説明

タービン燃焼器の燃料混合システム

【課題】タービン燃焼器の燃料混合システムを提供すること。
【解決手段】システムは、液体燃料と水を混合して燃料混合物を生成するように構成された混合アセンブリを含む。燃料混合物は、ガスタービンの燃焼器で燃焼するように構成される。混合アセンブリは、一体化ハウジング内に配置された液体燃料通路を含む。液体燃料通路は、液体燃料を流し、液体トラップを含まないように構成される。混合アセンブリはまた、一体化ハウジング内に配置された水通路を含む。水通路は、水を流し、液体トラップを含まないように構成される。混合アセンブリはまた、一体化ハウジング内に配置され且つ液体燃料通路及び水通路に結合されたミキサーを含む。ミキサーは、液体燃料及び水を混合し燃料混合物を形成するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、燃焼システムに関し、より詳細には、ガスタービンエンジンへの液体燃料混合体の供給に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の燃焼システムは、燃料及び空気が燃焼して高温ガスを発生する燃焼室を含む。例えば、ガスタービンエンジンは、1以上の燃焼室を含むことができ、該燃焼室は、圧縮機から加圧空気を受け取り、燃料を加圧空気に噴射し、高温の燃焼ガスを発生させてタービンエンジンを駆動するように構成されている。各燃焼室は、気体燃料及び液体燃料などの1種以上の異なる燃料を受けるように構成することができる。特定の材料を燃料と混合して、例えば、燃焼効率及び/又は副生成物の生成に影響を及ぼすことができる。残念ながら、使用されていない流路に残されたこのような混合物が劣化し、これによりガスタービンエンジンの性能及び信頼性を低下させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7690184号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明の幾つかの実施形態について要約する。これらの実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の可能な形態を簡単にまとめたものである。実際、本発明は、以下に記載する実施形態と同様のものだけでなく、異なる様々な実施形態を包含する。
【0005】
第1の実施形態では、システムは、液体燃料と水を混合して燃料混合物を生成するように構成された混合アセンブリを含む。燃料混合物は、ガスタービンの燃焼器で燃焼するように構成される。混合アセンブリは、一体化ハウジング内に配置された液体燃料通路を含む。液体燃料通路は、液体燃料を流し、液体トラップを含まないように構成される。混合アセンブリはまた、一体化ハウジング内に配置された水通路を含む。水通路は、水を流し、液体トラップを含まないように構成される。混合アセンブリはまた、一体化ハウジング内に配置され且つ液体燃料通路及び水通路に結合されたミキサーを含む。ミキサーは、液体燃料及び水を混合し燃料混合物を形成するように構成される。
【0006】
第2の実施形態では、システムは、液体燃料と水を混合して燃料混合物を生成するように構成された弁アセンブリを含む。燃料混合物は、ガスタービンの燃焼室で燃焼するように構成される。弁アセンブリは、一体化ハウジングと、一体化ハウジングに直接結合され且つ液体燃料の流量を調整するように構成された液体燃料弁と、一体化ハウジングに直接結合され且つ水の流量を調整するように構成された送水弁とを含む。液体燃料弁と送水弁は互いに近接している。弁アセンブリはまた、一体化ハウジング内に配置され且つ液体燃料と水を混合して燃料混合物を形成するように構成された通路を含む。通路は、液体トラップを含まないように構成される。本システムはまた、液体燃料弁又は送水弁の少なくとも1つに信号を送信するように構成されたコントローラを含む。液体燃料弁及び送水弁が信号に応答して燃料混合物の組成を調整する。
【0007】
第3の実施形態では、システムは、一体化弁アセンブリを含む。一体化弁アセンブリは、主燃料を受けるように構成された主燃料入口ポートと、主燃料入口ポートに結合され且つ主燃料を第1の混合T字部に送るように構成された主燃料通路と、主燃料通路に結合され且つ主燃料の主流量を調整するように構成された主燃料弁と、水を受けるように構成された水入口ポートと、水入口ポートに結合され且つ水を第1の混合T字部に送るように構成された水通路と、を含む。主燃料通路及び水通路は、液体トラップを含まないように構成され、第1の混合T字部が、主燃料混合物を生成するように構成される。一体化弁アセンブリはまた、主燃料混合物を排出するように構成された主燃料混合物出口ポートと、水通路に結合され且つ水の第1の水流量を調整するように構成された第1の送水弁とを含む。主燃料弁と第1の送水弁は互いに近接している。
【0008】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができるであろう。図面を通して、同様の部材には同様の符号を付した。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】燃焼器を有しタービンシステムの一実施形態のブロック図。
【図2】タービン燃焼器用の供給燃料の一実施形態のブロック図。
【図3】タービン燃焼器用の燃料供給システムの一実施形態のブロック図。
【図4】一体化弁アセンブリの一実施形態の斜視図。
【図5】一体化弁アセンブリの一実施形態の後面図。
【図6】一体化弁アセンブリのマニホルドの一実施形態の正面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の1以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するため、現実の実施に際してのあらゆる特徴について本明細書に記載しないこともある。実施化に向けての開発に際して、あらゆるエンジニアリング又は設計プロジェクトの場合と同様に、実施毎に異なる開発者の特定の目標(システム及び業務に関連した制約に従うことなど)を達成すべく、実施に特有の多くの決定を行う必要があることは明らかであろう。さらに、かかる開発努力は複雑で時間を要することもあるが、本明細書の開示内容に接した当業者にとっては日常的な設計、組立及び製造にすぎないことも明らかである。
