説明

タンパク質ベースコアを有する動物飼料キブル及び関連方法

植物性タンパク質ベースコアマトリックスと、脂肪及び少なくとも1つの添加剤のコーティングとを含む、キブルタイプの動物飼料及びペットフードが記述される。コーティングはプロバイオティクス強化コーティングを含み得る。キブルタイプの動物飼料及びペットフードの形成方法についても記述される。許容できる安定性及び生物活性を示すキブルのプロバイオティクスコーティングが開示され、食物組成物中のプロバイオティクスの活性を評価する方法も記述される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼラチン化したデンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコア(protein-based core)を有する動物飼料キブルに関連する。特定の実施形態において、この動物飼料キブルは、タンパク質ベースコアの表面に少なくとも1つの活性コーティングを更に含み得る。特定の実施形態において、活性コーティングには、プロバイオティクス微生物が含まれ得る。他の実施形態は、プロバイオティクス微生物のコーティングと、食物組成物におけるプロバイオティクスの生物活性を評価する方法と、に関連する。
【背景技術】
【0002】
例えばドッグフード及びキャットフードなどのキブルタイプの動物飼料は、乾燥された、そのまま食べられるペットフード製品である。ギブルは、キブルの原材料が熱と圧力下で、ペレット化したキブル形状に形成される押出プロセスによって形成され得る。押出技術は、例えばデンプンマトリックスを有するものなどの、動物飼料キブルを配合する安価かつ効率的な方法を提供する。この押出プロセスの間に、デンプンマトリックスは通常、押出条件下でゼラチン化される。
【0003】
病原菌によるコロニー形成から哺乳類の胃腸(GI)管を保護する防衛機構は、非常に複雑である。大抵の哺乳類のGI管は、天然微生物相、及び体をむしばむ病原微生物によってコロニー形成されている。健康な状態の個体では、これらの競合する微生物相は平衡状態にある。腸の微生物相の平衡状態を修正することで、ヒトにおいても、また例えばネコ、イヌ、及びウサギを包含するコンパニオンアニマルのような他の哺乳類種においても、多くのGI疾患が引き起こされたり、あるいは多くのGI疾患が予防されたりすることがある。コンパニオンアニマルの健康は、それらの摂食及びGIの健康に密接に関係しており、これらの動物における腸内微生物相の平衡の維持が、ペットの健康の向上をもたらす可能性がある。
【0004】
腸の微生物相の数及び組成は、安定する傾向にあるが、年齢及び食餌によって変化することもある。胃の活性、胆汁、腸の蠕動運動、及び局所免疫は、ヒト及び他の様々な哺乳類の小腸における細菌相の調節において重要であると考えられている因子である。イヌ科動物及びネコ科動物で見られるGI疾患を含むペットのGI疾患は、細菌の異常増殖及び病原菌による腸毒素の産生に関連していることが多い。これらの因子は、腸の微生物相平衡を乱し、炎症及び異常な免疫反応を促進させ得る。
【0005】
研究によって、幾つかの有益な細菌株及びそれらのプロバイオティクス剤としての利用可能性が強調され始めている。プロバイオティクスは、生存可能な細菌又は死滅細菌、タンパク質又は炭水化物のようなそれらの構成成分、あるいは天然微生物相をGI管内で保護及び/又は促進することによって、哺乳類の健康を促進する細菌発酵の精製画分を調製して、異常な免疫反応における正常な制御を強化すると考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンパニオンアニマルの健康を改善するという望ましい目標が存在する。しかしながら、これらの成分の多くは高価であるか、押出又はその他の製造方法の影響を受けやすく、及び/又は製品安定性に関する感受性(酸素又は水分への曝露)を有し得る。更に、食物組成物におけるプロバイオティクスが生物活性を有するかどうかを判定するには、問題がある場合がある。これらの課題が克服された新製品の設計を特定することにより、コンパニオンアニマルに対し改善された健康上の利益をもたらすという消費者の目的を満足させる製品を生み出すことが可能になり得る。このように、改善されたキブルマトリックス、並びに、コンパニオンアニマル用のプロバイオティクスキブル及びキブル動物飼料に対するニーズが存在する。更に、プロバイオティクスの生物活性を評価する方法も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、タンパク質ベースコアを有するキブルタイプの動物飼料に関連する。1つの実施形態により、本開示は、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスと、脂肪及び少なくとも1つの添加剤を含み、タンパク質系コアの表面上にある、少なくとも1つのコーティングと、を含む、動物飼料キブルを提供する。
【0008】
本開示の別の実施形態は、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスと、タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分上の少なくとも1つの活性コーティングと、を含む、動物飼料キブルを提供する。特定の実施形態において、少なくとも1つの活性コーティングは、少なくとも1つのプロバイオティクス強化コーティングを含む。
【0009】
本開示の更なる実施形態では、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスを押出成型する工程と、タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分を、プロバイオティクスを含むコーティングでコーティングする工程と、を含む、動物飼料キブルの形成する方法を提供する。
【0010】
本開示の更に別の実施形態では、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない植物性タンパク質ベースコアマトリックスを含む動物飼料キブルを含む、キブルタイプの動物飼料を提供する。この植物性タンパク質ベースコアマトリックスキブルは、全キブルの最高100%まで含まれる。
【0011】
本開示のまた更なる実施形態では、第一キブル及び第二キブルを含む、キブルタイプのペットフードを提供する。第一キブルは、第一キブルの重量に対してタンパク質源を16重量%〜50重量%と、第一キブルの重量に対して脂肪源を5重量%〜35重量%と、炭水化物源と、を含む。第二キブルは、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まないタンパク質ベースコアマトリックスを含む。本開示のさまざまな実施形態が、本明細書において詳細に記述される。
【0012】
他の実施形態において、本開示は、食物組成物中のプロバイオティクスの生物活性を評価する方法であって、プロバイオティクス送達組成物を含む、第一食物組成物を提供する工程と、第一食物組成物を被験体に給餌する工程と、代用マーカーの存在について、被験体の血液、尿及び糞便のうちの少なくとも1つを含む試験サンプルを分析する工程と、1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料を送達するプロバイオティクス送達組成物の有効性を評価する工程と、を含む、方法を提供する。代用マーカーは、プロバイオティクス送達組成物に含有され又は取り囲まれていることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
「発明を実施するための形態(the Description of the Invention)」において述べる種々の実施形態は、以下の図面を参照することでよりよく理解されるであろう。
【図1】プロバイオティクス食物組成物の生物活性を評価する方法のさまざまな実施形態に関連する工程を表わすフローチャートを示す。
【図2】プロバイオティクス食物組成物の生物活性を評価する方法のさまざまな実施形態に関連する工程を表わすフローチャートを示す。
【図3】プロバイオティクス食物組成物の生物活性を評価する方法のさまざまな実施形態に関連する工程を表わすフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
定義
本明細書で使用するとき、「含む(comprising)」との用語は、本開示の組成物の調製において共に使用される種々の構成成分を意味する。したがって、用語「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」は用語「含む(comprising)」に包含される。
【0015】
本明細書で使用するとき、「the」、「a」及び「an」を包含する冠詞は、特許請求又は仕様書の範囲で使用されるときには、請求又は記載されるものの1以上を意味するものと理解される。
【0016】
本明細書で使用するとき、「包含する(include)」、「包含する(includes)」及び「包含している(including)」という言葉は、限定されないことを意味する。
【0017】
本明細書で使用するとき、「複数」という言葉は、1を超えることを意味する。
【0018】
本明細書で使用するとき、「ゼラチン化デンプン」という言葉は、水の存在下で加熱されることにより、デンプンの無水グルコース骨格にある水素結合部位がより多くの数の水分子と反応して水素結合を形成し、これによりいっそう非晶質で結晶の少ない構造となったデンプンを含む。
【0019】
本明細書で使用するとき、キブルの構成成分に関連して使用される「マトリックス」という用語は、その構成成分が、例えばキブルのコア部分、といったキブルの一部分全体にわたる連続的ネットワークを形成していることを意味する。
【0020】
本明細書で使用するとき、ゼラチン化デンプンに関連して使用される「実質的に含まない」という用語は、コアマトリックスが、10重量%未満のゼラチン化デンプンを含み、又は5重量%未満しかゼラチン化デンプンを含まないことを意味する。
【0021】
本明細書で使用するとき、「キブル」という用語は単独で、例えばイヌ飼料又はネコ飼料などの動物飼料の粒子状ペレット様の構成成分を含み、典型的には含水量が12重量%未満である。キブルは、硬質から軟質までの範囲の質感であり得る。キブルは、膨張状態から稠密状態までの範囲の内部構造であり得る。キブルは、押出プロセスによって形成され得る。
【0022】
本明細書で使用するとき、「プロバイオティクス」又は「プロバイオティクス生物」という用語は、休眠状態及び胞子を含み、GI管内の自然の微生物相を保護及び/又は促進することによって哺乳類の健康を促進することができ、異常免疫反応に対する正常な制御を強化する、細菌又はその他の微生物、生存しているか死んでいるかを問わず、タンパク質又は炭水化物などの構成成分、又は細菌発酵素の精製分画を意味する。
【0023】
本明細書で使用するとき、「強化された(enriched)」という用語は、構成成分が強化されていない物品又は構造に比べて、強化されている構成成分をより多くの量含む物品又は構造のことを意味する。特定の実施形態により、強化された物品又は構造は、強化されていない物品又は構造に比べて、強化構成成分を5%以上多く有する。
【0024】
本明細書で使用するとき、「動物」及び「ペット」という用語は、家畜を意味しており、人家で飼うイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、フェレット、ウサギ、ブタ、及び同種のものが挙げられるが、これらに限定されない。人家で飼うイヌ及びネコが、ペットの具体的な例である。
【0025】
本明細書で使用するとき、「動物飼料」、「動物飼料組成物」、「動物飼料キブル」、「ペットフード」又は「ペットフード組成物」という用語は、ペットにより摂食されることを目的とした組成物を意味する。ペットフードには、毎日の食事に好適な栄養的にバランスのとれた組成物、並びに栄養的にバランスがとれていても又はとれていなくてもよいサプリメント(例えば、ペットスナック)を挙げてもよいが、これらに限定されない。
【0026】
特に記載のない限り、成分又は組成物の濃度はすべて、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0027】
百分率及び比率はすべて、特に指示しない限り、重量で計算される。百分率及び比率はすべて、特に指示しない限り、組成物全体を基準にして計算される。
【0028】
本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのような小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されたものとして包含すると理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0029】
本開示において利用する様々な成分を包含する構成要素の商標名が本明細書で参照され得る。本発明者らは、本明細書における特定の商標名の物質により限定されることを意図していない。商品名により参照されているものと同等の物質(例えば、異なる名称又は参照番号で異なる供給源から得られるもの)は、本明細書の記載において置き換えられて使用されてもよい。
【0030】
本開示のさまざまな実施形態の記述において、さまざまな実施形態又は個別の特徴が開示される。当業者には明らかなように、このような実施形態及び特徴のすべての組み合わせが可能であり、そして本開示の好ましい実施態様とすることができる。本発明の様々な実施形態及び個々の特徴を説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正が可能である。これも明らかになるであろうが、先行する開示で教示された実施形態及び特徴のあらゆる組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0031】
植物性タンパク質ベースコアを有するキブル
本開示のさまざまな非限定的実施形態には、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスを含む動物飼料キブルが含まれる。他の実施形態には、本明細書に開示される動物飼料キブル組成物を形成する方法が含まれる。本開示の更に他の実施形態には、キブルタイプのペットフードが含まれる。特定の実施形態において、動物飼料キブルは、例えばプロバイオティクス又はその他の生物製剤などを含むがこれらに限定されない1つ以上の添加剤を含むコーティングを組み込むよう設計することができる。
【0032】
1つの実施形態により、本開示は、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスと、脂肪及び少なくとも1つの添加剤を含み、タンパク質系コアの表面上にある、少なくとも1つのコーティングと、を含む、動物飼料キブルを提供する。特定の実施形態において、タンパク質ベースコアマトリックスは、植物性タンパク質を80重量%より多く含み得る。更に別の実施形態において、このタンパク質ベースコアマトリックスは、植物性タンパク質を85重量%、90重量%、又は更には95重量%より多く含み得る。植物性タンパク質の具体的な例には、ゼラチン化デンプンを実質的に含まない植物性誘導タンパク質、又は、ゼラチン化デンプンを実質的に含まないよう改変又は製造され得る植物性誘導タンパク質が含まれる。本開示のさまざまな実施形態での使用に好適な植物性タンパク質の例としては、蒸留乾燥穀物(DDG:distiller’s dried grains)、蒸留乾燥穀物可溶性物質(DDGS:distiller’s dried grain solubles)、トウモロコシグルテンミール(CGM)、大豆タンパク質分離物(SPI)、大豆タンパク質濃縮物(SPC)、小麦グルテン(WG)、米タンパク質分離物(RPI)、米タンパク質濃縮物(RPC)、サトウモロコシタンパク質濃縮物(SorgPC)、オート麦タンパク質濃縮物(OPC)、大麦タンパク質濃縮物(BPC)、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、植物性タンパク質はDDGS、CPC、又はSPIであり得る。1つの特定の実施形態において、植物性タンパク質はCPCであり得る。
【0033】
