説明

タービン冷却装置

【課題】従来のタービンの翼は、高温になるのを防ぐため空気で冷却していた。そこで本発明は、タービン(6)の翼(6a)に水を通し、その水は翼(6a)の熱で蒸気に代り、翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から蒸気を噴射することで、冷却と蒸気の噴出するエネルギーを利用することで、冷却と動力の一石二鳥の役目をするものである。


【解決手段】タービン冷却装置は、タービン(6)が高温になるのを防ぐため、該タービン(6)の翼(6a)に加圧した水を通し、該翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から、蒸気を勢いよく噴射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、余剰電気で海底のタンクに空気を溜めて、発電する発電システムにおいて、タービンの翼に水を通して冷却し、その水は蒸気となり、翼の噴射口から噴射することで、蒸気タービンの代わりもするタービン冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力の需要は一日の時間帯でも大きく変動し、昼間は増加するとともに、夜間は減少する。このため、夜間の余剰電力を貯蔵するために、昼間の需要増加時にコンプレッサーで圧縮した空気で発電すれば、昼間の需要増加時に圧搾空気を使用できれば、省エネルギー政策の観点から望ましい。
【0003】
そこで、従来における余剰電力の貯蔵は、陸上に建設された発電所(発電設備)は、海底に設置された貯気槽であり、発電所と貯気槽は送気パイプラインによって接続される。その貯気槽は密閉され、下部に海水の流入口を有する。よって、夜間等において、余剰電力が発生した場合、その余剰電力により、送気パイプラインを介して貯気槽に空気を送り込めば、空気は水圧に抗して貯気槽に備蓄される。他方、昼間等の電力需要の増加時には、水圧による圧縮空気が、送気パイプラインを介して発電所に戻されるため、その備蓄エネルギーを利用した発電が行われる。
【0004】
その発電は、貯気槽において圧縮された空気は、ガスタービンの圧縮機の代わりをして、貯気槽にため、その貯気槽に溜まった空気を利用するときはガスタービンの燃焼機からタービンで回転するエネルギーを取り出すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2010−501776
【特許文献2】特開平6−50109
【特許文献3】特開平11−22406
【特許文献4】特開2009−144717
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来における余剰電力の貯蔵システムは、陸上に建設された発電所(発電設備)は、海底に設置された貯気槽であり、発電所と貯気槽は送気パイプラインによって接続される。そして、水圧による圧縮空気が、送気パイプラインを介して発電所に戻されるため、その備蓄エネルギーを利用した発電が行われていたが、海底に直接建造する必要があるため、工事費が高く、海洋汚染や環境破壊を招く恐れがあった。
【0007】
そこで発電システムは、コンプレッサ(1)で圧縮された空気は、海底(2)に置いた廃棄船(3)のタンク(3a)にホース(4)を介して送ることと、海底(2)のタンク(3a)から圧縮された空気は、浮力を押さえるため深い海に沈める。
【0008】
本発明のタービン冷却装置は、その深い海で蓄えた空気は、燃焼機(5)で燃焼し、排気ガスはタービン(6)を回し、その回転力で発電機(7)を回すことと、タービン(6)は高温になるのを防ぐため、タービン(6)の翼(6a)に水を通して、翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から噴射するタービン冷却装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、発電システムは、コンプレッサ(1)で圧縮された空気は、海底(2)に置いた廃棄船(3)のタンク(3a)にホース(4)を介して送ることで目的を達成した。
