説明

チアジアゾール誘導体およびS1P1受容体により媒介される障害の治療のための使用

本発明は、薬理活性を有する新規化合物、それらを調製するためのプロセス、それらを含む医薬組成物、及び様々な障害の治療におけるそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬理活性を有する新規化合物、それらを調製するためのプロセス、それらを含有する医薬組成物及び様々な障害の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴシン1−リン酸(S1P)は、スフィンゴシンキナーゼによるスフィンゴシンのリン酸化によって形成される生理活性脂質メディエーターであり、血液中に高レベルで見られる。これは、血小板や肥満細胞などの造血起源のものを包含する多くの細胞型によって産生され、分泌される(Okamoto et al 1998 J Biol Chem 273(42):27104; Sanchez and Hla 2004, JCell Biochem 92:913)。これは、細胞増殖、分化、運動性、血管新生、ならびに炎症細胞及び血小板の活性化の調節をはじめとする広範囲の生物学的作用を有する(Pyne and Pyne 2000, Biochem J. 349:385)。S1P反応性受容体の5つのサブタイプ、S1P1(Edg−1)、S1P2(Edg−5)、S1P3(Edg−3)、S1P4(Edg−6)、及びS1P5(Edg−8)が記載されており、受容体のGタンパク質共役内皮分化遺伝子ファミリーの一部を形成する(Chun et al 2002 Pharmacological Reviews 54:265, Sanchez and Hla 2004 J Cellular Biochemistry, 92:913)。これらの5つの受容体は様々なmRNA発現を示し、S1P1−3は広範囲に発現され、S1P4はリンパ様組織及び造血組織上で発現され、そしてS1P5は主に脳において、そして程度は低いが脾臓で発現される。それらは、Gタンパク質の様々なサブセットを経てシグナルを送り、様々な生物学的反応を促進する(Kluk and Hla 2002 Biochem et Biophysica Acta 1582:72, Sanchez and Hla 2004, J Cellular Biochem 92:913)。
【0003】
S1P1受容体について提案されている役割としては、リンパ球輸送、サイトカイン誘導/抑制及び内皮細胞に対する影響が挙げられる(Rosen and Goetzl 2005 Nat Rev Immunol. 5:560)。S1P1受容体のアゴニストは、誘発された疾患の重症度を軽減するために、MSの実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルをはじめとする多くの自己免疫及び移植動物モデルで用いられてきた(Brinkman et al 2003 JBC 277:21453; Fujino et al 2003 J Pharmacol Exp Ther 305:70; Webb et al 2004 J Neuroimmunol 153:108; Rausch et al 2004 J Magn Reson Imaging 20:16)。この活性は、リンパ系中を通るリンパ球循環に対するS1P1アゴニストの影響により媒介されることが報告されている。S1P1アゴニストで治療すると、動物モデルにおける可逆性末梢リンパ球減少症をはじめとするリンパ節などの二次リンパ様器官内でリンパ球の排出(sequestration)が起こる(Chiba et al 1998, J Immunology 160:5037, Forrest et al 2004 J Pharmacol Exp Ther 309:758; Sanna et al 2004 JBC 279:13839)。アゴニストに関して公開されたデータは、化合物処理によって、インターナリゼーションにより細胞表面からのS1P1受容体の損失が誘発され(Graler and Goetzl 2004 FASEB J 18:551; Matloubian et al 2004 Nature 427:355; Jo et al 2005 Chem Biol 12:703)、免疫細胞上のS1P1受容体のこのような減少が、リンパ節から血流中へと戻るT細胞の移動が減る一因となることを示唆する。
【0004】
S1P1遺伝子欠失は胚の死を引き起こす。リンパ球遊走及び輸送におけるS1P1受容体の役割を調べる実験は、標識されたS1P1欠損T細胞の野生型マウス中への養子移入を含む。これらの細胞は、二次リンパ様器官からの放出が減少していた(Matloubian et al 2004 Nature 427:355)。
【0005】
S1P1は、内皮細胞接合調節における役割にも起因する(Allende et al 2003 102:3665, Blood Singelton et al 2005 FASEB J 19:1646)。この内皮作用に関して、S1P1アゴニストは単離されたリンパ節に対して影響を及ぼし、免疫不全の調節における役割に介在し得ることが報告されている。S1P1アゴニストは、リンパ節を排液させたり、リンパ球の放出を防止したりするリンパ洞の内皮ストロマ「ゲート」を閉じさせた(Wei wt al 2005, Nat. Immunology 6:1228)。
【0006】
免疫抑制化合物FTY720(JP11080026−A)は、動物及び人間において循環性リンパ球を減少させ、免疫不全の動物モデルにおいて疾患調節活性を有し、そして再発寛解型多発性硬化症の寛解率を低下させることが証明されている(Brinkman et al 2002 JBC 277:21453, Mandala et al 2002 Science 296:346, Fujino et al 2003 J Pharmacology and Experimental Therapeutics 305:45658, Brinkman et al 2004 American J Transplantation 4:1019, Webb et al 2004 J Neuroimmunology 153:108, Morris et al 2005 EurJ Immunol 35:3570, Chiba 2005 Pharmacology and Therapeutics 108:308, Kahan et al 2003, 移植 76:1079, Kappos et al 2006 New Eng J Medicine 335:1124)。この化合物は、スフィンゴシンキナーゼによってインビボでリン酸化されて、S1P1、S1P3、S1P4及びS1P5受容体でアゴニスト活性を有する分子を得る、プロドラッグである。臨床試験は、FTY720での治療の結果、治療の最初の24時間で徐脈が起こることを示している(Kappos et al 2006 New Eng J Medicine 335:1124)。徐脈は、多くの細胞ベース及び動物実験に基づいて、S1P3受容体でのアゴニズムによると考えられている。これらは、S1P3ノックアウト動物の使用を含み、これらは野生型マウスと異なり、FTY720投与及びS1P1選択性化合物の使用の後に徐脈を示さない。(Hale et al 2004 Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14:3501, Sanna et al 2004 JBC 279:13839, Koyrakh et al 2005 American J Transplantation 5:529)。
【0007】
それ故、徐脈を誘発する傾向が低減されていると予想されるS1P3を上回る選択性を有するS1P1受容体アゴニスト化合物が必要とされている。
【0008】
以下の特許出願は、S1P1アゴニストとしてのオキサジアゾール誘導体を記載している:WO03/105771、WO05/058848、WO06/047195、WO06/100633、WO06/115188、WO06/131336、WO07/024922及びWO07/116866。
【0009】
以下の特許出願は、S1P受容体アゴニストとしてのテトラヒドロイソキノリニル−オキサジアゾール誘導体を記載している:WO06/064757、WO06/001463、WO04/113330。
【0010】
WO08/064377は、S1P1受容体活性を有するベンゾシクロヘプチル類似体を記載している。
【0011】
S1P1受容体のアゴニストを提供する、構造的に新規な化合物のクラスが見いだされた。
【0012】
本発明は、式(I):
【化1】

(式中、Xは、CH又はNであり、
は、OR、NHR、R、NR、R8、又はフッ素化されていてもよいC(3−6)シクロアルキルであり、
は、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、C(1−2)アルコキシ、及びC(1−3)アルキルであり、
及びRは、Oが挿入されていてもよく、且つFで置換されていてもよいC(1−5)アルキル又はFで置換されていてもよい(CH(0−1)(3−5)シクロアルキルであり、
は、Fで置換されていてもよいC(1−6)アルキルであり、
及びRは、Oが挿入されていてもよく、且つFで置換されていてもよいC(1−5)アルキル及びフッ素化されていてもよいC(3−5)シクロアルキルから独立して選択され、但しR及びRにおける炭素数が合計して6を超えず、
は、すべて窒素原子を介して結合される、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル及びモルホリニルから選択されるFによって置換されていてもよい3〜6員窒素含有ヘテロシクリル環であり、Aは、以下のものから選択される二環式環であり、
【化2】

は、水素又はC(1−3)アルキルであり、
10は、水素、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルCOOH、C(1−4)アルキルCONR1112、C(2−4)アルキルNR13CONR1112、C(2−4)アルキルNR13COOR12、C(2−4)アルキルOCONR1112(2−4)アルキルNR13COR12又はCOC(1−4)NR1112であり、
10は、A環への結合点で少なくとも2個の炭素原子のアルキル鎖を含む場合、これはハロゲン、SO(1−3)アルキル、又は少なくとも1個のOHにより置換されていてもよく、
11、R12、及びR13は、水素又はF若しくはヒドロキシルにより置換されていてもよく、Oが挿入されてもよいC(1−3)アルキルから独立して選択され、
11及びR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって4〜6員ヘテロシクリル環を形成し、ここで4〜6員ヘテロシクリル環は、酸素原子を含んでいてもよく、F及びOHから独立して選択される1又は2個の置換基により置換されていてもよく、
12及びR13は、それらが結合している原子と一緒になって、不飽和の5〜7員ヘテロシクリル環を形成してもよく、ここで、5〜7員ヘテロシクリル環は酸素原子を含んでいてもよく、F及びOHから独立して選択される1又は2個の置換基により置換されていてもよく、
nは1又は2であり、
及びRは、それらがC(1−3)アルキルである場合、フッ素で置換されていてもよい)、又はその薬学上許容可能な塩を提供する。
【0013】
一実施形態では、XはCHである。別の実施形態では、XはNである。
【0014】
一実施形態では、RはORである。
一実施形態では、Rはイソプロピルである。
一実施形態では、Rはクロロ又はシアノである。
一実施形態では、Aは(a)又は(b)である。
一実施形態では、Rは水素又はメチルである。
一実施形態では、nは2である。
【0015】
一実施形態では、
XはCH又はNであり、
はORであり、
はイソプロピルであり、
はクロロ又はシアノであり、
Aは(a)又は(b)であり、
は水素又はメチルであり、および
nは2である。
【0016】
本発明さらに、式(IA)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩を提供する:
【化3】