動物系タンパク質は、動物飼料、特に肉食性又は雑食性の動物において、一般的な構成成分である。しかしながら、特定の動物系タンパク質キブルは、動物飼料に望ましくない匂いをもたらし得る特定の化合物及び構成成分を含有することが可能である。望ましい匂いを有する動物飼料は、栄養製品を食べるよう動物を惹き付け、またコンパニオンアニマルなどのペット所有者を喜ばせ得る。本開示の植物性タンパク質ベースキブルの特定の実施形態は、例えば短鎖カルボン酸(例えば3−メチルブタン酸、ブタン酸、ペンタン酸、及びヘキサン酸)など、特定の一般的な動物原料タンパク質に生じ得る悪臭構成成分の、低減を呈することがある。更に、肉タンパク質源は酸化した脂肪の匂い、典型的には酸敗臭を発することがある。悪臭のある脂肪酸化化合物には、例えば、特定のアルデヒド、フラン、アルコール及びケトン酸化生成物が挙げられ得る。植物性タンパク質ベースキブルは、脂肪をごく少量しか含まないことがあり、植物性タンパク質キブルコアにあるこの少量の脂肪は、より安定な純粋脂肪(例えば、市販の原材料から得た、精製された形態、又は酸化防止剤を伴う)であり得、これによりキブルは、脂肪酸化に伴う悪臭発生を起こしにくくなり得る。よって、植物性タンパク質ベースコアマトリックスから形成されたキブルは、動物原料タンパク質ベースキブルに比べ、例えば好ましい匂い及び長い有効貯蔵寿命などの特定の利点を示し得る。
【0034】
植物ベースタンパク質は、特に動物飼料及びペットフードのタンパク質構成成分としては伝統的に使用されてきていない。これは、安定性と配合の問題のためであり、キブルタイプの動物飼料では特に真であり得る。DDGS、CPC、CGM、SPI、及びSPCなどの植物性タンパク質は、農産物メーカー及び生産物から容易に入手でき、特定の植物性タンパク質、例えばDDG及びDDGS、CPC、CGMは、エタノール生産などの製造操業の副産物であり得る。よって、植物ベースタンパク質は、入手が容易で、安価な動物飼料の原材料を提供し得る。
【0035】
特定の実施形態において、キブルは、25重量%〜99.99重量%のタンパク質ベースコアマトリックスを含む。別の実施形態において、キブルは、50重量%〜99重量%のタンパク質ベースコアマトリックスを含む。本開示によるキブルの特定の実施形態には、加工、安定性、及び/若しくは美味性、を改善し得る成分、又は特定の栄養要件を提供する成分などの、1つ以上の他の成分を更に含み得る。例えば、タンパク質ベースコアマトリックスは更に、固形コーンシロップ、無機質、ビタミン、プレバイオティクス(例えばフルクトオリゴ糖、オリゴフルクト糖、イヌリン、チコリー、キシロオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、ラクトスクロース、ガラクトオリゴ糖、又は難消化性澱粉)、植物性油、動物性脂肪、魚油、鉱油、アミノ酸、繊維、動物性タンパク質、魚タンパク質、乳化剤、加工助剤、保湿剤、及びデキストリンなどのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0036】
多くの用途において、例えば構成成分をキブルの形状に保持することによって安定性を改善するために、キブル飼料のタンパク質構成成分に、デンプンが加えられ得る。特定の用途において、デンプンを実質的に含まないキブルを提供することが望ましいことがある。しかしながら、デンプンなしのキブルの安定性は低減されるため、例えばデンプンなしのタンパク質ベースキブルなどのキブルの形成は容易ではない。本開示のさまざまな実施形態で、発明者らは、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まず、70重量%を超える植物性タンパク質を含む、押出成型されたタンパク質ベースコアマトリックスキブルを製造する方法を開発した。よって、本開示の1つの実施形態は、タンパク質ベースコアがゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスを提供する。特定の実施形態では、ゼラチン化デンプンを5重量%、2重量%、1重量%、又は更には0.5重量%未満有する、タンパク質ベースコアが含まれ得る。更に他の実施形態では、タンパク質ベースコアマトリックスは、ゼラチン化デンプンを本質的に含まないものであり得る。本明細書で使用するとき、組成物中の特定の構成成分の濃度に関して使用される場合の「本質的に含まない」という用語は、当該分野において一般的な、濃度測定方法を用いて、測定可能な量を下回ることを意味する。
【0037】
本開示のさまざまな実施形態は更に、少なくとも1つの添加剤を含む少なくとも1つのコーティングを含んだ動物飼料キブルを提供し得る。本明細書に記述されるように、コーティングがコアマトリックスの表面上にあるとされる場合、そのコーティングはタンパク質ベースコアマトリックスに直接接触しているか、又は、タンパク質ベースコアマトリックス上の1つ以上の他の中間コーティングに(すなわち、コアマトリックスの表面にある一連のコーティング層のうち特定の層として)接触していてよい。特定の実施形態において、このコーティングは、少なくとも1つの添加剤に加えて、脂肪を含み得る。
【0038】
特定の実施形態において、少なくとも1つのコーティングはタンパク質ベースコアマトリックスの表面上に少なくとも1つの活性コーティングを含むことが可能である。本明細書で使用するとき、「活性」という用語は、例えば、その動物飼料を摂食する動物の栄養若しくは健康に何らかの望ましい利益を付与し得る構成成分、又は、その動物飼料に美的若しくは美味性の利益を付与し得る構成成分、を含むが、これらに限定されないような、活性構成成分を含むコーティングを意味する。活性コーティングに組み込まれ得る、又は添加され得る、活性成分の例には、フルクトオリゴ糖(FOS)、ビートパルプ、マンナンオリゴ糖(MOS)、チコリー、オート麦繊維、柑橘類パルプ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、グアーガム、アラビアゴム、リンゴの絞り滓、柑橘類繊維、繊維抽出物、繊維誘導体、乾燥ビート繊維(糖分除去)、セルロース、α−セルロース、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、デンプンからのオリゴ誘導体、イヌリン、オオバコ、ペクチン、柑橘類ペクチン、キサンタンガム、アルギネート、タルハガム、ベータグルカン、キチン、リグニン、非デンプン多糖類、カラギーナン、還元デンプン、大豆オリゴ糖、トレハロース、裸フィノース、スタキオース、ラクツロース、ポリデキストロース、オリゴデキストラン、ゲンチオリゴ糖、ペクチンオリゴ糖、単糖類、二糖類、ヘミセルロース、鶏肉粉、鶏肉、鶏肉副産物粉、子羊肉、子羊肉粉、七面鳥肉、七面鳥肉粉、牛肉、牛肉副産物、内臓、魚粉、腸、カンガルー肉、白身魚、猟獣肉、大豆粉、大豆タンパク質分離物、大豆タンパク質濃縮物、トウモロコシグルテン粉、トウモロコシタンパク質濃縮物、蒸留乾燥穀物可溶性物質、穀物、穀粒、コーン、小麦、米、オート麦、コーングリット、サトウモロコシ、サトウモロコシ穀粒、マイロ、小麦ふすま、オート麦ふすま、アマランス、デュラム小麦、セモリナ、家禽類脂肪、鶏脂肪、七面鳥脂肪、豚脂肪、ラード、獣脂、牛脂肪、植物油、コーン油、大豆油、綿実油、パーム油、パーム核油、亜麻仁油、キャノーラ油、菜種油、魚油、メンハーデン油、イワシ油、オレストラ、亜セレン酸ナトリウム、リン酸一ナトリウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、硫酸第一鉄、酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫酸マンガン、硫酸銅、酸化マンガン、ヨウ化カリウム、炭酸コバルト、クエン酸カリウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸水素ナトリウム、塩化第一スズ、フッ化第一スズ、フッ化ナトリウム、塩化コリン、ビタミンE補給剤、アスコルビン酸、ビタミンA酢酸エステル、パントテン酸カルシウム、パントテン酸、ビオチン、チアミン硝酸塩(ビタミンB1源)、ビタミンB12補給剤、ナイアシン、リボフラビン補給剤(ビタミンB2源)、イノシトール、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6源)、ビタミンD3補給剤、葉酸、ビタミンC、牛ブロス、乾燥ビール酵母、卵、卵製品、亜麻粉末、DLメチオニン、アミノ酸、シスチン、L−トリプトファン、タウリン、カルノシン、アラニン、システイン、アルギニン、メチオニン、トリプトファン、リシン、アスパラギン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ヒスチジン、ロイシン、グリシン、グルタミン、チロシン、ホモシステイン、オルニチン、シトルリン、グルタミン酸、プロリン、セリン、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、グルコン酸銅、トリクロサン、塩酸グルコサミン、硫酸コンドロイチン、グリーンリップドマッセル(green lipped mussel)、ブルーリップドマッセル(blue lipped mussel)、メチルスルホニルメタン(MSM)、ホウ素、ホウ酸、フィトエストロゲン類、ゲニステイン、ダイゼイン(diadzein)L−カルニチン、ピコリン酸クロム、トリピコリン酸クロム、ニコチン酸クロム、グルコース抗代謝剤、2−デオキシ−D−グルコース、5−チオ−D−グルコース、3−O−メチルグルコース、無水糖アルコール類、1,5−アンヒドロ−D−グルシトール、2,5−アンヒドロ−D−グルシトール、2,5−アンヒドロ−D−マンニトール、マンノヘプツロース、マンノヘプツロースを含むアボカド抽出物、酸/塩基変性剤、ユーカリノキ、ラベンダー、ペパーミント、茶抽出物、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸(rosemarinic acid)、コーヒー抽出物、カフェイン酸、ターメリック抽出物、ブルーベリー抽出物、ブドウ抽出物、グレープシード抽出物、大豆抽出物、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、リコペン、ベータカロテン、トコフェロール(ビタミンE)、ビタミンC、ビタミンA、植物由来材料、カロテノイド類、セレン、補酵素Q10、アラキドン酸、アルファリノール酸、ガンマリノレン酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸(eicosapentanoic acid)(EPA)、ドコサヘキサエン酸(docosahexanoic acid)(DHA)、オメガ−3脂肪酸を強化した魚油、可塑剤、着色料、香味料、甘味料、緩衝剤、滑剤、担体、pH調整剤、天然成分、安定剤、生物学的添加剤、酵素、プロテアーゼ、リパーゼ、化学的添加剤、冷却剤、キレート剤、変性剤、薬剤収れん剤、乳化剤、外用鎮痛剤、香料化合物、保湿剤、白濁剤、酸化亜鉛、二酸化チタン、消泡剤、シリコーン、保存料、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、塩化ベンザルコニウム、EDTA、ベンジルアルコール、ソルビン酸カリウム、パラベン類、還元剤、溶媒、向水性物質、可溶化剤、非界面活性懸濁剤、溶媒、水性及び非水性増粘剤、隔離剤、角質溶解剤、天然着色料、合成着色料、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本開示のその他の実施形態には、少なくとも1つのコーティングが、タンパク質ベースコアマトリックスの表面上に少なくとも1つの活性コーティングを含み得る、動物飼料キブルを含むことが可能である。好適な生物製剤には例えば、酵素、抗体、免疫グロブリン、サイトカイン、後成剤(epigenetic agent)、並びにプロバイオティクス微生物及び材料が挙げられるがこれらに限定されない。具体的な実施形態において、生物学的コーティングには、少なくとも1つのプロバイオティクス強化コーティングが含まれ得る。このプロバイオティクス強化コーティングには、少なくとも10CFU/グラムの、酵母、酵素、抗体、免疫グロブリン、サイトカイン、後成剤(epigenetic agents)及びこれらの組み合わせのプロバイオティクス微生物を有するプロバイオティクス構成成分からなる群から選択される生物製剤又はプロバイオティクスが含まれ得る。他の実施形態において、プロバイオティクスは、キブルの重量に対して測定され得る。これらの実施形態により、プロバイオティクス構成成分は、キブルに対して少なくとも10CFU/グラムのプロバイオティクス微生物数を有し得る。
【0040】
特定の実施形態によるプロバイオティクス強化コーティングは、ペットの消費に好適であり、ペットの胃腸管における微生物バランスの改善又はペットにとってのその他の利点(例えば疾患や病状の緩和又は予防)に有効であるような、1つ以上の細菌性プロバイオティクス微生物を含み得る。当該技術分野において既知の様々なプロバイオティク微生物が、本発明での使用に適している。例えば、国際公開特許第WO 03/075676号、及び米国特許出願公開第2006/0228448A1号を参照のこと。特定の実施形態において、プロバイオティクス構成成分は、細菌、酵母、又は、バチルス属、バクテロイデス、ビフィドバクテリウム属、腸球菌属(例えばEnterococcus faecium DSM 10663及びEnterococcus faecium SF68)、乳酸桿菌属、リューコノストック属、サッカロミケス属、カンジダ属、連鎖球菌属の微生物、及びこれらの混合物から選択され得る。他の実施形態において、プロバイオティクスは、ビフィドバクテリウム属、乳酸桿菌属、及びこれらの組み合わせから選択され得る。バチルス属のものは、胞子を形成してもよい。他の実施形態において、プロバイオティクスは胞子を形成しない。本明細書に用いるのに好適な乳酸菌の非限定例には、Streptococcus lactis、Streptococcus cremoris、Streptococcus diacetylactis、Streptococcus thermophilus、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus acidophilus(例えばLactobacillus acidophilus strain DSM 13241)、Lactobacillus helveticus、Lactobacillus bifidus、Lactobacillus casei、Lactobacillus lactis、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus delbrukii、Lactobacillus thermophilus、Lactobacillus fermentii、Lactobacillus salvarius、Lactobacillus reuteri、Bifidobacterium longum、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium animalis、Bifidobacterium pseudolongum、及びPediococcus cerevisiaeの菌株、又はそれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは、菌株Bifidobacterium animalis AHC7 NCIMB 41199を含み得る。その他のプロバイオティクス強化コーティングの他の実施例には、米国特許出願公開第US 2005/0152884A1号、同第US 2005/0158294A1号、同第US 2005/0158293A1号、同第US 2005/0175598A1号、同第US 2006/0269534A1号、及び同第US 2006/0270020A1号、並びにPCT国際公開特許第WO 2005/060707A2号に特定されている1つ以上の微生物が含まれ得る。
【0041】
