説明

テトラヒドロキノリン類化合物の製造方法

【課題】効率が高くコストが低いテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】二価のパラジウム塩の存在下で、下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される銅塩とを溶媒中で反応させて、下記一般式(3)で表されるテトラヒドロキノリン類化合物を得る。下記一般式(1)〜(3)中、Rは、水素、電子吸引基または電子供与基を表し、Rは、水素または電子吸引基を表し、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびRCOO(Rはフッ素で置換されていてもよいメチル基を表す)から選択されるいずれか1種を表す。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テトラヒドロキノリン化合物は幾つかの天然産物および生物活性を有するある種の分子中に広範に存在している(非特許文献1)。例えば、抗腫瘍性抗生物質Dynemycinは、テトラヒドロキノリン上に形成され、それをコア構造とする分子である(非特許文献2および3)。
【0003】
近年、テトラヒドロキノリン類化合物は、抗菌薬(非特許文献4)、抗真菌薬(非特許文献5)、または農薬(非特許+文献6)として広範に報告されている。また、テトラヒドロキノリン類化合物は、人類の疾病に関連する幾つかの酵素および受容体に対する阻害作用の故に、抗鬱病(非特許文献7)および抗糖尿病(非特許文献8)などの分野においても広範に注目されている。
【0004】
そのうちで、テトラヒドロキノリン類化合物の1種である2−置換−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン類化合物は、さらに、選択的エストロゲン受容体調節物質(非特許文献9)およびコレステロールエステル転送タンパク阻害剤(非特許文献10)を設計するのに用いられている。これらの生物活性により、テトラヒドロキノリン類化合物は、エストロゲンの影響を受ける癌、およびコレステロールによって引き起こされる骨粗鬆症を治療する潜在的医薬になり得る。
【0005】
テトラヒドロキノリン類化合物の合成に関してはすでに多くの報告がある(非特許文献11〜13)。例えば、パラジウム触媒酸化法を用いて含窒素複素環を合成することが報告されているが、6員の含窒素複素環は触媒量のパラジウムの作用下では形成されにくい(非特許文献14)。Pd(II)触媒酸化法を用いてジヒドロキノリンが合成されたが、大多数の生成物は5員および6員複素環の混合物である(非特許文献15および16)。Pd(II)触媒酸化法を用いてキノリン類似体のみが合成されている(非特許文献17)。また、Cu(II)を酸化剤とするPd(II)触媒酸化反応を用いてテトラヒドロキノリン類化合物が合成されたが、得られたのはテトラヒドロキノリンとジヒドロインドールの混合物である(非特許文献18)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Michael, J. P. Quinoline, quinazoline and acridone alkaloids. Nat. Prod. Rep. 2008, 25, 166-187.
【非特許文献2】Konishi, et al. Crystal and Molecular Structure of Dynemicin A: A Novel 1,5-Diyn-3-ene Antitumor Antibiotic. J. Am. Chem. Soc. 1990, 112, 3715-3716.
【非特許文献3】Wender, P. A., et al. A Photochemically Triggered DNA Cleaving Agent: Synthesis, Mechanistic and DNA Cleavage Studies on a New Analog of the Antitumor Antibiotic Dynemicin. J. Org. Chem. 1993, 58, 5867-5869.
【非特許文献4】Ramesh, E., et al. Synthesis and antibacterial property of quinolines with potent DNA gyrase activity. Bioorg. Med. Chem. 2009, 17, 660-666.
【非特許文献5】Urbina, J. M., et al. Inhibitors of the Fungal Cell Wall. Synthesis of 4-Aryl-4-N-arylamine-1-butenes and Related Compounds with Inhibitory Activities on β(1-3)Glucan and Chitin Synthases. Bioorg. Med. Chem. 2000, 8, 691-698.
【非特許文献6】Smith, H. C., et al. Synthesis and SAR of cis-1-Benzoyl-1,2,3,4-tetrahydroquinoline Ligands for Control of Gene Expression in Ecdysone Responsive Systems. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 1943-1946.
【非特許文献7】Scott, J. D., et al. Tetrahydroquinoline sulfonamides as vasopressin 1b receptor anatgonists. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2009, 19, 6018-6022.
【非特許文献8】Parmenon, C., et al. 4,4-Dimethyl-1,2,3,4-tetrahydroquinoline-based PPARα/γ agonists. Part I: Synthesis and pharmacological evaluation. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2008, 18, 1617-1622.
【非特許文献9】Wallace, O. B. , et al. Tetrahydroquinoline-Based Selective Estrogen Receptor Modulators (SERMs). Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 1907-1910.
【非特許文献10】Rano, T., et al. Design and synthesis of potent inhibitors of cholesteryl ester transfer protein (CETP) exploiting a 1,2,3,4-tetrahydroquinoline platform. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2009, 19, 2456-2460.
【非特許文献11】Katritzky, A. R., et al. Recent Progress in the Synthesis of 1,2,3,4-tetrahydroquinolines. Tetrahedron 1996, 52, 15031-15070.
【非特許文献12】Larock, R. C., et al. Tetrahedron 1998, 54, 9961-9980.
【非特許文献13】Hara O., et al, Tetrahedron 2007, 63, 6170-6181.
【非特許文献14】Hegedus, L. S. , et al, J. M. J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 2444-2451.
【非特許文献15】Larock, R. C. , et al. P. J. Org. Chem. 1996, 61, 3584-3585.
【非特許文献16】Roger, M. M., et al. Org. Lett. 2006, 8, 2257-2260.
【非特許文献17】Zhang, Z., et al, Org. Lett. 2008, 10, 173-175.
【非特許文献18】Manzoni, M. R., et al. Organometallics 2004, 23, 5618-5621.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術に存在する欠点に対して、効率が高くコストが低いテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法によれば、二価のパラジウム塩の存在下で、下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される銅塩とを溶媒中で反応させて、下記一般式(3)で表されるテトラヒドロキノリン類化合物を得る。
【0009】
【化1】

