説明

ターミナルを用いた情報マッチングシステム

【課題】
複数のユーザが希望情報へアクセスすることができる電源自給型のターミナルを用いた情報マッチングシステムを提供する。
【解決手段】
太陽光発電モジュールと充電池を備えた電源自給型のターミナルに、通信制御部を装置して、地域特定のユーザA、B、C、…のスマートフォン携帯端末で高速無線WANを組織構成し、各ユーザA、B、C、…は、それぞれスマートフォン携帯端末にはIDをもち、前記ターミナルは固有データベースを格納し、固有データベースに登録された各ユーザA、B、C、…のID情報に基づいて,各ユーザは適合する希望情報へアクセスする手段をもち、適切にアクセスされたときに、ユーザA、B、C…のスマートフォン携帯端末に取得希望情報を、受動的或いは能動的に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場型のターミナルを用い、携帯情報端末{例えばAndroid(Google Inc.の登録商標又は商標)OSスマートフォン携帯端末}を利用した情報マッチングシステム関するものである。
【0002】
比較的狭い地域の特定のユーザに地域情報や固有情報を、太陽光発電モジュールを備えた電源自給型のターミナルを設置して、インターネットを経由しないで受発信するもので、移動型或いは持参して据置型のターミナルを用い、携帯情報端末{例えばAndroid(Google Inc.の登録商標又は商標)(オープンソースの携帯端末用のプラットフォーム)OSスマートフォン携帯端末}を使用して、ユーザの希望情報を受発信する情報マッチングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
Android(Google Inc.の登録商標又は商標)OSを備えたスマートフォン等の携帯端末をはじめ、携帯電話と情報端末機能を備えた携帯端末が出現している。
【0004】
スマートフォン(smartphone)とは、携帯電話と携帯情報端末(PDA)機能が付いた携帯情報端末を指称するが、本出願ではよりオープンなプラットフォームやOSをもっているものをさす。
【0005】
以下に記載の「Android」或いはカタカナ表記の「アンドロイド」はGoogle Inc.の登録商標又は商標である。WiFi或いはWiMAXは登録商標又は商標である。
【0006】
因みに、「Android」は他社のプラットフォームと比較して、イメージは、コンシューマ向けで、マルチタスク対応、ウィジェットが置ける、設定変更のしやすさ:WiFi(登録商標又は商標)や3Gを使用/不使用を簡単に切り替えが可能で省電力になるなどの特徴がある。
【0007】
さらに、通知機能:通知バーがあり待機状態になっている全ての通知がアイコンで表示される。
他社サービスとの連携:TWITTER(登録商標又は商標)やFacebook(登録商標又は商標)などとシームレスに連携可能、キャリアが選べる、等の特徴がある。
【0008】
このような、携帯情報端末の発展開発により、様々な個別情報の利用システムが開発されようとしている。
一方、インターネットを用いて、特定地区への情報を提供するシステムは、例えば以下のような文献で知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−109274号公報
【特許文献2】特開1998−013953号公報
【0010】
しかしながら、インターネットを経由しないで、希望された情報を特定地区や特定個人へ直接提供するシステムは、出願人は知見していない。
スマートフォンを外部モデムとして用いて、インターネットに常時接続したテザリングもあるが、地域的個人的希望情報を受発信する情報マッチングシステムではない。
【0011】
特に、近時普及率の高まった例えばAndroid-OSスマートフォン携帯端末(スマートフォンのうち普及率:約33〜38%)などの携帯情報端末を用いて、インターネットを介しないで行う地域情報の提供システムは知見していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ある状況では、緊急に準備された地域情報や個人情報へ、その情報を希望する者が端末からアクセスして利用したい場合がある。