【0011】
本発明の様々な実施形態の構成要素について紹介する際、単数形で記載したものは、その構成要素が1以上存在することを意味する。「含む」、「備える」及び「有する」という用語は内包的なものであり、記載した構成要素以外の追加の要素が存在していてもよいことを意味する。
【0012】
以下で詳細に検討するように、特定の実施形態は、燃料を水と混合し、燃料及び水の混合物をタービン燃焼器に供給するためのシステムを提供する。例えば、タービン燃焼器は、ガスタービンエンジンに配置されたガスタービン燃焼器とすることができる。特定の実施形態では、ガスタービン燃焼器は、天然ガス、シンガス、又は代替天然ガスなどの気体燃料、又はディーゼル燃料のような液体燃料のいずれも燃焼させることができる。気体燃料は、気体燃料経路を介してガスタービン燃焼器に供給することができ、液体燃料は、気体流路とは別個の液体燃料流路を介して供給することができる。ガスタービン燃焼器は、主として気体燃料を燃焼し、気体燃料が利用可能ではないときには液体燃料を燃焼することができる。従って、気体燃料の供給が遮られた場合でも、液体燃料を用いることによりタービン燃焼器の運転を継続することができる。しかしながら、液体燃料の燃焼は気体燃料の燃焼よりも低効率である可能性があること及び液体燃料の燃焼は、気体燃料の燃焼よりもガスタービンエンジンからの排気中により多くの副生成物を発生する可能性があることから、気体燃料の使用が好ましいとすることができる。これらの副生成物は、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、一酸化炭素(CO)、粒状物質、その他を含むことができる。
【0013】
ガスタービン燃焼器において液体燃料が使用される場合、副生成物(例えば、NOx、SOx、CO、又は粒状物質)の生成を低減するのを助けるために、液体燃料と水を混合させた後、ガスタービン燃焼器に導入することができる。添加される水は、ガスタービン燃焼器内の反応ゾーンの冷却に役立つことができ、これにより副生成物の生成を低減することができる。具体的には、反応ゾーンにおいて水が蒸発して蒸気になり、これが反応ゾーンの温度を低下させるのを助ける。特定の実施形態では、混合アセンブリは、水と液体燃料を混合して燃料混合物を生成することができる。混合アセンブリは、複数の構成要素を含む一体化ハウジングとすることができる。例えば、一体化ハウジングは、該一体化ハウジングを通って液体燃料が流れる液体燃料通路を含むことができる。同様に、一体化ハウジングは、該一体化ハウジングを通って水が流れる水通路を含むことができる。液体燃料通路及び水通路の両方は、一体化ハウジングを流れていないときに液体を蓄積することができる区域を定める可能性がある、液体トラップを排除することができる。従って、液体トラップの排除は、液体が蓄積できるが、除去又は排水できない領域を実質的に低減又は除外することを意味することができる。一体化ハウジングにおいて液体トラップを排除する1つの方法は、通路中に下向きの傾斜部を利用することを含めることができ、液体燃料及び/又は水が一体化ハウジング内で捕捉されることなく、一体化ハウジングから排出できるようにする。特定の実施形態では、下向きの傾斜部は、水平又は上向き部分のない、連続した下向きの傾斜部とすることができる。他の実施形態では、下向きの傾斜部は、上向き部分のない、下向き部分と水平部分とを含むことができる。液体トラップを排除することにより、一体化ハウジングは、滞留した液体燃料が劣化し、場合によっては一体化ハウジング内の流路にコーキングの蓄積を形成するのを防ぐことができる。コーキングの蓄積は、システムの流れ特性の変化を引き起こし、これによりガスタービン燃焼器が非効率的に作動するようになる可能性がある。コーキングの蓄積はまた、下流側の燃料ノズルを部分的に遮断する可能性がある。別の実施形態では、混合アセンブリは、一体化ハウジング内に配置され、且つ液体燃料通路及び水通路に結合されたミキサーを含むことができる。ミキサーは、液体燃料と水を混合して燃料混合物を形成することができる。ミキサーは、燃料混合物の均一性を向上させることができる。混合が不十分な燃料混合物は、ガスタービン燃焼器内で不均等な燃焼を生じる可能性がある。
【0014】
他の実施形態では、一体化ハウジングは、燃料流路、水流経路及び/又は燃料及び水の両方の混合物用の通路を含むことができる。液体燃料トラップを排除することにより、流路の内面はほぼ滑らかであり、隆起部、急コーナー、陥凹部、段差、急な直径の変化及びその他が存在しない流体流を可能にすることができる。従って、残っているあらゆる燃料は、燃料通路を通る水流によって運び去られ、あらゆるコーキング蓄積を防ぐことができる。
【0015】
別の実施形態では、一体化ハウジングは、均一な燃料混合物を生成するのを可能にするための追加の構成要素を含むことができる。例えば、液体燃料通路は、液体燃料の流量を調整する液体燃料弁を含むことができる。同様に、水通路は、水の流量を調整する送水弁を含むことができる。特定の実施形態では、液体燃料弁及び送水弁は、互いに近接している。従って、一体化ハウジング内の通路の長さが低減され、一体化ハウジングのパージ及び浄化を容易にすることができる。別の実施形態では、コントローラは、液体燃料弁及び/又は送水弁に信号を送信し、燃料混合物の組成を調整することができる。信号は、機械的又は電気的信号とすることができる。特定の実施形態では、送水弁からの水は、液体燃料弁及び液体燃料通路を通じて環流させ、液体燃料弁及び液体燃料通路に残された何らかの残留オイルを清掃又はパージするのを助けることができる。
【0016】