【0010】
かつ、本発明の製造方法において、Rは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル基、およびメトキシ基から選択されるいずれか1種を表す。R1は、水素、アシル基、およびスルホニル基から選択されるいずれか1種を表す。
かつ、本発明の製造方法において、前記銅塩は、酢酸銅、臭化銅、塩化銅、ヨウ化銅およびトリフルオロ酢酸銅から選択される少なくとも1種である。
【0011】
また、本発明の製造方法において、前記二価のパラジウム塩は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、臭化パラジウム、およびジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)から選択される少なくとも1種である。
【0012】
また、本発明の製造方法において、前記溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、アセトン、DMSO、DMF、NMP、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、およびトリフルオロメチルベンゼンから選択される少なくとも1種である。
【0013】
また、本発明の製造方法において、前記一般式(1)で表される化合物(アニリン類化合物)を反応させるときに、さらに、添加剤を共存させる。かつ、前記添加剤は、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸、および酢酸から選択される少なくとも1種である。
【0014】
また、本発明の製造方法において、前記二価のパラジウム塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、二価のパラジウム塩:一般式(1)で表される化合物=0.1:1〜0.4:1である。
また、本発明の製造方法において、前記銅塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、銅塩:一般式(1)で表される化合物=1.2:1〜4:1である。
また、本発明の製造方法において、前記添加剤と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、添加剤:一般式(1)で表される化合物=1.2:1〜4:1である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法は、その反応式は下記の通りである。
【0016】
【化2】