個人情報や地域情報は、拡散制約のないインターネットや公衆回線に載せるには不適であり、一面その必要もなく、インターネットを介することは個別の情報の提供システムには過大なシステムといえる。
必要最適規模のシステムの構築は有用な技術場面がある。
【0013】
例えば、病気の往診中に患者の病歴をチェックしたい医師の場合など、医師は患者のカルテをその場でダウンロードして参照したいことがある。
山岳地域のキャンプ場で、登山者に必要な健康情報や特定の気象情報を要請に応じて提供する山小屋の場合や、災害地区の被災民へ個別の情報を提供する場合や、学校で生徒に個々に指導情報を提供したい場合等がある。
【0014】
そのほか例えばゴルフ場では、コースホールごとティグランドでコースガイド
を閲覧したい場合などがある。その日の風の情報や襲雷予測情報なども必要である。
野外美術館での美術品説明や、人の多数集まるコンサートの終わりに退出ガイドなど、希望情報を個別に提供することはニーズがある。
特定の商店街で、その街の特有なグルメ情報や、イベント情報を取得したい場合がある。
【0015】
しかし、狭い地域の気象情報や個別の指導情報は、キャンプ場や学校を超えて伝播する必要はない。ゴルフ場のその日に特有なコースガイドもその場以外では無意味である。
災害地区であれば、ニーズに応じた希望された個人情報はその地区を超えて受信される必要性は少ない。
商店街の情報は、その街の歩行者にとっては、貴重な情報であるが遠く離れた場所では、無駄な情報になる。
【0016】
更に上記事例のような事態では、情報発信基地が常に電源を確保できる地域でないことも多くみられる。
臨時に設置されるお祭り広場や、不測にも設置される避難所等では、電源の確保は容易ではない。
【0017】
本発明は、このような状況下で、特定地域のユーザの希望情報を格納してその地域にのみに受発信範囲をもつ電源自給型のターミナルを設置して、地域ユーザの希望情報を安定的・効率的に提供するシステムの構築を目的とする。
【0018】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザにとっての個別・必要情報を安定的・効率的に提供するために、
(1)インターネットを経由しない構成で、
(2)情報をやり取りするターミナルを、安全かつ移動可能に構成し、
(3)ターミナルの電源は自然エネルギー等で自己供給の電源自給型とし、
(4)ターミナルのセキュリティを確保して、必要情報を
(5)情報受容能力のあるAndroid-OSスマートフォン等の携帯情報端末に個別に提供することを具体化して、希望のユーザに個別・必要情報をマッチングさせることである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明は太陽光発電モジュールと、充電池を内蔵したポールスタンドタイプのケース及び例えば「Android」に対応した通信制御部からなるターミナルと、ユーザが所有する例えばAndroid-OSのスマートフォンである携帯情報端末とで構築する。
ターミナルは、情報を格納するので、所定のストレステスト(耐火耐圧衝撃盗難)を要件とする。
太陽光発電パネルなどを含む太陽光発電モジュールは、転倒衝撃などで機能破損しない構造である。
請求項1の発明は、太陽光発電モジュール(Solar Battery)と充電池を備えた電源自給型のターミナルに、通信制御部を装置して、発受信可能な通信範囲を設定し、
地域や年齢などで括られた特定のユーザA、B、C、…の例えばAndroid-OSスマートフォン携帯情報端末で、高速無線WANを組織構成するもので、
各ユーザA、B、C、…は、それぞれ前記携帯情報端末にID情報をもち、そのID情報をターミナルに登録することでネットワーク構成し、
前記電源自給型のターミナルには、ネットワーク接続されるクライアント及びコンテンツ管理者から端末の固有の番号とターミナルごとに割り当てられたIDの適合によって
提供される情報や更新情報及び各ユーザA、B、C、…からの情報を取得しストレイジして地域の特有情報等の固有データベースを形成し、
固有データベースに登録された各ユーザA、B、C、…のID情報に基づいて,各ユーザは適合する希望情報へアクセスする手段をもち、
ユーザA、B、C…は取得希望情報へアクセスする接続目的を有し、
