説明

チェン機構のスプロケット

【課題】場所により強度不足となるのを防止すると共に、強度が十分な場所においては材料の無駄を省いて、その軽量化や、材料費や製造費を安価にすることができるようにしたチェン機構のスプロケットを提供する。
【解決手段】円周方向に複数組み合わされて全体として円形状のスプロケットに構成される分割弧状部材42を備え、この分割弧状部材42が、スプロケット40の半径方向内側に設けられた内側弧状部材52と、スプロケット40の半径方向外側に設けられた外側弧状部材50と、両端部が、内側・外側弧状部材52,50の弧状方向の端部それぞれに連結され、スプロケット40の半径方向に伸びるように形成された2つの端部連結板部54,56と、周部が、内側・外側弧状部材52,50それぞれの幅方向中央部、及び端部連結板部54,56の幅方向中央部に接合された幅方向中央板部58とを有した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば汚泥掻寄機等に用いられる、チェンが複数のスプロケットに巻き掛けられてチェンをその長さ方向に駆動するようなチェン機構のスプロケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の汚泥掻寄機のチェン機構は、互いに対向するよう配置された一対のチェンの間に、汚泥を掻き寄せるための板状のフライトが掛け渡されて設けられており、このフライトを一対のチェンと共にチェンの長さ方向に移動させることにより、下水処理場や浄水場等の汚泥沈殿槽において、沈殿した汚泥等を所定の側に掻き寄せるようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記従来の汚泥掻寄機のチェン機構の一方のチェンは、複数のスプロケットそれぞれの外周部に掛け渡されており、その複数のスプロケットの内の少なくとも1つの、駆動装置からの回転力をチェンに伝達するよう、チェンを駆動する駆動スプロケットによって駆動されたチェンは、その長さ方向に移動するようになっていた。
【0004】
このような従来の汚泥掻寄機のチェン機構に用いられるスプロケットは、水中に設置されて使用されるために、軽量かつ耐食性を有する合成樹脂材により一体成形された従動用スプロケット(第1の従来のスプロケット)があった(特許文献2参照)。
【0005】
しかしながら、上記第1の従来のスプロケットは、下水処理場や浄水場等の規模によりその外形形状が異なるものであり、スプロケットの外形形状が大きくなると、合成樹脂材によりスプロケットを一体成形するための金型もまた大きくなってしまうので、多大な費用がかかるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために、スプロケットをその円周方向において複数に分割した分割型のスプロケット(第2の従来のスプロケット)があった。このような分割型のスプロケットの従来例としては、例えば、特許文献3に記載されたものとか、図10に示すような従動用スプロケット2があった。
【0007】
すなわち、このような分割型のスプロケット2は、図10に示すように、その円周方向において4つに分割されたような外形形状を有する分割弧状部材4が、4つ組み合わされて1つの円形状の従動用スプロケット2が構成されていた。
【0008】
図10に示すように、分割型の従動用スプロケット2は、隣り合う分割弧状部材4の弧状方向の端部同士を接触させた状態において、それらの端部に形成された不図示の貫通孔にボルト6が挿通して、この挿通したボルト6の先端部にナット8がネジ締結することにより、分割弧状部材4の弧状方向の端部同士が連結されていた。
【0009】
このように、互いに隣り合う分割弧状部材4の弧状方向の端部同士が連結されて、4つの分割弧状部材4が円周方向に並ぶよう組み立てられることにより、1つの円形状の従動用スプロケット2が形成されるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第3589162号公報
【特許文献2】特開2010−276164号公報
【特許文献3】特開2002−356217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従動用スプロケット2(第2の従来のスプロケット)においては、スプロケットの外形形状が大きい場合は、分割型にすることにより成形品を小型化して、スプロケットを安価に成形できるようにしたものであるが、以下のような問題を有していた。
【0012】
