説明

チエノピリジン化合物およびその使用方法

【課題】低酸素誘導因子(HIF)の安定性および/または活性を調節することが可能な新規化合物の提供。
【解決手段】下記式(I)で示される化合物。式中、qは、0または1を表し、XまたはYの一つは-S-を表し、他方は=C-R7を表し、Rは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、置換シクロアルコキシ基等を表し、R、R,RおよびRは水素原子、アルキル基等を表し,RおよびRは水素原子、ヒドロキシ基等を表す。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ:

式中、
qは、0または1であり;
XまたはYの一つは-S-であり、他方は=C-R7であり;
R1は、ヒドロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アシルオキシ、シクロアルコキシ、置換シクロアルコキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換へテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、メルカプト、チオエーテル、アミノ、置換アミノ、およびアミノアシルからなる群より選択され;
R2は、水素、重水素、およびメチルからなる群より選択され;
R3は、水素、重水素、アルキル、および置換アルキルからなる群より選択され;
R4は、水素、アルキル、および置換アルキルからなる群より選択され;
R5は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルコキシ、置換シクロアルコキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、チオエーテル、シアノ、およびアシルからなる群より選択され;
R6およびR7は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、ニトロ、アシル、アミノ、置換アミノ、アシルアミノ、スルホニル、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、チオエーテル、アリールチオ、置換アリールチオ、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より独立に選択される。
【請求項2】
化合物が式Iaのものである、請求項1記載の化合物:

式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびqは、上で定義されるとおりである。
【請求項3】
化合物が式Ibのものである、請求項1記載の化合物:

式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびqは、上で定義されるとおりである。
【請求項4】
qが0である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
R1がヒドロキシである、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
R2、R3、およびR4が、すべて水素である、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
R5が、水素、アルキル、ハロ、アリール、置換アリール、シアノ、アルキニル、およびヘテロアリールからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
R5が、水素、メチル、ブロモ、クロロ、フェニル、フルオロフェニル、シアノ、エチニル、フラニル、およびチエニルからなる群より選択される、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
R6が、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、アリールチオ、およびシアノからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
R6が、水素、ブロモ、メチル、フェニル、トリフルオロメチルフェニル、フェノキシフェニル、フルオロフェニル、フェニルスルファニル、フェネチル、フェニルエテニル、フェノキシ、およびシアノからなる群より選択される、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
R7が、水素、アリール、および置換アリールからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
R7が、水素、フェニル、およびフルオロフェニルである、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
R1がヒドロキシであり;
R2、R3、およびR4が、水素であり;
R5が、水素、ハロ、アルキル、またはアリールであり;
R6が、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールチオ、アルケニル、置換アルケニル、またはアリールオキシであり;かつ
R7が、水素、アリール、または置換アリールである、
請求項2記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項14】
R1がヒドロキシであり;
R2、R3、およびR4が、水素であり;
R5が、ハロ、アルキル、アルキニル、シアノ、アリール、置換アリール、またはヘテロアリールであり;
R6が、水素、ハロ、アルキル、アリール、置換アリール、またはシアノであり;かつ
R7が、水素、アリール、または置換アリールである、
請求項2記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項15】
R1がヒドロキシであり;
R2、R3、およびR4が、水素であり;
R5が、水素、ハロ、アルキル、またはアリールであり;かつ
R6が、ハロ、アルキル、アリール、置換アリール、またはアリールチオであり;かつ
R7が、水素または置換アリールである、
請求項3記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項16】
R1がヒドロキシであり;
R2、R3、およびR4が、水素であり;
R5が、水素、ハロ、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アルキニル、またはシアノであり;
R6が、水素、ハロ、アルキル、置換アリール、アリールスルファニル、またはシアノであり;かつ
R7が、水素または置換アリールである、
請求項3記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項17】
[(2-ブロモ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(2-ブロモ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
{[4-ヒドロキシ-2-(4-メトキシ-フェニル)-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシ-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-2,7-ジメチル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2,4-ジメチル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-4-メチル-2-(4-フェノキシ-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-ヒドロキシ-2-(4-フェノキシ-フェニル)-7-メチル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-ヒドロキシ-2-(4-フェノキシ-フェニル)-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-2-(4-フェノキシ-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
[(2,7-ジブロモ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(2-ブロモ-7-クロロ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(2-ブロモ-4-クロロ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(2,4-ジブロモ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2-フェニルスルファニル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-2-フェニルスルファニル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-2,7-ジフェニル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2,4-ジフェニル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2-スチリル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2-フェノキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-2-フェネチル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-ブロモ-7-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-シアノ-7-ヒドロキシ-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
[(2-シアノ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[7-ヒドロキシ-2-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-ブロモ-3-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[3-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[3-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-4-メチル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-シアノ-3-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[2-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[2-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-4-メチル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[2,3-ビス-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[7-ブロモ-3-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[3-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[2-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[2-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-7-メチル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
[(7-クロロ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-クロロ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ブロモ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ブロモ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-7-フェニル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-4-フェニル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
{[7-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
{[4-(4-フルオロ-フェニル)-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル]-アミノ}-酢酸;
2-(7-(フラン-2-イル)-4-ヒドロキシチエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド)酢酸;
[(4-フラン-2-イル-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-フラン-3-イル-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-フラン-3-イル-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
2-(4-ヒドロキシ-7-(チオフェン-2-イル)チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボキサミド)酢酸;
[(7-ヒドロキシ-4-チオフェン-2-イル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-7-チオフェン-3-イル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-4-チオフェン-3-イル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-ヒドロキシ-7-メチル-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-ヒドロキシ-4-メチル-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-エチニル-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-エチニル-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(7-シアノ-4-ヒドロキシ-チエノ[2,3-c]ピリジン-5-カルボニル)-アミノ]-酢酸;
[(4-シアノ-7-ヒドロキシ-チエノ[3,2-c]ピリジン-6-カルボニル)-アミノ]-酢酸
からなる群より選択される、請求項1記載の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、単一の立体異性体、立体異性体の混合物、エステル、およびプロドラッグ。
【請求項18】
薬学的に許容される賦形剤または担体、ならびに請求項1および14〜17のいずれか一項記載の少なくとも一つの化合物の治療的有効量を含む、薬学的組成物。
【請求項19】
少なくとも一つの付加的な治療的薬剤をさらに含む、請求項18記載の組成物。
【請求項20】
薬剤が、ビタミンB12、葉酸、硫酸鉄、組換えヒトエリスロポエチン、および赤血球生成刺激タンパク質(ESP)からなる群より選択される、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
請求項18記載の薬学的組成物の治療的有効量を哺乳動物の患者に投与することを含む、低酸素誘導因子(HIF)および/またはエリスロポエチン(EPO)によって少なくとも部分的に媒介される状態の発症を処置する、前処置する、または遅延させるための方法。
【請求項22】
請求項1および14〜17のいずれか一項記載の化合物と酵素を接触させ、それによって、酵素の活性を阻害することを含む、低酸素誘導因子のαサブユニット上の少なくとも一つのアミノ酸残基をヒドロキシル化することが可能であるヒドロキシラーゼ酵素の活性を阻害する方法。
【請求項23】
低酸素誘導因子(HIF)および/またはエリスロポエチン(EPO)によって少なくとも部分的に媒介される状態の発症を処置する、前処置する、または遅延させるための薬を製造することにおける請求項1記載の化合物の使用。

【公開番号】特開2011−225583(P2011−225583A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124939(P2011−124939)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【分割の表示】特願2007−558334(P2007−558334)の分割
【原出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(505450696)ファイブロゲン インコーポレイティッド (5)
【Fターム(参考)】