説明

テトラヒドロ−インダゾールカンナビノイドモジュレーター

【化1】


本発明は、式(I)テトラヒドロ−インダゾール カンナビノイドモジュレーター化合物:およびカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善し、または防止するための使用法を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【関連出願との関係】
【0001】
本発明は、すべての目的に関して引用により全部、本明細書に編入する2004年3月24日に出願された特許文献1の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、テトラヒドロ−インダゾール カンナビノイド(CB)モジュレーター化合物、およびカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患の処置、改善または防止におけるそれらの使用法を対象とする。
【発明の背景】
【0002】
発明の背景
カンナビノイドCB1およびCB2受容体の発見前には、カンナビノイドという用語は大麻(cannabis sativa)の生物学的に活性な成分を記載するために使用され、その最も多くはデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオールであった。
【0003】
【化1】

【0004】
THCはCB1およびCB2受容体の穏やかな効力のある部分アゴニストであり、そして現在では三環式ジベンゾピランTHCコアに構造的に関連する他の類似体および誘導体を指すために使用する用語である「古典的カンナビノイド」と考えられている。用語「非古典的カンナビノイド」とはカンナビジオールに構造的に関連するカンナビノイドアゴニストを指す。
【0005】
薬理学的調査は、ピラゾールの構造的クラスの選択的CB受容体モジュレーターに集中し、それらにはSR141716A(SR141716のモノヒドロクロライド塩)およびSR144528がある。SR141716Aは最初の有力かつ選択的CB1受容体アンタゴニストであった。
【0006】
【化2】

【0007】
ピラゾール カンナビノイド モジュレーターは、CB薬理学の開発を目的とし、そしてカンナビノイド受容体により媒介される生物学的効果を測定するために役立った多種多様な構造的クラスの中の1つであり、現在の化合物のさらなる改良を導き、そして将来の新規な化学的クラスの供給源となるだろう。
【0008】
元々、選択的アンタゴニストとして分類された特定の化合物(SR141716、SR144528等を含む)は、現在では純粋なアンタゴニストと言うよりはむしろ「インバース アゴニスト(inverse agonist)」として作用すると考えられている。インバース アゴニストは、受容体でのアゴニスト結合により誘導される活性化を遮断することのみに代わり、アゴニストの不存在下で受容体活性化の構成的レベルを下げる能力を有する。アゴニストの不存在下でもCB1およびCB2の両方による連続的なシグナリングレべルはあるので、CB受容体の構成的活性に重要な係わりを有する。例えばSR141716AはCB1タンパク質レベルを上げ、そしてアゴニスト作用に対して細胞を感作し、これはインバース アゴニストがエンドカンナビノイド系およびCB受容体により活性化される下流のシグナリング経路をモジュレートするために使用される別のクラスのリガンドとなり得ることを示す。
【0009】
CBおよびカンナビミメティックリガンドの合成における進歩は、受容体薬理学の開発を促し、そしてさらなるカンナビノイド受容体サブタイプの存在の証拠を提供した。しかし、種々のCB受容体媒介性症候群、障害および疾患を処置するために、CB1またはCB2受容体カンナビノイドモジュレーターの同定および開発について、継続した必要性が存在する。
【参考文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/555890号明細書
【発明の開示】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は式I:
【0012】
【化3】

【0013】
[式中、
式Iにおいて2−3位および3a−7a位の間の破線は、Xが存在する時、存在する2個の二重結合の位置を表し;
式Iにおいて3−3a位および7a−1位の間の破線は、Xが存在する時、存在する2個の二重結合の位置を表し;
式Iにおいて7とX位との間の破線は、二重結合の位置を表し;
は不存在か、または低級アルキレンであり;
は不存在か、または低級アルキレンであり;
ここでXおよびXの1つのみが存在し;
は不存在であるか、または低級アルキレン、低級アルキリデンまたは−NH−であり;
7とX位との間の破線が不存在である時、Xは不存在であるか、または低級アルキレンであり;
7とX位との間の破線が存在する時、Xは不存在であり;
は不存在であるか、または低級アルキレンであり;
はアリール、C−C12シクロアルキルまたはヘテロシクリルからなる群から選択され、そのいずれも場合によりハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシまたは低級アルコキシにより1もしくは複数の位置で置換されてよく;
はアリール、C−C12シクロアルキルまたはヘテロシクリルからなる群から選択され、そのいずれも場合によりハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシまたは低級アルコキシにより1もしくは複数の位置で置換されてよく;

【0014】
【化4】

【0015】
であり;
7とX位との間の破線が不存在である時、Rは水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ハロゲン;場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいヘテロシクリル;あるいは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C12シクロアルキルであり;
7とX位との間の破線が存在する時、RはCH−アリールであり、ここでアリールは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;あるいはCH−ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;
は水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ヒドロキシ−低級アルキレン−;カルボキシ;アルコキシカルボニル;アリールオキシカルボニル;アリール−アルコキシカルボニル;NHR10;−C(O)NR1111a;−O−C(O)−R12;オキソ;または−C(O)R13であり;
は不存在であるか、または−CH(R6a)−であり;
6aは水素;低級アルキル;または場合によりハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボキシまたはアルコキシカルボニルの1もしくは複数により置換されてもよいアリールであり;
は低級アルコキシ;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、−NH(R6a)、アリールオキシ、アリールアルコキシまたはアリール低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキル−アミノカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシ、アリールアルコキシ、場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたは低級アルキルの1もしくは複数によりアリール上で置換されてもよいアリールアルコキシ−低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいはアリール−低級アルキレン;場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたは低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいヘテロシクリルであり;
、R8a、RおよびR9aはそれぞれ独立して、水素;低級アルキル;−NHR15;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、−NH(R6a)、−SO−NH(R6a)、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシ、アリールアルコキシまたは低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいは場合によりヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいヘテロシクリルであり;
10は水素、場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C10アルコキシカルボニル;−C(O)CF;−SO−NR1414a;場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい−C(O)−ヘテロシクリル;−C(O)NR1414a;−SO−アリール;−SO−R14;またはSONR1414aであり;
11、R11a、R12、R13、R14およびR14aおよびR15はそれぞれ独立して、水素;C−C10アルキル;ヘテロシクリル;C−C12シクロアルキル;または場合により低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、−SO−N(R6a、ヘテロシクリルまたはアリール−低級アルキレン−により置換されてもよいアリールであり;
は不存在;−NH−であるか;あるいは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボキシまたは低級アルコキシカルボニルにより1もしくは複数の位置で置
換されてもよい低級アルキレンであり;
は不存在であるか;あるいは場合によりアリール、シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい低級アルキレンである]
の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩、異性体、プロドラッグ、代謝産物または多形を対象とする。
【0016】
本発明の一例は、Xが不存在であるか、または低級アルキレンであり、そしてRがC−C12シクロアルキルであるか;あるいは場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリールである式(I)の化合物である。
【0017】
本発明の一例は、7とX位との間の破線が不存在であり;Xが不存在であるか、または低級アルキレンであり;そしてRが水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ハロゲン;場合により低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリール;場合によりハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいヘテロシクリル;あるいはC−C12シクロアルキルである式(I)の化合物である。
【0018】
本発明の一例は、7とX位との間の破線が不存在であり;Xが不存在であり;そしてRが水素である式(I)の化合物である。
【0019】
本発明の一例は、Rが−RC(O)NHZであり;Rが不存在であり;Zが不存在であるか;あるいは場合により低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシまたはハロゲンにより置換されてもよい低級アルキレンであり;そしてRが場合によりヒドロキシ、ハロゲン、−NH(R6a)、−SO−NH(R6a)、低級アルキル、低級アルコキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合により低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、または低級アルコキシカルボニルにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいはヘテロシクリルである式(I)の化合物である。
【0020】
本発明の一例は、Rが−RC(O)Zであり;Rが不存在であり;そしてRが低級アルコキシ;場合によりヒドロキシ、低級アルコキシ、−NH(R6a)またはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合により低級アルキル、低級アルキル−アミノカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、場合により1もしくは複数のハロゲンによりアリール上で置換されてもよいアリールアルコキシ−低級アルキレン−の1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいは場合により低級アルキル、アルコキシカルボニルまたは低級アルコキシ−低級アルキレンの1もしく複数により置換されてもよいヘテロシクリルである式(I)の化合物である。
【0021】
本発明の一例は、Xが低級アルキリデンであり;Rが−SONHRであり;そしてRがアリールまたはC−C12シクロアルキルである式(I)の化合物である。
【0022】
本発明の一例は、Xが不存在であるか、または低級アルキレンであり;そしてRがC−C12シクロアルキルであるか;または場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリールである式(I)の化合物である。
【0023】
本発明の一例は、7とX位との間の破線が存在し、Xが不存在であり;そしてRがCH−アリールであり、ここでアリールは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;あるいはCH−ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい式(I)の化合物である。
【0024】
本発明の一例は、7とX位との間の破線が存在し、Xが不存在であり;そしてRがCH−アリールであり、ここでアリールは場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;あるいはCH−ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい式(I)の化合物である。
【0025】
本発明の一例は、7とX位との間の破線が存在し、Xが不存在であり;そしてRがCH−フェニル、CH−チエニルまたはCH−フリルであり、ここでフェニル、チエニルまたはフリルはそれぞれ場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい式(I)の化合物である。
【0026】
本発明の一例は、Xが不存在であり;そしてRが水素;ヒドロキシ;低級アルキル;ヒドロキシ−低級アルキレン−;カルボキシ;低級アルコキシカルボニル;アリール−アルコキシカルボニル;NHR10;−C(O)NR1111a;−O−C(O)−R12;またはオキソである式(I)の化合物である。
【0027】
本発明の一例は、R10が水素;C−C10アルコキシカルボニル;−C(O)CF;−C(O)−ヘテロシクリル;−C(O)NR1414a;または−SONR1414aであり;そしてここでR11、R11a、R12、R14およびR14aはそれぞれ独立して、水素;C−C10アルキル;あるいは場合により低級アルキル、ヘテロシクリルまたはアリール−低級アルキレン−により置換されてもよいアリールである式(I)の化合物である。
【0028】
本発明の一例は、式(Ia)
【0029】
【化5】

【0030】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形であり、式中、X、X、XおよびXは以下から独立して選択される
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

【0037】
【表7】

【0038】
【表8】

【0039】
【表9】

【0040】
【表10】

【0041】
【表11】

【0042】
【表12】

【0043】
本発明の一例は、式(Ib)
【0044】
【化6】

【0045】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形であり、ここでX、XおよびXは以下から独立して選択される。
【0046】
【表13】

【0047】
本発明の一例は、式(Ic)
【0048】
【化7】

【0049】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形であり、ここでX、XおよびRは以下から独立して選択される。
【0050】
【表14】

【0051】
【表15】

【0052】
【表16】

【0053】
本発明の一例は:
【0054】
【化8】

【0055】
【化9】

【0056】
【化10】

【0057】
【化11】

【0058】
【化12】

【0059】
【化13】

【0060】
【化14】

【0061】
【化15】

【0062】
【化16】

【0063】
【化17】

【0064】
【化18】

【0065】
【化19】

【0066】
【化20】

【0067】
【化21】

【0068】
【化22】

【0069】
【化23】

【0070】
【化24】

【0071】
【化25】

【0072】
【化26】

【0073】
【化27】

【0074】
【化28】

【0075】
【化29】

【0076】
【化30】

【0077】
【化31】

【0078】
【化32】

【0079】
【化33】

【0080】
【化34】

【0081】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形から選択される。
【0082】
本発明の一例は:
【0083】
【化35】

【0084】
【化36】

【0085】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形から選択される。
【0086】
本発明の一例は:
【0087】
【化37】

