説明

テストエレメントの転送装置

【課題】帯片形状のテストエレメントを、新規供給容器から取り出し、試験位置に供給し、次いで汚染テストエレメント用の廃棄物容器に搬入する転送装置を提供する。
【解決手段】体液を分析するための分析器と、新規供給容器(10)を含むテストエレメント(11、21)のマガジンと、テストエレメント(11、21)を受承するために、少なくとも1つの開口(34)が周縁面(33)に形成されている転送要素(31)を含む転送装置(30)とを有し、使用済みテストエレメント(21)を使用後に再度収容する廃棄物容器(20)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とりわけ体液中の被分析物の検出に用いられるテストエレメントの転送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
体液を分析するための多くの異なる種類のシステムおよび装置、とりわけ多数のテストエレメントが収容されているシステムが知られている。テストエレメントは、一般に帯片の形状であって、マガジンに収容されている。ディスク形態の収容システムまたはドラム形態の収容システムは、テストエレメントの収容に好適である。しかし、ディスク形態またはドラム形態のマガジンは、テストエレメントが5〜20という少数の場合にだけ使用可能である。この個数までのテストエレメントについては、ディスク形態マガジンまたはドラム形態マガジンは、該テストエレメントの収容スペースを確実に低減させる良好な手段である。
【0003】
しかし、多数のテストエレメントを収容する必要がある場合、ディスク形態マガジンまたはドラム形態マガジンは、多数のテストエレメントを受け入れるためにディスク形態マガジンの直径またはドラム形態マガジンの直径を大きくしなければならないために、取り扱い難くなる。20またはそれを超える数のテストエレメントについては、米国特許第6827899号明細書による積層式マガジンを用いることができる。
【0004】
米国特許第6827899号明細書により周知の積層式マガジンは、新しいテストエレメントを収容するが、体液で汚染された個々の使用済みテストエレメントは、ユーザが処分するようになっている。
【0005】
米国特許第6159424号明細書は、流体試料、たとえば血液サンプルの採取に用いられる測定帯片を取り扱うための装置に関する。測定帯片は、流体試料を吸収してそれを分析するための多孔質物質を含む。米国特許第6159424号明細書による測定装置は、試料を採取する測定帯片にとっての複合構造体として形成されている貯蔵部、使用済みの測定帯片を受け入れるための別の貯蔵部、および測定帯片の供給機構を有する。米国特許第6159424号明細書により周知である装置の未使用測定帯片の貯蔵部と使用済み測定帯片の貯蔵部は、ハウジング部の内部で一体化されていることが好ましい。
【0006】
米国特許第6534017号明細書は、テストエレメントの収容装置に関する。テストエレメントは、マガジン内に収容されるとともに、矩形の支持体上に互いに並べて配置された1つまたはそれ以上の試験領域を有する。マガジンは、互いに対向して配置されているとともに、テストエレメントが互いに隣接して配置され、また、隣接する支持体の縁が互いに当接するように挿入される少なくとも一対の案内溝を有する。米国特許第6534017号明細書のさらなる態様によると、米国特許第6534017号明細書によるマガジンに加えて使用される滑動部が提案されており、滑動部は、テストエレメントの層を案内溝に沿って対向する端部まで移動させて、テストエレメントをマガジンから供給するために役立つ。
【0007】
概要を上述した先行技術による解決策の不都合な点は、ヒトの体液の被分析物を検査するために、分析システムまたは分析器を用いる使用者は、汚染されたテストエレメントを自身で処分しなければならないということである。この状況は、きわめて不満足な状態にあり、改善する必要がある。
【発明の開示】
【0008】
本発明の目的は、たとえば帯片形状のテストエレメントを、新規供給容器から取り出し、試験位置に供給し、次いで汚染テストエレメント用の廃棄物容器に搬入する転送装置を提供することである。
【0009】
本発明によると、この目的は、請求項1の特徴によって達成される。個別にまたは組み合わせることによって達成可能な有利な発展例は、従属請求項に規定されている。全ての請求項は、これにより本明細書の内容に組み入れられたものとする。
【0010】
本発明により提案された解決策は、主として、電動または空気駆動の装置などを用いることなく動作させることができることを特徴とする。転送装置は簡単な構造であるために、回転式ボタンまたはレバーを単純に一方向に回し、次いで反対方向に回すことによって、転送装置を動作させることができる。ユーザがこの操作を行なう必要のない完全自動システムを構成するためには、これらの小さい枢動を実行可能な任意の種類のアクチュエータを用いることができる。