次に、図面に移り、最初に図1を参照すると、ガスタービンエンジン11を有するタービンシステム10の一実施形態のブロック図が示される。タービンシステム10は、タービンシステム10を駆動するのに液体燃料か、又は天然ガス及び/又は合成ガスのような気体燃料を用いることができる。図示のように、1以上の燃料ノズル12が供給燃料14を取り込む。例えば、1以上の燃料ノズル12を用いて液体燃料を取り込むことができ、1以上の他の燃料ノズル12を用いて気体燃料を取り込むことができる。加えて、燃料ノズル12は、タービンシステム10が液体燃料を使用する場合に供給水15を取り込むことができる。以下で詳細に説明するように、開示されるタービンシステム10は、燃料ノズル12から上流側及び/又は燃料ノズル12内で液体燃料を供給水15と混合する。液体燃料と供給水15との混合により、副生成物(例えば、NOx、SOx、CO、又は粒状物質)の抑制効率が改善され、これによりガスタービンエンジン11からの副生成物の生成及び排出を低減することができる。次いで、燃料ノズル12は更に、燃料又は燃料−水混合物を空気と混合し、燃料、水(使用する場合)及び空気の混合物を燃焼器16に分配し、ここで更に燃料、水(使用する場合)及び空気の間の混合が生じる。燃料ノズル12は、燃焼器16の外部にあるか又は離れているように概略的に図示されているが、燃焼器16内部に配置してもよい。燃料、水(使用する場合)及び空気の混合物は、燃焼器16内の燃焼室にて燃焼し、これにより高温の加圧排出ガスを生成する。燃焼器16は、タービン18を通って排気口20に向けて排出ガスを配向する。図1には1つの燃焼器16だけが図示されているが、特定の実施形態では、複数の燃焼器16をガスタービンエンジン11の周りで円周方向に配列することができる。複数の燃焼器16の各々は、別個の燃料ノズル12を含むことができる。排出ガスがタービン18を通過すると、ガスがタービンブレードに力を加え、タービンシステム10の軸線に沿ってシャフト22を回転させるようにする。図示のように、シャフト22は、圧縮機24を含む、タービンシステム10の種々の構成要素に接続される。圧縮機24はまた、シャフト22に結合されたブレードを含む。シャフト22が回転すると、圧縮機24内のブレードも回転し、これにより吸気口26から圧縮機24を通って燃料ノズル12及び/又は燃焼器16内に入る空気が加圧される。シャフト22はまた、負荷28に接続することができ、負荷は、車両、又は例えば、発電プラントの発電機などの固定負荷、或いは航空機のプロペラとすることができる。負荷28は、タービンシステム10の回転出力によって駆動することができるあらゆる好適な装置を含むことができる。
【0017】
図2は、図1に示すようなガスタービンエンジン11の燃焼器16のタービン燃料供給システム40のブロック図を示す。以下の検討において、用語「弁」は、流量制御として作動可能なあらゆる装置を指すのに用いられる。図示のように、液体燃料42は、燃焼器16に供給することができる。液体燃料42の実施例には、限定ではないが、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ガソリン、ナフサ、燃料油などのような炭化水素系の液体燃料が挙げられる。液体燃料42は、液体燃料流路44を介して燃焼器16に送られ、該液体燃料流路44は、液体燃料供給弁46を含むことができる。液体燃料流路44はまた、複数の混合アセンブリ50に(垂直ドットで示される)液体燃料42を供給するのに用いることができる液体燃料マニホルド48を含むことができ、混合アセンブリ50は、例えば、液体燃料マニホルド48の周りに円周方向に配列することができる。特定の実施形態では、液体燃料マニホルド48は、円形又は多角形の形状を有するリングとして構成することができる。複数の混合アセンブリ50の各々は、ガスタービンエンジン11の周りに円周方向に配列された複数の燃焼器16の1つに結合することができる。液体燃料供給弁46を用いて、液体燃料マニホルド48への液体燃料42の流れを調整及び/又は遮断することができる。特定の実施形態では、各混合アセンブリ50は、液体燃料42を水15と混合するために、以下で詳細に検討するように複数の弁及び通路を含むことができる。
【0018】
特定の実施形態では、液体燃料42の一部は、パイロット燃料供給弁54を含むことができるパイロット燃料流路52に送ることができる。パイロット燃料流路52は、燃焼器16を液体燃料42により最初に始動するときに用いることができる。例えば、パイロット燃料流路52は、液体燃料流路44よりも低流量の液体燃料42を流すことができる。特定の実施形態では、パイロット燃料流路52を通る液体燃料42の流量は、液体燃料流路44を通る通常の又は正規の流量の約5%〜50%、10%〜35%、又は15%〜25%とすることができる。例えば、パイロット燃料流路52を通る液体燃料42の流量は、液体燃料流路44を通る通常の流量の約5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50%とすることができる。パイロット燃料とも呼ばれる場合がある低流量の液体燃料42は、最初に燃焼器16を始動するのに用いることができる。その後、液体燃料流路44を用いて、通常の又は正規の流量の液体燃料42を燃焼器16に供給することができる。パイロット燃料流路52はまた、以下で詳細に検討する理由のため、液体燃料流路44と共に継続して用いることができる。燃焼器16の始動中、パイロット燃料供給弁54からの液体燃料42は、パイロット燃料マニホルド58に送ることができ、該パイロット燃料マニホルド58を用いて、パイロット燃料を複数の混合アセンブリ50(垂直ドットで示される)に供給することができる。特定の実施形態では、パイロット燃料マニホルド58は、円形又は多角形の形状を有するリングとして構成することができる。パイロット燃料供給弁54を用いて、パイロット燃料マニホルド58への液体燃料42の流れを調整及び/又は遮断することができる。燃焼器16がもはや液体燃料42を燃焼していないときには、気体燃料流路61を介して気体燃料60をパイロット燃料マニホルド58に供給し、これにより気体燃料60を用いて液体燃料42をパイロット燃料マニホルド58からパージすることができる。気体燃料60の実施例には、限定ではないが、メタン、天然ガス、シンガス、その他などが挙げられる。気体燃料流路61は、気体燃料60の流れを調整及び/又は遮断するのに用いることができる気体燃料供給弁62を含むことができる。パイロット燃料流路52を気体燃料60でパージすることにより、非使用時のパイロット燃料流路52内の液体燃料42のコーキング又は酸化を実質的に低減又は阻止するのを助けることができる。他の実施形態では、非使用時にパイロット燃料流路52をパージするために、窒素、二酸化炭素、蒸気、その他などの他の気体を用いることもできる。