希望情報へ適切にアクセスされたときに、ユーザA、B、C…のスマートフォン携帯情報端末に取得希望情報を提供するターミナルを用いた情報マッチングシステムである。
この提供は、ユーザA、B、C…からのアクセスによって受動的に行われ或いはターミナルからタグの合致したスマートフォン携帯情報端末へ能動的に行われる。
請求項2は、クライアント及びコンテンツ管理者からの提供情報を、段階的に開示レベルを設定し、開示レベルに応じたID情報で閲覧できようにしている。
請求項3は、ターミナルが、現場に設置される移動型或いは据置型で、太陽光発電モジュール(Solar Battery)と充電池を備え、太陽光発電モジュールとターミナルとは電気的接続と同時に一体構造的に連結され、ターミナルには監視カメラ等の外部対応機器を接続できるように接続端子を備えているものである。
請求項4の発明は、太陽光発電モジュールは発電電力を、使用電力に出力し同時に蓄電する回路をもつか、或いは太陽光発電モジュールのパネルを複数の群とし一群を使用電力の出力とし一群を蓄電に振り分けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明は前記の構成であり、次の技術的効果がある。
(A)個人的地域的必要情報へ、常時アクセスでき、必要情報を入手できる。
(B)例えばAndroid-OSスマートフォンなどの携帯情報端末で、必要情報を得るので十分な情報量を取得できる。
(C)ターミナルを太陽光発電の電源自立・独立型にしたので、設置場所を選ばない。商用電源や電話回線のない場所にも設置できる。
(D)ターミナルは軽量で容易に運搬ができて移動可で、臨時設置に適する。
(E)インターネットを介さないで、必要情報を、ID情報を確認して、携帯情報端末から取得できるので、安心である。
(F)高速無線WANを使いターミナルを特定し、ターミナル情報更新も可能で、又、クライアントからもターミナル情報更新可能で、Android携帯端末からもターミナル情報更新可能で、情報の信頼性がある。
(G)最新情報で信頼ある希望情報を提供できるので新サービスの開発が可能である。
行政サービスとして行政情報共有、介護、学校情報、自治会情報、お祭り会場での情報提供などの開発提供ができる。
地域性ある情報として、観光情報、買物情報、アミューズメント情報、音楽配信、電子広告、スマートグリッド・マイクログリッドに応用できる。
(H)再生可能エネルギーの使用により、環境負荷の低減が可能である。
【0021】
スマートフォンなどは、近時普及率が上がり、例えばAndroid-OSスマートフォンなどの携帯情報端末を、持つものが多ければ、制約した範囲で、安全な情報管理のもとに、必要な個別情報を正当に希望する者に、手軽にマッチングし提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るターミナルを用いた情報マッチングシステムの実施例を示す構成説明図である。
【図2】同じく本発明に係るターミナルを用いた情報マッチングシステムでターミナルを多数設けた実施例の説明図である。
【図3】同じく本発明に用いる移動型ターミナルで、車載などができる箱型のターミナルを示す構成概念図である。
【図4】同じく本発明に係るターミナルを用いた情報マッチングシステムに装置される通信制御部の構成説明図である。
【図5】同じく本発明に係るターミナルを用いた情報マッチングシステムのターミナルに設けた太陽光発電モジュールで発電し直流で充電し、出力する電源自給型のターミナルを示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態である実施例で、ターミナルを用いた情報マッチングシステムを示す構成図である。
【0024】
図2は、本実施形態で、数体のターミナル(1)を用いた実施例の情報マッチングシステムの構成概略を示す説明図である。
図3は、移動型ターミナルで、車載などができる箱型のターミナル(1)を示す構成図である。
【0025】
図1〜図3に示すように、太陽光発電モジュール(3)に接続され充電池(電池パック)(4)を備えたターミナル(1)は、その通信可能な無線の距離的範囲(通信可能範囲)を設定してあり、クライアント(100)やコンテンツ管理者(101)からの提供情報の格納で地域固有データベースを構築している。