【0017】
上記反応式において、二価のパラジウム塩(Pd(II))の存在下で、一般式(1)で表される化合物(すなわち、ベース物質)と一般式(2)で表される銅塩(CuX2)とを溶媒中で反応させて、一般式(3)で表されるテトラヒドロキノリン類化合物を得る。
【0018】
式中、Rは、水素、電子吸引基または電子供与基を表し、ここで、電子吸引基の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、電子供与基の具体例としては、メチル基およびメトキシ基などが挙げられる。かつ、Rは、好ましくは水素、塩素またはメチル基である。かつ、一般式(1)および(3)において、Rは、窒素原子が結合している炭素原子に対してオルト位、メタ位またはパラ位に位置してよい。
【0019】
1は、水素または電子吸引基を表し、ここで、電子吸引基の具体例としては、アシル基およびスルホニル基が挙げられる。かつ、R1は、好ましくはスルホニル基である。
【0020】
Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびR2COO(R2はフッ素で置換されていてもよいメチル基を表す。R2COOは、R2COOHで表されるカルボン酸からHを除去した残基である。)から選択されるいずれか1種を表し、好ましくは塩素、臭素またはヨウ素であり、より好ましくは臭素である。
【0021】
反応において、銅塩は、酸化剤として働く。銅塩の具体例としては、酢酸銅、臭化銅、塩化銅、ヨウ化銅およびトリフルオロ酢酸銅などが挙げられる。そのうちで、好ましくは臭化銅、塩化銅またはヨウ化銅であり、より好ましくは臭化銅である。
【0022】
かつ、前記銅塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比、すなわち前記銅塩:前記一般式(1)で表される化合物は1.2:1〜4:1であり、好ましくは1.2:1〜3:1である。前記モル比が4:1より大きい場合、触媒反応の収率はほぼ変わらないが、銅塩の浪費をもたらす。前記モル比が1.2:1より小さい場合、不完全な反応を引き起こす。
【0023】
反応において、二価のパラジウム塩は、触媒として働く。二価のパラジウム塩の具体例としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、臭化パラジウム、およびジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)などが挙げられる。そのうちで、好ましくは臭化パラジウムである。
【0024】
かつ、前記二価のパラジウム塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比、すなわち二価のパラジウム塩:一般式(1)で表される化合物は0.1:1〜0.4:1であり、好ましくは0.1:1〜0.3:1である。前記モル比が0.4:1より大きい場合、触媒反応の収率はほぼ変わらないが、二価のパラジウム塩の浪費をもたらす。前記モル比が0.1:1より小さい場合、有効な触媒効果を達成することができない。
【0025】
上記反応は溶媒中で行われる。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、アセトン、DMSO、DMF、NMP、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、およびトリフルオロメチルベンゼンなどが挙げられる。そのうちで、好ましくはメタノール、テトラヒドロフラン、DMF、アセトニトリルまたはジエチルエーテルであり、より好ましくはテトラヒドロフランである。
【0026】
さらに、前記反応は、さらに、添加剤の存在下で、前記一般式(1)で表される化合物と前記銅塩とを反応させる。
前記添加剤は、反応の順調な進行を有効に促進することができる。添加剤の具体例としては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸、および酢酸が挙げられる。そのうちで、好ましくは酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムであり、より好ましくは炭酸カリウムである。
【0027】
前記添加剤と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比、すなわち添加剤:前記一般式(1)で表される化合物は1.2:1〜4:1である。前記モル比が4:1より大きい場合、触媒反応の収率はほぼ変わらないが、添加剤の浪費をもたらす。前記モル比が1.2:1より小さい場合、反応の進行を促進する効果を達成することができない。
【0028】
本発明のテトラヒドロキノリン類化合物の製造方法は、具体的に以下のステップからなる。
第1ステップ:一般式(1)で表される化合物、銅塩、および必要な場合は添加剤を溶媒に添加して撹拌する。
第2ステップ:冷却する。
第3ステップ:二価のパラジウム塩を加え、昇温し、その後に撹拌してテトラヒドロキノリン類化合物を得る。
【0029】
上記第1ステップにおいて、撹拌は、好ましくは、室温(20〜25℃)、不活性ガス雰囲気中で行われ、撹拌時間は、好ましくは、0.5〜1時間である。
上記第2ステップにおいて、好ましくは−20〜0℃まで冷却し、より好ましくは0℃まで冷却する。
上記第3ステップにおいて、好ましくは25〜45℃まで昇温し、より好ましくは25℃まで昇温する。かつ撹拌時間は、好ましくは1〜5日であり、より好ましくは3日である。
【実施例】
【0030】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
【0031】
製造例1
公知の方法に従って以下の化合物S1〜S6を合成して(Rogers M.M., Wendlandt J.E., Guzei I.A., Stahl S.S., Org.Lett.2006, 8, 2257-2260. 参照)ベース物質とし、以下の実施例においてテトラヒドロキノリン類化合物の製造に用いた。
【0032】
【化3】