XはCH又はNであり、
はORであり、
はハロゲン又はシアノであり、
はC(1−5)アルキルであり、
Aは、以下のものから選択される二環式環であり、
【化4】

は水素又はC(1−3)アルキルであり、
10は、水素、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルCOOH、C(1−4)アルキルCONR1112又はCOC(1−4)NR1112であり、
10は、A環への結合点で少なくとも2個の炭素原子のアルキル鎖を含む場合、これはハロゲン、SO(1−3)アルキル、OC(1−3)アルキル又は少なくとも1個のOHで置換されていてもよく、
11、R12及びR13は、水素又はF若しくはヒドロキシルで置換されていてもよく、Oが挿入されてもよいC(1−3)アルキルから独立して選択され、そして
nは1又は2である。
【0017】
一実施形態では、XはCH又はNである。
一実施形態では、RはORである。
一実施形態では、Rはイソプロピルである。
一実施形態では、Rはクロロ又はシアノである。
一実施形態では、Aは(a)又は(b)である。
一実施形態では、Rは水素又はメチルである。
一実施形態では、R10は、水素、1個若しくは2個のOHで置換されたC(3)アルキル、C(2)アルキルSO(1)アルキル、C(1−3)アルキルCOOH、C(1−2)アルキルCONR1112、又はCOC(1−4)NR1112である。
一実施形態では、R11は水素であり、R12は水素、1個若しくは2個のメチル基及びOHで置換されたC(2)アルキル又は1個若しくは2個のOHで置換されたC(2−3)アルキルである。
一実施形態では、nは1又は2である。
【0018】
一実施形態では、
XはCH又はNであり、
はORであり、
はイソプロピルであり、
はクロロまたはシアノであり、
Aは(a)又は(b)であり、
は水素又はメチルであり、
R10は、水素、1個若しくは2個のOHで置換されたC(3)アルキル、C(2)アルキルSO(1)アルキル、C(1−3)アルキルCOOH、C(1−2)アルキルCONR1112、又はCOC(1−4)NR1112であり、
11は水素であり、R12は水素、1個若しくは2個のメチル基及びOHで置換されたC(2)アルキル又は1個若しくは2個のOHで置換されたC(2−3)アルキルであり、そして
nは1又は2である。
【0019】
「アルキル」という用語は、1つの基として又はたとえばアルコキシ若しくはヒドロキシアルキルなどの基の一部として、あらゆる異性体形態における直線状又は分枝アルキル基を指す。「C(1−6)アルキル」という用語は、少なくとも1個で最高6個までの炭素原子を含む、前記定義のアルキル基を指す。そのようなアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、又はtert−ブチルが挙げられる。そのようなアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、iso−プロポキシ、ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシが挙げられる。
【0020】
好適なC(3−6)シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0021】
本明細書中で使用される場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、又はヨウ素(I)を指し、「ハロ」という用語は、ハロゲン:フルオロ(−F)、クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)及びヨード(−I)を指す。
【0022】
「置換された」という用語は、置換された原子及び置換基の許容される価数と置換が合致し、置換の結果、安定な化合物(すなわち、転位、環化、又は脱離によるなど、自発的に変化しないもの)が得られるという暗黙の仮定を包含する。ある実施形態では、そのような置換が原子の許容される価数と合致する限り、1個の原子が2以上の置換基で置換されていてもよい。ある実施形態では、F又はOHで置換されていてもよいアルキル基は複数の炭素原子で複数回置換されていてもよい。
【0023】
ある式(I)の化合物では、置換基の性質に応じて、キラル炭素原子が存在し、したがって式(I)の化合物は立体異性体として存在してもよい。本発明は、エナンチオマー、ジアステレオマー及びそれらの混合物、例えばラセミ体をはじめとする式(I)の化合物の立体異性体形態などのあらゆる光学異性体に及ぶ。異なる立体異性体形態は、通常の方法によって互いに分離若しくは分割することができるか、又は任意の所定の異性体は、通常の立体選択的若しくは不斉合成によって得ることができる。
【0024】
本発明のいくつかの化合物は、様々な互変異性型で存在することができ、本発明は全てのそのような互変異性型を包含すると理解されるべきである。
【0025】
本発明のある化合物は酸性基及び塩基性基の両方を含み、したがってあるpH値で双性イオンとして存在することができると理解される。
【0026】
好適な本発明の化合物は:
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパンアミド
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1−プロパノール
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−[2−(メチルスルホニル)エチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
3−[1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−{5−[5−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−グリシル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[N−(2−ヒドロキシエチル)グリシル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸
2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオール
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル
(2S)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオール
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アセトアミド
又はそれらの薬学上許容可能な塩若しくはエステルである。
【0027】
好適には、式(I)の化合物は、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸又はその塩若しくはエステルである。
【0028】
好適には、式(I)の化合物は、2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール又はその塩若しくはエステルである。
【0029】
式(I)の化合物の薬学上許容可能な誘導体には、受容者に投与されると、(直接的若しくは間接的に)式(I)の化合物又はその活性代謝物若しくは残基を提供することができる任意の式(I)の化合物の任意の薬学上許容可能な塩、エステル又はそのようなエステルの塩が含まれる。
【0030】
式(I)の化合物は塩を形成することができる。医薬における使用に関して、式(I)の化合物の塩は薬学的に許容されなければならないことは言うまでもない。好適な薬学上許容可能な塩は当業者には明らかであり、J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1−19に記載されているもの、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸又はリン酸などの無機酸;及びコハク酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸などの有機酸と形成される酸付加塩などを包含する。いくつかの式(I)の化合物は、1当量以上の酸と酸付加塩を形成することができる。本発明は、その範囲内にあらゆる可能な化学量論的形態及び非化学量論的形態を包含する。塩は、無機塩基及び有機塩基をはじめとする薬学上許容可能な塩基から調製することもできる。無機塩基由来の塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第2鉄、第1鉄、リチウム、マグネシウム、第2マンガン塩、第1マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。薬学上許容可能な有機塩基由来の塩としては、第1、第2、及び第3アミン;天然に存在する置換アミンを包含する置換アミン;及び環状アミンの塩が挙げられる。特定の薬学上許容可能な有機塩基としては、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS、トロメタモール)などが挙げられる。塩は、塩基性イオン交換樹脂、例えばポリアミン樹脂から形成することもできる。本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機及び有機酸を包含する薬学上許容可能な酸から調製することができる。そのような酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、プロピオン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。
【0031】
薬学上許容可能な酸付加塩は、通常どおり、適切な酸又は酸誘導体との反応により調製することができる。塩基との薬学上許容可能な塩は、通常どおり、適切な無機又は有機塩基との反応によって調製することができる。
【0032】
式(I)の化合物は、結晶又は非結晶形態で調製することができ、結晶性である場合は、場合により水和又は溶媒和されていてもよい。本発明は、その範囲内に化学量論的水和物または溶媒和物ならびに様々な量の水及び/又は溶媒を含む化合物を包含する。
【0033】
本発明の範囲内に含まれるのは、式(I)の化合物の全ての塩、溶媒和物、水和物、複合体、多形体、プロドラッグ、放射性標識誘導体、立体異性体及び光学異性体である。
【0034】
S1P1受容体についての本発明の化合物の効力及び有効性は、本明細書中に記載する様なヒトクローン化受容体に関して実施されるGTPγSアッセイによって決定することができる。式(I)の化合物は、本明細書中に記載する機能的アッセイを用いて、S1P1受容体でアゴニスト活性を示した。
【0035】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩はしたがってS1P1受容体により媒介される病態または障害の治療において有用である。特に、式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍、及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病の治療において有用である。
【0036】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩はしたがって紅斑性狼瘡の治療において有用である。
【0037】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩はしたがって乾癬の治療において有用である。
【0038】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩はしたがって多発性硬化症の治療において有用である。
【0039】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩はまた、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄筋萎縮症、ポリグルタミン伸長疾患、血管性認知症、ダウン症候群、HIV認知症、認知症、緑内障を含む眼性疾患、加齢黄斑変性、白内障、外傷性眼損傷、糖尿病性網膜症、外傷性脳損傷、脳卒中、タウオパシー及び難聴の治療においても有用であり得る。
【0040】
本明細書中で用いられる「治療」とは、確立された症状の予防並びに緩和を包含すると理解されるべきである。
【0041】
したがって、本発明は、治療物質として、特に、S1P1受容体により媒介される病態又は障害の治療において用いられる式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩も提供する。特に、本発明は、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍、及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病の治療において治療物質として用いられる式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩も提供する。
【0042】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、紅斑性狼瘡の治療において治療物質として有用である。
【0043】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、乾癬の治療において治療物質として有用である。
【0044】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、多発性硬化症の治療において治療物質として有用である。
【0045】
本発明は、S1P1受容体により媒介される可能性があるヒトをはじめとする哺乳動物における病態又は障害の治療方法であって、患者に治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を投与することを含む方法を更に提供する。特に、本発明は、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍、及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病の治療方法であって、患者に治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
【0046】
本発明は、紅斑性狼瘡の治療方法であって、患者に治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
【0047】
本発明は、乾癬の治療方法であって、患者に治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
【0048】
本発明は、多発性硬化症の治療方法であって、患者に治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
【0049】
別の態様では、本発明は、S1P1受容体により媒介される病態または障害の治療において用いられる薬剤の製造における式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩の使用を提供する。
【0050】
特に、本発明は、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍、及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病の治療において用いられる薬剤の製造において用いられる式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を提供する。
【0051】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、紅斑性狼瘡の治療において用いられる薬剤の製造において有用である。
【0052】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、乾癬の治療において用いられる薬剤の製造において有用である。
【0053】
式(I)の化合物及びそれらの薬学上許容可能な塩は、多発性硬化症の治療において用いられる薬剤の製造において有用である。
【0054】
式(I)の化合物およびそれらの薬学上許容可能な塩を療法において使用するために、それらは通常、標準的な薬務にしたがって医薬組成物に処方されるであろう。本発明はまた、式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩、及び薬学上許容可能な担体又は賦形剤を含む医薬組成物も提供する。
【0055】
さらなる態様では、本発明は、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩及び薬学上許容可能な担体又は賦形剤を混合することを含む。
【0056】
好適には周囲温度及び大気圧で混合することにより調製することができる本発明の医薬組成物は、通常、経口、非経口又は直腸投与に適応され、よって、錠剤、カプセル、経口液体製剤、粉末、顆粒、ロゼンジ、再構成可能な粉末、注射可能若しくは注入可能な溶液若しくは懸濁液又は坐剤の形態であってよい。経口投与可能な組成物が一般的に好ましい。
【0057】
経口投与用錠剤及びカプセルは、単位投与形態であってもよく、通常の賦形剤、例えば結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース);フィラー(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース又はリン酸水素カルシウム);錠剤成形用潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン又はデンプングリコール酸ナトリウム);及び許容可能な湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を含んでもよい。錠剤は、通常の薬務で周知の方法に従ってコーティングしてもよい。
【0058】
経口液体製剤は、例えば、水性若しくは油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップ又はエリキシルの形態であってもよいし、或いは、水又は他の好適なビヒクルで使用前に再構成される乾燥製品の形態であってもよい。そのような液体製剤は、通常の添加剤、例えば懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体又は水素化食用脂)、乳化剤(例えば、レシチン又はアカシア)、非水性ビヒクル(食用油、例えばアーモンド油、油性エステル、エチルアルコール又は分別植物油を包含し得る)、防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル若しくはプロピル又はソルビン酸)、及び所望により、通常の香味料又は着色剤、緩衝塩及び甘味料を必要に応じて含んでもよい。経口投与用製剤は、活性化合物の制御放出をもたらすために好適に処方することができる。
【0059】
非経口投与に関して、流体単位投与形態は、本発明の化合物又はその薬学上許容可能な塩及び無菌ビヒクルを用いて調製される。注射用処方は、本発明の化合物又はその薬学上許容可能な誘導体及び無菌ビヒクルを利用し、場合により防腐剤を添加して、例えばアンプル中で単位投与形態において、又は複数回投与量で提供することができる。組成物は、油性若しくは水性ビヒクル中懸濁液、溶液又はエマルジョンなどの形態をとってもよく、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤などの処方剤を含んでもよい。或いは、活性成分は、使用前に好適なビヒクル、例えば無菌パイロジェンフリー(pyrogen−free)水で構成される粉末形態であってよい。化合物は、使用されるビヒクル及び濃度に応じて、ビヒクル中に懸濁することができるか、又は溶解することができるかのいずれかである。溶液を調製する際に、化合物を注射用に溶解させることができ、好適なバイアル又はアンプル中に充填し、密封する前にろ過滅菌することができる。有利には、局部麻酔薬、防腐剤及び緩衝剤などのアジュバントをビヒクル中に溶解させる。安定性を増すために、バイアル中に充填し、水を真空下で除去した後に、組成物を凍結することができる。非経口懸濁液は、化合物を溶解させる代わりにビヒクル中に懸濁させ、滅菌をろ過によって行うことができない以外は、実質的に同じ方法で調製される。化合物は、無菌ビヒクル中に懸濁させる前にエチレンオキシドに暴露することよって滅菌することができる。有利には、界面活性剤又は湿潤剤を組成物中に含めて、化合物の均一な分配を促進する。
【0060】
ローションは、水性又は油性基剤を用いて処方することができ、1以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤も含むであろう。滴剤は、1以上の分散剤、安定剤、可溶化剤又は懸濁剤も含む水性又は非水性基剤を配合することができる。それらは防腐剤を含んでもよい。
【0061】
式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩は、例えば、カカオバター又は他のグリセリド等の通常の坐剤基剤を含む、坐剤又は停留浣腸などの直腸組成物に処方することもできる。
【0062】
式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩は、デポ製剤として処方することもできる。そのような長時間作用性処方は、移植(例えば、皮下若しくは筋肉内)によるか、又は筋肉内注射によって投与することができる。したがって、例えば、本発明の化合物は、好適なポリマー若しくは疎水性材料(例えば許容される油中エマルジョンとして)又はイオン交換樹脂を配合してもよいし、或いはやや難溶性の誘導体として、例えばやや難溶性の塩として処方してもよい。
【0063】
鼻内投与に関して、式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩は、好適な定量若しくは単位投与装置による投与用溶液として、或いは好適な送達装置を用いた投与に適した担体を含む粉末ミックスとして、処方することができる。したがって、式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩は、経口、頬側、非経口、局所(眼及び鼻を包含する)、デポ若しくは直腸投与用、又は吸入若しくは吹送(口若しくは鼻のいずれかを通して)による投与に適した形態で処方することができる。
【0064】
式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩は、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、ペッサリー、エアゾル又は滴剤(例えば、点眼剤、点耳剤、若しくは点鼻剤)の形態で局所投与用に処方することができる。軟膏及びクリームは、例えば水性又は油性を用い、好適な増粘剤及び/又はゲル化剤を添加して処方することができる。眼投与用軟膏は、滅菌された成分を用いて無菌的に製造することができる。
【0065】
組成物は、投与方法に応じて、0.1重量%〜99重量%、好ましくは10〜60重量%の活性材料を含むことができる。前記障害の治療において用いられる化合物の用量は、障害の重症度、患者の体重、及び他の同様の因子によって通常どおりに変化するであろう。しかし、一般的指針として、好適な用量は、0.05〜1000mg、1.0〜500mg又は1.0〜200mgであってよく、そのような単位用量を、1日2回以上、例えば1日2回又は3回投与することができる。
【0066】
式(I)の化合物又はそれらの薬学上許容可能な塩を、他の活性成分と組み合わせた配合剤で用いることができる。例えば、本発明の化合物を、シクロスポリンA、メトトレキサート、ステロイド、ラパマイシン、炎症誘発性サイトカイン阻害剤、生物学的製剤若しくは他の治療活性化合物を含む免疫調節薬と組み合わせて用いることができる。
【0067】
本発明は、1以上の原子が自然界で通常見出される原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されている以外は、式I及び以下で記載するものと同じである、同位体標識化合物も包含する。本発明の化合物中に組み入れることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素、及び塩素の同位体、例えばH、11C、14C、18F、123I及び125Iが挙げられる。
【0068】
前記同位体及び/又は他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物及び前記化合物の薬学上許容可能な塩は本発明の範囲内に含まれる。本発明の同位体標識化合物、例えばH、14Cなどの放射性同位体が組み入れられるものは、薬剤及び/又は基質組織分布アッセイで有用である。トリチウム化、すなわちH、及び炭素14、すなわち14C同位体は、それらの調製の簡便性及び検出可能性のために特に好適である。11C及びF同位体はPET(ポジトロン放出断層撮影)で特に有用であり、125I同位体はSPECT(単光子放射型コンピューター断層撮影法)で特に有用である(すべて脳画像化において有用である)。さらに、重水素、すなわちHなどのより重い同位体での置換によって、より高い代謝安定性、例えばインビボ半減期の増加又は必要投与量の低減のためにある治療的利点が得られ、それ故、状況によっては好ましい可能性がある。同位体で標識された式(I)の化合物及び本発明の以下のものは、一般的に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬と置換することにより、下記スキーム及び/又は実施例で開示される手順を実施することによって調製することができる。
【0069】
さらなる態様では、本発明は、式(I)の化合物を調製するためのプロセスを提供する。
【0070】
本明細書中で引用される特許及び特許出願を包含するが、これらに限定されない全ての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかのごとく具体的かつ個別に本明細書中に参照することによって組み入れられるように表示されているかのごとく本明細書中に組み入れられる。
【0071】
以下の説明および実施例は、本発明の化合物の調製を例示する。
【0072】
略語:
g グラム
mg ミリグラム
ml ミリリットル
ul マイクロリットル
BOCO ビス(1,1−ジメチルエチル)ジカーボネート
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
EtOH エタノール
Et2O ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン
DCM ジクロロメタン
DIAD アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DME 1,2−ビス(メチルオキシ)エタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMSO 重水素化ジメチルスルホキシド
EDAC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
EDCl N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
HATU 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタナミニウム
HOBT/HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA イソプロピルアルコール
MeOD 重水素化メタノール
NCS N−クロロスクシンイミド
PPh トリフェニルホスフィン
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
dba ジベンジリデンアセトン
RT 室温
℃ セ氏温度
M モル濃度
H プロトン
s 一重項
d 二重項
t 三重項
q 四重項
MHz メガヘルツ
MeOD 重水素化メタノール
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析法
LC/MS 液体クロマトグラフィー質量分析法
MS 質量分析法
ES エレクトロスプレー
MH+ 質量イオン+H+
MDAP 質量分離自動化分取液体クロマトグラフィー
sat. 飽和
SCX 固相カチオン交換クロマトグラフィー
【0073】
LCMS法
特に別段の記載がない限り、ホルメート法によりLCMSを得た。
ホルメート法
LC条件
UPLC法を、Acquity UPLC BEH C18カラム(50mm×2.1mm、i.d.1.7μm充填直径)上、40℃で実施した。
使用した溶媒は次のとおりであった:
A=0.1%v/vの水中ギ酸溶液
B=0.1%v/vのアセトニトリル中ギ酸溶液
使用した勾配は次のとおりであった:
【表1】

