜角端壁(34,36)は、好ましくは、三角形、四角形、多角形または少なくとも一つの曲面を含む形状の中から選択される断面形状を有する
ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のパッケージ。
【請求項12】
少なくとも前記上壁(24)の、前記蓋(4;94;104,105;114)の前記ヒンジ・ライン(22)とは反対側の前記端から端壁が延び、前記端壁が前記蓋(4;94;104,105;114)の前記上壁(24)に対して略垂直に延び、前記蓋(4;94;104,105;114)が閉状態のときに目に見える
ことを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項13】
前記蓋は端壁を備え、前記蓋の前記ヒンジ・ラインが当該端壁に位置する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、前記内側シェル(6;96;106,107;116)が前記前進位置にあるときの前記内側シェル(6;96;106,107;116)の中身へのアクセスを容易にするフリーアクセス領域(48)を提供する前壁(40;128)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)が前記退避位置にあるとき、当該内側シェル(6;96;106,107;116)の前記フリーアクセス領域(48)は、前記外側シェル(2;92;102;112)の前記切欠き(20;93;103;122)とは重ならない
ことを特徴とする請求項14に記載のパッケージ。
【請求項16】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、前壁(40;128)、後壁(42)、互いに対向する二つの側壁(44)、前記前壁(40;128)と前記後壁(42)とを接続する底壁(46)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項17】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)の前記前壁(40;128)は、好ましくは、二層または三層の厚紙からなる補強構造(40,76)を備える
ことを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項18】
前記内側シェル(6;96;106,107;116)に挿入される補強インサートを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項19】
前記補強インサートは、好ましくは、射出成形によって作られるプラスチック容器として形成される
ことを特徴とする請求項18に記載のパッケージ。
【請求項20】
前記内側シェルは、プラスチック容器として設計され、好ましくは、前記コネクタの少なくとも一部が、前記プラスチック容器の一部として形成される
ことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記外側シェル(2;92;102;112)の前記切欠き(20;93;103;122)は、前記外側シェル(2;92;102;112)の前記前壁(10;120)に設けられる
ことを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項22】
前記外側シェルの前記切欠きは、前記外側シェル(2;92;102;112)の前記前壁の端の領域に位置し、好ましくは、前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、前記内側シェル(6;96;106,107;116)が前記退避位置にあるときに前記外側シェル(2;92;102;112)の前記切欠き(20;93;103;122)に重ならないフリーアクセス領域(48)を提供する前壁(40;128)を備える
ことを特徴とする請求項21に記載のパッケージ。
【請求項23】
前記内側シェル(6;96;106,107)を移動させる力を前記内側シェル(6;96;106,107)に伝達できるように構成された前記切欠き(20;93;103)は、前記内側シェル(6;96;106,107)を移動させる力を前記内側シェル(6;96;106,107)に加えることを可能とするように構成される
ことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項24】
前記切欠き(20;93;103)は、前記外側シェル(2;92;102)のブランク(60;84)から形成され、前記切欠き領域(20;93;103)の前記ブランク材料の少なくとも一部分(64)は、前記外側シェル(2;92;102)の内面に折り返される
ことを特徴とする請求項23に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記内側シェル(6;96;106,107)は、前記外側シェル(2;92;102)の前記切欠き(20;93;103)に対向する位置に、好ましくは、リレーフ構造、切欠き構造、高摩擦コーティング、およびゴム状コーティングのうち、少なくとも一つの構成を有するグリップ性向上面を備える
ことを特徴とする請求項23又は請求項24に記載のパッケージ。
【請求項26】
前記内側シェル(116)に取り付けられ、前記切欠き(122)から突出する、前記内側シェル(116)を移動させるためのアクチュエータ(130)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項27】
前記内側シェル(116)は、前記退避位置に係止可能で、前記係止は前記アクチュエータ(130)によって解除可能であり、任意で、前記内側シェル(116)は、ばね装置によって前記前進位置に付勢される
ことを特徴とする請求項26に記載のパッケージ。
【請求項28】
前記切欠き(122)は、前記内側シェル(116)の移動方向に対して平行に延びるスロット(124)と、前記スロット(124)の下端に設けられる幅広領域(126)とを備え、前記アクチュエータ(130)の一部分(132)は、前記切欠き(122)の前記幅広領域(126)内に係止可能で、アクチュエータ(130)を押すことによって解除可能である
