説明

チューナ、チューナシステム及びチューナシステムの制御方法

【課題】特に汎用のアドレスセレクト端子を設けることなくチューナに対してアドレスの設定を可能とし、セット用の端子本数を削減する。
【解決手段】チューナシステム10は、チューナ12のアドレスセレクト端子42をAGC回路46に対する入力端子として共用する。チューナ12の制御IC34は、電源投入時又は再起動時にスイッチング回路44を操作し、アドレスセレクト端子42の接続先をI2Cインタフェース38に切り替える。この間、復調IC14からGPIO端子14bを通じてアドレスセレクト用の電圧を供給し、アドレスの設定を行う。その後、アドレスセレクト端子42の接続先をAGC回路46に切り替え、復調IC14からAGC電圧を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己のアドレスを設定するアドレスセレクト機能を有したチューナ、チューナと復調ICとを備えたチューナシステム及びチューナシステムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタル放送受信用のチューナにアドレスセレクト(AS)端子を設けることで、チューナに対して自己のアドレスを指定する先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわちこの先行技術では、チューナに内蔵されたMOP(Mixer Oscillator PLL)ICにアドレスセレクト端子を設けておき、チューナをマザー基板にセットする際、マザー基板内でアドレスセレクト端子にOpen電位、Vcc電位又はグランド電位のいずれかが与えられるものとなっている。このとき各電位は、チューナに対して自己のアドレス(例えば製造元、チューナ番号等)を設定する情報として利用することができる。
【0003】
このため上記の先行技術によれば、例えば電源投入時にマイコンがアドレスセレクト端子をリードしたとき、そのときの電位(Open電位、Vcc電位又はグランド電位)に応じてチューナの製造元(又はチューナ番号、チューナ種別)を識別することができるので、マイコンは、それ以後の選局データのフォーマットをチューナの製造元の仕様に合わせて送信することができる。
【特許文献1】特開2008−199481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した先行技術のように、予めチューナに汎用のアドレスセレクト端子を設けておけば、チューナをマザー基板にセットする際、アドレスセレクト端子に与えられる電位の状態に応じて容易にアドレスを設定することができると考えられる。
【0005】
しかしながら、汎用のアドレスセレクト端子がチューナに設けられていると、それだけ端子本数が増加するため、セット時の作業がかえって煩雑になってしまう。例えば、特にチューナに対してアドレスの設定をする必要がない場合であっても、標準で常にアドレスセレクト端子が設けられていれば、これをわざわざ半田付けするためだけにマザー基板にスルーホールを設けたり、ランドを形成したりする必要があり、それだけ無駄が多くなるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、特に汎用のアドレスセレクト端子を設けることなくチューナに対してアドレスの設定を可能としつつ、セット用の端子本数を削減することができる技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
解決手段1:本発明は、所定のアドレスセレクト端子に対して印加された電圧の状態に基づいて自己のアドレスを設定する機能を有したチューナと、このチューナから出力されるIF信号を入力して復調する復調用ICとを備えたチューナユニットの制御方法であって、以下の工程を有するものである。
【0008】
(1)アドレス設定工程
この工程は、電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期にチューナのアドレスセレクト端子に対してアドレスを設定するための電圧を供給するものである。
【0009】
(2)動作工程
この工程は、上記(1)のアドレス設定工程でチューナのアドレスを設定した後、アドレスセレクト端子をIF信号の出力アンプに対するAGC入力端子に切り替えた状態でAGC電圧を供給するものである。
【0010】
上記のように本発明の制御方法によれば、各工程を通じて1つの端子をアドレスセレクト端子又はAGC入力端子のいずれかに使用(共用)することができるので、それぞれに専用の端子を設ける必要がない。また、共用とするチューナのアドレスセレクト端子は復調ICに接続されているだけでよいので、端子の設置をチューナシステムの内部だけで済ませることができ、これを特にセット用の端子(外部接続用の端子)として汎用に設けておく必要がない。
【0011】