【0019】
水15は、水供給弁66を含むことができる水流経路64を介して燃焼器16に供給することができる。水15の実施例には、限定ではないが、ボイラー給水、脱気水、復水、脱塩水、その他などが挙げられる。このような水15は、ガスタービンエンジン11が接地されたプラント又は施設の他の場所で既に利用可能となっている場合がある。従って、タービン燃料供給システム40用の水供給システムは、別個の専用水供給システムを含まなくてもよい。水供給弁66を用いて、水マニホルド68への水の流れを調整及び/又は遮断することができ、該水マニホルド68は、複数の混合アセンブリ50(垂直ドットで示される)に水15を供給するのに用いることができる。特定の実施形態では、水マニホルド68は、円形又は多角形の形状を有するリングとして構成することができる。
【0020】
複数の混合アセンブリ50の各々は、液体燃料42及び水15の均一な混合物を生成するのを助ける様々な構成要素を含むことができる。例えば、各混合アセンブリ50は、液体燃料42を液体燃料混合弁72に流す液体燃料通路70を含むことができ、該液体燃料混合弁72を用いて、混合アセンブリ50を通る液体燃料42の流量を調整することができる。例えば、液体燃料混合弁72は、オン/オフ弁又はスロットル弁とすることができる。同様に、混合アセンブリ50は、水15を混合アセンブリ50に流す水通路74を含むことができる。水通路74は、液体燃料水混合弁76を含むことができ、該液体燃料水混合弁76を用いて、液体燃料通路70を流れる液体燃料42と混合されることになる水15の流量を調整することができる。例えば、液体燃料水混合弁76は、オン/オフ弁又はスロットル弁とすることができる。液体燃料42及び水15は、ミキサー78にて組み合わされ、該ミキサー78は、液体燃料42及び水15を混合して液体燃料混合物80を形成する。特定の実施形態では、液体燃料混合物80は、液体燃料42及び水15のエマルジョンとすることができる。ミキサー78の実施例は、限定ではないが、インラインミキサー、静的ミキサー、パドル型ミキサー、ブレンダー、リボンブレンダー、その他などが挙げられる。ミキサー78は、液体燃料42及び水15の均一な混合物を生成する。ガスタービンエンジン11が液体燃料42を燃焼していない(例えば、気体燃料60を燃焼している)場合、水15を用いて液体燃料通路70をパージすることができる。具体的には、水15は、液体燃料混合弁72を通って液体燃料マニホルド48内に逆流し、液体燃料42をパージ又は移動させることができる。特定の実施形態では、混合アセンブリ50は、ミキサー78の下流側に配置される液体燃料プロポーショニング弁82を含むことができる。液体燃料プロポーショニング弁82は、液体燃料混合物80の圧力が閾値圧力を上回った場合、ガスタービンエンジン11の燃焼器16の全てへの主燃料流路83に沿った液体燃料混合物80の流れを可能にすることができる。例えば、液体燃料プロポーショニング弁82は、制御弁、圧力弁、一方向弁、チェック弁、又はこれらの組合せとすることができる。従って、液体燃料プロポーショニング弁82は、燃焼器16から混合アセンブリ50へのガスの逆流を阻止するのを助けることができる。換言すると、液体燃料プロポーショニング弁82は、液体燃料混合物80の圧力が設定圧力を上回った場合にだけ、燃焼器16内への液体燃料混合物80の流れを可能にすることができる。次いで、混合アセンブリ50からの液体燃料混合物80は、主燃料流路83に沿って燃焼器16の主ノズル84に送ることができる。
【0021】
特定の実施形態では、混合アセンブリ50は、パイロット燃料をパイロット燃料混合弁88に送るパイロット燃料通路86を含むことができ、該パイロット燃料混合弁88を用いて、混合アセンブリ50へのパイロット燃料の流量を調整することができる。例えば、パイロット燃料混合弁88は、オン/オフ弁又はスロットル弁とすることができる。水通路74は、パイロット燃料ミキサー92に水15を流すパイロット燃料水混合弁90を含むことができ、該パイロット燃料ミキサー92は、パイロット燃料及び水15を混合してパイロット燃料混合物94を形成することができる。特定の実施形態では、パイロット燃料混合物94は、パイロット燃料及び水15のエマルジョンとすることができる。例えば、パイロット燃料水混合弁90は、オン/オフ弁又はスロットル弁とすることができる。パイロット燃料ミキサー92の実施例は、限定ではないが、混合T字部、インラインミキサー、静的ミキサー、パドル型ミキサー、ブレンダー、リボンブレンダー、その他などが挙げられる。ガスタービンエンジン11が液体燃料42を燃焼していない(例えば、気体燃料60を燃焼している)場合、水15を用いてパイロット燃料通路86をパージすることができる。具体的には、水15は、パイロット燃料混合弁88を通ってパイロット燃料マニホルド58内に逆流し、液体燃料42をパージ又は移動させることができる。幾つかの実施形態では、パイロット燃料混合物94は、パイロット燃料加圧弁96に送ることができ、これによりパイロット燃料混合物94の圧力が閾値圧力を上回った場合、第1のパイロット燃料流路97に沿ったパイロット燃料混合物94の流れを可能にすることができる。例えば、パイロット燃料加圧弁96は、制御弁、圧力弁、一方向弁、チェック弁、又はこれらの組合せとすることができる。従って、パイロット燃料加圧弁96は、燃焼器16から混合アセンブリ50へのガスの逆流を阻止するのを助けることができる。次いで、パイロット燃料加圧弁96からのパイロット燃料混合物94は、第1のパイロット燃料流路97に沿って燃焼器16のパイロットノズル98に送ることができる。パイロットノズル98は、主ノズル84よりも低い流量であるが、液体燃料の点火可能な噴霧を発生するのに十分なノズル圧力降下を有して燃焼器16に液体燃料42を噴射できるように、主ノズル84よりも小さくすることができる。パイロットノズル98は、燃焼器16が液体燃料42を燃焼していないときに気体燃料60で連続的にパージし、高温燃焼生成物(例えば、空気、二酸化炭素、水蒸気、その他)がパイロットノズル98の小さなオリフィスに流入して劣化するのを阻止することができる。燃焼器16が液体燃料42を燃焼しているときには、パイロットノズル98を通るパイロット燃料混合物94の流れによってパイロットノズル98を冷却することができるので、パイロットノズル98は、主ノズル84と同時に液体燃料42を噴射することができる。