【0011】
テストエレメントが試験位置へ、次いで試験位置から廃棄物容器の中へと搬送されるよう、本発明により提案された転送装置を駆動するためには、いずれにしろ体液分析のための分析器に既に設けられている電圧源を用いることが可能である。本発明により提案された転送装置の転送要素の枢動を開始させるためには、分析器または分析システムの電圧源に接続可能な形状記憶ワイヤを用いることが可能である。通電されたとき、変態点を超える温度まで加熱されることによって、相当に大きい力に抗してでも収縮する2つのほぼ平行な形状記憶ワイヤを用いることが好ましい。電圧の印加が遮断されたとき、それらは、再度温度が下がり、その際に弾性率が変化するために、小さい力によって伸長させることが可能になる。
【0012】
本発明により提案された転送装置は、ほぼ半円筒形の転送要素を有する。転送要素は、枢軸を中心にして回転可動である。テストエレメントの新規供給容器は、転送要素の周縁面に当接して配置されている。テストエレメントの新規供給容器は、たとえば上下に積層形態に配置された多数のテストエレメントを含むことができる。それらはスリーブ状の容器に収容されていて、バネ要素が作用を及ぼす。未使用テストエレメントが収容されているスリーブ状容器の端面には、転送装置の転送要素の周縁面に当接して配置されているエラストマ製シールが設けられている。これにより、空気中の湿気により未使用のテストエレメントの新規供給分が汚染されるのを低減することができる。積層された未使用のテストエレメントの新規供給分にバネの作用が及ぶようにすることによって、新しい未使用のテストエレメントが、転送装置の転送要素の周縁面に常時使用できる状態で確実に配置される。
【0013】
廃棄物容器は、新規供給容器に対して角度をなして、転送装置の転送要素の周縁面に装着されている。廃棄物容器はその上端にストリッパを有し、ストリッパは、転送要素が枢軸を中心にして回転したとき、転送要素の周縁面の試験位置に配置されている汚染テストエレメントを転送要素の周縁面から取り外して廃棄物容器に搬入する。
【0014】
また、使用後に転送要素の周縁面から連続的に取り外された汚染テストエレメントは廃棄物容器に積層形態で搬入されるために、汚染テストエレメントは、再度積層した形態で廃棄物容器の中に収容されるが、廃棄物容器には別のバネ要素が設けられている。転送要素は、周縁の一部に沿って、少なくとも1つのストリッパがその内部を移動する凹みを備え、ストリッパは、汚染テストエレメントを試験位置から取り外して廃棄物容器に搬入する。
【0015】
未使用テストエレメントが積層形態で収容されている新規供給容器は、一方ではバネ要素の作用により常時転送要素の周縁面に当接させられ、他方では当接部と互いに影響し合うL字形レバーからの作用を受ける。第1の形状記憶ワイヤと第2の形状記憶ワイヤが、レバーの支点からほぼ同一距離の半径方向位置でL字形レバーに取り付けられている。形状記憶ワイヤ各々の、互いにほぼ平行に延出する他方の端部は、試験片マガジンの転送要素を動かすキャリヤの枢動点の左と右に取り付けられている。一方のワイヤに熱が加えられたとき、そのワイヤは収縮し、その際にキャリヤを枢動させるが、加熱されていないワイヤは伸長し、その際に検査に使用される試験片用の受承溝が新規供給容器または廃棄物容器の正面に配置されるように転送要素を動かす。両方のワイヤに熱が加えられていない場合には、モーメントジャンプがあるねじりバネがキャリヤに作用するために、転送要素は試験位置に留まる。
【0016】
新規供給容器に収容されているテストエレメントは、帯片状のテストエレメントであることが好ましい。ランセットまたは試料採取器がこれらの帯片状のテストエレメントと一体化されているか否かは重要ではない。本発明により提案され、テストエレメントを搬送するために用いられる転送装置は、基本的には新規供給容器、廃棄物容器および転送装置を有する。前記構造体は、全て分析器の構成要素またはテストエレメントを収容するマガジンの構成要素であり得、もしくはマガジンと分析器のあいだに分散配置できる。構成要素の分散配置は、適宜所望の組合せにすることが可能である。
【0017】
使い捨て試験片のマガジンがスリーブとシールを含む新規供給容器、転送要素および廃棄物容器だけを有するよう、転送システムの全ての構成要素は装置に固定されていることが好ましい。
【0018】
以下、本発明について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
実施例
本発明により提案され、テストエレメントのために用いられる転送装置の主な構成要素、即ち新規供給容器、転送要素および廃棄物容器は図1に示されている。
【0020】