【0088】
【化38】

【0089】
の化合物およびその製薬学的に許容され得る形から選択される。
【0090】
定義
本明細書で使用するように、以下の用語は以下の意味を有する:
用語「アルキル」は最高10個の炭素原子の飽和の分枝状もしくは直鎖状の一価の炭化水素基を意味する。アルキルは典型的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等と定義するが、これらに限定されない。
【0091】
用語「低級アルキル」は最高4個の炭素原子のアルキル基を意味する。結合点は、任意のアルキルもしくは低級アルキル炭素原子上でよく、そしてさらに置換される場合、置換基の変動性を任意の炭素原子上に配置することができる。
【0092】
用語「アルキレン」は最高10個の炭素原子の飽和の分枝状もしくは直鎖状の一価の炭化水素連結基を意味し、これにより連結基は2つの炭素原子からのそれぞれ1つの水素原子を除去することにより誘導される。アルキレンには典型的にはメチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、t−ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン等を含むが、それらに限定されない。用語「低級アルキレン」は最高4個の炭素原子のアルキレン連結基を意味する。結合点は、任意のアルキレンもしくは低級アルキレン炭素原子上でよく、そしてさらに置換される場合、置換基の変動性を任意の炭素原子上に配置することができる。
【0093】
用語「アルキリデン」は、2つの隣接する炭素原子間に形成される少なくとも1つの二重結合を有する1〜10個の炭素原子のアルキレン連結基を意味し、ここで二重結合は2つの炭素原子からのそれぞれ1つの水素原子を除去することにより誘導される。原子は、シス(E)またはトランス(Z)の立体配置のいずれかで、二重結合の回りに配置される得る。アルキリデンは典型的には、メチリデン、ビニリデン、プロピリデン、イソ−プロピリデン、メタリレン、アリリデン、(2−プロペニリデン)、クロチレン(2−ブテニレン)、プレニレン(3−メチル−2−ブテニレン)等を含むが、それらに限定されない。用語「低級アルキリデン」は、1〜4個の炭素原子の基または連結基を意味する。結合点は、任意のアルキリデンもしくは低級アルキリデン炭素原子上でよく、そしてさらに置換される場合、置換基の変動性を任意の炭素原子上に配置することができる。
【0094】
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して結合した最高10個の炭素原子のアルキル、アルキレンまたはアルキリデン基を意味し、これにより結合点は元の基上のヒドロキシド置換基から水素原子を除去することにより形成される。用語「低級アルコキシ」は、最高4個の炭素原子のアルキル、アルキレンまたはアルキリデン基を意味する。低級アルコキシは典型的にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等を含むが、それらに限定されない。さらに置換される場合、置換基の変動性を任意のアルコキシ炭素原子上に配置することができる。
【0095】
用語「シクロアルキル」は飽和もしくは部分的に不飽和の単環式、多環式もしくは架橋化炭化水素環系の基または連結基を意味する。3〜20個の炭素原子の環は、C3−20シクロアルキルにより表すことができ;3〜12個の炭素原子の環は、C3−12シクロアルキルにより表すことができ、3〜8個の炭素原子の環は、C3−8シクロアルキル等により表すことができる。
【0096】
シクロアルキルは典型的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、インダニル、インデニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレニル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5−ベンゾシクロヘプテニル、5,6,
7,8,9,10−ヘキサヒドロ−ベンゾシクロオクテニル、フルオレニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、ビシクロ[3.2.1]オクテニル、アダマンタニル、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1−インデニル、オクタヒドロ−2,5−メタノ−ペンタレニル等を含むが、それらに限定されない。さらに置換される場合、置換基の変動性を任意の環炭素原子上に配置することができる。
【0097】
用語「ヘテロシクリル」は、飽和、部分的に不飽和または不飽和の、単環式、多環式もしくは架橋化炭化水素環系の基または連結基を意味し、ここで少なくとも1つの環の炭素原子がN、OまたはSから独立して選択される1もしくは複数のヘテロ原子により置換されている。ヘテロシクリル環系は、さらに最高4個の窒素原子の環の員を有する環系、または0〜3個の窒素原子の環の員および1個の酸素または硫黄原子の環の員を有する環系を含む。利用可能な原子価により許される場合、最高2個の隣接する環の員がヘテロ原子でよく、ここで1つのヘテロ原子が窒素であり、そしてもう1つはN、OまたはSから選択される。ヘテロシクリル基は1つの炭素または窒素環原子から1つの水素原子を除去することにより誘導される。ヘテロシクリル連結基は、炭素または窒素環原子のいずれかから各2個の水素原子を除去することにより誘導される。
【0098】
ヘテロシクリルは典型的には、フリル、チエニル、2−ピロール、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、ピロリル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、2−イミダゾリニル(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリルとも言う)、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、2−ピラン、4−ピラン、ピリジニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、アゼパニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、3−インドリル、インドリニル、ベンゾ[]フリル、ベンゾ[]チエニル、1−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、4−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタルジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、キヌクリジニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニル、1,3−ベンゾジオキソリル(1,3−メチレンジオキシフェニルとしても知られている)、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル(1.4−エチレンジオキシフェニルとしても知られている)、ベンゾ−ジヒドロ−フリル、ベンゾ−テトラヒドロ−ピラニル、ベンゾ−ジヒドロ−チエニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4−シクロヘプタ()チエニル、5,6,7−トリヒドロ−4−シクロヘキサ()チエニル、5,6−ジヒドロ−4−シクロペンタ()チエニル、2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル等を含むが、それらに限定されない。
【0099】
用語「アリール」は、6、9、10もしくは14個の炭素原子の、不飽和の共役π電子単環式もしくは多環式炭化水素環系基または連結基を意味する。アリール基は1つの炭素環原子から1個の水素原子の除去により誘導される。アリーレン連結基は、2つの炭素環原子のそれぞれ2個の水素を除去することにより誘導化される。アリールは典型的にはフェニル、ナフタレニル、アズレニル、アントラセニル等を含むがそれらに限定されない。
【0100】
用語「カルボニル」は、式−C(O)−または−C(=O)−の連結基を意味する。
【0101】
用語「アルコキシカルボニル」は、式−C(O)O−アルキルの基を意味する。
【0102】
用語「カルボキシ」は、式−COOHまたは−COHの基を意味する。
【0103】
用語「アリールオキシ」は、式−O−アリールの基を意味する。
【0104】
用語「アリールオキシカルボニル」は、式−C(O)O−アリールの基を意味する。
【0105】
用語「アリールアルコキシカルボニル」は、式−C(O)O−アルキル−アリールの基を意味する。
【0106】
用語「ハロ」または「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
用語「置換された」は、コア分子上の1もしくは複数の水素原子が1もしくは複数の基または連結基で置換されていることを意味し、ここで定義によれば連結基もさらに置換される。
【0107】
用語「独立して選択される」は、1もしくは複数の置換基の変動性が特定の組み合わせで存在する(例えば表の一覧に通常見られる置換基の群)ことを意味する。
【0108】
本発明の開示で使用する置換基の命名法は、当業者(例えばIUPAC)に周知な命名法の規則を使用して導かれた。
【0109】
製薬学的調製物および使用法
本発明の化合物は、製薬学的に許容され得る塩の状態でも存在することができる。薬剤として使用するために、本発明の化合物の塩は、非毒性の「製薬学的に許容され得る塩」を指す。FDAが認可している製薬学的に許容され得る塩形(Ref.International J.Pharm.1986,33,201−217;J.Pharm.Sci.,1977,Jan,66(1),p1)には、製薬学的に許容され得る酸性/アニオン性または塩基性/カチオン性の塩を含む。
【0110】
製薬学的に許容され得る酸性/アニオン性の塩には、限定するわけではないが、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシレート(edisylate)、エストレート(estolate)、エシレート(esylate)、フマル酸塩、グリセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコーリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオネート、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、硫酸メチル、ムチン酸塩、ナプシレート、硝酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩およびトリエチオジドを含む。有機または無機酸には、限定するわけではないがヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、グリコール酸、メタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、蓚酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、サッカリン酸またはトリフルオロ酢酸も含む。
【0111】
製薬学的に許容され得る塩基性/カチオン性塩には、限定するわけではないがアルミニウム、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トロメタンまたは“TRIS”としても知られている)、アンモニア、ベンザチン、t−ブチルアミン、カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、クロロプロカイン、コリン、重炭酸コリン、塩化コリン、シクロヘキシル
アミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、リチウム、LiOMe、L−リシン、マグネシウム、メグルミン、NH、NHOH、N−メチル−D−グルカミン、ピペリジン、カリウム、カリウム−t−ブトキシド、水酸化カリウム(水性)、プロカイン、キニン、ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウム−2−エチルカキサノエート(SEH)、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(TEA)または亜鉛を含む。
【0112】
本発明はその範囲に、本発明の化合物のプロドラッグおよび代謝産物を含む。一般にそのようなプロドラッグおよび代謝産物は、インビボで活性化合物に容易に変換され得る化合物の機能的誘導体である。
【0113】
すなわち、本発明の処置法では、用語「投与すること」は、本明細書に記載する症候群、障害または疾患を、具体的に開示する化合物またはその化合物またはプロドラッグまたは代謝産物で処置し、改善し、または防止することを包含し、これはたとえ特定の本化合物について具体的に開示されていなくても、明らかに本発明の範囲に含まれる。
【0114】
用語「プロドラッグ」は、本発明の化合物(またはその塩)の機能的誘導体の製薬学的に許容され得る形を意味し、ここでプロドラッグは:1)インビボで活性なプロドラッグ成分に変換する比較的活性な前駆体;2)インビボで活性なプロドラッグ成分に変換する比較的不活性な前駆体;または3)インビボで利用可能となった後(すなわち代謝産物として)、治療的な生物活性に貢献する化合物の比較的活性が低い成分であることができる。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製に関する通常の手順は、例えば「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」H.Bundgaard編集、エルセビア(Elsevier)、1985に記載されている。
【0115】
用語「代謝産物」は、本発明の化合物(またはその塩)の代謝誘導体の製薬学的に許容され得る形を意味し、ここで誘導体はインビボで利用可能となった後、治療的な生物活性に貢献する化合物の比較的活性が低い成分である。
【0116】
本発明は種々の異性体の化合物およびその混合物を企図する。用語「異性体」とは、同じ組成および分子量を有するが、物理的および/または化学的特性が異なる化合物を指す。そのような物質は、同じ数および種類の原子を有するが、構造が異なる。構造的差異は構成(幾何異性体)、または偏光面を回転させる能力(立体異性体)であることができる。
【0117】
用語「立体異性体」は、空間でのそれら原子の配置が異なる同一構造の異性体を指す。エナンチオマーおよびジアステレオマーは、非対称的に置換された炭素原子がキラル中心として作用する立体異性体である。用語「キラル」は、その鏡像と重ね合わせることができない分子を指し、対称軸および面または中心の不存在を意味する。用語「エナンチオマー」は、互いに鏡像であり、そして重ね合わせることができない一対の分子種を指す。用語「ジアステレオマー」は、鏡像と関連しない立体異性体を指す。記号“”および“”は、キラルな炭素原子(1もしくは複数)の回りの置換基の立体配置を表す。記号“*”および“*”は、キラルな炭素原子(1もしくは複数)の回りの置換基の相対的立体配置を示す。
【0118】
用語「ラセミ」または「ラセミ混合物」は、2つのエナンチオマー種の等モル量の化合物を指し、ここで化合物には光学活性が無い。用語「光学活性」は、キラル分子またはキラル分子の非ラセミ混合物が偏光面を回転する程度を指す。
【0119】
用語「幾何異性体」は、置換基の原子の方向が炭素−炭素二重結合、シクロアルキル環または架橋化二環式系に関して異なる異性体を指す。炭素−炭素二重結合の各側の置換基
の原子(H以外)は、EまたはZの立体配置でよい。“E”(反対側)または「いす形」の立体配置では、置換基は炭素−炭素二重結合に関して反対側であり;“Z”(同じ側)または「船形」の立体配置では、置換基は炭素−炭素二重結合に関して同じ側に配置される。炭素環式環に結合した置換基の原子(H以外)は、シスまたはトランスの立体配置でよい。「シス」の立体配置では、置換基は環の平面に関して同じ側にあり;「トランス」の立体配置では、置換基は環の平面に関して反対側にある。「シス」および「トランス」種の混合物を有する化合物は、「シス/トランス」と表す。架橋化二環式系に結合した置換基の原子(H以外)は、「エンド」または「エキソ」の立体配置でよい。「エンド」の立体配置では、ブリッジ(ブリッジヘッドではない)ポイントに結合した置換基は、2つの残るブリッジの大きい方に向かい;「エキソ」の立体配置では、ブリッジポイントに結合した置換基は、2つの残るブリッジの小さい方に向かう。
【0120】
本発明の化合物を調製するために使用する種々の置換基の立体異性体、幾何異性体およびそれらの混合物は市販されており、市販されている出発材料から合成することができ、または異性体の混合物として調製することができ、そして次いで当業者に周知の技術を使用して分割された異性体として得ることができると理解されている。
【0121】
異性体の標記“R”、“S”、“S*”、“R*”、“E”、“Z”、“シス”、“トランス”、“エキソ”および“エンド”は、本明細書において、コア分子に対する原子の立体配置(1もしくは複数)を示すために使用し、そして文献に定められているように使用されることを意図している(基本的な立体化学に関するIUPACの推薦(IUPAC
Recommentations for Fundamental Stereochemistry)(第E章),Pure Appl.Chem.,1976,45:13−30)。
【0122】
本発明の化合物は、異性体−特異的合成または異性体混合物からの分割のいずれかにより個々の異性体として調製することができる。通例の分割技術には、光学的に活性な塩を使用した異性体対の各異性体の遊離塩基の形成(分別晶出および遊離塩基の再生が続く)、異性体対の各異性体のエステルもしくはアミドの形成(クロマトグラフィー的分離およびキラル補助剤の除去が続く)、または調製用TLC(薄層クロマトグラフィー)またはキラルHPLCカラムを使用した出発材料もしくは最終生成物の異性体混合物の分割を含む。
【0123】
さらに本発明の化合物は、1もしくは複数の多形または非晶質結晶形を有することができ、そしてそのまま本発明の範囲に含まれることを意図している。加えて、幾つかの化合物は水との(すなわち水和物)または通例の有機溶媒との溶媒和物を形成することができ、そしてそれらも本発明の範囲内に包含にれることを意図している。
【0124】
本発明の化合物のいずれかの調製プロセス中に、問題の任意の分子上の感受性または反応性基を保護することが必要かつ/または望ましいかもしれない。これは、有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、J.F.W.McOmie編集、プレナム出版、1973;およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts、有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)、ジョン ウィリー&サンズ、1991に記載されているような通例の保護基により達成することができる。保護基は当該技術分野で知られている方法を使用して、都合よく続く段階で除去することができる。
【0125】
治療的使用
CB1およびCB2カンナビノイド受容体は、N型カルシウムチャンネルおよび/また
はアデニル酸シクラーゼを阻害して、Q型カルシウムチャンネルを阻害するG−タンパク質共役受容体(GCPR)ファミリー(7回膜貫通ドメインの特有なパターンを有する受容体スーパーファミリー)に属する。CB1受容体は主に海馬(記憶保存)、小脳(運動機能、体位およびバランスの調和)、脳幹神経節(運動制御)、視床下部(熱調節、神経内分泌放出、食欲)、脊髄(侵害受容)、大脳皮質(嘔吐)のような記憶および運動に関する脳の領域、およびリンパ様器官(細胞性および先天免疫)、血管平滑筋細胞(血圧)、胃腸管(嘔吐を制御するための十二指腸、回腸、筋層間神経叢)、肺平滑筋細胞(気管支拡張)、目の毛様体(眼内圧)のような末梢領域で主に発現するCNSに存在する。CB2受容体は主にリンパ組織(細胞性および先天免疫)、末梢神経末端(末端神経系)、脾臓免疫細胞(免疫系のモジュレーション)および網膜(眼内圧)のような末梢、および小脳の顆粒細胞mRNA(運動機能の調和)におけるCNSで主に発現されるようである。また薬理学的および生理学的証拠は、未だクローン化および特性決定されてない他のカンナビノイド受容体サブタイプがある可能性も示唆している。
【0126】
CB受容体の活性化または阻害が、種々の症候群、障害または疾患を媒介すると思われる場合に、臨床的応用の有力な分野には限定するわけではないが、食欲を制御すること、代謝を調節すること、糖尿病、緑内障に関係する眼内圧を下げること、社会および気分障害を処置すること、発作に関係する障害を処置すること、物質乱用障害を処置すること、学習、認知および記憶を強化すること、器官収縮および筋肉痙縮を制御すること、呼吸障害を処置すること、移動活動(locomotor activity)および運動障害(monvement disorder)を処置すること、免疫および炎症障害を処置すること、細胞増殖を調節すること、疼痛管理における使用、神経保護剤としての使用等がある。
【0127】
このように本発明の式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物を含むカンナビノイド受容体モジュレーターは、カンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善し、または防止するために有用であり、それらには限定するわけではないが、食欲の制御、代謝の調節、糖尿病、緑内障に関係する眼内圧、疼痛、社会および気分障害、発作に関係する障害、物質乱用障害、学習、認知および/または記憶障害、呼吸障害、移動活動障害、運動障害、免疫障害または炎症障害、器官収縮および筋肉痙縮の制御、学習、認知および/または記憶の強化、細胞増殖の制御、神経保護剤の提供を含む。
【0128】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を対象とし、この方法は個体に有効量の式(I)の化合物を投与する工程を含んでなる。
【0129】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を対象とし、この方法は個体に有効量の式(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物、またはそのプロドラッグ、代謝産物または組成物を投与する工程を含んでなる。
【0130】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を対象とし、この方法は個体に有効量の式(I)の化合物および治療薬を含んでなる組み合わせ生成物および/または治療を投与する工程を含んでなる。
【0131】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を対象とし、この方法は個体に有効量の式(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物および治療薬を含んでなる組み合わせ生成物および/または治療を投与する工程を含んでなる。
【0132】
本発明の組み合わせ生成物および/または治療における使用を意図する治療薬には、鎮痙薬または避妊薬を含む。鎮痙薬には限定するわけではないがトピラメート、トピラメートの類似体、カルバマゼピン、バルプロ酸、ラモトリジン、ガバペンチン(gabapentin)、フェニトイン等、およびそれらの混合物または製薬学的に許容され得る塩を含む。避妊薬には限定するわけではないが、プロゲスチンのみのような避妊薬、およびプロゲスチン成分とエストロゲン成分の両方を含む避妊薬がある。さらに本発明は、避妊薬が経口避妊薬であり、そして避妊薬が場合により葉酸成分を含む製薬学的組成物を含む。
【0133】
また本発明は個体の避妊法を含み、この方法は個体に組成物を投与する工程を含んでなり、ここで組成物は避妊薬および式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)のCB1受容体インバースアゴニストまたはアンタゴニスト化合物を含んでなり、そして組成物は個体の喫煙に対する強い衝動を下げ、かつ/または個体の体重減少を補助する。
【0134】
本発明は、CB受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善し、または防止するために有用なカンナビノイド受容体モジュレーターを含む。CBモジュレーターとして有用な本発明の化合物、またはその組成物の有用性は、本明細書に開示する方法に従い測定することができる。そのような使用の範囲には、複数のCB受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善し、または防止することを含む。
【0135】
また本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善し、または防止する方法も対象とし、ここで症候群、障害または疾患は、食欲、代謝、糖尿病、緑内障に関係する眼内圧、社会および気分障害、発作、物質乱用、学習、認知または記憶、器官収縮または筋肉痙縮、呼吸障害、移動活動障害および運動障害、免疫および炎症障害、非調節細胞増殖、疼痛管理、神経保護等に関連する。
【0136】
CB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB受容体結合活性に関する平均阻害定数(IC50)を有する化合物を含む。
【0137】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB1アゴニスト結合活性に関するCB1アゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0138】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB1アンタゴニスト結合活性に関するCB1アンタゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0139】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB1インバース−アゴニスト結合活性に関するCB1インバース−アゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0140】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB2アゴニスト結合活性に関するCB2アゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0141】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB2アンタゴニスト結合活性に関するCB2アンタゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0142】
本発明のCB受容体モジュレーターとして使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物には、約5μM〜約0.01nMの間;約1μM〜約0.01nMの間;約800nM〜約0.01nMの間;約200nM〜約0.01nMの間;約100nM〜約0.01nMの間;約80nM〜約0.01nMの間;約20nM〜約0.01nMの間;約10nM〜約0.1nMの間;または約1nMのCB2インバース−アゴニスト結合活性に関するCB2インバース−アゴニストIC50を有する化合物を含む。
【0143】
用語「カンナビノイド受容体」は、本発明のカンナビノイドモジュレーター化合物が結合できる既知のまたはこれまでに知られていないクラスのカンナビノイド受容体の任意のもの;特にCB1受容体およびCB2受容体からなる群から選択されるカンナビノイド受容体を指す。用語「モジュレーター」はさらに、CB受容体アゴニスト、アンタゴニストまたはインバース−アゴニストとしての本発明の化合物の使用を称する。
【0144】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明の化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなり、ここでカンナビノイド受容体はCB1またはCB2受容体であり、そして化合物は受容体のアゴニスト、アンタゴニストまたはインバース−アゴニストである。
【0145】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明の化合物を、鎮痙薬または避妊薬のような治療薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなり、ここでカンナビノイド受容体はCB1またはCB2受容体であり;そして化合物は受容体のアゴニスト、アンタゴニストまたはインバース−アゴニストである。
【0146】
組み合わせ生成物および/または治療で使用するために適する避妊薬には経口避妊薬に限定されず、経皮的に、注射により、またはインプラントを介して投与されるようなものである他の通例の利用可能な避妊薬も含むと理解される。
【0147】
さらに特定する場合を除き、「組み合わせ生成物および/または治療」は、式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物を1もしくは複数の治療薬と組み合わせて含んでなる製薬学的組成物を意味する。式(I)の化合物および1もしくは複数の治療薬の用量は、組み合わせた時に有効量を達成するように調整される。
【0148】
本明細書で使用する用語「個体」は、処置、観察または実験の対象となり、そしてCB受容体媒介性症候群、障害または疾患を発症する危険性がある(受け易い)動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトであり得る患者を指す。
【0149】
用語「投与する」は、本発明の方法と関連して解釈される。そのような方法には有効量の本発明の組成物または薬剤を、治療過程の間の異なる時期に、または組み合わせた形態の生成物として同時に治療的または予防的に投与することを含む。
【0150】
予防的投与は、症候群、障害または疾患が処置され、改善され、防止され、または進行が遅れるように、CB受容体媒介性症候群、障害または疾患の特徴的症状が現れる前に行うことができる。さらに本発明の方法は、当業者により使用されるすべての治療的または予防的処置を包含すると理解されるべきである。
【0151】
用語「有効量」は、処置する症候群、障害または疾患の病状の緩和を含め、研究者、獣医師、医師または他の臨床技師が調査する組織系、動物またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘導する活性化合物または薬剤の量を指す。本発明の化合物の有効量は、約0.001mg/kg/日〜約300mg/kg/日である。
【0152】
本発明が式(I)の化合物および鎮痙薬もしくは避妊薬の組み合わせの投与を対象とする場合、用語「有効量」は、合わせた効果が所望する生物学的または医学的応答を誘導するように、一緒に取った薬剤の組み合わせの量を意味する。
【0153】
当業者は、組み合わせ生成物を含んでなる成分の有効量は独立して至適化され、そして相乗効果を達するために合わせられ、これにより組み合わせ生成物の成分が単独で使用される場合よりも病状を減ずることができると考えるだろう。
【0154】
例えば式(I)の化合物およびトピラメートの投与を含んでなる組み合わせ生成物および/または治療の有効量は、一緒に、または順次に摂取した時に、有効となる合わせた効果を有する式(I)の化合物の量およびトピラメートの量である。さらに当業者は上に例示したような有効量を含む、組み合わせ生成物および/または治療の場合、式(I)の化合物の量および/または鎮痙薬(例えばトピラメート)の量は、個別に効果的であってもなくてもよいと認識している。
【0155】
本発明が組み合わせ生成物および/または治療の投与を対象とする場合、本化合物および鎮痙薬または避妊薬は、任意の適切な手段により、同時に(simultaneously)、順次に、または単一の製薬学的組成物で同時投与(co−administered)することができる。本化合物(1もしくは複数)および鎮痙薬または避妊薬成分が別個に投与される場合、1日に与えられる各化合物(1もしくは複数)の投薬用量の数は必ずしも同じでなくてもよく、例えば1つの化合物がより長期の活性を有する場合、投与の頻度は低くなるだろう。
【0156】
式(I)の化合物(1もしくは複数)および鎮痙薬(1もしくは複数)または避妊薬(1もしくは複数)は、同じか、または異なる投与経路を介して投与することができる。式(I)の化合物(1もしくは複数)および鎮痙薬(1もしくは複数)または避妊薬(1もしくは複数)は、同じか、または異なる投与経路を介して投与することができる。
【0157】
投与法の適切な例は、経口的、静脈内(iv)、筋肉内(im)および皮下(sc)である。また化合物は、限定するわけではないが大脳内、心室内、脳室内、鞘内、槽内、脊髄内および/または脊髄周囲の投与経路を含む神経系に、頭蓋内または椎骨内針および/またはポンプデバイスを用いて、または用いずにカテーテルを介して送達することにより直接投与することができる。
【0158】
式(I)の化合物(1もしくは複数)および鎮痙薬(1もしくは複数)または避妊薬(1もしくは複数)は、同時または選択的処方に従い、治療過程の同じか、または異なる時期に、分割または単一形態で共に投与されることができる。
【0159】