解決手段2:本発明は、チューナ単独の構成とすることができる。すなわち本発明のチューナは、自己のアドレスを指定するための電圧が印加されるアドレスセレクト端子と、受信した放送信号に基づいて生成されたIF信号を出力する出力アンプと、出力アンプに対するゲインコントロールを行うAGC回路と、電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期にアドレスセレクト端子に印加される電圧の状態に基づいて自己のアドレスを設定した後、アドレスセレクト端子をAGC回路の入力端子に切り替えて使用する制御回路とを備えている。
【0012】
本発明のチューナによれば、電源投入時又は再起動時にアドレスセレクト端子に印加される電圧の状態(例えばhigh又はlow)に応じて自己のアドレスを設定した後、アドレスセレクト端子をAGC回路への入力端子に切り替えて通常の受信動作を実行することができる。このため、アドレスの指定用とAGC用にそれぞれ専用の端子を設ける必要がなく、それだけ端子数を少なくすることができる。
【0013】
解決手段3:本発明は、チューナと復調ICとを備えたチューナシステムとして構成することもできる。すなわち本発明は、チューナにて受信した放送信号に基づいてIF信号を生成し、このIF信号を復調ICにて復調するチューナシステムである。
【0014】
特にチューナは、自己のアドレスを指定するための電圧が印加されるアドレスセレクト端子と、受信した放送信号に基づいて生成されたIF信号を出力する出力アンプと、出力アンプに対するゲインコントロールを行うAGC回路と、電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期にアドレスセレクト端子に印加される電圧の状態に基づいてチューナに対して自己のアドレスを設定した後、アドレスセレクト端子をAGC回路の入力端子に切り替えるチューナ制御回路とを備えている。そして復調ICは、電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期にアドレスセレクト端子に対してアドレスを指定するための電圧を供給した後、アドレスセレクト端子に対してAGC電圧を供給する。
【0015】
本発明のチューナシステムは、電源投入時又は再起動時においてアドレスセレクト端子をアドレスの設定に使用した後、これをAGC電圧の入力用に切り替えて使用することができる。これにより、システムとして必要な端子数を減らすことができる。また、チューナのアドレスセレクト端子は復調ICと接続されていればよいので、これを外部端子として常に設けておく必要がない。
【0016】
解決手段4:解決手段3のチューナシステムにおいて、復調ICとチューナ制御回路とは、復調ICが有するGPIO端子を通じてI2Cバスとは別に接続されており、復調ICは、GPIO端子を通じてアドレスセレクト端子にアドレスを指定するための電圧及びAGC電圧をそれぞれ供給することが好ましい。
【0017】
上記の態様であれば、もともと復調ICが有するGPIO(General Purpose I/O)端子をアドレスセレクト端子との接続用に割り当てることで、より簡素な構成を実現することができる。この場合でも、例えば復調IC内部でGPIO端子のレジスタを操作すれば、電源投入時や再起動時にGPIO端子にアドレス設定用の電圧(high又はlowのステータス)を任意に与えることができるので、チューナ制御回路において容易にアドレスの設定を行うことができる。またその後、GPIO端子は通常のAGC出力端子として使用することができるので、チューナとの接続を複雑化することなくアドレスの設定を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、特に専用の端子を設けることなく、チューナのアドレスを設定したり、その後に通常のAGC動作を実行したりすることができる。これにより、汎用の端子本数を少なくしてセット作業を容易化し、チューナやチューナシステムが組み込まれるセット製品(TVセット、セットトップボックス等)の製造コストを削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
〔チューナシステムの構成〕
図1は、一実施形態のチューナシステム10の構成例を概略的に示す図である。このチューナシステム10は、主にチューナ12と復調IC(Integrated Circuit)14とで構成されており、このうちチューナ12でデジタル放送信号(RF信号)を受信すると、これをIF信号にダウンコンバートし、そして復調IC14でIF信号を復調処理してデジタル信号(例えば圧縮映像信号)を出力することができる。
【0021】
〔チューナ〕
先ずチューナ12について説明する。チューナ12は、例えば図示しないアンテナを通じてRF入力端子16から入力されたRF信号をRFアンプ18で増幅し、次段のバンドパスフィルタ20を通じてミキサ22に入力する。なおRFアンプ18の前段に別のフィルタが設けられていてもよい。またRFアンプ18はゲインコントロールタイプであってもよい。
