説明

ダミー体

【課題】ステージに簡単に取り付けることができるダミー体を提供する。
【解決手段】ダミー体2は、自動販売機のステージ1上に載せられる本体部3と、本体部3の底壁3aから突出してステージ1の取付孔1aに挿入される前側および後側突底部4a、4bとを有する。そして、前側突底部4aには、前方へ突出して取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合する前側係合部4cが設けられ、後側突底部4bには、後方へ突出して取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合する後側係合部4dが設けられる。ここで、後側係合部4dは、突出寸法K2が、前側係合部4cの突出寸法K1よりも、小となるように形成されている。そこで、ダミー体2を取付孔1aに取り付けるには、ダミー体2を前方に傾斜させて、前側係合部4cを前側裏面1cに係合させる。そして、ダミー体2を起こすようにしてステージ1側に押圧することで、後側係合部4dを後側裏面1dに係合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機のステージに配備されるダミー体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料用の自動販売機のステージには、その飲料の容器を模したダミー体が陳列されていた。このダミー体の取り付けにあたっては、ダミー体を、縦軸回りに回動することで、ステージの取付孔に取り付けていた(例えば、特許文献1参照)。すなわち、ダミー体としてのダミー缶は、その下部に、取り付けのための突起を備えていた。そこで、ダミー缶の取り付けにあたっては、まず、この突起が、ステージにあけられた取付孔としての異形穴に差し込まれた。次に、ダミー缶が水平に回される(縦軸回りに回動される)ことで、突起が異形穴の周縁部の下側に回りこみ、これによって、ダミー缶がステージに取り付けられた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−79078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来のダミー缶においては、ステージへの取り付けにあたって、ダミー缶を縦軸回りに回動する際に、隣りのダミー缶が邪魔になった。そのため、その回動がし難く、ダミー缶の取り付けに手間がかかった。
【0005】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ステージに簡単に取り付けることができるダミー体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るダミー体は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係るダミー体は、自動販売機のステージに配備される、商品の容器または包装を模したダミー体である。このダミー体は、前記ステージ上に載せられる本体部と、前記本体部の底壁から下方に突出して前記ステージの取付孔に挿入される突底とを備える。この突底は、前記取付孔の前側に挿入される前側突底部と、前記取付孔の後側に挿入される後側突底部とを有する。そして、前記前側突底部には、前方へ突出して前記取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部が設けられ、前記後側突底部には、後方へ突出して前記取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部が設けられる。ここにおいて、前記後側係合部は、前記後側突底部における前記取付孔の内周面と対向する後側対向面からの、後方への突出寸法が、前記前側係合部の、前記前側突底部における前記取付孔の内周面と対向する前側対向面からの、前方への突出寸法よりも、小となるように形成されている。そこで、前記ダミー体は、前記取付孔への取り付けにあたって、前方に傾斜した状態で、前記前側突底部が前記取付孔に挿入されて前記前側係合部が前記前側裏面に係合し、前記ダミー体が前方に傾斜した状態から起こされるようにして前記ステージ側に押圧されることで、前記後側突底部を含めて前記突底全体が前記取付孔に挿入されて前記後側係合部が前記後側裏面に係合可能となっている。
【0007】
このダミー体によると、ステージの取付孔に挿入される突底には、取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部と、その前側係合部よりも突出寸法が小であって取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部とが設けられている。そこで、ダミー体を取付孔に取り付けるには、ダミー体を前方に傾斜させて、前側係合部を取付孔の周縁部の前側裏面に係合させ、ダミー体を前方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ側に押圧することで、後側係合部を取付孔の周縁部の後側裏面に係合させることができる。すなわち、ダミー体を前方に傾斜させることで、前側係合部は、容易に取付孔の周縁部の前側裏面に係合し、ダミー体を起こすようにしてステージ側に押圧することで、前側係合部よりも突出寸法が小さい後側係合部は、容易に取付孔の周縁部の後側裏面に係合する。そして、ダミー体を前方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ側に押圧するには、ダミー体の上端部等を押さえながら後方に移動させればよく、隣に他のダミー体が配備されていても、その隣のダミー体に邪魔されることなく、その作業を行うことができる。そして、このように、ダミー体をステージに取り付けるにあたって、ダミー体を前方に傾斜した状態から起こすことで、ステージの後方に背板が迫っている場合であっても、その背板に邪魔されることなく、ダミー体の取付作業を行うことができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明に係るダミー体のように、請求項1に記載のダミー体において、前記後側係合部は、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法が、前記前側係合部の、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法よりも小となるように形成されてもよい。