投与される最適な投薬用量は、当業者により容易に決定され、そして使用する特定の化合物、投与様式、調製の強度、および疾患状態の進度で変動する。さらに患者の性別、年齢、体重、食事、投与時期および同時に生じている疾患を含め、処置する特定の患者に関連する因子が、投薬用量を調製するために必要となるだろう。
【0160】
用語「CB受容体媒介性症候群、障害または疾患」は、生物に対して不快であるか、または余命の短縮のような、CB受容体により媒介される生物学的応答と関連する症候群、障害または疾患を指す。
【0161】
CB受容体媒介性症候群、障害または疾患は、動物およびヒトの両方で起こる可能性があり、そして食欲、代謝、糖尿病、肥満、緑内障関連眼内圧、社会、気分、発作、物質乱用、学習、認知、記憶、器官収縮、筋肉痙縮、呼吸、運動活動、運動、免疫、炎症、細胞増殖、疼痛または神経保護に関連する症候群、障害または疾患を含む。
【0162】
食欲に関連する症候群、障害または疾患には、肥満、太り過ぎ状態、食欲不振、食欲亢進、悪液質、非調節(dysregulated)の食欲等を含む。
【0163】
肥満に関連する症候群、障害または疾患には、遺伝子、食事、食料摂取容量、メタボリック症候群、障害もしくは疾患、視床下部障害もしくは疾患、年齢、低下した活動、異常な脂肪塊分布、異常な脂肪区画分布等の結果としての肥満を含む。
【0164】
代謝に関連する症候群、障害または疾患には、メタボリック症候群、異常脂質血症、上昇した血圧、糖尿病、インスリン感受性または耐性、高インスリン血症、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム硬化症、肝肥大、脂肪症、異常なアラニンアミノトランスフェラーゼレベル、炎症、アテローム硬化症等を含む。
【0165】
糖尿病に関連する症候群、障害または疾患には、グルコース非調節、インスリン耐性、グルコース不耐性、高インスリン血症、異常脂質血症、高血圧、肥満等を含む。
【0166】
II型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)は、代謝障害(すなわち代謝関連症候群、障害または疾患)であり、ここでグルコース非調節およびインスリン耐性は、青年および成人の両方に慢性的な長期医学的合併症を生じ、目、腎臓、神経および血管に影響を及ぼし、そして失明、末期腎臓疾患、心筋梗塞または肢切断を導く恐れがある。グルコース非調節には十分なインスリンを作成できないこと(異常なインスリン分泌)、およびインスリンを効果的に利用できないこと(目標器官および組織におけるインスリン作用の耐性)がある。II型糖尿病を罹患している個人には、相対的なインスリン欠乏がある。すなわちそのような個体では、血漿インスリンレベルは絶対的意味において正常〜高であるが、彼らに存在する血漿グルコースレベルについては予想より低い。
【0167】
II型糖尿病は以下の臨床的兆候または症状を特徴とする:持続的に高い血漿グルコース濃度または高血糖;多尿症;多分散性膠質および/または食欲亢進;網膜症、腎症およびニューロパシーのような慢性細小血管合併症;および高脂血症および高血圧のような大血管合併症。これらの細小−および大−血管合併症は、失明、末期腎臓疾患、肢切断および心筋梗塞を導く恐れがある。
【0168】
インスリン耐性症候群(IRS)(症候群X、メタボリック症候群またはメタボリック症候群Xとも呼ぶ)は、II型糖尿病および心血管疾患を発症する危険因子を与える障害であり、それらにはグルコース不耐性、高インスリン血症、インスリン耐性、異常脂質血症(例えば高トリグリセリド、低いHDL−コレステロール等)、高血圧および肥満がある。
【0169】
社会または感情に関連する症候群、障害または疾患には、鬱、不安、精神症、社会的感情障害または認知障害等を含む。
【0170】
物質乱用関連症候群、障害または疾患には、薬物乱用、薬物禁断症状、アルコール乱用、アルコール禁断症状、ニコチン禁断症状、コカイン乱用、コカイン禁断症状、ヘロイン乱用、ヘロイン禁断症状を含む。
【0171】
学習、認知または記憶に関連する症候群、障害または疾患には、年齢、疾患、薬剤の副作用(悪い出来事)等の結果としての記憶喪失または障害を含む。
【0172】
筋肉痙縮に関連する症候群、障害または疾患には、多発性硬化症、脳性マヒ等を含む。
【0173】
運動活動および運動症候群、障害または疾患には、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症、癲癇等を含む。
【0174】
呼吸に関連する症候群、障害または疾患には、慢性肺閉塞障害、気腫、喘息、気管支炎等を含む。
【0175】
免疫または炎症に関連する症候群、障害または疾患には、アレルギー、慢性関節リウマチ、皮膚炎、自己免疫疾患、免疫不全症、慢性ニューロパシー疼痛等を含む。
【0176】
細胞増殖に関連する症候群、障害または疾患には、非調節哺乳動物細胞増殖、乳癌細胞増殖、前立腺癌細胞増殖等を含む。
【0177】
疼痛に関連する症候群、障害または疾患には、中枢および末梢経路が媒介する疼痛、骨および関節痛、偏頭痛が付随する疼痛、癌痛、生理痛、陣痛等を含む。
【0178】
神経保護に関連する症候群、障害または疾患には、パーキンソン病、多発性硬化症、癲癇、虚血、または外傷性の頭または脳損傷、脳炎症、目の炎症または脳卒中等に付随する二次的な生化学的損傷を含む。
【0179】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドアゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0180】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体アゴニス
ト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドアゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0181】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドインバース−アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0182】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドインバース−アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0183】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドインバース−アゴニスト化合物を、1もしくは複数の避妊薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0184】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドアンタゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0185】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体アンダゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のカンナビノイドアンタゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0186】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に治療的または予防的に有効量の本発明のカンナビノイドアンタゴニスト化合物を、1もしくは複数の避妊薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0187】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0188】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0189】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0190】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0191】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物を、1もしくは複数の避妊薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0192】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性の食欲関連肥満が関連するか、または代謝が関連する症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0193】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性の食欲関連肥満が関連するか、または代謝が関連する症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0194】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性の食欲関連肥満が関連するか、または代謝が関連する症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1インバース−アゴニスト化合物を、1もしくは複数の避妊薬もしくはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0195】
食欲に関連する症候群、障害または疾患には、肥満、太り過ぎ状態、食欲不振、食欲亢進、悪液質、非調節食欲等を含む。
【0196】
肥満に関連する症候群、障害または疾患には、遺伝子、食事、食料摂取容量、メタボリック症候群、障害もしくは疾患、視床下部障害もしくは疾患、年齢、低下した活動、異常な脂肪塊分布、異常な脂肪区画分布等の結果としての肥満を含む。
【0197】
代謝に関連する症候群、障害または疾患には、メタボリック症候群、異常脂質血症、上昇した血圧、糖尿病、インスリン感受性または耐性、高インスリン血症、高いコレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム硬化症、肝肥大、脂肪症、異常なアラニンアミノトランスフェラーゼレベル、炎症、アテローム硬化症等を含む。
【0198】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1アンタゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0199】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1アンタゴニスト化合物を、鎮痙薬もしくはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0200】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB1受容体アンタゴニスト媒
介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB1アンタゴニスト化合物を、1もしくは複数の避妊薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0201】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0202】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0203】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2インバース−アゴニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0204】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体インバース−アゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2インバース−アゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0205】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2アゴンタニスト化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0206】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体におけるCB2受容体アンタゴニスト媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明のCB2アンタゴニスト化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0207】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体における代謝関連症候群、障害もしくは疾患、食欲関連症候群、障害もしくは疾患、糖尿病関連症候群、障害または疾患、肥満関連症候群、障害もしくは疾患、または学習、認知もしくは記憶に関連する症候群、障害もしくは疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明の化合物またはその組成物を投与する工程を含んでなる。
【0208】
本発明は、処置、改善または防止が必要な個体における代謝関連症候群、障害もしくは疾患、食欲関連症候群、障害もしくは疾患、糖尿病関連症候群、障害または疾患、肥満関連症候群、障害もしくは疾患、または学習、認知もしくは記憶に関連する症候群、障害もしくは疾患を処置、改善または防止する方法を含み、この方法は個体に有効量の本発明の化合物を、鎮痙薬またはその組成物との組み合わせ生成物および/または治療で投与する工程を含んでなる。
【0209】
本発明は、本発明の化合物および任意に製薬学的に許容され得る担体との混合物を含んでなる製薬学的組成物または薬剤を含む。
【0210】
本発明は、2以上の本発明の化合物および任意に製薬学的に許容され得る担体との混合
物を含んでなる製薬学的組成物または薬剤を含む。
【0211】
また本発明は、式(I)の化合物、鎮痙薬および任意に製薬学的に許容され得る担体との混合物を含んでなる製薬学的組成物または薬剤を含む。
【0212】
そのような製薬学的組成物は、代謝関連症候群、障害もしくは疾患、食欲関連症候群、障害もしくは疾患、糖尿病関連症候群、障害もしくは疾患、肥満関連症候群、障害もしくは疾患、または学習、認知もしくは記憶に関連する症候群、障害もしくは疾患に罹患している個体を処置するために特に有用である。
【0213】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法および組成物に有用な鎮痙薬には、限定するわけではないがトピラメート、トピラメートの類似体、カルバマゼピン、バルプロ酸、ラモトリジン、ガバペンチン、フェニトイン等、およびそれらの混合物または製薬学的に許容され得る塩を含む。
【0214】
トピラメート、2,3:4,5−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−β−フルクトピラノーススルファメートは、現在、米国、欧州および世界中の他の市場のほとんどで単純および複雑部分癲癇の患者における発作を、ならびに1次および2次原発性発作の患者における発作を処置するために販売されている。現在トピラメートは、経口投与するために25mg、100mgまたは200mgの活性剤を含有する丸型錠剤で、そしてカプセル全体として、またはソフトフード上で開き、そして振りかけられているものとして経口投与するために15mgおよび25mgの散在カプセルとして利用することができる。引用により本明細書に編入する米国特許第4,513,006号明細書は、トピラメートおよびトピラメートの類似体、それらの製造および癲癇を処置するための使用を開示する。さらにトピラメートは引用により本明細書に編入する米国特許第5,242,942号および同第5,384,327号明細書に開示されている方法により作成することもできる。本明細書で使用する用語「トピラメートの類似体」は、米国特許第4,513,006号明細書に開示されている式(I)のスルファメート化合物を称する(例えば米国特許第4,513,006号明細書のカラム1、36〜65行を参照にされたい)。
【0215】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、トピラメート(またはトピラメートの類似体)は、毎日約10〜約1000mg、好ましくは毎日約10〜約650mgの範囲で、より好ましくは約15〜約325mgの範囲で1日1、2回投与され得る。
【0216】
カルバマゼピン、5−ジベンズ[bf]アゼピン−5−カルボキサミドは鎮痙薬および三叉神経痛に特異的な鎮痛薬であり、100mgのチュワブル錠剤として、200mgの錠剤として、100、200および400mgのXR(延長放出)錠剤として、100mg/5mL(茶サジ)の懸濁液として経口投与するために利用できる;引用により全部、本明細書に編入する米国特許第2,948,718号明細書は、カルバマゼピンおよびその使用法を開示する。
【0217】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、カルバマゼピンは、約200〜約1200mg/日の範囲;好ましくは約400mg/日で投与され得る。
【0218】
バルプロ酸、2−プロピルペンタン酸またはジプロピル酢酸は、250mgのバルプロ酸を含有する軟質弾性カプセルとして、およびナトリウム塩として5mLあたり250mgのバルプロ酸に等しい量を含有するシロップとして市販されている抗痙攣薬(antiepileptic)である。バルプロ酸および種々の製薬学的に許容され得る塩は、米
国特許第4,699,927号明細書に開示され、これは引用により全部、本明細書に編入する。
【0219】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、バルプロ酸は、約250〜約2500mg/日の範囲;好ましくは約1000mg/日で投与され得る。
【0220】
ラモトリジン、3,5−ジアミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジンは、25mg、100mg、150mgおよび200mgのラモトリジンを含有する錠剤として、および2mg、5mgまたは25mgのラモトリジンを含有するチュワブル分散錠剤として経口投与するために市販されている抗痙攣薬である。ラモトリジンおよびその使用は、引用により全部、本明細書に編入する米国特許第4,486,354号明細書に開示されている。
【0221】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、ラモトリジンは、約50〜約600mg/日の範囲で1もしくは2回の用量で;好ましくは約200〜約400mg/日で;最も好ましくは約200mg/日で投与することができる。
【0222】
ガバペンチン、1−(アミノメチル)シクロヘキサン酢酸は、100mg、300mgおよび400mgのガバペンチンを含有するカプセル、600mgおよび800mgのガバペンチンを含有するフィルムコート錠剤、および250mg/5mLのガバペンチンを含有する経口溶液として、癲癇の補助的処置に、および成人の帯状疱疹後神経痛に市販されている。ガバペンチンおよびその使用法は、引用により全部、本明細書に編入する米国特許第4,024,175号および同第4,087,544号明細書に記載されている。
【0223】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、ガバペンチンは、約300〜約3600mg/日の範囲で2もしくは3回に分割した用量で;好ましくは約300〜約1800mg/日で;最も好ましくは約900mg/日で投与することができる。
【0224】
フェニトインナトリウム、5,5−ジフェニルヒダントインナトリウム塩は、100mg、200mgまたは300mgのフェニトインナトリウムを含有するカプセルとして経口投与するために市販されている鎮痙薬である。
【0225】
式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物と組み合わせて本発明の方法で使用するために、フェニトインナトリウムは、約100〜約500mg/日の範囲で;好ましくは約300〜約400mg/日で;最も好ましくは約300mg/日で投与することができる。
【0226】
また本発明は、式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)の化合物、1もしくは複数の避妊薬および任意に製薬学的に許容さ得る担体の混合物を含んでなる製薬学的組成物または薬剤を含む。
【0227】
組み合わせ生成物および/または治療に使用するために適する避妊薬には、例えばすべてニュージャージー州、ラリタンのオルト−マクニール製薬会社(Ortho−MacNeil Pharmaceutical,Inc.)から市販されているORTHO CYCLEN(商標)、ORTHO TRI−CYCLEN(商標)、ORTHO TRI−CYCLEN LO(商標)およびORTHO EVRA(商標)を含む。また本発明の使用に適する避妊薬は、葉酸成分を含む避妊薬を包含すると理解すべきである。
【0228】
喫煙および/または肥満は、経口避妊薬を摂取している女性において危険因子と同定された。CB1受容体アンタゴニストおよびインバースアゴニストは、喫煙に対する強い衝動を減じるために、そして体重を減らすために摂食傷害の患者を援助するために有用な治療薬であることが判明した。
【0229】
したがって本発明はさらに避妊薬を摂取している女性の喫煙および/または肥満に関連する危険因子を減らす方法を含み、この方法は避妊薬と式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)のCB1受容体アンタゴニストおよび/またはCB1受容体インバース−アゴニスト化合物の少なくとも1つを同時に投与することによる。
【0230】
そのような化合物またはその製薬学的組成物または薬剤の使用は、避妊薬を摂取している患者の喫煙に対する欲求を減らし、かつ/または体重の減少を援助することである。
【0231】
用語「組成物」は、特別な成分を特別な量で含んでなる生成物、ならびに特別な成分の特別な量の組み合わせから直接的または間接に生じる任意の生成物を指す。さらに本発明は本発明の1もしくは複数の化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなり;そしてそのような方法から生じるそれらの組成物を含む。意図する方法には従来の、そして現代の製薬学的技術の両方を含む。
【0232】
本発明の製薬学的組成物は、選択的に、または式(I)、(Ia)、(Ib)もしくは(Ic)の化合物に加えて、式(I)、(Ia)、(Ib)もしくは(Ic)の化合物の製薬学的に許容され得る塩、またはそのような化合物または塩のプロドラッグまたは製薬学的に活性な代謝産物を製薬学的に許容され得る担体との混合物で含んでなる。
【0233】
用語「薬剤」は、カンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置、改善または防止のために使用する生成物を指す。
【0234】
製薬学的に許容され得る担体」とは、本発明の組成物の製剤に使用するために十分な純度および質であり、しかも動物またはヒトに正しく投与した時、悪い、アレルギー性の、または他の望ましくない反応を生じない分子実体および組成物を意味する。
【0235】
臨床的および獣医学的使用は本発明の範囲に等しく含まれるので、製薬学的に許容され得る製剤には、臨床的または獣医学的使用のための組成物または薬剤製剤を含む。
【0236】
本発明は任意の本化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなる組成物または薬剤の作成法を含み、そしてそのような方法から生じる組成物または薬剤を含む。意図する方法には通例の、および慣例には従わない製薬学的技術を両方を含む。他の例には少なくとも2つの本化合物の混合物を製薬学的に許容され得る担体と一緒に含んでなる組成物または薬剤を含む。
【0237】
組成物または薬剤は、投与法に依存して広範な種々の単位剤形で投与することができる:そのような方法には(限定しない)、製薬学的投与の当業者には周知な適切な剤形を使用して、経口、舌下、鼻(吸引、吸入)、経皮、直腸、膣、局所(閉塞しているか、またはしていない)、静脈内(ボーラスまたは注入)または注射(腹腔内、皮下、筋肉内、腫瘍内もしくは非経口)を含む。したがって用語「投薬用量単位」または「剤形」は、選択的に(限定するわけではない)錠剤、ピル、カプセル、溶液、シロップ、エリキシル、乳液、懸濁液、座薬、粉末、顆粒または滅菌溶液、乳液もしくは懸濁液(アンプルからの注射に、または自動注射器のようなデバイスを使用して、またはエーロゾル、噴霧もしくは液滴として使用するために)を指すためにも使用する。さらに組成物は週単位または月単位に投与するために適する状態で提供され得る(例えば、筋肉内注射用の貯蔵調製物を提供するために適合している活性化合物の不溶性塩(デカノエート塩のような)として)。
【0238】
剤形の調製では、主要な有効成分(本発明の化合物またはその製薬学的に許容され得る塩、ラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーのような)は、1もしくは複数の製薬学的担体(澱粉、糖、希釈剤、造粒剤(granulating agent)、潤滑剤、造粒促進剤(glidant)、結合剤、崩壊促進剤等のような)、1もしくは複数の不活性な製薬学的賦形剤(水、グリコール、油、アルコール、芳香剤、保存剤、着色剤、シロップ等)、1もしくは複数の通例の錠剤成分(トウモロコシ澱粉、ラクトース、シュクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、任意の種々のガム等のような)および希釈剤(水等のような)と任意に混合されて均一な組成物を形成し(これにより有効成分は混合物全体に均一に分散または懸濁される)、これは本発明の化合物を等しい量で含有する用量単位に容易に再分割され得る。
【0239】
結合剤には、限定するわけではないが澱粉、ゼラチン、天然糖(グルコース、ベータ−ラクトース等のような)、トウモロコシ甘味料ならびに天然および合成ガム(アラビアガム、トラガカントガム、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等のような)を含む。崩壊促進剤には、限定するわけではないが澱粉、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等を含む。
【0240】
投与の容易さから、錠剤およびカプセルが有利な経口単位剤形を表し、ここで固体の製薬学的担体が使用される。所望により、錠剤は標準技術により糖もしくはフィルムコーティングされるか、または腸溶性コーティングされ得る。また錠剤は長期の治療効果を提供するためにコーティングされるか、またはそうではなく製剤されることができる。例えば剤形は内側の用量および外側の用量成分を含んでなることができ、これにより外側成分は内側成分を包む状態である。2つの成分はさらに層により分けることができ、これは胃での崩壊に抵抗し(腸溶性層のように)、そして内側成分が完全なままで十二指腸を通過できるようにするか、または放出を遅らせるか持続させる層を可能とする。種々の腸溶性および非腸溶性層またはコーティング材料(ポリマー性酸、シェラック、アセチルアルコール、酢酸セルロース等のような)またはその組み合わせを使用することができる。
【0241】
経口投与用に本発明の化合物が包含され得る液体状態には、(限定せずに)水溶液、適切に芳香を付けたシロップ、水性もしくは油性懸濁液(トラガカントガム、アラビアガム、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニル−ピロリドン、ゼラチン等のような適切な合成もしくは天然ガム分散もしくは沈殿防止剤を使用して)、芳香をつけた乳液(綿実油、ゴマ油、ヤシ油、ピーナッツ油等のような適切な可食性油を使用して)、エリキシル、および種々の製薬学的に許容され得る賦形剤を用いた他の類似の液体状態を含む。
【0242】
また当該技術分野で知られているように、化合物は注射を介して非経口的に選択的に投与することができる。非経口的投与には、滅菌溶液または注射可能な懸濁液は、適切な液体担体、沈殿防止剤等が使用される非経口賦形剤であることができる。滅菌溶液は好適な非経口賦形剤である。一般に適切な保存剤を含む等張性調製物は、静脈内投与が望まれる場合に使用される。非経口製剤は、適切な不活性液体担体に溶解またはそれと混合された有効成分からなることができる。許容され得る液体担体は溶解性または保存を補助するために水性溶媒等、および他の任意の成分を含んでなる。そのような水性溶媒には、滅菌水、リンゲル溶液または等張性の食塩水を含む。あるいは滅菌された非揮発性の油を溶媒剤として使用することができる。他の任意の成分には植物油(ピーナッツ油、綿実油、ゴマ油等のような)、有機溶媒(ソルケタール(solketal)、グリセロール、ホルミル等のような)、保存剤、アイソトニザー(isotonizer)、可溶化剤、安定化剤、疼痛−鎮静剤等を含む。非経口製剤は、有効成分を液体担体に溶解または懸濁することにより調製され、これにより最終剤形単位は、0.005〜10重量%の有効成分を含む。
【0243】
本発明の化合物は、適切な鼻内賦形剤を使用して鼻内に投与することができる。本発明の化合物は、適切な局所用経皮賦形剤または経皮貼付剤を使用して局所的に投与することができる。経皮送達系を介する投与には、断続的な投薬法よりはむしろ連続的投薬法が必要である。
【0244】
本発明の化合物は、迅速溶解組成物または遅延放出組成物を介して投与することもでき、ここで組成物は生分解性の迅速に溶解する、またはゆっくりと放出する担体(ポリマー性担体等のような)および本発明の化合物を含む。迅速に溶解する、またはゆっくりと放出する担体は当該技術分野では周知であり、そしてそれらの中に活性化合物(1もしくは複数)を捕捉し、そして適切な環境で(例えば水性、酸性、塩基性等)迅速に、またはゆっくりと分解/溶解するいずれかの複合体を形成するために使用される。そのような粒子は、それらが体液中で分解/溶解し、そしてその中に活性化合物(1もしくは複数)を放出するので有用である。そのような組成物中に使用される本発明の化合物、担体もしくは賦形剤の粒子サイズは、当業者に知られている技法を使用して最適に調整することができる。
【0245】
本発明は、改善する必要がある個体の症状の改善に必要な、予防的または治療的に有効な量で存在する本化合物またはそのプロドラッグの組成物を含む。本化合物またはそのプロドラッグの予防的または治療的に有効な量は、約0.01ng〜約1gの範囲でよく、そして個体に選択した投与法および処方に適する任意の形態に構成することができる。
【0246】
処置すべき個体および疾患に依存して、平均体重約70kgの人の1日当たりの予防的または治療的に有効な量は、約0.01μg/kg〜約300mg/kg;約0.1μg/kg〜約200mg/kg;約0.5μg/kg〜約100mg/kg;または約1μg/kg〜約50mg/kgとなり得る。
【0247】
最適な予防的または治療的に有効な量および投与法および処方は当業者により容易に決定され、そして処置する特定の患者に関連する因子(年齢、体重、食事および投与時期)、処置する状態の重篤度、使用する化合物および投薬単位、投与様式および調製物の強さに依存して変動するだろう。
【0248】
投薬単位(1もしくは複数)は、1日に約1回から1日に約5回の処方で治療的または予防的に有効な量を達成するために投与され得る。経口投与に好適な投薬単位は、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、200、250または500mgの有効成分を含有する錠剤である。
【0249】
合成法
本発明の代表的化合物は、以下に記載する一般的合成法に従い合成することができ、そして続く具体的な合成実施例でさらに詳細に説明する。一般的スキームおよび具体的実施例は具体的説明のために提供し、本発明は表される化学反応および条件により限定されると解釈すべきではない。スキームおよび実施例で使用する種々の出発材料を調製するための方法は、当業者の技術範囲内である。いかなる実施例の反応においても、得られる収量を至適化するための試みは行わなかった。当業者は、反応時間、温度、溶媒および/また
は試薬の日常的な変更を介して、そのような収量をどのようにして上げるかを知っている。
【0250】
本発明を記載するために使用する用語は通常に使用されており、そして当業者に知られている。本明細書で使用する場合、以下の略号は示した意味を有する:
Boc tert−ブトキシカルボニル
Cpd 化合物
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EtOAc 酢酸エチル
EtO 無水エーテル
KOH 水酸化カリウム
LHMDS リチウムヘキサメチルジシラン
LiOH 水酸化リチウム
min/hr(s)/d(s)/mp 分/時間(1もしくは複数)/日(1もしく
は複数)/融点
窒素
RT/rt/r.t. 室温
TEAまたはEtN トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
【0251】
示す場合を除き、すべての試薬、溶媒および出発材料は市販されており、そしてさらに精製せずに使用した。特定の部品または装置の一部を使用する場合、それらも市販されている。
【0252】
【化39】