【0010】
本発明のタービン冷却装置は、海底(2)のタンク(3a)から圧縮された空気は、燃焼機(5)で燃焼した排気ガスはタービン(6)を回し、その回転力で発電機(7)を回す。そのタービン(6)は高温になるのを防ぐため、タービン(6)の翼(6a)に水を通して、その翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から、蒸気を噴射することで目的を達成した。
【発明の効果】
【0011】
本発明のタービン冷却装置を使用することで、次のような効果がある。
(イ)発電システムは、余剰電力を使用しているため、エネルギーを無駄にしない。
(ロ)発電システムは、廃船を使用しているので、工事費がかからない。
(ハ)発電システムは、海底の圧力は、タンクに水圧が加わっているので、タンクの圧力の強度は必要ない。
(ニ)請求項1のタービン冷却装置は、空気を圧縮しているから、燃焼機とタービンだけで良い。
(ホ)請求項1のタービン冷却装置は、タービンの翼に水を通して冷却し、その水は蒸気となり、翼の先端に具備している噴射口から噴射することで、蒸気タービンの代わりもする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図は、発電システムで、海底にタンクを設けた模式図である。
【図2】図は、タービン冷却装置の発電機の断面の模式図である。
【図3】図は、タービン冷却装置のタービンの、半断面図である。
【図4】図は、タービン冷却装置のタービンの、翼の部分の正面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発電システムで、余剰電力を使用して圧縮された空気を、使用しなくなった廃船を使用して溜める物である。その廃棄船(3)は、引繰返して船底にノズル(3b)を取り付け、ノズル(3b)から空気を抜いて沈没させ、海底(2)に置くものである。
【0014】
廃棄船(3)は、対応年数を過ぎてスクラップにする船を利用した方が、経済的に良いと思うので廃棄船(3)としたが、特別にタンク(3a)を作り使用しても差し支えない。しかし、タンクを作ることや、地上にあるタンクを使用しても運搬が大変なので、海に浮かんでいる船が手っ取り早い。
【0015】
そして、その廃棄船(3)は貨物船で、水を注水しながら片側に重力を加えると簡単に引繰返る。それは船の性質上、引繰返った方が安定した状態である。それは海難事故を見ても、普通の船は船底を上にして安定している。その理由は、デッキなどが重たく、二重底の空気室が軽いため、全体を水の中に漬けたとき、船底の方が上を向く。そして、船底が上を向くと、船底には何もないため、それ以上の浮力の消失もない。さらに、船底だけで漂っているため、空気の抵抗も受けないので、海流に乗って浮遊していたことでも分かる。
【0016】
引繰返した廃棄船(3)は、浅瀬またはドックに入れて、廃棄船(3)の船底にノズル(3b)を取り付け、ノズル(3b)を介してホース(4)を取り付ける。また、下になったデッキにバラスト(重り)を取り付け、コンプレッサ(1)からの空気で、簡単に廃
棄船(3)が浮かないようにする。それは廃棄船(3)全体の10%の空気を入れると船は浮かぶようにできているので、30%の空気を入れないと浮上しないように重りを取り付ける。そして深海に沈めたときは、空気に重さがあるため、空気の密度がまして50%の空気を入れないと、浮上しないぐらいにする。
【0017】
沈めるように加工した廃棄船(3)は、タグボートで移動させて、目的地に移動した廃棄船(3)は、ホース(4)から空気を抜いて海底(2)に沈める。海底(2)に付くにしたがって廃棄船(3)内部の空気は圧縮され、海面であった浮力は圧縮されると共に浮力が少なくなるので、海底(2)との衝突を避けるため、コンプレッサ(1)から空気を送り調節する必要がある。
【0018】
そして、地上のコンプレッサ(1)からホース(4)を介し、廃棄船(3)に空気を送ると、廃棄船(3)の貨物室がタンク(3a)となり、浮力となって廃棄船(3)が浮き上がらないぐらいを限度として空気を送り、圧縮した空気を溜める。