【0009】
また、請求項3に記載の発明に係るダミー体のように、請求項1または2に記載のダミー体において、前記前側係合部と前記底壁との間の寸法は、前記後側係合部と前記底壁との間の寸法よりも大となってもよい。このように、前側係合部と底壁との間の寸法が大となることで、ダミー体を前方に傾斜させて前側係合部を取付孔の周縁部の前側裏面に係合させるにあたって、その係合を確実にすることができる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明に係るダミー体のように、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のダミー体において、前記後側係合部は、縦断面において、前記後側対向面側の基端における接線が、前記後側対向面に対して鈍角となる方向を向くように形成されてもよい。これにより、ステージの取付孔に取り付けられたダミー体を、その取付孔から取り外す際に、容易に、ダミー体を前方に傾斜させて、後側係合部を取付孔の周縁部の後側裏面から外すことができる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明に係るダミー体は、自動販売機のステージに配備される、商品の容器または包装を模したダミー体である。このダミー体は、前記ステージ上に載せられる本体部と、前記本体部の底壁から下方に突出して前記ステージの取付孔に挿入される突底とを備える。この突底は、前記取付孔の前側に挿入される前側突底部と、前記取付孔の後側に挿入される後側突底部とを有する。そして、前記前側突底部には、前方へ突出して前記取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部が設けられ、前記後側突底部には、後方へ突出して前記取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部が設けられる。ここにおいて、前記前側係合部は、前記前側突底部における前記取付孔の内周面と対向する前側対向面からの、前方への突出寸法が、前記後側係合部の、前記後側突底部における前記取付孔の内周面と対向する後側対向面からの、後方への突出寸法よりも、小となるように形成されている。そこで、前記ダミー体は、前記取付孔への取り付けにあたって、後方に傾斜した状態で、前記後側突底部が前記取付孔に挿入されて前記後側係合部が前記後側裏面に係合し、前記ダミー体が後方に傾斜した状態から起こされるようにして前記ステージ側に押圧されることで、前記前側突底部を含めて前記突底全体が前記取付孔に挿入されて前記前側係合部が前記前側裏面に係合可能となっている。
【0012】
このダミー体によると、ステージの取付孔に挿入される突底には、取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部と、その後側係合部よりも突出寸法が小であって取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部とが設けられている。そこで、ダミー体を取付孔に取り付けるには、ダミー体を後方に傾斜させて、後側係合部を取付孔の周縁部の後側裏面に係合させ、ダミー体を後方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ側に押圧することで、前側係合部を取付孔の周縁部の前側裏面に係合させることができる。すなわち、ダミー体を後方に傾斜させることで、後側係合部は、容易に取付孔の周縁部の後側裏面に係合し、ダミー体を起こすようにしてステージ側に押圧することで、後側係合部よりも突出寸法が小さい前側係合部は、容易に取付孔の周縁部の前側裏面に係合する。そして、ダミー体を後方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ側に押圧するには、ダミー体の上端部等を押さえながら前方に移動させればよく、隣に他のダミー体が配備されていても、その隣のダミー体に邪魔されることなく、その作業を行うことができる。そして、このように、ダミー体をステージに取り付けるにあたって、後方に傾斜して後側係合部が後側裏面に係合したダミー体を起こすことで、前側突底部とともに前側係合部が取付孔に入るのを目視することができ、これによって、前側係合部が前側裏面に間違いなく係合しダミー体がステージに確かに取り付けられたことを確認することができる。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係るダミー体のように、請求項5に記載のダミー体において、前記前側係合部は、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法が、前記後側係合部の、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法よりも小となるように形成されてもよい。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係るダミー体のように、請求項5または6に記載のダミー体において、前記後側係合部と前記底壁との間の寸法は、前記前側係合部と前記底壁との間の寸法よりも大となってもよい。このように、後側係合部と底壁との間の寸法が大となることで、ダミー体を後方に傾斜させて後側係合部を取付孔の周縁部の後側裏面に係合させるにあたって、その係合を確実にすることができる。
【0015】
また、請求項8に記載の発明に係るダミー体のように、請求項5ないし7のいずれか1項に記載のダミー体において、前記前側係合部は、縦断面において、前記前側対向面側の基端における接線が、前記前側対向面に対して鈍角となる方向を向くように形成されてもよい。これにより、ステージの取付孔に取り付けられたダミー体を、その取付孔から取り外す際に、容易に、ダミー体を後方に傾斜させて、前側係合部を取付孔の周縁部の前側裏面から外すことができる。
【0016】
また、請求項9に記載の発明に係るダミー体のように、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のダミー体において、前記突底は、前記取付孔に嵌合するように筒状に形成されて、その突底の前部部分が前記前側突底部となり、その突底の後部部分が前記後側突底部となってもよい。