特定の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは、キブル1グラム当たり少なくとも約10コロニー形成単位(CFU)、又はキブル1グラム当たり少なくとも約10CFU、又はキブル1グラム当たり約10CFUの生存可能なプロバイオティクス微生物数を有し得る。例えば、コーティングは、キブル1グラム当たり約1011CFUまでの、又はキブル1グラム当たり約10CFUまでの、又はキブル1グラム当たり約10CFUまでの生存可能なプロバイオティクス微生物数を有し得る。CFUによって定義される算出方法は、例えば米国特許公開第US 2006/0228448A1号に開示されているような方法を用いて判定される。有利には、本明細書で提供されるプロバイオティクス強化コーティングは、少なくとも約3ヶ月、あるいは少なくとも約6ヶ月、あるいは約3ヶ月〜約24ヶ月、あるいは約6ヶ月〜約18ヶ月の貯蔵寿命を有する。特定の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは少なくとも16ヶ月の貯蔵寿命を有し得る。本明細書で使用するとき、用語「貯蔵寿命」とは、プロバイオティクス強化コーティングのプロバイオティクス微生物の約1%以上、あるいは約5%以上、あるいは約10%以上、あるいは約25%以上、あるいは約50%以上、あるいは約75%以上が、周囲環境条件に曝した後の参照された期間において生存可能であるという、第二成分の特性を指す。
【0042】
特定の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは酵母を含み得る。種々の酵素のいずれでも使用でき、当該技術分野において周知であり、例えば、酵母菌属(例えば、Saccharomyces cervisiae(時に「パン酵母」と呼ばれる)、及びCandida utilis(これはTorulopsis utilisとも呼ばれ得る))などがある。本明細書で使用するとき、酵母としては、ミネラル強化酵母など、酵母がその上で培養された環境培地から取り込まれる1つ以上の成分を取り込んだものが挙げられるが、これらに限定されない。様々な発酵プロセスが、当該技術分野において周知である。
【0043】
他の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは1つ以上の酵素を含み得る。酵素としては、とりわけ消化酵素又は他の治療用酵素など、ペットにおいて有益な生物活性を有するものが挙げられる。非限定例としては、プロテアーゼ、コラゲナーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リゾチーム、カンジダーゼ(candidases)、ラクターゼ、キナーゼ、インベルターゼ、ガラクトシダーゼ、ペクチナーゼ、リボヌクレアーゼ(デオキシリボヌクレアーゼを含める)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0044】
他の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは1つ以上の抗体を含み得る。ウイルス、病原菌、寄生生物、又は同様物、に対する抗体を、本明細書のコーティングに使用し得る。非限定例としては、ネコ鼻気管炎、ネコ汎白血球減少症、ネコカリシウイルス、ネコ肺炎、ネコ白血病、イヌジステンパー、イヌパルボウイルス、コロナウイルス、ボレリア・ブルグドルフェリ(ライム病)、トキソプラズマ・ゴンディ、大腸菌、カンピロバクター、サルモネラ、クロストリジウム(clostridia)、バクテロイド(bacteriodes)、ジアルジア、条虫、回虫、球虫(coccidian)、クリプトスポリジウム、及びそれらの組み合わせに対する抗体が挙げられる。
【0045】
特定の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは1つ以上の免疫グロブリン類を含み得る。非限定例としては、免役グロブリンA(IgA)、免役グロブリンM(IgM)、免役グロブリンG(IgG)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。他の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングは1つ以上のサイトカインを含み得る。非限定例としては、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−ベータ)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−アルファ)、インターロイキン−4、インターロイキン−10、インターロイキン−12、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
プロバイオティクス強化コーティングは更に、プレバイオティクスを含み得る。「プレバイオティクス」には、ペットの腸内細菌相によって発酵される、したがって病原菌を犠牲にしてペットの胃腸管内で乳酸菌の増殖及び発達を促進する、物質又は化合物が含まれる。この発酵の結果には、結腸での脂肪酸の、特に短鎖脂肪酸の放出が含まれ得る。これは、結腸においてpH値を低下させる効果を有し得る。好適なプレバイオティクスの非限定例としては、イヌリン及びその加水分解生成物、オリゴフルクトース、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、又はデンプンのオリゴ誘導体などの、オリゴ糖が挙げられる。プレバイオティクスは、いずれかの好適な形態で提供されてもよい。例えば、プレバイオティクスは、繊維を含有する植物材料の形態で提供されてもよい。好適な植物材料としては、アスパラガス、アーティチョーク、玉ねぎ、小麦、若しくはチコリー、又はこれらの植物材料の残留物が挙げられる。別法として、プレバイオティクス繊維は、イヌリン抽出物として提供されてもよく、例えば、チコリーからの抽出物が好適である。好適なイヌリン抽出物は、Orafti SA社(ベルギー・ティルルモン3300)から商標名RAFTILINEとして得ることができる。あるいは、繊維は、Orafti SA社(ベルギー・ティルルモン3300)から、商標名RAFTILOSEとして入手されるようなフルクトオリゴ糖の形態であってもよい。さもなければ、フルクトオリゴ糖は、イヌリンを加水分解することにより、酵素による方法により、又は微生物を使用することにより、得られてもよい。
【0047】
特定の実施形態において、本開示の動物飼料キブルは、プロバイオティクス強化コーティングを0.01重量%〜75重量%含み得る。他の実施形態において、このキブルは、プロバイオティクス強化コーティングを0.3重量%〜50重量%、又は0.4重量%〜25重量%含み得る。この動物飼料キブルの特定の実施形態に使用されるプロバイオティクス強化コーティングの量は、プロバイオティクスのタイプ、動物の食餌、動物の栄養上のニーズ、及び/又は動物飼料の配合を含むがこれらに限定されない、さまざまな要素に依存し得る。例えば、特定の実施形態において、動物飼料又は動物の食餌には、本開示によるキブルを主に含み得る。そのような場合、キブルは、より低いパーセンテージ(重量比)の濃度でプロバイオティクス強化コーティングを含み得る。他の実施形態において、動物飼料又は食餌は、1つ以上の他の成分を含み得る。例えば、本開示は、ゼラチン化デンプンを実質的に含まない植物性タンパク質ベースコアマトリックスと、少なくとも1つのプロバイオティクス強化コーティング(詳細は本明細書に記述される)と、を有する活性キブル、及び、1つ以上の従来型キブルを含む、2つ以上のキブルタイプ成分を含む動物飼料を意図する。そのような場合、活性キブルは、より高いパーセンテージ(重量比)の濃度でプロバイオティクス強化コーティングを含み得る。キブルに含まれるプロバイオティクスコーティングの濃度は、その動物に投与するのに望ましいプロバイオティクス(又はその他の活性成分)の量から容易に決定され得る。
【0048】
本明細書に記述される、プロバイオティクス強化コーティングなどの活性コーティングに使用されるコーティング材料は、例えば、コーティング内の活性成分に対して安定性(詳細は本明細書に記述される)をもたらすような、特性及び機能を示し得る。更に、本明細書に記述されるように、コーティングがプロバイオティクス強化コーティングである場合、コーティングは、動物の消化器系内に十分な量のプロバイオティクス微生物が確実に放出されるよう、配合され得る。タンパク質ベースコア及び活性コーティングを備えたキブルのさまざまな実施形態での使用に好適なコーティング組成物には、カカオバター、パーム核油、パーム油、綿実油、大豆油、キャノーラ油、菜種油、ピーナッツ油、バター油、油脂(本明細書にリストされているものを含む)の水素添加及び部分的水素添加誘導体、蝋、パラフィン、石蝋、パラフィン油、液体パラフィン、固体パラフィン、キャンデリラ蝋、カルナバ蝋、マイクロクリスタリン蝋、蜜蝋、長鎖脂肪酸及びそのエステル、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ベヘン酸、アジピン酸、アセチルアシルグリセロール、アセチル化モノグリセリド、セラック、脱蝋ガムラック(dewaxed gumlac)、トリオレイン、チョコレート、チョコレートリキュール、スイートミルクチョコレート、固形ココア、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノステアリン酸グリセロール、ポリエチレングリコール、ペクチン、小麦グルテン、大豆レシチン、カゼイン酸ナトリウム、乳清タンパク質分離物、乳清タンパク質濃縮物、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、オレストラ、トリステアリン、動物脂肪、鶏脂肪、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。他の実施形態において、少なくとも1つの追加コーティングは、部分的に水素添加された植物油、又は飽和脂肪酸を多く含む植物油(すなわち、室温で実質的に固形の植物油)を1つ以上含み得る。例えば、少なくとも1つの追加コーティングは、活性コーティングの表面の少なくとも一部分上に、又は、活性コーティングの表面の1つ以上の中間コーティングの表面の少なくとも一部分上に、部分的に水素添加された植物油を含むコーティングを含み得る。部分的に水素添加された植物油を含むコーティングは、キブル及びプロバイオティクスの安定性を支援することができ、これにより動物飼料の貯蔵寿命を延ばすことができる。例えば、大豆油、コーン油、綿実油、カカオバター、パーム核油、パーム油、キャノーラ油、菜種油、ピーナッツ油、バター油、及び同様物(油混合物を含む)などの部分的に水素添加された植物油は、水の透過を防ぎ、酸化又はその他の劣化プロセスを防ぎ得る。コーティング剤として使用し得る、より高い融点の構成成分の好適な例としては、キャンデリラ蝋、カルナバ蝋、マイクロクリスタリン蝋、及び蜜蝋に限定するわけではないがそのような蝋;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びベヘン酸に限定するわけではないが、そのような脂肪酸及びそのエステル;水素添加大豆油、水素添加綿実油、水素添加パーム油、水素添加ピーナッツ油、水素添加菜種油、水素添加コーン油、水素添加鶏脂肪、水素添加獣脂、水素添加ラード、及び水素添加魚油に限定するわけでないが、そのような水素添加された油脂類;本明細書にリストされているすべてが挙げられるがこれらに限定されない、水素添加した油脂の部分的グリセリド;セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールが挙げられるがこれらに限定されない脂肪酸アルコール類;及びこれらの任意のものの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、本開示の部分的に水素添加された植物油又はその他のコーティング組成物は、25℃〜70℃の範囲の融点を有し得、特定の実施形態においては45℃〜70℃の範囲の融点を有し得る。特定の実施形態において、キブルは、本開示の部分的に水素添加された植物油又はその他のコーティング組成物の1つを、0.01重量%〜20重量%含み得る。
【0049】
本開示の動物飼料キブルの、他のさまざまな実施形態では、更に、少なくとも1つの追加コーティングを含み得る。例えば、少なくとも1つの追加コーティングは、追加の活性成分(本明細書に記述されているものを含む)又は1つ以上のプロバイオティクス強化コーティングを含有している、1つ以上のコーティングを含み得る。他の実施形態において、食物組成物の安定性を高めることができる、1つ以上の追加コーティングは、コーティング材料のみを含むことができる。
【0050】
本開示の特定の実施形態では、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスと、タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分上の少なくとも1つの活性コーティングと、を含む動物飼料キブルを提供する。好適な植物性タンパク質の例が、本明細書に記述される。特定の実施形態において、少なくとも1つの活性コーティングは、本明細書に記述されている1つ以上のプロバイオティクス微生物で強化されたコーティングのような、少なくとも1つのプロバイオティクス強化コーティングを含む。
【0051】
特定の実施形態において、本明細書に記述されているさまざまな実施形態の動物飼料キブルは、25重量%〜99.99重量%のタンパク質ベースコアマトリックスと、0.01重量%〜75重量%の少なくとも1つの活性コーティングと、を含む。動物飼料キブルの他の実施形態では、50重量%〜99.7重量%のタンパク質ベースコアマトリックスと、0.3重量%〜50重量%の少なくとも1つの活性コーティングと、を含み得る。動物飼料キブルの更なる実施形態では、75重量%〜99.6重量%のタンパク質ベースコアマトリックスと、0.4重量%〜25重量%の少なくとも1の活性コーティングと、を含み得る。これらの実施形態による動物飼料キブルは、本明細書に記述されるように、少なくとも1つの追加コーティングを、例えば部分的に水素添加した植物油を含むコーティングを、活性コーティングの表面の少なくとも一部分上(又は活性コーティング上の1つ以上の中間コーティング上)に、追加的に含み得る。
【0052】
本開示の更なる実施形態は、本明細書に記述される動物飼料キブルのさまざまな実施形態などの、動物飼料キブルを形成する方法を提供する。特定の実施形態により、この方法は、本明細書に記述されているように、植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスを押出成型する工程と、タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分を、プロバイオティクス強化コーティングを含む活性成分を含むコーティングなどで、コーティングする工程と、を備える。他の実施形態において、この方法は更に、第二のコーティング又は層でプロバイオティクスコーティングの表面の少なくとも一部分をコーティングすることを含み得る。第二のコーティング層は、少なくとも1つの部分的に水素添加された植物油を含み得る。
【0053】
特定の実施形態において、コアマトリックスの押出機は、単軸押出機を使用して実施することができ、一方他の実施形態では、2軸押出機を使用して実施することができる。DDG、DDGS、CPC、CGM、SPI、WG、SorgPC、OPC、RPC、及び/又はSPCなどの植物性タンパク質を70重量%より多く含むコアマトリックスの押出には、キブルタイプの動物飼料に好適な材料を生成するよう、特定の構成の押出機が必要となることがある。例えば、顕著な色の劣化を防ぎ、押出機内での材料の重合化を防ぎ、1つ以上のコーティングを伴うコーティングなどの、次の加工に耐久性のあるキブルの製造には、非常に高い剪断と短い押出時間が必要になることがある。
【0054】
本開示の更なる実施形態は、キブルタイプの動物又はペットフードを提供する。キブルタイプの動物フード又はペットフードは、本明細書に記述されている任意の実施形態によるキブルを含み得る。例えば、1つの実施形態により、キブルタイプの動物フードは、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、植物性タンパク質ベースコアマトリックスを含む動物フードキブルを含み得、この植物性タンパク質ベースコアマトリックスキブルは、動物フードの全キブルに対して最高100%まで含まれる。特定の実施形態において、植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、動物フードの全キブルに対して、70%〜100%、いくつかの実施形態においては80%〜100%、又は更には90%〜100%も含まれる。
