説明

チオフェン誘導体、導電性材料及び有機発光材料

【課題】良好な相対量子収率を有し、幅広い応用可能性を有するチオフェン誘導体を提供する。
【解決手段】下記式で表されるチオフェン誘導体を提供する。


(上記式(1)中、Xは置換もしくは無置換であって炭素数が6〜20の芳香族基又は炭素数が1〜20の脂肪族基を表す。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第一の複素環を形成している。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第二の複素環を形成している。bは1〜10の整数である。ただし、R、R、R及びRが全て水素原子であるときは、Xはチオフェンではない。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チオフェン誘導体を提供する。詳しくは、本発明は、有機発光材料又は導電性材料に適したチオフェン誘導体を提供する。
【背景技術】
【0002】
現在、発光ダイオード(LED)は広く使用されている。例えば、多くの交通信号機や大型モニターに、無機LEDが使用されている。一方、有機材料をベースとしたLEDも、表示装置へと加工することが可能である。有機LEDは、自己発光特性、高い応答速度、低い消費電力、広い視野角、軽量性、薄さ、高い輝度、フルカラー性、動画表示能力の点で優れているため、次世代の中型、又は小型表示装置では主流になると見られている。
【0003】
1980年代にKodakによって初めて発表された有機発光ダイオード(OLED)は、有機発光材料の電界発光現象を利用した表示素子である。この有機発光材料は、電圧又は電流を印加すると色が可逆的に変化する性質を有しており、この性質によって表示効果を発揮する。OLEDはその多くが、一対の電極と、発光材料を含む有機発光層を備えている。
【0004】
1990年代に入ると、D. D. Bradleyが、電界発光現象を示す他の共役高分子、ポリ(パラ−フェニレンビニレン)を発見した。以来、この共役高分子はLEDに応用されている。共役高分子とは、二重結合と単結合とが交互につながった主鎖を有する高分子を言う。このような高分子は特殊な光電特性を有しており、有機半導体材料の発展において重要な位置を占めてきた。
【0005】
無機LEDに比べ、高分子LEDはより簡単に調製することができる。数々の共役高分子の中でも、ポリチオフェンとその誘導体は、共役高分子の代表的なものである。ポリチオフェンとその誘導体は優れた耐久性と熱安定性に加えてエレクトロクロミック性をも有しており、このため導電性材料や発光材料として使用可能である。導電性材料又は発光材料は、例えば薄膜トランジスタ(TFT)、キャパシタ、太陽電池又は燃料電池の導電性材料、あるいはOLEDの発光材料として、電子光学分野において広く使用されている。さらに、これらは帯電防止目的で、封止剤などにも応用されている。
【0006】
一般的に、電子光学分野においては、電子光学材料の発光効率は相対量子収率を基準として判断される。言い換えれば、相対量子収率が高い電子光学材料ほど高い発光効率を示し、相対量子収率が低い電子光学材料ほど発光効率は悪くなる。相対量子収率は、UV吸収スペクトル及び蛍光スペクトルにより、濃度10−5mol/Lの硫酸溶液中で0.55の量子収率を有するクマジンを標準物質として用いて測定される。相対量子収率は、上記二つのスペクトルの積分値の比と、試料溶液の屈折率から求めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポリチオフェン及びその誘導体の導電性高分子の骨格中に含まれる硫黄成分は相対量子収率を低下させ、応用性能を低下させるおそれがある。このような観点から、本発明者らは研究を重ねた結果、芳香環又は複素環を導入することによってポリチオフェン又はその誘導体の相対量子収率を増大させ、応用可能性を改善できることを見いだした。
【0008】
すなわち、本発明は、従来よりも良好な相対量子収率を有するチオフェン誘導体を提供するものである。また、本発明のチオフェン誘導体の構造を変化させることで共役長を変化させることができる。これによって発光色を変化させることができるため、本発明のチオフェン誘導体はより広い用途に使用することができる。共役長を長くするほど、発せられる光の波長は長くなり(レッドシフト)、バンドギャップ(E)は小さくなる。反対に、共役長を短くするほど発せられる光の波長は短くなり(ブルーシフト)、バンドギャップは大きくなる。バンドギャップは、次の計算式によって求めることができる。
E=hc/λ=1240/λ
ここでλは、X軸(波長軸)と、UVスペクトルの中で最も長い波長を有する吸収ピークとの交点における波長である。チオフェン誘導体の共役長はその分子設計を変更することで変えることができ、これによって発光色を調整することができるため、本発明のチオフェン誘導体はより広い用途に使用することができる。さらに、本発明のチオフェン誘導体の溶解性は芳香環が存在することで改善されるため、実用上さらに有用である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的の一つは、下記式(1)の化学構造を有するチオフェン誘導体を提供することである。
【化1】