【0017】
また、請求項10に記載の発明に係るダミー体のように、請求項9に記載のダミー体において、前記突底の左右の少なくとも一方には、前記突底を前記取付孔に対して回り止めすべく、前記取付孔の内周面の凹部に係合する回り止め凸部が設けられてもよい。こうして、回り止め凸部により、突底が回り止めされることで、このダミー体は、縦軸回りに位置決めされる。
【0018】
また、請求項11に記載の発明に係るダミー体のように、請求項9または10に記載のダミー体において、前記突底には、前記取付孔の内周面に押し当てられる突起が設けられてもよい。こうして、突起が取付孔の内周面に押し当てられることで、このダミー体の、取付孔に対するがたつきを抑えることができる。
【0019】
また、請求項12に記載の発明に係るダミー体のように、請求項9ないし11のいずれか1項に記載のダミー体において、前記突底は、上側の、前記取付孔と嵌合する上部突底と、下側の、下端側ほど径小となる先細形状の下部突底とを有してもよい。こうして、下部突底を、先細形状とすることで、ダミー体をステージの取付孔に取り付けるにあたって、ダミー体を傾斜した状態から起こして突底全体を取付孔に挿入する際に、その挿入を容易にすることができる。
【0020】
また、請求項13に記載の発明に係るダミー体のように、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のダミー体において、前記ダミー体は、飲料のボトルを模した合成樹脂製のダミーボトルであって、前記本体部は、胴部と上部部分とを有し、その上部部分に、ボトル飲み口側となる上端部に向かうにつれて径小となる傾斜部を備えてもよい。これにより、ダミー体をステージに取り付けるにあたって、ボトル飲み口側となる上端部等を掴んで、その取付作業を行うことができる。
【0021】
また、請求項14に記載の発明に係るダミー体のように、請求項13に記載のダミー体において、前記胴部と前記突底とは一体成形されて第1部材を構成し、前記傾斜部は、前記第1部材に着脱可能に取り付けられる第2部材に備わり、その第2部材は、前記飲料の色を模した色に着色されてもよい。
【発明の効果】
【0022】
この発明に係るダミー体によれば、次の効果がある。
【0023】
前方に傾斜して前側係合部が取付孔の周縁部の前側裏面に係合したダミー体に対し、後側係合部を取付孔の周縁部の後側裏面に係合させるにあたって、ダミー体を起こすようにステージ側に押圧することで、このダミー体をステージに簡単に取り付けることができる(請求項1ないし4に記載のダミー体)。
【0024】
また、後方に傾斜して後側係合部が取付孔の周縁部の後側裏面に係合したダミー体に対し、前側係合部を取付孔の周縁部の前側裏面に係合させるにあたって、ダミー体を起こすようにステージ側に押圧することで、このダミー体をステージに簡単に取り付けることができる(請求項5ないし8に記載のダミー体)。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の第1の実施の形態の、ダミー体の右側面図である。
【図2】同じく、図1の要部拡大図である。
【図3】同じく、ダミー体の背面図である。
【図4】同じく、ダミー体の拡大底面図である。
【図5】同じく、ステージの拡大平面図である。
【図6】同じく、ダミー体をステージに取り付ける過程を示す拡大右側面図である。
【図7】同じく、ダミー体をステージに取り付けた状態の拡大右側面図である。
【図8】同じく、ダミー体をステージに取り付けた状態の拡大底面図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態の、ダミー体の右側面図である。
【図10】同じく、図9の要部拡大図である。
【図11】同じく、ダミー体の拡大底面図である。
【図12】同じく、ダミー体をステージに取り付ける過程を示す拡大右側面図である。
【図13】同じく、ダミー体をステージに取り付けた状態の拡大右側面図である。
【図14】同じく、ダミー体をステージに取り付けた状態の拡大底面図である。
【図15】この発明の他の実施の形態の、図4相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明に係るダミー体を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態を示す。図中符号1は、自動販売機のステージである。2は、このステージ1に配備される、商品の容器または包装を模したダミー体である。
【0028】
ここで、ステージ1は、例えば、鉄板等の板材からなる。そして、ステージ1には、取付孔1aがあけられている(図5参照)。この取付孔1aは、基本形状が円形形状からなり、左右の位置に、取付孔1aの内周面から窪むようにして、凹部1b等が設けられている。
【0029】
ダミー体2は、例えば中空状となっており、前記ステージ1上に載せられる本体部3と、その本体部3の底壁3aから下方に突出してステージ1の取付孔1aに挿入される突底4とを備える。この突底4は、取付孔1aの前側に挿入される前側突底部4aと、取付孔1aの後側に挿入される後側突底部4bとを有する。そして、前側突底部4aには、前方へ突出して取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合する前側係合部4cが設けられている。同様に、後側突底部4bには、後方へ突出して取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合する後側係合部4dが設けられている。
【0030】
ここにおいて、後側係合部4dは、後側突底部4bにおける取付孔1aの内周面と対向する後側対向面4fからの、後方への突出寸法K2が、前側係合部4cの、前側突底部4aにおける取付孔1aの内周面と対向する前側対向面4eからの、前方への突出寸法K1よりも、小となるように形成されている(図示実施の形態においては、前側係合部4cの突出寸法K1と、後側係合部4dの突出寸法K2との比は、例えば5対3である。図2参照)。そこで、ダミー体2は、ステージ1の取付孔1aへの取り付けにあたって、前方に傾斜した状態で、前側突底部4aが取付孔1aに挿入されて前側係合部4cが前記前側裏面1cに係合し、ダミー体2が前方に傾斜した状態から起こされるようにしてステージ1側に押圧されることで、後側突底部4bを含めて突底4全体が取付孔1aに挿入されて後側係合部4dが前記後側裏面1dに係合可能となっている(図6、図7参照)。