【0253】
溶液中(EtO、THF等の1もしくは複数を含む)の場合により置換されてもよいシクロヘキサノン化合物A1を、約−78℃の温度で、不活性雰囲気下(窒素等を使用する)にて試薬溶液(EtOまたはTHF等の1もしくは複数中にLHMDS等の混合物を含有する)に迅速に加え、そして約−78℃で約40分間撹拌する。次いで溶液中(EtO等を含む)の場合により置換されてもよい蓚酸ジエチルエステル化合物A2を化合物A1混合物に加える。
【0254】
反応混合物を約−78℃で約1時間撹拌し、次いで室温にさらに2時間の期間にわたり暖める。反応をクエンチし(飽和NHCl、1N HCl等を使用する)、そして有機層を抽出し(EtOAc、EtO等の1もしくは複数を含む)、そして洗浄し(ブライン等を用いる)、次いで分離し、そして乾燥させる(無水硫酸ナトリウム等を用いる)。抽出物を濾過し、そして真空下で濃縮して、場合により置換されてもよいオキソ−(2−オキソ−シクロヘキシル)−酢酸アルキルエステル化合物A3を粗生成物として得、次の工程でさらに精製せずに使用する。
【0255】
【化40】

【0256】
置換されたヒドラジン塩酸塩化合物A4およびKCO(炭酸カリウム)を、溶液中(MeOH、EtOH、CHCl等の1もしくは複数を含む)の化合物3に室温で不活性雰囲気下にて加える。反応混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮し、そして希釈する(水、EtOAc(酢酸エチル)等の1もしくは複数を用いる)。有機層を洗浄し、分離し、そして乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、粗生成化合物A5を異性体の混合物として得、ここでXおよびX異性体の混合物が存在する。化合物A4上のX置換基部分は、分離後、置換されたアミン基がXとしてN位に、またはXとしてN位のいずれかに見いだすことができる可能性を表す。
【0257】
ヒドラジン塩酸塩または二塩酸塩化合物A4は、当業者に知られている方法により遊離塩基に転換することができる。本発明の実施例では、遊離塩基がその場所で調製されるか(このスキームにおいて具体的説明のために示すように)、またはKCOとの反応により別個に(次いで反応混合物に加えられる)調製される。
【0258】
このスキームで具体的に説明するように、化合物A4は種々のX置換基(すでに本明細書で定義したような)でさらに置換することもできる。多くの場合で、置換ヒドラジン化合物A4は市販されている。市販されていない場合、特別に置換された化合物A4を当業者に知られている方法により調製することができる。さらに具体的には、ハロゲン化X置換基部分をヒドラジン水和物溶液と還流で反応させ、次いでさらに精製せずに化合物A4として使用する(実施例3でさら完全に記載するように)。
【0259】
【化41】

【0260】
化合物A5異性体混合物は、フラッシュクロマトグラフィー(20%または30%EtOAc:ヘキサン等のような適切な溶媒混合物で溶出する)を介して分離して、精製された主要な異性体化合物A6およびわずかな異性体化合物A7を提供する。主要な異性体化合物A6はN位でXに置換される(Xは必ず不存在)。わずかな異性体化合物A7はN位でXに置換される(ここでXは不存在)。
【0261】
【化42】

【0262】
分離された主要な異性体化合物A6を試薬溶液(THFまたは水等のような溶媒中のNaOHの混合物のような)で処理し、そして一晩撹拌する。反応をクエンチし、そして溶媒(CHCl、EtOAc等のような)で抽出する。有機層を乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮して化合物A8を得る。
【0263】
【化43】

【0264】
溶媒中(CHCl等のような)の試薬(SOCl(塩化チオニル)等のような)を、化合物A8に周囲温度で不活性な窒素雰囲気下にて加える。反応混合物を還流温度で15分間撹拌し、次いで真空下で濃縮して、対応する酸クロライド中間体化合物A9を得る。
【0265】
【化44】

【0266】
化合物A9(場合によりTEA(トリエチルアミン)等を含む溶液中)を、置換アミン化合物A10の溶液(CHCl等のような溶媒中)に周囲温度で不活性な窒素雰囲気下にて加える。
【0267】
一般に、化合物A10は市販されている置換アミンである。市販されていない場合、特別に置換されたアミン化合物A10を、当業者に既知の方法により調製することができる。
【0268】
化合物A9/A10混合物をおよそ室温で一定期間撹拌し、次いで希釈する(水およびCHCl等の混合物を用いる)。有機層を分離し、そして乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して粗生成物を得る。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%または30%EtOAcのような溶媒混合物で溶出する)を介して精製して、目標の化合物A11を提供する。
【0269】
このスキームでの具体的説明の目的のために、化合物A11 X置換部分は化合
物A9からのC置換基のC(O)部分、および化合物A10からの−NH−部分を包含し、ここでXは不存在であり、そしてRは−(R)C(O)Zまたは−(R)C(O)N(R9a)Zのいずれかであり、そしてRは不存在である。
【0270】
【化45】

【0271】
触媒量のテトラブチルアンモニウムブロミド((−Bu)NBr)を化合物A9の溶液(DCE(ジクロロエタン)等のような溶媒中)に0℃で加える。NaN(アジ化ナトリウム)の飽和溶液(水中)を0℃で滴下する。反応混合物を約0.5時間撹拌し、次いで希釈する(冷水、CHCl等の1もしくは複数を用いる)。有機層を洗浄し(水、ブライン等の1もしくは複数を用いる)、そして乾燥させ(硫酸ナトリウムを使用する)、次いで濾過し、そして濃縮して、アジド化合物B1を得る。
【0272】
【化46】

【0273】
−BuOH(tert−ブタノール)を化合物B1の溶液(CHCl等のような溶媒中)に加え、そして混合物を約48時間還流する。反応生成物を濃縮し、そしてシリカゲルカラムを介して精製して(ヘキサン中の10%EtOAcのような溶媒混合物を用いて溶出する)、Boc−保護アミン化合物B2を得る。
【0274】
【化47】

【0275】
TFAを化合物B2の溶液(CHCl等のような溶媒中)に加え、そして混合物を一晩撹拌する。反応生成物を濃縮し、そして残渣を溶解し(CHCl等のような溶媒中に)、そして洗浄し(1N NaOH、水等の1もしくは複数を用いる)、そして乾燥させ(硫酸ナトリウムを使用する)、次いで濾過し、そして濃縮してアミン化合物B3を得る。
【0276】
【化48】

【0277】
化合物B3(場合によりTEA等のような溶液中で)を、置換アミン化合物B4の溶液(CHCl等のような溶媒中)に周囲温度で、不活性な窒素雰囲気下にて加える。混合物を室温で約4時間撹拌し、次いで濃縮し、そしてシリカゲルカラムを介して精製して(ヘキサン中の15%、20%または30%EtOAcのような溶媒混合物を用いて溶出する)、目標化合物A11を提供する。
【0278】
このスキームでの具体的説明の目的のために、化合物A11 X置換部分は化合物B3からのC置換基のNH部分、および化合物B4からのRC(O)−部分を包含し、ここでXは−NH−であり、そしてRは−(R)C(O)Z、−SON(R)R8a、または−(R)C(O)N(R9a)Zのいずれかであり、そしてRは不存在である。
【0279】
本明細書において続く合成実施例は、本発明の範囲内に含まれる特定化合物の調製を、さらに完全に記載する。
【実施例】
【0280】
実施例1
(5)−3−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−1−シクロヘキシル−4,4,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−5−カルボン酸エチルエステル(Cpd208)
(5)−3−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−1−シクロヘキシル−4,4,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−5−カルボン酸エチルエステル(Cpd209)
【0281】
【化49】

【0282】
4−オキソ−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル化合物1a(3.4g、0.02モル)を、THF(15mL)中のLHMDS(20mL、THF中の1M、0.02モル)に約−78℃で、N下で加え、そして−78℃で40分間撹拌した。次いでTHF(15mL)中の蓚酸ジ−tert−ブチルエステル化合物1b(4.04g、0.02モル)をカヌューレを介して混合物に移した。混合物を1時間、−78℃で撹拌し、そして2時間、室温で撹拌した。反応は飽和NHClでクエンチし、そして生成物を真空下で濃縮し、次いでEtOAc(30mL)を使用して抽出した。EtOAcを蒸発させて粗3−tert−ブトキシオキサリル−4−オキソ−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル化合物1c(5.0g)を得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。
【0283】
【化50】

【0284】
粗化合物1c(2.98g)をシクロヘキシルヒドラジン塩酸塩化合物1d(1.51g、0.01モル)およびKCO(0.69g、0.005モル)とCHCl(30mL)中で、N下、室温で一晩撹拌し、次いで水で洗浄した。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の30%EtOAcで溶出)、主要な異性体化合物1e(2.5g、化合物1aから66.5%の収率)、およびわずかな異性体化合物1f(0.3g、化合物1aから8.0%の収率)を得た。
【0285】
化合物1e:MS m/z 377(M+H)H NMR(CDCl,300MHz)δ:4.18(2H,q,J=7.1Hz),3.95(1H,m),3.14(1H,m),2.82(2H,m),2.63(2H,m),2.21(1H,m),1.89(6H,m),1.66(1H,m),1.58(9H,s),1.29(4H,m),1.28(3H,t,J=7.1Hz)。
【0286】
化合物1f:MS m/z 377(M+H)H NMR(CDCl,300MHz)δ:5.02(1H,m),4.16(2H,q,J=7.2Hz),3.09(1H,m),2.82(2H,m),2.62(2H,m),2.21(1H,m),1.91(6H,m),1.69(1H,m),1.58(9H,s),1.25−1.45(4H,m),1.26(3H,t,J=7.2Hz)。
【0287】
【化51】

【0288】
分離した主要な異性体化合物1e(4.2g、11.16ミリモル)を、50%TFA/CHCl溶液(20mL)で約8時間にわたり(一晩)処理した。溶媒を蒸発させ、そして残渣をCHClで洗浄して、1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3,5−ジカルボン酸5−エチルエステル化合物1g(3.6g、100%収率)を固体として得た。
【0289】
化合物1g:MS m/z 321(M+H),343(M+Na)H NMR(CDCl,300MHz)δ:4.23(2H,q,J=7.1Hz),4.13(1H,m),3.19(1H,m),2.85(4H,m),2.3(1H,m),1.92(6H,m),1.72(1H,m),1.32(7H,m)。
【0290】
【化52】