(上記式(1)中、Xは置換もしくは無置換であって炭素数が6〜20の芳香族基又は炭素数が1〜20の脂肪族基を表す。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第一の複素環を形成している。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第二の複素環を形成している。bは1〜10の整数である。ただし、R、R、R及びRが全て水素原子であるときは、Xは下記式で表される構造ではない。)
【化2】

【0010】
本発明の他の目的は、上記のチオフェン誘導体を含有する導電性材料を提供することである。この導電性材料は、キャパシタ材料や太陽電池の増感色素として用いられる。
【0011】
本発明のさらなる目的は、上記のチオフェン誘導体を含有する有機発光材料を提供することである。
【0012】
以下の段落では、本分野の当業者が、本願において特許が請求されている発明の特徴を正しく理解できるよう、詳細な技術及び本願発明を実施するための好ましい形態について添付図面を用いながら述べる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るチオフェン誘導体は、下記式(1)の化学構造を有する。
【化3】

(上記式(1)中、Xは置換もしくは無置換であって炭素数が6〜20の芳香族基又は炭素数が1〜20の脂肪族基を表す。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第一の複素環を形成している。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第二の複素環を形成している。bは1〜10の整数である。ただし、R、R、R及びRが全て水素原子であるときは、Xは下記式で表される構造ではない。)
【化4】

【0014】
好ましくは、式(1)中、Xは下記式(2)〜(10)からなる群から選択される。
【化5】

(上記式(2)〜(10)において、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子を表す。S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシル基を表す。)
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、CH、C、OCH、OC、OC、OC又はCである。bは1〜3の整数である。
【化6】

(上記式中、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子であり、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
【0016】
より好ましくは、式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又はCHである。bは1である。
【化7】

【0017】
本発明のその他の好ましい実施形態によれば、式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、R及びRは互いに結合して第一の複素環を形成する。R及びRは互いに結合して第二の複素環を形成する。bは1〜3の整数である。
【化8】

(上記式中、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子であり、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
第一の複素環と第二の複素環を有する本発明のチオフェン誘導体の構造は、詳しくは、下記式(1’)によって説明される。
【化9】

(上記式(1’)において、R及びRは式(1’)の炭素原子1及び炭素原子2を含む3〜10の構成要素から形成される第一の複素環であり、R及びRは式(1’)の炭素原子3及び炭素原子4を含む3〜10の構成要素から形成される第二の複素環である。第一の複素環又は第二の複素環のヘテロ原子の数は1〜3であり、該ヘテロ原子はN原子、O原子又はS原子であり、好ましくはO原子である。)
【0018】
本発明の他の好ましい実施形態において、より好ましくは、式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
【化10】

(上記式中、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又はCHである。)
さらに、第一の複素環及び/又は第二の複素環は下記式で表される。
【化11】

(上記式中、Yは0〜6の整数である。bは1である。)
【0019】
本発明の他の好ましい実施形態において、最も好ましくは、式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
【化12】