【0022】
チューナ12は局部発振器24を有し、この局部発振器24で発生された局部発振信号は、ミキサ22でRF信号と掛け合わされ、IF信号(中間周波数信号)に変換される。IF信号は、さらに次段のIFアンプ26で増幅され、さらにSAW(表面弾性波)フィルタ28で帯域制限された後、出力アンプ30を通じて出力端子32から復調IC14に出力される。
【0023】
〔チューナ制御回路〕
またチューナ12には、主にPLLコントロール用の制御IC34が内蔵されている。すなわち制御IC34は、PLL回路36を有しており、このPLL回路36は、現在の受信チャンネルに応じて局部発振器24の発信周波数を制御する。制御IC34はI2Cインタフェース38を有しており、受信チャンネルの指定は上記の復調IC14からI2Cバス40を通じて行われる。制御IC34は、復調IC14から受信チャンネルを指定する制御信号を受信すると、この制御信号に基づいてPLL回路36の位相を制御する。
【0024】
〔アドレスセレクト端子〕
チューナ12はアドレスセレクト端子42を有している。このアドレスセレクト端子42は、制御IC34内部のスイッチング回路44に組み込まれている。スイッチング回路44は、そのスイッチング動作に伴い、アドレスセレクト端子42に供給された入力電圧をI2Cインタフェース38又はAGC回路46のいずれかに振り分ける。なおスイッチング回路44のスイッチング動作は、制御IC34が実行する処理を通じて制御される。
【0025】
〔復調IC〕
復調IC14は、上記のように出力端子32からIF信号を入力すると、これをサンプリング処理してデジタル復調する。このため復調IC14には、水晶発振器48が接続されており、復調IC14は水晶発振器48の発振信号をシステムクロックとして動作し、IF信号の復調処理を実行することができる。
【0026】
〔GPIO端子〕
復調IC14は、上記のI2Cバス40に接続される出力端子14aの他に、GPIO端子14bを有している。このGPIO端子14bがチューナ12のアドレスセレクト端子42に接続されており、復調IC14は、GPIO端子14bを通じてAGC電圧を供給する他、チューナ12のアドレスを設定するための電圧を供給する。そしてチューナ12の制御IC34は、復調IC14からアドレスセレクト端子42に対して供給された電圧に基づき、自己のアドレスを設定することができる。以下、この点について説明する。また以下の説明により、チューナシステム10の制御方法を実施するための工程が明らかとなる。
【0027】
〔制御ICの処理〕
チューナ12の制御IC34は、例えば以下の処理をプログラムとして実行する。図2は、制御IC34が実行する処理(リセットスタートからの処理)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
【0028】
ステップS10:チューナシステム10に電源が投入されるか、もしくはチューナシステム10が再起動すると、チューナ12の制御IC34は各種レジスタやメモリ(図示していない)を初期化する他、必要な初期化動作を行う。
【0029】
ステップS12:次に制御IC34は、駆動電圧をモニタし、実際の電圧値が閾値Va(例えば、Vccの70%程度)に達したか否かを確認する。そして、駆動電圧が閾値Vaに達したことを確認すると(Yes)、制御IC34は次のステップS14に進む。
【0030】
〔アドレス設定工程〕
ステップS14:制御IC34は、アドレスセレクト動作を開始する。具体的には、具体的には、制御IC34は上記のスイッチング回路44を操作し、アドレスセレクト端子42の接続先をI2Cインタフェース38に切り替える。
【0031】
ステップS16:次に制御IC34は、アドレスセレクト端子42に対して印加される電圧の状態を入力する。そして制御IC34は、このときアドレスセレクト端子42に印加された電圧の状態がhigh又はlowのいずれであるかに基づいて、チューナ12のアドレスを設定する。例えば、電圧の状態が「high」であればアドレスを「01H」に設定し、電圧の状態が「low」であればアドレスを「00H」に設定するといった具合である。なお、設定するアドレスはその他の値であってもよい。
【0032】
ステップS18:制御IC34は、アドレスセレクト動作(アドレスの設定)が終了したか否かを確認する。未だ終了していなければ(No)、制御IC34は上記のステップS16に戻ってアドレスセレクト端子42への入力を継続する。そしてアドレスセレクト動作が終了したことを確認すると(Yes)、制御IC34は次のステップS20に進む。
【0033】
〔動作工程〕
ステップS20:制御IC34は、AGC動作を開始する。具体的には、上記のスイッチング回路44を操作し、アドレスセレクト端子42の接続先をAGC回路46に切り替える。これにより、以後のアドレスセレクト端子42への入力電圧は、AGC回路46に対するAGC電圧となる。
【0034】