UV検出は210nm〜350nmの波長からの合計シグナルであった。
MS条件
MS:Waters ZQ
イオン化モード:オルタネートスキャン陽性及び陰性エレクトロスプレー
スキャン範囲:100〜1000AMU
スキャン時間:0.27秒
インタースキャンディスプレー:0.10秒
【0074】
ホルメート法5分
LC条件
HPLC分析を、Sunfire C18カラム(30mm×4.6mm、i.d.3.5μm充填直径)上、30℃で実施した。
使用した溶媒は次のとおりであった:
A=0.1%v/vの水中ギ酸溶液
B=0.1%v/vのアセトニトリル中ギ酸溶液
使用した勾配は次のとおりであった:
【表2】


UV検出は、210nm〜350nmの波長からの合計シグナルであった。
MS条件
MS:Waters ZQ
イオン化モード:オルタネートスキャン陽性及び陰性エレクトロスプレー
スキャン範囲:100〜1000AMU
スキャン時間:0.50秒
インタースキャンディスプレー:0.20秒
【0075】
HpH法
LC条件
UPLC法を、Acquity UPLC BEH C18カラム(50mm×2.1mm、i.d.1.7μm充填直径)上、40℃で実施した。
使用した溶媒は次のとおりであった:
A=10mMの水中炭酸水素アンモニウム(アンモニア溶液でpH10に調節)
B=アセトニトリル
使用した勾配は次のとおりであった:
【表3】

UV検出は210nm〜350nmの波長から得られた合計シグナルであった。
MS条件
MS:Waters ZQ
イオン化モード:オルタネートスキャン陽性及び陰性エレクトロスプレー
スキャン範囲:100〜1000AMU
スキャン時間:0.27秒
インタースキャンディスプレー:0.10秒
【0076】
MDAP法
ホルメート法
LC条件
HPLC分析を、Sunfire C18カラム(100mm×19mm、i.d.5μm充填直径)上又はSunfire C18カラム(150mm×30mm、i.d.5μm充填直径)上のいずれかで周囲温度にて実施した。
使用した溶媒は次のとおりであった:
A=0.1%v/vの水中ギ酸溶液
B=0.1%v/vのアセトニトリル中ギ酸溶液
15又は25分(延長試験)のいずれかにわたる勾配として、20ml/分(100mm×19mm、i.d.5μm充填直径)又は40ml/分(150mm×30mm、i.d.5μm充填直径)の流量で実施
UV検出は210nm〜350nmの波長から得られた合計シグナルであった。
MS条件
MS:Waters ZQ
イオン化モード:オルタネートスキャン陽性及び陰性エレクトロスプレー
スキャン範囲:100〜1000AMU
スキャン時間:0.50秒
インタースキャンディスプレー:0.20秒
【0077】
HpH法
LC条件
HPLC分析を、Xbridge C18カラム(100mm×19mm、i.d.5μm充填直径)又はXbridge C18カラム(100mm×30mm、i.d.5μm充填直径)のいずれかで周囲温度にて実施した。
使用した溶媒は次のとおりであった:
A=10mMの水中重炭酸アンモニウム、アンモニア溶液でpH10に調節
B=アセトニトリル
15又は25分(延長試験)のいずれかにわたる勾配として、20ml/分(100mm×19mm、i.d.5μm充填直径)又は40ml/分(100mm×30mm、i.d.5μm充填直径)の流量で実施。
UV検出は210nm〜350nmの波長から得られた合計シグナルであった。
MS条件
MS:Waters ZQ
イオン化モード:オルタネートスキャン陽性及び陰性エレクトロスプレー
スキャン範囲:100〜1000AMU
スキャン時間:0.50秒
インタースキャンディスプレー:0.20秒
【0078】
一般化学
以下で記載する方法は例示目的で記載され、実施例の調製における中間体は、必ずしも記載された特定のバッチから調製したものでなくてもよい。
【0079】
調製1
5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化5】

フラスコに、3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]安息香酸(CAS番号:213598−07−3、Boaopharmaから市販、25g、116ミリモル)及びヒドラジンカルボチオアミド(CAS番号:79−19−6、Aldrichから市販、15.92g、175ミリモル)を入れた。オキシ塩化リン(CAS番号:10025−87−3、Aldrichから市販、50ml、556ミリモル)を次に注意深く添加し、結果として得られた混合物を20分間室温で、90℃で18時間攪拌した。混合物を、氷と水との激しく撹拌された混合物(1l)に非常に注意深く滴下した。結果として得られた混合物を10MのNaOH水溶液で塩基性化(pH12)し、氷/水浴で冷却しながら30分間撹拌した。残存する油状スラッジをろ過により集め、次いでDCM(1l)中に溶解させた。有機相を生理食塩水で洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮して、5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(9.8g、31.2%収率)を褐色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップ(調製2)で使用した。
LCMS:保持時間1.02分;[M+H]=270.05
【0080】
調製1 別の手順
5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【化6】

リン酸トリクロリド(17.41g、114ミリモル)をヒドラジンカルボチオアミド(5.17g、56.8ミリモル)及び3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾイルクロリド(14g、37.8ミリモル)の混合物に添加し、混合物を90℃で3時間加熱した。試料を採取し、氷と10MのNaOHとの混合物中にクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。熱のスイッチを切り、混合物を室温で一晩静置し、次いで氷浴中で冷却して、5Mの冷NaOH溶液に添加した。混合物をEtOAc(2×200mL)で抽出し、溶媒を乾燥し、そして蒸発させて、ベージュ色固体を得た。生成物をエタノール(120mL)中ですべて溶解するまで加熱し、次いで氷浴中で冷却し、沈殿した固体を濾過により集め、真空中で乾燥して、5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(4.65g、45.6%)を得た。
1H NMR(DMSO−d6, 400MHz):δ(ppm)7.79(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.63(dd, J=8.7, 1.9 Hz, 1H), 7.40(s, 2H), 7.25(d, J=8.6 Hz, 1H), 4.75(spt, J=5.9 Hz, 1H), 1.32(d, J=5.8 Hz, 6H)
【0081】
調製2
2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール
【化7】

フラスコに、臭化第2銅(15.73g、70.4ミリモル)及び亜硝酸t−ブチル(7.26g、70.4ミリモル)を入れ、次いでCHCN(300mL)で満たした。結果として得られた混合物を室温で30分間撹拌し、次いで少量に分けた5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(調製1)(9.5g、35.2ミリモル)のスラリーで1時間にわたって処理した。結果として得られた混合物を室温で1時間、次いで60℃で1時間攪拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物をAcOEt(400mL)中に溶解させ、水(50mL)を添加して、濃厚懸濁液を得、これを、セライトを通してろ過した。濾液を水(400mL)、次いで生理食塩水(300mL)で洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(c−ヘキサン/AcOEt:0から30%の勾配)により精製して、2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール(4.4g、37%)を黄色固体として得た。
LCMS:保持時間1.33分;[M+H]=333、335
【0082】
調製2 別の手順
2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール
【化8】

臭化第2銅(8.20g、36.7ミリモル)及び亜硝酸1,1−ジメチルエチル(4.36ml、36.7ミリモル)をアセトニトリル中に溶解させ、混合物を10分間撹拌し、次いで5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(調製1)(4.5g、16.68ミリモル)を少量ずつ30分にわたって添加した。暗褐色混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を真空中で蒸発させて、黒色残留物を得た。これをEtOAc(150mL)で摩砕し、薄いセライトパッドを通してろ過し、パッドをEtOAc(100mL)で洗浄し、合した溶媒を2MのHCl(100mL)及び生理食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させて、2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾールを褐色固体(5.42g、97%)として得た。
LCMS:保持時間1.32分;[M+H]=335、337
1H NMR(クロロホルム−d, 400MHz):δ(ppm)7.94(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.76(dd, J=8.6, 2.3 Hz, 1H), 7.02(d, J=8.8 Hz, 1H), 4.69(spt, J=6.0 Hz, 1H), 1.44(d, J=6.1 Hz, 6H)
【0083】
調製3
5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン
【化9】