第一の複素環及び/又は第二の複素環は、下記式からなる群から選択され、
【化13】

かつ、bは1である。
【0020】
本発明のチオフェン誘導体は、本技術分野における通常の知識を有する者によく知られた方法で調製することができる。例えば、本発明のチオフェン誘導体は、以下の方法で合成することができる。エチルエーテル溶媒中、又はテトラヒドロフラン溶媒中でハロゲン化チオフェンを金属マグネシウムの粉末と反応させ、グリニャール試薬(アルキルハロゲン化マグネシウム、R−MgX)を得る。次に、このグリニャール試薬をハロゲン化脂肪族化合物又はハロゲン化芳香族化合物と反応させ、本発明のチオフェン誘導体を得る。上記の説明は、以下の反応式によって表される。
【化14】

【0021】
本発明のチオフェン誘導体は、相対量子収率が改善されており、特に導電性材料としての使用に適している。このため、本発明は式(1)で表されるチオフェン誘導体を含有する導電性材料にも関連している。この導電性材料は、例えばキャパシタ材料や太陽電池の増感色素として用いることができる。
【0022】
本発明に係る式(1)のチオフェン誘導体は、有機発光材料にも適している。式(1)のチオフェン誘導体を含有する有機発光材料は、発光層の材料としてOLED素子に応用することができ、良好な発光効率を与える。さらに、この有機発光材料は、本分野において知られた方法により、発光層の材料として、又は発光層の材料の一部としてOLED素子に組み込むことができる。すなわち、本発明の有機発光材料は、他の材料と様々な比で混合し、有機発光素子の発光層の材料として、素子に応用することができる。これによりOLED素子の発光効率を改善することができると共に、発光の際、発光材料がドーピング状態にある時の発光色を規定することができる。本発明の式(1)で表されるチオフェン誘導体を含有する有機発光材料は、例えばドーピング技術を用いることによって、発光ドーパントとしてエネルギーホスト又はエネルギーゲストの役割を果たし得る。
【0023】
以下、本発明について実施例及び比較例を示しながらさらに詳述するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
(比較例)
式(11)のチオフェン誘導体は、以下に示す反応式の通り、エチルエーテル溶媒中、5質量%のNiCl(dppe)(1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン)触媒の存在下で、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより得られた。
【化15】

【化16】

得られた化合物の分子量は248であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl、400MHz、単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は、7.24−7.22(d,Ar−H,2H)、7.19−7.18(d,Ar−H,2H)、7.09(s,Ar−H,2H)、7.04−7.02(m,Ar−H,2H)であった。
【0024】
(実施例1)
下記の反応式に従い、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより式(12)のチオフェン誘導体を得た。
【化17】

【化18】

得られた化合物の分子量は242であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl、400MHz、単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は、7.63(s,Ar−H,4H)、7.36−7.35(d,Ar−H,2H)、7.31−7.30(d,Ar−H,2H)、7.12−7.09(m,Ar−H,2H)であった。
【0025】
(実施例2)
下記の反応式に従い、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより式(13)のチオフェン誘導体を得た。
【化19】

【化20】

得られた化合物の分子量は342であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl、400MHz、単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は、7.90−7.87(m,Ar−H,4H)、7.65−7.63(m,Ar−H,2H)、7.43−7.41(m,Ar−H,4H)、7.35−7.32(m,Ar−H,2H)、7.24−7.23(m,Ar−H,2H)であった。
【0026】
(実施例3)
下記の反応式に従い、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより式(14)のチオフェン誘導体を得た。
【化21】

【化22】

得られた化合物の分子量は270であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl、400MHz、単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は、7.52(s,Ar−H,4H)、7.24−7.23(d,Ar−H,2H)、6.96−6.95(d,Ar−H,2H)、2.38(s,−CH,6H)であった。
【0027】
(実施例4)
下記の反応式に従い、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより式(15)のチオフェン誘導体を得た。
【化23】

【化24】

得られた化合物の分子量は306であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl、400MHz、単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は7.25−7.22(m,Ar−H,2H)、7.13−7.08(m,Ar−H,4H)、4.32−4.38(m,−OCH−,4H)であった。
【0028】
(実施例5)
下記の反応式に従い、反応物を2(最大2.1):1のモル比で反応させることにより式(16)のチオフェン誘導体を得た。
【化25】