図1は、新規供給容器10が、スリーブ14を有することを示す。スリーブ14の内部には、フレーム12またはテストエレメント11が積層形態で収容される缶形状の容器が設けられている。長さ方向に延在する面で互いを支承するテストエレメント11は、フレーム12または缶の底に支持される第1のバネ要素13の作用を受け、転送要素31の周縁面33に当接するように配置される。フレームまたは缶は、スリーブ14によって囲繞され、転送要素31の周縁面33に向いたその開口端部には、エラストマ製シール15が取り付けられている。支持面に支持されている第2のバネ要素16が、スリーブ14に作用して、エラストマ製シール15を転送要素31の周縁面33に対して常時押圧することによって、帯片状テストエレメント11は、たとえば湿気のような外部の有害な影響を受けないよう保護される。
【0021】
廃棄物容器20が、転送要素31の周縁面33に対し角度を付けて配置される。使用済みテストエレメント21は、廃棄物容器20に受承される。使用済みテストエレメント21は、再度積層した形態で廃棄物容器20に収容される。廃棄物容器20に収容された使用済みテストエレメント21も、また、第3のバネ要素24の作用を受けて、廃棄物容器20内の積層形態を維持する。廃棄物容器20の上端は、転送要素31の周縁面33に形成された凹み38に嵌入する少なくとも1つのストリッパ要素23を備える。転送要素31は、枢軸32に回転可能に装着されている。転送要素31が枢軸32を中心にして第1の回転方向35に回転するとき、開口34に配置されていた試験済みつまり使用済みテストエレメント21が、少なくとも1つのストリッパ要素23によって前記開口34から取り外されて、廃棄物容器20に搬入される。
【0022】
転送要素31は、既に述べた第1の回転方向35および時計周りの方向36、即ち第2の回転方向36の両方向に枢動可能である。転送要素31は、モーメントジャンプを有するねじりバネによって中間位置に保持される。ゼロの点において、左回りモーメントから右回りモーメントに切換わるこのねじりバネは、種々の形態に構成することができる。明瞭にするために、ここでは、非限定の例示として以下の構成を選ぶ。
【0023】
図2は、転送装置の各々の構成要素、すなわち新規供給容器、転送要素および廃棄物容器、に作用するまたはそれらを動作させるバネ要素を示す。
【0024】
図2から、2つのレバー41、43が、半円形の転送要素31が枢動する枢軸32に装着されていることが分かる。
【0025】
2つのレバー41、43は、バネ45、48によって当接部46、47に当接した状態で図示されている。それらは、転送要素31の縁37に当接するキャリヤ42、44を有する。今、転送要素31が、その位置から、たとえば反時計回りに回転したとき、レバー43は当接部47から持ち上げられ、バネの力は、所定の大きさのトルクが直ちにその回転運動に抗して作用するよう、キャリヤ44を介して転送要素31の縁37によって支持されている。時計回りに回転したときには、鏡面対称に配置されたレバー、バネおよび当接部は、反対方向に回転したときと同じ効果を有する。これにより、転送要素31は、摩擦と駆動ワイヤ49、50の残留力に抗して、何時も試験位置に確実に復帰する。
【0026】
新規供給容器10の下方には、別の枢軸62を中心にして枢動可能な別のレバー60が設けられている。レバー60は、当接部61と相互に作用し合うとともに、新規供給容器10のスリーブ14の下端に連結されている。新規供給容器10は、また、転送要素31の周縁面33に対して押圧されるよう第2のバネ要素16の作用を常時受ける。
【0027】
第1の形状記憶ワイヤ49と第2の形状記憶ワイヤ50が、レバー60に取り付けられている。直線のワイヤに替えて、形状記憶合金で作製した、たとえばコイルバネを用いることも可能である。これらのバネは、牽引力ではなく圧力によって同様に動作することができる。この場合、レバー60の支点は、勿論、新規供給容器の開口が確実に機能するように移動させなければならない。第1と第2の形状記憶ワイヤ49、50は、ほぼ同一距離の半径方向位置でレバー60に取り付けられている。形状記憶ワイヤ49、50の他端は、枢軸32の両側の位置で転送要素31またはこれを動かすキャリヤに取り付けられる。
【0028】
未使用のテストエレメント11を新規供給容器10から取り出すために転送要素31を回転させる場合、第1の形状記憶ワイヤ49に電流を流し、そのとき第1の形状記憶ワイヤ49は収縮する。このように第1の形状記憶ワイヤ49が収縮するために、バネ要素16の作用に抗してまずレバー60が偏位する。このようにして、新規供給容器10のスリーブ14は転送要素31の周縁面33から引き離されて、エラストマ製シール15と転送要素31の周縁面33のあいだの接触状態が解除される。レバー60は、この短時間の偏位の最後に当接部61に当接するために、第1の形状記憶ワイヤ49がさらに収縮したとき、転送要素31が時計回りの方向36に回転する。この偏位の途中で、周縁面33に形成された開口34が新規供給容器10上方の位置に移動したとき、第1のバネ要素13は未使用のテストエレメント11を開口34の中に押し込む。
