説明

テキストデータを処理するための方法および装置

本発明は、少なくとも1つの第1端末(T1)と1つの第2端末(T2)との間の遠隔通信の中でテキストデータを処理するための方法に関し、処理装置(MCU)がテキストデータ(d1)を前記第1端末(T1)から受信した後、画像データ(Im)を少なくとも前記第2端末(T2)へ転送するために、前記受信されたテキストデータ(d1)を一体化した画像データ(Im)を生成するステップを具備する。また、本発明は、対応する装置、および、そのような装置を含むコールシステムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テキストデータ処理の分野に関する(特に、複数のユーザ間のテレビ会議の状況下で)。
【背景技術】
【0002】
従来のテレビ電話サービスが、最近になって強力な成長を経験している。そのようなサービスは、複数の参加者に関与した会議を開くため、ビデオ、オーディオ、および、テキストの複合的な利用を含む。
【0003】
従来のオーディオ/テレビ会議の方法に加えて、テキストデータの形式でメッセージを交換するために、議論機能(「チャット」)が必要とされる。2人の参加者間のポイントツーポイント交換では、ビデオ交換とは独立に、テキストを前後に送信するためのプロセスが存在する(例えば、クライアント側でテキストを入力し、かつ、センテンスが完成したときにそれを送信する。)。
【0004】
そのようなポイントツーポイントシステムの例を図1Aに示す。この従来のシステムでは、端末AおよびBは、第1交換チャネル1上でビデオデータ、第2交換チャネル2上でオーディオデータ、および、第3交換チャネル3上でテキストデータを交換する。テキストデータの移動が、テキスト通信プロトコルによって制御される(例えば、T.140、SIPメッセージ、又は、SIP情報プロトコル)。
【0005】
異なるテキスト通信プロトコル又は互換性のないプロトコルを使用して、2つの端末間でテキストによる会話(text conversation)を実行する場合、第1の課題が生じる。この課題を図1Bに示す。この図では、通常の交換チャネルビデオ1およびオーディオ2に加えて、例えば、端末Aは、T.140プロトコルによって管理されたテキストデータ交換チャネル4を使用し、一方で、端末Bは、SIPメッセージプロトコルによって管理されたテキストデータ交換チャネル5を使用する。その場合、端末Bはチャネル4上のテキストデータを受信することができず、かつ、逆に、端末Aはチャネル5上のデータを受信することができない。
【0006】
この課題は、特に、マルチポイントのテレビ会議システム(中央制御ユニットが、複数の参加者(特に、3人以上)の間のテレビ会議を管理する)において深刻である。
【0007】
これを図1Cに示す。この図では、通常のビデオ1およびオーディオ2交換チャネルに加えて、端末Aは、T.140プロトコルによって管理されたテキストデータ交換チャネル6を使用する。それが、同じT.140プロトコルによって管理されたテキストデータ交換チャネル7上で、端末Bからテキストデータ、および、SIPメッセージプロトコルによって管理されたテキストデータ交換チャネル8上で、端末Cからテキストデータを受信する。その場合、端末Aは、端末Bとテキスト(textually)通信することができるが、端末Cとテキスト通信することができない。
【0008】
図1Cから、参加者が異なるテキスト通信プロトコル、又は、互換性がないプロトコルを使用する場合、テキストによる会話が失敗するので、マルチポイントのテレビ会議の参加者が多いほど、テキストデータの交換に問題が生じる機会が増えることが分かる。
【0009】
加えて、そのような状況においてテキストによる会話の表示に一様性がなく、かつ、それは各端末の可能性によって決まる。
【0010】
当然、複数の参加者間のテレビ会議中にテキストで会話することに伴うこの問題への1解決策は、当然、各参加者に、同じテキスト通信プロトコルの使用を要求することである(例えば、図1Cの端末AおよびB)。しかし、このことは、実施するには非現実的な制約であり、かつ、時には、参加者の端末が既に各自のテキスト通信プロトコル(変更することができない)を有するとき、不可能である。加えて、参加者の端末は、同じプロトコルを使用している場合にさえ、どのように、複数のテキストソースから発せられたテキストデータを受信するのかを知らない。したがって、ほとんどの端末は、マルチポイントのテキストダイアログ機能をサポートしていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の1つは、上記した従来技術の不利益を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この趣旨で、少なくとも1つの第1端末と1つの第2端末との間の遠隔通信の中でテキストデータを処理するための方法を提案する(処理装置がテキストデータを第1端末から受信した後、画像データを少なくとも第2端末へ転送するために、前記受信されたテキストデータを一体化した画像データの生成を具備する。)。