クライアント(100)やコンテンツ管理者(101)は、端末の固有の番号とターミナルごとに割り当てられたIDを持ち、この二つで情報提供し、かつ情報のセキュリィティを維持する。
【0026】
地域などで範囲特定化された固有データベースは、例えば市役所、消防署、警察署、商店街、工業組合などの公的機関であるクライアント(ターミナルから見たデータ依頼者)やコンテンツ管理者が作成したデータをPCから送って格納している。
地域固有データベースの更新は、高速無線WANを使い、ターミナルを特定して行う。
コンテンツ管理者そしてクライアントからもターミナル情報は更新可能で、例えば商店街の商店主などのユーザも許可された範囲(IDを取得した場合やある範囲の情報)で、携帯情報端末からもターミナル情報は更新可能である。
【0027】
図2の実施形態のように、ターミナル(1)は、例えば200m〜500mの間隔で、路上に列設することなどができる。
1:1の無線通信手段であるWiMAX(登録商標又は商標)では、1Km〜3Kmでの間隔でも可能である。
勿論、特定の箇所に1体で設けてもよい。
数本のターミナル(1)を設けた場合は、高速無線WANを使い、ターミナルを特定して、情報更新する。
端末の固有の番号とターミナルごとに割り当てられたIDで接続を行う。
図1のターミナル(1)は、固定部(6)を備えたもので、移動できて、外に設置されるポールスタンドタイプ[据え置き型]である。
ターミナル(1)は、移動可能でかつ固定具(6)をもった全天候対応型のスタンドタイプで、任意所定の位置に設置できる。
そのデザインは円筒形やボックス型など様々できる。
ターミナル(1)には、太陽光発電モジュール(3)が接続される。図1には分離型の構成を示している。
ターミナル(1)の最上部に屋根のように、太陽光発電モジュール(3)を取り付ける一体型など様々にできる。
太陽光発電モジュール(3)をポールスタンド内部に収納できるような構成や、太陽光発電モジュール(3)が光センサーで自動的に開拡するようなかたちや太陽光を追尾するように設計することもできる。
太陽光発電モジュール(3)は、太陽の照射角度等を設計要素にして照射光の受光効率の良い形や設置場所が求められるが、そのセキュリティも重要である。
ターミナル(1)が、現場に設置される移動型或いは据置型であっても、太陽光発電モジュール(3)とターミナル(1)とは電気的接続と同時に、図示していないが、太陽光発電モジュール(3)の支持ポールがターミナル(1)側面に固設されて堅牢に連結され、分離して持ち運べない構造になっている。
さらに、太陽光発電モジュール(3)は、周囲に補強枠を設けて、転倒や衝撃に強い構成を採用している。
【0028】
ターミナル(1)は、太陽光発電モジュール(3)と充電池(4)を備えた電源自給型である。
充電池(4)は、夜間或いは曇天時を想定して、その蓄電容量を設計される。
数日間の無発電状況を想定して、蓄電しておくことが必要である。
図1の太陽光発電モジュール(3)は、太陽電池素子の発電電力を取り出して外部回路へと出力するが、モジュール本体(積層体)の裏面にボックスを取り付けてコードでターミナルに接続している。
太陽光発電モジュール(3)は、既設の柱や屋根に取り付けて設置して良いが、ターミナルに固設する程度にセキュリティが望まれる。
できれば「ターミナル(1)と一体的にデザインし、一体型として構成することが良い。
図3のターミナル(1)は、取手付きのボックスタイプで、自動車の屋根や荷台に取り付けて車載などができる大きさで移動型である。
駐車をしている個所が、ターミナル(1)の臨時設置個所となる。
太陽光発電モジュール(3)や必要なアンテナなどが装置される。
なお、太陽光発電モジュール(3)は塗料タイプのものや柔軟素材のものが開発されており、廉価に供給されれば、このターミナル(1)に適用できる。
【0029】
ターミナル(1)には、この充電池(4)の直流電源を使用する通信制御部(2)を備えている。
通信制御部(2)は、効率的な電源制御と通信制御とを行うことができる通信制御ユニットである。
通信制御部(2)は、CPU(21)にコントローラー(22)を介してメモリ(23)とディスプレイ(26)を接続し、受発信を記録しそのデータを視認管理する。
さらにそのコントローラー(22)にコントローラー(24)とストレイジ(25)を接続している。