ステップS22:上記の手順を終えると、制御IC34は定常処理に移行する。この処理では、制御IC34はAGC回路46を通じて上記の出力アンプ30のゲインコントロール(AGC動作)を行ったり、復調IC14からの制御信号に基づいてPLL回路36の位相を制御したりする。この間、次のリセットスタートまで制御IC34は、先のステップS16で設定した自己のアドレスをメモリ等に保持する。
【0035】
〔復調ICの処理〕
一方、復調IC14は、例えば以下の処理をプログラムとして実行する。図3は、復調IC14が実行する処理(リセットスタートからの処理)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
【0036】
ステップS100:復調IC14もまた、チューナシステム10に電源が投入されるか、もしくはシステム10が再起動すると、各種レジスタやメモリ(図示していない)を初期化する他、必要な初期化動作を行う。
【0037】
〔アドレス設定工程〕
ステップS102:次に復調IC14は、アドレスセレクト用の電圧を出力する。具体的には、復調IC14は上記のGPIO端子14bの電圧をhigh又はlowのいずれかに切り替え、その状態を保持する。このとき電圧をhigh又はlowのいずれに切り替えるかは、復調IC14のメモリに予め記憶させておいてもよいし、あるいは、他の制御IC(例えばセット側のMPEGデコーダ)から復調IC14に対して指示されるアドレスに基づいて決定してもよい。
【0038】
ステップS104:次に復調IC14は、復調処理を開始するべきか否かを判断する。この判断は、例えば図示しないタイマによる経過時間(例えば電源投入又は再起動後500msec等)に基づいて行うこともできるし、あるいは、チューナ12からIF信号が出力されたか否かに基づいて行うこともできる。
【0039】
いずれにしても、未だ復調処理を開始するべきでないと判断した場合(No)、復調IC14はステップS102に戻り、引き続きアドレスセレクト用の電圧を出力する。一方、復調処理を開始するべきであると判断すると(Yes)、復調IC14は次のステップS106に進む。
【0040】
〔動作工程〕
ステップS106:上記の手順を終えると、復調IC14は復調処理に移行する。この処理では、復調IC14はIF信号を復調してデジタル信号を生成する。また復調IC14は入力されたIF信号のレベル変化に基づき、GPIO端子14bを通じてAGC電圧を出力する。これにより、チューナ12内部ではAGC回路46を通じて出力アンプ30のゲインコントロールが行われる。また復調IC14は、他の制御ICから送信された選局信号に基づき、受信チャンネルを指定する制御信号をI2Cバス40に出力する。
【0041】
〔システム動作〕
図4は、チューナシステム10の動作に伴う各種状態の変化を示すタイミングチャートである。以下、図4に基づいてチューナシステム10全体としての動作を説明する。なお図4の状態変化は、チューナシステム10の電源投入後又は再起動後を基点として示されているものとする。
【0042】
図4中(A):電源投入後又は再起動後、最初にチューナシステム10の動作ステータスはアドレスセレクト(AS)となる。
【0043】
図4中(B):電源投入後又は再起動後、チューナシステム10の駆動電圧が0Vから定常電圧Vccに向けて立ち上がる。チューナシステム10の動作ステータスとしてアドレスセレクト(AS)が開始されるのは、上記のように駆動電圧が閾値Vaにまで達した時点(時刻t0)である。
【0044】
この後、ある程度の時間が経過するまでの間(時刻t0〜時刻t1)、チューナシステム10の動作ステータスはアドレスセレクト(AS)に維持される。この間にチューナシステム10は、アドレスセレクト端子42に印加される電圧の状態(high又はlow)をラッチする。
【0045】
図4中(A):アドレスセレクト(AS)の動作ステータス終了後、チューナシステム10の動作ステータスはAGC(Automatic Gain Control)に移行する(時刻t2)。
【0046】
図4中(C):動作ステータスがAGCに移行すると、チューナシステム10はI2Cバス40を通じて受信チャンネルの制御信号の伝送を開始することができる。
【0047】
図4中(D):チューナシステム10の動作ステータスがアドレスセレクト(AS)にある間(時刻t0〜時刻t1)、アドレスセレクト端子(AS/AGC共用端子)に供給される電圧は、チューナ12に対して設定するアドレスに依存する。したがって、この間の電圧は「low(実線)」の場合もあるし、「high(破線)」の場合もある。
【0048】
いずれにしても、チューナシステム10の動作ステータスがAGCに移行すると(時刻t2以降)、その後にアドレスセレクト端子(AS/AGC共用端子)に対してAGC電圧が供給される。
【0049】
上述した一実施形態によれば、チューナ12内部での切り替えにより、チューナシステム10のアドレスセレクト端子42をAGC電圧の入力端子としても使用することができる。このため、それぞれに専用の端子を設けることなく、全体として端子本数を減らすことができる。