【実施例1】
【0033】
【化4】

【0034】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S1の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体30.0mgを得、収率は76%であった。
【0035】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.42 (d, J = 8Hz, 2H), 7.26-7.15 (m, 3H), 7.10 (t, J = 8Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8Hz, 1H), 4.40-4.31 (m, 1H), 3.69-3.63 (m, 1H), 3.36-3.29 (m, 1H), 2.53 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.30-2.22 (m, 1H), 2.10-2.03 (m, 1H), 1.34-1.10 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 144.2, 139.6, 139.2, 136.0, 134.4, 130.2, 129.8, 127.9, 127.3, 124.9, 57.5, 37.3, 31.0, 26.4, 21.8, 19.8.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0379.
【実施例2】
【0036】
【化5】

【0037】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S2の33.6mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体27.8mgを得、収率は67%であった。
【0038】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.63 (d, J = 8Hz, 2H), 7.37 (d, J = 8Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8Hz, 2H), 7.14 (t, J = 8Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8Hz, 1H), 4.42-4.32 (m, 1H), 3.59-3.53 (m, 1H), 3.20-3.13 (m, 1H), 2.45-2.36 (m, 4H), 2.26-2.20 (m, 1H), 1.70-1.60 (m, 1H), 1.41-1.30 (m, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 144.5, 141.6, 136.1, 135.1, 133.4, 130.0, 129.4, 128.4, 128.2, 126.0, 57.1, 36.5, 31.1, 26.7, 21.8.
HRMS (マイクロマスLCT) C17H17BrClNO2Sの計算値, 412.9852, 実測値412.9823.
【実施例3】
【0039】
【化6】

【0040】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S3の33.6mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体37.7mgを得、収率は91%であった。
【0041】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, J = 8Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8Hz, 2H), 7.24-7.17 (m, 3H), 6.97-6.95 (m, 1H), 4.39-4.31 (m, 1H), 3.72-3.67 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.30-2.22 (m, 1H), 2.17-2.08 (m, 1H), 1.64-1.44 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 144.3, 136.4, 135.3, 134.1, 131.9, 129.9, 129.3, 127.7, 127.5, 127.3, 56.8, 36.3, 28.5, 25.0, 21.8.
HRMS (マイクロマスLCT) C17H17BrClNO2Sの計算値, 412.9852, 実測値412.9850.
【実施例4】
【0042】
【化7】

【0043】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体33.9mgを得、収率は86%であった。
【0044】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例5】
【0045】
【化8】

【0046】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム2.7mg(0.01mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体20.9mgを得、収率は53%であった。
【0047】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例6】
【0048】
【化9】

【0049】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム4.0mg(0.015mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体27.2mgを得、収率は69%であった。
【0050】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例7】
【0051】
【化10】

【0052】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム8.1mg(0.03mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体35.1mgを得、収率は89%であった。
【0053】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例8】
【0054】
【化11】

【0055】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム10.6mg(0.04mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体35.1mgを得、収率は89%であった。
【0056】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例9】
【0057】
【化12】

【0058】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅26.8mg(0.12mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体29.9mgを得、収率は76%であった。
【0059】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例10】
【0060】
【化13】

【0061】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅89.4mg(0.4mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体33.9mgを得、収率は86%であった。
【0062】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例11】
【0063】
【化14】

【0064】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム16.6mg(0.12mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体31.9mgを得、収率は81%であった。
【0065】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例12】
【0066】
【化15】

