説明

タール応答性皮膚疾患の局所治療のための組成物及び方法

本発明は、タール応答性皮膚疾患の局所治療のためのワックス及び治療有効量のタールを含み、室温及び前記組成物を哺乳類動物の皮膚に塗布する際の当該哺乳類動物の皮膚温度から選択された温度にて液体またはライトゲルになる組成物に関する。また、本発明は、疾患に罹患する哺乳類動物、好ましくはヒトの皮膚に組成物を局所塗布することによりタール応答性皮膚疾患を治療する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、開示内容全体が参照として本明細書で援用され、2006年3月1日出願の米国仮出願第60/778128号についての米国特許法第119条(e)による利益を請求する。
本出願は、タールを含む組成物及びタール応答性皮膚疾患の局所治療にこのような組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乾癬、湿疹及び他の皮膚病等の炎症性疾患は、多くの場合、鱗屑形成を伴う角質化(disturbed keratinization)を含む。大部分の炎症性皮膚病の原因は不明であるが、免疫性及び遺伝因子がこれらの疾患の発症に関連しているようである。乾癬は、持続性紅斑及び銀色の鱗屑を特徴とする慢性炎症性皮膚疾患であり、何百万もの人々が、外見上の支障を来たし、正常でない皮膚疾患のままである。米国において、人口のおよそ2%がこの疾患に苦しむ。また、湿疹は、紅斑及びいくつかの鱗屑を伴う強度の持続性痒みを特徴とする慢性皮膚疾患である。これらの疾患の病因が不明なため、これらの予防は難しく、治療は、経験によるものである。乾癬において、ソラレン+紫外線A照射を用いる光化学療法及び既存薬または実験的薬を用いた全身治療により疾患の短期間の寛解が得られる。このような薬は、メトトレキサート、シクロスポリン、レチノイド、フマル酸エステル、グルココルチコイド、アレファセプト、エファリズマブ、エタネルセプト、インフリキシマブ、抗CD4抗体、インターロイキンジフテリア融合毒素及びアスコマイシン誘導体を含む。上記の治療由来の、肝臓、腎臓及び骨等の重度の感染、がん、急性及び慢性毒につながる免疫抑制により外用治療の考え及び要望が変わりつつある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
皮膚疾患の局所治療にタールが使用されたのは、何年もさかのぼる。タールは、酸素の非存在下の石炭または木等の有機材料の乾留による副生成物として得られる。乾癬、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、癜風菌、白斑、掻痒、イースト菌または皮膚糸状菌感染症の局所治療に使用される異なる3種のタール:コールタール、木タール及びシェールタールがある。粗製コールタールは、暗褐色であり、扱いにくく、不快臭を有する。リカー・カーボニス・ディタージェンス(liquor carbonis detergens)(LCD)は、ポリソルベート80(Tween(登録商標)80)で乳化したコールタールのアルコール抽出物である。しかし、LCDもまた、好ましくない臭いを有し、皮膚及び衣服に染みをつける恐れがある。市販のタール製品の治療効果は、有効成分のバイオアベイラビリティが低いため可変性であり、一貫しておらず、これらの製品は、皮膚及び衣服に染みをつける恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、タール応答性皮膚疾患の局所治療のためのワックス及び治療有効量のタールを含む速乾性組成物であり、本組成物は、室温及び前記組成物を哺乳類動物の皮膚に塗布する際の当該哺乳類動物の皮膚温度から選択された温度にて液体またはライトゲルになる。溶剤が素早く蒸発した場合、液体またはライトゲル組成物のタールの活性タール成分は、容易に皮膚に浸透し、治療部位の粘性及び染みが少なく、またはない。組成物は、非イオン性界面活性剤及びフィルム形成剤の少なくとも1つをさらに含むことが好ましい。
【0005】
本発明の別の態様は、哺乳類動物の皮膚疾患を治療する方法であって、疾患に罹患する哺乳類動物の皮膚にワックス及び治療有効量のタールを含むタール組成物を局所塗布することを含む方法であり、本組成物は、室温及び哺乳類動物の皮膚温度から選択された温度にて液体またはライトゲルになる。哺乳類動物は、ヒトであることが好ましい。本明細書において広義としての本方法及び他の治療方法は、皮膚疾患の治療のための医薬品の製造方法と等しく、この場合、医薬品は、本発明における1つまたは複数の組成物を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
現在、本発明者らは、タール応答性皮膚疾患の治療時に、罹患した皮膚にタール、好ましくはコールタールを含む新規の液体またはライトゲル組成物及びワックスを局所塗布する場合、速乾性タール組成物、好ましくは室温にて液体またはライトゲル形態のコールタール組成物あるいは皮膚と接触時に液体またはライトゲルになる組成物が、(a)優れた治療効果を提供でき、(b)皮膚及び衣服につく染みを最小限にできることを発見している。以下の液体またはライトゲルタール組成物及び組成物の塗布方法を用いて、優れた治療結果を実現することができる。
【0007】
本発明の組成物は、皮膚の適応症の局所治療または予防のための美容組成物または美容生成物として配合することができ、または皮膚疾患の局所治療または予防のための医薬組成物または医薬生成物として配合することができる。
【0008】
本明細書において使用される「治療」、「治療する」等の語句は、所望の薬理学的、生理学的、皮膚科学的または美容効果を得ることを指す。効果とは、その状態もしくは疾患または障害あるいは症状を完全にまたは部分的に予防する点において予防することができ、かつ/または状態もしくは疾患または障害の部分的または完全な治癒及び/または状態もしくは疾患または障害に帰因する有害症状または影響の点において治療することができる。従って、「治療」は、例えば、哺乳類動物、具体的にヒトの状態または疾患の治療を包含し、(a)状態もしくは疾患または障害に罹患しやすいが罹患しているとまだ診断されていない被検体に発症するその状態もしくは疾患、障害または症状を予防し、(b)その発症を停止する等のその状態もしくは疾患、障害または症状を阻害し、(c)例えば、その状態もしくは疾患または障害あるいは症状の回復を生じる等のその状態もしくは疾患または障害あるいは症状を緩和、軽減または改善することを含む。
【0009】
タール応答性皮膚疾患は、乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、癜風菌、白斑、掻痒、イースト菌または皮膚糸状菌感染症を含むがそれだけに限定されない。
【0010】
本明細書において使用される「ライトゲル」という語句は、比較的な説明であり、ヘビーゲルの対比であり、皮膚に対して粘着性または重圧感なく、皮膚に局所塗布する場合に容易に広がるゲルを指す。好ましいライトゲルは皮膚に局所塗布する場合に、液体または部分的に液体となる。
【0011】
コールタールまたはLCDを、ワックスを含有する速乾性液体またはライトゲル組成物として配合する。このような液体またはライトゲルタール組成物は、有効成分に最適なバイオアベイラビリティ及び吸蔵を有し、皮膚に素早く浸透する。液体またはライトゲルタール組成物を、典型的に容器キャップの内側に塗り刷毛が付いている容器、泡沫塗布器、ブラシペン塗布器、または噴霧缶もしくは容器と組み合わせまたはその中に組み込み、かつこれらを使用して塗布することができる。好ましくは、組成物用の容器の取り外し可能なキャップまたは蓋に付いた塗り刷毛等の塗り刷毛を使用して皮膚の罹患部分に組成物を取り込み及び局所塗布する。有効成分が罹患した皮膚に浸透し、溶剤が蒸発する場合、処置された皮膚部位を、場合によりクリーム、ローションまたは簡易なタルク粉末で被覆する。障害を実質的または完全に根絶するまで、上記のプロセスを1日1回または複数回繰り返すことができる。このような局所治療のステップまたは方法により、皮膚及び衣服の染みを排除し、または最小にし、治療効果を著しく強化する。
【0012】
本発明者らはまた、室温にてタール溶液またはLCDを活性化チャコールと混合し、混合物を濾過することにより、タールまたはLCDの褐色を除去することができることを発見した。濾液は、皮膚または衣服に染みをつけないほぼ無色のLCDである。
【0013】
好ましい一方法において、タール、LCDまたは無色LCDを、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロメチコン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、アジピン酸ジイソプロピル、酒石酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、エトキシジグリコール、イソドデカン(Permethyl(商標)99A)、イソヘキサデカンまたはイソエイコサンから選択される1種または複数種の無水溶剤に溶解する。粗製タール、好ましくはコールタール溶液またはLCDの濃度は、約0.1重量%〜約99重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約5重量%〜約20重量%である。
【0014】
本発明の組成物に使用することができるLCDの濃度は、広範囲であるが、タール応答性皮膚疾患に使用される好ましい濃度は、約1重量%〜約30重量%であってよい。実施において、改善の早さは、LCD濃度、配合、有効成分のバイオアベイラビリティ、塗布頻度、局所塗布期間、疾患または障害の重症度及び被検体の特性を含む多くの因子に左右される。一般に、乾癬及び湿疹の局所治療のための組成物に使用されるLCDの好ましい濃度は、約15重量%であってよい。
【0015】
溶剤の濃度は、約5重量%〜約95重量%、好ましくは約20重量%〜約90重量%、より好ましくは約30重量%〜約85重量%である。
【0016】
ワックス物質を上記の溶液に添加する。ワックスは、液体ワックスのドデカン二酸ジオクチルドデシル(DIADD)、液体ワックスのドデカン二酸ジイソセチル(DICDD)、液体ワックスのダイマージリノール酸オクチルドデシルPPG−3ミリスチルエーテル(PolyEFA)、液体ワックスのダイマージリノール酸ステアリル/PPG−3ミリスチルエーテル(PolyIPL)、液体ワックスのダイマージリノール酸ジオクチルドデシル(DI−EFA)、液体ワックスのアジピン酸ジイソステアリル(DISA)、液体ワックスのダイマージリノール酸ジセテアリル(IPL)、セチルエステルワックス(合成鯨蝋)、鉱油、ジメチコン、アップルピールワックス、アボカドワックス、ベイベリーワックス、蜜蝋、カンデリアワックス、カルナバワックス、セレシン、ホホバワックス、ラノリンワックス、ミンクワックス、モンタンワックス、オレンジピールワックス、ウリキュリ(ouricury)ワックス、オゾケライト、パーム核ワックス、パラフィン、ポリエチレングリコール(PEG)−蜜蝋、PEG−カルナバワックス、ライスワックス、シェラックワックス、オオムギ麦芽外殻ワックス、合成蜜蝋、合成木蝋または他の天然もしくは合成ワックスの1種または複数種を含む液体または固体ワックスであってよい。好ましいワックスは、DIADD、DICDD、PolyEFA、PolyIPL、DI−EFA、DISA及び/またはIPL等の液体ワックスである。最終組成物のワックスの合計濃度は、約1重量%〜約50重量%、好ましくは約1重量%〜約25重量%、より好ましくは約2重量%〜約10重量%であってよい。罹患した皮膚に簡便にタール液を送達または塗布するための塗り刷毛を含む容器に上記の液体タール組成物を入れることが好ましい。
【0017】
場合により、非イオン性界面活性剤、フィルム形成剤、水、皮膚軟化剤及び吸蔵剤を液体またはライトゲルタール組成物に添加し、コールタール及び皮膚コンディショニングの治療効果をさらに強化することができる。
【0018】
非イオン性界面活性剤を以下の非限定例から選択することができる。
(1)ソルビタン脂肪酸エステル:例えば、ラウリン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン及びトリオレイン酸ソルビタン
(2)ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体:例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート21、ラウリン酸PEG−80ソルビタン、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81及びポリソルベート85
(3)ポリオキシエチレン脂肪族グリセリド:例えば、PEG−25及びPEG−40水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン7水素化ヒマシ油及びポリオキシエチレン40水素化ヒマシ油
(4)ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル:例えば、ポリオキシエチレン40セプタオレイン酸ソルビトール
(5)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル:例えば、ラウレス(商標)−4、ラウレス(商標)−23、オレス(商標)−2、オレス(商標)−10等
【0019】
最終組成物の非イオン性界面活性剤の濃度は、約1重量%〜約40重量%、好ましくは約1重量%〜約25重量%、より好ましくは約2重量%〜約15重量%であってよい。
【0020】
フィルム形成剤を、以下の非限定例から選択することができる。
(1)ビニルピロリドン(PVP)及び長鎖αオレフィンのコポリマー:例えば、ブチル化PVP、ビニルピロリドン(VP)/ヘキサデセンコポリマー、VP/エイコセンコポリマー、トリコンタニルPVP
