説明

ターボ機械構成要素及びこれを備えたターボ機械

【課題】ターボ機械に使用するためのターボ機械構成要素が一方で快適かつ確実に計測学的に監視可能であり、そして他方で一義的にオリジナル部分としてマークづけ可能であることによって、非オリジナル部分を確実にオリジナル部分から識別可能にする。
【構成】ターボ機械構成要素に取り付けられたセンサユニットを有し、このセンサユニットがターボ機械構成要素の監視すべきパラメータを検知するためのセンサと、処理のためにターボ機械の評価ユニットに前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための送信機とを有し、このセンサユニットの送信機が、センサユニットを識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニットに送るよう調整されており、そしてこのセンサユニットがターボ機械構成要素からのセンサユニットの分離がセンサユニットの機能的な破壊下にのみ可能であるよう調整されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボ機械構成要素及びこのようなターボ機械構成要素を備えたターボ機械に関する。
【背景技術】
【0002】
その中に取り付けられた構成要素を含めたターボ機械、例えばターボ圧縮機、及びそれぞれのターボ機械系統中に配置された構成要素、例えば伝動装置、カップリング等、を含めたターボ機械系統においては、それぞれのターボ機械ないしはターボ機械構成要素の運転中の高い負荷によってそれらの複数のターボ機械構成要素が運転中に計測学的に監視されなければならない場合がある。
【0003】
さらにはこのように高く負荷されたターボ機械ないしはターボ機械構成要素においては、保証に関しての要求を考慮に入れることができるようにするために、質的に申し分のないターボ機械構成要素がターボ機械に取り付けられていることが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2006/110936号パンフレット(A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ターボ機械に使用するためのターボ機械構成要素が一方で快適かつ確実に計測学的に監視可能であり、そして他方で一義的にオリジナル部分としてマークづけ可能であることによって、非オリジナル部分が確実にオリジナル部分から識別可能である、ターボ機械に使用するためのターボ機械構成要素を提供することである。さらに本発明の課題は、このようなターボ機械構成要素を装備したターボ機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、請求項1によるターボ機械構成要素によってかないしは請求項4によるターボ機械によって解決される。本発明の別の形態はそれぞれ従属請求項で定義されている。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、ターボ機械構成要素に取り付けられたセンサユニットを有し、このセンサユニットがSAW(表面弾性波)素子で形成され、ターボ機械構成要素の監視すべきパラメータを検知するための受動トランスポンダを有するセンサと、処理のためにターボ機械の評価ユニットに前記パラメータに対応する測定信号を伝達するために前記受動トランスポンダに組み込まれた少なくと1つのリフレクタを備えた送信機とを有し、このセンサユニットの送信機が、センサユニットを識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニットに送るよう調整されており、そしてこのセンサユニットがターボ機械構成要素からのセンサユニットの分離がセンサユニットの機能的に破壊することによってのみ可能であるよう調整されている、ターボ機械構に使用するためのターボ機械構成要素が提供されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明により形成されたターボ機械構成要素は、快適かつ確実に計測学的に監視可能でもあり、一義的にオリジナル部分としてマークづけ可能であることによって、非オリジナル部分が確実にオリジナル部分から識別可能でもある。
【0009】
コード化された識別信号ないしはセンサユニットを識別する識別コードを前記測定信号と一緒に前記評価ユニットに送るようこのセンサユニットの送信機が調整されていることによって、測定信号も、評価ユニットにおけるそれぞれのセンサユニットも1つのターボ機械に一義的に割り当てることができる。従ってターボ機械の製造業者により、オリジナル部分に一義的にマークづけするために、センサユニットないしはそれに伴いこれに関連のターボ機械構成要素のための特定の識別コードを与えることができる。
【0010】
センサユニットがいわば取外し不可能ないしは破壊しながらでのみ取外し可能にターボ機械構成要素に取り付けられていることによって、センサユニットが選り分けられたオリジナル部分から非オリジナル部分に取り付けられることが確実に回避されることができる。