【0050】
また、チューナ12にアドレスセレクト用として汎用端子を設ける必要がないことから、チューナシステム10が実装されるマザー基板に汎用端子向けのスルーホールや半田付けランド等を設ける必要もない。したがって、それだけ実装作業を簡略化し、また、セット品(TVセットやセットトップボックス)の製造コスト低減に寄与することができる。
【0051】
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、各種の変形を伴って実施することができる。一実施形態で挙げたチューナシステム10の構成はあくまで一例であり、例えばチューナ12内部の具体的な回路構成は適宜に変形することができる。また、一実施形態では出力アンプ30だけをゲインコントロールしているが、RFアンプ18を可変式とし、AGC回路46により合わせてRFアンプ18のゲインコントロールを行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】一実施形態のチューナシステムの構成例を概略的に示す図である。
【図2】チューナの制御ICが実行する処理(リセットスタートからの処理)の手順例を示すフローチャートである。
【図3】復調ICが実行する処理(リセットスタートからの処理)の手順例を示すフローチャートである。
【図4】チューナシステムの動作に伴う各種状態の変化を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0053】
10 チューナシステム
12 チューナ
14 復調IC
14b GPIO端子
30 出力アンプ
34 制御IC(チューナ制御回路)
40 I2Cバス
42 アドレスセレクト端子
46 AGC回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のアドレスセレクト端子に対して印加された電圧の状態に基づいて自己のアドレスを設定する機能を有したチューナと、このチューナから出力されるIF信号を入力して復調する復調用ICとを備えたチューナユニットの制御方法であって、
電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期に前記チューナのアドレスセレクト端子に対してアドレスを設定するための電圧を供給するアドレス設定工程と、
前記チューナのアドレスを設定した後、前記アドレスセレクト端子をIF信号の出力アンプに対するAGC入力端子に切り替えた状態でAGC電圧を供給する動作工程と
を有するチューナシステムの制御方法。
【請求項2】
自己のアドレスを指定するための電圧が印加されるアドレスセレクト端子と、
受信した放送信号に基づいて生成されたIF信号を出力する出力アンプと、
前記出力アンプに対するゲインコントロールを行うAGC回路と、
電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期に前記アドレスセレクト端子に印加される電圧の状態に基づいて自己のアドレスを設定した後、前記アドレスセレクト端子を前記AGC回路の入力端子に切り替えて使用する制御回路と
を備えたチューナ。
【請求項3】
チューナにて受信した放送信号に基づいてIF信号を生成し、このIF信号を復調ICにて復調するチューナシステムにおいて、
前記チューナは、
自己のアドレスを指定するための電圧が印加されるアドレスセレクト端子と、
受信した放送信号に基づいて生成されたIF信号を出力する出力アンプと、
前記出力アンプに対するゲインコントロールを行うAGC回路と、
電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期に前記アドレスセレクト端子に印加される電圧の状態に基づいて前記チューナに対して自己のアドレスを設定した後、前記アドレスセレクト端子を前記AGC回路の入力端子に切り替えるチューナ制御回路とを備え、
前記復調ICは、
電源の投入又は再起動に伴い、電力の供給が開始された初期に前記アドレスセレクト端子に対してアドレスを指定するための電圧を供給した後、前記アドレスセレクト端子に対してAGC電圧を供給することを特徴とするチューナシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のチューナシステムにおいて、
前記復調ICと前記チューナ制御回路とは、前記復調ICが有するGPIO端子を通じてI2Cバスとは別に接続されており、
前記復調ICは、
前記GPIO端子を通じて前記アドレスセレクト端子に前記アドレスを指定するための電圧及び前記AGC電圧をそれぞれ供給することを特徴とするチューナシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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