(2)ポリウレタン
(3)ビニルカプロラクタム/VP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー
(4)ビニル酢酸(VA)/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー
(5)ビニルカプロラクタム/VP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー
(6)メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー(PVM/MAコポリマー)のモノエチルエステル
(7)PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド
(8)イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、
(9)ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステル
a.PVM/MAコポリマーのエチルエステル
b.PVM/MAコポリマーのブチルエステル
c.PVM/MAコポリマーのイソプロピルエステル
(10)ビニルピロリドン/ビニル酢酸コポリマー
(11)ジメチコノール及びジメチコノール−ジメチコンコポリオール、または
(12)セルロース及びセルロース誘導体(セルロースエステル及びセルロースエーテル):例えば、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、微晶性セルロース等
【0021】
フィルム形成剤の濃度は、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%であってよい。
【0022】
皮膚軟化剤及び吸蔵剤は、例えば以下を含み、それらに限定されない:乳酸オレイル、酢酸オレイル、オレイル酸オレイル、アラキジン酸オレイル、エルカ酸オレイル、アセチル化ラノリン、オレイン酸ポリグリセリル、オレイン酸プロピレングリコール、リノール酸プロピレングリコール、乳酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチル、オレイン酸デシルまたはクエン酸トリオレイル。水、皮膚軟化剤または吸蔵剤の濃度は、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%及び最も好ましくは約1重量%〜約10重量%であってよい。
【0023】
粉末状吸収剤または吸着剤は、通常、非常に大きな表面積を有し、皮膚表面から過剰な材料を引き付け、除去する。これらの吸収剤及び吸着剤は、ケイ酸アルミニウム、オクテニルコハク酸アルミニウムスターチ、アミロデキストリン、アタパルジャイト、ベントナイト、カラミン、ケイ酸カルシウム、セルロース、チョーク、コロイド状オートミール、コーンフラワー、コーンスターチ、シクロデキストリン、デキストリン、珪藻土、ジメチルイミダゾリジノンコーンスターチ、ジメチルイミノダゾリジノンライススターチ、フラー土、グリセリルスターチ、ヘクトライト、含水シリカ、カオリン、黄土、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マルトデキストリン、微晶性セルロース、モンモリロナイト、モロッコレッドクレイ(moroccan lava clay)、オートブラン、オーツ粉、オートミール、オーツ麦スターチ、小豆澱粉(phaseolus angularis bean starch)、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ジャガイモ澱粉、ピロフィライト、ライススターチ、ケイ素、フルオロケイ酸ナトリウムマグネシウム、ポリアクリル酸ナトリウムスターチ、オクテニルコハク酸ナトリウムスターチ、タルク、小麦粉末、小麦パウダー、木粉、ゼオライトまたは他の天然もしくは合成吸収剤及び吸着剤の1種または複数種を含むことができる。好ましい粉末状吸収剤及び吸着剤は、タルク、スターチ粉末、セルロース粉末及びオートミール粉末であり、より好ましいものは、ディスペンサーの微細粉末のタルクである。
【0024】
一実施形態において、本発明の液体またはライトゲルタール組成物を、皮膚の罹患部分に局所塗布し、コールタールの有効成分が、素早く病変に浸透し、溶剤が、数分以内、通常1分または2分間以内に蒸発する。この時、処置された皮膚部位に粉末、例えばタルク粉末を軽く被覆またはまぶすことができる。このような簡易の2ステップの治療は、その治療の利点に悪影響することなく、コールタールの染み及び臭いを実質的に排除することができる。
【0025】
本発明の別の実施形態において、組成物は、少なくとも1種の局所的活性製剤もしくは美容剤、または共同もしくは相乗効果において選択的に局所投与されるこのような1つまたは複数の薬剤を含む少なくとも1種の分離組成物をさらに含むことができる。局所剤は、ヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ酸、ポリヒドロキシラクトン、ケト酸及び関連化合物:フェニルαアシルオキシアルカン酸及び誘導体;N−アシル−アルドサミン(N−acyl−aldosamines)、N−アシルアミノ酸及び関連N−アシル化合物;N−(ホスホノアルキル)−アミノ炭水化物、N−(ホスホノアルキル)−アミノ酸及びその関連N−(ホスホノアルキル)−化合物;局所鎮痛剤及び麻酔剤;抗座瘡薬;抗細菌剤;抗イースト菌剤;抗真菌剤;抗ウィルス剤;抗感染剤;フケ防止剤;抗皮膚炎剤;抗湿疹剤;抗ヒスタミン剤;抗掻痒剤;抗吐剤;酔い止め剤;抗炎症剤;抗角化剤;制汗剤;抗乾癬剤;抗酒さ剤;抗脂漏剤;ヘアコンディショナー及びヘアトリートメント剤;老化防止剤及び抗シワ剤;抗不安剤;抗痙攣剤;抗鬱剤;サンブロック(sunblock)剤及び日焼け防止(sunscreen)剤;皮膚美白剤;脱色剤;収斂剤;クレンジング剤;魚の目、タコ及び疣除去剤;スキンプランピング剤;スキンボリューム剤;スキンファーミング剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤;局所心血管作動剤;創傷治癒剤;歯周病または口腔ケア剤;アミノ酸;ペプチド;ジペプチド;トリペプチド;グルタチオン及びその誘導体;オリゴペプチド;ポリペプチド;炭水化物;アミノ炭水化物;ビタミン;コルチコステロイド;日焼け剤;ホルモンまたはレチノイドの1種または複数種をさらに含むことができる。
【0026】
共同または相乗効果において、美容剤、製剤及び他の局所的活性剤は、アバカビル、アセブトロール、アセトアミノフェン、アセトアミノサロール、アセタゾラミド、アセトヒドロキサミン酸、アセチルサリチル酸、N−アシルグルタチオンエチルエステル及び他のエステル、N−アシルプロリンエチルエステル及び他のエステル、アシトレチン、アクロベート、アクリバスチン、アクティク、アシクロビル、アダリムマブ、アダパレン、アデフォビルジピボキシル、アデノシン、アルブテロール、アレファセプト、アルフゾシン、アロプリノール、アロキサンチン、アルモトリプタン、アルプラゾラム、アルプレノロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミロライド、アミナクリン、p−アミノ安息香酸、アミノカプロン酸、アミノレブリン酸、アミノサリチル酸、アミオダロン、アミトリプチリン、アムロジピン、アモカルジン、アモジアキン、アモロルフィン、アモキサピン、アンフェタミン、アンピシリン、アナグレリド、アナストロゾール、アントラリン、アポモルフィン、アプレピタント、アルブチン、アリピプラゾール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、アタザナビル、アテノロール、アトモキセチン、アトロピン、アザチオプリン、アゼライン酸、アゼラスチン、アジスロマイシン、バシトラシン、ジプロピオン酸ベクロメタソン、ベメグリド、ベナゼプリル、ベンジル酸、ベンドロフルメチアジド、ベンゾカイン、ベンゾナテート、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ベンズトロピン、ベプリジル、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブリモニジン、ブロムフェニラミン、ブピバカイン、ブプレノルフィン、ブプロピオン、ブリマミド、ブテナフィン、ブトコナゾール、カベルゴリン、コーヒー酸、カフェイン、カルシポトリエン、ショウノウ、カンデサルタンシレキセチル、カプサイシン、カルバマゼピン、過酸化カルバミド、セフジトレンピボキシル、セフェピン、セフポドキシムプロキセチル、セレコキシブ、セチリジン、セビメリン、キトサン、クロルジアゼポキシド、クロルヘキシジン、クロロキン、クロロチアジド、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、クロルプロマジン、クロルプロパミド、シクロピロックス、シロスタゾール、シメチジン、シナカルセット、シプロフロキサシン、シタロプラム、クエン酸、クラドリビン、クラリスロマイシン、クレマスチン、クリンダマイシン、クリオキノール、プロピオン酸クロベタゾール、ピバル酸クロコルトロン、クロミフェン、クロニジン、クロピドグレル、クロトリマゾール、クロザピン、コカイン、コデイン、クロモリン、クロタミトン、シクリジン、シクロベンザプリン、シクロセリン、シタラビン、ダカルバジン、ダルホプリスチン、ダプソン、ダプトマイシン、ダウノルビシン、デフェロキサミン、デヒドロエピアンドロステロン、デラビルジン、デシプラミン、デスロラタジン、デスモプレシン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、デクスメデトミジン、デクスメチルフェニダート、デクスラゾキサン、デクストロアンフェタミン、ジアゼパム、ジクロフェナク、ジサイクロミン、ジダノシン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルフィン、ジルチアゼム、6,8−ジメルカプトオクタン酸(ジヒドロリポ酸)、ジフェンヒドラミン、ジフェノキシレート、ジピリダモール、ジソピラミド、ドブタミン、ドフェチリド、ドラセトロン、ドネペジル、ドーパエステル、ドーパミド、ドーパミン、ドルゾラミド、ドキセピン、ドキソルビシン、ドキシサイクリン、ドキシラミン、ドキシピン、デュロキセチン、ジクロニン、エコナゾール、エファリズマブ、エフロルニチン、エレトリプタン、エムトリシタビン、エナラプリル、エフェドリン、エピネフリン、エピニン、エピルビシン、エプチフィバチド、エルゴタミン、エリスロマイシン、エスシタロプラム、エスモロール、エソメプラゾール、エスタゾラム、エストラジオール、エタネルセプト、エタクリン酸、エチニルエストラジオール、ピルビン酸エチル、エチドカイン、エトミダート、ファムシクロビル、ファモチジン、フェロジピン、フェンタニル、フェルラ酸、フェキソフェナジン、フレカイニド、フルコナゾール、フルシトシン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、5−フルオロウラシル、フルオキセチン、フルフェナジン、フルラゼパム、プロピオン酸フルチカゾン、フルボキサミン、ホルモテロール、フロセミド、ガラクタロラクトン(galactarolactone)、ガラクトン酸、ガラクトノラクトン、ガランタミン、ガチフロキサシン、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲミフロキサシン、グルカロラクトン、グルコン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、グリコール酸、グリセオフルビン、グアイフェネシン、グアネチジン、N−グアニルヒスタミン、ハロペリドール、ハロプロジン、ヘキシルレゾルシノール、ホマトロピン、ホモサレート、ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン21、ブチル酸ヒドロコルチゾン17、吉草酸ヒドロコルチゾン17、過酸化水素、ヒドロモルフォン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、ヒオスシアミン、ヒポキサンチン、イブプロフェン、イクタモール、イダルビシン、イマチニブ、イミプラミン、イミキモド、インジナビル、インドメタシン、インフリキシマブ、イルベサルタン、イリノテカン、イソエタリン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、カナマイシン、ケタミン、ケタンセリン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ケトチフェン、コウジ酸、ラベタロール、乳酸、ラクトビオン酸、ラミブジン、ラモトリジン、ランソプラゾール、レトロゾール、ロイプロリド、レバルブテロール、レボフロキサシン、リドカイン、リネゾリド、ロベリン、ロラタジン、ロペラミド、ロサルタン、ロキサピン、リゼルギン酸ジエチルアミド、マフェニド、リンゴ酸、マルトビオン酸、マンデリン酸、マプロチリン、メベンダゾール、メカミルアミン、メクリジン、メクロサイクリン、メマンチン、メンソール、メペリジン、メピバカイン、メキノール、メルカプトプリン、メスカリン、メタネフリン、メタプロテレノール、メタラミノール、メトホルミン、メタドン、メタンフェタミン、メトトレキサート、メトキサミン、メチルドーパエステル、メチルドパマイド(methyldopamide)、3,4−メチレンジオキシメタンフェタミン、メチル乳酸、ニコチン酸メチル、メチルフェニデート、サリチル酸メチル、メチアミド、メトラゾン、メトプロロール、メトロニダゾール、メキシレチン、ミコナゾール、ミダゾラム、ミドドリン、ミグルスタット、ミノサイクリン、ミノキシジル、ミルタザピン、ミトキサントロン、モエキシプリラート、モリンドン、モノベンゾン、モルフィン、モキシフロキサシン、モキソニジン、ムピロシン、ナドロール、ナフチフィン、ナルブフィン、ナルメフェン、ナロキソン、ナプロキセン、ネファゾドン、ネルフィナビル、ネオマイシン、ネビラピン、ニカルジピン、ニコチン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトロフラントイン、ニザチジン、ノルエピネフリン、ニスタチン、オクトパミン、オクトレオチド、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オフロキサシン、オランザピン、オルメサルタンメドキソミル、オロパタジン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オキシコナゾール、オキソトレモリン、オキシベンゾン、オキシブチニン、オキシコドン、オキシメタゾリン、パジメートO、パロノセトロン、パントテン酸、パントイルラクトン、パロキセチン、ペモリン、ペンシクロビル、ペニシラミン、ペニシリン、ペンタゾシン、ペントバルビタール、ペントスタチン、ペントキシフィリン、ペルゴリド、ペリンドプリル、ペルメトリン、フェンシクリジン、フェネルジン、フェニラミン、フェンメトラジン、フェノバルビタール、フェノール、フェノキシベンザミン、フェントラミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニトイン、N−(ホスホノメチル)−グリシン、N−(ホスホノメチル)−クレアチン、N−(ホスホノメチル)−チラミン、フィゾスチグミン、ピロカルピン、ピメクロリムス、ピモジド、ピンドロール、ピオグリタゾン、ピパマジン、ピペロニルブトキシド、ピレンゼピン、ポドフィロックス、ポドフィリン、ポビドンヨード、プラミペキソール、プラモキシン、プラゾシン、プレドニゾン、プレナルテロール、プリロカイン、プロカインアミド、プロカイン、プロカルバジン、プラリン、プロマジン、プロメタジン、プロピオン酸プロメタジン、プロパフェノン、プロポキシフェン、プロプラノロール、プロピルチオウラシル、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、ピレトリン、ピリラミン、ピリメタミン、クエチアピン、キナプリル、キネタゾン、キニジン、キヌプリスチン、ラベプラゾール、レセルピン、レソルシノール、レチナール、13−シスレチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、リバビリン、リボン酸、リボノラクトン、リファンピン、リファペンチン、リファキシミン、リルゾール、リマンタジン、リセドロン酸、リスペリドン、リトドリン、リバスチグミン、リザトリプタン、ロピニロール、ロピバカイン、サリチルアミド、サリチル酸、サルメテロール、スコポラミン、セレギリン、セレニウムスルフィド、セロトニン、セルタコナゾール、セルチンドール、セルトラリン、シェールタール、シブトラミン、シルデナフィル、ソタロール、ストレプトマイシン、ストリキニーネ、スルコナゾール、スルファセタミド、スルファベンズ、スルファベンズアミド、スルファブロモメタジン、スルファセタミド(スルファセタミドナトリウム)、スルファクロルピリダジン、スルファシチン、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファドキシン、スルファグアノール、スルファレン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルアミド、スルファピラジン、スルファピリジン、スルファサラジン、スルファソミゾール、スルファチアゾール、スルフィソキサゾール、硫黄、タクロリムス、タダラフィル、タムスロシン、酒石酸、タザロテン、テガセロール(tegaserol)、テリスロマイシン、テルミサルタン、テモゾロミド、テノフォビルジソプロキシル、テラゾシン、テルビナフィン、テルブタリン、テルコナゾール、テルフェナジン、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン、タリドミド、テオブロミン、テオフィリン、チアベンダゾール、チオクト酸(リポ酸)、チオリダジン、チオチキセン、チモル、チアガビン、チモロール、チニダゾール、チオコナゾール、チロフィバン、チザニジン、トブラマイシン、トカイニド、トラゾリン、トルブタミド、トルナフテート、トルテロジン、トラマドール、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリアムシノロンアセトニド、二酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンヘキサセトニド、トリアムテレン、トリアゾラム、トリクロサン、トリフルプロマジン、トリメトプリム、トリミプラミン、トリペレナミン、トリプロリジン、トロメタミン、トロパ酸、チラミン、ウンデシレン酸、尿素、ウロカニン酸、ウルソジオール、バルデナフィル、ベンラファキシン、ベラパミル、ビタミンE酢酸、ボリコナゾール、ワーファリン、木タール、キサンチン、ザフィルルカスト、ザレプロン、亜鉛ピリチオン、ジプラシドン、ゾルミトリプタンまたはゾルピデムを含む。
【0027】
一般製剤
市販の粗製コールタールは、特徴的なナフタレン様臭を有する暗色粘性ペーストである。粗製タールは、わずかに水溶性であるが、エタノール及び他の脂質溶剤にかなり溶解性である。精製されたコールタールは、ポリソルベート80(Tween(登録商標)80)で乳化された粗製コールタールのアルコール抽出物であり、LCDまたはコールタール溶液として公知のリカー・カーボニス・ディタージェンスと呼ばれる。市販のLCDまたはコールタール溶液は、黄褐色液体であり、これは、なおナフタレン様臭を有し、なお皮膚及び衣服に染みをつける恐れがある。
【0028】
場合により、コールタール溶液の色を以下のように除去することができる。以下は、色を除去する典型的なプロセスである。コールタール溶液またはLCD(USP)76g(100ml)を活性化チャコール(脱色チャコール)10gと混合し、室温にて30分間撹拌した。混合物を濾過し、チャコールをエタノール20mlで洗浄した。結合濾液及び洗浄物(淡黄色)を再度活性化チャコール10gと混合し、30分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液は、ほぼ無色の透明溶液であり、これは、皮膚または衣服に染みをつけないが、なおコールタール臭を有した。
【0029】
本発明の液体またはライトゲル組成物を調製するために、粗製コールタール、好ましくはコールタール溶液またはLCDをエタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、シクロメチコン、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、酒石酸ジエチルまたはポリオキシエチレンオレイルエーテル等の無水溶剤に溶解する。粗製コールタール、好ましくはコールタール溶液またはLCDの濃度は、約0.1重量%〜約99重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約5重量%〜約20重量%であってよい。溶剤の合計濃度は、約5%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%、より好ましくは約30%〜約85%であってよく、全て重量%である。
【0030】
ライトゲル組成物を調製するために、いくつかの美容上または薬学的に許容されるゲル化剤を上記の液体またはライトゲル組成物に添加する。適切なゲル化剤の例として、キトサン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリクアテルニウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボマー及びアンモニア化グリチルリチン酸がある。ゲル化剤の濃度は、約0.1%〜約5%であってよいが、好ましい量は、使用されるゲル化剤の種類に応じて組成物合計の約0.1重量%〜約0.5重量%である。上述のように、本明細書において使用される「ライトゲル」という語句は、比較的な説明であり、ヘビーゲルの対比であり、皮膚に対して粘着性または重圧感なく、皮膚に局所塗布する場合に容易に広がるゲルを指す。好ましいライトゲルは、皮膚に局所塗布する場合、液体または部分的に液体になるものである。
【0031】
ワックス物質、好ましくは液体ワックス、例えばDIADD、DICDD、液体ワックスのPolyEFA、液体ワックスのPolyIPL、液体ワックスのDI−EFA、液体ワックスのDISA及び/または液体ワックスのIPLを上記の溶液に添加する。ワックスの濃度は、約1重量%〜約50重量%、好ましくは約1重量%〜約25重量%、より好ましくは約2重量%〜約10重量%であってよい。
【0032】
場合により、非イオン性界面活性剤、フィルム形成剤、水、皮膚軟化剤及び/または吸蔵剤を液体またはライトゲルタール組成物に添加し、コールタールの治療効果をさらに強化することができる。非イオン性界面活性剤は、例えばポリソルベート80、ポリオキシエチレン40セプタオレイン酸ソルビトール及びラウレス(商標)−4を含む。非イオン性界面活性剤の合計濃度は、約1重量%〜約40重量%、好ましくは約1重量%〜約25重量%、より好ましくは約2重量%〜約15重量%であってよい。
【0033】
フィルム形成剤は、例えばブチル化PVP及びVP/ヘキサデセンコポリマーを含むことができる。フィルム形成剤の合計濃度は、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%である。
【0034】
皮膚軟化剤及び吸蔵剤は、例えば、乳酸オレイル、酢酸オレイル、オレイン酸オレイル、アラキジン酸オレイル、エルカ酸オレイル、アセチル化ラノリン、オレイン酸ポリグリセリル、オレイン酸プロピレングリコール、リノール酸プロピレングリコール、オクチルドデシル乳酸、オレイン酸オクチル、オレイン酸デシル及びクエン酸トリオレイルを含むことができる。水、皮膚軟化剤または吸蔵剤の濃度は、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%であってよい。
【0035】
粉末状吸収剤または吸着剤をタルク、スターチ粉末及びセルロース粉末から選択することができる。しかし、最も好ましいものは、ディスペンサーの微細粉末タルクである。
【0036】
共同または相乗効果において、美容剤、製剤または他の局所活性剤の1種または複数種を本発明の上記の液体またはライトゲル組成物に添加することができる。上記の液体またはライトゲルタール組成物を、ヒトの皮膚に液体またはライトゲルを局所送達するのに適切ないくつかの美容上または薬学的に許容されるディスペンサーに入れることができる。このようなディスペンサーの例として、スプレー缶、容器キャップの内側に典型的に付いている塗り刷毛を有する容器、泡沫塗布器、ブラシペン塗布器及びボールペンがある。好ましいものは、罹患した皮膚にタール液またはライトゲルを簡便に送達または塗布するための塗り刷毛を有する容器である。本開示を考慮して、当業者により本発明の有効成分の送達用の他の形態の組成物を容易に混和、調製または配合することができる。
【0037】
一実施形態において、本発明の液体またはライトゲルタールは、罹患した皮膚に局所塗布し、有効成分は、病変に容易に浸透し、溶剤は、数分、通常1または2分以内に蒸発する。この時、処置された皮膚部位に、場合により、例えばタルク粉末を軽く被覆またはまぶす。このような簡易の局所塗布の手法により、コールタールの臭い及び衣服の染みを効果的に排除することができる。
【0038】
上述のように、乾癬は、持続性紅斑及び銀色の鱗屑を特徴とする慢性炎症性皮膚疾患であり、何百万もの人々が、外見上の支障を来たし、正常でない皮膚疾患のままである。一般集団の乾癬の有病率は、0.4%〜4.8%であり、北アメリカ及びヨーロッパで最も発症率が高い。米国において、有病率は、約2%であり、およそ8百万人が乾癬を有する。
【0039】
乾癬に罹患した皮膚は、増殖性(肥厚)、紅斑性(赤色または炎症性)であり、高粘度付着性の銀色の鱗屑を有する。肥厚の程度は、病変が、隣接する正常な皮膚の表面から1mmまで厚い等であり、紅斑は、通常濃赤色であり、高粘度粘着性の銀色の鱗屑は、罹患した皮膚の表面を著しく粗く、不均一にさせる。肥厚、色及び質感のこれらの3つの特性を定量化し、本発明のコールタール組成物の局所塗布に対する改善度の客観的測定を可能にすることができる。
【0040】
【表1】

【0041】
このようなパラメーターを使用して、本発明のコールタール組成物の局所治療による乾癬病変の改善度を数値により記録し、1つの治療部位と他の部位を比較することができる。
【0042】
湿疹及び脂漏性皮膚炎などの他の形態の皮膚病において、同種のパラメーターを使用してコールタールを含有する、局所塗布された組成物の効能を決定することができる。
【0043】
ここで、本発明の実施形態を、以下の具体的、非限定的実施例を参照としてさらに説明する。本発明の組成物に広範囲のLCD濃度を使用することができるが、乾癬及び湿疹に使用される好ましい濃度は、約1重量%から約30重量%である。本発明者らは、改善の早さがLCD濃度、配合、有効成分のバイオアバイラビリティ、塗布頻度、局所塗布期間、疾患または障害の重症度及び被検体の特徴を含む多くの因子に応じて決定されることを発見している。本発明者らは、市販目的において一濃度を選択する場合、乾癬及び湿疹の局所治療のための組成物に使用することができるより好ましいLCD濃度は、約15重量%であってよいことを発見しており、それは、この濃度が上述の種々の因子全体に良好な結果を与えるためである。
【実施例】
【0044】
実施例1