【0013】
本発明は状態を改良し、複数の関係者間に均一かつ動的な方法でテキストで会話することを可能にする(少なくともテキストデータの送信をサポートする端末から)。
【0014】
したがって、第2端末は、第1端末からテキストデータを受信するために、第1端末と同じテキスト通信プロトコルを使用する必要がない。
【0015】
加えて、第2端末は、今や、異なるソースから発せられ、かつ、同じプロトコルを使用して転送されたいくつかのテキストストリームを受信することができる。
【0016】
好ましい態様では、処理装置は、前記テキストデータに対応するテキストの少なくとも一部を少なくとも1つのソース画像の中に埋め込む。
【0017】
故に、第1端末のテキストデータが、単に処理装置から受信された画像データを見ることによって、第2端末に容易に利用可能となる。
【0018】
本発明の好ましい特徴では、処理装置は、第2端末からテキストデータを付加的に受信し、かつ、前記ソース画像の中に第2端末から受信された前記テキストデータに対応するテキストの少なくとも一部を埋め込む。
【0019】
この方法では、異なる端末から発せられたテキストデータを同時に表示することによって、同じテキスト通信プロトコルを使用する必要なく、会話することが可能となる。
【0020】
好ましくは、ソース画像の少なくとも一部が、第1端末から処理装置へ通信される。
【0021】
この方法では、第1端末から発せられたテキスト情報が、可視的性質の情報によって補足される。
【0022】
好ましくは、ソース画像は、少なくとも一部が第2端末から処理装置へ通信される合成画像である。
【0023】
故に、端末から発せられたテキスト情報は、それらから発せられた可視的性質の情報によって補足される。
【0024】
第1変形例では、テキストデータは、前記ソース画像の定義された表示領域の中に埋め込まれる。
【0025】
テキストのそのような配置により、参加者は即時に会話に追随することができる。
【0026】
別の変形例では、ソース画像は、少なくとも、第1表示領域(第1端末から処理装置へ通信された第1画像の少なくとも一部で表示される)、および、第2表示領域(第2端末から処理装置へ通信された第2画像の少なくとも一部で表示される)を備えている。そのような処理装置は、第1表示領域の中に、第1端末から発せられた前記テキストデータに対応するテキストの少なくとも一部を埋め込み、かつ、第2表示領域の中に、第2端末から発せられた前記テキストデータに対応するテキストの少なくとも一部を埋め込む。
【0027】
テキストのそのような配置により、会話中に入力されたテキストとその筆者とを即時に関連付けることができる。
【0028】
加えて、本発明は、少なくとも1つの第1端末と1つの第2端末との間の遠隔通信の中でテキストデータを処理するための装置を提案する(上記した方法を実施可能な処理手段を備える。)。
【0029】
好ましくは、処理装置は、上記した方法に従ってソース画像を生成するための前処理手段を備えている。
【0030】
好ましくは、前記前処理手段は、上記した方法に従って合成画像として前記ソース画像を生成するミキシング手段を備えている。
【0031】
また、本発明は、上記したテキストデータ処理装置を備え、テキストデータ及び/又は画像データを処理装置へ送信可能な少なくとも2つの端末に接続されたビデオ-テキスト会話システムに関する。
【0032】
最後に、本発明は、上記した方法を実施するためのコンピュータプログラムを提案する。そのようなプログラムは、遠隔通信ネットワークを介してダウンロード可能であり、かつ/又は、処理装置のメモリに格納され、かつ/又は、処理装置と協働することを目的とした記憶媒体に格納される。
【0033】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付図面から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】テキスト通信をともなう異なる従来のテレビ会議システムである。
【図2】本発明の好ましい実施例によるテキストデータ処理装置概略図である。
【図3】本発明によるテキストデータおよび画像データの表示の異なる方法である。
【図4】本発明の好ましい実施例のテキスト通信をともなうテレビ会議システムである。
【図5】本発明の好ましい実施例のテキストデータ処理方法のステップである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
はじめに図2を参照する(本発明の好ましい実施例においてテキストデータ処理装置MCUを備えた会話システムを概略的に表す。)。