すなわち、図10に示すように、従動用スプロケット2の外周滑動面2bと、その滑動面に巻き掛けられるチェン12との接触は部分的なものであり、外周滑動面2bとチェン12との間に生じる摩擦力はその接触部分においてのみ作用する。このため、スプロケット2の外周滑動面2bには部分的に大きな力が加わり、チェンとの接触部分付近のスプロケット2の強度が不足して、スプロケット2の外周部が破損するおそれがあるという問題があった。
【0013】
一方、回転支持軸10はその全円周においてスプロケット2の軸孔2aと接触しているため、軸孔2aに加えられる圧力は円周方向に分散されるので、上記スプロケット2の外周部のように破損するおそれのような問題は起こらない。
【0014】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、場所により強度不足となるのを防止すると共に、強度が十分な場所においては材料の無駄を省いて、その軽量化や、材料費や製造費を安価にすることができるようにしたチェン機構のスプロケットを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明によるチェン機構のスプロケットは、
長さ方向に移動するチェンが巻き掛けられたチェン機構のスプロケットにおいて、
円周方向に複数組み合わされて全体として円形状のスプロケットに構成される分割弧状部材を備え、
前記分割弧状部材が、
前記スプロケットの半径方向内側に設けられた内側弧状部材と、
前記スプロケットの半径方向外側に設けられた外側弧状部材と、
両端部が、前記内側・外側弧状部材の弧状方向の端部それぞれに連結され、前記スプロケットの半径方向に伸びるように形成された2つの端部連結板部と、
周部が、前記内側・外側弧状部材それぞれの幅方向中央部、及び前記端部連結板部の幅方向中央部に接合された幅方向中央板部とを有したことを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明によるチェン機構のスプロケットは、
前記分割弧状部材が、前記スプロケットの半径方向に長さを有し、その長さ方向の両端部が前記内側・外側弧状部材の弧状方向の長さ途中に接合され、その幅方向の一端部が前記幅方向中央板部に接合された真直リブを有したことを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明によるチェン機構のスプロケットは、
前記スプロケットの半径方向において前記内側・外側弧状部材間に配置され、これら弧状部材の弧状方向に沿って長さを有し、その長さ方向の両端部が前記端部連結板部の長さ途中に接合され、その幅方向の一端部が前記幅方向中央板部に接合された弧状リブを有したことを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明によるチェン機構のスプロケットは、
前記幅方向中央板部に、前記スプロケットの軸方向と平行方向に貫通する開口部を形成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0019】
このような本発明のチェン機構のスプロケットによれば、
長さ方向に移動するチェンが巻き掛けられたチェン機構のスプロケットにおいて、
円周方向に複数組み合わされて全体として円形状のスプロケットに構成される分割弧状部材を備え、
前記分割弧状部材が、
前記スプロケットの半径方向内側に設けられた内側弧状部材と、
前記スプロケットの半径方向外側に設けられた外側弧状部材と、
両端部が、前記内側・外側弧状部材の弧状方向の端部それぞれに連結され、前記スプロケットの半径方向に伸びるように形成された2つの端部連結板部と、
周部が、前記内側・外側弧状部材それぞれの幅方向中央部、及び前記端部連結板部の幅方向中央部に接合された幅方向中央板部とを有したことにより、
前記スプロケットの場所により強度不足となるのを防止すると共に、材料の無駄を省いて材料費や製造費用を安価にすることができ、かつスプロケットを軽量にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る従動用スプロケット40を示す正面図である。
【図2】図1に示す従動用スプロケット40の側面図である。
【図3】図1に示す分割弧状部材42の正面図である。
【図4】図3に示す分割弧状部材42のA矢視図である。
【図5】図3に示す分割弧状部材42のB矢視図である。
【図6】図3に示す分割弧状部材42のC矢視図である。
【図7】図3に示す分割弧状部材42のD−D線矢視断面図である。
【図8】図3に示す分割弧状部材42のE−E線矢視断面図である。
【図9】図3に示す分割弧状部材42のF−F線矢視断面図である。