典型的な液体タール組成物を以下のように配合した。コールタール溶液(LCD、USP)15gを無水エタノール42g、プロピレングリコール5g、シクロメチコン(DC345)15g、クエン酸トリエチル5g及びポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(Brij93)10gに溶解した。液体ワックスのDIADD(ドデカン二酸ジオクチルドデシル)5gを撹拌しながら上記の溶液に添加した。任意の香料3gを上記の溶液に添加した。従って、液体タール組成物は、速乾性無水ベヒクルに15%コールタール及び5%液体ワックスを含有して配合し、塗布を容易にする塗り刷毛を含む容器に入れた。
【0045】
実施例2
コールタール溶液の典型的な脱色プロセスを以下のように実施した。コールタール溶液(LCD、USP)38g(50ml)を室温にて30分間、活性化チャコール5gと撹拌混合し、混合物を濾過した。チャコールをエタノール10mlで洗浄した。結合した濾液は、ほぼ無色であり、コールタール溶液の有効成分が含まれていた。
【0046】
実施例3
尋常性乾癬を有する45歳男性被検者に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を4カ月間、1日2回局所塗布した。4カ月後に、罹患した皮膚の紅斑がほぼ完全に消失し、皮膚が少しの鱗屑もなく平滑になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は90%改善した。
【0047】
実施例4
尋常性乾癬を有する42歳女性被検者に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を2カ月間、1日2回局所塗布した。2カ月後に、罹患した皮膚の紅斑が完全に消失し、皮膚が少しの鱗屑もなく平滑になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は100%改善した。
【0048】
実施例5
81歳女性被検者は、全身のおよそ10%を占める尋常性乾癬を有し、乾癬病変は、濃赤色、肥厚が薄く、軽度の銀色の鱗屑を有した。被検者の右上腕に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を14週間、1日2回局所塗布した。14週間後に、被検者の右上腕の濃い紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、皮膚が少しの鱗屑もなく平滑になった。臨床評価により判断した場合、被検者の右上腕の乾癬は100%改善した。
【0049】
実施例6
50歳女性被検者は、全身のおよそ5%を占める手足の乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、肥厚が厚く、中等度の銀色の鱗屑を有した。被検者の両足に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を10週間、1日2回局所塗布した。10週間後に、被検者の両足の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなく薄くなった。臨床評価により判断した場合、被検者の両足の乾癬は50%改善した。
【0050】
実施例7
80歳男性被検者は、全身のおよそ5%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の仙骨領域の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を6週間、1日2回局所塗布した。6週間後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなく薄くなった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された臀部の乾癬は80%改善した。
【0051】
実施例8
79歳女性被検者は、全身のおよそ2%を占める両足の乾癬を有し、乾癬病変は、濃赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の両足側面に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を14週間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリームも塗布した。14週間後に、治療された被検者の両足の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなく平面になった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された両足の乾癬は90%改善した。
【0052】
実施例9
86歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を18カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリームも塗布した。18カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの紅斑及び鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は100%改善した。
【0053】
実施例10
26歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める頭皮、耳部、頸部及び他の皮膚領域の乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を8週間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリームも塗布した。8週間後に、被検者の治療された頭皮、耳部及び頸部の紅斑、及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、治療された頭皮、耳部及び頸部の乾癬は100%及び被検者の体の残りは50%改善した。
【0054】
実施例11
41歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を12カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリームまたはタルク粉末も塗布した。12カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は90%改善した。
【0055】
実施例12
40歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を24カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。24カ月後に、被検者の治療部位の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、乾癬は90%改善した。
【0056】
実施例13
39歳女性被検者は、全身のおよそ6%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を6カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。6カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの紅斑及び鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は100%改善した。
【0057】
実施例14
67歳女性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を24カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。24カ月後に、被検者の治療部位の紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの紅斑及び鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、乾癬は100%改善した。
【0058】
実施例15
41歳女性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を5カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。5カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は90%改善した。
【0059】
実施例16
41歳男性被検者は、全身のおよそ30%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を7カ月間、1日1回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。7カ月後に、被検者の治療部位の紅斑及び銀色の鱗屑が実質的に改善し、臨床評価により判断した場合、治療された皮膚は50%改善した。
【0060】
実施例17
42歳女性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を2カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。2カ月後に、被検者の治療部位の紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの紅斑及び鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、乾癬は100%改善した。
【0061】
実施例18
47歳女性被検者は、全身のおよそ20%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を3カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。3カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなく正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は100%改善した。
【0062】
実施例19
39歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を4カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。4カ月後に、被検者の治療部位の紅斑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、治療された皮膚は90%改善した。
【0063】
実施例20
45歳男性被検者は、全身のおよそ30%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を4カ月間、1日1回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。4カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が実質的に改善し、臨床評価により判断した場合、被検者の乾癬は50%改善した。
【0064】
実施例21
33歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を8カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。8カ月後に、紅斑及び鱗屑が中等度に改善し、臨床評価により判断した場合、治療された皮膚は25%改善した。
【0065】
実施例22
46歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を3カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。3カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は95%改善した。
【0066】
実施例23
53歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を5カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。5カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は90%改善した。
【0067】
実施例24
45歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を4カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。4カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は90%改善した。
【0068】
実施例25
89歳男性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を6カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。6カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑がほぼ完全に消失し、治療された皮膚は、少しの鱗屑もなくほぼ正常になった。臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は95%改善した。
【0069】
実施例26