【0055】
別の実施形態において、本開示は、キブルタイプのペットフードであって、第一キブルと、第二キブルとを含み、第一キブルが、第一キブルの16重量%〜50重量%のタンパク質源と、第一キブルの5重量%〜35重量%の脂肪源と、炭水化物源と、を含み、第二キブルが、例えば本明細書に記述される、任意のタンパク質ベースコアマトリックスのような、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスを含む、ペットフードを提供する。
【0056】
これらの実施形態によって、第一キブルは、動物の良好な栄養を保持するための食餌に必要なタンパク質、脂肪及び炭水化物を提供するキブルであり得る。特定の実施形態において、第一キブルは、第一キブルの0重量%〜50重量%の範囲のタンパク質源を含み得る。他の実施形態において、このタンパク質源は第一キブルの16重量%〜50重量%、又は更には20重量%〜50重量%の範囲であり得る。追加のタンパク質、脂肪及び炭水化物の望ましい量を提供するために、多くのキブル配合を第一キブルに使用できることが、当業者には認識されよう。加えて、第一キブルは、例えばビタミン、無機質、着色料、香味料、及び同様物などの追加成分を含み得る。
【0057】
特定の実施形態において、第二キブルは、ペットフードのキブルの最高90%まで含まれ得る。例えば、第二キブルは、ペットフードのキブルに対し、2%〜90%又は2%〜50%、又は更には2%〜25%まで含まれ得る。別の方法としては、キブルは、第一キブルと第二キブルの特定の比率で存在し得る。本開示のペットフード組成物において、例えば、第一キブルと第二キブルは、少なくとも約2:1、又は少なくとも約5:1、又は少なくとも約10:1の重量比で存在し得る。本開示の他の実施形態において第一キブル分と第二キブルとは、約2:1〜約50:1、又は約5:1〜約25:1、又は約10:1〜約20:1の重量比で存在し得る。
【0058】
さまざまな実施形態において、第二キブルは更に、タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分に、少なくとも1つの活性コーティングを含み得る。例えば、少なくとも1つの活性コーティングは、本明細書に記述されている任意の活性コーティングが含まれ得る。1つの実施形態において、活性コーティングは、本明細書に記述されている脂肪及び添加剤などの、添加剤を含有している脂肪を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つの活性コーティングは、プロバイオティクス強化コーティングであり得る。プロバイオティクス強化コーティングの例は、本明細書に詳細に記述されている。
【0059】
ペットフード組成物は、物理的に区別される組成物(すなわち、第一キブルと第二キブル)を含み得る。ペットフードは、第一キブルと第二キブルのさまざまに異なる対象¥として提供され得る。例えば、ペットフード組成物は、第一キブルと第二キブルの不均質な混合物として提供され得る。あるいは、給餌の時点で、第一キブルと第二キブルとを任意の方法又は望ましい量で組み合わせることのできる、別個に包装された成分として提供することができる。例えば、ペットフード組成物は、第一の含有デバイスと第二の含有デバイスとを含んでなることができ、第一の含有デバイスは、第一成分の少なくとも一部分を含有し、第二の含有デバイスは、第二成分の少なくとも一部分を含有し、例えば、第一の含有デバイスは、バッグであってよく、それに対して第二の含有デバイスは、キャニスタであってよい。消費者の利便性のために、第一成分の少なくとも一部分を含有するバッグは、第二成分の少なくとも一部分を含有するキャニスタもまた含有してよい。他の様々な体裁のいずれも、当業者には十分に理解される。
【0060】
ペットフード組成物、又はそれらの成分は、栄養的にバランスのとれたものであっても、栄養的にバランスのとれたものでなくてもよい。本明細書で使用するとき、ペットフード組成物又はそれらの成分に関する用語「栄養的にバランスのとれた」とは、水が更に必要であることを除いて、組成物又は成分が、ペットの栄養学分野の第一人者の推奨に基づいた適正な量及び割合で、生命を維持する、既知の必須栄養素を有することを意味する。
【0061】
本開示のペットフード組成物の第一キブルは、タンパク質源と、脂肪源と、炭水化物源とを含む。第一キブルの例には、従来型のペットフードキブルが挙げられる。第一キブル自体は、栄養的にバランスのとれたものであっても、栄養的にバランスのとれたものでなくてもよい。1つの実施形態において、第一成分は、栄養的にバランスのとれたものである。
【0062】
1つの実施形態において、第一キブルは、乾燥重量基準で、該第一成分の約20重量%〜約50重量%の粗タンパク質、又は約22重量%〜約40重量%の粗タンパク質を含み得る。粗タンパク質材料は、タンパク質含量が少なくとも約15重量%のいずれかの材料を含んでいてよく、その非限定的な例としては、大豆、綿実及び落花生などの植物性タンパク質、カゼイン、アルブミン、及び肉組織などの動物性タンパク質が挙げられる。本明細書で有用な肉組織の非限定例としては、新鮮な肉、及び魚粉、家禽粉、肉粉、骨粉などの乾燥又は精製穀粉が挙げられる。他の種類の好適な粗タンパク質源としては、小麦グルテン若しくはトウモロコシグルテン、並びに酵母のような微生物源から抽出されたタンパク質が挙げられる。
【0063】
第一キブルは、脂肪源を含む。1つの実施形態において、第一キブルは、乾燥重量基準で、第1成分の約5重量%〜約35重量%の脂肪、好ましくは約10重量%〜約30重量%の脂肪を含み得る。脂肪源は広く知られており、本明細書で例えば蝋、脂肪、脂肪酸、及び脂質を含むものと定義される、脂肪源を含む任意の成分が挙げられる。蝋、脂肪、脂肪酸、又は脂質の具体例は、しばしば、当該技術分野において一般的な命名法によれば交換可能な場合があり、例えば、脂質はまた、しばしば脂肪として特徴付けられることもある。本明細書の発明者らは、命名法のいずれか特定の表記だけに制限されることを意図しておらず、蝋、脂肪、脂肪酸、脂質などとしての特定の材料分類は、便宜上なされるものにすぎない。
【0064】
例えば、この脂質成分は、ココアバター成分、又は植物油若しくは部分的に水素添加された植物油である脂肪を含み得る。脂質成分は、代替的に又は追加的に、動物由来脂肪成分を含んでもよい。当該技術分野では一般的に知られているように、動物由来脂肪成分は、動物から得られる脂肪を含む。非限定例としては、牛肉、家禽肉、豚肉、及び子羊肉(例えば、ラード及びタロー)が挙げられる。また、乳脂肪、分別乳脂肪、及びバター脂肪を含めた乳製品の脂肪も、用例となる場合がある。脂質成分は、代替的に又は追加的に、脂肪酸を含んでもよい。例示的な供給源としては、ω−3又はω−6脂肪酸が挙げられる。好適な脂肪酸の他の例としては、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、及びラウリン酸を挙げることができ、それらの好適な塩がそれに含まれる。好適な脂肪酸の更に他の例としては、パルミチン酸セチル、酢酸、乳酸、若しくはクエン酸モノ−及びジ−グリセリド脂肪酸、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、並びにモノ−、ジ−、及びトリグリセリド(それらのいくつかは、また、脂肪としても特徴付けられる場合がある)など、エステル又はそれらの他の誘導体が挙げられる。組成物は、代替的に又は追加的に、蝋を含んでもよい。例えば、例示的な蝋としては、パラフィン蝋、蜜蝋(例えば、白色若しくは黄色)、カルナバ蝋、キャンデリラ蝋、マイクロクリスタリン蝋、コメヌカ蝋、セチルエステル蝋、及び乳化蝋が挙げられる。
【0065】
米、トウモロコシ、ミロ、サトウモロコシ、大麦、アルファルファ、小麦などのグレイン又は穀物が、例示的な炭水化物源である。これらの炭水化物源及びそれらの典型的な濃度は、伝統的なペットフード組成物において広く知られている。
【0066】
例えば強化コーティングを含むがそれに限定されない活性コーティングを含むものなどの本組成物は、ペットなどの動物の経口摂食により利点を提供するよう使用され得る。この利益は、一般に、動物の全体的な健康を維持し、改善する。症状を治療的に緩和する際、又は予防による疾病の防止、又は全体的な健康改善に利益となる、動物の健康及び生理機能の非限定的な要素としては、免疫系の処置、胃腸系の処置、皮膚又は毛の処置、ストレスの処置、及びそれらの組み合わせが挙げられる。非限定例としては、炎症性疾患、免疫不全症、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、癌(特に胃腸及び免疫系の癌)、外耳炎、下痢性疾患、抗生物質起因性の下痢、虫垂炎、自己免疫疾患、多発性硬化症、アルツハイマー病、アミロイド症、リウマチ様関節炎、関節炎、関節可動性(joint mobility)、股関節異形成、真性糖尿病、インスリン耐性、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症、歯周病、泌尿生殖器疾患、突発性膀胱炎、間質性膀胱炎、外科手術による外傷、外科手術によって誘発される転移性疾患、敗血症、体重減少、体重増加、過度の脂肪組織蓄積、拒食症、発熱の抑制(fever control)、悪液質、創傷治癒、潰瘍、腸バリア感染症、アレルギー、喘息、呼吸器疾患、循環器疾患、冠状動脈性心疾患、貧血、血液凝固系の疾患、腎疾患、中枢神経系の疾患、肝疾患、虚血、栄養障害、視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸に関与する疾患の処置又は予防、骨粗鬆症、内分泌疾患、及び表皮疾患が挙げられる。好ましいのは、下痢の処置又は防止を包含する胃腸管の処置;免疫系調節の処置又は防止、好ましくは自己免疫疾患及び炎症の処置又は防止;皮膚及び/又は外被物系の健康の維持又は改善、好ましくは皮膚のアトピー性疾患(例えば皮膚炎又は湿疹)の処置又は防止;視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸を包含する疾患の処置又は防止、精神的認識及び活性水準を包含する老化の影響の改善又は低減;並びに感染中及び感染後の体重減少の防止である。本明細書に記述される様々な疾患の治療は、例えば米国特許出願公開第US 2006/0228448A1号に開示されている測定方法など、当業者に既知の技法を用いて測定することができる。
【0067】
プロバイオティクスの安定性と生物活性
1つ以上のプロバイオティクスを含む活性コーティング(すなわちプロバイオティクス強化コーティング)を含んだ動物飼料キブルの製造は、特定の配合の問題及び困難を提示し得る。例えば、プロバイオティクス強化コーティングを備えたキブルなどのキブルを製造する際、コーティングされたキブルとその結果として得られる動物飼料は、消費者への販売及び動物による摂食の時点で、そのプロバイオティクス強化コーティングの微生物がその活性を維持するよう、十分な貯蔵寿命を有していなければならない。よって、消費者の満足という観点から、また規制の観点から、プロバイオティクスコーティングの安定性が必要である。例えば、コーティング中のプロバイオティクスは、製造工場における配合の時点から動物による摂食の時点までの間に、プロバイオティクス微生物の死などにより、プロバイオティクス活性の顕著な量を失うことのないよう、十分な安定性を有していなければならない。コーティング中のプロバイオティクスが利益をもたらしていることに消費者が気づかなければ又は信じなければ、消費者はその製品を買わない。加えて、製品が、プロバイオティクスを含有し、プロバイオティクスにより生じる特定の健康上の利益をもたらすということをラベル表示し、保証し、又は宣伝している場合、プロバイオティクスの少なくとも一定量が活性であることが、特定の行政規制機関から求められる。少なくともこれら2つの理由から、食物組成物中のプロバイオティクスは、承認できる安定性を示さなければならない。
【0068】
特定の実施形態において、植物性タンパク質ベースコアマトリックスと、本開示の1つ以上のプロバイオティクス強化コーティングとを備えた動物飼料キブルは、少なくとも24ヶ月の安定性を有し得る。特定の実施形態において、動物飼料キブルのプロバイオティクスは、20ヶ月以上の安定性を有し得る。更に別の実施形態において、動物飼料キブルのプロバイオティクスは、16ヶ月以上の安定性を有し得る。本明細書で使用するとき、用語「安定性」及び「安定である」とは、指定の期間にわたって、活性(又は休眠状態だが活性になることができる)プロバイオティクス微生物が、その動物飼料のプロバイオティクス強化コーティング中のプロバイオティクスの元の実測濃度の2桁以内であることを意味する(例えば、飼料製造直後のプロバイオティクスの実測濃度が、動物飼料重量に対して5×10コロニー形成単位(CFU)/グラムである場合、一定時間後に測定されたプロバイオティクス濃度が5×10CFU/グラム以上であるなら、そのプロバイオティクス及び飼料は安定である)。よって、本開示に詳述されているように、1つ以上のプロバイオティクス強化コーティングを含む動物飼料は、その動物飼料中のプロバイオティクス微生物が十分な安定性を確保するよう、成分と製造手法により配合されなければならない。
【0069】
安定なプロバイオティクスについて、プロバイオティクス微生物は、動物により摂食されるまで、休眠状態で維持されなければならない。プロバイオティクス強化コーティングにおけるプロバイオティクスの安定性は、少なくとも部分的に、水の透過を防ぎ又は低減するコーティング材料の能力に依存し得る。例えば、水は、細菌又は微生物の成長を可能にする。よって、プロバイオティクス微生物を取り囲むコーティング材料が(例えば湿気又は他のソースからの)水の透過を防がない場合、プロバイオティクス微生物は水に曝され、これによりプロバイオティクス微生物が休眠状態を脱して成長を始めることがある。プロバイオティクス微生物は、微生物の利用可能な食物を消費して死んでしまうまでの短期間しか成長しないため、このことは懸念を提示する。プロバイオティクス微生物の死によって、プロバイオティクスの活性が低減し、プロバイオティクス動物食物組成物の全体の活性の低減がもたらされる。よって、プロバイオティクス強化コーティング及び/又はそのプロバイオティクスコーティングの表面にある任意のコーティングは、動物による摂食前の、プロバイオティクス微生物の早期の活性化及び成長を防止する、十分に低い水透過性を有していなければならない。
【0070】
本明細書に記述されている安定性の問題に加え、タンパク質ベースコアマトリックス及び1つ以上のプロバイオティクスコーティングを含んだ動物飼料キブルの配合時におけるもうひとつの懸念は、プロバイオティクス微生物の生物活性である。これは、別の添加剤及び生物製剤を含有しているコーティングに関する懸念でもあり得る。すなわち、動物飼料キブルは、この動物飼料キブルが摂食されたときに、動物の消化器系に対し、十分な量のプロバイオティクス微生物(又は他の添加剤及び生物製剤)を効果的に送達できなければならない。生物製剤には、酵素、抗体、免疫グロブリン類、及び同様物が含まれ得るが、これらに限定されない。この特定の問題は時に、本明細書で議論されている安定なプロバイオティクス強化コーティングを備えた動物飼料キブルの製造という目標と矛盾することがある。例えば、非常に安定なプロバイオティクス強化コーティング(すなわち、プロバイオティクス微生物が長期間にわたって生存可能性を維持しているもの)を備えた動物飼料キブルの製造は、プロバイオティクス微生物の生物活性を低減させることがある。例えば、コーティング材料の提供する保護がプロバイオティクス微生物には強大すぎ、消化プロセス中に標的領域(例えば小腸又は大腸)にプロバイオティクスが分散するのを妨げることがある。特定の従来のコーティング材料は、コーティング又は封入されたプロバイオティクス微生物に対して安定性をもたらし得るが、動物の消化器官内でプロバイオティクス微生物の十分な生物活性はもたらさない。あるいは、他のコーティング材料は、許容できる生物活性レベルを提供し得るが、プロバイオティクスを含む食物組成物に対して必要な安定性をもたらさない。
【0071】