【図10】従来のチェン機構のチェン12が巻き掛けられた従動スプロケット2を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るチェン機構のスプロケットを実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1から図9は、本発明の一実施の形態に係る従動用スプロケット40について説明するために参照する図である。
【0022】
本発明の一実施の形態に係る従動用スプロケット40は、合成樹脂により一体成形されていて、図1及び図3に示すように、1つの円形状をその円周方向に4分割したような外形形状を有する分割弧状部材42が、円周方向に4つ組み合わされて構成されている。
【0023】
この分割弧状部材42は、図3に示すように、組み合わされた際に、図1の従動用スプロケット40の内周側(半径方向内側)に位置する円弧状の内側弧状部材52と、従動用スプロケット40の外周側(半径方向外側)に位置する円弧状の外側弧状部材50とを有している。これら内側弧状部材52と外側弧状部材50は、図2,4,5に示すように、その幅方向が図中左右方向に示されている。
【0024】
また、分割弧状部材42は、2つの端部連結板部54,56を有しており、この2つの端部連結板部54,56は、それぞれの両端部が、内側・外側弧状部材52,50の弧状方向の長さの端部それぞれに連結されていると共に、分割弧状部材42の半径方向に伸びるように形成されている。
【0025】
これら端部連結板部54,56も、図2,4,5に示すように、その幅方向が図中左右方向に示されている。
【0026】
また分割弧状部材42は、平板部58(幅方向中央板部)を有しており、この平板部58は、その周部が、内側弧状部材52と外側弧状部材50それぞれの幅方向中央部に接合されていると共に、端部連結板部54,56それぞれの幅方向中央部に接合されている。
【0027】
この平板部58は、従動用スプロケット40の半径方向内側の内側平板部58aと、その半径方向外側の外側平板部58bから構成されている。
【0028】
そして、図3及び図4に示すように、分割弧状部材42は、その内側弧状部材52の半径方向内側には円弧面52aが形成されている。この円弧面52aは、図1に示すように、4つの分割弧状部材42が円周方向に組み合わされた際に、それぞれが円周方向に連続して、従動用スプロケット40の軸孔40aを形成するようになっている。
【0029】
この従動用スプロケット40の軸孔40aは、この軸孔40aの直径とほぼ同一の直径を有する、前記従来の課題で説明した図10の回転支持軸10が嵌合するようになっており、この回転支持軸10は固定された状態となっていて、従動用スプロケット40がその周りを回転するようになっている。なお、この回転支持軸10は、従動用スプロケット40の回転に同期して共に回転するようになっていてもよい。
【0030】
また、図4に示すように、分割弧状部材42は、その外側弧状部材50の幅方向(図4中左右方向)の両端部に一対のフランジ状のガイド部50aが形成されている。この一対のフランジ状のガイド部50aは、図2に示すように、分割弧状部材42が組み合わされた際に、それぞれが円周方向に連続して、従動用スプロケット40の幅方向両端部の一対のガイド部40bとなるようになっている。
【0031】
また、図4に示すように、分割弧状部材42の外側弧状部材50は、その一対のガイド部50a,50a間に外周滑動面50bが形成されている。この外周滑動面50bは、ガイド部50aの外径から半径方向内側(図中下側)に向かって凹んだ位置に形成されている。
【0032】
この外周滑動面50bは、図2に示すように、分割弧状部材42が円周方向に組み合わされた際に、それぞれが円周方向に連続して、従動用スプロケット40の外周滑動面40cとなるようになっている。
【0033】
この従動用スプロケット40の、一対のガイド部40bと外周滑動面40cにより形成される凹部内に、チェンの幅方向が入り込むことにより、チェンが外周滑動面40c上に巻き掛けられるようになっている。
【0034】
また、図4に示すように、分割弧状部材42の外側弧状部材50は、その幅方向の断面が外側平板部58bの両側の図中左右方向に伸びて形成されている。
【0035】
また、分割弧状部材42の内側弧状部材52は、その幅方向の断面が内側平板部58aの両側の図中左右方向に伸びて形成されている。
【0036】
図3に示す分割弧状部材42の端部連結板部54は、図5に示すように、平板部58の両側の図中左右方向に幅を有しており、端部連結板部54の図中上下方向中央部54bの幅は、図中上下方向両端部の連結部54cの幅よりも狭く形成されている。
【0037】
そして、端部連結板部54の図5中上下方向両端部の、図中上下方向中央部54bより幅が大きくなっている部分には、図中紙面垂直方向にボルト44のネジ部を緩く挿通させる貫通孔54dが設けられている連結部54cが形成されている。