50歳男性被検者は、全身のおよそ30%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を1カ月間、1日2回局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。1カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が中等度に改善し、臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は25%改善した。
【0070】
実施例27
89歳女性被検者は、全身のおよそ10%を占める乾癬を有し、乾癬病変は、赤色、中等度の肥厚及び銀色の鱗屑を有した。被検者の乾癬皮膚に、実施例1で配合した5%液体ワックスを含有する15%液体タール組成物を24カ月間、時々局所塗布した。局所塗布毎に、液体タール組成物が蒸発すると、被検者は、皮膚の治療領域に水中油型クリーム及び/またはタルク粉末も塗布した。24カ月後に、被検者の乾癬皮膚の紅斑及び銀色の鱗屑が実質的に改善し、臨床評価により判断した場合、被検者の治療された皮膚は50%改善した。
【0071】
実施例28
典型的なライトゲルタール組成物を以下のように配合した。コールタール溶液(LCD、USP)15gをプロピレングリコール5g、シクロメチコン(DC345)10g、クエン酸トリエチル5g、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(Brij93)10g、無水エタノール31.8g、Liquiwax DIADD(ドデカン二酸ジオクチルドデシル)5g、精製水5g及び乳酸オレイル10gと混合した。ゲル化剤としてエチルセルロース0.2gを撹拌しながら上記の溶液に添加した。任意の香料3gをライトゲルに添加した。従って、ライトゲルタール組成物を、15%コールタール及び5%液体ワックスを含有して配合した。
【0072】
実施例29
ライトゲルタール組成物を以下のように配合した。コールタール溶液(LCD、USP)15gをプロピレングリコール5g、シクロメチコン(DC345)10g、クエン酸トリエチル5g、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(Brij93)10g、無水エタノール31.9g、Liquiwax DIADD(ドデカン二酸ジオクチルドデシル)5g、精製水5g及び乳酸オレイル10gと混合した。ゲル化剤としてPVM/MAコポリマーのブチルエステル0.1gを撹拌しながら上記の溶液に添加した。任意の香料3gを上記のライトゲルに添加した。従って、ライトゲルタール組成物を、15%コールタール及び5%液体ワックスを含有して配合した。
【0073】
実施例30
ライトゲルタール組成物を以下のように配合した。コールタール溶液(LCD、USP)15gをプロピレングリコール5g、シクロメチコン(DC345)10g、クエン酸トリエチル5g、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(Brij93)10g、無水エタノール27g、Liquiwax DIADD(ドデカン二酸ジオクチルドデシル)5g、精製水5g、乳酸オレイル10gと混合した。ゲル化剤としてエチルセルロース5gを撹拌しながら上記の溶液に添加した。任意の香料3gを上記のライトゲルに添加した。従って、ライトゲルタール組成物を、15%コールタール及び5%液体ワックスを含有して配合した。
【0074】
当業者であれば、本発明のその広義の概念から逸脱することなく上記の実施形態を変更できることが理解されるだろう。それゆえ、本発明は、開示された具体的な実施形態に制限されないが、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨及び範囲内で修正を包含することを意図することが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タール応答性皮膚疾患の局所治療のためのワックス及び治療有効量のタールを含む組成物であって、室温及び前記組成物を哺乳類動物の皮膚に塗布する際の当該哺乳類動物の皮膚温度から選択された温度にて液体またはライトゲル形態になる組成物。
【請求項2】
前記タールがコールタール、木タール及びシェールタールからなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記タールがコールタールである請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記タールがリカー・カーボニス・ディタージェンス(liquor carbonis detergens)である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記タールが無水溶剤のタール溶液である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記無水溶剤がエタノール、イソプロピルアルコール、シクロメチコン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、アジピン酸ジイソプロピル、酒石酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、エトキシジグリコール、イソドデカン、イソヘキサデカンまたはイソエイコサンの少なくとも1種からなる群から選択される請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記ワックスがドデカン二酸ジオクチルドデシル(DIADD)、ドデカン二酸ジイソセチル(DICDD)、ダイマージリノール酸オクチルドデシルPPG−3ミリスチルエーテル(PolyEFA)、ダイマージリノール酸ステアリル/PPG−3ミリスチルエーテル(PolyIPL)、ダイマージリノール酸ジオクチルドデシル(DI−EFA)、アジピン酸ジイソステアリル(DISA)、ダイマージリノール酸ジセテアリル(IPL)、セチルエステルワックス(合成鯨蝋)、鉱油、ジメチコン、アップルピールワックス、アボカドワックス、ベイベリーワックス、蜜蝋、カンデリアワックス、カルナバワックス、セレシン、ホホバワックス、ラノリンワックス、ミンクワックス、モンタンワックス、オレンジピールワックス、ウリキュリ(ouricury)ワックス、オゾケライト、パーム核ワックス、パラフィン、ポリエチレングリコール(PEG)−蜜蝋、PEG−カルナバワックス、ライスワックス、シェラックワックス、オオムギ麦芽外殻ワックス、合成蜜蝋、及び合成木蝋の少なくとも1種からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記ワックスがDIADD、DICDD、PolyEFA、PolyIPL、DI−EFA、DISA、及びIPLの少なくとも1種からなる群から選択される液体ワックスである請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
非イオン性界面活性剤及びフィルム形成剤の少なくとも1種をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記非イオン性界面活性剤がソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪族グリセリド、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルの少なくとも1種からなる群から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記ソルビタン脂肪酸エステルがラウリン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、及びトリオレイン酸ソルビタンからなる群から選択される請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体がポリソルベート20、ポリソルベート21、ラウリン酸PEG−80ソルビタン、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81、及びポリソルベート85からなる群から選択される請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
前記ポリオキシエチレン脂肪族グリセリドがPEG−25水素化ヒマシ油、PEG−40水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン7水素化ヒマシ油、及びポリオキシエチレン40水素化ヒマシ油からなる群から選択される請求項10に記載の組成物。
【請求項14】
前記ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステルがポリオキシエチレン40セプタオレイン酸ソルビトールである請求項10に記載の組成物。
【請求項15】
前記フィルム形成剤がビニルピロリドン(PVP)及び長鎖α−オレフィンのうちの少なくとも1種のコポリマー、ポリウレタン、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン(VP)/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー、ビニル酢酸(VA)/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー(PVM/MAコポリマー)のモノエチルエステル、PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ビニル酢酸コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノール−ジメチコンコポリオール、セルロース、及びセルロース誘導体からなる群から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項16】
前記ビニルピロリドン(PVP)及び長鎖α−オレフィンのコポリマーがブチル化PVP、ビニルピロリドン(VP)/ヘキサデセンコポリマー、VP/エイコセンコポリマー、及びトリコンタニルPVPからなる群から選択される請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステルがPVM/MAコポリマーのエチルエステル、PVM/MAコポリマーのブチルエステル及びPVM/MAコポリマーのイソプロピルエステルからなる群から選択される請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
前記セルロース誘導体が酢酸セルロース、三酢酸セルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、及び微晶性セルロースからなる群から選択される請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物のライトゲル形態がキトサン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリクアテルニウム化合物、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボマー、及びアンモニア化グリチルリチン酸からなる群から選択されるゲル化剤を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記タールが約0.1%〜約99%で存在し、前記ワックスが約1%〜約50%で存在し、前記組成物がライトゲル形態である場合、前記組成物が約0.1%〜約5%で存在するゲル化剤をさらに含み、単位は全て重量%である請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
非イオン性界面活性剤及びフィルム形成剤の少なくとも1種をさらに含み、前記非イオン性界面活性剤が存在する場合、約1%〜約40%で存在し、前記フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約30%で存在し、単位は全て重量%である請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
前記タールが約1%〜約30%で存在し、前記ワックスが約1%〜約25%で存在し、前記組成物がライトゲル形成である場合、前記組成物が約0.1%〜約0.5%で存在するゲル化剤をさらに含み、前記非イオン性界面活性剤が存在する場合、約1%〜約25%で存在し、前記フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約20%で存在し、単位は全て重量%である請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記タールが約5%〜約20%で存在し、前記ワックスが約2%〜約10%で存在し、前記非イオン性界面活性剤が存在する場合、約2%〜約15%で存在し、前記フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約10%で存在し、単位は全て重量%である請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