【0291】
化合物1g(3.6g、11.2ミリモル)を塩化チオニル(14mL、190ミリモル)と反応させ、そして約15分間還流して、酸クロライド中間体を形成させた。中間体をさらに2−アダマンタンアミン塩酸塩化合物1h(2.09グラム、11.16ミリモル)とCHCl中で反応させた。粗生成物をクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の30%EtOAcで溶出)、3−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−5−カルボン酸エチルエステル化合物1i(3.2g、63%収率)を白色固体のラセミ体として得た。
【0292】
【化53】

【0293】
ラセミ化合物1iは、キラルカラムクロマトグラフィー(IPA中の90%ヘキサンで溶出)を介してエナンチオマー的に分離して、()−エナンチオマー化合物208および()−エナンチオマー化合物209を提供した。
【0294】
MS m/z 454(M+H),476(M+Na);IR(KBr):3419,2908,1732,1668cm−1H NMR(CDCl,300MHz)δ:7.25(1H,d,J=8.3Hz),4.22(1H,m),4.14(2H,q,J=7.1Hz),3.91(1H,m),3.32(1H,dd,J=16.4,5.3Hz),2.83(2H,m),2.63(2H,m),2.20(1H,m),1.88(23H,m),1.32(2H,m),1.25(3H,t,J=7.1Hz);13C NMR(CDCl,75MHz)δ:175.5,162.8,141.5,138.3,116.6,60.8,58.7,52.9,40.4,38.0,37.6,33.0,32.9,32.54,32.51,32.47,27.7,27.6,25.9,25.5,25.3,24.9,21.1,14.6;分析。C2739に関する理論値:C,71.49;H,8.67;N,9.26。測定値:C,71.32;H,8.77;N,9.07。
【0295】
実施例2
1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−アミド(Cpd194)
【0296】
【化54】

【0297】
EtO(100mL)中のシクロヘキサノン化合物2a(20.54g、0.25モル)を、EtO(400mL)中のLHMDS(250mL、0.25モル)溶液に−78℃でN雰囲気下にて加えた。混合物を−78℃で維持し、そして60分間撹拌した。EtO(100mL)中のジエチルオキシレート化合物2b(36.53g、0.25ミリモル)を混合物に加え、これを−78℃で1時間撹拌した。反応混合物は3時間にわたり室温に暖め、そして反応を1N HCl(150mL)でクエンチした。有機層をEtO(200mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、そして分離し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮して、48.50g、95%のオキソ−(2−オキソ−シクロヘキシル)−酢酸エチルエステル化合物2cを黄色い油として得た。化合物2cはさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0298】
【化55】

【0299】
ベンジルヒドラジン二塩酸塩化合物2d(1.75g、9.0ミリモル)およびKCO(2.77g、19.5ミリモル)を、MeOH(50mL)中の化合物2c(1.88g、8.85ミリモル)の溶液に周囲温度でN雰囲気下で加えた。生じた不均一な混合物を一晩撹拌した。反応混合物を濃縮乾個し、HO(100mL)およびEtOAc(500mL)で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮して、生成物を原油として得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出した)により、主要な異性体である1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物2e(1.51g、60%)およびわずかな異性体2−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物2fを無色の油として得た。
【0300】
【化56】

【0301】
1N NaOH(10mL)を、THF(10mL)中の化合物2e(0.30g、1.05ミリモル)に加えた。混合物を30時間撹拌し、1N HClでpH2に酸性化し、そしてEtOAc(100mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物2g(0.190g、70%)を白色固体として得た。塩化チオニル(0.17g、0.39ミリモル)を、CHCl(10mL)中のカルボン酸化合物2g(0.15g、0.55ミリモル)溶液に、周囲温度でN雰囲気下で加えた。反応物を3時間撹拌し、そして真空下で濃縮して、対応する酸クロライド化合物2hを定量的収量で得た。
【0302】
【化57】

【0303】
NEt(トリエチルアミン)(0.10g、0.98ミリモル)および酸クロライド化合物2h(0.17g、0.39ミリモル)を、CHCl(10mL)中の1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン塩酸塩化合物2i(0.071g、0.39ミリモル)(市販されているL(−)フェンコーンから、Suchocki JA;May EL;Martin TJ;Clifford G;Martin BR;J.Med Chem.,1991,34,1003に記載されているように調製した)溶液に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。
【0304】
反応物を室温で3時間撹拌し、次いで水(10mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層が分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮して原油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出した)により、化合物194(0.09g、41%)を白色固体として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.37−7.27(m,3H),7.14−7.09(m,2H),7.03−6.99(d,J=12Hz,2H),5.23(s,2H),3.76−3.72(m,1H),2.85−2.80(m,1H),2.44−2.40(m,1H),1.80−1.70(m,7H),1.55−1.42(m,2H),1.24−1.28(m,1H),1.17(s,3H),1.12(s,3H),0.86(s,3H)。MS m/z 392(M)。
【0305】
実施例3
1−(1−フェニル−エチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[(1)−1−シクロヘキシル−エチル]−アミド(Cpd249)
【0306】
【化58】

【0307】
1−ブロモエチルベンゼン化合物3a(8.0mL、58.0ミリモル)を、THF(80mL)中のヒドラジン水和物化合物3b(20mL)の溶液に加え、次いでこれを8時間、加熱還流した。溶媒を真空下で除去し、そしてEtO(100mL)を加えた。有機層をブラインで洗浄し、分離し、NaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、1−(フェニル−エチル)−ヒドラジン化合物3cを淡黄色の油(5.8g)として得、さらに精製せずに次の工程で使用した。MS m/z 137(M+H;70%);105(M−NHNH,100%)。
【0308】
【化59】

【0309】
オキソ−(2−オキソ−シクロヘキシル)−酢酸エチルエステル化合物2c(3.97g、20.0ミリモル)を、粗化合物3c(5.8g、29.0ミリモル)およびKCO(0.2g)をMeOH(40mL)に含有する溶液に加えた。懸濁液を室温で48時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣をCHClで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、次いで分離し、そしてNaSOで乾燥させて化合物3dを赤色の油(4.6g)として得、さらに精製せずに次の工程で使用した。MS m/z
321(M+Na,100%)。
【0310】
【化60】

【0311】
化合物3dを、THF(40mL)および水(60mL)中のKOH(5.6g、100ミリモル)溶液に溶解した。生じた溶液を室温で12時間撹拌し、続いてTHFを真空下で除去した。水溶液をEtOで抽出して、不従物を除去した。次いで水性層を6N HClで酸性化し、そしてEtO(2×50ml)で抽出した。有機層を分離し、そしてNaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、1−(1−フェニル−エチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物3eを淡黄色の固体として得た。MS m/z (+ve 様式)293(M+Na,100%),MS m/z (−ve 様式)269(M−H,100%)。
【0312】
【化61】

【0313】
化合物3e(2.0g、7.4ミリモル)をCHCl(15mL)に溶解し、そしてSOCl(8.6g)で処理した。生じた溶液を3時間、加熱還流し、続いて溶媒を真空下で除去して、1−(1−フェニル−エチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニルクロライド化合物3fを茶黄色の油として得た。
【0314】
【化62】

【0315】
化合物3f(0.06g、0.2ミリモル)の溶液(1mLのCHCl中)を、市販されている()−1−シクロヘキシル−エチルアミン化合物3g(0.03mL、0.18ミリモル)の溶液(2mLのCHClおよび0.1mL、0.8ミリモルのトリエチルアミン中)に0℃で加えた。生じた懸濁液を2時間撹拌し、次いで反応を水(5mL)でクエンチし、そして混合物をEtOで抽出した。有機層を10%NaOHおよびブラインで洗浄し、次いで分離し、そしてNaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去し、そして粗生成物を調製用TLCにより精製して(1:1のヘキサン/EtOAc)、化合物249をジアステレオマーの混合物として茶色の油で得た。MS m/z380(M+H,100%)。
【0316】
H NMR(300MHZ,CDCl)δ7.12−7.29(m,3H),6.95−7.06(m,2H),6.70(br d,J=6.0Hz,1H),5.27(q,J=3.0Hz,1H),3.84−4.01(m,1H),2.72(br t,2H),2.30−2.45(br m,1H),2.12−2.26(br m,1H),1.82(d,J=6.0Hz,3H),1.48−1.86(br m,8H),1.27−1.42(m,1H),1.12(d,J=6.0Hz,3H),0.90−1.25(br m,6H)。
【0317】
実施例4
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[2−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド(Cpd241)
【0318】
【化63】

【0319】
化合物176を実施例2の手順に従い調製した;化合物2dはシクロヘキシル−ヒドラジン化合物5aに置き換え、そして2−アミノ−1−(4−メトキシ−フェニル)−エタノンを化合物2iとして使用した)。NaBH(水素化ホウ素ナトリウム)(0.05g、1.25ミリモル)を、化合物176(0.08g、0.2ミリモル)溶液(2mLのMeOHおよび8mLのTHF中)に室温にて1回で加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、そして溶媒を真空下で除去した。残渣をCHClで抽出し、そして有機層を水、飽和NaHCO水、そしてブラインで順次洗浄した。有機層を分離し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これを次いで調製用TLCによりシリカゲルで精製して(3:2のヘキサン/EtOAc、Rf=0.35)、化合物241(29.8mg、75%)を粘着性の固体として得た。
【0320】
MS m/z 420(M+Na,30%),380(M−HO,100%);
NMR(300MHZ,CDCl)δ7.25(br s,1H),7.21(d,J=6.0Hz,2H),6.78(d,J=6.0Hz,2H),4.75−4.83(m,1H),3.82−3.98(m,1H),3.71(s,3H),3.55−3.68(m,1H),3.33−3.47(m,1H),2.70(br t,2H),2.48(br t,2H),1.58−1.90(m,10H),1.18−1.39(m,4H)。
【0321】
実施例5
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸シクロヘキシルメチルアミド(Cpd304)
【0322】
【化64】

【0323】
この実施例に関して、化合物2cを以下のように調製した;LHMDS(100mLの1.0M溶液、THF中)を、500mLの丸底フラスコに加え、そして−78℃に冷却した。20mLのTHF中のシクロヘキサノン化合物2a(10.36mL、100ミリモル)を滴下し、そして混合物を−78℃で1時間撹拌した。蓚酸ジエチル化合物2b(13.6mL、100ミリモル)を−78℃でゆっくりと加え、そして混合物を同温度で1時間撹拌した。反応混合物を撹拌し、そして一晩、室温に暖めた。次いで混合物を濃縮し、そしてEtOAc(500mL)に取り、そして1N HCl(2×200mL)、次いで水(2×200mL)で洗浄した。有機層を分離し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。有機層を分離し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させてエステル化合物2c(15g、75.7%)をオレンジ色の油として得た。
【0324】
化合物2c(1.98g、10ミリモル)をEtOAH(40mL)に取り、そして無水シクロヘキシルヒドラジン塩酸塩化合物1d(1.5g、10ミリモル)およびKCO(1.38g、10ミリモル)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで濾過し、そしてEtOH(20mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、そしてシリカゲルカラムで精製して(ヘキサン中20%EtOAcで溶出)、主要な異性体化合物5bおよびわずかな異性体化合物5c(2.3g、83%)を得た。
【0325】
【化65】

【0326】
主要な異性体化合物5b(0.81g、2.92ミリモル)をMeOH(24mL)およびTHF(8mL)に溶解し、そして水性LiOH(8mLのHO中の0.52gLiOH)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで濃縮し、そして水(100mL)で希釈した。生じた水溶液をEtOAc(1:1のヘキサン中、50mL)で洗浄した。水性層は1N HClを使用してpH4に酸性化し、そしてEtOAc(100mL)で抽出した。有機層を分離し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて酸化合物5d(0.7g、96%)を得た。
【0327】
化合物5d(0.4g、1.6ミリモル)を10mLのCHCl(塩化メチレン)
に溶解し、そしてSOCl(塩化チオニル)(0.3mL)で処理した。生じた溶液を3時間、加熱還流し、そして溶媒を真空下で除去して、0.36g(84%)の酸クロライド化合物5eを得た。
【0328】
【化66】

【0329】
酸クロライド化合物5e(0.08g、0.3ミリモル)を、シクロヘキシルメチルアミン化合物5f(0.08mL、0.6ミリモル)(2mLのCHCl中)およびトリエチルアミン(0.125mL、0.9ミリモル)の溶液に加えた。生じた懸濁液を室温で2時間撹拌し、そして10mLのCHClで希釈した。生じた混合物を1N HCl(2×10mL)および水(2×10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮し、そしてシリカゲルカラムで精製して(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)、アミド化合物304(90mg、88%)を得た。MS m/z 344(MH)。
【0330】
実施例6
ナフタレン−2−カルボン酸(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−アミド(Cpd178)
【0331】
【化67】

【0332】
触媒量のテトラブチルアンモニウムブロミド((−Bu)NBr)(10mg)を、1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニルクロライド化合物5e(0.134g、0.5ミリモル)の溶液(5mLのDCE(ジクロロエタン)中)に0℃で加えた。次いでNaN(アジ化ナトリウム)(水中0.5mLの飽和溶液)を0℃で滴下した。生じた反応混合物を0.5時間撹拌した後、冷水およびCHClで希釈した。有機層を水(2×10mL)、ブライン(2×10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮してアジド化合物6a(0.11g、80%)を得た。
【0333】
【化68】

【0334】
アジド化合物6a(0.2g、0.73ミリモル)の溶液(5mLのCHCl中)に、−BuOH(tert−ブタノール)(1g、13.5ミリモル)を加えた。生じた混合物を48時間還流した後、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムで精製して(ヘキサン中の10%EtOAcで溶出)、Boc−保護アミン化合物6b(0.15g、64%)を得た。
【0335】
【化69】

【0336】
化合物6b(0.15g、0.47ミリモル)の溶液(8mLのCHCl中)に、2mLのTFAを加えた。反応混合物を一晩撹拌し、次いで濃縮した。粗生成物をCHClに溶解し、そして1N NaOH(2×20mL)および水(2×20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、化合物6c(0.127g、93%)を得た。
【0337】
【化70】

【0338】
ナフタレン−2−カルボニルクロライド化合物6d(5mg,0.026ミリモル)およびTEA(0.01mL、0.072ミリモル)を、化合物6c(5mg、0.023ミリモル)の溶液に加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いで濃縮し、そしてシリカゲルカラムにより精製して(ヘキサン中15%EtOAcで溶出)、化合物178(5.1mg、60%)を得た。MS m/z 374(MH)。
【0339】
実施例7
3−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−5−カルボン酸(Cpd223)
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−3,5−ジカルボン酸3−アダマンタン−2−イルアミド5−[(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)−アミド](Cpd228)
【0340】
【化71】

【0341】
3−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−5−カルボン酸エチルエステル化合物1i(100mg、0.22ミリモル)を、LiOH(水酸化リチウム)1水和物(46mg)の溶液(3:1:1比のTHF:MeOH:水、10mL)に加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣を1N HClで中和して、化合物223(87mg、93%)を白色の沈殿物として得た。MS m/z 426(M+H),448(M+Na)H NMR(CDCl,300MHz)δ:7.26(1H,b),4.21(1H,m),3.91(1H,m),3.31(1H,m),2.93(1H,m),2.75(3H,m),2.21(1H,m),1.88(23H,m),1.35(2H,m)。
【0342】
【化72】

【0343】
塩化チオニル(1mL)を化合物223(10mg、0.023ミリモル)に加え、そして混合物を10分間還流した。過剰な塩化チオニルを蒸発させ、そして残渣をCHClで洗浄した。1,1,3,3−テトラメチル−ブチルアミン化合物7a(6mg、0.046ミリモル)をCHCl中の残渣に加え、そして混合物を70分間撹拌し、1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させた。粗生成物を調製用TLCにより精製して(ヘキサン中の50%EtOAc)、化合物228(8mg、63.5%)を白色固体として得た。
【0344】
MS m/z 537(M+H),559(M+Na)H NMR(CDCl
,300MHz)δ:7.26(1H,b),5.42( 1 H,b),4.19(1H,m),3.90(1H,m),3.21(1H,m),2.79(2H,m),2.56(2H,m),2.21(1H,m),1.7−2.1(23H,m),1.42(4H,m),1.19(3H,s),1.02(9H,s),0.97(3H,s)。
【0345】
実施例8
[1−シクロヘキシル−3−(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルカルバモイル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−5−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(Cpd86)
5−アミノ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−アミド(Cpd92)
1−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−アミド(Cpd93)
【0346】
【化73】

【0347】
実施例2の手順に従い、(4−オキソ−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物8aの溶液(エーテル中)を、シクロヘキサノン化合物2aの代わりに用いて行い、(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキソ−シクロヘキシル)−オキソ−酢酸エチルエステル化合物8bを生成した。
【0348】
【化74】

【0349】
実施例2の手順を使用して、化合物8bをオキソ−(2−オキソ−シクロヘキシル)−酢酸エチルエステル化合物2cの代わりに使用し、そしてシクロヘキシル−ヒドラジン化合物1dをベンジルヒドラジン二塩酸塩化合物2dの代わりに使用して、主要な異性体5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物8cおよびわずかな異性体5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル8dを生成した。
【0350】
【化75】

【0351】
実施例2の手順を使用して、化合物8cを1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物2eの代わりに使用して、5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物8eを生成した。
【0352】
【化76】

【0353】
実施例24の手順を使用して、化合物8eを1−シクロヘキシル−7−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物24aの代わりに使用し、そして1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン塩酸塩化合物2iを(2,3)−3−アミノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸エチルエステル化合物24bの代わりに使用して、化合物86を生成した。
【0354】
【化77】

【0355】
エステル化合物86(0.1g、0.2ミリモル)を、50%TFAの溶液(2mLのCHCl)に加えた。混合物を3時間撹拌し、そして溶媒を蒸発させて化合物92(0.1g、収率98%)をTFA塩として得た。
【0356】
MS m/z 399(M+H),421(M+Na)H NMR(CDCl,300MHz)δ:7.05(1H,b),6.03(3H,b),3.86(1H,m),3.64(1H,m),3.42(1H,m),2.89(2H,m),2.69(1H,m),2.36(1H,m),1.65−1.95(11H,m),1.18−1.41(8H,m),1.05(3H,s),1.02(3H,s),0.82(3H,s)。
【0357】
【化78】