ヒドラジン水和物(1.590ml、51.0ミリモル)を、2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール(調製2)(1.703g、5.10ミリモル)のi−PrOH(20mL)中混合物に添加し、結果として得られた混合物を105℃、窒素下で24時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(40g、DCM/MeOH:0から5%の勾配)により残留物を精製して、5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン(617mg、42%)をクリームイエロー色固体として得た。
LCMS:保持時間0.97分;[M+H]=285、287
【0084】
調製3 別の手順
5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン
【化10】

2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール(33g、99ミリモル)をイソプロパノール(300mL)中に窒素下で懸濁させた。ヒドラジン水和物(31.0ml、989ミリモル)を添加し、混合物を105℃まで一晩加熱し、水(100mL)を添加し、溶媒を真空中で蒸発させて、半分の容積にし、そして固体生成物をろ過により集めて、5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾンをオレンジ色固体(23.6g、84%)として得た。
LCMS:保持時間0.95分;[M+H]=285、287
1H NMR(DMSO−d6, 400 MHz):δ(ppm)7.79(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.63(dd, J=8.7, 1.9 Hz, 1H), 7.40(s, 2H), 7.25(d, J=8.6 Hz, 1H), 4.75(spt, J=5.9 Hz, 1H), 1.32(d, J=5.8 Hz, 6H)
【0085】
調製4
3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化11】

4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(CAS番号:79099−07−3、Aldrichから市販、5g、25.09ミリモル)及びピロリジン(4.15ml、50.2ミリモル)をトルエン(30mL)中に溶解させ、結果として得られた混合物を、ディーン・スターク装置を用いて窒素下で3時間還流させ、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物を1,4−ジオキサン(25mL)中に溶解させ、次いで無水酢酸(5.21ml、55.2ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を室温、窒素下で一晩静置した。水(6ml、333ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を1時間還流させ、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物を水(20mL)中に溶解させ、水性相をAcOEt(20mL)で2回抽出した。合した有機抽出物を5%w/wのHCl水溶液(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空中で濃縮して、3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(5.3g、88%)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0086】
調製4 別の手順
3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化12】

4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(23.6g、118ミリモル)及びピロリジン(19.59ml、237ミリモル)をトルエン(30mL)中に溶解させ、反応混合物を130℃、N下で、ディーン・スタークトラップを用いて加熱して、水を除去した。5時間後、反応をRTまで冷却させ、溶媒を蒸発させて、黄色油状物を得た。これを1,4−ジオキサン(100mL)中に溶解させ、次いで無水酢酸(24.6ml、261ミリモル)を添加し、反応を室温、N下で一晩静置した。水(30.0ml、1665ミリモル)を赤橙色溶液に添加し、混合物をN2下で3時間還流加熱し、次いで反応を室温まで冷却させた。混合物を約50%の容積まで蒸発させ、この溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機相を5%のHCl(20mL)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発させて、3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(23.5g、82%収率)を黄色油状物として得、これを精製することなく使用した。
LCMS:保持時間1.02分;[M−H]=240
1H NMR(クロロホルム−d, 400MHz):δ(ppm)15.67(s, 1H), 4.19(br. s., 2H), 3.59(t, J=5.8 Hz, 2H), 2.45(t, J=5.8 Hz, 3H), 2.14(s, 3H), 1.49(s, 9H)
【0087】
調製5
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化13】

5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン(調製3)(260mg、0.912ミリモル)及び3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製4)(200mg、0.829ミリモル)をN,N−ジメチルアセトアミド(5mL)中に溶解させ、結果として得られた混合物を150℃で1時間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(c−ヘキサン/AcOEt:5から50%の勾配)により残留物を精製して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(245mg、60%)を黄色固体として得た。
LCMS:保持時間1.58分;[M+H]=489.9、491.9
【0088】
調製5 別の手順
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化14】

3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製4)(19.57g、81ミリモル)及び5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン(調製3)(23.1g、81ミリモル)をエタノール(300mL)中に懸濁させ、酢酸(0.5mL)を添加し、次いで懸濁液を3時間還流加熱した。混合物を40分にわたって室温まで冷却させ、次いでろ過し、固体をエタノールで洗浄して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(19.2g、48.3%)を得た。
LCMS:保持時間1.57分;[M+H]=490、492
1H NMR(クロロホルム−d, 400MHz):δ(ppm)7.97(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.76(dd, J=8.6, 2.0 Hz, 1H), 7.03(d, J=8.8 Hz, 1H), 4.68(spt, J=6.1 Hz, 1H), 4.35 − 4.54(m, 2H), 3.60 − 3.88(m, 2H), 2.81(br. s., 2H), 2.70(s, 3H), 1.51(s, 9H), 1.44(d, J=6.1 Hz, 6H)
【0089】
調製6
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル
【化15】

DBU(0.085ml、0.562ミリモル)を、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(73mg、0.187ミリモル)及び2−プロペン酸1,1−ジメチルエチル(0.136ml、0.936ミリモル)のDMF(5mL)中溶液に、室温、窒素下で添加した。結果として得られた混合物をこの温度で21時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をAcOEt中に溶解させ、有機相を飽和NaHCO水溶液で洗浄した。水性相をAcOEtで抽出し、合した有機相を飽和生理食塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(25g、c−ヘキサン/AcOEt:50%)により残留物を精製して、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(84mg、87%)を淡黄色油状物として得、これは静置すると凝固した。
LCMS:保持時間1.12分;[M+H]=518、520
【0090】
調製6 別の手順
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル
【化16】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(31.4g、72.5ミリモル)及び2−プロペン酸1,1−ジメチルエチル(13.93g、109ミリモル)及び2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(33.1g、217ミリモル)をDMF中で合し、一晩室温で撹拌した。混合物を水(700ml)で希釈して、高密度の白色固体を得、これをろ過により集め、水(100ml)で洗浄した。生成物を、若干困難であったが熱EtOAc(1L)中に溶解させ、次いで水(2×300ml)で洗浄し、乾燥し、そして蒸発させて、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(36.8g、98%)を得た。
LCMS:保持時間1.13分;[M+H]=518, 520
1H NMR(クロロホルム−d, 400MHz):δ(ppm)7.98(d, J=2.3 Hz, 1H), 7.76(dd, J=8.6, 2.3 Hz, 1H), 7.03(d, J=8.8 Hz, 1H), 4.68(spt, J=6.1 Hz, 1H), 3.51(s, 2H), 2.92(t, J=7.2 Hz, 2H), 2.79 − 2.87(m, 4H), 2.66(s, 3H), 2.53(t, J=7.3 Hz, 2H), 1.47(s, 9H), 1.44(d, J=6.1 Hz, 6H)
【0091】
調製7
5−(5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化17】

フラスコに、3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]安息香酸(CAS番号:258273−31−3、Boaopharmaから市販、20.9g、102ミリモル)及びヒドラジンカルボチオアミド(CAS番号:79−19−6、Aldrichから市販、13.9g、153ミリモル)を入れ、次いでオキシ塩化リン(CAS番号:10025−87−3、Aldrichから市販、90g、587ミリモル)を添加した。結果として得られた混合物を90℃で3時間攪拌し、次いで室温まで冷却し、温度が決して35℃より高く上昇しないように、氷浴で冷却した5MのNaOH水溶液に、非常に慎重に少量ずつ添加した。結果として得られた混合物をpH10まで塩基性化し(5MのNaOH水溶液を使用)、次いで30分間撹拌した。形成された沈殿をろ過により集め、DCM(1l)及びMeOH(50mL)中に溶解させた。有機相を水(500mL)で洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮して、5−(5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(26.3g、99%収率)を淡黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:保持時間0.84分;[M+H]=261.13
【0092】
調製8
5−(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化18】

臭化第2銅(19.63g、88ミリモル)及び亜硝酸t−ブチル(10.44ml、88ミリモル)をCHCN(400mL)中に溶解させ、結果として得られた混合物を室温で10分間撹拌した。5−(5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製7)(13g、40.0ミリモル)を次いで少量ずつ30分にわたって添加した。結果として得られた混合物を室温で1時間、70℃で2時間攪拌し、次いで冷却し、そして真空中で濃縮した。残留物をAcOEt(600mL)及びMeOH(50mL)中に溶解させ、還流温度で1時間攪拌した。不溶物質を、シリカパッドを通してろ過し、AcOEt(2×200mL)で洗浄した。合した有機相を1MのHCl水溶液(300mL)で洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。物質をDCM(100mL)中シリカカートリッジ(330g)上に負荷し、フラッシュクロマトグラフィー(c−ヘキサン/AcOEt:0から100%の勾配)により精製して、5−(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリルを淡黄色固体(8.8g、67.9%)として得た。
LCMS:保持時間1.14分;[M+H]=324、326
【0093】
調製9
5−(5−ヒドラジノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化19】

5−(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製8)(0.5g、1.542ミリモル)及びヒドラジン水和物(0.240ml、7.71ミリモル)のi−PrOH(10mL)中溶液を、100℃、窒素下で撹拌した。2時間後、反応混合物は凝固し、これを室温まで冷却した。DCM(10mL)を添加し、結果として得られた溶液を飽和NaHCO水溶液で洗浄した。相分離器カートリッジを用いて二層を分離し、有機相を真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH:2.5から10%の勾配)により残留物を精製して、5−(5−ヒドラジノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(272mg、64%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.84分;[M+H]=276
【0094】
調製9 別の手順
5−(5−ヒドラジノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化20】

5−(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製8)(7.8g、24.06ミリモル)をイソプロパノール(60mL)中に窒素下で懸濁させた。ヒドラジン水和物(7.55ml、241ミリモル)を添加し、混合物を105℃まで一晩加熱した。溶媒を真空中で蒸発させ、水を添加し、そして固体生成物をろ過により集めて、5−(5−ヒドラジノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリルを淡緑色固体(6.2g、94%)として得た。
LCMS:保持時間0.85分;[M+H]=276
【0095】
調製10
2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化21】

5−(5−ヒドラジノ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製9)(274mg、0.995ミリモル)及び3−アセチル−4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製4)(240mg、0.995ミリモル)のN,N−ジメチルアセトアミド(5mL)中混合物を150℃で1時間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(25g、c−ヘキサン/AcOEt:10から50%の勾配)により残留物を精製して、2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(165mg、34%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間1.42分;[M+H]=480.9
【0096】
調製11
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル
【化22】

DBU(0.053ml、0.355ミリモル)を、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(45mg、0.118ミリモル)及び2−プロペン酸1,1−ジメチルエチル(0.086ml、0.591ミリモル)のDMF(5mL)中溶液に室温、窒素下で添加し、結果として得られた混合物をこの温度で一晩撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM及び飽和NaHCO水溶液間で分配し、層を分離した。相分離器カートリッジを用いて有機相を乾燥し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(12g、c−ヘキサン/AcOEt:10から70%の勾配)により残留物を精製して、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(46mg、76%)を黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.99分;[M+H]=509.0
【0097】
調製12
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12b)
【化23】

2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール(調製2)(2g、5.99ミリモル)、2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(CAS番号:230301−11−8、Bioblocksから市販、1.606g、7.19ミリモル)、ヨウ化銅(I)(0.114g、0.599ミリモル)及びCsCO(3.91g、11.99ミリモル)のDMF(20mL)中混合物を160℃で1時間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで水(400mL)及びAcOEt(400mL)間で分配した。2層を分離し、有機相を水(400mL)で洗浄し、次いで相分離カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮した。20カラム容積の溶媒によりシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(65g、c−ヘキサン/AcOEt:7から20%の勾配)によって残留物を精製した。適切な画分を合し、濃縮して、異性体の混合物を得た。18カラム容積の溶媒によりシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(40g、c−ヘキサン/AcOEt:10から20%の勾配)によって物質をさらに精製した。適切な画分を合し、濃縮して、1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,3a,4,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12b、214mg、9%;LCMS:保持時間1.58分;[M+H]=476、478)をクリーム色固体として得、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12a、247mg、8%;LCMS:保持時間1.55分;[M+H]=476、478)を白色固体として得た。
【0098】
調製13
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル
【化24】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンビストリフルオロ酢酸塩(実施例6)(100mg、0.166ミリモル)、4−ブロモブタン酸エチル(0.072ml、0.497ミリモル)及びKCO(57.2mg、0.414ミリモル)のDMF(3ml)中混合物を80℃で1時間撹拌し、次いでさらなる4−ブロモブタン酸エチル(0.024ml、0.166ミリモル)を添加した。結果として得られた混合物を80℃でさらに30分間撹拌し、次いでAcOEt及び水間で分配した。有機相を水で洗浄し、次いで相分離器カートリッジに通し、有機相を真空中で濃縮した。残留物をEtOで摩砕し、形成された固体をろ過し、真空下(約15ミリバール)で乾燥して、4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル(46mg、57%)をクリーム色固体として得た。
LCMS:保持時間1.04分;[M+H]=490、492
【0099】
調製14
2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化25】