コントローラー(24)は、無線WAN(50)に接続して、クライアント(100)やコンテンツ管理者(101)からの地域的個別データを取り込み、ID情報の照合ほか、ストレイジ(25)に保管を指示管理する。
コントローラー(24)は、WiFi(51)或いはその広域版ともいえるWiMAX(51)へ接続を構築する。
例えばAndroid-OS携帯情報端末に適応するAndroid制御する通信制御部(2)は、Android-OSスマートフォン等の携帯情報端末の登録されたID情報の識別や、識別後の交信の維持や無線交信をして情報を提供する。
ID情報の登録されたAndroid-OSスマートフォン携帯情報端末は、ターミナル(1)をアクセスポイントとして無線WANを組織構築することになる。
又、コントローラー(24)は、外部対応機器を繋いで制御している。
外部対応機器は、監視カメラ(7)や、LED(71)、警告灯(72)等である。
外部装置の接続端子を持っていることで、クライアントの希望に応じた外部対応機器を備えることができる構成である。
監視カメラ(7)や、LED(71)、警告灯(72)等は一例である。
【0030】
本発明のシステムを利用して、さらに地区認証にて地区へのWEBサイトサービスを受けられるようにすることも可能である。
複数のターミナル(1)を設置した時には、高速無線WANにて、ターミナル(1)を特定し、情報を転送・全てのターミナル(1)・・・(1n)へ同時情報発信も可能である。
【0031】
図5は、ターミナル(1)に設けた3枚のパネルを有する太陽光発電モジュール(3)で発電し、ノイズフィルター(31)で整流して直流充電し、かつ使用電力を出力する電源自給型のターミナルを示す回路図である。
この回路は、安定した直流電源を得てその電力を使用し、かつ発電した略半分の電力を夜間の出力ために蓄電するように構成している。
このように、消費電力の略半分を蓄電していることはこの発明では大きな特徴になっている。
回路として制御する構成のほか、太陽光発電モジュール(3)のパネルを複数の群(太陽の照射面を方向によって面単位で群とし或いは一面のうち所定面積に分離した群)に構成し、太陽光発電モジュール(3)のそれぞれの群のうち、発電電力が最大になっている太陽光発電モジュール(3)から、ターミナル(1)の通信制御部(2)や接続端子(70)で使用される外部対応機器で現に消費している機器に出力し、一方発電電力が少ない群の太陽光発電モジュール(3)は蓄電をするという構成も提案できる。
昼間には照射太陽光を利用し、夜間には蓄電部分を利用するという発想である。
さらには、外部対応機器で消費電力の大きいが非常時には不可欠な非常用電力としてのみ蓄電するための蓄電のルートを二つもつように他の群としての太陽光発電モジュール(3)を設けることも提案する。
通信制御部(2)の通常の消費電力ルートと、通常は電力制御部も対応機器も動作させない非常時にのみ使用する「大音響の自動避難放送」などの機能には、他の太陽光発電モジュールの電力制御部を動作させないで、独自の蓄電を利用するほうが確実であり、経済的である。使用電力の供給と同時に蓄電する構成を有することが、現場型のターミナル(1)では不可欠である。
電力不足での通信の停止を回避している。
【0032】
次に、図示の実施態様では、ターミナル(1)には、監視カメラ(7)をとりつけている。
監視カメラ(7)の作動は、充電池(4)から常時給電されて、ターミナル(1)への所定距離への接近者を監視捕捉し、接近者を検出したときに検出信号を出力する検知手段と、前記検出信号を受信したときに、接近者の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段の撮影した画像の圧縮処理を行う画像処理手段と、その圧縮画像をコンテンツ管理者に送信する送信装置を通信制御部に構成している。
【0033】
ターミナル(1)は、監視カメラ(7)等の外部対応機器を接続できるように接続端子(70)を備えている。
外部対応機器は、その設置目的などで変更されるからである。
商店街のアーケード内に設置されるときは、アーケードに既に設置してある機器と重複するものは、不要な場合があり、逆に多くの対応機器を要請されることも想定できる。
外部対応機器は、監視カメラ(7)のほか、LEDライト(71)、警告灯(72)、スピーカーなどの諸設備も可能である。
夜間自動点灯のソーラーLED照明(71)は、防犯や所在確認のために設けた。