【0031】
詳細には、突底4に設けられた前側係合部4cおよび後側係合部4dにあっては、後側係合部4dは、取付孔1aの内周面に沿う周方向寸法L2が、前側係合部4cの、取付孔1aの内周面に沿う周方向寸法L1よりも小となるように形成されている(図示実施の形態においては、前側係合部4cの周方向寸法L1と、後側係合部4dの周方向寸法L2との比は、例えば13対5である。図4参照)。そして、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1は、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2よりも大となっている(図示実施の形態においては、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1と、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2との比は、例えば9対8である。図2参照)。また、後側係合部4bは、縦断面において、前記後側対向面4f側の基端における接線N2が、その後側対向面4fに対して鈍角となる方向を向くように形成されている(図2参照)。
【0032】
その一方で、突底4は、取付孔1aに嵌合するように筒状、詳しくは、短円筒状に形成されて、その突底4の前部部分が前記前側突底部4aとなり、その突底4の後部部分が前記後側突底部4bとなっている。そして、この突底4には、前記前側係合部4cおよび後側係合部4dの他に、その突底4の左右の少なくとも一方に(図示実施の形態においては、突底4の左右に)、突底4を取付孔1aに対して回り止めすべく、取付孔1aの内周面の凹部1bに係合する回り止め凸部4gが設けられている。
【0033】
具体的には、ダミー体2は、飲料の容器としてのボトルを模したダミーボトルであって、前記本体部3は、その上部部分3bに、ボトル飲み口側となる上端部3cに向かうにつれて径小となる傾斜部3dを備える。
【0034】
このダミー体2は、合成樹脂製であって、前記本体部3が、前記底壁3aを有する胴部3eと、その上方の前記傾斜部3dを有する上部部分3bと、見本表示ラベル5とに分割されている。詳細には、胴部3eと前記突底4とは一体に形成されて第1部材6を構成する。
【0035】
第1部材6は、胴部3eと突底4との内部が連通する筒形状をし、胴部3eは、上端が開口し、突底4は、下端が開放するように開口している(図2参照)。この第1部材6は、例えば、ポリカーボネート樹脂とかポリエステル樹脂等の合成樹脂製であって、ブロー成形により形成された無色透明体である。ここにおいて、胴部3eは、背面側に、掛止孔3fがあけられている。詳しくは、胴部3eは、背面側に、窪むようにして形成された平面部3gを有しており、この平面部3gに、前記掛止孔3fがあけられている。そして、胴部3eの上端には、内側に張り出すようにして掛止部3hが設けられている。
【0036】
また、突底4は、上側の、取付孔1aと嵌合する上部突底401と、下側の、下端側ほど径小となる先細形状の下部突底402とを有する。詳しくは、この下部突底402は、円弧を描くようにして先細に形成される。そこで、前記前側係合部4cと後側係合部4dとは、これら上部突底401と下部突底402との境界部分に設けられる。そして、前側係合部4cおよび後側係合部4dは、縦断面において、円弧状に突き出るように形成されている。
【0037】
本体部3の上部部分3bは、第2部材7とキャップ8とから構成される。第2部材7は、前記傾斜部3dとその上方の飲み口部3iとからなる。詳しくは、第2部材7は、傾斜部3dと飲み口部3iとの内部が連通する筒形状をし、下端が開口している。この第2部材7は、例えば、ポリカーボネート樹脂とかポリエステル樹脂等の合成樹脂製であって、ブロー成形により形成される。そして、この第2部材7は、有色半透明体、有色透明体または有色不透明体であって、容器を通して見える飲料の色、例えば、オレンジ色、黄色、茶色、白色等を模した色に着色されている。そして、この第2部材7は、第1部材6とは別体であるため、種々の色の第2部材7に対して、同一種類の第1部材6を共通に用いることができる。なお、容器を通して見える飲料の色は、第2部材7全体に表わされなくとも、傾斜部3dに表わされればよい。
【0038】
また、傾斜部3dが備わる第2部材7は、下端に、外側に突出するようにして被掛止部3jが設けられており、この被掛止部3jが、第1部材6の掛止部3hに掛け止められることで、その第2部材7は、第1部材6に着脱可能に取り付けられる。そして、前述したような着色された第2部材7が、第1部材6に着脱可能に取り付けられることで、第1部材6に対して、種々の色の第2部材7を取り替え交換することができ、これにより、ダミー体2は、様々な飲料の容器に対応することができる。また、第2部材7の飲み口部3iには、前記キャップ8が着脱可能に取り付けられる。すなわち、図示実施の形態においては、これら飲み口部3iとキャップ8とで、本体部3における前記上端部3cが構成される。なお、キャップ8は、飲み口部3iに、例えば螺合するようにして取り付けられるが、圧入あるいは嵌合するようにして取り付けられてもよく、また、第2部材7とキャップ8とが一体に形成されても構わない。
【0039】
見本表示ラベル5は、湾曲あるいは屈曲可能であって、例えば、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルムからなり、表面もしくは裏面に、商品の容器または包装と同様の文字や模様(図示省略)が印刷されている。この見本表示ラベル5は、図3に示すように、胴部3eの外周を覆うように配置されるラベル本体部5aと、そのラベル本体部5aの各端側に形成された被掛止片5bとを備えている。この被掛止片5bは、胴部3eの掛止孔3fに外側から差し入れられて、掛止孔3fの周縁部に掛け止められ、これにより、見本表示ラベル5は、胴部3e(第1部材6)に着脱可能に取り付けられる。
【0040】