共働もしくは相乗効果のために、局所的活性製剤または美容剤の少なくとも1種、もしくは局所的活性製剤または美容剤の少なくとも1種を含む少なくとも1種の別の組成物をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記局所的活性製剤または美容剤がヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ酸、ポリヒドロキシラクトン、ケト酸、及びその関連化合物:フェニル−α−アシルオキシアルカン酸、及びその誘導体;N−アシル−アルドサミン(N−acyl−aldosamines)、N−アシルアミノ酸、及び関連N−アシル化合物;N−(ホスホノアルキル)−アミノ炭水化物、N−(ホスホノアルキル)−アミノ酸、及びその関連N−(ホスホノアルキル)−化合物;局所鎮痛剤、局所麻酔剤;抗座瘡薬;抗細菌剤;抗イースト菌剤;抗真菌剤;抗ウィルス剤;抗感染剤;フケ防止剤;抗皮膚炎剤;抗湿疹剤;抗ヒスタミン剤;抗掻痒剤;抗吐剤;酔い止め剤;抗炎症剤;抗角化剤;制汗剤;抗乾癬剤;抗酒さ剤;抗脂漏剤;ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント剤;老化防止剤、抗シワ剤;抗不安剤;抗痙攣剤;抗鬱剤;サンブロック(sunblock)剤、日焼け防止(sunscreen)剤;皮膚美白剤;脱色剤;収斂剤;クレンジング剤;魚の目、タコ及び疣除去剤;スキンプランピング剤;スキンボリューム剤;スキンファーミング剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤;局所心血管作動剤;創傷治癒剤;歯周病または口腔ケア剤;アミノ酸;ペプチド;ジペプチド;トリペプチド;グルタチオン及びその誘導体;オリゴペプチド;ポリペプチド;炭水化物;アミノ炭水化物;ビタミン;コルチコステロイド;日焼け剤;ホルモン及びレチノイドの1種または複数種からなる群から選択される請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記局所的活性製剤または美容剤がアバカビル、アセブトロール、アセトアミノフェン、アセトアミノサロール、アセタゾラミド、アセトヒドロキサミン酸、アセチルサリチル酸、N−アシルグルタチオンエチルエステル及び他のエステル、N−アシルプロリンエチルエステル及び他のエステル、アシトレチン、アクロベート、アクリバスチン、アクティク、アシクロビル、アダリムマブ、アダパレン、アデフォビルジピボキシル、アデノシン、アルブテロール、アレファセプト、アルフゾシン、アロプリノール、アロキサンチン、アルモトリプタン、アルプラゾラム、アルプレノロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロヒドロキシド(aluminum chlorohydroxide)、水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミロライド、アミナクリン、p−アミノ安息香酸、アミノカプロン酸、アミノレブリン酸、アミノサリチル酸、アミオダロン、アミトリプチリン、アムロジピン、アモカルジン、アモジアキン、アモロルフィン、アモキサピン、アンフェタミン、アンピシリン、アナグレリド、アナストロゾール、アントラリン、アポモルフィン、アプレピタント、アルブチン、アリピプラゾール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、アタザナビル、アテノロール、アトモキセチン、アトロピン、アザチオプリン、アゼライン酸、アゼラスチン、アジスロマイシン、バシトラシン、ジプロピオン酸ベクロメタソン、ベメグリド、ベナゼプリル、ベンジル酸、ベンドロフルメチアジド、ベンゾカイン、ベンゾナテート、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ベンズトロピン、ベプリジル、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブリモニジン、ブロムフェニラミン、ブピバカイン、ブプレノルフィン、ブプロピオン、ブリマミド、ブテナフィン、ブトコナゾール、カベルゴリン、コーヒー酸、カフェイン、カルシポトリエン、ショウノウ、カンデサルタンシレキセチル、カプサイシン、カルバマゼピン、過酸化カルバミド、セフジトレンピボキシル、セフェピン、セフポドキシムプロキセチル、セレコキシブ、セチリジン、セビメリン、キトサン、クロルジアゼポキシド、クロルヘキシジン、クロロキン、クロロチアジド、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、クロルプロマジン、クロルプロパミド、シクロピロックス、シロスタゾール、シメチジン、シナカルセット、シプロフロキサシン、シタロプラム、クエン酸、クラドリビン、クラリスロマイシン、クレマスチン、クリンダマイシン、クリオキノール、プロピオン酸クロベタゾール、ピバル酸クロコルトロン、クロミフェン、クロニジン、クロピドグレル、クロトリマゾール、クロザピン、コカイン、コデイン、クロモリン、クロタミトン、シクリジン、シクロベンザプリン、シクロセリン、シタラビン、ダカルバジン、ダルホプリスチン、ダプソン、ダプトマイシン、ダウノルビシン、デフェロキサミン、デヒドロエピアンドロステロン、デラビルジン、デシプラミン、デスロラタジン、デスモプレシン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、デクスメデトミジン、デクスメチルフェニダート、デクスラゾキサン、デクストロアンフェタミン、ジアゼパム、ジクロフェナク、ジサイクロミン、ジダノシン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルフィン、ジルチアゼム、6,8−ジメルカプトオクタン酸(ジヒドロリポ酸)、ジフェンヒドラミン、ジフェノキシレート、ジピリダモール、ジソピラミド、ドブタミン、ドフェチリド、ドラセトロン、ドネペジル、ドーパエステル、ドーパミド、ドーパミン、ドルゾラミド、ドキセピン、ドキソルビシン、ドキシサイクリン、ドキシラミン、ドキシピン、デュロキセチン、ジクロニン、エコナゾール、エファリズマブ、エフロルニチン、エレトリプタン、エムトリシタビン、エナラプリル、エフェドリン、エピネフリン、エピニン、エピルビシン、エプチフィバチド、エルゴタミン、エリスロマイシン、エスシタロプラム、エスモロール、エソメプラゾール、エスタゾラム、エストラジオール、エタネルセプト、エタクリン酸、エチニルエストラジオール、ピルビン酸エチル、エチドカイン、エトミダート、ファムシクロビル、ファモチジン、フェロジピン、フェンタニル、フェルラ酸、フェキソフェナジン、フレカイニド、フルコナゾール、フルシトシン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、5−フルオロウラシル、フルオキセチン、フルフェナジン、フルラゼパム、プロピオン酸フルチカゾン、フルボキサミン、ホルモテロール、フロセミド、ガラクタロラクトン(galactarolactone)、ガラクトン酸、ガラクトノラクトン、ガランタミン、ガチフロキサシン、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲミフロキサシン、グルカロラクトン、グルコン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、グリコール酸、グリセオフルビン、グアイフェネシン、グアネチジン、N−グアニルヒスタミン、ハロペリドール、ハロプロジン、ヘキシルレゾルシノール、ホマトロピン、ホモサレート、ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン21、ブチル酸ヒドロコルチゾン17、吉草酸ヒドロコルチゾン17、過酸化水素、ヒドロモルフォン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、ヒオスシアミン、ヒポキサンチン、イブプロフェン、イクタモール、イダルビシン、イマチニブ、イミプラミン、イミキモド、インジナビル、インドメタシン、インフリキシマブ、イルベサルタン、イリノテカン、イソエタリン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、カナマイシン、ケタミン、ケタンセリン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ケトチフェン、コウジ酸、ラベタロール、乳酸、ラクトビオン酸、ラミブジン、ラモトリジン、ランソプラゾール、レトロゾール、ロイプロリド、レバルブテロール、レボフロキサシン、リドカイン、リネゾリド、ロベリン、ロラタジン、ロペラミド、ロサルタン、ロキサピン、リゼルギン酸ジエチルアミド、マフェニド、リンゴ酸、マルトビオン酸、マンデリン酸、マプロチリン、メベンダゾール、メカミルアミン、メクリジン、メクロサイクリン、メマンチン、メンソール、メペリジン、メピバカイン、メキノール、メルカプトプリン、メスカリン、メタネフリン、メタプロテレノール、メタラミノール、メトホルミン、メタドン、メタンフェタミン、メトトレキサート、メトキサミン、メチルドーパエステル、メチルドパマイド(methyldopamide)、3,4−メチレンジオキシメタンフェタミン、メチル乳酸、ニコチン酸メチル、メチルフェニデート、サリチル酸メチル、メチアミド、メトラゾン、メトプロロール、メトロニダゾール、メキシレチン、ミコナゾール、ミダゾラム、ミドドリン、ミグルスタット、ミノサイクリン、ミノキシジル、ミルタザピン、ミトキサントロン、モエキシプリラート、モリンドン、モノベンゾン、モルフィン、モキシフロキサシン、モキソニジン、ムピロシン、ナドロール、ナフチフィン、ナルブフィン、ナルメフェン、ナロキソン、ナプロキセン、ネファゾドン、ネルフィナビル、ネオマイシン、ネビラピン、ニカルジピン、ニコチン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトロフラントイン、ニザチジン、ノルエピネフリン、ニスタチン、オクトパミン、オクトレオチド、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オフロキサシン、オランザピン、オルメサルタンメドキソミル、オロパタジン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オキシコナゾール、オキソトレモリン、オキシベンゾン、オキシブチニン、オキシコドン、オキシメタゾリン、パジメートO、パロノセトロン、パントテン酸、パントイルラクトン、パロキセチン、ペモリン、ペンシクロビル、ペニシラミン、ペニシリン、ペンタゾシン、ペントバルビタール、ペントスタチン、ペントキシフィリン、ペルゴリド、ペリンドプリル、ペルメトリン、フェンシクリジン、フェネルジン、フェニラミン、フェンメトラジン、フェノバルビタール、フェノール、フェノキシベンザミン、フェントラミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニトイン、N−(ホスホノメチル)−グリシン、N−(ホスホノメチル)−クレアチン、N−(ホスホノメチル)−チラミン、フィゾスチグミン、ピロカルピン、ピメクロリムス、ピモジド、ピンドロール、ピオグリタゾン、ピパマジン、ピペロニルブトキシド、ピレンゼピン、ポドフィロックス、ポドフィリン、ポビドンヨード、プラミペキソール、プラモキシン、プラゾシン、プレドニゾン、プレナルテロール、プリロカイン、プロカインアミド、プロカイン、プロカルバジン、プラリン、プロマジン、プロメタジン、プロピオン酸プロメタジン、プロパフェノン、プロポキシフェン、プロプラノロール、プロピルチオウラシル、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、ピレトリン、ピリラミン、ピリメタミン、クエチアピン、キナプリル、キネタゾン、キニジン、キヌプリスチン、ラベプラゾール、レセルピン、レソルシノール、レチナール、13−シスレチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、リバビリン、リボン酸、リボノラクトン、リファンピン、リファペンチン、リファキシミン、リルゾール、リマンタジン、リセドロン酸、リスペリドン、リトドリン、リバスチグミン、リザトリプタン、ロピニロール、ロピバカイン、サリチルアミド、サリチル酸、サルメテロール、スコポラミン、セレギリン、セレニウムスルフィド、セロトニン、セルタコナゾール、セルチンドール、セルトラリン、シェールタール、シブトラミン、シルデナフィル、ソタロール、ストレプトマイシン、ストリキニーネ、スルコナゾール、スルファセタミド、スルファベンズ、スルファベンズアミド、スルファブロモメタジン、スルファセタミド(スルファセタミドナトリウム)、スルファクロルピリダジン、スルファシチン、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファドキシン、スルファグアノール、スルファレン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルアミド、スルファピラジン、スルファピリジン、スルファサラジン、スルファソミゾール、スルファチアゾール、スルフィソキサゾール、硫黄、タクロリムス、タダラフィル、タムスロシン、酒石酸、タザロテン、テガセロール(tegaserol)、テリスロマイシン、テルミサルタン、テモゾロミド、テノフォビルジソプロキシル、テラゾシン、テルビナフィン、テルブタリン、テルコナゾール、テルフェナジン、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン、タリドミド、テオブロミン、テオフィリン、チアベンダゾール、チオクト酸(リポ酸)、チオリダジン、チオチキセン、チモル、チアガビン、チモロール、チニダゾール、チオコナゾール、チロフィバン、チザニジン、トブラマイシン、トカイニド、トラゾリン、トルブタミド、トルナフテート、トルテロジン、トラマドール、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリアムシノロンアセトニド、二酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンヘキサセトニド、トリアムテレン、トリアゾラム、トリクロサン、トリフルプロマジン、トリメトプリム、トリミプラミン、トリペレナミン、トリプロリジン、トロメタミン、トロパ酸、チラミン、ウンデシレン酸、尿素、ウロカニン酸、ウルソジオール、バルデナフィル、ベンラファキシン、ベラパミル、ビタミンE酢酸、ボリコナゾール、ワーファリン、木タール、キサンチン、ザフィルルカスト、ザレプロン、亜鉛ピリチオン、ジプラシドン、ゾルミトリプタンまたはゾルピデムの1種または複数種からなる群から選択される請求項24に記載の組成物。