【0358】
化合物92(0.1g、0.2ミリモル)を、NaNO(27mg、0.4ミリモル)の溶液(3mLの酢酸中)に0℃で加えた。混合物を2時間撹拌し、そして生成物を調製用TLCにかけて(ヘキサン中30%EtOAc)、化合物93(22mg、収率28%)を得た。
【0359】
MS m/z 400(M+H),422(M+Na)H NMR(CDCl,300MHz)δ:7.02(1H,b),4.19(1H,m),3.90(1H,m),3.72(1H,m),3.19(1H,m),2.81(3H,m),2.61(1H,m),1.89(7H,m),1.70(4H,m),1.34(4H,m),1.21(3H,m),1.13(3H,s),1.09(3H,s),0.82(3H,s)。
【0360】
実施例9
1−シクロヘキシル−5−(3,3−ジメチル−ウレイド)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−3−カルボン酸アダマンタン−2−イルアミド(Cpd89)
【0361】
【化79】

【0362】
ジメチルカルバモイルクロライド化合物9b(0.56mL、6ミリモル)を、化合物9a(0.8g、2ミリモル)(実施例8の手順を使用して化合物92に準じて調製した
)およびTEA(0.3g、3ミリモル)の溶液(10mLのCHCl)に滴下した。混合物を2時間撹拌し、そして反応を1N NaOHでクエンチした。有機層をNaSOで乾燥させ、そしてCHClを蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出液としてEtOAcを使用する)、化合物89(0.8g、収率86%)白色固体としてを得た。
【0363】
MS m/z 468(M+H),490(M+Na)H NMR(CDCl,300MHz)δ:7.26(1H,b),4.32(1H,d,J=6.6Hz),4.19(1H,m),4.07(1H,m),3.92(1H,m),3.21(1H,dd,J=16.0,5.2Hz),2.88(6H,s),2.65(2H,m),2.15(1H,m),2.02(2H,m),1.90(16H,m),1.75(6H,m),1.32(2H,m)。
【0364】
実施例10
1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−(4−フルオロ−ベンジリデン)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸ピペリジン−1−イルアミド(Cpd297)
【0365】
【化80】

【0366】
KOH(4.4mLの水中の0.25g)水溶液を、p−フルオロベンズアルデヒド化合物10a(1.04mL、10ミリモル)に加え、そして混合物を65℃に加熱した。シクロヘキサノン化合物2a(1.03mL、10ミリモル)を10分間にわたり滴下し、そして反応混合物を5時間還流し、次いで室温に冷却し、そして室温で一晩撹拌した。反応混合物は1N HCl(26mL)で酸性化し、そしてEtOAcで希釈した。有機層を分離し、そしてブラインで洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これをシリカゲルカラムにより精製して(ヘキサン中6%EtOAcで溶出)、2−(4−フルオロ−ベンジリデン)−シクロヘキサノン化合物10b(1.1g、54%)を得た。
【0367】
【化81】

【0368】
シクロヘキサノン化合物10b(1.1g、5.4ミリモル)(5mLのTHF中)を、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中の1.0M溶液、5.4mL)溶液(10mLのTHF中)に、−78℃で滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで蓚酸ジエチル化合物2b(0.732mL、5.4ミリモル)(5mLのTHF中)を−78℃でゆっくりと加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで一晩、室温で撹拌し暖めた。混合物を濃縮し、EtOAc(100mL)に取り、そして1N HCl(2×50mL)および水(2×50mL)で洗浄した。有機層が分離し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて[3−(4−フルオロ−ベンジリデン)−2−オキソ−シクロヘキシル]−オキソ−酢酸エチルエステル化合物10c(1.4g、85%)をオレンジ色の油として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0369】
【化82】

【0370】
化合物10c(1.4g、4.62ミリモル)をエタノール(30mL)に取り、次いで無水(2,4−ジクロロ−フェニル)−ヒドラジン塩酸塩化合物10d(0.99g、4.62ミリモル)およびKCO(1.28g、9.24ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで濾過し、そしてエタノール(20mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、そしてシリカゲルカラムで精製して(ヘキサン中20%EtOAcで溶出)、1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−(4−フルオロ−ベンジリデン)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物10e(0.8g、39%)を得た。
【0371】
【化83】

【0372】
エチルエステル化合物10e(0.8g、1.8ミリモル)をTHF(18mL)に溶解した。水性LiOH(水酸化リチウム)(6mL中の0.26g)、次いでエタノール(2mL)を加え、そして混合物を室温で24時間撹拌し、次いで濃縮し、水(25mL)で希釈し、そして1N HClを使用してpH4に酸性化した。水性懸濁液をEtOAc(100mL)で抽出した。
【0373】
有機層を分離し、ブラインで洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。溶媒を蒸発させて酸化合物10f(0.74g、98%)を得た。
【0374】
【化84】

【0375】
酸化合物10f(0.74g、1.77ミリモル)をCHCl(5mL)に取り、次いで塩化チオニル(1mL、14.1ミリモル)で処理した。溶液を3時間、加熱還流し、溶媒を真空下で除去して、酸クロライド化合物10g(0.76g、99%)を得た。
【0376】
【化85】

【0377】
化合物10g(0.044g、0.1ミリモル)を、市販の1−アミノピペリジン化合物10h(0.021mL、0.2ミリモル)(2mLのCHCl中)およびトリエチルアミン(0.055mL、0.4ミリモル)の溶液に加えた。懸濁液を撹拌し、次いで希釈し、そして洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮し、そしてシリカゲルカラムにより精製して(ヘキサン中の40%EtOAcで溶出)、化合物297(40mg、80.2%)を得た。MS m/z 499(MH);H NMR(CDCl,400MHz)δ7.57−7.41(m,4H),7.07−6.92(m,4H),5.89(s,1H),3.09−3.00(m,2H),2.87−2.79(m,4H),2.71−2.54(m,2H),1.93−1.68(m,6H),1.45−1.36(m,2H)。
【0378】
化合物297(100mg、0.2ミリモル)をCHCl(2mL)に溶解し、そして1N HCl溶液(1mLのエーテル中)をゆっくり加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、そしてエーテルで洗浄した(3X)。残るエーテルを真空下で除去して、化合物297(95mg、89%)を塩酸塩として得た。
【0379】
MS m/z 499(MH);H NMR (CDCl,400MHz)δ9.33(s,1H),7.57(s,1H),7.46(s,2H),7.06−6.93(m,4H),5.93(s,1H),4.20−3.61(broad peak,4H),3.02−2.88(m,2H),2.78−2.52(m,2H),2.21−1.55(m,8H)。
【0380】
実施例11
2−(1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−エタンスルホン酸[(1)−1−フェニル−エチル]−アミド(Cpd260)
【0381】
【化86】

【0382】
シクロヘキサノン化合物2a(1.37g、14.0ミリモル)(5mLのTHF中)を、LHMDS(16.0mL、16.0ミリモル)の溶液(25mLの無水THF中)に、−78℃でN雰囲気下にて滴下した。溶液を−78℃で約1時間撹拌した。次いでメチルジメトキシアセテート化合物11a(1.88g、14.0ミリモル)(5mLの無水THF中)を滴下した。反応混合物を約15時間にわたり室温に暖めながら撹拌し、次いで反応を水(5mL)でクエンチした。有機層をEtOAc(100mL)で希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、粗生成物を油として得た。油をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%EtOAcで溶出)、2−(2,2−ジメトキシ−アセチル)−シクロヘキサノン化合物11b(1.82g、65%)を得た。
【0383】
【化87】

【0384】
ベンジルヒドラジン二塩酸塩化合物11c(1.75g、9.00ミリモル)およびKCO(1.51g、10.92ミリモル)を、化合物11b(1.80g、9.10ミリモル)の溶液(50mLのMeOH中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。反応混合物は室温に暖めながら一晩撹拌し、次いで反応を水(20mL)でクエンチした。有機層をEtOAc(200mL)で希釈し、そして水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、粗生成物を油として得た。油をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)、1−ベンジル−3−ジメトキシメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール化合物11d(1.80g、70%)を無色の油として得た。
【0385】
【化88】

【0386】
3N HCl(8mL)を化合物11d(1.70g、5.9ミリモル)の溶液(50mLのアセトン中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。反応混合物は室温に暖めながら4時間撹拌し、次いで反応を水(20mL)でクエンチし、KCOでpH7に中和し、そしてCHCl(100mL)で希釈した。有機層を水およびブラインで洗浄し、分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボアルデヒド化合物11e(1.35g、95%)を無色の油として得た。
【0387】
【化89】

【0388】
メタンスルホニルクロライド化合物11f(2.0g、17ミリモル))およびTEA(2.43mL、17.46ミリモル)を、(1)−1−フェニル−エチルアミン化合物11f(1.75g、17.5ミリモル)の溶液(50mLのCHCl中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。混合物は室温に暖めながら3時間撹拌し、次いで反応を水(5mL)でクエンチした。有機層をCHCl(100mL)で希釈し、次いで水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、対応するN−(1−フェニル−エチル)−メタンスルホンアミド化合物11fを油として得た。
【0389】
【化90】

【0390】
(Boc)O(ジ−tert−ブチルジカーボネート)(4.57g、21.0ミリモル)およびDMAP(8mg)を、メタンスルホンアミド化合物11fの溶液(10mLのCHCl中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。混合物は室温に暖めながら一晩撹拌し、次いで反応をNaHCO(重炭酸ナトリウム)の飽和溶液(10mL)でクエンチした。有機層をCHCl(100mL)で希釈し、次いで水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して、粗Boc−保護メタンスルホンアミド生成物を得た。生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%EtOAcで溶出)、(メチルスルホニル)[(1)−1−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物11f(3.89g、80%)を無色の油として得た。
【0391】
【化91】

【0392】
目的化合物を得るために、公開されている手順(Tozer MJ,Woolford
AJA and Linney IA,Synlett,1998,2,186−188)を適合させ、KOtBu(カリウムtert−ブトキシド)の1M溶液(0.75mLのTHF中、0.75ミリモル)を、エステル化合物11f(0.070g、0.250ミリモル)の溶液(5mLの無水THF中)に−78℃にてN雰囲気下で滴下した。45分後、THF(3mL)で希釈した化合物11e(0.060g、0.250ミリモル)を滴下した。溶液を周囲温度に暖めながら15時間にわたり反応させた。反応は水(5mL)でクエンチした。有機層をEtOAc(100mL)で希釈し、次いで水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)、化合物260(0.079g、75%)を白色固体として得た。
【0393】
MS m/z 422(MH);H NMR(CDCl,400MHz)δ7.56 (d,J=15.5Hz,1H),7.35−7.19(m,8H),7.11−7.09(m,2H),6.42(d,J=15.5Hz,1H),5.21(s,2H),4.61−4.11(m,2H),2.45−2.41(m,2H),2.36−2.33(m,2H),1.75−1.67(m,4H),1.55(d,J=6.5Hz,3H)。
【0394】
実施例12
3−(1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−N−[(1)−1−フェニル−エチル]−アクリルアミド(Cpd306)
【0395】
【化92】

【0396】
アセチル−(1−フェニル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物12aを実施例12の手順を使用して合成し、メシルクロライド化合物11fをアセチル
クロライド化合物12aに代えた。
【0397】
【化93】

【0398】
アセチル−(1−フェニル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物11eを化合物12aと実施例12の手順を使用して反応させて、化合物306(0.067g、70%)を白色固体として得た。
【0399】
MS m/z 386(MHH NMR(CDCl,400MHz)δ7.56(d,J=15.8Hz,1H),7.35−7.23(m,8H),7.11−7.09(m,2H),6.42(d,J=15.8Hz,1H),5.77−5.11(d,J=7.4Hz,1H),5.30−5.23(m,1H),5.21(s,2H),2.59−2.56(m,2H),2.44−2.42(m,2H),1.74−1.71(m,4H),1.54(d,J=6.9Hz,3H)。
【0400】
実施例13
3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−(2−メトキシ−フェニル)プロピオン酸エチルエステル(Cpd332)
【0401】
【化94】

【0402】
シクロヘキシルヒドラジン塩酸塩化合物1d(6.0g、46.5ミリモル)およびKCO(9.0g、65.0ミリモル)を、化合物2c(10.10g、50.95ミリモル)の溶液(50mLのEtOH中)に周囲温度でN雰囲気下で加えた。混合物を一晩撹拌し、濃縮乾固し、次いで水(100mL)およびEtOAc(500mL)で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して原油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の10%EtOAcで溶出)により、1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物13a(12.2g、44.14ミリモル、95%)を黄色い油として得た。
【0403】
【化95】

【0404】
示す条件および試薬を使用して化合物13aが化合物332になる上記スキームは、目的化合物332を生成するために公開された手順の使用を記載する(Murray WV,Hadden SK,Wachter MP,J.Het.Chem.1990,27,1933−40;米国特許第4,826,868号;同第4,898,952号;同第5,051,518号;同第5,164,381号;および同第5,242,940号明細書)。MS m/z 411(MH)。
【0405】
実施例14
3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−2−(2−メトキシ−フェニル)−N−(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−プロピオンアミド(Cpd333)
【0406】
【化96】

【0407】
実施例2の手順を使用して、1N NaOH(10mL)をエステル化合物336(0.295g、0.72ミリモル)の溶液(10mLのTHF中)に加えた。混合物を30時間撹拌し、1N HClでpH2に酸性化し、そしてEtOAc(50mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮してカルボン酸化合物14a(0.150g、54%)を白色固体として得た。
【0408】
【化97】

【0409】
塩化チオニル(0.25g、2.16ミリモル)を、化合物14a(0.15g、0.39ミリモル)の溶液(10mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、そして真空下で濃縮して化合物14bを得た。
【0410】
【化98】

【0411】
トリエチルアミン(0.16g、1.58ミリモル)および化合物14b(0.075g、0.63ミリモル)を、化合物2i(0.12g、0.63ミリモル)の溶液(10mLのCHCl)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで水(10mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して原油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物333(0.039g、33%)を白色固体として得た。MS m/z 518(MH)。
【0412】
実施例15
3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−N−(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−プロピオンアミド(Cpd50)
【0413】
【化99】

【0414】
カルボン酸化合物15aは、公開されている手順((Murray WV,Wachter MP,Barton D and Forero−Kelly Y,Synthesis,1991,01,18−20)を使用して、出発材料としてシクロヘキサノンを用いて誘導し、そして実施例2の手順を使用して進めて、3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−プロピオン酸化合物15bを得た。MS m/z 277(MH)。
【0415】
【化100】

【0416】
塩化チオニル(1.94g、16.41ミリモル)を、化合物15b(1.51g、5.47ミリモル)の溶液(10mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を3時間撹拌し、そして真空下で濃縮して対応する酸クロライド化合物15cを得た。
【0417】
【化101】

【0418】
トリエチルアミン(0.16g、1.58ミリモル)および酸クロライド化合物15c(0.15g、0.50ミリモル)を、化合物2i(0.08g、0.50ミリモル)の溶液(10mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで水(10mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して原油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物50(0.05g、24%)を白色固体として得た。MS m/z 412(MH)。
【0419】
実施例16
N−アダマンタン−2−イル−3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−2,2−ジメチル−プロピオンアミド(Cpd66)
【0420】
【化102】

【0421】
3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−2,2−ジメチル−プロピオン酸化合物16aは、米国特許第5,051,518号明細書に記載されている手順により誘導し、これによりシクロヘキサノン化合物2aを出発材料として使用し、そして反応を進めた。MS m/z 305(MH)。塩化チオニル(0.28g、2.40ミリモル)を酸化合物16a(0.24g、0.80ミリモル)溶液(5mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を3時間撹拌し、そして真空下で濃縮して、対応する酸クロライド化合物16bを得た。
【0422】
【化103】

【0423】
トリエチルアミン(0.05g、0.50ミリモル)および酸クロライド化合物16b(0.70g、0.60ミリモル)を、2−アダマンタンアミン化合物1h(0.03g、0.20ミリモル)の溶液(5mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで水(10mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して原油を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物66(0.032g、37%)を白色固体として得た。MS m/z 438(MH)。
【0424】
実施例17
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[(1)−1−シクロヘキシル−エチル]−メチルアミド(Cpd328)
【0425】
【化104】

【0426】
ギ酸エチル(1.2mL、15.0ミリモル)を、(1)−1−シクロヘキシル−エチルアミン化合物17a(1.27g、10ミリモル)を含有する丸底フラスコに0℃で加え、そして混合物を室温で15時間撹拌した。過剰なギ酸エチルを真空下で除去して、N−[(1)−1−シクロヘキシル−エチル]−ホルムアミド化合物17b(1.55g)を白色固体として得、これを精製せずに次の工程で使用した。MS m/z 156(MH)。
【0427】
【化105】

【0428】
THF中のLAH溶液(1.0M、15mL、15ミリモル)を、化合物17b(1.55g、10ミリモル)の溶液(無水THF中)にシリンジを介して0℃で滴下した。混合物を8時間、加熱還流し、そして灰色がかった懸濁液を得た。懸濁液を0℃に冷却し、そして反応は水(0.6mL)、2N NaOH(0.6mL)そして水(2.0mL)を順次慎重に加えることによりクエンチした。白色残渣が生成し、次いで焼結ガラス漏斗を介して濾過し、そしてEtO(20mL)で洗浄した。合わせた濾液からの溶媒を真空下で除去して、[(1)−1−シクロヘキシル−エチル]−メチルアミン化合物17c(1.1g、72%)を淡黄色の油として得、これを精製せずに次の工程で使用した。MS m/z 142(MH)。
【0429】
【化106】

【0430】
酸クロライド化合物5e(0.04g、0.15ミリモル)を、メチルアミン化合物17c(0.05g、0.035ミリモル)の溶液(2mLのCHCl中)およびトリエチルアミン(0.06mL、0.5ミリモル)に加えた。生じた懸濁液を室温で2時間撹拌し、CHCl(10mL)で希釈し、次いで1N HCl(2×10mL)および水(2×10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮し、そしてシリカゲルカラムによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物328(44mg、80%)を得た。MS m/z 372(MH)。
【0431】
実施例18
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(シクロヘキシル−フェニル)メチルアミド(Cpd331)
【0432】
【化107】

【0433】
ヒドロキシルアミンヒドロクロライド(0.48g、6.7ミリモル)および酢酸ナトリウム(1.4g、10.2ミリモル)を、シクロヘキシル−フェニル−メタノン化合物18a(0.97g、5.1ミリモル)(30mLのMeOH中)を含有する丸底フラスコに室温で加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣をCHClで抽出した。有機層を飽和NaHCO溶液、次いでブラインで順次洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、デカントし、そして溶媒を真空下で除去して、シクロヘキシル−フェニル−メタノン−オキシム化合物18b(1.0g)を白色固体として得、これを精製せずに次の工程で使用した。MS m/z 204(MH)。
【0434】
【化108】