よって、さまざまな実施形態により、本開示は、例えば本明細書に記述される植物性タンパク質ベースコアマトリックスを含むがこれに限定されない、動物飼料キブルの少なくとも一部分をコーティングするのに使用され得る、プロバイオティクス材料若しくは微生物又はその他の生物製剤と共に使用するのに好適な、コーティング又はコーティングマトリックスを提供する。本明細書に記述されているコーティング材料は、コアマトリックス上のプロバイオティクス強化コーティングを形成する、1つ以上のプロバイオティクス材料又は微生物のマトリックスとして使用することができる。あるいは、又はこれに加えて、本明細書に記述されているコーティング材料は、プロバイオティクス強化コーティングの外側表面上に1つ以上の追加コーティングの形成に使用することができる。他の実施形態において、本明細書に記述されているコーティング材料は、例えば、コアマトリックスからプロバイオティクス強化コーティングへの水分の浸透を防ぐため、コアマトリックスとプロバイオティクス強化コーティングとの間のコーティングとして使用することができる。生物製剤を含むコーティングも、これらの材料でコーティングすることができる。これらの実施形態によるコーティング材料は、プロバイオティクスの十分な安定性と生物活性の両方を提供する、プロバイオティクス強化コーティングを提供する。例えば、本明細書に記述されているように、このコーティングは、コーティング材料中のプロバイオティクスに関して、24ヶ月以上の安定性を提供し得る。他の実施形態において、このコーティングは、20ヶ月以上、又は更には16ヶ月以上の安定性を提供し得る。更に別の実施形態において、例えば12ヶ月以上、又は更には8ヶ月以上の、より短い安定期間が提供され得る。安定性に加え、このコーティング材料は更に、プロバイオティクス微生物と材料が腸内で放出され、生物活性となり、これにより望ましい健康上の利益を提供できるよう、十分な生物活性を提供し得る。
【0072】
本明細書におけるさまざまな実施形態のコーティング材料の実施例には、顕著な量の水の透過を防ぐ十分な疎水性を提供し、同時に、コーティング内に含有されるプロバイオティクス又は他の生物製剤が生物活性となることを許すような、材料が含まれる。好適なコーティング材料及び組成物には、カカオバター、パーム核油、パーム油、綿実油、大豆油、キャノーラ油、菜種油、ピーナッツ油、バター油、油脂(本明細書にリストされているものを含む)の水素添加及び部分的水素添加誘導体、蝋、パラフィン、石蝋、パラフィン油、液体パラフィン、固体パラフィン、キャンデリラ蝋、カルナバ蝋、マイクロクリスタリン蝋、蜜蝋、長鎖脂肪酸及びそのエステル類、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ベヘン酸、アジピン酸、アセチルアシルグリセロール類、アセチル化モノグリセリド、セラック、脱蝋ガムラック(dewaxed gumlac)、トリオレイン、チョコレート、チョコレートリキュール、スイートミルクチョコレート、固形ココア、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノステアリン酸グリセロール、ポリエチレングリコール、ペクチン、小麦グルテン、大豆レシチン、カゼイン酸ナトリウム、乳清タンパク質分離物、乳清タンパク質濃縮物、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、オレストラ、トリステアリン、動物脂肪、鶏脂肪、及びこれらの混合物又は配合物が挙げられるがこれらに限定されない。他の実施形態において、このコーティング材料及び組成物には、これらの植物油の配合物を含め、部分的に水素添加された植物油、又は飽和脂肪酸を多く含む植物油(すなわち、室温で実質的に固形の植物油)が含まれ得る。例えば、このコーティング材料には、水素添加された植物油(例えば部分的に水素添加された大豆油、コーン油、綿実油、カカオバター、パーム核油、パーム油、キャノーラ油、菜種油、ピーナッツ油、バター油、及び同様物(油混合物及び配合物を含む))が含まれ得、水の透過を防ぎ得、これにより、許容できるレベルの生物活性を可能にしながら、許容できる安定性を提供することができる。コーティング組成物としても使用し得る、より高い融点の他の構成成分の好適な例としては、キャンデリラ蝋、カルナバ蝋、マイクロクリスタリン蝋、及び蜜蝋;脂肪酸及びそのエステル類(例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びベヘン酸);水素添加された油脂類(例えば、水素添加大豆油、水素添加綿実油、水素添加パーム油、水素添加ピーナッツ油、水素添加菜種油、水素添加コーン油、水素添加鶏脂肪、水素添加獣脂、水素添加ラード、及び水素添加魚油などが挙げられるがこれらに限定されない);水素添加した油脂(例えば本明細書にリストされているすべてが挙げられるがこれらに限定されない)の部分的グリセリド;脂肪酸アルコール類(例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールが挙げられるがこれらに限定されない);及びこれらの任意のものの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。1つの特定の実施形態により、本開示は、パラフィン蝋、部分的に水素添加された植物油(例えば、部分的に水素添加された綿実油と大豆油の配合物で、例えばK.L.X.が挙げられるがこれに限定されず、又は、部分的に水素添加されたパーム核油で、例えばParamount Bが挙げられるがこれに限定されない(両方ともイリノイ州チャナホンのLoders Croklaan NA社から市販))、並びにパラフィン蝋とこの部分的に水素添加された植物油との配合物が含まれるコーティングを提供する。
【0073】
特定の実施形態によって、プロバイオティクス強化コーティングに利用されるコーティング材料の量は、安定性と生物活性の両方に影響し得る。例えば、より多くの量のコーティング材料が使用された場合、水の透過に対するコーティングの抵抗も全般に増加する。しかしながら、コーティング材料の量が増加すると、動物の腸内にプロバイオティクスを放出して生物活性となるためには、より多くのコーティングを除去又は消化しなければならないため、プロバイオティクスの生物活性が低下することがある。特定の実施形態によって、プロバイオティクス強化コーティングのコーティング材料の量は、キブルの合計重量に対し、0.01重量%〜75重量%の範囲であり得る。他の実施形態において、プロバイオティクス強化コーティングのコーティング材料の量は、キブルの合計重量に対し、0.1重量%〜30重量%、又は更には0.1重量%〜3重量%の範囲であり得る。
【0074】
食物組成物製品において安定性と生物活性を確立することと同時に、食物組成物におけるプロバイオティクス微生物の生物活性の測定又は評価の問題がある。例えば、その評価が短期間(例えば数週間以内)でなされるような、食物組成物(例えば動物飼料又はその他の消費物(例えばおやつ、錠剤など))由来のプロバイオティクス微生物が動物の腸内で生物活性であるかどうかを生体内で効果的かつ迅速に判定する、標準プロトコルは存在しない。本明細書に記述される特定の実施形態は、動物飼料におけるプロバイオティクス微生物が摂食時に生物活性であるかどうかを迅速に判定する、方法及びプロトコルを提供する。
【0075】
食物組成物におけるプロバイオティクスの安定性と、動物の腸内におけるそのプロバイオティクスからの測定可能な生物活性反応のための必要との間の相関関係の観点から、これらの相互の課題に対処できる新しいコーティング組成物が開発されなければならない。本開示の特定の実施形態は、コーティング組成物に封じ込められた、又はコーティングされたプロバイオティクス微生物について高い安定性を提供し、同時に、プロバイオティクス微生物の望ましい生物活性をも提供する、新しいコーティング組成物を提供する。更なる実施形態では、動物食物組成物中の1つ以上のプロバイオティクス又は生物製剤の生物活性を短期間で判定する、新しい方法及びプロトコルを提供する。
【0076】
プロバイオティクス又は生物製剤を含有する食物組成物の効果を評価する従前の方法は、そのプロバイオティクス/生物製剤の結果として効能表示される特定の健康上の特徴が観察されたかどうかに関して、より幅広く焦点を合わせたものであった。例えば、健康促進効能表示又は効果に関連した研究の結果は、典型的に、そのプロバイオティクスが何らかの利益を提供したという仮定を行うために使用され得るものであった。しかしながら、この種の臨床研究は、非常に長い時間がかかり、例えば数ヶ月以上がかかり得る。飼料配合におけるプロバイオティクスの生物活性、及び/又はプロバイオティクス送達組成物の有効性などの問題を評価することについては、臨床研究で観察された健康上の利益を用いても、それがこれらの関心事の迅速な判定にはつながらない。なぜなら、消化器系中にプロバイオティクスレベルが増加したことによる健康上の利益は、起こるまで、又はそれと気づくまで、数ヶ月かかることがあるからである。加えて、プロバイオティクス微生物又は材料の生物活性は、現在の臨床アプローチでは直接測定又は判定されるものではない(すなわち、臨床上の健康上の利益結果を分析する間接的な方法が典型的に使用される)。よって、食物組成物を含有しているプロバイオティクスについての新しい配合を開発する際、特定の配合が、臨床試験プロトコルにおいて必要な生物活性をもたらすかどうかを評価するのは、実行不可能、あるいは経済的に望ましくない。そして依然として、プロバイオティクスが被験体の腸内で放出され生物活性であるかどうかを直接評価することはできない。
【0077】
これに対して、本開示は、プロバイオティクス又は他の生物製剤を含む食物組成物の特定の配合が、生物活性のあるプロバイオティクス又は生物製剤を提供できるかどうかを迅速に評価する方法を提供する。例えば、本方法は、プロバイオティクス又は他の生物製剤が短期間(例えば4週間以内)に生物活性であるかどうかを判定又は評価することができる。他の実施形態において、この方法は、生物活性を2週間以内、又は更には1週間以内で判定又は評価することができる。特定の実施形態において、この方法は、生物活性をわずか4日間、又は更には2日間で判定又は評価することができる。
【0078】
特定の実施形態によって、本開示は、プロバイオティクス微生物又は材料を含む食物組成物の生物活性を評価する方法を提供する。上述のように、プロバイオティクス含有食物組成物は、プロバイオティクスの安定性と摂食後の生物活性とのバランスをとらなければならない。本方法は、代用マーカーを使用して、プロバイオティクスの放出に関して、プロバイオティクス送達組成物の有効性を分析する。食物組成物の摂食後、被験体から採取した試験サンプル中の代用マーカーの量を測定することによって、同様の配合条件における食物組成物のプロバイオティクス又は生物製剤の生物活性を評価することができる。特定の実施形態により、食物組成物中のプロバイオティクスの生物活性を評価する方法は、プロバイオティクス送達組成物と、該プロバイオティクス送達組成物に含有され又は取り囲まれている、プロバイオティクス放出の代用マーカーと、を含む、第一食物組成物を提供する工程と、第一食物組成物を被験体に給餌する工程と、代用マーカーの存在について、被験体の血液、尿及び糞便のうちの少なくとも1つを含む試験サンプルを分析する工程と、1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料を送達するプロバイオティクス送達組成物の有効性を評価する工程と、を含むことが可能である。プロバイオティクスの生物活性を評価することに加え、この方法は生物製剤の生物活性を評価することができる。
【0079】
食物組成物は、プロバイオティクスの添加が望ましい任意の食物組成物であり得る。特定の実施形態によって、食物組成物は、例えばドッグフード又はキャットフード組成物などの、コンパニオンアニマル食物組成物であり得る。他の実施形態において、この食物組成物は、例えば家畜などの、他の動物用の飼料であり得る。更に他の実施形態において、この食物組成物は、ヒトの消費食物であり得る。
【0080】
プロバイオティクス送達組成物は、プロバイオティクスを送達する当該技術分野において既知の任意の組成物であり得る。プロバイオティクス送達組成物の例には、カプセル封入組成物、コーティング組成物、及び同様物が挙げられるがこれらに限定されない。他の実施形態において、プロバイオティクスは、食物組成物全体に比較的均一に分配されることが可能であることから、その食物組成物は、プロバイオティクス送達組成物と見なされ得る。更に別の実施形態において、混合物中の特定のキブルがプロバイオティクスを含有することができ、一方、混合物中の他のキブルはプロバイオティクスを含有しない。
【0081】
さまざまな実施形態により、代用マーカーは、容易に検出可能である任意の化合物又は組成物であり得、被験体の体液(例えば血液、汗、及び/又は尿)中に溶解性であり得、又は、被験体から糞便中に排出され得る。特定の実施形態において、この代用マーカーは、被験体の体内で通常発生しない化合物であり得る。よって、汗、血液、尿、及び/又は糞便のうち1つ以上にこの代用マーカーが出現することは、プロバイオティクス送達組成物が効果的にそのプロバイオティクスを被験体の消化器系に送達できることを示し得る。体液又は排泄物中に検出され得、非毒性であり、被験体の体内で容易に発生せず、食物組成物に組み込むことのできる任意の化合物が、好適な代用マーカーとなり得る。代用マーカーの1つの好適な例は、1つ以上のカロテノイドである。カロテノイドは植物及びその他の微生物の葉緑体中で自然に生じる有機色素である。好適なカロテノイドには、キサントフィル及びカロテンが挙げられる。良好な代用マーカーを識別する具体的な原則には、次のものが挙げられる:1)珍しさ(すなわち、被験体の血中に通常存在しないもの)、2)測定可能性(すなわち、体内のマーカーを測定する分析的技法が存在する必要がある)、及び、3)消化による血流中への吸収。好適な代用マーカーの更なる種類には、カロテノイド又はステロール、珍しい無機質源、糖類、若しくは糖代替物、又はその他のものが含まれ得る。好適なカロテノイド又は植物ステロールには、カロテノイド、キサントン、ベータカロテン、有機硫黄、クルクミン、ケンフェロール、アスタキサンチン、ガンマグルタミルシステイン、カテキン、プテロスチルベン、カンタキサンチン、システインスルホキシド、エラグ酸、ケルセチン、ツナキサンチン、イソチオシアネート、バイカリン、トコフェロール、ミリセチン、ゼアキサンチン、フラボノイド、レスベラトロル、アントシアニン、ビキシン、イソフラボノイド、ビンポセチン、フラボノール、ルテイン、補酵素Q10、プロアントシアニジン、リコピン、リポ酸、フェノール、アルカロイド、ポリフェノール、ゲニステイン、及びダイゼイン(diadzein)が挙げられるがこれらに限定されない。好適な珍しい無機質源には、ホウ素、ホウ酸、トリピコリン酸クロム、ニコチン酸クロム、クロム酵母、クロムアミノ酸錯体、及びクエン酸クロムが挙げられるがこれらに限定されない。好適な単糖又は糖代替物には、サッカリン、アスパルテーム、ソルビトール、キシリトール、キシロース、マンノース、及びマンニトールが挙げられるがこれらに限定されない。代用マーカーとして作用し得る更に他の源としては、塩酸グルコサミン、硫酸コンドロイチン、及びL−カルニチンが挙げられる。
【0082】
代用マーカーは、プロバイオティクス送達組成物内にプロバイオティクスが組み込まれるのと同様の方法で、プロバイオティクス送達組成物内に組み込まれるべきである。例えば、1つの実施形態により、この代用マーカーはプロバイオティクス送達組成物内に封入され得る。本明細書で使用するとき、代用マーカー又はプロバイオティクスに関して使用される用語「含有されている」は、その代用マーカー又はプロバイオティクスが、プロバイオティクス送達組成物内に溶解しているか、懸濁しているか、分散しているか、分配されているか、相互に混合しているか、又はカプセル封入され得ることを意味する。特定の実施形態において、このプロバイオティクス送達組成物は、食物組成物の表面の少なくとも一部分上のコーティング(例えば、本明細書に記述されているコーティング材料の任意のものを用いたコーティング)であり得、代用マーカーはコーティング内に封入され得る。別の実施形態によって、代用マーカー又はプロバイオティクスは、プロバイオティクス送達組成物によって取り囲まれ得る。本明細書で使用するとき、代用マーカー又はプロバイオティクスに関して使用される用語「取り囲まれる」は、その代用マーカー又はプロバイオティクスが、例えば、プロバイオティクス又はプロバイオティクスと食物組成物の表面上の外側コーティングとして、プロバイオティクス送達組成物によって封入されている状態であり得る。1つの実施形態において、食物組成物は、第一コーティング内にプロバイオティクスを有し、プロバイオティクス送達コーティングとして作用し得る第二コーティングを備えた、キブルなどの粒子状であり得る。プロバイオティクス送達コーティングは、第一コーティング中のプロバイオティクスに安定性をもたらし得る。