【0019】
したがって、通常のガスタービンの圧力を3パスカルより、30パスカルの空気が液体になるぎりぎりまで圧縮する方が、浮力が少なくて、大量の空気が備蓄される。しかし水深3000メートルの深い海底(2)は、近くにないことから、水深1000メートルくらいが適当である。
【0020】
廃棄船(3)を修理するときは、コンプレッサ(1)で空気を送り、その空気が海底(2)に沈んだ廃棄船(3)の重さより、浮力の方が大きくなつたとき、廃棄船(3)は徐々に浮上する。そして、海底(2)から浮上した廃棄船(3)は、圧縮された空気の圧力が下がるのに合わせ空気が膨脹するため、余分な浮力はタービン(6)の方に抜く。
【0021】
本発明のタービン冷却装置のタービン部分は、コンプレッサ(1)で圧縮された空気を貯蔵して、使用するときにタービン(6)を回転さす物であるから、発電機(7)と燃焼機(5)とタービン(6)だけでよい。そのため、コンプレッサ(1)からホース(4)に繋いだ圧縮した空気は、コンプレッサ(1)に戻らないように逆止弁を取り付ける。
【0022】
そして、海底(2)に貯蔵した圧縮した空気で、噴出する力は燃焼機(5)によって燃料を燃焼させて体積を増やし、タービン(6)によって回転力にエネルギー変換する。その回転力は、軸(6c)を介して発電機(7)に伝わり、発電をする。そのためホース(4)は1本で、枝別れしたホース(4)は、バルブを介して燃焼機(5)に入るので、発電しないときはバルブを閉じておく。
【0023】
その海底(2)の、廃棄船(3)のタンク(3a)に溜めた、圧縮した空気は、ホース(4)を介して燃焼機(5)で燃料を燃やし、燃焼機(5)に入った空気は体積を増やし、タービン(6)が回転してエネルギーを取り出す。その回転するエネルギーを、軸(6c)を介して発電機(7)が回転して、電気エネルギーに交換して、ケーブルを介して消費地に電気を送る。
【0024】
しかし、タービン(6)の翼(6a)の部分は、一般のガスタービンタービンよりも高温になり、高温になった翼(6a)を冷却するため、翼(6a)の内部を水で冷やし、そのときできた熱エネルギーは、蒸気に代わる。その蒸気は、翼(6a)に付いた噴射口(6b)から噴出して、翼(6a)を回転するエネルギーになる。
【0025】
その水はポンプ(8a)で加圧され、熱交換器(8)を通過するときにタービン(6)からでた排気ガスの温度が、水に伝わり蒸気となる。その蒸気は、回転する軸(6c)の穴に、オイルシール(6e)などを使用して漏れないようにする。
【0026】
軸(6c)に伝わった蒸気の、1段目の翼(6a)は、高温の排気ガスを蒸気で冷却して、翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から噴射し、回転力になる。したがって、1段目の翼(6a)は排気ガスの噴出する力と、蒸気の力で回転する、トルクを増す。
【0027】
軸(6c)に伝わった蒸気の、4段目の翼(6a)は、低温の排気ガスを蒸気で冷却して、翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から噴射し、回転力になる。しかし、低温の分、翼(6a)が長いので、伝わる蒸気の温度は高温になる。
【0028】
したがって、タービン(6)は排気ガスのエネルギーで回転さす力と、蒸気の噴出する力の両方で回転させるため、ガスタービンと蒸気タービンを別けて設置することなく、ガスタービンの冷却に水を使用する、一石二鳥の性能を出すものである。しかも熱交換器(8)で排気ガスの温度の大部分を、エネルギーに代えるものである。
【実施例1】
【0029】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は発電システムで、余剰電力を使用してコンプレッサ(1)で圧縮された空気を、使用しなくなった廃棄船(3)を使用して溜める模式図である。その図は建物があり、その建物の中にはコンプレッサ(1)と、発電機(7)と燃焼機(5)とタービン(6)があり、その端には鉄塔が立っており、外部から電気エネルギーを送電するためにある。
【0030】
