説明

テレビアンテナを付属するマウスパッド

【課題】 パソコンでのテレビ受信は屋外に設置されたアンテナや室内設置型アンテナを利用しているが、屋外に設置されたアンテナはパソコンまでの長い距離にわたってケーブルを設置する面倒な工事が必要であり、室内設置型アンテナはその設置方向、美観、安全面のほかにパソコン備品とは別にアンテナを設置するためスペースなどの問題を有する。
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするものであり、室内設置型アンテナを使用しながらも、その欠点を有しないものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】 無指向性のテレビ用平面アンテナの少なくとも一部又は全てをマウスパッドのマウス操作面に対して平行に内蔵または貼付け、このアンテナを室内アンテナとして使用する。
【解決手段】テレビアンテナ内蔵のマウスパッドは多層になっており、その中にフィルム状のアンテナが内蔵されている。受信した電波をケーブルを接続してテレビ用入力プラグに接続するだけで受信が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピュータ用マウスパッドに係り、特にテレビ用アンテナを付属するコンピュータ用マウスパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
パソコンでテレビを受信するためには、従来のテレビと同様に屋外に設置したアンテナ、又は室内設置型アンテナを利用していた。
【0003】
コンピュータ用マウスパッドにアンテナを付属させた技術は公知であるが、そのアンテナはマウスパッド上で操作されるマウスに電力を供給するために、あるいは/またはマウスからの操作信号を受信してその信号を接続ケーブルを介してコンピュータに有線で入力するためのものであり、テレビ電波を受信するものではない。
【特許文献1】 特開2000−76008
【特許文献2】 特開平4−155516
【0004】
また、無指向性のテレビ用平面アンテナは公知であるが、特に本発明者が特許を取得したものは一般に使用されているマウスパッドの大きさがあれば水平状に設置するだけで、必要レベルの電波を十分に受信することが可能である。
【特許文献3】 特許第3323442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べたように、パソコンでのテレビ受信は屋外に設置されたアンテナや室内設置型アンテナを利用しているが、屋外に設置されたアンテナはパソコンまでの長い距離にわたってケーブルを設置する面倒な工事が必要であり、室内設置型アンテナはその設置方向、美観、安全面のほかにパソコン備品とは別にアンテナを設置するためスペースなどの問題を有する。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするものであり、室内設置型アンテナを使用しながらも、その欠点を有しないものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は上記目的を達成するための第1の手段は、無指向性のテレビ用平面アンテナの少なくとも一部又は全てをマウスパッドのマウス操作面に対して平行に内蔵または貼付けたマウスパッド(請求項1記載の発明)である。
【0008】
また、第2の解決手段は、マウスパッドを構成する絶縁体からなる基板とマウス操作面用シートとの間に無指向性のテレビ用平面アンテナをサンドイッチ状に内蔵することを特徴とするマウスパッド(請求項2記載の発明)である。
【0009】
また、第3の解決手段は、第1、第2の解決手段の無指向性のテレビ用平面アンテナを可撓性絶縁フィルム上に付着された金属で形成することを特徴とする。(請求項3記載の発明)
【0010】
また、第4の解決手段は、第3の解決手段において、可撓性絶縁フィルムの一部を基板より突出させ、その突出部に無指向性のテレビ用平面アンテナの給電部を配置し、その突出部にテレビ受像用ケーブル接続端子を設けたことを特徴とする。(請求項4記載の発明)
【発明の効果】
【0011】
第1の解決手段では、パソコンの備品であるマウスパッドに無指向性のテレビ用平面アンテナの少なくとも一部又は全てをマウスパッドのマウス操作面に対して平行に内蔵または貼付けたので、アンテナの設置するためのスペースが必要ない。また、マウスパッドの厚さも使用にあたって不都合となるものほど厚くならないし、無指向性であるからマウスパッドがどの方向を向いていてもテレビ電波を受信可能となる。
【0012】
また、第2の解決手段では、マウスパッドを構成する絶縁体からなる基板とマウス操作面用シートとの間に無指向性のテレビ用平面アンテナをサンドイッチ状に内蔵させたので、その製造が非常に簡単で、操作面側シートの材料を基板の材料と違えることもできる。
【0014】
また、第3の解決手段では、第1、第2の解決手段の無指向性のテレビ用平面アンテナを可撓性絶縁フィルム上に付着された金属で形成したのでアンテナ自身の厚さが薄くでき、したがって、マウスパッドも薄くでき、マウスパッドの可撓性も維持できる。
【0015】
また、第4の解決手段では、可撓性絶縁フィルムの一部を基板より突出させ、その突出部に無指向性のテレビ用平面アンテナの給電部を配置し、その突出部にテレビ受像用ケーブル接続端子を設けた、すなわち、テレビ受像用ケーブル接続端子は基板より突出した薄いフィルムに取り付けられるのでマウス操作の邪魔にならず、また、取り付けた厚さも低くできる。
【0016】