【0011】
本発明の有利な実施形態によれば、センサユニットはSAW(表面弾性波:Surface Acoustic Wave)素子により形成されており、この場合、このセンサユニットは受動トランスポンダを有し、この受動トランスポンダに少なくとも1つのリフレクタを備えた前記送信機が組み込まれている。
【0012】
本発明によればSAWセンサを、例えば受動トランスポンダ/センサ−ユニットとして、種々の測定タスクのためにターボ機械、その構成要素又はその駆動系に使用することが提案される。これによりとりわけ無線式で及びメンテナンス不要の測定データ伝送が可能である。
【0013】
表面弾性波を用いて例えばデジタルの識別マークが生成されることができる。このために適当な支持体上に音響変換器が載せられ、この音響変換器がアンテナを介して電磁信号を受信しそして表面弾性波に変換することができる。この表面弾性波は次に、前記支持体に載せた1つ以上のリフレクタにより跳ね返され、さらに音響変換器及びアンテナを介して再び放射される。このようにして得られたパルス列ないしはこのようにして得られた識別コードは次に、適当な、ないしは符号化に適合した読取り装置で読み出すことができる。
【0014】
従ってSAWセンサユニットは、ターボ機械構成要素における実に様々な測定センサを一義的に識別することができる。SAWセンサユニットは400℃までの高温及び振動に耐える。
【0015】
換言すれば、監視、状態監視及びメンテナンスについての周知の利点のほかに、センサ表面上のリフレクタの適当な種々のコード化によってセンサユニット又はターボ機械構成要素に対する測定信号の識別及び割り当てのための特性的な応答信号が可能である。センサユニット、例えば本発明によるセンサユニット、がターボ機械構成要素と取外し不可能ないしは破壊しながらでのみ取外し可能に結合されている場合には、リフレクタの製造業者特有のコード化における測定タスクのほかにオリジナル部品の一義的な識別も可能である。
【0016】
SAWセンサユニットの基本的な実施の方法は、例えば特許文献1に示されている。
【0017】
好ましくは、前記ターボ機械構成要素はターボ圧縮機の構成要素である。
【0018】
ターボ機械とみなされるのは、本発明によればとりわけ、その中に取り付けられた構成要素を含めたターボ圧縮機及びタービンならびに、それぞれのターボ機械系統中に配置された構成要素、例えば伝動装置、エンジン等、を含めたターボ機械系統である。
【0019】
本発明の第2の態様によれば、ターボ機械構成要素の少なくとも1つがターボ機械構成要素に取り付けられたセンサユニットを有し、このセンサユニットが、SAW(表面弾性波)素子で形成され、前記ターボ機械構成要素の監視すべきパラメータを検知するための受動トランスポンダを有するセンサと、処理のためにターボ機械の評価ユニットに前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための、前記受動トランスポンダに組み込まれた少なくと1つのリフレクタを備える送信機とを有し、このセンサユニットの送信機が、センサユニットを識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニットに送るよう調整されており、この評価ユニットが識別信号を受信しさらに処理するよう調整されており、そしてこのセンサユニットが、ターボ機械構成要素からのセンサユニットの分離がセンサユニットの機能的な破壊によってのみ可能であるよう調整されている複数のターボ機械構成要素及びターボ機械の監視のための評価ユニットを備えたターボ機械が提供されている。
【0020】
本発明によれば評価ユニットはターボ機械に組み込まれていてもよいし、ターボ機械の外側の例えば操作室もしくは制御ステーションに配置されていてもよい。
【0021】
ターボ機械の本発明により形成されたターボ機械構成要素は、快適かつ確実に計測学的に監視可能であり、そして識別コードによって一義的にオリジナル部分としてマークづけ可能であることによって、非オリジナル部分が確実にオリジナル部分から識別可能である。
【0022】
コード化された前記識別信号ないしはセンサユニットを識別する識別コードを前記測定信号と一緒に前記評価ユニットに送るようこのセンサユニットの送信機が調整されていることによって、測定信号も、前記評価ユニットにおけるそれぞれのセンサユニットも前記ターボ機械に一義的に割り当てることができる。従ってターボ機械の製造業者により、オリジナル部分に一義的にマークづけするために、センサユニットないしはそれに伴いこれに関連のターボ機械構成要素のための製造業者特有の特定の識別コードが与えられることができる。
【0023】
センサユニットがいわば取外し不可能ないしは破壊しながらでのみ取外し可能にそれぞれのターボ機械構成要素に取り付けられていることによって、センサユニットが選り分けられたオリジナル部分から非オリジナル部分に取り付けられることが確実に回避されることができる。
【0024】