【0022】
特定の実施形態では、タービン燃料供給システム40は、信号経路102に沿って種々の信号を送信及び/又は受信することができるコントローラ100を含むことができる。以下の検討において、信号経路102に沿って送信又は受信される信号は、参照数字102で示すことにする。例えば、コントローラ100は、液体燃料供給弁46、パイロット燃料供給弁54、気体燃料供給弁62、水供給弁66、液体燃料混合弁72、液体燃料水混合弁76、液体燃料プロポーショニング弁82、パイロット燃料混合弁88、パイロット燃料送水弁90及びパイロット燃料加圧弁96の1以上に信号を送信し、弁を開閉するよう指示することができる。加えて、コントローラ100は、限定ではないが、圧力センサ、温度センサ、流量センサ、組成センサ、その他など、タービン燃料供給システム40内に配置されたセンサ104から信号102を受け取ることができる。特定の実施形態では、コントローラ100は、センサ104から受け取った信号102に基づいて水15に対する液体燃料42の比を調整することができる。
【0023】
図3は、タービン燃料供給システム40の別の実施形態のブロック図を示す。図3に示すように、混合アセンブリ50は、液体燃料42を受け取る主燃料入口ポート120を含む。主燃料入口ポート120は、主燃料通路70に結合される。加えて、混合アセンブリ50は、水15を受け取る水入口ポート122を含む。水入口ポート122は、水通路74に結合される。更に、混合アセンブリ50は、パイロット燃料を受け取るパイロット燃料入口ポート124を含む。パイロット燃料入口ポート124は、パイロット燃料通路86に結合される。混合アセンブリ50はまた、液体燃料混合物80を主ノズル84に吐出する主燃料混合物出口ポート126を含むことができる。同様に、混合アセンブリ50は、パイロット燃料混合物を第1のパイロット燃料流路97に沿ってパイロットノズル98に吐出するパイロット燃料混合物出口ポート128を含むことができる。特定の実施形態では、パイロット燃料混合物94の一部130は、第2のパイロット燃料出口ポート132に直接供給することができる。換言すると、パイロット燃料混合物94の一部130は、パイロット燃料加圧弁96を通って流れない。代わりに、パイロット燃料混合物94の一部130は、第2のパイロット燃料流路133に沿って燃焼器16のパイロットノズルの第2のセット134に流れる。加圧弁96は、混合物94の閾値圧力に達したときにパイロット燃料混合物94を流すのに使用される。換言すると、加圧弁96の機能は、パイロットノズル134及び98を順次的に湿潤することである。
【0024】
図4は、混合アセンブリ50の一実施形態の斜視図を示す。以下の検討において、x軸144、y軸146及びz軸148を参照する場合がある。図4に示すように、混合アセンブリ50は、一体化ハウジング150、又は一体化弁アセンブリを含む。一体化ハウジング150は、上面152、底面154、正面156、背面158、左面160及び右面162を含む。図4に示すように、一体化ハウジング150は、ほぼ矩形形状のアセンブリとすることができる。しかしながら、他の実施形態では、一体化ハウジング150は、タービン燃料供給システム40の特定の構成に対応した他の形状を有することができる。加えて、一体化ハウジング150は、タービン燃料供給システム40の装備に対する接続部に対応するために複数の開口、又はポートを含むことができる。更に、液体燃料混合弁72及びパイロット燃料混合弁のアクチュエータを上面152上に位置付けることができる。同様に、液体燃料水混合弁76及びパイロット燃料水混合弁90のアクチュエータを底面154上に位置付けることができる。従って、弁72、76、88及び90のアクチュエータは、弁が占めるスペース又は容積を低減するよう複数の軸線に沿った向きにすることができる。他の実施形態では、種々の弁72、76、88及び90のアクチュエータは、一体化ハウジング150の異なる場所に位置付けることができる。弁72、76、82、88、90及び96は、一体化ハウジング150に直接結合され、一体化ハウジング150内に孔開け又は形成されたボア又は開口に少なくとも部分的に配置することができる。加えて、主燃料出口ポート126は、液体燃料プロポーショニング弁82の中心に位置付けることができ、パイロット燃料出口ポート128は、パイロット燃料加圧弁96の中心に位置付けることができる。他の実施形態では、主燃料出口ポート126及びパイロット燃料出口ポート128は、一体化ハウジング150の異なる場所に位置付けることができる。第2のパイロット燃料出口ポート132は、液体燃料プロポーショニング弁82とパイロット燃料加圧弁96との間の正面156上に位置付けることができる。第2のパイロット燃料出口ポート132は、一体化ハウジング150の異なる場所に位置付けることができ、或いは、省略することもできる。図4に示すように、一体化ハウジング150の弁72、76、82、88、90及び96は、互いに近接している。例えば、弁72及び88の中心線間の距離164は、一体化ハウジング150の幅166の約30〜80%、40〜70%、又は50〜60%とすることができる。同様に、弁76及び90の中心線間の距離168は、一体化ハウジング150の幅166の約30〜80%、40〜70%、又は50〜60%とすることができる。距離164及び/又は168は、幅166の約30、40、50、60、70、又は80%とすることができる。更に、弁72及び76は、一体化ハウジング150の高さ170だけ分離することができる。同様に、弁88及び90は、一体化ハウジング150の高さ170だけ分離することができる。従って、一体化ハウジング150は、低容量で小型化され、一体化ハウジング150の内部で劣化する可能性がある液体燃料42の量を低減することができる。更に、弁72、76、82、88、90及び96間の通路の長さは、一体化ハウジング150のパージ及び清浄化を容易にするよう低減することができる。