5−(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製8)(700mg、2.159ミリモル)、2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(CAS番号:230301−11−8、Bioblocksから市販、579mg、2.59ミリモル)、ヨウ化銅(I)(41.1mg、0.216ミリモル)及びCsCO(1407mg、4.32ミリモル)のDMF(14ml)中混合物を160℃で60分間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いでさらに30分間160℃で撹拌した。混合物を水(150mL)及びAcOEt(150mL)間で分配した。2相を分離し、水性相をAcOEt(150mL)で抽出した。合した有機相を、相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮した。15カラム体積によりシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(40g、c−ヘキサン/AcOEt:10から40%の勾配)によって残留物を精製した。15カラム体積によりさらにシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(25g、c−ヘキサン/AcOEt:10から35%の勾配)によって物質を精製し、適切な画分を合して、2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(315mg、31%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間1.39分;[M+H]=467.2
【0100】
調製15
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸エチル
【化26】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩(実施例11)(80mg、0.167ミリモル)、DBU(0.075ml、0.500ミリモル)及び2−プロペン酸エチル(0.090ml、0.833ミリモル)の混合物をDMF(7ml)中、室温で一晩撹拌し、次いでAcOEt及び水間で分配した。有機相を水で洗浄し、次いで相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮した。残留物をEtOで摩砕し、形成された沈殿をろ過して、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸エチル(19mg、24%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.96分;[M+H]=467.16
【0101】
調製16
4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル
【化27】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩(実施例11)(50mg、0.104ミリモル)、4−ブロモブタン酸エチル(0.045ml、0.312ミリモル)及びKCO(36.0mg、0.260ミリモル)のDMF(3mL)中混合物を80℃で1時間撹拌し、AcOEt及び水間で分配した。有機相を水で洗浄し、次いで相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮して、4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル(164mg、107%)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく実施例13の調製で使用した。
LCMS:保持時間0.93分;[M+H]=481.18
【0102】
調製17
4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化28】

0℃の2,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン塩酸塩(CAS番号:928774−98−5、Allichemから市販、1g、5.76ミリモル)のDMF(6mL)及び水(2mL)中溶液をジ−tert−ブチルジカーボネート(1.337ml、5.76ミリモル)及び2NのNaOH水溶液(2.88ml、5.76ミリモル)で処理した。結果として得られた混合物を2時間激しく撹拌し、室温まで温め、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCM及び飽和NaHCO水溶液間で分配し、層を分離した。相分離器カートリッジを用いて有機相を乾燥し、真空中で濃縮して、4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(1.25g、88%)を黄色油状物として得、これを次のステップでさらに精製することなく使用した。
【0103】
調製18
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(1H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18b)
【化29】

2−ブロモ−5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール(調製2)(236mg、0.708ミリモル)、CsCO(308mg、0.944ミリモル)、ヨウ化銅(I)(27.0mg、0.142ミリモル)及び4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製17)(112mg、0.472ミリモル)のDMF(2ml)中混合物を150℃で1時間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物をAcOEt及び飽和NaHCO水溶液間で分配し、2層を分離した。水性相をAcOEtで抽出し、合した有機相を生理食塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(25g、c−ヘキサン/AcOEt:3から50%の勾配)により残留物を精製して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18a)と1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(1H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18b)(93mg、40%)との混合物(1H NMRによると2:1比)を灰白色固体として得、これを次のステップでさらに精製することなく使用した。
LCMS:保持時間1.58分;[M+H]=490、492
【0104】
調製19
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19b)
【化30】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(1H)−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製18b)(2:1比)(93mg、0.190ミリモル)の1,4−ジオキサン(2ml)中懸濁液を室温で、4NのHClの1,4−ジオキサン中溶液(1ml、4.00ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物をこの温度で2時間攪拌した。さらに4NのHClの1,4−ジオキサン中溶液(2ml、8ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物をさらに3.5時間攪拌した。さらに4NのHClの1,4−ジオキサン中溶液(1ml、4ミリモル)を再度添加し、混合物を48時間室温で撹拌し、次いでMeOH(10mL)で希釈し、SCXカートリッジ(20g)上に負荷し、次いで連続してMeOH(75mL)及び2NのNHのMeOH中溶液(75mL)で溶出させた。アンモニア画分を真空中で濃縮して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19b)(80mg、108%)の混合物(1H NMRによると4:3比)を無色泡状物として得、これを次のステップでさらに精製することなく使用した。
【0105】
調製20
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸メチル
【化31】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19a)及び1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン(調製19b)(4:3比)(80mg、0.205ミリモル)、4−ブロモブタン酸エチル(0.035ml、0.246ミリモル)及びKCO(56.7mg、0.410ミリモル)のDMF(3.5ml)中混合物を100℃、窒素下で2.5時間攪拌し、次いで室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物をDCM(20ml)中に溶解させ、有機相を水(20ml)で洗浄した。層を分離し、相分離器カートリッジを用いて有機相を乾燥し、そして真空中で濃縮した。18回注入(100uL、DMSO/MeOH(1:99)、4.7mgのローディング)により、勾配30〜60B%を用いて24分にわたって20mL/分の流量、周囲温度で、Zorbax SBフェニルカラム(7.0um、150×21.2mmID)を用いた逆相質量分離分取HPLCにより、残留物を精製した(移動相「A」:0.1%v/v水中TFA;移動相「B」:MeCN+0.1%v/vのTFA)。適切な画分を濃縮して、4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸メチル(23mg、23%)を無色泡状物として得た。
LCMS:保持時間1.11分;[M+H]=490.2
【0106】
調製21
5−{5−[5−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化32】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3a)(245mg、0.5ミリモル)、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン(322mg、2.5ミリモル)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(525mg、2.5ミリモル)のジクロロメタン(10ml)中混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO3(10ml)で希釈し、酢酸エチル(3×10ml)で抽出した。合した有機物を乾燥し、蒸発させた(245mg、100%)。残留物をさらに精製することなく実施例25aの調製で使用した。
LCMS:保持時間0.89分;[M+H]=495
【0107】
調製22
{2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸1,1−ジメチルエチル
【化33】

N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(2mL)中N−BOCグリシン(21.26mg、0.121ミリモル)及びHATU(57.7mg、0.152ミリモル)に、DIPEA(0.053ml、0.303ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロアセテート(実施例3、別の調製法)(50mg、0.101ミリモル)を添加し、反応混合物を室温でさらに16時間攪拌した。残留物をジクロロメタン(2×10mL)及び水(10mL)間で分配した。有機物を合し、水(5×10mL)で洗浄し、疎水性フリット上で乾燥し、そして蒸発させて、粗生成物{2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸1,1−ジメチルエチル(88mg、0.147ミリモル)を得、実施例32の調製においてさらに精製することなく使用した。
LCMS:保持時間1.23分;[M+H]=538
【0108】
調製23
[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸1,1−ジメチルエチル
【化34】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(500mg、1.01ミリモル)、ブロモ酢酸t−ブチル(207mg、1.06ミリモル)及び炭酸カリウム(419mg、3.03ミリモル)のアセトニトリル(15mL)中混合物を50℃で2時間攪拌した。LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物を冷却し、水(15mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合した抽出物を乾燥し、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー[0〜3%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、生成物を無色泡状物(470mg、94%)として得た。
LCMS:保持時間1.02分;[M+H]=495
【0109】
調製24
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
【化35】

2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン(0.660g、5.07ミリモル)を、乾燥ジクロロメタン(DCM)(5mL)中2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン塩酸塩(実施例1b)(0.470g、1.102ミリモル)に添加し、反応を室温で30分間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.060g、5.00ミリモル)を次いで添加し、反応を一晩攪拌した。反応混合物を重炭酸ナトリウムの飽和溶液(10mL)でクエンチし、DCM(3×10mL)で抽出し、次いで減圧下で濃縮して、褐色がかった黄色の油状物を得、静置するとこれは固体(829mg)になった。固体を少量のDCM中に溶解させ、(100g)シリカカートリッジ上に負荷し、8カラム容積の酢酸エチル/シクロヘキサン勾配(30〜80%)及び2CVの80%酢酸エチル/シクロヘキサン混合物及び5CVの酢酸エチル/シクロヘキサン勾配(80〜100%)で溶出させた。カートリッジを再度6CVの酢酸エチル/シクロヘキサン勾配(80〜100%)で溶出させた。集めた純粋な画分を合し、減圧下で濃縮して、褐色がかった黄色の固体(374mg、57%)を得た。
LCMS:保持時間1.02分;[M+H]=504、506
【0110】
実施例1a
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
【化36】

トリフルオロ酢酸(0.5ml、6.49ミリモル)を、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製5)(245mg、0.500ミリモル)のDCM(5ml)中溶液に室温、窒素下で添加し、結果として得られた混合物をこの温度で1時間攪拌した。さらに、トリフルオロ酢酸(1.0ml、12.98ミリモル)を次いで添加し、結果として得られた混合物をさらに30分間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をDCMとともに同時蒸発させ、高真空下で一晩乾燥した。試料をDCM中SCXカートリッジ(50g)上に負荷し、次いでMeOHで、続いて2NのNHのMeOH中溶液で溶出させた。適切な画分を合し、真空中で濃縮して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(180mg、92%)を黄色油状物として得た。
LCMS:保持時間0.93分;[M+H]=390.10
【0111】
実施例1b
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン塩酸塩
【化37】

DCM(5mL)中2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(35.5g、72.4ミリモル)を、HCl(181ml、724ミリモル)のジオキサン中溶液に添加し、混合物を30分間撹拌し、次いでエーテルで希釈し、混合物を20分間撹拌した。懸濁液をろ過し、そして固体生成物をろ過により集めて、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン塩酸塩を無色固体(32.5g、95%収率)として得た。
LCMS:HpH法 保持時間1.25分;[M+H]=390、392
1H NMR(400 MHz, DMSO−d6)δ ppm 1.34(d, J=6.1 Hz, 6 H)2.65(s, 3 H)2.98(t, J=6.1 Hz, 2 H)3.40 − 3.48(m, 2 H)3.57(s, 2 H)4.21(s, 2 H)4.73 − 4.93(m, 1 H)7.36(d, J=8.8 Hz, 1 H)7.90(dd, J=8.6, 2.3 Hz, 1 H)8.04(d, J=2.3 Hz, 1 H)9.52(br. s., 2 H)
【0112】
実施例2a
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩
【化38】

トリフルオロ酢酸(0.5ml、6.49ミリモル)を、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(調製6)(84mg、0.162ミリモル)のDCM(3mL)中溶液に室温、窒素下で添加し、結果として得られた混合物をこの温度で5時間攪拌し、次いでDCMで希釈し、真空中で濃縮した。残留物をAcOEtとc−ヘキサンとの混合物で摩砕し、形成された固体をろ過し、真空下で乾燥して、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩(63mg、68%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.96分;[M+H]=462.14
【0113】
実施例2b
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸塩酸塩
【化39】

3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(調製6)(36g、69.5ミリモル)をTHF(500mL)と2MのHCl(600mL)との混合物中に懸濁させ、濃厚懸濁液を50℃で18時間加熱し、白色懸濁液を得た。混合物を室温まで冷却し、次いでろ過し、固体を水(2×50mL)で洗浄して、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸塩酸塩を無色固体(30.35g、88%)として得た。
LCMS:保持時間0.90分;[M+H]=462、464
1H NMR(400 MHz, DMSO−d)δ ppm 8.04(1 H, d, J=2.5 Hz)7.90(1 H, dd, J=9.0, 2.5 Hz)7.36(1 H, d, J=9.0 Hz)4.83(1 H, spt, J=6.0 Hz)3.57 − 4.70(4 H, m)3.40 − 3.52(2 H, m)3.08(2 H, t, J=6.0 Hz)2.91(2 H, t, J=7.5 Hz)2.65(3 H, s)1.34(6 H, d, J=6.0 Hz)
【0114】
実施例3a
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
【化40】