本発明によるターボ機械の有利な実施形態によれば、センサユニットはSAWセンサユニットから形成されており、この場合、このセンサユニットは受動トランスポンダを有し、この受動トランスポンダに少なくとも1つのリフレクタを備えた前記送信機が組み込まれている。
【0025】
従って監視、状態監視及びメンテナンスについての明らかな利点のほかに、センサ表面上のリフレクタの適当な種々のコード化によって1つの特徴的な応答信号が、測定信号のセンサユニット又はターボ機械構成要素に対する識別及び割り当てを可能とする。センサユニット、例えば本発明によるセンサユニット、がターボ機械構成要素と取外し不可能ないしは破壊しながらでのみ取外し可能に結合されている場合には、リフレクタの製造業者特有のコード化における測定タスクのほかにオリジナル部品の一義的な識別も可能である。
【0026】
本発明によるターボ機械のさらなる実施形態によれば評価ユニットは、例えばターボ機械にとって唯一無二の複数の識別コードが記憶可能であるメモリを有し、この評価ユニットは、送信機により伝送される識別コードをメモリに記憶された識別コードと比較するよう調整されている。
【0027】
本発明のこの形態によって、製造業者特有の識別コードを登録し、オリジナル部分ないしは非オリジナル部分を識別しならびに構成要素特有の測定信号を識別ないしは割り当てるための確実かつ有効な解決が提供される。
【0028】
本発明によるターボ機械のもう一つの別の実施形態によれば評価ユニットは、メモリに記憶されたそれぞれの識別コードをそれぞれ種々のセンサに割り当てるよう調整されている処理論理回路を有する。好ましくは評価ユニットの処理論理回路は、各センサがただ一つのターボ機械構成要素に割り当てられているよう調整されている。
【0029】
本発明のこの形態によって、構成要素特有の測定信号の有利に迅速かつ確実な識別ないしは割り当てが促進される。
【0030】
本発明によるターボ機械のもう一つの実施形態によれば評価ユニットは判定論理回路を有し、この判定論理回路は、メモリに記憶された識別コードがターボ機械の運転にとって許容し得ると定義されているよう調整されており、その場合、この判定論理回路は、送信機ないしはセンサユニットが受信した識別コードがメモリに記憶された識別コードのいずれとも一致しない場合にターボ機械の運転を制限するよう調整されている。
【0031】
本発明のこの形態によって簡単かつ確実に非オリジナル部分を有するターボ機械の運転が阻止されることができる。従って換言すれば、測定信号のための評価ユニットでオリジナルのターボ機械構成要素に関しての完全性試験が可能である。1つ以上のオリジナル−ターボ機械構成要素についてのコード化が欠けている場合に、ロックを介してターボ機械の始動を阻止することができる。これにより測定タスクに加えて非オリジナル部分の使用を防ぐ有効な保護が可能である。
【0032】
好ましくはターボ機械はターボ圧縮機から形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態によるターボ機械を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
次に本発明を有利な実施形態に基づき、そして添付の図に関連してより詳細に説明する。
【0035】
図1は、ターボ圧縮機として形成された本発明の実施形態によるターボ機械1の構成を概略的に示している。
【0036】
ターボ機械1は複数のターボ機械構成要素10,20と、ターボ機械構成要素10,20ないしはターボ機械1を監視するための評価ユニット30と、ターボ機械構成要素10,20ないしはターボ機械1を制御するための制御装置40とを有する。
【0037】
図1による評価ユニット30はターボ機械1に組み込まれてはいるが、評価ユニットは図示されていない代替的な実施形態によればターボ機械1の外側に、例えば操作室もしくは制御ステーション(ともに図示されていない)に、配置されていてもよい。
【0038】
図1から明らかなように、評価ユニット30は電線路34を介して制御装置40と信号的に結合しており、そして無線の信号伝送路41,42を介してターボ機械構成要素10,20と信号的に結合されている。
【0039】
評価ユニット30及び制御装置40はハードウェア及び/又はソフトウェアの形で互いに分離したユニットとして実施されていてもよいし、一つのユニットに組み合わされて実施されていてもよい。
【0040】
示された2つのターボ機械構成要素10,20はターボ機械1のターボ機械構成要素の全体からの選択例に過ぎず、この場合、本発明のこの実施形態例によれば第1のターボ機械構成要素10はターボ機械1の羽根車段階となることができ、第2のターボ機械構成要素20はターボ機械1の出口案内装置となることができる。
【0041】
第1のターボ機械構成要素10はSAW素子センサユニットの形で形成されたセンサユニット11を有し、このセンサユニットは第1のターボ機械構成要素10に取り付けられており、この場合、センサユニット11は第1のターボ機械構成要素10の温度の形の監視すべきパラメータを検知するための温度センサの形のセンサ11aと、処理のためにターボ機械1の評価ユニット30に前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための受動トランスポンダ11bとを有する。このトランスポンダ11bにはリフレクタ装置(個別には示されていない)とアンテナ11cの形で示す送信機が組み込まれている。