【0025】
図5は、混合アセンブリ50の一実施形態の後面図を示す。図5に示すように、背面158は、主燃料入口ポート120、水入口ポート122及びパイロット燃料入口ポート124を含む。特定の実施形態では、主燃料入口ポート120は、左面160付近で且つ液体燃料混合弁72に隣接して位置付けられる。特定の実施形態では、水入口ポート122は、右面162付近で且つパイロット燃料水混合弁90に隣接して位置付けられる。幾つかの実施形態では、パイロット燃料入口ポート124は、背面158の中間付近、又は、主燃料入口ポート120と水入口ポート122との間に位置付けられる。特定の実施形態では、経路44に沿った液体燃料42の流量が経路52に沿ったパイロット燃料の流量よりも大きくなることができるので、主燃料入口ポート120の直径121は、パイロット燃料入口ポート124の直径125よりも大きくすることができる。例えば、直径125に対する直径121の比は、約1.1:1〜6:1、1.3:1〜4:1、又は1.5:1〜2.5:1とすることができる。特定の実施形態では、直径125に対する直径121の比は、約、1.1、1.3、1.5、2、2.5、3、4、5、又は6とすることができる。別の実施形態では、水入口ポート122は、背面158の中間付近、又は主燃料入口ポート120とパイロット燃料入口ポート124との間に位置付けることができる。
【0026】
図6は、一体化ハウジング150内の種々の通路180の一実施形態の斜視図を示す。図4及び5に示すものと共通した図6の要素は、同じ参照数字で表記されている。明確にするために、弁72、76、88及び90は図6には示されていない。実際に、弁72、76、88及び90の場所を表すために図6では円が使用されている。図6に示すように、液体燃料通路70は、主燃料入口ポート120から液体燃料混合弁72に直接経由されている。換言すると、液体燃料通路70は、通路70の長さを短くするよう経由される。同様に、水通路74は、水入口ポート122から液体燃料水混合弁76及びパイロット燃料水混合弁90に直接経由される。パイロット燃料通路86は、パイロット燃料入口ポート124からパイロット燃料混合弁88に直接経由される。従って、一体化ハウジング150内の通路180は、通路180の長さを短くするよう直接的に経由され、これにより非使用時の通路180に残される材料の残留量を低減する。例えば、通路180は、金属の固体ブロックに孔又はボアを孔開けすることにより形成され、一体部品の一体化ハウジング150を生成することができる。他の実施形態では、孔又はボアは、金属の2以上のブロックに孔開けしてもよく、該ブロックを後で共に結合し、多部品の一体化ハウジング150を形成する。換言すると、通路180は、一体化ハウジング150内で完全に一体化される。加えて、通路180の長さは、一体化ハウジング150内には存在しない外部配管又は管体の長さよりも短くすることができる。更に、一体化ハウジング150は、外部配管又は管体のネットワークよりも断片化及び複雑さを少なくすることができる。通路180は、一体化ハウジング150の特定の構成に応じて、異なる方向に形成することができる。加えて、一体化ハウジング150内の通路180の清浄化及びパージは、通路180の長さを短くすることによって、より容易に且つ迅速に行われる。更に、金属ブロックを材料として通路180を形成することにより、通路180からの漏洩の可能性を低減することができる。換言すると、一体化ハウジング150を用いると、外部配管又は管体に付随する継手、フランジ、取付具、接続部、その他が排除される。一体化ハウジング150の通路180はまた、互いに近接した弁72、76、82、88、90及び96の配置を可能にする。特定の実施形態では、一体化ハウジング150内の通路180は、液体が通路180を流れていないときに蓄積する可能性がある場所を低減するのを助けるために、円形断面を有し及び/又は内部で円滑にすることができる。
【0027】
液体が蓄積する可能性がある低いスポット及び他の場所は、液体トラップと呼ばれる。特定の実施形態では、通路180は、液体トラップの排除を可能にするために連続した下向きの傾斜部を有することができる。換言すると、通路は、x軸144及びy軸146を含む水平面183に対してある角度181で角度を付けることができる。特定の実施形態では、角度181は、約1〜45度、2〜25度、又は3〜5度とすることができる。例えば、角度181は、約1、2、3、5、10、15、20、25、30、35、40、又は45度とすることができる。他の実施形態では、通路180は、下向きに傾斜している部分と水平部分とを含むが、上向きに傾斜している部分を含まない下向きの傾斜部を有することができる。従って、液体は、通路180から外部に自由に排出可能にすることができる。特定の実施形態では、追加のドレイン管路又は通路182は、通路180の端部及び/又は屈曲部に及びドレインポート184に結合され、通路180に対し追加の排出能力をもたらすことができる。従って、通路180は、液体が一体化ハウジング150内で捕捉される可能性がある場所を含まない。
【0028】