【0083】
さまざまな実施形態により、被験体に第一食物組成物を給餌することには、試験期間中にわたって通常の食餌の一部として食物組成物を給餌することが含まれ得る。例えば、この試験の継続期間は、被験体が日常的に、食餌の一部としてその第一食物組成物を給餌される指定期間にわたり得る。あるいは、第一食物組成物は、例えば試験の開始時など、試験の特定期間に被験体に給餌することができ、これによりそのプロバイオティクス送達組成物がプロバイオティクスを効果的に送達するかどうかを迅速に評価することができる。被験体は、コンパニオンアニマル(例えばネコやイヌ)、その他の家庭動物、及び家畜を含む任意の動物であり得るが、これらに限定されない。他の実施形態において、被験体はヒトであり得る。
【0084】
さまざまな実施形態において、代用マーカーの存在について被験体を分析することには、被験体の体液や排泄物などの試験サンプルを、その代用マーカーに関して分析することが含まれる。例えば、汗、血液、尿、又は糞便が、代用マーカーに関して分析され得る。代用マーカーの存在を判定するには、任意の好適な分析技法を使用することができる。例えば、被験体から採取したサンプルは、質量分析法(MS)と組み合わせたクロマトグラフィー手法を含め、ガスクロマトギラフィー(GC)、液体クロマトグラフィー(LC)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などのクロマトグラフィー手法を使用して分析され得る。試験サンプル中の代用マーカーの存在を検出する他の既知の分析方法も、使用することができる。被験体サンプルの分析は、例えば毎時間、毎日、毎週、又は毎月など、試験プロトコル中の任意の時に行うことができる。特定の実施形態において、被験体の汗、血液、尿、及び糞便のうち少なくとも1つを含む試験サンプルを分析することには、ベータカロテンの存在について被験体の血液を分析することが含まれる。これらの実施形態により、ベータカロテンは、多くの被験体の体内に自然には生じず、腸管に容易に吸収され、被験体の血中で容易に検出及び測定が可能であるため、好適な代用マーカーとして作用し得る。
【0085】
さまざまな実施形態により、この方法は、1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料の送達に関して、プロバイオティクス送達組成物の有効性を評価することを含み得る。プロバイオティクス送達組成物の有効性は、被験体からの試験サンプルに現われる代用マーカーの量を分析することによって評価され得る。特定の実施形態により、この方法は更に、プロバイオティクス送達組成物から放出された代用マーカーの量を決定する工程を含み得る。代用マーカーの量は、その代用マーカー(従ってプロバイオティクス又は生物製剤)の、被験体の消化管中(小腸中又は大腸中など)での放出に関するプロバイオティクス送達組成物の有効性の指標を提供する。試験サンプル中に代用マーカーがほとんど検出されない、又は全く検出されない場合は、プロバイオティクス送達組成物は、そのプロバイオティクス含有食物組成物の許容できる候補ではない可能性がある。あるいは、試験サンプル中に代用マーカーが見出された場合は、プロバイオティクス送達組成物は、そのプロバイオティクス含有食物組成物の良い候補であり得る。特定の実施形態において、特定の代用マーカーに関するマーカー放出の標準曲線が、既知かつ許容できるプロバイオティクス送達組成物を使用して開発され得る。すると、この標準曲線は、例えば、プロバイオティクス送達組成物と代用マーカーを含む食物組成物が被験体に給餌されるとき、その試験の一部中の試験サンプルにおける代用マーカーの出現を連続的に評価することによって、試験されるプロバイオティクス送達組成物による代用マーカー及びプロバイオティクスの送達を定量するのに使用することができる。
【0086】
1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料の送達に関するプロバイオティクス送達組成物の有効性の評価は、試験プロトコル中にいつでも実施することができる。試験サンプルの汗、血液、尿及び/又は糞便中の、測定可能な代用マーカーの放出、吸収及び蓄積は、比較的短時間後に起こり得るため、試験サンプル中の代用マーカーの出現は、プロバイオティクス送達組成物の有効性の指標を提供する。特定の実施形態において、プロバイオティクス送達組成物の有効性の評価は、最初の食物組成物を被験体に給餌し始めてから1ヶ月後、2週間後、又は更には1週間後に行うことができる。他の実施形態において、プロバイオティクス送達組成物の有効性の評価は、最初の食物組成物を被験体に給餌し始めてから4日間後に行うことができる。更に他の実施形態において、プロバイオティクス送達組成物の有効性の評価は、最初の食物組成物を被験体に給餌し始めてからわずか2日間後に行うことができる。よって、この方法は、プロバイオティクス送達組成物の有効性を評価する迅速な方法を提供することができ、従って、プロバイオティクス送達組成物を含む食物組成物中のプロバイオティクスの生物活性を評価する迅速な方法を提供することができる。
【0087】
この方法の更なる実施形態は、プロバイオティクス送達組成物と、プロバイオティクス送達組成物に含有され又は取り囲まれている、少なくとも1つのプロバイオティクス又は生物製剤と、を含む第二の食物組成物を被験体に給餌する工程を含むことが可能である。1つの実施形態により、被験体に第二の食物組成物を給餌することは、被験体に第一の食物を給餌することと同時に行うことができる。この実施形態において、1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料を送達することに関するプロバイオティクス送達組成物の有効性を評価した後、そのプロバイオティクス送達組成物がプロバイオティクスの送達に関して良好な候補か悪い候補であるかによって、試験を継続又はキャンセルすることができる。あるいは、別の実施形態において、第二の食物組成物を被験体に給餌することは、1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料を送達することに関するプロバイオティクス送達組成物の有効性を評価した後に、開始することができる。本明細書に記述されている方法は、プロバイオティクス送達組成物の有効性を迅速に評価することが可能であるため、プロバイオティクス試験プロトコルは、プロバイオティクス送達組成物の有効性を評価してから、継続するか(すなわち、第二の食物組成物を被験体に給餌することによって)、又はキャンセルすることができる。本明細書で検討されているように、本方法は、わずか4日間、又は更にはわずか2日間で、プロバイオティクス送達組成物の有効性を評価することができ、これによりさまざまなプロバイオティクス送達組成物の候補を迅速に分類することができる。
【0088】
被験体に第二の食物組成物を給餌することを含む方法のこれらの実施形態において、この方法は更に、プロバイオティック又は生物製剤の生物活性を示すマーカーについて、被験体からの試験サンプルを更に分析することを更に含み得る。例えば、1つの実施形態において、この方法は更に、被験体の血液を血液サイトカインについて分析する工程と、被験体の糞便を糞便細菌群について分析する工程とを含み得る。さまざまな血液サイトカインの濃度は、例えば、被験体の消化管中のプロバイオティクスのタイプなど、被験体の体内の細菌タイプの指標になり得るため、プロバイオティクスの生物活性を示し得る。被験体の糞便中の細菌群の濃度とタイプは、被験体の消化管中の細菌群のタイプの指標となり得る。例えば、糞便細菌群中にプロバイオティクス細菌を検出することは、プロバイオティクスが、そのプロバイオティクス含有食物のプロバイオティクス送達組成物によって被験体の消化器系に送達されたこと、及びそのプロバイオティクスが生物活性であること、を示し得る。体内でプロバイオティクス細菌の存在によりマイナスの影響(すなわち個体群が減少)を受け得る特定のタイプの細菌には、Clostridium perfringens、Clostridium difficile、E.coli、E.coli O15:H7、E.coli EHEC、E.coli ETEC、E.coli EPEC、E.coli EIEC、E.coli EAEC、Bacteroides fragilis、及びCampylobacter jejuni、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。乳酸菌(例えばBifidobacteria及びLactobacilli)は、体内のプロバイオティクス細菌の存在によって、プラスの影響(すなわち個体群が増加)を受ける可能性が高い。
【0089】
また更なる実施形態により、第二の食物組成物を被験体に給餌することを含む方法には、更に、被験体の糞便を便の稠度に関して分析する工程と、被験体の糞便を糞便中の乳酸について分析する工程と、被験体の糞便を糞便中の短鎖脂肪酸について分析する工程と、及び被験体の血液を血中免疫グロブリンについて分析する工程とのうち、1つ以上が含まれ得る。生物活性を評価する糞便に対して実施し得る他の分析試験には、糞便のpH、糞便中アンモニア、糞便中の腐敗性化合物(インドール及びスカトールなど)、及び糞便中免疫グロブリンの濃度を測定することが挙げられる。糞便の稠度、被験体の糞便の外観、糞便中の乳酸濃度、及び/又は糞便中の短鎖パターン又は濃度は、被験体の消化管中のプロバイオティクス細菌の存在の指標となり得、よって、プロバイオティクス送達組成物がプロバイオティクスを送達し、プロバイオティクスが生物活性であることを示し得る。第二の食物組成物を摂食した後の被験体の血中のさまざまな血液免疫グロブリン濃度は、被験体の消化管中のプロバイオティクス細菌の存在の指標となり得、よって、そのプロバイオティクス送達組成物がプロバイオティクスを送達し、そのプロバイオティクスが生物活性であることを示し得る。
【0090】
特定の実施形態により、本明細書に記述されるさまざまな方法は、プロバイオティクスで強化されたコンパニオンアニマル食物組成物又はペットフード製品などの、動物食物組成物を開発するのにも使用することができ、この製品は、本明細書に記述されるように、生物活性かつ安定であると仮定される。
【0091】
図1〜3を参照して、これらには、食物組成物の生物活性を評価するさまざまな方法(又はプロバイオティクス動物食物組成物の開発のための方法)に関連する工程のさまざまな代表的実施形態が、フローチャート形式で表示されている。図1を参照し、ここには、食物組成物の生物活性を評価する方法の1つの実施形態の工程が開示されている。図1において、あるプロバイオティクス送達組成物の候補が開発され(100)、被験体の体内に十分な量のプロバイオティクスを送達できるかどうかを判定する試験が行われる。第一の食物組成物が配合され(110)、これには、プロバイオティクス送達組成物と代用マーカーが含まれる。試験の所定の期間にわたって、第一の食物組成物が被験体に給仕される(120)。試験サンプル(例えば血液、汗、糞便、又は尿のサンプル)が採取され、代用マーカーの存在について分析される(130)。例えば、試験サンプル中に測定された代用マーカーの量を定量することによって、食物組成物中ののプロバイオティクス送達組成物が、生物活性のプロバイオティクスを送達する能力について評価される(140)。プロバイオティクス送達組成物が弱い候補として評価された場合は、新たなプロバイオティクス送達組成物が開発され、プロセスがやり直される(100)。このプロバイオティクス送達組成物が良い候補として評価された場合は、第二の食物組成物が配合され(150)、これにはプロバイオティクス送達組成物と、少なくとも1つのプロバイオティクス微生物と、が含まれる。次に、この第二の食物組成物が被験体に給餌され(160)、試験が継続され(170)、試験の終了までの間、被験体からの追加の試験サンプルが、血液サイトカイン、糞便中細菌群、糞便の稠度、糞便中の乳酸、糞便中の短鎖脂肪酸、及び血中免疫グロブリンに関して分析される。
【0092】
図2を参照すると、食物組成物の生物活性を評価する方法の別の実施形態の工程が開示されている。この実施形態において、プロバイオティクス送達組成物を含む食物組成物と代用マーカー又はプロバイオティクスが、同時に被験体に給餌される。図2において、プロバイオティクス送達組成物の候補が開発され(200)、被験体の体内に十分な量のプロバイオティクスを送達できるかどうかを判定する試験が行われる。第一の食物組成物が配合され(210)、これには、プロバイオティクス送達組成物と代用マーカーが含まれる。同時に、第二の食物組成物が配合され(220)、これにはプロバイオティクス送達組成物とプロバイオティクスが含まれる。試験の所定の期間にわたって、第一の食物組成物及び第二の食物組成物が、被験体に給仕される(230)。試験サンプル、例えば血液、汗、糞便、又は尿のサンプル、が被験体から採取され、代用マーカーの存在について分析される(240)。例えば、試験サンプル中に測定された代用マーカーの量を定量することによって、食物組成物中からプロバイオティクス送達組成物が、生物活性のプロバイオティクスを送達する能力について評価される(250)。プロバイオティクス送達組成物が弱い候補として評価された場合は、試験は停止され、新たなプロバイオティクス送達組成物を開発することによって(200)、食物組成物が再び配合され(270)、プロセスがやり直される。プロバイオティクス送達組成物が良い候補として評価された場合は、試験が継続され(260)、試験の終了までの間、被験体からの追加の試験サンプルが、血液サイトカイン、糞便中細菌群、糞便の稠度、糞便中の乳酸、糞便中の短鎖脂肪酸、及び血中免疫グロブリンに関して分析される。
【0093】
図3を参照すると、食物組成物の生物活性を評価する方法の更に別の実施形態の工程が開示されている。この実施形態において、プロバイオティクス送達組成物を含む食物組成物と、代用マーカー及びプロバイオティクスの両方とが、同時に被験体に給餌される。図3において、プロバイオティクス送達組成物の候補が開発され(300)、被験体の体内に十分な量のプロバイオティクスを送達できるかどうかを判定する試験が行われる。プロバイオティクス送達組成物、代用マーカー及び少なくとも1つのプロバイオティクスを含む食物組成物が配合される(310)。試験の所定の期間にわたって、食物組成物が被験体に給餌される(320)。試験サンプル、例えば血液、汗、糞便、又は尿のサンプル、が被験体から採取され、代用マーカーの存在について分析される(330)。例えば、試験サンプル中に測定された代用マーカーの量を定量することによって、食物組成物中のプロバイオティクス送達組成物が、生物活性のプロバイオティクスを送達する能力について評価される(340)。このプロバイオティクス送達組成物が弱い候補として評価された場合は、試験は停止され、新たなプロバイオティクス送達組成物が開発される(300)。このプロバイオティクス送達組成物が良い候補として評価された場合は、試験が継続され(350)、試験の終了までの間、被験体からの追加の試験サンプルが、血液サイトカイン、糞便中細菌群、糞便の稠度、糞便中の乳酸、糞便中の短鎖脂肪酸、及び血中免疫グロブリンに関して分析される。
【0094】
本明細書で開示される試験方法の特定の実施形態において、この方法には、例えばドッグフード組成物又はキャットフード組成物などの、コンパニオンアニマル食物組成物など、動物食物組成物中におけるプロバイオティクスの生物活性を評価する方法が含まれ得る。特定の実施形態において、食物組成物は、プロバイオティクス強化コーティングを有するキブルタイプの動物飼料を含む、コンパニオンアニマル食物組成物であり得る。プロバイオティクス強化コーティングを備えたキブルタイプの動物飼料の例としては、本明細書に記述されている任意の実施形態によるプロバイオティクスコーティングを少なくとも1つ備えた、植物性タンパク質ベースキブルが挙げられるが、これに限定されない。
【0095】
種々の特定の実施形態が本明細書で詳細に記載されているが、本開示は、開示されている実施形態の種々の異なる組み合わせを有効範囲とするものであり、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されない。本開示の種々の実施形態は、以下の代表的な実施例と共に読むとき、より良好に理解され得る。次の代表的な実施例は、例示の目的で挙げられ、限定の目的ではない。