【0067】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S5の31.5mg(0.1mmol)、炭酸カリウム55.2mg(0.4mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体31.1mgを得、収率は79%であった。
【0068】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8Hz, 2H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.26-2.19 (m, 1H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.59-1.41 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 143.9, 136.3, 135.6, 134.7, 132.7, 129.7, 128.4, 128.0, 127.9, 127.3, 56.9, 36.6, 29.0, 25.1, 21.8, 21.2.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO2Sの計算値393.0398, 実測値393.0392.
【実施例13】
【0069】
【化16】

【0070】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S4の30.1mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体32.3mgを得、収率は85%であった。
【0071】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.70 (d, J = 8Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8Hz, 2H), 7.27-7.22 (m, 1H), 7.17-7.10 (m, 3H), 6.96 (d, J = 8Hz, 1H), 4.40-4.31 (m, 1H), 3.75-3.71 (m, 1H), 3.40-3.34 (m, 1H), 2.37 (s, 3H), 2.32-2.24 (m, 1H), 2.22-2.12 (m, 1H), 1.62-1.47 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 144.0, 135.6, 135.3, 134.9, 129.7, 128.1, 127.7, 127.3, 127.2, 126.5, 57.0, 36.5, 28.9, 25.2, 21.8.
HRMS (マイクロマスLCT) C17H18BrNO2Sの計算値, 379.0242, 実測値379.0237.
【実施例14】
【0072】
【化17】

【0073】
室温(20℃)、窒素ガス雰囲気中で、ベース物質S6の31.7mg(0.1mmol)、炭酸カリウム27.6mg(0.2mmol)、臭化銅67.0mg(0.3mmol)をテトラヒドロフラン3mlに加え、室温(20℃)で60分撹拌した後、0℃まで冷却して15分撹拌した後、臭化パラジウム5.3mg(0.02mmol)を加え、室温(20℃)まで自然に昇温して撹拌し、TLCにより反応が終了するまで追跡し、濾過して不溶物を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより石油エーテル:酢酸エチル=10:1で溶離して、白色固体33.2mgを得、収率は81%であった。
【0074】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.59 (d, J = 8Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8Hz, 2H), 7.16 (d, J = 8Hz, 2H), 6.81-6.76 (m, 1H), 6.51-6.48 (m, 1H), 4.33-4.25 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.74-3.69 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.24-2.12 (m, 2H), 1.54-1.34 (m, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 158.0, 143.9, 136.8, 135.4, 129.7, 129.5, 128.1, 127.3, 113.0, 112.2, 56.9, 55.6, 36.7, 29.2, 25.6, 21.8.
HRMS (マイクロマスLCT) C18H20BrNO3Sの計算値, 409.0347, 実測値409.0352.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二価のパラジウム塩の存在下で、下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される銅塩とを溶媒中で反応させて、下記一般式(3)で表されるテトラヒドロキノリン類化合物を得ることを特徴とする、テトラヒドロキノリン類化合物の製造方法。
【化1】

【請求項2】
Rが、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル基、およびメトキシ基から選択されるいずれか1種を表すことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
1が、水素、アシル基、およびスルホニル基から選択されるいずれか1種を表すことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記銅塩が、酢酸銅、臭化銅、塩化銅、ヨウ化銅およびトリフルオロ酢酸銅から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記二価のパラジウム塩が、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、臭化パラジウム、およびジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、アセトン、DMSO、DMF、NMP、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、およびトリフルオロメチルベンゼンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
さらに、添加剤の存在下で、前記一般式(1)で表される化合物と前記銅塩とを反応させることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記添加剤が、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸、および酢酸から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記二価のパラジウム塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、二価のパラジウム塩:一般式(1)で表される化合物=0.1:1〜0.4:1であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記銅塩と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、銅塩:一般式(1)で表される化合物=1.2:1〜4:1であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項11】
前記添加剤と前記一般式(1)で表される化合物とのモル比として、添加剤:一般式(1)で表される化合物=1.2:1〜4:1であることを特徴とする、請求項7または8に記載の製造方法。

【公開番号】特開2012−106981(P2012−106981A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183674(P2011−183674)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(507190994)上海交通大学 (16)
【出願人】(000230593)日本化学工業株式会社 (296)
【Fターム(参考)】