【0029】
次いで、第1の形状記憶ワイヤ49の電流の流れが遮断されたとき、第1の形状記憶ワイヤ49の温度は下がり、その温度が変態点より下がるや否や、再度伸長できるようになる。レバー41およびそれに取り付けられていて、転送要素31が第2の回転方向36に動いたとき、転送要素31の縁37に作用するキャリヤ42を介して、バネ要素45は、転送要素31を反時計回り35に回転させて図2に示した停止位置に復帰させる。このとき、開口34に配置されたテストエレメント11は、試験位置に配置される。これにより、開口34に受承された未使用のテストエレメント11は使用可能になる。これと同時に、第2のバネ要素16が、新規供給容器10のスリーブ14を転送要素31の周縁面33に対して再度押圧する程度まで、第1の形状記憶ワイヤ49が緩むために、また、スリーブ14の開口端部に配置されたエラストマ製シール15は、未使用のテストエレメント11の供給口を閉鎖する。
【0030】
開口34に受承されていて、体液で汚染されてしまったテストエレメントは今や使用済みテストエレメント21であるが、それは、第2の形状記憶ワイヤ50に電流を流すことによって開口34から取り出される。第2の形状記憶ワイヤ50を収縮させることによって、レバー60は、枢軸62を中心にして再度回転し、エラストマ製シール15は、バネ要素16の作用に抗して半円形転送要素31の周縁面33から引き離される。第2の形状記憶ワイヤ50がさらに収縮したとき、転送要素31は、反時計回り35に回転することによって、転送要素31の周縁の開口34に受承されている使用済みテストエレメント21は、少なくとも1つのストリッパ要素23の方向に移動する。廃棄物容器20の開口に配置された少なくとも1つのストリッパ要素23は、転送要素31の周縁面33にストリッパ要素23のために設けられた凹み38の中に移動して、転送要素31の開口34に保持されている試験片を廃棄物容器20に搬入する。使用済みテストエレメント21は、廃棄物容器20の内部に積層形態で集積されるが、それらは、廃棄物容器20の内部に設けられた第3のバネ要素24によってこの積層形態を維持する。
【0031】
第2の形状記憶ワイヤ50を流れる電流が遮断されたとき、第2の形状記憶ワイヤ50の温度は下がり、温度が変態点より下になったとき、再度伸長可能になる。レバー43のレバー端部に接続されているバネ要素48およびレバー43に取り付けられていて、転送要素31の縁37に作用するキャリヤ44を介して、転送要素31は、図2に示した停止位置に復帰する。第2の形状記憶ワイヤ50がさらに緩んだとき、第2のバネ要素16は、新規供給容器10のスリーブ14およびその内部のフレーム12または缶12を、半円形転送容器31の周縁面33に対して再度当接させ、これにより、エラストマ製シール15は、新規供給容器10内の積層形態の未使用のテストエレメント11の供給を遮断する。
【0032】
この構成は、転送要素31が停止位置から動く前に、シール15が転送要素31の周縁面33から何時も確実に持ち上げられるようにする。同様に、転送要素は、シール15が周縁面33に接触する前に何時も停止位置に復帰する。これにより、必要な力とシールの摩耗度の両方を最小にすることができる。勿論、このために、この装置の属する分野の技術に精通している人には標準的技法であるが、アクチュエータとスプリング力についての特性データは互いに適合できるようにしておかなければならない。
【0033】
また、必要な運動のための駆動手段として、組み合わせ式カム機構、昇降磁石または類似の好適手段がもちろん使用できる。しかし、各々の運動は何時も短時間の切換動作だけを必要とするために、単純な一対の形状記憶アクチュエータを用いることが好ましい。
【0034】
図2に示した新規供給容器10の代替構造としては、スリーブ14を用いることなく動作できるようにすることも可能である。この場合、フレーム12または未使用のテストエレメント11の受承構造体は開放されているために、全システムを封止するまたは、代替として、周囲の影響を受け難いテストエレメントを用いることが必要である。また、この場合、試験片転送のためのアクチュエータは、たとえばつる巻バネやねじりバネなどのように直接トルクを発生させる構造であってよい。
【0035】
図1および図2に示した、基本的要素として転送要素31、新規供給容器10および廃棄物容器20を有する転送装置30の可能な代替構造において、図示した駆動装置とそれに関連したレバー機構41、43、60は、分析器に固定された構成要素であってもよい。一方、新規供給容器10、廃棄物容器20および転送要素31は、分析器から取外し可能なマガジンの構成要素である、または、それらは、分析器とマガジンのあいだに分散配置されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明により提案された、次の組立体、つまり新規供給容器、廃棄物容器および転送要素を備える転送装置の略図である。