ことを特徴とする請求項27に記載のパッケージ。
【請求項29】
前記外側シェルは、曲線状の縁を備え、好ましくは、前記前壁と両側壁との間の長手方向の縁は、それぞれ曲線状である
ことを特徴とする請求項1から請求項28のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項30】
前記外側シェル(2)は、六角形または八角形の断面形状を有し、前記側壁または前記前壁(10)が、前記パッケージ(80)の長手軸に対して平行に延びる折り線(83)に沿ってそれぞれ前記側壁の残りの部分または前記前壁(10)の残りの部分から折り返されたサイドパネル(82)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項28のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項31】
前記外側シェル(2;92;102;112)および/または前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、それぞれのブランク(60,70;84,86)から折り返される
ことを特徴とする請求項1から請求項30のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項32】
前記外側シェル(2;92;102;112)および/または前記内側シェル(6;96;106,107;116)は、重量が180g/m2〜290g/m2の範囲内の厚紙で作られる、それぞれのブランク(60,70;84,86)から折り返される
ことを特徴とする請求項31に記載のパッケージ。
【請求項33】
前記パッケージは、厚紙、ラミネート加工された厚紙、コーティング加工された厚紙、重量が180g/m2〜290g/m2の範囲の厚紙、厚さが250μm〜500μmの範囲内の厚紙、剛性が5mN〜25mNの範囲の厚紙、厚さが50μm〜2000μmの範囲の平坦な厚紙、プラスチック材料、金属、アルミニウムのうち少なくとも一つの材料を含む
ことを特徴とする請求項1から請求項31のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項34】
前記コネクタ(50;115)は、前記外側シェル(2;92;102;112)のブランク(60;84)の一部分(68)と前記内側シェル(6;96;106,107;116)のブランク(70;86)の一部分(78)とを折り返して両部分を互いに接着するか、前記外側シェルのブランクの一部分を折り返して前記内側シェルに接着するか、前記内側シェルのブランクの一部分を折り返して前記蓋に接着するか、前記内側シェルと前記蓋とに接続される金属部として設けるか、前記内側シェルと前記蓋とに接続されるワイヤとして設けるか、前記内側シェルと前記蓋とに接続されるプラスチック部として設けるか、のいずれかの方法で形成される
ことを特徴とする請求項1から請求項33のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項35】
前記蓋(4)が前記閉状態から前記開状態へ、および/または、前記開状態から前記閉状態へ旋回するときに作動するように構成された音発生メカニズムを備え、前記音発生メカニズムは、好ましくは、蓋(4)に配置されて前記外側シェル(2)に配置される対応部分と相互作用するタブ、および/または、前記外側シェル(2)に配置されて前記蓋(4)に配置される対応部分と相互作用するタブを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項34のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項36】
並設される少なくとも二つの内側シェル(106,107)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項35のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項37】
前記蓋(104,105)は、前記外側シェル(102)の前記後壁に旋回可能に接続される
ことを特徴とする請求項36に記載のパッケージ。
【請求項38】
前記蓋(104,105)は、前記外側シェル(102)の前記後壁に旋回可能に接続する少なくとも二つの、並設される別個の部分(104,105)によって形成され、前記蓋の前記別個の部分(104,105)は、それぞれ、前記内側シェル(106,107)の一方と対応している
ことを特徴とする請求項37に記載のパッケージ。
【請求項39】
前記外側シェル(102)の前記前壁は、前記内側シェル(106,107)のそれぞれの一部を露出させる少なくとも一つの切欠き(103)を備え、前記少なくとも一つの切欠き(103)は、前記内側シェル(106,107)を移動させる力を前記内側シェル(106,107)それぞれに伝達または加え、コネクタまたはヒンジ・コネクタを介して前記蓋(104,105)の各部分を作動可能とするように構成されている
ことを特徴とする請求項38に記載のパッケージ。
【請求項40】
前記パッケージ(1;80;90;100;110)は、タバコ関連物品を収容し、前記タバコ関連物品は、紙巻きタバコ、シガリロ、葉巻、タバコ含有ロッド、無煙タバコ、擬似喫煙具、非燃焼型タバコ吸入器、およびアロマ容器の中から選択される
ことを特徴とする請求項1から請求項39のいずれか一項に記載のパッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−511441(P2013−511441A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539226(P2012−539226)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007007
【国際公開番号】WO2011/060930
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(507086376)インペリアル タバコ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】