【0036】
この会話システムでは、3人のユーザBob、JenおよびSamが、各自の端末T1、T2およびT3を介して会話している。これらの端末は処理装置MCUに接続されている(示された例では、マルチポイント制御ユニット(Multipoint Control Unit;MCU)である)。図2に示されたシステムが、この例では、3人のユーザによって使用されるが、当然、本発明は、2人以上のユーザ(それぞれが制御ユニットMCUに接続された端末を備えた)によって使用されるどんなシステムにも適用することができる。
【0037】
3人のユーザBob、JenおよびSamは、テキストデータd1、d2、d3を各自の端末T1、T2およびT3に入力することができ、かつ、それらを制御ユニットMCUへ送信することができる。ここで、「テキストデータ」は、テキストの一部を形成する1又は複数の連続する文字に対応するデータを意味すると理解しなければならない(例えば、ASCIIで符号化されたデータによって表わされた文字)。そのようなデータを、従来の端末のキーボード上で入力することができる。
【0038】
テキストデータ通信プロトコル(例えば、T.140、SIPメッセージ、又は、SIP情報プロトコル)を使用して、端末と制御ユニットとの間でテキストデータを送信することができる(異なる端末T1、T2およびT3によって使用されるプロトコルが、制御ユニットMCUによって認識される限りは)。したがって、本願発明では、異なるユーザが同じテキスト通信プロトコルを使用する必要がない。
【0039】
制御ユニットMCUは、テキストデータを少なくとも1つの端末から(例えば、T1)受信し、次いで、それらから、処理手段PROCで、少なくとも1つの別の端末(例えば、T2)へ送信される画像データImを生成する。
【0040】
したがって、Bobが端末T1を用いてデータd1を送信する場合、制御ユニットMCUは、端末T2を用いてJenへ(又は、端末T3を用いてSamへも)送信される画像データImを生成する。好ましくは、これらの画像データは端末T1へも送信される(Bobが、入力されたデータd1が実際に画像データImの中に一体化されたことを確認することができるように)。
【0041】
例えば、画像データImの生成は、テキストの一部(テキストデータd1に対応する)をソース画像Imsの一部の中に埋め込むことによって実行することができる。このソース画像Imsは、単純な固定された画像であってもよい(例えば、テキストデータd1に対応するテキストの一部が白い文字として埋め込まれる、完全に黒い画像)。また、ソース画像Imsは、ビデオストリームの一連の画像{Ims}l、...、kからなってもよい(例えば、制御ユニットMCUの外部の媒体から受信され、かつ、そのようなビデオストリームを生成する(例えば、テレビプログラム))。
【0042】
好ましくは、ソース画像データImsは、ユーザ自身から来る。例えば、Bob、Jean及び/又はSamは、画像データIm1、Im2、Im3(送信されたテキストデータd1、d2及び/又はd3に対応するテキストの一部を埋め込むのに使用される)を送信することができる。
【0043】
第1の例では、端末T1はテキストデータd1(ユーザBobによって入力されたテキストに対応する)、および、画像データIm1(例えば、このユーザBobの写真に対応する)を送信する。次いで、処理手段PROCは、ソース画像データImsとして画像データIm1を使用し、かつ、その中に、このユーザBobによって入力されたテキストデータd1に対応するテキストの一部を埋め込む。次いで、ユーザBobのこの写真に対応する画像データIm(その上に彼が入力したテキストが現れる)を生成する。次いで、上記したように、これらの画像データはユーザJenへ(および、例えば、他のユーザへ(例えば、Sam)、および、恐らく、ユーザBobへ)送信される。
【0044】
別の例では、端末T1は、ユーザBobによって入力されたテキストに対応するテキストデータd1(および、例えば、Bobの所有のウェブカメラによって取得されたビデオに対応する一連の画像データ{Im1}l、...、kからなるビデオストリーム)を送信する。次いで、処理手段PROCが、連続して、これらの画像のそれぞれの中に、テキストデータd1(ユーザBobによって入力された)に対応するテキストの一部を埋め込むために、ソース画像データ{Ims}l、...、kとして画像データ{Im1}l、...、kを使用する。次いで、処理手段PROCは、ユーザBobのウェブカメラによって取得されたビデオに対応する連続した画像データ{Im}l、...、kからなるビデオストリーム(その上に彼が入力したテキストが表示される)を生成する。次いで、このビデオストリームがユーザJenへ(および、他のユーザへ(例えば、Sam)、および、例えば、恐らく、再び、ユーザBobへ)送信される。