次に、この第1の実施の形態におけるダミー体2の作用効果について説明する。このダミー体2によると、ステージ1の取付孔1aに挿入される突底4には、取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合する前側係合部4cと、その前側係合部4cよりも突出寸法K2が小であって取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合する後側係合部4dとが設けられている。そこで、ダミー体2を取付孔1aに取り付けるには、ダミー体2を前方に傾斜させて、前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合させる(図6参照)。そして、ダミー体2を前方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ1側に押圧することで、後側係合部4dが取付孔1aを通過するように例えば突底4が弾性変形する。このようにして、後側係合部4dが取付孔1aを通過すると、前記弾性変形が戻り、これにより、後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合させることができる(図7、図8参照)。
【0041】
すなわち、ダミー体2を前方に傾斜させることで、前側係合部4cは、容易に取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合し、ダミー体2を起こすようにしてステージ1側に押圧することで、前側係合部4cよりも突出寸法K2が小さい後側係合部4dは、容易に取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合する。そして、ダミー体2を前方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ1側に押圧するには、ダミー体2の上端部3c等を押さえながら後方に移動させればよく、隣に他のダミー体が配備されていても、その隣のダミー体に邪魔されることなく、その作業を行うことができる。つまり、このダミー体2によれば、前方に傾斜して前側係合部4cが取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合したダミー体2に対し、後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合させるにあたって、ダミー体2の上端部3c等を押さえながら後方へ移動させるようにしてダミー体2を起こすことで、このダミー体2をステージ1に簡単に取り付けることができる。
【0042】
また、このように、ダミー体2をステージ1に取り付けるにあたって、ダミー体2を前方に傾斜した状態から起こすことで、ステージ1の後方に背板が迫っている場合であっても、その背板に邪魔されることなく、ダミー体2の取付作業を行うことができる。
【0043】
また、ダミー体2は、飲料のボトルを模したダミーボトルであって、本体部3は、上部部分3bに、ボトル飲み口側となる上端部3cに向かうにつれて径小となる傾斜部3dを備えている。このため、ダミー体2をステージ1に取り付けるにあたって、ボトル飲み口側となる上端部3c等を掴んで、その取付作業を行うことができる。
【0044】
また、突底4において、下部突底402を、先細形状とすることで、ダミー体2をステージ1の取付孔1aに取り付けるにあたって、ダミー体2を前方に傾斜した状態から起こして突底4全体を取付孔1aに挿入する際に、その挿入を容易にすることができる。
【0045】
また、前側係合部4cと本体部3の底壁3aとの間の寸法M1は、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2よりも大となっている(図2参照)。このように、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1が大となることで、ダミー体2を前方に傾斜させて前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合させるにあたって、その係合を確実にすることができる。
【0046】
また、突底4の左右の少なくとも一方(図示実施の形態においては両方)には、回り止め凸部4gが設けられている。そこで、この回り止め凸部4gが、取付孔1aの内周面の凹部1bに係合して、突底4が回り止めされることで、ダミー体2は、縦軸回りに位置決めされる(図8参照)。
【0047】
また、突底4に設けられた後側係合部4dは、縦断面において、後側対向面4f側の基端における接線N2が、後側対向面4fに対して鈍角となる方向を向くように形成されている(図2参照)。これにより、ステージ1の取付孔1aに取り付けられたダミー体2を、その取付孔1aから取り外す際に、容易に、ダミー体2を前方に傾斜させて、後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dから外すことができる。
【0048】
図9〜図14は、本発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は、第1の実施の形態とは、ダミー体2における前側係合部4cと後側係合部4dとの形状およびサイズが逆転するが、他は同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0049】
前側係合部4cは、前側突底部4aにおける取付孔1aの内周面と対向する前側対向面4eからの、前方への突出寸法K1が、後側係合部4dの、後側突底部4bにおける取付孔1aの内周面と対向する後側対向面4fからの、後方への突出寸法K2よりも、小となるように形成されている(図示実施の形態においては、前側係合部4cの突出寸法K1と、後側係合部4dの突出寸法K2との比は、例えば3対5である。図10参照)。そこで、ダミー体2は、ステージ1の取付孔1aへの取り付けにあたって、後方に傾斜した状態で、後側突底部4bが取付孔1aに挿入されて後側係合部4dが取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合し、ダミー体2が後方に傾斜した状態から起こされるようにしてステージ1側に押圧されることで、前側突底部4aを含めて突底4全体が取付孔1aに挿入されて前側係合部4cが取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合可能となっている(図12、図13参照)。