【実施例】
【0096】
(実施例1)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する乾燥キブル食物粒子を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスが製造される。
【0097】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表1に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表1の乾燥成分から製造される。乾燥成分を1000kgのバッチミキサーに入れ、十分に混合して均質の配合物を形成する。連続ミキサーModel DDC16(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、約22℃の水、約100℃の蒸気、及び約32℃の家禽油である。乾燥成分は、1時間当たり約1000kgの速度で加える。水は、1時間当たり129kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり100kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり7.5kgの速度で加える。約3.3分の平均保持時間で成分を混合し、約85℃で連続ミキサーから出す。
【表1】

【0098】
結果として得られた混合物を、Model TX85二軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の52℃から、押出機出口付近の約114℃までである。水は、1時間当たり20kgの速度で加える。押出機の送り速度461rpm、モーター負荷84%で、水分含有量は現状のままで18%、湿潤嵩密度は1リットル当たり214グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、6つの、直径6.8ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約12ミリメートルに膨張し、長さ約8ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで6.2%、湿潤嵩密度は1リットル当たり242グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約87%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【0099】
(実施例2)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する大きな直径のドライフード粒子を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの実施形態が製造される。
【0100】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表2に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表2の乾燥成分から製造される。乾燥成分を1000kgのバッチミキサーに入れ、十分に混合して均質の配合物を形成する。連続ミキサーModel DDC16(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、約23℃の水、約100℃の蒸気、及び約40℃の家禽油である。乾燥成分は、1時間当たり約888kgの速度で加える。水は、1時間当たり127kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり90kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり9kgの速度で加える。約3.4分の平均保持時間で成分を混合し、約80℃で連続ミキサーから出す。
【表2】

【0101】
結果として得られた混合物を、Model TX85二軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の52℃から、押出機出口付近の約117℃までである。水は、1時間当たり27kgの速度で加える。押出機の送り速度461rpm、モーター負荷75%で、水分含有量は現状のままで20%、湿潤嵩密度は1リットル当たり320グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、2つの、直径12.4ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約16ミリメートルに膨張し、長さ約10ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで6.7%、湿潤嵩密度は1リットル当たり369グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約86%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【0102】
(実施例3)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する、より小さな直径のドライフード粒子に、植物性タンパク質乾燥物100重量%含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの1つの実施形態が配合される。
【0103】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表3に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表3の乾燥成分から製造される。連続ミキサーModel DDC16(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、約23℃の水、約100℃の蒸気、及び約32℃の家禽油である。乾燥成分は、1時間当たり約698kgの速度で加える。水は、1時間当たり105kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり70kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり7kgの速度で加える。約3.9分の平均保持時間で成分を混合し、約80℃で連続ミキサーから出す。
【0104】
結果として得られた混合物を、Model TX85二軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の53℃から、押出機出口付近の約96℃までである。水は、1時間当たり28kgの速度で加える。押出成形機の送り速度401rpm、モーター負荷80%で、水分含有量は現状のままで20%、湿潤嵩密度は1リットル当たり248グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、18個の直径3.5ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約5.7ミリメートルに膨張し、長さ約4.2ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで5.9%、湿潤嵩密度は1リットル当たり299グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約93%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【表3】

【0105】
(実施例4)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子に、植物性タンパク質及び代替のタンパク質源を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの1つの実施形態が配合される。
【0106】
代替タンパク質源(鶏副産物粉末)を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は、表4に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表4の乾燥成分から製造される。乾燥成分を1000kgのバッチミキサーに入れ、十分に混合して均質の配合物を形成する。連続ミキサーModel DDC16(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、約23℃の水、約100℃の蒸気、及び約32℃の家禽油である。乾燥成分は、1時間当たり約995kgの速度で加える。水は、1時間当たり128kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり99kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり7.5kgの速度で加える。約4分の平均保持時間で成分を混合し、約86℃で連続ミキサーから出す。
【0107】
結果として得られた混合物を、Model TX85二軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の53℃から、押出機出口付近の約120℃までである。水は、1時間当たり20kgの速度で加える。押出成形機の送り速度461rpm、モーター負荷76%で、水分含有量は現状のままで19%、湿潤嵩密度は1リットル当たり392グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、6つの、直径6.8ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約8ミリメートルに膨張し、長さ約7.5ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで5.6%、湿潤嵩密度は1リットル当たり397グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約67%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【表4】

【0108】
(実施例5)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する、ドライフード粒子に、植物性タンパク質乾燥物100重量%含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの1つの実施形態が配合される。ドライフード粒子の製造に、二軸押出機の代わりに、単軸押出機が採用される。
【0109】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表5に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表5の乾燥成分から製造される。連続ミキサーModel DDC16(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、約23℃の水、約100℃の蒸気、及び高温の家禽油である。乾燥成分は、1時間当たり約1496kgの速度で加える。水は、1時間当たり224kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり152kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり15kgの速度で加える。成分は、約95℃で連続ミキサーから出す。
【0110】
結果として得られた混合物を、Model X165単軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の47℃から、蒸気注入付近の82℃、押出機出口付近の約62℃までである。水は、1時間当たり30kgの速度で加える。蒸気は、1時間当たり40kgの速度で加える。押出成形機の送り速度240rpm、モーター負荷89%で、水分含有量は現状のままで23%、湿潤嵩密度は1リットル当たり242グラムの湿潤内容物を有した状態で、粘着性の粒子を押し出す。粒子は、4つの、直径6.4ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約8.6ミリメートルに膨張し、長さ約7.2ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで6.6%、湿潤嵩密度は1リットル当たり392グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約92%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【表5】

【0111】
(実施例6)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する、ドライフード粒子に、植物性タンパク質乾燥物を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの1つの実施形態が配合される。代替粒子の色は、着色剤を添加することによって生成することができる。本実施例において、液体カラメル着色剤が添加される。
【0112】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表6に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表6の乾燥成分から製造される。連続ミキサーModel DC(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、水、約100℃の蒸気、及び室温のカラメルである。乾燥成分は、1時間当たり約180kgの速度で加える。水は、1時間当たり約24kgの速度で加える。蒸気が加えられる。液体カラメルは、1時間当たり6kgの速度で加える。成分は、約74℃で連続ミキサーから出す。
【0113】
結果として得られた混合物を、Model X20単軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の74℃、次に76℃及び97℃、押出機出口付近の約136℃までである。押出成形機の送り速度500rpm、モーター負荷約48%で、水分含有量は現状のままで18%、湿潤嵩密度は1リットル当たり350グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、1つの、直径5.9ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約8.8ミリメートルに膨張し、長さ約7.2ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで9.3%、湿潤嵩密度は1リットル当たり367グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約83%となるように計算される。結果として得られる植物性タンパク質ベースコアマトリックスは、本明細書に記述の通りコーティングされ得る。
【表6】

【0114】
(実施例7)
この実施例では、典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加に好適な、寸法、密度、及び形状を有する、ドライフード粒子に、植物性タンパク質乾燥物を含む植物性タンパク質ベースコアマトリックスの1つの実施形態が配合される。代替粒子の密度は、脂肪の添加(液体家禽油)と、より大きなダイ開口部によって生成することができる。
【0115】
植物性タンパク質ベースコアマトリックスの組成物は表7に示されている。典型的な乾燥及び/又はソフトな湿潤ペットフードのコーティング及びこれに対する添加のための、寸法、密度、及び形状を有するドライフード粒子が、下記のプロセスによって、表7の乾燥成分から製造される。連続ミキサーModel DC(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)から市販)中で、液体成分を乾燥成分と混合する。液体成分は、水、約100℃の蒸気、約40℃の家禽油、及び室温のカラメルである。乾燥成分は、1時間当たり約180kgの速度で加える。水は、1時間当たり約11kgの速度で加える。蒸気が加えられる。液体カラメルは、1時間当たり約6kgの速度で加える。家禽油は、1時間当たり4.9kgの速度で加える。成分は、約93℃で連続ミキサーから出す。