【0045】
代表的な実施例では、送信されるテキストデータに対応するテキストが、テキストデータが制御ユニットMCUに到着するにつれて、文字単位で埋め込まれる。これが「リアルタイム」テキスト埋め込みである(テキストデータが入力される際に発生する)。そのような埋め込み方法は、参加者間に高レベルの対話性を提供する。
【0046】
しかし、テキスト埋め込みの別の手段を想像することができる(処理手段PROCが、画像の中に表示する前に、完全な句を得るのを待つ。)。そのような「句単位」埋め込みの方法を達成するため、処理手段PROCはメモリ(例えば、バッファ)を備えることができる(句の終了を示すデータアイテム(例えば、キーボードのエンターキーに対応するASCIIシンボル)が受信されるまで、受信されたテキストデータが格納される。)。次いで、処理手段PROCだけが、格納されたテキストデータの全セットを処理し、かつ、句全体をソース画像Imsの中に埋め込む。
【0047】
確かに、制御ユニットMCUは、ユーザBob、JenおよびSamからそれぞれ発せられたテキストデータd1、d2、d3を同時に受信してもよい。この場合、処理手段PROCは、種々の端末へ送出される同じ画像の中にこれらの異なるデータに対応するテキストの一部を、リアルタイムで同時に埋め込むことができる。上記したのと同じ方法で、処理手段PROCは、ユーザBob、Jean及び/又はSamから発せられたテキストデータを別々に格納することができる(完全な句がそのユーザから受信されているときに限って、対応するテキストを表示するように)。この格納は、すべてのユーザに共通の単一のバッファ(又は、各ユーザに専用のバッファ)において行うことができる。
【0048】
好ましくは、テキストの異なる部分(受信された異なるテキストデータd1、d2、d3に対応する)を、ソース画像Imsの中央に位置している1つの領域の内部に表示することができる。次いで、異なるユーザに属したテキストを、そのユーザによって入力されたテキストに近接して、特定のデータアイテム(例えば、ユーザの名字又は名前)に言及することによって区別することができる。そのような例を図3Aに示す。
【0049】
3人の参加者が会話している図3Aのこの例では、ソース画像Imsは、3つの画像Im1、Im2、Im3(それぞれが参加者Bob、JenおよびSamのうちの1人を示す)から形成された合成画像である。テキストの中央領域Zが、参加者のそれぞれに対応するテキストの一部を埋め込むように、この合成画像上に重ね合わせられている。そのような表示が(均一であることに加えて)、この1つの中央領域を見るだけで、会話のクイックビューを提供する。
【0050】
そのような合成画像を取得するために、制御ユニットMCUは、ソース画像を準備し、端末T1、T2、T3のそれぞれから画像データIm1、Im2およびIm3を受信するための準備手段PREPを備えている。端末から制御ユニットMCUへの送信に使用された画像符号化の異なるタイプを除外するために、それぞれの復号器DECOD1、DECOD2、DECOD3を用いて、これらの画像データを初めに復号してもよい。
【0051】
次いで、例えば、図3Aに示すように、3つの端末T1、T2、T3からそれぞれ発せられた3つの画像(例えば、3人の異なるユーザの画像)を示した合成ソース画像Imsを作成するために、これらの画像データIm1、Im2およびIm3は、それらを処理するミキシング手段(MIX)へ送信される。他の効果が考えられ、かつ、MIXおよびPROC手段によって達成される(例えば、より動的な効果を得るために、直近に受信された文字をアニメーション化する。)。
【0052】
好ましくは、ユーザによって入力されたテキストを、各自の画像に対応する領域(かつ、中央領域だけでなく)に表示することができる。そのような実施例を図3Bの例に示す。
【0053】
図3Bの例では、各参加者が自身の特定の領域Z1、Z2、又はZ3(入力した文字と同様に、例えば、参加者の端末から送信された画像又はビデオストリームが表示される)を有する。このタイプの表示も、均一性の利点に加えて、どのユーザが何のテキストを入力したかについて即時の可視的な区別を提供する。
【0054】
図4には、本発明の好ましい実施例において、制御ユニットMCUを使用するテキスト通信をともなうテレビ会議システムを示す。
【0055】
図4に示されたテキスト通信をともなうテレビ会議システムでは、3人のユーザBob、JenおよびSamが、各自の端末A、B、Cを使用して、上記したものに類似した制御ユニットMCUを介して、相互に通信する。
【0056】
端末A、B、Cは、ビデオチャネル21、31、41およびオーディオチャネル22、32、42を使用して、確立されたプロトコルに従って、テレビ会議を構成する。テキストデータについて、端末Aは、プロトコルT.140を使用し、端末BはSIPメッセージプロトコルを使用し、かつ、端末CはSIP情報プロトコルを使用する。