【0050】
詳細には、突底4に設けられた前側係合部4cおよび後側係合部4dにあっては、縦断面において、円弧状に突き出るように形成されている。そして、前側係合部4cは、取付孔1aの内周面に沿う周方向寸法L1が、後側係合部4dの、取付孔1aの内周面に沿う周方向寸法L2よりも小となるように形成されている(図示実施の形態においては、前側係合部4cの周方向寸法L1と、後側係合部4dの周方向寸法L2との比は、例えば5対13である。図11参照)。そして、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2は、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1よりも大となっている(図示実施の形態においては、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1と、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2との比は、例えば8対9である。図10参照)。また、前側係合部4cは、縦断面において、前記前側対向面4e側の基端における接線N1が、その前側対向面4eに対して鈍角となる方向を向くように形成されている(図10参照)。
【0051】
ところで、このダミー体2においては、ダミー体2を後方に傾斜させた際に、ステージ1の後方の背板と干渉しないために、その背板が充分後方に位置しているとか、ダミー体2を傾斜させる角度が小さいとか、ダミー体2の背が低い(例えば、280ml用のダミーボトル等)とかである必要がある。
【0052】
次に、この第2の実施の形態においけるダミー体2の作用効果について説明する。このダミー体2によると、ステージ1の取付孔1aに挿入される突底4には、取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合する後側係合部4dと、その後側係合部4dよりも突出寸法K1が小であって取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合する前側係合部4cとが設けられている。そこで、ダミー体2を取付孔1aに取り付けるには、ダミー体2を後方に傾斜させて、後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合させる(図12参照)。そして、ダミー体2を後方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ1側に押圧することで、前側係合部4cが取付孔1aを通過するように例えば突底4が弾性変形する。このようにして、前側係合部4cが取付孔1aを通過すると、前記弾性変形が戻り、これにより、前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合させることができる(図13、図14参照)。
【0053】
すなわち、ダミー体2を後方に傾斜させることで、後側係合部4dは、容易に取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合し、ダミー体2を起こすようにしてステージ1側に押圧することで、後側係合部4dよりも突出寸法K1が小さい前側係合部4cは、容易に取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合する。そして、ダミー体2を後方に傾斜した状態から起こすようにしてステージ1側に押圧するには、ダミー体2の上端部3c等を押さえながら前方に移動させればよく、隣に他のダミー体が配備されていても、その隣のダミー体に邪魔されることなく、その作業を行うことができる。つまり、このダミー体2によれば、後方に傾斜して後側係合部4dが取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合したダミー体2に対し、前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合させるにあたって、ダミー体2の上端部3c等を押さえながら前方へ移動させるようにしてダミー体2を起こすことで、このダミー体2をステージ1に簡単に取り付けることができる。
【0054】
また、このように、ダミー体2をステージ1に取り付けるにあたって、後方に傾斜して後側係合部4dが後側裏面1dに係合したダミー体2を起こすことで、前側突底部4aとともに前側係合部4cがステージ1の取付孔1aに入るのを目視することができ、これによって、前側係合部4cが前側裏面1cに間違いなく係合しダミー体2がステージ1に確かに取り付けられたことを確認することができる。
【0055】
また、ダミー体2は、飲料のボトルを模したダミーボトルであって、本体部3は、上部部分3bに、ボトル飲み口側となる上端部3cに向かうにつれて径小となる傾斜部3dを備えている。このため、ダミー体2をステージ1に取り付けるにあたって、ボトル飲み口側となる上端部3c等を掴んで、その取付作業を行うことができる。
【0056】
また、突底4において、下部突底402を、先細形状とすることで、ダミー体2をステージ1の取付孔1aに取り付けるにあたって、ダミー体2を後方に傾斜した状態から起こして突底4全体を取付孔1aに挿入する際に、その挿入を容易にすることができる。
【0057】
また、後側係合部4dと本体部3の底壁3aとの間の寸法M2は、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1よりも大となっている(図10参照)。このように、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2が大となることで、ダミー体2を後方に傾斜させて後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合させるにあたって、その係合を確実にすることができる。
【0058】
また、突底4の左右の少なくとも一方(図示実施の形態においては両方)には、回り止め凸部4gが設けられている。そこで、この回り止め凸部4gが、取付孔1aの内周面の凹部1bに係合して、突底4が回り止めされることで、ダミー体2は、縦軸回りに位置決めされる(図14参照)。