【請求項27】
前記タールが活性化炭素で処理されている液体タール溶液であり、それにより前記組成物が皮膚または衣服に染みをつけない請求項1に記載の組成物。
【請求項28】
前記皮膚疾患が乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎及び掻痒からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記疾患に罹患する哺乳類動物の皮膚にワックス及び治療的有効量のタールを含むタール組成物を局所塗布することを含む前記哺乳類動物のタール応答性皮膚疾患を治療する方法であって、前記組成物が室温及び前記哺乳類動物の皮膚温度から選択される温度にて液体またはライトゲルになる方法。
【請求項30】
前記哺乳類動物がヒトである請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記タールが活性化炭素で処理されている液体タール溶液であり、それにより前記組成物が皮膚または衣服に染みをつけない請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記タールがコールタール、木タール及びシェールタールからなる群から選択される請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記タールがコールタールである請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記タールがリカー・カーボニス・ディタージェンス(liquor carbonis detergens)である請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記タールが無水溶剤のタール溶液である請求項29に記載の方法。
【請求項36】
前記無水溶剤がエタノール、イソプロピルアルコール、シクロメチコン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、アジピン酸ジイソプロピル、酒石酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、エトキシジグリコール、イソドデカン、イソヘキサデカンまたはイソエイコサンの少なくとも1種からなる群から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ワックスがドデカン二酸ジオクチルドデシル(DIADD)、ドデカン二酸ジイソセチル(DICDD)、ダイマージリノール酸オクチルドデシルPPG−3ミリスチルエーテル(PolyEFA)、ダイマージリノール酸ステアリル/PPG−3ミリスチルエーテル(PolyIPL)、ダイマージリノール酸ジオクチルドデシル(DI−EFA)、アジピン酸ジイソステアリル(DISA)、ダイマージリノール酸ジセテアリル(IPL)、セチルエステルワックス(合成鯨蝋)、鉱油、ジメチコン、アップルピールワックス、アボカドワックス、ベイベリーワックス、蜜蝋、カンデリアワックス、カルナバワックス、セレシン、ホホバワックス、ラノリンワックス、ミンクワックス、モンタンワックス、オレンジピールワックス、ウリキュリ(ouricury)ワックス、オゾケライト、パーム核ワックス、パラフィン、ポリエチレングリコール(PEG)−蜜蝋、PEG−カルナバワックス、ライスワックス、セラックワックス、オオムギ麦芽外殻ワックス、合成蜜蝋及び合成木蝋の少なくとも1種からなる群から選択される請求項29に記載の方法。
【請求項38】
前記ワックスがDIADD、DICDD、PolyEFA、PolyIPL、DI−EFA、DISA及びIPLの少なくとも1種からなる群から選択される液体ワックスである請求項37に記載の方法。
【請求項39】
非イオン性界面活性剤及びフィルム形成剤の少なくとも1種をさらに含む請求項29に記載の方法。
【請求項40】
前記非イオン性界面活性剤がソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪族グリセリド、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン脂肪族エーテルの少なくとも1種からなる群から選択される請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記ソルビタン脂肪酸エステルがラウリン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン及びトリオレイン酸ソルビタンからなる群から選択される請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体がポリソルベート20、ポリソルベート21、ラウリン酸PEG−80ソルビタン、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81及びポリソルベート85からなる群から選択される請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記ポリオキシエチレン脂肪族グリセリドがPEG−25水素化ヒマシ油、PEG−40水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン7水素化ヒマシ油及びポリオキシエチレン40水素化ヒマシ油からなる群から選択される請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステルがポリオキシエチレン40セプタオレイン酸ソルビトールである請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記フィルム形成剤が少なくとも1種のビニルピロリドン(PVP)及び長鎖αオレフィンのコポリマー、ポリウレタン、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン(VP)/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー、ビニル酢酸(VA)/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー(PVM/MAコポリマー)のモノエチルエステル、PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ビニル酢酸コポリマー、ジメチコノール、ジメチコノール−ジメチコンコポリオール、セルロース及びセルロース誘導体からなる群から選択される請求項39に記載の方法。
【請求項46】
前記ビニルピロリドン(PVP)及び長鎖αオレフィンのコポリマーがブチル化PVP、ビニルピロリドン(VP)/ヘキサデセンコポリマー、VP/エイコセンコポリマー及びトリコンタニルPVPからなる群から選択される請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステルがPVM/MAコポリマーのエチルエステル、PVM/MAコポリマーのブチルエステル及びPVM/MAコポリマーのイソプロピルエステルからなる群から選択される請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記セルロース誘導体が酢酸セルロース、三酢酸セルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース及び微晶性セルロースからなる群から選択される請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記組成物のライトゲル形態がキトサン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリクアテルニウム化合物、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボマー及びアンモニア化グリチルリチン酸からなる群から選択されるゲル化剤を含む請求項29に記載の方法。
【請求項50】
前記タールが約0.1%〜約99%で存在し、前記ワックスが約1%〜約50%で存在し、前記組成物がライトゲル形態であり、前記組成物が約0.1%〜約5%で存在するゲル化剤をさらに含み、単位は全て重量%である請求項29に記載の方法。
【請求項51】
非イオン性界面活性剤及びフィルム形成剤の少なくとも1種をさらに含み、該非イオン性界面活性剤が存在する場合、約1%〜約40%で存在し、該フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約30%で存在し、単位は全て重量%である請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記タールが約1%〜約30%で存在し、前記ワックスが約1%〜約25%で存在し、前記組成物がライトゲル形態である場合、前記組成物が約0.1%〜約0.5%で存在するゲル化剤をさらに含み、前記非イオン性界面活性剤が存在する場合、約1%〜約25%で存在し、前記フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約20%で存在し、単位は全て重量%である請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記タールが約5%〜約20%で存在し、前記ワックスが約2%〜約10%で存在し、前記非イオン性界面活性剤が存在する場合、約2%〜約15%で存在し、前記フィルム形成剤が存在する場合、約1%〜約10%で存在し、単位は全て重量%である請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記方法が、共働または相乗効果のために、局所的活性製剤または美容剤の少なくとも1種、もしくは局所的活性製剤または美容剤の少なくとも1種を含む少なくとも1種の別の組成物を、前記組成物の一部としてもしくは前記組成物と別個に合わせて、さらに局所塗布することを含む請求項29に記載の方法。
【請求項55】
前記局所的活性製剤または美容剤がヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ酸、ポリヒドロキシラクトン、ケト酸、及びその関連化合物:フェニル−α−アシルオキシアルカン酸、及びその誘導体;N−アシル−アルドサミン(N−acyl−aldosamines)、N−アシルアミノ酸及び関連N−アシル化合物;N−(ホスホノアルキル)−アミノ炭水化物、N−(ホスホノアルキル)−アミノ酸、及びその関連N−(ホスホノアルキル)−化合物;局所鎮痛剤、局所麻酔剤;抗座瘡薬;抗細菌剤;抗イースト菌剤;抗真菌剤;抗ウィルス剤;抗感染剤;フケ防止剤;抗皮膚炎剤;抗湿疹剤;抗ヒスタミン剤;抗掻痒剤;抗吐剤;酔い止め剤;抗炎症剤;抗角化剤;制汗剤;抗乾癬剤;抗酒さ剤;抗脂漏剤;ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント剤;老化防止剤、抗シワ剤;抗不安剤;抗痙攣剤;抗鬱剤;サンブロック(sunblock)剤、日焼け防止(sunscreen);皮膚美白剤;脱色剤;収斂剤;クレンジング剤;魚の目、タコ及び疣除去剤;スキンプランピング剤;スキンボリューム剤;スキンファーミング剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤;局所心血管作動剤;創傷治癒剤;歯周病または口腔ケア剤;アミノ酸;ペプチド;ジペプチド;トリペプチド;グルタチオン及びその誘導体;オリゴペプチド;ポリペプチド;炭水化物;アミノ炭水化物;ビタミン;コルチコステロイド;日焼け剤;ホルモン及びレチノイドの1種または複数種からなる群から選択される請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記局所的活性製剤または美容剤がアバカビル、アセブトロール、アセトアミノフェン、アセトアミノサロール、アセタゾラミド、アセトヒドロキサミン酸、アセチルサリチル酸、N−アシルグルタチオンエチルエステル及び他のエステル、N−アシルプロリンエチルエステル及び他のエステル、アシトレチン、アクロベート、アクリバスチン、アクティク、アシクロビル、アダリムマブ、アダパレン、アデフォビルジピボキシル、アデノシン、アルブテロール、アレファセプト、アルフゾシン、アロプリノール、アロキサンチン、アルモトリプタン、アルプラゾラム、アルプレノロール、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、クロロ水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アマンタジン、アミロライド、アミナクリン、p−アミノ安息香酸、アミノカプロン酸、アミノレブリン酸、アミノサリチル酸、アミオダロン、アミトリプチリン、アムロジピン、アモカルジン、アモジアキン、アモロルフィン、アモキサピン、アンフェタミン、アンピシリン、アナグレリド、アナストロゾール、アントラリン、アポモルフィン、アプレピタント、アルブチン、アリピプラゾール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、アタザナビル、アテノロール、アトモキセチン、アトロピン、アザチオプリン、アゼライン酸、アゼラスチン、アジスロマイシン、バシトラシン、ジプロピオン酸ベクロメタソン、ベメグリド、ベナゼプリル、ベンジル酸、ベンドロフルメチアジド、ベンゾカイン、ベンゾナテート、ベンゾフェノン、過酸化ベンゾイル、ベンズトロピン、ベプリジル、