【0042】
第2のターボ機械構成要素20はSAW素子センサユニットの形で形成されたセンサユニット21を有し、このセンサユニットは第2のターボ機械構成要素20に取り付けられており、この場合、センサユニット21は第2のターボ機械構成要素20の温度の形の監視すべきパラメータを検知するための温度センサの形のセンサ21aと、処理のためにターボ機械1の評価ユニット30に前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための、受動トランスポンダ21bとを有する。このトランスポンダ21bには、リフレクタ装置(個別には示されていない)とアンテナ21cの形で示す送信機が組み込まれている。
【0043】
センサユニット11,21のトランスポンダ11b,21bは、それぞれのセンサユニット11,21を一義的に識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニット30に送るようそれぞれ調整されており、この評価ユニット30は識別信号を受信しさらに処理するよう調整されている。
【0044】
該当するターボ機械構成要素10ないしは20からのそれぞれのセンサユニット11,21の分離がそれぞれのセンサユニット11,21の機能的な破壊によってのみ可能であるように、センサユニット11,21はその関連のターボ機械構成要素10ないしは20にそれぞれ取り付けられている。
【0045】
これは、例えばそれぞれ関連のターボ機械構成要素10ないしは20上へのセンサユニット11,21の耐放射線性、耐熱性及び耐溶剤性の載置によって実現されていてよい。さらにターボ機械構成要素10,20は取外し可能にこれに取り付けられた例えば付加的な部分を有していてよい。この付加的部分はそれぞれのターボ機械構成要素10,20の所望の選び出しの場合に取り除くべきであるか又はそれどころかそれぞれのターボ機械構成要素10,20の取外しの場合には必然的に取り除くべきである。それぞれのセンサユニット11,21は耐放射線性、耐熱性及び耐溶剤性にして、一部はそれぞれのターボ機械構成要素10,20上に、そして他の一部は前記それぞれの付加的な部分上に配置することができる。他の実施形態も当然のことながら可能である。
【0046】
評価ユニット30は処理論理回路31、判定論理回路32及びメモリ33を有し、これらは処理技術的に相互に結合されているか又はそれどころか、例えば集積回路の形で一体型のユニットとして形成されている。
【0047】
メモリ33にはターボ機械製造業者側であらかじめ設定されたいくつかの唯一無二の識別コードが記憶されている。処理論理回路31が、メモリ33に記憶されたそれぞれの識別コードを種々のセンサ11a及び21aに割り当てるよう調整されている。処理論理回路31は、また、各センサ11a,21aないしは各センサユニット11,21が、センサユニット11,21の取り付けられたターボ機械構成要素10ないしは20のそれぞれに割り当てられるよう調整されている。
【0048】
センサユニット11,21の受動トランスポンダ11b,21bをアクティブにするため、そしてこれらセンサユニットのそれぞれの出力信号を受信するために、処理論理回路31はアンテナ31bを備えたトランスポンダ31aを有する。
【0049】
評価ユニット30の判定論理回路32は、メモリ33に記憶された識別コードがターボ機械1の運転にとって許容し得ると定義されるよう調整されている。その上、判定論理回路32は、受信したセンサユニット11,21の一つの識別コードがメモリ33に記憶された識別コードのいずれとも一致しない場合にターボ機械1の運転を制限するようにさらに調整されている。このために判定論理回路32は前記線路34を介して状態信号(運転を許可するか又は運転を許可しない)を制御装置40に伝送し、この信号に基づいて制御装置40はターボ機械構成要素10,20ないしはターボ機械1の運転を許可又は制止する。
【0050】
換言すればターボ機械1の所望の運転開始時の評価ユニット30によってターボ機械構成要素10,20としてのオリジナル部分のみが存在するかどうかの完全性の試験が実施される。ターボ機械構成要素10,20としての非オリジナル部分が取り付けられており、その結果、実施されたターボ機械構成要素10,20について、1つ以上のオリジナル部分に対するコード化が欠けている場合には、上記の制止によりターボ機械1の始動が阻止される。これにより測定タスクに加えて非オリジナル部分の使用を防ぐ有効な保護が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 ターボ機械
10 ターボ機械構成要素
11 センサユニット
11a センサ
11b トランスポンダ
11c アンテナ
20 ターボ機械構成要素