【0059】
また、突底4に設けられた前側係合部4cは、縦断面において、前側対向面4e側の基端における接線N1が、前側対向面4eに対して鈍角となる方向を向くように形成されている(図10参照)。これにより、ステージ1の取付孔1aに取り付けられたダミー体2を、その取付孔1aから取り外す際に、容易に、ダミー体2を後方に傾斜させて、前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cから外すことができる。
【0060】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、ダミー体2は、飲料のボトルを模したものでなくとも、飲料とか飲食物の缶を模したものであってもよく、また、タバコ等の包装(包装容器あるいは包装袋)を模したものであってもよく、このように、各種商品の容器または包装を模したものであれば、どのようなものでもよい。
【0061】
また、突底4には、ステージ1における取付孔1aの内周面に押し当てられる突起4hが設けられてもよい(図15参照)。ここで、図15は、第1の実施の形態に示すダミー体2を例にして示したが、第2の実施の形態に示すダミー体2においても同様である。そして、このように、突起4hが取付孔1aの内周面に押し当てられることで、このダミー体2の、取付孔1aに対するがたつきを抑えることができ、このダミー体2をしっかりとステージ1に固定することができる。
【0062】
また、突底4は、取付孔1aと嵌合する上部突底401と、先細形状の下部突底402とを有するが、この下部突底402は、円弧を描くようにして先細に形成されなくとも、直線的に、つまりテーパ状に形成されることで先細となってもよい。また、この下部突底402は、全体が、上部突底401よりも径小となるように形成されてもよく、さらには、この下部突底402は、設けられなくともよい。
【0063】
また、第1の実施の形態において、突底4における後側係合部4dを取付孔1aの周縁部の後側裏面1dに係合させるにあたって、後側係合部4dが取付孔1aを通過するために、突底4全体を弾性変形させる以外に、突底4の一部とか後側係合部4dのみを弾性変形させるような構造にしてもよい。同様に、第2の実施の形態において、突底4における前側係合部4cを取付孔1aの周縁部の前側裏面1cに係合させるにあたって、前側係合部4cが取付孔1aを通過するために、突底4全体を弾性変形させる以外に、突底4の一部とか前側係合部4cのみを弾性変形させるような構造にしてもよい。
【0064】
また、突底4には、回り止め凸部4gが設けられているが、この回り止め凸部4gは、なくともよい。
【0065】
また、突底4は、下端が、開放するように開口していなくとも、例えば環状に底を残すようにして孔があけられて開口していてもよく、また、閉塞された有底形状をしていてもよい。
【0066】
また、突底4は、筒状に形成されなくとも、前側突底部4aと後側突底部4bとからなっていてもよく、その形状は特に限定されない。
【0067】
また、前側係合部4cの突出寸法K1と、後側係合部4dの突出寸法K2との比とか、前側係合部4cの周方向寸法L1と、後側係合部4dの周方向寸法L2との比とか、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1と、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2との比とかは、前述の数値に限定されるものではない。
【0068】
また、第1の実施の形態において、後側係合部4dの周方向寸法L2は、前側係合部4cの周方向寸法L1よりも小とならなくとも、同じであっても、大となっていても構わない。同様に、第2の実施の形態において、前側係合部4cの周方向寸法L1は、後側係合部4dの周方向寸法L2よりも小とならなくとも、同じであっても、大となっていても構わない。
【0069】
また、第1の実施の形態において、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1は、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2よりも大とならなくとも、同じであっても、小となっていてもよい。同様に、第2の実施の形態において、後側係合部4dと底壁3aとの間の寸法M2は、前側係合部4cと底壁3aとの間の寸法M1よりも大とならなくとも、同じであっても、小となっていてもよい。
【0070】
また、第1の実施の形態において、後側係合部4dは、縦断面において、後側対向面4f側の基端における接線N2が、後側対向面4fに対して鈍角となる方向を向くように形成されているが、鈍角以外の方向を向くように形成されてもよい。同様に、第2の実施の形態において、前側係合部4cは、縦断面において、前側対向面4e側の基端における接線N1が、前側対向面4eに対して鈍角となる方向を向くように形成されているが、鈍角以外の方向を向くように形成されてもよい。
【0071】
また、第1部材6とか第2部材7は、ブロー成形により形成されなくとも、例えば射出成形により形成されてもよい。
【0072】
また、第1部材6の胴部3eには、商品の容器または包装と同様の文字や模様が印刷された見本表示ラベル5が取り付けられるが、この文字や模様を直接第1部材6に印刷することで、見本表示ラベル5を無くしてもよい。
【0073】
また、第1部材6の部分と第2部材7の部分とは別体でなくとも、一体に形成されてもよく、さらには、第1部材6の部分と第2部材7の部分とキャップ8の部分とが一体に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 ステージ
1a 取付孔
1b 凹部
1c 前側裏面
1d 後側裏面
2 ダミー体
3 本体部
3a 底壁
3b 上部部分
3c 上端部
3d 傾斜部
3e 胴部
4 突底
4a 前側突底部
4b 後側突底部
4c 前側係合部
4d 後側係合部
4e 前側対向面
4f 後側対向面
4g 回り止め凸部
4h 突起
401 上部突底
402 下部突底
6 第1部材
7 第2部材
K1 前側係合部の突出寸法
K2 後側係合部の突出寸法
L1 前側係合部の周方向寸法
L2 後側係合部の周方向寸法
M1 前側係合部と底壁との間の寸法
M2 後側係合部と底壁との間の寸法