太陽光発電モジュール(3)で発電された電気を電池に蓄える充電回路と、太陽光発電モジュール(3)を利用した光検知回路とコンテンツ管理者からの災害報知情報で、検知した信号[電流]で、警告灯に点灯する点灯回路を設けている。
用途や設置場所に応じて、外部対応機器は、選択して設備できる。
太陽光発電モジュール(3)を、例えば電動折りたたみ式に構成した場合のモータ駆動指令なども可能である。
【0034】
このような構成で、太陽光発電モジュール(3)と充電池(4)を備えた電源自給型ターミナル(1)に、地域特定のユーザA、B、C、…のスマートフォン等の携帯情報端末(102)(103)がID登録され、無線WANを組織している。
アクセスがあると、通信制御部(2)は、接続される携帯情報端末(102)(103)のID情報の適合確認を行い、携帯情報端末(102)(103)からの各ユーザの希望や目的の指示情報を収集して地域固有データベースを補充し、希望情報を形成する。
【0035】
希望情報へのアクセスは、個人情報の地域固有データベースに登録された各ユーザA、B、C、…のID情報を含む個人情報に基づいて、情報を照合してユーザの希望情報へアクセスができる。
ユーザはまず、例えば、ポールスタンドや車載ターミナル等の意匠形状で示されたアイコンにタッチすることでそのターミナル(1)に接続できる。
ターミナル(1)は、その場の固有の情報を展開してゆく。
商店街であれば、その日のイベント情報アイコン、特売店情報アイコン、等々で、順次詳細バージョンコンテンツへと誘導する。
希望情報へアクセスが成立したユーザは、携帯情報端末(102)(103)に格納されたプログラムにより閲覧或いはタスク実行或いは情報修正を行う。
コンテンツ管理者(101)からの提供情報は、段階的に開示レベルが設定され、開示レベルに応じたID情報で閲覧できる。
個人的情報は、格納されている場合でも、ID情報とのマッチングが行われる。
コンテンツ管理者からの提供情報は、特に個人的情報には、段階的に開示レベルが設定され、開示レベルに応じたID情報で閲覧できるようになっている。
このターミナルを用いた情報マッチングシステムで個人情報の提供ルートを追跡することも可能である。
【0036】
このように、希望情報へのアクセスは、個人情報の地域固有データベース(11)が格納されたターミナル(1)へ、例えばスマートフォン等の携帯情報端末から自発的に呼び出しを行うのが、基本の第一アクセス手段である。
この提供は、ユーザA、B、C…からのアクセスによって受動的に行われる形態になる。
【0037】
第二の情報提供手段は、ID確認された例えばAndroid-OSスマートフォン等の携帯情報端末を認識して、必要情報を提供するターミナル(1)からの自動発信である。
法的期限の告知、健康診断日時の告知、などの一般的告知サービスや、災害時の避難情報や避難経路情報、などの自動発信である。
例えばAndroid-OSスマートフォン等の携帯情報端末のIDをいわゆるRFID(Radio Frequency Identification)タグとして利用して、Android-OSスマートフォン等の携帯情報端末(PDA=Personal
Digital Assistants)へ直接情報送信して閲覧をいわば強要するシステムである。
ターミナル(1)からタグの合致したスマートフォン携帯情報端末へ能動的に行われる。
【0038】
ユーザが、個別の携帯情報端末を持ってターミナル(1)の通信圏に入ることによりID情報が確認され記録内容が読み取られ識別され、希望情報、必要情報がある場合、出力情報が作成され、個別に情報提供される。
2009年以前の携帯端末では、情報の供給が可能でも、受けとる端末側に受容能力がないため実現性がないとされ、受け取る側大きなモニターを設置したものしか想定されていなかった。
例えばAndroid-OSスマートフォン等の近時の携帯情報端末では、十分な情報受容能力があり、情報整理も実現できる。
【0039】
さらに、この自動発信は、情報によっては、ターミナル(1)に設けられた外部対応機器(スピーカーや点滅発光)で実現される。
災害発生報告や緊急な告知の場合である。
警告灯(72)を点滅発光する。或いは音声情報を作成し、出力部で、スピーカーで音声出力を行うことが可能である。
【0040】