【0038】
分割弧状部材42の端部連結板部56は、上記のような端部連結板部54と同様の構成を有するようになっている。
【0039】
すなわち、分割弧状部材42の端部連結板部56は、図6に示すように、平板部58の両側の図中左右方向に幅を有しており、端部連結板部56の図中上下方向中央部56bの幅は、図中上下方向両端部の幅よりも狭く形成されている。
【0040】
そして、端部連結板部56の図6中上下方向両端部の、図中上下方向中央部56bより幅が大きくなっている部分には、図中紙面垂直方向にボルト44のネジ部を緩く挿通させる貫通孔56dが設けられている連結部56cが形成されている。
【0041】
そして、図1に示すように、この従動用スプロケット40は、分割弧状部材42の端部連結板部54の対向面54aと、隣合う別の分割弧状部材42の端部連結板部56の対向面56aを対向させて接触させた状態において、それらの連結部54c,56cに形成された貫通孔54d,56d(図5,図6参照)にボルト44が挿通して、このボルト44の先端部にナット46がネジ締結することにより、分割弧状部材42の端部連結板部54と56が連結されるようになっている。
【0042】
このように、互いに隣合う分割弧状部材42同士が連結されて、4つの分割弧状部材42が円周方向に並ぶことにより、1つの円形状の従動用スプロケット40が形成されるようになっている。
【0043】
また、図3及び図7に示すように、分割弧状部材42は、その半径方向において、外側弧状部材50と内側弧状部材52の中間の位置に配置されて、これら弧状板部の弧状方向に沿って長さを有する弧状リブ62が形成されている。
【0044】
この弧状リブ62は、平板部58の領域を、内側平板部58aと外側平板部58bの2つの領域に区分するように、その半径方向において、外側弧状部材50と内側弧状部材52の間の中間の位置に配置されている。
【0045】
弧状リブ62は、その長さ方向の両端部のそれぞれが2つの端部連結板部54,56の長さ途中に接合されると共に、その幅方向の一端部が平板部58に接合されることにより、平板部58から立上がるように形成されている。この弧状リブ62は、図7に示すように、平板部58の表裏両面に立上がるように形成されている。
【0046】
また、図3及び図8に示すように、分割弧状部材42には、その半径方向に長さを有する、直線状の真直リブ64が形成されている。この真直リブ64は、分割弧状部材42の円周方向において、端部連結板部54と56の間の中間の位置の半径方向に形成されている。
【0047】
真直リブ64は、その長さ方向の両端部のそれぞれが、内・外側弧状部材52,50それぞれの弧状方向の長さ途中に接合されると共に、その幅方向の一端部が平板部58に接合されることにより、平板部58から立上がるように形成されている。この真直リブ62は、図8に示すように、平板部58の表裏両面に立上がるように形成されている。
【0048】
また、図3及び図9に示すように、従動用スプロケット40の分割弧状部材42は、弧状リブ62より半径方向内側(図9中弧状リブ62より下側)に位置する内側平板部58aを厚さ方向に貫通する開口部60を形成するようになっている。また、弧状リブ62より半径方向外側(図9中弧状リブ62より上側)に位置する外側平板部58bには開口部は形成されていない。
【0049】
このように、弧状リブ62より半径方向外側に位置する外側平板部58bには開口部は形成されていないため、外側弧状部材50の強度を確保することができるので、分割弧状部材42が組み立てられた従動用スプロケット40の外周滑動面40cにチェン12が接触して部分的な力が加えられても、外側弧状部材50が破損することを防止することができる。
【0050】
また、弧状リブ62より半径方向内側に位置する内側平板部58aには、開口部60を形成するようになっていると共に、内側弧状部材52が形成する従動用スプロケット40の軸孔40aに加えられる圧力は円周方向に分散されるため、内側弧状部材52の強度が十分なので、材料の無駄を省いて、その軽量化や、材料費や製造費を安価にすることができる。
【0051】
以上説明したように、本発明の一実施の形態に係る従動用スプロケット40によれば、場所により強度不足となるのを防止すると共に、強度が十分な場所においては材料の無駄を省いて、その軽量化や、材料費や製造費を安価にすることができる。
【0052】
なお、前記一実施の形態に係る従動用スプロケット40においては、1つの円形状をその円周方向に4分割したような外形形状を有した分割弧状部材42が、4つ組み合わされて構成されていたが、円形状をその円周方向に2分割或いは3分割したような外形形状を有した分割弧状部材が、組み合わされて構成されるようになっていてもよい。