【化26】

得られた化合物の分子量は364であった。水素原子の位置はH NMR(溶媒:CDCl,400MHz,単位ppm)による水素のスペクトルから決定された。化学シフト(δ)は7.24−7.22(m,Ar−H,1H)、7.06−6.96(m,Ar−H,1H)、4.41−4.39(m,−OCH−,4H)、4.37−4.36(m,−OCH−,4H)であった。
【0029】
(効率試験)
濃度10−5mol/Lの硫酸溶液中で0.55の量子収率を有するクマジンを標準物質として使用した。比較例及び実施例1〜5において得られたチオフェン誘導体の相対量子収率を測定し、その結果を表1に記録した。
【0030】
【表1】

【0031】
表1に示したように、比較例と比べ、実施例1〜5のチオフェン誘導体(芳香環又は複素環が導入されたもの)は、良好な相対量子収率を有している。言い換えれば、本発明によって提供されるチオフェン誘導体は従来のものよりも実際に良好な相対量子収率を与え、このため従来のものよりも幅広い用途に応用することができる。
【0032】
上に示した通り、本発明によって提供されるチオフェン誘導体は、相対量子収率が向上し、産業上の応用可能性が改善されている。
【0033】
以上の開示は、詳細な技術的内容とその発明上の特徴に関して述べたものである。本技術分野における当業者であれば、ここに記載された発明の開示及び示唆に基づく種々の修正や置き換えを、本発明の特性を失わせることなく行い得るかもしれない。上の明細書はこの種の修正や置き換えの全てを開示しているものではないが、このような修正や置き換えは本質的に、本出願の特許請求の範囲に包含されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)の化学構造を有する、チオフェン誘導体。
【化1】

(式(1)中、Xは置換もしくは無置換であって炭素数が6〜20の芳香族基又は炭素数が1〜20の脂肪族基を表す。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第一の複素環を形成している。RとRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖、又は環式脂肪族基であるか、あるいは互いに結合して第二の複素環を形成している。bは1〜10の整数である。ただし、R、R、R及びRが全て水素原子であるときは、Xは下記式で表される構造ではない。)
【化2】

【請求項2】
前記式(1)中、Xは下記の式(2)〜(10)からなる群から選択される、請求項1に記載のチオフェン誘導体。
【化3】

(上記式(2)〜(10)において、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子を表す。S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシル基を表す。)
【請求項3】
前記式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、CH、C、OCH、OC、OC、OC又はCであり、
bは1〜3の整数である、
請求項1に記載のチオフェン誘導体。
【化4】

(上記式中、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子であり、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
【請求項4】
前記式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
、R、R及びRは水素原子又はCHであり、
bは1である、
請求項3に記載のチオフェン誘導体。
【化5】

【請求項5】
前記式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
及びRは互いに結合して第一の複素環を形成し、
及びRは互いに結合して第二の複素環を形成し、
bは1〜3の整数である、
請求項1に記載のチオフェン誘導体。
【化6】

(上記式中、AはS原子、O原子、N原子又はSe原子であり、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
【請求項6】
前記式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
【化7】

(上記式中、S、S、S及びSはそれぞれ独立して水素原子又はCHである。)
前記第一の複素環又は前記第二の複素環は下記式で表され、
【化8】

(上記式中、Yは0〜6の整数である。)
bは1である、請求項5に記載のチオフェン誘導体。
【請求項7】
前記式(1)中、Xは下記式からなる群から選択され、
【化9】

前記第一の複素環又は前記第二の複素環は下記式からなる群から選択される、請求項6に記載のチオフェン誘導体。
【化10】

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のチオフェン誘導体を含有する、導電性材料。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のチオフェン誘導体を含有する、有機発光材料。

【公開番号】特開2010−222336(P2010−222336A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163711(P2009−163711)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(598170187)エターナル ケミカル シーオー.,エルティーディー. (13)
【氏名又は名称原語表記】ETERNAL CHEMICAL CO.,LTD.
【Fターム(参考)】