説明

タンパク質製剤

この発明は、変異Fc領域を含むタンパク質の製剤であって、部分的にはこうした分子の急速に凝集する傾向を低減させることによる、安定性が改善された製剤を提供する。この発明は、液体および凍結乾燥製剤の両方を提供し、そのいずれかを利用して、被験体への投与に好適な高タンパク質濃度の液体を作製することができる。この発明はさらに、疾病および障害の治療上もしくは予防的処置のための、または診断目的での、この発明の製剤の利用方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Fc変異タンパク質、濃度1 mM〜100 mMの緩衝剤を含み、さらに以下の(a)〜(d):
(a) 濃度1〜20重量対体積%の炭水化物賦形剤;
(b) 濃度1 mM〜400 mMのカチオン性アミノ酸;
(c) 濃度1mM〜200 mMのアニオン; および
(d) 濃度0.001%〜0.1%のポリソルベート
からなる群から選択される1以上の成分を含み、pHが約5.5〜約8である、液体製剤。
【請求項2】
成分(a)、(b)および場合によって(d)を含む、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項3】
成分(a)、(c)および場合によって(d)を含む、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項4】
Fc変異タンパク質が、10 mMヒスチジン、pH 6.0中で製剤化したときの同一Fc変異体の凝集に比較して、少なくとも10%少ない凝集を有する、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項5】
Fc変異タンパク質が抗体またはFc融合タンパク質である、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項6】
緩衝剤がヒスチジン、リン酸塩またはクエン酸塩である、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項7】
炭水化物賦形剤がトレハロース、スクロース、マンニトール、マルトース、またはラフィノースである、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項8】
カチオン性アミノ酸がリシン、アルギニンまたはヒスチジンである、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項9】
アニオンがクエン酸、コハク酸またはリン酸イオンである、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項10】
pHが6.0〜6.5である、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項11】
Fc変異タンパク質が、以下:
リツキシマブ、ザノリムマブ、hA20、AME-I33、HumaLYM、トラスツズマブ、ペルツズマブ、セツキシマブ、IMC-3G3、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブ、マツズマブ、ch806、KSB-102、MR1-1、SC100、SC101、SC103、アレムツズマブ、ムロモナブ-CD3、OKT4A、イブリツモマブ、ゲムツズマブ、アレファセプト、アブシキシマブ、バシリキシマブ、パリビズマブ、モタビズマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、CDP-571、エタネルセプト、ABX-CBL、ABX-IL8、ABX-MA1、ペムツモマブ、Therex、AS1405、ナタリズマブ、HuBC-1、ナタリズマブ、IDEC-131、VLA-1; CAT-152; J695、CAT-192、CAT-213、BR3-Fc、LymphoStat-B、TRAIL-R1mAb 、ベバシズマブ、ラニビズマブ、オマリズマブ、エファリズマブ、MLN-02、ザノリムマブ、HuMax-IL 15、HuMax-Inflam、HuMax-Cancer、HuMax-Lymphoma、HuMax-TAC、クレノリキシマブ、ルミリキシマブ、BEC2、IMC-1C11、DC101、ラベツズマブ、アルシツモマブ、エプラツズマブ、タカツズマブ、MyelomaCide、LkoCide、ProstaCide、イピリムマブ、MDX-060、MDX-070、MDX-018、MDX-1106、MDX-1103、MDX-1333、MDX-214、MDX-1100、MDX-CD4、MDX-1388、MDX-066、MDX-1307、HGS-TR2J、FG-3019、BMS-66513、SGN-30、SGN-40、トシリズマブ、CS-1008、IDM-1、ゴリムマブ、CNTO 1275、CNTO 95、CNTO 328、メポリズマブ、MOR101、MOR102、MOR201、ビシリズマブ、HuZAF、ボロシキシマブ、ING-1、MLN2201、ダクリズマブ、HCD122、CDP860、PRO542、C14、オレゴボマブ、エドレコロマブ、エタラシズマブ、シプリズマブ、リンツズマブ、Hu1D10、Lym-1、エファリズマブ、ICM3、ガリキシマブ、エクリズマブ、ペキセリズマブ、LDP-01、huA33、WX-G250、シブロツズマブ、ChimericKW-2871、hu3S193、huLK26; ビバツズマブ、ch14.18、3F8、BC8、huHMFG1、MORAb-003、MORAb-004、MORAb-009、デノスマブ、PRO-140、1D09C3、huMikbeta-1、NI-0401、NI-501、カンツズマブ、HuN901、8H9、chTNT-1/B、バビツキシマブ、huJ591、HeFi-1、Pentacea、アバゴボマブ、トシツモマブ、105AD7、GMA161およびGMA321
からなる群から選択される臨床用製品または候補抗体と同一の抗原への結合について競合する、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項12】
Fc変異タンパク質が、天然に生ずるFc領域を持つ以外は同一のアミノ酸配列を持つタンパク質に比較して、強化されたADCC活性を持つFc領域を含む、請求項1に記載の液体製剤。
【請求項13】
Fc変異タンパク質が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、以下の位置:
234、235、236、239、240、241、243、244、245、247、252、254、256、262、263、264、265、266、267、269、296、297、298、299、313、325、326、327、328、329、330、332、333、および334
からなる群から選択される1以上の位置に、天然に生じないアミノ酸を持つFc領域を含む、請求項12に記載の液体製剤:
【請求項14】
Fc変異タンパク質が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、以下のアミノ酸:
234D、234E、234N、234Q、234T、234H、234Y、234I、234V、234F、235A、235D、235R、235W、235P、235S、235N、235Q、235T、235H、235Y、235I、235V、235F、236E、239D、239E、239N、239Q、239F、239T、239H、239Y、240I、240A、240T、240M、241W、241L、241Y、241E、241R、243W、243L、243Y、243R、243Q、244H、245A、247V、247G、252Y、254T、256E、262I、262A、262T、262E、263I、263A、263T、263M、264L、264I、264W、264T、264R、264F、264M、264Y、264E、265G、265N、265Q、265Y、265F、265V、265I、265L、265H、265T、266I、266A、266T、266M、267Q、267L、269H、269Y、269F、269R、296E、296Q、296D、296N、296S、296T、296L、296I、296H、269G、297S、297D、297E、298H、298I、298T、298F、299I、299L、299A、299S、299V、299H、299F、299E、313F、325Q、325L、325I、325D、325E、325A、325T、325V、325H、327G、327W、327N、327L、328S、328M、328D、328E、328N、328Q、328F、328I、328V、328T、328H、328A、329F、329H、329Q、330K、330G、330T、330C、330L、330Y、330V、330I、330F、330R、330H、332D、332S、332W、332F、332E、332N、332Q、332T、332H、332Y、および332A
からなる群から選択される少なくとも1つの天然に生じないアミノ酸を持つFc領域を含む、請求項12に記載の液体製剤。
【請求項15】
Fc領域が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、239、330および332からなる群から選択される1以上の位置に天然に生じないアミノ酸を含む、請求項13に記載の液体製剤。
【請求項16】
少なくとも1つの天然に生じないアミノ酸残基が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、239D、330L、330Yおよび332Eからなる群から選択される、請求項14に記載の液体製剤。
【請求項17】
Fc変異タンパク質を、請求項1に記載の液体製剤中に配合することを含む、該Fc変異タンパク質の凝集の低減方法。
【請求項18】
Fc変異タンパク質の凝集を、同一のFc変異体を10 mMヒスチジン、pH 6.0中で製剤化した場合の凝集に比較して、少なくとも10%低減させる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
濃度20 mg/mL〜100 mg/mLのFc変異タンパク質、6%トレハロース、2%アルギニン(〜115 mM)、0.025%ポリソルベート-80および10 mMヒスチジンバッファーを含む凍結乾燥前バルク製剤であって、前記製剤のpHが6.0〜6.5である、製剤。
【請求項20】
濃度約20 mg/mL〜約100 mg/mLのFc変異タンパク質、約50 mM〜約300 mMクエン酸塩、および約10%〜約20%トレハロース、ならびに場合によって約0.001%〜約0.1%ポリソルベートを含む液体製剤であって、前記製剤のpHが6.0〜6.5である、製剤。
【請求項21】
Fc変異タンパク質が、10 mMヒスチジン、pH 6.0中で製剤化したときの同一Fc変異体の凝集に比較して、少なくとも10%少ない凝集を有する、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項22】
クエン酸塩の濃度が約100 mM、かつトレハロースの濃度が約15%である、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項23】
クエン酸塩の濃度が約200 mM、かつトレハロースの濃度が約10%である、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項24】
Fc変異タンパク質が、天然に生ずるFc領域を持つ以外は同一のアミノ酸配列を持つタンパク質に比較して、強化されたADCC活性を持つFc領域を含む、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項25】
Fc変異タンパク質が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、以下の位置:
234、235、236、239、240、241、243、244、245、247、252、254、256、262、263、264、265、266、267、269、296、297、298、299、313、325、326、327、328、329、330、332、333、および334
からなる群から選択される1以上の位置に天然に生じないアミノ酸を持つFc領域を含む、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項26】
Fc変異タンパク質が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、以下のアミノ酸:
234D、234E、234N、234Q、234T、234H、234Y、234I、234V、234F、235A、235D、235R、235W、235P、235S、235N、235Q、235T、235H、235Y、235I、235V、235F、236E、239D、239E、239N、239Q、239F、239T、239H、239Y、240I、240A、240T、240M、241W、241L、241Y、241E、241R、243W、243L、243Y、243R、243Q、244H、245A、247V、247G、252Y、254T、256E、262I、262A、262T、262E、263I、263A、263T、263M、264L、264I、264W、264T、264R、264F、264M、264Y、264E、265G、265N、265Q、265Y、265F、265V、265I、265L、265H、265T、266I、266A、266T、266M、267Q、267L、269H、269Y、269F、269R、296E、296Q、296D、296N、296S、296T、296L、296I、296H、269G、297S、297D、297E、298H、298I、298T、298F、299I、299L、299A、299S、299V、299H、299F、299E、313F、325Q、325L、325I、325D、325E、325A、325T、325V、325H、327G、327W、327N、327L、328S、328M、328D、328E、328N、328Q、328F、328I、328V、328T、328H、328A、329F、329H、329Q、330K、330G、330T、330C、330L、330Y、330V、330I、330F、330R、330H、332D、332S、332W、332F、332E、332N、332Q、332T、332H、332Y、および332A
からなる群から選択される少なくとも1つの天然に生じないアミノ酸を持つFc領域を含む、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項27】
Fc領域が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、239、330および332からなる群から選択される1以上の位置に天然に生じないアミノ酸を含む、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項28】
少なくとも1つの天然に生じないアミノ酸残基が、Kabatに示されたEUインデックスによる番号付けで、239D、330L、330Yおよび332Eからなる群から選択される、請求項20に記載の液体製剤。
【請求項29】
Fc変異タンパク質が、以下:
リツキシマブ、ザノリムマブ、hA20、AME-I33、HumaLYM、トラスツズマブ、ペルツズマブ、セツキシマブ、IMC-3G3、パニツムマブ、ザルツムマブ、ニモツズマブ、マツズマブ、ch806、KSB-102、MR1-1、SC100、SC101、SC103、アレムツズマブ、ムロモナブ-CD3、OKT4A、イブリツモマブ、ゲムツズマブ、アレファセプト、アブシキシマブ、バシリキシマブ、パリビズマブ、モタビズマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、CDP-571、エタネルセプト、ABX-CBL、ABX-IL8、ABX-MA1、ペムツモマブ、Therex、AS1405、ナタリズマブ、HuBC-1、ナタリズマブ、IDEC-131、VLA-1; CAT-152; J695、CAT-192、CAT-213、BR3-Fc、LymphoStat-B、TRAIL-R1mAb 、ベバシズマブ、ラニビズマブ、オマリズマブ、エファリズマブ、MLN-02、ザノリムマブ、HuMax-IL 15、HuMax-Inflam、HuMax-Cancer、HuMax-Lymphoma、HuMax-TAC、クレノリキシマブ、ルミリキシマブ、BEC2、IMC-1C11、DC101、ラベツズマブ、アルシツモマブ、エプラツズマブ、タカツズマブ、MyelomaCide、LkoCide、ProstaCide、イピリムマブ、MDX-060、MDX-070、MDX-018、MDX-1106、MDX-1103、MDX-1333、MDX-214、MDX-1100、MDX-CD4、MDX-1388、MDX-066、MDX-1307、HGS-TR2J、FG-3019、BMS-66513、SGN-30、SGN-40、トシリズマブ、CS-1008、IDM-1、ゴリムマブ、CNTO 1275、CNTO 95、CNTO 328、メポリズマブ、MOR101、MOR102、MOR201、ビシリズマブ、HuZAF、ボロシキシマブ、ING-1、MLN2201、ダクリズマブ、HCD122、CDP860、PRO542、C14、オレゴボマブ、エドレコロマブ、エタラシズマブ、シプリズマブ、リンツズマブ、Hu1D10、Lym-1、エファリズマブ、ICM3、ガリキシマブ、エクリズマブ、ペキセリズマブ、LDP-01、huA33、WX-G250、シブロツズマブ、ChimericKW-2871、hu3S193、huLK26; ビバツズマブ、ch14.18、3F8、BC8、huHMFG1、MORAb-003、MORAb-004、MORAb-009、デノスマブ、PRO-140、1D09C3、huMikbeta-1、NI-0401、NI-501、カンツズマブ、HuN901、8H9、chTNT-1/B、バビツキシマブ、huJ591、HeFi-1、Pentacea、アバゴボマブ、トシツモマブ、105AD7、GMA161およびGMA321
からなる群から選択される臨床用製品または候補抗体と同一の抗原への結合について競合する、請求項20に記載の液体製剤。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図22D】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【公表番号】特表2009−525986(P2009−525986A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553527(P2008−553527)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/061544
【国際公開番号】WO2007/092772
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】