その余剰電力を使用するときの、空気を海底(2)の廃棄船(3)に挿入するときは、20時から、朝の8時までの10時間で、発電する時間は13時から16時までの3時間で、電気の使用が最も多いときに発電する。したがって、空気をコンプレッサ(1)で海底(2)の廃棄船(3)に送るときは、溜めた空気を使用する時間の3倍以上あるため、コンプレッサ(1)は時間をかけて、ゆっくり圧縮することができる。
【0031】
また、この非常用発電システムを長時間使用するとしたら、廃棄船(3)を増やすだけでできる。さらに、使用の一瞬のために、3か月の長時間をかけて、ゆっくりと圧縮することもできる。
【0032】
そこで、海岸に設置した建物は、ホース(4)を介して海底(2)の廃棄船(3)に繋いでいる。そのホース(4)は二股になっており、逆止弁を介してコンプレッサ(1)に繋ぎ、バルブを介して燃焼機(5)に繋ぐようになっている。そして、コンプレッサ(1)を設置している建物は、夜間の余剰電力を使用して、海底(2)の廃棄船(3)のタンク(3a)に圧縮した空気を溜め、昼間の電気が必要になったときに、圧縮された空気を燃焼機(5)で燃焼し、タービン(6)で回転させる。その回転させる動力を、発電機(7)が回転エネルギーを、電気エネルギーに代える装置が建物の中にある。
【0033】
そして海底(2)には廃棄船(3)があり、その廃棄船(3)は1万トンの貨物船で、横幅25メートルの全長120メートルの貨物室の高は10メートルである。その廃棄船(3)を転覆させてから造船所のドックで、廃棄船(3)の船底にノズル(3b)を取り付ける。しかし、球形タンクなど廃棄船(3)に拘ることはない。ただ、廃棄船(3)を利用した方が、地上から球形タンクを運ぶ手間が省けるので廃棄船(3)を使用した。
【0034】
転覆させるのは簡単で、本来転覆させた方が船は安定する。それは、転覆した船は、船底を上に安定しているところが、数々の水難事故からも見て分かる。それは、二重底は高さ2メートルの空洞のタンクになっており、この空洞は浅瀬に乗り上げたときのことを考え、何も積んでいない。そのため、引繰返って全てが注水された場合、この二重底の空気だけが残るため、結果的には船底を上にして漂流する。したがって、まず水を約半分注水して、片側の甲板を押し下げるようにすると簡単に引繰返り、それを造船所のドックに入れて、ドックの水を抜く。
【0035】
そして、甲板の中に重りを5000トン積んで、引繰返った状態で安定するように加工して、船底にはノズル(3b)を取り付け、貨物室の床の、二重底の蓋は開けておき、沖合に沈める。沈める先は、千葉県の房総半島の、沖合の水深1000メートルの所に沈める。沈める方法は、φ300のホース(4)で地上のコンプレッサ(1)と燃焼機(5)に繋ぎ、燃焼機(5)に空気を送ると廃棄船(3)の浮力がなくなり、廃棄船(3)は沈む。
【0036】
そして水深10メートルで圧縮比は2対1になるため、コンプレッサ(1)で空気を送って、沈む速度を調節しながら廃棄船(3)を海底(2)に固定する。このとき、コンプレッサ(1)で空気を送らなければ、深度が深くなるにしたがって浮力は少なくなるので、海底(2)への衝突を避けるため、深度が深くなるのにしたがい空気をコンプレッサ(1)で送る必要がある。
【0037】
そして廃棄船(3)は沈み、図のように海底(2)に設置する。その廃棄船(3)は、水深1000メートルのところに設置し、圧力は10パスカルになる。したがって、10パスカルに圧縮された空気は1立法メートルで100キログラムになり、浮力は地上の1キログラムと比べて100倍になり、比重は重たくなる。
【0038】
したがって、1万トンの沈める力と甲板の中に重りを5000トンの沈む力があるとして、10パスカルの空気は1立方メートルあたり900キログラムの浮力があるため、1.5万トンの浮力は1.66万立方メートルの空気を溜め、大気圧では150万立方メートルの空気を貯蔵することになる。
【0039】
廃棄船(3)を点検のため浮き上がらせるときは、1.5万トンの沈める力があるとして、1.5万立方メートル以上で大気圧では150万立方メートルの空気を溜めると、廃棄船(3)は徐々に浮上し、廃棄船(3)の中のタンク(3a)に空気を溜めていたものは、水圧が徐々に少なくなるのに合わし、徐々にホース(4)から空気を抜く。そして浮上した廃棄船(3)は、ドックなどで修理できる。