N1 接線
N2 接線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機のステージに配備される、商品の容器または包装を模したダミー体であって、
前記ステージ上に載せられる本体部と、
前記本体部の底壁から下方に突出して前記ステージの取付孔に挿入される突底とを備え、
前記突底は、前記取付孔の前側に挿入される前側突底部と、前記取付孔の後側に挿入される後側突底部とを有し、
前記前側突底部には、前方へ突出して前記取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部が設けられ、前記後側突底部には、後方へ突出して前記取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部が設けられ、
前記後側係合部は、前記後側突底部における前記取付孔の内周面と対向する後側対向面からの、後方への突出寸法が、前記前側係合部の、前記前側突底部における前記取付孔の内周面と対向する前側対向面からの、前方への突出寸法よりも、小となるように形成されており、
前記ダミー体は、前記取付孔への取り付けにあたって、前方に傾斜した状態で、前記前側突底部が前記取付孔に挿入されて前記前側係合部が前記前側裏面に係合し、前記ダミー体が前方に傾斜した状態から起こされるようにして前記ステージ側に押圧されることで、前記後側突底部を含めて前記突底全体が前記取付孔に挿入されて前記後側係合部が前記後側裏面に係合可能となっていることを特徴とする、ダミー体。
【請求項2】
前記後側係合部は、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法が、前記前側係合部の、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法よりも小となるように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のダミー体。
【請求項3】
前記前側係合部と前記底壁との間の寸法は、前記後側係合部と前記底壁との間の寸法よりも大となっていることを特徴とする、請求項1または2に記載のダミー体。
【請求項4】
前記後側係合部は、縦断面において、前記後側対向面側の基端における接線が、前記後側対向面に対して鈍角となる方向を向くように形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のダミー体。
【請求項5】
自動販売機のステージに配備される、商品の容器または包装を模したダミー体であって、
前記ステージ上に載せられる本体部と、
前記本体部の底壁から下方に突出して前記ステージの取付孔に挿入される突底とを備え、
前記突底は、前記取付孔の前側に挿入される前側突底部と、前記取付孔の後側に挿入される後側突底部とを有し、
前記前側突底部には、前方へ突出して前記取付孔の周縁部の前側裏面に係合する前側係合部が設けられ、前記後側突底部には、後方へ突出して前記取付孔の周縁部の後側裏面に係合する後側係合部が設けられ、
前記前側係合部は、前記前側突底部における前記取付孔の内周面と対向する前側対向面からの、前方への突出寸法が、前記後側係合部の、前記後側突底部における前記取付孔の内周面と対向する後側対向面からの、後方への突出寸法よりも、小となるように形成されており、
前記ダミー体は、前記取付孔への取り付けにあたって、後方に傾斜した状態で、前記後側突底部が前記取付孔に挿入されて前記後側係合部が前記後側裏面に係合し、前記ダミー体が後方に傾斜した状態から起こされるようにして前記ステージ側に押圧されることで、前記前側突底部を含めて前記突底全体が前記取付孔に挿入されて前記前側係合部が前記前側裏面に係合可能となっていることを特徴とする、ダミー体。
【請求項6】
前記前側係合部は、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法が、前記後側係合部の、前記取付孔の内周面に沿う周方向寸法よりも小となるように形成されていることを特徴とする、請求項5に記載のダミー体。
【請求項7】
前記後側係合部と前記底壁との間の寸法は、前記前側係合部と前記底壁との間の寸法よりも大となっていることを特徴とする、請求項5または6に記載のダミー体。
【請求項8】
前記前側係合部は、縦断面において、前記前側対向面側の基端における接線が、前記前側対向面に対して鈍角となる方向を向くように形成されていることを特徴とする、請求項5ないし7のいずれか1項に記載のダミー体。
【請求項9】
前記突底は、前記取付孔に嵌合するように筒状に形成されて、その突底の前部部分が前記前側突底部となり、その突底の後部部分が前記後側突底部となることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のダミー体。
【請求項10】
前記突底の左右の少なくとも一方には、前記突底を前記取付孔に対して回り止めすべく、前記取付孔の内周面の凹部に係合する回り止め凸部が設けられることを特徴とする、請求項9に記載のダミー体。
【請求項11】
前記突底には、前記取付孔の内周面に押し当てられる突起が設けられていることを特徴とする、請求項9または10に記載のダミー体。
【請求項12】
前記突底は、上側の、前記取付孔と嵌合する上部突底と、下側の、下端側ほど径小となる先細形状の下部突底とを有することを特徴とする、請求項9ないし11のいずれか1項に記載のダミー体。
【請求項13】
前記ダミー体は、飲料のボトルを模した合成樹脂製のダミーボトルであって、
前記本体部は、胴部と上部部分とを有し、その上部部分に、ボトル飲み口側となる上端部に向かうにつれて径小となる傾斜部を備えることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のダミー体。
【請求項14】
前記胴部と前記突底とは一体成形されて第1部材を構成し、
前記傾斜部は、前記第1部材に着脱可能に取り付けられる第2部材に備わり、
その第2部材は、前記飲料の色を模した色に着色されていることを特徴とする、請求項13に記載のダミー体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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