また、第5の解決手段では、協働する一組のワンタッチで接続可能なコネクターの一方を突出部に設けたので、パソコンに接続する接続ケーブルとの脱着が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明のマウスパッド1をテレビ受像用ケーブルである同軸ケーブル4を介してテレビ機能付きパソコン6(以下、パソコン6という)に接続した状態を示し、マウスパッド1には無指向性テレビ用平面アンテナ13(以下、平面アンテナ13という)が内蔵されている。同軸ケーブル4の一方側の端子と平面アンテナ13の給電部133と(図2参照)が接続され、他方の側はテレビ用入力プラグ5を介してパソコン6に接続されている。平面アンテナ13との接続部は給電カバー3でカバーされている。
【0019】
図2と図3とは請求項4記載の発明の実施例を示すもので、図2に示すようにマウスパッド1は絶縁体材料からなるスポンジ板から切り取った長方形型の基板11と、可撓性プラスチックフィルム132上に銅からなるアンテナ本体131が圧着された平面アンテナ13と、ビニールやウレタン等を材料とするマウス操作面シート12とで構成される。マウス操作面シート12は基板11と同じ大きさの長方形でその一辺から突出する突出部121を有する。また、可撓性プラスチックフィルム132は基板11より少し小さめの長方形でその一辺から突出する突出部134を有し、この突出部134にアンテナ本体131の給電部133が配置されている。そして、この突出部134には給電部133を貫通する孔135と給電部から外れた両脇に貫通する孔136が設けられている。
【0020】
図3は基板11と平面アンテナ13とマウス操作面シート12の貼り合わせ状態を示すもので、基板11上に平面アンテナ13がそのアンテナ本体131が圧着された面を下側にして接着剤等を使って貼り合わされる。そして、操作面シート12はその上からその突出部121がアンテナ13の突出部134と重なり合った状態で貼られる。この貼り合わされた状態では、それぞれの突出部121、134は基板11から張り出しており、アンテナの給電部133もその張り出した部分の下側に位置している。
【0021】
図4は同軸ケーブル4とアンテナ13との接続部をカバーするとともにその接続を補助する給電部カバー3の分解図で、符号32はその下蓋、符号31はその上蓋を示す。下蓋32は基板11の厚さ以下の平板と、そこから上方に伸びる2段の突起321を2個と、同じように上方に伸びる突起322を2個有する。上蓋31には下蓋32の突起321が挿入可能な孔311が2個、下蓋32の突起322が挿入可能な孔312が2個、同軸ケーブル4を通す溝313が設けられている。なお、突起321の中心距離はアンテナ13の給電部133に設けられてる孔135の中心距離と同一であり、また、突起322の中心距離はアンテナ13の突出部134に設けられてる孔136の中心距離と同一となっている。
【0022】
給電部カバー3を使った同軸ケーブル4の平面アンテナ13への取り付け方を説明する。まず、同軸ケーブル4の一方の芯線と網線とのそれぞれに環状の端子411(図5参照)を取り付けておき、それら端子を金属製スプリングワッシャーを予め挿入しておいた突起321に挿入して平面アンテナ13の突起部134の下面にあてがい、突起321,322を平面アンテナ13の突出部に設けた孔135貫通させ、上蓋31に設けられている孔311,312を利用して操作面シート12の上から上蓋を嵌め込む。
【実施例2】
【0023】
図7に実施例2のマウスパッド1を示す。基板11と操作面シート12と平面アンテナ13は同じ大きさの長方形型であり、基板11と操作面シート12との間にアンテナ本体131を上側にして平面アンテナ13が張り合わされる。そして、操作面シート12上に給電部カバー7が適宜な方法で取り付けられ、この給電部カバー7を利用して同軸ケーブルがアンテナ13の給電部133に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】マウスパッドとパソコンの接続図
【図2】マウスパッドの材料及び形状の説明図
【図3】マウスパッドの構成図
【図4】給電部上下蓋の構造図
【図5】同軸ケーブルに圧着端子取付図
【図6】マウスパッドの給電部の別途取付図
【符号の説明】
1 マウスパッド 4 同軸ケーブル
11 基板 5 テレビ用入力プラグ
12 マウス操作面シート 6 テレビ機能付テレビ
13 平面アンテナ 7 給電部ボックス
3 給電部カバー
31 上蓋
32 下蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無指向性のテレビ用平面アンテナの少なくとも一部又は全てをマウスパッドのマウス操作面に対して平行に内蔵または貼付けたマウスパッド
【請求項2】
マウスパッドを構成する絶縁体からなる基板とマウス操作面用シートとの間に無指向性のテレビ用平面アンテナをサンドイッチ状に内蔵することを特徴とするマウスパッド
【請求項3】
無指向性のテレビ用平面アンテナが可撓性絶縁フィルム上に付着された金属で形成されていることを特徴とする請求項1、2記載のマウスパッド
【請求項4】
可撓性絶縁フィルムの一部を基板より突出させ、その突出部に無指向性のテレビ用平面アンテナの給電部を配置し、その給電部にテレビ受像用ケーブルの一端を接続可能としたことを特徴とする請求項3記載のマウスパッド

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−131627(P2008−131627A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−339193(P2006−339193)
【出願日】平成18年11月19日(2006.11.19)
【出願人】(303007762)株式会社創大アンテナ (7)
【出願人】(591052011)都スクリーン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】