21 センサユニット
21a センサ
21b トランスポンダ
21c アンテナ
30 評価ユニット
31 処理論理回路
31a トランスポンダ
31b アンテナ
32 判定論理回路
33 メモリ
34 線路
40 制御装置
41 信号伝送路
42 信号伝送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ圧縮又はガスタービン又は蒸気タービン又はエキスパンダ等のターボ機械に使用されるターボ機械構成要素(10,20)に取り付けられたセンサユニット(11,21)を有し、
このセンサユニット(11,21)が、SAW(表面弾性波)素子で形成され、前記ターボ機械構成要素(10,20)の監視すべきパラメータを検知するための受動トランスポンダを有するセンサ(11a,21a)と、処理のためにターボ機械(1)の評価ユニット(30)に前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための、前記受動トランスポンダに組み込まれた、少なくと1つのリフレクタを備える送信機とを有し、
前記センサユニット(11,21)の送信機が、センサユニット(11,21)を識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニット(30)に送るよう調整されており、
かつ、前記センサユニット(11,21)がターボ機械構成要素(10,20)からのセンサユニット(11,21)の分離がセンサユニット(11,21)の機能的な破壊によってのみ可能であるよう調整されていることを特徴とするターボ機械に使用するためのターボ機械構成要素。
【請求項2】
ターボ圧縮又はガスタービン又は蒸気タービン又はエキスパンダ等のターボ機械に使用されるターボ機械構成要素(10,20)に取り付けられたセンサユニット(11,21)を有し、
このセンサユニット(11,21)が、SAW(表面弾性波)素子で形成され、前記ターボ機械構成要素(10,20)の監視すべきパラメータを検知するための受動トランスポンダを有するセンサ(11a,21a)と、処理のためにターボ機械(1)の評価ユニット(30)に前記パラメータに対応する測定信号を伝達するための、前記受動トランスポンダに組み込まれた、少なくと1つのリフレクタを備える送信機とを有し、
前記センサユニット(11,21)の送信機が、センサユニット(11,21)を識別する識別コードが含まれるコード化された識別信号を前記測定信号と一緒に前記評価ユニット(30)に送るよう調整されており、
前記評価ユニット(30)が識別信号を受信しさらに処理するよう調整されており、
かつ、前記センサユニット(11,21)がターボ機械構成要素(10,20)からのセンサユニット(11,21)の分離がセンサユニット(11,21)の機能的な破壊によってのみ可能であるよう調整されていることを特徴とする前記複数のターボ機構成要素(10,20)及びターボ機械(1)の監視のための評価ユニット(30)を備えたターボ機械。
【請求項3】
前記評価ユニット(30)が前記ターボ機械(1)にとって唯一無二の複数の識別コードが記憶可能であるメモリ(33)を有し、かつ、前記送信機により伝送される識別コードを前記メモリ(33)に記憶された識別コードと比較するよう調整されていることを特徴とする請求項2に記載のターボ機械。
【請求項4】
前記評価ユニット(30)が、前記メモリ(33)に記憶されたそれぞれの識別コードを前記の種々のセンサ(11a,21a)にそれぞれ割り当てるよう調整されている処理論理回路(31)を有することを特徴とする請求項3に記載のターボ機械。
【請求項5】
前記評価ユニット(30)の前記処理論理回路(31)が、前記各センサ(11a,21a)がただ一つのターボ機械構成要素(10,20)に割り当てられているよう調整されていることを特徴とする請求項4に記載のターボ機械。
【請求項6】
前記評価ユニット(30)が判定論理回路(32)を有し、この判定論理回路(32)が、前記メモリ(33)に記憶された識別コードが前記ターボ機械(1)の運転にとって許容し得ると定義されているよう調整されており、そしてこの判定論理回路(32)が、前記送信機ないしはセンサユニットから受信した識別コードがメモリ(33)に記憶された識別コードのいずれとも一致しない場合にターボ機械(1)の運転を制限するよう調整されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のターボ機械。

【図1】
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【公開番号】特開2013−104315(P2013−104315A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246681(P2011−246681)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(390041520)エムアーエヌ ディーゼル エスエー (59)
【Fターム(参考)】