【0057】
従来のマルチポイント制御ユニットで、これらの異なる端末間のテキストでの会話は、前もって図1Cに示したように、異なるテキスト通信プロトコルのため、不可能である。しかし、ここで、テキストチャネル23、33、43は、上向き方向にだけ使用される(即ち、端末から制御ユニットMCUへ)。次いで、制御ユニットMCUは、上記した方法で、テキストチャネルから受信された種々のテキストデータを、ビデオチャネル21、31、41上で、下向きの方向に端末へ再送信されるビデオストリームの中に埋め込む。故に、テキストプロトコル間の互換性の問題が解決され(異なるソースから複数のテキストストリームを受信することの問題であるので)、テキストで会話することができる。
【0058】
最後に、図5には、本発明の好ましい実施例によるテキストデータを処理するための方法100のステップを示す。
【0059】
第1ステップ110の間に、テキストデータd1が、例えばキーボードを用いて、少なくとも1つの端末T1において入力される。
【0060】
好ましくは、しかし選択的に、第2ステップ120の間に、ソース画像データIm1がこの同じ端末T1において取得される。これらのデータは、単一の画像、又は、ビデオストリームを含んでもよく、かつ、例えばウェブカメラを用いて取得してもよい。
【0061】
取得ステップ120は、図5で、テキスト入力ステップ110に続くものとして示されているが、これらの2つのステップが、好都合に同時に発生してもよく、又は、逆の順序(画像データ取得ステップがテキストデータ入力ステップに先行する)でもよい。
【0062】
次いで、受信ステップ130の間に、入力されたテキストデータd1(および、恐らく、取得された画像データIm1)が端末T1によって送信され、かつ、制御ユニットMCUによって受信される。
【0063】
次はソース画像準備ステップ140であり、画像データIm1が処理され、特定のフォーマットにフォーマット化され、又は、他の端末から受信された他の画像データと合成されて、合成ソース画像を形成する。このステップは、制御ユニットMCUの準備手段PREPにおいて実行される。故に、ソース画像Ims(又は、一連のソース画像からなるソース画像{Ims}1、...、kのストリーム)が取得される。
【0064】
一体化ステップ150の間に、テキストデータd1が、例えば、上記した表示のうちの1つにおいて、以前に準備されたソース画像Ims又はストリーム{Ims}1、...、kの中に埋め込まれる。対応する画像Im又は画像{Im}1、...、kのストリームが取得される。
【0065】
いったん、これらのテキストデータがソース画像、又は、ソース画像のストリームの中に埋め込まれると、同報通信ステップ160において、画像Im又は画像{Im}1、...、kのストリームは参加者の端末へ同報通信される(必要ならば、これらの端末に適応された符号化手段CODによって以前に符号化される)。
【0066】
当然、本発明は上記した実施例に限定されない。他の方法および他の実施例が、本発明の範囲から逸脱することなく、考案され得る。
【受託番号】
【0067】
MCU 処理装置
T1、T2、T3 端末
d1、d2、d3 テキストデータ
Im 画像データ
Ims ソース画像データ
PROC 処理手段
PREP 前処理手段
MIX ミキシング手段
【図1A】

【図1B】

【図1C】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1端末(T1)と1つの第2端末(T2)との間の遠隔通信の中でテキストデータを処理するための方法であって、
処理装置(MCU)がテキストデータ(d1)を前記第1端末(T1)から受信した後(130)、前記受信されたテキストデータ(d1)を一体化した画像データ(Im)を、前記画像データ(Im)を少なくとも前記第2端末(T2)へ転送するために(160)、生成するステップ(150)を具備する方法。
【請求項2】
前記処理装置(MCU)は、前記テキストデータ(d1)に対応するテキストの少なくとも一部を、少なくとも1つのソース画像(Ims)の中に埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記処理装置(MCU)は、
テキストデータ(d2)を前記第2端末(T2)から付加的に受信し、かつ、