【0040】
したがって、この廃棄船(3)のタンク(3a)を利用すると、地上にタンクを設置した場合、10パスカルの圧力で1.5万立方メートルの空気を貯蔵することは不可能で合ったが、海底の水圧を利用することで、圧力は加わらない。さらに、廃棄船(3)を利用することで安くできる。
【実施例2】
【0041】
図2は、本発明のタービン冷却装置のタービン部分の、断面の模式図である。左から発電機(7)があり、燃焼機(5)を介してタービン(6)の翼(6a)が4段付いており、その排気ガスは熱交換器(8)を通って外部に排気される。そのタービン(6)の翼(6a)には、噴射口(6b)が具備されており、その噴射口(6b)から蒸気を噴射しているところを書いている。そのタービン(6)の1段目の直径はφ1000で、最後の4段目の直径はφ3000であるが、実際にはタービン(6)は8段ぐらいの翼(6a)が望ましい。
【0042】
燃焼機(5)で燃焼さす空気は、廃棄船(3)のタンク(3a)からホース(4)を介して送られ、燃焼機(5)に入って燃焼する。燃焼機(5)で燃焼する空気は、1秒間に1立方メートルで、5時間で18000立方メートルを消費する。そして燃焼機(5)する圧力は、通常のガスタービンが3パスカルに比べ10パスカルと高いため、燃焼機(5)で燃焼する温度は通常摂氏1500度であるが、本発明では摂氏5000度に達するためタービン(6)の翼(6a)には、冷却が必要である。
【0043】
そして燃焼機(5)で燃焼した排気ガスは、毎秒1立方メートルの排気ガスを20倍の10パスカルにし、タービン(6)の翼(6a)の1段目を通って静翼に入り、静翼は周方向エネルギーを吸収して2段目のタービン(6)の翼(6a)を通る。2段目のタービン(6)の翼(6a)を通るときは8パスカルで、圧力が少なくなる分、体積は増える。この図では、静翼は書かれていない。そして、そのような作業を繰り返して、4段目のタービン(6)までの、4段の翼(6a)で、回転するエネルギーを取り出して発電機(7)を回転さす。
【0044】
そして排気ガスは、4段目のタービン(6)の翼(6a)を通って、熱交換器(8)を通って排気される。その熱交換器(8)で、熱の交換する水は、ポンプ(8a)で60パスカルまで圧縮された水は、熱交換器(8)で摂氏200度まで暖められ、回転するタービン(6)の軸(6c)の中心を通り、各翼(6a)の先端に通じる図が図3である。
【0045】
その図は半断面図で、タービン(6)のところを詳しく説明すると、熱交換器(8)のパイプ(5a)から熱交換した蒸気は、タービン(6)の軸(6c)の中心に繋ぐ溜め、ベアリング(6d)とオイルシール(6e)で、回転をしている軸(6c)とオイルシール(6e)で漏れないようにする。そのため、回転する軸(6c)と接触する場所は、シールが必要である。
【0046】
軸(6c)の中心を通って翼(6a)まで来た蒸気の矢印は、摂氏200度に暖められた蒸気は、1段目のタービン(6)の翼(6a)を摂氏1000度に冷却して、代わりに蒸気は、翼(6a)の噴射口(6b)から約70パスカルで噴射する。冷却された翼(6a)は、熱伝導率の良い物で、外気の排気ガスは摂氏5000度を冷却して翼(6a)の中を摂氏1000度に冷却する。そして噴射する噴射口(6b)から出た蒸気は、65パスカルから70パスカルで噴射するため、作用、反作用の原理で、翼(6a)は回転する力になる。60パスカルの蒸気は、翼(6a)の回転の遠心力のため、5パスカルから10パスカル蒸気は圧力を増す。
【0047】
図4は、タービン(6)の翼(6a)の部分の断面図である。燃焼機(5)で、摂氏5000度になった排気ガスは、第1段目のタービン(6)の翼(6a)を回転させるエネルギーを伝へる。そのときにタービン(6)の翼(6a)は、摂氏5000度の高温になった排気ガスを冷却するため、翼(6a)の内部を蒸気で冷やす。
【0048】