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブリモニジン、ブロムフェニラミン、ブピバカイン、ブプレノルフィン、ブプロピオン、ブリマミド、ブテナフィン、ブトコナゾール、カベルゴリン、コーヒー酸、カフェイン、カルシポトリエン、ショウノウ、カンデサルタンシレキセチル、カプサイシン、カルバマゼピン、過酸化カルバミド、セフジトレンピボキシル、セフェピン、セフポドキシムプロキセチル、セレコキシブ、セチリジン、セビメリン、キトサン、クロルジアゼポキシド、クロルヘキシジン、クロロキン、クロロチアジド、クロロキシレノール、クロルフェニラミン、クロルプロマジン、クロルプロパミド、シクロピロックス、シロスタゾール、シメチジン、シナカルセット、シプロフロキサシン、シタロプラム、クエン酸、クラドリビン、クラリスロマイシン、クレマスチン、クリンダマイシン、クリオキノール、プロピオン酸クロベタゾール、ピバル酸クロコルトロン、クロミフェン、クロニジン、クロピドグレル、クロトリマゾール、クロザピン、コカイン、コデイン、クロモリン、クロタミトン、シクリジン、シクロベンザプリン、シクロセリン、シタラビン、ダカルバジン、ダルホプリスチン、ダプソン、ダプトマイシン、ダウノルビシン、デフェロキサミン、デヒドロエピアンドロステロン、デラビルジン、デシプラミン、デスロラタジン、デスモプレシン、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、デクスメデトミジン、デクスメチルフェニダート、デクスラゾキサン、デクストロアンフェタミン、ジアゼパム、ジクロフェナク、ジサイクロミン、ジダノシン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルフィン、ジルチアゼム、6,8−ジメルカプトオクタン酸(ジヒドロリポ酸)、ジフェンヒドラミン、ジフェノキシレート、ジピリダモール、ジソピラミド、ドブタミン、ドフェチリド、ドラセトロン、ドネペジル、ドーパエステル、ドーパミド、ドーパミン、ドルゾラミド、ドキセピン、ドキソルビシン、ドキシサイクリン、ドキシラミン、ドキシピン、デュロキセチン、ジクロニン、エコナゾール、エファリズマブ、エフロルニチン、エレトリプタン、エムトリシタビン、エナラプリル、エフェドリン、エピネフリン、エピニン、エピルビシン、エプチフィバチド、エルゴタミン、エリスロマイシン、エスシタロプラム、エスモロール、エソメプラゾール、エスタゾラム、エストラジオール、エタネルセプト、エタクリン酸、エチニルエストラジオール、ピルビン酸エチル、エチドカイン、エトミダート、ファムシクロビル、ファモチジン、フェロジピン、フェンタニル、フェルラ酸、フェキソフェナジン、フレカイニド、フルコナゾール、フルシトシン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、5−フルオロウラシル、フルオキセチン、フルフェナジン、フルラゼパム、プロピオン酸フルチカゾン、フルボキサミン、ホルモテロール、フロセミド、ガラクタロラクトン(galactarolactone)、ガラクトン酸、ガラクトノラクトン、ガランタミン、ガチフロキサシン、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲミフロキサシン、グルカロラクトン、グルコン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、グリコール酸、グリセオフルビン、グアイフェネシン、グアネチジン、N−グアニルヒスタミン、ハロペリドール、ハロプロジン、ヘキシルレゾルシノール、ホマトロピン、ホモサレート、ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン21、ブチル酸ヒドロコルチゾン17、吉草酸ヒドロコルチゾン17、過酸化水素、ヒドロモルフォン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノエーテル、ヒドロキシジン、ヒオスシアミン、ヒポキサンチン、イブプロフェン、イクタモール、イダルビシン、イマチニブ、イミプラミン、イミキモド、インジナビル、インドメタシン、インフリキシマブ、イルベサルタン、イリノテカン、イソエタリン、イソプロテレノール、イトラコナゾール、カナマイシン、ケタミン、ケタンセリン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ケトチフェン、コウジ酸、ラベタロール、乳酸、ラクトビオン酸、ラミブジン、ラモトリジン、ランソプラゾール、レトロゾール、ロイプロリド、レバルブテロール、レボフロキサシン、リドカイン、リネゾリド、ロベリン、ロラタジン、ロペラミド、ロサルタン、ロキサピン、リゼルギン酸ジエチルアミド、マフェニド、リンゴ酸、マルトビオン酸、マンデリン酸、マプロチリン、メベンダゾール、メカミルアミン、メクリジン、メクロサイクリン、メマンチン、メンソール、メペリジン、メピバカイン、メキノール、メルカプトプリン、メスカリン、メタネフリン、メタプロテレノール、メタラミノール、メトホルミン、メタドン、メタンフェタミン、メトトレキサート、メトキサミン、メチルドーパエステル、メチルドパマイド(methyldopamide)、3,4−メチレンジオキシメタンフェタミン、メチル乳酸、ニコチン酸メチル、メチルフェニデート、サリチル酸メチル、メチアミド、メトラゾン、メトプロロール、メトロニダゾール、メキシレチン、ミコナゾール、ミダゾラム、ミドドリン、ミグルスタット、ミノサイクリン、ミノキシジル、ミルタザピン、ミトキサントロン、モエキシプリラート、モリンドン、モノベンゾン、モルフィン、モキシフロキサシン、モキソニジン、ムピロシン、ナドロール、ナフチフィン、ナルブフィン、ナルメフェン、ナロキソン、ナプロキセン、ネファゾドン、ネルフィナビル、ネオマイシン、ネビラピン、ニカルジピン、ニコチン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトロフラントイン、ニザチジン、ノルエピネフリン、ニスタチン、オクトパミン、オクトレオチド、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オフロキサシン、オランザピン、オルメサルタンメドキソミル、オロパタジン、オメプラゾール、オンダンセトロン、オキシコナゾール、オキソトレモリン、オキシベンゾン、オキシブチニン、オキシコドン、オキシメタゾリン、パジメートO、パロノセトロン、パントテン酸、パントイルラクトン、パロキセチン、ペモリン、ペンシクロビル、ペニシラミン、ペニシリン、ペンタゾシン、ペントバルビタール、ペントスタチン、ペントキシフィリン、ペルゴリド、ペリンドプリル、ペルメトリン、フェンシクリジン、フェネルジン、フェニラミン、フェンメトラジン、フェノバルビタール、フェノール、フェノキシベンザミン、フェントラミン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニトイン、N−(ホスホノメチル)−グリシン、N−(ホスホノメチル)−クレアチン、N−(ホスホノメチル)−チラミン、フィゾスチグミン、ピロカルピン、ピメクロリムス、ピモジド、ピンドロール、ピオグリタゾン、ピパマジン、ピペロニルブトキシド、ピレンゼピン、ポドフィロックス、ポドフィリン、ポビドンヨード、プラミペキソール、プラモキシン、プラゾシン、プレドニゾン、プレナルテロール、プリロカイン、プロカインアミド、プロカイン、プロカルバジン、プラリン、プロマジン、プロメタジン、プロピオン酸プロメタジン、プロパフェノン、プロポキシフェン、プロプラノロール、プロピルチオウラシル、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、ピレトリン、ピリラミン、ピリメタミン、クエチアピン、キナプリル、キネタゾン、キニジン、キヌプリスチン、ラベプラゾール、レセルピン、レソルシノール、レチナール、13−シスレチノイン酸、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、リバビリン、リボン酸、リボノラクトン、リファンピン、リファペンチン、リファキシミン、リルゾール、リマンタジン、リセドロン酸、リスペリドン、リトドリン、リバスチグミン、リザトリプタン、ロピニロール、ロピバカイン、サリチルアミド、サリチル酸、サルメテロール、スコポラミン、セレギリン、セレニウムスルフィド、セロトニン、セルタコナゾール、セルチンドール、セルトラリン、シェールタール、シブトラミン、シルデナフィル、ソタロール、ストレプトマイシン、ストリキニーネ、スルコナゾール、スルファセタミド、スルファベンズ、スルファベンズアミド、スルファブロモメタジン、スルファセタミド(スルファセタミドナトリウム)、スルファクロルピリダジン、スルファシチン、スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファドキシン、スルファグアノール、スルファレン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルアミド、スルファピラジン、スルファピリジン、スルファサラジン、スルファソミゾール、スルファチアゾール、スルフィソキサゾール、硫黄、タクロリムス、タダラフィル、タムスロシン、酒石酸、タザロテン、テガセロール(tegaserol)、テリスロマイシン、テルミサルタン、テモゾロミド、テノフォビルジソプロキシル、テラゾシン、テルビナフィン、テルブタリン、テルコナゾール、テルフェナジン、テトラカイン、テトラサイクリン、テトラヒドロゾリン、タリドミド、テオブロミン、テオフィリン、チアベンダゾール、チオクト酸(リポ酸)、チオリダジン、チオチキセン、チモル、チアガビン、チモロール、チニダゾール、チオコナゾール、チロフィバン、チザニジン、トブラマイシン、トカイニド、トラゾリン、トルブタミド、トルナフテート、トルテロジン、トラマドール、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリアムシノロンアセトニド、二酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンヘキサセトニド、トリアムテレン、トリアゾラム、トリクロサン、トリフルプロマジン、トリメトプリム、トリミプラミン、トリペレナミン、トリプロリジン、トロメタミン、トロパ酸、チラミン、ウンデシレン酸、尿素、ウロカニン酸、ウルソジオール、バルデナフィル、ベンラファキシン、ベラパミル、ビタミンE酢酸、ボリコナゾール、ワーファリン、木タール、キサンチン、ザフィルルカスト、ザレプロン、亜鉛ピリチオン、ジプラシドン、ゾルミトリプタンまたはゾルピデムの1種または複数種からなる群から選択される請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記方法が前記組成物を局所塗布後に前記組成物を塗布する領域に吸収剤または吸着剤粉末を局所塗布することをさらに含む請求項29に記載の方法。
【請求項58】
前記吸収剤または吸着剤粉末がケイ酸アルミニウム、オクテニルコハク酸アルミニウムスターチ、アミロデキストリン、アタパルジャイト、ベントナイト、カラミン、ケイ酸カルシウム、セルロース、チョーク、コロイド状オートミール、コーンフラワー、コーンスターチ、シクロデキストリン、デキストリン、珪藻土、ジメチルイミダゾリジノンコーンスターチ、ジメチルイミノダゾリジノンライススターチ、フラー土、グリセリルスターチ、ヘクトライト、含水シリカ、カオリン、黄土、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マルトデキストリン、微晶性セルロース、モンモリロナイト、モロッコレッドクレイ(moroccan lava clay)、オートブラン、オーツ粉、オートミール、オーツ麦スターチ、小豆澱粉(phaseolus angularis bean starch)、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ジャガイモ澱粉、ピロフィライト、ライススターチ、ケイ素、フルオロケイ酸ナトリウムマグネシウム、ポリアクリル酸ナトリウムスターチ、オクテニルコハク酸ナトリウムスターチ、タルク、小麦粉末、小麦粉、木粉及びゼオライト、または他の天然もしくは合成吸収剤及び吸着剤の少なくとも1種からなる群から選択される粉末である請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記吸収剤または吸着剤粉末がタルク、スターチ粉末、セルロース粉末、及びオートミール粉末の少なくとも1種からなる群から選択される粉末である請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記組成物が前記組成物を含有する容器キャップの内側に付いている塗り刷毛、泡沫塗布器、ブラシペン塗布器を使用して、またはスプレーで塗布される請求項29に記載の方法。
【請求項61】
前記皮膚疾患が乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、及び掻痒からなる群から選択される請求項29に記載の方法。

【公表番号】特表2009−528382(P2009−528382A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557487(P2008−557487)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/062975
【国際公開番号】WO2007/103687
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(508263899)トリストラータ・インコーポレイテッド (1)
【出願人】(507222572)
【出願人】(504199116)
【Fターム(参考)】