【図2】バネ要素が新規供給容器、廃棄物容器および転送要素に作用を及ぼし、また、形状記憶ワイヤがL字形駆動レバーに接続されている図1に示した転送装置の略図である。
【符号の説明】
【0037】
10 新規供給容器
11 未使用のテストエレメント
12 フレーム
13 第1のバネ要素
14 スリーブ
15 エラストマ製シール
16 第2のバネ要素
20 廃棄物容器
21 使用済みテストエレメント
22 容器
23 ストリッパ要素
24 第3のバネ要素
30 転送装置
31 転送要素
32 枢軸
33 周縁面
34 開口
35 第1の回転方向
36 第2の回転方向
37 転送要素31の縁
38 ストリッパのための凹み
41 第1のレバー
42 キャリヤ
43 第2のレバー
44 キャリヤ
45 第4のバネ要素
46 第1の当接部
47 第2の当接部
48 第5のバネ要素
49 第1の形状記憶ワイヤ
50 第2の形状記憶ワイヤ
51 49の第1の連結点
52 49の第2の連結点
53 50の第1の連結点
54 50の第2の連結点
60 第3のレバー
61 第3の当接部
62 第3のレバーの枢軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液を分析するための分析器と、新規供給容器(10)を含むテストエレメント(11、21)のマガジンと、テストエレメント(11、21)を受承するために、少なくとも1つの開口(34)が周縁面(33)に形成されている転送要素(31)を含む転送装置(30)とを有し、使用済みテストエレメント(21)が使用後に再度収容される廃棄物容器(20)が設けられていることを特徴とする分析装置。
【請求項2】
前記新規供給容器(10)、前記廃棄物容器(20)および前記転送装置(30)は、前記分析器の構成要素であることを特徴とする請求項1記載の分析装置。
【請求項3】
前記新規供給容器(10)、前記廃棄物容器(20)および前記転送要素(31)は、交換式マガジンの構成要素であることを特徴とする請求項1記載の分析装置。
【請求項4】
前記新規供給容器(10)は、積層形態にある前記テストエレメント(11、21)を囲繞する可動スリーブ(14)を有することを特徴とする請求項1記載の分析装置。
【請求項5】
前記廃棄物容器(20)は、使用済みテストエレメント(21)を試験位置(34)から取り出すための、少なくとも1つのストリッパ要素(23)を開口端部に有することを特徴とする請求項1記載の分析装置。
【請求項6】
前記ストリッパ要素(23)は、前記転送要素(31)の前記周縁面(33)に形成された凹み(38)に嵌入することを特徴とする請求項5記載の分析装置。
【請求項7】
前記転送要素(31)は、枢軸(32)を中心にして枢動可能であるとともに、モーメントジャンプを有するバネ(45、48)によって停止位置に保持されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の分析装置。
【請求項8】
前記転送装置(30)の前記転送要素(31)の停止位置は、前記新規供給容器(10)の開口と前記廃棄物容器(20)の開口のあいだの試験位置に、テストエレメント(11)を受承する開口(34)が配置される位置によって決まることを特徴とする請求項7記載の分析装置。
【請求項9】
前記転送装置(30)は、形状記憶合金のアクチュエータ(49、50)によって駆動されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の分析装置。
【請求項10】
前記新規供給容器(10)は、前記転送要素(31)をも駆動するアクチュエータ(49、50)によって開かれることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の分析装置。
【請求項11】
前記転送要素(31)は、前記新規供給容器(10)のシール(15)が持ち上げられた後にだけ、停止位置から自動的に動かされることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の分析装置。
【請求項12】
前記シール(15)は、前記転送要素(31)が停止位置に復帰したときにだけ、前記周縁面(33)に対して自動的に当接することを特徴とする請求項11記載の分析装置。
【請求項13】
前記転送要素(31)は、電動モータ、少なくとも1つの磁石、レバー機構またはカム機構によって、枢軸(32)を中心にして動かされることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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