トリフルオロ酢酸(0.503ml、6.52ミリモル)を、2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製10)(165mg、0.343ミリモル)のDCM(2mL)中溶液に室温、窒素下で添加し、結果として得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いでDCM(10ml)で希釈し、真空中で濃縮した。残留物をSCXカートリッジ(10g)上に負荷し、次いでMeOH、続いて2NのNHのMeOH中溶液で溶出させた。合したアンモニア画分を真空中で濃縮して、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(119mg、91%)を黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.84分;[M+H]=381.18
【0115】
実施例3b
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロアセテート
【化41】

TFA(20mL、260ミリモル)を2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製10)(5.3g、11.03ミリモル)のDCM(200mL)中溶液に添加し、溶液を3時間撹拌し、次いで真空中で蒸発させ、残留物をメタノール(25mL)中に溶解させ、エーテル(75mL)で希釈した。結果として得られた懸濁液を20分間撹拌し、次いでろ過して、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロアセテートをクリーム色固体(4.30g、79%)として得た。
LCMS:保持時間1.08分;[M+H]=381
1H NMR(DMSO−d6, 400MHz):δ(ppm)9.10 − 9.27(m, 2H), 8.34(d, J=2.3 Hz, 1H), 8.23 − 8.27(m, 1H), 7.48(d, J=9.3 Hz, 1H), 4.87 − 5.01(m, 1H), 4.24(s, 2H), 3.44 − 3.51(m, 2H), 2.94 − 3.02(m, 2H), 2.66(s, 3H), 1.37(d, J=6.1 Hz, 6H)
【0116】
実施例4
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩
【化42】

トリフルオロ酢酸(0.348ml、4.52ミリモル)を、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸1,1−ジメチルエチル(調製11)(46mg、0.090ミリモル)のDCM(2ml)中溶液に、室温、窒素下で添加し、結果として得られた混合物をこの温度で7時間攪拌し、次いでDCMで希釈し、真空中で濃縮した。残留物をc−ヘキサン/AcOEt1:1で摩砕して、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸トリフルオロ酢酸塩(25mg、48%)を灰白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.86分;[M+H]=453.0
【0117】
実施例5
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパンアミド
【化43】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(25mg、0.066ミリモル)及び2−プロペンアミド(4.67mg、0.066ミリモル)をアセトニトリル(1.5mL)中に溶解させた。シリカゲル(500mg、8.32ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を60℃、窒素下で5時間攪拌し、次いで室温で16時間撹拌した。さらに2−プロペンアミド(1mg、0.014ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を60℃、窒素下で4時間攪拌し、次いでセライトカラムを通してろ過した。不溶物質をDCM、MeOH及びAcOEtで洗浄し、合した有機相を真空中で濃縮した。残留物をMDAP(ホルメート法)により精製して、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパンアミド(25mg、84%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.79分;[M+H]=452.0
【0118】
実施例6a
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンビストリフルオロ酢酸塩
【化44】

トリフルオロ酢酸(2.0ml)を、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12a)(970mg、2.038ミリモル)のDCM(20ml)中溶液に添加し、結果として得られた混合物を室温で3時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をEtOで摩砕し、形成された沈殿をろ過し、真空下(約15ミリバール)で乾燥して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンビストリフルオロ酢酸塩(953mg、77%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.94分;[M+H]=376.16
【0119】
実施例6b
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩
【化45】

トリフルオロ酢酸(0.142ml、1.838ミリモル)を、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12a)(35mg、0.074ミリモル)のDCM(2ml)中溶液に添加し、結果として得られた混合物を室温で16時間攪拌し、次いで真空中で濃縮して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩(35mg、97%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間1.04分;[M+H]=376.20
【0120】
実施例7
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
【化46】

4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル(調製13)(45mg、0.092ミリモル)のTHF)(2mL)及び水(1.0mL)中溶液をLiOH(4.4mg、0.184ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物を室温で2時間攪拌し、次いでAcOEt中に溶解させた。有機相を連続して飽和NHCl水溶液、次いで水で洗浄した。有機相及び水を、相分離器カートリッジを用いて分離し、そして有機相を真空中で濃縮して、4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸(26mg、61%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.97分;[M+H]=462.21
【0121】
実施例8
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
【化47】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩(実施例6)(32mg、0.085ミリモル)、2−プロペン酸1,1−ジメチルエチル(0.025ml、0.170ミリモル)及びトリエチルアミン(0.036ml、0.255ミリモル)のn−BuOH(1.5mL)及びTHF(0.5mL)中混合物を100℃で2時間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却し、SCXカラム(5g)上に負荷し、次いでMeOH(100mL)及び1MのNHのMeOH中溶液(100mL)で連続して溶出させた。アンモニア画分を真空中で濃縮し、残留物をDCM(1mL)中に溶解させ、トリフルオロ酢酸(9.71mg、0.085ミリモル)で処理した。結果として得られた混合物を室温で1時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。MDAP(ホルメート法)により残留物を精製して、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸(8mg、21%)を白色油性固体として得た。
LCMS:保持時間0.96分;[M+H]=448.2
【0122】
実施例9
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1−プロパノール
【化48】

室温、窒素下の2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンビストリフルオロ酢酸塩(実施例6)(30mg、0.050ミリモル)のDMF(1.5ml)中溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%w/w、6.95mg、0.174ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。3−ブロモ−1−プロパノール(4.78μl、0.055ミリモル)を次いで添加し、結果として得られた混合物をこの温度で40時間攪拌した。さらに3−ブロモ−1−プロパノール(4.34μl、0.050ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を室温でさらに16時間攪拌し、次いでAcOEtで希釈した。有機相を連続して飽和NaHCO水溶液及び生理食塩水で洗浄し、相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮した。残留物をEtOで摩砕し、形成された固体をろ過し、真空下(約15ミリバール)で乾燥して、3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1−プロパノール(1.1mg、5%)を黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.88分;[M+H]=434.10
【0123】
実施例10
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−[2−(メチルスルホニル)エチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
【化49】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジンビストリフルオロ酢酸塩(実施例6)(30mg、0.050ミリモル)、KCO(14.42mg、0.104ミリモル)及び(メチルスルホニル)エテン(10.88μl、0.124ミリモル)のMeOH(2mL)中混合物を室温で48時間撹拌した。さらなる(メチルスルホニル)エテン(8.7μl、0.10ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を室温で4時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をMeOHで摩砕し、形成された沈殿をろ過し、真空下(約15ミリバール)で乾燥して、2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−[2−(メチルスルホニル)エチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(12.7mg、53%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.99分;[M+H]=482、484
【0124】
実施例11
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩
【化50】

室温で2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製14)(315mg、0.675ミリモル)のDCM(7mL)中溶液をトリフルオロ酢酸(1mL)で処理し、結果として得られた混合物をこの温度で1.5時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をEtOで摩砕し、形成された沈殿をろ過し、真空下(約15ミリバール)で乾燥して、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリルトリフルオロ酢酸塩(291mg、90%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.85分;[M+H]=367
【0125】
実施例12
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
【化51】

3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸エチル(調製15)(18mg、0.039ミリモル)のTHF(1mL)及び水(0.5mL)中溶液を室温にてLiOH(1.85mg、0.077ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物をこの温度で2時間攪拌した。さらにLiOH(0.9mg、0.04ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を室温でさらに45分間撹拌した。1当量過剰の水酸化リチウム(0.924mg、0.039ミリモル)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌させ、次いでAcOEtで希釈した。有機相を連続して飽和NHCl水溶液及び水で洗浄した。合した水性層を2回DCMで抽出し、合した有機相を、相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮して、3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸(18mg、106%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.91分;[M+H]=439
【0126】
実施例13
4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
【化52】

4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸エチル(調製16)(50mg、0.104ミリモル)のTHF(2mL)及び水(1mL)中溶液をLiOH(5.0mg、0.208ミリモル)で室温にて処理し、結果として得られた混合物をこの温度で4.5時間攪拌した。さらなるLiOH(10.0mg、0.416ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物を同じ温度で16時間撹拌し、次いでAcOEtで希釈した。有機相を連続して飽和NHCl水溶液及び水で洗浄し、次いで相分離器カートリッジを用いて乾燥し、真空中で濃縮して、(8mg、17%)を白色固体として得た。
LCMS:保持時間0.79分;[M+H]=453
【0127】
実施例14
1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩
【化53】

1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製12b)(35mg、0.074ミリモル)のDCM(2ml)中溶液を、室温にてトリフルオロ酢酸(0.14ml、1.838ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物をこの温度で16時間攪拌した。さらにトリフルオロ酢酸(0.14ml、1.838ミリモル)を添加し、結果として得られた混合物をさらに2時間室温で撹拌し、次いで真空中で濃縮して、1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩(30mg、83%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間1.06分;[M+H]=376
【0128】
実施例15
3−[1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
【化54】

1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジントリフルオロ酢酸塩(実施例14)(14mg、0.037ミリモル)、アクリル酸t−ブチル(10.8μl、0.074ミリモル)及びトリエチルアミン(0.02ml、0.112ミリモル)のn−BuOH(1.5mL)及びTHF(0.5mL)中溶液を100℃で60分間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却した。さらにアクリル酸t−ブチル(10.8μl、0.074ミリモル)を添加し、混合物を再度110℃で60分間、マイクロ波照射下で撹拌し、次いで室温まで冷却し、SCXカートリッジ(5g)上に負荷し、次いで連続してMeOH及び2NのNHのMeOH中溶液で溶出させた。アンモニア画分を真空中で濃縮し、残留物をDCM(1ml)中に溶解させ、次いでトリフルオロ酢酸(4.25mg、0.037ミリモル)で処理した。結果として得られた混合物を室温で16時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残留物をMDAP(ホルメート法)で精製して、3−[1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸(6mg、36%)を白色油性固体として得た。
LCMS:保持時間0.99分;[M+H]=448、450
【0129】
実施例16
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸リチウム塩
【化55】

4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸メチル(調製20)(23mg、0.047ミリモル)のTHF(0.5mL)及びMeOH(0.500mL)中溶液を1NのLiOH水溶液(0.047ml、0.047ミリモル)で処理し、結果として得られた混合物を65℃、窒素下で3時間攪拌し、次いで室温まで一晩冷却し、次いで真空中で濃縮した。残留物をMeOH(2ml)中に溶解させ、結果として得られた懸濁液を超音波処理した。不溶物質をろ過し、有機相を真空中で濃縮して、4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸リチウム塩リチウム塩(22mg、97%)を淡黄色固体として得た。
LCMS:保持時間0.99分;[M+H]=476、478
【0130】
実施例18
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アセトアミド
【化56】

N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸(実施例39)(95mg、0.217ミリモル)及びHATU(99mg、0.260ミリモル)に、DIPEA(0.114ml、0.650ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。2−アミノ−1,3−プロパンジオール塩酸塩(27.6mg、0.217ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。試料を1:1酢酸エチル:ジクロロメタン(3×10mL)及び水(10mL)間で分配した。有機画分を合し、疎水性フリットにより乾燥し、窒素流下で濃縮した。残留物をDMSO(1mL)中に溶解させ、Mass Directed AutoPrep(HpH法)により精製した。溶媒を窒素流下で乾燥して、粗生成物(60mg)を得た。試料を1:1酢酸エチル:ジクロロメタン(2×10mL)及び水(10mL)間で分配して、過剰の塩化アンモニウムを除去した。有機物を合し、疎水性フリットにより乾燥し、窒素流下で蒸発させて、2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アセトアミド(32mg、29%)を得た。
LCMS:保持時間0.82分;[M+H]=512
【0131】
以下の化合物を、[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸(実施例39)(95mg、0.217ミリモル)から同様にして調製した。
【表4】



【0132】
実施例24a
5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化57】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(150mg、0.3ミリモル)、2−ブロモエタノール(40mg、23μl、0.32ミリモル)及び炭酸カリウム(126mg、0.9ミリモル)のアセトニトリル(5mL)中混合物を50℃で24時間攪拌した。LCMSは反応が不完全であることを示したが、とにかく仕上げ処理した。反応混合物を冷却し、ろ過した。溶媒を濾液から蒸発させ、残留物をクロマトグラフィー[0〜10%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、生成物を淡黄色固体(35mg、27%)として得た。
LCMS:保持時間0.78分;[M+H]=425
【0133】
実施例24b
5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル塩酸塩GSK2434727B
【化58】

5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(実施例24a)(102mg、0.24ミリモル)のメタノール(5mL)中撹拌溶液に、1Mエーテル中塩化水素(1.2ml、1.2ミリモル)を添加した。混合物を5分間室温で撹拌した後、窒素流下で蒸発させ、次いで真空中で乾燥して、5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル塩酸塩をクリーム色固体(100mg、90%)として得た。
LCMS:保持時間0.81分;[M+H]=425
【0134】
実施例25a
5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化59】