上記で検討したように、タービン燃料供給システム40の種々の実施形態は、燃焼器16の上流側で水15と液体燃料42の混合を可能にし、液体燃料及びパイロット燃料混合物80、94を形成する混合アセンブリ50を含む。このような液体燃料42と水15の混合は、燃焼器16内の温度の低下の助けとなり、NOxのような副生成物の形成の低減を助けることができる。水15と液体燃料42の予混合もまた、燃焼器16内に水15を噴射するよりも、NOx生成の低減の点でより効率的とすることができる。例えば、液体燃料及びパイロット燃料混合物80、94は、液体燃料42よりも粘性及び表面張力が低く、これにより燃焼器16内での混合物80、94の噴霧化、分散化及び蒸発速度を改善することができる。従って、混合アセンブリ50を使用することにより、混合物80、94によりもたらされるNOx抑制効率が高くなるので、NOx生成を低減する際に使用される水15をより少なくすることができる。更に、混合アセンブリ50内での弁72、76、88及び90(及び任意選択的に弁82及び96)の互いに対して近接した配列により、液体燃料42を使用していないときにタービン燃料供給システム40のパージ及び清浄化を容易にすることができる。具体的には、一体化ハウジング150の構成は、燃焼器16からパージされる液体燃料42の量の低減を助け、これにより何らかの残留する液体燃料42を清浄化する効率が高くなる。例えば、一体化ハウジング150の通路180は、液体燃料42が蓄積して劣化し、後で燃焼器16の作動を妨げる可能性がある堆積物になる可能性がある液体トラップを含まない。従って、混合アセンブリ50を使用することにより、燃焼器16を液体燃料42の燃焼に切り替えること及び液体燃料の燃焼から切り替えることを容易にすることができる。
【0029】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲の文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と実質的な差のない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0030】
10 タービンシステム
11 ガスタービンエンジン
12 燃料ノズル
14 供給燃料
15 供給水
16 燃焼器
18 タービン
20 排気出口
22 シャフト
24 圧縮機
26 吸気口
28 負荷
40 タービン燃料供給システム
42 液体燃料
44 液体燃料流路
46 液体燃料供給弁
48 液体燃料マニホルド
50 複数の混合アセンブリ
52 パイロット燃料流路
54 パイロット燃料供給弁
58 パイロット燃料マニホルド
60 気体燃料
61 気体燃料流路
62 気体燃料供給弁
64 水流路
66 水供給弁
68 水マニホルド
70 液体燃料通路
72 液体燃料混合弁
74 水通路
76 水混合弁
78 ミキサー
80 液体燃料混合物
82 液体燃料プロポーショナル弁
83 主燃料流路
84 主ノズル
86 パイロット燃料通路
88 パイロット燃料混合弁
90 パイロット燃料水混合弁
92 パイロット燃料ミキサー
94 パイロット燃料混合物
96 パイロット燃料加圧弁
97 第1のパイロット燃料流路
98 パイロットノズル
100 コントローラ
102 信号経路
104 センサ
120 主燃料入口ポート
121 主燃料入口ポートの直径
122 水入口ポート
124 パイロット燃料入口ポート
125 パイロット燃料入口ポートの直径
126 主燃料混合物出口ポート
128 パイロット燃料混合物出口ポート
130 パイロット燃料混合物の一部
132 第2のパイロット燃料出口ポート
133 第2のパイロット燃料流路
134 パイロットノズルの第2のセット
144 x軸
146 y軸
148 z軸
150 一体化ハウジング
152 上面
154 底面
156 正面
158 背面
160 左面
162 右面
164 液体燃料混合弁とパイロット燃料混合弁の中心線間の距離
166 一体化ハウジングの幅
168 水混合弁とパイロット燃料水混合弁の中心線間の距離
170 一体化ハウジングの高さ
180 一体化ハウジング内の種々の通路
181 水平面に対する角度
182 追加のドレイン管路通路
183 水平面
184 ドレインポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体燃料と水を混合して燃料混合物を生成するように構成され、該燃料混合物がガスタービンの燃焼室で燃焼するように構成された混合アセンブリを備えるシステムであって、前記混合アセンブリが、
一体化ハウジング内に配置され、前記液体燃料を流し且つ液体トラップを含まないように構成された液体燃料通路と、
前記一体化ハウジング内に配置され、水を流し且つ液体トラップを含まないように構成された水通路と、
前記一体化ハウジング内に配置され且つ前記液体燃料通路及び前記水通路に結合され、前記液体燃料と水を混合して燃料混合物を形成するように構成されたミキサーと
を備える、システム。
【請求項2】
前記ミキサーが、混合T字部、インラインミキサー、静的ミキサー、パドル型ミキサー、ブレンダー、又はリボンブレンダー、或いはこれらの組合せを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記混合アセンブリが、
前記一体化ハウジングに結合され、前記液体燃料の流量を調整するように構成された液体燃料弁と、
前記一体化ハウジングに結合され、水の流量を調整するように構成された送水弁と、
を含み、前記一体化ハウジングが、前記液体燃料弁及び前記送水弁が互いに近接した状態で構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記液体燃料弁又は前記送水弁の少なくとも1つに信号を送信するように構成されたコントローラを備え、前記液体燃料弁又は前記送水弁が、前記信号に応答して前記燃料混合物中の前記液体燃料と前記水の比率を調整する、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記混合アセンブリが、前記液体燃料及び水を混合し、前記燃料混合物として前記液体燃料及び水のエマルジョンを生成するように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記液体燃料通路及び前記水通路が、滑らかな内部表面を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記混合アセンブリが、前記一体化ハウジングに結合されたプロポーショニング弁を含み、前記圧力弁は、前記燃料混合物の圧力が閾値圧力を上回った場合に前記燃焼器への燃料混合物の流れを可能にするように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記水通路は、燃焼器内で前記燃料混合物が燃焼されていないときに、前記ミキサー及び前記液体燃料通路に水を流し、前記混合アセンブリから前記液体燃料をパージするように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