【0435】
化合物18b(0.45g、0.22ミリモル)の溶液(10mLの無水THF中)を、のLAH(0.5g、1.3ミリモル)懸濁液(20mLのTHF中)にシリンジを介して0℃で滴下した。混合物を8時間、加熱還流し、そして灰色がかった懸濁液を得た。懸濁液を0℃に冷却し、そして反応は水(0.5mL)、2N NaOH(0.5mL)そして水(1.5mL)を順次慎重に加えることによりクエンチした。白色残渣が生成し、次いで焼結ガラス漏斗を介して濾過し、そしてEtO(20mL)で洗浄した。合わせた濾液からの溶媒を真空下で除去して、−シクロヘキシル−−フェニル−メチルアミン化合物18c(0.38g、91%)を淡黄色の油として得、これを精製せずに次の工程で使用した。MS m/z 190(MH)。
【0436】
【化109】

【0437】
実施例5の手順を使用して、化合物18cを酸クロライド化合物5eと反応させて化合物331を得た。
【0438】
実施例19
1−シクロヘキシル−5−ヒドロキシメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(1−アダマンタン−1−イル−エチル)アミド(Cpd143)
【0439】
【化110】

【0440】
エーテル(3.0mL)中の化合物132(実施例1の手順に従い調製し、化合物1hを1−アダマンタン−1−イル−エチルアミンに代えた)(25.0mg、0.052ミリモル)、LiBH(水素化ホウ素リチウム)(2.0mg、0.092ミリモル)およびメタノール(0.01mL)を、0.5時間還流した。反応を1N HCl(2.0mL)でクエンチした。有機層を濃縮し、DCM(ジクロロメタン)で抽出し(2×5.0mL)、そしてNaSOで乾燥させた。溶媒を蒸発させて化合物143(22.0mg、96%)を白色固体として得た。
【0441】
MS m/z 440(MH),462(MNa);HNMR(CDCl,300MHz)δ:6.71(1H,d,J=10.1Hz),3.82(2H,m),3.62(1H,m),3.41(1H,m),2.99(1H,dd,J=16.4,5.0Hz),2.65(1H,m),2.47(1H,m),2.24(1H,m),2.03(1H,m),1.83(10H,m),1.52(14H,m),1.25(4H,m),1.03(3H,d,J=6.8Hz)。
【0442】
実施例20
2−[1−(4−フルオロ−フェニル)−7−フェネチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル]−エタンスルホン酸(1−フェニル−エチル)−
アミド(Cpd258)
2−[1−(4−フルオロ−フェニル)−7−フェネチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル]−エタンスルホン酸(1−シクロヘキシル−エチル)−アミド(Cpd259)
【0443】
【化111】

【0444】
シクロヘキシルアミン化合物20a(4.64g、46.50ミリモル)を、シクロヘキサノン化合物2a(4.0g、46.50ミリモル)の溶液(100mLのベンゼン中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を80℃で5時間還流し、水を除去するためにDean Stark装置を使用し、そして濃縮乾固した。粗生成物を吸引圧で蒸留により精製して、シクロヘキシル−シクロヘキシリデン−アミン化合物20b(7.33g、88%)を透明な油として得た。
【0445】
【化112】

【0446】
−BuLi(28.0mL、1.3モル)を、化合物20b(7.0g)の溶液(50mLのTHF中)に−78℃でゆっくりと加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで(2−クロロ−エチル)−ベンゼン化合物20c(5.11g、36.4ミリモル)(10mLのTHF中)を滴下した。反応混合物は24時間にわたり室温に暖めながら撹拌した。反応を1N HCl(5mL)でクエンチし、次いで水(100mL)およびEtOAc(500mL)で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%EtOAcで溶出)、2−フェネチル−シクロヘキサノン化合物20d(4.05g、20.0ミリモル、58%)を黄色い油として得た。
【0447】
【化113】

【0448】
化合物20dを化合物20aの代わりに使用して実施例11の手順を行い、2−(2,2−ジメトキシ−アセチル)−6−フェネチル−シクロヘキサノン化合物20eを得た。
【0449】
【化114】

【0450】
実施例10の手順を使用して、化合物20eを[3−(4−フルオロ−ベンジリデン)−2−オキソ−シクロヘキシル]−オキソ−酢酸エチルエステル化合物10cの代わりに使用し、そして(4−フルオロ−フェニル)−ヒドラジン化合物20fを(2,4−ジクロロ−フェニル)−ヒドラジン化合物10dの代わりに使用して、1−[1−(4−フルオロ−フェニル)−7−フェネチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル]−2,2−ジメトキシ−エタノン化合物20gを得た。
【0451】
【化115】

【0452】
実施例11の手順を使用して、化合物20gを[3−(4−フルオロ−ベンジリデン)−2−オキソ−シクロヘキシル]−オキソ−酢酸エチルエステル化合物11dの代わりに使用して、1−(4−フルオロ−フェニル)−7−フェネチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボアルデヒド化合物20hを得た。
【0453】
【化116】

【0454】
実施例11の手順を使用して、化合物20hを1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボアルデヒド化合物11eの代わりに使用し、そして(メチルスルホニル)(1−フェニル−エチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物20iを(メチルスルホニル)[(1)−1−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物11fの代わりに使用して、化合物258を得た。
【0455】
【化117】

【0456】
実施例11の手順を使用して、化合物20hを1−ベンジル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボアルデヒド化合物11eの代わりに使用し、そして(メチルスルホニル)(1−シクロヘキシル−エチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物20jを(メチルスルホニル)[(1)−1−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル化合物11fの代わりに使用して、化合物259を得た。
【0457】
実施例21
1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸N’−シクロオクチル−ヒドラジド(Cpd300)
【0458】
【化118】

【0459】
公開された手順に従い、シクロオクタノン化合物21aを、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステルと反応させて、中間体N’−シクロオクチリデン−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル化合物21bを生成した(Ghali NK and Venton DL,J.Org.Chem.1981,46,5413に記載されているように)。公開された手順に従い、化合物21bを介して進めて、シクロオクチル−ヒドラジン塩酸塩化合物21cを得た。
【0460】
【化119】

【0461】
実施例5の手順に従い、酸クロライド化合物5eを化合物21cとCHClおよびトリエチルアミンの溶液中で反応させて、アミド化合物300を得た。MS m/z 345.1(MH)。
【0462】
実施例22
1−シクロヘキシル−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)アミド(Cpd96)
【0463】
【化120】

【0464】
実施例2の手順に従い、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン化合物22aの溶液(エーテル中)を、LHMDS溶液(エーテル中)に−78℃で加えた。ジエチルオキサレート化合物2bを混合物に加え、そして反応させてオキソ−(8−オキソ−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−イル)−酢酸エチルエステル化合物22bを生成した。
【0465】
【化121】

【0466】
実施例1の手順に従い、化合物22bを、シクロヘキシルヒドラジンヒドロクロライド化合物1dおよびKCOの溶液(CHCl中)と反応させて、(−8−シクロヘキシル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.6]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−10−イル)カルボン酸エチルエステル化合物22cを生成した。
【0467】
【化122】

【0468】
実施例8の手順に従い、化合物22cを5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸エチルエステル化合物8cの代わりに使用し、そして反応を進めて(−8−シクロヘキシル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.6]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インダゾール−10−イル)カルボン酸(1,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−アミド化合物22dを生成した。
【0469】
【化123】

【0470】
2N HCl(5当量)を、化合物22d(0.030g、0.068ミリモル)の溶液(10mLのTHF中)に0℃で加えた。混合物は1時間にわたり周囲温度に暖めながら撹拌した。反応を水(2mL)でクエンチし、KCOを用いてpH7に中和し、そしてEtOAc(20mL)で希釈した。有機層を水およびブラインで洗浄し、次いで分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。生成物を真空下で濃縮して化合物96
(0.021g、79%)を無色の油として得た。MS m/z 398(MH)。
【0471】
実施例23
7−クロロ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[(12R)−2−ヒドロキシメチル−シクロヘキシル]−アミド(Cpd60)
【0472】
【化124】

【0473】
1−シクロヘキシル−7−メトキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物23aを実施例2の手順に従い調製し、ここで出発材料として2−メトキシ−シクロヘキサノンを化合物2aの代わりに使用した。
【0474】
塩化チオニル(0.20g、1.7ミリモル)を、化合物23a(0.15g、0.55ミリモル)の溶液(10mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を35℃で3時間撹拌し、周囲温度に冷却し、次いで真空下で濃縮して対応する7−クロロ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニルクロライド化合物23bを得た。
【0475】
【化125】

【0476】
NEt(トリエチルアミン)(0.10g、0.98ミリモル)および化合物23b(0.06、0.20ミリモル)を、(1,2)−(2−アミノ−シクロヘキシル)−メタノール塩酸塩化合物23c(0.064g、0.39ミリモル)の溶液(10mLのCHCl中)に周囲温度でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで水(10mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物60(0.034g、45%)を白色固体として得た。MS m/z 394(MH)。
【0477】
実施例24
(2,3)−3−[(1−シクロヘキシル−7−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニル)−アミノ]−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸エチルエステル(Cpd164)
【0478】
【化126】

【0479】
7−クロロ−1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニルクロライド化合物23bを加水分解して、1−シクロヘキシル−7−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物24aを得た。
【0480】
【化127】

【0481】
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDCI)(0.15g、0.81ミリモル)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)(8mg)および(2,3)−3−アミノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸エチルエステル化合物24b(0.059g、0.27ミリモル)を、1−シクロヘキシル−7−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸化合物24a(0.071g、0.27ミリモル)の溶液(5mLのCHCl中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。混合物を室温に暖めながら6時間撹拌し、次いで真空下で濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の15%EtOAcで溶出)、化合物164(0.075g、65%)を白色固体として得た。
【0482】
実施例25
1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−(3−メトキシ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[(1)−2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチル]−アミド(Cpd313)
【0483】
【化128】

【0484】
実施例2の手順に従い、エーテル中の2−(3−メトキシ−フェニル)−シクロヘキサノン化合物25a(市販されている)の溶液を化合物2aの代わりに用いて反応を行い、1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−(3−メトキシ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボニルクロライド化合物25bを生成した。
【0485】
【化129】

【0486】
実施例2の手順に従い、トリエチルアミンおよび化合物25bを(1)−2−アミノ−2−フェニル−エタノール化合物25c(CHCl中)と反応させて、アミド化合物313を生成した。
【0487】
実施例26
1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−(3−メトキシ−フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−カルボン酸[(1)−2−クロロ−1−フェニル−エチル]−アミド(Cpd316)
【0488】
【化130】

【0489】
塩化チオニル(0.01g、0.08ミリモル)を化合物313(0.02g、0.04ミリモル)の溶液(5mLのCHCl中)に0℃でN雰囲気下にて加えた。混合物を周囲温度に暖めながら2時間撹拌し、次いで真空下で濃縮して対応する酸クロライドを得た。フラッシュクロマトグラフィーによる精製(ヘキサン中の20%EtOAcで溶出)により、化合物316(0.036g、95%)を白色固体として得た。MS m/z 554(MH)。
【0490】
実施例27
1−アダマンタン−1−イル−3−(1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イル)−ウレア(Cpd182)
【0491】
【化131】

【0492】
1−イソシアナト−アダマンタン化合物27a(4.6mg、0.026ミリモル)およびトリエチルアミン(0.01mL、0.072ミリモル)を、1−シクロヘキシル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−3−イルアミン化合物6c(5mg、0.023ミリモル)の溶液(実施例6の手順に従い調製)に加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、そしてシリカゲルカラムで精製し(15%EtOAc/ヘキサンで溶出)、化合物182(5.5mg、60%)を得た。MS m/z 397(MH)。
【0493】
さらなる化合物は当業者により、本方法で使用した可能な出発材料、試薬および条件を変えるだけで本発明の合成法に従い作成することができる。
【0494】
生物学的実施例
以下の実施例は、本発明の化合物が処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止するために有用なCB受容体モジュレーターであることを具体的に説明する。
【0495】
実施例1
CB1またはCB2アゴニストまたはインバースアゴニストに関する結合アッセイ
ヒトCB1およびCB2受容体は、pcDNA3CB−1(ヒト)またはpcDNA3CB−2(ヒト)でトランスフェクトされたSK−N−MC細胞中で安定に発現された。細胞をT−180細胞培養フラスコ中で標準的な細胞培養条件下にて37℃で5%CO雰囲気下で増殖させた。細胞はトリプシン処理により回収し、そして均一化バッファー(10mM Tris、0.2mM MgCl、5mM KCl、プロテアーゼインヒビターのアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびバシトラシンを含む)中で均一化し、そして遠心した(2000g)。次いで上清を2Nシュクロース中で遠心して(31,300g)、半精製した膜ペレットを生成した。ペレットを均一化で再懸濁し、そして−80℃で保存した。
【0496】
アッセイの1日目に、ペレットを氷上で解凍し、そしてアッセイバッファー(50mM
Tris−HCl、5mM MgCl、2.5mM EDTA、0.5mg/mL脂肪酸を含まないウシ血清アルブミン、pH7.5)で希釈した。希釈した膜をバッファー、試験化合物または標準、および放射性リガンド[H]3+−CP−55,940(0.2nM)と共に96−ウェルのポリプロピレンプレートのウェルに加えた。非特異的結合は、10uM WIN 55,212を含有するウェルで測定した。プレートを覆い、そして30℃で90分間インキュベーションした。次いで内容物は、0.5%ポリエチレンイミンで予め湿らせたパッカード(Packard)のUnifilter GF/Cフィルターボトムプレートで吸引した。ポリプロピレンプレートのウェルをすすぎ、そして0.9%食水−0.5%Tween20溶液で7回吸引した。Unifilterプレートを乾燥させ、シンチレーションカクテルを各ウェルに加え、そして結合を表すカウントをTopCountシンチレーションカウンターで定量した。
【0497】
CB1およびCB2受容体結合結果
試験した化合物のIC50結合値は線形回帰により算出し、そして異なる化合物濃度を用いた実験から得た。
【0498】
【表17】

【0499】
【表18】

【0500】
【表19】

【0501】
【表20】

【0502】
実施例2
細胞内アデニル酸シクラーゼ活性に及ぼすCB1またはCB2アゴニストおよびインバースアゴニスト効果に関する機能的な細胞に基づくアッセイ
CB1およびCB2受容体は、Gi−タンパク質を介して細胞機能に影響を及ぼすG−タンパク質共役受容体(GPCR)である。これらの受容体は細胞内アデニル酸シクラーゼの活性をモジュレートし、次いでこれは細胞内シグナルメッセンジャーサイクリックAMP(cAMP)を生じる。
【0503】
ベースラインまたは非−リガンド結合状態では、これらの受容体は構成的に活性であり、そして持続的に(tonically)アデニル酸シクラーゼ活性を抑制する。アゴニストの結合がさらに受容体の活性化を引き起こし、そしてアデニル酸シクラーゼ活性のさらなる抑制を生じる。インバースアゴニストの結合は、受容体の構成的活性を阻害し、そしてアデニル酸シクラーゼ活性の上昇をもたらす。
【0504】
細胞内アデニル細胞シクラーゼ活性をモニタリングすることにより、アゴニストまたはインバースアゴニストとして作用する化合物の能力を測定することができる。
【0505】
アッセイ
試験化合物は、SK−N−MC細胞で評価し、これは標準的なトランスフェクション法を使用して、pcDNA3−CREβ−galおよびpcDNA3 CB1受容体(ヒト)またはpcDNA3 CB2受容体(ヒト)用のヒトcDNAで安定にトランスフェクトされた。CRE β−galを発現することにより、細胞はβ−ガラクトシダーゼをcAMPによるCREプロモーターの活性化に応答して生産した。CRE β−galおよびヒトCB1またはCB2受容体のいずれかを発現する細胞は、CB1/CB2アゴニストで処理した時に少ないβ−ガラクトシダーゼを生産し、そしてCB1/CB2インバースアゴニストで処理した時には、より多くのβ−ガラクトシダーゼを生産する。
【0506】
細胞増殖
細胞は96−ウェルプレート中で標準的な細胞培養条件下で37℃にて5%CO雰囲気下で増殖させた。3日後、培地を除去し、そして培地中(ここで培地には、2mM L−グルタミン、1Mピルビン酸ナトリウム、0.1%低脂肪酸FBS(ウシ胎児血清)および抗生物質が補充された)の試験化合物を細胞に加えた。プレートを30分間、37℃でインキュベーションし、そしてプレートの細胞をフォルスコリンで4〜6時間にわたり処理し、次いで洗浄し、そして溶解した。β−ガラクトシダーゼ活性は、市販されているキット試薬(プロメガ(Promega)社、マジソン、ウィスコンシン州)およびVmax Plate Reader(モレキュラーデバイス(Molecular Devices)社)を使用して定量した。
CREβ−GAL発現におけるCB1受容体媒介性の変化(表2A&2B)
CRE β−galおよびCB1受容体を発現している細胞について、CB1アゴニストは用量依存的様式でβ−ガラクトシダーゼ活性を下げ、そしてCB1インバースアゴニストは用量依存的様式でβ−ガラクトシダーゼ活性を上げた。
【0507】
β−ガラクトシダーゼ活性における変化は、賦形剤で処理した細胞の活性値を100%として設定することにより決定し、そして対応する化合物で処理した細胞で測定したβ−ガラクトシダーゼ活性を、賦形剤で処理した細胞活性に対する割合で表した。
CB1受容体の結果
試験した化合物に関するEC50値は線形回帰により計算し、そして異なる化合物濃度を使用した試験から得た。
【0508】
【表21】

【0509】
【表22】

【0510】
CREβ−GAL発現におけるCB2受容体媒介性の変化(表2C&2D)
CRE β−galおよびCB2受容体を発現している細胞について、CB2アゴニストは用量依存的様式でβ−ガラクトシダーゼ活性を下げ、そしてCB2インバースアゴニストは用量依存的様式でβ−ガラクトシダーゼ活性を上げた。
【0511】
β−ガラクトシダーゼ活性における変化は、賦形剤で処理した細胞の活性値を100%として設定することにより決定し、そして対応する化合物で処理した細胞で測定したβ−ガラクトシダーゼ活性を、賦形剤で処理した細胞活性に対する割合で表した。
【0512】
CB2受容体結合の結果
試験した化合物に関するEC50値は線形回帰により計算し、そして異なる化合物濃度を使用した試験から得た。
【0513】
【表23】