【0053】
また、前記一実施の形態に係る従動用スプロケット40においては、分割弧状部材42の端部連結板部54と56は、その貫通孔54d,56dにボルト44が挿通して、この挿通したボルト44の先端部にナット46がネジ締結することにより連結されるようになっていたが、互いに連結されるようになっていれば、ボルト44とナット46による連結手段に限定されるものではない。
【0054】
また、前記一実施の形態における分割弧状部材42は、その半径方向において、外側弧状部材50と内側弧状部材52の中間の位置に、その両端部のそれぞれが2つの端部連結板部54,56に接合される弧状リブ62が形成されるようになっていたが、その半径方向において外側弧状部材50寄りの位置に弧状リブ62を形成することにより、外側弧状部材50と内側弧状部材52の中間の位置に形成した場合と比べて、チェン12と接触する外側弧状部材50の外周滑動面50b近傍の強度を向上させるようになっていてもよい。
【0055】
また、前記一実施の形態における分割弧状部材42は、弧状リブ62より半径方向内側に位置する平板部58aを厚さ方向に貫通する開口部60を形成するようになっていたが、開口部の数を増やして形成するようにしてもよい。
【0056】
また、チェン12と接触する外側弧状部材50の外周滑動面50b近傍の強度に問題がない程度であれば、弧状リブ62より半径方向外側に位置する平板部58bに開口部を形成して軽量化や、材料費を安価にすることができるようにしてもよい。
【0057】
また、前記一実施の形態においては従動用スプロケットに本発明を適用したが、駆動用スプロケットに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0058】
2 従動用スプロケット
2a 軸孔
2b 外周滑動面
4 分割弧状部材
6 ボルト
8 ナット
10 回転支持軸
12 チェン
40 従動用スプロケット
40a 軸孔
40b ガイド部
40c 外周滑動面
42 分割弧状部材
44 ボルト
46 ナット
50 外側弧状板部
50a ガイド部
50b 外周滑動面
52 内側弧状板部
52a 円弧面
54,56 端部連結板部
54a,56a 対向面
54b,56b 中央部
54c,56c 連結部
54d,56d 貫通孔
58a 内側平板部
58b 外側平板部
60 開口部
62 弧状リブ
64 真直リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向に移動するチェンが巻き掛けられたチェン機構のスプロケットにおいて、
円周方向に複数組み合わされて全体として円形状のスプロケットに構成される分割弧状部材を備え、
前記分割弧状部材が、
前記スプロケットの半径方向内側に設けられた内側弧状部材と、
前記スプロケットの半径方向外側に設けられた外側弧状部材と、
両端部が、前記内側・外側弧状部材の弧状方向の端部それぞれに連結され、前記スプロケットの半径方向に伸びるように形成された2つの端部連結板部と、
周部が、前記内側・外側弧状部材それぞれの幅方向中央部、及び前記端部連結板部の幅方向中央部に接合された幅方向中央板部とを有した
ことを特徴とするチェン機構のスプロケット。
【請求項2】
前記分割弧状部材が、前記スプロケットの半径方向に長さを有し、その長さ方向の両端部が前記内側・外側弧状部材の弧状方向の長さ途中に接合され、その幅方向の一端部が前記幅方向中央板部に接合された真直リブを有したことを特徴とする請求項1に記載のチェン機構のスプロケット。
【請求項3】
前記スプロケットの半径方向において前記内側・外側弧状部材間に配置され、これら弧状部材の弧状方向に沿って長さを有し、その長さ方向の両端部が前記端部連結板部の長さ途中に接合され、その幅方向の一端部が前記幅方向中央板部に接合された弧状リブを有したことを特徴とする請求項1又は2に記載のチェン機構のスプロケット。
【請求項4】
前記幅方向中央板部に、前記スプロケットの軸方向と平行方向に貫通する開口部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のチェン機構のスプロケット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−207741(P2012−207741A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74765(P2011−74765)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000233239)日立機材株式会社 (225)
【Fターム(参考)】