液体燃料と水を混合して燃料混合物を生成するように構成され、該燃料混合物がガスタービンの燃焼室で燃焼するように構成された弁アセンブリを備えるシステムであって、
前記弁アセンブリが、
一体化ハウジングと、
前記一体化ハウジングに直接結合され且つ前記液体燃料の流量を調整するように構成された液体燃料弁と、
前記一体化ハウジングに直接結合され且つ水の流量を調整するように構成され、前記液体燃料弁と互いに近接している送水弁と、
前記一体化ハウジング内に配置され且つ前記液体燃料と水を混合して燃料混合物を形成するように構成され、液体トラップを含まないように構成された通路と、
を含み、
前記システムが更に、
前記液体燃料弁又は前記送水弁の少なくとも1つに信号を送信するように構成されたコントローラを備え、前記信号に応答して前記液体燃料弁又は前記送水弁が前記燃料混合物の組成を調整する、システム。
【請求項10】
燃焼器内で前記燃料混合物が燃焼されていないときに、前記液体燃料弁及び前記通路に水を流し、前記弁アセンブリから前記液体燃料をパージするように構成される、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記通路が、前記弁アセンブリの水平面に対してある角度の向きにされている、請求項9記載のシステム。
【請求項12】
前記通路が、前記液体燃料及び水を混合し、前記燃料混合物として前記液体燃料及び水のエマルジョンを生成するように構成されている、請求項9記載のシステム。
【請求項13】
前記弁アセンブリが、前記一体化ハウジングに直接結合された加圧弁を含み、該加圧弁は、前記燃料混合物の圧力が前記燃料混合物の閾値圧力を上回った場合に前記ガスタービン燃焼器への燃料混合物の流れを可能にするように構成される、請求項9記載のシステム。
【請求項14】
一体化弁アセンブリを備えるシステムであって、該一体化弁アセンブリが、
主燃料を受けるように構成された主燃料入口ポートと、
前記主燃料入口ポートに結合され且つ前記主燃料を第1の混合T字部に送るように構成された主燃料通路と、
前記主燃料通路に結合され且つ前記主燃料の主流量を調整するように構成された主燃料弁と、
水を受けるように構成された水入口ポートと、
前記水入口ポートに結合され且つ前記水を前記第1の混合T字部に送るように構成された水通路と、
を含み、前記主燃料通路及び前記水通路が、液体トラップを含まないように構成され、前記第1の混合T字部が、前記主燃料と水を混合して主燃料混合物を生成するように構成されており、
前記一体化弁アセンブリが更に、
前記主燃料混合物を排出するように構成された主燃料混合物出口ポートと、
前記水通路に結合され且つ前記水の第1の水流量を調整するように構成された第1の送水弁と、
を含み、前記主燃料弁と前記第1の送水弁が互いに近接している、システム。
【請求項15】
前記一体化弁アセンブリが、
パイロット燃料を受けるように構成されたパイロット燃料入口ポートと、
前記パイロット燃料入口ポートに結合され且つ前記パイロット燃料を第2の混合T字部に送るように構成されたパイロット燃料通路と、
前記パイロット燃料通路に結合され且つ前記パイロット燃料のパイロット流量を調整するように構成されたパイロット燃料弁と、
前記水入口ポートに結合され且つ前記第2の混合T字部に水を送るように構成された第2の水通路と、
を含み、前記第2の水通路が、液体トラップを含まないように構成され、前記第2の混合T字部が、前記パイロット燃料と水を混合してパイロット燃料混合物を生成するように構成され、
前記一体化弁アセンブリが更に、
前記パイロット燃料混合物を排出するように構成されたパイロット燃料混合物出口ポートと、
前記水通路に結合され且つ前記第2の混合T字部への水の第2の水流量を調整するように構成された第2の送水弁と、
を含み、前記パイロット燃料弁と前記第2の送水弁が互いに近接している、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記パイロット燃料及び前記主燃料が液体燃料を含む、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記主燃料入口ポートの第1の直径が、前記パイロット燃料入口ポートの第2の直径よりも大きい、請求項15記載のシステム。
【請求項18】
前記主燃料入口ポート及び前記水入口ポートが、前記一体化弁アセンブリの第1の側面上に配置され、前記主燃料混合物出口ポートが、前記一体化弁アセンブリの第2の側面上に配置され、前記一体化弁アセンブリの前記第1及び第2の側面が互いに対向して位置付けられる、請求項14記載のシステム。
【請求項19】
前記一体化弁アセンブリが、前記主燃料混合物出口ポートに結合されたプロポーショニング弁を含み、該プロポーショニング弁は、前記主燃料混合物の圧力が該主燃料混合物の閾値圧力を上回った場合に前記主燃料混合物の流れを可能にするように構成される、請求項14記載のシステム。
【請求項20】
前記第1の送水弁は、前記主燃料混合物が使用されていないときに、前記主燃料弁及び前記主燃料通路に水を流し、前記一体化弁アセンブリから前記主燃料をパージするように構成されている、請求項14記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−92357(P2013−92357A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−229375(P2012−229375)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)