【0514】
【表24】

【0515】
実施例3
Sprague−Dawleyラットを対象とした食物消費および体重増加に及ぼす半長期的(sub−chronic)処置の効果
本発明の化合物の毎日の投与の効果を、オスのSprague−Dawleyラットで試験した。各用量群(n=6/群)の動物に、試験化合物(3、10または30mg/Kg用量で)または賦形剤(蒸留水中の50%PEG−400)のいずれかを、7日間にわたり毎日、暗期が始まる直前に2mL/Kg体重の用量で毎日経口投与した。
【0516】
食物消費は投与後、暗および明期中に電気的にモニタリングした(全部で24時間)。食物摂取に及ぼす効果は、投与前の24時間に消費した全食物に対して、投与後の24時間に消費した全食物の変化の割合で表した。
【0517】
全食物消費に及ぼす効果
処置期間の終わりに、動物にはすべての3種の試験化合物用量のレベルで、賦形剤を投与した動物に比べて全食物消費に相対的な用量依存的低下があった。
【0518】
体重増加に及ぼす効果
処置期間にわたり、動物にはすべての3種の試験化合物用量のレベルで、賦形剤の食事群の動物に比べて、体重増加に用量依存的な低下があった。
【0519】
実施例4
Sprague−Dawleyラットを対象とした食物消費に及ぼす緊急(acute)処置の効果
本発明の化合物の緊急の単回投与の効果を、オスのSprague−Sawleyラットで試験した。各用量群(n=6/群)の動物に、単回用量の試験化合物(3、10または30mg/Kg用量で)または賦形剤(蒸留水中の50%PEG−400)のいずれかを、暗期が始まる直前に2mL/Kg体重の用量で経口投与した。
【0520】
食物消費は投与前の暗および明期中、および投与後の暗および明期に電気的にモニタリングした(全部で48時間)。食物摂取に及ぼす効果は、投与前の24時間に消費した全食物に対して、投与後の24時間に消費した全食物の変化の割合で表した。
【0521】
全食物消費に及ぼす効果
すべての3種の用量のレベルで試験化合物の単回用量を投与された動物は、単回の賦形剤用量を投与された動物に比べて全食物消費に用量依存的な低下があった(30mg/K
g用量レベルについてのp値<0.05)。
【0522】
実施例5
Sprague−Dawleyラットを対象とした身体および精巣上体の脂肪パット重量に及ぼす長期処置の効果
本発明の化合物の毎日の投与効果を、オスのSprague−Dawleyラットで試験した。動物には試験化合物(試験食)または賦形剤(賦形剤食)のいずれかを含有する餌(10%Kal)を28日間の処置期間にわたり与えた。試験食は1、3、10または30mg/kgの用量レベルを達成するために必要と予想される毎日の消費量に基づき配合された。
【0523】
体重増加に及ぼす効果
試験食群の動物には、処置期間にわたり賦形剤食の動物に比べて体重増加に用量依存的な低下があった。
【0524】
精巣上体の脂肪パット重量に及ぼす効果
試験食群の動物は、処置期間にわたり賦形剤食の動物に比べて精巣上体の脂肪パット重量増加に相対的な用量依存的低下があった(30mg/Kg用量レベルについてp値<0.01)。
【0525】
実施例6
Ob/Obマウスを対象とした食物消費および食事回数に及ぼす緊急処置の効果
本発明の化合物の緊急の単回用量投与の効果を、摂食亢進肥満ob/obマウスで試験した。各用量群(n=8/群)の動物には、試験化合物(3、10または30mg/Kg用量で)または賦形剤(蒸留水中の50%PEG−400)のいずれかを、暗期が始まる直前に2mL/Kg体重の容量の単回用量で経口投与した。
【0526】
食物消費は、投与前の暗および明期中、および投与後の暗および明期に電気的にモニタリングした(全部で48時間)。食物摂取に及ぼす効果は、投与前の24時間に消費した全食物に対して、投与後の24時間に消費した全食物の変化の割合で表した。
【0527】
全食物消費に及ぼす効果
すべての3種の用量のレベルで試験化合物の単回用量を投与された動物は、単回の賦形剤用量を投与された動物に比べて、全食物消費に相対的な用量依存的低下(1元ANOVA p値<0.05)、および全食事回数に減少傾向があった。
【0528】
実施例7
Ob/Obマウスを対象とした体重増加、脂肪分布、エネルギー消費、および運動活動に及ぼす長期処置の効果
本発明の化合物の毎日投与の効果を、ob/obマウスで試験した。マウスには26日の処置期間にわたり、試験化合物(試験食)または賦形剤(賦形剤食)のいずれかを含有する餌を与えた。試験食は3、10または30mg/kgの用量レベルを達成するために必要と予想される毎日の消費量に基づき配合された。
【0529】
体重増加に及ぼす効果
10または30mg/kgの試験食群の動物には、試験期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて体重増加に用量依存的な低下があった。
【0530】
脂肪分布に及ぼす効果
脂肪分散は、30mg/kgの試験食群のマウスに関して定量的なコンピューター断層
撮影法により測定した。
【0531】
試験食群の動物には、処置期間にわたり賦形剤食群の動物より低い全体的な塊(total mass)(腹部横断により測定されるような)、低い脂肪塊および減少した内蔵脂肪区画があった(1元ANOVA p値<0.05)。試験食動物に関して脂肪がほとんどない塊(lean mass)は、相対的に影響を受けなかった。
【0532】
エネルギー消費および運動活動に及ぼす効果
エネルギー消費は30mg/kgの試験食群のマウスに関して、明および暗期の両方の間に間接的熱量測定により測定した。
【0533】
試験食群の動物は低下した呼吸商(CO/O)を有し、処置期間にわたり賦形剤食群の動物と比べて、炭水化物から脂肪酸への主要な燃料源のシフト、上昇したエネルギー代謝(O)およびわずかに上昇した自然な運動活動(X、YおよびZ軸に沿った運動の加重により測定されるような)を示唆する(1元ANOVA p値<0.05)。
【0534】
実施例8
食事が誘導する肥満のマウスを対象とした、身体、精巣体の脂肪パットおよび肝臓重量、脂肪分布、エネルギー消費および運動活動、および血漿トリグリセリドおよびコレステロールレベルに及ぼす長期処置の効果
本発明の化合物の毎日投与の効果を、食事が誘導した肥満のマウス(DIO)で試験した。肥満は「高脂肪」(60%Kal)の餌を非−レプチン−欠損マウスに4カ月間にわたり与えることにより誘導した。このように作出されたDIOのマウスには、次いで28日の処置期間にわたり、試験化合物(試験食)または賦形剤(賦形剤食)のいずれかを含有する「高脂肪」の餌を与えた。試験食は1、3、10または30mg/kgの用量レベルを達成するために必要と予想される毎日の消費量に基づき配合された。
【0535】
体重増加に及ぼす効果
4種すべての試験食群の動物は、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて体重増加に用量依存的な低下があった。
【0536】
精巣上体の脂肪パット重量に及ぼす効果
4種すべての試験食群の動物は、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて精巣上体の脂肪パット重量を維持したか、または重量が減少した(1元ANOVA p値<0.05)。
【0537】
肝臓重量および脂肪含量に及ぼす効果
4種すべての試験食群の動物は、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて相対的に同じ肝臓重量を維持したか、または重量が減少した(1元ANOVA p値<0.05)。
【0538】
肝臓脂肪含量について試験した10および30mg/kgの試験食群の動物も、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて脂肪含量に低下があった(全肝臓面積の割合として)(1元ANOVA p値<0.05)。
【0539】
脂肪分散に及ぼす効果
脂肪分散は、30mg/kgの試験食群のマウスに関して定量的なコンピューター断層撮影法により測定した。
【0540】
試験食群の動物には、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて低い全体的な塊(total mass)(腹部横断により測定されるような)、低い脂肪塊および減少した
内蔵脂肪区画があった(1元ANOVA p値<0.05)。試験食動物に関して脂肪がほとんどない塊は、相対的に影響を受けなかった。
【0541】
エネルギー消費および運動活動に及ぼす効果
エネルギー消費は30mg/kgの試験食群のマウスに関して、明および暗期の両方の間に間接的熱量測定により測定した。
【0542】
試験食群の動物は低下した呼吸商(CO/O)を有し、処置期間にわたり賦形剤食群の動物と比べて、炭水化物から脂肪酸への主要な燃料源のシフト、上昇したエネルギー代謝(O)および自然な運動活動(X、YおよびZ軸に沿った運動の加重により測定されるような)の上昇が相対的に無いことを示唆する(1元ANOVA p値<0.05)。
【0543】
血漿トリグリセリドおよびコレステロールレベルの効果
4種すべての試験食群の動物は、処置期間にわたり賦形剤食群の動物に比べて、低下した血漿トリグリセリドレベル(1元ANOVA p値<0.05)、そして総コレステロールにおける減少傾向を有した。
【0544】
本発明のこれまでの記載およびその種々の実施例は、特定の観点を強調している。具体的に精巧に作り上げられたり、または検討されていない多くの他の均等物でも本発明の精神および範囲、および添付する特許請求の範囲にあり、そしてそれに含まれることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
式Iにおいて2−3位および3a−7a位の間の破線は、Xが存在する時、2個の二重結合が存在する位置を表し;
式Iにおいて3−3a位および7a−1位の間の破線は、Xが存在する時、2個の二重結合が存在する位置を表し;
式Iにおいて7とX位との間の破線は、二重結合の位置を表し;
は不存在か、または低級アルキレンであり;
は不存在か、または低級アルキレンであり;
ここでXおよびXの1つのみが存在し;
は不存在であるか、または低級アルキレン、低級アルキリデンまたは−NH−であり;
7とX位との間の破線が不存在である時、Xは不存在であるか、または低級アルキレンであり;
7とX位との間の破線が存在する時、Xは不存在であり;
は不存在であるか、または低級アルキレンであり;
はアリール、C−C12シクロアルキルまたはヘテロシクリルからなる群から選択され、そのいずれも場合によりハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシまたは低級アルコキシにより1もしくは複数の位置で置換されてよく;
はアリール、C−C12シクロアルキルまたはヘテロシクリルからなる群から選択され、そのいずれも場合によりハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシまたは低級アルコキシにより1もしくは複数の位置で置換されてよく;

【化2】

であり;
7とX位との間の破線が不存在である時、Rは水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ハロゲン;場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいヘテロシクリル;あるいは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級
アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C12シクロアルキルであり;
7とX位との間の破線が存在する時、RはCH−アリールであり、ここでアリールは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;あるいはCH−ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;
は水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ヒドロキシ−低級アルキレン−;カルボキシ;アルコキシカルボニル;アリールオキシカルボニル;アリール−アルコキシカルボニル;NHR10;−C(O)NR1111a;−O−C(O)−R12;オキソ;または−C(O)R13であり;
は不存在であるか、または−CH(R6a)−であり;
6aは水素;低級アルキル;または場合によりハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボキシまたはアルコキシカルボニルの1もしくは複数により置換されてもよいアリールであり;
は低級アルコキシ;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、−NH(R6a)、アリールオキシ、アリールアルコキシまたはアリール低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキル−アミノカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシ、アリールアルコキシ、場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたは低級アルキルの1もしくは複数によりアリール上で置換されてもよいアリールアルコキシ−低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいはアリール−低級アルキレン;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいヘテロシクリルであり;
、R8a、RおよびR9aはそれぞれ独立して、水素;低級アルキル;−NHR15;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、−NH(R6a)、−SO−NH(R6a)、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合によりヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシ、アリールアルコキシまたは低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいは場合によりヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、低級アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ、ヒドロキシ−アルキレン−、アリールオキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいヘテロシクリルであり;
10は水素、場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C10アルコキシカルボニル;−C(O)CF;−SO−NR1414a;場合によりヒドロキシ、ハロゲンまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい−C(O)−ヘテロシクリル;−C(O)NR1414a;−SO−アリール;−SO−R14;またはSONR1414aであり;
11、R11a、R12、R13、R14およびR14aおよびR15はそれぞれ独立して、水素;C−C10アルキル;ヘテロシクリル;C−C12シクロアルキル;または場合により低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、−SO−N(R6a、ヘテロシクリルまたはアリール−低級アルキレン−により置換されてもよいアリールであり;
は不存在;−NH−であるか;あるいは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボキシまたは低級アルコキシカルボニルにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい低級アルキレンであり;
は不存在であるか;あるいは場合によりアリール、シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアリールにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい低級アルキレンである]
の構造を有する化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩、異性体、プロドラッグ、代謝産物または多形体。
【請求項2】
が不存在であるか、または低級アルキレンであり、そしてRがC−C12シクロアルキルであるか;または場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
7とX位との間の破線が不存在であり;Xが不存在であるか、または低級アルキレンであり;そしてRが水素;ヒドロキシ;低級アルキル;低級アルコキシ;ハロゲン;場合により低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリール;場合によりハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいヘテロシクリル;あるいはC−Cシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
7とX位との間の破線が不存在であり;Xが不存在であり;そしてRが水素である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が−RC(O)NHZである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が不存在であり;Zが不存在であるか;あるいは場合により低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシまたはハロゲンで置換されてもよい低級アルキレンであり;そしてRが場合によりヒドロキシ、ハロゲン、−NH(R6a)、−SO−NH(R6a)、低級アルキル、低級アルコキシまたはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合により低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、または低級アルコキシカルボニルにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいはヘテロシクリルである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が−RC(O)Zである請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
が不存在であり;そしてRが低級アルコキシ;場合によりヒドロキシ、低級アルコキシ、−NH(R6a)またはアリールアルコキシの1もしくは複数により置換されてもよいアリール;場合により低級アルキル、低級アルキル−アミノカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、低級アルコキシ−低級アルキレン−、ヒドロキシ−アルキレン−、場合により1もしくは複数のハロゲンによりアリール上で置換されてもよいアリールアルコキシ−低級アルキレン−の1もしくは複数により置換されてもよいC−C12シクロアルキル;あるいは場合により低級アルキル、アルコキシカルボニルまたは低級アルコキシ−低級アルキレンの1もしくは複数により置換されてもよいヘテロシクリルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が低級アルキリデンであり;Rが−SONHRであり;そしてRがアリールまたはC−C12シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
が不存在であるか、または低級アルキレンであり;そしてRがC−C12シク
ロアルキルであるか;または場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよいアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
7とX位との間の破線が存在し、Xが不存在であり;そしてRがCH−アリールであり、ここでアリールは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよく;あるいはCH−ヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは場合によりヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
アリールおよびヘテロシクリルがそれぞれ場合により、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
アリールがフェニルであり、そしてヘテロシクリルがチエニルまたはフリルであり、ここでフェニル、チエニルまたはフリルはそれぞれ場合により低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより1もしくは複数の位置で置換されてもよい、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
が不存在であり;そしてRが水素;ヒドロキシ;低級アルキル;ヒドロキシ−低級アルキレン−;カルボキシ−;低級アルコキシカルボニル;アリール−アルコキシカルボニル;NHR10;−C(O)NR1111a;−O−C(O)−R12;またはオキソである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
10が水素;C−C10アルコキシカルボニル;−C(O)CF;−C(O)−ヘテロシクリル;−C(O)NR1414a;または−SONR1414aであり;そしてここでR11、R11a、R12、R14およびR14aはそれぞれ独立して、水素;C−C10アルキル;または場合により低級アルキル、ヘテロシクリルまたはアリール−低級アルキレン−により置換されてもよいアリールである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
【化3】

【化4】

【化5】

からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、およびそれらの製薬学的に許容され得る塩。
【請求項17】
【化6】

【化7】

からなる群から選択される請求項16に記載の化合物、およびそれらの製薬学的に許容され得る塩。
【請求項18】
処置、改善または防止が必要な個体におけるカンナビノイド受容体媒介性症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止する方法であって、個体に有効量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を含んでなる上記処置、改善または防止法。
【請求項19】
カンナビノイド受容体がCB1またはCB2受容体であり、そして請求項1に記載の化合物が受容体のアゴニスト、アンタゴニストまたはインバースアゴニストである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
症候群、障害または疾患が食欲、代謝、糖尿病、緑内障関連眼内圧、社会および気分障害、発作、物質乱用、学習、認知または記憶、器官収縮または筋肉痙縮、呼吸障害、運動活動または運動障害、免疫および炎症障害、非調節細胞増殖、疼痛管理または神経保護に関連する請求項18に記載の方法。
【請求項21】
有効量の請求項1に記載の化合物が、約0.001mg/kg/日〜約300mg/kg/日である請求項18に記載の方法。
【請求項22】
有効量の請求項1に記載のCB1インバース−アゴニスト化合物を個体に投与する工程を含んでなる、処置、改善または防止が必要な個体のCB1受容体インバース−アゴニスト媒介性の食欲が関連する、肥満が関連する、または代謝が関連する症候群、障害または疾患を処置し、改善しまたは防止することをさらに含んでなる請求項18に記載の方法。
【請求項23】
請求項1に記載の化合物の有効量が、約0.001mg/kg/日〜約300mg/kg/日である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
有効量の請求項1に記載の化合物および治療薬を含んでなる組み合わせ生成物および/または治療を個体に投与する工程をさらに含んでなる、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
治療薬が鎮痙薬または避妊薬である請求項24に記載の方法。
【請求項26】
鎮痙薬がトピラメート、トピラメートの類似体、カルバマゼピン、バルプロ酸、ラモトリジン、ガバペンチン、フェニトイン等、およびそれらの混合物または製薬学的に許容され得る塩である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
避妊薬がプロゲスチンのみの避妊薬、プロゲスチン成分およびエストロゲン成分を有する避妊薬、または任意に葉酸成分を有する経口避妊薬である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
個体に組成物を投与する工程を含んでなる個体の避妊法であって、組成物が避妊薬および請求項1に記載のCB1受容体インバースアゴニストまたはアンタゴニスト化合物を含んでなり、組成物が個体の喫煙に対する強い衝動を下げ、かつ/または個体の体重減少を援助する上記方法。

【公表番号】特表2007−530577(P2007−530577A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505172(P2007−505172)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/009819
【国際公開番号】WO2005/095353
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】