2Mの塩酸(3mL)を、5−{5−[5−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製21)(245mg、0.5ミリモル)のTHF(3mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応を飽和NaHCO(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合した抽出物を水及び生理食塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー[5〜10%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(95mg、42%)を得た。
LCMS:保持時間0.79分;[M+H]=455
【0135】
実施例25b
5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル塩酸塩
【化60】

5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(実施例25a)(6.0mg、0.013ミリモル)のメタノール(2mL)中撹拌溶液に、1Mのエーテル中塩化水素(0.10ml、0.100ミリモル)を添加した。混合物を5分間室温で撹拌した後、窒素流下で蒸発させ、次いで真空中で乾燥して、5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル塩酸塩(5.3mg、82%)を得た。
LCMS:保持時間0.82分;[M+H]=455
【0136】
実施例26
5−(5−{5−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化61】

D−グリセルアルデヒド(91mg、1.01ミリモル)を、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(100mg、0.20ミリモル)の1,2−ジクロロエタン(2mL)、THF(2mL)及びメタノール(1mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(214mg、1.01ミリモル)で処理した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。飽和NaHCO(10mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合した抽出物を水及び生理食塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー[0〜5%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、生成物を得た。ジエチルエーテルで摩砕して、無色固体(49mg、53%)を得た。
LCMS:保持時間0.77分;[M+H]=455
【0137】
実施例27
5−(5−{5−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化62】

L−グリセルアルデヒド(182mg、2.02ミリモル)を、2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(200mg、0.4ミリモル)のジクロロメタン(5mL)及びメタノール(1mL)中撹拌溶液に添加した。15分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(429mg、2.02ミリモル)を添加し、撹拌を一晩室温で続けた。飽和NaHCO(10mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合した抽出物を生理食塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー[2〜10%メタノール/ジクロロメタン]に2回かけ、純粋な画分を合して、5−(5−{5−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリルを無色固体(20mg、11%)として得た。
LCMS:保持時間0.77分;[M+H]=455
【0138】
実施例28
5−{5−[5−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化63】

2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル(実施例3)(150mg、0.3ミリモル)、3−ブロモ−1−プロパノール(45mg、29μl、0.32ミリモル)及び炭酸カリウム(126mg、0.9ミリモル)のアセトニトリル(5mL)中混合物を50℃で24時間攪拌した。反応混合物を冷却し、ろ過した。溶媒を濾液から蒸発させ、残留物をクロマトグラフィー[0〜10%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、生成物を淡黄色固体(44mg、33%)として得た。
LCMS:保持時間0.79分;[M+H]=439
【0139】
実施例29
5−[5−(5−グリシル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化64】

ジクロロメタン(2mL)中{2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸1,1−ジメチルエチル(調製22)(88mg、0.16ミリモル)に、トリフルオロ酢酸(0.28ml、3.68ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物をアミノプロピルSPEカートリッジ(2g)に直接かけ、10%ジクロロメタン中メタノールを用いて溶出させた。適切な画分を合し、蒸発させた。残留物をDMSO(1mL)中に溶解させ、MDAP(HpH法)により精製した。画分を集め、重炭酸ナトリウム溶液及び酢酸エチル間で分配した。有機層を分離し、疎水性フリットを通してろ過した。溶媒を蒸発させて、5−[5−(5−グリシル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(25mg、33%収率)を得た。
LCMS:保持時間0.87分;[M+H]=438
【0140】
実施例30
5−[5−(5−{N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
【化65】

5−{5−[5−(ブロモアセチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製22)(75mg、0.150ミリモル)、ヨウ化カリウム(3mg、0.018ミリモル)及び炭酸カリウム(51.7mg、0.374ミリモル)をアセトニトリル(2mL)中に室温で溶解させた。(2R)−2−アミノ−1−プロパノール(0.058ml、0.75ミリモル)を添加し、16時間攪拌した。混合物をDCM及び水間で分配し、有機物を抽出し、水性物をDCMで洗浄した。合した有機抽出物を疎水性フリットで乾燥し、そして蒸発させて、残留物を得、これをMDAPにより精製した(HpH法)。この溶液を吹き飛ばし、残留物をメタノール(2mL)中に溶解させ、エーテル中塩酸(1M、200μl)に添加することによって塩に変えた。試料を、メタノール(2mL)中に溶解させ、アンモニア(0.88M、100μl)を添加することによって、遊離塩基に戻した。これにより、生成物5−[5−(5−{N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(25mg、32%収率)を得た。
LCMS:保持時間0.92分;[M+H]=496
【0141】
以下の化合物を、5−{5−[5−(ブロモアセチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル(調製22)(75mg、0.150ミリモル)及び適切なアミンから出発して同様の方法で調製した;
【表5】



【0142】
実施例38
[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸
【化66】

トリフルオロ酢酸(3mL)を、[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸1,1−ジメチルエチル(調製23)(470mg、0.95ミリモル)のジクロロメタン(10mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をトルエンから再蒸発させた(×2)。残留物をジエチルエーテルで摩砕して、[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸を灰白色固体(467mg、89%)として得た。
LCMS:保持時間0.81分;[M+H]=439
【0143】
実施例39a
2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール
【化67】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(150mg、0.39ミリモル)、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン(0.184ml、1.54ミリモル)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(326mg、1.54ミリモル)をジクロロメタン(DCM)(5mL)中に溶解させ、RT、N下で2日間撹拌した。混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで混合物を相分離カートリッジ上で分離し、塩素化相を真空下で蒸発させて、暗褐色油状物を得た。油状物をSCXカートリッジ(10g)上に負荷し、メタノール(2×20mL)で洗浄し、生成物をメタノール中アンモニア(2M、2×20mL)で溶出させ、溶媒を真空下で蒸発させた。同じプロセスを用いてSCXを通した洗浄を繰り返した、残留物をDCMで摩砕し、ろ過して、固体の2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール(65mg、36%)を得た。
LCMS:保持時間0.87分;[M+H]=464
【0144】
実施例39b
2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール塩酸塩
【化68】

テトラヒドロフラン(THF)(6mL)中2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(調製24)(374mg、0.742ミリモル)に、2Mの水性塩酸(6.00ml、197ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、黄色固体(360mg、92%)を得た。
LCMS:保持時間0.90分;[M+H]=464, 466
1H NMR(400 MHz, DMSO−d)d(ppm):10.49(br. s., 1H), 8.04(d, J=2.0 Hz, 1H), 7.90(dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 7.36(d, J=9.0 Hz, 1H), 4.83(spt, J=6.0 Hz, 1H), 4.50 − 4.54(m, 2H), 3.83 − 3.96(m, 5H), 3.50 − 3.65(m, 1H), 3.40 − 3.48(m, 1H), 3.15 − 3.27(m, 1H), 2.99 − 3.10(m, 1H), 2.66(s, 3H), 1.34(d, J=6.0 Hz, 6H)
【0145】
実施例40
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオールギ酸塩
【化69】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(150mg、0.39ミリモル)、(2S)−2,3−ジヒドロキシプロパナール(139mg、1.54ミリモル)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(326mg、1.54ミリモル)をジクロロメタン(DCM)(4.5mL)及びメタノール(0.5mL)中にRT、N下で溶解させ、2日間撹拌した。さらなるアルデヒド(70mg、2当量)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(163mg、2当量)をさらなるMeOH(1mL)及びDCM(1mL)とともに添加し、そして撹拌を3日間続けた。混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで混合物を相分離カートリッジ及び塩素化相上で分離し、そして真空下で蒸発させて、暗褐色油状物を得、これを1:1MeOH:DMSO(1mL)中に溶解させ、Mass Directed AutoPrep(ホルメート法)により精製した。溶媒を真空下で蒸発させて、灰白色固体(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオールギ酸塩(97mg、49.4%)を得た。
LCMS:保持時間0.82分;[M+H]=464
【0146】
実施例41
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル
【化70】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(148mg、0.38ミリモル)、(2R)−2−オキシランカルボン酸メチル(0.040ml、0.455ミリモル)及びDIPEA(0.199ml、1.14ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(1mL)中に溶解させ、マイクロ波中160℃で30分間加熱した。反応を一晩冷却させ、次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、DCM(20mL)中に抽出した。混合物を相分離カートリッジ上で分離し、塩素化相を真空下で蒸発させて、褐色残留物を得た。残留物を、0.5〜5%ジクロロメタン−メタノールの勾配を用いてBiotage SP4シリカゲルSNAP(50g)カラムにより精製した。適切な画分を合し、そして真空下で蒸発させて、灰白色ガラス状固体の(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル(144mg、77%)を得た。
LCMS:保持時間0.93分;[M+H]=492
【0147】
実施例42
(2S)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオールギ酸塩
【化71】

2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(実施例1)(150mg、0.39ミリモル)、(2R)−2,3−ジヒドロキシプロパナール(139mg、1.54ミリモル)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(326mg、1.539ミリモル)をジクロロメタン(4.5mL)及びメタノール(0.5mL)中にRT、N下で溶解させ、2日間撹拌した。さらに(2R)−2,3−ジヒドロキシプロパナール(70mg、2当量)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(163mg、2当量)をさらなるMeOH(1mL)及びDCM(1mL)とともに添加し、そして撹拌を3日間続けた。混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで混合物を相分離カートリッジ及び塩素化相上で分離し、そして真空下で蒸発させて、暗褐色油状物を得、これを1:1MeOH:DMSO(1mL)中に溶解させ、Mass Directed AutoPrep(ホルメート法)により精製した。溶媒を真空下で蒸発させて、灰白色固体を得た。生成物画分を合し、そして蒸発させて、黄色固体(2S)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオールギ酸塩(19mg、10%)を得た。
LCMS:保持時間0.91分;[M+H]=464
【0148】
実施例43
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル塩酸塩
【化72】

2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,5,7−テトラヒドロ−6H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−6−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(調製25)(10mg、0.02ミリモル)、ジオキサン(0.5mL)及びジオキサン中塩化水素(4M、0.5mL)の混合物を室温で一晩攪拌した。ジエチルエーテル(5mL)を添加した。沈殿をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、灰白色固体の2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル塩酸塩(8mg、92%)を得た。
LCMS:保持時間0.83分;[M+H]=381
【0149】
実施例44
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アセトアミド
【化73】