そして、そのときできた熱エネルギーは蒸気に代わり、回転する翼(6a)は遠心力で、さらに圧力を増し、60パスカルで軸(6c)まで伝わった蒸気は65パスカルで、蒸気は噴射口(6b)から翼(6a)の傾きに合わして、後方に噴出し、蒸気の温度は摂氏1000度の高温で、翼(6a)を回転させるエネルギーになる。
【0049】
それは、蒸気タービンが15パスカルで摂氏250度なのに対し、本発明の蒸気の温度は摂氏1000度の高温なので、65パスカルになる。そして65パスカルで噴射した蒸気は、静翼(6f)で回転エネルギーをなくして、圧力エネルギーを2段目の翼(6a)に与え、回転エネルギーを取る。
【0050】
それとは別に、2段目の翼(6a)は摂氏4000度の排気ガスが高温なので、2段目の翼(6a)の内部を通って冷却された蒸気は、同じく摂氏1000度になり、翼(6a)の長さが長いため、遠心力で67パスカルまで加圧した蒸気は、翼(6a)の噴射口(6b)から噴射して、回転するエネルギーに代える。
【0051】
そして第4段目のタービン(6)の翼(6a)は、排気ガスの温度が下がり、摂氏2000度の高温になった排気ガスを冷却するため、翼(6a)の内部を蒸気で冷やす。そして、そのときできた熱エネルギーは蒸気に代わり、回転する翼(6a)は遠心力で、さらに圧力を増す。
【0052】
そして、60パスカルで軸(6c)まで伝わった蒸気は、遠心力で70パスカルになり、蒸気は噴射口(6b)から後方に噴出して、摂氏1000度の高温になった蒸気は、翼(6a)を回転させるエネルギーになる。第4段目のタービン(6)の翼(6a)は、摂氏2000度の排気ガスであるが翼(6a)が、長いので内部を通ると蒸気になり、同じく摂氏1000度の高温になる。
【0053】
第4段目のタービン(6)の、翼(6a)を出た排気ガスは温度が下がり、摂氏1000度の温度になった排気ガスを熱交換器(8)で冷却し、その代わりに熱交換器(8)の内部のパイプ(5a)の水を、熱交換器(8)で蒸気にする。排気ガスは蒸気を含んでいるため、蒸気は物体に触れると水に戻る性質があるため、熱交換器(8)の端には、お湯に程った水をポンプ(8a)で圧縮した水は、彩度冷却水として使用する。
【0054】
したがって、熱を最大限利用し、蒸気タービンとして併用する物であるから、蒸気の熱の伝わるのが早く、約5分間で発電し、電気を送れる状態になる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
また、発電システム以外に、海底(2)に廃棄船(3)を沈め、圧縮した空気をためる方法は、地上のタンクと違い圧力は加わらないため、その圧縮した空気は潜水のための圧搾空気に利用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 コンプレッサ 2 海底
3 廃棄船 3a タンク 3b ノズル
4 ホース 5 燃焼機 5a パイプ
6 タービン 6a 翼 6b 噴射口 6c 軸
6d ベアリング 6e オイルシール 6f 静翼
7 発電機 8 熱交換器 8a ポンプ 8b パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底(2)のタンク(3a)に圧縮された空気は、ホース(4)を介して燃焼機(5)で燃焼した排気ガスはタービン(6)を回し、
該タービン(6)は高温になるのを防ぐため、ポンプ(8a)で加圧した冷却水を、該タービン(6)の翼(6a)に通し、
該翼(6a)の先端に具備している噴射口(6b)から、蒸気を噴射することを特徴とするタービン冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−57322(P2013−57322A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−271866(P2012−271866)
【出願日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【分割の表示】特願2011−195545(P2011−195545)の分割
【原出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(307010384)