前記ソース画像(Ims)の中に、前記第2端末(T2)から受信された前記テキストデータ(d2)に対応するテキストの少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ソース画像(Ims)の少なくとも一部は、前記第1端末(T1)から前記処理装置(MCU)へ通信されることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記ソース画像(Ims)は、少なくとも一部が前記第2端末(T2)から前記処理装置(MCU)へ通信される合成画像であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記テキストデータ(d1,d2)は、前記ソース画像(Ims)の定義された表示領域(Z)の中に埋め込まれることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ソース画像(Ims)は、
前記第1端末(T1)から前記処理装置(MCU)へ通信される第1画像(Im1)の少なくとも一部で表示される少なくとも第1表示領域(Z1)、および、
前記第2端末(T2)から前記処理装置(MCU)へ通信される第2画像(Im2)の少なくとも一部で表示される第2表示領域(Z2)を具備し、
前記処理装置(MCU)は、
前記第1表示領域(Z1)の中に、前記第1端末(T1)から発せられた前記テキストデータ(d1)に対応するテキストの少なくとも一部を埋め込み、かつ、
前記第2表示領域(Z2)の中に、前記第2端末(T2)から発せられた前記テキストデータ(d2)に対応するテキストの少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの第1端末(T1)と1つの第2端末(T2)との間の遠隔通信の中でデータを処理するためのテキストデータ処理装置(MCU)であって、
テキストデータ(d1)が第1端末(T1)から受信されたとき、前記受信されたテキストデータ(d1)を一体化した画像データ(Im)を、前記画像データを少なくとも1つの第2端末(T2)へ送信するために、生成するための処理手段(PROC)を備えた装置。
【請求項9】
前記処理手段(PROC)は、前記画像データ(Im)を生成するために、前記テキストデータ(d1)に対応するテキストの少なくとも一部を、少なくとも1つのソース画像(Ims)の中に埋め込むことができる請求項8に記載のテキストデータ処理装置(MCU)。
【請求項10】
前記処理手段(PROC)は、前記画像データ(Im)を生成するために、前記ソース画像(Ims)の中に、前記第2端末(T2)から受信されたテキストデータ(d2)に対応するテキストの少なくとも一部を付加的に埋め込むことができる請求項8又は9に記載のテキストデータ処理装置(MCU)。
【請求項11】
前記第1端末(T1)から受信された画像データ(Im1)から、前記ソース画像(Ims)を生成するための前処理手段(PREP)を備えた請求項9又は10に記載のテキストデータ処理装置(MCU)。
【請求項12】
前記前処理手段(PREP)は、少なくとも第1部分が前記第1端末(T1)から受信された画像データ(Im1)の関数として生成され、かつ、少なくとも第2部分が前記第2端末(T2)から受信された画像データ(Im2)の関数として生成される合成画像として、前記ソース画像(Ims)を生成するためのミキシング手段(MIX)備えた請求項8乃至11のいずれか1項に記載のテキストデータ処理装置(MCU)。
【請求項13】
請求項8乃至10のいずれか1項に記載のテキストデータ処理装置(MCU)を備えたビデオ-テキスト会話システムであって、
テキストデータ(d1,d2)を前記処理装置(MCU)へ送信することができるように少なくとも2つの端末(T1,T2)に接続されたシステム。
【請求項14】
請求項11又は12に記載のテキストデータ処理装置(MCU)を備えたビデオ-テキスト会話システムであって、
テキストデータ(d1,d2)および画像データ(Im1,Im2)を前記処理装置(MCU)へ送信することができるように少なくとも2つの端末(T1,T2)に接続されたシステム。
【請求項15】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラムであって、
遠隔通信ネットワークを介してダウンロード可能であり、かつ/又は、処理装置のメモリに格納され、かつ/又は、処理装置と協働することを目的とした記憶媒体に格納されたコンピュータプログラム。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−513693(P2012−513693A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541556(P2011−541556)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052559
【国際公開番号】WO2010/072945
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(591034154)フランス・テレコム (290)
【Fターム(参考)】