本発明は、電源を自然エネルギーから自己補給する電源自給型として、太陽光発電モジュール(3)と、充電池を内蔵したポールスタンドタイプのケース及び通信制御部(2)からなるターミナル(1)と、ユーザが所有するAndroid-OSスマートフォン等の携帯情報端末とで構築する地域固有情報のマッチングを図るものであり、極めて少ないハードで、効率的かつ安全に必要情報を提供できるものである。
以上の実施態様や実施例はあくまで一例であり、本発明はこれに厳密に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、地域的情報の提供や、些少でも充電池から給電ができ、少ないハードで小型化も可能であるので、電源のない所でも利用できる。
地域密着の情報を提供できるので、介護、学校、自治会、お祭りなど、行政情報の共有化を図り、行政サービスの充実化などに寄与できる。
商業的使い方もでき、観光情報、買いもの情報、グルメ情報やアミューズメント情報などの提供や、地域内の地区対抗ゲームなども可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 ターミナル
2 通信制御部
21 CPU
22 コントローラー
23 メモリ
24 コントローラー
25 ストレイジ
26 ディスプレイ
3 太陽光発電モジュール
31 ノイズフィルター
32 昇圧コンバータ
4 充電池(電池パック)
5 ポールスタンド
50 高速無線WAN
51 WiFi或いはWiMAX(情報受信 情報発信)
6 固定部
7 監視カメラ(外部対応機器)
71 LED(外部対応機器)
72 警告灯(外部対応機器)
100 クライアント
101 コンテンツ管理者
102 クライアント(コンテンツ管理者)
103 一般ユーザの携帯情報端末
A・B・C・・ 一般ユーザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電モジュールと充電池を備えた電源自給型のターミナルに、通信制御部を装置して、発受信可能な通信範囲を設定し、
特定のユーザA、B、C、…の携帯情報端末で、高速無線WANを組織構成し、
各ユーザA、B、C、…は、それぞれ前記携帯情報端末にIDをもち、そのID情報をターミナルに登録することでネットワーク構成し、
前記電源自給型のターミナルには、ネットワーク接続されるクライアント及びコンテンツ管理者から端末の固有の番号とターミナルごとに割り当てられたIDの適合によって
提供される情報や更新情報及び各ユーザA、B、C、…からの情報を取得しストレイジして地域の特有情報等の固有データベースを形成し、
固有データベースに登録された各ユーザA、B、C、…のID情報に基づいて,各ユーザは適合する希望情報へアクセスする手段をもち、
ユーザA、B、C…は取得希望情報へアクセスする接続目的を有し、
希望情報へ適切にアクセスされたときに、ユーザA、B、C…の携帯情報端末に取得希望情報を提供するターミナルを用いた情報マッチングシステム。
【請求項2】
前記クライアント及びコンテンツ管理者からの提供情報は、段階的に開示レベルが設定され、開示レベルに応じたID情報で閲覧できることを特徴とする請求項1記載のターミナルを用いた情報マッチングシステム。
【請求項3】
前記ターミナルは、太陽光発電モジュールと充電池を備えて電源を自給する移動型或いは据置型で、外部対応機器の接続端子を備えたことを特徴とする請求項1記載のターミナルを用いた情報マッチングシステム。
【請求項4】
前記太陽光発電モジュールは、使用電力を出力し同時に蓄電する回路をもつか、或いは太陽光発電モジュールのパネルを複数の群とし一群を使用電力の出力とし一群を蓄電に振り分けたことを特徴とする請求項1又は請求項3のいずれかに記載のターミナルを用いた情報マッチングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−21441(P2013−21441A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151755(P2011−151755)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(508203208)ソーバス株式会社 (5)
【Fターム(参考)】