2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(65mg、0.72ミリモル)を、[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸(実施例38)(200mg、0.36ミリモル)、HATU(165mg、0.43ミリモル)、及びN−エチルモルホリン(83mg、0.72ミリモル)のDMF(5mL)中撹拌混合物に添加した。反応混合物を室温で48時間攪拌した。飽和NaHCO(15mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合した抽出物を水及び生理食塩水で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー[0〜4%メタノール/ジクロロメタン]にかけて、生成物を淡黄色固体(120mg、65%)として得た。
LCMS:保持時間0.83分;[M+H]=510
【0150】
S1P1 GTPγSアッセイ用膜調製物
全てのステップを4℃で実施した。200mlの緩衝液(50mMのHEPES、1mMのロイペプチン、25μg/mlのバシトラシン、1mMのEDTA、1mMのPMSF、2μMのペプスタチンA)中15秒の2バーストで、細胞をガラス製ワーリングブレンダー内で均質化した。ブレンダーを最初のバースト後5分間及び最後のバースト後10〜40分間氷中に差し込んで、泡を消散させた。材料を次いで500gで20分間回転させ、上清を36分間48,000gで回転させた。ペレットを、PMSF及びペプスタチンAを含まない以外は前記と同じ緩衝液中に再懸濁させた。材料を0.6mmの針を通して強制的に注入し、必要な容積にし、(通常、もとの細胞ペレットの容積×4)、等分し、そして−80℃で貯蔵した。
【0151】
S1P1 GTPγSアッセイ
発現RH7777膜(1.5μg/ウェル)膜(1.5μg/ウェル)を、23G針中を通過させることによって均質化した。これらを次いでアッセイ緩衝液(HEPES 20mM、MgCl 10mM、NaCl 100mM、KOH 5Mを用いてpHを7.4に調節)中WGAコーティングされたSPAビーズ(0.125mg/ウェル)に付着させた。GDP 10μM FAC及びサポニン 90μg/ml FACも添加した。
30分間氷上でプレカップリングさせた後、ビーズ及び膜懸濁液を、0.1μlの化合物を含む白色GreinerポリプロピレンLV384ウェルプレート中に分注した(5μl/ウェル)。アッセイ緩衝液中で調製した、5μl/ウェルの[35S]−GTPγS(最終放射性リガンド濃度:Sについて0.5nM又はSについて0.3nM)をプレートに添加した。最終アッセイカクテル(10.1μl)を次いで密封し、遠心分離機で回転させ、次いでViewlux装置で直ちに読み取った。
実施例1〜16は、このアッセイでpEC50>6を有していた。
【0152】
別法として、氷上で30分間プレカップリングの後、ビーズ及び膜懸濁液を、アッセイ緩衝液(HEPES 20mMMgCl 10mM、NaCl 100mM、KOH 5Mを用いてpH7.4に調節)中35S]−GTPγS(0.5nM最終放射性リガンド濃度)と1:1比で混合した。ビーズ、膜及び放射性リガンド懸濁液を、0.1μlの試験化合物の100%DMSO中溶液を含む白色Greinerポリプロピレン低容積384ウェルプレート(10μl/ウェル)中に分注した。最終アッセイカクテル(10.1μl)を次いで密封し、遠心分離機で回転させ、次いでViewlux装置で直ちに読み取った。
前記S1P1アッセイで試験した場合、実施例1〜12、14〜16及び25〜27のいずれか1つでは、≧6のpEC50を有していた。実施例3〜5、7、8、12及び25〜26は、≧7のpEC50を有していた。実施例2は8のpEC50を有していた。
【0153】
S1P3 GTPγSアッセイ
発現RBL膜(1.5μg/ウェル)を、23G針を通過させることによって均質化した。これらを次いで、アッセイ緩衝液(HEPES 20mM、MgCl 10mM、NaCl 100mM、KOH 5Mを用いてpHを7.4に調節)中、WGAコーティングされたSPAビーズ(0.125mg/ウェル)に付着させた。GDP 10μM FAC及びサポニン 90μg/ml FACも添加した。
氷上で30分プレカップリングした後、ビーズ及び膜懸濁液を、0.1μlの化合物を含む白色GreinerポリプロピレンLV384ウェルプレート中に分注した(5μl/ウェル)。アッセイ緩衝液中で調製した、5μl/ウェル[35S]−GTPγS(最終放射性リガンド濃度:Sについて0.5nM又はSについて0.3nM)を次いでプレートに添加した。最終アッセイカクテル(10.1μl)を次いで密封し、遠心分離機で回転させ、次いでViewlux装置で直ちに読み取った。
実施例1〜16はこのアッセイでpEC50<6を有していた。
【0154】
S1P3 GTPγSアッセイのための別の膜調製法
すべてのステップを4℃で実施した。200mlの緩衝液(50mMのHEPES、1mMのロイペプチン、25μg/mlのバシトラシン、1mMのEDTA、1mMのPMSF、2μMのペプスタチンA)中15秒の2バーストで、細胞をガラス製ワーリングブレンダー内で均質化した。ブレンダーを最初のバースト後5分間、そして最後のバースト後10〜40分間氷中に差し込んで、泡を消散させた。材料を次いで500gで20分間回転させ、上清を48,000gで36分間回転させた。結果として得られたペレットを、PMSF及びペプスタチンAを含まないが、10%w/vのスクロースを含む同じ緩衝液中に再懸濁させた。膜懸濁液を次いで、PMSF及びペプスタチンAを含まないが、40%w/vのスクロースを含む緩衝液の最上部上に積層し、100,000gで60分間回転させた。2つのスクロース層間の濁った界面を除去し、PMSF及びペプスタチンAを含まない緩衝液中に再懸濁させた。材料を48,000gで45分間回転させた。結果として得られた細胞ペレットを、必要とされる体積のPMSF及びペプスタチンAを含まない緩衝液(通常、もとの細胞ペレットの4倍の体積)中に再懸濁させ、等分し、−80℃で貯蔵した。
【0155】
別のS1P3精製膜GTPγSアッセイ
スクロース勾配によって精製されたS発現RBL膜(0.44μg/ウェル)を、23G針に通すことによって均質化した。これらを次いでアッセイ緩衝液(HEPES 20mM、MgCl 10mM、NaCl 100mM、KOH 5Mを用いてpH7.4に調節)中WGAコーティングされたSPAビーズ(GE Healthcare 0.5mg/ウェル)に付着させた。2μg/ウェルのサポニンを添加した。
氷上で30分間プレカップリングさせた後、5μMのGDP最終アッセイ濃度をビーズ及び膜懸濁液に添加した。ビーズ、膜、サポニン及びGDP懸濁液を、アッセイ緩衝液(HEPES 20mM、MgCl 10mM、NaCl 100mM、KOH 5Mを用いてpHを7.4に調節)中で作製した[35S]−GTPγS(Perkin Elmer、0.3nMの最終放射性リガンド濃度)と混合した。ビーズ、膜及び放射性リガンド懸濁液を、試験化合物の100%DMSO中溶液0.5μlを含む白色Greinerポリプロピレン384ウェルプレート(45μl/ウェル)中に分注した。最終アッセイカクテル(45.5μl)を次いで密封し、遠心分離機で回転させ、次いでプレートを室温で3時間インキュベーションした後、Viewlux装置で読み取った。
前記S1P3アッセイのうちのいずれか1つで試験した場合、実施例1〜15及び18〜44は<6のpEC50を有していた。実施例1、3〜8、9〜15及び18〜44は<5のpDC50を有していた。
【0156】
S1P−1β−Arrestind動員アッセイ
β−Arrestin動員アッセイを、化学発光検出アッセイにおいてPathHunter CHO−K1 EDG1 β−Arrestin細胞系(DiscoveRx Corporation)を用いて実施した。この細胞系は、Arrestin動員により会合して機能的β−ガラクトシダーゼ酵素を形成する、β−Arrestin2及びβ−ガラクトシダーゼの相補部分と融合したS1P1(それぞれ、「EA」及び「プロリンク」)を安定して発現する。
細胞を、成長培地(10%熱不活性化USA FBS、1%のL−グルタマックス、800μg/mlのジェネティシン及び300μg/mlのハイグロマイシンを添加したF12栄養HAMS)中で80%コンフルエンシーまで増殖させた。細胞を、Enzyme Free Cell Dissociation Buffer(Gibco)を用いてフラスコから収集し、Optimem溶液(Gibco)でフラスコから洗浄した。細胞を次いで1000rpmで2〜3分間遠心分離し、アッセイ緩衝液(20ml/LのHEPES、4.7ml/LのNaHCO3、0.1%nのプルロン酸F−68溶液、0.1%のBSAを追加したSigmaキットH1387から調製し、1×10細胞/mlで水酸化ナトリウムを用いてpH7.4に調節)中に再懸濁させた。細胞を、化合物(100nl/ウェルの試験化合物の100%DMSO中溶液)を含むアッセイプレート中に1×10細胞/ウェルで分注し、37℃/5%CO2で90分間、続いて15分間室温でインキュベートした。5μlの検出ミックス(1部のGalacton Star、5部のEmerald II、19部のアッセイ緩衝液;DiscoveRx)をウェルごとに添加し、プレートを室温で60分間インキュベートした。Viewluxプレートリーダーを用いて発光を定量化した。
実施例1〜16及び18〜44は≧6のpEC50を有していた。実施例3、15、18〜24、27〜19、31、33、37〜40及び42は≧7のpEC50を有していた。実施例2、4、5、7、8,12,13、25、26、30、32、34〜36及び41は≧8のpEC50を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩:
【化1】

(式中、
Xは、CH又はNであり、
は、OR、NHR、R、NR、R、又はフッ素化されていてもよいC(3−6)シクロアルキルであり、
は、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、C(1−2)アルコキシ、及びC(1−3)アルキルであり、
及びRは、Oが挿入されていてもよく、且つFで置換されていてもよいC(1−5)アルキル又はFで置換されていてもよい(CH(0−1)(3−5)シクロアルキルであり、
は、Fで置換されていてもよいC(1−6)アルキルであり、
及びRは、Oが挿入されていてもよく、且つFによって置換されていてもよいC(1−5)アルキル及びフッ素化されていてもよいC(3−5)シクロアルキルから独立して選択され、但しR及びRにおける炭素数が合計して6を超えず、
は、すべて窒素原子を介して結合される、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、及びモルホリニルから選択されるFによって置換されていてもよい3〜6員窒素含有ヘテロシクリル環であり、
Aは、以下のものから選択される二環式環であり、
【化2】

は水素又はC(1−3)アルキルであり、
10は水素、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルCOOH、C(1−4)アルキルCONR1112、C(2−4)アルキルNR13CONR1112、C(2−4)アルキルNR13COOR12、C(2−4)アルキルOCONR1112、C(2−4)アルキルNR13COR12、又はCOC(1−4)NR1112であり、
10は、A環への結合点で少なくとも2個の炭素原子のアルキル鎖を含む場合、ハロゲン、SO(1−3)アルキル、若しくは少なくとも1個のOHにより置換されていてもよく、
11、R12、及びR13は独立して、水素、又はF若しくはヒドロキシルにより場合により置換されていてもよく、Oが挿入されていてもよいC(1−3)アルキルから選択され、
11及びR12は、それらが結合している窒素原子と一緒になって4〜6員ヘテロシクリル環を形成し、ここで前記4〜6員ヘテロシクリル環は酸素原子を含んでいてもよく、F及びOHから独立して選択される1個又は2個の置換基により置換されていてもよく、
12及びR13は、それらが結合している原子と一緒になって不飽和の5〜7員ヘテロシクリル環を形成してもよく、ここで、前記5〜7員ヘテロシクリル環は酸素原子を含んでいてもよく、F及びOHから独立して選択される1又は2個の置換基により置換されていてもよく、
nは1又は2であり、および
及びRは、それらがC(1−3)アルキルである場合、フッ素で置換されていてもよい)。
【請求項2】
XがCH又はNであり、
がORであり、
がイソプロピルであり、
がクロロまたはシアノであり、
Aが(a)又は(b)であり、
が水素又はメチルであり、および
nが2である、
式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩。
【請求項3】
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパンアミド
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1−プロパノール
2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−5−[2−(メチルスルホニル)エチル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
3−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
4−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]ブタン酸
1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
3−[1−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸
4−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]アゼピン−6(2H)−イル]ブタン酸
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミド
5−{5−[5−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−{5−[5−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−グリシル−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−(5−{5−[N−(2−ヒドロキシエチル)グリシル]−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
5−[5−(5−{N−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]グリシル}−3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]−2−[(1−メチルエチル)オキシ]ベンゾニトリル
[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]酢酸
2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオール
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオール
(2R)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル
(2S)−3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,2−プロパンジオール
2−[(1−メチルエチル)オキシ]−5−[5−(3−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−2−イル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]ベンゾニトリル
2−[2−(5−{3−シアノ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)アセトアミド
から選択される請求項1又は2に記載の化合物、又はその塩若しくはエステル。
【請求項4】
3−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]プロパン酸又はその塩若しくはエステルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
2−[2−(5−{3−クロロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−3−メチル−2,4,6,7−テトラヒドロ−5H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−イル]−1,3−プロパンジオールである請求項1に記載の化合物、又はその塩若しくはエステル。
【請求項6】
S1P1受容体により媒介される病態又は障害の治療のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項7】
前記病態又は障害が、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病である、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記病態が乾癬である、請求項7記載の使用。
【請求項9】
S1P1受容体により媒介される病態又は障害の治療において使用する薬剤を製造するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項10】
前記病態又は障害が、多発性硬化症、自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、喘息、炎症性神経疾患、関節炎、移植、クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡、乾癬、虚血−再灌流傷害、固形腫瘍及び腫瘍転移、脈管形成に関連する疾患、血管疾患、疼痛状態、急性ウイルス性疾患、炎症性腸疾患、インシュリン依存性糖尿病及びインシュリン非依存性糖尿病である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
前記病態が、乾癬である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
【請求項13】
治療上安全かつ有効な量の式(I)の化合物又はその薬学上許容可能な塩を患者に投与することを含む、S1P1受容体により媒介され得る、ヒトを含む哺乳動物における病態又は障害の治療方法。
【請求項14】
前記病態が乾癬である、請求項13に記載の治療方法。

【公表番号】特表2012−530107(P2012−530107A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515486(P2012−515486)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058514
【国際公開番号】WO2010/146104
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】