【0116】
結果として得られた混合物を、Model X20単軸押出機(Wenger Manufacturing,Inc.社(カンザス州サベサ)より市販)に連続的に供給する。バレル温度範囲は、押出機入口付近の86℃、次に74℃及び108℃、押出機出口付近の約141℃までである。押出機の送り速度500rpm、モーター負荷約42%で、水分含有量は現状のままで15.7%、湿潤嵩密度は1リットル当たり430グラムの湿潤内容物を有した状態で、粒子を押し出す。粒子は、1つの、直径8.1ミリメートルの開口部を通って押し出され、直径約11.1ミリメートルに膨張し、長さ約7.4ミリメートルの厚さに切断されることによって形成される。これらの粒子は乾燥機に運ばれ、粒子の水分含有量は現状のままで6.5%、湿潤嵩密度は1リットル当たり430グラムを達成し、トウモロコシタンパク質濃縮物固体含有量が現状のまま約86%となるように計算される。
【表7】

【0117】
(実施例8)−コーティング実施例
この実施例では、植物性タンパク質ベースコアマトリックスがプロバイオティクス強化コーティングでコーティングされ、活性キブルを製造する。プロバイオティクス強化ドッグフードを製造するために、活性キブル(すなわちプロバイオティクスで強化されたもの)を非プロバイオティクス強化キブルと混ぜ合わせた。
【0118】
活性キブルは、押出成型された植物性タンパク質からなる約8000gのコアキブル(実施例1に記述された方法により製造)を用いて、パドルミキサーの上に配置されたホッパーによってパドルミキサーへと導入して、製造された。ミキサーは、Dynamic Air Inc.(米国ミネソタ州セントポール)製造の、モデルBella 32リットル容量流動化ゾーンミキサーである。キブルは冷却器で約0℃に予冷してからミキサーに加えられる。キブルをミキサーに加えたら、パドルを回転させて、キブルを流動化する。パドルは約94RPM、フルード数は約1.1で回転させる。
【0119】
1グラム当たり1.5×1011コロニー形成単位の活性を備えた、約6.6gの脱水されたBifidobacteria animalis AHC7(NCIMB 41199)を、キッチンミキサーを用いて、約2000gの脂肪に完全に混合させ、混合物を形成する。この高融点脂肪は、部分的に水素添加された大豆/綿実油配合物K.L.X.(米国イリノイ州チャナホンのLoders Croklaan,Inc.社製造)である。脂肪−ビフィズス菌混合物を、約1分間かけて、この混合物をビーカーからシリコーンチューブラインを経て、2つの平行なMasterflex L/S Easyload IIポンプヘッドを用いたCole−Parmerモデル07550−30蠕動ポンプを使用し、ミキサーの中央の流動化ゾーン上方約25cmの地点にポンプで送り出すことによって、流動化ミキサー中のキブルに加える。脂肪の温度は約56℃であり、流動化ゾーンの上方、ミキサーの中央に加える。混合物の添加の終わりに、キブルのパドル混合を約10秒間継続してから、ミキサー下部でドアを開いて、コーティングしたキブルを金属性容器に移す。
【0120】
キブルの目視検査では、混合物はキブルの表面に均一にコーティングされ、固形の脂肪層を形成している。いくつかのキブルを半分にスライスし、個々のキブルの表面周辺の固形脂肪の分布が実質的に均一であることを確認する。次に、この製品について実施した細菌培養試験により、活性が、コーティングされたキブル20g当たり2×10コロニー形成単位の望ましい目標を満たしていることが示されている。非プロバイオティクス強化キブルは、ドッグフードキブル(Iams MiniChunks、Iams Co.(米国オハイオ州デイトン)から市販)からなり、タンパク質27.4%、脂肪15.9%、水分7.4%、及び灰分7.4%を含む。最終製品は、活性キブル10重量%と非プロバイオティクス強化キブル90重量%の混合物である。
【0121】
(実施例9)−コーティング実施例
この実施例では、植物性タンパク質ベースコアマトリックスがプロバイオティクス強化コーティング及び第二のトップコーティングでコーティングされ、活性キブルを製造する。プロバイオティクス強化ドッグフードを製造するために、活性キブル(すなわちプロバイオティクスで強化されたもの)を非プロバイオティクス強化キブルと混ぜ合わせた。
【0122】
活性キブルは、押出成型された植物性タンパク質からなる約8000gのコアキブル(実施例1に記述された方法により製造)を用いて、パドルミキサーの上に配置されたホッパーを通してパドルミキサーへと導入して、製造された。ミキサーは、Dynamic Air Inc.(米国ミネソタ州セントポール)製造の、モデルBella 32リットル容量流動化ゾーンミキサーである。キブルは冷却器で約0℃に予冷してからミキサーに加えられる。キブルをミキサーに加えたら、パドルを回転させて、キブルを流動化する。パドルは約94RPM、フルード数は約1.1で回転させる。
【0123】
第一のプロバイオティクス強化コーティング中の高融点脂肪は、部分的に水素添加されたパーム核油Paramount Bブランド(米国イリノイ州チャナホンのLoders Croklaan,Inc.社製造)である。1グラム当たり1.5×1011コロニー形成単位の活性を備えた、約7.1gの脱水されたBifidobacteria animalis AHC7(NCIMB 41199)を、キッチンミキサーを用いて、約1100gのParamount Bに完全に混合させ、混合物を形成する。脂肪−ビフィズス菌混合物を、約1分間かけて、ビーカーからシリコーンチューブラインを経て、2つの平行なMasterflex L/S Easyload IIポンプヘッドを用いたCole−Parmerモデル07550−30蠕動ポンプを使用し、ミキサーの中央の流動化ゾーン上方約25cmの地点にポンプで送り出すことによって、この混合物を流動化ミキサー中に加える。Paramount Bの温度は約37℃であり、流動化ゾーンの上方、ミキサーの中央に加える。混合物の添加の終わりに、キブルのパドル混合を約10秒間継続してから、ミキサー下部でドアを開いて、コーティングしたキブルを金属性容器に移す。
【0124】
第二の外側コーティングの高融点脂肪は、部分的に水素添加された大豆/綿実油配合物K.L.X.(米国イリノイ州チャナホンのLoders Croklaan,Inc.社製造)である。コーティングされたキブルを冷却器に戻し、約0℃に冷却する。冷却したコーティング済みキブルをパドルミキサーに戻し、約56℃に融解させたK.L.X.を、Paramount Bの第一コーティングと同様にしてミキサーに加える。脂肪の添加の終わりに、キブルのパドル混合を約10秒間継続してから、ミキサー下部でドアを開いて、コーティングしたキブルを金属性容器に移す。
【0125】
キブルの目視検査では、脂肪はキブルの表面上に均一にコーティングされ、2層の固形の脂肪コーティングを形成している。いくつかのキブルを半分にスライスし、個々のキブルの表面周辺の固形脂肪コーティングの分布が実質的に均一であることを確認する。次に、この製品について実施した細菌培養試験により、活性が、コーティングされたキブル20g当たり2×10コロニー形成単位の望ましい目標を満たしていることが示されている。この非プロバイオティクス強化キブルは、ドッグフードキブル(Iams MiniChunks、Iams Co.(米国オハイオ州デイトン)から市販)からなり、タンパク質27.4%、脂肪15.9%、水分7.4%、及び灰分7.4%を含む。最終製品は、活性キブル10重量%と非プロバイオティクス強化キブル90重量%の混合物である。
【0126】
(実施例10)−匂いの分析
この実施例では、植物性タンパク質ベースコアマトリックスから形成されたキブルの匂いを、動物性原料(鶏)タンパク質のキブルから形成されたキブルの匂いと比較する。動物飼料においては、望ましい匂いが、動物に栄養のある製品を食べさせるよう惹き付け、また所有者を喜ばせ得る。本実施例では、固相MicroExtraction Gasクロマトグラフィー/質量分析計(SPME−GC−MS)を使用して、良い匂いの化合物と悪臭化合物に関して、化合物のペットフードサンプルを分析する。
【0127】
下記の手順が、ペットフードサンプルのヘッドスペース揮発物を分析するのに使用された。植物性タンパク質ベースコアマトリックス(CPC)を有するキブルが、鶏副産物粉末を使用して形成されたキブルと比較された。キブル製品はSPMEヘッドスペースバイアル瓶(22mL、隔膜キャップ付き)に秤量し(1.95〜2.00g)、バイアルのキャップをした。分析する各サンプルについて同じものを2つ準備した。このサンプルを、Gerstel MPS 2オートサンプラー(Gerstel,Inc.(米国メリーランド州リンシカム)のオートサンプラートレイに配置した。サンプルを75℃で10分間(平衡化時間)加熱し、次に2cmのCarb/DVB/PDMS SPME繊維(Supelco(米国ペンシルバニア州ベルフォント))を用いて、75℃で10分間サンプル採取する。このSPME繊維を、Agilent 6890GC−5973 MSのGC入口(250℃)で8分間脱着させる。GCは、Restek Stabilwaxカラム30m×0.25mm×0.25μmフィルムで装備されている。GC温度は最初50℃で、この温度に1分間保持し、次に15℃/分の勾配で240℃まで上げ、この温度で5分間保持する。Chemstationソフトウェアを使用して、抽出イオンクロマトグラム(EIC)を使用して採取された特定の化合物に対応するピークで、標準の保持時間/標的イオンについてクロマトグラムが測定される。
【0128】
キブルのSPME−GC−MS分析により、CPCで製造したキブルは、鶏副産物粉末(CBPM)で製造したキブルに比べ、生じる匂いの生成物が少ないことが明らかにされた。CPCキブルは、CBPMキブルに比べ、悪臭の酸(3−メチル酪酸、ブタン酸、ペンタン酸、及びヘキサン酸)の実質的な低減を示した。悪臭の酸化合物に関する結果を表8に示す。
【0129】
酸敗によって生じた酸化した脂肪の匂いから生じた悪臭に関するキブルのSPME−GC−MS分析。CPCキブルの脂肪は、純粋な脂肪源として安定化された別の原材料(鶏脂肪)に由来する。CPCベースのキブルは、CBPMキブルに比べ、脂質酸化化合物がはるかに低いことが示された。
【0130】
悪臭の酸化化合物に関する結果を表9に示す。
【0131】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0132】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書の参照として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0133】
本開示の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。
【表8】

【表9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアマトリックスと、
脂肪及び少なくとも1つの添加剤を含み、前記タンパク質系コアの表面上にある、少なくとも1つのコーティングと、
を含む、動物飼料キブル。
【請求項2】
前記タンパク質ベースコアマトリックスが、蒸留乾燥穀物、蒸留穀物乾燥可溶性物質、トウモロコシタンパク質濃縮物、トウモロコシグルテンミール、大豆タンパク質分離物、大豆タンパク質濃縮物、小麦グルテン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される植物性タンパク質を含む、請求項1に記載の動物飼料キブル。
【請求項3】
前記キブルが、25重量%〜99.99重量%のタンパク質ベースコアマトリックスを含む、請求項1に記載の動物飼料キブル。
【請求項4】
前記少なくとも1つのコーティングが、前記タンパク質ベースコアマトリックスの表面上に少なくとも1つの活性コーティングを含む、請求項1に記載の動物飼料キブル。
【請求項5】
前記の少なくとも1つのコーティングが、前記タンパク質系コアマトリックスの表面上に少なくとも1つの生物学的コーティングを含む、請求項1に記載の動物飼料キブル。
【請求項6】
前記少なくとも1つの生物学的コーティングが、少なくとも1つのプロバイオティクス強化コーティングを含む、請求項5に記載の動物飼料キブル。
【請求項7】
前記キブルが、0.01重量%〜75重量%の前記プロバイオティクス強化コーティングを含む、請求項6に記載の動物飼料キブル。
【請求項8】
植物性タンパク質が70重量%より多く、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まない、タンパク質ベースコアを押出成型する工程と、
前記タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分を、プロバイオティクスを含むコーティングでコーティングする工程と、
を含む、動物飼料キブルを形成する方法。
【請求項9】
前記タンパク質ベースコアマトリックスが、蒸留乾燥穀物、蒸留乾燥穀物可溶性物質、トウモロコシタンパク質濃縮物、トウモロコシグルテンミール、大豆タンパク質分離物、大豆タンパク質濃縮物、小麦グルテン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される植物性タンパク質を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記プロバイオティクスコーティングの表面の少なくとも一部分を、少なくとも1つの部分的に水素添加された植物油を含む第二のコーティングでコーティングすることを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
キブルタイプのペットフードであって、
第一キブルと、第二キブルとを含み、
前記第一キブルが、
前記第一キブルの16重量%〜50重量%のタンパク質源と、
前記第一キブルの5重量%〜35重量%の脂肪源と、
炭水化物源と、
を含み、
前記第二キブルが、ゼラチン化デンプンのマトリックスを実質的に含まないタンパク質ベースコアマトリックスを含む、ペットフード。
【請求項12】
前記第二キブルが更に、
前記タンパク質ベースコアマトリックスの表面の少なくとも一部分に、少なくとも1つの活性コーティングを含む、請求項11に記載のキブルタイプのペットフード。
【請求項13】
前記の少なくとも1つの活性コーティングが、プロバイオティクス強化コーティングである、請求項12に記載のキブルタイプのペットフード。
【請求項14】
食物組成物中のプロバイオティクスの生物活性を評価する方法であって、
プロバイオティクス送達組成物と、該プロバイオティクス送達組成物に含有され又は取り囲まれている、前記プロバイオティクス放出の代用マーカーと、を含む、第一食物組成物を提供する工程と、
前記第一食物組成物を被験体に給餌する工程と、
前記代用マーカーの存在について、前記被験体の血液、尿及び糞便のうちの少なくとも1つを含む試験サンプルを分析する工程と、
1つ以上のプロバイオティクス微生物又は材料を送達する前記プロバイオティクス送達組成物の有効性を評価する工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
前記プロバイオティクス送達組成物から放出される代用マーカーの量を決定することを更に含む、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−501659(P2012−501659A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526291(P2011−526291)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/056292
【国際公開番号】WO2010/030614
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(595056859)ザ・アイムス・カンパニー (52)
【氏名又は名称原語表記】The Iams Company
【Fターム(参考)】